1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十八年八月六日(木曜日)
午前十一時三十二分開会
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出席者は左の通り。
水産委員
委員長 森崎 隆君
理事
秋山俊一郎君
千田 正君
委員
野田 俊作君
松浦 清一君
農林委員
委員長 片柳 眞吉君
理事
宮本 邦彦君
白井 勇君
委員
川口爲之助君
関根 久藏君
上林 忠次君
河野 謙三君
河合 義一君
戸叶 武君
松浦 定義君
衆議院議員
赤路 友藏君
政府委員
農林省農林経済
局長 小倉 武一君
水産庁次長 岡井 正男君
事務局側
常任委員会専門
員 岡 尊信君
常任委員会専門
員 林 達磨君
常任委員会専門
員 安楽城敏男君
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本日の会議に付した事件
○農林漁業金融公庫法の一部を改正す
る法律案(衆議院提出)
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001・森崎隆
○委員長(森崎隆君) それでは只今から水産、農林連合委員会を開催いたします。
先例によりまして私が連合委員会の委員長を勤めさせて頂きます。何とぞ御協力をお願い申上げます。
本日の議題は公報に掲載いたしました通り、農林漁業金融公庫法の一部を改正する法律案でございます。本件に関しましては、実は水産委員会におきましてはまだ審査に入つておりません。併しこの際先ず提出者であります衆議院の水産常任委員会理事衆議院議員赤路友藏君より提案理由の御説明を伺うことにいたしたいと存じますが、御異議はございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/1
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002・森崎隆
○委員長(森崎隆君) では御異議ないと認めまして、さようにいたします。それでは赤路友藏君の御説明をお願い申上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/2
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003・赤路友藏
○衆議院議員(赤路友藏君) 本日私どものほうの委員長が御出席申上げまして御説明申上げるはずであつたのでございますが、所用がございまして他出されておりますので、委員長に代りまして私のほうから御説明申上げたいと思います。
我が国水産業は、今や沿岸漁業から沖合漁業へ、沖合漁業から更に遠洋漁業へと公海漁業への躍進の途上にありまして、今後大いに栄養食品の増産による国民食生活の改善、漁獲物の輸出振興による外貨の獲得に資せんとする重且つ大なるときであります。
然るに沖合或いは遠洋漁業に従事する漁船の現状は誠に遺憾の点が多いのであります。即ちその大半は非能率的な老朽船であり、他面においては漁場の拡大による漁船の大型化が強く要望され、これが代船の建造は業界の切実なる問題となつている次第であります。
従来、これが施策、特に長期融資の途は他産業に比較して、とかく等閑に附され勝ちであつて、現状のまま放置するときは、日本漁業発展のため大なる支障を来たす虞れがあるのであります。これがため農林漁業金融公庫法を改正して漁船の建造等に対して資金融通の措置を講じようとする次第であります。
次に、法案の内容について御説明申上げます。農林漁業金融公庫法第十八条(業務の範囲)第一項に五の二として「漁船の改造、建造又は取得に必要な資金」の一号を加え漁業者に対するこれが融資の途を開き、これが利率等については同様別表に五の二として一号を加え「利率の最高年八分」、「償還期限十五年」、「据置期間三年」と新たに規定いたした次第であります。なお本案は、衆議院水産委員会提出でありまして、本法の施行については政府に対し、別にお手許に差上げてあります別紙の通りの要望を附したのであります。
以上簡単でありますが、提案理由の御説明を終りますが、なおこの別表を御照覧願いまして御審議をお願い申上げたいと思います。直接私どもがなぜこういうふうにして非常に急いでやつたかと申しますと、御承知の通り中小企業金融公庫法が通過いたしまして中小企業金融公庫ができることになりました。今まで中小企業に対する融資は、開発銀行中小事業部がございまして、ここでなされておつたのでございますが、開発銀行中小事業部は従つて解消いたしまして、これが持つておりました枠は中小企業金融公庫と農林漁業金融公庫とに分散されることになるのであります。それが分散されますと、在来開発銀行中小事業部が持つておりました漁船に対する貸付枠が行き場所を失つて迷子になつておるわけであります。これは中小企業金融公庫のほうでは、主として製造と販売業のほうにこれらの融資がなされますし、農林漁業金融公庫のほうでは漁船に対する貸出の規定がございません。従つて持たれておつた開発銀行中小事業部の枠が行き場所を失つて迷子になる、これでは困る、こういうのが直接の非常に急ぎました原因でございまして、かような点をも十分お汲取り下さいまして御審議のほどをお願い申上げたいと思うのでありますが、なおこの政府へ対する特に申入の面では、在来のように漁業手形の焦付が相当ございますが、かような二の舞を踏んではならん。従つて融資の場合においても十全の措置をとらなければならん、当然融資されたものが完全に還元されて、それが再び資金回転をスムースにして行くというような形がはつきりと打ち出されて行かなければならないというようなことで、この融資の対象につきましても、十分私どものほうで練り上げまして、お手許に差上げてありますような要望になつた次第でありますので、何とぞ慎重御審議の上、これらに対しまする御賛同のほどをお願い申上げる次第でございます。誠に簡単でとざいますが、提案の理由を説明さして頂きました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/3
