1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十年七月十二日(火曜日)
午前十一時七分開議
出席委員
委員長 松原喜之次君
理事 加藤 高藏君 理事 森下 國雄君
理事 大平 正芳君 理事 奧村又十郎君
理事 横路 節雄君 理事 春日 一幸君
早川 崇君 福田 赳夫君
坊 秀男君 前田房之助君
山村新治郎君 山本 勝市君
淺香 忠雄君 川野 芳滿君
黒金 泰美君 小山 長規君
薄田 美朝君 古川 丈吉君
石村 英雄君 井上 良二君
平岡忠次郎君
出席政府委員
大蔵政務次官 藤枝 泉介君
大蔵事務官
(銀行局長) 河野 通一君
委員外の出席者
大蔵事務官
(理財局資金課
長) 福田 勝君
専 門 員 椎木 文也君
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七月八日
委員前尾繁三郎君辞任につき、その補欠として
福井順一君が議長の指名で委員に選任された。
同月九日
委員夏堀源三郎君辞任につき、その補欠として
中山榮一君が議長の指名で委員に選任された。
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七月八日
三級清酒設定反対に関する請願(永田亮一君紹
介)(第三六一五号)
同(重政誠之君紹介)(第三六一六号)
同(眞崎勝次君紹介)(第三六一七号)
同外三件(芦田均君紹介)(第三六一八号)
同(中馬辰猪君紹介)(第三六一九号)
同(田村元君紹介)(第三六二〇号)
同(永山忠則君紹介)(第三六二一号)
同外十三件(淺香忠雄君紹介)(第三六三号)
同(大坪保雄君紹介)(第三六二三号)
同(高橋等君紹介)(第三六二四号)
同(保利茂君紹介)(第三六二五号)
同外十一件(井上良二君紹介)(第三六三八
号)
同(稲富稜人君紹介)(第三六二七号)
同(伊藤卯四郎君紹介)(第三六二八号)
同(池田禎治君紹介)(第三六二九号)
同(西村榮一君紹介)(第一三六三〇号)
同(中村高一君紹介)(第三六三一号)
同(永山忠則君紹介)(第三六五一号)
クリーニング業における揮発油税撤廃等に関す
る請願(横山利秋君紹介)(第三六三二号)
同月九日
三級清酒設定反対に関する請願(鹿野彦吉君紹
介)(第三七五三号)
同外六件(内田常雄君紹介)(第三七五四号)
同外六件(大橋武夫君紹介)(第三七五五号)
同(灘尾弘吉君紹介)(第三七五六号)
同(高橋等君紹介)(第三七五七号)
同外二件(倉石忠雄君紹介)(第三七五八号)
同(池田勇人君紹介)(第三七五九号)
同外三件(町村金五君紹介)(第三七六〇号)
同(徳安實藏君紹介)(第三七六一号)
同(前田正男君紹介)(第三七六二号)
同(仲川房次郎君紹介)(第三七六三号)
同外一件(八田貞義君紹介)(第三七六四号)
同(山下春江君紹介)(第三七六五号)
同外十九件(小坂善太郎君紹介)(第三七六六
号)
同(黒金泰美君紹介)(第三七六七号)
同(加藤精三君紹介)(第三七六八号)
同(小金義照君紹介)(第三七六九号)
同外五件(竹尾弌君紹介)(第三七七〇号)
同(小林郁君紹介)(第三七七一号)
同(山口好一君紹介)(第三七七二号)
同(高瀬傳君紹介)(第三七七三号)
同外三件(原捨思君紹介)(第三七七四号)
同外二十五件(塚田十一郎君紹介)(第三七七
五号)
同(島村一郎君紹介)(第三七七六号)
同(八木昇君紹介)(第三七七七号)
同(森下國雄君紹介)(第三七七八号)
同(井手以誠君紹介)(第三七七九号)
同外十二件(矢尾喜三郎君紹介)(第三七八〇
号)
同(船田中君紹介)(第三七八一号)
同外五件(上林山榮吉君紹介)(第三七八二
号)
同(中川俊思者紹介)(第三七八三号)
同外二件(川野芳滿君紹介)(第三七八四号)
同(吉田賢一君紹介)(第三七八五号)
同外七件(中崎敏君紹介)(第三七八六号)
同(田原春次君紹介)(第三七八七号)
同(前田榮之助君紹介)(第三七八八号)
同(佐竹新市君紹介)(第三七八九号)
酒税率引下げに関する請願(内藤友明君紹介)
(第三七九〇号)
同(小山長規君紹介)(第三七九一号)
同(山下春江君紹介)(第三七九二号)
同(山崎巖君紹介)(第三七九三号)
同(奧村又十郎君紹介)(第三七九四号)
同(大平正芳君紹介)(第三七九五号)
生命保険の控除額引上げ等に関する請願(周東
英雄君紹介)(第三七九六号)
同(北村徳太郎君紹介)(第三七九七号)
の審査を本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
連合審査会開会の件
国民金融公庫法の一部を改正する法律案(内閣
提出第一二号)
日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案(内
閣提出第二八号)
資金運用部資金法の一部を改正する法律案(内
閣提出第五四号)
資金運用部特別会計法の一部を改正する法律案
(内閣提出第五五号)
日本開発銀行の電源開発株式会社に対する出資
の処理に関する法律案(内閣提出第五八号)
証券取引法の一部を改正する法律案(内閣提出
第一一九号)(参議院送付)
証券投資信託法の一部を改正する法律案(内閣
提出第一二〇号)(参議院送付)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/0
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001・松原喜之次
○松原委員長 これより会議を開きます。
まず連合審査会開会の件についてお諮りいたします。当委員会において審査中の特殊物資納付金処理特別会計法案、農林水産委員会において審査中の砂糖の価格安定及び輸入に関する臨時措置に関する法律案、商工委員会において審査中の特定の物資の輸入に関する臨時措置に関する法律案の三法律案は、相互に密接な関連を有する法律案でありまして、さきに当委員会は、農林水産委員会及び商工委員会に対し、それぞれにっき付託されております法亀案について各別に連合審査会の開会の申し入れを行い、商工委員会の方とは、すでに協議が整っていたのでありますが、その後面委員会においては、関連しておる三法律案について、それぞれ付託を受けている三委員会が連合して審査会を開くことを希望し、両委員会ともそのよう松決定が行われておりますので、当委員会といたしましても、前に述べました三法律案に関する当委員会と農林水産委員会、商工委員会との三委員会の連合審査会を開会するよう決定いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/1
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002・松原喜之次
○松原委員長 御異議なしと認めます。よってさように決定いたしました。
なお、この連合審査会の開会日時は、関係委員長と協議の上、追って公報をもって御通知いたしますが、大体明十三日水曜日午後一時より開会することと相なると存じますので、あらかじめ御了承願っておきます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/2
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003・松原喜之次
○松原委員長 次に、資金運用部特別会計法の一部を改正する法律案、資金運用部資金法の一部を改正する法律案、証券取引法の一部を改正する法律案、証券投資信託法の一部を改正する法律案・国民金融公庫法の一部を改正する法律案、日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案・日本開発銀行の電源開発株式会社に対する出資の処理に関する法律案、以上七法律案を一括議題として質疑を行います。春日一幸君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/3
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004・春日一幸
○春日委員 今回自民両党の予算修正に伴いまして、従来資金運用部によって引き受けられておりましたところの政府関係金融機関に対する金融債、これが市中銀行に肩がわりされることに相なったと思うのであります。従来このような資金運用部の資金に資金源を仰いでおりましたところのこれらの金融機関は、今回この肩がわりの制度によって、いずれにしても年間——今回の場合は百四十二億でございますが、昭和二十八年度において三百億、昭和二十九年度において百九十億、こういう大きな資金量を政府に依存いたしておりましたこれらの金融機関は、今回唐突にそれが市中銀行に肩がわりをされるという形において、その資金源を得ることのために非常に困る状態に立ち至るのではないかとおもんばかるのでございます。特に問題は、長信だとか、興銀だとかいうよう市中銀行と取引口座のありまする金融機関は、その発行する金融債をそれらの金融機関に交渉して引き受けさせるというような点もいろいろ具体的にあろうと思いまするけれども、特に商工中金というような機関は、何といっても市中銀行との取引が狭くて浅い、従ってその発行する金融債を引き受けさせるというても、私はなかなか困難な面があるのではないかと思います。特にその利率の点等におきましても、さらに難色が深いものがあると思うのであります。今日中小企業が非常に金詰まりであり、従って中小企業に回さなければならないところの資金源は、政府において格段の考慮を必要といたしましょう現段階において、商工中金がこの肩がわりによって著しく資金を得るに困難な状態に立ち至りまするとき、政府は、これに対して何らかの措置を講じなければならぬと思うのでありますが、河野銀行局長は、この肩がわり制度によりまして、果して商工中金がその所要の金融債を市中銀行で消化することがででるとお思いになっておるかどうか、もしできないならば、この中小企業の金融資金源が相出減って参りまするので、それに対する何らかの対策をお考えになっておるであろうと思うが、消化できない場合における大蔵省としての何らかの方針等がありますならば、この機会に一つお示しを願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/4
