1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十八年五月二十七日(水曜日)
午前十時五十七分開会
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委員氏名
理事 上原 正吉君
理事 松原 一彦君
大野木秀次郎君
工藤 鐵男君
中川 幸平君
河井 彌八君
成瀬 幡治君
上條 愛一君
昭和二十八年五月二十一日右の者本委
員を辞任した。同日議長において本委
員を左の通り指名した。
井上 知治君
上原 正吉君
白波瀬米吉君
田中 啓一君
長島 銀藏君
井野 碩哉君
高瀬荘太郎君
竹下 豐次君
小酒井義男君
松本治一郎君
矢嶋 三義君
天田 勝正君
松原 一彦君
堀 眞琴君
野本 品吉君
同日議長は左の者を委員長に指名し
た。
小酒井義男君
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出席者は左の通り。
委員長 小酒井義男君
理事
上原 正吉君
竹下 豐次君
委員
井野 碩哉君
松本治一郎君
矢嶋 三義君
松原 一彦君
野本 品吉君
国務大臣
厚 生 大 臣 山縣 勝見君
政府委員
内閣官房長官 福永 健司君
総理府恩給局長 三橋 則雄君
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本日の会議に付した事件
○理事の互選
○厚生省設置法の一部を改正する法律
等の一部を改正する法律案(内閣送
付)
○恩給法の特例に関する件の措置に関
する法律の一部を改正する法律案
(内閣送付)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00119530527/0
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001・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) 只今から委員会を開会いたします。
本院規則第三十条の二によつて理事の互選を行います。本委員会の理事の数は三名でございます。互選の方法について皆さんにお諮りいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00119530527/1
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002・松原一彦
○松原一彦君 只今議題になりました理事の互選の件につきましては、成規の手続を省略して委員長に一任することの動議を提出いたします。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00119530527/2
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003・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) 松原委員の動議に御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00119530527/3
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004・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) 御異議ないと認めます。
それでは私から上原正吉君、長島銀藏君、竹下豐次君、以上の三君を理事に指名いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00119530527/4
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005・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) 次に厚生省設置法の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案につきまして山懸厚生大臣から提案の理由を御説明願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00119530527/5
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006・山縣勝見
○国務大臣(山縣勝見君) 只今議題となりました厚生省設置法の一部を改正する法律等の一部改正する法律案の提案理由について御説明申上げます。
この法律案は、厚生省の外局であります引揚援護庁の機構を明年三月三十一日まで現機構のまま存置いたそうとするものであります。御承知のように、引揚援護庁は、海外からの引揚同胞に対する援護、未帰還者の調査究明、未帰還者留守家族の援護、戦傷病者戦没者遺族の援護等を所掌いたしておるのであります。ところが同庁は、厚生省設置法の一部を改正する法律の規定によりますと、本年四月一日から厚生省の内局に縮少小改編されることになつていたのでありますが、国民が多年に亘つて待望いたしておりました中共地域からの引揚が開始されることとなりましたので、帰還者の受入援護の万全を期するためには従来の機構を存続する必要があると認め、とりあえず本年五月三十一日までの二カ月間の応急措置のための関係法律案を参議院の緊急集会に提案いたし、その議決をみた次第であります。
併しながら中共地域からの引揚は現に進捗中であり、特に今次の引揚につきましては、帰還者の援護並びに未帰還者の消息究明等につきまして特段の配慮を払い、整々一貫円滑的確に業務をとり進める必要があるのであります。このような事情から政府といたしましては、引揚援護庁の現行の機構を本年度末まで存置し、重要な引揚問題の処理に万遺憾なきを期したいと存ずる次第であります。
以上の趣旨を了とせられ愼重御審議の上速かに御可決あらんことを切望する次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00119530527/6
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007・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) 本法律案は予備審査でありますので、今日は提案理由の説明だけで次の議題に移りたいと思います。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00119530527/7
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008・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) 続いて恩給法の特例に関する件の措置に関する法律の一部を改正する法律案提案理由の説明を。速記をとめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00119530527/8
