1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十九年五月十三日(木曜日)
午後二時二分開会
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出席者は左の通り。
委員長 小酒井義男君
理事
植竹 春彦君
長島 銀藏君
竹下 豐次君
委員
石原幹市郎君
西郷吉之助君
白波瀬米吉君
八木 幸吉君
三浦 義男君
国務大臣
国 務 大 臣 塚田十一郎君
政府委員
行政管理庁次長 大野木克彦君
行政管理庁管理
部長 岡部 史郎君
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本日の会議に付した事件
○行政機関職員定員法の一部を改正す
る法律案(内閣提出、衆議院送付)
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001・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) 只今より内閣委員会を開会いたします。
行政機関職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。前回に引続いて塚田行政管理庁長官に対する一般質問を続行いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/1
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002・三浦義男
○三浦義男君 塚田大臣にお伺いしたいのでありますが、行政整理というのがこの頃毎年年中行事のように行われておりまして又今度の国会では総理が非常な勢いでやるんだというようなお話があつたのでありますが、出て来たものを見たところが大したものでもない。それから先般の副総理もこれはまあ次善の策としておやりになつたのだ、今後も続けてやるつもりだ、こういうことをおつしやつたのですが、どうもこれは昨日あたりの参考人のお話を聞きましても第一受入態勢が整つていないじやないか、社会保障制度も、失業対策も、職業補導の関係も何も余りないじやないか、それにこういうことを、まあ年中行事的に大そうじみたいな、すすはきみたいなかつこうでやられたのじやかなわないという御意向が相当強かつた。そういうことと思い合せますと、どうもこういうふうに毎年毎年こういうことをやつてほんのすすはき程度だということになりますと、これはすすはきはあとで気持がよくなりますけれども、こういう行政整理のものはあと味が悪いですね。ですから思い切つた一つ行政機構の改革をおやりになつて、それで思い切つたときに、情勢がよく整つたときにおやりになるということをお考えになりませんか。又副総理がおつしやつたように引続いてこれも来年再来年というふうにおやりになりますかどうですか、その点のお考えを一つ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/2
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003・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) これはこういうように実は考えておるのでございます。勿論行政整理は機構も徹底的にやる、又従つて人員も減らす、そして今日の国力、国情にふさわしい態勢を整えるというのが最終の狙いであるわけであります。そこで今度機構と人員整理を別々に分けて考えてみますと、機構の部分はなかなかこの間もお答え申上げましたように、一部分だけこう少しずつやつて行くということは実際問題としてはこれは案を立てることも、又国会側の御了解を得ることもむずかしい、従つて若し機構に手を付けるということになりますれば、先般も申上げましたように総合的にまとまつたもの、これは幾たびかやつておりますし、国の情勢が大分落着いておりますから、今度やつたならば相当終戦後、つまり平時の状態にふさわしい機構になるように徹底的なものと、こういうふうに考えられるわけです。そこでもう少し慎重に検討したいという機構面の結論が出て参つたわけであります。人員整理のほうも御指摘のように一気にやるか、又今度政府が考えておりますように少しずつやるかということでありますが、一気にやらないで少しずつやる場合に非常に因りますことは、毎年々々整理をするからして落着かない、行政官庁の職員の諸君が落着かないという、非常な弊害、欠点があるのでございますけれども、その点を若し別に考えますならばいろいろ観点からは私は人員のほうはむしろ少しずつ毎年やつて行くという考え方も決してこれは捨てるべきではない、こういうように考えられるわけであります。それはまあ実際にやつてみて私もしみじみとそういう感じをいたしたのでありますが、なかなかこの仮に機構をやりましても恐らくそういう問題が出て来ると思いますが、これだけ機構が縮小になつたからというようなことでこれだけ人員が整理できるということは数字的に出て参りません。事務の場合は勿論そうであります。ですからして結局機構や事務を大幅にやりましても、その場合に数字の上に出て来る整理人員の数というものは、やはり何かの目安で別の観点から立てたもの、そうして機構の改革や事務の整理がその裏付になるというような形に必ずなると思うのであります。で、そういう工合にこの数字を出すということが非常に困難であるといたしますと、やはり少しずつやつて行くというほうがまだ各行政官庁としてけ受入れやすい。
