1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十九年五月三十日(日曜日)
午後一時四十七分開会
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出席者は左の通り。
委員 深川タマヱ君
理事
石井 桂君
石川 榮一君
三浦 辰雄君
委員
石坂 豊一君
小沢久太郎君
鹿島守之助君
小滝 彬君
赤木 正雄君
飯島連次郎君
近藤 信一君
田中 一君
衆議院議員
久野 忠治君
国務大臣
大 蔵 大 臣 小笠原三九郎君
国 務 大 臣 塚田十一郎君
国 務 大 臣 緒方 竹虎君
政府委員
自治庁税務部長 奧野 誠亮君
建設政務次官 南 好雄君
建設大臣官房長 石破 二朗君
建設省計画局長 澁江 操一君
建設省河川局長 米田 正文君
建設省道路局長 富樫 凱一君
事務局側
常任委員会専門
員 菊池 璋三君
常任委員会専門
員 武井 篤君
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本日の会議に付した事件
○道路整備費の財源等に関する臨時措
置法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
○宅地建物取引業法の一部を改正する
法律案(衆議院送付)
○福岡県遠賀川改修に関する請願(第
二六四三号)
○徳島県長安ロダム建設に伴う補償の
請願(第二六四六号)
○宮城県鳴子ダム建設に伴う補償の請
願(第二六五〇号)
○京都府普賢寺川等の準用河川編入に
関する請願(第二六七三号)
○青森県弘前市、ニッ井町間道路の県
道編入等に関する請願(第二六一三
号)
○土地収用法中一部改正に関する請願
(第二六四四号)
○ダム建設に伴う犠牲市町村等の更生
に関する請願(第二六六八号)
○ダム建設に伴う補償金等免税の請願
(第二六五五号)
○連合委員会開会の件
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/0
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001・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) では只今より建設委員会を開会いたします。
道路整備費の財源等に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。前回に引続きまして御質疑のおありの方は順次御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/1
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002・田中一
○田中一君 会期末でお忙しいところを三大臣お揃い下さつたので、今日はゆつくり今までの懸案の問題につきまして御質疑いたしたいと存じます。
先ず第一に伺いたいのは、緒方副総理と曾つて約一カ月ほど前にお約束した件でございます。御承知のように第
一回国会以来、法案が主務大臣がおらないで国会を通つたことはないわけなんです。ところが曾つて二遍ほど副総理にはこういうことでその代りに足を煩わして本委員会に来て頂きましたが、未だに建設大臣の出席がない。これはよほどお悪いんじやないかと、こう考えておるのです。そこで無論政府としては国会を軽視していて、建設大臣を登院させない、或いは代りの専任大臣を設けないというような気持でないとは思いますけれども、戸塚建設大臣の病状はどういう程度のものでございますか。同時に又新聞の伝えるところによりますと、新党問題が何か影が薄くなる、そうすると、吉田首相の外遊の問題、外遊前に専任大臣をきめようという話が出たと思う。今度は吉田総理が帰朝してから閣僚の入れ替えをする、或いは建設大臣の椅子をめぐつてたくさんの自薦、他薦の候補者があつて、収拾がつかんなどといういろいろ新聞記事或いは情報など聞いておりましても、事の真相はどこにあるのか、無論公共事業費も相当本年度も大幅に予算に計上されておるのであります。又ぼつぼつ台風期にも入ります。まあ優秀な政務次官がおられるから、これは政務次官で十分だという考え方であられるのか、又新聞に伝えられるように吉田首相の外遊の前にこれをきめようとなさるのか、或いは国会が通つてしまつたら相変らず専任大臣を置かずして、専任大臣よりも主務大臣を置かずして、そうして頬かむりで或る程度と言いますか、閣僚の総入れ替えとか、更迭の場合に善処しようとするのか、その点の本当の副総理の肚を伺したしと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/2
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003・緒方竹虎
○国務大臣(緒方竹虎君) 建設大臣が長い間病気で休んでおるのは本当に申訳ないのでありますが、今お話になりました内閣の改造ということもちらほら噂に上つておりまして、これは従来もたびたびあつたので、総理大臣がどういう案を持つておるか知りませんが、併しそれと一緒に考えておるわけではないのであります。同じようなことを繰返して申訳ありませんけれども、戸塚大臣の病気の性質が大した病気ではないものですから、もうよくなるかもうよくなるかと思つておるうちにときどき発熱をしたりして、又出られんようになるというのが実情でございます。ただ大臣自身からは、国会の重大な会期中に長期に亘つて欠席しておるのは何とも済まない、早く後任を選んでくれということをたびたび申出て参つておりまするけれども、もう治りそうなものだというような気がありますのと、優秀な政務次官がおりまして、委員会の応答質問と申しますか、政府の建設省側の意見を申上げるのにはどうにか事足りておるように感じられましたために、だんだん延びに延びたというのが偽らない実情であります。
そのために遂にこの委員会におきましても、一カ月以上に亘つて御督促があつたにもかかわらず、会期末になつてしまつた、その点は誠に申訳ございませんが、別に他意はございません。戸塚大臣の病気は病気だけのこととして考えております。その後任についていろいろ噂が飛び、新聞等にも出ましたけれども、まだそういう段取りにも実は行つていないのであります。申訳になるかどうかわかりませんが、実情はそういうことであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/3
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004・田中一
○田中一君 御病気のものを無理に国会に出ろとは私は要求いたしません。実にお気の毒に存じますが、少くとももう先ほど申上げましたように梅雨期に向い、引続き台風期にも入ることになつております。殊にこの国会が済みますと二十九年度の本当の事業が開始される、こういうときに当りまして、やはり専任大臣を持たないでこの行政をやつて行くということは類例が今までになかつたことなんです。恐らく吉田首相も外遊するときには必ず大臣の代りをする副総理なり或いは臨時首相なりというようなものをきめられて外遊されると思うのです。当のない、見通しの付かない病気の場合、先般参議院の議運でも相当この問題については追求したように聞いておりますが、このままでいつまでやつて行くのか、これはまあワンマンと言われております吉田氏のことですから、副総理の言葉を取上げないかも知れません。併しながら実態がこのように建設行政にも支障を来たすような場合が想像されると、どうしてもこれは早急に、無論外遊前に大臣の更迭があつて然るべきだと思う。外遊前に副総理から強硬に、又真剣に総理に向つて建設大臣の更迭を計るということについて進言する御決意でございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/4
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005・緒方竹虎
○国務大臣(緒方竹虎君) 総理の外遊前にそうしようと思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/5
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006・田中一
○田中一君 では専任建設大臣のことにつきましてはその程度にしまして、いよいよ本論に入りますが、御承知のように、昨日も地方行政委員会は流会になりまして、あの委員会と私ども当建設委員会は連合審査をすることになつております。まだ打切りになつておりません。ガソリン譲与税の問題が絡んでおりますが、地方行政委員会では警察法をめぐりまして相当混乱しております。会期が今日明日と二日しかございませんが、若しガソリン譲与税が地方行政委員会で通らなかつた場合どういうふうになるか、我々心配しておる。通らなかつた場合、この当委員会に付託された道路整備費の財源等に関する改正法律案、これが通つた場合という二つの問題を想定しますと、これは容易ならないことが生れて来ると思う。
そこでこれは三大臣に伺いたいのです。会期を延長せずに明日一ぱいで全部を上げるといたしますと、御承知のように、相当警察法をめぐりましては与野党ともに感情的にも、又混乱が巻き起ると思う。その場合にガソリン譲与税が審議未了になつたような場合、三大臣はどういう工合にその処理をなさろうとするのか、その関連におきますところの当委員会に付託になつておりますところの道路整備の財源等の一部改正法案、これとの関連はどういうことになつておるかという点について三大臣の御見解を伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/6
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007・南好雄
○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。御質問が道路整備費の財源等に関する臨時措置法の一部改正についての御質問であり、後ほどそれぞれの大臣からお答え願うことになると思いますが、建設省といたしましては、これは裏腹の法律でありますこの一部改正の法案を御承認願つて、そうして更にガソリン税の地方譲与税が地方行政委員会を通過するということになれば、これは一番いい状態なのでございますが、衆議院におきましても大体同日に両方の案が通つたような状態でございまして、参議院におきましても、政府といたしましては、両法律案が同時に通つて頂くことを最も希つておるものであります。どうしてもそういうことが困難の場合におきましては、政府といたしましては、殊に建設省といたしましては、措置法の一部改正を御審議願つて、そうしてこれを通して頂く、そういたしますると、三分の二だけで一応二十九年度は道路の整備事業をやる、三分の一についてはその使用の方法がガソリン譲与税によつてきまつて行くことになるのでございまして、これはそういう時期が来た場合におきましては政府といたしまして又考えてみなくちやならん。で、建設当局といたしましては、折角予算もそういうふうにできておることでもあり、その辻棲を合わす意味におきましてもこのいわゆる措置法の一部改正を一日も速かに御審議をお願い申上げたい、こういうふうに考えているような次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/7
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008・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私どもといたしましては、この案は実は通るものとしてすべてやつておりまするので、又通らんような万一場合があつたときはどうかということについては、これはもう初めからいろいろそれぞれ御了解の次第もあるので通るものと確信して実はやつておる次第でございまするので、通らん場合についてまだ実は相談も何も全然いたしておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/8
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009・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) いろいろと関連する事柄のある法案が、一方が通つて一方が通らないということになる場合には御指摘のように非常に困難な事態が起るということはこれは申すまでもないのでありまして、私どもはそういう事態もありますので、是非ともこの法案が国会において御審議を終えて頂くということを確信をいたしておりますし、又強く期待をしておるわけでありますが、若し通らなかつたらどういうことになるかというお尋ねでありますので、それは地方財政といたしましては七十九億の財源欠陥が出て参りますということ、そのうちの四十八億は御承知のように紐付で、道路整備五カ年計画の規定をしておる用途に充てるということになつておりますので、従つてそれだけの部分については五カ年計画もできないと、こういうことになるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/9
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010・田中一
○田中一君 今塚田大臣の御説明を聞くと無論地方譲与税ですね、これは地方行政委員会が審議未了になればこれは交付ができぬ、譲与できぬことになります。どちらの法案も通らん場合、審議未了の場合ですね、この場合はやはり改正しない本法が生きて来ると思うのです。その場合には予算上の措置というものはどういうことになるのですか。これも通らん場合。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/10
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011・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) 政府委員に答えさせます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/11
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012・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 御承知のように道路整備等の財源に関する臨時措置法は揮発油税相当額以上のものを補助金に充てなければならない、こういうことになつておるわけであります。別途揮発油譲与税のほうは揮発油税収入の三分の一を以て揮発油譲与税とすると、こういうことにしておりまして、直接には関係は持たないというふうに思うわけであります。実質的には揮発油税に両者とも財源を求めておるわけでございますので、財政運営上は繋りを持つて参るわけであります。従いまして国の予算措置としてどうされるかという問題が別途起きるわけでございまして、法律相互には直接の繋りは持つていないというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/12
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013・田中一
○田中一君 我々はこの道路整備の法律に対しましては、これは昨年の国会で党内で相当異論があつて、私これ反対なんです。実は。こういう目的税的なものを新たに出すことに反対なんです。そのために各党ともそうだと思いますけれども、相当もめたものなんです。併しながらこれは先見の明がある吉田首相も道路の問題に大分熱を上げているらしくて、我々も全く戦後の日本の経済というものは道路の整備によるところが非常に大きいという見地から、いろいろな意味の内部の意見の調整をしまして、無理やりにこの法案を通したのです。そうして、ですから若しも地方行政委員会であの法案が審議未了になりますと、我々の希望としてはこの一部改正の法律案も審議未了に持つて行きたいのです。そうしますと本法は生きておりまして、ガソリン税相当額というもの、いわゆる七十九億というものも全部この五カ年計画の中に投入されるという結果になると私は考えておるのです。これは当委員会でこの本法を審議するときに全部挙げてその狙いで法律を通したわけなんです、そういう観点がありますので、若しもガソリン譲与税が審議未了になるような場合にはこれを通したくないのです。通さないと初めの目的通り二十九年度全額が道路整備に充てられる、こういう結果になるのです。私は政府がそういう結果になつた後において大蔵省がどういう手を打つか、或いはどういう形で以て補正予算を組むか、それは知りません。知りませんが、少くともこれは我々ばかりでなくて、与党の諸君ですらその点については心ひそかに念願されておるものと信じております。
そこで大蔵大臣に伺いますがね。こういう点につきましてですよ、地方譲与税ですね、ガソリン税七十九億、こういう法律を提案しなければならなかつたという大蔵大臣の心境はどうだつたのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/13
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014・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) 当時まあ私どもとしてはガソリン税というものを上げると、それが今後においては道路の財源になつて行くのであるけれども、二十九年度においてはまあこういつた四十八億だけについての措置が必要だというようなところからお出しいたした次第でありまして、私どもも実際税そのものについては余り目的税的なことは最初から大蔵省としては喜んでいないことはこれは御承知の通りです。併し皆さんの御意向がそうなつておつたものだから、いわば国会の御意向に従つておるということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/14
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015・田中一
