1. 会議録本文
本文のテキストを表示します。発言の目次から移動することもできます。
-
000・会議録情報
昭和二十七年二月十二日(火曜日)
議事日程 第十号
午後一時開議
第一 ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く水産関係諸命令の廃止に関する法律案(内閣提出)
第二 小型機船底びき網漁業整理特別措置法案(第十二回国会内閣提出)
第三 国民金融公庫法の一部を改正する法律案(内閣提出)
—————————————
●本日の会議に付した事件
議員松本六太郎君の逝去につき院議をもつて弔詞を贈呈し、その弔詞は議長に一任するの動議(玉置信一君提出)
故議員松本六太郎君に対する玉置信一君の哀悼の辞
日程第一 ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く水産関係諸命令の廃止に関する法律案(内閣提出)
日程第二 小型機船底びき網漁業整理特別措置法案(第十二回国会内閣提出)
日程第三 国民金融公庫法の一部を改正する法律案(内閣提出)
午後二時三十九分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/0
-
001・林讓治
○議長(林讓治君) これより会議を開きます。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/1
-
002・林讓治
○議長(林讓治君) 御報告申し上げます。張る二月六日、英国皇帝ジョージ第六世陛下が御逝去あらせられましたにつき、議長は七日午前英国代表部を訪問し弔意を表し、同日英国下院議長あて、つつしみて哀悼の意を表する旨の弔電を発送いたしました。これに対し、八日モリソン下院議長から答電を受領いたしました。その電文は
故ジョージ六世陛下ノ逝去ニ際シ弔電ヲ賜り深厚ナル謝君ヲ表ス。貴家議院議員が示サレタ哀悼ノ意ニ野スル本下院全議員ノ感謝ノ君ヲ何卒各位二御博へ乞フ。貴電ハ今日下院二於テ朗讃セリ。以上であります。(拍手)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/2
-
003・林讓治
○議長(林讓治君) なお御報告申し上げることがあります。議員松本六太郎君は、去る二月八日逝去せられました。まことに痛惜哀悼の至りにたえません。
この際弔者を表するため、玉置信一君から発言を求められております。これを許します。玉置信一君。
〔玉置信一君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/3
-
004・玉置信一
○玉置信一君 ただいま議長から御報告に相なりました故衆議院議員松本六太郎君に対し、院議をもつて弔詞を贈呈し、その弔詞はこれを議長に一任するの動議を提出いたします。
この際、私は諸君の御同意を得て、難戦員一同を代表いたし、つつしんで哀悼の辞を述べたいと存じます。
君は、石川県河北郡浅川村に出生されましたが、幼にして北海道石狩郡当別村に移住せられ、少壮のころ、また上川郡和寒村に転住され、もつて今日に至られたのてあります。先代の志を受けて農業に従事し、拮据経営すること多年、開拓の先駆者として多大の成果を攻め、もつて後続の人々のために模範を示されたのであります。
御承知のごとく、北海道は国内有数の資源地帯であり、ことに農業、牧畜における今日の盛況は、君のごとき初期開拓者の隠れたる努力にまつところ少からざるものがあるのであります。
君の定住地利寒村においては、つとに農会長として、また畜産組合長として農村の指導と繁栄に努力されたるほか、上川ほか四郷の代表としてしはしは公職につき、さらに昭和七年以来三たび道会議員に推され、多年自治の向上と産業の開発に大きな足跡を残されたのであります。特に北海道における畜産の振興と、温床苗代を利用する寒地稻作経営の改善と普及に盡された功績は、君の生涯に没すべからさるところであります。生前、君は、なお北海道指導農業協同組合連合会及び生産協同組合連合会に会長たるほか、全国指導農業協同組合連合会の会長及び副会長を歴任して、ひとり北海道にとどまらず、農業経営に全国的な指導的役割を果されたのでありました。
昭和二十一年四月、君は日本の戦後経営と自立のために深い関心と断固たる決意を抱いて日本協同党より推され、みごと当選の栄冠を得られました。さらに二十四年一月の総選挙にも、日本協同党の後身たる農民新党より立つて再び本院に議席を占め、もつて衆望のおもむくところを示されたのでありました。同年十二月、農民協同党の結成には同志とともに参画し、爾来党首脳として党務に盡津されましたが、昨二十五年の党大会において、推されて中央執行委員長の重任につき、もつて今日に至つたのであります。
