1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十六年三月九日(金曜日)
午前十時四十一分開議
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議事日程 第二十一号
昭和二十六年三月九日
午前十時開議
第一 公団等の予算及び決算の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
第二 農地証券の償還金の一部を一般会計の負担とすることに関する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
第三 商品劵取締法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
第四 国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
第五 国家公務員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
第六 港則法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
第七 海事代理士法案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
第八 大分県日田市の地域給に関する請願(委員長報告)
第九 高知県須崎町の地域給に関する請願(委員長報告)
第一〇 尼崎市の地域給に関する請願(委員長報告)
第一一 宮崎市外四市の地域給に関する請願(委員長報告)
第一二 静岡県清水市の地域給に関する請願(委員長報告)
第一三 大阪府孔舎衙村の地域給に関する請願(委員長報告)
第一四 京都市の地域給に関する請願(二件)(委員長報告)
第一五 愛知県大和村の地域給に附する請願(委員長報告)
第一六 小樽市の地域給に関する請願(委員長報告)
第一七 札幌市および周辺町村の地域給に関する請願(委員長報告)
第一八 新潟県の地域給に関する請願(委員長報告)
第一九 兵庫県宝塚地区の地域給に関する請願(委員長報告)
第二〇 尼崎市外三市の地域給に関する請願(委員長報告)
第二一 熊本県人吉市の地域給に関する請願(委員長報告)
第二二 北海道浦河町の地域給に関する請願(二件)(委員長報告)
第二三 伊豆七島の地域給に関する請願(委員長報告)
第二四 大阪府南高安村外七町村の地域給に関する請願(委員長報告)
第二五 滋賀県長浜市外二市の地域給に関する請願(委員長報告)
第二六 大阪府西能勢村外五箇村の地域給に関する請願(委員長報告)
第二七 京都府八木町の地域給に関する請願(委員長報告)
第二八 京都府園部地区の地域給に関する請願(委員長報告)
第二九 群馬県富岡町の地域給に関する請願(委員長報舌)
第三〇 山口県小野田市の地域給に関する請願(委員長報告)
第三一 大阪府豊能郡内町村の地域給に関する請願(委員長報告)
第三二 大阪府箕面町の地域給に関する請願(委員長報告)
第三三 大阪府庄内町の地域給に関する請願(委員長報告)
第三四 福岡県二日市町の地域給に関する請願(委員長報告)
第三五 青森県弘前市の地域給に関する請願(委員長報告)
第三六 愛知県蟹江町の地域給に関する請願(委員長報告)
第三七 高知県須崎町の地域給に関する請願(委員長報告)
第三八 広島県西條町、寺西村両地区の地域給に関する請願(委員長報告)
第三九 兵庫県和田山町の地域給に関する請願(委員長報告)
第四〇 石川県江沼温泉郷の地域給に関する請願(委員長報告)
第四一 岡山県倉敷市の地域給に関する請願(委員長報告)
第四二 愛知県長岡村の地域給に関する請願(委員長報告)
第四三 愛知県平和村の地域給に関する請願(委員長報告)
第四四 愛知県千代田村の地域給に関する請願(委員長報告)
第四五 千葉県四街道地区の地域給に関する請願(委員長報告)
第四六 兵庫県赤穗町の地域給に関する請願(委員長報告)
第四七 鳥取市の地域給に閲する請願(委員長報告)
第四八 大分県津久見町の地域給に関する請願(委員長報告)
第四九 京都府綾部市の地域給に関する請願(委員長報告)
第五〇 愛知県今伊勢町の地域給に関する請願(委員長報告)
第五一 愛知県挙母町の地域給に関する請願(委員長報告)
第五二 愛知県西尾町の地域給に附する請願(委員長報告)
第五三 愛知県野間町の地域給に関する請願(委員長報告)
第五四 愛知県富貴村の地域給に関する請願(委員長報告)
第五五 愛知県北方村の地域給に関する請願(委員長報告)
第五六 愛知県安城町の地域給に関する請願(委員長報告)
第五七 長崎県川棚町の地域給に関する請願(委員長報告)
第五八 北海道旭川市の地域給に関する請願(二件)(委員長報告)
第五九 愛知県刈谷市の地域給に関する請願(委員長報告)
第六〇 愛知県本郷町の地域給に関する請願(委員長報告)
第六一 愛知県宮田町の地域給に関する請願(委員長報告)
第六二 愛知県志段味村の地域給に関する請願(委員長報告)
第六三 愛知県高浜町の地域給に関する請願(委員長報告)
第六四 岩手県一関市の地域給に関する請願(委員長報告)
第六五 愛知県東浦町の地域給に関する請願(委員長報告)
第六六 愛知県豊浜町の地域給に関する請願(委員長報告)
第六七 北海道旭川地方の地域給に関する請願(委員長報告)
第六八 北海道網走市の地域給に関する請願(委員長報告)
第六九 北海道北見市の地域給に関する請願(委員長報告)
第七〇 北海道室蘭市の地域給に関する請願(委員長報告)
第七一 北海道琴似町の地域給に関する請願(委員長報告)
第七二 北海道江別町の地域給に関する請願(委員長報告)
第七三 愛知県丹陽村の地域給に関する請願(委員長報告)
第七四 宮城県の地域給に関する請願(委員長報告)
第七五 宮城県矢本町の地域給に関する請願(委員長報告)
第七六 鳥取県倉吉町の地域給に関する請願(委員長報告)
第七七 東北地方の地域給に関する請願(委員長報告)
第七八 神奈川県箱根地区の地域給に関する請願(委員長報告)
第七九 兵庫県西脇町の地域給に関する請願(委員長報告)
第八〇 鹿兒島県の地域給に関する請願(委員長報告)
第八一 千葉県津田沼町外二箇町の地域給に関する請願(委員長報告)
第八二 三重県四日市市の地域給に関する請願(委員長報告)
第八三 静岡県鷲津町の地域給に関する請願(委員長報告)
第八四 大阪府石切町の地域給に関する請願(委員長報告)
第八五 大阪府池田市の地域給に関する請願(委員長報告)
第八六 大阪府高安村の地域給に関する請願(委員長報告)
第八七 大阪府守口市の地域給に関する請願(委員長報告)
第八八 北海道室蘭市の地域給に関する請願(委員長報告)
第八九 岐阜市の地域給に関する請願(委員長報告)
第九〇 岐阜県陶町の地域給に関する請願(委員長報告)
第九一 岐阜県笠松町の地域給に関する請願(委員長報告)
第九二 岐阜県神岡町の地域給に関する請願(委員長報告)
第九三 名古屋市の地域給に関する請願(委員長報告)
第九四 愛知県碧南市の地域給に関する請願(委員長報告)
第九五 愛知県半田市の地域給に関する請願(委員長報告)
第九六 愛知県津島市の地域給に関する請願(委員長報告)
第九七 愛知県海部郡の地域給に関する請願(委員長報告)
第九八 愛知県中島郡の地域給に関する請願(委員長報告)
