1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十六年十一月二十八日(水曜
日)
午前十一時十七分開会
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出席者は左の通り。
委員長 山縣 勝見君
理事
岡田 信次君
前田 穰君
委員
石原幹市郎君
仁田 竹一君
高木 正夫君
内村 清次君
小酒井義男君
前之園喜一郎君
鈴木 清一君
国務大臣
運 輸 大 臣 山崎 猛君
政府委員
運輸大臣官房長 荒木茂久二君
運輸省鉄道監督
局長 足羽 則之君
運輸省鉄道監督
局国有鉄道部長 石井 昭正君
事務局側
常任委員会専門
員 古谷 善亮君
説明員
日本国有鉄道職
員局長 吾孫子 豊君
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本日の会議に付した事件
○日本国有鉄道法の一部を改正する法
律案(内閣提出、衆議院送付)
○一般運輸事情に関する調査の件
(報告書に関する件)
○日本国有鉄道の定員に関する件
○ルース台風被害状況に関する件
○継続調査要求の件
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/0
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001・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) これより運輸委員会を開会いたします。
先ず日本国有鉄道法の一部を改正する法律案を議題といたします。御質疑のおありのかたは、前回に引続いて御質疑をお願いいたします。別に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/1
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002・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 御異議ないものと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたは、賛否を明らかにしてお述べを願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/2
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003・岡田信次
○岡田信次君 私はこの日本国有鉄道法の一部を改正する法律案に賛成いたすものでございます。從來日本国有鉄道法におきましては、長期欠勤者の取扱に欠けるところがあつたのでございまするが、今回一般公務員におきまして、長期欠勤者の取扱を改正することになりましたので、国有鉄道におきましては、多少一般公務員とは異なる点がございますといたしましても、やはり長期欠勤者に対する取扱を一般公務員と同様に改正して、長期欠勤者をして療養に専念せしむるということは、最も時宜を得た措置と考えられますので、本案に賛成するものでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/3
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004・小酒井義男
○小酒井義男君 私も現行法と比較して、具体的に改正をされておりますので、本案に賛成をいたします。
但し申上げるまでもなく、公共企業体労働関係法第八条において、国鉄職員の休職の問題は、団体交渉の範囲にされておりますので、十分その建前を尊重して、今後一方的に処理するというようなことのないように運営されますように希望を申上げ賛成をいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/4
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005・前田穰
○前田穰君 私も本案に賛成をいたしたいと存じます。
前委員が述べられた通り、現行法に比較いたしまして、幾多改善をせられておる点を認めまして賛成するのでありますが、ただこの実施に当りまして、いろいろ総裁の決定ということに委ねられておりまして、自由裁量の余地が非常に多いと考えますので、いろいろな点を考慮して具体的の決定をされる場合には、遺憾なきを期せられたいという希望を附加えまして、本案に賛成したいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/5
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006・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 他に御意見もないようでございますから、討論は終結したもと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/6
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007・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 御異議ないと認めます。それではこれより採決に入ります。本案を原案通り可決することに賛成のかたの御挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/7
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008・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 全会一致でございます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
なお本会議における委員長の口頭報告の内容等、爾後の手続に関しましては、慣例によりまして委員長に御一任願いたいと存じまするが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/8
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009・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 御異議ないと認めます。次に本案を可とされたかたは、例によりまして順次御署名を願います。
多数意見者署名
岡田 信次 前田 穰
仁田 竹一 内村 清次
小酒井義男 高木 正夫
前之園喜一郎 鈴木 清一
石原幹市郎