それともう一つ考えられますことは、昨日も参考人の御意見にもあつたそうでございますが、受入態勢ができていないのじやないか。私どももそのように感ずるのでありまして、職を離れられる人たちの立場というものをどういうふうに考えて行かなければならないかということになるのでありますが、これはまあ私ども抽象的にものを考えるならば極めて簡単なんでありまして、それは我々の、ことに我々の党の政策としまして、又今の政府の考え方といたしましては、産業であろうが行政官庁であろうが、そこに仕事の量とマッチしない無駄な定員があるならばそれをはずして、そうして又そういうものを頭において、浮いただけのその無駄があるというようなことをつまり職のない人を頭において産業計画なりを考えて、別の面でそれを吸収するということになるのでありますが、併し実際計画としては今日のような経済環境のときになかなかそれはできない。官庁でも人を減らす場合には民間でも人員を減したいという時期にぶつかつているのでできない。従つて受入態勢ができていないとおつしやるが、それは今の状態では御納得の行く受入態勢は而も早急にできるということは考えられない。そこでまあそういうことも頭におきながら整理はする、併しそんなに無理は起きない。広いこの社会構造の中でありますから、まあ或る程度の人たちがおやめになつても、或る期間のうちには自然と現存の機構の中にとけこんで行かれて、何かそこで生活の途を得られるくふうもあると思いますから、そういうところを狙つて待命制度でありますとか、退職金の割増でありますか、そういうことを考慮し、勿論政府としても全然事後の対策を考えないわけじやございません。いろいろな面で労働者の協力を得てやつておりますけれども、そういうものを総合的に見てそう大きくおやめになるかたに困難の出ないような線というものを考えますと、やはり一気にたくさんということよりも、逐次整理者を出して行くということが又その面からも理由がある。こういう考え方が整理を人員の場合には少しでもできるときにはやつて行く、こういう考え方になつて参るわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/3
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004・三浦義男
○三浦義男君 そうしますとやはり毎年毎年こういうような整理の仕方が起り得るというお考えでございますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/4
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005・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) これはまあ今年の整理数からいたしますれば、現在の状態で一応各省がこれ以上は整理困難であるという線が現れておりますからして、この状態が認識の上に変つて参りません以上は、新しく更に整理をするということは理窟の上では考えられませんのでありますが、まあ過去幾くたびかやつてみた例でやはり或る段階まで落ち着いてみますと、まだ成るほど無駄があつた、まだ整理する余地があつたというような状態が、これはむしろ出て来るのじやないか。そういう点が若し考えられるというのならば又そのときに同じような考え方でやつて然るべきである。それでまあこれが本当に今度の整理で成るほどもう少し整理して然るべきものだと思つておつたが、もうこれでぎりぎりだ、若しくは今度の場合は少し行き過ぎがあつたというような現実を認識せざるを得ないような事態が来れば、それはもうそれ以上の整理というものはあり得ないわけであります。併し恐らく実際今日の問題としては、行政機関の実際問題としては、私は今成るほどこれ以上無理だという感じはしますけれども、併しそれを消化して落ち着いてみると、まだやはり整理する余地があるという事態が出て来るのじやないだろうかというふうに私どもは見ておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/5
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006・三浦義男
○三浦義男君 私も昨日の組合あたりの公述人のお話を聞いておりましても、それは仕事のやり方によつては、或いは役所の設置の仕方によりましてはあると思うのです。あると思いますから、そういうようなことを先ず初めに考えられて、それに伴うものをおやりになつたらばよろしいんだというふうに考えたわけなんです。でつきましてはこの予算の失業対策の費用の増は、人員の増として五%くらいの失業が二十八年度、二十九年度は多くなるんだ、こういう見方をしておるようなんです。たまたま今度の人員の整理というものが六万人やるんだ、その中の六〇%を二十九年度にやるんだ、こうしますと、たまたまその数がまあぴつたりではありませんが符合して来るふしがあるのですね、総数において。私はだから若しこれは来年、三十年度の考えとして失業対策費の中で人員の整理が一〇%失業対策のほうを多くみるんだというようになると、又一〇%くらいのものがやられるんじやないだろうかというようなそういう気持がまあしたわけなんです。それとの関連はございませんですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/6
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007・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) これは私も労働省の予算を十分よく内容を検討いたしておりませんが、併し労働省が予算を御検討になる際には行政整理のことも頭に入れて御検討になつて頂いておるということは私も承知しております。又そのようにお願いをしておるわけなんです。併しその労働省が失業対策費を増加せられておるものが、全部この行政整理の結果出て来る人たちのためであるというような関連にはなつておらんと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/7
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008・三浦義男
