1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十年五月二十四日(火曜日)
午前十時三十七分開議
出席委員
委員長 宮澤 胤勇君
理事 高橋 禎一君 理事 辻 政信君
理事 江崎 真澄君 理事 森 三樹二君
理事 田原 春次君
大村 清一君 林 唯義君
松岡 松平君 山本 正一君
大坪 保雄君 小金 義照君
田中 正巳君 船田 中君
茜ケ久保重光君 鈴木 義男君
出席国務大臣
厚 生 大 臣 川崎 秀二君
労 働 大 臣 西田 隆男君
建 設 大 臣 竹山祐太郎君
国 務 大 臣 川島正次郎君
委員外の出席者
専 門 員 龜卦川 浩君
専 門 員 小關 紹夫君
専 門 員 安部 三郎君
専 門 員 遠山信一郎君
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五月二十日
委員櫻井奎夫君及び古屋貞雄君辞任につき、そ
の補欠として下川儀太郎君及び渡辺惣蔵君が議
長の指名で委員に選任された。
同月二十一日
委員山本正一君辞任につき、その補欠として河
本敏夫君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十四日
委員河本敏夫君辞任につき、その補欠として山
本正一君が議長の指名で委員に選任された。
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五月二十三日
総理府設置法の一部を改正する法律案(内閣提
出第六四号)
労働省設置法等の一部を改正する法律案(内閣
提出第七三号)
同月二十日
養護教諭の恩給不合理是正に関する請願(首藤
新八君紹介)(第六六四号)
同(渡海元三郎君紹介)(第六六五号)
同(小川半次君紹介)(第七四三号)
恩給法の一部を改正する法律の一部改正等に関
する請願(中山榮一君紹介)(第六六六号)
同(熊谷憲一君紹介)(第七一〇号)
同(有馬英治君紹介)(第七二三号)
同(岸信介君紹介)(第七四二号)
恩給法の一部を改正する法律の一部改正等に関
する請願(横川重次君紹介)(第六六七号)
同(石坂繁君紹介)(第六六八号)
同(有馬英治君紹介)(第七二四号)
恩給額調整に関する請願(今澄勇君紹介)(第
六六九号)
同(永井勝次郎君紹介)(第六七〇号)
同(岡田春夫君紹介)(第六七一号)
同(本名武君紹介)(第六七二号)
元満州国日本人官吏に恩給法適用に関する請願
(保科善四郎君紹介)(第六七三号)
国家公務員に対する寒冷地手当及び石炭手当の
支給に関する法律の一部改正に関する請願(平
田ヒデ君紹介)(第六七四号)
同(三鍋義三君紹介)(第七四七号)
愛知県刈谷市の地域給引上げの請願(伊藤好道
君外一名紹介)(第六七五号)
愛知県蒲郡市の地域給引上げの請願(穗積七郎
君紹介)(第七一二号)
群馬県藤岡市の地域給引上げの請願(栗原俊夫
君紹介)(第七一四号)
愛知県東栄町の地域給指定に関する請願(穂積
七郎君紹介)(第七一三号)
茨城県高萩市の地域給指定に関する請願(大高
康君紹介)(第七二五号)
軍人恩給支給額引上げ等に関する請願(熊谷憲
一君紹介)(第七一一号)
旧軍人関係者の恩給不均衡是正に関する請願(
宮澤胤勇君紹介)(第七四四号)
同(中馬辰猪君紹介)(第七四五号)
青森県下に薪炭手当支給に関する請願(三浦一
雄君紹介)(第七四六号)
同月二十一日
恩給額調整に関する請願(受田新吉君紹介)(
第七八三号)
同(松尾トシ子君紹介)(第八一九号)
同(薄田美朝君紹介)(第八二〇号)
同(田中龍夫君紹介)(第八四八号)
同(正木清君紹介)(第八四九号)
同(芳賀貢君紹介)(第八五〇号)
恩給法の一部を改正する法律の一部改正に関す
る請願(中村時雄君紹介)(第七八四号)
同(田村元君紹介)(第八一八号)
軍人恩給支給額引上げ等に関する請願)(岸信
介君紹介)(第七八五号)
調達庁設置法の一部改正に関する請願(田原春
次君紹介)(第七八七号)
旧軍人関係者の恩給不均衡是正に関する請願(
福田篤泰君紹介)(第八一七号)
養護教諭の恩給不合理是正に関する請願(矢尾
喜三郎君紹介)(第八二一号)
同(小林郁君紹介)(第八二二号)
同(野依秀市君紹介)(第八五一号)
国家公務員に対する寒冷地手当及び石炭手当の
支給に関する法律の一部改正に関する請願(八
田貞義君紹介)(第八二三号)
同(内藤友明君紹介)(第八五三号)
千葉県佐原市の地域給引上げの請願
(田原春次君紹介)(第七八六号)
岐阜県多治見市の地域給引上げの請願(楯兼次
郎君紹介)(第八二四号)
長崎県吉井町の地域給指定に関する請願(石橋
政嗣君紹介)(第八五四号)
恩給法等の改正による戦争未亡人の生活安定に
関する請願(江崎真澄君紹介)(第八五二号)
の審査を本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
連合審査会開会に関する件
厚生省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
出第一四号)
行政機関職員定員法の一部を改正する法律案(
内閣提出第五二号)
建設省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
出第五七号)(予)