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/9
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010・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 次に一般運輸事業の調査に関しまして内村委員より発言を求めておられますから。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/10
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011・内村清次
○内村清次君 運輸大臣が御出席でありますから、特に運輸大臣にお尋ねいたしますことは、今回政府のほうでは行政機関職員定員法を本国会に提出されておるのでありまするが、その政府の所管大臣のこの法案に対しまする趣旨弁明につきましては、一応今回の定員法は各所管におけるところの事務においてこれは相当簡素化をする趣意ではあるが、勿論その簡素化のために事務自体が渋滯をするというようなことは極力避けて、そうして本法律の目的を達したいというのが趣意のように承わつておつたわけでありまするが、その後米の統制撤廃の問題につきましては、これは統制の廃止が遂にできなかつた。それから又本委員会と密接な関係にありまする運輸省の関係におきましても、石油の統制撤廃の見通しの点につきましての食い違いからして、定員の復活という要望が相当に旺盛になされまして、本委員会もその委員会決議を以て定員の復活を希望するというようなことがなされたわけでありまするが、これと関連いたしまして、国有鉄道の職員が、今回大蔵省から出ておりまする予算説明書によりますると、現在四十六万九千百五十一名、その定員が二十六年度末におきましては四十四万六千九百十九名になる、結局二万二千二百三十二名の定員削減、こういうふうな結論が出ておるのであります。私は不幸にいたしまして国鉄が現在の公共企業体に移行いたしまして以來、その機能が漸次拡充をいたしまして、国民の要請に応えておるという明るい部面の顕現されましたことにつきましては、これはその経営の任に当つておるかたがたに対しましても、又は組合の職員のかたがたに対しましても多大の敬意を払つておるわけでありまするが、この国民の要請は勿論人員輸送の問題或いは又は貨物の輸送の問題におきまして、相当未だ輸送能力におきましても不足いたしておる現状でありまして、この二十六年度の補正予算におきましては、相当の国民の要請に対処する、例えば客貨車の増備の問題、それに触れまして、この機能の充実を図つて行くという面から、その人員が足らないというようなことも承わつておつたのでありまするが、運輸大臣におきましては、この国鉄から運輸省に人員の充実というような要請がなされておるかどうか、この点が質問の第一点でありまして、現在このような人員を削減せられまして、これは機能自体というものがはつきり円滑に運営ができるかどうか、この点に対しましてその間の事情を御説明をお願いしたいのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/11
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012・山崎猛
○国務大臣(山崎猛君) 御質問の根抵をなす国鉄の現状に対するお考えについては、私は質問者と同じ考えを持つものであります。ただこのたびの人員の整理という政府の方針に対してでありますが、国鉄の現状からして人員が充足されねばならんということは、お尋ねの通り勿論なのであります。從いまして国鉄当局者としてはむしろ人員の増員をさえ希望をし、その要求を予算に盛り込みたいという考えを持つておつたことは事実であります。これはその通りに相違ありません。併し一方政府の考えましたところは、趣旨の説明のときに申上げました通りに、反対の方向であるかのごとくあるのでありますけれども、万々それらの事情は承知しつつも、戰後に日本の、国鉄を言うのじやありません、全面的に戰後の余波を受けて非常な人間が水ぶくれになつておる、引締つた、能率を引上げるというような状態に進んでおらない。併し戰後の経済情勢、或いは社会情勢、殊に国民の生活、あの混乱し無秩序の間にあつて早くから整理緊縮をすべきであるということは気がついておりますけれども、混乱に更に又混乱を重ねるようなことは急激になすべきにあらずと、段階を逐うて徐々に行くべきところまで行かなければならないというような考えもあり、段階的に徐徐に進んで参つたのでありますけれども、昨今となればそれらの政治或いは社会、経済、国民生活の秩序も不満足ながらも徐々に整頓の方向に進みつつあるということは申上げ得ると思うのであります。これらを相協調して戰争末期頃から直後におけるような雑然とした状態から徐々に引締めの方向に行かなくてはなるまいと、かように考えてこのたびはだんだん秩序が正常に復しつつある以上は、政治の立場としては、国民の負担をできるだけ軽減して行かなければならない。それにはその一面として人員ばかりじやありませんが、そのうちの一面として人員をできるだけ整理緊縮して、そうして能率を一面においては挙げて行く、こういうふうなことの段階にそろそろ入つて行くべき時期であるというような観点から、政府としてはこのたびの人員整理が計画されたわけなのであります。勿論我々も今後の日本の社会のあり方についてもフル・エンプロイメントで行かなければならないし、遊んでおる人がないように、それぞれ所を得るような政治に持つて行かなければならないことは当然であり、それに向つて努力をいたすのでありますけれども、又一面に独立採算制という鉄則がある限りは、できるだけ引締めて、能率を挙げて行くということも併せて考えて行かなければなりませんし、軽重、大小の差があるわけではありませんが、併せて考えて、戰後の秩序回復を急がなければならないというような段階にあるわけであり又失業対策というような面においては、更に労働或いは厚生というような面からも十分行かなければならない仕事でもあると考えるようなわけであります。こういう立場に立つて国鉄の現状を見、このたびの人員整理の方針の一環として、国鉄もその中に入つたわけであります。でありますから国鉄自体としてはむしろ人員の増加を要求したのでありますけれども、右に申すような立脚地に真に立ちまして、国鉄にも一応人員整理の分け前を持つてもらつたというのが実情であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/12
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013・内村清次