第九九 愛知県田口町の地域給に関する請願(委員長報告)
第一〇〇 愛知県宮田町の地域給に関する請願(委員長報告)
第一〇一 愛知県岩津町の地域給に関する請願(委員長報告)
第一〇二 愛知県鳴海町の地域給に関する請願(委員長報告)
第一〇三 愛知県西枇杷島町の地域給に関する請願(委員長報告)
第一〇四 愛知県大野町の地域給に関する請願(委員長報告)
第一〇五 愛知県品野町の地域給に関する請願(委員長報告)
第一〇六 愛知県稻沢町の地域給に関する請願(委員長報者)
第一〇七 愛知県知立町の地域給に関する請願(委員長報告)
第一〇八 愛知県吉田町の地域給に関する請願(委員長報告)
第一〇九 愛知県幡山村の地域給に関する請願(委員長報告)
第一一〇 愛知県東郷村の地域給に関する請願(委員長報告)
第一一一 大阪府曙川村の地域給に関する請願(委員長報告)
第一一二 愛知県旭村の地域給に関する請願(委員長報告)
第一一三 愛知県鬼崎村の地域給に関する請願(委員長報告)
第一一四 愛知県三和村の地域給に関する請願(委員長報告)
第一一五 三厩漁港修築に関する請願(委員長報告)
第一一六 長崎県湯江村に漁港築設の請願(委員長報告)
第一一七 知柄港防波堤築設促進に関する請願、(委員長報告)
第一一八 対馬鴨居瀬漁港修築に関する請願(委員長報告)
第一一九 漁業法施行に伴う定置漁業権切替に関する請願(委員長報告)
第一二〇 漁業制度改革に関する各種委員会等の経費の国庫負担金増額等の請願(委員長報告)
第一二一 農林中央金庫の漁村への貸出の円滑化等に関する請願(委員長報告)
第一二二 漁業に関する保險、補償および災害の際の減税制度確立の請願(委員長報告)
第一二三 水産業団体引継資金の国家保証制度実現に関する請願(委員長報告)
第一二四 漁業海区制設定に関する請願(委員長報告)
第一二五 北海道香深村に北方新魚田開発基地施設の設定および魚田調査の請願(委員長報告)
第一二六 漁業権補償金に関する請願(委員長報告)
第一二七 北上川魚てい改善促進に関する請願(委員長報告)
第一二八 内水面漁業制度改革委託費増額等に関する請願(委員長報告)
第一二九 岩手県の漁港、船だまり施設の拡充に関する請願(委員長報告)
第一三〇 宮古湾内漁業障害物除去に関する請願(委員長報告)
第一三一 機船底曳網漁業の整理促進等に関する請願(委員長報告)
第一三二 水産物輸出産業奨励助成に関する請願(委員長報告)
第一三三 漁業用燃油増配に関する請願(委員長報告)
第一三四 漁業経営費低減および魚価の維持に関する請願(委員長報告)
第一三五 水産金融対策に関する請願(委員長報告)
第一三六 水産皮革行政の一元化に関する請願(委員長報告)
第一三七 北海道鹿部村小漁港拡張に関する請願(委員長報告)
第一三八 漁業制度改革実施に伴う漁業権切替延期の請願(委員長報告)
第一三九 小型機船底曳網漁業整備に伴う転換資金交付の請願(二件)(委員長報告)
第一四〇 海区漁業調整委員会経費増額に関する請願(委員長報告)
第一四一 漁船に対する特殊保險制度改革の請願(四件)(委員長報告)
第一四二 水産資源保護法制定に関する請願(委員長報告)
第一四三 漁船保險法による漁船保險制度改革の請願(委員長報告)
第一四四 盛岡市内在勤公務員の勤務地手当に関する陳情(委員長報告)
第一四五 滋賀県彦根市の地域給に関する陳情(委員長報告)
第一四六 愛知県旭町の地域給に関する陳情(委員長報告)
第一四七 東支那海の漁区制限緩和又は撤廃に関する陳情(委員長報告)
第一四八 漁業権補償金の現金化に関する陳情(委員長報告)
第一四九 漁区漁業調整委員会経費増額に関する陳情(三件)(委員長報告)
第一五〇 小型機船底曳網漁業整備に伴う転換資金交付の陳情(三件)(委員長報告)
第一五一 鹿兒島県枇榔島にかつおえさ畜養施設設置の陳情(三件)(委員長報告)
第一五二 海区漁業調整委員会委員の公職兼務に関する陳情(委員長報告)
第一五三 漁業災害補償制度確立に関する陳情(委員長報告)
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/0
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001・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 諸般の報告は朗読を省略いたします。
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/1
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002・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) これより本日の会議を開きます。この際、日程の順序を変更して、日程第一より第五までをあとに廻し、日程第六、港則法の一部を改正する法律案、日程第七、海事代理士法案(いずれも内閣提出、衆議院送付)、以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/2
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003・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。運輸委員長植竹春彦君。
〔植竹春彦登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/3
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004・植竹春彦
○植竹春彦君 只今議題となりました港則法の一部を改正する法律案につきまして、運輸委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。
本法案の内容は極めて簡單でありまして、特定港内におきまして船舶が火災を起した場合に、当該船舶に対しまして火災警報を行うことを義務付けていることであります。諸外国の多くの港湾におきまして、すでにかかる義務が法制化されておりまするので、我が国におきましても又これら火災警報に関しまする規定を港則法に取入れることが、火災による船舶の損害の防止軽減の見地からいたしまして望ましいと考えられるので、この提案がなされた次第でありまして、本委員会におきまして審議の結果、本案は適当なる措置と認めまして、原案通り可決すべきものであると全会一致を以て決定いたした次第であります。
以上御報告申上げます。(拍手)
次に海事代理士法案につきまして運輸委員会における審議の経過及び結果を御報告いたします。
従来海事代願業は、明治四十一年に制定されました逓信省令海事代願人取締規則によりまして規律せられて来たのでありまするけれども、一般の勅令、省令などの例によりまして、これ又昭和二十三年一月一日以降失効いたしまして、爾来この業務は法律上は自由営業となつて今日に及んでおるのであります。
さて本法案が提出されました主な理由は、官庁に対する海事法令に基く諸手続の依頼者でありまする船主や船員などの多くは常時海上において活動いたしておりまするので、官庁関係の事務につきましては殆んど代願人に任せきりとならざるを得ない実情でありまするので、代願人の業務はこれを自由放任とせずに、過当な監督を加える必要があると認められるに至つたからなのであります。
