1. 会議録本文
本文のテキストを表示します。発言の目次から移動することもできます。
-
000・会議録情報
昭和三十年五月二十四日(火曜日)
午前十時四十五分開議
出席委員
大蔵委員会
委員長 松原喜之次君
理事 加藤 高藏君 理事 内藤 友明君
理事 大平 正芳君 理事 春日 一幸君
宇都宮徳馬君 杉浦 武雄君
中山 榮一君 坊 秀男君
森下 國雄君 山本 勝市君
淺香 忠雄君 川野 芳滿君
黒金 泰美君 薄田 美朝君
古川 丈吉君 石村 英雄君
石山 權作君 横山 利秋君
田万 廣文君
社会労働委員会
委員長 中村三之丞君
理事 大石 武一君 理事 大橋 武夫君
理事 山下 春江君 理事 山花 秀雄君
理事 吉川 兼光君
植村 武一君 臼井 莊一君
亀山 孝一君 草野一郎平君
小島 徹三君 越智 茂君
中山 マサ君 野澤 清人君
滝井 義高君 長谷川 保君
横錢 重吉君 堂森 芳夫君
山口シヅエ君 山下 榮二君
出席政府委員
大蔵政務次官 藤枝 泉介君
大蔵事務官
(主計局次長) 正示啓次郎君
大蔵事務官
(主計局法規課
長) 村上孝太郎君
厚生事務官
(薬務局長) 高田 正巳君
委員外の出席者
大蔵委員会専門
員 椎木 文也君
大蔵委員会専門
員 黒田 久太君
社会労働委員会
専門員 川井 章知君
社会労働委員会
専門員 引地亮太郎君
社会労働委員会
専門員 浜口金一郎君
社会労働委員会
専門員 山本 正世君
—————————————
本日の会議に付した案件
あへん特別会計法案(内閣提出第一一号)
—————————————
〔松原大蔵委員長委員長席に着く〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/0
-
001・松原喜之次
○松原委員長 これより大蔵委員会社会労働委員会連合審査会を開会いたします。
私がこの連合審査会の委員長の職務を行いますから、御了承願っておきます。
あへん特別会計法案を議題として審査に入ります。まず政府側より提案理由の説明を求めます。藤枝大蔵政務次官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/1
-
002・藤枝泉介
○藤枝政府委員 ただいま議題となりましたあへん特別会計法案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。
今回政府は、あへん法の規定により政府が行うアヘンの収納、輸入または売り渡しの事業に関する経理を一般会計と区分して行うため、新たにあへん特別会計を設けることが適当と考え、この法律案を提出した次第であります。
この法律案の内容の概略について申し上げますと、この会計におきましては、一般会計からこの会計に引き継がれるアヘンの金額及び一般会計からの繰入金に相当する金額をもってその資本とし、アヘンの売払代金、一般会計からの繰入金、ケシの栽培許可に関する手数料及び付属雑収入をもって歳入とし、アヘンの収納または輸入の代金、事務取扱費、災害補償金、都道府県への交付金、一時借入金の利子その他の諸費をもって歳出とすることとし、その他、この会計の予算及び決算の作成並びにその提出に関する手続等、特別会計に必要な事項を規定しようとするものであります。
何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことを御願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/2
-
003・松原喜之次
○松原委員長 これにて提案理由の説明は終りました。引き続き質疑に入ります。石山委員。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/3
-
004・石山權作
○石山委員 一般会計であったアヘンが今度特別会計に繰り入れられた要素、つまりうま味は那辺にあるかということを一つ御説明願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/4
-
005・藤枝泉介
○藤枝政府委員 御承知のように、政府が一手に専売をいたしますものでありますから、その経理をはっきりいたしますことが、そうした政府が専売的に行なうものにつきましては最も適当である、こういうふうに考えるのでありまして、これに属するいろいろな収支につきまして、一般会計とはっきり区別をいたして経理したい、こういうことがこの会計法案を提出いたしました趣旨でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/5
-
006・石山權作
