1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十七年十二月六日(土曜日)
議事日程 第九号
午後一時開議
第一 国民金融公庫法の一部を改正する法律案(内閣提出)
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●本日の会議に付した事件
炭労、電産ストに関する緊急質問(伊藤卯四郎君提出)
海外同胞引揚及び遺家族援護に関する調査特別委員会、公職選挙法改正に関する調査特別委員会及び行政監察特別委員会設置の件
日程第一 国民金融公庫法の一部を改正する法律案(内閣提出)
午後二時三十九分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/0
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001・大野伴睦
○議長(大野伴睦君) これより会議を開きます。
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炭労、電産ストに関する緊急質問(伊藤卯四郎君提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/1
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002・久野忠治
○久野忠治君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、伊藤卯四郎君提出、炭労、電産ストに関する緊急質問を許可されんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/2
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003・大野伴睦
○議長(大野伴睦君) 久野君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/3
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004・大野伴睦
○議長(大野伴睦君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加されました。
炭労、電産ストに関する緊急質問を許可いたします。伊藤卯四郎君。
〔伊藤卯四郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/4
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005・伊藤卯四郎
○伊藤卯四郎君 私は、野党各派を代表いたしまして、電産、炭労の二大ストライキに対しまして、政府の対策、方針について吉田総理大臣、労働大臣、通産大臣に質問をしようとするものでございます。はなはだ残念でございますが、吉田総理大臣がおられぬ。さらに戸塚労働大臣も病気であるといつて、おられぬ。このような態度であるから、この二大ストライキがいつまでたつても解決をしないのでございます。(拍手)緒方官房長官は副総理でございますから、総理大臣にかわつて、責任のある答弁をされんことを望むものでございます。
すでに御承知のように、この二大ストライキは、今後いつまで続くかの見通しもございません。従つて、これがこの十二月一ぱいも続くということでありますならば、日本の産業経済は麻痺し、破壊されてしまいましよう。国民生活も不安のどん底に陥ることは申し上げるまでもありません。このような重大な国内の問題に対して、吉田内閣というものは、これらに対する政府の方針を、ただの一回も具体的に明らかにしたことがございません。こうした重大な問題については、アメリカなどにおいては、大統領がいち早く乗り出して問題を解決しておるのでございます。さらにまた欧州各国の状態を見ましても、このような基幹産業の重大なストライキに対しては、大統領が、総理大臣がみずから乗り出して、すみやかなる解決をしておるのでございます。しかるに、吉田総理大臣は、このような問題についておわかりにならないのであるかどうか、かつてこの大きな争議に対して、みずからの所信を述べられたことがございません。われわれは、こういう点から考えますと、吉田総理大臣は、このストライキを長引かせて、自然のうちに争議団側をつぶしてしまおうと考えておられるのではないかという気がする。(拍手、発言する者あり)
自由党の諸君がやじつておられるけれども、すでに御承知のように、吉田総理大臣は、数年前に、労働運動者をもつて不逞のやからであると言つて反撃を食らつたことを御承知でございましよう。このような考え方でこの争議に臨んでおられるとするならば、いつまでたつでも解決はいたしません。かような状態であるならば、独立日本の産業を再建し、経済を復興することはできないのでございます。その結果、国際的な輸出貿易競争の上に日本がいかに取残されるかということを考えなければならぬと思うのであります。こういうような点に対して、吉田総理大臣、緒方官房長官は、一体このストライキを政府としてどのように対策し、すみやかに解決をしようとしておられるか、私は明確に本席から国民に向つて答弁されんことを要求いたします。(拍手)
すでに、こうした重大な問題につきまして、大戦後の世界各国は、労働争議が頻発するようなことでは国の産業の再建、経済の復興はできないというところから、労働者の協力の問題について最大の注意と関心を払つて来ておるのでございます。たとえば英国においては、労働党が基幹産業の国有国営をもつて労働者の協力を求めた。西ドイツにおいては、共同経営法という一つの法律をつくりまして、労働者側が資本に対する半分の経営参加権を——石炭であるとか、鉄であるとか、基幹産業にこれを徹底してやらせておるのでございます。その結果が、西ドイツは、あのように、日本以上に国内は破壊されておりますけれども、わずかこの七、八年の間に、戦前以上に復興再建されております。これらはやはり、こうした基幹産業に対する労働者の経営参加から、労働者の協力によるところから、西ドイツが復興したと言えるのでございます。(拍手)西ドイツ政府は、こういう点に自信を得まして、全産業に向つて、先般労働者に三分の一の経営参加を許しました。いわゆる重役十人に対して三人は必ず労働者代表を参加せしめるという、労働者の経営参加権を法律制度の上に明確にいたしました。このようにして、世界各国は、労働者の協力を得て、その国の産業経済の国力をつくろうとしております。