次に本法案の要点を申上げますると、本法案におきましては、他人の委託によつて、対価を得て、官庁や地方庁に対し、船舶法、船員法、船舶安全法などの海事関係法規の規定に基く手続をする者を海事代理士と呼んでおりますが、本法案は、第一に、この海事代理士の業務範囲を定めまして、原則として海事代理士以外の者がこの業務を行うことを制限すると共に、関係業種との調和を図つておることであります。第二には、海事代理士となるために必要な資格を定めまして、又委託者の便宜を考慮いたしまして、海事代理士の登録制について規定しておることであります。第三番目には、委託者保護の見地からいたしまして、海事代理士の取扱報酬額の届出、変更命令その他海事代理士に対する監督規定を設けておることであります。
当委員会における審議におきまして、種々熱心なる質疑が行われたのでありまするが、今その主なものを申上げますると、その第一には、弁護士と海事代理士との関係如何、又海事代理士の業務には鑑定を含むかどうかという御質疑でありまして、これに対しまして政府委員より、海事代理士の業務は手続及び手続についての相談に応ずることであるから、何ら弁護士法に抵触しないし、又海事代理士の業務には鑑定は含まないという答弁があつたのであります。その第二は、十年以上海事行政に従事した者であつて、運輸大臣が海事代理士の業務を行うのに十分な知識を有しておるものと認定した者に対しては、試験を行わないで海事代理士の資格を與えるということを規定しておるのでありまするが、この規定は官尊民卑の色彩が認められるから削除してはどうかというふうな質問に対しまして、政府委員から、このような長い海事行政の経験のある者に対しては、海事代理士の業務をおおむね支障なく遂行する知識を有するものと考えられる、その上、運輸大臣が適格性を認定いたしまして初めて有資格者とするのであるから、試験に合格した者に劣らない能力があるものと考えて差支えない、又弁理士法とか税務代理士法とかいうような類似の法律におきましてもこの種の規定を設けておるとの答弁があつたのであります。
ここで討論に入りましたところ、一委員より、本法案においては、海運局長が本法実施のために必要があるときには海事代理士に報告を求め得ることとして、その違反に対しては罰則の規定を設けておるけれども、一方では報告については海運局長に協力の義務が規定されておるのであるから、報告をとる場合においては、海運局長は十分にこれに協力すると共に、いわゆる報告泣かせ等の業者いじめに陷らないように留意すべきであるという趣旨の意見が開陳せられました。ここにおいて討論を打切りまして、採決の結果、全会一致を以ちまして本法案は衆議院送付案の通り可決すべきものと決定いたした次第であります。
右御報告申上げます(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/4
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005・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
先ず港則法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔総員起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/5
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006・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/6
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007・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 次に海事代理士法案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔起立者多数〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/7
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008・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/8
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009・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) この際、日程第一、公団等の予算及び決算の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案、日程第二、農地証券の償還金の一部を一般会計の負担とすることに関する法律案、日程第三、商品券取締法の一部を改正する法律案、日程第四、国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案、日程第五、国家公務員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律案、(いずれも内閣提出、衆議院送付)、以上五案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/9
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010・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。
先ず委員長の報告を求めます。大蔵委員長小串清一君。
〔小串清一君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/10
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011・小串清一
○小串清一君 只今上程せられました公団等の予算及び決算の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案の委員会におきまする審議の経過並びにその結果を御報告申上げます。
本案は、公団等の予算について、その執行を適正且つ円滑ならしむるために、予備費及び予算の繰越に関する規定を新たに設けようとするものであります。即ち公団等は、予見しがたい予算の不足に充当するため、予備費をその予算に計上することができることとし、大蔵大臣の承認を経て使用することができるようにいたそうとするものであります。次に予算の繰越につきましては、年度内に支出負担行為をなし、止むを得ない理由によつて年度内に支拂を終らなかつた支出予算は、大蔵大臣の承認を経てこれを翌年度に繰越して使用することができることとし、昭和二十五年度分の予算より適用しようとするものであります。
さて、本案審議に当りましては、各委員より熱心なる質疑があり、政府委員よりも懇切な説明がありましたが、これらの詳細につきましては速記録によつて御了承を願いたいと存じます。かくして質疑を終り、討論、採決の結果、全会—致を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。次に農地証券の償還金の一部を一般会計の負担とすることに関する法律案につきまして、委員会の審議の経過並びにその結果を御報告申上げます。
