1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十七年三月三十一日(月曜日)
午前十時五十二分開会
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出席者は左の通り。
委員長
山縣 勝見君
理事
岡田 信次君
高田 寛君
小泉 秀吉君
委員
植竹 春彦君
仁田 竹一君
一松 政二君
小野 哲君
内村 清次君
片岡 文重君
深川榮左エ門君
国務大臣
運 輸 大 臣 村上 義一君
政府委員
運輸大臣官房長 壺井 玄剛君
運輸省海運局長 岡田 修一君
運輸省鉄道監督
局国有鉄道部長 細田 吉藏君
運輸省自動車局
長 中村 豊君
運輸省自動車局
整備部長 中村 俊夫君
事務局側
常任委員会專門
員 古谷 善亮君
説明員
日本国有鉄道総
裁 長崎惣之助君
日本国有鉄道渉
外部長 兼松 學君
日本国有鉄道車
両局長 笹村 越郎君
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本日の会議に付した事件
○海外からの日本国民の集団的引揚輸
送のための航海命令に関する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
○道路運送車両法の一部を改正する法
律案(内閣送付)
○ポツダム宣言の受諾に伴い発する命
令に関する件に基く運輸省関係諸命
令の措置に関する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
○連合委員会開会の件
○一般運輸事情に関する調査の件
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/0
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001・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) それではこれより委員会を開会いたします。
先ず、海外からの日本国民の集団的引揚輸送のための航海命令に関する法律案を議題といたします。
先ず政府より提案理由の説明を求めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/1
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002・村上義一
○国務大臣(村上義一君) 海外からの日本国民の集団的引揚輸送のための航海命令に関する法律案の提案理由を御説明申上げたいと存じます。
従来御承知の通り、海外からの日本国民の集団的引揚につきましては、連合国最高司令官の覚書、即ち帰還輸送に関する基本指令に基きまして、これに関する海上輸送は、商船管理委員会が行なつて来たのであります。併しこの委員会は本年三月末日を以て解散の予定であります。従つて今後の帰還輸送は一般の船舶運航業者の協力に待たねばならなくなるのであります。このために政府といたしましては、予算的措置を講じた上、大阪商船株式会社と契約を結びまして、同社の所有しております高砂丸を待機せしめて、そのための航海に当らしめる方針であるのでありまするが、将来の引揚者の量、或いはその他の事情によりまして、この措置だけでは船舶に不足を生ずることもあり得ないことではないのであります。このような場合には、更に他に船腹を求めなければならないのであります。然るに通常の契約を以てしては、所要の船舶を調達できないような場合も万一の場合として予想せられないのではありませんので、このような場合に備えまして、運輸大臣が船舶運航事業者に対しまして、強制命令を発して必要なる船舶を就航させることができるようにすることが必要であると考えられるのであります。これがこの法律案を提案いたした理由であるのであります。勿論この強制命令につきましては、完全補償を行いまして、当該船舶運航事業者が経済的損失をこうむらないようにする必要があると思うのであります。この法律案はかかる強制命令を発する権限を運輸大臣に與えると共に、併せてその補償に関する事項を規定しようとするものであります。どうぞ愼重御審議を賜わりまして成るべく速かに御可決下さるようにお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/2
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003・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 本案の御質疑は後ほどに譲りたいと思います。
その先にもう一法案の政府の説明を受けた後に御質疑を願いたいと思います。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/3
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004・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 次に道路運送車両法の一部を改正する法律案を議題といたします。政府上り御説明を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/4
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005・村上義一
○国務大臣(村上義一君) 道路運送車両法の一部を改正する法律案の提出理由についてお聽取りを願いたいと存じます。この法律案は現在施行しております道路運送車両法に基く行政事務のうち、自動車の登録及び検査の制度を簡素化いたしまして行政の能率及び簡素化を図ると同時に、応益の要素を考慮いたして新たに車両検査に関して手数料を徴收し上うとするものでありますが、その骨子を順次申述べたいと存じます。
第一に、二輪の小型自動車及び軽自動車についての登録の制度と、軽自動車についての車両検査の制度を廃止いたすことといたしました。これに伴いまして従来、登録の際に定めておりました車両の番号は、車両検査又は使用の届出のときに指定されることになります。第二には、車両検査証の有効期間を変更することであります。現在すべての自動車について一律に一年となつておりますが、自家用の乘用自動車等につきましては、これを二年に延長いたしまして、一面バス、タクシー等の旅客運送事業用の自動車につきましては、自動車の整備を向上し、運送の安全を図るために、九カ月に短縮することにしたいと思うのであります。なお、トラツクについては、従来通り一年といたしたいのであります。
第三に、原動機附自転車と軽車両に関しましては、現在行なつております車両検査と、この際行われる車両番号の指定制度を廃止いたすことになつております。これに伴いまして、これらの車両は、車両の保安基準の適用が残るだけでありまして、官公庁に対する手続は一切不要になるのであります。第四点としましては、従来無料で行なつておりました自動車の車両検査につきまして、若干の手数料を徴することにいたしたことであります。
以上がこの改正法律案の大要でありますが、行政の能率化及び簡素化を図りますためにこの法律の制定を必要とするものと考えまするので、何とぞ十分御審議の上、速かに御可決下さるようお願いいたす次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/5
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006・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 道路運送車両法の一部を改正する法律案につきましては、質疑は次回にいたしたいと思いまするが、如何でございましようか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/6