○三浦義男君 そういう意味じやないのです。たまたま率が五%人員の上ではふえるんだ、失業対策のほうで考えている費用が人員のほうでは五%の人員増を見ておるんだと言つておられるのです、予算の説明では。たまたま今度の整理を見ますと今年の二十九年度の整理が五%くらいに当るのです。これはたまたま符合かも知れないのですよ。だからそれとの睨み合いで今度は国家公務員も次の失業対策の人数がそれだけふえるのならそれとマッチしたようなかつこうでふえるんじやないだろうかという気持がするんですが、そういうことは今のお話ではないんですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/8
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009・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) 結論的に申上げますなら、そういうことはないのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/9
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010・三浦義男
○三浦義男君 今度の人員整理を主として申上げましよう。人員整理をおやりになつて人員の査定なんかをずうつと各官庁について御覧になつたと思うのですが、その官庁の中で人員のこの査定の標準が、この官庁がどの官庁よりもまあ或る程度理想的に行つておるんだというようにお感じになつておる官庁がございませんでしようか。どこかそういうような、これはよさそうだという感じの官庁はなかつたですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/10
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011・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) お尋ねの焦点は今度まあ行政管理庁と各省との話合で出た各省別の整理数で、例えば農林省が七千ぐらいであつたらば、これだけ農林省が整理をしてくれれば大体考え方通りだと、こういうように認定のできる状態になつておるか、こういうお尋ねでございましようか。そういう観点から各省のあれを見まするならば、私は今年のこの各省の整理数は大体今の状態ではその程度でやむを得ないだろう、よく協力してもらつたと、こういうようにむしろ感じられるのでありまして、私が郵政大臣をしておりまして、むしろ私の感じでは郵政省が増員があつたりして少し何だかおつきあいが足りなかつたかなという感じもしないではないのでありますが、これは企業官庁としての特殊性を考えますとやはりやむを得なかつたという感じもしておるわけであります。その他におきましては各省は非常によく御協力を願つたと思うのです。殊に今年のそういう意味においての各省の状態、協力の工合というものを見ますときに一番案じましたのは農林省でございまして、農林省は整理の率も非常に大きくなつているように感じるのでありますが、これが非常によく御協力願つたと私どもも結論においては感じておる。ただ農林省に特にこういう数字が出ましたのは、過去幾くたびかの整理の経過から見ましても、どうも戦前の状態と現在の状態とその後の仕事の減り工合の状態なりを考えて少し今までの整理の工合が農林省においては不足じやなかつたろうかという感じがいたしましたので、そういう点も頭におきながらずうつと内部をよく検討して見たわけでありますが、併し今年は大体において十分御協力願つたという感じを持つておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/11
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012・三浦義男
○三浦義男君 大体において各官庁が御協力になつたというようなお考えのようですが、この人員の査定については、各省おのおの査定の標準を持つております。この査定の標準につきましてずうつと官庁を御覧になつて、この官庁の査定の標準が至当であるというふうに全部が全部についてお考えになりましたですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/12
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013・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) これは最初の基準の立て方が各省を通じて同じ整理ができるのじやないかという観点から、同じ種類に属するものは皆同じように扱つておりますからして、当初の案においては公平がとれておるわけでございます。それをその後各省個別に折衝いたしまして相当直しておるのでありますが、その直します場合にもいやしくもまあ一人の数でも理由のあるものは応じる、納得のできないものは応じないというように強く立場を保持しながら各省と折衝いたしましたからして、その後の調整は各省によつて皆違つておりますけれども、やはり結果的にはやむを得ないんだ、こういう感じにまあなつておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/13
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014・三浦義男
○三浦義男君 現在の情勢では今の人員がまあ妥当であるとお考えになつたといたしまして、今年は人員は相当その事務の設備であるとか、或いは仕事をやる場合の機械化、こういうことに非常に関係して来ると思うのでございますね。まあ設備の改善とか或いは機械化の促進とかというようなものとかみ合せますと、そう無理でないまあ人間の減少を来すことができると思うのですが、こういう方面に積極的にお考えをいたすということはどうでございましようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/14