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005・河野通一
○河野(通)政府委員 御案内の通りに、金融全体がいわゆる正常化いたして参る方向に進んでおりますので、今後、従来政府資金にたよっておりましたこれらの金融債等が、逐次一般の市中において消化される方向に進むということは当然であるし、また適当なことであろうというふうに考えております。しかしながら、これはやはり度合いということもありますし、ことに今般は、金融債だけでなしに公社債、いわゆる国鉄、電電の発行いたしまする公社の債券の量も、当初予定いたしましたよりも相当ふえているわけであります。これらが市中の消化にかかって参るわけでありますので、この消化が非常に容易であるというわけには私は参らぬと思います。しかしながら、今申し上げましたような金融の情勢の推移を見また金融債自体の資産の構成を適正化していく方向という点からいいましても、それらの金融債、あるいは公社の債券というものが、まず順調に消化されるであろうし、また消化されるように努力をいたしていくことは、私どもとしても当然やって参りたいと考えておるのでありまして、ただいまのところ、当初預金部に期待されておりました金融債、あるいは公社債上は、大体市中において消化されることは可能であろうというふうに見ております。またそういうふうに私どもは今後努力をいたしたいというふうに考えておる次第であります。従いまして、万一消化できなかった場合に対する対策、あるいは措置といったようなことはただいまのところは考えておりません。予定されておったものの消化に極力努力いたして、その消化を実現させるようにいたしたい、またその見通しは十分持っておる、こういうことが現在の段階であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/5
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006・春日一幸
○春日委員 金融が正常化されて参ったので、従って政府がそういうような金融債の引き受けを市中銀行に転嫁することは当然だ、こういうような御答弁でありましたけれどむ、それくらい当然の問題なら、なぜ政府原案としてそういうものを一お出しにならぬか。これば明らかに、御承知の通り自民両党の議会修正なのであります。議会修正であって、政府原案というものはそういうことではなくして、少くとも百四十一億何千万というむのは資金運用部で引き受けるという原案をお出しになっておったと思うわけであります。いずれにいたしましても、そういうふうに当然だというようなことを言われることは、この修正の実情にかんがみまして、私は適当でないと思う。政府がみずから原案としてこれを出してくるならば、それは当然として初めから誇示することが許されるかむしれねいけれども、これは自民町党がよかれあしかれとにかく修正したものであって、政府原案とは違う。政府原案と違うものを、すなわち議会によって対立的に修正されて、そうして政府原案提出者である銀行局長が当然であるというような答弁で、原案に対する確信を持たないとか、あるいは原案を否定するとか、こういうばかげた答弁をなさるべきではない。今後のために、まずもってこの点を警告いたしております。
そこであなたは、これば今に始まったことではないけれども、骨の髄からの資本主義者である。問題は、これらの政府金融機関がいかなる理由で存在をしておるか、そうしていかなる規模と構造でこれが運営されておるかということを、もっと御理解を願わなければならない。これは明らかに政策金融である。すなわち国家的な立場によって長信なり——これは申し上げるまでもない、そのほかに興銀、こういうような基礎産業、農林、商工等のそれぞれ政策目的を持っておるところの金融機関である。こういう政策目的を持つた金融機関に対しては、政策金融が行われてしかるべきである。政策金融の資金源は、国家資金によって投入されるということは当然のことである。あなたが資本主義者であり、私が社会主義者であり、計画経済を信奉する立場において、多少の観点は違うかもしれないけれども、少くとも政策金融というものの本質をあなたは間違ってはならぬと思うわけであります。今回幾らか金融が正常化されつつありとはいいながら、それならば今資金需要というものが全面的に満たされておるかどうかということは、あなたのデータにおいても十分御承知の通りであろうと思うが、あるいは大企業、大財閥たちは、特別の系列融資、偏向融資、情実融資を受けることによって、あるいは十分の資金の供給を得ておるかもしれないが、一方中小企業者においては、これはその資金梗塞のためになおあえいでおります。今日中小企業の不渡りの問題なんかも、あなたは、東京手形交換所における件数なんかを申し上げるまでもなく御承知の通りであります。かくのごとくにして彼らが金に困っておるときに、すなわち申し込んでも融資が受けられない、受けられないからこそ、そういう資金的な破綻を来たして手形が不渡りになって参る。このときに、やはり政策金融の必要度は、本日の段階において何ら減ってはおらねいのであります。問題は、解決されてはおらないのであります。こういうようなときに、商工中金の資金源を政策的な立場から、国家的規模においてその資金を準備するということは、私は今なお必要にして欠くべからざる事柄であると思うのであります。にもかかわらず、あはたは金融がもう正常化したのだから、従って市銀べースによって市中から資金をつぎ込めばこれでよいのだ、私はこういう理論は成り立たなしいと思うが、この問題について、藤枝大蔵次官はどういう工合にお考えになっておるか、一つ大蔵省としての御答弁を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/6
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007・河野通一
○河野(通)政府委員 政務次官からのお答えはあとにお願いいたしまして、私が先ほど申し上げた点に誤解があるようでありますから、一応弁解がましくなりますが、補足をいたしておき、ます。
私は預金部等が金融債等を引き受けることは、だんだんウエートが減っていく方へ行くのが正しい方向だ、方向としては正しい、こういうことを申し上げておる。原案におきましても、預金部においてこれらの金融債なり公社債を引き受けるということは、だんだん減らして、市中ヘウエートをかけていこうという努力はいたして参ったのであります。それが御案内のようなことで修正になりまして、その度合いが非常にきつくなった。従って、これはなかなか容易に簡単に消化ができるというわけには参らぬ。従って、これを消化するように努力をいたさなければならぬし、努力をすれば消化ができるということを申し上げたのであります。この案が私どもどうして最善の案と思えば、それは当初からそういう案を出しますけれども、私どもとしては、やはり方向はそういうことであるけれども、漸次にそういう方向へ持っていくことが適当であろうということを考えて原案を作成したのであります。この点は御了承をいただきたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/7
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008・藤枝泉介
○藤枝政府委員 南中、農中などが、春日さんの言葉を借りていえば、政策金融を行わなければならぬ。これは一般の市中銀行等とは相当性格の違ったものであろうと考えます。ただそうかといって、いわゆる政府の金融機関である国民公庫とか中小企業金融公庫とかと比べますと、またそこに多少の性格の違いがあるんじゃないかというふうに考えるのであります。ただいま銀行局長から申し上げましたように、政府の資金をこうしたところにある程度つぎ込み、これはだんだん漸減の方向にあるべきであろうということは当然だと考えるのであります。ただ春日さんが言われるように、こうした特殊な使命を持っておるものに、もう政府資金はつぎ込まないでいいのだ、それが当然なのだというふうに私どもば考えたわけではございませんので、原案につきましては、漸減の方向をたどりつつ、やはりある程度のものを預金部で持とうという考えを持ったわけであります。しかしただいま銀行局長も申し上げましたように、だんだん市中に肩がわりをしていくことを、方向としては、取るべきではないかというふうに考えておりまして、他の面にお誉まして、商中あるいは農中等の活動を円滑ならしめる方法はできるだけとりたいとは考えますが、今後とも必ず政府資金をつぎ込むのであるというようには考えていない次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/8
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009・春日一幸