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007・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) それではさようにいたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/7
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008・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) それでは先ほどの海外からの日本国民の集団的引揚輸送のための航海命令に関する法律案の質疑に入りまするが、御質疑のおありのかたは御質疑をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/8
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009・岡田信次
○岡田信次君 引揚者の量、将来の引揚者の量というものは全然見当がつかないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/9
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010・村上義一
○国務大臣(村上義一君) 現在のところ全く量、時期共に見当がつかないと申上げたほうが適当だと思いますので、甚だ遺憾でありまするが、的確な数を、又時期を申上げることができない次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/10
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011・小泉秀吉
○小泉秀吉君 この商船会社の高砂丸、これは傭船契約のようなことによつておるのだろうと思うのですが、期限はどういうふうになつておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/11
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012・村上義一
○国務大臣(村上義一君) 差当り一年ということに相成つて知ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/12
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013・小泉秀吉
○小泉秀吉君 そうすると一年後でもまだ引揚げが完了しなければ、やはりこういうふうな契約を継続するのだろうと思いますが、そのときもやはり高砂丸でやるのですか。そのときはおのずから別になるのですか。それからもう一つは、今審議しようとする法律は、それもやはり期限がないのですか、或いは何か期限が入つておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/13
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014・岡田修一
○政府委員(岡田修一君) 高砂丸が若し年度途中で他に転用されるというふうになりますると、これはその転用が国家的に見て非常に有効であるというふうに認められまする場合には、その高砂丸との契約を解除いたしまして、それに代るべき通船を要請するようにいたしたい、かように考えます。二十八年度においても引揚げの必要性がございますれば、同様予算措置をいたします。一隻は必ず常時傭船するという方向に持つて行きたい、かように考えております。それから本法は別に期限はございませんで、引揚げが完了するまで、こういういざという場合に国家が発動し得る手段を持つようにいたしたいと、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/14
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015・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 他に御質疑ございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/15
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016・岡田信次
○岡田信次君 この大阪商船の高砂丸との契約はこの法律によるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/16
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017・岡田修一
○政府委員(岡田修一君) これはこの法律によらないで、任意の傭船契約でいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/17
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018・岡田信次
○岡田信次君 そういたしますと、先ほど大臣からこの引揚者の量その他は全然見当はつかんというお話なのですが、暫らく大阪商船との高砂丸の契約にまつて、強いてこれを出す必要はないように思うのですが、如何ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/18
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019・岡田修一
○政府委員(岡田修一君) 引揚げの量が未定なだけにこの法律が必要じやないかというように私どもは考えております。いつ如何なる事情の展開で、急速にその引揚げの数が出て参るかわからない、そういう場合に、御承知のように今海運界が比較的まあ大型船につきまして市況が良好で、その傭船……、引揚げに応じないというふうな事態が考えられるからであります。そういたしました場合に、こういう法律で引揚げの輸送船を確保するということが必要であると、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/19
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020・岡田信次
○岡田信次君 この高砂丸の輸送能力と言いますか、どのくらいのものですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/20
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021・岡田修一
○政府委員(岡田修一君) 約一航海二千五百名。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/21
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022・高田寛
○高田寛君 今の御説明のこの大阪商船の高砂丸という船を特定しておるのはどういう理由になるのです。又この船はどういう状態にあるか、どういうふうに使われておるか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/22