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004・森崎隆
○委員長(森崎隆君) それではこれより質疑に入りたいと思います。御質疑のおありのかたは順次御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/4
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005・片柳眞吉
○片柳眞吉君 漁船の建造等に要する融資の途を開くことは極めて賛成でありまするが、ただこの法案につきまして若干の点について御質疑をいたしたいと思うのでございます。この法案によりますると、これが通過いたしますると、公布の日から本法は施行されることになつておりますが、すでに農林漁業金融公庫の枠もきまつておると承知しております。これが公布されましても、直ちに資金の枠の拡大はないというふうに思うわけでありますが、その関係がどうなりますか。なお提案者り御説明を聞きますると、開発銀行の中小事業部の金が、何と言いまするか、そこに浮いておるというような御説明がございましたが、浮いているものを金融公庫のほうに振替えるということが困難でありまするかどうか、これはすぐ効果が出るかどうか、具体的な問題でありますが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/5
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006・赤路友藏
○衆議院議員(赤路友藏君) 私どものほうも、御質問にございましたように非常に問題にいたしました点でございまして、すでに二十八年度の枠が決定いたしております。この枠の中へこれを入れることによつて食込むことになりますると、他の方面に非常に御迷惑をおかけするということは勿論考えます。ただ先ほど申しましたように、開発銀行の中小事業部の中にそうしたものがあるのだから、二十八年度に特別にこれに対する枠の拡大ということは、もうすでに予算が通過した状態においてはむずかしいということで、大蔵省のほうとも話合いまして、ともかく開発銀行中小事業部にあるそのものだけをこのほうへ移管してもらいたい。その措置なれば大蔵省としても難点はないと思うがどうかということで、大蔵省のほうでもその点については大体了解して頂いたわけでございます。具体的に申しまして、それでは金額でどの程度あるかということが非常に問題になるかと思うのでありますが、金額では大体私どものほうでは一億程度しかないのじやないか、勿論これは全体の推算、全体に対する枠の中に含まれておりますものですから、漁船としてそれをピツク・アツプして参りました場合には、大体一億程度ということを踏んでおるわけでございます。それだけのものは、それでは公布の日からこれを実施しても実効を伴わんのじやないかという御懸念もあろうかと思いますが、私どものほうは、予算がこの際枠が拡大されれば非常に結構なんですが、それはいささか無理だと思いまして、できますならば、二十九年度において差込んでおくことによつて予算措置化して頂けるのじやないか、こういうようなことを考えまして、大体委員会では委員の了解を得た次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/6
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007・片柳眞吉
○片柳眞吉君 そういたしますと、すでに既定の枠内では影響がない。できれば二十九年度の予算において枠をプラスして行きたい。そういう趣旨に了解をいたしましたが、ただ来年度の予算ということのお話がありましたが、恐らく米価等の関係からして見ましても補正予算が必至ではないかと思うのでありますが、而も開発銀行にそれだけ浮いておる資金があるとしますれば、これは補正予算等の機会に、私は二十九年度以前にこれを振替え得るということも私はあるのじやないかと思います。その辺はどうお考えでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/7
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008・赤路友藏