○春日委員 これは、藤枝次官が大蔵委員会の理車として、中小企業金融をわれらと一緒に論じたその当時の御見解とは、もうハマグリ変じてスズメとなるというくらいの違いで、まことに奇怪しごくに思う次第であります。ただいまの河野銀行局長の御答弁によると、だんだんこれを減らしていく、それは金融市場の正常化の度合いと見合ってだんだん減らしていくということならば、ある程度理解できないこともないと思うわけであります。けれども、今度はだんだん減らすのではなくて、まるっきりなしにしてしまった。まるっきりなしにしてしまったということは、少くとも政府が百四十何億の金融債を引き受けなければ、これらの所要資金を満たすことはできないという大確信の上に立って、政府原案はそこにあったと思う。これはまさしくそうに相違ない。いいころかげんのひやかしならば、自分で百四十何億何千万という資金を予算で引き受けて出してくるはずがない。必要欠くべからざるというその大確信の上に立って御提出になられた。ところがこれらの自民両党の諸君が何に浮かれたのか、ついにそれを根元から切り捨ててしまって、これを全然なくしてしまった。これは重大な事柄であろう。そうだとすれば、私が申し上げるのは、政府の百四十二億というのは大きな金額だが、これだけのものは、やはり政策金融としてどうしても必要欠くべからざるものと考えておったのだが、これがなくなってしまったからには、それに見返るところの何らかの措置というものを私は考えられなければならぬと思う。それはいろいろな材料によって調査をいたしておりますけれども、かりに興銀とか長信とかいうよう血市中銀行との協調融資を行なっておるようなところ——融資そのものが協調融資の傾向を持つものや、あるいはそれぞれ銀行自体においてそれぞれの取引関係のあります金融機関は、この金融債を彼らの力によって市中銀行に肩がわりさせることもあるいは不可能ではないかもしれないが、少くともこの商工中金、これは私は非常に困難ではないかと思われる。このこと自体は、それぞれの資料の中にも出て参っておりますけれども、どうしてもその消化が困難なときには、この資金量を減らして、貸し出し計画をそれだけの分圧縮しなければならないというような批判もそれぞれ出ておるわけであります。そうだとすれば、政府が不本意にそういうような予算修正をされて、そこに当初の計画にそごを来たすような場面に到達したならば、かりに商工中金が、完全にそれだけの金融債を市中銀行で消化できればよいが、できなかった場合にはどうしようかというだけの誠意と、またそれだけの努力というものが、この予算修正に応諾した政府の責任において私はなされなければならない事柄であると思う。ただいまの河野銀行局長の答弁によりますと、これは消化されると思うからそれに対する対策は何ら考えていないという、こういうような無責任きわまる答弁はないと思う。藤枝大蔵次官がそういうような態度であって、果して中小企業金融を円滑にまかなうことがで承るとお考えであろうか。すでに現実に、今日においても中小企業金融というものは非常に事欠いておる。今度金融債がこういう制度がえが行われたということによって、さらに大きな資金梗塞を来すのだが、これに対する特別対策を必要としないとか、あるいは考えていないとか、そんなその場限りの答弁は許されるものではないと思う。これに対する大蔵省としての、特にまた大蔵委員会の理事として、長年間この問題をともに熱心に取り上げて参られた藤枝次官として、これに対しては何らかの御意見があると思うが、この際委員会で明らかにしておいてもらいたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/9
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010・藤枝泉介
○藤枝政府委員 先ほども申し上げましたように、これらの商中——特に商中を例にとってのお話しでございますが、春日さんも御案内の通り、大体月二億くらいのものを預金部資金で引き受ける予定でございました。それが三カ月間、四、五、六と引き受けただけで、あと打ち切りという形になったわけでありますが、この程度のものは、先ほどから銀行局長がお答え申し上げましたように、市中において十分消化できるのじゃないかというふうに考えておるのでありまして、別に非常にそっけない考え方を持っているわけではございませんで、極力努力をいたしまして、この程度のむのは、さらに追加いたしまして市中において消化できるように、私どもも指導をいたして参りたいと考えておる次第でございます。
なおあわせて申し上げますが、かねて非常な御要望もありました商中の出資金を政府が持つという点については、すでに御案内の通り、本年度におきましては、十億の出資金を政府が持つというようなことも、商中の特殊性にかんがみまして処置をいたしたものであることは、御了承をいただきたいと考える次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/10
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011・春日一幸
○春日委員 この問題につきましては、私は先般新聞によって伺ったのでありますが、大蔵省では、自民両党の要請に基いて資金委員会法ですか、要するに銀行預金の運営に関する一つの基準というものを考えておられる様子でありますが、この資金委員会法の中に、この金融債に関連する事柄を規制される意思があるのかどうか。一昨日か河野銀行局長談として新聞に載っておりましたが、その資金委員会法とここの金融債と関連するところがあるならば、一つこの際お示しをいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/11
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012・河野通一
○河野(通)政府委員 いわゆる資金委員会の法案につきましては、今検討をせっかく加えておりますが、まだはっきり最後の結論まで至っておりませんけれども、これが法案として提出され、御審議をいただきました上で成立いたしますれば、そのうちで一番大きな要素は、金融債を市中銀行に対して保有をある程度命ずるというような仕組みが、この法律の幾つかある骨子の一つになるというふうに考えております。ただ、これは先般も申し上げました通り、できるだけそういう法律の強制を待たないで、金融機関の自発的協力、あるいは努力によってこれらの目的を達成できることが最も望ましいというふうに考えておりますので、法律ができましたからといって、それを直ちに発動するかどうかにつきましては、今後の情勢を見た上でいたしたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/12
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013・春日一幸
○春日委員 その点を一つはっきりしてもらわなければいけないと思うのです。先般来小山委員の御質問にも答えられておりましたが、この予算の修正に関連して資金、委員会法を作ことは、何か政府と両党との間の了解事項になっておるように伺っておるのでありますが、この資金委員会法を国会に上程される意思があるのかどうか。数日前の新聞報道によると、民主党の政調会に河野銀行局長が出られて、政府が構想しておるところの要綱について御説明されたという話だが、その資金委員会法ほるものは本国会に出すのか出さないのか、その点一つ明らかに願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/13
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014・藤枝泉介
○藤枝政府委員 これは御案内の通り、民自両党の予算修正にからんで、そういう両党の了解をされたところでございます。従いまして、性質から言えば、両党で共同の提案をされるという性質のもの一でございましょう。しかし、それを両党の話し合いで政府から出せということでございますので、準備をいたしまして、この国会に提出すべく今努力をいたしておるところでございます。ただ、ただいま申しましたようないきさつでございますから、民主党並びに自由党の十分な御意見をいれなければならない性質のものでありますので、各党に御折衝をいたしまして、その御意見を伺いつつ、至急にこの国会に出しますように努力をいたしておる段階でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/14
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015・春日一幸
○春日委員 私は、河野銀行局長の答弁ははなはだ遺憾に思う。ただいままでの私の質問に対する御答弁は、金融市場においてこれを消化することがで承るから、政府がこれに対して、金融債の問題にからんで何ら手心を加える意思はない、実際問題として、こういういわば木っ葉で鼻をぬぐったようなことを言っておる。ところがただいまの御答弁によると、資金委員会法のいろいろな骨子の中には、金融債を市中銀行に引き受けさせるというようないろいろな規制を加えられようとしておるのだ、こういう御答弁なんです。一体どちらがほんとうなんですか。私はありのままを御答弁願いたい。こういう問題で、民自両党は予算修正に伴うて、政府との間において資金委員会法を作るという了解があったのだが、了解の中の骨子は、やはりその資金委員会法によって、今度肩がわりした金融債に対して法律の制約を設けて、市中銀行にこれを引け受けさせるような効力が生じてくるんだ、そうすれば、結局この金融債は市中銀行で十分消化ができるんだ、こういう御答弁があってしかるべきだと思う。ありのままのことを御答弁願うのでねくて、われわれ野党に対しては誠実でないような御答弁を願うというようなことになると、これはあなたとの間に論議をすることがむしろ危険になつてくる。一体それはどちらなんですか。たとえば、資金委員会法によって、市中銀行が肩がわりされたところの金融債を引き受けねければならないような場面が、法律の拘束たると、あるいはそういう慫慂たると、あるいは自主的な勧説による措置たるとを問わず、そういう効果が上るような措置が別途講ぜられておるならば、そういうふうだということを御答弁願わなければ困る。何も考えていないという御答弁と、あとは資金委員会法でその効果が生ずるのだという御答弁とでは違う。もう少し誠実に御答弁願わなければ困る。私は日本社会党でありますが、やがて内閣をとれば、あなたもわが党政府の官僚になる。もう少し誠実な御答弁をなさらないと、そのときに首にされますぞ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/15
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016・河野通一
○河野(通)政府委員 私は別にごまかしても何もいないのでありまして、かりに今お話しのありました資金委員会法的な法律がなくても、私はこの程度のことは、努力をすれば、金融債は市中において消化され得るという見通しを持っております。しかしなまやさしいことではありませんから、大いに努力する、努力すれば可能であると申し上げておるのであります。