○石山委員 食管法初め特別会計になりますと、政府が資金を運用するに当って、政府側と申しますか、時の与党側などに有力に使用された経緯をわれわれ見ているわけで、特にアヘンでございますから、うまく特別会計で流用などやられたのでは大へんな問題になると思いますが、政府が今出されている法案の内容によって、そういう不明朗さがなくして、きちんと特別会計としての面が出るということが期待できますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/6
-
007・藤枝泉介
○藤枝政府委員 特別会計になって経理が乱れるのではないかというようなお話でございますが、御承知のように、この会計そのものの全体の金額も一億九千万円ほどのものでありまして、そういうような御懸念はなく、はっきりした経理ができると私は信じております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/7
-
008・石山權作
○石山委員 それでは厚生省関係の方にお伺い申し上げますが、アヘンその他の麻薬は、国際的に密輸入団が横行しているわけでございます。日本でもそういうことがあるとよく聞くのでございますが、現在はどういう状態になっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/8
-
009・高田正巳
○高田政府委員 麻薬の密輸入等は、国際条約で各国が共同して取締りをいたしておるわけでございます。アヘンの密輸入と申しますものは、今日わが国ではあまりその該当の事件がございません。大部分の密輸事件は、御存じの麻薬のうちのヘロインでございます。わが国では、ヘロインの使用を全然禁止しておりますが、その禁止されたヘロインという一瞬強い麻薬、これが大部分でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/9
-
010・石山權作
○石山委員 今までの私たちの常識から見ますと、お役所でそういうことはあまりないといわれても、新聞その他によっても、麻薬類が非常にはんらんしておって、これに対しての取締りはさっぱり進んでいないように見えるのですが、最近において特別に何か新しい手を打っているかどうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/10
-
011・高田正巳
○高田政府委員 御指摘の麻薬の取締りの状態を簡単に数字について申し上げてみますと、昨年の状況は、送致件数が千五百二十七件でございました。そして送検の人員が二千九十二人ということになっております。それで今の御質問の趣旨は、麻薬というものが非常に乱用されて、それについての犯罪がとやかくいわれておるがどうかという御質問でございましたが、御質問の趣旨は、むしろ最近問題になっております覚醒剤の方をさしておられるのではあるまいか——これはあるいは間違っておりますれば訂正いたしますが、覚醒剤の方は、御存じのように最近違反が非常に多うございまして、また乱用の弊も非常に浸潤いたしております。麻薬につきましては、特別に最近これがひどくなったという状態ではございませんので、大体同じような状況を推移いたしております。ただ特別に申し立ててみますれば、最近の麻薬に関する犯罪、特に密輸等の犯罪におきましては、犯罪の態様が非常に計画的になりまして、規模が大きくなった。そうして必ず第三国人がそれに入っておりまして、非常に国際的になってきておる、隠密性が非常に高くなっておる、そういう傾向がだんだん顕著になってきておるということが申し上げられるかと思うのでございますが、麻薬乱用の弊害につきましては、取り立てて特に顕著になったということは申せないかと、かように存じておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/11
-
012・松原喜之次
○松原委員長 赤日一幸君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/12
-
013・春日一幸
○春日委員 それでは二、三点お聞きしたいと思います。まずこのあへん特別会計の財政規模、それから現在と将来の展望についてお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/13
-
014・正示啓次郎
○正示政府委員 あへん特別会計は、ことしは一億九千万円でございますが、これには一般会計から現物で引き継がれるものがございますが、そういうものを除いてでございますから、規模としては比較的特別会計としては小さい方であります。しかしこの会計に比すべきものがほかにないわけではないのでありまして、たとえば木船保険の会計のごときは、これよりもある程度小さいものでございます。
