1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十八年十一月二日(月曜日)
午前十一時三十二分開会
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出席者は左の通り。
委員長 片柳 眞吉君
理事
宮本 邦彦君
白井 勇君
戸叶 武君
委員
雨森 常夫君
佐藤清一郎君
関根 久藏君
横川 信夫君
北 勝太郎君
河野 謙三君
河合 義一君
清澤 俊英君
小林 亦治君
松浦 定義君
鈴木 一君
政府委員
農林政務次官 篠田 弘作君
農林省農林経済
局長 小倉 武一君
食糧庁長官 前谷 重夫君
事務局側
常任委員会専門
員 安楽城敏男君
説明員
農林省農地局管
理部長 細田茂三郎君
農林省畜産局長 大坪 藤市君
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本日の会議に付した事件
○理事の補欠選任の件
○市町村農業委員会の委員及び都道府
県農業委員会の委員の任期延長に関
する法律の一部を改正する法律案
(内閣送付)
○昭和二十八年における冷害による被
害農家に対する資金の融通に関する
特別措置法案(内閣送付)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/0
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001・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 只今から農林委員会を開会いたします。
最初にお諮りいたします。理事が一名補欠になつておりますので、その互選を行いたいと思いますが、その互選は成規の手続を省略いたし、委員長が指名いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/1
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002・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 御異議ないものと認め、委員長から指名いたします。戸叶武君にお願いいたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/2
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003・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 次に、市町村農業委員会の委員及び都道府県農業委員会の委員の任期延長に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
本法律案は、去る十月三十一日内閣から閣報第六号を以て予備審査のため送付され、同日当委員会に付託されたものであります。先ず政府から提案理由の説明を聞きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/3
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004・篠田弘作
○政府委員(篠田弘作君) 只今本委員会に付託されました市町村農業委員会の委員及び都道府県農業委員会の委員の任期延長に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申上げたいと存じます。
御承知の通り、今年は凍霜害、風水害、冷害等の天候不順による異常な災害のため、稲の生育が遅れ、収穫も平年作を相当下廻ることになりますので、米穀の政府買入数量の指示及び集荷完了の時期は相当遅延するものと考えられますと共に、割当及び供出完了までには幾多の困難が予想されます。ところが、市町村農業委員会及び都道府県農業委員会の委員の任期は、それぞれ来年一月十九日及び二月二十日に満了し、法律上任期満了前三十日以内に選挙を行わなければなりませんから、農業委員が本年産米の供出割当などの事務処理の中途において交替することとなりますので、市町村農業委員会及び都道府県農業委員会の委員の任期をそれぞれ六カ月延長いたしたいと存じます。
以上の理由によりまして、本法律案を提案いたした次第であります。何とぞ槙重御審議の上、速かに御賛同賜わらんことをお願いいたす次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/4
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005・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) なお本法案の審議は後日に譲りたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/5
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006・白井勇
○白井勇君 政務次官は北海道の御出身のようでありますが、私この間北海道を見せてもらいまして、いろいろ感じましたので一つお尋ねいたしたいのでありますが、今度まあ救災農家に対しましての営農資金が出ますね、一戸当り十五万円というのですが、ここでいろいろ問題になるのは、北海道はやはり特別殖さなければいかんじやないかという話が出たのですが、そうしましたら、今出ておる原案は二十万円ということですが、それは政務次官とされまして、大体そういうことが妥当だというお考えなのかどうかという一点、もう一つは、これからまあ畜産加工品が盛んに言われておるのですが、畜産加工品が非常に品薄です。現在東京あたりでバターを買おうと思つても買えませんよ、これは一体動物を片方に奨励して行く、この一方どういう考えでこれはおられるのか、片方まあ一昨日あたりの朝日新聞で叩かれておりました、何か競馬馬を買つたらしい、あれなんか新聞の主張の通りだと思う、何かそこに時代離れのしましたような、我々少くも国民としまして納得の行かないような処置なんですね、何とかもつと畜産加工品というものを併せて増産して行く、安くして行くとか、何とか一つの方法があつて、そこで皆苦労しておるのならばよろしいのですけれども、そういうようなこととはまるで逆なような現象ですね、競馬馬に千何百万円出して買つてみたつて、実際あの主張の通りだと思うのですが、あの辺一体どういうふうにお考えになつておられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/6
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007・篠田弘作
○政府委員(篠田弘作君) 営農資金を内地十五万円、北海道二戸当り二十万円にすることが妥当であるかどうかという問題につきまして、厳密な意味から言えば、それぞれの農家の個人的な事情も違うと思いますが、必ずしも内地の十五万円にしましても、北海道の二十万円にしましても、満足と言えないところはあると思います。併しそれだからと言つて、内地が十五万円であるのに北海道ばかりが三十万円とるとか、二十五万円とるというようなことは、これはやはりすべて国政でありますから、やはりバランスというものを相当考慮したときに、まあこのくらいの開きは内地の農民諸君もやむを得ないと思つて認めるだろうし、北海道の場合におきましても、内地が十五万円だ、我々のほうでは二十万円じや足りないけれども、併し内地が十五万円だから、そう我がままも言えないというところで私は我慢されるのじやないか。いずれにしても我慢の程度であつて、満足であるかということを聞かれれば、今の金の二十万円ですから私はまあ満足ということは言えない、こう思います。併しやはりない予算の中から全国的に成るべく均霑するようにそれを配分するということになれば、お互いに我慢をすべきところはするという考え方であろうと、私はそういうふうに思います。それからバターの問題でありますが、バターの問題はこれは粉食をするということになりますと、勢いバターというものがパン食をするということにはこれは附き物になつて来る。又そうでなければ栄養の面においても跛行的な問題が起つて来ると思います。そこで今農林省の計画している集団酪農といつたようなものも、そういうことから起つて来るのじやないか。併しバターがないから粉が食えたいということも、現在の食糧事情から言えば少し贅沢過ぎるので、私たち終戦直後実際澱粉の滓を団子にして食いました。そういう意味から言うと、正常の状態であればバターをパンに付けて食うということは当然の話でもあるし、又栄養の上から言つて当然望ましいことでありますが、こういう冷害、凶作といつたような時代に政府ができるだけ安いバターを手に入れるということを考えると同時に、消費者の面においても、仮にバターの量が多少不足であるとか、或いはない場合にもこの食糧問題を解決するためには一つ粉を食おうという考えになつて頂くということが最も望ましいのじやないか、こういうふうに思います。これは私の個人的な考えであります。勿論政府としても同様の考え方をすると思います。だからと言つて政府がバターを安く消費者に渡すという考え方を持たないわけじやない、当然持つべきだと思います。これは私も何も大臣と相談したわけでも、政府と相談したわけでもありませんが、最近ドイツ或いは又その他のヨーロツパの諸国から帰つて来る人の話を聞きますと、マーガリンがちつとも臭くない、栄養価も普通の牛乳バターと同じである。それは要するに製法が非常に日本のマーガリンよりも進んでおるということを聞いております。それはマーガリンは御承知の通り鯨の油で造るわけであります。日本にも開くところによると二万トンくらいの鯨の油がストツクされておる。これで以て仮にバターを作るということになれば、今までの製法ではバターは非常に臭いですが、ドイツなり、ヨーロツパなりのバターの製造の先進国の技術を若し仮に輸入してでもやるということになれば、二万トンの鯨の油でバターを作るとなると、相当私は今年の冷害に脂肪を供給することができるというふうに考えております。まだその話を聞いたばかりでありまして、まだ大臣とも関係当局とも相談をいたしておりませんが、私の試案といたしまして、それで一つ大大的にバターを造つたらどうかという考え方を持つております。それから、この間朝日新聞の何と言いますか、時評か何かの欄に、一千何百万円を投じて競馬馬を買つた、これは勿論畜産局で買つたものですから、畜産局は畜産局の立場においてやはり必要と認めて現在の競馬馬の、何と言いますか、品種改良と言いますか、そういう意味でやつたものと私は思います。併し現在の冷害のときにああいう記事が出れば私自身もこれは当り前だ、ちよつとやはり考え方が一方的で、そのやつた当局そのものの事務的な立場から言えば当然やるべきことをやり、又予算を以てやつたのであるけれども、政治的配慮という面から言えば、これは欠くるものがあつたということを私も痛感しておりまして、あなたと同感であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/7
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008・白井勇
○白井勇君 経営資金の問題ですが、今政務次官のおつしやるように、内地と北海道とその平衡をとるために二十万円でいいのだという考えのようですが、そこに問題があるということを申上げたい。内地は一戸当り八反かそこらのものです。ところが北海道は一戸当り御承知の通り少くとも五町歩以上ですね。而もとにかく三町歩以上十町歩というような大きいものが殆んどその農家の大部分を占めておる。而も経営としましては機械力を使つておるわけです。経営資金としては非常に要るのじやないか。ですから仮に内地が十五万円だつた場合に北海道が二十万円で均衡がとれるということは、私は全く逆だという感じを持つております。先ずその点を伺いたい。どうも私この間実はあちこち廻りまして、やつぱり北海道としましては実態を中央に反映する政治力が非常に足りないという感じを持つて帰つて来ました。これは私の感じです。それから第二点の、今のその畜産加工品の問題ですが、バターを付けなくてもお前ら何か付けて食えばいいじやないかということじやなく、やはり政府としましては、バターがなくてもマーガリンでもいいですが、我我北海道へ行つて雪印バターの新らしいものが出ておると聞いたのですが、町中探してもそんなものはない。従来通りのマーガリンしかない。ですから何か国民に明るい見通しを持たす措置が必要だと思います。それから競馬馬の問題について、少くとも食糧事情と併せて畜産計画を立てるならば、ああいうふうな措置というものは考えられる筋のものじやない。今頃競馬馬を改良してみたつてどうなるものじやない。せいぜい輓馬や農耕馬をやるべきで、競馬馬を改良してみたところでどうにもならない。それを競馬馬を買入れるということは、これはイギリスやアメリカならどうか知りませんけれども、日本の国内情勢としましては、そういうものは考えられる筋合のものじやない。殊に北海道御出身の政務次官ですから、畜産関係には特別の御抱負を持つておられるでありましようから、特に申上げておるわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/8
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009・篠田弘作
○政府委員(篠田弘作君) 実は衆議院の農林委員会から呼ばれておるものですから、これで一つ勘弁して頂きます。二十万円でいいのだという考え方ではありません。今申上げました通り、あなたのお説は僕には誘い水で実に有難い、僕の言いたいことをあなたが言つておるので非常に有難いと思います。ただ、これは今お説の通り内地は八反百姓であつて、北海道は少くとも五町歩ぐらい作つておるのだということでありますが、併し内地の一反歩に対する労農資金と北海道の一反歩に対する営農資金を細かく見て行くと、その割は北海道が内地のほうより反当りのものはかかつておらないということが考えられると同時に、この二十万円という案はこれは政府が作つた、勿論政府の提出でありますから、そうでありますが、原案と申しますものは、これは衆議院の農林委員会で大体二十万円と十五万円にしようじやないかということの相談でできた案です。従つて僕としては、あなたのおつしやる通り北海道にこだわるわけではありませんが、併し私は北海道出身ですから、北海道の特殊事情を考えて優遇してもらいたいということは考えますが、併しそうかといつて我がままも言えないので、こういうことにしたのであります。それから、バターの問題は今申し上げました通り、私が実際事務当局から開いた話でありませんので、果して正確な数字かどうかわかりませんが、二万トンぐらいの鯨の油があるそうですから、それで以てマーガリンを作つたらいいだろうというのが私の試案です。これは今申上げました通り、当局ともよく相談してみないとほかに使用の途があるかどうかもわかりません。それから競馬馬の問題は全く御同感であります。併し一旦買つたものですから、国際信義の上からも、これを返すというわけにも参らんだろうと私は考えます。今回は一つ御勘弁願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/9
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010・松浦定義
○松浦定義君 ちよつと今の問題で伺いますが、今融資の問題について白井委員から御指摘があつて、内地と北海道との配分においてはこれで妥当だろうというのですが、これはこれからいろいろ審議されると思うのですが、そこで例えば三分作以下に対しては調査の上決定するということになりますと、恐らく現在の被害農家の実数から行くと、総額の百五十億では足らん。そういうふうに考えるのですが、そういう点で十五万円、二十万円ということを問題にする前に、総額についての政府の考え方をどうしてももう少し考え直してもらわなければならん。むしろ私どもの考えとしては総額という額を示さないで、三分作以下、実際困つておるものに実情に応じて十五万円、二十万円を貸付をするというようなことで私は足りるのではないかと思う。若しそんな細かいところまで調査して云々ということから、こういうものはこうだからはねるということは、これは全くどうかと考えるので、こういう点については恐らく参議院としてはこれは了承できない問題だと思う。こういう点を一つはつきりして頂きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/10
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011・篠田弘作
○政府委員(篠田弘作君) この三分作以下の農家に貸付けるというと恐らく百五十億では足りないだろうという、そういう御意見は、これは現在衆議院でも出ております。百五十億では足りないじやないか、だから二百億に殖やせという意見が出ております。これは目下話合中でありまして、まだまとまつてはおりません。併し参議院、衆議院にそういう御意見が同時に出るとすれば、勿論それは話合をして行かなければならんと考えております。話は衆議院においては進行中であります。それから只今言われた百五十億と限定しないで、被害農家に対して十五万円なら十五万円、二十万円なら二十万円を出してやつたらいいじやないか、こういうお話ですが、それだつたら恐らく予算を提出するということができなくなるのじやないか。貸出したあとで事後承諾を求めるという以外に方法はなくなるのであつて、予算というものは作れない。結局百五十億或いは二百億の枠内において操作をして、足りない場合には又出すというふうな附帯決議でもあればそれは別ですが、ただ予算の枠をきめないで必要に応じて出すということであれば、これは私は予算はできないと思う。又あなた方も枠のない予算の審議はできないだろうと思います。だからそれはやむを得ないじやないか。そこで今あなたのおつしやつた百五十億じや足りないという意見は、これは衆議院にも出ております。これは二百億に殖やせということで話合は進んでおります。
それじや私は衆議院の農林委員会で呼ばれておりますから、これで一つ……。
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012・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 続きまして、すでにもう御審議に一部入つておりまするが、これより昭和二十八年における冷害による被害農家に対する資金の融通に関する特別措置法案の質疑に入ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/12
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013・白井勇