○田中一君 で、その実施も二十九年度から実施になつておりますが、それも突然変えられて七十九億というものを分離して、別な方法で以て交付するという形になつた閣議の決定事項ですね、その決定した意思というものはどういうところから出ておるか、塚田君と両方から一つ伺いたいのですが、建設大臣の場合は戸塚さんがいるとよくわかるのです。戸塚さんもこの道路整備五カ年計画に対しては賛意を表しておるのですから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/15
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016・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) 私はこの揮発油税の一部を地方に譲与税の形で持つて来るということがどういう考え方から出て来たかということは、大蔵大臣がどのようにお考えになるかは別といたしまして、私としてはこういうように了解しておる。私は正確には何という法律の名前になつておりましたか、揮発油税相当額を……、道路整備費の財源等に関する臨時措置法案ですか、この法律ができたときに、私はもう少しよくお考え頂けば、この税の一部分は当然、この税から上る収入が国において道路の費用に使われるということになりますと地方負担の部分が起りますから、一部分は地方に持つて行く、こういう構想がこの法律でできておれば非常によかつたのじやないかと思うのでありますが、そういうことになつていなかつた。従つて私はこの道路整備の財源等に関する臨時措置法自体にそういう工合に不備な点があつて、一部分地方にこういう形で来るということは、私は揮発油税をこういう目的に使うという、目的に合致しておる、こういう考え方が一つ、それから恐らく大蔵省のお立場としては、全部中央で使われて、それに伴うだけの地方負担を更に別途に交付金その他で見込まなければならないということになると、総体で言いますと、財政支出というものが非常に大きくなるのでありますからして、今年の緊縮予算というものと歩調を合わせるという意味において丁度いい点を捕えたということであの法律ができて、御指摘のように一年、まだ実施もしておらんのでありますが、今年の非常な緊縮財政というものを頭に置いて、かたがたさつき申上げましたようなもう一つの理由と併せてこういう措置をとつたものじやないだろうか、私はこういうふうに了解しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/16
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017・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) 今丁度塚田自治庁長官がお話の通り、大体大蔵省におきましてあの当時申上げましたのは、災害が御承知のごとく非常に多くて、そうして公共事業費等に対する財源その他の問題があり、さればといつて地方の負担増加の問題等もありますので、そんな点から本年に限つてガソリン税のうちこれこれ、四十八億でしたかの措置をとることにいたした次第なんですから、まあああいつた大きな災害がある、そういつたことで今年度の特別措置は止むを得なかつたというように私は当時承知しておつたのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/17
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018・田中一
○田中一君 吉田首相が今度外遊するについては道路整備の問題については相当研究して来るというようなことが今日の新聞に出ておりますが、副総理は若し両方とも廃案になつて、道路整備費の財源に関する法律案に示したように、ガソリン税の相当額を全額道路整備に使うという措置については、吉田首相の道路整備についての御意見は賛成なばずだと思うのです。戸塚建設大臣も当時これに賛意を表しておりました。そうして早急に五カ年計画を作ろうということを約束しておつたのです。副総理はどう考えられますか、この点について。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/18
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019・緒方竹虎
○国務大臣(緒方竹虎君) これは閣議でガソリン税について、これを目的税的に扱うようなことがきまつたときの事情を承知しておりますが、勿論財政が許せば道路整備を急がなければなりませんけれども、あの法律がありましても、先ほど大蔵大臣から述べられたように、昨年特別の災害等大きな費額を要しましたために、最初考えておつたような措置がやりにくくなつた。そういうために止むを得ず今度の措置をとるようになつたのだと考えますが、道路全体につきましては、これは私は日本の経済上、又文化上、財源の許す限り是非そういう点整備したいという考えを持つております。総理がどういう意見を持つておられるか、総理自身としては、公の目的としてそういう案を具して行かれるわけではないのであります。総理がこの問題に非常に熱心であることは先ほど来お述べの通りであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/19
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020・田中一
○田中一君 今副総理は総理が道路……、今日新聞を見ますと道路のことも相当調査して来ようということを言つていますけれども、今伺つてみますと、そればかりでなくて、別の意思があるように聞いていますが、どういう目的で総理は外遊なさるのですか、又どの国に行つてはどういう目的、どこの国に行つてはどういう目的ということになると思うのですが、今道路の問題は違うとおつしやるなら、アメリカに行くのはどういう用件をお持ちで行くように副総理は了解しておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/20
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021・緒方竹虎
○国務大臣(緒方竹虎君) これはまだ国会の進行中で、総理の旅行が正式或いは公式にきめられておりませんので、総理もまだ国会に向つて発言の機会を持つていないような次第でありますが、ただ我々総理から聞いておりますのは、要するに一つの親善旅行といいますか、戦争後国の非常な惨憺たる状況から今日一応の安定を得るまでに至つたその間において自由諸国、特にアメリカの厚意或いは援助等があずかつて大きな推進力をなしておる。まあそういうことに対して、アメリカに限りませんが、一つの国民的の謝意を表したい。又皇太子殿下が外遊されたときに各国が非常な厚意を示してくれた、それにもこの機会を利用して一つ謝意を表したい。又日本の将来の国策或いは繁栄策をきめて行く上に、自分の目で国際状況をよく見究めて将来の参考にしたいというような何で、総理の公にされるであろう目的は、具体的なものは実は持つていないのであります。私の想像では、又私らの期待では、総理の直接アメリカとかイギリスとかの実力者と会見をして意見を交換されることによつて、そこに日本の将来の国際関係をよくして行く新たな雰囲気を生ぜしめ得るであろうというようなことなんでありまして、何かの会議とか或いは特殊のきまつた目的を持つて行くということではないように承知しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/21
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022・近藤信一
○近藤信一君 関連して。今緒方副総理が吉田総理の渡米については皇太子の渡米のときのお礼やら、それからいろいろなあれだと言われるのですが、新聞には一億二千万ドルかの借款に行つて、その金によつて弾丸道路とそれから愛知用水のダム、これに使うところの費用の借款に行くのだ、こういうことが新聞にでかでかと出ておるのですが、そのことについて政府はくそ隠しのように何のために行くかはわからんのですが、あの新聞が書くというからには、火のない所に煙は立たないと、こう昔から言われておりますから、何かそこにあるのじやないか、こういうふうに我々感ずるのですが、この点緒方副総理はどう感ぜられるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/22
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023・緒方竹虎
○国務大臣(緒方竹虎君) それは総理が公式の目的として示した目的かどうか聞いておりません。ただ時期を一緒に向井元大蔵大臣その他が行きますので、その際に総理がアメリカ等の実力者と会つておる間に日本の復興再建というようなことも自然問題になりましようし、その場合にそういう問題に発展することもあり得る。従つて如何なる話が出た場合にも日本の実情を説明する用意はして参つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/23
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024・近藤信一
○近藤信一君 そのために稻浦事務次官を同行するわけなんですが、若しそういうことがあるとして、向うで借款が成功したという場合に、その借りた金を全部私が今言つたように弾丸道路、それから愛知用水のためにこれを消費される、充てるつもりであるかどうか、その点どう考えられるか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/24
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025・緒方竹虎
○国務大臣(緒方竹虎君) 愛知用水或いは道路の整備というようなことも話題にはなつておるようです。でありますが、道路につきましては別な考えも総理にはあるようで今度仮に一行がアメリカに行つた場合にそういう問題が自然に発生して、何がしかの外資が結実した場合にそれをどう使うかということはまだきまつておりません。できるかできないか、今仮定の問題でありますのできまつておりませんが、そういう新らしい、好もしい雰囲気が生じた場合に、どういう問題が起ろうともそれに受け応えのできるだけの用意は各省の資料に基きまして持つて行くことになつておると考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/25
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026・近藤信一
○近藤信一君 私が聞くところによると、政府与党である自由党の議員さんたちが、地元のほうで、愛知用水のこの建設は今度吉田総理がアメリカへ行つて借款して来るその金でやるのだから皆心配することない、もう必ずこの愛知用水はできるのだ、こういう宣伝をされておるわけですが、その点は大蔵大臣も地元のことであり、関係あると思うんですが、大蔵大臣はこの点どんなように考えておられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/26
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027・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) 実は全般のこの問題についての私は考えを承知しておりますが、御承知のように世界銀行から私宛にこれは一切発表してくれるなということを言つて来ておりますので、発表はできませんが、実は手紙が来ておつて、その中に食糧増産等について非常に自分のほうでも協力したいということを言つて来ていることがあるのです。従つて食糧増産について先に愛知用水等を調べておる。勿論そのほかにも例えば北海道の泥炭地であるとか或いは八郎潟とか有明湾についても一応のそういう調査をしているというようなこと等の問題がありますので、いずれ事がきまるときには向うからそれぞれ専門家が来て、その地点等をきめることになろうと、こう思うのでありまして、とにかくその他の関係から見て、愛知用水が比較的大きく浮び上つて、私は愛知県から出ている者でありますが、そういうことについてはただ愛知用水ということが考えられているとしますれば、これはいろいろ世間で言われているけれども、それについての事柄は向うとの折衝はできておりませんから、別にこれに対して何とも申しておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/27
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028・近藤信一
○近藤信一君 折衝ができていなくても、一応の折衝が成功したらこうなるのだという政府の一応の見通しが、計画がなければああいう新聞も出て来ないと思うのでありますが、その点若し成功したならばどういうふうにやるのだというふうな一応の見通し、計画というふうなものがあればちよつとお示し願いたいと思うんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/28
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029・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) 只今申しましたように日本が平年でも食糧を二割も買わなければならない国であつて、食糧増産は日本のためにも、又日本が改善せんとしている国際収支の上からも必要である。こういうことは向うで言つているのでありますが、勿論必要があれば向うで技術者をよこしてそれぞれ研究しようということも言つてくれておるのでありますけれども、併しどの地点をどうするというまだ具体的な問題になつておりません。ただ先ほど私が申しました通りに、愛知用水というのは、昨年このドール氏一行が来たときの、世界銀行調査団一行が来たときに綿密な調べを向うはしておりますが、従つてそういう食糧増産ということについて愛知用水が相当強く向うに印象付けられて、それに対する考えを持つていると思われるだけでございます。なお愛知用水等は御存じかも知れませんが、総合開発を目的とされて、木曾川の或る地点にダムを作つて、そこで発電をし、更にその用水をずつと愛知県の東部、更に知多半島のほうに出まして、今非常に不毛の地になつているようなところを灌漑している。あの附近に欠けている工業用水を併せてやろうというので、単に食糧ばかりの問題になつておらんのが地えの計画であります。従つて向うが書いているのは食糧増産についてということを書いておりますので、そういつたことも含まれているかどうか、この点はまだ今のところ全然わかりかねているわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/29
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030・近藤信一
○近藤信一君 今年の予算の上において大蔵大臣は緊縮予算という建前から食糧増産費が削られているわけであります。ところがそういうふうに愛知用水等の問題によつて借款が成功すれば、それも工業用水であるが、食糧増産の分に廻すのだ、こういうことになると、今年度の緊縮予算の方針で食糧増産費を削つた点から考えると、何だかそこに矛盾が私出て来るのじやないかと思うんです。この点大蔵大臣はどうお考えになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/30
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031・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) 先ほど私が申しましたように、それは愛知用水の計画なんでありまして、政府は何らそれについて計画いたしているものではございません。愛知用水としてのそういう計画があつてその調査を進めているということなんであります。更に食糧増産につきましては、この乏しい予算でありますが、若干とも増加いたしていることは御承知の通りでありまして、予算の配分については今日緊縮予算をやつております関係上、私どもも食糧増産についてはもつと日本の食糧事情を鑑みてやりたいと思うのでありますが、何分乏しい予算の配分が思うに任せなかつたのでありますが、これが例えば外資等が入つて、日本の大きな予算を伴わずしてでき得ることがあれば最も望ましいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/31
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032・田中一
○田中一君 吉田首相の外遊につきまして緒方副総理は一応国内が安定してから行かれるのだということを答弁しておりましたけれども、無論その中には国内の政治もありましようし、生活もありましようし、或いは経済もありましようし、そこでその気持から言うと、むしろ外遊する前にせめて担当している政局だけは、これは簡単にできるのですから、政局だけは安定さして外遊するようなつもりでおられるのか、その点はどうでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/32
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033・緒方竹虎
○国務大臣(緒方竹虎君) 政局の安定は簡単にできるとおつしやいますけれども、なかなか簡単にできないのでございます。政局の安定ということはどういう意味で言われましたか知りませんが、私ども政局の安定というのは、国会内の政府の基盤の安定が中心になつて政局が自然に落着くというようなふうに解釈して参つておりますが、そういう点から見まして、まだ政局の安定が十分であるということは申されないと思つております。勿論総理大臣が外遊する前に政局の安定もし、実際の国民生活が今日以上に安定することが望ましいと思いますけれども、先ほど申しましたのは、敗戦直後のあの惨憺たる、混沌たる時代から一応落着いて来た今日までの間、その期間におけること等を申したのであります。今日の何がこれは安定しているとは言えないことは勿論であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/33