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023・岡田修一
○政府委員(岡田修一君) 今までやはり帰還輸送船として使われておるわけです。これが一番帰還輸送用に適当な船であるわけであります。他にもう一杯、現在二杯帰還輸送船として持つておるのですが、もう一杯は貨物船にもう少し装備を加えた、而もこの船は目下英軍との間にその船を返還するかどうかという問題の船でもあるわけであります。従いまして最も適当な船であり、而も高砂丸は目下のところ他にこれを使う途も、国家的に見て有効に使い得る途も少いわけであります。一旦これを返しまして、更に改装をするということになりますと、装備に数千万円を必要とするということでもありますので、とにかくこの船を待機させるというのが私どもの考え方であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/23
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024・高田寛
○高田寛君 そうするとこの法律ができると、この法律を発動して実際命令を出すというのは大体いつ頃の時期になるという見通しはお持ちでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/24
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025・村上義一
○国務大臣(村上義一君) 只今海運局長が申しましたごとく、又前刻私が申しましたように、その量、時期共に帰還については何ら今確たる予想が持ち得ないのであります。従いまして、いつこの高砂丸が使い得るかということも予想できない。又この一杯だけでは足らんという事態も惹起するかも知れません。少くとも従来から專らこの任務についておりました高砂丸を引続いて確保しておきたい。御承知の通り高砂丸は台湾航路に就航すべく建造せられたものであります。若し大阪商船にこれを返してしまえば恐らくブラジルその他南米の移民用というような意でで大改造をせられることと思うのであります。そうなつて来ると全く引揚げに対しての適船がないということに相成ります。現在のままで傭船をしておきまして、帰還ということになりますれば、具体化しましたときには、直ちにその任務につけるということを確保しておきたいと思うのであります。万一この一杯で足らん場合には、強制命令で帰還に支障のないように処理したい、こう考える次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/25
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026・高田寛
○高田寛君 そうすると現在傭船しておるわけなんですな、政府は……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/26
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027・岡田修一
○政府委員(岡田修一君) さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/27
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028・高田寛
○高田寛君 ああそうですが、わかりました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/28
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029・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 他に御発言ございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/29
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030・小野哲
○小野哲君 これはちよつと念のために伺つておきたいのですが、商船管理委員会が本年三月末で解散する予定に一なつておりますが、従来帰還輸送に関する基本指令に基いて商船管理委員会が実施機関であつた。今回の法律を制定することによつて、附則で運輸省設置法の一部が改正されることになりますが、帰還輸送についても、運輸省は、商船管理委員会が実施機関であつた場合においても何らかの権限があつたのじやないか、かように思うのですが、特に運輸省設置法の一部改正をお入れになつた理由を念のために伺つて
おきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/30
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031・岡田修一
○政府委員(岡田修一君) この帰還輸送に関しましては、運輸省の権限としてはつきりと明示しておつたわけじやございませんで、ただ商船管理委員会の監督というような意味で行なつておつたのでありますが、商船管理委員会が廃止されますると、その輸送業務は運輸省自体が責任を持つことになる、こういう意味になつておる。こういう意味において設置法にもこの運営を明確に書き入れたのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/31
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032・小野哲
○小野哲君 了承しました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/32
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033・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 別に御発言ございませんか……。別に御発言もなければ、これより本案の討論に入ることに御異議がございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/33
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034・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) それではこれより本案の討論に入ります。御意見のおありのかたは賛否を明らかにしてお述べを願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/34
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035・小泉秀吉
○小泉秀吉君 強いて討論するほどのあれがないと思いますが、若し何でしたら討論を省略して採決して頂きたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/35
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036・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 小泉君より動議が出ましたが、討論を省略いたすことに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/36
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037・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 御異議ないと認めます。
