1. 会議録本文
本文のテキストを表示します。発言の目次から移動することもできます。
-
000・会議録情報
昭和二十八年七月三日(金曜日)
午後一時三十九分開会
—————————————
出席者は左の通り。
委員長 左藤 義詮君
理事
島津 忠彦君
久保 等君
委員
津島 壽一君
新谷寅三郎君
小林 孝平君
三浦 義男君
政府委員
保安庁装備局長 中村 卓君
郵政省電波監理
局長 長谷 慎一君
事務局側
常任委員会専門
員 後藤 隆吉君
常任委員会専門
員 柏原 榮一君
説明員
通商産業省重工
業局電気通信機
械課長 森 雄次郎君
工業技術院長 駒形 作次君
日本電信電話公
社総裁 梶井 剛君
日本電信電話公
社営業局長 吉澤 武雄君
日本電信電話公
社運用局長 田邊 正君
—————————————
本日の会議に付した事件
○電気通信事業運営状況に関する調査
の件
(電気通信機器及びテレビ受像機に
関する件)
○公衆電気通信法案(内閣送付)
○有線電気通信法案(内閣送付)
○有線電気通信法及び公衆電気通信法
施行法案(内閣送付)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/0
-
001・左藤義詮
○委員長(左藤義詮君) 只今より委員会を開会いたします。
先ず電気通信事業運営状況に関する調査を議題といたします。本日は電気通信機器及びテレビ受像機について委員各位の御発言を願います。関係当局からは郵政省電波監理局長長谷愼一君、通産省電気通信機械課長森雄次郎君、保安庁装備局長中村卓君、工業技術院長駒形作次君、日本電信電話公社電気通信研究所長代理方式部長岡田実君、以上のかたがたが出席されております。御質疑のあるかたは順次御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/1
-
002・新谷寅三郎
○新谷寅三郎君 電気通信機器のこれからの進んで行く方向と言いますか、そういつたものを余りしかつめらしくなく少し話合いたいと思います。先般来この委員会でいろいろ調査を進めておるのですが、成るほど米英等に比しまして、技術の点で劣つている点もありますし、又製造方法についても更に研究を進めなければならん点がありますので、今すぐに非常に性能のいい機械を日本で持とうということも困難な事情があることはよくわかるのですが、それにしましても、只今のようにそういうものをどんどん外国から入れて来るということが惰性になつて参りますと、非常にまた普遍的に国民の各層に使われる電気通信機器について、丁度自動車工業の二の舞を演じやしないかという心配がありますので、この点を主としてお尋ねするわけであります。保安庁のかたも見えておられるようでありますからちよつと伺いますが、極く端的に御質問しますが、保安庁で今使つておられる電気通信機器の中で、どのくらいの割合のものか外国製品であつて、どのくらいの割合のものが日本製品であるか、それをできれば有線と無線とに分けて御説明願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/2
-
003・中村卓
○政府委員(中村卓君) お答え申上げますが、はつきりした実はデータはそこまで準備して来なかつたのでありますが、私のほうで使つております有線機器、無線機器、殆んど全部国産でございます。向うから若干のものは貸与を受けておりますが、これは米軍の持つておりますもので向う製のものだろうと思いますが、いわゆる私のほうで予算を使つて購入しておりますものは、殆んど全部と申してよいほど国産であります。ただ若干最近考えておりますもので、ヘリコプターに積みます無線機器につきましては、まだこちらでは試作の段階でございまして、製品ができ上つて時間的に間に合いませんので、この部分を極く僅か輸入したいと考えておるわけであります。あとは全部国産だというようにお考えになつて結構だと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/3
-
004・新谷寅三郎
○新谷寅三郎君 いろいろの機器類の貸与を受けておられる事情はよくわかりますが、問題はそこなんですね。これから今内閣の方針だと、自衛力漸増方針で行かれるわけですが、そうなりますと、質的に向上しようということであれば、あらゆる兵器類についてもそうでありましようが、無線の機器なんかは特に性能のいいものを使わなければならんということになつて来ると思うのです。それで今貸与を受けておられる分はどのくらいの数量になつておりますか。これは余り具体的に詳しく伺うと差支えがあるようでありますれば、何か極く簡単な大分けにして、どのくらいのものを、どういうものをどのくらいの程度貸与を受けておるか、これは国産ではできるとかできないとかいうことも、もう少し詳しく御説明願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/4
-
005・中村卓
○政府委員(中村卓君) お答え申上げますが、貸与につきましては殆んど全部無線機でございます。例えて申上げますと、向うの記号でございますが、SCR三九九とか、一八八とか、車載無線機で五〇六とか五〇八とか、そういうようなもの、それからレーダー関係が若干ございます。それからリモートコントロールの関係も若干ございますので、そういうものをそれぞれ数個から或いは数百個程度、ものによつて違いますが、そういうことになつております。これにつきましては実は向うから国産化につきまして援助してやるというお話がございまして、若干のものを試作の……日本のメーカーがリプロダクシヨンするためにこわしてもいいというので、若干貸してやろうという話が実はございます。ただこの問題につきましては、武器船舶の貸与協定というものが、今のところちよつと引つかかつておりますが、はつきりいたしておりませんので、それに関連しての話になつておるのでございますから、まだ実行の段階には至つておりませんけれども、向うからはそういう申出がございます。相当種類のものを、これは一種類につきましては極く数は少いのでございますが、場合によつてはこわしてもいい、ただ機密の保持だけは厳重にやつてくれという条件を附しまして、日本で国産化すべく、向うも非常に協力的な態度に出ておるわけであります。従いましてこういうものにつきましても、そう遠からずに国産化する段階に至るのではないかというように考えられます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/5
-
006・新谷寅三郎
○新谷寅三郎君 それで程度はわかりましたが、特に機密保持ということを言つていますのは、何かそれは特許を向うの例えば陸軍省とか、海軍省とか、そういうところが持つておるためにそういつた問題が起つておるのですか、或いは何か特別の会社に作らしておつて、その会社が特許権を持つておるというために、そういうことを言つておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/6
-
007・中村卓
○政府委員(中村卓君) その点はどうも余りはつきりと実はわからないのでございますけれども、どうもやはりライセンス、パテントの関係があると思います。機密を保持するという向うの条件といたしましては、勿論保安庁の人間がそれを部外にやたらに出してはいけないということと、それからこれを試作なり何なり、要するに再生産する、リプロダクシヨンする場合に、メーカーの側に責任者をきめて、そういうものを部外に漏れないようにしてくれ、それについては米軍側が必要に応じてはチエツクすることも考える、チエツクしたいのだという申出がございます。これにつきましては私どものほうといたしましては、そういう点は余りはつきりやりますと、必ずしも日本国民に好感を与えないという面もあるというような点を考えまして、いろいろ折衝いたしたのでありますが、向うのレギユレイシヨンその他の関係で、これをはつきりさせておきたいと思います。ただメーカーのほうといたしましては、契約上そういう義務を負わせるについて、刑法上のことはできませんから、そういう契約上の私法的な責任を負わせるほかはないということを申したら、それで結構だ、併しそのことだけはやつてくれ、こういうふうな折衝の過程になつております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/7
-
008・新谷寅三郎
○新谷寅三郎君 そこで私は恐らくそういう特殊のものであると思いますが、短波とか超短波の無線機器について、実はそういつたものが問題になつて、米軍のほうで日本で国産化することを援助すると言つておるのだがというので、工業技術院とか、関係の官庁に連絡をして、国産化するための第一歩でも踏み出しておられるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/8
-
009・中村卓
○政府委員(中村卓君) 実は関係の官庁にはオフィシャルには実は余り御連絡は申上げてございません。但し私のほうで技術研究所を御存じのように昨年作つて頂きまして、そこでぼつぼつでございますが、試作その他をやらせまして、まだテストの設備や何かも揃つておりませんので、通研のほうへお願いしてテストをやつて頂いて、或る程度採用になりましたものもございます。これは必ずしも向うから貸してくれている機種ではございませんですが、やはり日本では初めての機種だと思つておりますが、そういうものにつきまして一応試作をやらせまして、テストは通研にお願いしてやつて頂いて、そのうちでテストにうかつたものだけ指名競争をやつて作るという方法をとつております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/9
-
010・新谷寅三郎
○新谷寅三郎君 大体わかりましたが、もう少し積極的に通研なり工業技術院あたりとも連絡されて、貸与物資はしようがないにしても、成るべく今後増強される国産品で賄うという建前でもう一歩積極的にやつて頂いたらどうかと思うのですが、殊に今お話の技術研究所は、これは軍隊でないということなんですが、陸海軍の研究所がなくなつたあと、恐らく特殊の目的でこしらえる、特に性能の高い機器類の研究をやられるのだと思いますが、御承知のように日本の無線機器にしても、その他の或る種の工業にしても、そういう面から非常に発達した段階を今までとつて来たわけですけれども、できるだけの方法を講じて、国産化すべくあなたのほうとしては努力される必要があると思うのです。そこでこの問題については通産省のほうに伺いたいのですが、若しそういうふうなものが出て来た場合に、研究或いは試作でもさして国産化するためにどこかの研究所或いはどこかの会社がやる場合に、やはり何か直接、間接の援助が必要だと思うのですが、直接には例えば研究の補助金とか助成金を出してやるとか、或いは場合によつては設備資金なんかについて特別に心配をしてやるというふうなことが必要であると思うのです。そういうことについては何か御用意になつておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/10