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034・田中一
○田中一君 そうすると先ほど一応戦争直後の状態よりも今はよくなつたからイギリスやその他に行くということなんですが、私はね、政局の安定というものは吉田首相がおやめになれば一番安定されるものと思うんです。これはむしろ緒方副総理も新党運動を熱心にお進めになつていらつしやる、そういう点からこれは一番大きな問題だと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/34
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035・緒方竹虎
○国務大臣(緒方竹虎君) ちよつとお答えのしようがありませんが、政局の安定ということは私どもとしては先ほど申上げたように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/35
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036・田中一
○田中一君 脇道にそれましたが、大変同僚議員に御迷惑をかけまして申訳ありませんが、そこで前回の委員会におきましても、この道路整備五ケ年計画というものを閣議決定されて、これは一応五カ年計画の五カ年分の計画を示されてあるんです。これに足りないものは年次計画なんです。本年度は成るほど一応数字が盛り込んでありますが、次年度からこの五カ年分の年次計画がないと恐らく五カ年計画そのものを実施する段階におきましていろいろな意味の障害にぶつかると思うんです。これは建設省は一応この五カ年計画を作つております。建設省も、恐らく大蔵省の、大蔵大臣の圧力に屈して、金のことですからなかなか大蔵大臣うんと言つてくれないというので、本年の分は、今までの道路関係費を全部集めたものを二十九年度分としてここに出していると思うのであります。年次計画は建設省はお持ちになつているか、それから大蔵省はこの年次計画に対する計画を若し持つているとされるならば、その計画に対しては承認するつもりですか、或いは年次計画を出さないでも、予算の編成はおれのほうに編成権があるのだからその年々の経済事情によつて、或いは収支によつて変つて来るんだから困るというような意思を表明して五カ年間の年次計画ができないのか、この点大蔵大臣の御意見を伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/36
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037・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) 年次計画は、これはできるだけ具体的に付けることが最も望ましいのでありますが、ただ只今のところは何年度にどれだけやるか、こういうことになりますると、実はそのときのガソリン税の収入とかその他いろいろな事情にも左右されまするので、私どもは只今からそれを確定することは容易でないと思つておるのであります。従つてまあ道路整備の財源措置法できめられた五カ年計画といたしましては、お手許へ配付してある程度のものしか実は現在の段階ではきめられないのであります。併し計画を具体化いたしますためには、いろいろ各工事の優先順位等に従いまして着手時期を按配いたしますれば、大体御要望に応え得るんじやないか、かように考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/37
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038・田中一
○田中一君 建設省は五カ年計画の年次計画を持つておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/38
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039・南好雄
○政府委員(南好雄君) 建設省当局といたしましては、五カ年計画の年次計画は持つております。先委員会におきましても、田中さんも御承知のように、大体五年間に二千六百億、その二千六百億は毎年々々のガソリン税相当額の見込額を合算したものであります。それにプラス一般会計から二百八十三億ばかり支出して頂く予定の下に二千六百億になつたわけであります。各年次計画は閣議決定の内容にはございませんが、毎年々々のいわゆる道路計画について、その年のいわゆるガソリン税収入相当額が基礎になりますから、建設省といたしましては五カ年計画は年次均等の計画を立てて進んでおるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/39
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040・三浦辰雄
○三浦辰雄君 今大蔵大臣の御答弁で、それは成るほど年次計画というものが伴つて閣議決定というものはしたほうが適当だと思うけれども、手許にあるような閣議の決定の程度、つまり総額の程度できめたものであつて、この程度であるならば五ケ年のちに大体賄えるつもりである、こういうお話がありました。で、この道路整備費の財源等に関する臨時措置の法律は、御承知の通りに第二条の一項で、建設大臣が五カ年計画を策定して「閣議の決定を求めなければならない。」とし、そうして第二項に持つて行つて、その「決定があつたときは、遅滞なく、道路整備五箇年計画を関係都道府県知事に通知しなければならない。」として、それから更に三項目に、「道路整備五箇年計画を変更しようとする場合」は、前項の規定を準用するといつて、一々変更したたびに閣議の決定を求め、そうしてそれを関係都道府県知事に遅滞なく通知するということになつておる、このような点からも見、又この法律の審議の際に当りまして繰返された質疑の内容から見ても、これは今大臣が言われたように、年次計画というものを明らかにして閣議の決定を求むべき精神であることはこれは明らかなんです。これはお認めになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/40
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041・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) その精神はそうだと思つておりますが、実はまあその財源につきまして申すと、国のほうの財源と地方財源とあるわけです。そうして相当地方のほうへ大きな負担が行きますことは皆さん御承知の通り。従いましてなかなかそういう点から簡単に実は結論が出て来ませんので、それで只今申上げたような、まあ率直な御答弁を申上げておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/41
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042・三浦辰雄
○三浦辰雄君 率直な御答弁を頂いて結構なんですが、実は昨日でありましたかも主計局の原次長が見えまして、この問題でいろいろと質疑がありまして、結局のところはこの総事業量の二千六百億、今の国庫負担との関係で言えば、国庫は二千六百億のうち千六百八十三億、あの閣議決定の際に参考資料としてくつ付いておつた事業分量とその経費の概算、これは原則として年平均を基準として毎年これをつまり均等的なものを基準として考える。ただ併し財規模、国のいろいろな事情等によつて、それは成るべくその基準額を守りたいけれども、それはその年々によつての事情によつては変更することがあるかも知れませんけれども、原則としてはその基準は守りたいんだ、こういう御説明があつたんです。私どもその席に見えたときは南次官もおられましたし、地方自治庁もおられましたが、不幸にして閣議は持廻り閣議だそうでありますが、その辺のところをはつきり一応確認したいために今日お揃いでおいでを願つたのでありまして、この通り絶対にやるんだとは、事の性質上言えない二とを私ども求めておるのではないので、ただこれをできるだけ基準としてやるという精神である、こういう点が明らかになれば私としては了承するところなんです。その点どうでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/42
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043・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) その点は仰せの通りでありまして、これは実は私どももガソリン税の収入を基礎として五カ年計画を国の分は立てておるのでございまするから、収入が、国に非常に経済上の変化があるといたしますれば、それは別でございますが、そういう急激な変化がないと考えられまするから、大体五カ年間の国の財源については、将来の歳出による分については心配は要らない、かように考えておる。従つて今おつしやつたように、年年は、まあ本年も先ほどちよつとお断わり申上げましたが、非常に災害が起つて来ると、どうしても予算の按配上多少のことを忍んで頂かなければならない場合が起りますが、原則としてでございますれば、これはお話のように五カ年均分のものを原則として行く、この点には何ら私ども意向を変えておりません。ただ今のような特別な事情があるときについてはこれは一つ御了承を願うほかはないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/43
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044・三浦辰雄
○三浦辰雄君 そこで更に議論が昨日も交わされたんですが、ここで確かめたいのは、そこまでが原則的に了承ができるんだとすれば、この臨時措置法の審議の際にも、こういつたやや紐付的なものを含む法律というのは国家の財政、国政の運用上如何かという問題が議論せられ、併しそれよりも増して必要だと考えられる今日の日本の道路の整備のことであるから、外国においてもそういう例は多々あることであるし、彼我考量しても、やはりこの法律というものは日本の再建のためにはこの道路では何ともしようがないから、計画的にその修繕をして行くのがいいだろう、こういうことでなつた。従つて計画的に道路を補修し改善し、鋪装して行くということからいたしまして、今の均等割というものを原則として行くことをお認めになつた以上、この道路を担当する省から五カ年計画というものを、そのお認めになられた範囲内において作つておくということは効果的に非常に、同じ出す金が使われると思うのです。でありまするから私は事務的な問題ではありまするが、この範囲内において年度別に、それぞれ府県別に路線名を挙げ、事業分量を挙げ、額を挙げたものを作つて、そうしてこの五カ年計画について非常に御研究をなされた関係上、今日お見えになつておりまする三省関係で確認をして頂きたい。このことは道路整備五カ年計画の本当の狙いを端的に表わすものであり、同時に折角出す金というものを計画的に効率的に使うところの一つの非常な何と言いますか、便利な方法、大変都合がいい方法だと私は思うのであります。この問題を自治庁との間でやつぱりいろいろやりましたが、それはあえて差支えないというようなことにも聞えましたのですが、この際大臣として、先ほど大臣が述べられた意味において、そういうものが建設方面から出ました際には自治庁とも大蔵省とも相談の上、三者の相談の上に、これを事務当局の間でさせるということを御了承を頂きたい。こういうふうに私は思うのです。そのほうが効果的だという意味から是非そういうものを作つておくべきだ、私はこう思うのでございますが、如何ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/44
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045・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私は只今国の歳出に関する分につきまして申上げたのでございますが、先ほどもちよつと申上げましたように地方の負担に属する分はかなり多額に上るので、自治庁と十分な打合せを事務的にはまだやつておらん。事務の打合せはしていない。従いましてそれはなかなか、その打合せについてもう少しいろいろ研究をしてみないと、そう長くかかることではございませんけれども、私は簡単にどうもすぐ結論が出て来ることはむずかしいのじやないかというふうに考えておる。けれどもおつしやつたような御趣旨はできるだけ早く三者間で取極めて、その御趣意に副うことはこれは努めたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/45
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046・三浦辰雄
○三浦辰雄君 是非努めて頂きたいのですけれども、この地方財政の負担する部分ですね。これについては五カ年計画の閣議の決定の際に附帯的にその問題については解決に努めるという非常な決意を表したわざわざ文句を入れてあるという御報告も頂いたのです。ですからそのことを前提としてならば私はそれをフランクに、その法律の趣旨より、地方民も喜ぶし効果的に使える、その措置のほうに是非お進みを願いたいと思うのですが、如何ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/46
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047・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) 御趣意はよくわかりますから、あのときの話合いもありますし、実はまだ結論も出ていないものですから、ここで私はぱつと申上げることはできないと思いますが、御趣意はよくわかつておりますから十分それに努めたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/47
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048・田中一
○田中一君 塚田さんに伺いますが、ガソリン譲与税は二十九年度だけということになつておりますけれども、この点は大蔵大臣もはつきりと確認しておるわけでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/48
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049・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) これは大蔵大臣とはつきりお話を申上げたことはない問題なんでありますが、併し私どもはどういう事情でそれを確認いたしておるかと申しますと、御承知のように三十年度以降の分につきまして交付税をどういう工合に税率をきめるかということが、交付税のほうで問題になつております。交付税を三十年度以降において計画します場合に、あの率をきめます財政計画というものを、自治庁としては地方財政の計画を策定しておる。その中にガソリン譲与税というものはない、こういう話合いで大蔵省と交付税の率を決定いたしております。従つてこれは二十九年度限りのものと、そういうふうに了解しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/49
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050・田中一
○田中一君 道路計画というものは部分的なものじやないのです。やはり全体的な、長いものであるから、橋なら橋一つやるということならいいけれども、橋一つやるにしても相当なものは地方ではとても一年ではできるものじやない。従つて何年かかかる、そうすると三十年度以降はその継続事業費というものが確認されておらないと、いろいろ地方でも仕事がやりにくいと思う。そこで二十九年度だけで以て打切つて、今までのほかの継続費というものは、本年度交付する相当額は別に財源を求めて必ずその事業を継続するように、支障ないようにやるというような決意は付いているのですか。塚田さんに伺つているのですが……。二十九年度に打切りますね。その財源というものは、三十年度以降、その事業は継続事業のはすなんです。地方でも。その場合に、その後の財源というものは必ず与えるという自信をお持ちで二十九年度打切つたものですか、それはそのときになつたら考えるということなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/50
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051・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) ガソリン譲与税のことは先ほど申上げた通りでありますが、併しこの五カ年計画に基く地方負担というものは、それは措置ができないということになつておりますので、これは今度のこの五カ年計画が閣議において決定いたします場合に、御承知のような了解事項を付けてこの問題は将来考える、こういうことになつたわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/51
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052・田中一
○田中一君 そうすると三十年度以降の財源というものは、地方にどういうものを与えるつもりでいるのですか、事業が継続されるものなんです。そうすると今までの四十八億というものは一応二十九年度で打切るということになりますと、その継続される事業の財源というものはどういうものを考えているか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/52