○内村清次君 運輸大臣のほうでは、国鉄の要望によつて人員の増加を実は努力したのであるけれどもが、内閣の方針として一応今回の減員がなされたと、こういう御答弁でございますが、まあ私たちといたしましても、国鉄の合理的な、而も科学的な職務の配置、又事務の配置転換というようなこと、こういう点は一応これは検討すべきものではなかろうかということは考えております。併しながら今日までそれでは一つも検討してなかつたかといえば、私は、国鉄のほうにおきましてもすでに終戰以來におきまして科学的にこれは検討はなされておつたのでありまして、その実相というものが結局人トン、キロにおきまして、いわゆる国民要請の輸送力に対しまして、現定員というものが決してこれは世間が言うような人員のみ多くして、そうして非常にその間の合理的な配置状態というものがなされておらないという一般の素人考えの人員の状態ではなかつたと私たちは考えております。その点は、これはまあ小さく数字を挙げませんでもよく運輸大臣は御承知の通りであると思いまするが、その人トン・キロの増加というものもやはり今後の輸送状態によりましても当然拡大して行く様相が見えております。而も拡大して行く様相のうちに、今回のただ内閣の方針で減員されたということにつきますと、相当そこに無理が來る、而も又国有鉄道のほうでは一万六千の人員増加を要請せられたその立場からいたしましても、これは相当な無理が來るというようなことで、これを防止するには私は現在の手続上につきましても、国会においてこれを防止する手段として非常に困難な事態があるように見受けられます。これはどうしてもやはり運輸省関係で、而も所管監督の責任にあられるところの運輸大臣において、この国鉄の合理的な発展ということを考えて防止して頂きませんと、この堤防というものは非常に私たちは脆弱な気がしやしないかと思うのでありますが、而も結論といたしましては、この二万という数字が今後実際においてできないということは、これは恐らく運輸大臣もその後の補充として、例えば非常勤のかたがたを予算の中に加えると、こういうような措置が或いはなされておりはしないか。私はそこを考えて見ますと、やはりこれはそういう非常勤的な臨時人夫のかたがたをこれを入れるような考え方よりも、なおもつと正しく合理的な事業管理の立場を内閣のほうではよく勘案して、そうして世間的な予算定員の減員でなくして、実質的に国鉄はこれだけの職員がおらないと現段階においては国民の要請に応えられないということを大胆率直にですね、発表してなぜもらえなかつただろうか。私はここを非常に残念に思うのであります。臨時人夫が恐らく、先ほど私が申上げましたような希望の数字だけが予算の中に含まつておるとすれば、これはこういうような性質で定員を充足すべきものではない。もう今一歩すざつて、私が希望いたしましたならば、この臨時人夫というような性格を、これを是非一つ定員のほうに加えて頂くように努力ができるかどうか。又この二十六年度におきまして、若し国会においてこれが修正ができないというような段階があつたとしたならば、所管大臣の運輸大臣だけでも、二十七年度の予算定員を増加するというような御努力があつて然るべきと私は思うのでありますが、大臣はどうお考えになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/13
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014・山崎猛
○国務大臣(山崎猛君) 人員の整理の問題は、回を重ねるごとに、漠然たる天引論というようなことでなしに、だんだん合理化の部分が從來よりも、天引論時代よりもその量が、率において増しつつあると私は考えております。今度の人員整理が全部合理的に、理詰めによつて科学的にはじき出されておるということは、まだ申上げる段階にすべての秩序が至つていない、幾分私も不満足を覚えつつ、今度の人員整理に同調し賛成しておるようなわけでありますが、一回ごとに合理化の部分を拡めて、全面的に理想的の人員整理の至る時代を望みます。從いまして只今御指摘のような点は、この場合重要な意味を持つものと考えます。私においては人員整理直後のことでありますけれども、できるだけ今後は合理的に事を進めて行くという線に沿うて、できるだけの努力をいたしたいと胸中考えておるような次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/14
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015・内村清次
○内村清次君 まあできるだけの努力をして頂くという言明に対しましては、誠に私たちも期待を多く持つものであるし、満足をするものでありますが、この二十七年度の予算定員のほうに増加の御努力をして頂くということにつきまして、一つ御所見を伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/15
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016・山崎猛
○国務大臣(山崎猛君) 二十七年度に対しましては増加の要求をいたしております。ただこれの実現に最善の努力をしたいと申上げたのが前のお答えであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/16
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017・内村清次
○内村清次君 これは国鉄関係のかたでもよろしいのですが、今回の整理を見てみますると、これは私はこの委員会でたびたび質問をいたしておりまするからして、成るだけ重複は避けますが、今日見えております直接の責任に当つておられる職員局長あたりはその空気をよく御存じでないと思いますが、問題はこの二万二千二百三十二名というような、こういう大量の定員の削減を今後どのような状態で国鉄の各機構の職員に対して当てはめて行くか、そういうようなことを検討なさつたことがあるかどうか、この点について一つ御質問申上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/17
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018・吾孫子豊
○説明員(吾孫子豊君) 只今のお尋ねでございますが、二万二千二百三十二という数は非常に大きな数でございます。併しこの中には長期欠勤者等であつて、定員外の扱いにいたす人員も含まれておりまするし、又今後の自然減というものも若干は予想せられますので、実際に現在の定員を圧縮しなければならない部分というのは比較的少くて済むことになるのじやないかと思つております。それで定員の配分をどうするかということについては、現在検討をいたしておりますが、今後のこれに伴う配置転換なり、或いは又人員の縮減なりということにつきましては、国鉄労組との間の団体交渉によつて事態を円満に解決いたすように努力いたしたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/18