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009・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) 速記を始めて下さい。それでは内閣官房長官から提案の説明をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00119530527/9
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010・福永健司
○政府委員(福永健司君) 只今議題となりました恩給法の特例に関する件の措置に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を説明いたします。
この法律案は、昭和二十一年勅令第六十八号恩給法の特例に関する件の有効期限を昭和二十八年七月三十一日まで延長しようとするものであります。恩給法の特例に関する件は、昭和二十年十一月二十四日連合国最高司令官から発せられた覚書に基きまして、旧軍人軍属及びその遺族等の恩給を廃止又は制限するため制定されたものであります。これらの廃止又は制限された旧軍人軍属及びその遺族等の恩給の平和条約の効力発生後における措置につきましては、去る第十三回国会において成立しました昭和二十七年法律第二百五号恩給法の特例に関する件の措置に関する法律によつて、総理府の附属機関として設置された恩給法特例審議会の公正妥当な結論を待つて措置されることになり、その措置の講ぜられるまでの間即ち本年三月三十一日まで、恩給法の特例に関する件は法律としての効力を有するものとして存続せしめられることとなつたのであります。恩給法特例審議会は愼重に調査審議の結果、昨年十一月二十二日政府に対し旧軍人軍属及びその遺族の恩給に関する重要事項に関し建議し、政府は右建議の趣旨を尊重し、国家財政の現状その他諸般の事情の許す範囲内で、旧軍人軍属及びその遺族の恩給の善後措置を講ずるため、これに関する法律案及び予算案を前国会に提出いたしたのでありますが、国会解散のため審議未了に終りましたので、さきの参議院緊急集会において恩給法の特例に関する件の措置に関する法律はその一部を改正され、恩給法の特例に関する件の有効期限はとりあえず本年五月三十一日まで延期され、目下その措置につきまして衆議院の同意が求められているところであります。
ところで、政府におきましては近くこれらの恩給の善後措置に関する法律案及びこれに要する予算案を国会に提出する予定でありますので、善後措置に関し何分の審議を経る間だけ即ち本年七月三十一日まで恩給法の特例に関する件の効力を延長するため、恩給法の特例に関する件の措置に関する法律第二条を改正いたそうとするのがこの法律案の内容であります。
以上がこの法律案を提出するに至りました理由及び内容であります。何とぞ速かに御賛成あらんことをお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00119530527/10
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011・松原一彦
○松原一彦君 官房長官に伺いますが、多分私のは杞憂に属するものとは思いますものの、この法律案は実は私ども非常に遺憾とした法律であつて、日本が独立すると同時に勅令第六十八号によつて数百万に上る軍人の恩給権は復活することになつておるのであります。それを政府は更に占領治下と同じように一カ年間この復活を抑圧いたしておる。それがこの法律案であることは御承知の通りであります。軍人関係ばかりではない、正しい意味から見ましても誠に遺憾千万な法律であつたのでありますが、その当時一カ年間抑圧せなければならない理由はないではないかということに対しまして、前官房長官からは、又大蔵大臣からも年度内においても特例審議会から適切なる答申が出れば、予算措置の許す限りにおいて年度内においても復活を講ずるという御答弁があつた。従つて十一月に答申が出ましたので、明年度予算に一年分を入れて頂けば一月分から復活ができるという喜びを皆持つておつたのであります。それが今回そうならないで更に解散によつて五月三十一日までこの法律案が延長実施せられることになり、又これが七月三十一日まで延びるということになりますと、世間でこの関係下にある人たちは、更に一年半近くも既得権の復元が延ばされることが可能のような誤解を持つと思います。多分そうではないのでこれは一応ここまで延ばしておいて、新らしく御提案になる予算では一月に遡るか或いは四月の年度初めに遡つて実施せられるものと私は推定するのであります。これを明らかにしておいて頂かないと非常な不安に駆られ、又全国からおびただしい陳情、請願がやつて参ると思う。七月三十一日まで延長するということは恩給権を七月三十一日まで復活を停止するということに聞えるのであります。そうではないのであつて一応延しておいて、適正な措置を講じて予算に盛り上げて遡つて支給することもあるという意味だと私は信じますから、その点を明らかにしておいて頂きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00119530527/11
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012・福永健司
○政府委員(福永健司君) 我が国の現状を考えますといろいろ検討すべき点があろうとは思いますが、只今のところ政府といたしましては、でき得ますならば本年四月に遡りまして恩給を支給するようにいたしたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00119530527/12
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013・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) ほかに質疑もおありになると思いますが、本日は提案の理由の説明を受けて質疑は次回に譲りたいと思います。御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00119530527/13
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014・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) 御異議ないと認めます。
それでは本日の委員会はこれにて散会いたします。
午前十一時十八分散会
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