将来の見通しということでございますが、ただいまのところ、アヘンの需給は戦前に比べまして相当小さな規模になっておりまして、将来はどういうふうになるか、これはアヘンの需要の状況いかんにもかかることでございますので、軽々には申し上げかねるのでございますが、たとえば、これは一斑を御推察いただく材料として申し上げますと、国内における栽培面積は、今は戦前の大体十分の一見当でございます。戦前は御承知の通り鮮満、台湾というように近くにアヘンの供給地があったのでありますが、これがどういうふうになりますか、それらの点は別といたしましても、少くとも国内における栽培面積からいいまして、なお相当程度に伸びるのではないかというくらいの見当はつくかと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/14
-
015・春日一幸
○春日委員 この際伺っておきたいのでありますがアヘン類の買い入れ原価と、売り渡し価格、それから国がこの事業を管理することによって年間どの程度の収益が見込まれておるか、これをちょっとお伺いいたしたい。
それから年次計画は大体どの程度のものであるか。年次計画——計画栽培、計画輸入、計画消費についていろいろあると思いますが、そういうものがあるならばそれをお伺いいたしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/15
-
016・高田正巳
○高田政府委員 国内で生産をいたしましたアヘンの収納の価格につきましては、あへん法の三十一条で、厚生省が大蔵省と協議してきめるということになっておりまして、昨年の九月二十九日に告示をいたしまして、アヘンに含有されるモルヒネ一キロ当り七万九千円、こういう価格を告示しております。
それから輸入の価格につきましては、これは昨年トルコから輸入をいたしました価格を抑えておるのでありますが、モルヒネ一キロ当り四万五千三百七十二円であります。
これが買う値段でありますが、これを麻薬の製造業者に売り渡します価格につきましては、四万八千三百八十一円という価格を予定いたしております。これは政令で定めることになっておりまして、特別会計ができました暁におきましては、この価格を政令をもって定めたい、かような予定にいたしております。
それで収益がどのくらい上るか、こういう御質問でございますが、収益を上げることは考えておりません。とんとんでいくということに予定をいたしておる次第でございます。
それから年次計画いかんという御質問でございますが、三十年度につきましては、とりあえず輸入量を三十五トン、それから国内で生産されましたアヘンの収納量を二・五トン、それから国内の消費量を三十二トン、特別会計ができまして以後でございます。そして来年度への繰り越し量を一〇・五トン、こういう数字を予定いたしております。三十一年度以後の計画につきましては、先ほど主計局次長からお話がありましたが、将来に対する正確な見通しを今立てておりません。来年度の状況に応じまして、栽培の状況なり何なりとにらみ合せまして計画を立てる予定であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/16
-
017・春日一幸
○春日委員 そういたしますと、大体大部分のものは輸入に待っておるということでございますが、将来の計画としては、この輸入を減らして国内生産をふやすというような計画はあるかないか、その点を伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/17
-
018・高田正巳
○高田政府委員 この点は、実は問題のところでございまして、昨年の春に現行のあへん法を御審議いただきます際に、このあへん法の趣旨といたしますところは一九五三年の条約で、わが国のアヘンにつきましては政府が専売をするということで縛られたわけでありまして、その政府の専売ということを規定することと、いま一つは、国内のケシの栽培を終戦直後連合軍司令部によって禁止されておりましたものを解除いたして、特別に政府の許可を得たものについてはケシが栽培できるということに改正をいたした法律なのでございますが、これを御審議願いました際に、外貨の節約云々というようなことを申してもそう大したことはないじゃないか、全部輸入してもいいじゃないか、と申しますのは、ケシの栽培を再開いたしますことによって覚醒剤その他でいろいろと弊害を起しておる際に、これが横流れをしたりどうこうすることによって非常な問題を起すんじゃあるまいかというふうな点も非常に御心配になりまして、この栽培の面積についてはあまり広く急激にふやすということは十分注意してやったらどうだろうというふうな御沸点を受けて、実はこの法律が成立をいたしましたような経緯があるのであります。それで私どもといたしましては、今日におきましては、価格も輸入をいたした方がずっと安いのでございまするし、さような御注意の次第もありましたので、取締りの能力の及ぶ範囲で国内栽培は認めていきたい、あまり急激に栽培面積をふやすということはどうであろうか、今はこういうふうな気持でおる次第でございます。ただそうは申しましても、栽培を許して参りませんと、栽培技術なり、あるいは採種の技術なり、あるいはせっかく戦前育って参りましたわが国に適する優秀なる種子の保存なり、そういうふうなことが絶えてしまいますので、それを維持して、一朝事あるときにはうんと栽培面積が広げられるというような態勢だけは常にとって参りたい、かようなつもりでおりますので、三十年度におきましても、栽培面積はさほど急激に広げるつもりはただいまのところ持っておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/18
