1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十七年五月十三日(火曜日)
午後一時四十九分開会
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出席者は左の通り。
委員長 羽生 三七君
理事
西山 龜七君
加賀 操君
山崎 恒君
岡村文四郎君
委員
池田宇右衞門君
瀧井治三郎君
宮本 邦彦君
赤澤 與仁君
飯島連次郎君
片柳 眞吉君
島村 軍次君
三浦 辰雄君
小林 孝平君
三橋八次郎君
松永 義雄君
委員外議員
岩木 哲夫君
国務大臣
農 林 大 臣 廣川 弘禪君
政府委員
食糧庁長官 東畑 四郎君
事務局側
常任委員会專門
員 安楽城敏夫君
常任委員会專門
員 倉田 吉雄君
説明員
経済安定本部民
生局次長 鵜崎 多一君
経済安定本部貿
易局次長 鹿子木 昇君
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本日の会議に付した事件
○食糧管理法の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
○農林政策に関する調査の件
(電源開発促進法案に関する件)
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001・羽生三七
○委員長(羽生三七君) これより委員会を開きます。
昨日に引続きまして、食糧管理法の一部を改正する法律案について質疑を続行願います。
本日は農林大臣も出席されておりますので、主として農林大臣に対する御質問を先にお願いいたしたいと思います。なおこの機会に皆さんに御了解を得たいと思いますが、岩木哲夫議員が委員外発言を求められておりますので、適当な機会に発言して頂くことにいたしますので御了解お願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/1
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002・小林孝平
○小林孝平君 今回の政府提案の食糧管理法の一部を改正する法律案を衆議院において一部修正され、更にこれに関して決議案が可決されたのでありますけれども、この衆議院における修正並びに決議案の内容を検討いたしますると、特に又検討し更に昨日その内容につきまして修正並びに決議案の発議者の議員のかたにおいてを願つてこの趣旨を御説明願つたのでありまするけれども、それによりますとこの修正並びに決議案の内容は発議者の考え方としては飽くまでも米麦一体として考えておる。なおこの決議案の趣旨は一部政府当局からの説明では疑義があつたのでありますけれども、それを発議者の趣旨では、これは明らかに二重価格制を考えておる、こういう考え方であつたのであります。そこで私はそういうことでありますると、今回の、今申上げたように米麦一体としてこれは考えておる。更に麦については二重価格を採用するという考え方である、こういう点から考えますとこの食管法の改正は今回は麦だけ考えられましたけれども、更に具体的に今の趣旨を米についても適用するのが当然ではないか、こういうふうに考えるのでありまして、米についても麦と同様に二重価格制を採用する必要があるのではないか、又価格決定に当りましても法案の修正部分であります再生産を確保するを旨とする、この趣旨か米価についても当然適用される必要があるのではないか、こういうことを考えるのでありますが、その点について農林大臣の御見解を伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/2
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003・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) 衆議院におきまして修正されまして、なおそれに附帶するような決議が出されましたのでありますが、それによりますると基準年次が二十五、二十六とこうなりまするというと、価額が上ることは事実であります。その場合において一般会計から繰入れるということになりますと、見ようによりましてはそのように二重価格になると考えます。併しこのことを直ちに米のほうにやつたらどうかということでありますが、米につきましても成るべく私たちはこの農民の意思を尊重して考えるわけでありますが、直ちに今直ぐこれをそのまま適用するという考えは持つていないのでありますが、成るべく農民の意思を尊重して、米価審議会等において御意見等を聞きまして十分考慮して参りたいと思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/3
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004・小林孝平
○小林孝平君 農林大臣は衆議院におきましてこの法案の趣旨を尊重する、こういうふうに御答弁になつておるのでありまするけれども、先ほど提案者の考え方ははつきりと、これは米麦主食全体について考えて修正し、決議案を可決した、こういうふうにはつきり言われているのであります。そこで主食全体についてたまたまれ法案並びに決議案にその趣旨が全部盛られなかつたことは残念である、こういうふうに答弁されておるのであります。そこで主食全体ということになればどうしてもそれは麦より米に重点をおくということはこれは当然であろうと思うのでありまして、麦について特別にこういう措置を講じて、米については而もなお供出制度が存続しておる、こういう状態で米についてはやる意思がない、こうおつしやるのはどういう理由に基いて米についてはおやりになる御意思がないのでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/4
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005・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 米につきましては再生産を確保するという趣旨からこれは当然尊重すべきであると思うのでありますが、米価そのものをどうきめるかということにつきましては米価審議会等の意見も尊重いたしまして結論を出さなければならない、こう思つております。麦につきまして結果として赤字が出ますが、米についてどうなるかということにつきましては、今日ここで申上げる段階でもないと実は考えております。法案そのものの精神につきましては全く同趣旨のものであるということを御了承願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/5
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006・小林孝平
○小林孝平君 大体同様の趣旨を米に適用するということであれば、これは又赤字が出るのは当然でありまして、その際に赤字が出たらやはりこれと同様の措置を講するかどうかということを農林大臣からお聞きしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/6
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007・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) これと全く同様な方法で米の場合に適用いたしまするというと、赤字が出ると思います。その場合やはりこれは想定でありますが、多分そうなつた場合には本会計から繰入れなければならんと私は考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/7
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008・小林孝平
○小林孝平君 もう一つ、今回政府は食糧事情が相当緩和したから麦の統制を撤廃する、こういうふうな御説明でその措置を講ぜられているのでありますけれども、この需給の見通しについてお伺いいたしたいことは、政府は総予算のうち二〇%以上の経費を大体再軍備関係、再軍備というのは政府はこういう言葉をお使いにならないかも知れないけれども、防衛関係費とも申上げてもいいですけれども、事実上は再軍備の経費でございます。二〇%別後の経費を使い、更にそのことにつきましては、憲法に違反するという説さえある程度に再軍備の態勢を整えておる。そういうことをしなければならないほど国際情勢は相当緊迫しておる、こういう見通しの下に政府はおやりになつておるのだろうと思うのであります。而も相当の民主安定のための経費をそのために割いてそしてやつておられるのでありますけれども、そういう情勢下にあるにもかかわらず、私はこの重要な食糧の統制をこの段階において相当程度緩和するということは、この問題と関連して、どういうふうにお考えになつておりますか。私は特に食糧の統制のごときは他の物資と違いまして、生産の時期その他から考えまして、統制を始めて直ちにその制度を完全に運用するということにはなかなか参らないと思うので、一旦統制を緩めますれば、再びその制度を復活するということは容易でない。又実際そういう制度が必要なときになつてから、こういうことをやつても到底効果がある統制は不可能であろう、こういうふうに存じておるのでありますが、特に現在再軍備の態勢を強行して、総予算の二〇%以上もこれに使わなければならないというような情勢において、どういう見通しでこういうことをおやりになるのかということを大臣からお聞きしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/8
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009・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) 国内の麦の融通が非常によくなつておるということはあなたも御存知じの通りでありまして、配給自体が多くなり、或いは又闇価格が公定価格と同様になつておるというようなことからいたしまして、国内においては統制を一部緩和してもいいと思つているのであります。又再軍備の関係で国際関係が非常によくないのじやないかというお話でありますが、この前の戦争のように私たちは孤立するとは考えていないのでありまして、我々と志を同じうする国々がたくさんありまするので、この麦の世界的な融通の点については私たちは決して心配いたしていないのでありまして、而も又戦争を期待しておるものではかいのでありまして、平和を期待いたしておるようなわけでありまするので、この統制の緩和をすることが最もよろしいと考えておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/9
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010・片柳眞吉
○片柳眞吉君 本日は農林大臣が御出席でありますので、主として米食率の問題で大臣の御所見をお聞かせを願いたいと思います。
今度の政府提案を拜見しますると農村方面には相当細心な御配慮があると思うのですが、併し食糧管理をやる理由はやはり消費者の方面のことも考慮いたしませんとならんことは申すまでもないですが、そこで私たちが心配いたしまするのは、麦の生産関係は、今年の麦作はまだはつきりいたしませんけれども、ともかく去年の米の供出がいろいろ御努力されておりまするが、二千五百万石ぐらいしか政府の買入ができないと、又輸入外米のほうも大体計画は達成されるようなお話でありましたが、併しこれも随分無理をされて、御苦労されてやつておるような状況でありまして、かような米の面からいたしますると近年にない米の配給力といいますか、供給力が悪いのでありますが、この際に麦の統制を外すことは配給からも麦を落すことになるわけですが、そうなつて参りますると政府からの資料によりましても米食率の低いところが大体月間十五日、それから生産地帶で二十日前後になつておりまするが、かような相当の米食率の差があるにもかかわらず敢えて麦を外すということになりますると、従来以上に生産地と消費地との米食率が開く私は危険性があるのじやないかと思つております。この点は非常に心配しておるのであります。と申しまするのは麦を全面管理をしておりますれば農林省におきまして米の生産地へ麦を送りまして、それを見返つて生産県から消費県へ米を輸送すると、これはまあ生産県の知事も了承せざるを得ないわけでありまして、代りのものを持つて行つて米を出してもらうわけでありますから、そういう振替操作が従来はできておつたのでありまするが、少くとも全面管理を止めて参りますると、そういうような麦と米との振替操作ということも困難になりまするので、そうなつて来ると全体の米の供給力が減つて来ることに加えて、更に生産県から消費県への米の県外搬出が私は困難になりはしないか、これを私は非常に心配いたしておるのであります。この間関西地方或いは九州地方を旅行いたしましても、あの地帯が相当米が不作でありますので非常にその点を心配をいたしておるわけでありますが、この時期に敢えて外して、衆議院の決議にもありますような米食率の均一化ということの、むしろ私は逆を行くのではないかと思うのでありますが、何か他の有力な手段を御考慮になつておりまするかどうか、その点を一つ大臣から御答弁を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/10
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011・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) 経験者から未経験者への質問で甚だ恐れ入るのでありますが、この統制を緩和して後の米食率について心配はないかというお話でありますが、私たちといたしましては飽くまで現行米食率を維持じて行くようにいたしたい、こう思つておるのでありまして、なお又均一化もこれはできる限り図りたいと考えておるのであります。本年の供出の状況は決していいとはいわれないのであります。実はこの供出を今になつて考えますと、この前の供出割当量のときに非常に臆病だつたのじやないかという感じもいたしておるのであります。東北地方などは相当にまだあるように思われるのであります。ただ均一化をするために特に九州地区等の方面において御心配のようでありますが、九州地区のほうには成るべく外米を入れるのではありますが、その外米も内地米に匹適するようなものを選んで多く入れて行きたいと思います。それから又特に新潟等のごとく非常な米産地で、まだたくさん保有があるように思われるところには、これはやはり麦を外部から入れて、新潟県等の饂飩、蕎麦等を食べる慣習になつておりますああいうところではそういうものを食べて頂きまして成るべく米を出すように、こう考えておるのでありまして、我々といたしましてはできる限り努力をいたしまして均一化を図り或いは米食率を下げないように努力いたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/11
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012・片柳眞吉
