1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十九年三月三十日(火曜日)
午後二時一分開会
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出席者は左の通り。
委員長 松永 義雄君
理事 青柳 秀夫君
伊能繁次郎君
上林 忠次君
小笠原二三男君
武藤 常介君
委員
秋山俊一郎君
石井 桂君
榊原 亨君
高橋 衛君
島村 軍次君
常岡 一郎君
三木與吉郎君
戸叶 武君
政府委員
大蔵省主計局総
務課長 佐藤 一郎君
厚生大臣官房会
計課長 堀岡 吉次君
厚生省公衆衛生
局環境衛生部長 楠本 正康君
厚生省児童局長 太宰 博邦君
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本日の会議に付した事件
○補助金等の臨時特例等に関する法律
案(内閣総付)
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001・松永義雄
○委員長(松永義雄君) これより特別委員会を開会いたします。
補助金等の臨時特例等に関する法律案を議題に供します。
質疑を行う前に御報告申上げます。本日厚生委員長より本特別委員長に対しお手元に御配付の文書の通り、意見の申入れがありましたことを御報告申上げます。
それでは昨日に引続き、先ず厚生省関係について審議に入りたいと思います。政府からは、厚生省児童局長太宰博邦君、厚生省公衆衛生局環境衛生部長楠本正康君、厚生大臣官房会計課長堀岡吉次君、大蔵省主計局総務課長佐藤一郎君が出席しておられます。
先ず厚生省のかたから提出されました資料について御説明を開くことにいたします。御説明を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/1
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002・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) 昨日御要求になりました資料のうち、単独性病診療所の精算額に関する資料につきまして御説明を申上げます。
上段の第一表は、府県分の単独診療所の精算額を県別に示したものでございます。ここに示しまするこの歳出額の合計が人件費、事業費を合せましてその合計が事業費総額に相成つておるわけであります。なお第三の項目の事業収入は、これはこれらの総事業費から差引きまして補助対象の事業費を計算することに相成ります。そういたしましてその結果、国庫補助額を最後の列に書いてございますが、その合計で参りますと、事業収入を差引きましてなお且つ、この当時は二十七年度の精算でございますので二分の一補助でございますが、補助の不足額が県全体から見まして二十八百万円余に相なつております。
それから次に市の設置いたしております施設についての補助が第二表に掲げてございますが、これも内容は同様でございます。ただこれも人件費及び事業費を含めたものから事業收入を差引きまして国庫補助をいたしました結果、補助はやはり二百六十万円余が不足額と相成つております。
但し、これらの国庫補助は精算補助でありますので、これらの二十七年度の不足額はそれぞれ二十八年度分において支出をされることに相成ります。
以上でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/2
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003・松永義雄
○委員長(松永義雄君) 御質問のあるかたは御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/3
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004・榊原亨
○榊原亨君 この問題につきましては、昨日小笠原委員から御質疑があつた点でありますので、小笠原委員の御質疑を保留して頂いて、ほかに質疑がなければ進んで頂きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/4
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005・戸叶武
○戸叶武君 この厚生省関係の保健所の問題でも、又児童福祉法の規定中の母子手帳の問題でも、関連がありますが、大体厚生省としては特に母子手帳なんかは廃止して行く方向に向つて行こうとしておるのですか。昨日の発言によるとそうでもないようなことを言つておりますが、事業上において戦時中物資の足りなかつたようなときは別として、もう要らなくなつたのではないかというような考え方が根底に流れておるよりに思いますが、それはどうなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/5
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006・太宰博邦
○政府委員(太宰博邦君) 現在厚生省としては、母子手帳を廃止する考えは持つておりません。母子手帳は、御承知の通り、児童福祉法に、都道府県知事は母子手帳を交付しなければならないという規定がございまして、そちらのほうはそのまま生きております。ただそれの財源措置の分だけを今回切換えただけにとどまるのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/6
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007・戸叶武
○戸叶武君 財源の面を切換えたということは、いわゆる何らかの根拠があつてやつたことであつて、単なる技術的な処理ではないと思うのですが、その切換えた根拠というものはどういうところにあるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/7
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008・太宰博邦
○政府委員(太宰博邦君) これは昨日も申上げましたように、今回政府といたしまして補助金などを少額のものについてこれを整理するという方針をとりましたために、それの一つとしてこれが今度設けられます交付税交付金のほうに繰替えられたのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/8
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009・戸叶武
○戸叶武君 交付税交付金のほうに繰替えられたときに、地方においては政府が現在までやつて来たような形において十分こういう面をおろそかにしないでやつて行くという見通しがついたのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/9