本案は、自作農創設特別措置特別会計法に規定する農地証券の買入償還を促進する見地より、従前より同特別会計の余裕金或いは一般会計の債務償還費の一部を以て買入れて参つたのでありますが、農地証券が同特別会計の負担となつております関係上、会計上の措置として農地証劵の負担を一般会計に移す必要がありますので、現在国債整理基金特別会計における買入保有分と昭和二十六年度以降の償還分を一般会計の負担といたそうとするものであります。なお、この結果、一般会計の負担となります償還金につきましては、将来、自作農創設特別措置特別会計から毎年度予算の定めるところによつて一般会計に繰入を行おうとするものであります。
本案の審議に当りましては、各委員と政府委員との間に熱心なる質疑応答がありましたが、それらの詳細は速記録によつて御了承を願いたいと思います。かくて質疑を終りまして、討論に入り、油井賢太郎委員より希望附き賛成意見が述べられ、採決の結果、全会一致を以て原案通り可決すべきものと決定した次第であります。次に上程せられました商品券取締法の一部を改正する法律案の委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。
本案は、国債の市中手持高の減少に伴いまして入手困難を来たしている現状に鑑みまして、商品券の発行に関して必要な供託物の範囲を、国債のほかに、新たに金銭、地方債又は主務大臣が確実と認める社債若しくはこれに準ずる債券にまで拡張し、商品券の発行を容易ならしめようとするものであります。なお検査官吏の証票携帶に関する規定を設けるほか、経済事情の変動に適応するよう罰金の金額の引上げを行おうとするものであります。
さて、本案審議に当りましては、各委員と政府委員との間に熱心な質疑応答がありましたが、その詳細は速記録により御了承願いたいと存じます。かくて質疑を終了し、討論、採決の結果、全会一致を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。
次に議題となりました国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案の委員会における審議の経過並びに結果について御報告申上げます。
本案は、現行の国家公務員等の旅費に関する法律実施後における状況その他諸般の事情を勘案いたしまして、その所要の改正をいたそうというのであります。即ち旅行命令等に関する制度の簡素化、日額旅費の支給対象となる旅行の法定化、旅費の調整権に彈力性の附與、及び採用予定者又は條件附き採用期間中に退職した者に対する旅費を支給しないこと、その他若干の法文の整備をいたそうというのであります。
本案審議の経過につきましては速記録に讓ることを御承知願います。かくて質疑を終了し、討論、採決の結果、全会一致を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。
次に議題となりました国家公務員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律案の委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。、
本案は、国家公務員の給與が本年一月以降その水準が改定されましたのに伴い、昭和二十五年十二月以前に退職した共済組合の年金受給者の年金を新給與の水準にまで引上げようというのであります。即ち、年金の改定は、昭和二十六年一月分以降従前の年金算定の基礎となつた俸給を公務員の新給與の基準に引き直して計算することとし、又、国家公務員共済組合法施行以前の公務に起因する年金についても同—様に増額いたそうというのであります。次に、この法律案の実施に必要な費用は、国、地方公共団体又は公社がそれぞれ負担するごとといたそうというのであります。
本案審議に当り、各委員と政府委員との間に熱心なる質疑応答がありましたが、その詳細は速記録により御承知を願いたいと存じます。かくて質疑を終了し、討論、採決の結果、原案通り全会一致を以て可決すべきものと決定した次第であります。
以上御報告申上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/11
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012・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
先ず公団等の予算及び決算の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案、農地証券の償還金の一部を一般会計の負担とすることに関する法律案、及び商品券取締法の一部を改正する法律案の三案全部を問題に供します。三案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔起立者多数〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/12
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013・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 過半数と認めます。よつて三案は可決せられました。
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/13
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014・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 次に国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案及び国家公務員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律案、以上両案全部を問題に供します。両案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔総員起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/14
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015・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 総員起立と認めます。よつて両案は全会一致を以て可決せられました。
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/15
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016・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) この際、日程に追加して、首都建設委員会の委員の指名を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり」〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/16