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019・内村清次
○内村清次君 今回の定員減の要素の中には、これは内閣の一連の政府機関の問題、それからその後の国会の空気を勘案いたしまして、先ほど言つたように、米の統制撤廃の中止と、それから又石油の統制撤廃のこれ又中止と、こういうような要素の人たちがやはり国鉄の機構の内部にもあられるようであります。例えば国鉄の加配米の人員対象が三十八万ある。これに対するやつぱり事務関係のかたがた、これが約千人ばかりのかたがたがある。或いは又物資関係において約五百人ぐらいある。そうすると、千五百人ぐらいのかたがたは当然これは二万二千の人員削減のほかに置くべき筋合いのものではなかろうか。それから又石油関係においてもやはりそういう人員要素というものは約七百人くらいもある。こういうようなかたがたはとにかく一応その外に出すというようなことが直接なされて、そうして二万二千のこれはマイナスのそれだけの合計人員ということにおいて、あとは又先ほど職員局長が言われたような方法を以て、そうして組合とよく話合いの上に決定をするというようなことがなされるべきが至当ではないかと思いますが、職員局長はどういうふうにお考えになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/19
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020・吾孫子豊
○説明員(吾孫子豊君) お話のように国鉄の部内におきましても労務加配を受けておる職員がたくさんおりますし、又これらの事務に從事しておりす係の者も、今内村さんのおつしやつたような数が大体おるわけでございまますが、これらの係の者は單に労務加配の関係の仕事のみをいたしておるわけではございませんので、労務加配の仕事はこれらの係の者の業務の一部になつておるようなわけでございます。それで今回の人員縮減の方針は、これは政府の方針に從いまして、管理部門の、純管理的業務に從事しておる者は二五%、その他の現業部門の者は大体五%というような割合で人員削減をいたす案を立てたようなわけでございまして、私どもといたしましてはこの労務加配関係の業務に從事しております係の者も、勿論その率に從つて減員したことになつておりますが、現在の状態でございますればどうにかこれで仕事はやつて行けるのではなかろうか、かように考えておるような次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/20
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021・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) ちよつと申上げますが、運輸大臣は正午から余儀ない所用で他に行かれますので、先に運輸大臣に対する御質問がございましたらして頂いたらどうかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/21
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022・前之園喜一郎
○前之園喜一郎君 先にルース台風の災害調査に、私ども国会の派遣で九州地方を視察したものでございます。その報告は本会議においてなされております。又運輸省関係、国鉄関係はそれぞれの出先から御報告があつたことと思うのであります。そうしてこれらの問題について私本会議で緊急質問をすることを申出ておつたのでありますが、少し健康を害しておりまして、今日まで延び延びになつております。幸い今日運輸大臣がお見えになつておりますので、運輸の関係について二、三御質問申上げたいと思うわけであります。御承知のように今回の台風は殆んど空前の大きな台風でありまして、特に南九州の被害というものは非常に大きかつたのであります。比較的鉄道の被害はまあほかに比べて少いようでありますが、鉄道に関連を持つところの測候所の問題については非常に見逃すことのできない大きな問題があるのであります。それはどういうことかと申しますると、最初ルース台風の進行の進路でありますが、これが当日の午前になつて進路が変つて來た。それから速度というものは大体二十メートルくらいの速度で進行しているものと測候所では考えておつたところがこれがいよいよ現実になつて見ると六、七十メートルということになつて上陸したのであります。ところが測候所の、私は現に測候所長を呼んでいろいろと当時の模様を聞いたのでありますが、測候所におきまして進路の変つたということ、並びに風速が非常に速くなつたこと、それから当日の六時前後に当所のほうに上陸するというので、非常に大きな高潮が來るというようなことが四時頃になつてわかつた。午後四時頃になつてわかつた。つまり二時間半くらい前にわかつた。ところがその時はすでにあらゆる通信が杜絶し、電信電話、それから放送関係等も杜絶してしまつておるために、測候所ではそういう事実を知りながら、二時間後にはそういうような大きな台風が鹿児島のほうに、而も高潮を伴うものであるということがわがつておりながら、これを何ら知らせる方法をとり得なかつた。私は測候所長にも言つたのでありますが、警察に知らせるとか、消防関係にこれを通達するとかしてやる方法がなかつたかということをいろいろ言つたのでありますが、それをやつていない。若し二時間前にわかつておるものを適当な方法で鹿児島県の場合、鹿児島市、或いはあの近所だけでも通達ができておるならば、ああいう大きな被害を受けないで済んだ面が多かつたのであります。特に人命を、非常に多数の人命を失つておるのですが、これらは恐らくそういうような危険から免れることができたろうと思うのです。そこで私は測候所長に私の意見も言うて、そういうような場合は何かしら人を走らせるとか、或いは何かを使つて知らせる方法がなかつたかと強く申したところ、非常にそれが手落ちであつたということを言つておるのでありますが、その後私どもの調査員のところに提出せられました書類によりますると、そういうような非常の場合に備えるために、やはり測候所に何か自動車、トラツクとかいうようなものをどうしても欲しい、こういうものがあればそういうような方法も簡單にできたのではなかろうか、そういうようなことを言つておるのであります。それにもう一つ、特に私が遺憾に考えますることは、先般も運輸大臣にお願いしたのでありますが、鹿児島の測候所を地方気象台に昇格の問題であります。