1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十七年二月十五日(金曜日)
午後二時十一分開会
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委員の異動
二月十三日委員小林孝平君辞任につ
き、その補欠として清澤俊英君を議長
において指名した。
本日委員清澤俊英君辞任につき、その
補欠として小林孝平君を議長において
指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 竹中 七郎君
理事
古池 信三君
中川 以良君
結城 安次君
栗山 良夫君
委員
松平 勇雄君
松本 昇君
小林 孝平君
島 清君
西田 隆男君
政府委員
通商産業政務次
官 本間 俊一君
事務局側
常任委員会專門
員 山本友太郎君
常任委員会專門
員 小田橋貞壽君
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本日の会議に付した事件
○本委員会の運営に関する件
○石油及び可燃性天然ガス資源開発法
案(内閣送付)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314793X00819520215/0
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001・竹中七郎
○委員長(竹中七郎君) 只今より通産委員会を開きます。
ちよつとお諮りいたしますが、只今小委員会が二つできておりますのでございますが、請願、陳情のうち、競輪、中小企業に関するものはそれぞれこの小委員会で審査を願い、本委員会に報告してもらうようにいたして頂きたいと存じますが、如何がでございましようか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314793X00819520215/1
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002・竹中七郎
○委員長(竹中七郎君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いたしました。
なお松浦定義君を競輪に関する小委員に追加指名いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314793X00819520215/2
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003・竹中七郎
○委員長(竹中七郎君) 次に、公報において御通知申上げました通り、石油及び可燃性天然ガス資源開発法案を議題といたします。
先ず政府の提案理由をお聞きいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314793X00819520215/3
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004・本間俊一
○政府委員(本間俊一君) 提案の理由を御説明申上げます。
石油及び可燃性天然ガス資源の開発につきましては、従来、昭和十三年に制定されておりました石油資源開発法によりまして、試掘助成金の交付によるところの探鉱の奨励を初めとする開発促進の措置を実施して参つたのでありますが、同法がその制定年次から推察されますように、軍事目的のための強行開発を主眼とする戦時立法であります関係上、その内容には、事業計画の届出強制、採油の増産又は制限命令等が規定され、いわゆる石油鉱業に関する事業法的色彩が強く、すでに帝国石油株式会社法が廃止された今日におきまして、同法に基く行政を実施いたしますことは当を失するきらいがあるばかりでなく、技術的見地から考えますと、流体鉱物としての石油及び可燃性天然ガスの特性が無視され、長期的にこれらの資源の合理的な開発を阻害する虞れなしとしないところであります。即ち石油及び可燃性天然ガスの開発はその賦存状態におきまして流体運動が行われております関係から、石炭その他の固体鉱物の開発において労働力その他人工エネルギーの活動を待つよりは、むしろ地下の水又はガスの圧力、重力等の自然エネルギーの運動に負うところが大部分でありまして、その掘採方法におつきましては、これら地下エネルギーを如何に有効に利用するかが開発の重要点となつておる現状であります。すでに米国初め世界各国におきましては、多年に亘る研究の結果この油層技術学に基くところの油層エネルギーの浪費防止を中心とするコンサーベーシヨン・システムが実施されており、石油及び可燃性天然ガス資源の地質的構造を本質的に彼我相同じくする以上は、我が国におきましても、油層の完全な開発のためには、かかる油層技術学に基くところの掘採方法を実施し、石油及び可燃性天然ガスの合理的な開発を促進することが、自立経済達成のための緊要事であると存ずる次第であります。
以上の趣旨によりまして、政府といたしましては、昨年来石油資源開発法を廃止し、これに代り、石油及び可燃性天然ガス資源の有効開発に資すべき法律の制定を意図し、内外各方面の盡力を得てその立案に鋭意努力して参つたのでありますが、今般漸く成案を得るに至りましたので、ここに石油及び可燃性天然ガス資源開発法案として国会に提出し、十分な御審議を仰がんとする次第であります。
法案の内容につきましては、御審議の際、逐次御説明申上げる所存でございますが、以下その概要について申述べますならば、この法案は、石油及び可燃性天然ガス資源を合理的に開発し、公共の福祉の増進に資するため、その掘採の方法について規律すると共に、探鉱を中心とする開発の実施に対しまして国家補助を行うことを規定しております。即ち第一には、すでに御説明申上げましたように、石油及び可燃性天然ガスの流体鉱物たる特性に応じ、その掘採の方法におきまして、油層の保護および油層エネルギーの浪費の防止を図るため、最小限度に必要とされる措置を実施し、又は遵守すべきことを規制いたしました。第二には、石油若しくは可燃性天然ガスの探鉱又は石油の完全開発に資する掘採方法について補助金を交付することとし、補助金の適正な支出と確実な還付を期しましてこれに必要な手続その他の規定を置いております。第三には、石油及び可燃性天然ガス資源の合理的な開発に関する技術的事項については、高度の学識経験を有する專門家の意見を必要といたしますので、この会議機関たる石油及び可燃性天然ガス資源開発審議会を資源庁に設定することとし、その審議会に必要な諸事項について規定をいたしました。
その他現行の石油資源開発法の廃止等、この法案が公布施行されました後において必要とされる措置及び異議の申立制度の採用を初めとするこの法案の内容を円滑に運営いたしますため必要な諸規定を掲げておる次第であります。
最後に一言申上げたいことは、我が国における石油及び可燃性天然ガスの開発は、由来歴史的に眺めますと、明治三十四年綱式掘さく装置の導入、大正三年ロータリー式掘さく装置の導入、昭和四年石油試掘補助金制度の実施等、技術的な新方策の設定によつて、著しく向上して参つたものでありまして、この法案がその内容に近代的科学性を有する油層技術学に基く諸規制を取入れておりますことを考えますと、この法案が御審議の結果幸い可決され、公布施行されますならば、必らずや石油及び可燃性天然ガス資源の開発が促進され、国内地下資源の開発に資し、延いては我が国経済の興隆、公共福祉の増進に資すること多大なものがあると信ずる次第であります。
政府といたしましては、この法案の成立により、新会計年度より新たなる決意を以ちまして、充実せる資源行政の実施に努力する、所存でありまして、何とぞこの意図するところを諒とせられ、この法案につき愼重な御審議の末、速かに御承認あらんことを切に希望いたすものであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314793X00819520215/4
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005・竹中七郎
○委員長(竹中七郎君) 皆様にお諮り申上げます。本日は工場視察或いは本会議もありますので、この程度において散会いたしたいと思います。御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314793X00819520215/5
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006・竹中七郎
○委員長(竹中七郎君) 御異議ないと認めまして散会いたします。
午後二時二十分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314793X00819520215/6
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