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017・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。本院において指名する委員の数は一名でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/17
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018・上原正吉
○上原正吉君 只今の首都建設委員会の委員の指名は、成規の手続を省略いたしまして、議長において指名せられんことの動議を提出いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/18
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019・駒井藤平
○駒井藤平君 上原君の動議に賛成します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/19
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020・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 上原君の動議に御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕、発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/20
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021・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 御異議なしと認めます。よつて議長は首都建設委員会委員に石原幹市郎君を指名いたします。(拍手)
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/21
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022・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) この際、日程に追加して、首都建設委員会委員の任命に関する件を議題とすることに御異議ございませんか。、
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/22
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023・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。
去る二月二十四日、内閣総理大臣から、首都建設法第五條第二項の規定により、阿部美樹志君、小林中君、高野直治君、次田大三郎君を首都建設委員会委員に任命することについて、本院の同意を求めて参りました。本件に関し同意を與えることに賛成の諸君の起立を求めます。
〔起立者多数〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/23
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024・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 過半数と認めます。よつて本院は、阿部美樹志君、小林中君、高野直治君、次田大三郎君を首都建設委員会委員に任命することについて同意を與えることに決定いたしました。(拍手)
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/24
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025・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) この際、日程の順序を変更して、日程第八より第百十四までの請願及び日程第百四十四より第百四十六までの陳情を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/25
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026・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。人事委員長木下源吾君。
〔審査報告書は都合により第二十八号に掲載〕
〔木下源吾君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/26
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027・木下源吾
○木下源吾君 只今議題となりました請願百十件、陳情三件について、人事委員会における審査の経過及び結果を御報告申上げます。
本委員会においては、前回報告の請願陳情の審査に引続き、三月五日に委員会を開きまして、同日までに付託せられました請願陳情のうち、地域給に関する請願陳情のみを特に緊急に審査を要するものとして審査いたしましたが、これら地域給に関する請願陳情は全国的な広範囲に亘り非常に熱心に提出せられている実情であり、これらは各地方及び県によつてそれぞれの趣旨に共通的特殊性が存在いたしますので、これを地方別、県別にして、その大概の趣旨要望を御説明申上げることといたします。
先ず北海道地方からの請願でありますが、同地方の現行支給率は全体的に低きに過ぎ、ためにその趣旨も殆んどが大幅な引上方の要望であります。即ち請願第五百九十九号、六百号、八百号、八百二十五号、八百七十四号は、それぞれ小樽市、札幌市、旭川市(三件)からのものでありますが、これらは北海道における経済、交通、文化の中心地とし、その物価もS・CPSにも判然と現われているごとくに、RDIは漸次東京に接近しつつあり、今回の改定には、これら実情を勘案して、地域給は中央諸都市にのみ片寄ることなく適正に決定せられるべきであり、現在乙地域を二割以上に指定してもらいたいとの要望であります。請願第八百二十九号、八百三十号は、琴似町、江別町からのものでありまして、これら両町は共に札幌市に近接し、その住宅地帶として、又工場地帶として、その衛星都市としての性格を有し、ために札幌と同様に指定せられたいとの要望であります。次に請願第八百二十六号、八百二十七号、八百二十八号、九百号は、それぞれ網走市、北見市、室蘭市(二件)からであり、網走市は北海の港として一年の半分は流氷に包まれ、港も閉鎖され、生産都市より消費都市となり、主食、副食、生活品も共に高騰し、年間を通じての価格平均も中央諸都市と変らないから考慮を願いたいとの要旨であり、北見市も、網走市のごとく、冬季の経済事情は同條件であるから考慮方を要望しております。