1. 会議録本文
本文のテキストを表示します。発言の目次から移動することもできます。
-
000・会議録情報
昭和二十九年五月六日(木曜日)
午後四時四十一分開議
出席委員
委員長 中井 一夫君
理事 加藤 精三君 理事 佐藤 親弘君
理事 灘尾 弘吉君 理事 吉田 重延君
理事 鈴木 幹雄君 理事 西村 力弥君
理事 門司 亮君
尾関 義一君 熊谷 憲一君
西村 直己君 床次 徳二君
藤田 義光君 阿部 五郎君
石村 英雄君 伊瀬幸太郎君
大石ヨシエ君 大矢 省三君
中井徳次郎君 松永 東君
出席国務大臣
国 務 大 臣 小坂善太郎君
出席政府委員
国家地方警察本
部長官 斎藤 昇君
国家地方警察本
部次長 谷口 寛君
国家地方警察本
部警視長
(総務部長) 柴田 達夫君
国家地方警察本
部警視長
(刑事部長) 中川 董治君
国家地方警察本
部警視長
(警備部長) 山口 喜雄君
委員外の出席者
専 門 員 有松 昇君
専 門 員 長橋 茂男君
—————————————
本日の会議に付した事件
警察法案(内閣提出第一二号)
警察法の施行に伴う関係法令の整理に関する法
律案(内閣提出第三二号)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/0
-
001・中井一夫
○中井委員長 これより地方行政委員会を開会いたします。
警察法案及び警察法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案の両案を一括して議題として質疑を行います。両案に対する質疑は、本日は第三章警察庁に関する条項について質疑をお進め願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/1
-
002・西村力弥
○西村(力)委員 私は本日の委員会は、この通りの状態でありますので、審議に入ることをやめてただちに散会願いたいのです。さようなことを提案したいのでございます。とにかくわれわれの委員会としては警察の組織法だということではありまするけれども、警察の動きというものは、直接われわれ国民全体に関係のあることであり、また警察国家の痛手というものはわれわれは身にしみて感じておる。そういう点から、この法案に対する審議は、ほんとうに慎重に、きわむべきところは徹底的にきわめて、聞くべき意見は十分に聞いて、そうしてやろうとしておつたのでございましたが、本日先ほど委員長のお取扱いによつて、合同審査は打切りになつたという一方的な宣言、まことに不満にたえない。われわれの委員会としては、理事会では合同審査は二日間をかける、これは当初から決定せられておるところでございまして、しかも本日は一人三十分ずつというぐあいにお互いの円満なる話合いがついてこうなつてあつたのでございまするが、法務委員会としては、あつせん収賄罪というような重要法案をかかえておる今日、やむを得ず委員会の懇談会を持つておるようなところでございまするし、また委員会の審議としましても、一応こちらに時間の空白ができたならば出席願えないかと連絡するのが委員長として当然のことだと私は思う。それもやらずに、一方的な宣言をするということは、不満というよりも今後の委員会の運営について実に重大なものがあると私は考えておるのでございます。こういうごてごとを申してもどうもなりませんが、第一委員長は、私が地方自治法の改正案の提出というものは警察法の審議にどういう関係を持つか、これはぜひ提出されなければ警察法の審議には入れない、こういうふうに言つて委員長の見解をただした場合に、研究するこういうぐあいに言つておる。研究は必要だから、それは研究することが第一として、その間私は待つておつたのでございますが、今もつてその回答もなく、政府側においては地方自治法の改正案をこの際は日の目を見せずに自治体警察の名をかぶつて、そうしてわれわれ議会と国民の前を素通りしよう、ごまかして行こうと考える、こういうこともはつきりとした見解を持たない委員長に対して私は実に不満である、こう申さざるを得ない。まあいろいろありますが、戦前からしつかりした正義感に立つて、国会の大先輩である委員長のために、本日の処置は実に惜しみても余りある、まことに遺憾しごくに思います。とにかく本日は吉田政府が最後のあがきをすべく会期延長を策しておるという本会議もございますので、また委員もこの通りほんとうに三々五々、会議は成立しない状態でありますので、これをもつてただちに散会されんことを提案いたします。
〔「散会異議あり」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/2
-
003・加藤精三
○加藤(精)委員 議事進行。ただいま西村理事よりるる御意見の発表がありましたが、本日の委員会の取進めにつきましては万遺漏ない処置がとられてあるのでありまして、法務委員会及び人事委員会との連合審査は、各委員長が日どりを決定されたのであります。なお地方行政委員会におきましては、この連合審査を受入れる条件といたしまして、合同審査会は一日ということに決定しておるのであります。しこうして本日、いかなる理由があるにしろ、人事委員会側からは最後にお残りになられました委員さんに対しまして、質問をしてくださる委員さんを連れて来てくれるように進行係の理事よりお願いいたしましたところが、棄権と認めてもよいという御承諾を得ておるのであります。