○白井勇君 これは細かいことですけれども、私二、三のことをお伺いしてみたいと思うのです。時間もないでしようからまとめて申上げますが、先ず一つの点は、この間十三号台風で強風害にかかりました静岡県の白穂のような場合のものは、片一方の災害特別立法によりまして措置されるものだと私考えますが、それでそう考えて間違いでないものかどうか、それを伺います。それから今度の営農資金の場合におきましては、冷害によつて三割以上の被害を受けました市町村のものは市町村長の認定によつて全部融資を受けられることにすぐなるわけですね。これは同時に出ておりまする米麦の売渡の特例法によりまするというと、政令で一遍地域を指定されてこれはどつちがいいということでも私はないと思いますが、米麦のほうだけ多少制限を受けた恰好になるのかどうかというのが二点です。それから只今も私政務次官に、内地を十五万円とした場合に北海道を二十万円としてそれで均衡がとれるのかというふうにお尋ねしたのでありますが、大体とれるという見方のようでありまするからしてそれ以上私突つ込んで申上げませんが、この前十月の九日か何かで農林省の省議できまりました資料を頂きましたが、そのときの話で、有畜農家で困つて、まあ家畜を売るのが一番手取早いというふうなことで非常にあとで悪い影響を及ぼすから、これはどうなるのかというようなお話が出ておりましたが、その場合に、大体まあ三万円ぐらいの金を出すというお話だつたのですね。それが今度はこの資金で融通されるということになるのかどうかということがちよつとはつきりしないような面があるようですが、そういうものは仮に融資を受けないというようなことで、この総額二百億というようなものが今度百五十億というようなものに減つておるようですが、その辺のところどうなつておりますか。私どもはまあ当初は百五十億か、二百億というようなところでお話がありましたが、やはり少くも百九十億か、二百億ということで考えておつたわけですが、今松浦委員からも政務次官からもお話がありましたが、然らばそのくらいなければ融資ができないのじやないかというように見ておつたのですが、その辺のところはどうですか。それから細かいところですが、第四条の第二項の利子の補給の点ですね、これは一般被害農家に対しましては、国が二分五厘の率及び町村が二分五厘の率で、開拓農家に対しては国が三分の県町村が三分ですね。それから激甚な被害地に対しましては、国が五分五厘、県町村が二分五厘というふうなことになつておりますが、そうしますと、開拓農家の場合だけ結局県町村の負担しますのが三分になつちやうのですな。これはどうして三分になつて、やつぱりほかのと同じように二分五厘ということにならないのかというふうに思うのですが、まあ大体その点……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/13
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014・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 初めの御質問は、たしか静岡県等の白穂による損害についての融資の問題でございまするが、これは御質問のように水害に関する特別立法で処置をするつもりであります。それから二審目の地域の指定の問題でございますが、冷害の場合におきましては、政令で特に指定をするということは考えておりませんで、法案にございまするように、減収が収穫量の百分の三十を超える、耕地面積が全耕地面積の一割を超えるか、或いは百町歩を超えるか、こういう地域を法律で明定をしたつもりでございます。それから家畜についての維持資金のお尋ねだつたかと思いますが、家畜の維持資金自体はこの法案には入つておりません。尤もこれは飼料の購入資金でありまするとか、そういうことでは勿論融通ができるわけでございまするので、間接的に家畜の維持に役立つことは勿論でございまするが、家畜の価格に相当するものをこのままここで貸付け、例えば自作農の維持といつたような意味での貸付はここでは考えておりませんのであります。それから利子の問題でございまするが、町村或いは府県の負担の率が開拓の場合に特に違つておる特別の理由があるかというお尋ねでありましたが、これは特別の理由はございませんで、これは経過的な沿革でかようになつておるのでございまして、凍霜害の場合の融資の場合に、政府原案は二分五厘と二分五厘という一本でございましたのが、国会の御意見を以ちまして、開拓の場合に一分下げる、その結果五分ずつ国と自治団体が負担をする、こういうふうに修正に相成りました。それが水害の場合にまで続いておつたのであります。水害の場合に新たに三分五厘のものが加わりまして、その場合に地元の負担が二分五厘と、かようなことに相成りまして、さような沿革からなつておりまして、それ以上特別の理由はないと存じます。なお御質問の点を抜かしたかも知れませんが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/14
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015・白井勇
○白井勇君 そうしますと、あれですか、まあ最初の点はわかりましたが、二番目の政令で地域を指定しないということになりますと、これは町村長の認定さえありますれば、どこの県でも一応受けられるということになりますね。先ずその市町村の米麦の売渡の場合ですと、初めから一つの特定地域というものを限定するようですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/15
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016・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) これは町村長の認定と申しまするか、法案の考え方では客観的にきまつておるという考え方でございまして、勿論これは町村長の御意見或いは府県の意見が主になるのでありましようが、形式論的に申しますと、誰かの認定というよりも、客観的にきまつておるということであると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/16
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017・白井勇
○白井勇君 それからそうしますと、家畜の点は十月九日の省議の一番のイの三番、これに該当するものは大蔵省との関係か何かで一応中止したということですか、その結果二百億の融資を予定したものが最低の百五十億であがつたということですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/17
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018・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 家畜の維持資金の問題と資金の枠とは勿論実質上関係はございますが、立案の過程から申しますと関係はございません。先ず家畜のほうから申しますと、農林省といたしましては、家畜の維持資金もこの営農資金の融通法で考えたい、かように思つておつたのでありますが、もともと考え方に若干無理があつたのであります。と申しますのは、この維持資金は要するに冷害等による減収の範囲内で考えるということが根本になつておりまして、家畜の維持の資金ということと考え方においてはそぐわない点があるのであります。飽くまで冷害等によりまする減収の範囲内で考えるということになりますというと、そこでおのずから何にそういう資金が使われるかということになりまして、肥料代が幾ら要る、飼料代が幾ら要る、家畜の維持代に幾ら要るということで目的別に資金枠を積算したものはございません。従いまして、その枠といたしましても、家畜を抜けたから二百億を百九十億、百五十億にしたということではないのでありまして、減収の限度がどの程度であるか、その減収の中で、この融資で見るべきものがどういう範囲であるかということできまつたのでございます。百五十億の計算の基礎といたしましては、冷害或いは病虫害、こういつた主として冷害によりまする作物の減収を出しまして、これから共済金でありまするとか、或いは救農土木事業による賃金収入でありますとか、そういつたものを差引くとか、或いは若干の預貯金の引出しによつて生活を繋ぐ、こういうような問題でございますので、そういう行き方から一体どの程度になるか。もう一つは、これは凍霜害以来のやり方でございますが、減収のうち現金支出分がどの程度であるか、これは作物によつて違いまするが、減収分のうち現金支出に相当する部分がどの程度であるかといつた計算を、これは凍霜害以来やつておるのでありますが、それの計算のいたし方をいたしまして、単作地帯ということで、それになお租税公課でありますとか、或いは償却費の負担でありますとか、こういつたようなものを加えまして計算をいたしましたのが、以上をかみ合せまして約百五十億ということにいたしたのであります。当初の百九十億なり、二百億と申しますのは、その際に減収から引くべきものを今どうするかということにおいて若干の見解の相違がございましたので、そこに差が出て参りましたので、家畜をやめるということによつて減らしたというわけではございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/18
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019・白井勇
○白井勇君 私のお尋ね仕方が悪かつたと思いますが、先ず私のお尋ねしたいことは、省議できめました有畜農家に対する融資、営農資金というものの融資を中止されました理由ですれ、これを私たち冷害地帯を歩きまして先ずやはり手つとり早く金にするには娘を売るか、家畜を売るかどつちかだ、こういうような状態になつておるのです。そういう場合、やはりそれを何とか救つてやらなければあとに災いを残すわけですから、融資ということに対する要望が非常に強かつたわけです。而も農林省としましても、やはりこれに対する営農資金を取上げておつたにもかかわらず、今のお話のように中止になつたということはどういうことなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/19
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020・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) これは先ほどちよつと申上げましたように、今回の被害農家に対する特別法の目的が、減収によりまする収入減、この収入減のうちいろいろ方法があると思いますが、一つは金融、一つは土木事業、一つは保険或いは一つは農家個々の今までの蓄積、こういつたものがいろいろあると思いますが、そのうち金融で行くべきものがこの法律の対象になつておる次第であります。従いまして、そういう考え方から行きますると、そこに特別に家畜の維持資金というものを考える必要があるかどうかとなりますると、若干の疑問が出て来ると思うのであります。家畜を売つてその金で以て経営を続けて行くとか、或いは生活をして行くということは勿論ございますが、他に特別の資金融通の措置がございますれば、家畜を売つてそれの代金で以てどうこうするということも必ずしも必要がなくなるのではないか、こういうことであります。そこで若干の政策の考え方として、これに特別更に家畜の資金を加えるということになりますと、政策がダブると申しますか、重複する虞れがあるのではないかということがあるのでありまして、そのほかに別段特別の理由はございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/20
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021・白井勇
○白井勇君 それから計算の仕直しをして見ますと、今のお考えじや百五十億で足りるということで、そうすると、最初は二百億ぐらいになるかと思つておられたけれども、百五十億で大体農林省の御見解では融資は十分であるというお考えでありますかどうかということを、もう一遍聞き直してみたいと思います。それから今の家畜に対しまする融資と関連いたしますかも知れませんが、今年の農家の状態を見ておれば、まあ冷害その他で非常な減収になりまして、農業共済金の金が入つて参りましても、農手にすぐこれがとられてしまう、それでも足りない分が相当残つて行く、来年の収穫期まで食い繋ぎまする食糧がないわけですね、これを政府から米を融通してもらつて、結局その代金が来年のとれたもので返さなければならない。そういうようなことを考えて見ますと、幾ら政府におきまして百五十億なり、二百億の融資その他の措置を講ぜられましても、一体これがそういう困つておる農家にどういう方法でそれが融資されるようなことになるのか。言葉を換えますというと、今申上げましたように、悪意のものは別として、善意で農家を救う意味合におきまして政府の考えているような資金というものが、本当に手に渡るものか渡り得ないものかという点ですね、この間も中金の何かお偉方が参りましたから、一体中金におきましてはどういうことをお考えになつておりますかということをお尋ねして見たのですが、何らの考え方もない、やはり何か少くとも農業協同組合を管轄しておられます農林省としましては、そういうことにつきましての、こういうような方法でそういうものを救えというような、何か具体的の指導方針でもあると思いますが、例えば今の家畜の問題にしましても、家畜を持つておるならば、それを例えばそのときの一つの担保にでも入れるというような手が考えられるかも知れませんが、農林省とせられまして、そういう資金の流れ方につきましての御指導をどういうようにお考えになつていらつしやいますか、お尋ねいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/21
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022・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 御趣旨のことでございまするが、個々の農家の凶作による影響を軽減いたしまして、立直りができるようにするということは、これは資金の面から言いましても当然のことでございます。そこで御指摘のように、そこに問題が二つございまして一体総額として足りるか足りないか、足りなければ初めからいろんな手を尽しましても個々の農家に行き渡らんという問題がございます。又枠として出しましても、そこに指導が適切でなければ適切に個々の農家に行かない、こういう問題になろうかと思います。先ず百五十億の金で足りるか足りないかという問題でございまするが、これは勿論これで甚だ十分であるというわけには参らんと思います。と申しまするのは、初めから損害の全部を見ておるわけではございませんし、例えば減収の三割はあらかじめ引いて考えるとか、或いは若干農家の蓄積もあるということを前提として考えておるといつたようなこともございまするし、又その救農土木費による賃金の手取りといつたようなことも考えしおりまするが、これも各町村均一に行くというわけでもございませんでしようし、個々の問題について考えまするというと、十分であるということは毛頭言えないと思います。そこでより一層個々の農家の窮状を救済すると申しまするか、緩和し得るような手立てがどうしても必要になつて来ると思います。そのためには勿論町村でございまするとか、或いは協同組合でありまするとか、この二つの大きな機関が中心になりまして、具体的に個々の農家の実情によく当つて頂きまして、できるだけの指導をいたしますように私ども努めたいと、かように考えておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/22
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023・白井勇
○白井勇君 その御指導に努めたいというお考えはよくわかりますけれども、ただそう言われて見たつて末端の農協としてはどういう手を打つて、そういう具体的な措置を講ずるものかということはてんで見当が付かんのじやないかと思うのですが、これは何か組合指導監督のお立場にあるところで、こういう場合においてはこういうような方法をとればいいじやないかというような、何らか指導方針というものがあるのじやないかと思いますが、そういうものはないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/23
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024・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 御質問の御趣旨が凶作によります農家の再建についての全般的な、而も具体的な、まあ農林省としての方針についてのお尋ねだと思います。融資の問題は勿論単純な一つの方法に過ぎませんので、これで以てどうこうというわけには勿論参りませんけれども、これは協同組合が例えばこの融資を取扱うのが多いと思いまするけれども、この協同組合の取扱いまする場合にも、単にこの融資を、融通するということではなくて、この融資を通じまして他のいろいろの救農施策ということも関連いたしまして、個々の農家、個々の村について具体的な指導をするということにつきましては、これは指導連等の系統組織を通じまして十分末端に浸透するようにいろいろ努めたいと思つておりまするし、関係団体におきましても、さような機運が今上つて来ておりまするので、法案を具体的に実施いたしまする場合には、そういう措置が十分とられ得ると私ども考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/24
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025・河野謙三
○河野謙三君 今百五十億が多いとか、少いとか、二月当りにすると十五万円がどうだとかいう問題がありますが、私はこの金は勿論少いと思いますが、財政上やむを得ないならば、この少い金で賄えるように物の面で少しお考えになることを農林省は怠つておると思うのです。金々と言うけれども、結局物です。営農資金をもらつて何を買うか、飼を買う、肥料を買う、最近は「ふすま」が一俵百円も上つておる、麦が一俵百円も上つておる、どういう原因で上つているか、政府の政策が悪いから、例えば「ふすま」にしても最近は小麦の払下は殖えておる、従つて「ふすま」の供給量は殖えておるわけです。而も「ふすま」は上つておる、それはだんだん秋口になると青草がなくなるから餌は高くなるのが傾向でありますけれども、それにしても上り方がひどい、どういうわけかというと、供米の報奨に「ふすま」を使うわけです。「ふすま」の供給を非常に一つのところに片寄らせるからです。そういうところに原因があるのですよ。麦に関しても同様です。肥料にしてもそうでしよう。十五万円の営農資金が足りなければ、足らない十五万円の金で物を余計買えるように、農業資材の面で少し価格の面の操作というものを政府は怠つておると思う。金はないけれども農家は物が欲しい、肥料だつて私は前から言つておるけれども、農家が肥料屋へ行つて肥料が買えるか、カリや過燐酸は買えないじやありませんか。そして四割も五割も高い、農林省は三割か四割高いというけれども、化成肥料なら、五割、六割高い、化成肥料は肥料屋へ行つてあるけれども、過燐酸やカリはない、そうして無駄な高い化成肥料を買わして、こういうことをして肥料や餌や何かを高くしておいて、これは政府が高くしておいて一方で十五万円を二十万円にしたところで、百五十億の金を二百億にしたところで、そんなもので追付くことではない、金ではない、物なのです。そういう点について経済局長の所管ではないかも知れないけれども、一体営農資金をお考えになる場合に、この農業資材の問題について農林省は如何なる手を打つておられるか、又打つていなければ、これからどういう手を打たれるか、今のこの供米との関係においても報奨物資に「ふすま」を使うということは、経済局長賛成ですか。それによつて「ふすま」の値段が上るということは賛成ですか。若しこれも経済局長の所管でなければ、改めて食糧庁なり畜産局に伺いたいが、金ではないのです。どうして物の価格を安定させるか、引下げるかということについて、私はこれが本当の救済対策だと思う。農家は金が欲しい、金をもらつて物を買うのです。その物を一体どうするか、物の価格をどうするか、これについて一つ根本的の経済局長の所感を伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/25