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053・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) それが、そこまでは今度の話合いのときには決定をしなかつたのであります。私どもといたしましては、今度の交付税という考え方が、ああいう工合に一応率で以てきめて、打切りにしておくという考え方でありますからして、そのときに考えていなかつた新らしい財政需要が地方財政において起きたときには、何か交付税でありますとか、そういうもので以て欲しい。而も新らしい負担、全額についてそういうように欲しいという考え方を強く持つているわけでありますけれども、大蔵省側には若干地方税増収というものもその中に考えられるのじやないだろうか、又この計画がなければ、地方が単独事業でしなければならなかつたものがあり、これができて単独事業に進むものができるから、そういうものは負担できるだろうという、そういうような大蔵省の意向もありますので、結局そういうような財源措置はいろいろな考慮をつきまぜるということになると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/53
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054・田中一
○田中一君 三十年度は少くともガソリン税収を又別に除いて、地方に交付税として渡すという考えは絶対ないわけですね、現在では。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/54
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055・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) これはガソリン譲与税が地方に来るということは、三十年度以降の計画には私どもはないと思うのであります。併し国からどういうものを頂くかということは、地方財政の需要増の額に対して大蔵省との折衝の問題でありますからして……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/55
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056・田中一
○田中一君 そうすると折衝の問題ですか。今度の年度だけの立法というような形ではやらない、別の形で、必要がある場合には財源を与えなければならない場合には考えるというわけですね。これを一年延長するなんていうことは考えておりませんね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/56
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057・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) これはそこまではつきりと今の段階で決定はしておらんわけでありまして、私どもといたしましてはどういう形で見ようが、何か必要な額だけの財源が中央から、国からもらえるということが必要なんでありまして、どの形でなければならないということが言えないと同時に、どの形のものは困る、どの形のものはないということを私どもとしては主動的にきめる立場にはないわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/57
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058・田中一
○田中一君 大蔵大臣に伺いますが、大体五カ年計画は千六百八十三億というものは必ず支出する。これは三浦君からもいろいろ念押しがありましたけれども、無論非常事態の場合にはこれは当然変更されるものと考えます。併し非常に常識的に見て、或いは今度日本で航空母艦を一つ作るということは、或いは今の政府では非常事態だとおつしやるかも知れないけれども、我我はそれを非常事態とは考えません。そういうような、これは非常識な話です。そういうものでない形の天災地変があつた場合には、これは非常事態と考えます。その場合以外は必ず建設省と話合いができました一千六百八十三億というものを、何と言いますか、平均しないでも、どういう形でも五カ年間に必ず支出をするという強い申合せと、それから大蔵大臣の決意はどうなんです。これを伺うのは……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/58
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059・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) ちよつと速記をやめて下さい。
[速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/59
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060・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 速記を起して下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/60
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061・田中一
○田中一君 公営住宅三カ年計画十八万戸の国会の承認を求めたのです。そうして三十九年度で五万一千戸くらい切捨てたんです。これはまあ今の政府のいつものやり口なんですが、こういうことがあつたのでは党内の一応のいろんな反対があるのを押切つて賛成した道路整備の法律というものは又騙されることになつてしまうわけです。そのような結果があつちやならないんですよ。そこではつきりと一応五カ年計画として盛り込んだときの千六百八十三億というものを、これでも少いんですよ、一般財政から千六百八十三億程度じや困るのです。約束が違うのですよ。一応これを了承するとして、これには五カ年間変更はありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/61
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062・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) 今田中議員の御質問に対しましては、私どもも先ほど三浦さんにお答えした通り、これは五カ年全体としては御同意申上げておることであつて、地方の財政にも関係があつて、地方自治庁長官も御同意申上げておるのでありますから、これに基いて実行いたす所存であります。同時に原則としての均分は私どもいたしたいと思つておりますが、いろいろなこともございます。今のような航空母艦のようなそういう非常識なことを私どもが申せば、むしろあなた方国会において笑われるだけですが、併し成るほど無理がないなあというときは、これは原則として均分ということに御了解願つておいて、均分で行かん場合もあろう、このことは一つお含みを願いたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/62
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063・田中一
○田中一君 私は非常事態という大蔵大臣の発言を非常に重視しているんです。御承知のようにアメリカから借りました船は主として上陸用舟艇なんですね。上陸するための輸送艦なんです。護衛艦なんですね。私はこの非常事態がアメリカの要請によつていつ日本に押付けられるかということを心配するわけなんです。そうした場合、日本人が海外派兵せにやならんということは非常事態になりましようかな。非常事態の限界をはつきり説明して下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/63
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064・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) 天災地変或いは常識から考えてみて、これは成るほど今年の、例えば今申上げる非常事態という言葉から漏れるかも知れませんが、成るほどこれではもう少し緊縮予算を組むほかないと、こういうような事態がどなたにも御了解が得られて、今年の予算が皆さんの御同意の下に成り立つたようなことがあれば、これはそういうこともございましようけれども、今お話になつたようなアメリカのために海外へ派兵するとかいろいろな問題、そういつたようなことは私は全然想像もいたしておりません。又そういうことはあろうと私は考えておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/64
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065・田中一
○田中一君 もう一つ伺います。保安隊の増員は、これは非常事態でしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/65
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066・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) 保安隊の増員というものがどうも非常事態だとも私たちには解釈できません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/66
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067・田中一
○田中一君 そうすると保安隊を木村長官がすでに言つているように、もうはつきり軍隊だと言つている形の軍備を進めて行く費用というものは、これは非常事態のものでなくして、今の政府としてはこれが当り前だという御見解の上に非常事態というようなものを特におつしやるのか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/67
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068・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私は非常事態という言葉を使つたかどうか、実は田中さん申上げておきますが、私が言う意味は、さつき三浦さんにお答えした意味はそういう意味じやなくて、今年のような国の負担では、当初の負担では千五百六十億の金を出さなきやならん、国の負担をしなきやならん、こういつたような意味での話を申上げておるのでありまして、この道路計画の必要なことと道路計画をやらなきやならんことは私どもよく、皆さんと全く御同感なんですから、一口に言えば口実を設けてやるということはしないと、こういうふうにとつて頂いたら一番よくわかると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/68
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069・田中一
○田中一君 小笠原君がまだ出席しないので、これは呼んでほしいと思います。小笠原君も要求しておりましたから。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/69
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070・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 速記ちとつとおやめ下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/70
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071・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 速記起して下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/71
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072・近藤信一
○近藤信一君 一つ二つちよつとお聞きしたいのですが、先ほど大蔵大臣が原則的には均等計画を認めて行く、五カ年計画の内容の。こういうお話でございましたけれども、私はやはり五カ年計画というような大きな計画を立てる場合には、漠然と五カ年計画を立てるのではなくして、やはりこれは年次的な具体的な一応の計画はしなくても、一応のアウトラインの計画だけというものはやはり私は立てなければ本当の五カ年計画ということが言い得ないのじやないか。ただ漠然と五年間でこれだけということだけでは、私たちの考えから行くと完全な五カ年計画というふうには私は聞き取れないが、この点大蔵大臣はその具体的な年次計画を立てなくとも、一応のアワトラインに対する年次計画というようなものに対して一体お考えがあるかどうか。そういうものも全然ない、ただ漠然と五カ年計画を立てるんだ、こういうお考えであるかどうか、この点を伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/72
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073・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) 先ほども申上げました通り具体的に立ち得ればこれは一番私どもも望ましいと思います。これは先ほど来私が申しましたように、国のほうでは大体ガソリン税の収入という一つの目安があつて、これは大きな変りがなかろうということはこれは近藤さんもおわかりと思います。地方のほうは相当大きな負担増を来たしますので、実はこれをやるかという話が十分に結論に行つてないので、そこで具体的のものをやりたいのは、私もそのつもりでおりますけれども、その話が付いておらん今の段階では、その辺で御了承願うほかない、こういうことを申上げておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/73
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074・近藤信一
○近藤信一君 これはなぜ私はこういうことを聞くかというと、私この間私用で和歌山のほうに行きました。そうして昨年の災害に対する三・五・二の具体的な一つの案が出た。ところが今年の緊縮予算からいつてそれが削られておる。そうして今の工事のあれを見るというと、ちよつと聞くところによりますというと、こういうように予算が削られたのではもう完全な工事もできない。赤字で、下請々々の工事をやつておるのですね、これが一番下のほうに来るとやり切れない、これではもう手を抜くより仕方がない、こういうような話を私は聞いたのです。そうすると又台風期になつて来れば、折角こうやつて来たところが又それがやられてしまうということになると、これは賽の河原の何とかみたいになつて、積んではこわれということになつてしまう。それで私は一応の計画を立てて、完全に早くやるということが計画を立てる基礎になるのじやないかと、こういうように私は考えるのですが、その点大蔵大臣はどうお考えですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/74
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075・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) それは先ほども申しました通り、これは望ましいことと思いますが、今のようにまだそれについての十分な結論を得ておりませんので、遺憾ながら今の段階では申上げにくうございます。
それからなお今お話の災害の予算につきましては、これは当面の或いは御返事ではないかも知れませんが、御承知のごとくその後いろいろの調査をいたしました結果、当初千五百六十三億ですか、六十五億ですか見られておつたものが、大体千二百億足らずでいいことになり、それから又そのうちに多少按配を付けて頂くと、例えて申しますれば、緩急に応じてやつて頂きますると、大体六割見当行けるのだから、又再災害のようなことのないような工合に持つて参れようということで、何しろ本年の予算が乏しいときでございますので、御期待に副いかねる点申訳なく存じておりますけれども、大体六割見当ということになつておつて、最初の三・五・二というものは本年の予算で計上し得なかつたことは誠に遺憾でありまするが、併しその問題とこの問題とちよつと私は別に今考えておる次第です。なお災害につきましても、なおこれは国の財政の措置ができ得ればできるだけ早く災害を復旧して参りたいことは心から熱望しておる次第でございます。
なお皆さんも御承知の、私の生れたところは最もひどいところですから、あなたのほうも同様だろうと思うが、災害については復旧を心から熱望しておる。どうも予算の上で止むを得ず忍んだ、又お忍びを願つておる次第でございますから、この機会にあしからず御了承願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/75
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076・近藤信一
○近藤信一君 そこで最後に私にお尋ねするのですが、やはり私は先ほどから論議されておるように、まあ今、日本の一番大きな仕事として道路計画、これはやはり外国から比べると日本の道路は、地方に行くと通れんような道路が幾らもあるということで、そういうようなことが道路に対しては私は緊急を要する。必要だと思う。更に都会を見たつて非常に自動車が殖えて来ておる。道路の通れんようなものがたくさんある。道路の問題については緊急を要する問題なんだが、ところがその道路に対する財源については大蔵省のほうでもなかなか出し渋つておるように感じられる。そのほかの保安隊の費用だとか何とかいうことは頬被りで行つてしまうと、こういうようなことでは、私はいつまでたつても道路の完全な改修だとか、又計画ということはできないと私は思うのですが、今後大蔵大臣は道路に対してどれだけの熱意を持つて、そうして財源の面についても捻出して行きたい、こういうような一つの考えがありますれば一つ披瀝して頂きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/76
