1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十七年七月二十四日(木曜日)
午前十一時十五分開会
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委員の異動
七月四日委員野溝勝君辞任につき、そ
の補欠として森崎隆君を議長において
指名した。
七月九日委員森崎隆君辞任につき、そ
の補欠として野溝勝君を議長において
指名した。
七月十一日委員江田三郎君辞任につ
き、その補欠として佐多忠隆君を議長
において指名した。
七月二十一日委員高橋龍太郎君及び溝
淵春次君辞任につき、その補欠として
小林政夫君及び堀末治君を議長におい
て指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 平沼彌太郎君
理事
大矢半次郎君
伊藤 保平君
木内 四郎君
委員
岡崎 真一君
黒田 英雄君
西川甚五郎君
小宮山常吉君
田村 文吉君
森 八三一君
油井賢太郎君
政府委員
大蔵省主計局長 河野 一之君
大蔵省理財局次
長 酒井 俊彦君
農林省畜産局長 長谷川 清君
食糧庁長官 東畑 四郎君
事務局側
常任委員会専門
員 木村常次郎君
常任委員会専門
員 小田 正義君
説明員
大蔵省理財局管
理課長 横山 正臣君
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本日の会議に付した事件
○理事の補欠選任の件
○小委員の補欠選任の件
○接収貴金属等の数量等の報告に関す
る法律案(内閣提出、衆議院送付)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/0
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001・平沼彌太郎
○委員長(平沼彌太郎君) これより第七十四回の大蔵委員会を開会いたします。
最初に理事の補欠互選についてお諮りいたします。去る七月四日、理事野溝君が委員を辞任せられましたので、理事の補欠を互選いたさなければなりませんが、前例によつて委員長から指名することにして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/1
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002・平沼彌太郎
○委員長(平沼彌太郎君) 御異議ないと認めます。それでは理事に野溝委員を指名いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/2
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003・平沼彌太郎
○委員長(平沼彌太郎君) 次に同じく野溝委員の辞任に伴いまして、欠員となつております。請願及び陳情に関する小委員並びに同委員長の補欠を選定いたしたいと思います。本件につきましても前例により委員長より指名することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/3
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004・平沼彌太郎
○委員長(平沼彌太郎君) 御異議ないと認めます。それでは請願及び陳情に関する小委員及び同委員長に大矢委員を指名いたします。
ちよつと速記を止めて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/4
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005・平沼彌太郎
○委員長(平沼彌太郎君) 速記を始めて……。それでは接収貴金属等の数量等の報告に関する法律案について説明を求めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/5
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006・横山正臣
○説明員(横山正臣君) この接収貴金属等の数量等の報告に関する法律案を提案いたしました理由及び内容の要点につきましては、先般提案理由説明によりまして申上げた通りであります。なお逐条的に内容を補足して説明いたします。
先ず第一条は、本法案の目的を明らかにした規定でありまして、本法律案に基き提出されました報告を集計整理いたしました上、接収貴金属等の処理方針を決定いたしまして、返還その他の措置をとることといたしたいと考えております。
第二条につきましては、「貴金属等」、「本邦」及び「接収」という文句の意義を規定いたしたものであります。
第三条におきまして報告提出義務者別に項を分けまして、報告の期限とか、方法、添附書類などを規定したものであります。即ち報告は原則といたしまして接収当時の事実を熟知しており、且つ証明の便宜を有するものと考えられます接収当時の占有者又はその承継者から提出させるということといたしまして、接収貴金属等の所有者又は被接収者又はその承継者が亡くなつた場合においてのみ報告書を提出させる、こういうことにしたのであります。なお国が被接収者であるときは接収時の管理官署又はその貴金属等の管理事務を引き継ぎました官署の長が報告書を提出することといたしました。この規定は第二項になつております。第三項におきましては、報告の真実性を保証するために必要な証明書類を列挙いたしまして、報告書に添附して提出させるということにした規定でありまして、これらの書類を完備してない場合もあるかもわかりませんので、こういつた場合においても一部の書類を添附して報告書を提出して頂きまして差支えないものと考えております。
最後に第四条の罰則について申上げますと、本法による報告は、将来接収貴金属等の処理を行う際に重要な資料となりますので、この報告が虚偽のものであるときは、公共の利益を害する虞れがあるということのみならず、その処理如何に上りましては虚偽の報告をした者が不当な利益を得るようなことがあつてはならないので、罰則を設けまして、あらかじめこれを防止することとしたのであります。又報告書を提出しなかつた者について罰則を適用するかどうかの問題がありますが、これを処罰するということは本法の趣旨から考えまして行き過ぎであると考えられますので、この報告書を提出しなかつた者に対しては処罰の対象といたさないことになつております。
大体以上がこの法案を提出した理由及び内容であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/6
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007・平沼彌太郎
○委員長(平沼彌太郎君) 質疑をお願いします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/7
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008・油井賢太郎
○油井賢太郎君 それよりも、この衆議院で要求した資料ですね、この資料について、若しできたら説明してもらつたほうが都合がいいのですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/8
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009・平沼彌太郎