これは御承知の通り、この台風などの進路並びに上陸地というものは測候所では発表できない。これは地方気象台にまとめて、そうして中央気象台で発表するということになつておる。ところが鹿児島の場合を言いますると、鹿児島の測候所から福岡の地方気象台に報告をして、福岡から中央気象台に更にこれを報告する、そうしてそこで進路或いは上陸地、時間等をきめて、一般に発表するということになつておるのだそうであります。測候所が若し地方気象台になつておれば、地方気象台として非常に強くそういうことの進言もできるのだが、測候所ではそれができなかつたということを言つておるのでありますが、こういうような問題、かねて私が強く主張しておりまする測候所の地方気象台昇格の問題、特に今日鹿児島測候所は、国境にありまするところの測候所で非常に重大な関係にありまするのに、いつまでも昇格もできないで人員も足りない、設備も不足しているというようなことで、今回のような大きな台風を県民に知らせることができないで、ああいう惨害を受けたということになるのであります。全部とは言いませんが、或る程度救い得たものを、設備その他の不完全のために避けられなかつたということは返す返すも私どもとして残念でたまらないのであります。この問題は私ども数次に亘つて強く運輸大臣に御相談を申上げ、中央気象台のほうにも言つておるのでありますが、これが今日まだ実現をしていない、先般の私の質問に対して運輸大臣は、補正予算の中には是非これをとりたいということを言つておられたが、今度の予算を見ますると、そういうものはないようであります。済んだことは止むを得ないといたしましても、これらの問題を十分に一つ研究せられて、早急に鹿児島測候所の地方気象台への昇格、そうして今申しましたような電信電話、通信機関の杜絶の場合に備えて、自動車とかその他のものを備え付けて、そうしてこれを各方面に通達ができるような措置をおとりを願いたいのであります。この問題は実に大きな問題でありまして、私ども、測候所をあのままに置いたために、私どもの知つておるものも相当の人が死んでおるのであります。実に残念でたまらない。この問題は責任を持つて運輸大臣に御解決を願いたいのでありますが、一つその御確信がおありになるかどうかということをここではつきりと承わつておきたいのであります。
それからもう一つは、この台風によつて鉄道の損害は相当にあるのでありますが、特に停車場の全壊した所があります。鹿児島県末吉、加治木の停車場、これは全壊いたしまして、ほんの掘立小屋、私どもが行きましたときは漸く雨露を凌ぐ程度の掘立小屋を作つて非常に不便である。旅客も非常に困つておつたという状況であるのであります。或いはもう工事に着手しておられると思いますが、それらの復旧の状況等についてお知らせを願いたい。又その後の御計画等についても伺いたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/22
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023・山崎猛
○国務大臣(山崎猛君) お答え申上げます。このたびのルース台風の、前古未曾有というような形においての襲來と、災害と、これに対して十分なる予知、或いは災害を軽減する方法に遺憾の点のあつたという御指摘をこうむりましたことは、私自身も遺憾に考えておる次第であります。承るところによると、二百何十年、島津公以來未だ曾つてなかつた模様の変つた大災害であつたということを伝聞いたしているような次第でありまして、只今前之園委員より縷々お話のあつた通りの経過であつたと推察しておるのであります。ただこういう災害の襲來に対して、十分あらかじめ手配ができなかつたのは遺憾千万の次第でありまするが、必ずしもこれに対して弁明、言訳をするわけではありませんけれども、気象台側のほうの報告によりますると、気象台側のほうは全員出勤をして、当日は日曜であつたようでありますが、全員出勤をして手配に怠りなかつたそうでありますが、如何せん通信機関の停電等によつてそれが十分なる伝達ができなかつた。又御指摘のように、人を派してということも考え得るのであります。御承知のように小さな予算でやつている気象台でありますので、自動車その他の機械設備もなし、更に又人員にも限りあることでありまするので、そういう点は重ね重ね遺憾であつたと考えるのであります。併しながら鹿児島はいつも災害の入口であつて、一番最初に見舞われる地理的状況であるということは私どもよく考えております。從來は全国的にも、鹿児島県は気象台から町村にまで予報、警報を伝達する模範的の組織ができておつて、全町村にその予報、警報が行き亘るというので私ども感心をいたしておるのであります。本年の七月でありましたか、閣議におきましても、こういうふうに全国的に鹿児島のような姿で予報、警報を町村に伝達するようなふうにあらしめるべく決定をいたし、その手配をいたしたような次第であります。このたびは通信網とか、或いは日曜であつたというような思いもよらざる障害が途中にできて、全国的に模範的の気象の予報、通報の組織網のできておつた鹿児島でさえこういうことがあつたということなんであります。
それからあれを地方気象台に昇格するの件につきましては、前之園委員から前の議会において強く御要望があり、運輸大臣といたしましてもその御趣意に全幅の賛成の意を表しまして、その昇格は是非実現したいと考えで参つたのであります。
ただ補正予算は、その編成の根本の方針として財政を緊縮して行くという建前から、新らしい新規事業を避けて全く経費の不足を生じたものというようなものに重点を置いて行くことに建前をいたしておりましたような関係なんで、新規拡張の意味の経費は、これを除いて、正直にこれを除いたのでありましたが、このたびの二十七年度の予算におきましては、補正予算になし得ざりしことを十分補い得るように、地方気象台に昇格する予算を計上してこの実現を期しておるような次第でありますから、この点はどうぞ前之園委員において、当局においてはその御趣意に沿うて順序を踏みつつあるという点を御了承願いたいと考えております。
それから最後に国有鉄道の損害の点でありますが、国有鉄道の損害は実地御覧の通りに、線路その他は比較的、軽微とは申されませんけれども、薄き損害である、数日の後に大体開通し得たというような報告に相成つておるのであります。ただ停車場等は当然全壊或いは大破をこうむつておるに相違ないのであります。それらの個々の事実につきましては、事務当局よりその後の経過を御報告申上げたい、こう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/23
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024・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) ちよつと速記をやめて。
