1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十八年七月二十日(月曜日)
午後三時二十四分開会
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出席者は左の通り。
委員長 片柳 眞吉君
理事
森田 豊壽君
委員
雨森 常夫君
川口爲之助君
横川 信夫君
上林 忠次君
北 勝太郎君
河野 謙三君
河合 義一君
清澤 俊英君
鈴木 強平君
政府委員
農林政務次官 篠田 弘作君
農林大臣官房長 渡部 伍良君
農林省農林経済
局農業協同組合
部長 谷垣 專一君
事務局側
常任委員会専門
員 安楽城敏男君
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本日の会議に付した事件
○農林政策に関する調査の件
(特定中小企業の安定に関する臨時
措置法の一部を改正する法律案に関
する件)
(農業協同組合の運送事業に関する
件)
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001・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 只今から農林委員会を開きます。
最初に特定中小企業の安定に関する臨時措置法の一部を改正する法律案、この件を議題にいたします。ちよつと速記を止めて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/1
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002・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 速記を始めて下さい。この件につきましては、先ほどの御懇談で朗読いたしましたような申入れをいたすことに決定いたしまして御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/2
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003・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 御異議ないと認め、さよう取計らいます。なお農林大臣は予算委員会で、只今出席がどうしてもできませんので、政務次官が出席をされましたので、御質疑があればお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/3
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004・河野謙三
○河野謙三君 先ず政務次官に伺いたいのですが、この法案によりますと、性格上、只今衆議院に並行して上程されておりまする独禁法の一部改正と全然これは性質が同じものだと思う。これは政府提案であります。政府提案の独禁法の一部改正につきましては、これはすべて所管の大臣が公取委員会と会議して決定するようになつております。次にこの法案によりますと、一切所管大臣、而も所管大臣が通産大臣一本にきまつておる。この通産大臣一本にきまつておることにつきましては、改めて通産委員会でその疑義を質しますが、農林省として、今までこの法案につきまして御検討はされておると思います。議員提案であつても御検討はされておると思います。その場合にこれを所管大臣一本でお任せすることが、これがいいとお思いになつておりますか。そういうことによつて非常に私は危険が多いと思いますが、それらの点についての農林省の見解を伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/4
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005・篠田弘作
○政府委員(篠田弘作君) 只今独禁法が国会において問題になつておることは御指摘の通りであります。大体独禁法は大企業についての問題でありまして、現在提案されておるものは中小企業についての安定に関する臨時措置の問題でありますから、そこに独禁法と同じように、或いは公取その他の意見を聴取するということになれば、これはちよつと今ここで直ちに私の考えを申上げることはまだ本当はコンプリートされておりませんが、相談を、そういう必要があれば通産省或いは公取ともよく打合せをしてやる必要があると、こういうふうに考えます。ただ今ここに出しておりますのは中小企業でありますから、独禁法は飽くまで大企業に関する問題でありますから、多少性質が違うのじやないかと、こういう考えを持つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/5
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006・河野謙三
