1. 会議録本文
本文のテキストを表示します。発言の目次から移動することもできます。
-
000・会議録情報
昭和二十八年六月二十七日(土曜日)
午前十時二十五分開会
—————————————
出席者は左の通り。
委員長 小酒井義男君
理事
上原 正吉君
長島 銀藏君
竹下 豐次君
委員
井上 知治君
白波瀬米吉君
井野 碩哉君
高瀬荘太郎君
松本治一郎君
松原 一彦君
野本 品吉君
国務大臣
国 務 大 臣 木村篤太郎君
政府委員
宮内庁次長 宇佐美 毅君
皇室経済主管 西原 英次君
保安政務次官 前田 正男君
保安庁長官官房
長 上村健太郎君
保安庁経理局長 窪谷 直光君
事務局側
常任委員会専門
員 杉田正三郎君
常任委員会専門
員 藤山 友作君
—————————————
本日の会議に付した事件
○皇室経済法の一部を改正する法律案
(内閣送付)
○皇室経済法施行法の一部を改正する
法律案(内閣送付)
○保安庁法の一部を改正する法律案
(内閣送付)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/0
-
001・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) 只今より内閣委員会を開きます。
先ず前回提案説明を承わりました皇室経済法の一部を改正する法律案、並びに皇室経済法施行法の一部を改正する法律案の二案について質疑を続行いたします。御質疑のおありの方は御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/1
-
002・松本治一郎
○松本治一郎君 前回資料を請求いたしておりました、その資料がここに参つておるのでありまするが、この資料によりますると三宮の収入がここに出ておるようです。併しこの三宮の中に、各種団体の総裁とか何々会長というようなものになつておられると考えておりますが、何と何という会に関係されておるか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/2
-
003・宇佐美毅
○政府委員(宇佐美毅君) 秩交宮家から申上げますと、秩交宮妃殿下はたしか結核予防会の総裁をしておられたと存じます。それから高松宮は日本デンマーク協会、財団法人国際文化振興会、財団法人日本美術協会、日本バスケツト・ボール協会、財団法人日仏会館、大日本蚕糸会、財団法人東京動物園協会、財団法人精神衛生普及会の各総裁、名誉総裁をしておられます。
妃殿下は社団法人東京慈恵会、中宮寺寿光会の総裁をしておられます。三笠宮殿下は社団法人レクリエーシヨン協会総裁であります。妃殿下は恩賜財団母子愛育会総裁でございます。只今手許でわかつておりますのはその程度でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/3
-
004・松本治一郎
○松本治一郎君 それらの役付きになられて、それに対する報酬はあるのでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/4
-
005・宇佐美毅
○政府委員(宇佐美毅君) 各皇族さまは名誉職の総裁で報酬はないものと伺つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/5
-
006・松本治一郎
○松本治一郎君 この皇室財産の増減一覧表の中に下総の御料牧場という分が出ておりますが、この御料牧場には牛馬がどれだけいるのでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/6
-
007・宇佐美毅
○政府委員(宇佐美毅君) 大体只今の記憶では牛と馬が約六十頭ずつだと思います。
そのほか豚、鶏、羊等があります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/7
-
008・松本治一郎
○松本治一郎君 そこへ何か作られているものがありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/8
-
009・宇佐美毅
○政府委員(宇佐美毅君) 多少の野菜、それからそういつた牛馬の飼料、そういうものを作つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/9
-
010・松本治一郎
○松本治一郎君 そのほかにバターとかチーズは作られていないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/10
-
011・宇佐美毅
○政府委員(宇佐美毅君) バター、チーズの類を作つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/11
-
012・松本治一郎
○松本治一郎君 その一年間の生産高はどんなものでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/12
-
013・宇佐美毅
○政府委員(宇佐美毅君) 只今手許にございまする資料で申上げますと、二十六年度の実績でございますが七百八十七万円の収入でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/13
-
014・松本治一郎
○松本治一郎君 これは作つて販売されておるということになるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/14
-
015・宇佐美毅
○政府委員(宇佐美毅君) その収入は、全部生産品は払下げるのでございまして、その収入は大蔵省に入つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/15