〔速記中止〕
〔委員長退席、理事前田穰君委員長席に着く〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/24
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025・前田穰
○理事(前田穰君) 速記を始めて。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/25
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026・前之園喜一郎
○前之園喜一郎君 鹿児島の測候所の地方気象台の昇格の問題が遅れて、人員その他設備等の不足のために予防できる災害を免れることができなかつたという問題は、よく御承知の通りであります。從つて二十七年度の予算には、確実にこれを一つ確保して頂くという固い御決意を以てお臨みを願いたいと思う次第であります。何と申しましても地方気象台の関係は、運輸省の外郭にある非常に力も弱いように考えられますので、この点特に問題にしてお骨折を願いたい。そうしてどうしても來年は予算を頂戴して、昇格をして頂いて、只今お願い申しましたように、通信その他の杜絶の場合においては自動車でも連絡のできるような仕組にして頂くようにお願い申上げたのであります。その点を重ねてお願い申上げます。
なお災害復旧の点については、どなたか現在どういう程度まで進んでおるかという御報告を願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/26
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027・石井昭正
○政府委員(石井昭正君) ルース台風の災害復旧につきましては、大体十八億程度かかると思います。そのうち約七億程度は工事経費になつておりまして、残りが損益勘定のほうで残るわけであります。損益勘定のほうは、恐らくもはや全部実施に着手いたしておるかと思います。工事経費のほうにつきましては、財源問題がございますので、補正予算の御審議を頂いておりまするが、これが通過の暁に実行的に考究いたすことになるかと思います。先ほどお話のございました具体的の駅の工事がどうなつているかにつきましては、実は本日その関係の資料を持つて参りませんので、後刻調べましてお答え申上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/27
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028・前之園喜一郎
○前之園喜一郎君 停車場の全壊は二カ所もある、それをお調べになつて……発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/28
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029・石井昭正
○政府委員(石井昭正君) そういうふうにさして頂きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/29
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030・前田穰
○理事(前田穰君) ちよつと申上げますが、運輸大臣時間の御都合がおありのようでございますが、もうよろしうございますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/30
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031・内村清次
○内村清次君 ちよつと私質疑が中絶いたしましたから質疑を続けますが、先ほどの職員局長のお話では、私は先ほど申しました統制撤廃後の加配米の関係者、その関係者はこれは勿論一人で専属に当つているというようなことはないと思います。あなたのおつしやる通り……、併しそれを換算して見ると、いわゆる事務の量を換算して見ると約千人だ、物資部関係が五百人だ、こういうことを考えておるわけです。そこでそれを枠外にやつてもらいたいということ、それから配置転換という問題が起きて來はしないかと、私はこれは心配しているのですが、これも從來国鉄の人員調整の場合のときには起きて來た問題ですが、とにかく先ほど言つたような二万二千という厖大な人員の調整が、今後配置転換なしに済むかということですね、これから一つ聞きましようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/31
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032・吾孫子豊
○説明員(吾孫子豊君) 最初に先ず加配米の業務に携わつている関係者の数を換算して、いろいろ内村さんのおつしやつたような数になるというお言葉でございますが、実はその点正確な数字はよく存じておりませんけれども、勿論でき得れば多少とも人員削減を緩和して頂きたいというのが私どもの気持でございますから、誠に有難いお言葉たと思いますけれども、全体を見ました場合に、今回の程度の削減がいたされましても、どうにかやつて行けるというような見通しを一応立てているようなわけでございます。
それから配置転換の問題でございますが、これはもうお言葉の通り非常に大きな問題でございまして、現在の実人員から更に二万二千人を落すというようなことになりますというと、人員全体の総配の上において非常に彈力を欠いて参ります。この点を私ども非常に心配いたしておりますので、現在国鉄部内全体の地域別又は職種別の人員の配置状態を見てみますというと、一方において相当大きな欠員を持つておりながら、他面又大きな過員があるというような状態にございますので、この点は從來とも過員、欠員のアンバランスを調整するということにつきましては、非常に骨を折つて來ておるわけでございますが、全体の人員が縮減されて彈力が減つて來るということになりますと、その必要性は更に多くなつて参りますので、この点につきましては現在も努力を継続いたしておりますが、今後労働組合との団体交渉におきましても、組合の協力も是非して頂くように話を進めております。かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/32
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033・内村清次