○委員長(平沼彌太郎君) この衆議院からの資料を説明願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/9
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010・横山正臣
○説明員(横山正臣君) 衆議院に提出した資料はたくさんありますので、主としてどういつたものを……、たくさんあるのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/10
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011・油井賢太郎
○油井賢太郎君 たくさんありますから、その目附の古い順にやつてもらえばいい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/11
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012・横山正臣
○説明員(横山正臣君) まあ根本的になりますと、この二十七年五月三十日付のを説明することになると思います。この五月三十日付の資料は、平和条約発効によりまして、占領軍から政府に解除された貴金属などの数量に関する資料でありまして、その区分といたしまして、金、合金、白金、ダイヤモンド、それぞれにつきまして全量を書いております。政府が占領軍からその引渡しを受けましたときの資料には全量、いわゆるグロスレートと申しておりますが、全量に亙つて書いてありますが、いわゆる純分、純量につきましては二、三欠けているものもありますし、確認できないものもありますので、この純量につきましては推計純量をここに掲示しております。当時新聞紙上で一時問題になつた金の数量につきましては、私合金というものの中に金と銀が含まれているということの説明を十分していなかつた、誤解しておつたのでありまして、この点合金の中に金が含まれているということが、この推計数量の中に明示されております。それからダイヤモンドにつきましては、これはまだ正確な鑑定をいたしておりませんので、やはり目録に提示されておる数量のみを掲示してありまして、それから非常に多岐でありますが、占領軍が管理中におきまして略奪物資として認定いたしまして、被略奪国に返還されたものがこれだけあるというものを掲示したのでありまして、この数字は主として賠償庁の数字を掲示してあります。実際この略奪物資の返還に当りましては、実務を担当したのは賠償庁でありますので、大蔵省から賠償庁に間合せをいたしまして、この数字を大体掲示したわけであります。
それから五月三十日付の資料でありますが、これは貴金属管理法の審議の際に当りまして、参議院の当委員会から要求されました資料は、終戦時におきまして政府金属特別会計の所有金が幾らあるかという資料でありましたので、その資料を出しましたところ、衆議院におきましては、政府の特別会計が接収された数字は幾らかという要求がありましたので、その数字を提出いたしましたところ、そこの数字におきまして、約一トン十七キロの食い違いがありましたので、その説明を求められました結果、その説明といたしまして、四項に詳しく書いた次第であります。あとはダイヤモンドその他の細かい数字になつておりまして、特に説明は要しないと思いますが、御質問に応じましてお答えいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/12
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013・木内四郎
○木内四郎君 ちよつと伺いますが、前に報告を徴したことはないのですか。これで見ると初めて報告を徴するようだけれども、接収されたものを報告をとつたことはないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/13
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014・横山正臣
○説明員(横山正臣君) 以前には接収されたものの報告をとつたことは一度もありませんです。ただ補足いたしておきますが、接収される前に現在高の報告なり、その他の報告をとつたのが二、三あります。これは接収とどういう関係があるかということにつきましては、まだ政府といたしましては、その関係につきまして詳細なところがわかつておりませんです、この以前とつた報告と申しますのは、昭和二十一年五月十六日に大蔵省令六十三号で臨時貴金属数量等報告規則というのを出しました。これに基いて報告をとつておりますが、これは接収されていないものについてのみ報告をとつたわけであります、ですから、それがどういうふうにその後接収されたか、事実接収された数字と符合するかどうかという点につきましては、今後只今提案しておりまする報告に関する法律の結果照合してみたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/14
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015・木内四郎
○木内四郎君 そうすると、細かな数字の表を見ないのですが、さつきあなたがおつしやつた数量の食い違いというのは、政府の持つておつた金属についての数量の食い違いですか。今後皆から報告を徴した場合にはまだ数量の食い違いがあるかも知れないわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/15
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016・横山正臣
○説明員(横山正臣君) 先ほど申しました食い違いというのは、ただ接収された数字と特別会計の終戦時の数字とが少し移動があつたというだけでありまして、一般の人から接収されたものがどういうふうな状態にあつたということは現在のところ全然わかつておりませんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/16
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017・油井賢太郎
○油井賢太郎君 一体占領軍に接収されたという問題ですが、何か占領軍が勝手に接収したのであつて、日本政府と連絡をとりながら接収したというわけではなかつたのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/17
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018・横山正臣
○説明員(横山正臣君) この接収ということにつきまして、大蔵省は全然当時連絡を受けずして進駐軍が直接行動でやつたように聞いております。それでその後各方面から接収された人から大蔵省に、私のほうが接収されましたというようなことを今非公式にぽつぽつ聞いた程度でありまして、大蔵省といたしましては全然連絡を受けていなかつたということであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/18
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019・油井賢太郎