しかるに、自由党吉田内閣は、このような問題について、いささかも明らかにいたしておりません。のみならず、絶えず労働者対しては圧迫的なことのみを考えてやろうとしております。(拍手)それは、先般来あれだけ労働組合側が反対をいたしましても、あの労働三法を改悪したごとき、さらにまた、緊急調整法というものを、無理に、与党の多数をもつて押し切つて、制定いたしました。つくるにはつくつてみたものの、さてこの緊急調整法というものが、今度の争議に対してむしろじやまものであるということを、中労委中山会長も言われておるではありませんか。(拍手)主管大臣であるところの戸塚労働大臣も、あれは麻酔剤程度であると言つておるじやありませんか。そのような、一体役にも立たない反動的な、そういう労働対策を自由党吉田内閣がやろうとするところに、ストライキは次から次へと続発をいたしまして、全産業の復興再建の立ち上りを大きく遅らしておるということは、すでに自由党の諸君といえども御承知でございましよう。われわれは、この点、聡明なる自由党の同僚各位にもお考えを求めたいと思うのでございます。
一体、基幹産業がこのようになるということは、日本の全産業に対する重大な問題でございます。与党の諸君も御承知のように、すでに汽車の運転状態は漸次減らされて来ているではありませんか。船も漸次とまりつつあるではありませんか。すでに工場も麻痺状態に陥りつつあるではありませんか。石炭は産業の食糧でありますぞ。(「きまつているよ」と呼ぶ者あり)電気は産業の血液でありますぞ。(「そんなことはわかつている」と呼ぶ者あり)この食糧と血液を、わかつておると言いながら、多数を持つておるところの自由党吉田内閣が今なお放任しておることは、政治に対する無責任であるといわなければなりません。(拍手)単にやじるのみではなくて、もつと国家国民的立場から私はお考えを願いたいと思うのであります。(拍手)
さらに私が質問をいたそうと思いますことは、公益事業に対してでございます。電力事業は、自由党吉田内閣が、一元化していたものを九つに分断したことは、お互いに御承知の通りでございます。ところが、名は公益事業でありますが、実際の運営は私企業と同じ利潤追求でございます。このたびの電産争議が解決をせないのは、——会社側が一割五分の配当を固執しております。この一割五分の配当を会社が固執をしなければ、今の電産争議は大体において解決をいたします。公益事業であるならば、国民がこれだけ迷惑を受けておる、日本産業経済にこんな大きな打撃を与えておる、これを公益事業の責任者として真剣に考えるならば、私はスト解決のために一割五分の配当を固執すべきでないと思います。それらは投げ出して、そうしてスト解決の任に当つて、国家国民に対して奉仕的観念に立つてやるということが、公益事業の一番大事な点であると私は思う。(拍手、「もう少し調べてやれ」と呼び、その他発言する者あり)調べておることは、こつちの方が調べておる。黙つて聞きたまえ。諸君の方が勉強が足らないのだ。
さらに、われわれが政府に反省を求め、政府に積極的に責任をとらせようとする点は、公益事業なるがために——たとえば工場なり一般国民の消費者というものは、わずかの間違いであつても、追加金であるとか罰金をとられております。しかしながら、たとえば過去にも数回ありましたし、今日もありますが、こういうストライキが起りまして、あるいは停電される、節電される、そのために工場は休まなければならぬ、あるいは生活は暗く、商売もやれない、こういう損害を受けましても、これを損害賠償として訴えることもできません。さらにまた、われわれが、それならば不払い同盟を起してやるということもできないような現状になつております。一方、経営者側は、名を公益事業にかりて、徹底的に一般消費者に対して圧力をかけてやつております。消費者であるところのお客さんの方は、公益事業なるがために泣寝入りをさせられているというのが今日の状態でございます。
われわれが、これを吉田内閣、緒方官房長官に求めようとする点は、(「何を求める」と呼ぶ者あり)電力会社は、今日ちまたに、国民の間にうわさをされて、吉田内閣の側近の電力会社であると言われておりますぞ。(発言する者多し)たとえば、九州電力会社の会長は、吉田総理大臣の娘むこの麻生太賀吉君ではないか。(拍手)東北の方の白洲次郎君は、これは吉田内閣の側近者ではないか。この電力会社は、自由党吉田内閣に対するところの大きなバツク機関であるということを世論は見ておりますぞ。(発言する者多し)こういうところから公益事業に対して強いメスを振い切らないということに、国民は大きな疑惑を持つているのでございます。こういう点に対しては、政府は一体どういうふうに公益事業のやり方をせられようとするのであるか。この点は、小笠原通産大臣に対して、公益事業に対するところの通産大臣の信念、今後こうした公益事業に対してどのような考え方を持つてやられようとするのか——私は、公益事業であるならば、その経営は徹底的な国家管理をもつてやるべきであると思う。経営の内容は国家管理に移してやるべきであると思う。さらに労働組合などを経営に参加さして、真に消費者側の参加する民主的な、合理的な経営をするということが、これが公益事業の目的でなければならぬと私は思うのでございます。(拍手)こういう点に対して、小笠原通産大臣は、公益事業に対する性格、そのやり方に対して、どのような信念をお持ちになつておるかを明確に伺いたいのでございます。