○河野謙三君 これは私は実は全然性質が違うと思うのです。性質が同じであつて而も中小企業のほうが認定がむずかしいのです。需給関係が非常にバランスを失しだかどうか、その業態がどれだけ損失をこうむつて堪え得られなかつたかどうか、そのようなすべての認定はこれは大企業のほうが楽ですよ。中小企業のほうは認定がむずかしい。これは私は意見が違わないと思う。そういうような認定のただでさえむづかしいところを、一方的の立場にある通産大臣にそれらの業種の経営状態を認定させるということは私は非常に危険だと思う。そういう危険だからということで、独禁法の改正においても当初は法案が議会に出る前におきましても、公取委員会がこれを認定する、所管大臣はその場合にタツチしないということで縄張り争いか何か知らないけれども、所管大臣を一枚加えて公取委員会と会議するというようなことでごまかした。ところが議会に出して見たら、新聞の伝えるところでは、やはり議会では正しい意見が出る。私から見れば、改進党かどこからか、この政府原案の独禁法の一部改正についてはこれは所管大臣は除く、そうして公取委員会一本で認定をさしたほうがいいと、こういうふうな意見さえも出ておるように聞いておる。そういうことであつて、これは衆議院でどういうふうに修正するか知りませんけれども、少くとも今政務次官がおつしやるように、大企業についてはそうであるけれども、小企業は少し事情が違う。私は重ねて言うけれども、小企業こそ認定がむずかしい、これは私は政務次官少しお考えが違やしないかと思う。これは改めて私はお伺いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/6
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007・篠田弘作
○政府委員(篠田弘作君) 必ずしも河野委員の説に反対しているわけではありません。現在の公取の事務能力というものから見まして、中小企業まで手が伸びるかどうかという問題が一つあります。それから中小企業の実態というものは、今まで余り関係しておらない公取よりも、むしろ通産或いは農林の関係のほうがよくわかつておる、こういう問題です。併しこれは議員提出立法でありますから、議員の側におかれまして、公取にやらせることが非常に工合がいいと、こういうふうにお考えになれば、それでも農林省は別に反対する意思はありません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/7
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008・河野謙三
○河野謙三君 勿論議員立法でありますから、政府の容喙するところでないと言われればそれまででありますが、併し一応法案が通つた以上は、行政官庁としてその運用については行政官庁が責任を持たなければならない。そこで私単に固く受取らないで、軽く受取つてもらいたいと思う。農林省がこの法案に対して私が質問をする個所についてどういうような見解を持つておるか、決して政務次官の答弁によつて、政務次官がこう言つたからといつて、鬼の首でもとつたように喜ぶわけではありません。そこで公取にも相談がない。もつと怪しからんことは、この中に農林物資がちやんとある。例えば玉糸の問題であるとか、合板の問題であるとか、「なたね」の搾油業とか、こういう明らかに農林物資であるにもかかわらず、これさえも通産大臣の独裁によつてこの運用がされるということになつております。これに対して農林省はこれでいいのですか、どうですか、これを伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/8
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009・篠田弘作
○政府委員(篠田弘作君) 先の問題につきましては、農林省の見解は、私が先ほど申上げたように、公取の事務能力というものが現在非常に不足であるということと、業者の実態に最も通暁しておる者が通産、農林関係である、こういう立場からこの問題につきまして、あなたの公取に入れたらいいではないかという見解については、そういう見解を持つておるわけであります。それから農林省の現在指定された清原飲料というような農林省関係のものが含まれておるにもかかわらず、通産大臣だけでそれでいいのかと、こういう問題につきましては、これは衆議院の委員会におきまして、こういうふうに通過させられたというようなわけでありまして、農林省の希望といたしましては、農林関係の品目については主務大臣は農林大臣であるというようにしたいという希望は持つておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/9
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010・河野謙三
○河野謙三君 ここで実は特に私は政務次官に頼みたい。もともと政務次官は、私はよく知つておりますが、あなたは政務次官という型にはまつた立場は不得手なんで、むしろ政治的に動くのを得意とするので、この議員立法をあなたの政治力を以てもう少し自由党を動かしてもらいたい、こういうめちやなことをさせないように……。これを特に私は政務次官にお願いするわけです。それから今玉糸とか、「なたね」の搾油業その他についてお話がありましたが、これは一体、先に農林省は繭糸価格安定法という法律を出しておりますが、これは要するに製糸業者を救値する法律ではない。養蚕農家を救済するために繭糸価格安定法という法律が現に実施されておる。ところがこういう玉繭のこういうようなものが出て来ると、それと一体どういう関係になると思いますか。又これからそのうち本院に廻つて来るでしようが、農産物価格安定法という法律を今国会に出しておる。これも議員提案のようなことになつておりますが、農産物価格安定法の中に「なたね」の買上という問題がある。それから今度の法律によつて「なだね」の搾油業者を通産大臣が所管をする。これはどういうようになるか、この点をはつきりしてもらいたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/10