それではこれより直ちに採決に入ります。本案を原案通り可決することに御賛成のかたの御挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/37
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038・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 全会一致であります。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
なお委員長の本会議における口頭報告の内容等については、慣例によりまして委員長に御一任願うことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/38
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039・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 御異議ないと認めます。
なお本案を可とされたかたは例によりまして御署名をお願いいたします。
多数意見者署名
岡田信次 高田 寛
小泉 秀吉 植竹 春彦
仁田 竹一 一松 政二
小野 哲 内村 清次
片岡 文重 深川榮左エ門発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/39
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040・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 御署名漏れはございませんか。……。御署名漏れないと認めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/40
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041・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) それでは次にポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く運輸省関係諸命令の措置に関する法律案についてお諮りをいたします。本件は本日の日程に上程してないのでありまするが、本日の議事にいたすことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/41
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042・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 御異議ないと認めます。
それでは前回に引続き質疑をお願いいたします。ちよつと速記とめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/42
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043・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 速記開始。
それでは本件に関して前回に引続きまして質疑を行います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/43
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044・岡田信次
○岡田信次君 廃止しようとする中で自動車の登録に関する省令を廃止することになつていますね、それで御承知の通り昭和二十二年内務省令第八号「正式外交代表又はその家族が所有し、運転するもの」については規定を適用しない、これ々廃止するというのですが、今度いよいよ適用するわけですが、そうするとこれに対する運輸省内部の人の問題とか、或いは機構の問題等に何か影響がありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/44
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045・壺井玄剛
○政府委員(壺井玄剛君) これは一部車両法で処理しますと同時に、大部分は行政協定の細目をこの通り移しまして処理することにいたしております。大体同じ方針で行けるのじやないかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/45
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046・岡田信次
○岡田信次君 大体これの対象となる自動車の数はどのくらいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/46
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047・壺井玄剛
○政府委員(壺井玄剛君) はつきり私記憶いたしておりませんが、東京地方で三千台くらいじやないかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/47
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048・小泉秀吉
○小泉秀吉君 この前の委員会で、今も委員長が言われたが、法務委員会で検討しているのでそれが済むまでこの審議を見合わせる、今のお話だと法務委員会のほうは大体検討がついた。そこで私にはわからないのだが、法務委員会で問題になつておつたその問題点と今日議案になつている諸法令との関係は、どういうふうなところを問題にしているのか、一応御説明を願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/48
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049・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 私の承知いたしておる点では、大体法務委員会のほうがこの法案に対しては原則的に、基本的に審議すべき委員会である。そのほかは特に問題になつている点はないが、一応そのほうの審議をやつて、そうしてそのほうの審議でポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に対する基本的の方針がきまつて、そうして大体これに基いて運輸省関係の要するに改廃すべき法律に関するものでありますから、一応法務委員会が通つたあと見通しがついた上でというふうに了解いたしております。それが政府の原案通り法務委員会において検討が済んだので、それで当委員会においても運輸省関係のものは、この前から引続いて質疑を行なつて頂いて、そうして大したものがなければ通したらどうか、こういうふうに了承いたしておるのですが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/49
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050・片岡文重
○片岡文重君 内容についてのことではないけれども、そういうお話だつたらわかるのですが、今日か明日あたり法務委員会あたりでは上るのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/50