君は資性濃厚篤実、農村の生活に潔い理解と同情を有し、常に農民の利益を代表して、みずからの使命に最も忠実に献身せられたのであります。思うに、君は、戦後の荒廃した国土を再建するために、平素農業立国を信條として、新しい日本の建設に異常な熱意を示されたのであつて、その真筆着実なる憂国の志を、われは心から多とするものであります。(拍手)
昨年九月、講和全権委員代理として晴れの舞台に列し、その政治生活に光彩を加えら九たことは御承知の通りてありまして、日本の将来について深く思いをいたすところのあつた君の胸中、まことに感慨無量なるものがあつたと存するのであります。今や独立の日を目前に整え、しかも国事のますます多端なるときに際し、なお将来に期待するところあつた君の計報に接しましたことは、まことに痛恨にたえません。農民協同党及び北海道指導連、生産連の両組合は、合同葬の盛儀をもつて君が生前の功績に報いられるやに承つております。
ここに、つつしんで君の御冥福を折り、哀悼のまことを披瀝する次第であります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/4
-
005・林讓治
○議長(林讓治君) ただいま玉置君から提出せられました動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/5
-
006・林讓治
○議長(林讓治君) 御異議なしと認めます。よつて動議は可決せられました。
ここに議長の手元において起草いたしました文案を朗読いたします。
衆議院ハ議員正六位動四等松本六太郎君ノ長逝ヲ哀悼ノ恭ノク弔詞ヲ呈ス
この弔詞の贈呈方は議長においてとりはからいます。(拍手)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/6
-
007・林讓治
○議長(林讓治君) 日程第一、ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く水産関係諸命令の廃止に関する法律案、日程第二、小型機船底びき網漁業整理特別措置法案、右両案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。水産委員長川村善八郎君。
—————————————
〔川村善八郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/7
-
008・川村善八郎
○川村善八郎君 ただいま議題となりましたポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く水産関係諸命令の廃止に関する法律案についてその概要を申し上げ、水産委員会における審議の経過及び結果を御報告いたします。
ます本法案の提案理由を簡單に御説明申し上げます。
昨年九月サンフランシスコにおいて調印を見た日本国との平和條約かその効力を発生するに際しまして、昭和二十年九月二十日勅令第五百四十二号、ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件を廃止する必要があるえめ、この勅令に基く命令について、こ九が改廃等の措置を法律で行うことになつたのであります。そこで、この方針に沿いまして、水産関係におきましては、昭和二十一年十一月七日勅令第五十九号、漁業法の罰則の特例に関する勅令及び昭和二十四年八月十五日政令第三百六号、漁船り操業区域の制限に関する政令の二つの命令は廃止する必要を生じて参つた次第であります。
次に、そのおもなる内容につきまして申し上げます。
第一の漁業法の罰則の特例に関する勅令というのは、旧漁業法第三十五條による捕縛業に対する同法第五十九條の罰則に関する特例でありまして、これは旧漁業法はすでに失効いたしておりますので、実質的にはその機能を失つており、今回の廃止は、ただ単なる形式的なものてあります。
第二の漁船の操業区域の制限に関する政令につきましては、いわゆるマッカーサー・ラインの根拠伝令として、わが国漁業にとつてほ、遠洋であると沿岸漁業であるとを問わず、まことに重大なる意味を持つておるのでありまして、牌船の操業区域の制限及び漁船の位置の報告義務、罰則等を規定してあるのであります。
なお本法案の施行期日は、日本との季和條約の最初の効力の発生の日であります。