-
011・駒形作次
○説明員(駒形作次君) 今ほどのお話に対しましては、私どもは何らか助成をするようにやつて行かなければならないと考えております。通産省におきましては、現在工業化助成金と称しますものと、それから技術補助金と称しますものとの二つの助成及び補助金を持つております。二十八年度の予算として今御審議を願つておりますものは、前者は三億円、後者は二億円、合計いたしまして五億円という額を一応計上さして頂いておる次第でございます。無線関係技術につきましては、すでに本年度も各会社からいろいろとその助成金、補助金に対しての御申請がございましたが、目下一生懸命に私どものほうで審議をいたしておるところでございます。お話がありましたようにこの部面につきましては、技術を非常に進めて行かなければならん面が、他の分野に比較いたしまして多いと私ども存じておりますので、そういうことを勘案いたしまして今申上げました助成金、補助金に対して考えて参りたいと思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/11
-
012・新谷寅三郎
○新谷寅三郎君 駒形君よく御存じの通りこれはもう非常に遅れているのです。このほうの関係の研究も技術も非常に遅れているわけですが、あなたのほうの予算では例えば無線関係幾らとか、或いはどの方面に幾らとかいうふうに、予算としては別に内容まできめておらないだろうと思うのですが、そういつた場合にこの無線関係のほうに非常に重点的にやるというお話がありますが、それはどこでおきめになるのですか。工業技術院だけで重点的にやろうと思えば自由にやれるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/12
-
013・駒形作次
○説明員(駒形作次君) お話のように中はちやんと分けてはございませんが、一括しておる次第でございます。併し今年度この申請を受付けます場合、我々のほうで重要課題であると考えておりますようなものを、それに限つたことはないけれども、一応掲げまして十七課題を考えております。その中で一応無線関係或いはその材料を含めた意味で考えますると、四、五課題がその関係になつております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/13
-
014・新谷寅三郎
○新谷寅三郎君 それから、保安庁のかたに、あなたのほうは自分で使われるほうですね、併しそのいい性能のものを成るべく国産で安く作るという建前で行つて、よく官庁がやるのですが、あなたのほうから例えば試作費とか或る特別の機器の研究費というようなものを出して、そうしてどこかの研究所なり或いはメーカーに特命してやらせるということは可能なんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/14
-
015・中村卓
○政府委員(中村卓君) 只今までのところは、予算にはそういうものはございませんでした。先ほど申上げました試作関係は、通信機以外の車両関係もあつたのでございますが、これは非常に苦しいやり方なんでございますが、メーカーに一応自分の経済負担において、こちらの示した規格のものを作らせまして、そのうち試験に合格いたしましたものだけを指名いたしまして、その指名でまとまつた注文をする。それから指名を受けたけれども落札はしなかつたというメーカーにつきましては、その落札をした値段でもつて一個ずつの値段なら値段で試作させたものを買上げるというような、非常に消極的な手段でやつておつたのでございますが、二十八年度国会で御審議頂いております予算では、技術援助関係で委託研究費五千万円くらい入つておつたと思いますが、その中で二十八年度は相当いろいろと委託研究なんかやつて、そういう点うまく運用すれば相当成果が挙るのじやないかと思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/15
-
016・新谷寅三郎
○新谷寅三郎君 それで運用の問題になりますけれども、これは過ぎたことですから、今言つてもしようがないのですが、こういう機器類について、もとの陸軍や海軍の研究所は、あなたも御承知かも知れませんが、非常に間違つた方向に行つたと思うのです。中には非常に進んだのもありますけれども、というのは、あなた方のほうで技研の、やはり技術官となると、一つのプライドを持ち技術者としての確信を持つておやりになるわけですから、仮にメーカーのほうでももつといいものが作れましても、こういう形式でなければ困る、こういうものでなければいけないのだというので非常に押付けたのですね、それが日本の、これは無線に限りませんけれども、非常にその発達を阻害したのです。私はそれは現実に知つております。ですから技術をお使いになるのはいいのですけれども、それ以上にもつと広く日本の関係のあらゆる技術、あらゆる研究所を活用して行くという頭で運用されないと、なかなかこれは十年余りも遅れておると言われておる機器類ですから、追付くのに大変だと思うのです。で、そういう狭量な考えはお持ちになつておらないと思いますけれども、私は今おつしやつたようなやり方、従来のやり方では進まないと思うのです。で、多少、五千万円ですか、そういう経費が今度は初めて計上されたという話ですから、それを活用される上に今申上げたような意味で日本のあらゆる技術なり、技術者なり、研究所なりというものを活用して、何とか一日も早く外国のその水準に行くということを特にお考えにならないと、これは失敗するのじやないかと思います。この点はお答えに及びませんが、御注意願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/16
-
017・中村卓
○政府委員(中村卓君) 只今新谷先生からいろいろ御懇切なお話を頂いて有難うございました。私ども勿論技術研究所を、狭い意味で、保安庁だけで独占するという気持は毛頭ございません。これは、技術研究所を、多摩川に新らしく敷地を求めて、狭いものではありますが設けたわけであります。そのときの増原次長の御挨拶にも、あらゆる方面の総力を結集して頂いて、保安庁の研究所といたしましては、要するに窓口になる、皆さんの力を是非お借りして、総合的にやつて行きたいということをはつきり申されておりますし、私たちといたしましても、できるだけ、僅かな費用で、僅かな人だけしか今技術研究所にはございませんし、皆さんのすべての力を拝借して、ここが窓口になつて、ここが一つのセンターとしてやつて行きたい、こういうふうに考えております。只今のお話十分承知してやつて行きたいと思います。よろしくお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/17
-
018・左藤義詮
○委員長(左藤義詮君) ちよつと附加えますが、技術研究所の大体の人員、そのうちで、特に通信費関係は、どのくらい、どういうふうなエキスパートがおりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/18
-
019・中村卓
○政府委員(中村卓君) 実は保安庁の技術研究所は、昨年度保安庁として発足いたしましたと同時に発足いたしましたので、現在のところはまあ研究所という名に値いするところの陣容にはなつていないのでございます。私の記憶では、百人足らずだと思いましたですが、通信の関係百人足らずでございまして、そのうち制服でない人が四十六人だと思いましたが、それで、通信関係は只今のところは有線と無線と課を二つ作つておりますが、二十八年度は、只今保安庁法の改正によつて、この増員も考えております。増員なりましたときの規模は、ちよつと今データもありますから申上げますが、大体百八十六人の予定でございまして、そのうち保安官が四十一人、警備官が五人、その他がいわゆる非制服の職員でございます。その中では、通信機の、通信の関係は、今度は部制にいたしまして、課は設けません。部制にいたしまして、三十四名くらい考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/19
-
020・左藤義詮
○委員長(左藤義詮君) 研究費五千万円のうちで、電通機器関係にはどのくらいお当てになるつもりですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/20
-
021・中村卓
○政府委員(中村卓君) ちよつと只今資料が、政府委員室にはございますが、持つて来ておりませんので…。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/21
-
022・左藤義詮
○委員長(左藤義詮君) 結構です。甚だ乏しい予算で、これをできるだけ活用しなくちやいかんのですが、そういう点で、工業技術院長からお答えのありました、通産省にも若干の予算もございますが、文部省関係ですか、大学等にもそれはあるのですが、そういう研究の横の連絡、その又今のいろんな研究費などをしよつちゆう連絡をして、総合的に、重点的に集中するように、何か連絡機関と申しますか、協議機関、そういうようなものをお考えになつているかどうか。ややもすると、戦争中陸海軍の研究所というものが独善的になつて、非常にばらばらのことをやつていることがあつたと思うのです。そういう点についての何か御用意がありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/22
-
023・中村卓
○政府委員(中村卓君) 実は、その点私どもも非常に警戒をしておる点でございますが、先ず第一には、御承知のように、科学技術行政協議会、あそこへ御連絡申上げまして、あそこでいろいろと政府関係の技術研究機関の内容の調整ということをやつて頂くことになつておりまして、あそこは十分御連絡申上げております。そのほかに、なお保安庁の技術研究所全体の行き方につきまして、広く学識経験者のかたがたの御意見を伺つたらどうかということにつきましては、私たち漠然とそういう気持は持つておりますが、まだ余り具体化はしておりません。併し、やつぱりそういう方向で進む、そういう方向で、長官の諮問機関と申しますか、何と申しますか、そんな形で、何か権威のあるかたがたの御意見を伺いながら運用して行きたいという考えでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/23
-
024・新谷寅三郎
○新谷寅三郎君 保安庁のかたに来て頂いて一緒に御質問することはこの点でございますが、保安庁では、恐らくこれから、通信関係に非常に触れておりますから、いろいろ考えられることがあると思います。先ほど来申しましたような方針で、今日は津島先生もここにおられるのですが、日本のあらゆる品物が外国品に依存しまして、外国品でなければならんような考え方を皆が持つようになり、それが惰性になつてしまつて、一面外貨が不足だというので非常に悩んでおるのですが、こういつたものも、日本はやればやれるのですから、初めは多少無理がありましても、それを押して、あなた方のほうも通産省なんかと一緒になつて、それをむしろ助成をし、そうして国産のいいものがどんどんできますように、あらゆる努力をして頂くようにあなたに最後に希望して置きます。