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026・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) これは御質問の趣旨全く御同感と申しまするか、よくわかるのでございまして、融資ばかりではございませんが、例えば補助金を大幅に出すといつたような場合におきましても、それに伴う資材についての的確な措置が裏腹になつておらなければ、融資なり助成なりが無意味になる部分が出て来る。少くもその効果が減殺される慮れが非常に多いのでございまするので、融資なり助成が相当大幅に行われれば行われるほど必要なる資材についての十分なる手当と申しまするか、措置が伴わなければならんということについては私も全くさように存じております。具体的のお尋ねの肥料につきましての問題でございまするが、肥料につきましては、只今御審議願つております法案ができるかどうか、これは又いろいろ御議論もございまするし、すでに御意見も拝聴しておる部分もございまするが、飼料、農薬といつたようなものにつきましても似たような問題があろうと思います。直接私所管でございませんので、いずれ担当の局長なり政務次官から御答弁をするようにいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/26
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027・河野謙三
○河野謙三君 今の所管から行けば畜産局なり食糧庁だと思いますが、これにつきましては、私が今お尋ねしたことを御回答願うように一つ委員長からお計らい願いたいと思います。なお経済局長からも、省内のことですから御連絡を願いたい。
この機会にもう一つ伺いたいのは、この金融措置、窓口は中金でありますが、一体この窓口になる中金は幾らの金を預つてこういうふうな貸し方をして、中金の一体利害というものはどういうことになつておるか、これは経済局長の所管なんだが、まさかこれによつて中金が又かすりを取ろうというようなことはないと思うのですが、これを私は一つ伺いたいと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/27
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028・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 今回の融資、まあその前の水害等に対する融資についても同様の考えをいたしておるのでありまするが、資金の全体の利子につきましては、末端で一割一分五厘になるのであります。この一割一分五厘につきまして、先ほどもお話が出ておりましたように、国と府県等が五分補給する場合、それから六分補給する場合或いは八分を補給する場合というふうに相成つております。中金の利鞘ということにつきましては、一割一分五厘が、まあこの一割一分五厘が妥当であるかどうか、こういう問題になろうかと思いまするが、普通の金利よりは特別高いということではございませんので、この措置によりまして特に中金が利益を受けるということはなかろうと存じます。又今回のこの措置につきましての金融、凍霜害以来相当の資金があります。四百十何億になると思いまするが、この資金も全部必ずしも中金から出て参りませんで、信連なり或いは単協なりで以て賄つておる部分も相当あろうかと思いますし、又今後もそうであると思います。中金へそのうち何ぼ上つて来るかということにも関係があろうと思いますが、中金に上つて来る部分につきましては、大体今のところは中金の自己資金で考えております。政府が例えば特別の財政資金等を導入いたしまして、その金利が特に安いということになりまするというと、そこに利鞘の問題も生じて参ろうかと存じまするけれども、只今のところは全く中金の自己資金でいたしておりまするので、普通の中金の金利を前提にして考えておるのでございまして、この措置によりまして、中金が特に利鞘稼ぎをするということはないというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/28
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029・河野謙三
○河野謙三君 私も中金がこんなことで利鞘稼ぎをするとは思いたくない、併しそれをあえて聞くのは、過去の中金の業績においてそういうことを聞かざるを得ない、でありますから、具体的に今度の措置によるところの融資によつて、中金の収支がどうなるかということを私ははつきり数字で、後日で結構でございますから、お示しを願いたいと思う。
ついでに伺いますが、この前の国会で開拓団の融資の問題でここでいろいろ問題があつて、中金が当初二銭六厘の貸付利率を決定しておりましたものを、いろいろ検討した結果、当委員会においてこれは速記にも残つておりますが、二銭二厘に引下げるということを決定したはずです。然るに未だに中金はこれについての実行に入つていないということを聞いておりますが、お聞きになつておればここで御回答を願いたいし、私が言うことについて若し承知しておらなければ、後日これも中金に照会の上御回答を願いたい、未だに実行していないそうです。而もそれは若し二銭二厘でやる場合には、開拓者からの預金利率で以て引下げるという条件を開拓者が聞いてくれるならば二銭三座を実行するけれども、今までの条件通りで行くならば二銭二厘は実行できない、酢だのこんにやくだの今だに言つておる、こういうことで次から次に中金を取りまく問題を聞いておりますので、私は特に伺いたいのです。私は前にも申上げたのです。今までの中金は、あえて言いますが、坊主と同じだ。農家の災難につけこんで儲けておる。人の災難で儲けるのは坊主だけなんです。中金がその例なんです。そういう意味合で今度全国の農家、特に凶作地の農家が未曾有の災害を受けて、もらうんじやない、農家が借金するのです。借金までして食糧の増産をやつて行こうとする農家に答えるのに農家の金融機関であるところの中金がこれによつてびた一文でも儲けるというような、そういう汚い根性を私は許すわけには行かない。そういう意味合いにおいて、くどいようでありますけれども、この融資に関係して中金の詳細なる収支を私は確めたいと思う。私が伺うばかりではなく、これは経済局長として当然おとりになる責任がある、こういうふうに私は思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/29
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030・佐藤清一郎
○佐藤清一郎君 今回の冷害対策として農業災害補償法に上る共済金の支払いが行われるわけですが、これについての百三十億の枠から今回増額されて百十五億の冷害対策費が生れたということになるわけでありますが、共済金の支払いに対して相当莫大な金額が出ると思いますが、それに対して農林省はどういうふうな処置をとられますか、詳細に一つ御報告を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/30
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031・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 前段の河野委員の御質問に対してお答えを先ず願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/31
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032・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 河野委員のお尋ねの今回の特別措置法による融資に関連しまして、これを中金が取扱う場合に、その収支の関係についてのお尋ねでございますが、先ほどちよつと申上げましたが、なおこれはこの点だけ切離して論ずることはなかなか簡単じやないと思いまするけれども、簡単にその点を申上げますると、中金の資金のコストは約一割になろうかと思います。その一割に信連が五厘と、それから単協が一分と加えまして一割一分五厘ということであります。そういうわけでございまするが、なおこの一割と申しました中には、これは調達資金のコストなり或いは一般の経費の賦課率なりが入つております。それから開拓者に対する金融の利率の引下げの問題でございまするが、これは只今お尋ねのように、預金利子との関連があつてまだ話合が付いておりません。長引いて申訳ございませんが、私ども督促して至急解決するようにいたしたいと存じます。
それから佐藤委員からの共済に関連しまする保険金の支払いについての問題でございまするが、一般会計から百三十億繰入れまして再保険金の支払をするという当初の予算案がその後四十五億減りまして、その結果再保険金の支払いに関連する御質問だと承知しましたが、百三十億から四十五億減るわけで、一般会計の繰入れは八十五億と相成るわけでございます。従いまして、百三十億という再保険金の支払いのための一般会計から繰入を必要とする四十五億の差額につきましてどうするかという問題があるのであります。これにつきましては、預金部資金の運用ということも考えまするが、これもなかなか預金部金資の金繰りから言つて困難なようでございまするので、なお広く金融機関からの融資ということで考えたい。差当りはかような金融措置を以ちまして再保険金の支払いに支障がないようにしたいというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/32
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033・河野謙三
○河野謙三君 開拓団の問題がきまらんことを局長も承知しておられるようですが、局長はこの前の開拓団の融資の件について参議院の審議の経過を御存じなはずでしよう。私が要求したのじやない、参議院の農林委員会の総意においてそうきめたのですよ。向うが納得したのですよ。それを未だに、あとからそのとき何にも話題に上らんところの開拓者の預金利子の問題との関連においてきまらん、預金利子なんというものはそれと関連ないですよ。それをそういうことをいつて未だにきめないということは参議院の農林委員会を侮辱するものですよ。これは一刻も猶余できない。速かに明日私は御回答願いたい。恐らくこれは私だけの問題じやない。委員長初め参議院の農林委員全員の私は意向だと思う。そういうことは無礼ですよ。それを一つ至急私は明日までに御回答願いたい。あえて私は申上げます。
それから一割一分五厘の問題ですが、これは私は中金は、こういうふうに中金自体からみれば災害によつて莫大な扱う金額が殖えるということは、これは中金自体の営業からみれば天から降つて来たようなものですよ。この扱う金額が殖えることによつて人件費がそれに比例して増すわけじやない。その他中金の運営経費が一般に増すわけじやない。でありますから、私はこれを今度の特別融資の問題を一般の金融ベースとの関連において考えないで、これはこれだけの原価計算において私は中金は貸付金利をきめべきだと思う。そういうふうに思いますが、その点経済局長どうですか。どこまでもこれは一般の中金の金融の枠内においての原価計算で行くべきですか。それともこういうような災害によるところの特別融資の問題については、切離した特別な原価計算で行くべきだと思うのですが、この双方について経済局長のお考えを伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/33
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034・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 前のほうの開拓の融資の金利の問題でございますが、これは預金との関係についての問題がございまする点は御指摘の通りでございますが、この点につきましての問題が主たる原因になつて解決いたしておりませんので、これは至急解決を図るように私どものほうからも督促をいたしたいと思います。それから今回の融資についての審議の問題に関連してのお尋ねでございまするが、これは先ほどもちよつとお話をいたしましたように、この特別融通のために特別の資金ソースを政府が世話するとか、或いはどうするとかいうことは只今のところ考えておりません。これまでの中金の全体の資金源から賄うということに相成りまするので、特別にこの融資による金利を考えるということは無理ではないかというふうに存ずるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/34
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035・河野謙三
○河野謙三君 特別の政府からの融資もしないのであるから、これを別途に考えることは無理であるとおつしやいますけれども、これには第一県なり国の損失補償が付いておるでしよう、大幅の……。従つて銀行が一番恐れるところの貸倒れの危険というものは、危険率は非常に少いですよ。それだけでも中金の一般の融資とは違うはずです。これは私は議論になりますから、よく一つ御検討願いたいと思う。
それから委員長にお願いしますが、参議院の総意によつて開拓融資の問題につきましては、あれほど明確に速記録にまでとつてやつたものを、当局として開拓者の預金利子の問題に絡んで、未だにこの問題を決定しないということにつきましては、委員長から改めて委員各位の御意見を聞いて参議院の農林委員会の御意思を再確認して政府にお申出を願いたい。こう思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/35
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036・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 只今の開拓者の融資の利率の点はあとで速記を調べまして、私も大体間違いないと思いまするが、速記を調べまして、全体の意向として二銭二厘に下げるということに農地局長から答弁があつたのでありますから、速記を調べましてその上で政府に更に連絡をとります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/36
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037・河野謙三
○河野謙三君 速記をお調べ願うことは勿論結構ですが、同時に今こうやつて丁度委員会を開いておるのですから、今農林委員各位の御意見を私はこの際お聞きになつて、そうして私は速かに政府に善処方を要求願いたいと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/37
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038・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 今河野委員からそういう御要求がありましたが、私の記憶においても間違いがないと思いまするが、皆様如何でありましようか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/38
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039・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) それではその通り間違いがない、再確認を得ましたので、その趣旨を政府に私からも申入れます。
なお私もちよつと佐藤委員の問題とは多少ほかの問題でございまするが、今の資金の問題、中金の資金の問題で、実は一昨日農協の連合会の代表者の会議がございまして、その際にも強く出ておつたのですが、単協からの融資は先ず財源がない、信連のほうもせいぜい五十億以上は期待ができないじやないだろうか、それから地方銀行と言つても、これは先ず相手には殆んどしない。そうすれば大部分というものは中金に上つて来る、こういう大体御意見が圧倒的でありまして而も今回の百五十億でも少いという御意見、これも御尤もに思いまするが、百五十億で行つても、凍霜害以来の融資総額は四百十五億になるそうでありまして、到底中金としてはそれだけの融資財源はない。特にこれは五年以内のやや中期の金になりますので、これに全部を注ぎ込んでしまえば、本来の短期融資もできなくなるので、そういう点でとてもむつかしいというふうに我々も大体聞いておるわけでありまして、その意味でここで一応休憩いたしまするが、その点につきましてもよく検討の上一つ午後御答弁を願いたいと思います。
それから今の開拓者融資の点は、小倉局長と農地局長とも至急一つ御連絡を願つて誠意ある御答弁を要求いたします。午前中はこれにて休憩いたします。午後は一時半から再開いたします。
午後零時四十一分休憩
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午後二時三十五分開会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/39
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040・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) これより委員会を開会いたします。
午前に引続きまして質疑を行います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/40
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041・佐藤清一郎
○佐藤清一郎君 私は先ず経済局長から先ほど答弁がありました保険金の一般財政の百三十億の中から二十五億を冷害対策費に振向けられたそのあとの補填の問題等につきまして質問したいと思います。各被害農家を立廻つて見ますときに、一番心配しておりますのは、今年こんなに災害があつて保険金を政府は支払うつもりがあるのだろうか、いつものように減額されてしまうのではないだろうかというような心配が各農家には非常に強く出ておるわけであります。私らもこれにつきましては心配しておるものでありますが、殊に十月五日の作況指数が発表されまして、十月十五日の作況指数は恐らく政府においてももう集計され、発表の段階まで行つていると思いますが、それから見ました場合に相当量の減収であろうと私どもは想像するのであります。従いまして先頃政府において考えられたような保険金の支払額では到底私は追い付くまいと思う。そういつたような場合における資金繰りというものに果して農林省当局は十分の用意があるのかどうか、その心配の点からも、十分今回一般の人にもわかるようにしておく必要があるだろうと考えますので、この点を先ずお尋ねいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/41