本案は、一月二十二日、内閣提出をもつて水産委員会に付託され、二月四日提案理由の観明を聞き、引続き二月七日、これが質疑をいたしたのであります。漁船の操業区域の制限に関する政令につきましては、特に支那東海を唯一の漁場とする以西底びき網漁業及びトロール漁業、あるいはかつお、まぐろ漁業との関係において熱心なる質疑がかわされ、審議いたしたのであります。この点に関して、政府におきましては、わが国の漁業の現状からして、平和條約の発効以前においてもこれを撤廃または緩和する等の措置を実現するよう特段の努力をするという熱意が示されておりますので、これを了として質疑を終り、討論を省略して採決いたしましたところ、共産党を除き全員賛成をもつて可決すべきものと決定した次第であります。(拍手)
次に小型機般底びき網漁業整理特別措置法案について、その概要と、水産委員会における審議の経過及び結果について御報告を申し上げます。
この法律案は、昨年十一月一日に本院において可決され成立した漁業法の一部を改正する法律の内容の中で、その最も重要なる部分の一つである小型機船底びき網漁業を減船整理するため、これが整理手続あるいは基準等を定めようとするものであつて、これにより計画的にしかも可及的すみやかに減船整理し、資源量と漁船数の均衡を保持して資源の永続性をはかり、沿岸漁業の秩序を確立せんとするのであります。
そのおもなる内容を申し上げます。現在操業している三万五千隻に及ぶ底びき漁船を、今後五箇年間、すなわち昭和三十一年三月三十一日までに二万隻程度に減船せんとするのであつて、この整理が完了するまでの小型底びきの許可は、臨時的に一年以内として整理の円滑をはかつております。これが手続といたしましては、まず第一に、農林大臣は本法施行後三箇月以内に中央漁業調整審議会の意見を聞いて、最終目標である小型底ひき漁船の隻数、トン数等の最高限度を定めてこれを公示する。第二は、農林大臣は、その最高限度以内になるように、昭和二十七年度から毎年、その年に整理する隻数等を都道府県別に公示し、知事に指示する。第三は、この指示に従つて、都道府県知事は具体的に整理する漁船を指定し公示するとともに、所有者に通知する。もちろん、この指定にあたつては、知事は関係漁業協同組合等の意見を聞き、その他この漁業者が法令を守つていたかどうか、あるいは本漁業に対する生計の依存度、地種漁業との調整等を勘案することになつております。次に、これが減船整理の対象となつた漁船の所有者または漁業者に対しては、これが他種漁業に転用し、あるいは漁業以外の産業に転換することを促進するため補助金を交付することができることになつております。これがため、ただいま審議中の昭和二十七年度予算におきましても三億二千万円余が計上されております。
以上が本法案の趣旨及びそのおもなる内容でありまして、去る第十二回国会において、十一月十六日水産委員会に付託され、翌十七日農林大臣より提案理由の説明を聞き、引続き種々熱心なる審議を重ねたのでありますが、具体的なる転換対策そのほかにつき結論を得るに至らず、継続審議といたしたのであります。これが精細については会議録に譲つて、そのおもなる点を申し上げますと、許可船と無許可船とを一律に取扱う点、あるいは今後における取締りについて、現在のごとく無許可操業を再び繰返すことの絶対にないようにする点等でありました。本国会におきましては、去る二月九日の委員会において質疑をいたし、政府当局より、これが転換対策等につき具体的なる説明を聞き、なお整理された漁業者の失業対策の点についても十分考慮されるよう強く希望を付して質疑を打切り、討論を省略して採決いたしましたところ、これも共産党一人を除き全員賛成をもつて可決すべきものと決定した次第であります。
以上二案を御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/8
-
009・林讓治
○議長(林讓治君) 討論の通告があります。これを許します。木村榮君。
〔木村榮君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/9
-
010・木村榮
○木村榮君 日本共産党を代表いたしまして、ただいま議題となりましたところの、いわゆる政令三百六号を廃止する法律案に反対をいたします理由を申し述べます。