次に法務委員会の方におかれましては、本日は法務委員会の議事進行中であるからという御意見がありましたが、それに対しても、進行係の理事より、理事会地方行政委員会におきまして一日の連合審査の日をきめたこと、及び各常任委員長三人の合淡によつて日取りを決定したことでありますから、この審査会の延長はできないことをるる申し上げてあるのでありますが、それにもかかわらず御出席がないのでありまして、その点も手続において欠くるところがないのであります。
さようなる趣旨でございますから、すでに連合審査会の閉会を宣告されまして、目下急を要する警察法の逐条審議にお入りになることは適当と認めますので、引続き審議を続行せられんことを希望いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/3
-
004・佐藤親弘
○佐藤(親)委員 ただいま加藤理事から進行についての動議がありました。これはまことに適当な動議と存じますので、賛成の意を表します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/4
-
005・門司亮
○門司委員 いろいろの点がありますが、私が委員長にただしたいのは、連合審査をやるということになつておつて、そして、きよう一日ならば一日でいいのであるが、法務委員会はきよう民事訴訟法の改正についての小委員会を開いておることは委員長御承知だと思う。従つて両方の委員会が同時刻に開かれないということも当然である。こういう処置を委員長は一体どうしてとられたかということ、同時に、法務委員会の委員長との間にはどういう話合いになつておつたか、その点をこの際つまびらかにしておいていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/5
-
006・中井一夫
○中井委員長 西村君並びに門司君の御発言に対してお答えをいたします。法務委員会と本委員会との連合審査につきましては、三月三日に本委員会においてこれをなす旨の決定をいたしたのであります。その後いろいろの問題等がございまして延び延びになつて参りましたところ、今月の初め一日より五日まで数日間にわたる日曜、祭日があるというような問題からして、本審査会開催の日をどうするかということにつき皆さんと御相談をいたしました結果、先月の三十日の委員会におきまして、本委員会と法務委員会との連合審査を五月六日、すなわち本日これを開くべきことを御決定になつたのであります。この旨は、当時そのままただちに法務委員長にも通告をいたしました。かつその日をきめるについては、前もつて法務委員長との間の打合せも済ませて、その了承を得てこれを決定いたした次第でございます。
私思いまするのに、同じ日に別々の委員会が開かれる場合、そのいずれかに出席をいたしましたならば、残りたる委員会に出席することあたわざる事情も当然のことであります。しかしこの連合審査会については、ただいま申し上げましたように、数日前にこれを決定して、しかもこれをきめるに先だつて法務委員長との間にも了解を得ておるのでありますのみならず、法務委員会を本日開かれますることは、ただ法務委員会一委員会としての御開会でありますから、格別の事情なき限りはこれを延ばされることも、また同じ日の時間を繰下げられることもきわめて易々たるものではないかと思います。本審査会は連合の委員会でありますから、一委員会にあらずして二つ以上の委員会、しかも本日は人事委員会と三委員会共同しての審査会なんでありますから、この審査会を延ばしたり、もしくはこれを延刻いたしますこと等は、法務委員会一委員会のなされ方よりは、よほどむずかしいものがあろうと思います。かような場合におきまして、どちらが譲るべきかということを思いまするならば、私は法務委員会の方からこちらへお譲りになるのが当然かと思うのであります。
そういう意味におきまして、先ほど来人事委員会の各委員にもお願いをして、だんだん御質疑をしていただきました。本来法務委員の方々の御質疑の通告は、人事委員会の方々よりも多数であつたのでありますから、まず法務委員会に敬意を表するの意味において、法務委員会の方々の質疑を先にいたして参りましたこと御承知の通りであります。
しかるに午後になりまして、法務委員会の方からは御出席をなさらぬということであります。それゆえに、やむを得ず人事委員会の皆さんにお願いをして、繰上げてその御質疑を進めていただいたわけであります。かようにいたしましたゆえんは、その間に法務委員会における質疑応答もしくは何らかの決定等もなされて、済まされたらこちらにおいでを願うという、法務委員会の委員の諸君に質疑の機会をお与えするという意味において、大いに勉強いたしたつもりなんであります。しかもこの間、本委員長より法務委員長に対し、また本委員会の加藤理事から法務委員長に対し、たびたびこの趣旨のことは連絡をいたしております。それにもかかわらず法務委員会の委員の諸君は御出席にならぬのでありますから、本委員長といたしましては、いかんともいたすべきすべはございません。私の責任は、すなわちこの意味において格別問われるべきものはないと信じておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/6
-
007・門司亮