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015・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) これはいろいろ考えてはみましたのでありますけれども、今度の整理の場合にはそこまでは至つておりません。まあこれは企業官庁などは例えば私がお預かりしております郵政省などでありますと例えば自転車を十分使うとか、又スクーターの類を十分使うとかすることによつて相当人間を減らすというようなことができる面もあるのでございますけれども、一般行政官庁におきましては機械化するということによつて人員を減らし得るということの面よりも、むしろやはり先日八木委員から御指摘がありましたようなやはり事務の運び方を科学的にやるということの面から来る部分が多いのじやないかと思うので、併しその面も十分検討してその面の成果も挙つておらんわけでございますけれども、従つてそういうような感じでありましたために、従つて機械化というような面から来るものは特殊な部局の特殊な部門については若干ありますけれども全般としては今度は実現しておらんわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/15
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016・三浦義男
○三浦義男君 私は今お話のように主としてあなたが郵政省をお預かりになつておるから郵政省のような場面についてのことについてお伺いしたわけなのであります。これは私は今お話になりましたように自転車の増車とか或いはもつとトラックを使うとか或いはスクーターを使うということによつて、大分都会では使つておりますが、まだまだそういう余地が私はあると思うのです。いなかにおきましてはそういう面についてやはり積極的にお考えになつたほうがいいと思うのであります。まあそれはそれといたしましよう。
この経過は行政整理の経過につきまして内閣に非公式ではあるが配置転換対策本部というものをお作りになつた、こういうことを言つておられますが、これはまあ内閣にお作りになつただけなんで各行政官庁にはお作りにならなかつたわけなんですか。各官庁の中でもこの問題が私はあると思うのです。内閣だけのやつではどうもやはり屋根の上から目薬をさすようなかつこうになりやしないかと思うのですが、各行政官庁の中でもこういうものが私は必要じやないかと思うのですが、これはお作りにならなかつたのでございましようか発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/16
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017・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) これはそういう機構としては作りませんでしたのでありますけれども、まあ各省の内部についてはそれぞれの所管大臣が部局の長の間の話合をさせてできるし、私どもの所管のところではそのように努力しておりますので、機構として作るということにまでは行かなかつたわけでございます。ただその連絡のつかない各省間にそういう可能性のある部分がそれがうまく行かないために整理をしないでもいい人が整理をされる、職を離れるというようになる場合をおもんぱかつて各省間の調整をそこでとるという意味で内閣にだけ置いたと、こういう考え方であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/17
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018・三浦義男
○三浦義男君 その成果は相当挙つておりますのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/18
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019・岡部史郎
○政府委員(岡部史郎君) お答え申上げますが、この配置転換対策本部は官房副長官を本部長といたしまして人事院、行政管理庁、各省の人事部局長、保安庁の人事局長というようなのを構成メンバーといたしまして先般来会議を開いておりますが、各省問のざつくばらんの打合せをやつておりまして、まだ定員法も通らないことでございますからあまり正式にはいたしませんけれども、相互間の打合せをやつておりまするので、これが各省間の配置転換には相当な効果があるものと期待されております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/19
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020・三浦義男
○三浦義男君 どうぞこれはフルに一つお使いになつておやりになることが非常に必要だと思うのでございますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/20
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021・岡部史郎
○政府委員(岡部史郎君) 了承いたし
ました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/21
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022・三浦義男
○三浦義男君 それから次にお伺いしたいのは、昨日あたりこの現業官庁におきましては常勤労務者、非常勤労務者というような話がありまして、定員の減はこれで相当補つておるのだというお話があつたのですが、これを定員としてそういう人間を保有するのだと、こういうような労務者を使つて仕事をなされることは予算的には全体どれくらい節約になるものでございますか。おわかりになつたら教えて頂きたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/22