吉田内閣は、売国的な講和條約が発効するならば、日本漁業は公海における自由が得られるものと宣伝をいたしております。このたびの政令三百六号の廃止によつて、いわゆるマッカーサー・ラインの全面的廃止が実現するのだと言つている。このことは、敗戦以来、マッカーサー・ラインによつて日本漁民や日本国民がなめて来ました困難をわが党は最もよく知つておりまするがゆえに、マッカーサー・ラインそのものの廃止ということの要望を無視してこの法律案に反対するものではなく、このねらいが、ほんとうに日本の漁民や日本の国民が希望している、その形において実行されないところに、われわれの反対の根拠があるのでございます。そこで、われわれが主張いたしますのは、中国やソビエト同盟と平和的な漁業のとりきめを行い、平等互恵のもとに漁業がしたいという念願があるからこそ、日本の漁民や日本の国民がこのマッカーサー・ラインの廃止を主張しているのであつて、それ以外の何ものでもないとわれわれは信じております。しかるに、このたびの吉田政府のやろうとしておりますところの、いわゆるマッカーサー・ラインの撤廃なるものは、この国民の平和への願いを踏みにじつて、自分の方から進んで中国やソビエト同盟に——をし、————帝国主義者のアジアにおける侵略の——となつて、侵略的な漁業によつて、中国やソビエト同盟に対して————の片棒をかつごうというところに、この根本的なねらいがある。(拍手)
なぜならば、そもそもマッカーサー・ラインの設定ということは、これを国際的な意義から見ますならば、いわゆるポツダム宣言を受諾した敗戦国日本が、極東委員会や対日理事会の基本的な方針に基いて、かつて日本帝国主義侵略の基盤となつていた侵略漁業をやめ、日本がほんとうに中和な独立国家として再出発するまての間設けられた国際的協定に基いた国内立法でございます。従つて、関係各国との了解、協定なしに、これを一方的に撤廃すべき性格のものではございません。このことは、いわゆる売国的な平和條約第九條においてさえも、日本沿岸各国との協定、とりきめを義務づけておるということによつてもうかがえると考えております。
政府は、さきに日、米、加で北太平洋漁業協定を結んだ。そこで、公海自由の原則が打立てられたと盛んに宣伝をいたしておりまするが、しかしこの協定は、北太平洋の主要な漁業資源をアメリカの独占にまかせた以外の何ものでもなく、政府自身もよくこの点は知つておることだと考えます。他方では、昨年末のいわゆる吉田書簡でも明瞭なことく、政府は世界の孤児である台湾の蒋政権と講和を結び、また朝鮮の李承晩政権と手を握ろうとし、すべての日本国民が友好を願う中華人民共和国の北京政府に対しては、これを敵国としていまなお取扱い、またソビエト同盟に対しても同様な態度をとろうとしております。このことは、吉田政府がもはや中国やソ同盟とはいかなる平和的なる交渉もやる意思が毛頭ないことを示しておるばかりでなく、マッカーサー・ラインの廃止を一方的に宣言することによつて、無謀にも再び侵略的な漁業をあえて行い、日本漁業をして戦争のるつぼにたたき込み、漁民をこの犠牲に供せんとする、驚くべき陰謀だと見なければならない。
今や世界の戦争放火者どもの———————は、朝鮮においてはみごとに敗北し、またベトナム、マレー、ビルマ等の東南アジアにおいても、燎原の火のごとき人民解放が進む前に、もはやどうしても見込がなくなつて来た。そこで北太平洋同盟の反共軍編成を行い、国際的な戦争屋どものしり馬に日本も乗せられようとしておる。
こういつた情勢の中で、昨年十一月、ダレスの随員スミス、スパークスマンの二人が台湾に渡つた直後に、蒋介石は、日本軍は二十万こしらえる、国府軍も負けないように二十万、韓国も二十万、どれもこれも二十万こしらえて、厖大な太平洋統一軍をこしらえるという報告を発表しておる。このことはアメリカの新聞にも一齊に報道されまして、これまた日本の相当の暦からも支持されております。これは、自由党増田幹事長が、昨年の談話の中て、太中津の安全保障機構の実現と同時に日本の再軍備が問題たということを言つておる。このことによつても明らかである。
現に政府は、海上保安隊の施大なる増強を計画しておる。アメリカから海軍艦船六十隻、軽巡洋艦十隻、掃海艇五十隻を護り受け……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/10
-
011・林讓治
○議長(林讓治君) 木村君、議題外にわたらぬようにお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/11
-
012・木村榮
○木村榮君(続) いや、だんだん議題に入つて行く。——かくして、旧日本海軍の復活をやろうとしておる。しかも政府は、かつて日本漁業の南方侵略の指導者であつた者を台湾に振遣をし、日台合弁によつて中国沿岸の——漁業を計画させ、かくして東支那海を———の発火点にしようとしておる。