それから同じような問題でございますけれども、最近やつと放送が開始されましたテレビジヨンの受像機の問題ですね。これについて通産当局に伺いますが、これは、私も何遍も言つておりますから、詳しいことは言いませんが、これも成るべく早く国民に普及されるような、安い、いい受像機を普及しなければならん。各方面でいろいろそれについて御苦心をしておられることも聞いておりまするし、通産省も相当力を入れておられることも聞いておる。ところが、やはりまだ私どもの見たところ、効果が挙つていない。これにはいろいろな原因があると思う。作るほうだけでなしに、買うほうの側にも原因があると思いますが、そういう点をまとめて、とにかく政府が方針をきめて、とにかく相当の設備資金をかけて、テレビのほうも始めたのですから、この上は、もう安い受像機を早く国民に普及するという以外には問題はないわけです。それについて、この前の解散国会のときでしたか、一応あなたがたの考えておられるところを明瞭にして出して頂きましたが、その後新年度の予算が今出ておりまして、それについて何か特別に二十八年度においてやろうとすることがありますか、ありませんか。或いは方針としても、いろいろ研究した結果、こういうこともやらなければいかんということがありますれば、この機会に御説明願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/24
-
025・森雄次郎
○説明員(森雄次郎君) 新谷先生の御質問にお答えします。第十五回の国会のときに、こちらで一応テレビジヨン全体について御報告申上げました。今のお話によりまして、二十七年度の開発銀行資金の面は、まだ正式に電波が出ておりませんものでしたからして、テレビジヨンという名前が使えなかつたのでございますけれども、二十八年度は、テレビジヨン工業用としまして、開発銀行のほうに設備資金、今の、早くいい設備をし、合理化をしまして、安くして行くというので、テレビジヨン受像機及びそれに使われますところのブラウン管の設備資金について、局内でまとめまして、先般経済審議庁のほうに御説明に参りましたのですが、甚だ残念なことは、テレビジヨン・セットが非常に奢侈品であるという観念があるのでございまして、実は各方面に御説明申上げておりますのは、現在輸入品が店頭にございますが、十七インチ、二十一インチ、或いは或る商店には二十七インチのセットがございます。そういうものを通産省は助成をするのでは。ございませんで、いわゆるテレビジヨン工業、いわゆる電子管応用の工業の育成をやつて行くのだ、而も一応電波が出ておりますので、先般の国会でも御説明申上げましたように、五年後には一応百万の普及をして行きたい、それには一応年賦なり月賦で買えるような普及型と申上げましようか、そういうものを作つて行きたい、それと関連いたしまして、産業用テレビジヨンと申上げましようか、医学用にも使われておりますが、各工業用にも有線をもちましたテレビジヨンが使われております。そういうものを本年度から研究をして行きたい。つきましては開発銀行のほうへ、ブラウン管及びテレビジヨン受像機、超短波無線機、多重通信、そういう電気通信の尖端のものを含めまして、大体設備資金二十七億というのが出ておりまして、そのうち開発銀行の金を融資して頂きたい十一億六千万円を目下経済審議庁のほうにお願いをしております。それで、方針といたしましては、輸入も、御承知のように、今年の三月に振興外貨といたしまして通商局が成る数字を入れましたのですが、それ以来は、振興外貨によつてはセットの輸入はこれを中止して行きたい。それから、S・P・S、O・S・Sの方面から、いわゆる外国日用品のものも今更入れる必要もございませんので、そのほうの枠もはずしてもらいまして、今後は専ら国産品をもつて行きたい。こう考えておりますけれども、現在の需要面がやはり我々が考えております十二インチとか、或いは十四インチというのでなくして、十七インチ或いは又二十一インチというような割合大型のものが需要があります。これは購買の面がそういう方面でないかと考えておりますが、ブラウン管は十七インチ以上は、現在殆んどと言つていいほどできませんものですから、先ほど申上げました開発銀行の融資によりまして、これが自給自足をして行きたい。大体来年からはできると思いますので、十七インチ以上のブラウン管はある数量をきめまして輸入をしております。その輸入も、メーカーの生産計画と合せまして輸入をさせておる、こういうふうな状況でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/25
-
026・新谷寅三郎
○新谷寅三郎君 もうこれでやめますが、今のお話ですね、将来に対してはいろいろ考えるべきことがあるのですが、やはり普及をして行くとなると、私のこれは間違つた考えであれば訂正しなければならんのですが、家庭用の受像機というものをできるだけ安く作つて国民に提供されなければならないと思うのです。よく世間で言われているように、大衆の集まつているところで集団的にテレビジヨンを見せる、これも、それは学校等必要な場合もありましようけれども、これは、集まる人が極く限られた範囲の人で、余りその普及がたくさんにはならんだろうと私は思うのです。特に日本人の生活様式等から言いましても、やはり家庭用の受像機が普及されないとこれは国民全体に普及しないだろう。その点から言いますると、徒らに高級なものを試作して見ても、これは技術の研究は結構です、併し、そういつたものだけを対象にしておやりになるのでは、今申上げたように、国民の普及度はなかなか上つて来ない。ですから、日本人のやはり経済の能力にも応じたようなものをお考えになる必要があると私は考えるのです。その意味では、むしろ十七インチとか二十一インチというものは値段からいつても到底家庭で買えないのだし、又それを買う必要があるかというと、日本の小さな部屋ではむしろ大き過ぎるのじやないか。そうなつて来るともつと小さな、七インチとか十二インチという程度のものを少しでも安く作る、これをして量産させることを心がけて頂かないと、普及率がうんと悪くなつて来るという気がするのですがね。若しあなたがそれに賛成なら、二十八年度から七インチだつたら恐らくブラウン管なんかもできるはずですからね。試作費なり研究費なりというものを相当思い切つてお出しになつて、そういう普及型を安く作らせる、何と言いますか、しつかりとした方針をお立てになつて、そうしてそれを推進して行かれたほうがいいじやないかと思いますが、その点はどうなんですか。又設備資金のほうは、若干準備中であるというお話でしたが、結構ですが、今度は各製造会社に対する関係で、余り眼を高いところに置かないで、やはり足下を見て進んで行かないと、これは計画倒れになりはしないかと思うのです。その点御意見があつたら一つ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/26
-
027・森雄次郎
○説明員(森雄次郎君) お答え申上げます。今新谷先生からお話がございましたように、テレビジヨン・セツトを作りますのには、特許の問題を先ず片付けなければならない。幾ら七インチを作れとか、幾ら普及せいと言われましても、後進国のことでございますので、重要なる特許を早く片付けなくちやいけない。こう考えまして、現在R・C・A、E・M・I、ウエスチングハウスの特許を片付けたい。現在日本ではR・C・Aの特許の契約は十五社やつております。こういうメーカーは、今新谷先生が言れましたように、七インチとか或いは十二インチという、早く国民の健全娯楽機関であるというように進んで行きたい。私たちも初めからそういう方向に、七インチ並びに十二インチのブラウン管の製造設備に対しましては、去年融資をいたしまして、現在このメーカーが五社ございますけれども、七インチ、十二インチは一応十分国産で間に合うと思つておりますけれども、十七インチ、二十一インチが非常によく売れる。これは非常に我々の考え方と違いますのは、需要面がそういうふうに現在ありますので、今すぐに家庭へ入るということは、メーカーそのものにいたしましても量産態勢がまだ整つてありませんが、先般の国会で申上げましたように、この暮頃からは、大体その設備資金の運転がうまく行くと思いますので、当時ブラウン管一インチ当り一万二千円と御報告しておつたと思いますが、それが現在は一インチ当り一万円、場合によりますと、それ以下にだんだんと量産方式に入つて参つております。通産省といたしましても、早くN・H・Kと私のほうとで一応の想定のラインを作りました普及の線に沿つて行きたい、こういうふうに努力いたしております。資金の面も開発銀行ばかりでありませんで、長期信用銀行の関係、或いは又市中銀行のほうへも我我一緒に参りまして、いろいろとそのほうのお世話もさせて頂いておりますが、一日も早くそのほうに努力して行きたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/27
-
028・新谷寅三郎
○新谷寅三郎君 ちよつともう一つ、忘れましたから……。これは将来の問題ですから頭に入れて置いて頂ければいいんですが、先般来ラジオ受信機の問題について、物品税をどうするかということでいろいろ我々のほうで政府側と協議をしておるのですがね。今は恐らくテレビジヨン・セットは無税だと思います。物品税についてはですね。これは今後物品税の性格が変つて来れば別ですけれども、今の建前で参りますと、
〔委員長退席、理事島津忠彦君着席〕
例えば今度やりましたように、百キロワットの電気洗濯機は、これは大いに主婦の労力をセーブする意味で物品税をかけないというようなことを物品税法でやつている。そういう意味で言えば、これは物品税法のいろんな見方があり、必ずしも一本の法律が出ていないためだと思いますけれども、こういう物品税法であれば、少くとも高くつて普及されないというテレビセツトですから、その物品税法上の取扱については、主管官庁の通産省がよほど気を付けてこの処理に当られないと、そのために又普及を妨げるという結果になるかと思います。単純にテレビセットは贅沢品だから最高の物品税をかけるのだということになりますと、あなたがたやメーカーのほうで如何に努力されても、又その部分が普及を妨げる結果にしかならない。今申上げたような点が、洗濯機等の例もありますから、物品税法上の取扱については、近い将来に又問題が起りましようから、通産当局としては十分留意して頂きたい。今日はこれだけ申上げておきます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/28
-
029・島津忠彦