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042・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 今回今年の水稲その他共済関係の作物の被害につきましては、その甚大なことにつきましては御指摘の通りでございますが、共済の対象となりまするものにつきまして、共済金の支払い、従つて又保険金の支払い、更に又再保険金の支払いが幾らくらいになるかということは、これは的確に把握はまだできない状態であります。従いまして政府の措置としましても、どの程度の再保険金を考えておるかということについては的確な数字を持合しておりません。当局といたしましては、共済団体等の推定資料に基きまして一応の推定をいたしておるわけであります。そこでその一応の推定をいたしておりまする数字を午前も申上げましたのですが、それによりますると、保険金といたしましては三百十億程度、再保険金が二百四十六億程度というふうに考えております。問題はこの二百四十六億の支払いが円滑にできるかどうかという点が最も重要な点だと思うのであります。この点につきましては、支払財源としては、再保険料なり基金なり或いは剰余金なりを合せまして九十一億ばかりあるのでありまして、これを今の二百四十六億から引きますると、百五十五億足りないと、こういうことになるわけであります。百三十億の予算と申しまするのは、どういうところから出たかと申しますると、先ほどの二百四十六億という点が問題でございまして、それが一応の推定であるということでございまするので、上下に若干開くであろう、一割内外は開くということを見まして、最小限度予算に組む、いろいろ補正予算も財源その他で窮屈でございまするので、保険につきましても最小限度組むということで一割減を見ておるわけであります。従つて二十五億引いておるわけでありまして、百五十五億少いということを申しましたが、それから二十五億引きまして百三十億というものを最小限度見ておるのであります。更に今回四十五億を引きまして八十五億になりまするので、最小限度見たものから見ましても四十五億足りない、それをどうするかということになるわけであります。これにつきましては、具体的にどうするかということについての措置がまだ決定をいたしておりません。融資によつて保険金の支払いに事欠かないようにいたしたいと、只今のところさように考えておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/42
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043・佐藤清一郎
○佐藤清一郎君 先ほど経済局長は、今回の冷害対策のいろいろな施策として、農業協同組合や或いは町村としての施策を十分に指導したいというようなことを言うておられましたが、実際の冷害地における協同組合及び町村の収入というものは、今回の冷害によつて相当の収入減になることを予想されるのであります。即ち協同組合におきましては、米麦の保管料、又販売手数料、これらの減収が累積いたしまして、更に米麦取扱いが減少いたしますから、従つて預金が減る。預金が減りますから、利鞘がそこに浮いて来ないというような現況であります。従つて農業協同組合の諸対策というものは、これは農林省が希望いたしましても、到底私は実現不可能な事柄ではないかと考えます。従つて農業協同組合に対する何らかの措置を講ずる必要があるのではないかと思いますが、これに対して経済局長としてのお考えはどうですか。又町村におきましても、一般農村のこの収入減から町村税の減収は、これは又相当見込まれると私は考えます。従つて特別な措置をしない限り、勿論町村会としても十分なる対策を考えてはおるでありましようが、資金の困難な町村にこれが多くを望み得ないことは自明の理であろうと考えます。従つてこれらに対する大きな期待をかけられたような先ほどの答弁は、むしろ私は何らかの措置を農林省として今回の冷害対策の一環としてやるべきではないかと考えるのでありますが、これについての所見を承わりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/43
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044・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 協同組合なり、町村に対しまして、冷害対策としてどういうことが考えられるか、考えるべきではないかというお説でありますが、私どもも冷害が農家経済に影響を及ぼし、それが又自治体なり組合の経営に影響があるということは考えておりますが、この影響がどういう影響が来るかは今後の問題でございまするので、今直ちに協同組合に対する対策としてどうするかということは考えておりません。尤もこの冷害対策ということにつきましては、協同組合がやろうとしても、農家に対する指導機関といたしまして、農家の冷害克服のいろいろなやり方につきまして指導するという面については、できるだけそういうふうに組合が金融対策というような面等も通じまして持つて行けるように考えたいと、かような考え方であります。手数料その他の減少によりまして組合の経営自体に影響を及ぼすという問題につきましては、これは再建整備等の関係もございまするが、そういう問題とも併せて今後十分考究したいというように存じておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/44
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045・河野謙三
○河野謙三君 経済局長、私午前中省内をよく連絡してもらいたいということで、食糧庁なり、畜産局長なりに連絡を望みましたが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/45
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046・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 餌の問題と開拓者の金融問題につきましては、一応私のほうから食糧庁長官に連絡をしておきました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/46
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047・河野謙三
○河野謙三君 それでは改めて食管の長官と畜産局長に一つお尋ねしたいと思います。どちらからでも御答弁願います。午前中経済局長に私はお尋ねしたのでありますけれども、今、本委員会において災害地のこの営農資金の融資の問題を論議しておりますが、内地においては一戸当り十五万円、総予算額において百五十億というようなことで、これは勿論非常に少いのです。それはまあ国家財政上やむを得ないのですが、こういう少い営農資金によつて賄わなければならんということは、そのあとに残る問題は、この十五万円で最も効率を挙げるということに政府は重点を置かなきやならん。言葉を換えれば、十五万円でより以上たくさんの農村資材を購入できるようにしなければならない。然るに、この営農資金の予算の論議をしている最中に、最近の例えば畜産関係で言えば餌の値上りを一体御存じですか、「ふすま」はすでにもう百円上つておりますよ。農家の手数料は七百二、三十円ですよ。麦糠は四百二、三十円ですよ。こういうふうに僅か「ふすま」なり、麦糠一俵で百円も上るというようなことをして、而もなお上りつつあるような傾向において仮にこの予算を十五万円と決定したところで、それによつて幾ら一体物が買えますか、それによつて営農が完全にできますか。私はできないと思う。金を出せばいいのじやなくて、物をやることが救済なんです。そこでそういう前提に立つて一体食糧長官なり畜産局長は、畜産の関係で言うならば飼料の価格安定についてどういう方策をとつておられますか、どういう見通しを持つておられますか。それを先ず私は伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/47
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048・大坪藤市
○説明員(大坪藤市君) 只今河野委員の営農の問題につきまして、特に飼料価格の問題につきまして御要求があつたようでありまするが、御承知の通り今年三月十五日より飼料需給安定法が施行されまして、その結果特に代表的な飼料でありまする「ふすま」につきましては、三月の終り頃より殆んど同じ価格で推移いたしております。で、昨年の価格と只今の価格と比較いたしますと、十月の終り頃にかけまして、二十五年の四月から六月を一〇〇といたしまして、昨年の十月が一九〇でありまして、現在の価格が一六〇ということになつておりまして、大体一割五分ほど昨年の価格より低いというような実情になつておるのでありますがこれにつきましては、私どもといたしましても食糧庁と緊密に連絡をとりまして、今後といえどもこの価格より値上りするようなことがないようにできるだけ措置して行きたい。かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/48
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049・河野謙三
○河野謙三君 今後これ以上値上りしないようにしたいということは、現在の価格を肯定していることで、畜産局長はそれとは違いますか。食糧庁長官伺いますが、今の食糧庁が麦を払下げて、そしてそれによつて出て来る粉、「ふすま」の価格というものは、政府は一体中心価格を抑えておるか、政府が責任を以てやらなければならない価格ですよ、「ふすま」の価格は原価計算にして幾ら、粉は幾らになつておるか、これは自由経済ではないのですから、粉、「ふすま」は統制経済ですから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/49
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050・前谷重夫
○政府委員(前谷重夫君) お話のように現在の麦の価格については御承知のように間接的な方法をとつております。政府としては原料麦の払下によつて間接的な方法において「ふすま」の価格を安定せしめて行く、こういう方をとつておることは御承知の通りでありますが、で、その際におきまする価格としては、飼料については大体「ふすま」を五百五十円ということで原価計算の際に考えたわけであります。で、これについては最近においての丁度夏場の八月には小麦の需要が相当少くなつたために製粉の稼働能力も下つておりますが、最近においては相当に稼働能力が上つておりますので、例えて申し上げますが、大体十月においては製粉工場に対する払下は約三十万トン近くになつております。普通の場合においては大体二十万トン前後でありますが、それが十月においては相当上つております。我々としては小麦粉の価格の安定のためには、同時に又「ふすま」の価格の安定のためには従来の方式を更に一段と発展させて、大体製粉工場に対しては工場能力を限度としてその範囲内においては原料の払下を、希望に応じて一応は当面御承知のように月間別当をするが、それ以上希望があれば幾らでも出す。こういう通牒をすでに出して、十月の七万トンの追加をする、こういうふうなわけであります。従つてそういう数量的な調節をやつて、できるだけ小麦粉並びに「ふすま」の価格の安定をしよう、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/50
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051・河野謙三
○河野謙三君 現実の問題ですが、農家が今買つておるのは七百二、三十円です。あなたのほうで原麦の払下を殖して供給過剰にして価格を下げようということを言つておるが、一般の「ふすま」はそれとは逆である、これは一体どういうふうに考えられるか。私はここで質問を短時間にする意味で、もう少しお尋ねするが、私の見解では、この「ふすま」が上つておるのは「ふすま」の偏在です。あなたのほうでやぶ睨みをやつておる。米の供出の報奨用に「ふすま」を使う、米の供出を「ふすま」に関連を持たせたところに「ふすま」の偏在がある。これは御承知のように大ざつぱに言つて有畜農家の集中している場所は米の供出というのは殆んどない所です、少い所です。地域的に言うならば秋田とか、山形とか、新潟とかいう所は、これは平均数で行けば農家戸数に比較して家畜の少い所、餌の需要量は少ない所です。その報奨物資に私は使うことが悪いというのじやない、餌を使うことは不適当ですよ。そこでその方面に「ふすま」が偏在したというのです。「ふすま」の絶対量は少なくないのだけれども、偏在によつて起るところの「ふすま」の価格の高騰ですよ。どうしてこの米の供出に報奨物資として「ふすま」を使われたか、その私は経過をお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/51
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052・前谷重夫
○政府委員(前谷重夫君) この問題につきましては、御承知のように従来から「ふすま」の幾部分のものを単作地帯へ廻しておつたのでありまして、その経過は簡単に申上げますと、単作地帯におきまする米の早期供出のために或る程度従来委託統制なり、或いは枠外の委託統制でございますが、委託統制をやりまして、その米糠がその地帯へ残るということになつたわけでございます。端境期及び端境期直後におきまする需給上、相当早期に送る話があつたということで、産地に対する米糠の還元という問題が起つて来たわけでございます。それでこの米糠の点につきましては需給操作の許す限りにおきましては、或る程度委託統制をいたしておりますが、その補給の一部といたしまして「ふすま」をその代りに送るということを、ここ数年前から実は実行いたしておつたわけでございます。そういうことで現在そういう意味の「ふすま」の配給を、配給と申しますか、単作地帯に対する「ふすま」の供給をいたしているわけでございます。只今御指摘のように地域的にその「ふすま」を送るために地域的な偏在が起る、これはまあ非常に遺憾なことでございます。そういう点については今後十分注意をいたしたいと、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/52
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053・河野謙三
○河野謙三君 地域的に偏在が起つたために上つているんでしよう。これは速かに善処されないと困る。私も今長官が言われるように、従来この「ふすま」を報奨物資に使つていたということは知つております。併し私は過去においてその都度これは適当在る報奨物資ではないということを指摘しているのです。然るにこれは政治的圧力か何か知らんけれども、こういうことを繰返すことによつて非常に「ふすま」が上る。而もこの特に重大な問題は、今五百五十円の予定価格にしているのですよ。補給金との関連において五百五十円が「ふすま」の予定価格でしよう。政府が責任を持つべき価格です。それからその配給経費がかかりますけれども、農家が七百二、三十円で買つている、この差額というものは一体どうなるのです。これは製粉会社の不当利得ですよ。補給金の泥棒ですよ。これは一刻も放つておけない。これに対しまして一体今後若しこの七百二、三十円の相場が半月続き、二十日続く場合には、政府はこれに対してどういう措置をとるか。又今まで製粉会社が不当に所得したところの「ふすま」の暴利、これを一体製粉会社から取上げる意思がありますか、これを私は伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/53
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054・前谷重夫
○政府委員(前谷重夫君) お答え申上げますが、河野委員も十分御承知のように、この五百五十円は工場渡しの価格でございます。その以後の価格というものが運賃の関係或いはマージンの関係等におきまして、どういうふうに影響をするかということの問題があると思うわけでございます。御承知のように「ふすま」の全体につきましての価格安定につきましては、畜産局とも十分協議いたしまして、飼料需給安定法の運用によつて安定して参りたいと、かように考えているわけでございますが、御承知のようにこの「ふすま」の価格と製粉価格とは非常に密接な関連があると思います。実はこの原価計算におきましては、副産物収入として一定の「ふすま」の価格を見るという場合の価格でございます。小麦粉の価格と相当の関連性があるわけでございます。まあ食糧庁としましては、勿論「ふすま」につきましての価格の安定ということも十分考えているのですが、同時に小麦粉についての価格の安定、価格の高騰を抑止するという意味におきまして、行政的に一定の製粉会社に対しまして自粛を現在小麦粉について一応勧告をいたしているわけでございます。現在の状態におきましては、その自粛は成る程度守られているのじやないかと私たちは考えております。この価格はまあ年間平均の価格でございまして、多少時期的に五百五十円を変更するという場合もこれはまああり得る。これは飼料の需給の状態で安い場合も、すでにこれを割つていた場合もあるにはあつたのであります。だから年間全体としてどういうふうな形によつて推移したかということを考えまして、次の小麦の価格をきめます場合におきましては、十分原価計算という、この点を慎重に検討して参りたいと、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/54
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055・河野謙三
○河野謙三君 製粉精麦業者に自粛を求めて現在のところ大体自粛の実は上つているようであるとおつしやる。それは粉の場合と「ふすま」の場合、両方含めてですか、粉だけは自粛しているけれども、「ふすま」は自粛していないと、こういうことですか。若し「ふすま」を含めて自粛の実を上げているというのなら、五百五十円のものに仮に配給経費が百円かかつても六百五十円です。そうすると、あと七十円なり八十円というものは不当なものです。それでも自粛の実を挙げているという御認識ですか、私はそれを伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/55
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056・前谷重夫
○政府委員(前谷重夫君) 食糧庁といたしましては、食糧価格の安定という意味におきまして自由価格の安定をいたしましたのは、小麦粉について自由価格の安定をいたしたわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/56
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057・河野謙三
○河野謙三君 そうしますと、「ふすま」についての御見解はどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/57
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058・前谷重夫
○政府委員(前谷重夫君) 先ほども申しましたように、最近におきまする製粉の稼働率の増加ということによりまして、今月から供給量の増加をいたすということによりまして、数量的に増加いたすことによつて安定を図つて参りたいと、かような考え方を持つているわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/58
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059・河野謙三
○河野謙三君 くどいようですけれども、若し安定しなかつたときはどうするんです、半月なり、二十日経つて……。現に農家は「ふすま」を毎日買つているんだから……。明日とは言いませんよ。あと半月なり二十日の間に、あなたのほうのお見込のように払下量が殖えたから今度は「ふすま」は下るはずだ。私もそういうことを念願しております。併し若し下らなくて相変らず七百二十円なり、三十円のときは一体どうしますか。私は具体的に申します。全然あなたのほうに、政府に「ふすま」の価格を抑える力がないのなら別です。もう飼料需給安定法も通過しているはずです。運用が行われている。この法案の中には但書で「ふすま」の価格等が暴騰した場合に製粉会社に払下げた麦から発生した「ふすま」を政府が買戻すことがででるという条項があるでしよう。この条項を発動されますか、私はその時期だと思うのです。そういう時期だとは思いませんか、製粉会社に儲けさせて百姓には高い餌を買わして行くんですか、生かさず殺さず行くんですか、私はこれを伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/59