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077・三浦辰雄
○三浦辰雄君 それに関連しまして。昨日の新聞にも出ておりましたが、繊維税その他のいろいろな関係がありますので、政府としては実行予算で、できるだけ緊縮した実行予算を出すべきである。予備費の関係もああいうふうに減つておりますし、その気持はわかるのです。又一方この公共事業費等につきましては一割程度を一応減すかも知れないからという、実行に当つて節約を命ずるかも知れないからといつたような意味で、それぞれ部内としてはおやりになつておるように聞いております。一応御尤もの点でもありますが、私は今道路に対してどういうふうな固い決意が考えられるかという近藤委員の質問に関連してですよ、今度の例えば実行予算を組みまする場合ですよ、こういつた道路の問題、更に大臣も御存じだと思うのですけれども、日本のいわゆる資源のうち、遊休資源も見られる、山林の林道の問題ですね。殊に大臣も御承知の治山治水協議会で取上げた項目のうち、本年度予算で著しく減つている昨年に比べて減つておるところの経費、そういうものも画一的に扱うのか、そうではなくて項目によつて緩急を付けてまあ実行予算というものを御検討なされるか。まだ御決定はないでしようが、併せてこれらについてのお考え方も附加えてお答え願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/77
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078・小笠原三九郎
○国務大臣(小笠原三九郎君) これは道路の問題につきましては、私どもも今の日本ではこれは非常に是非ともやらなければならん仕事であるということは理解いたしておりまするし、今の又財源も大体ガソリン税というものの収入をこれに充てておるのでありまするから、まあいわば国のほうから見たときには或る程度の財源がまあ整つておると見ていいのじやないか。但し地方等の財源につきましては、只今も申上げました通り、今後十分の打合せをいたしたい。
それからお話の今の実行予算の点でございますが、でき得るだけ私は実行予算というものは物件費、或いはその他節減し得るものからしよう。これは是非やらなければならないと存じております。併しそれだけではなかなかそういうまとまつた数字が出て来ないような場合については、これは今三浦さんのお話のように、やはり緩急よろしきを得るということで、又各省と相談をしなければなりませんので、各省のそれぞれのお立場についても十分了解した上でこれに処したいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/78
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079・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 他に御発言はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/79
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080・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 別にないようでございますが、暫時速記をやめまして、今後のお取扱いにつきまして……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/80
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081・三浦辰雄
○三浦辰雄君 私はこの法案につきましてはですね、すでに質疑も非常に続けたことです。この際質疑の打切りの動議を提出いたします。(「賛成」「異議なし」と呼ぶ者あり)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/81
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082・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) それでは質疑を打切ることに御異議はございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/82
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083・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 異議ないようでございますから、質疑は打切ることにいたします。速記をおやめ下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/83
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084・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 速記を起して下さい。
第十九回国会、建設関係請願並びに陳情を議題にいたします。
先ず請願の部、河川局関係、第二千六百四十三号、これに対しまして建設省側の御意見をお聞かせ下さいますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/84
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085・田中一
○田中一君 この問題については前回の経緯も茂りまして、菊池建設技監の出席を求めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/85
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086・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 速記をとめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/86
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087・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 速記を起して下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/87
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088・田中一
○田中一君 今の請願の内容につきましては、菊池技監も調査委員会的なものを設けるということを前回発言しておつたのです。現在で以てこれは持ちたいということを言つておりましたので、それが一つと、それから二つは、私は現地の調査をこの休会中に当然当委員会がすべきものだと思うのです。私はそのような理由からこの請願は採択すべきものと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/88
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089・三浦辰雄
○三浦辰雄君 私は前段の、いわゆる現地にこの原因を究明するという調査会という名前を付けたのが適当なのか、別の名が適当なのか知りませんけれども、いわゆる現地の技術者諸君があらゆる角度からその原因を究明するということは、今後における同種の災宮を考える場合において非常に望ましいことだと思うから、私は前段は賛成をしたいのですが、後段の部分ですね、議員諸君が行くという問題、これは私はその専門家の究明の結果或る程度の結論と言うと語弊がありますが、或る程度の調査が済み、研究が進んだならばともかく、今日の段階で私は必ずしもここに行くということは必要ではない。又或る場合におきましてはこの原因が究明されない前に行つて、そのまだ原因の不明確な際に行つてとやかくというような問題を起すというようなことも或る意味においては避けなければならないのではないかと、私はこういうように思う。ですからこの請願を採用するか採用しないかというのは皆さんの御意見だろうが、私はこの問題については二つについてそういうふうな考えを持つている。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/89
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090・田中一
○田中一君 この議員派遣の問題はもう何もこれは正規にすぐ何する必要もないのですから、これはやはり同僚議員がその実情について紹介者になつて請願しているのだから、一応受けたつていいと思う。時期の問題は、今度の休会中に行くか、もう次の休会中に行くか、時間の問題は別問題だけれども、少くとも議員派遣をしてくれという請願に対しては委員会としては当然受けたつていいと思うのです。いつ来てくれ、明日来てくれというのじやないですから、三浦君、この点は地元の要請には応えていいじやないですか。義務付けられておるのじやないから、一遍行こうというような軽い程度で一応請願を受けることは僕はいいじやないかと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/90
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091・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 念のため建設省側の御意見をお聞きなさいますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/91
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092・米田正文
○政府委員(米田正文君) この問題は只今田中委員からもお話ございましたように、菊池技監から一応御説明をいたしたことだと存じます。詳しくはそのとき申上げたと思いますが、この破堤の原因については、我々まあその当時から原因の究明は今後の対策の一環として必要なことを痛感をいたしております。で、早速地建に命じまして調査をさしたのでございます。で、一部の報告書はすでに出て来ておる実情にございます。併しなお内容において継続して調査すべき問題もまだございます。引続き調査をいたすつもりでございます。
ただお話のように調査委員会というような銘を打つたものをやるということまでは考えておりません。地建を中心として、必要に応じて他の必要な技術者を参画してもらつて調査するという意味で、地方建設局長が調査の中心となつて調査をするような考え方をいたしております。実質的には大差はないと思います。そういう考え方をいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/92
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093・田中一
○田中一君 今の問題につきまして、前回も言つているように、この鉱害の問題は通産省と関係があるのです。従つて何も遠賀川の決壊云々ばかりでなくて、鉱害そのものが河川敷の下を通つた場合いろいろな障害があると思うのですよ。これは何も地元の誰それを入れて委員会を作つてくれというのでなくて、専門にこれを調査をしてくれということなんですから、これは地建だげの範囲で以て完成するものじやないのですよ。やはり通産省、向うに通産局がありますから、通産局の連中と一緒になつて、まあ軽い意味の、軽い意味というか、形式的には何もうんと金がかかるというのじやないから、両方共通の委員会を作つて、何人かを任命して、そうして徹底的にこれを究明しなければいかんと思うのです。これは河川局長に言いますけれども、今北九州の総合開発が議題になつているのですよ。国土総合開発審議会では、これは鉱害の問題にひつかかつちやう。石炭を掘る掘るというけれども、こういう問題が起るならば、総合開発を阻害することになつてしまう。そういう面から言つても重大な問題なんですよ。従つて地建だけで調査しているという形のものであつては不満足なんです。殊に前回の木村君の質問書に対しましては、通産大臣が、通産省のほうが主として答弁している。この前の請願も通産委員会にかかつているのです。通産委員会ではこちらのほうの建設委員会で採択するかしないかによつて自分のほうの態度をきめるということを言つて来ている、通産委員会では。それを付託換えをしてくれと要求したのですが、してくれないのです。こういうようないきさつもありまして、建設省としても研究すべき何が向うにあるのですから、通産省が一緒になつて委員会的なものを部内に作つて調査研究するということでないと完全な調査にならないと思う。そういう意味で僕は河川局長の再考を促すわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/93
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094・米田正文
○政府委員(米田正文君) この原因は、今のお話が出ました炭鉱による地盤沈下の問題も少くとも遠因としては考えられることですし、直接の問題としては洪水の程度の問題だと思いますし、併しなおそれに加えて、この改修工事が行われた当時における遠賀川の状況、具体的に言いますと、あの決壊個所は昔川の流れ道に沿つておつた一つの流路であつたような原因、それから地質的な原因というような、いろいろな事情に非常に広範囲のものがあります。従つて今のお話のように、関係の者を十分集めてやれという御趣旨については、我々も十分尊重して行きたいと思いますし、これは通産省関係がそういう鉱害についての資料を持つているのでありますし、必要に応じてそういうものを関係者で協議をして行つて、なおその他にいろいろと関係の資料を必要とすることがありますから、そういう人にも相談をしながら調査をしたいと思います。御趣旨としては私どもも同感でございます。ただ正式に銘打つてこれというようなことは考えておりませんでしたがということを申上げておるのですが、趣旨は御尤もと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/94
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095・田中一
○田中一君 官制の何とかかんとかむずかしいことを要求しておるものではないと思うのです。最小限には……。ですからそういう都内のものを以てやるということで採択しちや御迷惑になりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/95
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096・米田正文
○政府委員(米田正文君) 迷惑というほどのものではありませんが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/96
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097・石川榮一
○石川榮一君 この問題はいつもこうなつて来ておりますので、みずからも責任を感じておる。これは建設省だけの問題ではなく、通産省と関連するのですけれども、少くとも遠賀川の改修計画というものは、鉱害を対象におかないで改修計画は立たないという一つの実例ではないか。この問題は建設省だけで可能なものかどうかわかりませんが、可能な範囲において、或いは粘土板を下げるとか、或いは適切な処置があると思いますが、こんなふうな地下を大分掘さくしておるということの影響のあることも否めないと思う。こういう面から考えて、大きく考えて御研究を頂いて、対策を成るべく早くきめて頂きたいと思います。そういう意味で私はこの請願の採択には賛成です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/97
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098・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 採択することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/98
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099・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 御異議ないようですから採択に決します。
次は同じく河川局関係で二千六百四十六号、これに対して政府のほうから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/99
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100・米田正文
○政府委員(米田正文君) これは現在徳島県で実施いたしております長安ロダムの建設に伴う用地水没の補償問題でございますが、この補償に関しましては、もうすでに御承知の通り、政府の方針としては電源開発に伴う用地補償に関する要綱がございまして、その要綱を基準にいたして、補償の実施をいたしておる。このダムについても同様でございます。まだ全部の補償が済んでおらないのでありますけれども、私どもとしては、少くとも今年度に入りまして、できるだけ早い時期に解決をしたいということで、県にもその旨を伝えておるのであります。ただ最近いろいろとほかのダムの用地費の問題等が大分問題になりまして、それが他の各地のダムに影響していろいろと問題を起しております。これは直接その影響を受けたかどうかよく私どもにはわかりませんけれども、他のダムにもいろいろと問題を起しておりますけれども、今日としては、私どもは政府の現在の要綱をどこまでも基準にして行きたいという考え方を持つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/100