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011・篠田弘作
○政府委員(篠田弘作君) 玉繭その他も将来追加されると思います。そのときになりまして或いは「なたね」も追加されるでありましよう。そのときになりまして、只今言われましたように「なたね」の搾油業者が通産大臣の管轄に入るということは農林省としてどうかというお話でありますが、これは確かに我々のほうとしては同感であります。そこでそういう農林関係の問題につきましては、農林省としては今申した通り、農林大臣の所管に、主務大臣を農林大臣にしたいという希望を持つております。ただ実は河野君から言われましたが一いろいろ水害その他飛び廻つておりましたので、説明役を引受けておりますけれども、この法案が自由党で検討されましたときには、私はそこにおらなかつたわけで、多少の手落ちはあつたと思いますが、今申しましたように、こういう農林関係のものについてはできるだけ農林大臣にして頂きたい、こういうふうに考えております。一つ御協力を願いたいと、こう思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/11
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012・河野謙三
○河野謙三君 私は大いにこれから篠田政務次官に党内をやつてもらいたいと思いますから、御参考までに申上げたいと思いますが、通産省ということろは農林省と少し違うんですね。農林省というのは農民の味方のような顔をしておりますけれども、又事実農民の味方でありますけれども、といつて通産省みたいに何でもかんでも世間をかまわず農民一本ではない。私はそれでいいと思うが、通産省というのは、通産省関係の業者さえ儲ければかまわない。その極端な例は、これもこれから法案になつて出て来るでしようけれども、肥料問題で、今まで肥料原価で農林省が硫安が八百円、通産省が九百三十円であつた。硫安の原価計算で常に農林省と通産省とで百円以上違う。明らかにこれは一つの、通産省というのは業者、メーカー一本というので以て消費者のことはかまわない。こういう役所ですよ。人間というものはふだんが大事だ。通産省というのがふだんがよければだが、ふだんの仕事が悪い。最近は……。であるから信用できない。一事が万事なんだ。そういう意味合で、これは同じに、かわいい子供を養子にやるのに、大事にしてくれれば預かつてもらうが、ところがあういう強慾非道な奴に子を預けたら、二日か三日でひねり殺されてしまう。相手が通産省だから農林省は気を付けてもらいたい。私は憎しみを持つているわけじやないが、通産省というのはそういうところで、この頃警視庁に引つ張られるのは通産省の役人にきまつている。とにかくよほどの悪いことをしなければ警視庁に引つ張られはしない。そういうようなところですから、私は特にこの法案については、議員立法だからというので、これは又官房長にどうしてくれと言つても無理でしよう。政府次官において、党内において十分この問題については委員会め前に一つ大いに調整してもらいたいと思う。そうでないと我々委員は迷惑しますよ。特にこの点はお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/12
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013・篠田弘作
○政府委員(篠田弘作君) 前以てそういう御意見を承わつておき、又これが自由党の内部において論議されておるときに私が居合せれば、当然そういうふうにしたと思うのでありますが、何しろ御承知の通り霜害対策、水害対策、その他席温まる暇もないような状態でありまして、明日からは又私は和歌山の水害の現地に行かなければならないというようなわけで、法案の作成だけにかかつていられなかつたためにそういう手落ちがあつたと思う。これは衆議院を通過しておりますので、改めて今から衆議院に持ち込んでも仕方がありません。そこで若しそういう御意見が非常に参議院において強いといたしまして、我々もその御意見に対しては異存はありませんから、若し参議院においてそういう御意見が強い場合におきましては、参議院において修正して頂くということは、むしろ私としては希望するところであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/13
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014・河野謙三
○河野謙三君 私は重ねて政務次官にもう一つ。ここに業者から手紙が来ておるから、これを一々読みませんけれども、大体こういうことです。これはこの間の委員会でも言つたのですけれども、今度の法案の出発点はこういうところですよ。戦争中から戦後にかけての統制時代、生産資材の割当をもらつたり、統制会社の指定を受けたりして、いわゆる役所と紐の付いた御用商人が権限を利用して、安穏のうちに利益を上げて金をためて来た。これが自由党のお蔭で自由販売になつて、指定生産資材の割当を受けなくなり、特約店の権利もとられた連中は、今度は裸一貫でみんなと競争して行かなければならない。権力の上にあぐらをかいて安穏のうちに商売をしていた奴らが、自由経済の荒波の中では太刀打できない。そこで昔を縁故に通産官僚と結び付いて、これは生産過剰になつていかんから業者を整理しなければならんというようなことを、昔の縁で通産官僚と手を握つてでつち上げたのがこの法案です。業者の中にまじめに夫婦子供、一家春族、朝から晩まで汗水垂らして働らいている者はこういう法律は要らないと言つている。こういう連中は自由党の自由経済を謳歌している。自由経済になつて我々は働きさえすれば商売は何とかなるのだ、こう言つておるのです。であるから、この法案をあなたのほうの議員か何か知りませんけれども、提案された人の背後には、通産官僚と、曽つて統制時代に甘い汁を吸つた一部の中小企業の中にいるボス、これとの結託によつてでつち上げた法律である。これは根本的に間違いない。私はそう申上げる。そこに出発点があるということを御認識願いたい。あなたはあなたの政治力、あなたの潔癖性、あなたの正義感の強いところで、これを打ち破つてもらいたい。これを私は特にお願いをいたしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/14