さらに私は、最後に炭労ストライキの問題について一点お尋ねしたいのでございますが、炭労ストライキは、もしこのまま放任をしておきますならば、かりにこのストライキが十二月の末に解決いたしたといたしましようか、おそらくこのストライキがそこまで延びるということになりますならば、このストライキが解決いたしましても、坑内の作業場がすつかり崩壊をいたしまして、石炭があたりまえに出るようになるのには、二箇月も三箇月もその修理にかからなければならぬところもあります。こういうようなとろまでこれを追い詰めて、このストライキを放任しておきますならば、いよいよもつて私は、日本の産業経済、国民生活に与えるところは重大深刻というよりも、独立日本の再建に対する重大なる問題であると考えるのであるが、そういう点を、緒方官房長官なり、小笠原通産大臣は、ほんとうに深刻にお考えになつて、この問題の解決にどのように対処しようとしておられるか。すでに労働争議ではありますけれども、労働者の問題のみではありません。この問題は、むしろ日本の産業経済の問題、国民生活の問題でございます。従つて、小笠原通産大臣にかかるところの責任は重大である。このストライキに対して、どのような考え方を持つて、労働省との間に、あるいは閣議において、あるいは吉田総理大臣なり中山中労委会長とどういう折衝をしておられるか、こういう点を、私は、国民に答える意味で、ここに明確にしていただきたい。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/5
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006・大野伴睦
○議長(大野伴睦君) 伊藤卯四郎君に御注意いたします。時間が参りました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/6
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007・伊藤卯四郎
○伊藤卯四郎君(続) さらに、このストライキを早期解決させなければならぬということは、もはや私がここで多くを申し上げなくても、同僚各位の御承知の通りでございます。従つて、問題を解決することについては、政府の対策と、態度と、熱意と、努力の問題にかかつておると私は思うのでございます。そこで、一体吉田内閣は——労働大臣がおられませんから、私はここで申し上げませんが、一体このストライキを、どこで、どういうように解決しようとしておられるのか。その目安をどこに置いておられるのか。たとえば、当事者同士の自主的な解決というような、ばかの一つ覚えのようなことばかり言つておりますが、それだけでは解決いたしません。これはどうしても、当事者双方では、この深いみぞと深刻な状態は解決をいたさないのでございますから、政府がこの解決に責任を持つて積極的に乗り出すべきであると私は思う。当事者双方が自主的に解決をするまで放任しておくならば政府はいりません。政府は、少くとも問題が起らないように、事前に対処するところの政治的な方策を講ずべきである。一たび問題が起るならば、すみやかに政府が乗り出して解決をして、国民に対するところの明るい気持と、日本の産業経済に対する隆々たるところの力を与えるということが、計画的な政府の責任と使命であると私は思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/7
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008・大野伴睦
○議長(大野伴睦君) 伊藤君、時間が参りました。簡潔に願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/8
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009・伊藤卯四郎
○伊藤卯四郎君(続) そういう、きわめて重大なる関頭に今日立たされておるのでありますから、政府は緊急調整をもつて権力的にこれを押えようとするのか、さらに国民の反感をあおつてストライキ禁止法をつくろうという意図を持つてこれを見ておるのか、あるいはもつと円満なる早期解決として、どのように解決をしようとしておるのか、こういう点を明確に伺いたい。
権力を利用する者は政治を知らざる者だ。権力を利用する者は、最後には滅び行く者の姿だと、私は考えておる。従つて吉田内閣の関係大臣はどのようにお考えになつておるのか、明確なる答弁をされんことを私はここに要求いたしまして、緊急質問を終ります。(拍手)
〔国務大臣緒方竹虎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/9
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010・緒方竹虎
○国務大臣(緒方竹虎君) お答えをいたします。炭労スト及び電産ストがようやく重大な段階に立ち至つておりますることについては、政府は一体となつてその推移を注視いたし、総理大臣ももちろん大いにその影響を重視しまして、先ごろ労働大臣からも、労使双方に対し早期妥結方の勧告を行わしめたのであります。政府といたしましては、目下中労委が行つておりまする献身的なあつせんに大なる期待をかけ、積極的熱意を持つて、一日も早く解決することを望んでおる次第であります。御了承願います。(拍手)
〔国務大臣小笠原三九郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/10
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011・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) お答え申し上げます。