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051・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/51
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052・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 速記を始めて。他に御発言もなければこれより本案の討論に入ることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/52
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053・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 御異議ないと認めます。それではこれより本案の討論に入ります。御意見のおありのかたは賛否を明らかにしてお述べ願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/53
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054・高田寛
○高田寛君 大体法令の整理であつて、内容について特に討論することもないようでありますから、討論を省略して採決されたら如何ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/54
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055・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 只今高田君から動議が出ましたが、討論省略の点につきましては如何でございましようか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/55
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056・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 御異議ないようでありますから、それでは討論を省略いたします。
それではこれより採決に入りますが、本案を原案通り可決することに御賛成のかたの御挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/56
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057・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 全会一致であります。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
なお委員長の本会議における口頭報告の内容等爾後の手続につきましては、慣例に上りまして委員長に御一任願うことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/57
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058・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 御異議ないと認めます。
なお本案を可とせられたかたは例によりまして御署名を願います。
多数意見者署名
岡田 信次 高田 寛
小泉 秀吉 植竹 春彦
仁田 竹一 一松 政二
小野 哲 内村 清次
片岡 文重 深川榮左エ門発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/58
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059・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 御署名漏れはございませんか……御署名漏れないと認めます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/59
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060・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) この際御報告申上げますが、明日午後一時から海上保安庁法の一部改正法律案に関する内閣委員会との連合委員会を開催いたします。勿論御出席を願いましてこちらから連合委員会を要求いたしましたような関係もありますから、適宜御質疑等をお願いいたしたいと思います。
なお又道路整備特別措置法案に関しまして、建設委員会に対して連合委員会の申出をいたしておきました。この点に対して申入れいたしますことについて、委員会にまだお諮りをいたしておりませんので、一応委員会で御決定願いたいと思うのでありますが、如何でございましようか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/60
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061・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) それでは連合委員会を申入れることについて決定をいたします。
なお日にち等については決定次第申上げます。
次に前回岡田委員より日本国有鉄道長崎総裁の御出席を求められておりましたが、本日総裁が出席されておりますので総裁に御質疑のあるかたはお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/61
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062・岡田信次
○岡田信次君 私は国鉄の工事の入札、或いは物品の調達方法についてお伺いをしたいと思います。
二十四年の初めにGHQの指令によつてすべての工事、或いは物品の調達は公入札制にせよということになつておつたと思うが、その後の実施状況を見ておると実際問題として公入札制になつておらない。これは恐らく公入札を暫らくおやりになつて、その結果が甚だよくないというようないろいろ欠陷があつたというようなことがら、又いろいろ惡條件も加わつて公入札制を或る程度修正しておられると思うが、公入札制度の欠陷について伺いたいのと、もう一つはそういう欠陷があるとするならばはつきりと公入札制をやめて、財政法なり、その他の許す範囲の指名競争なり、或いは随意契約なりにお移りになつたほうが得策ではないかと思うが、その辺に関する御所見を伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/62
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063・長崎惣之助