又室蘭市は大工業地帶としてその人口の約六割が特需工場の従業員であり、消費大都市の色彩を帯びて来ているというのがその主なる趣旨であり、現行乙地を一割五分或いはそれ以上に引上方を要望しております。請願第六百十八号、八百三十一号は共に浦河町からの請願でありまして、戦後急激な人口増加は、漁港としての特殊性と相関連し、物価高を来たしているから、新たに指定せられたいとの趣旨であります。以上が北海道地方からの今回の請願であります。次に東北地方からの請願を御説明申上げますと、請願第八百五十七号は東北大県の実情を特に考慮願いたいとの趣旨であり、殊に公務員は本質的に同一階層として全国的に同等に取扱われるべきであり、消費形態の差のみをその重要因子として地域給を決定することは不合理であり、交通不便にして、気候悪く、僻陬の地にして環境に惠まれざる地域も勘案せられるべきであるとの要望であります。請願第六百九十七号、八百六号は、それぞれ弘前市と岩手県の一関市からでありまして、現行支給率の維持を要望しております。即ち僻地なる故の高物価と既得権の擁護をその説明趣旨としております。第八百三十三号は宮城県の地域給に関して殊に仙台市を三級地に引上指定方の要請であり、S・CPSのみ決定の基礎となすことの不合理を衝いております。次に第八百三十四号は宮城県の矢本町からでありますが、当地は警察予備隊の設営地とし、又軍の関係等から物価高を来たしているから、新たに支給地として指定を願いたいとの趣旨であります。以上が東北からの請願であります。
次に関東地方からの請願の御説明をいたしますと、請願第六百十九号、八百五十八号は、それぞれ伊豆七島と箱根温泉地区からの特殊環境地からのものであり、伊豆七島は東京の行政区域にありながら現在非支給地であり、各島とも主食の自給は半ばを充すに足らず、又生活用品の生産も少く、これらは船により、東京方面、伊東方面より移入するの他なく、ために東京より高物価であり、東京都区内と同様最高級地として指定せられたいとの要請であります。箱根地区からのものは、当地が山岳地帯で、耕作地なく、国内有数の観光地として、多数の温泉客、遊覧客の浮動購買力の影響による高物価であり、二割以上の支給地に指定方を要望いたしているものであります。次に、請願第六百八十一号及び七百三十三号は、それぞれ群馬県富岡町、千葉県四街道地区からのものであり、それぞれの地方の中心の地として新たに地域給を指定せられたいとの要望であります。請願第八百七十五号は、千葉県の津田沼、幕張、二宮の三町からであり、千葉、船橋両市の中間に位し、その支給率の不均衡による支障多く、物価も両市と変りないから、両市並みに願いたいとの趣旨であります。
次に中部地方における請願は、その大半が愛知県、岐阜県からでありまして、先ず愛知県内からのものを御説明申上げますと、請願第九百五号は名古屋市からであり、当市は東海地方における中心都市であり、国内六大都市の一つとして現行特地を維持し、殊に同一行政区内においての不均衡を是正してもらいたいとの趣旨であります。次に、請願第六百九十八号、七百三十二号、八百四号、九百十四号、九百十五号、九百二十二号、九百二十四号は、それぞれ蟹江町、千代田村、志段味村、鳴海町、西枇杷島町、東郷村、旭村からであり、これら町村はいずれも名古屋市に近接し、又は隣接し、交通網の発達は名古屋の経済圏並びに生活圏内に入り、ために物価も名古屋と変りない実情にあるというのが主なる趣旨であり、西枇杷島町は名古屋市並みに、蟹江町、鳴海町は二割に、千代田村、東郷村、旭村はそれぞれ新たに指定してもらいたいとの要望であります。次に、請願第五百九十四号、七百五十二号、八百三号、八百三十二号、九百十二号、九百十八号は、それぞれ大和村、今伊勢町、宮田町、丹陽村、稻澤町からでありまして、これらの市町村はそれぞれ一宮市に近接し、産業的にも経済的にも不離一体をなしているので、実情勘案の上、一宮市と同様取扱方を要望しております。次に、請願第七百三十号、七百三十一号、七百五十七号、九百八号、九百九号、九百十号は、それぞれ長岡村、平和村、北方村並びに津島市、海部郡、中島郡からのものでありまして、これらの地域は、名古屋、一宮と近接し、近時毛織物の工業地帯としてその好景気は民間賃金との間に不均衡を来たし又物価高を来たしているから、実情勘案方を要請しており、津島市は都市の性格が一宮市と何ら変るところがないにもかかわらず、現行は一宮市との間に差があり、その不合理の是正方を要望上、又海部、中島両部は、一宮市、津島市並みに郡内一律に二割指定方を、その他は新たに支給地としての指定を要望しております。次に、請願第七百五十五号、七百五十六号、八百七号、八百八号、九百七号、九百二十五号、九百二十六号は、それぞれ知多半島における野間町、冨貴村、東浦町、豊浜町、半田市、鬼崎村、三和村からであり、野間町、冨貴村は観光の地とし、海水浴地とし、又東浦町は繊維工業地とし、又、豊浜町は太平洋岸十漁港の一つとして、物価は都市と変りない実情を勘案してもらいたいとの要請であり、鬼崎村、三和村もR・D・Iの高い常滑町に近接し、同様に新たに支給地として指定せられたいとの要望であります。次に、半田市は知多半島の中心都市とし、名古屋市の衛星都市の観あり、現行乙地を二割支給地に指定せられたいとの趣旨であります。請願第九百十七号及び九百二十一号は、それぞれ品野町、幡山村からのものでありまして、瀬戸市に近接し、陶磁器の主要生産地として瀬戸市と経済的にも不離一体をなしているから、瀬戸市と同様取扱つてもらいたいとの趣旨であります。次に、請願第八百二号、九百十一号は、本郷町、田口町からのものでありまして、両町は山間僻地にあり、林産物のほか主産物なく、生活用品を遠く豊橋から入れるため高く、ために新たに指定せられたいとの趣旨であります。請願第七百五十三号、七百五十四号、七百五十八号、九百十六号、九百十九号、九百二十号は、挙母町、西尾町、安城町、大野町、知立町、吉田町からのものでありまして、それぞれ郡部の中心町であり、消費都市としての性格を備え、物価高であるから、一割五分以上に引上方を要望しております。請願第八百一号、九百六号は、刈谷市、碧南市からのものでありまして、刈谷市は地方の産業、交通、経済の主要拠点として、又工業地帯として名古屋の衛星都市であり、二割指定方を要望しております。碧南市は、港市として、又海水浴地としての特殊性もあり、二十五年五月のSCPSはその調査対象が生活程度の低い者に多く、だめに指数も低いが、実際を検討し、指定願いたいとの要旨であります。請願第八百五号、九百十三号は、高浜町、岩津町からでありますが、高浜町は、刈谷、碧南両市の中間に位するから、二級地として新たに指定せられたいとの要旨であり、又、岩津町は岡崎市と町並みを同じうし、町民の生活状態も何ら岡崎と変らないから、岡崎と同様に取扱つてもらいたいとの要請であります。