○理事(島津忠彦君) ほかに御質疑はございませんか。なければ、次に有線電気通信法案、公衆電気通信法案、有線電気通信法及び公衆電気通信法施行法案、以上いずれも予備審査を一括議題といたします。
前回に引続き質疑を行います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/29
-
030・小林孝平
○小林孝平君 ちよつとお伺いいたします。今回のこの電話料の値上げは相当世論の反対も強いのでありまして、このような情勢でこの値上げの問題を取上げられたには、よほどはつきりした必要性を認められた上のことであろうと考えておるのであります。又、これに関する正確な基礎資料も十分整えられておることと思うわけでありまして、このような大幅な値上げをするなら、同時に公社の経営についても相当思い切つた経営の改善、合理化を考えられておると思うのであります。それでまあ経営の合理化というと、すぐ人員の整理というようなことを考えられるのでありますけれども、私はむしろこの電話につきましては、この従業員に適正な給与が与えられないで、支払われていないというような結果、その能率が非常に落ち、或いは勤務場所の衛生状態なり、その環境が適切でないもであるから、全体の能率が下つて、そうして、経営全体としてうまく行かないという点もあろうと考えているのであります。それで、こういうような人員の配置、その他の点が十分よく行つているかどうかというような点について、私後刻いろいろ十分資料を提供して頂いて御説明を願いたいと思うのでありまするけれども、ここでそれと同時に又公社で購入しているいろいろの資材というものは、金額にすると相当莫大なものであると思うのですが、これらの仕入価格が一般の企業に比べて相当高くなつている事実はないかというような点についても、十分研究してみる必要があると思うのであります。そういうようなことを、今後いろいろ資料を提供して頂いて研究するわけでありまするけれども、しなければならんと思いますけれども、私は、本日は一つこういうことにも関連いたしましてお尋ねいたしたいのは、今の料金というものは、多少今回の値上げになつて、この改訂表などを見ましても、或いは現在の電話の特急というようなものがなくなりまして、それによる収入の減を見たり、或いはその他の収入の減を見てますけれども、私はこのほかに、今後公社の経営が改善されると収入減として挙つて来る項目があるだろうと思うのであります。例えば今一つの例でございますが、市外通話料でありますけれども、今これは三分間まで一通話、それ以上は二通話、こういうふうになつておりますが、この一通話、二通話というこの時間を計るのに、一般の利用者は相当これが不正確であるという不満を持つておるのであります。これは従来からも相当不満は強いのでありまして、ところが何しろ相手は役所だというので、文句を言つてみてもしようがないし、又、水掛論になりますから、黙つておる人が多いのでありますけれども、この通話料の時間が不正確であるという不満は、非常に、予想以上に強いのであります。又、事実相当これが私は不正確に行われておるという実例も私事実として知つておるわけであります。そこでまあお尋ねいたしたいのは、こういう通話料の、これは私は何も戦後税金が、税務署は税金を徴収する際に、まあ割当をして、水増し徴収と言いますか、何か余分に中央から末端に割当てられた関係上、余分に税金を取るような傾向があつたのと同じだとは思いませんけれども、むしろこれは従業員が非常に給与は十分でなく、或いは過労である、或いは機械が不備であるというような結果、こういう事態が起きているのだろうと思うけれども、その原因はいずれといたしましても、そういう事実があるということを総裁はどういうふうにお考えになりますか、お尋ねいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/30
-
031・梶井剛
○説明員(梶井剛君) 只今の通話時分の不正確という問題についてお尋ねがございましたのですが、通話時分は市外通話を取扱います交換台のところにそれぞれ時計を備えておりまして、そうして通話開始のときに、その時分を記入し、そうしてその後は三分ごとに或る信号を送つておるわけでありまして、今の状態において、さような不正確な通話時分が行われるということはちよつと想像に苦しむのであります。但し只今お話のありました通りに、従業員が過労であるとか、或いは配置が不足であるとかいうことのために、まま記録間違いをしたり、或いは誤まつてもう三通話になりましたということを申上げんとも限りませんと思いますが、余りにさような苦情につきましては、激しく今日まで聞いてはおらなかつたのであります。なお詳しいことにつきましては、営業局長からお答えしたらどうかと思いますけれども如何でしよう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/31
-
032・小林孝平
○小林孝平君 総裁は今全然私のこの質問に対して、従来殆んど総裁としてそういう苦情をお聞きにならなかつた、そういう事実がないというようなふうにお話がありましたけれども、これは相当広範囲にそういう不満があるのです。たまたまこれは総裁の耳に達しないだけの話で、なお又私が先ほど申上げたように、今までは役所でやる。今度は公社になつたけれども、大体まあ余り切換えられていないということで、相手は役所だし仕方がないと言つて泣寝入りをしておる人が相当あるのですが。それで私はここに一例を申上げますが、私の知つておる人が、まあこれは一つ確めてみようということでこういうことで二分間話をして、先ほどの電話は何通話ですかと聞いたら二通話と言う、二分しか話をしないのにおかしいじやないですかというような問答があつたけれども、それは泣寝入りに一応なつた。金額も大したことじやない。ところが総裁がおつしやるようにそういう非常に正確にやつておるものなら、現にまあ正確にやつておると言いましても、これは時計を見ることでありますから、その理論上は時間が過ぎてしまえばもうわからないから一通話のものが二通話になるかも知れない。それで今の話はそれが非常に正確に行つているものなら、その確めた二人が通話したわけでありますが、当時はまだ公社になつておりませんが、相手の人に直ちに電話で以て相当離れた距離なんですけれども、東京都から電話をかけてあなたに先ほど東京と通話されましたが、それは何分お話になりましたかと、こういう問合せがあつたのです。非常に正確にやつておるならばそういうことを確める必要はないのであります。怪しいと思うから確めたのだろうと思う。それだのに先ほどは二分間ぐらいしか話をしなかつた、こういうものだから収まつたけれども、それをうつかり三分同話をしたということであつたならば、そういう慌てた人はえらいお叱りをこうむつたり、恥をかいたりしただろうと思います。これと同様な例は幾多あつたろうと思うのです。一々ここで例を申上げません。そこで総裁は、そういうふうにおつしやいますけれども、先般東京都内の電話局を視察いたしました際もその点をお聞きしましたら、そういう事実はあり得るということをお答えがあつたのです。そこで私は運用局長から御答弁をこの際どういうことだかということを改めてお聞きしました上で又質問します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/32
-
033・田邊正
○説明員(田邊正君) 只今市外通話の問題について総裁からお答えがありました点に補足して申上げます。只今市外通話の時分は極めて不正確であるというふうなお話でございましたが、これは私のほうでも絶対にすべてが正確であるということは申上げることはできません。いずれにいたしましても、とにかく一人の電話のオペレーターが一回線乃至三回線半持つております。従つて、その取扱う通話につきましてすべて絶対に正確にやるということはこれはもう無理でございまして、従つて、多くの取扱の中に幾分かの間違いがあるということは、これは申上げてよろしいわけでございます。それで、然らばその通話の記入を正確にいたしますためにどういうことをやらしておるかということでございます。この問題は我々といたしましても一番大事な問題でありまして、と申しますのは、すぐに加入者から頂く料金に関係することであります。私どもはお客さんから不当にお金は頂戴しないということを十分考えておるわけでございまして、そういう意味から市外通話の記入につきましては今日まで電信交換従事員にも十分気を付けてもらつております。電話の市外交換につきまして監査ということをいたしております。それは電話の交換事務員が交換の取扱をするにつきまして、お客さんに対してどういう用語を使うか、或いは又ランプがついたらすぐ応答するかというような交換の取扱につきまして、一切に亘つて監査いたしておるわけでありますが、特にこの市外通話の交換証に時間を記入することにつきましては一番重点を置いて監査いたしております。そうして又オペレーターには交換取扱上加入者が市外通話が終りますというと灯りが消えたりいたしまして、こちらのほうで市外通話が終つたということを確認できる仕掛けになつておるわけでありますが、まあそういう灯りで市外通話の打切りについての、市外通話が終つたということを確認する。そういう仕事を一番先にやりなさいというふうに指示いたしておるわけであります。併し、その中にも、今申上げましたように数多い取扱でありまするからして、見たならばもう通話は終つておつたというのが若干ございます。そういうのは一定の標準を設けまして通話時数の切下げをいたしておるわけであります。それはそういうふうに交換事務員が気が付いたらもう話が終つておつたというようなものは交換証にしるしをつけましてそうしてそれを整理いたしまして、それに対して通話の切下げをいたしておるわけであります。
それからもう一つは、これはそう多くはございませんけれども、加入者のほうから只今お話のございましたように、自分の市外通話の通話の時数が違つておるというふうな申告が、苦情の申入があるわけでございますが、そういうものに対しましては、これはまあ考え方によりまするというと、まあ只今お話のような、自分で時計をちやんと見ておるというふうなかたもございましようが、まあ一般の場合におきましてはこれは水掛論になるような場合もあるのでございますが、そういう場合におきましては、できるだけお客さんのほうの有利になるように時数はきめて参るということにいたしておるわけであります。それで現在市外通話の苦情につきまして多くの申入があるかと申しますと、そう多くはないと私は確信しておるわけであります。今申上げましたような次第でございまして、十分にオペレーターに気を付けたいと思います。
それからなお今のお話に関連いたしまして、打切りが不正確であるというのは、これはロードが重いのではないかというお話でございましたが、これは大体、只今申上げましたように、これは回線によつて違いまするけれども、大体三回線或いは三回線半一人の交換手に扱つてもらうわけであります。そうして、それは我々のほうがいろいろの条件を考え合せまして、
〔理事島津忠彦君退席、委員長着席〕