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010・太宰博邦
○政府委員(太宰博邦君) 先ほど申上げましたように、児童福祉法によつて、都道府県知事は交付しなければならない義務がございますし、それから現実に私ども最近の傾向を見ておりますのに、母子衛生対策が相当進んで参りつつあるやに感ずるのであります。そういたしますると、当然この母子手帳制度というものもそれに伴つて普及して参るというふうに考えておりますので、これがそういうふうに繰替えの措置をとりました後においても、母子手帳制度が活用されなくなるということはないと思つておりますし、又そういうふうにすべきであると思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/10
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011・戸叶武
○戸叶武君 衆議院の委員会における政府委員のかたの答弁においても、母子手帳の制度が最も活発に利用された時代は、その昔統制経済がありまして、特別加配があつたというようなときに非常に活用されたわけであります。最近はそういう統制も撤廃されましたために、或いはどの程度にこれが実施されておるかということについて、実は私どものほうもはつきりしたものをつかんでいなかつたのでありますが、昨年の末にいろいろ調べてみると私どもが思つたよりもこれが普及しておる模様でありますというような答弁をしておりますが、この答弁の中に現われているところの考え方というものは、先入観的にもう母子手帳は要らなくなつたのじやないかという形で構想を持ち、そのあとで調べてみたらなかなか活用されているから何とか恰好を付けて行かなければならんというようなところに考え方の根拠があるようですが、そういうところにやはり実際は考え方の中心はあるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/11
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012・太宰博邦
○政府委員(太宰博邦君) それはそうじやございませんで、只今申上げましたような趣意に御了解願いたいのであります。衆議院の場合、いつでございましたかちよつと期日を忘れましたが、実はこの母子手帳制度というものにつきまして、一番何と申しますか、この制度のありがたみと申しますか、物質的なありがたみと申しますのは明らかに統制時代であつたことは事実でございます。併し今日におきましてはそういうものが大体撤廃せられて参つたのでありまするので、その点で私どもはそのあとの面で申しますると、純粋な母子衛生対策の面の啓発宣伝、或いは記録という面でこれが活用されなければならないわけです。その点について如何かと、全国の統計を実は最近までつまびらかにしておりませんときには多少その点がどの程度まで普及しておるかという心配があつたことは事実でございましたが、昨年の暮でございましたか調べてみましたところが、非常によく使用されておるということを知つてますます統制というよううな物質的な関係から離れてもこの制度というものを活用して行くべきであるというふうに考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/12
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013・戸叶武
○戸叶武君 問題はこの補助金を削る問題ですが、政府側の見解によると地方制度調査会においても余りこまごました補助金はできるだけ整理したほうがよいだろうという意見で、そしてこの補助金全体のあり方について考えを改めたというふうに言つておりますが、これは母子手帳ばかりの問題でなく、今度のどの問題にも関連性があるのですが、こういうような簡単な考え方で実際上社会の層として一番弱い層が些細な補助金にでも頼らなければならないような層が一番政府に冷淡に取扱われたという面が出て来ておるので、これは農業関係の面においてもそうでありますが、このことは非常に問題なので、造船疑獄のようなああいうことが起るような大きなところには補助金がどさつと、いろいろな形において政府資金というものが投げ与えられてそれが濫費されておる。而も零細な補助金に頼つて行かなければ事実上における社会保障の運営なり実践ができないというようなところにはそういう零細なやつは面倒くさいというので、細かくても、それが積み重なると大きな額になるのでそういうのを削つちやえというような非情なやり方をなされておるのですけれども、この問題を中心として、三派修正案の場合におきましてもこの問題をもう少し考えなければならんといつてそういう趣旨の下において修正がなされたようですが、私たちが一番心配になるのは、こうやつて国家で、事実零細ではあるけれども国家が面倒をみて行かなければ地方自治団体、地方においてはいろいろな財政上の窮乏もあつてやりたいけれども金がないからやれないというようなことによつてそれがおろそかにされようとするような、大切な部門をそりやつて事実上においては政府は地方にやらせるようにしたから心配ないといつておるが、地方でこれが現実問題としてやれない、ない袖はふれないというような問題が起きて来たときには、それに対して一つの母子手帳の問題でもそうでございますが、厚生省はどういうふうな措置を取ろうとしておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/13
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014・太宰博邦
○政府委員(太宰博邦君) 一応母子手帳の立場だけについて申上げますが、私ども先ほど申上げましたように、今後母子衛生対策を更に強力に進めて行むつもりでございますし、又最近母子衛生関係の認識が高まつて来つあるように感じておりますので、今後ともこの母子手帳の運用につきましては努力することは勿論でございまするが、決してこれが停滞しないようにいたして参りたいと存じます。今日のところではこれが停滞するというような、或いは後退するというような考えを持つておりませんので、そういう事態が起きた場合にどうするかというようなことをお答えいたしかねますが、仮にそういう事態が起きるといたしますれば、その際には政府としても善処すべきことは当然でございますが、ただ今のところでは先ほど申上げましたように、そういうふうに至らないであろうし、又至らせないように努力する、こういう考えでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/14
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015・戸叶武