○門司委員 委員長は、今委員長自身にはまことに御都合のいい御発言をなさつたようでありますが、本日の委員会は午前十時半に招集を受けております。委員長はいつおいでになりましたか。当局はいつここに来たか。われわれ委員は定刻にここに来ておるはずである。法務委員の諸君はここに来ておつたはずだ。もし定刻に開かれておつたならば、私は、法務委員会の諸君の過半数はここで質問ができておつたと思う。みずからの非を責めないで、他人だけのことを言うことは私はおかしいと思う。委員長はなぜ十時半においでにならなかつたか。本日の委員会を午前中開くことが非常に困難であつたというのはどういうわけだ。委員長の責任じやないか。委員長はなぜここにおいでにならぬか、当局はどうして十時半に招集されたのに来なかつたか、この点をはつきりしてもらいたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/7
-
008・中井一夫
○中井委員長 本委員長は十時少しく過ぎたときにこの委員会に参りました。私が少し早く出過ぎましたがために皆さんおいでになりませんでした。それがために、他の重要なる相談会がありまして、その方面に出席いたしまして、委員長がこの委員会に多少遅れて参りましたことは事実であります。しかしながら、もとより委員長さしつかえのある場合においては理事の諸君がおられるのであり、その取扱いの問題につきましては理事の諸君によくお頼みをしてございました。かりにその問題につきお一人かお二人の質疑の時間が遅れましたりとて、ただいま何ゆえに法務委員会と本委員会との連合審査会を閉会せざるを得ざるに至つたかという理由については、何らのかかり合せもないと思います。それゆえに午前にできなかつたことは午後になさればよろしいのであります。私は、本日は法務委員の皆さんの質疑を十分になしていただきたいという趣旨で、夜にかけてこれを進めるつもりで参つております。しかるにみずから出ておいでにならぬ、こういうことである以上は、私といたしましてはいかんともすることができないのであります。さよう御了承願います。
〔「大臣はどうした」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/8
-
009・小坂善太郎
○小坂国務大臣 御指名でありますからお答えいたしますが、私は本朝は九時三十五分に登院いたしまして、その後委員会の様子によつてはいつでも出席できる態勢を整えておりましたが、お呼び出しがないままにあのころ参りましたわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/9
-
010・門司亮
○門司委員 今当局の答弁があり、委員長の答弁がありましたが、十時半に招集されておれば十時半に来るのがあたりまえである。しかるに十町半になつてもこの委員会が開かれなかつたことは事実であります。同時に、大臣は九時半に来ておつたというが、どこに来ておつたか。委員会はここでやることになつております。九時半に来ておつて、だれか呼びに来れば出席するというが、一体だれか催促しなければ来ないのですか。当局は定刻に来るべきである。催促が来なければ出ないという規則がどこにあるか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/10
-
011・小坂善太郎
○小坂国務大臣 委員長のお許しを得まして申し上げますが、私は待機をいたしておつたのでありまして、委員会が始まつたときには常に出る態勢を整えて、院内に待機いたしておつたのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/11
-
012・門司亮
○門司委員 当局は委員会が開かれないならば出席しなくてもいいということがどこに書いてあるか。当委員会としては当局に定刻から開会すると通知してあるはずである。少くとも国会を重視するならば、当局は定刻には来ていることがあたりまえだと思う。控えておつて、そつちが開くまで出てやらぬということはどこにあるか。そんなことをすれば、本日の会議はこれで打切つてもらいたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/12
-
013・小坂善太郎
○小坂国務大臣 院内におりまして、始まる情勢があればいつでも出て来るということで待機をいたしておつたのであります。しかし他にも国務がございますので、その方のかね合いも見まして、委員会の始まる情勢が察知せられればすぐに参る、こういう考え方で院内に待機をしている、こういうことであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/13
-
014・門司亮
○門司委員 こういうことを御問答をしてもしようがない。委員の出席は非常に悪い。従つて定足数に達しない場合は委員会と認めるわけには参りません。このまま散会していただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/14
-
015・中井一夫
○中井委員長 本委員会の定足数なしとの御発言があります以上、やむを得ませんから、本日はこの程度で散会いたします。
午後五時四分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904720X05519540506/15
4. 会議録のPDFを表示
この会議録のPDFを表示します。このリンクからご利用ください。