それから資金委員会法の制定及び御提案等につきましては、ただいま政務次官からお話しがありました通り、自民両党の間のお話し合いでそういうものを協定されて、それを政府が便宜御提案するというふうなことになったと聞いておりますので、それに従って今準備をいたしておる、こういうことでありまして、この法律が出なくても、私が今お話し申し上げた程度のことは消化をさせることができると私は考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/16
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017・春日一幸
○春日委員 それは一体どういうことなんですかね。法律を出さぬでも効果が上るならば、むずかしい法律を何で出すのですか。その点を一つ御答弁願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/17
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018・藤枝泉介
○藤枝政府委員 資金委員会法的な法律につきましては、先ほど申し上げた通りであります。これは先ほど銀行局長からもお答え申し上げましたようにで送るだけこういう法律、いわば伝家の宝刀を抜かずに、指導でやっていきたい、しかし最後にどうしても必要な場合には、発動ができるというような態勢を整えておきたい、ということが自民両党のお話し合いのときの結論のようであります。従って、こういういわば一種の伝家の宝刀的な法律は作る、しかしそれを抜かずに、十分指導で、あるいはいろいろな勧奨によって、商中の市中引き受け程度のものその他は十分消化ができるのではないかというふうに考えておるわけでありまして、それを銀行局長からお答えを申し上げておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/18
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019・春日一幸
○春日委員 そんな答弁ではなっておりません。ただ最近金融機関、銀行の産業支配は目に余るものがあり、この金融機関がこのごろ政治すら支配せんといたしておる。私がはなはだ遺憾に思うことは、とにかく法律というものは、欠くるところがあってはならぬが、それかといって、必要を越えて法律を作る必要はない。あなたのおっしゃることをそのまま理解するならば、法律を作らぬでも効果は上ってくるが、自民両党がやかましく言うから作ってみるのだ。それは気休めだ。伝家の宝刀などとは言っておるけれども、必要のないものを作ると言っておるなら、まるでこれは法律遊びだ。そんなばかげたことは私はあり得ないと思う。かりにこれを裏から判断するならば、こういう法律を議会の要請によって作らざるを得ないけれども、それは現在の金融機関の運営に対して何ら支障のないような、いわば骨抜きのがたがたの法律を作ろう、そうしてこの予算修正に伴うところの略奪事項の表面を糊塗せんとしておるような節が、ここで歴然とうかがえるわけであります。私が申し上げたいことは、その法律によって資金の規制を行おうとするならば、その法律がまだ国会に上程されもしないときに、少くとも上程せんとするところの政府が、こんな法律はなくてもいいのだけれども、まあ気休めに、伝家の宝刀のために出すのだ、こういうばかげたことを申し述べて、一体国民、国会が納得すると思いますか。これは銀行に対するまるでご遂げんとりというか、ごきげんをそこなわざらぬための煙幕を張っておると私は思わざるを得ないのであります。すなわち銀行の産業支配から、今まさに政府支配をしておる歴然たる一つの証拠がとごに露呈されておるむのと断ぜざるを得ない。いずれにいたしましても、私の申し述べておりまする骨子は、特に中小企業金融の重き任務を負うところの商工中金が、今回の金融債の肩がわりによって資金源が欠くる場合、さなきだに中小企業者は金融梗塞にあえいでおるが、さらに商工中金の資金量が減ることによって私はこれが激化するということを心配いたします。それで私が期待するところは、自民両党もこれに対してさすが親心を加えて、資金委員会法によってこの点の資金調達の強制力を別途考慮しておるということで、それに期待をしておるわけでありますから、どうか一つその法律案の中には、これにかわるところの効果をおさめ得るような権威ある条文を織り込んでいただきたい。今御答弁のように、法律を出しもしない先から、そんね法律はあってもなくてもいいのだが、やかましいから出すのだというような、そういうぶざけたことを言わなければなら血いような、そんな態度で出てくる法律案というものの全貌は、もう大体わかるような気がする。どうかそのようなでたらめなものでなくて、権威兼ね備わったところの法律案を出していただくことを強く要望いたしておきます。
それから諸君に了解を得ておきたいが、私は法案の説明のために参議院へ行かねばならぬのだが、ところが理財局長が出てこないので、出てくるまで質問を続けてくれということで、まことに不本意はことだが、関連して質問を続けていきますから、御了承を願っておきたい。(「時間つぶしにやる質問ならよせ、まじめにやれ」と呼ぶ者あり)時間つなぎであろうと時間つなぎでなかろうと、やかましいことを言うな。参議院に行かなければならぬけれども、時間がくるまでやってくれということでやらなければほらぬ。要らぬことを言うな。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/19
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020・松原喜之次
○松原委員長 関連質疑がありますから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/20
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021・春日一幸
○春日委員 関連質問があれば、してくれと言っている。関連質問があったら言えと言ってるじやないか。なければ続ける。
〔「君が一人できめ込んでいるんだ。」「それはけしからぬ。」と呼び、その他発言する者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/21
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022・松原喜之次
○松原委員長 私語はやめて下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/22
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023・春日一幸
○春日委員 関連質問があれば言ってくれと言っている。——それならあくまでもやる。意地でもやる。
それでは質問をいたしますが、ただいま政府指定預金が商工中金になお残存いたしておると思うのであります。ところがただいまの御答弁によりますと、商工中金は資金がだんだんと減ってくるにもかかわらず、あるいはそういう御方針によって、商工中金の政府指定預金も引き揚げられるのではないかということを、全国の中小企業金融関係者が心配をいたしております。従いまして、この問題は先国会において論じられてすでに久しくなりますが、六十何億かなお中小企業金融機関に残っておると思いますが、これに対する政府の方針は、早期に引き揚げるのか、なお当分これは残存せしめておこうという方針であるか、この機会にお伺いしておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/23
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024・藤枝泉介
○藤枝政府委員 最初に、先ほどの春日さんの御意見に別に反論を加えるわけじゃございませんけれども、資金委員会法的な法律を出すことにいたしておりまして、その全貌がわかりますと、春日さんの御心配は雲散霧消するのであろうと考えるのでございます。私は、その商中の問題に局限してお話しがありましたので、伝家の宝刀と申し上げたのでありますが、資金委員会法の構想の中には、春日さんがおっしゃったようにわれわれも考えておりますし、また自民両党でお考えになりましたいろいろな構想を含んでおりますことを、まず御了承いただきたいと思います。(「答弁せぬでもいい、質問者はおらぬのだから。」「委員長、議事進行。」と呼び、その他発言する者多し)なお質問された春口さんが退席されましたので、答弁は留保させていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/24
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025・松原喜之次
○松原委員長 石村委員より関連質疑の要求がありますので、これを許します。
〔「議事進行だ。」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/25
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026・松原喜之次
○松原委員長 本人がおらぬのだから、おるときにやって下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/26
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027・古川丈吉
○古川委員 質問でも、それは多少冗談を言うのもいいけれども、あまりにもふまじめな質問をやることはよくないと思う。僕ら春日君の質問ぶりは、絶えずそういう感じを持っておるのだが、今の、質問しておいて、その答弁を聞かないで出ていくというようなふまじめな委員の態度はけしからぬ、僕はそう思う。ほかの諸君はどう考えられるか、僕の意見を申し上げておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/27