大体適当な取扱量であるというふうに考えてやつておるわけでありまして、お話のような交換手のロードが不当である、或いは給与が悪いというためにこの打切りが不正確になるというふうには我々考えておらんのであります。
以上申上げましたのは市外通話の問題でございますが、なお市内通話につきまして度数計のお話がございましたので、ついでにお答え申上げておきます。市内の度数計、度数の調査はかようにいたしておるわけであります。毎月加入者の度数計を一遍見るわけであります。見ます場合に、これはアメリカなんかでは写真を使つておるわけでありまして、私のほうでも今写真で撮るようなことを研究いたしておりますが、近く実施できると思つておりますが、只今は写真によりませんで、三名が一組になりまして、一人が度数計を読上げまして、それから二名がそれを書くわけであります。それでやつておるわけであります。それでそういうふうに集まつて参りましたものを加入者の番号別に整理いたしまして、そうして前月と比較いたします。そうして前月に比べまして非常に殖えたもの、或いは又非常に減つたもの、それを抜出しまして機械の係のほうへ、この加入者は非常に通話数が前月と大きな異同を示しておるが、度数計が間違つておるのではないかということを照会いたします。そうしてその照会によりまして機械の関係の部門ではその度数計を調べまして、間違つていなければそれでよろしうございますが、その度数計が間違つておりまするとその度数の更正をするわけであります。その更正をいたします方法は、機械の度数計の故障が直りましてからの一週間と、それからその前月の一カ月分とを比較いたしましてその低いほうによつておるわけであります。それから、なお、加入者のほうから市内の度数につきましてのいろいろな苦情の申出がありますが、それはもう今申上げましたと同じように、そういう苦情があつたものにつきましては、機械のほうにその度数計の調べをしてもらいまして、そうして今申上げましたと同じ方法で以て更正をいたしておるわけであります。それから、なお現在東京には度数計に二つございまして、古いのと新らしいのがあるわけであります。そうして古いほうが少し故障の率が高いようでありまして、それは今年中に全部新らしい方式に換えるように只今進めております。新らしいほうにおきましてはその度数計の間違いというものは極めて少いのでありまして、これは本当はもう絶対に間違つては相成らんものでありまするが、まあ東京で二十数万ございますから、その度数計が全部一つも間違いなく動くということは、これは少くとも現在におきましては不可能な状況でございますが、併し新らしい方法によりますればその点はよほど改善されるわけでございます。度数の点につきましては以上のようにいたしておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/33
-
034・小林孝平
○小林孝平君 私は只今のお話は非常に不満なのでございます。全くお役所式なお座なりの御答弁だと思います。大体苦情が余り聞かれないということを言われるのですけれども、それはそういう組織の中にデンとおさまつておられるから聞えないのであります。一般には相当の苦情がある。それをなぜこれは言わないかというと、先ほど言つた通り、かけてしまつたものはもうわけがわからん、たまたま一つやつて見ようということでやつて見ても、先ほど申上げた通り一蹴されておるのです。だから云わない。それからこれは少しくらいあれであつても、今は電話をかけてもなかなかかからん、電話料が高くても皆はかかれば有難いと思つておるくらいなのです。従つてこれは至急、特急などという制度があつて、よほど止むを得なければ、昔は特急至急などというものはかけなかつたのを、皆一般の一人でもつまらない仕事でも至急、特急といつてやつておるわけです。だから二倍三倍の金を出しても、とにかく通ずればいいという頭にもう戦後なつておるのです。だから多少誤まりはあつても、まあそういう相手は役所である、それからまあ通じれば金は高くてもいいという観念だから黙つておるのです。それから今おつしやつた度数の問題にしましても、まあ非常に細かくなるからやめますけれども、局長はそうおつしやいますけれども、この問題を持込んだ場合も知つているのですが、持込んでもこれは機械でやつていることですから間違いがありませんということで一蹴されているのです。それから更正を云々という話もありましたけれども、これも機械それ自身が間違つておつて月々の変化がなく、恒久的にいつも高く出るという場合もあると思うのです。だから更正をしますとおつしやいましても、そうはなかなか行かん。ともかくいろいろおつしやいましたけれども、私は総裁にお尋ねいたしますが、今局長からもこれについては誤まりがある、この責任者の立場で非常に内輪にこれを言われましたけれども、なお且つ誤まりがあることを認められたのですけれども、総裁もこの点は確認されるだろうと思うのですが、如何でございましようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/34
-
035・梶井剛
○説明員(梶井剛君) 今運用局長からお答えいたしましたのは、市内通話時分の誤まりと、それから市内の度数の誤まり、この二つになつております。で、市外通話の時分は時計によつて計つておりますのですけれでも、それを交換証に記入します際に、今のような人としての誤まりがないとはこれは限らないのであります。で、時計そのものがそう狂つておるということは殆んどないのでありまして、若し交換手が疲れておりまして、つい通話が済んだランプがつきましたときに切るのを忘れて、そうしてあとで切りますとそれだけ時間が延びたことになります。従つて一通話であつたにもかかわらず二通話になつたというようなことは、これは人が取扱つておる限り絶対にないということは申上げかねると思います。併しできるだけそれを防ぐために監査を後方からやつておりまして、そういう誤まりをしないようにしておるわけ、ありますから、今後先ほどお尋ねがありました通りに、過労にならんように人間を十分に配置し、且つ又休憩時間を相当に与えることによつてそういうことを極力絶対にない域まで持つて行かなくちやならんと考えております。
それから度数計の問題につきましては、これは昨年来度数計の過登算、つまり余計登算する、間違いなことを徴収しておるという苦情は相当ございます。これにつきましては根本的に直さない限り、非常に信用に関係するということで、機械を取換えることにしております。つまり古い度数計を全部取換える、それからもう一つは度数計の回路に少しまずい所があります。それに対してはもり一つリレーを余計付けまして、それをそういう過登算の起らないような状態に持つて行こうということで昨年来やつておりますのですが、数が非常に多いものでありますから月日が少しかかりまして、今年の九月までに全部改良は完成するはずでございます。この過登算につきましては、自分のほうにもそういう機械的な、欠陥があるということを承知しておりまするから、前月との比較をしたり、或いは又加入者のかたからそういうことのお申出がありますとその通り訂正するという方法はとつておりますが、将来におきましてはそういう間違いは極力少くする方針であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/35
-
036・小林孝平
○小林孝平君 これは今ここに証拠はないんだから何とも言われませんけれども、今の時計を見る場合でも、人情として仮に三分まで一通話だ、こういうことになれば、まあ三分近くまで話をしてそこで打切るというのが普通の考え方であります。二通話なら六分近くまで話して打切る、だからそこは十秒乃至二十秒の差で以て一通話から二通話、二通話から三通話になるんですから、非常にこれは正確にやらなければ非常に間違いが起きやすいのです。それほど違わない場合でも相当間違つておるのですから、もうその辺の近くに来たときの場合というものは、これは相当あるわけなんです。それがなかなかあなたたちのところへ行かないというのは、それは役所の組織、公社というものの組織でその壁が厚くて耳に達しないということなんで、これはむしろ更に公社の組織を民主的にやる、運営を民主的にやるという必要があることを認められたものだと私は思うのです。それで幾ら弁解されましても、これは相当莫大な金額が不当に徴収されておるという事実は、私は蔽うことができないと思うのです。それで私はこれを今公社に追及しようと思うわけではなくて、今後合理化をこの料金の値上げに伴つて、配置を適正にし、人員を増加し、或いは給与をよくし、その他機械を換えたりした場合、現在極端に言えば数億、数十億の不当徴収があるかも知れん、そういうものがマイナスになつて来るのです。そうしますと、今増収幾ら幾らと計算されておるけれども、やつてみたら今度はマイナスになつた、こういうことになつて、二割五分の値上げをしてみたが、さつぱり経営はうまく行かないんだということになりはしないかと私は心配してこの問題を取上げているのです。これは一つ総裁をいじめてやろうというのでやつているのではなくて、いじめてやるつもりならもつと具体的に私は例を持つておるから挙げてやつてもいいのですけれども……。そこでそういう考え方でやつていますから、私はこの際公社は一体幾らぐらい不当徴収があるということを、ここに収入減何%というものをやつておられますが、私はこれ以上の、例えば度数制による使用度は……何かありましたね、そういうふうに増収になるということばかり考えていないで、従つてそういうのもありますから、今後経営の合理化に伴つて一体この不当徴収は何%減収になるかという数字を是非出して頂きたい。一方これはいずれ私は郵政大臣にお尋ねいたします。この責任は重大な問題だろうと思う。これは極く僅かでございます。僅少でございますとおつしやいましても、これは実際は何億、何十億であるかも知れん。あなたたちはそれを否定される手段がないだろうと私は思います。私はここに一つの例を挙げれば、これは私自身の問題でありますが、私の或る月の電話市外通話料が非常に多くなつておる。私は殆んどかけないのに多くなつておる。なぜ私は市外通話をかけないかというと、先ほど申上げましたように、非常にこの市外通話料が加算々々で、終戦後市外通話料はいつのまにか三分間が一分間になつたと長い間私は思つていたのです。電話をやめて郷里へ帰るときの打合せは電報でやつているから余りかけない。そこで或る月非常に多くなつたからその内訳を聞いたのです。ところがどこどこまでは三通話、そうしてそれが三倍の料金になつている。三倍の料金でございますからこうだ。私の通話料はすべて三倍になつている。そこで私はなぜそうなつておるかという質問をしたら、あなたの電話は、これは進駐軍関係或いはバイヤーとしての使用でありますからそういうふうに三倍の料金です、私は国会議員でありましてそういう関係はないと、こう言つたら、それはおかしいというので、いろいろやつてもらつておつたら、三倍とつたのは、これも千代田局に行つたときにわかつたのでありまするけれども、進駐軍関係並びにそれにバイヤーも含むのでしようが、すべて通話は特急で以てやる。従つて原則として三倍の料金を払うということになつているということは数日前にわかつたのですけれども、この問題は料金の修正をしてもらいましたのですけれども、ささやかな私の通話料にもこのような重大な間違いがある。恐らくこれはたまたま私がやつて見たから、前からおかしいと思つていろいろの人の不平を聞いておつたから私は聞いてみたのですけれども、そういうことが起きているのです。従つて私は恐らくこれは数億、数十億の不当徴収があるのじやないかということを私は確信しているのです。従つてこれは今総裁に、いずれは郵政大臣にこの責任を尋ねいたすつもりでありまするけれども、そう簡単に極く僅少であろうと思いますなどということでやつておつたのでは、私は料金の値上げが必要であれば四割でも五割でも必要なものは上げなければならんと思うけれども、一方ではそのような不当徴収をやつて、極めて不正確な事業の運営をやつておつて、徒らに値上げだけ要求されても困るだろうと、こういうふうに思うのです。これに関連しまして、これは水掛論でありますからやめますけれどもとにかく一つ総裁にお願いいたしまするのは、一体幾らぐらいのそういう市外通話料の不当徴収並びに度数料の不当徴収かあるかということの資料を御提出願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/36