○片柳眞吉君 その次に御質問いたしたい点は、一般配給量は如何に御努力されましても現行の食率維持が大体精々じやないかと思います。そこでもう一つ、東畑長官に御質問したほうがいいと思いますが、一般の配給率はこういう差等がついて参りましても、これも広義の一つの生活保障というのは当らないかも知れませんが、配給制度は、一つの保障でありますから、そうなつて来ると、同じ国民で生産地帶は二合近い配給であつて、消費地は一合三勺というように非常に差がつくことは一つの問題じやないかと思います。それと関連いたしまして一般配給量の差等のつくのは止むを得んということのようでありますが、例えば石炭労務者の労務加配米にしても、北海道の労務者と北九州の労務者とではこれは配給量に差等がつくわけでありますが、これもどんなふうになつておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/12
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013・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 麦の統制を撤廃しました差当りの條件といたしましては米食率そのものに変化を與えることは却つて不安定でございますので、こういう考えを以ちまして差当りは一般配給におきましても労務者加配米におきましても、そのままの現状でやつて行きたい、こういうふうに考えております。従いまして九州の炭坑労務者は御承知のように七〇%の米食率であります。北海道とも違うのであります。労務加配米そのままの形で一応本年は参りたい。これが又却つて不安定感をなからしめるゆえんてはないか、その後のいろいろの凸凹の問題につきましては、更に食生活の安定の工合によりまして調整すべきであろう。こう考えておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/13
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014・片柳眞吉
○片柳眞吉君 そうなりますとなかなか労務加配の関係は相当差等が付きますると、むしろこのほうが私は相当の問題が起きて来るのではないかということを心配いたすわけでありますが、一般配給でも勿論相当の問題が出ておりまするが、同じ労務者で一般の配給量も少いし、加えて労務加配も少いということになりますと、両者を合体すると非常な、同じ労働を提供しながら一つの配給という面では非常な差等が付きますのでこの辺は相当やはり私は一つの問題ではないかと思いまするが、それはまあその程度にして更にあとで意見を申上げたいと思います。
第四條の三の規定でありまするが、これは数日来御質問いたしておりまする例の補給金との関係においても一つの議論になると思うのでありまするが、四條の三の第一項では原則としては一般競争契約で売渡す、入札制でやるわけでありまするが、食糧の絶対不足量が今年では三百五十万トン、こういう絶対不足量の補填をする意味で政府は売却をすることと思いまするが、その場合に生活の必需品でありまする主要食糧を入札でやるということは高いほうに売るということになつて、この辺は私はやはり消費者面としては一つの問題ではないだろうか、補給金を片一方では食管会計が受けながら、場合によつては標準価格よりも高値に売るということは何かしら主要食糧の売却方法としてはちよつとおかしいのではないか、特に四條の三の第四項でありまするが、標準価格を決定したときはこれを告示することになつておるわけですが、告示をして而も入札制度ということもちよつとギヤツプがあるような感じがいたすのでありますが、勿論この四條の第三項の但書では、又東畑長官からも御説明がありましたが、当分の間は随意契約でやつて行けると、差当りは問題はないと思いますが、原則としてはやはり入札制度ではちよつとおかしいのではないかというような感じがいたしまするが、その辺をどういうようにお考えでありましようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/14
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015・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 差当りは随意契約で割当売却をいたしますので一応予定価格ということがございますが、これは公表されると同じことになるのでありまして、その辺の不安定はないと思うのでありますが、制度論としては片柳さんの言われたことは政府としましても実は随分研究をいたしたわけでございます。併し或る程度量を確保いたしました場合、原則として市価そのものが政府のストツクというもので最高のほうは抑制できるという建前をとりますから、こういう配給制度を撤廃するという趣旨でございますので、標準価格というものを米価審議会等にお諮りしまして発表いたしました場合、大体その標準価格が時価の標準になるのではないか、その標準価格にいたしますと勿論金利、倉敷等若干の差は付くわけでございます、標準価格そのものを発表すること自体がもう大体予定価格がわかつてしまうことでありまして、原則としてやはり一般競争契約というものが予会計令の原則でございまするので、こういう入札予定価格制度ということを実はとつたのであります。現実問題としては標準価格というものを発表することによつて大体の基準がわかるのであります。技術的には予定価格というものは発表いたしませんけれども、政府としてはそれ以外にちよつと考えようがないのではないかと私はこういうように考えております。差当りは随意契約でやりますので、この規定の但書のほうの運用になる、こういうようにお考えを願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/15
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016・片柳眞吉
○片柳眞吉君 次にこれは一つ農林大臣に御質問したいと思いますが、先ほど来の御答弁で一般配給は勿論でありますが、炭坑その他の労務加配の現実としては相当の差等がついて来るわけでありますが、而も米の供給力は必ずしもそう楽観はできないと私は見ておるわけでありますが、そこで全面的に配給制度をとれというようなことは私どもは或いは実態に合わんと思うのでありますが、併し補給金がついておつて消費者に補給金で計算された価格で配給をされるという点は保証はないわけであります。ここに一つの問題があるわけでありますが、そういう関係も一つあり、而も米の事情が近年にない悪い年でありますので、而も消費者の配給量が成る程度の段差がつくということを補完をする意味で小麦粉のほうは、これはパンとかうどんでありますので、これは実際上マル公といつてもこれは殆んどむずかしいと我々見ておりますが、消費者のまじめな声としても、又伐々も若干関係しておりまする食糧協会等のまじめな検討といたしましても、精麦のほうでありますが、押麦のほうはやはり米と麦と一緒にいたしまして食べるという事情もあります。せめてこの消費地の米の配給力が一合三勺内外ということを補う意味で、精麦だけばこれは今少しく配給を続けて消費地の一般の食生活に不安を與えないというような考え方が、実はまじめに我々も検討いたしましてそういう考え方が差当りはいいのではないかというような感じを私は強く持つておるのでありますが、それに対しまして農林大臣のお考えをお聞かせ願いたいと思します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/16
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017・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) 粒食という点で押麦は麦と米と同様に配給を続けたらどうかという御意見でありますが、これも私たちも考えていたのでありますが、併し現在の情勢から見て押麦もこれはやはり外したほうがいいと私たちは考えておるのであります。ただ粒食を非常に消費者が好むという点からいたしまして、これをいわゆる現在米食率を云々されておる場所等は随意契約等によつて流して行けば決してそう私は心配ないとこう考えておるようなわけであります。そうしてこの粒食という一つの嗜好に副うて行くようにしたい、こう思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/17
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018・片柳眞吉
○片柳眞吉君 実態的には粒食については配給に等しいような考えのようでありますが、或いは実際的な考えは或いは私の意見と違わないのかも知れません、それは何かこういうような時期に配給辞退も主として小麦粉関係に多いと思うのでありまして、私どもの住んでおる地帶でも実は米麦のほうは配給を非常に歓迎をしておりますし、米屋に行つて米と押麦が一緒に買えることはむしろ望ましいというような巷の空気もありまして、私どもはやはりパンとかうどんまでということは、これは実態に反すると思いますが、かような考えを持つておるのであります。
それから次に、これは東畑長官に御質問いたしたい点は、消費者のほうの配給量の問題もありまするが、農家の側の保有量も従来米麦等で四合保有になつていたものが、麦が外れて参りますると米だけの保有率になりまして、これも保有率は全国的に非常な凸凹ができて来るわけであります。一番低いところで二合八勺八才、最高のところで三合八勺八才で、一合の実は開きがあるのでありますが、これは米麦総合供出でありまするから、米の保有率の低いことは或る程度理論的にもこれは農家に承服せしめておつたわけでありますが、麦は自分で食べてもよろしいということは、又売つてもよろしいということにもなるわけです。そうなつて来ると米の保有量にかような段差を付けて置くことは、これはやはり相当の問題を提起しておるのではないだろうか、たしか私の記憶では、当初保有米をきめましたときには、全国を二大別をいたしまして、たしか三合三勺地帯と三合内外の地帯と二大別をいたしたのでありまして、こういうような各県で非常に違うことは結局高いほうへくつ着くというような農民の声が当然出て来るのではないかと私は思いますが、これを直すというお考えがありまするかどうか、それからそれに関連いたしまして、従来主として麦なり或いはいもで自家消費、農家消費をやつておりまする農家が西日本には相当あるわけでありまするが、こういう地帯は米は殆んど作つておらない農家であります。そういう農家にもこれは米の配給の要求があつた場合に、当然やるべきだと思いまするが、おやりになるお考えでありまするかどうか。
第三点はこの不完全保有農家の消費準位が完全保有農家よりも低くなつておりまするが、これは米麦を合計した場合の不完全保有農家なり、或いは完全保有農家ではないと思いまするが、今度米だけになりますると、二毛作地帯では米だけでは完全保有ができ得ない農家が相当出て来ると思うのでありますが、そういう農家は不完全保有農家とみなすわけですか、やはり従来通り米麦を合体すれば完全保有農家でありまするが、完全保有農家としては高いほうの保有基準といたしまするか、これは細かい問題であるので、長官がらお答えを願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/18
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019・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 消費地帶における米食率が違いますように、生産者におきましての米食率も生産地帶、或いは米麦地帶、消費地帶等によりまして非常にまちまちであることは御承知の通りでございます。又完全保有農家と不完全保有農家におきまする米食率なりその他の点におきましても相当違いがありますることはおつしやいました通りでございます。この問題につきましては只今のところは消費地帶と同じ趣旨におきまして、やはり米麦が主要食糧であるという観念は食糧管理法今回の改正でもちつとも変つておりませんで、管理の方式が両者非常に違うのでありまするが、我々としましては米麦が主要なる主食糧であるという実は考えを持つておるのであります。従いまして供出等の行われます米等につきましては、やはり只今のところは現状と余り変えたくないという考えを持つておるのでありますが、新米等の措置等につきまして更に細かい技術的な問題につきましては、もう少しよく検討を重ねる期間がございますが、実態に即しまして研究を進めて行きたい、こういうふうに実は考えておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/19
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020・片柳眞吉
○片柳眞吉君 第三点を一つ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/20
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021・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 不完全保有農家のいもの問題でありますが、不完全保有農家の三合五勺というような中には、勿論いもが含まれておる地帶と、米麦だけの地帯と、米が非常に多く占めておる地帯がございます。それも成るたけ実は余り現状を変えたくないと思つておるのでありますが、いも等の点につきましては若干検討をいたしてみようか、かように考えております。そういう場合にやはり米の還元配給、本当の意味の還元配給が行われることになるのですが、そういう必要のある場合はこれはなさざるを得ない、こういうように考えております。但しそれはその消費地帶における米食率ということでありますと、十五日地区であれば十五日分の米ということにならざるを得ないであろう、こういうように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/21
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022・飯島連次郎
○飯島連次郎君 大臣に二、三お尋ねしたいと思います。私はこの問題については、提案の理由の御説明も再三熟読したわけでありまするが、基本問題について特に大臣の所感を質したいと思うのであります。これは提案理由の中に述べられておることは恐らく大臣が責任を持つてお考えになつておることという前提の下にお尋ねをするわけでありますが、それによりますとこの「需給価格とも顯著に安定を見るに至つた」ということでありますが、今後も又「何らの不安なく推移し得る云々」それから「統制を廃止いたしましても社会経済に不安を與える慮れはない」ということ、こういうことを述べておられますが、これは責任のある大臣としては本当にそういうふうにお考えになつておるんですか、この点を先ずお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/22