以上が愛知厚内における請願でありますが、次に静岡県内からの請願でありますが、請願第九百一号から九百四号までの四件であり、それぞれ岐阜市、陶町、笠松町、神岡町からのものでありまして、岐阜市は県の中心都市でありながら現行乙地は不合理であり、これが是正を要望し、殊にSCPSの調査時期の不利と観光都市の特殊性を主張しております。陶町は陶磁器生産地として人口の約二〇%がその従業者であり、現在非支給地のための人事運営上の支障を打開する上においても新たに指定してもらいたいとの趣旨であります。又笠松町は、岐阜市に隣接し、繊維工場地とし、又競馬場所在地としての特殊事情を考慮して、岐阜市と同様指定方を要望しております。次に、神岡町は神岡鉱山として、鉛、亜鉛の東洋最大の生産地として、その従業員は当町の七〇%にも及び、朝鮮動乱後の鉱百山好景気と物価との関連を勘案して新たに指定してもらいたいとの要請であります。次に、請願第五百七十二号、八百九十一号は、それぞれ静岡県の清水市、鷲津町からのものでありまして、清水市は産業都市とし、国内有数の貿易港とし、又遠洋漁港として、大都市の性格を有し、現行乙地は不合理であり、これが引上げを要請しております。又、鷲津町は、浜松、豊橋の中間に位する工場地帶とし、又、物資集散の要地であり、新たに指定方を要望しております。
次に、請願第六百三号、七百十七号は、新潟県及び石川県江沼温泉郷からのものであり、新潟県は県内四百の市町村のうち七市一町村のみが乙地で、他は非支給地である不合理性を主張し、適正な指定方考慮を要望しております。次に、江沼温泉郷は、同地が有名温泉郷としての特殊地であり、その物価は箱根、別府にも似ているから引上方の考慮を要請しております。
以上が中部地方における請願でございますが、次に近畿地方からの請願を御報告申上げます。
先ず京都府からの請願は、請願第五百九十三号、六百七十一号、六百七十二号、七百五十一号、八百九十八号でそれぞれ京都市(二件)、八木町、園部地区、綾部市からのものでありますが、京都市は京阪神経済ブロツクの一環としての特殊性とS・CPSの調査対象
の不合理性を主張し、阪神と同様指定方を要望いたしております。八木町、園部地区は、それぞれ京都の近接都市として、又都内中心都市として、京都市と同様取扱を要望しております。又綾部市は、福知山、舞鶴両市に隣接し、市の性格は両市と変らないから、両市と同等に指定願いたいとの要望であります。
次に、大阪府内の請願は、請願第五百八十四号、六百五十四号、六百九十三号、六百九十四号、六百九十五号、八百九十五号、八百九十七号、九百二十三号は、それぞれ孔舎衛村、南高安村外七町村、豊能郡内町村、箕面町、庄内町、石切町、高安村、曙川村は、共に大阪市に隣接又は近接し、交通網の発達によつて、大阪市の住宅地とし、又工業地盤とし、又は大阪の衛星都市として、その経済圏、生活圏内にあり、大阪及びその周辺の現行特地の地域と同様最高地としての指定又は四級地として、それぞれの要望をしております。次に、請願第八百九十六号、八百九十九号は、池田市、守口市からの請願でありまして、現行通り大阪市並みに最高地として指定願いたいとの趣旨であります。請願第六百七十号は西能勢村外五カ町村からでありまして、大阪府内において現在非支給地になつている所はこの地方のみにて種々不合理があるから、池田、豊中両市並みに引上げてもらいたいとの要望であります。
次に兵庫県からの請願でありますが、請願六百十一号は宝塚地区であり、同地は京阪神一流の観光遊覧地としての特殊環境地であり、五級地として指定願いたいとの要請であります。請願第五百十五号、六百十四号は、尼崎市並びに伊丹市、雨宮市、芦屋市からの請願でありますが、以上四市は共だ阪神とその都市としての性格を同じうするものであり、最高級地として指定せられたいとの要望であります。
次に、請願第七百十六号、七百四十一号、八百五十九号は、それぞれ和田山町、西脇町、赤穂町からのものでありまして、地方の行政中心地として、和田山町は物価の実情勘案の上、二級地に、赤穂町は、隣接の姫路、相生両市との均衡上、両市並みに、又西脇町は播州織の生産地として阪神と物価は変らないから二割支給地に、それぞれ指定方を要望しております。
次に、請願第六百五十五号、八百七十六号は、滋賀県長浜市、彦根市、大津市並びに三重県の四日市市からのものであり、これら諸都市は、名古屋、京阪神の中間に位する各中心都市として、物価も名古屋、京阪神と大差ないから、一割五分に引上方を要望しております。
さて、次に中国地方における請願でございますが、請願第六百九十二号、七百四十二号、八百三十五号は、それぞれ山口県小野田市並びに鳥取県の鳥取市及び倉吉町からであり、それぞれ県内中心都市として現行支給率の維持を主張し、既得権の擁護を主張しております。請願第七百十五号は、広島県の西條町、寺西村からであり、一割支給地として新たに指定方の考慮を要望しております。又、請願第七百二十七号は岡山県倉敷市からであり、S・CPSの不合理を主張し、岡山市と同様の指定方考慮を要望しております。
次に、四国からは請願第五百七号、六百九十九号でありますが、これは共に高知県須崎町からのものであり、高知市と同格に新たに指定せられたいとの要望であります。
次に九州地方からの請願でありますが、請願第五百二十四号は、宮崎県の宮崎市、延岡市、都城市、日南市、小林市の五市からでありまして、同県の中央を隔たる僻地であり、又海陸交通の便に惠まれず、加うるに全国稀に見る颱風災害県であり、ために物価高は必然の理であり、実情勘案の上現行の支給率の引上げを要望しております。
請願第四百九十五号、七百四十六号は、それぞれ大分県の日田市、津久見町からのものであり、日田市は北九州の重工業地帯に近接し、又観光都市であり、津久見町は東九州唯一の良港とし、貿易港として、別府市に次ぐ純消費地であるから、それぞれ三級地として指定願いたいとの要望であります。
次に、請願六百十六号、七百八十九号は、熊本県人吉市、長崎県川棚町からであり、一割の指定を要望しております。請願第八百六十号は鹿兒島県からであり、S・CPSを地域給決定の基礎資料とすることの不合理を突き、実情考慮を要望しております。家に請願六百九十九号は福岡県二日市町からのものであり、福岡市の近接町として福岡市と同率にせられたいとの要請であります。
次に陳情でございますが、陳情百十六号、百二十号、百三十五号は、それぞれ盛岡市、彦根市及び愛知県の旭町からのものであります。
これら地域給に関する数多くの請願陳情につきまして、当委員会におきましては愼重なる審査を行い、これらは、それぞれの市町村における物価の実情その他特殊の事情を基礎としての熱心なる要望であり、いずれもその趣旨に妥当性が見受けられるもので、前回御報告申上げました地域給に関する請願陳情と同様に取扱うべきであり、今後なお、これらの地方からの資料その他の提出を要望すると共に、深く検討して、支給地域区分に関する法律の立案に当り、でき得る限り正確な結論を以て、当該地方の要望を十分考慮しつつ再検討することが妥当であるとする意味において、その願意を採択すべきものと認め、又速かに政府をして十分研究の上所要の措置をとらしめる必要があるものと認めまして、これを議院の会議に付し、内閣に送付することを要するものと決定いたしました次第であります。
以上御報告申上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/27
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028・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。これらの請願及び陳情は委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔総員起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/28