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028・松原喜之次
○松原委員長 委員長からこの点についてよく注意をいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/28
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029・山本勝市
○山本(勝)委員 ただいまの春日君の質問でありますが、われわれ春日君と非常に懇意で、非常に愛すべき男だということはよく承知しておる。ですから、何もいたずらに事を起そうとは思いません。しかし、ものには程度というものがあって、やはりこの委員会の権威、秩序はある限界において破れる。だから、春日君にこの委員会に対して陳謝させるという動議を提出いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/29
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030・松原喜之次
○松原委員長 それでは山本委員に申し上げますが、速記録を見た上で、一つ理事会で懇談をしたいと思いますが、御了承願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/30
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031・山本勝市
○山本(勝)委員 これは何も春日君が憎くて言っておるのではない。春日君のために、この際陳謝させた方がいいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/31
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032・松原喜之次
○松原委員長 だから速記録を見た上で、理事会で相談することにしてはいかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/32
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033・山本勝市
○山本(勝)委員 しかしこんなことは、春日君が質問されて、その質問の答弁中に帰ってしまった、それを黙って見ている手はない。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/33
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034・松原喜之次
○松原委員長 それは参議院が非常にせいてきたものですから、あわてて行ったわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/34
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035・山本勝市
○山本(勝)委員 だったら、そのことをちゃんと断わって、訳を言って、退場すべきだと思うのです。質問をして、答弁をさせっぱなしで帰ってしまうなんて、委員会をばかにしている行為です。これははっきりさせなければならぬ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/35
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036・松原喜之次
○松原委員長 ごもっともでありますから、速記録を見、理事会で相談をいたします。
〔「速記録を見る必要も何もありはしない。陳謝させればいいのだ」と呼び、その他発言する者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/36
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037・川野芳滿
○川野委員 委員長の考えは、ただいまの山本委員の動議の趣旨をくんでのおとりなしと考えてよろしいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/37
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038・松原喜之次
○松原委員長 そうです。理事会で一つ相談したいと思いますから。
〔「理事会というよりも、この委員会でいいじゃないか。」と呼び、その他発言する者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/38
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039・淺香忠雄
○淺香委員 どうも今の取扱いに関しては、委員長におかれてはその態度があまりにも不明確で、ちょっと私ども納得できかねるのです。速記録を調べると言われますけれども、今の情勢と、それから速記録に記載されておる事項とは一致しないと思うのです。この情勢は、すでに体験しておられろ委員諸君だけに初めてわかる問題であって、速記録を読んだからというて、的確にこの情勢は私は看取できるものではないと思います。それが一点。
事の起りは、春口君の発言が、だれもやる者はないから、時間つぶしにおれはやるのだ。との発言に対して、わが党からは古川丈吉君が、それはけしからぬじゃないか、やる者がないから、その時間つなぎに質問しておるのだということでは、時間つなぎのいわゆる冗談まじりの質問を、本委員会の委員一同が聞いておったということに私はなりはせぬかと思う。しかも質問を政府に対してしたればこそ、政務次官から丁重な答弁があった。しかもその答弁の終らぬ先に、委員長に、あるいは本委員会に向って、今参議院の方から呼んできておるので、どうしても行かなければならぬから、今の政務次官の答弁は一応中止してもらいたい、しかし後に自分が出席したときに、あらためて答弁をしてもらいたいということを言うことが私は当然だと思う。しかもその答弁最中に、質問するだけしておいて質問したればこそ、政務次官からの答弁があったのであります。その政務次官からの答弁を聞かずして、そのまま議場外に退場していくということは、皆さんが言われる通り、本委員会を侮辱とは言いませんけれども、あまりにも軽視しておる。委員長に対しても、これは軽視しておると言わざるを得ぬと思います。とのことについて、日ごろ当委員会でも、きわめて温厚な篤実家をもって自他ともに任じておられるととろの古川君、あるいは山本君、また川野君が次々と発言をされておる事態を考えても、これはこのままで、今委員長から言われるように、一つ理事会を開いて注意をしようというような問題ではおさまらぬと思います。それは、委員長の気持は、なるべく一つ穏便にというお気持だろうと思いますし、委員一同も、その穏便にという気持においては同じ考え方であると見て間違いねいと思いますけれども、これをとのままほっておいたならば、単に委員長からの注意にとどまったということになりました場合に、今後本委員会を運営されていく委員長として、またわれわれ委員といたしましても、どうしても納得のいかない点ができると思います。従って、これは私情においては非常に忍びない点がありますけれども、これは山本君が動議を出されましたその点をまず採択されまして、しかるのちに理事会等々の問題をお進め願いたい、こう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/39
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040・石村英雄
○石村委員 その動議について申し上げます。時間つなぎにと、こう言ったというので、皆さん憤慨していらっしゃるのですが、その点、しかし理屈を言えば、今するかしないかという問題でありまして、その質問の内容が全く議題に関係ないことを質問したというならば、これは問題だと思います。大蔵委員会として問題とすべき点を質問したならば、これは私は、あえて問題にする必要はないと思うのですが、途中で質問最中に黙って退席したというのは、私も不穏当だと思います。しかし本人もいないこの席で、直ちに陳謝させるとかなんとかいう決議をするよりも、本人を呼んで、理事会等でお話しになったあとでおやりになるのが私は適当ではねいかと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/40
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041・山本勝市
○山本(勝)委員 私は動議を提出したわけでありますが、大体先ほど来の古川君と春日君との言葉のやりとりを皆さんもお聞きでありましょうが、春日君が、自分は参議院に行かねければならぬのだけれども、ただ時間つなぎにやれというからやっておるのだというようなことで、あたかもやる必要はないけれども、やってくれと言われるからやっておるのだというような言葉を述べられた。それに対して古川君が、それならほかの者がやるからやめたらどうかと言った。そうしたら、その古川君に対する春日君の態度は、冗談を越えて、むきになって、ほとんど聞くに耐えぬような態度であったことは委員長も御承知の通りです。その上に、質問に対する政府委員の答弁の最中に、何らの断わりなしに出てしまう。私は決して春日君を傷つけようとは思いまません。しかし、もうこの機会を逸して、これがうやむやのうちに不問に付せられることになったら、これは将来もう収拾がつかない。だれがどんねことをやっても、これ以上のことはやれないのであります。他の委員がそれに類似の行動をとった場合に、それに対して何らの処置もとれないのですから、私は決して春日君を傷つけようという意味ではなくて、この委員会の権威と秩序を保つ意味で、春日君に対して心から陳謝させる。本人が性格がああいう男でありますから、その陳謝で必ず改まるという見込みはありませんけれども、(笑声)しかしそれにしても、この機会に、自分があまり度を過ごせば、委員会は承知せぬのだということを一応はっきりしておく必要があると思います。私はふだんこういう動議を出す男ではない。これは委員長も、私の性格をよく御承知です。これははっきりけじめをつけておいていただきたい。