○説明員(長崎惣之助君) お答え申上げます。何年であつたか私覚えませんが、今お話のあつたように国鉄の物品調達、或いは工事の請負ということについて、公入札制、オープン・ビツドと言か、そういうことになつておつたようであります。併し今日のように場合によつてはこれは必ずしも適切なろやり方ではない場合もあります。併しこの功罪等についていろいろの異見もあると思うが、殊に私の考え方については入札、工事の請負というようなものは、少くとも競争入札が一番いい制度だとは思いません。何かこれに代るべきものを考えなくちやならんと思つておりましたところ、これも御指摘の通りでありますが、請負業者の資格審査というものができて来て格付ができるというふうな模様になつて参りましたので、そういうものを利用いたしまして、業者の資力、信用、或いは技術能力というようなものを勘案し、又鉄道工事は一般の工事とは違いますので、そういう鉄道工事に対する経験というようなものを参酌いたしまして、必ずしも一般競争入札でなしにやつて見たらどうかというふうに考えて折角今研究中でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/63
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064・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) ほかに御質疑ありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/64
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065・岡田信次
○岡田信次君 もう一つ、そういたしますと、今総裁は考案中とおつしやいましたが、何かそれに伴つて日本国有鉄道法なり、或いはそれに伴う省令に相当するようなものを改正なさるおつもりですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/65
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066・長崎惣之助
○説明員(長崎惣之助君) これは御承知のように現行日本国有鉄道法の四十九條ですか規定がございますので、まあ省令と言いますが、併し手続も改正をやらなければいけないのでありますから、手続の改正をやるつもりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/66
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067・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 他に御質疑はありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/67
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068・小泉秀吉
○小泉秀吉君 私この前の委員会で、委員会と言うよりも、何と言いますかな、請願陳情の委員会のときにもちよつと伺つたら、この次の機会に総裁に来てもらうという話であつたのですが、折角おいでになつたから一つ伺いたいのであります。
先般北海道の災害地に私もこの参議院から視察慰問団の一人で参りまして、たまたま日高沿岸鉄道をずつと乘つて往復しましたが、各駅共にあの関係者ですね、村長とか町長とか、その他のまあ鉄道に関係する人たちの一様の陳情があり、私ども乘つて見て自分で現実に体験して来ましたが、荷物が主になつてお客が従になつているというような運行状態でありまして、各駅とも十分、四十分、或いは五十分というような停車をして、而も車の中には相当お客さんが一ぱいになつているのだが、ああしたようなものはひとり北海道ばかりでなしに、九州に一昨年行きました時分にもそういうところがありましたが、あれは少くとも日高の線のようにああ客の多いところは何かもう少し客を運ぶにふさわしいような施設に変えるわけには行かないのか、或いはガソリンカーというものが若しできるならそういうものを走らせるとか、何かそういうものに対して何か国鉄としての施策がおありなら伺いたい。非常に地方では困つて要望しております。又御存じと思いますが、殊に総裁は先般も向うのほうを御視察になつたので、私が申すより專門の立場から十分御了承のこととは思いますが、一応そういう点について伺いたいと思いまする発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/68
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069・長崎惣之助
○説明員(長崎惣之助君) 北海道の殊に日高線でありますとか、或いはああいう線……、又ローカル線のような形をしている場所におきまして、非常にスピードがのろいという声がありますことは私よく存じております。これはできるだけお客さんの列車と貨物の列車とを分離いたしますといいのでございますけれども、目下の国鉄状況を以てしては甚だ遺憾ながらよほどむずかしいのであります。ただお話のように、ガソリンカーを使いまして、漸次改善して参りたい、かような考えで折角ガソリンカー製作等につきましても予算を割いているのでございますが、ここへ又各地から相当の要望がございましたので、なかなか建設も全体に廻つて行かないというような次第でございまして、極めて私自身も遺憾に存じております。できるだけ早く客と貨物の列車を分離いたしまして、要望に応ずるようにいたしたいと思つております。かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/69
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070・小泉秀吉
○小泉秀吉君 できるだけ早くというお話だけれども、大よその御予定はないでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/70
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071・長崎惣之助
○説明員(長崎惣之助君) 余りはつきり申上げるのはどうかと思いますが、二十七年度では日高線は遺憾ながら順番が廻つて来ないのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/71
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072・小泉秀吉
○小泉秀吉君 もう一つ、これは素人の質問で恐縮ですが、青凾線で鉄道で出しているあの何とかという雑誌を偶然見ましたが、鉄道のほうからアメリカへ視察に行つた、これは名前も書名も忘れましたが、何か記事を出しておりましたがアメリカへ行つて見るともうデイーゼル・エンジンの機械が相当発達して、アメリカの説によると、今頃電化をするというようなことはもう遅い、むしろ鉄道を電化するということよりもデイーゼル・エンジンのほうに相当かかつたほうが経済的にいいというようなお説を聞いて自分も尤もだと思うというような点が書いてありましたが、こういうことは現実に理窟に合うことであるか、或いはそういうところに対して日本では勿論研究しているだろうと思います。が、そういう点に対する国有鉄道はどうお考えになつているか。この前の委員会で伺つたとき、いずれ調査をしてからというお話でありましたが、調査はお済みになりましたか、若し伺えれば伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/72
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073・長崎惣之助