労働省設置法等の一部を改正する法律案(内閣
提出第七三号)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204889X00919550524/0
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001・宮澤胤勇
○宮澤委員長 これより会議を開きます。
建設省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を求めます。竹山建設大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204889X00919550524/1
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002・竹山祐太郎
○竹山国務大臣 ただいま議題となりました建設省設置法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
今回の改正は、第一に、住宅対策の拡充強化に伴いまして、宅地問題の解決に積極的に当らねばならぬことは明らかでありまして、このため従来宅地の利用の調整に関する調査及び企画についての事務を住宅局において処理して参ったのでありますが、利用の調整にとどまらず宅地制度そのものにつきまてしも根本的に十分研究いたし、住宅対策の基礎といたしますため所掌事務及び権限の一部を改めたことであります。
第二に、ビルマとの賠償及び経済協力に関する協定が成立いたしまして、今後賠償事務が増大して参りますが、特に今回の賠償には役務賠償を含んでおりますため、建設省所管事務が少くないと想像される次第であります。さらに国交回復が順調に行われるに従い、特に東南アジア方面からは建設事業の引き合いが相当参っておる次第であります。これらの事務を建設省におきまして統一的に総合調整いたしますために、この事務を大臣官房において処理せしめることといたしたことであります。
第三に、建設省所管の統計事務を強化するため、指定統計の実施及び業務統計の総合調整事務を大臣官房におきまして統一的に行わしめることにいたしたことであります。
第四に、受託に関する権限規定を整備いたし、建設省の所管または助成する建設工事と工事施行上密接な関連を有する工事につきましても受託し得ることとし、また受託し得る相手方として住宅金融公庫をも他の公社等と同様に取り扱うことといたしました。さらに建築研究所におきまして建築物、敷地、建築資材について民間では実施困難な調査、試験及び研究については、相手方が民間でありましてもこれを受託し得ることといたしたことであります。
第五に、建設省の所管に属する建設工事用機械につきまして、その貸付などに関する規定を設け、これを明確にしたことであります。
以上がこの法案の概要でありますが、何とぞ慎重御審議の上すみやかに御議決あらんことを切望する次第であります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204889X00919550524/2
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003・宮澤胤勇
○宮澤委員長 次に行政機関職員定員法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を求めます。川島国務大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204889X00919550524/3
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004・川島正次郎
○川島国務大臣 ただいま議題となりました行政機関職員定員法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明いたします。
今回提案いたしました行政機関職員定員法の一部を改正する法律案は、昭和三十年度における各行政機関の事業予定計画に即応して、必要やむを得ない事務の増加に伴う所要の増員を行いますとともに、業務の廃止及び減少に伴う余剰定員の縮減を行いまして、行政機関全般の定員の適正化をはかろうとするものであります。
次に、法律案の内容について申し上げますれば、
第一に、今回の改正によりまして、第二条第一項の表における各行政機関職員の定員の合計六十三万二千三百十三人に対しまして六千三百三十六人の増加を行うとともに、二千三百十七人の縮減を行い、差引四千十九人を増加いたしまして、結局合計六十三万六千三百三十二人といたしました。増員及び減員の内容の詳細につきましては、それぞれ各省庁から御説明いたしますが、そのおもなものについて申し上げますれば、増員のおもなものといたしましては、文部省国立学校の学年進行、学部、学科の増設によるもの七百五十八人、厚生省国立結核療養所及びらい療養所の増床によるもの五百九十六人、郵政省の郵便取扱い業務量及び電話業務量の増加によるもの三千二百七十一人等でありまして、いずれも現業的業務の増加に伴う必要やむを得ないものであります。減員のおもなものといたしましては、大蔵省国税庁のしやし繊維品消費税関係に予定いたしておりました未使用の定員六百八十人、郵政省の電話業務を日本電信電話公社の直轄に移管することに伴うもの四百人、建設省の営繕関係業務量の減少によるもの二百二十人等であります。