○戸叶武君 母子福祉資金の貸付の問題ですが、こういうような零細な貸付ではあるが、これによつて助かつている未亡人や何か非常に多いと思うのですけれども、政府が今回のような措置をすると事実上においてこの運営の面に当つて地方のボス的勢力の圧力や何かに支配せられてこの運営というものが円満に行かなくなる危険性もあると思いますが、そういう心配は政府は未だ曽てしておりませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/15
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016・太宰博邦
○政府委員(太宰博邦君) 母子相談員などの関係のことでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/16
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017・戸叶武
○戸叶武君 そうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/17
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018・太宰博邦
○政府委員(太宰博邦君) これは現在すでに全国で八百有余人の母子相談員が配置されておるわけでございます。それの財源措置というものを交付税交付金のほうに繰替えたいという趣旨でございますが、今日母子福祉対策が相当地方でも大きな声になつておりますし、又その声の中心には現実にこういう救済を待望しております母子家庭というものがやはり一つの大きな力となつて動いております。それで勿論その間にいわゆるボス的勢力というものが介在する虞れというものは常に私ども注意しておるのでございます。その場合に国からの交付金であると或いは今度のように繰替えたような場合とそのいずれとを問わず、その点は注意して参らなければならんと思つておりますが、只今までのところではそういうボス的なものがはびこる、或いはそういうようなものがはびこる虞れがある、そのたゆに母子福祉の運営がゆがめられておるというようなことは幸いにしててございますが私どものまだ耳にいたしておらないのでありますが、なお今後ともそういう点については常に注意して参るつもりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/18
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019・戸叶武
○戸叶武君 それは政府の人の怠慢で地方のことが耳に入らないまでのことで、どこの村々でも歩いてごらんなさい、貧しく虐げられた婦人たちがこの金を借りるために如何に有力者にすがりついてもなかなか借りられないで困つておるという事情は随所に起つておると思うのです。こういう庶民の悩みというものの根源にこの問題はやはり非常な関連がありますので、こういう面も末端においてどういうふうになつておるかということに対して厚生省においてはそういう実態調査なり何なりをやつたことがありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/19
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020・太宰博邦
○政府委員(太宰博邦君) 母子福祉資金の貸付等の措置につきましては、昨年の四月から実施になつたわけでありまするが、御承知の通り暫定予算などの関係もありまして、昨年の夏に本予算が成立した。従つて地方も又本格的な態勢になりましたのはそれよりも若干ずれたところから始まつておると、かように考えております。それでさような点を考慮いたしますと、まだ実施後一年にならないわけでございますが、私どもとしましてはこれを成るべく最初の段階からゆがめられないように持つて行きたいという考えは持つておるわけでございまして、すでに今年の第四・四半期でございますか、最近のことでございますが、やはり一応の監査をやつたわけでございます。なおこれは引続き新年度になりましても常時実施して参るつもりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/20
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021・戸叶武
○戸叶武君 政府は行政機関としての職能を果す上において、新しい施策が行われたときにそれが末端にどういう形で浸透して行くかということに対しては細心の注意を払つて、そうして絶えず実態の調査を持ち、そのデータを基礎として自分たちの施策の是非というものを成るべく直して行くというようにしなければいけないのに、日本の官僚組織というものは非常にやりつ放しで、それが下に浸み通ろうが浸み通るまいが、その受付け方がどうなつておるか構わないで、機械的なやり方でやつている点において非常な欠陥があるのですが、私は特にこの社会保障関係の費用の点においてはそれがどういうふうに末端に流れて行くかということに対しては、十分な注意を持つて、相当な調査費も持つてもよいけれども、持つて差支えないのだから、そういうやはり資料というものは大切にして一応の、一年なり、二年なり、三年なり、どういうふうな形でそれが行われているかというものを正確に把握して、そういう事象的なデータな基礎として私は前進して行かなければ、日本の社会保障制度の基盤というものは培われないと思うのですが、それに対してあらゆる角度から一年間でもよろしいのですが、調査し、そしてこの資料をとつたものがあるとするならば非常に参考になることだから、私たちも頂きたいと思いますが、そういうようなものが未だ正確にはまとめ上つていないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/21
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022・太宰博邦
○政府委員(太宰博邦君) 先ほど申上げましたように、母子福祉の関係の施策が昨年度半ば頃から実施になつたものでございまするから、まだいろんな面から検討してその資料をまとめるまでに至つておりませんが、引続き新年度以降においてもまあ限られた事務費、限られた能力でございまするが、それをできるだけ活用して御趣旨の線に副つたようにやつて参りたい、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/22
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023・戸叶武
○戸叶武君 まだ質問がありますが、前の小笠原君が質問をやつて、その部分がまだ残つておるようでありますから、私だけおしやべりしていちやいけませんから、一つ小笠原君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/23
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024・小笠原二三男