-
016・松本治一郎
○松本治一郎君 私の皇室経済会議に出ておつたときに質問したそれに対する答弁では、五十八貫目しか作つていない、皇室一家の自家使用量だと、こういうことを聞いておつたのでありますが、今では七百八十万円に相当するものが作られておるということになるわけですね。今まで御料林と言われておつた、それはどうなるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/16
-
017・宇佐美毅
○政府委員(宇佐美毅君) 御料林は農林省に移管しまして、農林省の林野局で国有財産として管理経営をいたしておるわけでございます。ただ那須の御料地の中に雑木林が少しございます。それを除くほか殆ど全部が農林省に移管されております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/17
-
018・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) ほかに御質疑ございませんか。ほかに御質疑がないようでしたら本案について一応本日は質疑をこれで打切つたらどうかと思います。如何でございますか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/18
-
019・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) ちよつと速記をとめて下さい。
〔速記中止〕
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/19
-
020・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) では速記始めて下さい。
次に保安庁法の一部を改正する法律案、予備審査でございます。議題といたします。先ず木村保安庁長官の提案理由の説明を求めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/20
-
021・木村篤太郎
○国務大臣(木村篤太郎君) 只今議題となりました保安庁法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申上げます。
保安庁の職員の定員は、十一万九千九百四十七人でありますが、今回これを十二万三千百五十二人に、即ち、三千二百五人を増員しようとするものであります。この三千二百五人のうち二千七百三十三人が警備官、残りの四百七十二人が保安官及び警備官以外の職員であります。
警備官の増員につきましては、わが国の海上警備力を増強するため、先般国会において御承認を得ました日本国とアメリカ合衆国との間の船舶貸借協定に基き、政府は、当初の予定に八隻のパトロール・フリゲートを追加し総計パトロール・フリゲート十八隻及び大型上陸支援艇五十隻の貸与を受けたいと考えまして、追加八隻分のパトロール・フリゲートを運航する等のため必要な海上員を増加いたしますほか、第三幕僚監部に勤務する警備官を増員し、警備隊の部隊、学校その他の施設を新たに設け、又は充実するため必要な職員の増加を図ろうとするものであります。
保安官及び警備官以外の職員で増員されまする四百七十二人は、保安研修所及び保安大学校の教育訓練を行い、技術研究所の研究、調査の充実を図り、且つ、保安庁の調達、施設その他の業務遂行の円滑を期する等のため必要な職員であります。
以上、本案の要点を申上げたのでありますが、何とぞ慎重御審議の上、速かに御賛成あらんことをお願いいたします。
なお補足説明は経理局長よりいたさせたい、こう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/21
-
022・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) 続いて本案について政府委員の補足説明を求めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/22
-
023・窪谷直光
○政府委員(窪谷直光君) 大臣の御説明を補足いたしまして若干御説明いたしたいと思います。
お手許に配付をいたしました定員の増加内訳という表につきまして概略を御説明申上げます。
先ず警備官の増員でございますが、第二幕僚監部の定員は現在極めて少数でございまして、その任務の遂行に支障を生じておりますのでこれを増員しようとするものでございまして、その他の陸上員の内訳は地方総監部通信所、総合術科学校及びヘリコプター並びに軽飛行機関係の要員を増加しようとするものでございます。警備官のうちで保安研修所の五名、保安大学校の二十三名というのは、保安研修所及び保安大学校におきまして警備官として教育訓練に当ります者を増加しようとするものでございます。
技術研究所の警備官五人は船舶等の技術研究のために増加しようとするものでございます。
次に船舶乗組員の増加の内訳は、先ほど長官から御説明がありましたように、パトロール・フリゲート八隻を追加して貸与を受けたいと考えておりますので、これに伴いまして直接運航に必要な増員を図る等のためでございます。予備員は船舶乗組員の事故及び陸上におきまする訓練等に備えまして船舶乗組員の約二割を見込んでいる次第でございます。
次に保安官及び警備官以外の職員でございますが、即ちこれらの職員は制服を着用いたさない職員でございまして、長官官房及び各局で事務官、雇傭人二十九人、保安隊即ち第一幕僚監部関係で調達、施設等の関係の職員といたしまして百二十八人、警備隊即ち第二幕僚監部の関係で第二幕僚監部、各地方総監部、総合術科学校等の職員といたしまして百二十八名を増加いたしました。