それから政府委員に対する質問でも、春日君のことでありますから、われわれ大目に見ておりますけれども、実際速記録をごらんになればわかると思いますが、かなり人格にかかわるようなことまで言われるのです。これはやはり慎しまれることが本人のためでもあると思うのです。私の動議を取り上げてもらいたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/41
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042・松原喜之次
○松原委員長 暫時休憩をいたします。
正午休憩
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午後零時九分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/42
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043・松原喜之次
○松原委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。山本勝市君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/43
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044・山本勝市
○山本(勝)委員 私は休憩前の会議において、春日一幸君の言動に関して、謝罪さすべしという動議を提出いたしたのであります。しかるに委員長が休憩中理事と相談をされて、その結果のお話しによると、委員長の責任において、春日一幸君に誠心誠意委員会に陳謝せしめるというお言葉でありますので、今日のところは一応私は委員長の言明を信頼し、また春日君の陳謝の態度を見るまで、今日は動議を撤回いたしまして、春日君の態度を見たいと思います。しかし春日君の陳謝の仕方、あるいは今後の言動によっては、さらに問題は大きくなると思いますから、委員長は十分その点を御注意願いたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/44
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045・淺香忠雄
○淺香委員 今山本勝市委員から、先刻出されました動議の内容の趣旨徹底について委員長に要望されましたが、私も委員長に一つ伺っておきます。実は春日君の先ほどの、言葉、態度というものは、私どもあくまで不謹慎であった、こう考えますが、委員長においてはどういう感じに受け取られましたでしょうか、念のために伺っておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/45
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046・松原喜之次
○松原委員長 理事会に御相談いたしましたところ、各理事におかれましても、春日君の言動については不穏当の点があったということを認められまして、適当な処置を講ずるということになりましたから、委員長におきましても同様に考えておることをこの際明らかにしておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/46
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047・淺香忠雄
○淺香委員 それでは、その意味は、委員長から春日一幸君に陳謝の意を表さす、こういうように受け取っていいわけでありますね。それともう一点は、陳謝というその言葉の意味は、先ほど春日君がとられた言葉、態度、この二点について、不謹慎であったという陳謝の意を表さす、こういう意味に受け取ってよろしいでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/47
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048・松原喜之次
○松原委員長 お言葉の通りであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/48
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049・淺香忠雄
○淺香委員 了承しました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/49
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050・松原喜之次
○松原委員長 先刻山本委員より、動議を撤回いたしたいとの申し出がありましたが、さよう取り計らうに御異議はありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/50
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051・松原喜之次
○松原委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。
法律案に対する質疑を続行いたします。石村委員より関連質疑の要求がありますので、これを許します。石村英雄君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/51
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052・石村英雄
○石村委員 春日君の質問に関連いたしまして、銀行局長なり政務次官に御質問いたしますが、今度の資金規制委員会ですか、これに金融債を強制的に一定率だけ引き受けさすということがあるそうですが、金融債にそういう措置をお講じになるということから考えますと、当然国鉄、あるいは電電公社、こういうものの公募債についてもそういう措置をおとりになる、あるいはさらに将来一般的な国債の発行ということがあった場合、やはりそれもその中に入るというように考えてよろしゅうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/52
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053・藤枝泉介
○藤枝政府委員 国鉄、電電等の公社債につきましては、それを入れるべく考えております。しかし、これは先ほどからお答え申し上げておりまするように、自民両党の申し合せによるものでございますから、この両党と十分お打ち合せをいたした上で決定いたしたいと考えております。
それから一般的な公債につきましては、私どもは現在のところ考えておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/53
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054・石村英雄
○石村委員 公債について考えていないというのは、公債の発行をしないということから考えないということですか。あるいは公債の発行が起っても、そういうことはないというお考えから出ているのですか。どちらかはっきりお願いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/54
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055・藤枝泉介
○藤枝政府委員 目下のところ、政府といたしましては、公債政策をとらないという態度を堅持いたしております。その点からも考えていないということでございます。それからもう一つは、資金委員会、これは経過は御承知の通りでございます。金融機関に集まりました資金を特に産業の開発等に向けたいということが中心になっておりますので、そういう面からいたしましても、現在のところ、公債発行についてまでこの委員会で云々をすることは、私どもとしては考えていない、こういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/55
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056・石村英雄
○石村委員 いま一点お尋ねしておきますが、そういう措置によって引き受けさせた金融債について、これを日本銀行への担保として貸し出しを受けるということについては、何らかの制限か何かを考えていらっしゃいますか、それとも、無制限に金融債担保で日本銀行から金を出させる。出す出さぬは日本銀行の考えかもしれませんが、何か資金委員会なんかにおいてその制限をされるお考えがあるかないか、その点をお尋ねしておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/56
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057・河野通一
○河野(通)政府委員 この法律によってかりに持つことを強制いたしました場合において、この有価証券を日銀へ担保に入れられるかというお話しでありますが、これは日銀への担保に入れることを禁止する必要はないと私は考えております。しかし血がら、この消化を法律をもって強制するという前提に立っておりますから、日本銀行としては、金融政策全体の立場から、これらの債券を見返りとして金融することのよしあしについては、その法律の趣旨からいって慎重に検討しなければならぬ問題だと思います。法律的に、あるいは命令をもってその担保に入れることを禁止するという必要はないと私は考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/57