○小笠原二三男君 これはどうも有難い次第で……発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/24
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025・松永義雄
○委員長(松永義雄君) ちよつと速記をとめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/25
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026・松永義雄
○委員長(松永義雄君) 速記を始めて下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/26
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027・小笠原二三男
○小笠原二三男君 いよいよもつてとんでもないものに手をつけて、私も素人流にお尋ねをしているんですから突拍子もない質問が出るかと思うのですが、そのときはお教えを請いたいのですが、只今の資料、県分、市分とお分けになりましたが、四十八カ所全部ではない、従つてそれは何か選択の基準があつて、これはこの一例な選択して来たのですか、他意なくこれはただ並べて来たものですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/27
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028・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) これは県全体をまとめ或いは市全体をまとめてございます。従つて例えば一県の中に何カ所かの診療所の経費が含まれておるわけでございます。従いましてこの総額は、四十六カ所のすべての単独診療所の精算でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/28
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029・小笠原二三男
○小笠原二三男君 それから今の御説明で補助不足という金のことですが、これが私にどういうことかわからんのですが、補助金の不足額というのはどういうことなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/29
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030・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) これは、補助金の不足額はつまり事業費に対しまして法律定のめるところによつて補助在しなければならん額がございますが、これに対しまして実際に予算に計上されております補助金が不足のために補助金の不足が生ずるわけでございます。その不足分がここに挙げてあるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/30
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031・小笠原二三男
○小笠原二三男君 それは歳出額の事業費というところで見れば、これは県分でいうて合計、単位は幾らになるのですか。九百八十三万でございましようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/31
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032・松永義雄
○委員長(松永義雄君) ちよつと速記をとめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/32
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033・松永義雄
○委員長(松永義雄君) 速記を始めて下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/33
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034・小笠原二三男
○小笠原二三男君 そうすると、この資料ではとうとう私知ることができないわけですが、全体としては補助不足額が国庫補助額に比べると相当大巾にある。市分においては大体半分に見合つた金額が出ている。県分においてもそうだと、こういう状態ですが、個々の診療所については補助不足になつている個所のほうが多いのですか、少いのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/34
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035・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) これは多くても一府県に数カ所の診療所しかございませんので、大体この個々のものはわかりませんが、全体から見ますとこの傾向はすべての診療所に多かれ少かれ妥当いたしておるものと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/35
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036・小笠原二三男
○小笠原二三男君 それを厚生省としてはどういうふうにカバーしようとして本年度或いは来年度考えたわけなんですか。来年度のことは削られて来たから考えたと言つてもそれは嘘つぱちだが、少くとも二十八年度はこういう補助金不足額をどうカバーしようと考えられたわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/36
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037・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) これは補助の査定基準を多少厳格にいたしましてこの辺の問題を解決いたしたい考えでございます。止むを得ない措置としてさように実施をしたと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/37
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038・小笠原二三男
○小笠原二三男君 二十七年度の精算額は少くとも幾らになりますか、五百四、五十万円の補助金の不足額がある。それを二十八年度においてはこの事業は縮小するわけには行かないという前提に立つならば厚生省としては何とか面倒を見てやろうという御努力はなされなかつたのですかこれはもうやむを得ないから地方に出させておくということですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/38