今回の電産スト及び炭労ストの及ぼす影響のきわめて重大なのにかんがみまして、私どもは、一日も早く経営者、労務者相互の良識ある互譲妥協によつて円満妥結を希望いたしております。
電力事業は、仰せのごとく公益事業でございますから、十分政府といたしては監督をいたしておるのでございます。今回の争議につきましては、経営者側の方ではすでに中労委のあつせんを受諾いたしておることは御承知の通りでございます。さらに電力会社は、従来配当していなかつたが、二十六年度上期は、収益状況がやや配当にたえまするので、初めて一割五分の配当を行うことになつたのでございます。会社の資金を集める関係上等から見まして、収益ある場合にこの程度の配当を行うことは、公益事業としても不当ではないと考えます。
公益事業を国家管理する意思はないかということに対しては、さような意思は持つておりません。現在の民間会社が適当であると考えます。但し、公益上必要な監督は今後も十分に行う所存でございます。
炭鉱の坑内の保安につきましては、このごろ若干自然発火を生じているものがございまして、まことに遺憾でございますが、これに対しては適切なる措置をとつておりますけれども、ストが長引くことによりまして、またこの種の弊害が生じますことは、日本産業のためにまことに遺憾千万でございまするから、早期のスト解決を念願いたしまして、関係者とも相談をいたしており、目下中労委が相当の自信を持ちまして、あつせんをいたしておる次第でございます。(拍手)
〔伊藤卯四郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/11
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012・大野伴睦
○議長(大野伴睦君) 時間が超過しているのですから、簡単に願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/12
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013・伊藤卯四郎
○伊藤卯四郎君 議長からの御注意もありましたから、簡単にいたします。
ただいま緒方官房長官の、注視をしておると言われておることは、吉田内閣がこのストライキに対する無策と無能を暴露している以外の何ものでもないと思います。(拍手)一体、中労委云々、中労委云々と言われるが、中労委は政府以上のものではありません。中労委は政府の下にあるものでございます。政府が態度をきめて援助、協力をしない限りには、中労委はみずからやれません。中労委に責任を転嫁するということは、吉田内閣のまことに無能、無策を暴露している以外の何ものでもないと私は思う。(拍手)こういう点に対して、さらに適切なる方法をとると言われるが、小笠原通産大臣の適切なる方法とは一体何であるかを、具体的にいま一回御答弁願います。(拍手)
〔国務大臣小笠原三九郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/13
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014・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) 目下中労委で相当の自信を持つてあつせんされておるのでございますから、その結果に基いて善処することにいたします。(拍手)
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海外同胞引揚及び遺家族援護に関する調査特別委員会設置の件発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/14
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015・大野伴睦
○議長(大野伴睦君) 特別委員会設置の件につきお諮りいたします。海外同胞引揚げ及び遺家族援護に関する調査をなすため委員二十五名よりなる特別委員会を設置いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/15
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016・大野伴睦
○議長(大野伴睦君) 御異議なしと認めます。よつてその通り決しました。
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公職選挙法改正に関する調査特別委員会設置の件発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/16
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017・大野伴睦
○議長(大野伴睦君) 次に、公職選挙法改正に関する調査をなすため委員二十五名よりなる特別委員会を設置いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/17
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018・大野伴睦
○議長(大野伴睦君) 御異議なしと認めます。よつてその通り決しました。
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行政監察特別委員会設置の件発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/18
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019・久野忠治
○久野忠治君 特別委員会設置の動議を提出いたします。すなわち、本会期においても行政監察特別委員会を設け、その委員の数を二十五人とすることとし、その権限及び次の国会召集の日までに支出し得る費用等については昭和二十六年二月六日本院で議決した通りとせられんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/19