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058・石村英雄
○石村委員 いずれそうした法律が出た暁において、十分お尋ねをしたいと思うのですが、今の御答弁は、日本銀行の判断にまかせる考えであるという意味に確認してよろしゅうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/58
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059・河野通一
○河野(通)政府委員 お話しのように、今後研究いたして参らなければなりません。結論がはっきりいたしたわけではありません。今のところそういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/59
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060・大平正芳
○大平委員 今の問題に関連して、一つ二つお伺いしておきたいと思いますが、開発銀行とか興業銀行とか長期信用銀行等の融資は、その半分くらいはおそらく四大産業というか、電力、造船、石炭、スチール、そういうところにいっておる。大体それに見合うくらいは政府関係の資金でカバーしておるというような構成になっていたのじゃなかろうかと思うのです。もし今度のような措置を講じて参りますと、大体政府関係の資金が市中銀行に肩がわりされた場合に、銀行といたしましては、金利の問題が起ってくるのじゃなかろうかと思うのです。金利の問題は二つ関連してくると思うのです。一つは、銀行の経理からいって、金利が上りますとそれだけ苦しくなるのですが、それに対してどういう措置を講ずるかという問題と、それから資金運用部の方で利付債券の方で収入が多かったものですから、それで運用部の会計がどうにか動きがとれておったのじゃなかろうかと思いますが、それがなくなった場合に、資金運用部としてその対策はどうするのか、これは理財局の関係かとも思いますが、金利問題に関連して、そういった点はどういうふうに考えておるか、これが第一点。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/60
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061・河野通一
○河野(通)政府委員 長期信用銀行の資金源の半分程度が従来なら政府の資金運用部にかかっておるようなお話しでありますが、半分までいっておりません。ちょっとはっきりした数字を持っておりませんが、過半が民間の資金にたよっておる。ことに御案内のように、割興、いわゆる割引債券で調達しております部分が相当多いものでございますから、これは御承知のように政府には全然きておりませんので、これらの点を入れますと、資金運用部資金にたよっておりましたウエートというものは、半分にはとてもいかない、私はこういうふうに御了承願いたいと思います。
それからはなはだ失礼でありますが、この金利が、預金部で従来引受けておった金融債を市中に肩がわることによって金利の点に影響があるようなお話しでありますが、これは私の御質問の聞き違いかもしれませんが、預金部と市中とのこれらの債券に対する引き受けの条件は、全く同じということになっておるわけであります。従いまして、その点からは、金利上別にコストの上で非常な差違が起ってくることはないのでありますが、何か私の聞き違いでありましたらもう一度。
それから第三点の資金運用部の方の収支に対する影響の問題、これはお話しのように確かにあるわけでございます。御案内のように、地方債については六分五厘とか非常に安い金利で出しておる。それに対して金融債でありますれば、八分五厘ということになりますから、その間の収支の方には相当影響があると思います。一方今年度から、長期の郵便会計に対する利子の支払いが、相当高い金利のものも作ることになっておりますから、両方で相当苦しくなるということは当然考えられる。しかし、特にそれがために、特別会計としての預金部の経理上非常にマイナスになるとか、赤になるとかいうことは、今のところないと思いますが、詳細は資金課長からお答えいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/61
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062・大平正芳
○大平委員 今の質問は不正確でしたが、発行条件は同じだ、運用部が引き受けるものも市中が引き受けるものも同じだという話しですが、そうだとすると、運用部の方はまとまって一ぺんにできますから、発行者としていろんな手数、経費が省けるわけですね。今度それにかかることになるということになりますと、銀行の方としても、よほど考えなくちやほらぬことになるんじゃないかと思いますが、その場合に政府として、たとえば今三年債が多いのです。三年債を五年にするとかいうような措置で、発行者の方の経費を少くするよう措措を考える御意思があるかどうか、お伺いいたします。と申しますのは、もう大体三年程度の金融債というような時代も過ぎたんじゃないか、もう相当長くしても消化は可能だし、それからまた長くして安定感を持っていい時期が来たんじゃないかというような感じもするのですが、こういった機会に、今までの金融債の期限をもう少し長くするというようなお考えをお持ちなのかどうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/62
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063・河野通一
○河野(通)政府委員 よくお話の点わかりました。これは事業債、金融債をあわせて、いわゆる有価証券の条件とだんだん辛く——辛くと申しますか、引き下げていくということは、金融市場がだんだん正常化し、貸し出し金利一般が下ってくるという情勢に対応して考えなければならぬと思って、かねがね検討して参ったのです。ことに事業債等につきましては、二、三ヵ月前に手数料を相当減額した。これによって発行者の利回りが相当下ってきている、この次は大体私は秋を考えておりますが、今お話しのように、この次の段階は、金融債及び事業債について、償還期限の延長ということが第二の問題として——具体的に申し上げますれば、これは一挙にはなかなかむずかしいのでありますが、事業債の五年のものを大体七年ぐらいに、それから金融債の三年のものを今お話しのありましたように五年ぐらいにとりあえずしていくということを目途として、目下各関係の向きと相談をいたしております。的確には、まだはっきり結論までに至っておりませんが、大体そういうことで、この秋ごろには実施の運びに持っていきたいということで、せっかく努力しておる次第であります。お話しのように、金融がだんだん正常化いたしますれば、これらの債券の期限をだんだん長くしていくということは必要なことだと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/63
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064・大平正芳
○大平委員 最後に、その期限の延長の点はわかりましたが、その際に、これは非常に野心的なことですが、低利借りかえをしていこうというような考えはないのですか。そこまでは考えていないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/64
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065・河野通一
○河野(通)政府委員 非常に望ましいと思いますが、まずこの次の段階は、この秋ごろの段階は、まず償還期限を延長するということをやっていきたい。それから逐次表面金利の引き下げにも持つて参りたいと思います。御案内のように、事業債等は現在アンダー・パーで発行しておりますから、これの期限を延長いたしますれば当然に利回りも下る。つまり発行者の負担はそれだけ下ることになります。その次の段階が、今度は表面金利の引き下げの段階がくるというふうに考えております。これは現在まだ具体的な計画の段階には入っておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/65
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066・黒金泰美
○黒金委員 先週の木曜日に、政府に対して関税定率法に対する資料の要求をいたしておるのでありますが、翌日の金曜日に御提出がないのはやむを得ないと思いますが、土曜日、月曜日、火曜日と、今月になってもまだ御提出がないのであります。実はこの法案につきましては、政府与党から非常に早く上げてほしいということをしばしば御要求になっておるのでありますが、私どもといたしますれば、今後一体どの部門に対して、現在の値段がどの程度まで上ったならば、いわゆる行政措置と称する伝家の宝刀をお抜きになるのか、この点がはっきりいたしませんことには、単なる転嫁ではなくして、行政措置がそこに入っております以上は、どうしても白紙委任では困る。一体どの部門に、その値段が現在どれだけであって、それがどの程度まで上ったならば措置をお講じになるのか、しかもその数量は一体どれくらいの輸入量があるのか、こういう点がわからないと実は判断に苦しんでおるのであります。また同時に業界におきましても、一体どちらの方に向いて刀を振られるのか、非常に戦々きようきようたるものがあるように見受けております。この資料を早く出していただきませんと、われわれは態度をきめ得ない、かような状況にありますので、実はわれわれから申しますならば、この案はいわば石炭に対する三法案とでも申しましょうか、通産にかかっております二法案、これもまだ成り行きがはっきりしない。とれがかりに骨抜きにでもなりますならば、自分のうちの整理はたな上げしておいて、御同業のよそさまの商売だけ制限しようというような非常におかしな結果になるのでありまして、そちらが通ってから通すのが当りまえじゃないか、かように考えておるのであります。従って、正直に申せば、そう急ぐわけじゃありませんが、しかしながら、この資料がないとどうしてもわれわれ態度をきめ得ない、非常に重大な資料でありますので、早急にこれをお出しになるように一つお願いを申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/66