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039・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) 私どもといたしましては一応次年度の予算をできるだけ多く確保いたしまして、その結果できることでございましたら、精算補助でありますので、次年度の分もカバーして精算補助をいたしたいと考えております。併しながらこれは私どもの一つの希望と申しましようか、実際なかなか困難な問題が手伝います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/39
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040・小笠原二三男
○小笠原二三男君 私過去のことを聞いておるので、そういうふうに考えられたことを実証するには、二十七年度の予算額より二十八年度の予算額がふえてなければならんわけですが、二十七年度は幾らで、二十八年度は幾らごあつたのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/40
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041・松永義雄
○委員長(松永義雄君) ちよつと速記をやめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/41
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042・松永義雄
○委員長(松永義雄君) 速記を始めて下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/42
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043・堀岡吉次
○政府委員(堀岡吉次君) 二十八年度の性病診療所の予算額は七百十六万二千円でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/43
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044・小笠原二三男
○小笠原二三男君 そのうち二十七年度の補助不足額を補填した金は幾らですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/44
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045・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) この過年度精算は、決算が終つてからでないとできない関係がございまして、従いまして二十八年度の決算が終つてからでございますから、二十九年度にならないと、二十七年度の支出はできないということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/45
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046・小笠原二三男
○小笠原二三男君 今の状態ではその見込はどうなつておりますか、どれだけ尻が残るのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/46
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047・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) 先はどもお答えを申上げましたように、極めて困難な事情にあるかと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/47
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048・小笠原二三男
○小笠原二三男君 では只今までお尋ねしたところでは、六百十三万もの国庫補助はしておるが、なお且つ五百四、五十万という補助金不足額をカバーすることができない状況になつておる、二十七年度分についてですね……。まして二十八年度になれば、又その金もある。従つてここ二カ年だけ見ただけでも、地方が自主財源と申しますか、そういうものを持出す分は一千万円を超える、こういうふうに素人流に推定いたします。大体その程度のものと考えてよろしうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/48
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049・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) まだ二十八年度の決算が付きませんので詳しいことはわかりませんが、二十八年もやはり性病予防事業というものは、大体平常通り運営されております関係から、御指摘のような結果になるのではなかろうかと心配をいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/49
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050・小笠原二三男
○小笠原二三男君 そうしますと、六百十三万に対比して五百五十万くらいの不足額とこうなる、千二百万に対して一千万くらいの不足額とこういうことになる、そうすると、従来の二分の一補助というものは、実際上はこれは二分の一補助ではなくて、三分の一はおろかそれよりも下廻つている補助になつてしまうのじやないですか、計算の上で言えば、実際の決算額で調べてみれば。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/50
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051・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) 御指摘のような結果に相成ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/51
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052・小笠原二三男