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029・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 総員起立と認めます。よつてこれらの請願及び陳情は全会一致を以て採決し、内閣に送付することに決定いたしました。
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/29
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030・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) この際、日程第百十五より第百四十三までの請願及び日程第百四十七より第百五十三までの陳情を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/30
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031・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。水産委員長木下辰雄君。
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〔審査報告書は都合により第二十八号に掲載〕
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〔木下辰雄君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/31
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032・木下辰雄
○木下辰雄君 只今議題となりました請願三十四件、陳情十三件に関しまして、委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。
請願第十三、八十五、百二十六、百八十三、四百七十四、六百六、六百十五は漁港修築促進に関する請願であります。請願八百十一、八百四十三及び陳情百三十一、百六十九、百九十は小型機船底曳網漁業整備に伴う転換資金交付筆に関する請願及び陳情であります。請願二百十、四百六十九、八百四十二及び陳情百三十、百五十五、百七十は新設されました海区漁業調整委員会等の経費増額に関する請願及び陳情であります。請願二百九、七百八十八は漁業法施行に伴う定置漁業権切替時期の延期に関する請願であります。陳情百四十九、百六十八、百七十六は、鹿兒島県批榔島に「かつお」えさ畜養施設設置に関する陳情であります。請願四百二十、陳情七十二は、漁業権補償金の現金化等に関する請願及び陳情であります。請願二百三十三は農林中央金庫の漁村への貸出の円滑化等に関する請願であります。請願二百三十八は、漁業に関する保險、補償及び災害の際の減税方措置に関する請願であります。請願二百三十九は、水産業団体引継資金の国家保証方措置に関する請願であります。請願二百八十三は漁業海区制定に関する請願であります。請願三百二は北海道香深村に北方新魚田開発基地施設の設定及び魚田調査の請願であります。請願四百六十四は北上川魚梯改善促進に関する請願であります。請願四百七十六は宮古湾内漁業障害物除去に関する請願であります。請願四百七十八は機船底曳網漁業の整理促進等に関する請願であります。請願四百七十九は水産物輸出産業奨励助成に関する請願であります。請願四百八十は漁業用燃油増配に関する請願であります。請願四百八十一は漁業経営費低減及び魚価の維持に関する請願であります。請願四百八十九は、水産金融対策に関する請願であります。請願五百九十二は水産皮革行政の一元化に関する請願であります。陳情三は東支那海の漁区制限緩和又は撤廃に関する陳情であります。陳情百五十六は海区漁業調整委員会委員の公職兼務に関する陳情であります。
委員会におきましては、政府当局と質疑応答を重ね、愼重審議いたしました結果、いずれも願意妥当と認めまして、これを採択し、議院の会議に付し、内閣に送付すべきものと決定いたしました。請願三百九十六、四百五十四、六百六十七、七百九十五、八百十二は、漁船に関する特殊保険制度改革に関する請願であります。請願六百六十八は水産資源保護法制定に関する請願であります。陳情五十三は漁業災害補償制度確立に関する陳情であります。以上の七件はいずれも願意妥当と認めまして、これを採択し、議院の会議に付するを要するものと決定いたしました。
以上御報告いたします。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/32
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033・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
これらの請願及び陳情は委員長報告の通り採択し、日程第百四十一より第百四十三までの請願及び日程第百五十三の陳情のほかは内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔総員起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/33
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034・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 総員起立と認めます。よつてこれらの請願及び陳情は全会一致を以て採択し、日程第百四十一より第百四十三までの請願及び日程第百五十三の陳情のほかは内閣に送付することに決定いたしました。
次会の議事日程は決定次第公報を以て御通知いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午前十一時三十五分散会
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○本日の会議に付した事件
一、日程第六 港則法の一部を改正する法律案
一、日程第七 海事代理士法案
一、日程第一 公団等の予算及び決算の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案
一、日程第二 農地証券の償還金の一部を一般会計の負担とすることに関する法律案
一、日程第三 商品券取締法の一部を改正する法律案
一、日程第四 国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案
一、日程第五 国家公務員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律案
一、首都建設委員会 委員の指名に関する件
一、首都建設委員会 委員の任命に関する件
一、日程第八乃至第百十四の請願
一、日程第百四十四乃至百四十六の陳情
一、日程第百十五乃至第百四十三の請願
一、日程第百四十七乃至第百五十三の陳情発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X02219510309/34
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