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067・藤枝泉介
○藤枝政府委員 黒金委員からの資料の提出の御要求がありましたことは、承知しておるのでありますが、ただ内容の相当むずかしい資料でございまして、調製に相当難儀をしておるようでございますが、至急に提出をいたしたいと存じます。なお今のお話しの中にありましたので申し上げておきますが、私どもは、この間通産大臣からもお答え申し上げましたように、石炭の二法案等がもしどういうことになりましょうとも、この関税定率法の方は、それ自体としても意味のあるものだというふうに考えておりますことを御了承いただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/67
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068・黒金泰美
○黒金委員 繰り返して恐縮でありますが、いわゆる行政措置というものは、一体どういう業種に対しておやりになるか、その業種と、それから現在どれくらいの平均価格であって、それが一体どの程度の値段によったらばその措置を講ぜられるか、その限界と大体その業種に使っておりまする今の重油の数量、これだけを一つお教えを願いたいのであります。大してむずかしい資料とは思いませんので、ぜひ明日にも御提出願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/68
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069・松原喜之次
○松原委員長 横路節雄君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/69
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070・横路節雄
○横路委員 資金課長にお尋ねします。前に私の方で資料要求をしておりましたが、出ていないのです。それは今度の資金運用部計画の中で、いわゆる地方公共団体に対しまして、昨年度公募債二百億を割当しているのですが、五月十五日の自治庁財政部の資料をいただまますと、まだ消化されていないものが、縁故募集で百八億二千四百万、こうなっているわけであります。その後これがどういうふうに消化されているか、一つ数字がありましたならば説明をしていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/70
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071・福田勝
○福田説明員 はなはだ恐縮でございますが、ただいまの御質問は、私の所管外にわたりますので、あとでさっそく取り調べましてお答え申し上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/71
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072・横路節雄
○横路委員 きょうは理財局関係をやろうと思って、今おいでをいただいたのですが、課長ではもちろん自分の担当外ということに触りましょうから、やはりこれは局長に来てもらわないと……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/72
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073・福田勝
○福田説明員 ただいま局長でなければいかぬというお話しでありましたが、私の担当している所掌外の地方債の問題であるためにお答え申し上げなかったのでございまして、局長はただいま参議院へ出席中でありますから、あとで局長もしくは地方資金課長からお答えいたしたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/73
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074・横路節雄
○横路委員 私はそれを意っておったのです。別にあなたをどうというのではないのです。理財局長に来てもらわなければ、話を全段的にできないからということを委員長に言っておったのです。あなたに言っておったのではない。そうすると、この点は政務次官にお尋ねしておきます。これは五月十五日現在で、私は一ペん大蔵委員会でやったわけですが、今日どの程度消化されているか、これが非常に問題で、従ってぜひ資料を出してもらいたいということをまず第一番目に要求しておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/74
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075・松原喜之次
○松原委員長 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/75
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076・松原喜之次
○松原委員長 速記を始めて。横路委員。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/76
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077・横路節雄
○横路委員 それでは、次の委員会に、私は昭和三十年度財政投融資の資金計画のうち、とりわけ資金運用部の点につきまして、先般の予算委員会で大幅に修正になっている、その点は当大蔵委員会におきましても、これは詳細にお尋ねをしなければならなかったわけでありますが、政府の方からも、当初予算に組みました昭和三十年度の資金運用部資金計画を出されたままで、その後予算の修正に伴うところの変更等につきましては、全然当委員会に示されていないわけです。従って、これは次の委員会に、政府の方では責任を持って、この昭和三十年度の財政投融資資金計画につきまして、予算修正に伴う変更の分は全部出してもらって、その上で質問をいたしたいと思います。きょうは理財局長等もおりませんから、私の質問は次の機会まで留保しておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/77
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078・加藤高藏
○加藤(高)委員 動議を提出いたします。ただいま一括議題となっております。法律案のうち、資金運用部特別会計法の一部を改正する法律案につきましては、この程度にて質疑を終了し、討論を省略して、直ちに採決せられんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/78
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079・松原喜之次
○松原委員長 ただいまの加藤高藏君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/79
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080・松原喜之次
○松原委員長 御異議なしと認めます。よってさように決しました。
これより資金運用部特別会計法の一部を改正する法律案について採決いたします。
お諮りいたします。本法律案を原案の通り可決するに御異議はありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/80
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081・松原喜之次
○松原委員長 御異議なしと認めます。よって本法律案は全会一致をもって原案の通り可決いたしました。
この際お諮りいたします。本日議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成、提出等の手続につきましては、委員長に御一任を願っておきたいと存じますが、とれに御異議はありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/81
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082・松原喜之次
○松原委員長 御異議なしと認めます。よってさように決しました。
本日はこの程度にとどめ、次回は明十三日午後一時より当委員会と農林水産委員会、商工委員会との連合審査会を開会し、委員会は明後十四日、午前十時より開会することといたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後零時四十三分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204629X03119550712/82
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