-
019・春日一幸
○春日委員 この三十五トンの輸入に要する外貨は、そろばんをやればわかりますが、一年間でどのくらい消費されておりますか。
それから現在二トンですか、国内産の耕作反別数、それから反収は大体どんなものになっておるか、これなんかも伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/19
-
020・高田正巳
○高田政府委員 三十五トンの輸入に予定をいたしております外貸は一億七千七百万円ほどであります。
それから国内生産の反収につきましては、平均一反当りモルヒネの含有量が一・七キロくらいということを予定いたしております。従いまして、金にいたしまして一万二、三千円ということになるかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/20
-
021・松原喜之次
○松原委員長 大橋武夫君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/21
-
022・大橋武夫
○大橋(武)委員 最初に、今まで一般会計でやってきたのを特に今年から特別会計にしなければならぬという特別の理由があったならば伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/22
-
023・正示啓次郎
○正示政府委員 お答え申し上げます。先ほど厚生省の政府委員からお答えいたしましたように、今日アヘンの大部分は輸入に待っておるのでございますが、この輸入されるアヘンの価格と国内生産の価格とが相当の開きがあるのでありますが、これを政府が専売いたしまして売り渡す場合には、どうしてもプール計算をいたしまして、平均しましたところで、大体収支の見合ったところで処分をいたさなければならぬという必要があるわけでありますが、さような場合に、先ほど大蔵政務次官からもお話がありましたが、専売というふうな操作をいたしております場合、この経理を一般会計から区分いたしまして、財政法の規定にございますような特定の歳入をもって特定の歳出に充てる、すなわち特別会計設置の条件を最も正しく備えたものと判断いたしまして、今回これを特別会計にいたした次第であります。そのほかに何ら他意はないわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/23
-
024・大橋武夫
○大橋(武)委員 それでは、今まではなぜ一般会計でやっておられたのでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/24
-
025・正示啓次郎
○正示政府委員 これは先ほどやはり厚生省の政府委員からお答え申し上げました通りに、終戦後に総司令部の指令が出映して、国内生産は一切ストップをかけられたのでありますが、その後独立を回復いたしまして、厚生省当局では、非常の場合の最小限度はどうしても国内において確保しておきたいという御要望がありまして、本年初めて新しくきわめてわずかながら国内生産を見ることになりましたので、その収納と輸入されたものとを一緒に合せまして、本特別会計において経理をいたしまして、これが処分の適正化をはかっていく、かような動機から出ているものでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/25
-
026・大橋武夫
○大橋(武)委員 今年度におきましては、従来一般会計に属する収支をだいぶ政府は特別会計に移しておられるものが多いようであります。このあへん特別会計のほかに、投融資関係とかいろいろあるようでありますが、一体何と何をそういう操作をされましたか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/26
-
027・正示啓次郎
