1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十九年五月二十六日(水曜日)
午後二時三十七分開会
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出席者は左の通り。
委員長 深川タマヱ君
理事
石川 榮一君
石井 桂君
三浦 辰雄君
委員
石坂 豊一君
小沢久太郎君
鹿島守之助君
小笠原二三男君
近藤 信一君
田中 一君
政府委員
建設政務次官 南 好雄君
建設省道路局長 富樫 凱一君
事務局側
常任委員会専門
員 武井 篤君
常任委員会専門
員 菊池 璋三君
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本日の会議に付した事件
○道路整備費の財源等に関する臨時措
置法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
○厚生委員会に申入れの件
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001・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) では只今より建設委員会を開会いたします。
道路整備費の財源等に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を議題にいたします。本日御出席の方は冨樫道路局長、具鳥地方道課長、曾田路政課長、佐藤企画課長、宮崎大蔵省事務官でございます。間もなく大蔵省より原次長も見えることになつております。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04119540526/1
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002・小笠原二三男
○小笠原二三男君 本日の質疑の前に、先ず建設省側から閣議決定になりました道路整備五カ年計画について御説明願いたいのですが、関係各省との協議もあつたようでございますので、それらの経緯、経過をも含め結論としての閣議決定内容について御説明を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04119540526/2
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003・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 只今南政務次官も御出席下さいました。小笠原委員の御質問に対しまして政府から御答弁下さいますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04119540526/3
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004・南好雄
○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。
道路整備費に関しまする五カ年計画につきましては、昨年両院を臨時措置法が通過いたしまして後におきまして、かねてから建設省といたしましては一、二級国道、重要地方道、その他の産業道につきましての一応の五カ年計画の案を持つておりました関係上、直ちにその案の吟味をいたしまして、所要経費を入れまして、大蔵省に事務的に交渉を始めたのであります。たしかその始めた時期は去年の十月前後でなかつたかと記憶いたします。当時たまたま二十九年度の予算を審議しておる時期でもありましたので、且つその上に国の財政状態が非常に何と申しまするか、今までと違つた方向に向いておりましたために、約二千数百億に達しまする五カ年計画を直ちに大蔵省の事務的ないわゆる同意を得ると申しますことにつきましては容易なことでなかつたのでありまして、そうこうしておるうちに大蔵省の同意がないために五カ年計画が閣議決定を見る段階に遂に至らずして、二十九年度の予算が御審議願いましたような状態に決定されたような次第でございます。
併し建設省といたしましては、法律の規定に従つて是非とも四カ年計画の閣議決定を経ておかなければ、何をなすにいたしましても法律的に見ましても非常に遺憾の点が多いので、その後引続きいろいろ大蔵省並びに自治庁と交渉をいたしました。大体建設省におきまする考え方は、金額は勿論必要であるが、将来五カ年間におきまする一つの何と申しまするか、仕事の大綱でございまするので、当初からむしろこれは事業量で五年計画を立つるべきものである、こういう考え方で、そうして現在のいわゆるいろいろの物価から算定いたしますると、およそどの程度の経費が要るものかというような考え方をいたしまして、主として大蔵省、自治庁に対しては事業量で交渉をしておつたのであります。その間いろいろの問題がございました。
最も大きな問題といたしましては、大体事業量につきましては、本年の四月頃になりまして大蔵省といたしましても大体異存ない結論に達したのでありまするが、その事業量を現在のいわゆる物価で以て換算いたしてみますると、約二千六百億円に達するのであります。その二千六百億円を現在の法律の下において分けて参りますると、本年度の地方負担が約百十億ほど三十年度において増加する。こういうことになつて参りまする関係から、自治庁におきましては地方財政の考え方から見ますると、何としても或る程度の財源的措置を大蔵省のほうで考えてもらわなければ、本案については事業量そのものについては少しも異存がないのであるが、この案を施行するについては地方財政の負担という点から見ていささか懸念がないわけではないという点で、なかなか自治庁の何と申しまするか、同意を得ることができなかつたのであります。併し建設省、大蔵省、自治庁、三省の事務的折衝並びに政治的折衝におきまして、漸く換算二千六百億余の事業を実行する上においての地方負担につきましても大蔵省の相当程度の了解を得ましたので、皆様方のお手許に配付いたしましたような五年計画の案が一応閣議決定を見たような次第であります。
なお、五年計画の内容につきましては後ほど道路局長から詳しく説明させるつもりでありまするが、考え方は、先ほど私申上げましたように、これは事業量でございまして、一級国道の要改築のいわゆるあれは、道路におきましては約千八百キロ、橋梁におきましては三十八キロ、これは約八百ほどの橋になりまして、鋪装につきましては二千百十キロ、この三つのものの所要金額は、現在の時価において計算いたしますると八百二十八億五千万円に達します。