-
037・梶井剛
○説明員(梶井剛君) 誠にさような不当徴収がありますことは、我々責任者として申訳ないことと思います。只今実例をお挙げになりまして、非常に公社側で以て誤解しておつたために三倍の料金を頂くようなことを御請求した、こういう誤まりはないとは勿論限りませんですが、事実問題といたしまして加入者のかたからそういうことを摘発して頂きました分は判明いたしますけれども、そのまま知らないで済んでしまつた分は、これはちよつと証拠書類も何もなくてわかりにくいんじやないかと思います。従つて今のお話のように不当徴収の金額を調査して出せというお話でありますけれども、出しましてもそれが実際のものを全部含んでおるかどうかということに多少疑問を持ちます。従つて今のお話のように、僅少だということばかり言つておるが、場合によつては数十億になりはせんかというお話でありますけれども、若し只今判明する程度において調べました結果、或いは億にも達しない、或いは千万円にも達しないという結果が出ないとも限りませんが、さようなときにこれは間違つているんじやないかというお尋ねが自然起ると思いますけれども、今申しましたように、さような不当徴収が若し判明しておりまするならば、我々は全部お返ししなくちやならんものでありまして、事実問題として数字を集計することは非常に困難じやないかと思いますが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/37
-
038・小林孝平
○小林孝平君 これを調べて出してくれというのは、申出があつたのだけ、それによつて修正したのだけ出してくれというんじやない、そういうことを申入をしたつて現に採用できなかつた例があるんですから、今の進駐軍関係のあれに間違つたというような例は、これは私のはもうはつきりしておるから取消したけれども、その前に時間を計つて申入をした場合でも、相当長距離離れておるところの相手と夜間の一時頃あなたのところは何分ぐらい話したというようなことを熱心にお調べになつた上にも、なお且つ御訂正にならんのです。だからそういう数字を出してくれ、如何にも総裁のお言葉は、私は非常に総裁は立派な民主的なかただと思つておつたけれども、やはり公社の総裁ともなると、そのお答えは極めて事務的であつて我々不満足なんです。もつと私は率直にそういうこともあるなら一つ調べて、このくらいになつているだろうという御答弁を頂くかと思つてやつておるのに、非常に予想外で失望したのでありますけれども、私はそういうことでは駄目だと思う。今後度数料の問題については現に機械を整備して、この九月から細かく今までは余計に間違うこともあり、少く間違うこともあるけれども、今度は余計には出されないように、少くだけ間違うような機械を据えつけられる……そういう機械があるかどうか私は疑問なんですが、非常に熱心にそういう機械を据えつけられるということでございますけれども、そうことになればこれは収入減になるのです。それからこういう問題が国会で取上げられたということになれば、少くとも総裁は今後は厳重にこの時間の問題については人員の配置などを適正にされ、恐らく今後こういう間違いがないようにされると思うのですが、そういうことになれば立ちどころにこれは数億、十数億か数十億か知らないけれども、収入減になるのです。こういう経営上重大な問題を、もう簡単にそういうことはありませんとか、調べられないとか何とか言つておるんでは、折角二割五分をお上げになつてもそれが何にもならないで、この市外通話を正確にし、度数を正確にしたことによつて帳消しになる、設備の拡充ができないということになるんじやないのですか。折角設備の拡充をして、私はこれはいいことだと思つておるのです。だからそういうことを考えればこれは二割五分と言われておりますが、これは四割値上げをしなければならんとか、或いは五割値上げをしなければこの五カ年計画というものは達成できないじやないか。総裁が折角おやりになるということも何にもならない。ただ加入者から取つていた不当材金を、今度は取らなくなつたということで二割五分が帳消しになつたということになりはしないかと思つて、心配して私は言つておるのです。余りに簡単にこれは僅少でございますとか、これはないとかいうようなことをおつしやつては困る。もつと衆智を集めて、不当徴収が幾らあつたかという数字をお出しにならなければ、私は、少くとも私個人としてはこの料金の値上げの問題は今後審議が十分できないんじやないかと、こういうふうに思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/38
-
039・梶井剛
○説明員(梶井剛君) 大変御親切なお話でありまして、私といたしましては勿論今後そういう誤まりのないように極力努めるつもりでおります。又現在における誤まりによつて過当に徴収したという金額につきましては、勿論お話の通り最善の努力をして調べてはみます。併し先ほど申します通りに、もう過去に過ぎ去つたことでありますから、そういう証拠物件でもありませんと、ただ記憶でこうだああだという数字も出ません。而も全国に拡がつております各電話局における事故の徴収でありますから、正確に数字を出すことが非常に困難だということはどうも止むを得んじやないかというふうに考えます。併しお話の通りに現在までのわかつております限りの過当な徴収につきましては、調べて御覧に入れます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/39
-
040・小林孝平
○小林孝平君 これに関連いたしまして、こういう事態が起きる原因の一つが、これはいろいろ原因がありますけれども、その一つといたしまして、これは先ほども総裁が、もうそういう申入ができないとおつしやいましたけれども、申入ができない理由の一つがあるわけです。それはどういうことであるかといえば、現在公社は料金の請求に当つて総額だけしかお示しにならない。基本料金幾ら、度数料幾ら、市外通話幾らというふうに総額だけぽんと出してある。どこに幾らかけたかわからない。これが総額でなく内訳であれば、これは先ほど問題になつた進駐軍の関係なんか直ちにわかるのです。そういう総額だけやつておられるからこういうことになるのです。この総額だけ示すなどという、こういう経営のやり方は、これは役所でやつておつた時分はいいけれども、公社になつたら少くとも改めなければならん。この総額だけ示すということは、これは料理屋並みの、料理屋のつけと大体同じです。内容はさつぱりわからん。ただ何千何百円、何万何千円……料理屋のつけ並みの経営をやつておられる。こういう非合理な経営をやつておられるんでは、先ほどの又もとに戻りますけれども、二割五分上げても三割五分上げても設備の拡充はできないんじやないかと、こういうふうに思うのですが、総裁は一体どういうふうにお考えになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/40
-
041・梶井剛
○説明員(梶井剛君) 只今のお言葉誠に御尤もだと思います。私自身がやはり料金を徴収されますときに今の総額だけ参りまして、ときによつてなぜこんなに多いんだろうと不思議に思うことがありますのですが、その際に市外通話の料金の内容を電話局に聞きますと知らしてもらえるものですから、事実においてどこへかけたかということも判明いたすわけであります。これは余談に亘りますけれども、自分の家の者はかけませんでもよく隣近所の人が来て市外通話をかけて行つて料金も何も置かないで行つておる場合があるのであります。そういう場合のことがよくわからんで払つてしまう。意外に多い料金を徴収されることがございます。今のお言葉の通りに料金の内容を基本料金と、度数料金と市外通話料金というように区別して出すことは非常に必要かと私は思います。なおその方法につきまして私自身もこれからやることでありますけれども、具体的によく事務を知つております営業局長からちよつとお答えいたしたいと思いますが、如何でしよう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/41
-
042・小林孝平
○小林孝平君 総裁は料金の徴収証を御覧になつたことはないのじやないかと思う。基本料金は幾ら、度数料金は幾ら、市外通話は幾らという数字は現在あるのです。市外通話の内訳が幾らだというのがないのです。総裁は如何にも御覧になつたようなお話だけれども、そういうものは全然見ておられないということを暴露しておられるのです。こういうことではどうも今までお話したことも相当あやしいものじやないかと思いますが、私は度数料は五で割れば、百円なら二十回かけたということははつきりわかつておるのです。市外通話は新潟へいついつか、何遍話かけた、仙台にいついつか何遍話かけたというその内訳が必要なんで、これをどういうふうにお考えになるかということをお尋ねしたのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/42
-
043・吉澤武雄