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060・大坪藤市
○説明員(大坪藤市君) 只今食糧庁長官より申されました五百五十円という、いわゆる政府が麦を売却いたしまする場合に、一応想定いたした値段は、只今食糧庁長官より申上げた通りでございます。それは昨年は二百五十円であつたのでありますが、それを食糧庁と相談の上、一応見込価格を四十円引下げるということにいたしまして、五百五十円にしたのであります。これは工場の裸の価格でありまして、これに勿論材料によつて違いまするが、包装いたしまして、貨車乗せ価格にいたしますというと、大体六十円見当のものがかかるのじやないか、かように思います。従つて卸売価格としてのいわゆる貨車乗せ価格というようなものが大体六百十円から二十円くらい、かように考えております。勿論この価格が適当であるかどうかということにつきましては、いろいろ今後とも検討はせなければならん。勿論畜産製品との関係におきまして検討を要する問題と思いまするが、いろいろ麦を売却いたしまする場合の原価採算等の関係になりまするので、一応五百五十円という裸の価格の見込みでございます。従つて六百十円から二十円というのがいわゆる工場卸価格でありまするが、現在の相場はほぼそれに近い価格に一応なつております。これは十分御承知だと思いまするが、勿論御承知のように、戦後商品の中間経費が非常に多いという傾向が、これは飼料ばかりでなしに、農産物といたしましても、そういう傾向がありますが、現在までの実績、先生お話になりましたように、或いは末端の消費者が、自分の庭先で受取ります場合には七百円、或いは七百十円、或いは七百二十円という価格を聞いております。併しそれは運送費もかかわまするし、勿論マージンも入つているのでありまするが、現在までのところ一応政府の裸の価格が五百五十円ということになつておりまするので、現在の相場は卸売りの価格の相場を維持しておりまする点におきましては、飼料需給安定法によりますると、強力な手を打つまでには至つてないわけでございます。勿論これにつきましては、私どもといたしまして、常時中共の相場なんか睨みまして、若し内地の「ふすま」が値上りする事態がある場合には、いつでも向うから入れるという姿勢をとつておりますが、現在のところそういう引合いには至つておりません。併しこれが動くということになりますれば、すぐそういうような値上りのすることのないように手を打つて行きたい。こう考えております。勿論五百五十円という織込みの価格につきましては、これを引下げることにつきまして、食糧庁とも今後とも相談して参りたい。かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/60
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061・河野謙三
○河野謙三君 今何か現在の七百二、三十円は適正妥当な価格であるような畜産局長のお話ですが、一体違やしませんか、あなたのおつしやるような五日五十円に包装費その他を入れて、卸売りが六百十円から六百二十円とおつしやいますね。それから今度は小売り、小売口銭並びに小運搬賃、こういうものをあと百円見なければ今の価格になりませんよ。そんなにかからないのですよ。あとせいぜい五十円追加すればたつぷりでしよう、そうすれば六百六、七十円ですよ。するとまだ五十円裸があるわけです。そうすると、あなたが卸売口銭から卸売価格以後において百円の諸掛りがかかると、こういう御認識ですか、これを私は伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/61
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062・大坪藤市
○説明員(大坪藤市君) 今のいわゆる中間経費の問題でありまするが、これはまあ取引をされますかたに、できるだけ少い利潤を以てやつて行かれるよりにお願いしたいと、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/62
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063・河野謙三
○河野謙三君 これは政府のほうでやりなければいけませんよ。麦はさつきも申上げたように統制なんだから、統制物資から発生するところの「ふすま」というものを……、これはやはり帆制なんですよ。統制治下に置かれていると同じようなことなんです。だかりこれに対して小売業者の自粛を求めるというのじやなくて、あなたのほうか率先して私はやらなくちやいかん。同時に私はここではつきりしてもらいたいのは、飼料の需給安定法の審議会がありますね。一体あれは最近お開きになりますか、私速かにこれは審議会を開いて、最近の餌の実情について政府は進んで説明すると同時に、今後の価格についても私は意見を求むべきだと思うのです。同時に私個人の見解では、例えば七百三十円になつたならば飼料需給の安定法の但書の条項を適用して、政府は「ふすま」の価格安定のために製粉会社から強権を以て「ふすま」を買上げるというくらいの意思表示をはつきり一つしておかないと、これはあなたは甘く見ているけれども、七百八十円が八百円になりますよ、なつたときになつてあわてて風船だまの糸が切れたみたいに、あれよくあれよと言つたつて間に合わない、糸が切れないようにしておかなければならない。私は今の七百二十円があなたのおつしやるような適正なる価格で、この程度なら百姓はがまんする。こういう御認識なのか、ここに六百七、八十円の正常価格で卸さなければならん。こういうことなのか、私は伺いたいと思います。同時に食糧庁長官、今まで餌の問題、畜産の問題、特に餌の問題に関する限り長官自身はそうじやないのだけれども、食糧庁のあなたの部下というものは非常に畜産局を甜めている。逆に言うと、畜産局の自主性がない、食糧庁が勝手気ままに、五等麦の払下げにしても言いたいことはたくさんあるけれども、私は時間がないから言わない。もう少し畜産局長と長官は餌の問題については御相談願わんと、食糧庁の、あなたのほうのあそこに四年も五年もいる技師に勝手に畜産行政をやられたのではたまらない。こういうことについて一ついろいろあれやこれやともう一遍御答弁願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/63
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064・前谷重夫
○政府委員(前谷重夫君) 御承知のように、我々といたしましても、これは主食といたしましても、小麦の値段と、それから「ふすま」の値段と相当関連がございます。極端に申しますれば、一方立てれば一方立たないというふうな関係もあるわけでございます。その間の適当な調整を図るということは我々は十分注意いたしたいと思います。で、食糧庁といたしましても、単に小麦粉の価格をのみ重視する。これは我々としても注意せざるを得ないと思いますが、更に「ふすま」の価格についても十分検討して、只今の御注意の点につきましては、畜産局長とも従来ともに十分承知いたしておりましたが、今後とも気を付けて参りたいと、特に先ほどお話のございました偏在等の問題については早急に調べて是正する措置をとりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/64
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065・河野謙三
○河野謙三君 食糧と餌との相互の関係というものを持つているとおつしやるけれども、私は関連を持たされちや困ると思う。大体製粉屋というものは粉を作るのが本職なんだ。粉で大体採算を立てる。ところが過去二、三年を見ますと、粉は硬く売つて、犠牲をみんな「ふすま」において取返しているから、今の製粉屋さんというものは、粉屋さんというよりはむしろ「ふすま」屋さんなんだ。というのは、農村の犠牲においてのみ製粉工業というものは経営されている傾向がある。関連されちや困るのですよ、「ふすま」は「ふすま」だけで今言う五百五十円の予定価格がある。原価計算で粉についてもやはり原価計算はある。粉のほうで安く売つているから「ふすま」のほうで高く売つても、これを合計すれば製粉会社の手取りというものは一ぱい一ぱいだから、まあ認めて置こう、こういうふうな、それとこれとを合算したところの計算は困りますよ、私は違うと思うのです。のみならず現在は粉でもあなたのほうの原価計算の価格で出て来た粉の価格より高いのです、市場価格は……。粉も高い、「ふすま」も高い、而もそれは統制物資である。農林省の厳格な責任ある統制の下に置かれているのです。こういうのです。もうそろそろこの粉なり、「ふすま」に対して、政府が単に甘つちよろい自粛をするというようなことでなく、毅然たる態度で臨まなければならんと思います。それはやられませんか。その第一手段として、「ふすま」を一つ需給安定法によつて但書条項を適用してやりませんか。私はあえて言う、やるべき時だと思います。まだやるべき時ではない、妥当な価格だと、こうおつしやいますか、そのことだけをもう一遍伺う。なぜそういうことを言うかというと、話は戻るけれども、営農資金を幾ら出したつて「ふすま」が高かつたり、肥料が高かつたり、農家が買うものが高かつたら、十五万円の営農資金なんか問題になりませんよ。全然初めから問題にならんところの十五万円という僅かな営農資金であるから、一方において政府が金は少いけれども農村資材の価格の安定については別途の方途を講じて考慮する、そうでなければ十五万円というものは生きて来ません。百姓は十五万円を借金で判こを押すのですよ、借金なんですよ、これはもらうのじやないのです。だからこの十五万円で本当に営農資金として事足りるだけの、農村資材を買えるだけの、農村資材の価格の面で私はもう少し積極的に手を打つべきだと思うのです。その第一手段として、なぜ需給安定法の但書の条項を適用して「ふすま」の買取りをやれないか、その時期じやないとおつしやいますか。仮にその時期でないとおつしやるなら、幾らになつたときやりますか、七百五十円になつたらやりますか、七百八十円になつたらやりますか、その点をお伺いいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/65
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066・前谷重夫
○政府委員(前谷重夫君) 飼料全体の価格の問題については畜産局長とも御相談いたしたいと思いますが、只今畜産局長からもお話がありましたように、この価格は工場の裸値段でございまして、仮に政府がこれを買上げる場合におきまして、政府から渡す場合の価格というものがやはり卸しに対する引渡価格ということになろうかと思います。その価格の動向如何、卸しの構成の問題及び卸小売間の価格の動向の問題、それは又政府の払下げの問題と、これは又別の関連もあろうかと思います。そういう点も十分に検討いたしまして、主管局とも相談して検討いたしたいと、かように考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/66
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067・河野謙三
○河野謙三君 最後に私は、今の明確な答弁は改めて伺うことにしますが、ただこれだけ伺つておきたい。食糧庁長官と畜産局長の責任において、少くとも現在以上餌の価格は上げないというだけの御答弁をして頂ければほかのことは何とも申上げません。これを一つ一伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/67
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068・大坪藤市
○説明員(大坪藤市君) この問題につきましては、食糧庁とも随時いろいろ御協議申上げておるわけでありますが、少くとも今の価格は河野先生の御意見通り上げない、かように私は確信を持つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/68
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069・河野謙三
○河野謙三君 もう一つ食糧庁長官に私はちよつと御参考までに申し上げておく、あなたの今後の業務の運用上御参考までに申上げておきます。食糧庁長官の現在製粉会社に払下げておられるその価格は非常に製粉会社に有利であるという一つの例を申上げます。あなたのほうでこの間五等麦を入札された、原価が二万八千幾らのやつを三万四千幾らで落した、落すほうもどうかしている。ところがその三万四千円でどうして入札したかということを聞いてみると、或る製粉会社がその麦価に対して三万四千円までは払下げても引合いますから払下げなさいと注意してくれた。そこで五等麦を三万四千幾らで払下げて、そうしてそれを製粉して、而も一方「ふすま」を今の七百何円というばかな値段でなくて、もつと安い価格でちやんと配給できる、そういう例がある。だから現在の製粉会社の採算から言えば、食糧庁の払下価格が安すぎるということになるんです。ところが食糧庁は儲ける機関でないから麦を何も高く売る必要はない、今のような払下価格を今後持続するならば、もう少し粉なり、「ふすま」を安くさせても製粉会社が引合う、あなたのほうの原価計算が間違つているということです。五等麦の払下をめぐつての問題の楽屋裏を申上げて、今後あなたの食糧行政の、特に麦の行政についての参考をあなたに申上げたいと思います。こういうふうに全国の農家が困つて救済金が足りるの足りないのと大騒ぎをやつているときですから、僅かに指で数えるほどの製粉会社に儲けさせるということは飛んでもないことです。私は何も製粉会社の仇でも何でもない、そういうふうな人の災難につけ込んで儲けるやつは一番いけない。だからこれは一つ特に私は最後に附加えておきます。どうか食糧庁長官、そういう麦の値段については再検討してもらいたい、こう思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/69
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070・前谷重夫
○政府委員(前谷重夫君) 只今の御注意十分注意いたします。ただ五等麦の問題は御承知のように畜産団体を指定しまして競争入札をやりました。これは製粉用として払下げておるわけではないのでございまして、飼料用として考えておるわけでございます。ただ指名競争入札でございまして、その指名の範囲は畜産団体に限つております。その点だけ実情を申上げておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/70
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071・河野謙三
○河野謙三君 私は飼料用として払下げるのはわかつておる。わかつておるが、三万四千円で入札したということは、それで払下げてもなお且つ採算がとれるということなんです。そうでしよう。とれるのです。それを一つあなたの参考によく承知しておいてもらいたい、こういうのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/71
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072・松浦定義
○松浦定義君 いろいろ河野委員から飼料の問題についてお話がありましたが、今度の対象になる飼料、肥料というのは、これははつきりしておると思うのですが、肥料のうち、種のことははつきりわかると思うのですが、この苗の中に山林の苗が入るのかどうか、この点一つ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/72
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073・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 経営資金の肥料の中に山林の苗が入るかどうかというお話でありますが、これは入るというふうに理解していいと思います。最も広く完全な農家でございますれば入るというようにいたしていいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/73
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074・松浦定義
○松浦定義君 その範囲なんですが、ただ今度は冷害ということについての苗である、水害の場合ですと、相当大幅な山林の苗が入ると思いますが、例えばこの間の北海道あたりの雑穀地帯では耕地防風林と申しまして従来からずつとやつておる、北海道等でやつておる耕地防風林的な苗、こういうものが主たるものであると了解していいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/74
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075・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) これは必ずしも耕地に直接関連がなくても、農家が自分の里山を入れるといつたような場合も含めておいてよろしいと思いますが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/75
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076・松浦定義
○松浦定義君 「副業資金その他農業経費を維持するため」、こうありますが、この副業と言うと非常に範囲が広くなると思いますが、この範囲は大体どの程度のものを考えておるか、この点一つお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/76
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077・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) これは炭窯を作る構築の資金でございますとか、或いはその原木炭を買う資金でございますとか、或いは「わら」工品をやるような場合の「わら」代を含めておつたり、いろいろしておりまして、特別狭く解釈せずに、成るべく広く理解したいというように思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/77
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078・松浦定義
○松浦定義君 それで私は大体入ると思うのですが、そうしますと、小家畜、例えば鶏を飼うとか、或いは又豚を飼うとかいつたようなものは、ここでは考えておらないわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/78
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079・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) そういう小家畜は、いわば一種の流動資金でございますので、勿論入れてかまわないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/79
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080・松浦定義