○内村清次君 この配置転換の問題は、これは当局の考え次第によりますると、相当深刻な問題が起つて参りまして、結局その転換を命ぜられたかたがたのうちでは、やはりこの生活環境から見まして遠距離に、永年の勤続地を離れる問題であり、これは転勤というものは、やはり家族を持つている人たちは、家族の問題も考えなくちやならない、これは能率的にも相当影響を及ぼす問題であるし、而も個人といたしましても、或いはそのために職を辞するというような悲惨な決意までしなくちやならないというようなことも考え合せられる問題であつて、これは大きな今後の職員の動揺を來たす問題であると思いますが、この点は一つ慎重にいわゆる職員局あたりでは検討してもらつて、そういうような事態の起らないようにして頂くというような方針を私は打ち立ててもらいたいのですが、この点については如何でございましようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/33
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034・吾孫子豊
○説明員(吾孫子豊君) お言葉の通りでございまして、配置転換ということにはいろいろな問題が付随して参ります。これに関連して家族と別居をするというような者に対する別居手当というような問題になつて來ると思いますが、今後の方法といたしましては、現在過員になつている個所というものは、これは勿論その過員は削減されなければなりませんが、この際できる限り過員の整理ということを促進いたしますと同時に、又一方ではこういうような過員の地方というものに対する地域差を今後もストツプするというような方法で、両々併わせて過員を極力減らすような方法を講じ、一方欠員のほうは或る程度新規採用をしてバランスをつけて行く。いずれにいたしましても、只今御注意のありました点につきましては十分考えまして、できるだけ最低の摩擦で以て問題を処理いたしたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/34
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035・内村清次
○内村清次君 それから降職関係はどうお考えですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/35
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036・吾孫子豊
○説明員(吾孫子豊君) この点は実は前回の人員整理のときには、相当大幅の降職を実行いたしましたわけでございますが、今回はそれも必要な最小限度にとどめたいと思つております。ただ部分的には或る程度の降職ということも止むを得ないかと思つておりますが、この点は今後の組合との団体交渉に残されているという実情でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/36
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037・内村清次
○内村清次君 これは私たちの希望といたしましては、降職は一つこの際絶対にやらないという方針を堅持してもらう。これは先ほど私はこの委員会でも国鉄総裁と約束したことでありまするが、やはり暗い前途を見詰めて、そうして現在の能率関係におきましても、人間としての希望の関係からしても、その問題が大きな癌になつておる。総裁自体も明るい前途を築いてやろうというようなことは確約された問題でありますからして、最小限度にとどめるということでなくして絶対にやらない。同時に今一つ大きな問題は、これは転職の問題です。転職はこれは例えば電気のほうから欠員関係がどれほどあるか。この点も一つあとで答弁してもらいたいと思うのですが、そういう欠員関係の所に他から転職をするというようなこと、例えば電気関係から駅の転轍手のほうに行く、
〔理事前田穰君退席、委員長着席〕
こういうようなことは、これは私は各人の技術の点からしましても、やはり将來性を考えて、鉄道に就職しました関係からしても、最もこれは忌むべき問題でありますから、そういう欠員が一体どこに一番多くなつているか。而も又その欠員の多い所はどういう環境に多いのであるか。而も又それが将來のやはりそこの職場において又階段的に、いわゆる自分の目的、希望のために進んで行くというような、こういう関係を杜絶させるというようなことにもなつて参りますからして、一体欠員の生ずる所はこれは職員局のほうでは明らかにわかつていると思いますが、そういう所にはやはり新規採用で充足して、転職を以て今回の異動関係を調整して行くというようなことの方針は、これは考えて頂きたくないと思いますが、この点につきまする局長の御答弁をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/37
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038・吾孫子豊
○説明員(吾孫子豊君) お言葉のように欠員職に対しては新規採用で補充して行くのがこれは本則でございまして、私ども早くこの本則に立帰りたいと思つておりますが、現在の過員、欠員の状態が総体の人員に対しましてまだまだ大きな割合を占めておりますので、欠員を新規採用で補充するという本則に立戻りますためには、やはりその前に過員、欠員のアンバランスをできるだけ調整いたさなければなりませんので、この点は何とかしてよく組合のほうも協力をして頂きまして、もう一歩この機会に進めたいというふうに考えておる次第でございます。從いまして降職はその際絶対にやらんということは、勿論私どもも是非そういたしたいとは思いますけれども、全体の状況によりまして或る程度極く一部のものについてはやらなければならないようになるかも知れませんと考えられるわけでございます。なお転職の問題についてこれは降職についても同じでございますが、勿論全然系統の違つた部門のほうに降職をしたり、転職をしたりするということは、全体の能率にも影響いたしますことでございますし、又個人、その人本人に対しても非常に気の毒なことにもなりますので、できる限り同系統の中で転職をするということでやつて行きたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/38
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039・内村清次
○内村清次君 最後にこの配置転換の構想、或いは又人員調整の問題、そういうようなことの原案作成を、私は運輸省を通じて、とにかく組合との話の対象になるのには、組合自体が作るわけには行かんからして、必ずこれは当局がその原案を作つて、そうして一応政府の何と申しますか、至上命令と申しますか、それを引受けた国鉄としては原案を早く作つて、そうして組合と話合いを円満にするという団体交渉の制度を確立をしてもらいたいという私は希望をいたしておつたのですが、運輸省のほうでは何回聞いてもまだ原案はできておらないということで、今日まで約一カ月ぐらい來たわけですが、この職員局のほうでこの原案というものは作られたと私は思いますが、いつから組合交渉になるか、その時期ですね、そういう時期を一つ明確にして頂きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/39