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015・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 他に政務次官に御質問ございませんか……。それでは先ほど申上げましたが、明日の午前十時から通産、経済安定の連合委員会に入りますから、それに御出席を頂いて発言をお願いいたします。ちよつと速記を止めて下さい。
午後三時四十九分速記中止
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午後四時二分速記開始発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/15
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016・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) それじや速記を始めて下さい。
次に前回から問題になつておりまするところの道路運送法の改正案に関連いたしまして、農業協同組合の運送事業の件が問題になつておりますので、これは去る七月十五日の当委員会の決定で運輸、農林両省間で至急折衝いたして、その経過報告を願うことになつておりますので、本日はまだ自動車局長が見えておりませんが、協同組合部長が見えておりますので、先ず農協部長からの報告を聞くのはよろしうございますか。差当り……。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/16
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017・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) それでは農林省当局から経緯及びできれば結果の報告をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/17
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018・谷垣專一
○政府委員(谷垣專一君) 本委員会が終りまして、直ちに運輸省の自動車局長とも打合せを開始をいたしましたのであります。それから連日農林省のほうといたしましては、運輸省のほうにお伺いをいたしまして連絡をいたしております。で、当方といたしましては、少くとも協同組合法の建前において認めておるものについては、これは道路運送法の免許或いは運用等において認めてもらいたい。つまり運輸省のほうは道路運送法の解釈で参りますし、私たちのほうは協同組合法の解釈で参りまするが、道路運送法において協同組合法でできる権能を絞つておるわけでありますので、少くとも協同組合法において農協のやれると認めておるその分野においては、道路運送法の運用においてこれを承認するようにしてもらいたい。従いまして具体的には免許の条件と申しまするか、免許をいたしまする際の規定につきまして、先般問題になりましたところの連合会がやつておりますものについて、その会員である単協、更に単協の組合員でありまする一般の農民、その農民の共同利用施設という意味において違令会のやつておりまするトラツクが利用できるという点が一つであります。その点につきましては、大体におきまして運輸省も御了承を願えるような段階に打合せが進んで参つております。更にもう一つの問題でありまする農業協同組合法において認めておりますところの二割の制限の付きます員外利用の問題がございます。この点につきましては、まだ意見の一致を現在まで見ておりません。それからもう一点、現在農協の連合会の免許いたしておりますものの内容についてでございますが、いわゆる軍協の所有しておりましたトラツクを連合会の掌握下に任せまして、そうしてこれを運用しておる実情でございまして、運輸省のほうといたしましての免許の対象は、従いまして連合会が単協のトラツクを集中的に掌握をしておる、そういう集中掌握しました連合会に対して現在免許を与えておるわけでありますが、その掌握の仕方について運輸省と私たちとの間においては若干の論議がまだ残つておるわけであります。端的に申しますれば、車輌集中、常識的に車輌集中と申しておりますが、単協の有しておりましたトラツクを、その所有権も共々に県連のほうに移しまして、所有権を伴つた意味における完全な集中をいたしており牛する形と、単協と連合会との間に契約をいたしまして、単協の持つておりましたトラツクをその使用権についてのみ連合会に掌握させまして、そうして法律的にやつておる、こういう二つのやり方があるわけでありまして、現在運輸省の認めておりまする免許は、協同組合の特殊性等を勘案されまして使用権の集中ということが行われておるならば、これでよろしい、こういう免許に実はなつておるわけであります。