○松浦定義君 大体そういうふうな形でずつとやつて行きますと、午前中にも申上げましたように、百五十億の枠では全然足らない。こういうことになるのですが、それにいたしましても、それはそれとして私は町村長が認定をいたしまして、町村における農業協同組合或いは金融機関が貸付の主体になると思うのですが、その場合現在までの例から行きますと、協同組合が如何に貸付けようとしましても、現在の限られた範囲内においては末端においては救われない農家が相当出て来る。例えば今年は販売するものが一つもない、従つて協同組合というものの信用力というものが一つもない。従つて部落が共済的にお互いに考えようとしても、なかなか部落でも保証してくれない。こういうような非常に明日の日にも困つておる農家があるのですが、こういうものに対してはどういうようにお考えになるか、これはただ町村長の認定によつて協同組合或いはそうした機関に任しておるから、中央においては何らその点では考えない、こういうふうなお考えであるのかどうか、こういう点一つはつきりしておいて頂かないと、協同組合が町村長の認定に基いて資金の責任を持つという場合に、非常に末端において不平不満が出て来ると思うのですが こういう場合は過去において、時間がありませんから申上げませんが、例えば春の冷凍害関係につきましての予算が余つた、こういうような結果が出ておる。ところが実際において今私が申上げましたように、借りるにしても貸してくれない、借りるようになつていないから余つて来たというのが大半でなかろうかと思うので、凍霜害の場合ですと、範囲が比較的狭かつたからいいけれども、今度のような場合、そのような形で行きますと、結果的に言つて、今予算が定らない、足らないと我々が言つておるけれども、結果から言つて、これで間に合つたのじやないかという結果に落着いて来るのじやないかと思うのです。これは実際問題として、末端においては非常に困ると思うのですが、こういうような過去の例を十分考えて、今回はそうしたような、全然明日の日にも困るといつたようなものが、何らその返還の対象というものに対する能力がないという個人に対しても、どういうような考えを持つておられるかということについて、十分な一つ御意見を承わりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/80
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081・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 御質問の点は非常にむずかしい微妙な点でございまして、割切つて論議するわけにも参らんと思います。ただ私どもの非常に形式的な議論をいたしまするというと、融通特別法の趣旨といたしまして、ふだんでも災害がなくても、なお且つ組合系統の金融が受けられなかつた農家を、この法案の融通で以て融通をやつて行く、こういうわけにはなかなか参らんかと思います。普通の作柄でございますれば当然融通が受けられたにかかわらず、冷害といつたような特別の災害で以て融通が受けられない、こういう農家につきましては、今回の措置でできるだけと申しまするか、十分カバーして行きたい、その辺を一つのけじめにいたしておるわけでありまして、勿論この融通はできない農家があつてもよろしいといつたようなことを頭から考えておるわけではございませんが、法案の趣旨から言いまして、災害がなくても融通がなかなか困難だといつたような農家につきまして、この法案ができたからといつて融通ができるというところまでは、これは勿論期待をすることはむずかしいと思いまするが、そうでございませんければ、ほぼこの法案の趣旨とするところでは、金額が百五十億で十分かどうかという点につきましては御懸念御尤もに存じますけれども、できるだけ広く融通をして行きたい、又組合系統をさように指導したいというふうにまあ考えておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/81
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082・松浦定義
○松浦定義君 その点は非常に末端においては関心を持つている問題でありますので、まあ今後いろいろそうした機関との十分な連絡をとつてやつて頂きたいことをお願いいたしておきます。次に今各農家が借りておる農手の償還期日が恐らく来月で終ると思うのですが、この状態ですと、なかなか農手の返還がむずかしい。従つてこれを一つ書換をやつてもらいたい、こういう希望があるわけですが、その場合でもこの百五十億の中へ入るというようなお考えであるかどうか、この点を一つお伺いいたしいたと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/82
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083・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 御指摘の通り、農手の償還金がおいおいと来るわけでございまして、これをどうするかという点は非常に重要問題で、その点は私どもも中金等といろいろ話合つておるのであります。只今考えております点は、かようにしたらどうかと存じておるのであります。農手がこの特別の、恒久的と申しまするか、いわば恒久的な制度でございまするので、これは飽くまでその制度を存続するという必要もございまするので、期日に決済をする建前を貫きたい、かように思つておるのであります。ただ決済をいたしまするにつきましては、単協側で資金が不足することがございますので、この組合に対しましては、系統の金融機関から資金を融通する、農手と同じように共済金を見返りといたしまして資金を融通いたしまして決済資金に事欠かないようにする。ただその場合に金利の問題がございますが、金利につきましても農手並みに取扱つて、それ以上の利子はとらないということで繋いで行つたらどうかというふうに存じております。この百五十億で以て農手の償還をするということは成るべくいたさないつもりでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/83
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084・松浦定義
○松浦定義君 そうしますと、今成るべくといつたお話があるのですが、やつぱり肥料とこの中に謳われておる限り、この百五十億の中へは何ぼかそうしたものが入るということなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/84
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085・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 制度の建前としては別に考えてみたいと思うわけです。ただ金のことでございまするので、どの資金がどつちへ行くということになりますと、来年の春になりましての肥料が一体農手の資金で買つたのか、或いは営農資金で買つたのかということになりますというと、むずかしい点が出て参りまするけれども、本制度で考えておりまするところは、通常の農手によつて供給される資金とは別の資金を供給したというふうに考えておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/85
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086・松浦定義
○松浦定義君 大体いろいろ疑義も相当あるような御答弁であつたようでありますが、ただ私は率直にお伺いいたしますと、例えば一戸の農家が、大抵北海道等におきましては七、八万円から十二、三万円を必要とする農手を借りておるわけでありますが、そうしますると、二十万円を融資されても、そのほうに返してもらわなければならんような結果になると、併しそれは又逆に、農手を今年度、二十九年度で借りられることになるが、その場合の借りたことが、その金で以て操作されるというようなことに結果的になつて来ると、実際その他の面についての運営資金が入つて来ないというような心配があるのでお伺いしておるのですが、まあいろいろ細かい点はあとでお伺いいたしまするとして、大体この農手の決済はどうしてもこの十二月の期限内にやらなければならんというふうに政府としても考えておられましようし、末端の扱つている協同組合としましても、これを責任を持つて何とか解消したいと、こう思つておるのですが、現在の状態ではなかなか協同組合の力を以てしても右左にそういうことができないので、現状においては大体どのような形で進めておられるか、大体において今日まで農手の返済がどの程度進捗しているかというような点についてお伺いいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/86
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087・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 農手の返済の期日がいろいろ違いまして、十五日に来るもの、それから月末に来るもの、十二月の十五日のもの、十二月の末日のもの、一月の十五日、一月の末と、こういうふうに分れております。冷害地帯におきましては、おおむねこの十一月、十二月に来ることになつております。この十五日から決済期日が到来することになつております。従いまして、まだ償還がどうなるかということについての具体的な遅延の問題というものは生じておりませんが、この点は成るべく遅延の生じないように、決済資金は、農家の関係においては農手で借りた金は共済金が来るといつたような時期までは延ばすにいたしましても、組合からは返して頂く、この代りに決済資金を別途供給すると、こういう形で農手そのものは決済をして行きたい、かようなつもりでおるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/87
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088・白井勇
○白井勇君 前の農林委員会の席上におきまして、先ほど河野委員からも念を押しておられました飼料の価格は、現在の価格よりも絶対上げない確信を持つておられるというお話があつたわけでありまして、それを今日更に再確認をされた御発言のようでありましたが、その場合畜産加工品の問題につきましては、はつきりしたそういう御回答はなしに、ただできるだけこれから善処して行きたいというお話であつた。一方御承知の通り、麦類の製品をうんと食つて食糧難を繋いで行こうという現状ですが、最近御承知の通り、市場でなくてはならないバター、畜産加工品というものは、バターが殆んど店から姿を消しておるという実態である。ああいう姿を御覧になつて、あれを一体どういうふうにお考えになつていらつしやいますか。これから粉食奨励と噛み合せまして、少くとも畜産局といたしまして、どういう考えで善処されて行くかということを、もう一度私は念を押しておきたい。と申しますことは、今朝ほど私は農林次官にちよつとお尋ねしたのですが、三十一日の朝日の夕刊を見ますと、農林省におきましては競馬馬改良の趣旨を以て二千万円の外貨を払つてイギリスから競馬馬を買つているというのです。私はあの記事を見まして、少くとも現在の農林行政をやつております事務当局の考え方というふうには私は解し得ないのですね。あれを見まして、若しああいうようなことを事務当局として考えてやつておられるということになりますと、非常に今申しました畜産ということにつきまして我々疑義を持つのです。この際現在の状況等を御勘案になつて、どういう見方をし、どういう措置をとつて行かれるお考えであるかということを伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/88
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089・大坪藤市
○説明員(大坪藤市君) 只今一番問題になつておりますのは、御意見の通りバターの問題でありますが、バターにつきましては、従来御承知の通り雑品として或る程度のものが輸入されて来たのでありまするが、先般通産省が一応雑品の中からバターを除外いたしましたので、思惑的に一時市場から姿を消すというような現象が現在見えております。併しこれは通産省ともよく相談いたしまして、従来の通りのような、輸入につきましては速かに復活するというような大体つもりでおるわけであります。併しながら一方考えてみまする場合に、バターを或る程度相当多量に輸入するというようなことになりますると、日本の酪農業と申しまするか、畜産業は極めて弾力性の少い、底の浅い状態でありまするので、外国の安いものを入れるということになりますると、非常な深刻な影響を来たすのでありまして、今後酪農業というものをできるだけ内地で振興いたしまするためには、或る程度値段が高いというようなことも日本の今後の酪農振興のために一時忍んでもらわなくちやならないのではないかと、私はかように信じております。併しながら今後バターにつきましては、いわゆる生産時期にも入りますので、又いわゆる雑品の中に復活というようなことによりまして、只今のようないわゆる思惑的な現象は急速に解決するのではないかと、私はかように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/89
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090・白井勇
○白井勇君 くどいようですがね。米の値は一月から上げるというような話があるのですけれども、今畜産局長のお話のように、畜産局長の考え方が畜産振興の考え方から、これは多少上るように考えなければならんじやないかというような御答弁のようでしたが、これは何とか是非とも今のなくなる前の飼料と同じように、現状の価格というもの仮にバターそのものによつて維持することができないとしまするならば、マーガリンとか、その他代用品の優秀なものをうんと出すとか、何とかいうような措置によつて、少くも現在の価格というものを維持するような御確信があるのですか、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/90
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091・大坪藤市
○説明員(大坪藤市君) 御承知のように、牛乳を含めました畜産、特に酪農製品というものは非常な勢いを以て増加いたしておりますが、なお消費のほうがそれをオーバーするというような状態であります。特に製品と申しまするか、二次加工品ではなしに、生の乳で飲むという消費のほうが非常な勢いを以て上昇して来ましたので、どうも消費、需要のほうが供給をオーバーしておるような恰好でありまして、これはまあ一面から見ますれば、畜産の振興の、特に酪農の振興という点から非常に歓迎すべきことでありまするが、余りに何と申しますか、購買力が副わないような価格になつてもいけませんので、それらの点についても国内の需要の関係等を睨み合せまして見ますれば、余りに望外な価格でやるという場合には外国からも入れなければならないこう思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/91
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092・白井勇
○白井勇君 私は要するに先ほど同僚委員のお話の通り、バターにつきましても少くとも現在の価格は上げないのだという御確信があるのか、むしろ今の状態から見ますると、お話の通り非常に困難である。餌は自信を持つて上げないということは言い得る、そういうことはないのだというふうに了承して差支えございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/92
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093・大坪藤市
○説明員(大坪藤市君) それは今後の外国製品との輸入とも関連して参ると思うのでありまするが、いわゆる「いも」が市場に姿を消す、或いは非常な厖大な……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/93
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094・白井勇
○白井勇君 値段の上においては、上げることは、少くとも現在より上らないということは保証の限りではない。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/94
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095・大坪藤市
○説明員(大坪藤市君) その辺になつて参りますると非常にむずかしい問題になつて来ますが、一般物価との関係もありますので、現在の規格、いわゆる物価水準というようなものの意味合においての規格の維持ということについては考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/95
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096・戸叶武
○戸叶武君 私たちの当面している問題で一番重要なのは、やはり災害地に対する政府の金融の措置だと思いますが、先ほどどなたからかも聞かれましたが、農手の借替の要請というものは、被害地における農民の共通の考えであり、これに対応しながら実際各府県とも緊急措置というものを行なつて、その農民の要望に対して対処していると思うのです。そのときに当つて、政府がこの問題は農業共済組合の恒久的な制度であるから、これがためにどうしても救済はして行きたい。そしてこの単協で資金難に陥つたという場合は、これの資金による融通ということを考えてやるがというようなことでありますが、政府及び地方公共団体のこの利子補給、損失補填の条件の下に融資をされると言われておつても、果して今のような状態で以て地方の寄附金でもそうですが、これに対処し得るかどうか、而もこれに対処し得るような態勢を信連なり中金に、政府は責任を以てやつておれば別でありまするが、今の農村金融の現状というものを農林当局ではどう考えておるのか。今日この深刻な災害地の状況というものは、私は災害によつてどしどし貯金が減少の一途を迫るばかりであり、そればかりでなくて、やはり計画資金としてやはり急場を凌ぐ資金として金が引出されるばかりなのであります。そういうところに、非常に脆弱な基盤の上に立つているときに、一体今後において、例えば来年度にしても、収穫期における端境期を控えて、どうやつて農林金融機関がやつて行けるかという危機にも入つて来ると思う。それは先のことだからと言つていられないと思うのです。そういう見通しなしにこれに対処することができないのであつて、それに対して先ほどの経済局長の御答弁なんかを聞いていると非常に心許ないので、何だか農林当局というものは非常に抽象的な、頼るべからざるものに頼つて局面を糊塗しているとしか思われないのです。これに対して何か農林省として確たる一つの方針なり見通しを持つて、どう思つているかということを示してもらいたいと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/96
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097・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 災害金融と関連があるのでございますが、災害金融といたしまして、農手の問題と償還期限が逼迫していることにも関連いたしまして、金融機関の全体の問題に関連している問題だと思います。
〔委員長退席、理事宮本邦彦君着席〕