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023・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) この麦の需給の関係は先にも申上げた通り配給辞退もあり、或いは又価格の点におきましてはやみ価格と何ら変らないというような点からいたしまして、非常にこれは緩和し、而も安定したものであると考えております。又この統制の一部緩和をいたして社会不安を来たさないかということでありますが、これも来たさないと思つておるのでありまして、流通がなおよくなりまして、その上に又非常に大量のものを政府が管理いたしておるのでありまするから、この価格を抑えることもできまするので、私は何らその社会不安を招かないと、こう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/23
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024・飯島連次郎
○飯島連次郎君 次に麦について需給は「顯著に安定]したというふうに述べておりますが、昭和二十七年度の需給推算によれば、麦の需要は玄米換算約四百六十三万トン、これに対する輸入が百八十八万トン見込まれておりますが、需要の約四割を外麦の輸入に期待をかけておるのでありますが、これらは正に見かけの需給均衡と言わなければならないと考えるのでありまして、こういう点についても私は先ほどの大臣の答弁は極めて皮相な独断であるというふうに実は憂慮しておるわけであります。
それから次にもう一つ根本の問題についてお尋ねをしたいのは、占領下においては麦の輸入についても日本政府の独自の考え方で事を処理することができなかつた場合もあつたと考えられますので、麦の需給については異常な状態を惹起したこともあつたと思われますが、現在の段階においては日本政府の独自の見解で進み得るわけでありますから、かかる外麦の輸入については、輸入は予定通り確保できる見込みであるというふうな考え方に立つて今度の食糧管理の改正に臨んでおられるようでありますが、私はそういうふうな考え方でなしに、輸入食糧に関してはこれを極力なくさなければならない。又これを極力なくしたいという考え方が大臣としては基本の考えでなければならないと思いますが、この基本の方針についての大臣の考えをお聞きしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/24
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025・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) 自給は自給でなければならないのでありまして、みずから供給する度合を高めることは根本方針であります。又輸入も減らして行くことが一番の要諦でありまして、私たちはそれでありまするから、食糧増産の十カ年計画なり、或いは又これを検討して何カ年計画なりをいたしまして、だんだん輸入を減らして真に自給をして行きたい。こういう考えで行つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/25
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026・飯島連次郎
○飯島連次郎君 次に食糧の輸入計画についての見通しを私は二、三お伺いしたいのでありますが、国際経済活動の一般的な停滞傾向が濃化して参りましたのと、為替レートの矛盾によるポンドの累積、こういうことの間に挟まれて誠に日本の貿易は容易ならざる状態に置かれておるというふうに私どもは大体判断をするのでありますが、かかる食糧の海外依存度の強い我が国にとつて、食糧政策上からもこの傾向は看過できない状態であるというふうに考えるのでります。こういう前提に立つて本年度の外麦の輸入計画について大麦が七十万トン、小麦百七十万トンが見込まれておるようでありますが、この数量のうちバーター等による国際交易の関係からして、どうしても日本が輸入しなければならないという数量が一体幾らあるか、これは長官のほうが詳しいのではないかと思いますが、この点を一つお伺いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/26
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027・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 麦類に関しましてはこれをカナダ、アメリカというドル地域に実は依存しておるのであります。米等につきましてはバーターの問題がございますけれども、さしずめ麦等につきましてはございません。ただ委託等の大麦等につきまして若干ポンド過剩等のために五、六万トンのものを買つておるという事実はございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/27
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028・飯島連次郎
○飯島連次郎君 それでは次にバーターによる止むを得ざる数量が極めて少量であるということでありますが、然らば自由裁量で輸入するという数量が大部分であるとするならば、その輸入の量を減じ、又は輸入を中止した場合にこれが我が国の食糧事情にどういう影響を及ぼして行くか、この影響について一つお伺いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/28
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029・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) これは麦全体の価格安定の問題でございます。先般も片柳さんの申されましたように、統制を一部外しました場合におきまして、相当政府におけるランニング・ストツクというものの必要があるのであります。その量を一応この需給推算で御承知の通り大体百十万トン程度持つております。今後国内の生産と睨み合せましてこれは考えるべきであります。先般も申上げましたように麦全体の需要量というものは我々はだんだんと殖えておるというふうに考えておりますので、麦の需要供給というものは今後ますます増加すべきであるし、又増加しつつある、同時に国内の生産の増加量と見合いまして、合理的に輸入いたせばいいのであります。今これをやりますこと自体は麦の価格そのものが非常に値上りをする。需給が不安定になる、こういうように実は考える次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/29
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030・飯島連次郎
○飯島連次郎君 ランニング・ストツクを百十万トンということはしばしば聞かされておるとこでありますが、私どもとしては少くとも昭和二十七米穀年度における主要食糧の総供給量の約一千万トンのうち、実に三分の一が外国の食糧に依存しておるという段階において、而も僅か百十万トンのランニング・ストツクで、而もこの麦の統制を外して社会その他経済に対して何ら不安がないというふうなことを空々しく言われるということは、実に私は責任のある大臣としてはまさにこれは汗顔ものだと思う。これは非常事態のことを考えなくても、なお且つ極めて大きな不安を包蔵しておるわけでありますから、若し非常事態でも発生することを前提若しくは想定をするならば、百十万トンぐらいのランニング・ストツクで食糧の需給に関しては不安なしということは、そう簡単には私は断定できないと思います。そこでこの麦の問題に関してもこれは米と関連して参りますが、もう少ししつかりした政府の食糧の備蓄なり、或いは配給その他の円滑を期するための貯蔵計画なりというものが、裏付けられておらなければ、私どもはこの問題に対しては安心してなかなか臨めないと、こう考えるわけであります。この点については私は特に大臣の再考を煩わしたい、こう思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/30
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031・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) ストツクを幾ら持てば安心かという問題は、これは非常にむずかしい問題であります。輸入が全然来なくなるという前提に立ちますと、これは相当問題であります。我々といたしましてたびたび申上げますように相当六カ月先の手当を順次計画的に買付をしております。輸入はそう厖大に一時に入る必要もございません。計画的に購買等をいたしますれば、先ず十分この程度で行くのじやないかというように実は考えております。すでに買付けましたものも相当実はございまして、順次計画的に買つて参るのであります。現状に関する限り不安定はないと、こういうように考えておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/31
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032・小林孝平
○小林孝平君 先ほど大臣が片柳委員に対する御答弁の中に、東北地方における米の供出割当が甘かつた。それから新潟県においては保有米が相当ある。こういうふうに御答弁になつたようでありますが、私はこれは非常に重要な問題であろうと思います。大臣はどういう根拠に基いて昨年の米の供出割当は東北に甘かつた、或いは新潟県に保有がまだたくさんある、こういうふうに御答弁になつたのか、詳細にそれをお伺いしたいと思います。それは今後そういうことで麦の統制を外した、米が窮屈になつて来たから、今度は新潟は相当甘いだろう、保有もあるだろうということで供出を強化される虞れがある。農林省は統計調査機構を以て精細なる調査をされてやつておられるはずなのです。甘いとか辛いとか、そういう腰だめでやつておられるはずはないのです。或いは昨年の供出割当については相当政治的圧力を加えた向きがあるという評判があるのでありますが、大臣はそういうことを肯定されて言われたのかどうか、その点をはつきりいたしておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/32
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033・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) 東北の超過供出の模様を見ると、そういう感じがするのであります。それから又新潟等に行つて見まして、相当或いはまだあるなという感が、私の直感でありまするから、これは正確な数字からではないのでありますが、私の直感からはそういうふうに見られる、こう言うておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/33
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034・小林孝平
○小林孝平君 これは非常にこの前の御答弁とも食い違つて重要な問題だろうと思うのです。超過供出は大臣はこの委員会でも、それは保有米が余つて出すのではない、保有米を切つて出すのだというふうにしばしば御答弁になつておる、ところが今余計出せば、超過供出は余計ならこれは割当が甘かつた、こういうことであれば、今後非常にこれは逐次超過供出を出せば、大臣の御答弁によれば今後供出が相当強くなるということになるだろうと思う。それを大臣がただちよつと新潟を自動車の窓から眺められて、これは相当あるだろうというふうに言われて割当をやられては我々は大変なことで、我々はこの改正には賛成してもいいかと思つておつたのでありますが、そういう御答弁ではこれは全面的に反対しなければならん、こういうふうに思うので、はつきりと一つ……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/34
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035・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) 割当は農林省の統計等によつてやりまするので、決してこれから供出を強化するというようなことは私はないと思います。ただこの超過供出をする場合に、自家保有米を切つてやるということはわかるのでありますが、ないものは出ないのでありますから、多分これは余つておる、こういうふうに私は考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/35
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036・岡村文四郎
○岡村文四郎君 大臣が漸くおいでになつたのでお尋ねしたいと思うのですが、今度のこの改正には根本的に何も反対をいたしておりません。で、それは百姓の立場から申上げますと、いつまでも割当供出をされておつたのでは感心をいたしませんので、今度の措置があながち悪いとするという前提で御質問するわけじやございません。そこで問題はどうも妻というものを非常に軽く国民も考えておるし、政府自体もそういうふうにお考えではないかという憾みが非常にあるわけであります。そこで例えば若し食糧が足らんということになりましても、何ぼ米に依存をいたしておりましても、米の現在のそのままの反別で俄かに増産は絶対不可能でございますが、麦はそういうことではないのでありまして、必要があれば相当な数量をとることができると思いますし、できる国柄にあるのでございます。ところが配給辞退をされ、闇もだんだん公定価格に近寄つて来て、ここらで一応窮窟な統制方式は解いて需給調整の形でやつたほうがよかろうというお考えのようでございますが、その趣旨はよいにしても、この間野原政務次官にそのことを申上げましたが、今までのような感覚でおりますと、いつまで経つても主食という、即ち米と麦とだけが主食と考えるが、そのうちの大事な麦は非常に軽く考える、こういうふうになつて参りますと、非常な齟齬ができる事態が来やせんかと思うのであります。そこで政府は何かそれに対する対抗策を講じているかと思つていろいろお伺いいたしましても、麦というものに対する別に方策がないようでございます。そこでほかの閣僚や農林大別なら、そういうお考えはないと思いまするが、今度の農林大臣は政治家或いは大臣という立場でなくて、本筋の宗教関係から申しましても、殊に禅宗でありまするから、食糧については粗食に甘んずる、こういうお考えで、私もそうでありますが、こういうお考えで世の中は開いて行かなければならん立場にあつたと思いまするから、麦を今後一体どうすればいいのかというお考えはきつとあると思います。一応そのお考えをお聞きいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/36