○油井賢太郎君 併しそういうことは何ですか、その当時全然それじや政府としては調べてなかつたのですか。どの程度どういうものはどういう程度に接収されたという、ただ手をつかねて占領軍のなすがままにしていた、こういうふうな状態だつたのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/19
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020・横山正臣
○説明員(横山正臣君) 接収されるかどうかということも全然わかつておりませんでしたし、先ほど申上げましたように、接収されて初めて大蔵省のほうで被害者から、まあ被害者というとちよつと語弊がありますけれども、接収された人から接収されましたということを非公式に申出て来たのでわかつたという点であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/20
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021・平沼彌太郎
○委員長(平沼彌太郎君) 酒井政府委員が来られましたから又質問もそのほうに……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/21
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022・木内四郎
○木内四郎君 提案理由のところに書いてある「返還その他の措置を講ずることに」とありますが、これは占領軍にとられておつたのを返すのですから、当然所有主に返るものと了解していいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/22
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023・酒井俊彦
○政府委員(酒井俊彦君) 接収されました貴金属をあと返すかどうかという問題でございますが、所有権のはつきりいたしておりますものは、まあ筋としては返すべきだと思つております。ただ接収後の状況におきまして、金銀等が溶解されまして、昔は或る一定の数量、形を持つたものでありましたものが、ほかのものと一つのものに、インゴツトになつたというようないろいろの形状に変つたものがございます。そういうものをどう扱つて行くか、又接収の事実、それ自体がまだはつきりしていない点がございますので、それらの場合に金を接収されたという届出の数量と、現在接収を解除して政府に返されました金属とか、貴金属の量とが合わないということも場合によつては起るかも知れない、そういう場合には一体返し方をどう扱うかということは、一応この法律を出さして頂きまして、報告を頂いた上で更に法律案として処理方法を御審議願いたいと思います。所有者のわかつております、例えば日本銀行の所有金でございますとか、或いは美術骨董品のようなもの、これは筋は当然返すべきだと思います。ただ現物がそうやつて確認されたものは返された、現物が溶されてわからなくなつたものについては一部返つて來ないものができるというような事態ができました場合は、一体それをどう捌いたらいいかというような問題が生じます。これは更に研究の上で法律案として御審議を願いたい、こう思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/23
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024・木内四郎
○木内四郎君 今の溶かして皆一諸にしてしまつたというような場合は、これはまあ問題があるかも知れませんが、今あなたのおつしやつたような貴金属とか、ダイヤモンドそのままの形であるものというのは、一体法律関係はどうなるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/24
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025・酒井俊彦
○政府委員(酒井俊彦君) この接収行為自体の法律効果というものがなかなか問題でございまして、日本政府としては接収それ自体には関与いたしておりませんし、所有権は現物があれば脇つていない、原所有者のものだというふうにも考えられると思うのでありますが、ただ覚書によりまして、政府に一括して返しております。その辺の法律関係があいまいな点がございます。正直なところを申上げまして、まだあいまいな点がございます。ただ先ほどお話がありましたダイヤモンド等は現物はございましても、御承知のように全部外されてダイヤモンドの粒として一括して返して来ておりますので、この何カラットのどの品質が誰のものであつたということはなかなか判定はむずかしいと思います。特定の非常に大きなもので記録が残つているとかいうようなものがございましたら、わかつていると思いますが、一般的にはなかなかその辺の見分けはむずかしいものがあるかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/25
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026・木内四郎
○木内四郎君 今のダイヤモンドなんかいいけれども、例えば金杯というようなものがあつたら、名前なんか入つているから非常に明瞭ですが、接収解除になつていると原状に復するのじやないかと思いますが、まだその点を研究中であるということであれば、別にこの際急に御答弁願うという必要はないと思いますが、その辺を研究置きを願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/26
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027・酒井俊彦
○政府委員(酒井俊彦君) 只今お尋ねのありました件でございますが、一応第一義的にはそういうものは日本銀行の金も、これは戦時中に御承知のように売戻し条件付で日本銀行が買つておりますので、一応所有権は日銀にございます。そういう関係でまあ形がはつきりして記録が残つているものは恐らく日本銀行のものとして返されることになると思います。ただそれを発展し条件付でございますから、もと日本銀行に売つた人が買戻しの請求をするというような関係は、日本銀行と前に売つた人との売戻し関係の条件の履行という関係になると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/27
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028・油井賢太郎
○油井賢太郎君 それからこれの第三条の第三項で証明する書類を出さなければ報告しても無駄だというようなふうに見えるのですが、そういうふうになるのですか、その点又占領軍が必ずその場合に証明は出しているんですか、受領証というようなものを……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/28
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029・酒井俊彦