○説明員(吉澤武雄君) 今お話のありました通り、現在は実は市外通話一本、基本料、度数料、或いは託送料、こうなつておるのです。かねてからこの点につきましては非常に不親切で、何とかこれは細目ができないかという一般の要望のあつたことは十分聞いておるのです。併しこれを全国的にやりますとなかなかこれは手間がかかります。今日の料金の期日が一定の月末でありまして、それから十日間にすべてやるというような関係もございまして、実は未だに実施できないのでありますが、私どもの考えとしまして、こういうふうに今取運んでおります。お説のごとく市外通話につきましては、どこへ何通話かけたかということを明瞭にするということは非常に大事でございますから、今回I・B・M、アメリカの機械を実は東京に試験的に備えつけまして、機械的な作業によりまして明瞭にそれができまして、一々加入者のおかたに市外通話の分析ができ、且つ又度数料の点もはつきり何通話というようにいたしたいと、目下この機械を購入しまして、半分ほど実はできたのであります。実は早ければ本年中に丸の内一帯の局だけはそうしてみたい、こういう気がまえでございますが、これだけで放つて置くわけではございませんで、実は御不審の点があるかたには十分その内容をお電話なり或いは書面を以て御報告するということを実はやつておるわけでありますが、どうかそういうように御了承願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/43
-
044・小林孝平
○小林孝平君 まだいろいろ問題ありますけれども、本日はまあもう一つ極く簡単に伺いたいと思いますが、料金の徴収の問題で、電話料は郵便局なり或いは銀行なりに何月の何日までに納める、こういうことで我々は納めております。私はこれも公社になりましたら、金を取りに来るくらいの親切があつてもいいのじやないか、そういうことは今後おやりになるおつもりかどうか、そういうことはやる意思がないかどうか、お伺いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/44
-
045・吉澤武雄
○説明員(吉澤武雄君) 実はその点につきましても誠に官僚的だという一面の御批判やら御要望を伺つておりますが、或る所で試験的にやつて見たのですが、これは結局当時の逓信省或いは電気通信省時代だつたのですが、結局ガスや水道と同じに、こちらが行きまして金を集める、それは局員でなくてそういうふうな人を使いましてやつて見たのですが、残念ながら持逃げをされたような次第であります。然らばそういう代行機関に当るところの、しつかりした而も或る程度保証もしなければならん、保証金とかそういうこともその使う職員との間においても考えなければいかんということで、実は断行の域に達しておりません。従つてそれよりも私どもはどこにでも金を納められる、銀行へも納め得るようにするというようなことを考えましたが、期間が過ぎますというと全部電話局でなければならん、こういうことになつておる、これ又御不自由をかけております。それにつきましては今回の公衆法が施行されるならば、委託という方法もできまして、あらゆる期間にその電話料を納めるというようなことも考え、進んでこの徴収期以後におきましてもこちらが成るべく御連絡して、そうして一定の場所へお届け願えればいいというふうに、その面でサービスを考えておる、こういうことであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/45
-
046・小林孝平
○小林孝平君 持逃げの心配をされましたけれども、私もちよつと考えて見ました、そういう持逃げを心配するということになれば、新聞の料金でも、ラジオの料金でも、電気でも、ガスでもそういうことになる。電話料だけ持逃げするという確率が高いようにも私は思わない。それは簡単に持逃げをするから駄目だというようなことではなくして、それならもつと責任ある人を配置するとかやりようがあると思う。私はこれは非常に大きい金額の場合よりも、むしろ小さい二千円とか三千円とか払う場合は却つて煩わしいから忘れる、忘れておれば今度は止めてしまうということになつて非常に困るのです。だからそこをもう少し考えて、これは今持逃げだけを言われましたけれども、私は一律に月末に徴収するから時期的に困難であるというような御説明もあるかも知れませんけれども、それはむしろ月に三回ぐらいに分けてやつたら人員の配置上もよく行くのじやないかと思う。これは簡単にできませんということでなくして、金額の多少はありますけれども、ラジオでも何でもやつておるのに、電話料だけできないということは私はないと思います。だから一つこれも考えて頂きたい、こういうふうに思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/46
-
047・吉澤武雄
○説明員(吉澤武雄君) 実は持逃げだけのことで申上げたのですが、それ以外にもいろいろ実際に効果のある方法を考えまして、一応私どもも腹案を持つております。ただ直ちに全国的にやれませんから、そういう方法をできるだけ今後研究いたしたい、こう考えております。なお料金を月末に一カ所で同じように取ることにつきましては、御説のごとく人の経済上或いは加入者のかたのいろいろな家庭の都合もありますので、そういうようなことを考えまして、大都市におきましては大体地域ごとに日を異なりましてやつておる次第であります。これが効果がよければ全国的にそういうことをやりたい、成るべく加入者にもよく、又忘れないで電話料をお払い下さる、こういうことに今後十分注意いたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/47
-
048・小林孝平
○小林孝平君 まだ数点ありますけれども、本日はこの程度でやめますが、先ほどの不当徴収、不当というと語弊がありますが、間違つて余計取つたという料金の調べ、これは非常にお座なりのものでなくて、本当に今後の経営の合理化をやつて、二割五分で果してその料金の値上げが適当であるかどうかということにも関連いたしまして、もつとざつくばらんに資料といつては何ですが、見込をお聞かせ願いたい、こう思つておりますから一つお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/48
-
049・梶井剛
○説明員(梶井剛君) できるだけやつて見ます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/49
-
050・新谷寅三郎
○新谷寅三郎君 それに関連して、料金の徴収問題ですが、電話料は納める建前になつておりますけれども、各事業とも公営企業は非常に料金徴収のためにロスが多いのじやないかと思う。例えばN・H・Kの聴取料、水道料、電燈料、ガス代金というように、それぞればらばらに取つておりますが、これはやはり郵政大臣あたりに聞いたほうがいいかも知れませんが、こういう公営企業の料金を集めてくれるような公的な機関を作りますと、全体として非常に経費が安くなりますし、国民の側から言つても便利だということになる。こういうことについてはいずれ郵政大臣にもお伺いしたいと思つておりますが、お考えおき願いたいと思います。単に電話だけの問題でなくして、電話料については小林委員の御意見もありますが、それぞれに皆なばらばらに集めてやりますと、たしかN・H・Kの予算で見ましても、あれだけの約千万の聴取料を三月ごとに集めて廻るだけで二億幾らの経費がかかつておる。それぞれの公営企業はそれ以上の金を使つておるのじやないか。これは国家的に見て全般として考えなければならん問題だと思いますので御研究おき願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/50
-
051・梶井剛
○説明員(梶井剛君) 先ほど小林委員からのお話の通り、電話料だけが行かないで、加入者のほうから納めるという非難も随分私は聞いております。又納めないとすぐ通話を停止するぞと言つておどかすようなことを言つたりしますことも見聞しておりますが、只今新谷委員からお話のありました通り実際にこちらで徴収しますと非常に経費がかかるということもありまして、こちらからもらいに行くことについて、やらなればならないと思いながらもまだ研究過程にあるのでありますので、新谷委員のお話のように公共事業が数多くあるのであるから、そのものが皆共同して一つの徴収機関を作つて、そこに委託して徴収してもらうということになれば手数も大分省けて、経費も安くて済むという御意見は誠に結構な御意見でありまして、私どもといたしましてもそういうことができますれば、非常に幸いと思いますから、研究いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/51
-
052・津島壽一
○津島壽一君 これは質問ではないのですが、審議の段取りでちよつとお伺いしたい。今度のあれで非常に重大なのは料金の改訂増加で、ほかの案文等は前国会で殆んど御審議になつておるように伺つておりますが、これの内容が余り説明されていないのでありますが、その点この審議の日取りで、今日はあと時間もないのでしようが、この次は六日と申しましても、成るべく早い機会に料金の値上げの案の御説明を十分願つて、そうして質疑をしたいとこう思うのです。問題がたくさんあるでしようが、そういつた中心問題を一つ取上げて頂いて我々のほうに研究する時間の余裕を与えて頂きたいのです。いつまで審議されるか、向うの衆議院の予算の通過の時期もございまして、釣合いを図られてやつておられると思うのですが、これについてよく一つ説明を伺つて、そうして委員としてもその案の内容を細かく承知したい、それで考えたい、こういうふうに私は今後議事進行について委員長のお考えを承わりたいと、こういうわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/52
-
053・左藤義詮
○委員長(左藤義詮君) 先日金光監理官から大略は御説明があつたと思いますが、今おつしやつたような詳細な点については私どもも尽していないと思いますので、この次の機会に一割案が今度二割五分案になりますその内容の一々につきまして詳細御説明なり資料を頂いて審議いたしたい。津島委員の御動議如何でありますか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/53
-
054・左藤義詮
○委員長(左藤義詮君) さように一つ取計らいます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/54
-
055・三浦義男
○三浦義男君 ちよつとお伺い申上げたいのでありますが、四月から七月までは暫定予算で参りましたのですが、この間にやはり年度当初にお考えになつていたような建設計画が一部なりとも実行されておりましたのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/55
-
056・梶井剛
○説明員(梶井剛君) 国会解散によりまして四カ月間暫定予算でやるということになりました。従つて計画といたしましては料金値上げを含まない程度の金額が決定されております。それに伴いまして我々は年度当初から工事その他の手配をすべてしております。併し従来年度当初から工事が往々にして行われませんで、多くは九月頃、約半年近く経過してから初めて仕事が行われたというような欠点がございまして、従つて本年度はさようなことを是正する意味におきまして、前年度予算を提出するときに大体の手配をいたしまして、四月から着工しておりますけれども、併しこの四百六十一億の建設計画そのものが毎月心々平等に行くかと申しますると、資材その他の関係がありまして、年度当初は比較的少うございます、そこでそれを後半期において補つて行くという状態になつておりますので、今のところ四、五、六とは大体工事命令の出し方、それから工事の着手の仕方というものは順調に参つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/56