○小笠原二三男君 そうすると、これは現実の状態を今度立法措置において明文化して行くというたくみがあつたというふうには思いませんけれども、そういうことを言われても、何とも厚生省としては返答のできないような無謀なことを承認したようなふうに我々には受取れる、この点は受取れるでない、もう私は受取らざるを得ないのです。話はよくわかりましたが、それが今度の問題になつて、どれだけひどくなつて来るか、現状でさえもこういう態状だつたのが、今後はどうなつて来るかという点を明らかにしたいためにお尋ねしますが、この大蔵省のほうから出て参つております資料によると、診療所のほうの関係では、二十九年度、法律改正になりますと、四分の一補助で二千四百五十二万九千円とありますが、前年度は只今お聞きした通り七百十六万円ですから、従つてこの改正後の二千四百五十二万九千円という中には、その併設される診療所の経費が入つているだろうと思うのです。だからこれを単独の診療所の経費としての予算額は幾らになるか、先ず承わつておきたい、二十九年の。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/52
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053・佐藤一郎
○政府委員(佐藤一郎君) ちよつと席、はずしましたが、今性病診療所の経費についておつしやいましたが、数字はどの資料に出ておる数字でございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/53
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054・小笠原二三男
○小笠原二三男君 最初に渡されたものの二枚目に。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/54
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055・佐藤一郎
○政府委員(佐藤一郎君) 最初のですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/55
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056・小笠原二三男
○小笠原二三男君 それからもう一つは、新らしく渡されたやつの厚生省所管というのですが、五枚目のところに性病予防費補助金診療所費、こういうことになつて、これが二分の一補助のときは六千百七十九万九千円、二十九年の予算額になつて二千四百八十七万九千円とこうあるわけで、この点、数字が違つておりますのでちよつと聞いてみているのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/56
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057・佐藤一郎
○政府委員(佐藤一郎君) 一番当初お配りした資料には正誤表がついております。お手元に正誤表が届いておるはずです。あとから出た数字のほうが実は正しいのでございまして、前の数字にはあとで正誤表をお出ししてあります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/57
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058・松永義雄
○委員長(松永義雄君) 速記とめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/58
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059・松永義雄
○委員長(松永義雄君) 速記始めて下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/59
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060・小笠原二三男
○小笠原二三男君 そうすると二千四百八十七万九千円という、単独と併設の区分をお知らせ願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/60
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061・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) 昨日も申上げましたように、併設分は約二万七千円、単独分は七万七千円程度でございます。これは補助金の単価でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/61
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062・小笠原二三男
○小笠原二三男君 その積算の基礎になる単価は、昨日聞いて私、百も承知ですが、残念ながら私掛算をして来なかつたものですから、総体がわからんので、二千四百八十七万九千円を、併設と単独とを分けて知らして下さい。今単独の問題を問題にしているのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/62
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063・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) 二十九年度予算におきましては併設診療所が二千四十六万円、単独分が同じく二十九年度におきまして三百七十一万円、かような数字になつております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/63
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064・小笠原二三男
○小笠原二三男君 そうすると、三百七十一万円というのは四分の一の補助ですから、現行通りにしますと七百四十二万円になるわけでございますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/64
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065・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/65
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066・小笠原二三男