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101・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 採択することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/101
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102・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 御異議ないようでございますから、採択に決します。
次は同じく二千六百五十号、これについて政府側の御意見を伺います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/102
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103・米田正文
○政府委員(米田正文君) 宮城県鳴子ダムの補償に関する請願でございます。
これは先ほど徳島県の場合に申上げましたように、政府の補償要綱を基準として、現在東北地建が現地と折衝いたしておるのでございます。ここにははつきりと田子倉ダム水没犠牲君と同じ補償をせられたいという意味が盛られてございますが、私どもとしては、どこまでも政府の要綱を基準にしてやりたいのでございまして、田子倉のダムはまだ決定を出しておらんのでございまして、あれは今後どういう情勢になるか、非常に重大な影響のある問題でございますので、我々としてもあの田子倉のダムに対する補償については意見を述べるつもりでございます。従いまして、新聞等で発表になつた通りに実行になるとは私どもまだ考えておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/103
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104・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) ちよつと皆さんにお諮り申上げますが、政府の方方が御発言になつているのは政府側の御意見でございます。その前に簡単に請願の趣旨を説明する人が必要ではございませんか。ちよつと速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/104
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105・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 速記を起して。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/105
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106・三浦辰雄
○三浦辰雄君 これは請願の、書いてある我々に配つてもらつてあるものによれば、田畑一反歩十二万円、私は田子倉のほうを聞くと余り詳細には聞いておりませんけれども、たしか十三万円、田畑そのものは。で結局その他のもろもろの問題が加わつての補償額についての問題が、今日まあ御承知の通りにですね、ここに私どもに配つてもらつてある田畑十二万円というものを、例えば田子倉なら十三万円にしてくれ、十三万円かどうかはつきりしませんが、ということ、そうであれば趣旨に副つても、あえて差支えない。というのはまあ佐久間ダムのところは丁度あれが十一万円、但しこの田畑というのは御承知の通りにいわゆる生活の根拠ですから、その土地における田畑の占めるその部落民に対する経済の影響力と言いますか、支配力といつたようないろんな習慣、価額といつたようなものが或る程度これは入らざるを得ないのは御承知の通りなんです。だから簡単にこの十二万円を少しという程度であれば、必ずしも私はそう考え方を統一してくれという程度であればまあ大したことないようにも思われるのですけれども、これはどうなんですか。私は紹介者である委員長に伺つたらわかるかと思いますが、田畑、山林というようなものの補償額だけではなくて、むしろもろもろの問題、生活補償的な問題、こういうことに問題があつて田子倉という引例を出していいものかどうか、この点はどうなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/106
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107・武井篤
○専門員(武井篤君) 参考のために申上げます。要旨は「鳴子ダム建設に伴う水没犠牲者に対する補償費を只見川電源開発田子倉ダムの水没犠牲者と同等の補償をされたくお願いいたします。」と書いてあります。
それから次に参考のために田子倉ダムと鳴子ダムを比較して参りますと、田子倉ダム水田一反歩三十五万円、鳴子ダム水田一反歩十二万円、田子倉畑一反歩二十八万円、鳴子ダム畑一反歩八万一千円、田子倉ダム山林一坪百十円、鳴子ダム山林一、反歩一万五百円(最高)としております。三つあります。こういう表が出ております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/107
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108・田中一
○田中一君 私は補償の問題が一番むずかしい問題ですがね、ただ通念から言つてですよ、田子倉のダムの場合は日本一の高額の補償をするのだというような新聞なんか宣伝されておるようですが、事業主体が違うわけですね。そこで今のような趣旨で一応田子倉ダムのほうは決定していないにしても、高額に決定された場合ですね、今後のほかの地区の補償の問題にも関連して来ると思うのです。そこでこの請願は田子倉ダムの補償額が決定したときにもう一辺審議する、それが常識上妥当ならばそれで採択してよろしい。併しそれが非常に高額なものであれば、これは幾ら何でも我々は政府に強制しようということはできませんから、一応保留しておいたらいい。(「異議なし」と呼ぶ者あり)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/108
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109・石井桂
○石井桂君 このダムの補償額については非常に各地ともまちまちですが、特に田子倉についてはきまつていないけれども非常に大きい、三十万、三十五万円というふうに全国に類例がないと思うのです。利根川の水没の場合でも十七、八万円で皆協力しているのです。特に発電のような問題は別ですけれども、治山、治水に関係するものだつたら或る程度は我慢してもらわなければならんと思うのです。全部三十五万円だということになつたら、これは収拾がつかないと思うのですがね、そういう意味合いから私どもは田子倉ダムの決定値段がわかつても、やはり国としては大体今まで現在やつておる各種の調停事項を勘案して、公正なものにしなければ困ると思うのです。そういう意味から保留にしてもらいたいと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/109
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110・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) それでは保留いたすことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/110
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111・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 御異議ないようでございますから保留に決します。
次は二千六百七十三号。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/111
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112・米田正文
○政府委員(米田正文君) これは京都府の普賢寺川等の準用河川編入に関する請願でございますが、これは知事の権限でございますので、知事のほうに提出するのが筋合だと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/112
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113・田中一
○田中一君 これは宛先が違つたので、これはもう保留もくそもない、不採択ということに事務的にも決定しなければならんと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/113
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114・三浦辰雄
○三浦辰雄君 この機会にお聞きしたいのですけれども、これをいわゆる準用河川にしてくれ、準用河川は知事の認定ということになつているから、いわゆる知事が認定すれば準用河川というものになるものか、私はまだどうも建設の行政の内容をよく知らんのですが、その点については監督官庁である建設省のほうのいわゆる認可と言いますか、承認といつたものが必要なのか、この機会に一つお聞きしたいのですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/114
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115・米田正文
○政府委員(米田正文君) これは勿論知事が認定をいたしますときには建設大臣の認可はとりますけれども、形式の上から認定になりますので、私どもとしてはこういう類のものは知事への提出書類に直して頂きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/115
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116・三浦辰雄
○三浦辰雄君 この書類の取扱いは私はどうでも結構なんですが、そういつた場合ですね、つまり知事から協議があつた場合には、本省としては、具体的にここに出ているようですが、これらは準用河川に認定すること差支えないと言つて承認する性質のものなんですか。それともこのうちのどれとどれとはいいけれども、その他については他との振り合いもあるし、今日の取扱いの関係からいつてまだ適当でないと、こういつたような指令が行くもんなんですか、ちよつとその点を恐縮ですけれども。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/116
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117・米田正文
○政府委員(米田正文君) 各府県の準用河川については今日の状態から申しますと、相当重要な河川で以てまだ準用しておらんものがむしろ多いのでございまして、我々としては少くとも準用をして河川の管理をしておくことが望ましいのでございまして、各地方に対してはむしろ準用方を慫慂いたしております。今日の状況では平素管理をしない河川が災害を受けたときだけ災害復旧の予算を要求して来るという府県の実情にございますので、そういうのは私どもとしては誠に好ましくないと、かねてから良好な維持保全をしておいた上での災害復旧でなければならんという考え方に立つておりますので、少くとも相当重要であるという河川については準用を広めるように慫慂をいたしておるような実情でございます。勿論準用する河川についての大体の指定、内規というものはございます。ございますが、今日の状況としてはできるだけ重要な河川については準用を拡げて行くようにという方針をとつております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/117
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118・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) ちよつと私からお尋ね申上げますが、これはお気の毒にも請願先が間違つておりまして、知事に請願すべき性質のものをこちらに廻つて来ておりますが故に不採択になるというのでしたらば、請願者はそのことがわからないのでお気の毒ですから、そういうことを伝えて上げるというような方法は従来の先例もあるでございましようが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/118
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119・小沢久太郎
○小沢久太郎君 これはね、知事に勿論請願するのだけれども、知事に申請して、これを建設省に出してもらつた場合に建設省で認定する、こういうようなことじやないのかな。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/119
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120・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) ちよつと速記をやめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/120
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121・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 速記を起して下さい。それでは保留にいたしますことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/121
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122・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 但し先例もあるそうでございますから、親切にその趣旨を添えまして又請願者のほうに伝えることにいたします。
ちよつと皆さんに申上げます。速記をおやめ下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/122
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123・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) それでは速記をおつけ下さいませ。では宅地建物取引業法の一部を改正する法律案につきまして提案理由の説明を聞くことにいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/123
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124・久野忠治
○衆議院議員(久野忠治君) 只今議題となりました宅地建物取引業法の一部を改正する法律案につきまして提案の理由とその内容を御説明申上げます。
宅地建物取引業法が施行せられましたのは、昭和二十七年でありまして、本年が二年目に当るわけでありますが、この間実施の実情を顧みまするとき、業者の登録手数料の額等につきまして若干実情に副わぬ点があり、又、本年が登録更新の年度に当る関係もありますので、この際次の二点を改正する必要を認め、ここに本法律案を提案いたすこととなつた次第でございます。
本法律案の内容といたしましては、第一に、登録手数料に関する規定の改正でございます。現在の規定によりますと、当初の登録及び更新の登録、共にその手数料は一律に三千円以下ということになつておるのであります。勿論その額につきましては、都道府県が実情に即して、三千円の範囲内において条例で定めることになつておるのでありますが、各都道府県は、登録手数料としてその最高額である三千円乃至ほぼそれに近い額を定めているのが現情であります。然るに更新の登録は、当初の登録に比べてその手数も簡単であり、それに要する経費も少額で済むわけでありますので、これを千五百円以内に改めたのであります。
改正の第二は、都道府県に宅地建物取引業審議会を置くことができる旨の規定を加えたことであります。
審議会は、地方自治法によりましても自発的に置くことができるのでありますが、すでに設置された東京都宅地建物取引業審議会等の実績に鑑みましても、審議会の設置を奨励する意味におきまして宅地建物取引業法中に、審議会を地方自治法の規定により置くことができる旨を規定し、業者の質の向上並びに改善、又は取引に関する苦情等の処理に当らせようとするものであります。
以上が、本法律案の提案の理由とその内容でございます。何とぞ慎重御審議の上、速に御可決あらんことをお願いいたす次第でございます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/124
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125・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 質疑は後に廻しまして、今日はこれから請願の部で、道路局関係の審議のほうに移ります。第二千六百十三号。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/125