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037・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) 麦を増産する余地のあることは御指摘の通りであります。又今後の食糧はこの麦に依存しなければならんということも御指摘の通りであります。それで私たちのほうといたしましても、食生活の改善を通じまして、成るべく粉食をするように勧奨いたしておるのであります。その一つの現われといたしまして、学童の食生活の改善として、粉食を安くやるというようなことをいたしておるのであります。又全国千二百名かに達する農村生活改善の第一線で働いてもらつておる農林省の人たちにも、このことはよく徹底いたしておるのであります。それで今度のこの統制の緩和もより多く粉食をして頂くということで、よりたやすく入手できると、こういうような方法を以てこれに当つておるのであります。北欧においては「じやがいも」をできるだけ使つておるように、我々といたしましても本来の、我々の食生活が慣習として米に依存することが非常に多いのでありますが、それをこういう機会からいたしまして、成るべく粉食を多くしてもらうということに努力をいたす考えであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/37
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038・岡村文四郎
○岡村文四郎君 一応の麦に対する食生活の改善についてはお話がございましたが、なかなか成果は挙らんことと思いますが、私に言わせますると、依存をするということは非常に民主主義に反する。こういうことを農林大臣が言われておりますが、これは限度の問題でありまして、国柄に応じた方法で、国民を指導ということは何も現在の日本の民主化に反することではないと思う。そこで田舎はそうではありませんから、都市のみ中心のそういう考えでやつてもらつていいと思いますが、先ほど片柳委員からいろいろ麦のお話が出ましたが、そういうことも望んでおりまする者に、何らかの方法によつてこういうことを、例えばつぶし麦をやるということも、国民の健康上からも、又麦を多く供出させる上からもいいと思いますから、これは何らかの方法で今のようでなくて、もう少し麦というものの関心を国民に持たすようにしなければならんと思いまするから、その点に御努力を願いたいと思います。今度は話を変えまして、輸入依存のようにばかりに見えまして、足らなければ輸入すればよいと、こういうふうに、そういうお考えでなくとも、そうしか見えんのでございますが、どうしてもこの麦の増産をやらなければいかんと思います。ところが御承知のように只今からは、今までは生産すれば売れると、こういう建前で農家はやつて来たのでありますが、今度は売れるものを作るという、こういうふうの形に変らざるを得ない。それは売れるという意味は何とか算盤が立つものに変つて行くと思います。そこでそういうふうにだんだん変つて行くのではないかと思いますが、併し現在の麦の価格は米と変つてどういうところにあるかと言いますと、作ります百姓は決して採算はとれてはおりません。併しながら二毛作なり、裏作として作つておりまするために、いろいろな関係があつて作つておりまするが、心から麦を奬励して多く作ろうという気は国民にないと思います。これはあらゆる方面で協力をし、施策を講じて麦の増産奬励をするのでなければいかんと思いますが、大臣はどうお考えになつておりまするか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/38
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039・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) これは、増産を奬励することは我々といたしましては一つも変つておりませんので、ただ少しまあ減つておりますが、これは強制的な作付割当当時からして減つておるのでありまして、これは無理な作らせ方をしておるところに非常に原因があるようであります。併し今後は土地改良或いは又農村の機械化等によつて裏作がだんだん殖えて参ると思います。そしてそれに伴いまして品種の改良であるとか、或いは又病虫害の駆除であるとか等によつて必ず麦は増産されると、私はこう思いますし、又そうして頂きたいと思つて、そのようにやりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/39
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040・岡村文四郎
○岡村文四郎君 政府の最初におきめになりました要項を見てみますると、一番終りでございますが、麦の集荷、流通の関係では前渡金を濃して円滑を期すると……、そこで拂下げるときのことでございまするが、拂下げには延納或いは一般金融を認めて緩和して行きたいと、こういう方針でございますが、問題は成るたけ単協で集荷をするようなことになると思いますが、政府に売るんだと、こういう前提で申込まれるのなら論はございません。ところがそうでなくて、とにかく集荷をすると……、ところがそれで政府の価格はきまつておるのだから、それ以上高く売れるかも知らんからというのが相当あると思いますが、そうすると集荷する時分に集荷だけすればいいのでなくて、金が足らなくなつて来ると、その間の処置は一体どういうふうにお考えになつておられるか。政府に確かに売渡すと、こういうものは当然前拂いで沸うことができると思いますが、そういう点について、これは長官のほうから一つ伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/40
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041・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 大体手形サイト六十日、二銭七厘、末端でございますが、その流通資金を国庫余裕金から中金に預託して末端に流す、こういうことにいたしておるのでありまして、従いまして一面政府によりますものは前渡金もございます。協同組合を通して売りますものにつきましても、そういう形の洗面資金が流れておるというように御了承願いたい、さように思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/41
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042・羽生三七
○委員長(羽生三七君) 岩木議員からの委員外発言の御要求がございますが、その前にちよつと松永さんから昨日の外貨関係について御質問がございますので御了承願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/42
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043・松永義雄
○松永義雄君 昭和二十七年二月二十六日、経済安定本部貿易局の貿易資料によりますと、昨日長官の仰せられたことと少しく違つておるような数字になつているのであります。二十七年度米麦の輸入の見通し量は二十六年度の米麦の輸入量よりか極めて僅かですけれども少い、ほぼ同量と思うような数字になつております。その点御説明願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/43
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044・鹿子木昇
○説明員(鹿子木昇君) 只今御指摘になりました資料の二十七年度の見通しは二十七年度、即ち今年の四月から来年三月までの一応到着の見込みの数字を挙げたのでありまして、買付計画の数字とは若干ここに食い違いが出て来ると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/44
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045・松永義雄
○松永義雄君 それなら今日御答弁にならなくてもよろしいですから、明日でもよく調べて、その場の御答弁ではどうかと思いますけれども、問題は真劍な問題ですから、別に数字をあつちこつち載せなければならん問題じやないのですから、どうぞよく……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/45
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046・羽生三七
○委員長(羽生三七君) それじや比較表も出してもらうことにいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/46
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047・赤澤與仁
○赤澤與仁君 一点だけ。本法律案の取扱いにつきまして農林大臣にお伺いして見たいと思うのでありますが、農林大臣の人徳のいたされるところが、非常にスムーズに審議が続けられておるようでございますけれども、本案の内容を検討いたしますと、相当この審議につきましては日時を要するのではなかろうかと思うわけであります。まあ政府自身のこの切替えに対しましての善後措置が万全であるということを熱心に言われた閥係か、或いは自由党の御宣伝か、世間では六月一日から麦の統制は外されるものだということが一つの常識になつておるように私どもは見受けておるわけであります。そこでこの審議が続行いたしました場合に、結局政府がやろうといたしますと、政令でやらざるを得ないような状態に追込まれるということも又予想にかたくないわけなんでありますが、この点についてどういうようにお考えになつていらつしやいますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/47
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048・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) なかなかスムーズに行つておりませんので、苦労いたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/48
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049・赤澤與仁
○赤澤與仁君 本日の状況を言つておるのです、私は……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/49
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050・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) 六月一日の目標というのも、これも議会の皆さんがきめてくれなければできないのでありまして、それもなかなかスムーズじやないようであります。で、常識になつているが、政令でやるかというお話でありますが、飽くまで国会を尊重いたしまして、成立をいたしてもらつてやる考えであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/50
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051・松永義雄
○松永義雄君 続いて少し、大臣もいますから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/51
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052・羽生三七
○委員長(羽生三七君) 松永さんの御質問のあと岩木さんに願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/52
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053・松永義雄
○松永義雄君 今の統計資料によりますと、二十七年度の見適し数量は三百五十一万トンになつておるのです。ところが二十六年度の実績というのは三百五十二万トンになつていて、二十六年度のほうが多いのです。然るにそれに対する代金と申しますか、その代金の点になると、二十七年度は四億二千六百万ドル、ところが三十六年度のほうは三億九千百万ドルになつて、概算約三千五百万ドルほど高くなつておる、値が高くなつておる、米麦の輸入価格が高くなつておる。それは一体どういう結果であるかということです、長官に……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/53
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054・鵜崎多一
○説明員(鵜崎多一君) 先ほど御指摘になりました数字は、契約の数字と、いわゆる会計年度の四月から三月の契約の数字と、それから四月から三月に入ります到着の数字には若干の端数が違つておりまして、計画の数字は、米につきましては百万トン、小麦につきましては百八十万トン、大麦につきましては七十万トン、合計三百五十万トンの二十七年度の見通し計画を今まで説明いたして参つておるわけであります。併し四月から三月までの到着の数字は、米につきましては百一万トン、小麦につきましては百七十九万一千トン、大麦につきましては七十一万六千トン、合計三百五十一万七千トン、この二つの数字が出ておると思います。それから今御指摘になりました四億二千万ドルの年間の資金の計画につきましては、これは今申上げました契約の三百五十万トンの、大体の四月から九月までに先般きまりました外貨予算の割当に組入れた価格で大体彈いた年間の金額であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/54
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055・松永義雄
○松永義雄君 いずれにしましても、ちよつと只今お聞きした印象によると、二十七年度における輸入米麦の価格が高くなつておるというのでありますが、それは一体どういう結果から生じたのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/55
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056・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 米につきましては、この前申上げましたように二百ドル程度いたしておりますので高くなつておりますが、麦につきましては、むしろ百ドル以下になつておる。米の量が多いものでありますから、実績がドルが多く要つておることだと思いますが、もう少しよく資料を検討いたしましてお答え申上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/56
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057・松永義雄