○衆議院議員(赤路友藏君) 二十九年度の予算を勿論組みます場合に非常に問題点になるかと考えられますし、果してどの程度がこれをやることによつて組まれるかということが問題だろうと思います。ただ私ども考えられることは、この提案理由の説明にもございましたように、非常に漁船が老朽化しておる。而も沖合へ進展しなければならない段階にある。これはどなたも異存のないところだろうと思うのでございます。ただそれと共に、私どものほうで先般通過いたしました漁業法の許可に対する特例法が出ておりますが、これは先ほど申しますような、沖合から遠洋へという一つの水産行政の中心課題を推し進めて行くためになされた措置でございますが、大体中型「まぐろ」、「かつを」船の中の四百隻程度のものは大型化されるという想定の上に立つて、これを二カ年間でやろうというようなことになつておるわけなんでございますが、単に法律を作つてそうした措置をとつただけでは、現在の漁業の実態から以ていたしますと非常にむずかしい。どうしてもそうした法律案ができて大型化し、遠洋漁業を推進して行こうという段階におきましては、当然それらに対する金融の途というものも考えなければならんのじやないか。政府みずからが出した法律でもございまして、これは議員立法でもなかつたわけでございまするので、当然政府といたしましては、二十九年度におきましては漁船建造に対する枠をとつて頂けるものと、かように私どもは考えておる次第でございます。なおこの農林漁業金融公庫法の第六章補則三十二条に見返資金と復興金融公庫の債権継承の件が規定されておるのでございます。この債権継承につきましては、七月二十四日の政令で以て継承されることが出ておるのでございますが、直ちに、このものが債権でございますので、ものになるとは考えられませんが、年々これが償還されて行くことだけは事実だと考えなければなりませんので、当然これらのものが継承されますと、まだ数字は的確に把握いたしておりませんが、大体この政令できめられましたこのもので参りまして、八億程度のものは継承されるのではないかと、かように考えておりますので、それらも当然財源に振向けられて行く、かように考える次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/8
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009・片柳眞吉
○片柳眞吉君 それからもう一つ。すでに施行されておりまする中小漁業融資保証法との関係でありますが、この中小漁業融資保証法案の考え方は、大体一般の金融機関或いは農林中金等もありまするが、概して一般の金融機関からの融資の円滑を図るという趣旨でできたように了解しておりますが、この施行についても過般現地に水産委員会等と行つて見ますと、一般銀行の金利に加えて保証料が加わつて相当高いということで、相当漁民からも強い不平が出ておつたわけでありますが、こういう方法がありながら、今度こつちで金融公庫から八分以内の融資をしますということも結構でありますが、併し資金の枠が何百億もとれれば、これは金融公庫の融資一本にできると思うのですが、なかなかそうは行かないので、そうすると何かこの金融の方策が二つに分れて一貫性がないというような感じを持つのでありますが、中小企業融資保証法案が一般の融資の円滑化を図ると、こつちは特融みたいになつておりますが、私はこのほうがいいと思いますが、これで全部行けば問題はないと思いますが、並行してあることが、何かこつちの枠が大きくなれば中小企業融資保証法案は殆んど意味をなさなくなつてしまうのではないか。こういう両建で、条件が片一方は有利であり、片一方は不利であると非常に錯綜を起すのではないかと思いますが、従つてどの程度の資金の枠が見込まれておるか、又取得の可能性がありますか、その辺の一つお見込みも承わりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/9
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010・松浦清一
○松浦清一君 委員長関連して……。先ほど赤路さんは枠が一億くらいとおつしやつたのですが、大体現在の二十八年度の予算の中には、開発銀行の中小事業部に充てられておつた総枠は幾らであつたか、又そのうちの中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫に割当てられる資金の枠というのは何ぼであつたか、おわかりになつたら教えて頂きたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/10
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011・赤路友藏
○衆議院議員(赤路友藏君) 片柳委員の御質問御尤もだと思います。中小漁業融資保証法に基く信用基金のほうの金融は、この問題を私どものほうで審議いたしました場合、できるだけこれは運転資金に廻して行くということが大体この信用基金の貸出しの主体をなしておりますので、この場合漁船にも貸し得るという項目があるわけではございますが、当時大蔵省なり或いは日本銀行等との話合におきましても、できるだけこれは本当の中小漁業者、一般地方銀行と直接従来とも取引のできるようなかた、できておるようなかたは御遠慮を願つて、今まで問屋資本により、或いは高利貸の金によつて賄つて来ておるというような人たちを、そうした高利の面から一つ引直そうと、こういうので、できるだけこの場合は運転資金ということに重点をおいてやつて行ごうというのが、これの主体的な面であると考えております。勿論非常に金利がこれは高くなりまして、大体現在のところ三銭一厘くらいに付こうかと思いますが、暦年計画を立てて参りますと、これもうまく償還が軌道へ乗つて参りますと、大体二銭七厘程度までは切下げ得るのではないかということを当時検討いたした次第でございます。従つてそういうように、これは本質的には大体運転資金に廻されるべきものという観点の上に立つのが正しいのではないかと思つております。