○説明員(長崎惣之助君) デイーゼル・エレクトリツク・ロコモテイーヴは、お話のようにアメリカにおきましても、ヨーロツパにおきましても、相当発達いたしておるようであります。そこで我が国有鉄道におきましても是非これを使いたいと考えておるのであります。ただ向うのほうの軌道は御承知のように線路の幅が違うのであります。果して向うの国の方式そのままをやつていいものやら、惡いものやらわかりませんので、本年度二、三両試験的に作つて見るつもりでおります。そうしてその結果が上がつたらデイーゼル・エレクトリツク・ロコモテイーヴ方式をだんだん採用して行つて、お説のように電化でいい場所もございますし、又電化でなくてもいい場所もございますけれども、そういうとろに使つて参りたい。なお詳細技術的なことについて若し御質疑がごいますれば、車両局長から御説明いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/73
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074・小泉秀吉
○小泉秀吉君 大体どういうところへ使えるとか、どういうところが不便なのかということを技術的に政府から伺えれば伺つておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/74
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075・笹村越郎
○説明員(笹村越郎君) 只今総裁からのお話のございましたように、我々の考えておりますことは、電化の関係は輸送量の大きいところ、それには石炭節約の関係とか、経済的に考えましてもやはり是非電化でやつて行かなければならぬと考えております。これはアメリカでは油が非常に豊富であり安くあることと、もう一つは非常に機関車の多量生産ができますので、デイーゼル機関車のごとき大きい会社では一日五両というようなものが出て参ります。こうなりますと初めのコストが非常に安くなりますので、いろいろ経済的にもいい面が出て参るのでありますが、遺憾ながら日本ではそういう多量生産というようなことは需要の面におきましても、技術面におきましてもまだその段階にありませんので、非常に初めの機関車の値段が高い、従いましてそれの利子その他の点々考え併せますると、必ずしも経済的の点が出て来ないのでありますが、そこで今考えておりますことは、例えばこれは例でありますが、北陸線のような場合に、或る区間に非常に勾配がたくさんあり、隧道がたくさんあるというような区間には、或るべく電化のいい点である煙の出ないというようなことを考えたいので、そういう山線の区間にこの機関車を使いまして列車を通すとか、或いは又非常に大きな單位の貨物列車でありますとこれを勾配区間では切りまして、何回かに置き換えなければならぬのであります。これは蒸気機関車をたくさん繋ぎますと。トンネル区間での煙の問題がございますのでこういう際にこのデイーゼル機関車を用いますると、列車を切らなくとも通せるというような面が出て来るように考えております。そこで技術的に考えましても日本ではデイーゼル機関は発電、或いは船、こういう面におきましては非常に大きなものが発達して参つておるのでありますが、遺憾ながら車両に使いまする高速度エンジンというものはどの会社もまだ十分の経験がございません僅かに自動車のエンジンとか、やや大きなもので、戰争中使いました戰車などの程度のエンジンでございまして相当大きな千馬力、二千馬力というような高速度エンジンというものはまだ経験がないのでございます。そこで先ほどお話のありましたような試作の程度で二、三両作つて見まして、この成績によりまして電化します場合に、非常にまだ電源の問題が解決つかないとか、或いは輸送の面におきましても、東海道ほどの輸送呉がないというようなことで、最もいい区間を狙いましてそいうところを試験的に進めて行きたいという段階でございます。以上でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/75
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076・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) ほかに御質疑ざいませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/76
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077・岡田信次
○岡田信次君 小泉さんのお話の点ですが、今のデイーゼル・エレクトリツク・ロコモテイーヴというのと、電気機関車と値段の関係はどうなつているでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/77
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078・笹村越郎
○説明員(笹村越郎君) やはり発電所と電気機関車と一緒のような形でございますので、今のところは電気機関車に比べて少し高くなるだろうと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/78
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079・岡田信次
○岡田信次君 大体電気機関車が、私の聞いているところでは大体六千万円ぐらいかかる、そうすると今試作中のやつはどのくらいでできるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/79
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080・笹村越郎
○説明員(笹村越郎君) 六千万円という数字は少し高いと思いますが、まあ我々五千万円ぐらいの電気機関車を考えておりますが、このものは六千万円と一応計画しております。それでこれがまあ山にかかりますと、やはり二両なら二両というようなものを繋がなければならんだろうと思います。これは蒸気においても同じでございますが、この点、勾配によりましては、やはり勾配区間は電気機関車と同じように強いのでありますが、蒸気と比べますると、蒸気の一両に対しましてやはりこれは二両使うというような形を考えますると、やはりまあ電気機関車の大型が一両で済むならば、それより高いものにつくというような議論も出て来るのでありますけれども、このほうはもう少し研究を進めて見ませんとはつきりしたことはわかりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/80
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081・岡田信次
○岡田信次君 この間実は細田政府委員から御答弁頂いたのですが、アメリカにおいては御承知のように随分古くから発達している。日本は今の燃料の関係もあるし、ゲージの問題もあるでしようが、何故に今日までデイーゼル・エンジンの研究をないがしろにしておられたか。一方国鉄当局としてはガソリン・カーなり、デイーゼル・エンジンによる運営が非常に経済的であるという資料も相当出ていると思うのですが、当局として何故今まで等閑に付せられておつたか、その点をちよつと伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/81
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082・笹村越郎