○正示政府委員 お答え申し上げます。本年新しくできます特別会計といたしましては、あへん特別会計がただいまのような仰せの御趣旨からいいまして一つの問題かと思いますが、これはただいま申し上げたような次第でございます。そのほかに投融資の関係は、本年は二百六十二億ということで、前年度よりも一般会計において出すものがむしろふえておるわけでございます。お説の点に関しまして問題かと思いますのは、たばこの専売益金を、一般会計ではなくて交付税及び譲与税特別会計に繰り入れておるという点が一つの問題として御指摘の点かと思いますが、この点につきましては、たびたび申し上げました通り、本来たばこ消費税でありますものを、本年に限りまして、たばこ専売特別地方配付金という形にいたした次第でございますので、これは大橋先生よく御承知の通り、たばこ消費税でありますと地方税でございますので、一般会計には全く関係がございません。地方行政委員会で御審議をいただいております来年度以降のたばこ消費税の中には、この三十億に相当するものをたばこ消費税の形においてやっておるわけであります。しからば三十年度どうしてやらなかったかという点についてでありますが、この点は、実はたばこ消費税自体にいろいろ配分上の問題がございまして、最近やっと地方財政計画が自治庁において策定されたのでございますが、その一番大きな問題は、府県と市町村との間、あるいは富裕団体と交付団体との間の財源の配分の問題にあったのでございますが、これらの点につきまして慎重な検討を要しましたため、また地方税法の改正といろいろ相互に関連がございましたので、本年度はとりあえず専売公社から特別の配付金を出すという形におきまして操作をいたしたのでございますが、三十一年度以降は、たばこ消費税という形に切りかえております。
そのほかに砂糖の益金等がございますが、これはもっぱら全然別の技術的な必要によってやっておることは御承知の通りでございまして、砂糖消費税という形におきまして捕捉ができないような特別の差益金につきまして、暫定的な操作といたしましてやっております。いろいろ御疑問があるかと思いますが、それぞれ申し上げますれば御了解をいただけるものと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/27
-
028・大橋武夫
○大橋(武)委員 そうしますと、そういうものを特別会計に持ってくるのをやめて、従来通り、ないしは本来のやり方通り、つまり現行法に基いていろいろな収入を経理されるとすれば、今年度の一般会計の歳入歳出はどのくらいになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/28
-
029・正示啓次郎
○正示政府委員 重ねての御質問でございますが、本来どうあるべきかという御質問につきましては、実は私どもは、遺憾ながら本来はやはり今申し上げたような経理をいたすべきものかというふうに考えるのであります。その点は、実はさような試算をいたしておらないのでございますが、これはほかの機会にも御質問がございまして、新しいものは別として、三十八年度に現に一般会計で経理しておったものをそのまま一般会計で経理するとすればどういう姿になるのか、事実を事実として資料を提供するようにという御質問が実は最近ございました。この点は、私どももこの事実に従いまして操作をしてみたいと思うのでございますが、これは二十九年度の一兆円予算のときの姿をむしろ二十八年度の姿にもう一度戻して考える。しかし私どもは、二十九年度のときも十分理由のあるやり方をいたしたのでありまして、一般におっしゃるような趣旨では決してないのでございます。たとえば入場税の譲与税のごときにつきましても、これは昔もそういう例はあるのでありまして、配付税でございますが、そのときの先例に照らしましても、決してわざとしたものではないという点は、今もさように考えております。しかし御要求によりましては、少くとも二十八年度に一般会計にあったものを二十九年度、三十年度にもしはずしたとすれば、それをもう一回もとへ戻して試算をしてみろ、そういう御要求の資料に対しましては、私どもは事実を事実として一度試算をしてみたいと思いますが、遺憾ながら本日はちょうど手元に持っておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/29
-
030・大橋武夫
○大橋(武)委員 これは何も資料に基かなくても、正示さんなら暗算ですぐお答えができるだろうと思うのですが、しかしこの問題は大蔵大臣にあらためて伺いたいと思いますので、あへん法が大蔵委員会において審議の終了するまでの間に、委員外あるいは適当な方法によって、私に質問する機会をお与え下さることを委員長にお願いしておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/30
-
031・松原喜之次
○松原委員長 他に御質疑はありませんか。御質疑がなければ、これにて連合審査会を散会いたします。
午前十一時十六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204651X00119550524/31
4. 会議録のPDFを表示
この会議録のPDFを表示します。このリンクからご利用ください。