○小笠原二三男君 七百四十二万で前年度は七百十六万円ですが、やはり逐次累増して来ている地方の部分をカバーして行くということが再来年度等においてできない状態になると思うのですね。四分の一補助でもやはりその精算額に対して補助をするということになれば、四分の一という比率は下つたけれども、補助金不足額というものは将来において出て来る、ますますひどくなつて来る。そうして従来も補助金不足額が、国が負担しなくちやならんものが初めから今度は、地方がそれを何といいますか、債権のごとく考えるわけにはいかんで、公然のこととして持出さなくちやならん、こういうことになりますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/66
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067・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) 先ほどもお答え申上げましたように、この査定の基準というものを厳格にやらざるを得ない。残念ながらさような措置をとれんということを先ほど申上げたわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/67
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068・小笠原二三男
○小笠原二三男君 約二分の一で五百五十万もの不足額が出るとなれば、今度は四分の一になる分ですから地方は四分の三の不足が出て来るのですから七百万円を超える、年間八百万円くらいの公認の地方の持出しというものがここに出て来る。こう考えざるを得ないのですが、それも止むむ得ない事態であるとしてこの法律案を御提案になつたのかということかお伺いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/68
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069・高橋衛
○高橋衛君 関連質問。私はこの性病予防に関するところの補助金に関する法律は、勿論それに必要なる経費の二分の一なり四分の一なりを補助するという建前になつておりますが、何が必要なる経費かという問題については、これは政府に認定権がある。従つて非常に贅沢な高いお医者さんを使つた場合、又は非常に高い薬を使つた場合にそれをも全部カバーする趣旨で法律が出ている。言い換えますと、各県又は各市それぞれ一つの標準的な、国家としてこの程度は絶対に必要であるという基準をお設けになつて、その基準に従つてそれぞれの決算を精算の際政府として査定せられ、この範囲までは国家として必要な部分であると認めて、それに対して二分の一なり四分の一というものをはつきり政府としては、国としては支払う義務がある、こういう法律による義務がある。こういうように考えておるのでありますが、只今の御答弁によりますと、そうではなしに、いやしくも地方がどんな贅沢なことをしても、使つたものは使つたものとして全部を認めて、その四分の一なり、二分の一を補助するのだ、而も甚だ遺憾なのはこれを予算がないから払えんのだ、こういう御答弁でありますが、若しもそういう御趣旨であるならば、厚生省としては年々精算に対する四分の一なり二分の一に対する不足額に対して、どれだけ予算の要求をしておられるのか。若しも後者の見解であるならば、その点も併せて御答弁をお願いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/69
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070・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) 先ほど言葉か足らずに甚だ失礼を申上げましたか、査定の基準を厳格にするという意味のことを申上げましたが、これはつまりかかつただけ出すのではなくて、一定の査定の基準を作りまして、金が不足すれば、一層その査定の基準を厳格にして行くということを申上げた次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/70
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071・高橋衛
○高橋衛君 只今予算がなければ査定の基準を厳格にするという御答弁がありましたが、これは甚だけしからん話であります。いやしくも厳格とか不厳格とかいうふうな問題じやないわけなんです。国としては予算を作つた当初から、どの程度が適正な基準であるかこいうことをはつきりお定めになつておるはずです。従つて国が予算がないから査定を厳格にするという、そういりようなことは我々は納得できない。従つて適正な基準があつて予算が足りなければ事後にこれを補正をし、余ればそれを不用額とするというのは当然り話だと思うのでありますが、これについてもう一度その点をお伺いいたしておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/71
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072・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) 御趣旨の通りだと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/72
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073・松永義雄
○委員長(松永義雄君) 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/73
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074・松永義雄
○委員長(松永義雄君) 速記を始めて下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/74
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075・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) お答えを申上げます。失礼いたしました。一見年年不足額が重なつて行くわけでありますが、これらの点はできるだけ運営の面や合理化する、或いはその事業収入というようなものをもう少しく増収を図るというような点を考慮いたしまして、而も先ほども御指摘のありましたように、今後はできるだけ適正、最小限の基準を定めまして、それらの総合効果によりまして、できるだけ補助の範囲内において十分な仕事ができるようにいたしたいと存じます。かようにいたしましても、更にかような合理化を図りましても、なお且つ不足するような場合には、次年度におきまして大蔵省にかようなことのないだけの予算を要求する見込でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/75
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076・小笠原二三男