このことは、去る一月二十三日の水産委員会におきましても、與党委員は、北洋、東支那海において武装出漁が必要であり、従つてアメリカ海軍の護衛を求めなければならないということを発言しており、その裏付けになるがごとく、昨日の新聞が報道しましたように、日本の海上保安隊の海外出動も決定されておる。こういう情勢の中にこそ、吉田内閣がいわゆるマッカーサー・ライン撤廃をねらつておる根本的な問題がひそんでおる。
吉田政府のとりつつある政策は、売国講和や行政協定、日本の再軍備、マッカーサー・ラインの撤廃、国府、韓国の承認、さらに北太平洋同盟への参加と、ひたすら戦争への道をたどつておる。まさに血と硝煙におおわれたファシズムであり、憎みても余りある行為といわなければならない。われわれは、日本を戦火にさらし、漁民を職場にかり立てるような、この無謀なる計画のもとに断行されますところのマッカーサ一・ライン撤廃には、断固反対である。われわれは、関係各国と平和的な漁業協定を結んで、真に日本浄業の発展をもたらすような立場に立つてマッカーサー・ラインの撤廃を求むべきである。かように考えております。
また小型底びきの整理については、アメリカの計画いたしました、いわゆる五ポイント計画に従つて、資源保護の美名のもとに、一万五千隻の中小漁業者からその生業を奪い、たくさんの漁民を失業と貧困のどん底に陥れようとする、きわめて無謀なる計画てございます。こういう計画でございますから、この点も反対である。
以上、反対の理由を申し述べまして反対いたします。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/12
-
013・林讓治
○議長(林讓治君) これにて討論は終局いたしました。
両案を一括して採決いたします。両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長の報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/13
-
014・林讓治
○議長(林讓治君) 起立多数。よつて両案とも委員長報告の通参可決いたしました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/14
-
015・林讓治
○議長(林讓治君) 日程第三、国民金融公庫法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。大蔵委員長佐藤重遠君。
—————————————
〔佐藤重遠君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/15
-
016・佐藤重遠
○佐藤重遠君 ただいま議題となりました国民金融公庫法の一部を改正する法律案につき、大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
国民金融公庫は、昭和二十四年発足して以来五回にわたつて増資を行い、昨年十二月末までに約百二十一億円の貸付を行つて参つたのでありまするが、昭和二十七年度におきましても、公庫に対する資金需要は依然相当の額に上ることが予想いたされますので、明年度予算におきまして、公庫に対する出資金として三十億円を計上いたし、これに伴い公庫の現在の資本金七十億円を百億円に変更増額しようとするものでございます。
この法案は、張る二月二日、本委員会に付託せられ、爾後数回にわたつて愼重審議を重ねました後、二月九日、起立総員をもつて本案は原案の通り可決いたしました。
以上御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/16
-
017・林讓治
○議長(林讓治君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/17
-
018・林讓治
○議長(林讓治君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました本日はこれにて散会いたします。
午後三時十三分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101305254X01119520212/18
4. 会議録のPDFを表示
この会議録のPDFを表示します。このリンクからご利用ください。