-
057・三浦義男
○三浦義男君 そうすると新規計画に、二十八年度の予算にそういうようなものを工事の発注なんか考えたわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/57
-
058・梶井剛
○説明員(梶井剛君) それを一次、二次と今回は分けておりまして、それが予算が通過しないうちに我々が実行するということはできませんものですから、一次は比較的自己資金と申しますか、値上げをしない状態において工事命令を出しております。そうして本予算が通過いたしましてから第二次の工事命令を出すという手配をしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/58
-
059・三浦義男
○三浦義男君 そうしますと、二十八年度の計画は予定通り行きます。でありますから建設費なんかにつきましては残りがないというようなお考えでおられるわけでありますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/59
-
060・梶井剛
○説明員(梶井剛君) ちよつと質問の……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/60
-
061・三浦義男
○三浦義男君 資金の計画は内容の変化はございましようが、総額におきましては四百六十一億というものは変らないわけでございますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/61
-
062・梶井剛
○説明員(梶井剛君) 先国会に出しました予算と今度のとは変らないのであります。併し工事命令そのものは四百六十一億をすぐに出しておりません。先ほど申します通りに内輪に、第一次の工事命令を出して、本予算が通りますれば八月以降におきまして第二次の工事命令を出す、こういうわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/62
-
063・三浦義男
○三浦義男君 四百六十一億二十八年度で消化し得るお見込で進んでいられるわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/63
-
064・梶井剛
○説明員(梶井剛君) 消化しなければならんつもりでやつております。消化し得るということは、ちよつと我々としても申上げかねるのですが、毎年毎年相当な繰越を出しております。従つて来年度に対しても繰越が絶無ということは申上げかねるのでありますが、そういう繰越をすることを極度に今度はないようにしようということで手配を進めて計画しておりますので、併し大体総予算の一割程度というものはいろいろな事情のために繰越されるのではないだろうかと思います。殊に昨年度は十二月に補正予算が通過いたしました。僅か三カ月の間の手配でありましたために、相当な遅延を来たしまして、百億近い繰越をいたしております。来年度に対しては我々は一割以下に繰越をとどめたいという考えでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/64
-
065・三浦義男
○三浦義男君 まあ残額がそうたくさんなければよろしいのでありますが、残額でも相当な額に上るようなお見込なれば、今度こうむりました西部地区の災害の復旧とか復興にこれを流用するようなお考えはないのでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/65
-
066・梶井剛
○説明員(梶井剛君) 現在の建設費が若し繰越すようであるならば、そのうちからして今度の風水害に対して使用する考えはないかというお尋ねのようでありますが、これはこの前申上げました通り、風水書に対しては一応予備金でやることになつております。それに対して若し不足が生じますれば、改めて自己の予算の中から差し繰る。その差し繰りができなければ風水害の復旧費というものを国会に出さなければならんと考えております。先だつて申します通り、損害額は約十五億から二十億、予備金は約十億ございますから、取りあえずはこの復旧をやることになるのであります。そうして、場合によりましたら一カ年で本復旧ができなければ、二年に亘つてやる。併し応急復旧は二十日以内に全部やりますから、一応回線その他の開通はできると思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/66
-
067・三浦義男
○三浦義男君 結構です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/67
-
068・久保等
○久保等君 特に審議の意味で御質問するというよりも、議事進行で多少資料のようなものを出して頂くと便利だと思いますので、そういう意味での質問をするわけなんですが、今度の法案にも出ておりますが、例のPBXの問題ですが、これについて現在の実状というようなものをもう少し資料によつて出して頂くと審議に便宜だと思います。それは具体的にどういうふうな問題かと申しますると、戦時中或いは戦後PBXがいわゆる日本電設会社というような会社で以てやつておつた時代がありましたが、それから今日公社に一元化されてまだ数年、四、五年くらいにしかならないのですけれども、この電話設備会社でやつておつた当時のPBXの保守状況と申しますか、配線状態、そういつたものと今日の公社でやつている現在の回線の状況、これは特に保守状況を中心にしたもののデータを少し作り上げて出して頂くと非常に幸いだと思うのですが、それから更に又曾つて電設会社等にPBXに関係しておつた従業員、そういつたものの数、更にこれらの人が接収と言いますか、一元化された当時は、当然殆んど大部分がこれら公社の従業員になつておるのですが、そういつた人員数、そういつたものの状況、それからまあ殆んど大部分が公社の従業員になつておるわけですが、今日PBXを自営がやれるという形に法案としては出て来ておるのですが、その場合の民間における現在の工事能力、こういつたようなものは、極めて抽象的になるかも知れんけれども、或る程度公社として把握しておられれば御説明を願いたいというように考えるのです。これは今でなくても結構ですが。それから更にPBXの収支状況と言いますか、公社が今日やつておつて、必ずしも明確に収支も区分できない問題もあるかと思うのですが、概括の、そういつた点の収支状況をお知らせ願えれば幸いだと思うのです。更にPBXの、非常にこれは一般電話についてもそうですが、なかなか需要に応じ切れないという状態になつておりますが、PBXの設置の需要があるのに対して応じ切れないことは、PBXの場合についても同じだと思いますが、六大都市で大体結構だと思うのですが、六大都市あたりの積滞数といいますか、そういつたようなもの、それから更に最近やつと公社になつたばかりで、一般的な電気通信事業についてもいろいろ対策を考えておられると思うのですが、従来の政府事業でやつておつてはいろんな面でやりにくかつたと思うのですが、少くとも公社になつていろんな点で新らしい対策を立てておられると思うのですが、PBXの問題についても、特別にそういつた問題についてお考えになつておられれば、そういつた点についての御説明を願いたいというように考えるのです。今申上げましたのは以上大体私の思い付いた点を申上げたのでありますが、更になおほかに参考になるような点があれば一つ御説明を願えるような資料をお願いしたいと思います。特別に個々の問題についての質疑を私申上げているのではなくて、資料をお出し願いたいということで申上げたいと思うのですが、よろしうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/68
-
069・梶井剛
○説明員(梶井剛君) 今のお話の資料はできるだけ早く整えて差上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/69
-
070・左藤義詮
○委員長(左藤義詮君) 私からも資料をお願いしたいのですが、ここに料金改訂案の比較を頂きましたが、国際電電会社との関係ですね、そのほうの機関が、今度の料金値上げでどのくらいに響くものか、これは今非常に貿易の問題が重要になつておるのですが、万一、相手のあることですからすぐできんとしても、若干でも将来はね返つて、ただでさえイギリスがドミニオンなどで非常に安くやつておるのに対して、通信料金が高いため日本の商社が苦しんでおる、これが更に負担が重なるようなことに直接間接に響きはしないか、そういうような含みにおきまして公社と会社との関係を、一つ数字をお示し願いたいと思います。これは今わかりますか、或いは資料として。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/70
-
071・梶井剛
○説明員(梶井剛君) これは料金値上げによつて国際電電に及ぼす影響……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/71
-
072・左藤義詮
○委員長(左藤義詮君) そうですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/72
-
073・梶井剛
○説明員(梶井剛君) これは、資料はできます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/73
-
074・左藤義詮
○委員長(左藤義詮君) 九日に公聴会を開きます公述人は、委員長と理事にお任せを頂いておるのでありますが、大体各界からそこに六名候補者を出しておりますが、なお一般から募集しておりますので、これは土曜日で締切りますので、その後に選考したいと思いますが取りあえずこの六名について決定することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/74
-
075・左藤義詮
○委員長(左藤義詮君) それではさように決定いたします。なお二名は理事のかたと御相談の上決定いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後三時三十六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614847X00619530703/75
4. 会議録のPDFを表示
この会議録のPDFを表示します。このリンクからご利用ください。