その点につきまして、従いまして免許をいたしました趣旨であるところの車輌集中の実態というものが、所有権、使用権にこだわらずに、確実に連合会が末端におきまするトラツクの輸送の運営のコントロールができておるかどうかということについて御意見があるようであります。この点は私たちも協同組合等の監査をいたし、その他をいたしておりまする際に、その都度指摘をして、これの改善を図つておる現状であるのでありますが、つまり車輌集中がどの程度に確実に行われ、且つ又連合会としてそれが確実に把握されておるかというその実態につきまして、これをどういうふうに今後免許の場合に考えて行くかという点について、まだ両省の間に論議が残されておるのであります。以上申しました主としてこの三点につきまして、運輸省と論議を重ねております。現在までそういう状況であります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/18
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019・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 途中でありまするが、先ほどの特定中小企業の安定に関する臨時措置法の改正案につきまして篠田政務次官から発言を求められております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/19
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020・篠田弘作
○政府委員(篠田弘作君) 只今院内におきまして自由党の幹事長並びに国会対策委員長と相談をして参りました結果、先ほど河野委員の言われましたように、農林省所管に関する問題について主務大臣を農林大臣とするということにつきましては、参議院において修正された場合においては、自由党はこれを飲むということに話をきめて参りましたから御報告申上げます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/20
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021・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) それでは只今農業協同組合部長から、まだ最終結論ではなくして、今日までの経過報告がありましたが、何か更に御質疑があれば御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/21
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022・森田豊壽
○森田豊壽君 只今の部長の説明では利用事業に対しまする考え方が、又員外事業の限度もありまするが、その限度内においてできるかできないかということがきまつておらないという話でありまするが、農協から見ますれば、当然自己の所有しておるものを定款の範囲においてやることが許されないということがあるならば農協法を改正しなければならんと私は考えるのであります。これはいやしくも法文で出ている以上は、これをこの通りに行われるような交渉はでき得るものと私は考えるのであります。これを十分に一つやつて頂かないと、運輸省の説明を聞いたところで、却つてそれが議論になるような虞れもあるのであります。従いまして農林省がもう少し強いと申しますか、まあ場合によつたらお願いでも結構でありまするから、その実が上るように一つ御交渉を願いたい。そうして運輸省もここへ来て発表をするように、そういう運びをして頂きたい。私はこういうふうに考えるのであります。どうか農林省、今まで相当お骨折を下すつたようでありまするが、運輸省もこれに対しては農協本来の使命に鑑みまして、農林省と速かに折衝しまして、これに対しては善処するということのお約束をしてありますから、この前の速記録にもそれは確認されておるはずであります。従いまして向うも本来の使命ということは前段に御回答があつたわけでありますから、その点から行きましても、本来の使命はそれは定款に規定してあるものが農協本来の使命でなくてはならんのであります。これは一つ御交渉願いまして、できるようにして頂きたい。これを私は希望として申上げ、なお御折衝願いたいことをお願い申上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/22
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023・鈴木強平
○鈴木強平君 只今農協部長から御努力の結果を御発表になつて非常に多とします。併しながら農業倉庫業者も同じトラツクの許可を受けておる経済面を持つておる。従つてその保管又は委託されたものについては自由に運搬できるのであるけれども、もう少し十分に交渉する余地があると思うのです。そこで近く交渉の結果を運輸省から書面を以て報告さして頂きたいと思います。なおいつ頃までにその交渉の結果が発表できるか、一つ委員長からお諮り願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/23
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024・谷垣專一