○松永義雄君 できるだけ早く結論に入ります。ところが二十七年度の貿易というものに対して悲観的予想がせられておるようであります。これは新聞紙上において伝えられておるところでありますが、只今そこに、今、安本の出しておる表によつてもよろしいのですが、例えば二十七年度における輸出額を十五億ドルと見ておる。然るにそれが現在十三億ドルくらいに保合いしておる、或いは十二億ドルになり、そうすると、二十六年度における輸出額以下に下るという数字、その統計を見ると、同時に輸入額のほうも、新聞に書いてあるところですが、通産省の考え方らしいというので書いてある。それは輸入が二十億四百万ドル、ところが最近の情勢は十八億ドルくらいしか出てない。そういうことになりますと、我々素人から考えれば、輸出が減れば、それだけもらう代金が少くなるから、輸入に振当てる金も少くなるという感じが出て来て、米麦に対する外貨の割当が少くなるのではないか、こういう気持がするのですが、その点はどういうように……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/57
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058・鹿子木昇
○説明員(鹿子木昇君) 内外の事情がいろいろ動いております今日、年間の輸出、輸入の見通しを的確に立てることは非常にむづかしいのでありますけれども、一応私ども経済安定本部の貿易局におきましては、この二十七年度の輸出輸入につきまして、次のような見通しを立てております。無論これは私ども事務当局の一応の推定でございまして、政府部内の統一した結論にまで至つておらないことを御了承願いたいと思います。先ず輸出につきましては、先般御提出しました資料の見通しの頃は、まだポンド地域側の先方の輸入制限が行われておらないときでありまして、今度の輸出というものを相当に大きく見ておるわけでありますが、そのポンド地域、先方で各国が輸入制限をやりました結果、日本からポンド地域に対する輸出は三月までは相当伸びて来ておりましたが、四月に入つて相当顕著に減つております。この傾向が年間を通じてずつと続くかどうかということは今から予測はむずかしいのでございますけれども、一応ボンド地域につきましては、大体年間六億ドル見当に落付きはしないか。それからドル地域につきましては、この一月から四月まで毎月大体二千八百万ドル、コンスタントの輸出が続いております。従いまして、ドル地域につきましては、年間の輸出は大体三億五千万ドル程度、それからもう一つのオープン・アカウント地域につきましては、これも四月の輸出は三月までに比べますと若干落ちておりますが、この理由は、一つは講和が発効して今までのオーブン・アカウント地域への協定が一応失効になりますので、日本側としては、この協定を継続するために先方側といろいろ交渉をしておりましたが、この協定が更新されない場合には空白状態になりますので、先方でもそういう点に不安を持ちまして、輸入を差控える、又先方の政府としても、この協定を有利に更改する一つの措置として多少輸入制限をやつたということもありまして、四月は減りましたが、五月以降若干又持直すのではないか、と申しますのは、協定が全部一応更新されましたし、更に改めて新らしい協定を作る交渉も続けられております。従いまして、これによつて落付きを取戻してオープン・アカウント地域につきましても五月以降輸出を持直し、従つて年間の輸出見通しとしましては、年間の輸出は四億ドル、全体の輸出が大体十三億三千万ドル程度に落付きはしないかというふうに一応推定しております。それから輸入でございますが、先般の資料の際には、大体全体で二十一億ドルという予想を立てておりました。これに見合うときの輸出としましては十六億ドル、十六億ドルの輸出に対して二十一億ドルの輸入、こういうふうに見ておりましたが、只今申上げましたように、輸出はポンド地域が相当減る、オープン・アカウント地域についても若干減るということで十六億ドルか、十三億三千万ドル程度に減ります。従いまして、それに必要な原材料の輸入が減り得るわけでございまして、大体十三億三千万ドルの輸出に対して、輸入としましては十八億ドル程度の輸入を見込んでおるわけでございます。そうしますと、相当に輸入超過になるわけでございますけれども、受取の面で輸出のほかにいわゆる特需というものがございまして、これが年間大体三億三千万ドル、これも四月に特需の契約が多少減りましたが、なお新らしい朝鮮復興の特需とか、或いは東南アジアに対するECA資金による買付等を考えますと、大体年間三億三千万ドル程度は特需として期待し得る、そのほかにこちらにおりまする駐留軍のドル拂い、その他在日外人の消費といつたような貿易外の收入も見込みますと、外貨の受取りとしましては、約二十一億九千万ドル、先ほどの十三億三千万ドル、その他特需の三億三千万ドル、貿易外の收入を全部加えまして二十一億九千万ドル、約二十二億ドルの受取が見込まれるわけでございます。従いまして輸入の十八億ドルを支拂い、更に貿易外の支出を拂いましても大体二十七年度の国際収支全体としましてはバランスがとれるというふうに見ているわけでございます。従いまして外貨の面から見ました場合には必要最小限度の食糧輸入には何ら不安がない、こういうふうに見ておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/58
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059・松永義雄
○松永義雄君 そこの貿易局の統計に出ておる輸入量に対する金額というものは、外貨の割当を伴つてそういう数字が出ているんですか。輸入貿易量の数額というものは、当然それだけ輸入したいから、それだけの金が要るんだという外貨の割当はあるんですか、数字上の割当は……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/59
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060・鹿子木昇
○説明員(鹿子木昇君) これは輸入の計画を一応立てますと、改めて毎期外貨予算を編成いたしまして、その予算に基いて必要な外貨の割当をやるということになりますので、ここに考えました食糧の輸入が現実に必要であり、可能である場合には、それだけの外貨の割当を考える、こういうように御了承を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/60
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061・松永義雄
○松永義雄君 そうすると、数字のことですから非常にむずかしくなつて来るんですが、輸出が十三億ドルになつて、これは予定よりか減つている、それから輸入量のほうも減つている、併し特需だとか、貿易外收入があるから、それだけの米麦がその統計に出ておる見通しの量だけが輸入できる、こういう考え方ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/61
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062・鹿子木昇
○説明員(鹿子木昇君) 仮に受取がこれより若干減る、或いは輸入が予定した以上に外貨を必要とするという事態になりました場合におきましても、最近の外出員の手持ちがドルにいたしまして六億五千万ドル、それからポンドをドルに換算いたしまして約三億ドル、そのほかオープン・アカウント地域に対する輸出の貸越残も約一億三千万ドル残つておりますので、仮に二十七年度の年度間の受取支拂の関係におきまして支拂超過に若干なるといたしましても、現在の外貨の手持というものを食込めば大体支拂の上において何ら支障を来たさない、こういうふうに見ておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/62
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063・松永義雄
○松永義雄君 大臣にちよつとお尋ねしたいのですが、今安本のお答えによると、この前大蔵大臣が予算委員会でもそういうことをおつしやつたんです、金がなければあの手持の外貨が、ドルがたくさんあるから綿花の買入には差支えない、こういうことを言われた、今日も又同じような趣意のことを只今言われたのです。場合によつては今の手持の持越のドル外貨を崩さなければならんことになるというような情勢であるというふうにお考えになつておるのか、その点……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/63
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064・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) 的確なことは私はよく承知いたしておりませんが、成るべく輸出をしたもので買えるようにすることを私は念願いたしておりますが、資料によつてこれは説明するほうが本当であろうと思いますが、そこで私は輸入を成るべく少くして内地の増産をするということをやつておるようなわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/64
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065・松永義雄
○松永義雄君 資料をちよつと要求したいのですが、この四月中の外貨割当予算並びに実績を一つお願いいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/65
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066・羽生三七
○委員長(羽生三七君) 私からちよつとお答えいたしますが、割当予算の資料は出ると思いますが、四月の実績はまだちよつと困難ではないかと思います。よろしうございますか……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/66
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067・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) 大臣にお尋ねいたしたいのですが、必要によつては長官からお答え願つても結構であります。非常に素人くさいことをお尋ねいたしますが、今回の政府のとらんとしておる措置というのは、国家財政の負担を軽減するためか、或いは国家負担が増大するけれども、国家負担の増大するという場合であつたならば、どれくらいの国家負担は止むを得ないかという目安を付けておるかということが一点、それからこの措置は生産者に有利なのかどうか、それからこうしたこと、減作減反等が起らないのか、それから消費者にはこの措置は有利と考えておるのかどうか、その次にはこうした措置によつて主要食糧の需給操作の重点というのはどういうところに置こうと考えておるのか、一応お尋ねしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/67
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068・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) この国家財政に細かく響いて来るかということは、これは特別会計の長官から一つお答え願いますが、生産者についての御心配もあり、又消費者についても御心配でございますが、生産者には決して私は悪くなるとは考えていないのであります。或る一定の価格水準をきめるのでありますから、その水準の上に価格が安定するということは、これは頷かれると思うのであります。それから又これによつて減作減反がないかということでありますが、或る価格が一定いたしておりまして、而も又他のこれに代るような作物がなかなかないのでありまして、決して私は減作減反ということはないと思います。それから消費者についても自由に、而も自分の好きなだけ買えるようになり、而も又価格も操作によりまして値上り等を抑制することになりますので、消費者の負担も私は余りない、こう考えております。それから又この操作をする場合における重点は、政府は外麦を大量に持つておりますので、これによつて操作できる、こう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/68
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069・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) 私は今の四つの質問をいたしましたうちで、生産者に対する考え方につきましてはやや同感の意を表します。他の三つの問題につきましては意見を異にいたしておりますから、極く簡單に順を追つて質問いたしたいと思います。ただその中に生産者に有利だといううちに、大臣は価格の水準ではない。何やらを採択してというようなことで、衆議院の修正案の、二十五、六年度の基準を定めるということに衆議院を通過した要点、要素をぼやかして、まだ他の方法によつて価格水準の算定方法をきめようという意図のほのめいておる態度を現わしたことは遺憾であります。それは衆議院の通過における大臣の声明は、現在ここで言われておる点とは食い違いがありますから、これは将来訂正を要することだと思います。でありますから、生産者がこの制度によつて目先的には私は有利だということはそれは言えますと思いますが、ただ一つ承わりたいことは、農林大臣が生産者に有利だと言われておることについて、具体的に私がお聞きすることは、現在対米麦価六四%でありますか、の買入価格と思いますが、この制度によつて衆議院の修正をした要点を大臣が制約されて、そしてこれを実行に移すという場合には、いわゆる生産者には有利だと私は思うのであります。そうしますと、従来の対米定価の六四%の割合よりどれくらいの比率で農家からの買上げ価格は上昇するお見込でありますか。それを承わりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/69
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070・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) パリテイは小売物価指数でやりますということで三十五、二十六の平均をいたしますと、これはまだ正式に政府としては米価審議会案を作るまでの段階に至つておりませんので、厳密に幾らになるということを申上げかねるのでありますが、勿論六四%よりは高くなるということは確実に言えるわけであります。幾らになるということはまだ厳密に申上げるだけの計算をいたしておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/70