それから次の二級国道の改築につきましては、道路におきましては千四百キロ、橋梁におきましては三十六キロで、これは約七百の橋で、ございまして、鋪装は千百八十キロということになりまして、二級国道の事業遂行に要する費用は大体四百二十一億一千万円に達します。
それから主要地方道につきましては、これは臨時措置法第二条第一項に規定する都道府県道を定める政令、これは昭和二十九年度の政令第七十三号によつてきまつておるのでありますが、その一号に規定いたしまする道路におきましては橋梁が五十七キロ、約九百の橋であります。鋪装が九百十キロでその所要経費は四百三十九億二千万円であります。その他の地方道につきましては、これはその政令の第二号に規定する道路でありまして、その道路の延長は四千六百三十キロ、橋梁が八十八キロで、約これは千二百橋であります。鋪装が五百四十キロで、その所要経費が六百七億七千万円であります。
第五番目が修繕に関する経費でありまして、鋪装道路が大体百六億円、橋梁補修が三十三億円、特殊改良が四十三億円、災害防除に必要な経費が三十八億円、維持が大体二十四億、この事業を施行するために必要であります機械といたしまして、その費用を大体五十七億円ほどにみております。そのほかに約調査費を四億円ほど考えまして、総計にいたしまして現在の時価にいたしますると、これらの事業を遂行するためには約事業量にいたしまして二千六百億、で国費につきましては千六百八十三億になります。それ以外の数字はいわゆる地方負担になるわけであります。
大体簡単に五年計画の概要を御説明申上げました。詳細につきましては道路局長から御説明いたさせます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04119540526/4
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005・小笠原二三男
○小笠原二三男君 本会議の振鈴が鳴つておりますので、暫時の間休憩せられて、本会議の重要議案が終了後、又委員会を再開せられんことの動議を提出いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04119540526/5
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006・石川榮一
○石川榮一君 小笠原委員の動議に賛成いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04119540526/6
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007・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 小笠原委員の御動議のごとく取運ぶことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04119540526/7
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008・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 御異議ないようでございますからさよ決定いたします。
暫時休憩いたします。
午後二時四十八分休憩
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午後六時五分開会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04119540526/8
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009・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 只今より委員会を開会いたします。
懇談中に申しました厚生委員会に対する水道法案に対します連合審査会に関する申入れの文書を武井専門員からちよつと読んでもらいます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04119540526/9
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010・武井篤
○専門員(武井篤君) では朗読いたします。
昭和二十九年五月二十六日
建設委員会
委員長 深川タマヱ
厚生委員会
委員長 上條 愛一殿
「水道法案」に関する申入書
「水道法案」はその提案理由にもあるように水道行政を建設・通商産業・厚生三省の共管としているのであるが、厚生委員会に付託されている。仮りに充分なる審議を尽さずしてその成立をみるようなことがあれば「水道法案」が行政機構の簡素化をも目的としているに拘らず、行政運用について混乱を来たすおそれがある。よつて厚生委員会においては、この点議院運営委員会の「本案」付託決定の経緯にも鑑み、充分なる御配意の上建設委員会との連合審査については特段の御取扱をねがいたい。
右委員会の決議を経て申入れる。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04119540526/10
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011・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 只今の文書を厚生委員会に申入れることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04119540526/11
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012・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 御異議ないようでございますからさよう決定いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後六時八分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04119540526/12
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