なお保安研修所の職員の十名、保安大学校の教官その他百二名、技術研究所の技官その他七十五名を増加しようとするものでございまして、いずれもこれらの諸機関におきまする事務乃至研究等の要員を充足いたしたいというのでございます。
以上を以ちまして定員の増加の内訳の概略の御説明を申上げました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/23
-
024・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) 続いて前国会におきますところの本法律案の当委員会における審議の経過を杉田専門員より説明を求めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/24
-
025・杉田正三郎
○専門員(杉田正三郎君) この保安庁法の一部を改正する法律案は前国会にも提案せられまして、当委員会では二回委員会を開きまして審議が進められたのでございまして、前国会に提案せられました法律案と今回提案せられました法律案とを比べますと、数の上において五名の違いがございます。第七条中十一万九千九百四十七人を十二万三千百五十二人に云々というところの今回の数字が、前案では十一万九千九百四十七人を十二万三千百五十七人にと、五人殖えておりますのが、今回の案では五名減つておるという点がこの法律案で違つておる点でございます。
この委員会で前回審議せられました際、丁度審議の途中で終つてしまつたのでございますが、審議の中で特にここに御参考として御報告申上げておくのが適当と思いまする点の一、二を御紹介申しておこうと思います。
それは今回のこの提案で警備官の増員、その中で船舶の乗組員が非常に大幅に増員になつておるのでございますが、これは先ほど御説明がありましたごとくに、フリゲートが前年度では十隻貸与せられておりましたので、それに必要な要員がこの船舶乗組員として定員に盛り込まれておつたのでございますが、その後八隻追加せられまして八隻分のフリゲートが貸与せられることになりまするので、それの必要な要員が今回の船舶乗組員の増員としてここに挙げられておるわけでございまするが、政府委員のほうから、この前の御説明では将来更に自衛力の漸増計画といたしまして百三十億の新造船費を予算に計上しておる。そこでこれらの新造船費の内容なり又これに要する乗組員新定員はどういうことになるかというような御質問がございまして、それに対して政府側の答弁といたしましては、将来この百三十億の造船費で造船する計画としては千六百トンの警備船が六隻、千トンの警備船が三隻、それから工作船が千トンが一隻、四十トン乃至六十トンの警備船が六隻、なおそのほかに掃海船大型のものが二隻、小型のものか四隻、それから雑船が十数隻、これらのものが今挙げました百三十億の造船費で造船計画を進めておるということでございます。ただ併しながらこれらの造船はその造船の設計などの関係もあり、又造船の計画ができ上りましてこれを発注いたしましても竣工までには八カ月乃至十カ月の期間を要する関係上、大体二十九年度にはでき上るのではなかろうかというお話でございましたが、併しこの予算が少し遅れましたので或いは少し遅れるのではないかというふうにも考えられるのでございます。そこでこの二十九年度に仮にこれらの船ができ上る計画といたしまして、その際には更にその船舶に乗込む要員が必要であるというので、そのときの政府の説明では、千三百人見当の定員が更に二十九年度には増員せられるのではないかというようなお話でありました。
それからなお海上保安庁との関係についての質疑がございまして、海上保安庁の船は小型でもあり、又スピードその他において能力が相当劣つておる。これらの船で海上の人命財産の保護は不十分と思われるから、必要な場合においてはこの保安庁のフリゲートなり或いは上陸用支援艇などを以て応援するような必要があるのではなかろうか、即ち彼此融通するようなことが極めて適切ではなかろうかというような御質問がございまして、それに対して必要な場合においては保安庁法の六十五条によつて海上の人命財産保護のため、保安庁のこれらのフリゲートなどの船が海上保安庁を応援するということもできることになつておりまして、それらの融通は十分法の上でも考えられておる。但しこれは常時というわけではなく、緊急の必要のある場合緊急の措置として初めてかくのごとき措置ができるのである。それはこの保安庁法の六十五条にも明文がございます。
前回の委員会における質疑の要点といたしましては以上挙げたような点でございます。御参考までに御報告申上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/25
-
026・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) 本案について御質疑のおありの方は順次御発言をお願いします。
質疑が特別おありでないようでしたら、本日は提案説明のみ求めておいて、質疑は次回に譲つたらどうかと思いますが、如何でございますか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/26
-
027・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) それでは本案に対する質疑は次回に続行することにいたします。
本日はこれにて散会いたします。
午前十一時一分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614889X00519530627/27
4. 会議録のPDFを表示
この会議録のPDFを表示します。このリンクからご利用ください。