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071・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) 長官の言われる通り六四%より遥かに農家からの買入価格が上るということは、私もそうだと思いますが、それだけ現在米に比べて麦を供出しておる農家の利得よりはこの制度によつてよくなるということから、私は生産者が目先的には有利だということは肯定いたします。ところがその結果によつて、消費者と国家財政の負担が増大するということに対して私は質問いたしておるのであります。それは現在の六四%の対米麦価で買入れても、これをそのコストを加算せずと、そして消費者に販売しても配給辞退があるのであります。それからもう一つは、こうした配給価格より闇価格と申しますか、実情価格はかなり安いのであります。安いからこうした制度をとるということは、逆論から見れば私はわかるのでありますが、この事態を収拾する措置というものによつて国家と消費者が損をする、非常に犠牲が大きいということを私は指摘したい。そこで政府はこの麦の買入というものは、従来の実績が七百数十万石だそうでありますが、この法律が通過いたしましたら、政府の買入数量というものは現在より遥かに殖えると思いまするが、どうでしようか。若し殖えるならどの程度と見込まれているか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/71
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072・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 本年度予算では無制限買入という建前上、フルに実は予算を組んでおるような次第でございます。よく八百万石、八百万石と申上げますが、これは歩留りによつて違うのでございます。玄米によつて八百万石というのは殆んど全部という実は予算を組んでおるのでありますから、これよりは政府の集荷量がうんと減る、こういうように実は考えておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/72
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073・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) 私は論議をしたくないと思いますが、今申上げる通り政府の買入や配給価格より、政府の買入がなかつたならば、実際闇価格、自由販売価格と申しますか、これがまだずつと値が安いのです。実際のお米に比べて麦の消費実価は五〇%くらいが妥当なところであります。或いは出来秋には四五%に下がるということは、過去の歴史においても、今の実情から見ても誰も否定ができない。それを六四%より七五%くらいで私は買入価格が生ずると思う。この割合から見ますと、そうすると消費実価は五〇%、対米麦価五割くらいであるのに対して政府の価格は七五%で買入れるというのだつたら、わんさわんさで政府へ麦の買入要求が、曾つて昭和八年、九年のあの豊作のようなべらぼうな買入時代が起ると思うのであります。今長官はそれが少いだろう、こういう見方をしておるのだが、これはどうも私は合点が行かない。專門家てあるあなたがそれは少いというような見通しでこの計画をしておつたら、これは大変なことができる、こう思うのですが、どうでしよう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/73
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074・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 実は消費者のほうの対米比価は、生産者価格が非常に上りましたために、このままコストをかけますと幅が狭ばまるわけでありますが、衆議院の御決議にもありましたように今年度の価格水準を維持するということになりますと、消費者のほうの対米比価は差当り変りはないのであります。従いましてその間勿論幅がありますので、より有利に農家が売つてより有利に消費者のほうへ渡す費用というものが、やはり政府より自由麦のほうの余地が起ると私は思うのです。従いまして八百万石というのは一つの予算上無制限買入の数字でございます。従いまして私の今の考え方としましては、若干意見が違うように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/74
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075・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) 若干どころじやない、大分私は違うと思うのですけれども、仮に無制限買入だが、目安は八百万石だというような意味合いでありますが、それは八百万石以上になることは、私は火を見るより明らかだと思うのです。併し政府は一年一回しか価格をきめないのですから、その後における国際的或いは国内的食糧生産需給並びに経済実情においては、それは、長官の御意見通りどうなるかわからんけれども、今私は、もう二度も繰返しませんが、現在の対米差価より遥かにいい値段で政府が買人しようというのだから、而も一般の市場価格はずつと安いのだから、農家は政府へ納入、供出した値でもまだ余裕があるから、政府へ供出する価格より安い価格で現在農家が売つておる。そういう実情から見て無制限買入をするなら、八百万石どころじやない、千万石も或いは千二百万石も来るのじやないかしらという大体見通しを持つております。それはまあ議論といたしまして、仮に八百万石だという農林省の御態度、御方針に見ましても、それだつたら今度の政府の販売価格は、競争入札とも或いは随意契約ともありますが、コスト、価格、運賃、諸がかり、或いは金利とか保管料とか減耗とかいうものを加算して、それで販売しようということであるならば、対米麦価七五%なら、仮に公定、それにコストを加算して、それらのかかりというものを加算して売ろうといたしますと、べらぼうな高い値段になる。併し絶対供給が足らないから、消費者はどうしても高いものに食いついて行かなければならんということになるというと、消費者がべらぼうな高い麦を買うか、或いは政府は価格補給金を現在の外麦のように出して、そうしてせめて現在米との比較くらいな限度で政府の販売価格をきめて売るか、この二つより方法がないのです。ですから私がお尋ねすることは、政府の財政負担が外麦補給で二百七十億ありまするが、それに匹敵するような、この制度によつて国家の財政負担というものは相当殖えるか、殖えなかつたら消費者が負担するかどちらかだ、こういうことになると思うのですが、どうでしよう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/75
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076・羽生三七
○委員長(羽生三七君) ちよつとお断りいたしておきますが、農林大臣は止むを得ざる用事で、あと十分くらいで退席されますので、若し大臣に関する御発言がございましたら、この際お願いしておいて、長官のほうは後刻にお願いしたいと思いますが、長官にのみ関しての御発言ならば……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/76
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077・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) 農林大臣に是非お尋ねしたいことがあります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/77
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078・羽生三七
○委員長(羽生三七君) ああそうですか。それでは今の長官の答弁をあとにして、大臣に対する質疑を先にして頂きます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/78
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079・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) 大臣にお尋ねいたしますことは、今もちよつと私触れました買入価格は一年一回やる。その後において国際食糧の需給状態、或いは経済実情、或いは国内食糧の需給、生産実情等の変化によつて、価格が例えば六月の十五日にきまるというならば、その後において非常にそういう結果変えなければならんような事態が起る、起らなかつたら……しなかつたら需給上いろいろの問題が起つて来ると思うのですが、そういつた場合の価格の変更ということはやりますか、やらないのですか。大臣にお尋ねしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/79
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080・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 買入価格がきまりますれば、大体そこで売拂価格をきめるのでありますが、今年は特別な決議の次第もありまして、現行価格水準を変えないということでありますので、買入価格さえきめますれば、これを一年間変えないというつもりでございます。こういうふうな次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/80
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081・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) そこは議論のあるところですが、これはあとで長官と議論することにいたしましよう。
もう一つ大臣にお尋ねいたしたいことは、これは先ほど片柳委員からもお尋ねがあつたようですが、妻を配給対象から除外するという結果による米の生産地の国民と、足らない消費地の国民との配給態勢に著しく不均齊が露呈する。従つてこれを全国的に均一化を図りたいという希望は政府も考えておるであろうし、又特に問題とするところであります。そこで私は米々と言いますけれども、あのサイゴンやラングーンの石混りの向うでは豚に食わすようなものを随分入れなければならん。内地米と変らんいい値段で配給しておる。これは原価が高いからそうだろうと思うのですが、今食糧行政として最も重点的なものは、需給の問題と共に内地米の問題である。その米は内地米が消費地においては一カ月の二割にも満たない内地米の配給しかない。ところが米産地には八割も八割以上もの内地米の配給がある。そうするとこういう工合に麦を配給対象から除外することによつて、米、特に内地米の配給自体の不均齊が著しく露呈することによつて、国民的感情、生産地と消費地との国民的感情というものが今後相当激化する。早くもこの法案が通れば東京でも大阪でも内地米寄越せの大会が準備されておるといつたような工合に、極めてこの問題は大きな社会問題を引き起すと私は思うのですが、これはその操作技術はなかなか困難だと私も思いますが、併し絶対不可能な問題ではない。外米の場地、それから麦の操作等によつて、生産地のお米の消費量を外米及び麦の操作においてできるだけ多く出すという方法などの操作はもう一段努力すべきだと思う。農林大臣はこの均一性をできるだけ平準化しようという言葉で言つておられますが、これは一体こういう二〇%と八〇%もの著しく相違しているものをどの程度まで平準化しよう、これは私は内地米の場合を申上げているのですが、という考えであるか。これは一つ全消費国民に向つて、この際農林大臣言明してもらいたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/81
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082・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) 現在麦を外しましても、現行水準は維持して行くということは、先ほど食糧庁長官からお話もあつたのでありますが、それ以上に均一化に努力しなければならんことは事実であります。これは全国均一化するように、あなたのおつしやるように荷揚げの場所、或いは又その他の操作で米産地等に成るべく多く外国のものを入れて、成るべく内地米を外に持ち出すようにしなければならん。これは衆智を集めて技術的に十分我々は努力いたしたいと思いますが、何%という数字はまだ事務のほうでも固つていないようであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/82
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083・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) もう少し努力目標を私は伺いたいと思いますが、なかなか大臣は巧妙におつしやるので、ぼやけてしまつて困るのですが、そういうことのないように、やはりこの問題は麦の統制解除をしようというときに臨んで、農林大臣が消費者に対する価格の負担激増という問題と、内地米の米食率の均齊化ということに対しては、真剱に目標をこの際言わないというと、努力しますということでは、私はなかなか済まされないと、こう思うのです。だからその点をもう一遍大体努力目標を承わりたい。それからもう一つは、私は、先ほど大臣は、今後の麦の統制解除後の食糧の需給操作の重点は輸入食糧に置くと、こういうことだと言われました。これはもう大臣は長官とお釘合せのことでこんなことを言つておるのか。大臣一人の思い付きで言つておるのか。ちよつとこの辺が私は問題だと思う。日本の主要食糧の需要操作を、輸入食糧において増大、斟酌するというようなことは、国家財政の前途において重大なる問題であつて、それほどその国家財政、或いは外貨の問題について操作ができるような時代ではないのだ。従つて私は主要食糧の需給操作というものは、もつとほかに根本的な麦の統制解除後の需給操作のポイント、重点自体は別にあると思うのですが、ちよつと一分間ぐらいでいいですから、長官とお打合せの上正確な御返事が願いたい。(笑声)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/83
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084・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) これは全般的から見ての御話でありまするならば、これは内地産のすべての食糧に中心を置くことは当然であります。これを総合的に我々は畜産、水産、或いは林産その他のものまで入れて実は主要食糧の自給度を高めて行きまして、それを総合的にやつて行くというのが食糧の需給調整の目標でありますから、ただ麦の点に関してのみ聞かれたと思いましたから、非常に多く大量輸入しておる麦は、これは操作をするのは外麦によるのだと、こう言つただけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/84