農手のほうから申しますというと、農手を利用しておる地域はお話の通り大体冷害地方が多いのでございます。殆んど大部分と申しまするか、多くは冷害地帯のものが多いのでございます。従いまして金額も相当大きくなると思います。ここの中で、一体決済の期日に決済することが、どの程度の額が困難であるかということを推定することもなかなか困難でありまするが、一応私どもは六十億程度ではないかというふうに存じております。従いまして、その程度のものは中金等が自分の金利につままして、逆払いになりましても、決済期以後につきまして、農家の利子を農手以上の負担にならないようなことができる。若干中金が犠牲を負うわけでございますけれども、そこまではできると思つております。それから災害金融につきましては、二百十五億程度になりますが、これが一体組合金融で賄えるかどうかという問題になつて参ります。農手の問題もそこに入つて来るわけでございますが、農手は長期というわけでもございませんが、災害金融になりますと、長期ということになりますので、今後の組合金融全体の金繰りを成る程度見通しを付けないといけないということも御指摘の通りであります。御指摘の通りその他の基盤になります五月前後の時期におきまして、中金を主とする金繰り状況はどうであるかということにつきまして、いろいろ検討いたしております。災害金融は二百十五億が必ずしも全部中金に集まつて来るというわけではございません。これは冬霜害のときの実例から見ましても、さようなことになるのでございますので、今のところその辺の検討につきして、まだ確固たる検討はいたしかねる状況でございまするが、今回のこれまできまつている程度の額でございますれば、組合金融内部で大体これを賄えるのではないかと思うのでございます。尤も御指摘の通り、災害を受けました農家の預貯金の引出しというようなこともございましようし、その他のこともございますので、簡単に大丈夫というわけには参りませんが、そういう場合には、それは勿論政府といたしましても、組合金融に対する然るべき援助の措置が必要になつて来るかと思いまするが、只今のところそこまで具体的な措置を講じなくても行けるのではないかというふうに思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/97
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098・戸叶武
○戸叶武君 これは私たちはこの歳末を考えて見たとき、日本には恐ろしいやはり一つの金融恐慌の徴候が出て来ると思う。今の経済保全会の現象なんかもその一つでありますが、特に中小工業者が闇金融の倒産に呼応して、融資の面において非常に強力に政府に要請して来る面が出て来る、その場合に農林当局が今のような呑気なことを言つていては、農村金融の問題に対しての立遅れになることは当然のことなのであつて、共済金の問題についても四十五億の繰入が預金部資金に対してはまだ明確にされていないというようなことも、やはり農林当局のほうから衆議院の予算委員会なんかでも説明されているようでありますが、何か確固たる信念を持つて大蔵当局との折衝なり何なりをやつていないで、今のようなまごまごして、とにかく当面の政治的な情勢に対応して行こうというような浮薄な考えであつては、私は非常に中小工業者におけるところの金融恐慌以上に、非常に深刻な一つの金融難からの恐慌というものが歳末には起きて来ると思う。そういう種を農林省のほうでは積極的に蒔いておこうという気持ですか、その点私はもう少し具体的に聞きたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/98
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099・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 共済金のことにつきましてのお尋ねでございましたが、まあお話の通り、全体の資金の問題、組合金融なり、或いは財政資金なり、政府の金融の問題と繋がる問題でございまするので、私どもも軽々しく措置はいたせないので、単に楽観をしておるというだけではございません。ただ共済金の御指摘もございましたが、共済金の支払いが結局どの程度連合会なり、或いは政府において措置するかという確定数字はまだ定まりませんので、具体的な措置についても的確なことを申上げる段階に実は至つておらないのでございます。従いまして今やつておりまするところは、最小限度の措置をいたしておるのでございまして、四十五億の繰入が制限されたということによりまして、一般会計からの繰入が著るしく減りました関係上、より余計金融的な措置によらざるを得ない部分が出て参つたのでありまするからして、そういう点についても私ども十分配意をいたしております。そのために保険金の支払いが遅れるというようなことは全くないようにいたすつもりであります。それから又この災害金融につきまして、どの程度不足するかということにつきましても、今から必ずしも的確に予測するわけには実は参りません。組合金融全体の金繰りと、それから末端の組合なり、信連でどの程度消化できるかということが十分にまだ検討いたしかねる段階でございますので、そういうことがほぼ検討が付きましたときには必要な措置を当然講じなければならんと思います。先ほど申上げました通り、只今の大まかな見当ではほぼやつて行けるのではないかというふうな見込を持つておるのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/99
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100・戸叶武
○戸叶武君 共済組合の金が入つても直ぐ農手の問題に対していろいろな問題が、農手の借替というものが困難だというときに、そこに必ず困難が生ずると思いますが、そういう点に対しては何か特別な措置を講ずるというようなことを考えているのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/100
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101・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 農手の償還等、それから今後の営農資金或いは副業資金、或いは生活のためのいろいろな資金といつた面を全体としてどういうふうに賄なつて行くかということに関連する御質問だと思います。私どもも従いまして農手をどうするかということは、やはり結局はそういう全体の問題をどうするということにかかることになります。従いまして対策も個々には考えますけれども、結局は個々の対策が全体として個々の問題に対処し得るのではないかと思いますが、農手の問題は先ほど申上げました通りでございますが、営業資金、それから共済金或いは保険金の支払い、或いは食糧の払下げ、或いは救農土木事業、そういつた各般の措置によりまして、当面必要とする農家の資金につきまして、徒らに不足して再生産が困難になるというようなことがないようにしたいというのが念願でございまして、そういうような措置によりまして十分であるかどうかということにつきましては、十分御検討をして頂かなければならんと思いまするが、主としております点は、只今お尋ねの通りに実は考えているのであります。実施上も成るべく遺憾ないようにいたしたいというふうに思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/101
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102・戸叶武
○戸叶武君 私が遺憾とするのは、農手の借替えができないという場合には、この間の空間ができたときにその間の措置はどういうふうにやつて行くんですか。而も農村が闇金融か何かに頼つて非常に不健全ながら無理をして来た。それは恐らく闇金融もこの末くらいまでには残らず潰れて行くでしよう。そういうようなときに農民自身が困難に当面すると思うのですよ。この十二月から一月乃至二月の間におけるところの困難というものに対して、何か具体的に対処する措置等持つていますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/102
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103・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 農手の決済が参りまして、その決済が困難であるという事情が参りますときの措置でございまするが、災害を受けた農家が組合に返済ができない。従つて組合は農手の決済ができない、こういう事態がこれはあり得ると思います。こういうところをほぼ検討したのが大体六十億程度になりはしないかと思つております。そういうところにつきましては、系統機関から、特に農林中金から決済基金を融通したい。この決済基金につきましては、やはり農手並みの利子などの取扱いをして、そのために農家の負担が多くならんようにいたしたいと思います。勿論その措置だけで十分ではございませんので、各般の措置をとらなければならんと思いますが、農手に関係するだけを申しますと、さようなことに考えております。なお営農資金の供給ということがきまりますれば、それによりましてやはり組合金融全体も相当の円滑化をすることもできると思います。更に又共済金の支払もできるだけ早くやりたいというふうに思つておりますので、そういう支払によりましても組合金融の緩和に資することができるのではないかというふうに存じているのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/103
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104・清澤俊英
○清澤俊英君 経済局長にちよつと……。実はこの冷害対策の要綱で農家に「ふすま」を報奨として回すということですね。その分が裸五百円で回している、三十キロで裸五百円で回している。だから百五、六十円安いんだ。これは只今の河野さんの質問で六百五、六十円の価格になるのだ。こういうので問題は百五、六十円安くなるんだ。
〔理事宮本邦彦君退席、委員長着席〕
そこでまあ七百円という大変なものが出て来るのですが、そうやつて農協を通じて渡されるこの五百円の裸の「ふすま」に対して、袋代六十五円とつて、これはまあ俵に詰めますれば公定でも二十六円かと思うのですが、古俵に詰めても六十五円ですから……それから運賃の平均三十六円七十三銭で、全購連が八円四十三銭、県連が二十円、単協が三十円、しめて約六百六十円、こういう形になつております。どうも報奨として出すものを私は……。全購連や、或いは県連がトンネルなんだ、これは……。恐らく切符の取次ぎだけやるんだと思うが、これだけのものをとる必要はどこにもないと思うのですよ。こういうものが安く相当の量入れば、必然的に暴騰した価格も抑えて行かれると思うのですが、これはすでに折角百五十円安いものを出したというものに対して百六十円ばかりかかりますから、百六十円ほどの中間経費がかかつて来て、そうして六百大十円にしてしまうということでは、これは普通の商人が六百六十円のものにいろいろのものを掛ければ七百五、六十円になるのは当り前の話、八百円になるのは当り前の話、一向その大事な趣旨が徹底しないと思うのですが、こういうことに対して経済局長は、このトンネルという言葉はちよつと無理かも知れませんが、こんなトンネル事情は何とかできないものでしようか。単協が三十円とるのは、これは倉庫へ入れたり運んだり、いろいろな荷こぼれがあつたりして欠損は見られるけれども、全購連や県連は恐らくトンネルだと思う。これらに対して取締る意思があるのかどうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/104
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105・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 農協の関係として、私どもの所管にもまあ関連がございますですけれども、只今の具体的な数字を挙げての御質問につきましてお答えする準備がございませんのですが、これは食糧庁の関係が主体でございまするので、食糧庁からお答えしたほうがいいのではないかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/105
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106・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) それはあとで食糧庁から御答弁を適当に願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/106
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107・河野謙三
○河野謙三君 関連して……。今の県連が二十円とか、単協が三十円とか、四十円、八円というのは、それはそういう価格の決定については畜産局長のほうには何にも連絡はないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/107
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108・大坪藤市
○説明員(大坪藤市君) 只今の「ふすま」の問題は、これは食糧庁がここ数年来、早場米供出地帯に対しまする報奨用として払下いたしておりまするので、価格なり数量なりにつきましては、私どものほうに具体的に相談は、勿論現在の価格以下のことでありまするので、相談は必要ないんじやないかと私のほうでは思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/108
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109・河野謙三
○河野謙三君 つまりこれは食糧庁が独自でおきめになつて、食糧庁はこの三十円とか、二十円とか、八円とかいう、要するに工賃については相談の上きめているんではない、こういうことですか。これは畜産局長に聞くほうがいいかも知れませんが、こういう意味で畜産局長は言つているんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/109
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110・大坪藤市
○説明員(大坪藤市君) 私のほうとして小売渡し、普通の場合の払下価格の予定価格が五百五十円でございますが、報奨用の場合はそれよりも五十円ぐらい安い価格であるということを承知しておりますから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/110
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111・清澤俊英
○清澤俊英君 その冷害対策として、このたびはこういうような一つの五十円安のものが出ているのでしよう。それにもかかわらずトンネルで以て二十八円もかけてしまうとか、そういつたような……、古俵にすれば二十円か、三十円でできるものを六十五円というのは、どういうところから出て来るのか知らんが、単協の三十円は僕は詳しくはわからんけれども、こぼれるものもあろうし、「ふすま」にとられるものもあろうし、これは運賃も付くし、倉敷料も付く、いろいろなものを見れば、三十円も、或いはトンネルもない、切符だけでやつているやつが二十八円四十銭もとつているということは、これはおかしな話だと思う。これはどうもおかしなもので、取過ぎるのじやないか、これらのものはやはり冷害対策として、こういうものは特別に考慮を払われるべきものなら、監督の任に当つている経済局が強く農協に対してこれは注意すべきものじやないか。こういうものが具体的に出て来たならば……発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/111
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112・大坪藤市
○説明員(大坪藤市君) 只今の食糧庁でやつておりまする「ふすま」の原料でありまする小麦の払下は、従来から早期、早期と言いますか、早場地帯の報奨用としてやつておりますので、いわゆる冷害対策も勿論考慮の上とも思いますが、冷害対策ばかりじやなしに、従来からの早場地帯に対しまする報奨用を兼ねておる、かように存じております。従いまして中間経費或いは運賃をどういうふうに見込んでいるかということにつきましては、食糧庁の係りの関係でなければ、私どもとしてちよつと答弁いたしかねます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/112
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113・清澤俊英
○清澤俊英君 こうやつて同じことをいつまで言つてもきまりが付かんからやめますか、これは農協の監督をやつておられる経済局で以て一つ十分考えて行かなければならんと思う。そこで畜産局長に申上げたいのは、今年の冷害で鶏を十倍くらい飼い出している、豚も相当飼い出している、そういうために飼料がどんどん上つて行く。それから先日も問題にしているのですが、折角委託統制にした粉は、今も食糧庁長官に聞けば、食糧庁は米は買つてやる権能はあるけれども、小糠を買う権能がない。だから小糠の統制料を差引いて自由販売させる。これはそういう手続ならやむを得ないけれども、そういうことをやつておりますれば、鶏が十倍になつた、豚が何倍になつたという畜産率が出て、せめてそれにでもすがるという人が、折角飼い出しても飼料の値上りは日の前に見えていると思う。折角飼い出して行つても、皆捨ててしまうという、凶作農民の、痩せこけた農民が折角何かで埋合せをしようと思つたが、それが立つて行くことができない結果になると、一遍やつてこりたからもう二度目はやらんので、何とか手を打つて……、私は畜産局長がそこに気が付いて、これは農民のために飼料を確保してやらなければならんということになつたら、すぐ売れるのですから、一応適正な値段で売出すような方法を考えて、それに金はどれだけかかるか。それは何も統制という形をとらんでもよろしい。統制と同じものがここでできると思う。而も私は農協というものの本来の働きは、そういうことをするのが農協の働きであつてそれが中間マージンをとつて宴会ばかりやつているのが農協の仕事じやないと思う。だからそういう指弾を受けるのでありますから、結局そこらまで気を使つて畜産局長やつてもらわんければ、何年計画を立てて家畜奨励法とか、何とかというものを作つて金ばかりかけても問題にならんと思う。こういう不合理なものがあつたら、あなたが先頭に立つてこれを直すように交渉してもらわなければならんと思う。せめてこういうもので一応飼料の値上りを抑えるくらいのことは、やつぱり二段構えで考えても損はないと思う。飼料のことは放たらかしだ、できた品物は独占的な大商人と競争して行くという話になつてしまつたら、それはとても零細な農民などが、一頭、二頭やつているものが、その組織に対抗できないことはわかりきつている。終いに牛乳が足らん、バターが足らん。足らんときは値上りがどこどこまでもしてしまうから、その値上りのために酪農などをぐんぐんやつてしまう。ちよつと殖えて来たから又がたんと下げてしまう。これはどこにも安定がない、畜産行政の中に農民が踊らされているという形が出て来る。一つあなたは指導的にこれではいかんという建前で、省議にでも何でもかけて、統制という形はとらなくても、統制に近いものでやはりやれると思う。国が持つている小麦をそれを統制に出す。委託統制して金を支払う。何も粉は差引かなくてもいい。粉だけ農林省が持つて行つてしまう。それをその価格ですぐ売れば同じことです。それで飼料が統制できるのだと思う。安いもので渡ると思う。かまわんでいたらどんどん高くなつてしまう。本年あたり畜産局長はもうおわかりのことと思うが、今どこに行つても鶏の糠は間に合わない。これは恐らくおわかりになつていると思うが、僅か手許に残された凶作米の屑米で凌いでいると思う。そのときになれば小糠の相場が上りますから、みんなひんねじつて食つてしまうより仕方がないだろうと思う。大体「あひる」をごらんなさい。三年、四年前には「あひる」はどこに行つてもぎやあぎやあしていた。近頃は「あひる」がいますか。「あひる」を飼う余裕がなくなつてしまつた。あれほど一生懸命やつたものが……。これはやつぱり本腰に考えてもらわなければ畜産行政などはできないと思う。どんな山の中に行つても「あひる」がぎやあぎやあしていた。近頃どこに行つても「あひる」はいません。みんな殺してしまうんじやないかと思う。そうして卵が高くなつたので卵を売ると言つてもこれは間に合わん。これはずつと飼つておく方法を考えてもらわなければ問題にならんと思う。一つお考えをお伺いします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/113