○小笠原二三男君 できるだけ合理化するといいますが、合理化するというと過去において冗費があつたとか贅沢だつたとかということを御認定になるようなお言葉なんで、そうであればこれは厳正にその点は取調べてもらわなければならん。医師一名、看護婦一名をどう人件費で合理化しますか。合理化の最尖端を行くぎりぎりじやないですか。或いは薬品というようなことを申しましたところでこれは程度は知れている。今の性病に使つている薬品というものは大衆化されておる。貴重薬、特効薬などというべらぼうな値段のものなんか今ない。何かあなたのおつしやつたことは言い違いじやないですか。若しも合理化すべき冗費部面というものがあつたならばお示し願いたい。
それから二番目のあなたの理由としまして、事業收入を上げて行くということですが、これは性病撲滅のための診療所ですよ、その事業収入を上げるというのは性病奨励なするのですか。或いはその単価等を高くして収入を上げるということであるならば、こういう診療所の利用を阻害することじやないですか。何かあなた専門家として御答弁になるのが、過去に冗費があるような印象を与えたり、或いは将来性病を奨励するような印象を与えるような答弁なんで、私素人流儀に言つて納得ゆかんのです。私の言つたことが言い過ぎだつたらばんばんと私のことをやつけてようござんすから御答弁を願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/76
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077・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) 先ほど合理化する、或いは事業収入を多くするという意味は、私の気持ではつまり今後この事業収入というものは細かく御説明申上げますと減免の措置でございます。つまり金持ちからは実費程度のものを徴放する。併し本当に生活に困つているかたからは無料という意味で、この減免の措置からの事業収入を考えております。ところが一方では、最近被保険者によりましてカバーされて行くような社会保険制度の拡充と相待ちまして、さような点も考慮されます。又一方国民の性病予防思想の普及等に伴いまして、極めて容易に治療し得られる早期の患者というものを多く扱うというようなことから考えますと、この事業收入というものは成る程度これは今後の増加を見計らつて行つてもいいのじやないか、かように考えます。なお現在は減免の措置の基準というようなものに若干の問題もありますので、かような点を社会保険その他と睨み合せまして合理化いたしたい、かようなことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/77
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078・松永義雄
○委員長(松永義雄君) ちよつと小笠原委員に申上げますが、質問の時間が相当続くように推測いたしております。その前にちよつと速記なしで御相談いたしたいと思います。
速記を止めて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/78
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079・松永義雄
○委員長(松永義雄君) 速記を始めて下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/79
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080・小笠原二三男
○小笠原二三男君 あなたは今減免の措置等で事業収入を図るという意味だと申しましたが、こういう問題に関して事業收入を図るというても限度があると思うのです。で何が事業収入の大きなウエイトかというと、減免の措置よりは患者数が多くなることだと思う。患者数が多くなることはこの診療所の建前からは期待できない。従つてこういう診療所というものは事業收入を上げようという目的を以てやつているのじやない。そういう点からいうて、どうも事業收入を上げてそれでカバーするのだというようなことを言われては、厚生省の責任がどこにあるのかというふうに問い質したくなつて来る。卒直に言うてこれはどうにもならない、結局従来の補助金に相当見合うような補助金不足額が出て来るということになれば、大体は従来のものは三分の一補助というような程度に実態はなつている。従つて今度四分の一補助ということは実質的には六分の一補助なんだ。そういうふうになつて地方のこの事業に金をかけるという問題は非常にウエイトが大きくなるのだ、こういうふうに言つてもらえば客観的に一番はつきりしておる。二十七年度のこの決算額においても六百十三万の補助がある、不足額が五百五十万だ、これだけ考えましてもこの不足額というものを加えてなお且つそれの四分の一ということになつたら、これは地方の持出し分というものは七、八百万円になる。国が三百万そこそこ出すのに対して、七、八百万も地方が出さなくちやならん結果になるのです。或いはそれ以上になるかも知れん。そういう実態を卒直にお認めになるかどうかということを尋ねているのです。認めてあなたがたが苦しいというのであれば、我々もその通りだと考える。何らか措置しなければならん、こう考えるのです。で、事業收入を上げる上げると言いますが、それは限度があることで、地方の財政をカバーすることはできないと私は断定する。あなたの所見はどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/80
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081・楠本正康
○政府委員(楠本正康君) 勿論おのずから限度はあります。併しまだ例えば事業収入の点につきましても社会保険制度の拡充等と睨み合わして更に考えなければならん点もあるということを申上げた次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/81
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082・松永義雄
○委員長(松永義雄君) 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/82
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083・松永義雄
○委員長(松永義雄君) 速記を始めて下さい。
暫時休憩いたします。
午後三時十六分休憩。
〔休憩後開会に至らなかつた〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101915191X01119540330/83
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