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085・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) 努力目標、内地米の均一化の努力目標……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/85
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086・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) 努力目標は、これはまだ、先ほど申上げた通り、一生懸命数字を固めて衆智を集めてやつておるので目標はありませんが、近いうちに目標を出したいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/86
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087・羽生三七
○委員長(羽生三七君) それでは長官に……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/87
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088・片柳眞吉
○片柳眞吉君 大臣にはつきりお答えを頂きたいと思いますのは、麦の価格につきまして、二十五年、二十六年の両年の平均でやるということにつきまして大臣としてはつきりその方針でするかどうか。それから米のほうも大体同じ基準年次でやられる方針でありまするか。以上の二点だけをお伺いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/88
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089・廣川弘禪
○国務大臣(廣川弘禪君) 両院が、この衆議院の決議のように御意思が決定になれば、それを尊重いたしたいと思います。それから米につきましては、案を具してこれを米価審議会等に相談いたしましてきめたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/89
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090・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) それでは長官にお尋ねいたしたいことは……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/90
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091・羽生三七
○委員長(羽生三七君) さつきの答弁を先にいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/91
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092・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 少し数字の点で岩木さんと私と單位が違つておるようであります。私が八百万石と申しましたのは、玄米換算で申上げておるのであります。原石で言いますと一千一百万石程度になるようです。私の申上げましたのは玄米換算で申しておりますので、若干そこに数字的な食い違いがあつたと思いますが、一千一百万石は集まりませんでしようということを申上げたことに訂正をいたします。
それから消費者のほうの対米比価は、これは先ほど岩木さんから五〇%ということを申されたのでありますが、或いは日本の麦の対米比価、殊に製品が、副食品その他がからみ合いますので、どの程度でいいかは、これは一つは麦を大いに消費増を図つて行くという政策的意図と両方がからんで来ると思いますので、我々といたしましても、やはり麦の消費ということを米に置き換えて殖やすためには、対米比価はだんだん開くのが筋合いだと考えております。従来二十六年を基礎といたしますと、赤字がなくて、対米比価はそう開きはせんけれども、だんだんと改善される、こういうふうに期待しておつたのでありますが、二十五、二十六を基準にいたしまして現行価格水準を守るということになれば、明らかにこれは中間費用といいますか、経費が、赤字が出ると思います。従いまして、消費者のほうの対米比価はそう急激には開きませんけれども、惡化はしない。生産者の対米比価はむしろ六四に上る、こういう形が現出されるのではないか。その間の費用等は赤字が出るということははつきりいたさざるを得ないのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/92
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093・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) 私も初めから米の換算のつもりで申しておつたのですが、従つて麦の石数でないということは私のほうからも訂正しておきたい。それから、仮にその場合であつても、今長官が赤字が出ることは止むを得ないと申しますが、認めておるのですか。一体売るというものは、競争入札又は希望買入において売るのであると思います。そうすると、買入は相当いい値で、それに金利、保管料、倉敷減粍等を加算いたしますと、コストは相当高いものになり、消費者は、今闇市場は、米に換算して五〇%た、こういう開きはべらぼうな国家財政の負担だと思いますが、仮に八百万石として国家財政負担は幾らと推定されておりますか、これをお伺いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/93
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094・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 麦類全体としての中間費用は、巖密にちよつと記憶しておりませんが、先ず五十億程度ではないかというように考えております。従いましてそれ以上にこれはなりつこはない。それ以下の数字になると思います。こういうふうに御了承願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/94
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095・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) その五十億というのは石当り何ぼと推定されて五十億になりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/95
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096・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 中間費用でございますが、この前申上げたのでありますが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/96
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097・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) 買入価格とコストを加算して今度売つたところのそれだけの価格の差損……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/97
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098・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) だから中間経費であります。大麦、裸麦、小麦について申上げますと、大麦はトンでいわゆる政府経費というものが三千百十五円でございます。裸麦三千九十五円、小麦が三千二十二円でございます。その間ロスが別にございます。ロスは、大麦が五百十四円、裸麦が六百三円、小麦が五百六十四円ということになります。そのほかに実はバツクペイを加算いたしております。これは予算上は大麦が五百五十六円、裸麦が六百六十七円、小麦が六百三十三円、これは予算の見積りであります。予算に対しまして只今いろいろ検討いたしておるのでありますが、バツクペイは麦に行くのが一億八千万円ばかり総額で増加いたしております。十億程度でございます。ここに申上げました中間経費の中で、金利でありますとか、運送賃等は相当節約を現にいたしておりますので、これほどはかからない、こういうふうに実は考えまして、仮にこれで変らないとしますと五十億程度じやないか、こう概算をいたしておるのであります。従いまして、赤字負担の限度というものは、この幅の中のどこかへ落着くと、こういうふうに御了承願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/98
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099・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) 私がお尋ねするのは、今長官が説明された諸経費及びバツクペイ合せて概算が五十億だと、私の申上げるのは、そのほかに政府の買入したものと、販売価格、販売のほうが安くなければ、売れないということを私は予感しておる。それを入れましたならば百数十億になるかという私は見方を持つておるのでありますが、そういう覚悟を持つてやつておるのか。これだけの財政負担になるのは覚悟を持つてやつておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/99
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100・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 将来の問題は別でありますが、本年はそういうことにはならないであろう、こういうことに考えておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/100
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101・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) それは、つまらん無駄な時間を私は費したくないのですが、私はくどく申上げますが、現在は六四%で買うてそれが金利とか保管料をかけずにやつておる。配給価格でも配給辞退があつて、そうして配給より遥かに安い価格で農家から直接闇売りと言いますか、売つておるものがたくさんあるのです。それが全般の現在の実情です。そういう実情であればこそ、政府が麦の統制を解除しようという大きな要素になつておる。もう実際すでに配給辞退、それは政府の販売価格より市場価格のほうが安い。これではもう統制の意味もない。食管も赤字がべらぼうに殖えるからというのが大きな狙いである。そこに自由党のイデオロギーというものが二つ鉢合せしてこの問題が出て来たと私は思う。その肝腎の政府の買入価格は、現在よりも恐らく一〇%くらい上るであろう。今度売るときには、恐らく二〇%或いは二九%安く売らなければいけないということになりまするから、この価格損が約七百万石で、百億以上になると思いますが、ですから今長官が五十億だというそのほかに、私は価格差損、買入価格と今度売る価格差損のものが百億以上に相当する。即ち百五十億の私は赤字が出て、この法律案によつて国家財政の負担が増大するということになると思いますが、それはちやんと了解の上で、而も予算措置なりその他もでき上つておるのであるかどうか、これをお尋ねしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/101
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102・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 二十五年、二十六年を平均に取りまして、現行の価格水準を維持するためには、それほどの赤字は私は出ないと思います。勿論政府は一定価格で買いますので、非常な辺境の地帶におきましては、これは相当高く買うわけであります。その買上値段を以て政府の売拂値段として果して売れるかどうか。こうなつて参りますと、これは現実問題であります。計画としては赤字にならない計画で立案をいたしておるのでございます。只今申上げました数字以内でやる、こういうふうに実は考えておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/102
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103・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) まあ計画がそういう計画であるということはわかりますが、ちよつとその計画は私は危険性があると思います。必ずそれはもう国家財政にべらぼうな負担増加になる、こういうことは必至であると思いますが、これは議論になりますから、この問題はこれ以上言いません。併しそういう見解を持つております。
私はもう一つお尋ねしたいのは、今度政府が買上げられる麦を売るときには、入札販売、随意契約、こうなるのでしようか、それは全国一律一体の……品種、等級によつて販売価格は違うということはこれはわかりますが、品質とか等級以外に、地域的に販売価格は違う場合がありますか。全国一体でありますか、これをお尋ねしておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/103
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104・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 差当りは随意契約で全部売るという方針をいたしております。これは入札制というものは差当りはいたさない。これは金利、倉敷、大小いろいろありまして、急激な変化を要さないという別個の考慮からも必要だと考えております。金利、倉敷以外に地域的な差をつけるかという問題でございますが、例えば倉なんかの傍に工場がある場合に、同一倉敷に工場があるときにおいては、これは若干の加算をするのが適当であるというような、やはり加算額も考えて予定価格を作ろう、こういうように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/104