なお、奄美群島の復帰に伴い、各行政機関の現地における機関が引き継いだ職員の定員は、従来「奄美群島の復帰に伴う琉球政府の職員の引継の暫定措置等に関する政令」で規定しておりましたが、右の職員の定員に関する限り暫定措置も終了いたしましたので、今回の改正を機としてこの定員七百三十七人を、この法律の定員に合併して規定することといたしました。
第二に、総理府本府、警察庁、大蔵省、文部省、通商産業省及び建設省につきましては、事務の縮小等に若干の期間を必要とするものがありますので、それらの事情を考慮の上必要な員数の定員を、昭和三十年七月一日から一カ月ないし九ヵ月の間、経過的に附則で新定員に附加することといたしました。
第三に、調達庁、文部省及び厚生省の職員であって、昭和二十九年度において決定されました人員整理の年次計画によりまして、昭和三十年度以降同三十二年度にわたる定員の縮減によって整理されるものにつきましては、その実施を一層円滑にするために、整理される職員の申し出に基いてこれを指名いたしまして、定員の外に置くことができることといたしました。この場合、定員の外に置くことができる期間は、十カ月以内で政令で定めることにいたしております。指名された職員は、その期間中職務に従事しませんが、これらの者には本俸、扶養手当及び勤務地手当を支給することとし、かつ、恩給法及び国家公務員等退職手当暫定措置法の適用につきましては、職務に従事するものとみなして取り扱うようにいたしております。
この改正法律は七月一日から施行することといたしておりますが、職員を指名して定員の外に置く関係規定は、公布の日から施行することといたしております。
以上がこの改正法律案の主要なる内容であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204889X00919550524/4
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005・宮澤胤勇
○宮澤委員長 次に労働省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を求めます。西田労働大臣。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204889X00919550524/5
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006・西田隆男
○西田国務大臣 労働省設置法等の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
現下の失業情勢は、いわゆるデフレ経済の進展によりましてすでに相当悪化しておりますが、ここしばらくは、なお、経済正常化の努力を必要とする段階であり、従って一般経済活動の著しい改善は早急に期待できない実情を思いますとき、失業情勢はなお当分の間楽観を許さない状態を持続するものと考えられます。
雇用失業問題の根本的解決をはかりますためには、長期経済計画の推進によりまして経済の拡大均衡をはかり、もってわが国経済の自立達成と雇用の増大を期さなければなりませんが、その過程において生ずる摩擦に対処するためには、総合的な失業対策の樹立、運営が必要となるのでございます。
政府といたしましては、まづ、このような失業情勢に対処して現行失業対策事業のわくの拡大をはかるとともに、新たに特別失業対策事業として建設的な事業を大規模に実施することといたしまして、本年度は、失業対策事業費補助として百六十八億円の予算を計上し、二十二万人の失業者を吸収することといたしたのでございますが、これは昨年に比しまして、金額にして四十九億円、人員にして五万人の増加となるのでございます。なかんずく特別失業対策事業につきましては、これに要する経費として約三十五億円を労働省予算に計上しているのでありますが、この建設的効果をも十分あげうるよう、建設省、運輸省等の関係各省と事業の施行方法について協議の上、当該各省に予算の移しかえを行なって、これを実施することといたしておるのでございます。
さらにこれに加えまして鉱害復旧事業、都市建設道路事業に失業者を吸収する等の措置を講ずることをはじめ、失業対策事業と公共事業、財政投融資対象事業等との総合的計画的運営をはかることが必要でありまして、そのためには労働省と他の経済各省間の緊密な連絡が要請されるのであります。
失業対策事業のわくの拡大は、それ自体これに伴う事務の分量の増加をもたらすものでございますが、さらに政府の施策が真に実効をあげますためには、特に一部を設けまして失業対策事業を計画的に実施するとともに、総合的な失業対策の樹立運営をはかることがぜひとも必要であると考えるのでございます。
従来失業対策の事務は労働省職業安定局失業対策課において所掌して参ったのでございますが、本改正法案の内容は、以上述べました考え方に基きまして労働省設置法の一部を改正して職業安定局に新たに失業対策部を置き、責任ある部長の下に失業対策の実施に遺憾なきを期することとするとともに、これに伴い国家行政組織法の別表の一部を改正しようとするものでございます。