○政府委員(酒井俊彦君) 占領軍は接収の場合に正式には受領証を申しております。ただその受領に当りまして、いろいろな受領証が出ているのが実際のようでありまして、例えばそこで品位等がどれだけであつたとかいう証明はなかなかむずかしいと思いますが、そんなことは書いてないとか、いろんな証明書があるようでありまして、ただここに受領証の写し、その他接収の事実を証明するに足る書類というので、必ずしも受領証それ自体がなければいけないというのでなくて、接収の事実を証明するに十分な書類がございますれば結構なわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/29
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030・油井賢太郎
○油井賢太郎君 占領軍のほうでも接収するというのは、やはり命令で以て接収したのでしようから、それは各地から集まつて一定の、どれだけ接収したというふうなことは明瞭になつていると思うのですが、それはあなたのほうへ報告が来ているんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/30
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031・酒井俊彦
○政府委員(酒井俊彦君) その書類は連合国軍から独立に伴いまして政府に引継がれておりません。従つて占領軍がどこでどれだけ接収したという、占領軍からのそういう事実の記録は日本としては持つておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/31
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032・油井賢太郎
○油井賢太郎君 例えば個人のものでなしに、いわゆる官庁関係の所有物件とか、或いは公共企業体の所有物件、そういつたようなものの所有状態、接収状態はこれはよくわかつているわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/32
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033・酒井俊彦
○政府委員(酒井俊彦君) 政府関係及び日本銀行の所有する金につきましては、当時記録がございまして、これは接収されたという記録ということでなしに、そういう貴金属類の記録がございますので、どれだけ接収されたかという事実はわかつているわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/33
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034・油井賢太郎
○油井賢太郎君 それは何かこの資料にあるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/34
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035・横山正臣
○説明員(横山正臣君) 五月十九日付の衆議院で提出いたしましな資料の中に、その二項に「連合国占領軍に接収された金銀の数量調(判明分)といたしまして、政府と日本銀行の接収されました金属につきましては掲示してあります。この政府と言いますのは当時の金資金特別会計を主としたものでありまして、一般の陸軍とか、海軍のものにつきましては正確にはわかつておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/35
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036・油井賢太郎
○油井賢太郎君 そうすると、この資料で見ればですね。金なら金で見て行くと、解除された分として金が十万二千七百七十六キロですね、ところが接収されている分というのはこれは十万八千百四十ですか、これとの差がさつき御説明の分なんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/36
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037・横山正臣
○説明員(横山正臣君) この点は先ほども申上げましたように、今の金塊とか、金の金状の形で返還されましたのが百二トンでありまして、合金の中に金が更に八トンほど加わつております。それで金状、金塊として、はつきり金としてわかつておりますものが、百トンありますので、合せまして百八トンほどの金が全量として返されているわけです。従つて政府と日本銀行が接収された金百八トンというものに対しては少なくとも大体照合しているのじやないかと思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/37
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038・油井賢太郎
○油井賢太郎君 これは政府の分として解除になつたのですか、それとも全体の解除分ですか、この百二トン或いは銀二千三百六十五トンというのは……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/38
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039・横山正臣
○説明員(横山正臣君) 解除されましたのは、日本内地において占領軍が接収いたしましたもの、すべてであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/39
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040・油井賢太郎
○油井賢太郎君 それではこの政府の所有分だけでも百八トン接収されているのですね、それでそのほか民間の分やいろいろの分が入つているとすれば、これは相当数量になると思うのですが、それは政府以外の分は余りないのですか、大体の常識上でもよろしうございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/40
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041・横山正臣
○説明員(横山正臣君) 政府以外のものは幾らあるか、これを今度の法律におきまして資料を集めてみたいと思つております。大体今まで非公式に方々調査いたしまして集めた数字では、余りないように思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/41
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042・平沼彌太郎
○委員長(平沼彌太郎君) ちよつと速記をとめて……。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/42
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043・平沼彌太郎
○委員長(平沼彌太郎君) 速記を始めて……。
本日の委員会はこれを以て散会いたします。
午前十一時五十四分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314629X07519520724/43
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