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023・岡部史郎
○政府委員(岡部史郎君) お答え申上げます。実は常勤労務者というのがそもそも変態的な制度でございましてその根拠は定員法の第一条に規定してあります通り二カ月以内の期間を限つて短期間に雇用される、短期間の仕事に向けられる職員というのがその趣旨でございますが、その二カ月以内の期間を更新に更新を重ねまして相当長い期間勤続しているというのが常勤労務者の形態でございます。大分長くなりましたので、その給与を、或いは級別につきましても一般定員法内の一般の職員と現在同じような処遇を与えております。そういう意味におきまして財政的な面から申しまするならば、これを定員法の中に入れる入れないという点におきましては差異がないように考えられておりますが、ただこの常勤労務者は定員法上の定員よりは事業の変動に応じて変動し得る余地の多い職種でございます。そういう点におきましては、全体からこれを見ると縮小しやすいという点から申しますと、幾らか違うと思いますが、現実に給与を支払うという面におきましては違いはございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/23
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024・三浦義男
○三浦義男君 併しやはりこれは相当財政的にも節約になるというような趣意でこういうものを置かれるのでなければこれは何でしよう、定員の中に入れたほうがよろしいでしよう。これはどういう意味ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/24
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025・岡部史郎
○政府委員(岡部史郎君) お答え申上げますが、その常勤労務者というものは大きい意味におきましては財政的な見地から出たものと思うのでありますが、現実に使つている場合におきましては、その者が定員法の中に入ろうと入るまいとやはりそれに相応する給与を支給しなければならんという点においては同じであります。常勤労務者にも普通の職員と同じように何級、何号というような給与を与えておるわけでございまして、それが一般の職員よりも低い予算単価を認めているという場合におきましては実際に低くなりますのですが、それに相応する単価を認めている場合におきましては、それは低くなりません。その点におきまして財政の面からこれは解決すべきものではない、制度全体として、公務員制度全体として考えるべきものではなかろうか、こう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/25
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026・三浦義男
○三浦義男君 昨日ですね、全逓の執行委員長のお話であつたと思うのですが、郵政省の定員を国家公務員の枠から外してもらいたいと、又医療の関係のかたもまあそういうような発言があつたと思うのですが、その前段の全逓の関係の委員長のお話のような点については、まあ今度は行政管理庁の長官ではなくて郵政大臣としてはどうお考えになつていらつしやいますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/26
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027・塚田十一郎
○国務大臣(塚田十一郎君) これは私も十分検討してみべき問題だと思つております。一時そういう考え方でちよつと検討に手を着けてみたこともあるのでありますが、どうもまだそこまで行かなかつたのであります。それは実は定員から外すということになれば、今の国鉄とか電々とか専売とか同じ扱いのものに質的になるわけであります。そこで今のああいうものの状態をずつと調べてみてあれと同じになつてはやはり困るという面が多分に感じられましたので、そのほうをむしろもう一度検討をし直してもらおうというのが公共企業体審議会の狙いでありまして、あれがきまりまして、あれが或る程度落付いた、まあこれならばという形になれば同じような企業職員でありますからして、まあそういうような形に持つて行つてもいいのじやないかという考え方を持つておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/27
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028・三浦義男
○三浦義男君 実はあの委員長の話を聞きましてですね、私も同感だつたんです。これは大いにですね、あの人たちの考えだけではそういう方法でも困るだろうというような考えで、実はまあ大臣にお聞きしたわけなんです。私大体もうこれでおしまいのつもりです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/28
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029・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) ちよつと速記をやめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/29
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030・小酒井義男
○委員長(小酒井義男君) 速記を付けて下さい。
それでは本日はこれにて散会いたします。
午後二時四十五分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101914889X03319540513/30
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