以上提案理由と本法案の概要を御説明いたした次第でありますが、何とぞ御審議の上一日もすみやかに可決あらんことを御願い申し上げる次第であります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204889X00919550524/6
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007・宮澤胤勇
○宮澤委員長 次に厚生省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
その前に念のために一言御報告申し上げておきたいのでありますが、本案は御承知のごとく、去る四月二十五日政府より提出せられ、同日付託になったのでありますが、去る十七日本案五条の改正規定中、六十六として「所掌事務に係る賠償及び国際協力に関する事務を行うこと。」をつけ加える修正をして提出して参ったのであります。よって本案はこの修正されましたものが原案となったわけであります。これについて審査をお願いするわけでございます。念のために御報告しておきます。
それでは政府より提案理由の説明を求めます。川崎厚生大臣。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204889X00919550524/7
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008・川崎秀二
○川崎国務大臣 ただいま議題となりました厚生省設置法の一部を改正する法律案につきましてその提案の理由を御説明申し上げます。
この法律案は厚生省の本省及び付属機関たる栄養研究所の所掌事務について所要の調整を行いますとともに、引揚援護局関係の付属機関及び地方支分部局のあるものを廃止いたしますことを内容としているものでありますが、この法律案に規定しております改正点の第一は、国立栄養研究所の所掌事務を拡充して、食品の栄養効果について委託試験を行い得ることとしようとするものであります。最近、食品の栄養効果について試験を実施してほしいとの要求が集団給食施設等から栄養研究所に持ち込まれることが多いのでありますが、現行の法律ではこれに応じ得る規定を欠いておりますので、この際これに応じ得るための根拠規定を設けようとするものであります。
その第二は、国立療養所に看護婦等の養成所を付置することであります。看護婦の養成はでき得るならば総合病院において行うことが望ましいのでありますが、療養所の病床の増加その他に応じ看護婦を十分に確保いたしますためには、この方法のみでは十分でありませんので、特例の措置として国立療養所に昭和二十六年から看護婦の養成所を事実上設け、看護婦及び准看護婦の養成を行い現在に至っている次第でありますが、別段の支障が認められませんので、この際これを法律上も明確に規定しようとするものであります。
その第三は、援護所及び舞鶴地方復員部を廃止しようとすることであります。海外からの引き揚げが終末に近づきつつある現況と、旧陸海軍の復員に関する事務が次第に縮減して参りました現況にかんがみ、これらの機関は独立の機関として存置する必要がないと認められるに至りましたので、これを廃止しようとするものであります。
その第四は、厚生省の本省の権限に若干の調整を行いますことであります。これは所掌事務にかかる賠償及び国際協力に関する事務を行うための根拠規定を設けようとするものであります。
以上がこの法律案を提案いたしました理由であります。
何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204889X00919550524/8
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009・宮澤胤勇
○宮澤委員長 以上四案に対する質疑は後日に譲ります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204889X00919550524/9
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010・宮澤胤勇
○宮澤委員長 この際お諮りいたします。本委員会において審議中の経済審議庁設置法の一部を改正する法律案に対し、商工委員会より、会計検査院法の一部を改正する法律案に対し、決算委員会より、それぞれ連合審査会開会の要求の申し入れをいたして参りましたが、これを承諾するに御異議ありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204889X00919550524/10
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011・宮澤胤勇
○宮澤委員長 なければさよう決します。なお開会の時日につきましては委員長に御一任を願います。
本日はこれにて散会いたします。次会は公報をもってお知らせいたします。
午前十時五十五分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102204889X00919550524/11
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