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040・吾孫子豊
○説明員(吾孫子豊君) これは実は今回の整理人員削減に当りまして、一方においては自発的に、退職金等も有利な状況にもありまするし、希望する者も相当あると思います。現に今まで私ども調べておりますところでもかなりその数もありますので、希望をされるかたが非常に多いので、希望をされるかたの数が特に過員の所にでも多いというようなことにでもなりますと、余り無理なことをしないでも済むことにもなりますので、私どもといたしましてはできるだけ無理のない整理をしたい、かように考えておる関係もございまして、只今希望者の数、又地域別、職種別の分布状況というようなことも取調べておるような最中でございまして、その人数如何によりまして、又組合と御相談いたす範囲も若干変つて來ることでもございましようし、そういうようなことを今作業中でございまして、そういう結果がはつきりわかり次第、労働組合との団体交渉も開始いたしたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/40
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041・内村清次
○内村清次君 まだ時期は確定しておらないのですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/41
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042・吾孫子豊
○説明員(吾孫子豊君) 時期はまだはつきり確定はいたしておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/42
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043・内村清次
○内村清次君 わかりました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/43
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044・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) ちよつと速記をやめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/44
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045・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 速記開始。次に一般運輸事情に関する調査についてお諮りいたしますが、本件に関しましては調査を続けて参りましたが、対象が広範囲に亘りまする関係もあつて、今期中に調査が未だ完了いたしませんので、慣例によりまして調査未了報告書を提出することにいたしたいと考えますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/45
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046・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 御異議ないと認め、さように決定いたしました。
なお未了報告書の案文等につきましては、委員長に御一任を願いたいと考えまするが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/46
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047・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 御異議ないと認めます。委員長の提出いたしまする報告書には多数意見者の署名を附することになつておりまするから、御署名を例によつてお願いいたします。
多数意見者署名
岡田 信次 前田 穰
仁田 竹一 内村 清次
小酒井義男 高木 正夫
前之園喜一郎 鈴木 清一
石原幹市郎発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/47
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048・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) なおこの際あ諮りをいたしますが、一般運輸事情に関する調査につきましては、閉会中におきましても、事情によりまして或いは委員会を開催いたして御審議を願う場合もあり得ると考えまするので、本院規則の第五十三条によつて、閉会中の継続調査要求書を提出いたしたいと思いまするが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/48
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049・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 御異議がないものと認め、さように決定いたします。
なお要求書の案文等につきましては委員長に御一任願いたいと考えまするが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/49
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050・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 御異議がないと認め、さように決定いたしました。
本委員会は、本日はこれを以て閉会いたします。
午後零時二十六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101213830X01219511128/50
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