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020・大野伴睦
○議長(大野伴睦君) 久野君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/20
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021・大野伴睦
○議長(大野伴睦君) 御異議なしと認めます。よつて動議のごとく決しました。
ただいま議決されました三特別委員会の委員は追つて指名いたします。
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第一 国民金融公庫法の一部を改正する法律案(内閣提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/21
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022・大野伴睦
○議長(大野伴睦君) 日程第一、国民金融公庫法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。大蔵委員長奧村又十郎君。
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〔奧村又十郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/22
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023・奧村又十郎
○奧村又十郎君 ただいま議題となりました国民金融公庫法の一部を改正する法律案につきまして、大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
御承知の通り、国民金融公庫は、和二十四年に発足いたしましてから、たびたび増資いたして参りまして、今年十月末には出資金百億円、借入全四十億円を擁しておりまして、今日までの貸付の累計は二百五十億円に達しておるのであります。しかし、今年の十二月におきましては、今までの貸付金の回収金以外には新たな資金はなくなつておるのであります。一方、資金の需要の方は、年末が迫るに伴いまして、中小企業並びに庶民金融の逼迫からいたしまして非常に借入れの申込みが激増しておりますのと、また過般成立いたしました遺族等の援護法に基く遺家族公債の担保金及び母子福祉のための融資など緊要と思われますので、これらの遺族に対する融資十億円、母子福祉に対する融資五億円を含めまして五十億円の資金が必要と見込んでおるのであります。そこで、今回の補正予算におきましてこの五十億円を調達いたしまするために、一般会計から三十億円を繰入れまして出資金を増額いたし、また別に資金運用部資金から二十億円を借り入れることにいたしておるわけであります。そこで、これに伴いまして、公庫法の規定のうち、出資金の規定を、百億円とあるのを百三十億円と改正しようとしておるのであります。また一方、年末金融を促進いたしまするため、資金手当をなるべく早くいたしまするために、この補正予算が成立する以前に、この補正予算に見込みました資金を見返りといたしまして、二十億円を限度として一時借入れをすることができる、こういう規定を盛り込んでおるのでありまして、この規定はこの昭和二十七年度限りの特例であります。
これがこの法律案の趣旨並びに内容でありまして、この法律案は、去る十一月二十四日大蔵委員会に付託されまして以来、慎重審議を重ねました結果、一昨四日、委員会において質疑を打切りまして討論に入りましたところ、自由党を代表いたしまして宮幡委員は、希望条件を付して賛成の意見を述べられました。内藤委員は改進党を代表し、吉田委員は日本社会党を代表し、佐藤委員は日本社会党を代表して、それぞれ附帯決議を付して賛成の意を表せられ、また坊委員は無所属倶楽都を代表されまして、希望条件を付して賛成の旨討論せられました。
次いで採決いたしましたところ、本案は起立総員をもつて原案の通り可決すべきものと決しました。
次に、本案に関しまして、各派共同による附帯決議案が提出されました。附帯決議案の内容は次の通りであります。すなわち
国民金融公庫の資金は本年度補正予算において三十億円の出資金と二十億円の借入金を追加計上しているのあるが、中小企業並びに庶民金融の現下の実情から見て、この程度ではとうてい十分とは言いがたい。よつて政府はすみやかに、国民金融公庫の資金を増加するよう適切な措置を講ずべきである。
右附帯決議案について採決いたしましたところ、起立総員をもつて附帯決議を付することに可決いたしました。以上御報告を申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/23
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024・大野伴睦
○議長(大野伴睦君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/24
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025・大野伴睦
○議長(大野伴睦君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。
本日はこれにて散会いたします。
午後三時十七分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101505254X01019521206/25
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