従つて今回の漁船建造及び改造取得にかかりますところの農林漁業金融公庫法の一部改正の面とは二本建になるというあれもございましようが、むしろ本質的な面から参りますと、やはり片一方は運転資金であり、片一方は船の建造であると、こういうような形に当然なつて来るのではないかと、かように考えておりますので、御心配願う点はかなりそういうところで解消されるのではないかと存じます。それから第二の、資金の枠はどれくらい一体とれると思つているかという御質問であつたと存じますが、これにつきましては、これだけとれるということは何とも私のほうでもちよつと付かんと思います。現在昭和二十五年から二十七年までの三カ年間の漁船の建造の状況を見てみますと、年平均いたしまして、大体木造船で四万五千トン、鋼船で一万トン、金額にいたしまして百二十億に上つておるようでございます。その百二十億というものが、開発銀行の大型捕鯨に対する、或いは又「かつお」、「まぐろ」の二百トン以上の船に対する融資の面を除きました場合は、殆んど漁船に対する融資の途は今までなかつたものですから、これらは自己資金、勿論その他高利の金を借りてなされておるというようなことでございまして、何と申しましても船が漁業の第一の生産手段でございますので、非常な無理をして作つておる。そのために資本蓄積というものが殆んどなされて行かないということが一日本の漁業が依然としてこの零細な状態であくせくしておるという実態ではないかと思いますので、百二十億現に年々漁船建造がなされておるのでございますが、その中でそれではどれだけの枠がとれるかということになりますと、私どもでもちよつと御返答は申上げかねる次第でございます。
なお、今松浦先生のほうからお話がございましたが、全体のものはちよつと調査いたしておりません。大体水産関係では、私のほうでタツチいたしましたのは六億程度が水産関係に入るのではないか、その中で大体漁船関係が一億程度になるのではないかと、こういうような推算と申しますか、そういう点になりますので、なおよく調べまして御報告申上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/11
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012・森崎隆
○委員長(森崎隆君) 実は只今政府関係では、農林省から小倉農林経済局長並びに松岡金融課長、水産庁は岡井次長、お三名さんが見えておりまするので、御必要ならば遠慮なくそのほうに御質疑を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/12
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013・松浦清一
○松浦清一君 水産庁でも、農林省でもいいのですが、現在の開発銀行の中小事業部から金融し得る資金の枠は何ぼであつたということ、それからそれが中小企業金融公庫と農林漁業金融公庫のほうに肩替をするという御説明を承わつたわけでありますが、肩替りされる資金の枠が、中小企業金融公庫に対しては幾ら、農林漁業金融公庫に対しては幾らと、現況でどういう状態になつているかを御説明願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/13
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014・森崎隆
○委員長(森崎隆君) ちよつと松浦君に申上げますが、今日農林委員会のほうもいろいろ御用があるようでございまして、特に連合委員会の要請がありましてやつておるようなわけでございます。できるならば、農林委員のほうの御質疑を終えまして、水産委員の各位のほうは引続いてあとであるのでございますから、そこでとつくりと御質疑して頂いたらどうかと思います。
それから、ちよつとお諮りいたしますが、只今本会議場で独禁法の問題がすでに討論に入つておりまするので、できまするならば全員入場してもらいたいという要請がありましたのですが、ちよつと休憩して本会議場のほうに出席しては如何でございましようか、お諮りいたします。衆議院の田口委員長並びに赤路委員は今日おひまでございますから、いつまででもおりますというお話でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/14
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015・片柳眞吉
○片柳眞吉君 只今の御答弁で、中小漁業融資保証法案との関係は大体了解いたしました。そこで、これはまあ蛇足的な質問になると思いまするが、そうなりますると、この金融公庫が融資をする場合には中小漁業融資保証法の適用はない、要するに信用保険協会の保証は求めないということに了解してよろしうございますか、金融公庫から融資をする場合は、中小漁業融資保証法による保証を要しないと……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/15
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016・赤路友藏
○衆議院議員(赤路友藏君) さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/16