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126・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) この請願の趣旨は、青森県弘前市と私田県ニッ井町を結ぶ道路を県道に編入されたいという請願でございます。
これも前に問題になりました準用河川の編入と同じ場合でございますが、県が認定するわけでございますが、建設大臣はこれを認可するという立場に立つております。この内容を見ますと、途中に県道もあり県道認定の基準に合うものと考えますが、正式に申請がありましたならばそれによつて措置したいと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/126
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127・三浦辰雄
○三浦辰雄君 これはいわゆる二県に跨つている問題なんですが、今のお答えというか御説明だと、正式にその認可申請が出て来たらばこれは認可に該当する路線であると認めると、こういう意味なんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/127
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128・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) さよでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/128
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129・石川榮一
○石川榮一君 こういうものは県から出さないうちに本省のほうで認めるということを宣言できますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/129
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130・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) それはできないのです。認定するのは県が認定するのでありますから県議会の議決が要るわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/130
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131・石川榮一
○石川榮一君 これもどうですか、保留して、親切にその意を尽して、あなたのほうからでも通知してやつたら……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/131
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132・三浦辰雄
○三浦辰雄君 その取扱い、つまり保留にして前の河川局の京都の場合の例に準じて、一つこの委員会の事務局から念のため親切にお知らせを願うということでお取計らいを願つて結構だと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/132
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133・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) では保留にいたしまして、親切に今度は請願の方法につきまして指導と申しますかね、示唆を与える返事をいたすことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/133
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134・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) では御異議ないようですからさよう決定いたします。次は二千六百六十七号。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/134
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135・澁江操一
○政府委員(澁江操一君) 本件請願の内容になつております岡山市内旭川にかかるべき桜橋の架設改修についての促進をしてもらいたいということでありますが、この内容につきましてはすでに前々から請願以外にも非公式に検討いたしました事情は私ども承知いたしております。
ここに請願の内容にも書いてございますように、今日まで放置されておる理由といたしましては、主な理由は市の財政上の関係、なお国の関係といたしましてはそれらを睨み合しての国の事業として補助対象として取上げるかどうかという問題であります。御承知のようなガソリン税法の裏打ちといたしまして、道路整備五カ年計画等が策定せられております現在からいたしまして、この桜橋の改修につきましても同様の計画の中に一応盛り込むことにいたしまして今後の解決をなしたい、かように考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/135
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136・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 採択いたすことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/136
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137・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 御異議ないようでありますから採択に決します。
次は計画局関係の請願で第二千六百四十四号でございます。武井さんからちよつと複雑でございますので説明してもらいます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/137
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138・武井篤
○専門員(武井篤君) 特に請願の要旨と理由を読み上げます。
一、請願の要旨
電源開発及び多目的ダムの建設並に道路・鉄道の建設等の公共・公益事業の促進を図るため土地収用法の一部を改正せられたい。
二、請願の理由
電源開発及び多目的ダムの建設並に道路・鉄道の建設等の公共・公益事業の促進を図ることは、我国の自主経済の達成上、欠ぐべからざる緊急の国家的要請であり、これに関連して起る損失補償問題等を、公正且つ迅速に解決する制度の確立が、当面の課題となつておることは御高承の通りであります。
この問題に就ては、関係諸官庁におかれても、目下種々御検討中の趣伝聞致しますが、これに関連して必要な土地収用法の一部を速かに改正せられるよう、御参考までに資料を添付して請願致す次第であります。
以上であります、発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/138
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139・鹿島守之助
○鹿島守之助君 土地収用法の一部改正に関する請願に関し所見を述べさせて頂きたいと存じます。
本請願の要旨にあるごとく、公益又は公共事業である電源開発その他利水或いは治水事業に必要なるダム、又これらの目的を併せ持つ多目的ダム等の建設工事、更に交通運輸のための道路、鉄道の建設工事について、近来の状態は地元問題の解決が遅れ、従つてこれら重要国策である基本産業が遅れることが多くなり、実に我が国の現在、将来のために遺憾に堪えません。
この点は電力会社のみならず、建設省、農林省等の官庁工事も皆同様であります。然るに地元問題に関する起業者と被補償者との示談ができぬ場合は、法的解決としては土地収用法によることができるのでありますが、これがなかなか煩瑣であつて、手数と長時日を要し、緒急工事には間に合わず、従つて折角あつても利用されていないというのが実情であります。現行土地収用法は以前のものに比べて官権の一方的に措置には幾多の制約が加えられているが、一面民主的条文が多くなり、例えば知事が事業の認定に当り、第三者の意見を聴取し、或いは公聴会を開いて一般の意見を求め、又は利害関係人に意見事書を提出する機会を与える等の条文があつて、これに煩わされて事業認定は急速には与えられないので、従つて収用委員会の裁決までには容易に持つて行けない実情にあります。
特に水力発電工事では、工事に先立ち水利使用の許可、いわゆる水利権を得ることが必要でありますが、知事はこれを許可するに当つて、地元の希望意見を聞き、補償問題の見通しがつくまではこの許可を抑える傾向が多く、従つて起業者は自分の事業の緊急性に鑑み工事を急ぐ余り、止むを得ず過大の要求を甘受せねばならない立場に置かれております。補償のごときは示談ができねばこれを解決する収用法があるにかかわらず、これを速かに利用することができぬ事態にあることは、知事の水利使用許可取扱の問題として別に取上ぐべき重要問題でありますが、収用法を利用することのできぬ一原因ともなつておるのであります。
よつて本請願は現行土地収用法の改正によつて迅速且つ公正な補償を決定して、公共、事業の促進を図らんとする念願にほかならぬものであります。
なお請願に添付せる改正案要綱は、希望する事項を参考に掲げたものであり、改正の資料に供して頂きたいと存ずるものであります。
要綱中主なるものにつき説明しますと、第一は第一項であります。即ち土地収用法は従来官権的観念を与えておるので、これを民主的に名称を変更して、例えば「土地等利用関係調整法」とすること。
第二は第四項であります。即ち事業認定に当り知事は法定の要件を備えておれば現在は認定することができるとあるが、これを必ず認定せねばならぬものとすること。
第三は第十項であります。即ち斡旋が不調に終つたときは、法第四十条による起業者と被補償者との協議を要せず、直ちに収用、又は使用の裁決を申請できるものとすること。
第四は第十三項であります。即ち公正中立なる裁決を期するために、現在知事の下にある収用委員会を、総理府にある土地調整委員会に所属替えをなし、「都道府県土地調整委員会」とすること。尤も委員は都道府県の議会の同意を得て土地調整委員会が任命する、このためには土地調整委員会設置法の一部改正が必要となる。
第五は第十四項であります。即ち損失補償の具体的な算定基準を政令を以て定めること、昨年四月ダムによる水没地の補償要綱が電源開発調整審議会の決定を経て閣議の了解を得てはいるが、これは参考資料というだけであつて拘束力がないから、この種のものを更に検討して、政令による補償算定基準としたい。
以上申述べました趣旨に御賛同の上、本請願を採択されんことを切望するものであります。
なお、現在田子倉等における用地問題の国民経済に及ぼす影響の重大性に鑑み、何とぞ本委員会においては継続調査案件中に本問題を取上げて頂きたいのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/139
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140・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 計画局長御意見がございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/140
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141・澁江操一
○政府委員(澁江操一君) この二千六百四十四号の請願と問題意と思われます請願が過般各般に亘りまして提出されておるように承知いたしております。即ちここに挙げておりますところを拝見いたしましても、二千六百三十四号或いは二千六百四十五号、更には二千六百六十八号、二千六百五十五号等、各般に亘りましてこの請願、陳情がされておるわけであります。
これらの請願の内容から判定いたしますと、先ず起業者の立場といたしましては、できるだけこの補償問題を早急に解決して、電源開発或いはダム工事等の起業を促進するような条件を早く作つて欲しい、こういうことであります。
それから一方は、この犠牲者側の立場といたしましては、当該犠牲町村に、水没になります先ず町村そのものを更生するような措置乃至は犠牲者である個人々々をそれぞれ救済する措置としての補償問題、乃至はこれを総合開発計画と睨み合して、この生活更生等の措置を講ずる方法を講じてもらいたい、こういう点がその請願のおおむね帰一いたしております点でございます。
補償問題は、本委員会がかねて非常にこの問題につきましては御審議を願いまして、御承知のような土地収用法の新らしい制定を図つて頂きましたし、なおこの前の国会におきましては斡旋制度を実は土地収用法の一部改正を以ちまして取上げ、これが実施を現在見つつあるような状況でございます。かような経済的な乃至は社会的な諸事情からいたしまして、収用法の現在の活用状況も極めて活発に相成つて来ておりますのでございまして、殊に昨年制定されました斡旋制度につきましては、現在までのところでも昨年度を通じまして七件の大きに達しておるような状況でございます。
そこでこれに対する私どもの考え方といたしましては、以上のような状況から判断いたしまして、先ず現在の制度を十分活用したいというふうに考えております。
この請願の上でも、現在の収用法を否定するという考え方ではございませんで、むしろこれを活用しやすくする方法をできるだけ講ずる手段といたしまして、或いは収用法の名称を変えてみたらばどうか、或いはこの斡旋の場合の手続を直ちに裁決に移すようにして行つたならばどうかというふうなことでありまして、そういう考につきまして収用法のできるだけ活用を図るという点につきましては、私どももさように考えておるわけでございます。併し現在現行法を以て十分かと申しますと、この点についてはなお研究する余地が非常にあるようでございます。その点につきましては、これらの請願の趣旨とも睨み合せまして、私どもかねてこの検討はいたしております。いずれ成案がまとまりましたならば又国会方面とも御連絡の上で検討をお願いしたいようにも考えておるわけでございます。
ただこの請願の、土地収用法の改正の要綱として掲げられました個々の事項につきましては、私どもも多少の意見を持つております。殊にこの裁決機関等の組織なり或いは委員の任命方法なりというものにつきましては、これは私どもも意見を持つておるわけでございます。即ち成るたけこの裁停機関としての収用委員会の組織或いは現行の委員会の制度、これはやはり現行制度をできるだけ中心に動かして行く、まあ補償機関そのものが甲から乙の機関へ、乙の機関から丙の機関べというふうに転々することは却つてこの補償措置を早急に解決するゆえんではございませんで、公正であり、この強力な権限を持つ機関というものは、やはりこれは単一であつて、而も権限といたしましては公正な立場に立つて運用するという建前のものが、多岐に亘つておつては却つて問題を、補償の解決を促進するばかりでございませんで、却つて複雑にするような関係もございます。殊に土地調整委員会会との関係でございますが、これは現在の収用法の中におきましても、土地調整委員会というものとの関係を御承知のように取上げております。土地調整委員は本来の性格は、これは鉱業権と農地との調整というものを中心に組立てられた委員会の組織でありまして、そういう点からいたしまして、この収用になります問題の全部に現在関係いたしているかと申しますと、そうではございませんで、鉱業と農業との関係を土地収用調整と言われる観点に立つて設立されたものでありまして、そういつた経緯から見ても、収用法でもこの委員会との協議連絡ということは図つておりますが、収用委員会の案件全部が調整委員会に連絡されるような仕組にはなつておりません。そういうふうな点等からいたしまして、この委員会の組織等についての御意見については政府といたしましても、建設省といたしましても多少の意見を持つていることを附加えさして頂きます。
以上が私の考え方でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/141
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142・田中一
○田中一君 私はこの土地収用法の審議の過程においても、この今請願になつているような点については随分強い質疑をしておつたのであります。この問題は無論施行者側だけの、提案されているところの土木関係者等からの請願じやなくて、これは無論補償されるほうの側、水没される側のほうも同様な気持が動いているんです。併しながら現在政府は一応さつき請願者から御説明があつたように、二十七年四月の補償要綱で示された一応の例がありますが、これでは不十分なんです。第一に抜本的にこの問題を解決するにはどうしても補償というものを立法化して、誰でも安心して自分の財産なり何なり提供するという形がなければ、これはその単なる土地収用法の改正のみではこれは目的は達せられないと思う。殊に屋上屋を架するような斡旋委員会というものを今澁江局長はいい案だというような気持を持つて提案したと言つておりますが、私はこんなものは必要はないと思う。成るべく簡素化したほうがいい、成るべく直接に交渉せしめて早くやつたほうがいいと思うのでありますが、さて補償問題にぶつかるとこの問題が解決されない、そのために長引くのであつて、補償という問題が立法化されて、誰もが法律によつて安心して自分の土地を提供し得るような形になれば、先ほど言つたような田子倉ダムのような厖大な補償金を要求するようなことはなくなる。それから又力によつて泣き泣き少額の補償金で以て辛抱するようなこともなくなるのであります。要は補償方法が立法化されて、政令ぐらいじやあきたらないのです、立法化されて、日本の小さな四つの島々の総合的な開発事業がどしどし行われるようなことにならなければこの問題は解決されない。私はこう考えるのです。