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105・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) 随意契約というのであつたら価格も随意契約、量も随意契約だと思いますが、そうするとお説のように、生産地の倉庫に、而もそこに製粉工場があるとか、精麦工場があるということになれば、運賃諸がかりを控除するということは、これは当然で、私はその点を申上げているのではない。例えば静岡県なら静岡県の麦の産地と、例えば大阪なら大阪の麦の大消費地、そこの販売価格がそういう運賃諾がかりと違つた基本的な販売価格に随意……静岡県では安く売るが、大阪では高く売る。そのときの随意契約とは、価格と数量を随意に売る。それでなければ控除価格で売る。政府は控除価格ということはやつておらない。随意契約とは、その時々、所々で、刹那々々で、時期的に又所により価格はでこぼこの起ることはあると思う。そういうふうに所により、時によつて価格が違うとかということがあるのかないのかということをお尋しているのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/105
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106・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) これは標準価格を発表いたしますので、それ以外に各地によつて今言いましたような差以外の差はつけないという方針で今のところやつております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/106
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107・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) 次にお尋ねしたいことは、米の価格に対比して麦というものは再生産、経済及びまあいろいろパリテイ、指数等から生まれて来ると思うのですが、妥当な政府の比率割合というものは何ぼが妥当であるか。それからもう一つは消費者の場合、お米に対比して麦というものは、消費実価というものは何十何%が大体妥当な価格と思われるのかどうかということ。で、妥当なというものは、現在需要価格として市場で、対米麦価が市場では五〇%ぐらいに販売されており、政府では七〇%ぐらいの比率で配給しておる、こういうことなんで、だから市場のほうが安いということになると思うのです。消費者の立場から見た米と麦の正当な対比価格、生産者から見た麦と米との正当な消費価格は何ぼと見ているのか、この点も承わつておきたいと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/107
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108・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 誠にむずかしいことで、実は私も……消費者から見て、今日の所得の段階で精米対小麦粉、或いは精米対精麦というものはどういうところに落着くかということは、完全な自由経済下において初めてまあ経験的に出るものであります。戰前の対米消費者比価というものそのものを取るわけには実は参らないのであります。麦も米も完全に統制を撤廃するわけじやありませんで、麦も相当の統制をやるわけであります。そういう形ではやはり政策的な価格というものが行われるし、殊に麦そのものは政府が飽くまで時価を訂正する力がなければならない、こういうものを根拠といたしておりまするので、そこにおける対米比価というものはやはり政策的な対米比価になるのであります。それが闇という形で実は崩れて参りますと、そこに闇と二つを睨み合わせました実効価格比というものが出るのであります。私といたしましては米も実効価格でとり、麦も実効価格でとつた、要するに実行価格比というものを今後の対米価格の基準にして行くことが先ず一番合理的じやないかということで、そこにこの米価の検討というものは実効価格比というものを基準に実はいたしておるのであります。殊に生産者価格になりますと、これは対米比価と言いますこと自体は、結果として出ることは数字ではなかろうか。米と麦との再生産を確保するという意味合いにおきまして、結果として幾らということになろうかと考えております。その間は消費者価格における対米比価と若干趣きが異なつて参ります。今日の麦の生産性が低い日本におきましては、その間御決議通りやりますと、遺憾ながら赤字が出るような次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/108
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109・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) もう一点、大変時間を費しまして恐縮いたしますが、先ほど大臣にもお尋ねしたことに関連しますが、私は今回政府の意図せられることは止むを得ざることである。現在の実情から見て止むを得ざることである。それから生産者の立場から見れば、まあ随分やかましくもされたから、そう不利な制度ではないということはわかりますが、これによつて生ずる国家財政の負担と需給操作に対する非常な危険性を学んで来るということ、それから消費者に対する脅威という点は、私は非常に大きくこれは取上げなければならん問題だと思うのであります。で、消費者の不利なる点は、こういうことによつて麦を従来よりは高く買わなければならんということになつて、これにつれて米の闇価格が又高くなる。この問題は極めて操作としては鋭敏な操作であります。だから麦の統制解除が行われるというので、皆米は農家が売澁つている。だから最近相当いろいろの物価が下つているが、闇値段が下らんということは、麦の統制解除があるということに対して米の闇が上るということは、やつぱり消費者に響く感情として麦を高く買わなければならんが、配給体制から米だけが取残されて、消費地においてはほんの二%の内地米しか配給を受けない。エジプトとかイタリーとかカ州米とかありますが、やはりこれは釜殖えも味も落ちます。これは遥かに落ちる。そういう角度から消費者は非常に脅威を感じている。で、そういうような経済上の大きな消費者の不利に増して、内地米の配給率の不均齊というものが間接に私は社会問題を起して来ると思う。こういつたような一連の考えをずつと綴りますと、かなり消費地においては重大問題だと考えているのであります。これに対処するには、政府は内地米の配給均一化を図るということが絶対要素であること。それから麦の消費地の手に入る価格ということに対してもう少し他の方法はないのかどうか。それから商売人が、これは儲かれば消費地へ持つて行くけれども、儲からなかつたら、商売人というものはそろばんがなかつたらそんなに買いもしなければ触りもしない。併し刹那的に消費地に突発的な異常が起つて来た、食糧需給の異変が起つた場合に、消費地の虞れというものは甚大であると思う。これは内地米の配給を多くやるということが一つと、それから全般の需給に対して、消費地に重点的な考慮が拂われるということの操作が必要だと思う。こういつたことに対して一つ責任のある明確な御答弁を得ておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/109
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110・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) 事主食でございますので、生産者価格の問題は勿論、消費者価格の問題の重要なところは十分了承しております。麦自体の価格が不安定になるという要素を考えますと、麦自体の需給の問題になります。これ以外に米自体の価格如何による麦の変動ということも考えなければなりません。我々といたしましては麦の供出、配給統制はこれを継続するということでありますが、その必要が今日の米の事情から見ますと、たびたび申上げておりますように、麦自体につきましていろいろ御議論はあるのでありますが、我々といたしましては、原麦の相当量を政府がコントロールする、而も今後計画的に六カ月の手当をして輸入しておる。こういう現実からして麦が仮に不安定になるフアクターがあるとすれば、恐らく麦自体の問題ではなしに通貨、村政等の思惑があるはずでありますが、そういうことは別個の政策でやつて行かなければなりませんが、あとは努力によりまして相当緩和して行けるのじやないか。この不安定は地域的の調整でやつて行きたい。なお地方的に非常に遠隔のものにつきましては、これは製品の随意契約で渡す。又その労務加配等の必要がある場合には情差等の随意契約で渡して参るという制度も考えているのであります。内地米そのものを均一にするという一つの問題を考えますと、御承知のように十五日配給地区が全体において七五%を占めておるような次第であります。二十日地区その他の地区は全体の二五%……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/110
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111・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) それは外米を入れてでしよう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/111
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112・東畑四郎
○政府委員(東畑四郎君) いいえ内地米でございます。従いまして、これを均一化する必要性という経済外の理由と、経済的にこれを均一化するためには、やはり生産地帶において麦食、その他が慣習として成立つて行く、対米比価の問題もあるということと並行いたしまして、却つて不安定をもたらすのじやないかということで、事務当局といたしましては実は慎重に切替えを考えております。内地米は皆均分にしてもらわなければいかんじやないか、こういう一つの経済外の要請というものもこれはわかるのでありますけれども、実態に即してこういうものは徐々に均衡化を図るべきである、こういうふうに実は考えますものですから、若干時間的のズレがございます。勿論外米を輸入する場合におきましても、成るたけ内地米を入れましてその感情的な問題を緩和して行きたいという方針で実施いたしておるような次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/112
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113・岩木哲夫
○委員外議員(岩木哲夫君) どうも有難うございました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/113
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114・羽生三七
○委員長(羽生三七君) 本法案に関する質疑は、本日はこの程度にとどめたいと思います。
次に御協議を願いたいことがございますが、電源開発促進法案につきまして、先に当委員会から経済安定委員会に対して委員外発言を求められた関係委員のかたがたにそれぞれお考えをおまとめ願つたわけでありますが、これに基いて関係委員のかたから御発言がございますので、お聞き取りを願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/114
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115・加賀操
○加賀操君 先に皆さんに御相談申上げまして、電源開発促進法案に対して農業関係から法案の不備な点を修正するように質問もし、或る程度の意見も申上げた次第でありまするが、その際に提案者のほうで大変御尤もな御意見であるから追つて研究の上何分の御挨拶をした上で決定するというお話があつたのですが、御承知の通りすでに僅かの修正をされて本院に廻つて参りまして今審議中でありますので、この際、農林委員会といたしましては先に質問し、或いは意見を申上げた点が、ただ一点だけしか通つておりません。これは重要ではありますが、直接農業に重大な影響を持たない点が修正されておりますが、他の三点につきましてはこれを認められなかつたので、この際、更にいろいろの方法を講じまして農林委員会の意思を十分に伝えまして、本院で修正できるように努力しようと思いまして、今朝寄りましていろいろ相談をした結果、お手許に廻しておるような点について特に強力に推進しよう、こういうことを相談いたしたわけでございます。ここに印刷を廻してありますので、一つ皆様に諮つて頂きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/115
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116・羽生三七
○委員長(羽生三七君) 只今加賀さんから御発言がございましたように、まとめてこの案を経済安定委員会に当委員会から申入をして修正できるようにという御発言でありますが、この内容等は朗読を省略いたしますけれども、取扱はそのようにいたしてよろしいでしようか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/116
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117・羽生三七
○委員長(羽生三七君) 御異議ないようでありますので、本委員会の名前を以て経済安定委員会に申入をすることに決定いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/117
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118・加賀操
○加賀操君 それからこれは、経済安定委員会に申入れることは只今きまつた通りでありますが、まだこの法案自体の本質についていろいろ各派で意見がまとまつておりませんので、これを各会派に持つて帰りまして、各会派で一つこれを強力に通して頂くように皆で努力しよう、こういうことを相談したのでありますので、その辺皆様もお含みの上、一つ強力に各派において貫徹できるように御盡力を願いたいと思います。希望を申上げてく次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/118
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119・羽生三七
○委員長(羽生三七君) それでは本日はこれで散会いたします。
午後四時八分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314988X03319520513/119
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