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017・片柳眞吉
○片柳眞吉君 それからこれは字句だけの点でありまするが、この政府への要望には書いてありまするが、結局中小漁船と申しますか、大きな漁業会社の漁船は勿論対象になつておらんと思うわけでありますが、併し漁船の改造と、こら言つてしまうと、どんな大きなものでも一応入るというようなふうに見えるのでありますが、先の中小漁業の融資保証法においては、はつきり大体法律中に、従業員の数が三百人以下でありますとか、合計総トン数が一千トン以下とかいうふうに書いてありますが、そこまで書かんでも、政令で定めるとかいうふうに、何かここで冠詞を付けませんと非常に広いような感じを受けまするが、これは字句だけの点でありますが、その辺の御見解を一つ伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/17
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018・赤路友藏
○衆議院議員(赤路友藏君) 私どもこれを要望いたしました場合、勿論おつしやるように、大会社関係のほうは殆んど考えておりませんので、大体現在開発銀行が「かつお」、「まぐろ」及び捕鯨関係に融資しておりますものは、全然これは別枠のものと、こういうような考え方でございまして、従つてそれ以下の形のものを対象とするということに大体考えておつたわけでございます。御承知のように、改造という面が、一応そういうような頭で従業員が三百人と、合計総トン数が一千トンで切つておりますので、大体それで大きな船に対する改造その他は入らないと考えておるわけなんでございますけれども、なおよくこれは業務方法書の中に入れて頂きたいと、こういうふうに考えて私どものほうで出したわけでございまするが、なお字句の使い方等につきましては、明日私たちのほうで、開発銀行の理事も、それから農林漁業金融公庫のほうの理事も来て頂きまして、なおあとの債権継承その他の問題について話合いたいと存じておりますので、そのとき御意思の点を十分検討いたしまして、これは法律としてではなしに、業務方法書の中へ入れて頂く意味でございまして、十分御意思を挿入するようにいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/18
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019・片柳眞吉
○片柳眞吉君 これで質問を打切りますが、最初の質問に戻るわけでありますが、附則の第一項でありますが、「公布の日から施行する。」と、こうありますが、先ほどの説明から行けば、これは公布しても、実際は枠はなくて、実際上の融資は予算の通るまではでき得ないということになりますると、これは何か公布の日から施行しませんで、施行期日は政令で以て定めるということのほうが実体と合うような感じがいたしますが、その辺はどのようなお考えを持つておられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/19
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020・赤路友藏
○衆議院議員(赤路友藏君) 公布の日から施行するというのでなしに、政令で定めるということになりますと、先ほど片柳先生からお話のありましたように、二十九年度の予算編成もなかなか並大抵でないと存じますが、うつかりするというと、施行の日がずるずると延びる可能性がないでもないと思いますので、公布してから実施するということで、二十九年度には是非何ほどかでも私たちは首を突き出して行きたいと、こういうような考え方を持つておりますので、御了解を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/20
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021・千田正
○千田正君 議事進行について……。只今委員長がお諮りになられました、本会議に独占禁止法案が上程されており、採決も迫つておると、そこで若し農林委員のかたがたに御質疑がございますならば、又採決後再開されまして続行して頂くということにして、お諮りを願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/21
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022・森崎隆
○委員長(森崎隆君) ほかに御質疑ございましようか……。御質疑はないようでございまするから、お諮りいたします。本案について本連合委員会は今回を以て終了いたすことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/22
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023・森崎隆
○委員長(森崎隆君) 御異議ないものと認めまして、さよう決定いたします。それではこれを以て連合委員会は散会いたします。
午後零時六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614560X00219530806/23
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