そこで今局長が言つているような内容に亘つては、私は賛成するべきものもあるし、これでは困るじやなかろうかというものもあります、その中に。問題は第十四条ですか、第十四条の「損失補償の具体的な算定基準を政令で定める」のだと、これが元です。これが成立すればほかの問題、全部の問題は解決されると思うのです。そこで私澁江局長に伺いますが、これは曾つて建設大臣にも大蔵大臣にも質問したことがありますが、補償という問題もこの請願にもあるように立法化する意思があるかどうかという問題、政令ぐらいじやあきたらないのです。それが確立すればすべての工事を請負う会社側のほうも、補償を受けるほうの側の人も相当安心して仕事ができるようになると思う。その内容については全く賛成したいものもあるし、これはどうかというものもあるんで、賛否になかなか意思表示をすることがむずかしいのです。今澁江局長からお伺いするのもその問題です。補償の問題が確立しなければ何をやつてもそれがおのおの持つている、団体なり個人なりの利益の問題ですから、個人の持つている利益、権利の問題ですから、これに対してどんな法律を以てしても妥当な見通しがしにくいと思つているのですが、どうでしよう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/142
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143・澁江操一
○政府委員(澁江操一君) 補償基準を一つの立法化するという問題は、ここでは政令形式を以てということにいたしておりますが、今の御質問は法律形式を以てしたならばどうかということであります。現在でも、先ほど御質問の中にもございましたように、昨年でございましたですか、二十七年と申上げましたのは間違いでございます。二十八年でございます。二十八年におきまして電源開発に伴う補償要綱というものを、これは閣議決定という形式を以ちまして補償基準が決定されておるわけであります。なおその他の公共事業につきましても、建設省所管の部門につきましては、これ又この公共事業の施行に伴う補償要綱というものを、これは建設省の訓令形式を以てこれは一応部内に通達をいたしまして、それに基きまして補償の基準を立て、補償金額を算定いたしておるような方法をとつたわけであります。そういうことでありまして、この一つの補償基準というものをできるだけ全国的な視野に立つて補償基準を立てて、個々の、今までとつておりました個々的な場所の判断、裁量等によつていわゆる地域的な不公平が起らないように、或いは起業の種別によつて不公平が起らないように、こういう点の配慮は実はとられておるわけであると存じます。併しながらその運用等を見て参りましても、殊に今回の田子倉の事例等に見て参りましても、この補償要綱が完全に実施されておりますかと申しますと、必ずしもそうではない。田子倉の例等は、これは先ほど河川局長からも意見を申述べましたように、補償基準に実はよつておらないんであります。そういう点からいたしまして、政府としてはこの解決にかなり苦慮いたしておりますし、意見も持つておるような状況であります。少くとも法律形式を持てばこの補償基準のつまり破れるべきものが破られないということには言われるかも知れませんが、それだけにこの尺度としてはかなり抽象的な尺度に陥らざるを得ない、こういう点も併せて考えておかなければならんと思うのであります。従つてこの立法化することがこの補償問題の解決の全部をさばくかと申しますと、結局やはり個々のケースに裁量を加えなければならない余地は必ず起る。で、それをさばく方法はどういうことになるかと言いますと、結局それは現在考えられている収用委員会のこの公正な裁定機関というものの手を煩さなければいけないという問題に集約されて来ると、こういうことになるわけでありまして、そういう意味合いからいたしまして、私どもこの立法化は決して反対ではございませんが、おのずから限度がある。で、それにこの補償の解決の大きな期待をそれのみにかけて行くということは果してできるかどうかということについて、まだ内容等はいろいろ検討する余地がございますが、検討の余地が大いに残されていると、こういうふうな考え方で現在のところ進んでおるような状況であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/143
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144・田中一
○田中一君 例えば佐久間ダムの問題にしましても、あれが一年早く本締切りができてやつた場合には或いは数億の利益がある。水はそのまま流れておる。一年早く締切りをして発電ができれば利益があるんです。併しながらこれは公共事業である限り、ただ利潤追求のみでやつておる事業じやないのです。そういうふうに今言う田子倉のように、これが反対されて一年延びた。たつた一千万円余分にやれば数億の利益がある。決してこれは高いものではない。それにもかかわらず一年又延びたんじや困る。計算の上で一千万円出したほうが利益になるというのが、この点に問題が残る。そういうことはあり得ると思う。一年早く発電すればそれだけ会社は収益があるのだから、だからそういう点が法律形式だけで以て全部を決定するのではなくて、せめて精神的にも法律でそれを守つておるのだという意思表示があつたほうが、そうした紛争を緩和するという役目を果すのではないかと、こう考える。場合によれば余分に払つても一年早くできたほうがいいんだということがあるものですから、そこに個々のいろいろのケースが出て来るのです。国の場合は恐らくそういうことはないと思う、国の場合はね。田子倉ダムを作る場合余分にやろうなんていうことは恐らくしないと思うのですが、電源開発会社と言うか電力会社は、恐らくそういうことで以て補償の一応の額は違うのではないか、こう考えるのであります。そういう点を規制して、受けるほうも満足し、無論出すほうも一応の基準で出すという形にしたほろがスムーズに行くのではないかという気持なんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/144
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145・三浦辰雄
○三浦辰雄君 私はこの請願についてはだんだんお話がありますように、この収用法を改正してゆくときの、ここに書いてある要綱といつたようなものを一々肯定しての問題になりますと、議論がいろいろと出ると思うのです。併し鉱業法におきますところの地下資源に対する或る意味のいわゆる保護と言いますか、その開発に当つて政府のほうとしてはいろいろな便宜を与えておるように、やはり利用しなければならない水資源の早期開発に当つては或る程度今よりもつと政府としても考えなければならんのじやないか。併しそれは埋没されたり或いは移転を命ぜられたりするその住民の犠牲の上においてというのではなくて、そうして又その事業を営む人の非常な犠牲においてというのではなくて、成るべく円滑に速かなうちにその目的が達せられるという方向は今よりもつと強く打出されるべきであるという私は考えを持つておる。そういう意味でこの内容を認めるという意味ではなくて、ここに書いてありまする請願の趣旨に合いまするような意味合いにおいて、私はこの請願を採用したらば如何かということを提案申上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/145
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146・石川榮一
○石川榮一君 私も大体三浦君のお説に賛同するのでありますが、この参考としての資料については若干の検討を要する点もあり、或いは追加しなくちやならん点もあろうと思いますが、この請願の趣旨そのものの上からは、現在このダムの補償というものが非常に渋滞している。建設業者も困るでしようが、起業者も困る、又犠牲になる人たちも困る。お互いに困ることは帰一しておるのですが、ややもすると紛争が長引くというように思われるのです。今までの建設省のやり方についても非常に私どもも不満な点があるわけです。土地収用法の改正案等をめぐりまして随分我々も論議したのですが、斡旋委員会等ができましたならば、それが盛んに活躍をして実効を挙げてくれればこういうことはなくなると思いますが、もうすでに一年近くたちましてもこういうことがあるということは非常は遺憾であります。でありますからこの請願の趣旨に私も賛成であります。ただその参考資料の点につきましは検討を要するものがあり、もつと追加するものがあり、或いは犠牲者に対する補償要綱等につきましても、できる限りの補償を十分できるような算定基準をきめてそうして早くやる、少しは補償を高くしても迅速を尊ぶ。そういうことによつてこの事業の推進が図られ、又犠牲者も非常に早く解決して助かつたというところへ持つて行きたい、そういう意味合いからごの請願の趣旨に私は賛成いたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/146
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147・田中一
○田中一君 今の石川君の言つた参考資料という内容を含まないものに対しては私はこれに絶対に賛成です。ただ参考資料の内容を含んでいるものになりますといろいろ問題がありますが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/147
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148・鹿島守之助
○鹿島守之助君 それはその通り参考は参考です。それは三浦委員や石川委員の言われたように、参考ですからどうぞ自由に……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/148
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149・三浦辰雄
○三浦辰雄君 なおこの機会に、この委員会としてもこの補償の問題というのは、調査案件がいいのかというこの問題については、一層この委員会の性質上坂上げて研究を進んですべきものと、こういうふうに思いますから、併せてお諮りを願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/149
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150・石川榮一
○石川榮一君 先ほど鹿島委員からも、最後の発言の中に、これらの問題も含めて継続して研究して欲しいという御希望があつたのでありますが、地元のダムの犠牲者からも私ども盛んにそういう要望があるのです。従いまして今度ダムの補償地が全国多数に亘つておる。それらの人たちは東京に集つて右往左往して狂奔しているという状況から考えても、このままには置けないと思いますから、起業者の立場等も考え、又犠牲者等の立場等を考えますときに、このままでは置けませんから、是非当委員会においてこの問題と取組んで抜本塞源的な新らしい案をお作り頂くように私どもお願いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/150
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151・田中一
○田中一君 この前の請願の残りに、その問題は若干残つたような請願があつたように思つたのですが、全部やつてしまつたわけですか、皆そういうことを申合せてあつたと思うのですが、そうでなかつたのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/151
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152・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) ちよつと速記やめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/152
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153・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 速記を起して下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/153
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154・田中一
○田中一君 今の石川君の提案至極大賛成です。そこで、閉会になつたあともその問題について一つ取組んでみようじやないですか。その意味で重要なる一項目として取上げて調査案件に持込むことに賛成です。(「賛成」と呼ぶ者あり)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/154
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155・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) それでは本件は採択いたすことに決し、そしてこの補償の問題につきましては、建設委員会といたしましては引続き継続審査に持込みまして、抜本塞源的な対策を講ずるというような方法にいたしますことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/155
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156・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 御異議ないようですからさよう決定いたします。
ちよつと速記をやめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/156
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157・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 速記を起して下さい。
目下通産委員会に付託されております砂利採取法案につきまして、通産委員会に対し連合委員会を開くことを申入れますことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/157
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158・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 御異議ないようですから、さよう決定いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/158
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159・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 又、地方行政委員会に付託されております奄美群島復興特別措置法案につきまして、地方行政委員会に対し連合審査を申入れたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/159
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160・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 異議ないようでございますからさよう決定いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/160
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161・石川榮一
○石川榮一君 そこで議事進行についてですが、そうすると明日十時から連合委員会を開くということになりますと、こつちがふいになりますから、少くとも明日の午後でなければ連合委員会は困る。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/161
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162・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) なお日時等は両委員長において協議の上決定いたしたいと思いますから、委員長に御一任願えますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/162
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163・三浦辰雄
○三浦辰雄君 委員長に御一任申上げることは異議ありませんが、前からのこの委員会のスケジユールの次第もありますから、午前中は道路を上げるためにこれを避けて、そうしてその他の時間で一つお取計らいを願いたいと、念のためにお願い申上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/163
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164・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) では只今の三浦委員の仰せになりましたように取り運びますことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/164
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165・深川タマヱ
○委員長(深川タマヱ君) 御異議ないようですからさようにいたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後四時三十三分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914149X04519540530/165
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