○政府委員(谷垣專一君) これは実は交渉のやり方としましては、大体旦顕でやつておりまするけれども、問題をその都度きめて行く必要がございますので、大体の目度が付きますると、文書で向うに渡し、向うから文書で頂いて打合せをいたして行くわけでありますが、現在の私たちのほうからも文書で向うに申入をし、又向うからも文書で回答があるというこういう順序になつております。それで大体この組合員の利用事業の問題につきましては、一応意見が妥結する見込でありますけれども、森田委員から御指摘或いは鈴木委員から御指摘のありました員外利用の程度というように考えるか、恐らく森田委員からのお話、協同組合法の建前から言うと、二割の限度という問題があろうかと思いますし、倉庫業法から申しますと、これは少し観点が変つて員外利用の問題になつて来ると思います。この点につきまして若干運輸省との間に議論の残つておりまするのは、組合法本来の議論から申しまして、二割の員外利用というものは若干第二次的なものであるという考え方、従つてその意味から言つて営業をいたしておりまする一般運輸業者との調節点を、その点でもう少し強く見るべきでないかというのが運輸省の御意見のようでございまするし、私たちのほうは勿論組合員の共同利用という点が、これは本来的に申しまして組合法の建前からどうしても主張しなければならん点でありまするが、又協同組合の置かれておりまする地域的な特性、農業という地域的な又特性等から考えまして、少くとも二割程度の員外利用という問題は、これは協同組合がずつと経て来ました数十年の長き歴史を持つたその上に、その間いろいろな一般営業をやつておられるかたと我々の意見が異なり、或いは又それが調節されて員外利用が二割という限度においては認のられている建前があるわけでありますので、少くともこの程度までは本中的な意味において認められるべきで湿るという考え方を私たちは持つておるわけでありまして、そういう意味合において今後も交渉を続けて行きたいと考えておるわけであります。まだこれは交渉中でございますので、結論その他がいつ出て来るか、できるだけ早い機会に出さなければならんと思いまするけれども、まだもう少し時間がかかるであろう、かように考えておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/24
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025・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) これは委員長において随時政府のほうを督励いたしまして、結論が出ましたら、正式に両省から回答を頂くということでよろしうございますか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/25
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026・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) ちよつと私は細かい点ですが、員外利用二割という規定のようですが、二割というのは、いわゆる従量制の二割ですか。それからその二割というのは一事業年度を通じて平均して二割になればいいのであつて、或いは員外の人を全部運んで翌日は組合員のをやつた、アヴアリツジが二割ということになればいいのではないかと思いますが、その辺の解釈が必らずしもはつきりしないと思うのですが、どういうことなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/26
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027・谷垣專一
○政府委員(谷垣專一君) これはいろいろ論議のある点でございまするが、通常私たちが考えておりまする解釈といたしましては、その事業体の事業計画或いは決算というものが一年に一度出ることになつております。その一年に一度出るその範囲内における利用度、こういうふうに考えて今までやつて参つているわけであります。従いまして農協連ということになりますと、農協連全体の扱いました事業量の年間を通じての二割の減、こういうことに結論としては相成ろうかと思います。事業量の認定をこれは重量制で行くか、或いは金額で行くか、これはまだ問題が少しあろうかと思いまするが、もう少しその点は研究をさして頂きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/27
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028・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) ちよつと速記を止めて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/28
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029・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 速記を始めて。残余の議題は次回に譲りまして、本日はこれにて散会いたします。
午後四時二十九分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614988X01819530720/29
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