○説明員(笹村越郎君) このデイーゼル・エレクトリツク・ロコモテイーヴに関しましては、年代を私覚えておりませんが、我々が鉄道に入りまして間もなくでありますから、昭和の初め頃と思いますが、ドイツのクルツプとかマーノー・デイーゼルの五百馬力ぐらいのものを入れて研究しておつたのでありますが、やはり当時ヨーロツパのほうでもまだ試験的のものでありまして、必ずしもうまく使いこなせない。その後入替用の機関車としましては、戰前まではやはり小山の方面の入替などに使つておつたのでありますが、それから戰争になりまして、油の問題で全部抑えまして、終戰後におきましても、まあ最近こそ油の問題に関しましては自動車にしましても相当楽になりましたが、実際そこに油を使うエンジンというやつはどうも常識的にも最近までの状況としては余り積極的にやつても仕方がないというような感じを持つておりましたものですから、その辺の発達が、まあ勉強が遅れておつたのであります。最近アメリカに参りまして、非常に蒸気とデイーゼルの結論というものがはつきり出ているようでありまして、いい会社ほどたくさんデイーゼルのほうを使つているということでありますが、これは併し国情の違いということがありますので、今我々の念願しますことは、これが技術的に十分使いこなせるエンジンを先ず考えて、あとの利用に関しましては今見通し得るようなところに十分デイーゼルの研究々進めたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/82
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083・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) それでは行政協定に関する運輸協定の内容を、総裁から御説明を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/83
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084・長崎惣之助
○説明員(長崎惣之助君) 丁度渉外部長が参つておりますから、渉外部長からお話申上げたほうが、重複せずに、却つてむずかしいことがわかると思いますので……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/84
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085・兼松學
○説明員(兼松學君) 日本国有鉄道渉外部の兼松と申します。今お話がありましたように、行政協定に伴います国有鉄道の運輸協定に関しましては、過般来いろいろ総司令部当局とこちらの間で打合せをやつておつたのでございますが、大体今の、四月一日以降、講和條約の発効の如何にかかわらず営業的なすべての日本の運賃法、旅客規則その他によつてやる、言い換えますと、従来は丸抱えで一車一キロ幾ら、一日幾らというような輸送であつたのでございますが、今後は全部公用に対しましても私用に対しましても、日本の運輸規則によつてやるということを根本にいたしましてきめたわけであります。協定は大体三つからなつておりまして、米駐留軍に対します輸送の協定と、国連軍が存在いたします間その国連軍の輸送に関します協定と、もう一つは国連軍に入らない連合国がその日本に滞在を許されている期間においてのその輸送に対する協定、この三つに分けて行われる予定でございまして、その内容は全部同一でございます。内容自体は今申上げましたように簡單なのでございますが、もう少し詳しく申上げますと、現在軍のために專用にいたしております施設は、一応原則的に全部解除してもらうことになつております。従いまして現在專用車として一部動いておりますものは、全部こちらの共通運用車になりますが、何分にも目下軍事輸送が相当多忙でございまして、軍の專用車のほかに一般輸送の車で充当してやつているような次第であります。協定後になつても量が減るとは考えられませんので、輸送力の上においては大して寄與する点はないかと思うのでございますが、いろいろの取扱その他の面につきましては非常な便宜を得る面が多々あるというように考えられます。勿論部隊の輸送とか、その他まとまつた輸送に対しましては、日本国内と同じように貸切の取扱もいたしますしその他いたしますが、すべてこれが共用の形でやるということでございます。それから駅頭にあります従来軍の機関として存置されておりましたRTOというようなものは、一応軍の機関としての存在が廃止されます。但し言葉不馴れの将兵も多数あるので、新らしく手続をいたしましても乘車券の案内とか、買い方とか、案内誘導その他なかなか手がかかることでもございます。又列車の清掃等にもいろいろ問題もございますし、それから日本の乘客との混乘の場合における保護等もいろいろ考えまして、或る一定車につきましては共用になつて場所によりましては廃止してしまいますが、まあ大きなところは一、二等待合室というような形で残して、その中に軍の職員を主として案内して、又軍の特別輸送に対して切符を発行して上げるような場所を作つて、或る程度サービスを続ける。大体そんな線で一般の運輸と制度の上においては何ら変りがないということにいたすことにしております。それから貨物輸送につきましては、個々の物品の等級等につきましてはいろいろ細かい現場の紛議があることを考えまして、去年の実績に基きまして全部勘定いたしました結果五級運賃を百といたしますと、御案内の通り四級が百十五であり、三級が百四十五の賃率になるのでありますが、火薬類を除きました運賃の平均が、昨年の実績に百二十九と出ましたので、丁度四級と三級の間に亘る百二十九という等級の一つの標準一本で計算いたすことになりました。従いまして軍の輸送につきましては、火薬類については一級、その他の貨物についてはその三級と四級とにおける間にとられたところの平均等級が一本ということになりまして、非常に簡素化された次第でございます。で、これは收入においては不減不増の原則でやりたい。なお関係の地方鉄道、軌道のすべて連絡面においては、同一の取扱をすることに約束いたしております。国有鉄道が一括して元受けのような形でやりまして、連絡運輸規則によつて相互の間の取扱をやつて行くということにいたした次第でございます。以上でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/85
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086・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) 只今渉外部長から説明がありましたが、これに関して御質問等がございましたら……別に御質疑等もなければ一応……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/86
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087・深川榮左エ門
○深川榮左エ門君 ちよつとお願いがあるのですが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/87
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088・山縣勝見
○委員長(山縣勝見君) ちよつと速記をとめて……。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/88
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089・山縣勝見
○委員(山縣勝見君) 速記を始めてそれじや本委員会は本日はこれを以て散会いたします。
午前十一時五十八分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101313830X01319520331/89
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