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114・大坪藤市
○説明員(大坪藤市君) 飼料の問題につきましては、畜産が発展するかどうかという問題につきましては、餌料の価格が安定いたしまして、而も自由に的確に生産者の手に入るということが前提でありますが、先生より非常な御注意がありましたけれども、今後私どもといたしましては、安定法の運用によりまして、できるだけ只今申上げましたような安い価格で、而も安定いたしまして的確に生産者のほうに飼料が手に入るようにできるだけ措置して参りたいと、かように存じております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/114
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115・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 農林経済局長に伺いますが、今日の政令案ですがね、これは水害地帯のほうも同じように書いてあるようですが、この冷害農家が受けた損失額から農業共済金を控除する、これはやむを得んと思いますが、第二の、ここに出ておる米麦の売渡の特例に関する法律案で、売渡された米麦の価格に相当する金額まで控除する、これはちよつとひどいという感じなんですがね。これはこの米麦の買入というのは、それはまあ営農資金という範疇に入るのもあるかも知れんけれども、どつちかと言えば生活資金的な色彩が強いのです。これはどうですか、この全額控除はちよつとひど過ぎると、こう思うのですが、これはどういう考えですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/115
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116・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) その点は生活資金に勿論関連ございまするが、と申しましても、元のものに生活資金が入つているというのではございません。減収した部分をよく考えて見ますると、一部は自家の食糧として使われる部分もある、その部分は経営資金にもともと廻らないものであります。而もその自家用に廻る部分につきましては米麦の払下げがございまして、延納が或る程度認められる、そういう論理で以て差引をいたしまして、まあこれを差引かないと、やはり何と申しまするか、資金の供給としてはダブるというふうな考え方から差引きしておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/116
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117・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) これはなお私ちよつとはつきりわかりませんが、その全部を控除することはちよつとひどいような感じがするのですが、まあよく考えて見ます。それからもう一つ、これは御質問がなかつた点ですが、その第二条の、これは北委員からこの間御質問があつて、官房長から入つておるという答弁があつたようですが、土地改良区の賦課金等も、これは凶作で実際上納入ができない、それをこの間官房長はこれに入つておるというような答弁をしておりましたが、この副業資金その他農業経営を維持するための必要な資金という中に入つておれば問題はないのですが、これは解釈上人つておりますか、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/117
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118・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) 賦課金、まあ厳密に言うと若干疑問がございますかも知れませんが、私ども入れて差支えないように理解しておるわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/118
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119・佐藤清一郎
○佐藤清一郎君 所得税の問題について、一月当然これは納めねばならんことになりますが、所得税についての大蔵省の考えはどんな考えを持つておるのか一つ聞いて見たいと思うのですが、次の委員会等に来てもらいたいと思います。冷害地における所得税がかなり問題になると思います。従つて青色申告というようなことを、これはまあ当然そういう措置によつてやるべきことにはなつておりますが、農村として本当に青色申告というものを利用できるような指導というか、できる得る人というのは極めて少い、面倒だから結局やらないというのが実情だと思うのです。従つてかような年においてはできる限りそういう面も面倒を見てやることが親切な事柄であろうと思いますので、一つお願いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/119
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120・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 承知しました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/120
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121・清澤俊英
○清澤俊英君 これは食糧庁長官に聞いたほうがいいかと思いますが、飯米の問題が出ましたが、こういう冷害農家が飯米の配給だとか、何とか特別法で、一年きりで貸してもらうことは非常に有難いんですが、そこで今供米のうしろについておりますのは、やはり労農資金が足らないというので、農手にどんどん入つたものが引落されてしまう。それでせつながつて現在みんな麦を食つて出している、そういう麦を食つて供米をしているかいないかということは、麦を買つているかいないかということを今調べればすぐわかる、購連の手持なんかを買つて現在食つている、それくらいなものに対してこれは農林大臣がいなければ駄目だと思いますが、何らかの考慮があつていいことだと思います。これもやはり或る程度まで、三割という凶作農家になるかならないかだけの話で、実際困るから今の出来秋に麦を食べて米を出している、こういうものに対して何らかこういう恩典のある価格の配給でもあれば、一年貸せとも言わんだろうけれども、せめて値段ぐらいは考慮して配給してもらうことは考えられないものかどうか、経済局長はどうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/121
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122・小倉武一
○政府委員(小倉武一君) お尋ねの趣旨でございまするが、麦を買つて食べて、その代り保有米を浮かして供出した農家に対して何か特別の措置、例えば麦の価格を安く払下げる、こういつた措置がとられるじやないかということでございますが、私からお答えするのも如何かと存じますので、御質問は食糧庁長官に話をしておきまするから、後ほど御答弁をするように連絡をいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/122
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123・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) ちよつと速記を止めて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/123
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124・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 速記を始めて。農地部の管理部長が見えておりますから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/124
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125・河野謙三
○河野謙三君 午前中ちよつと伺つたんですが、この前の国会で当委員会と政府当局と数度に亙る論議の結果、開拓者団の融資の金利は、当初の中金の原案である二銭六厘を二銭二厘にするということに政府から、速記録に徴してもわかりますが、はつきり御答弁があつた。ただその場合に日銀が適格担保として扱わない場合には、これは二銭四座でなければ困るけれども、その後大体政府で適格担保の問題も見通しがあるので二銭二厘にいたしますということにきまつたわけです。ところがその後において未だにこれが実行に移されていないのみならず、中金は政府との間に、我々国会にも何らの話なく、開拓団と直接取引で開拓団の預金利子を下げるという条件がなければ二銭二厘は引受けるわけには行かない、こういうことでその後未だ決定せずにおる、こういうことを聞いておりますが、これは非常に我々から見れば、そういう措置に出ることは中金とすると不当な措置であると思うのですが、管理部長からお話を聞いておることが違つておるかどうか、その後の経過を一つ御説明願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/125
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126・細田茂三郎
○説明員(細田茂三郎君) ちよつと経過を御報告申上げます前に、この委員会で附帯決議をなさいまして、まあ二銭二厘以下にしろというお話でございましたので、実は私どものほうから農林中金に対しまして、少くとも二銭二厘にしてほしいということで長い間折衝をしておりましたのでありますが、農林中金の言い分は、二銭一厘にいたしますと必要経費さえも賄えない、つまり非常な赤字になるということでございまして、なかなか二銭二厘には条件なしではできないということであつたわけでございます。併しまあとにかく本院におきます附帯決議の趣旨もあることだしというので、まあ長い間折衝しておつたのでありますが、それでは二銭二厘にするにはどうしたらいいかということなんですが、農林中金としましては、日銀の適格手形にしてほしいということが一つと、もう一つは預金の金利を或る程度下げてほしいという二つの希望があつたのでございます。そこで日本銀行に対しましては、私のほうからまあ何度も折衝をいたしたのでありますが、日本銀行の言い分は、適格手形にするとか、しないとかいうことは形式論であつて何の実質もない、と申しますことは、現在農林中金はまあ自己資金が相当に余つておりまするので、仮に今、日銀の適格手形にいたしましても、それではこの資金をすぐ日本銀行へ持ち出して農林中金が金を引出すかというと、そうではないのだそうでありまして、つまり現在では適格手形にするとか、しないとかいうことは何の実質もない問題である。若し農林中金の自己資金が非常に窮屈になつて来て、この開拓融資の関係が日銀の厄介にならなければならないという場合においては、そんな適格手形にするとか、しないとかいうことでなく、十分同じような扱いをするから心配をしないでやつたらよかろう、少くともそういう形式論はまあこの際やめてもらいたいというのが日銀の言い分であります。そういうことでありまして、再三日本銀行とも話合をいたしましたけれども、今すぐ適格手形にするということは、それほど実益のある問題ではないということになりまして、この点は私どもも諦らめたわけであります。次に預金の金利を下げるか、下げんかという問題ですが、相成るべくならば一つ下げないでほしいということで頑張つておりましたけれども、日銀自体の必要経費をも賄えない。つまり非常な赤字になるということでありまして、この点は私どもも銀行の内部の問題ですから、はつきりはわかりませんけれども、いろいろ手を尽して調べてみましたところが、成るほど農林中金が現在の自己資金を出して、それを二銭二厘でやれば今まで儲けておるのをどうこうということを別にいたしまして、今後のことを考えて見ますと、或る程度赤字になるらしいということが我々にもほぼ推察ができるわけであります。そこでまあこの点は取りあえずそういうことで折衝いたしておりましたけれども、長引いておりまするうちに、御承知のように地方の保証協会がどんどんと設立されて参りまして、貸すほうは一日も早く安く貸してやりたいというふうに時期が迫つて参りましたので、つい先だつて最後的に農林中金と、それから開拓者連盟との間に私どもが立ちまして、何とかここで妥協してほしいということで、取りあえず出発をいたしまするには、中金が出す資金は二銭二厘、その代り預金利子は農林債券によりますもののほかは現在六分になつておりまするが、これを一分下げて五分にする、取りあえずまあそういうことでスタートをする、併し恐らくこれをやれば更に今度は開拓者の中金に対しまする預金等もどんどん殖えて来るであろう、そうなつて来れば、又その中金自体としての計算というものは変つて来るはずでありますから、取りあえずそういうことでスタートをするが、預金の伸び方等とも睨み合せて、近い将来にもう一遍この点は話合おうじやないかという含みを以ちまして、今申しましたように、中金からは二銭二厘、但し預金につきましては、農林債券によりますもののほかは一分下げの五分、こういうことで話が妥結いたしまして、中金もまあ仕方がない、開拓連盟のほうもそれでは仕方がありませんということで、きまつたような次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/126
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127・河野謙三
○河野謙三君 あれだけ長い日数をかけてこの問題は論議して来たのです。論議の過程において預金利子を下げなければというような条件は一つも出て来ない、半句も出て来ない。而もその間において預金利子を下げなければ採算が合うとか、合わんとかいう問題は勿論出て来ない。簡単にきめた問題じやない。でありますから、私はその後において、国会閉会後において中金が開拓団に向つてそういうような条件を出したことにつきましては、私は中金の採算についても疑いを持つておる。でありますから、政府もその間においていろいろ聞かれたようでありますが、当委員会においては直接中金並びに開拓団を私は呼んで、その間の相互の事情を私は聞いてもらいたい、こういうふうに私は思います。同時に仮に開拓団と中金と双方できめた、両方が納得ずくできまつたんだからいいじやないか、こういう御見解が若しあるとすれば、それは私は非常に間違つておる、五分と五分の立場でこれは相談していない、金を借りるほうと貸せるほう、このほうは如何なる場合にも開拓団と中金だけの問題ではありません。如何なる場合、商業資金の場合におきましても、借りるほうと貸せるほうとは五分と五分じやない、弱い者と強い者の間に入つて公正な一つの結論を出すのが我々の役目だと思います。そういう意味合において、私は仮に開拓団と中金が了解の下に決定したと申しましても、その了解が付いたからということによつて我々もそれでいいじやないか、こういうわけに私は行かんと思います。そういう意味合で、私はこれ以上政府に御苦労をかけようとは思いません。開拓団と中金の双方を私は当委員会へ呼んで、又当委員会の権威におきましても、これだけのものは暫さなければならん、そうしてちやんとした結末を付けなければならんと、かように思いますので、そのように私は委員長にお計らいを願いたいと、こう思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/127
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128・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) 只今河野委員からお聞きのようなお申出でありまするが、従来のいきさつからも当然私はそうすべきだと思いまするが、ただこの呼ぶ時期を如何いたしましようか。大分、勿論関係はありましようけれども、急いだ法案がありまするが、どういうふうにいたしましよう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/128
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129・河野謙三
○河野謙三君 私はそれは極めて簡単なことであつて、そう時間もかからんのでありますから、会期中の、特に一時間くらい時間を割いてもらえば十分足りると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/129
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130・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) そういうことで、明後日あたりでよろしうございますか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/130
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131・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) ではさように取計らいます。ちよつと速記を止めて下さい。
〔速記中正〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/131
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132・片柳眞吉
○委員長(片柳眞吉君) それでは速記を始めて下さい。
本日はこれで散会をいたしまして、明日は他の委員会も全部休みだそうでありますから、やむを得ず同調いたしまして、明日は休みまして、明後日十時から開会いたします。散会いたします。
午後四時四十四分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101714988X00319531102/132
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