1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十年七月二十七日(水曜日)
午後二時二十一分開会
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委員の異動
七月二十六日委員小林孝平君辞任につ
き、その補欠として三橋八次郎君を議
長において指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 瀧井治三郎君
理事
左藤 義詮君
柏木 庫治君
永岡 光治君
三木 治朗君
委員
西川彌平治君
島津 忠彦君
津島 壽一君
野田 俊作君
久保 等君
八木 秀次君
八木 幸吉君
事務局側
常任委員会専門
員 勝矢 和三君
常任委員会専門
員 柏原 榮一君
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本日の会議に付した案件
○日本放送協会昭和二十八年度財産目
録、貸借対照表及び損益計算書並び
にこれに関する説明書(内閣提出)
○本委員会の運営に関する件
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001・瀧井治三郎
○委員長(瀧井治三郎君) 逓信委員会を開会いたします。
まず、日本放送協会昭和二十八年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書を議題といたします。
前回に引き続き質疑をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/1
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002・久保等
○久保等君 議事進行について。今の委員長の案件ですが、先ほどもちょっと懇談会式にお話し合いの中で、例の公社法の一部を改正する法律案の案件について本日どう扱われるのか、この点委員長どんなふうにお考えになっているのでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/2
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003・瀧井治三郎
○委員長(瀧井治三郎君) 委員長といたしましては、皆さん委員さんの総意を結集して、なるべく多数の方の御意見に従うて円満にまとめていきたいという熱意を持っております。それ以外に委員長の権限においてこうするという考えは現在のところ持っておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/3
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004・久保等
○久保等君 ですから、きょうの委員長のお話しの中には、議題としてNHKの決意報告の案件だけを載せられたようですが、私はだからそういう議事の……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/4
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005・瀧井治三郎
○委員長(瀧井治三郎君) これはごく簡単と思って何したのですが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/5
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006・久保等
○久保等君 簡単であるとかないとか言っても、それこそこれは審議してみなければ、果して簡単なのかどうかわからない。従って私は議事の進行は、従来からの進行の経過をお考えになって、その順序に従って御審議を願うことが必要だと思うのです。特別に何か順序を変えて審議をせられるのであれば、私はやはり十分に理事会なり何なりで議事の進行についてお打ち合せになった上で、この案件についてはかりに三十分なら三十分、あるいは一時間なら一時間程度で審議は終るだろう、従ってこの問題をまず最初にやるとか何とかいうお話し合いの上でそういう議事の進行をせられることには私はもちろん異存はありませんけれども、ただ劈頭からNHKの決算報告だけについて何かやられるようなお話でありますと、その後の議事の進行はどんなふうに御予定になっておりますか、全然かいもく見当がつかぬので、委員長にその点お伺いしているのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/6
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007・瀧井治三郎
○委員長(瀧井治三郎君) 別に深い考えはありません。本会議が終るまでにここに参りまして、関係者の御出席を見たところが、NHKの放送協会の方は全部そろっておる、ほかの方は見えておらぬし、連絡が不十分だというような委員部なり専門員の話でありました。先生方おそろいになれば、それでは放送協会の方が関係者がそろうておられるから、また問題も比較的簡単だから、これから取り上げようという程度で、別に深い考えはありません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/7
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008・久保等
○久保等君 きょう二十七日なんですが、そうするときょうの二十七日という日は、この前一度理事会をお持ちになったときに、少くとも公社法の一部改正法律案に対しての議事の取扱いについて大体の申し合せを私はしておったと思う。そこで本日いろいろ予定もございますから、私は十分な審議ができないであろうということはもちろん十分承知いたしておりますが、この前の理事会で少くとも二十七日あたりに討論採決をやろうではないかという申し合せもあったことから考えますると、私は単にこの席上に政府なりあるいは関係の答弁者が出ておる、出ておらないという問題以外に、やはりこの委員会に出されている法律案そのものを一体どう取り運んで参るかという問題は、少くとも委員長が御承知のように、非常にむずかしい問題とお考えになられればなられるほど、私はやはり当委員会において十分お打合せになり、あるいは委員会での御発言なりを願って、一つ進め方についてのお話し合いをされておくことが非常に重要じゃないかと思うのです。そういう点でちょっと私委員長がその重要な問題についての議事をきょうどうお運びになる御予定なのか、全然触れておられないので、私は質問しているわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/8
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009・瀧井治三郎
○委員長(瀧井治三郎君) 実はけさ九時五十分から理事会を開きまして、そうして出席の理事の意見を徴したのであります。その結果、まだ相当質問も意見も残っているので、とにかく質疑を続行したいという御希望が強いのです。しかし、きょうは本会議もありますし、何時に終るかどうかという見通しもつかない、かような関係だから……。しかし日も迫っておりますし、本会議が終ればいずれからでも一つとにかく委員会を開くという熱意に燃えてやったのですが、その結果この放送協会の関係者が見えておったものですから、それに飛びついてこれを議題に供したというだけで、深い考えはございません。先の久保さんの御意見に従いまして、これが終りましたら、あるいはあとで一つ日本電々の一部改正法案につきまして皆さま方の御意見を十分拝聴してそうして委員の総意に従ってまとめていきたいと考えております。よろしくどうぞお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/9
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010・柏木庫治
○柏木庫治君 今の久保委員の受け取り方と私の受け取り方は違うのですが、十九日の前に委員会があって、ほぼ議案の運び方を聞いたときに、十九日に例の参考人の話を聞いて、それから二十一日、二十六日、二十七日といけば大方見通しがつくだろうというてそれをきめた。ところが十九日と二十一日のあの二日で私どもは新らしいものをたくさん知識も得、欠陥もあの二日によってわかったのであります。大方二十七日に結論にゆくのじゃないかという希望は、それはもう話し合ったので、そういう希望を皆が持ったということであって、何もきまったことじゃ一つもないのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/10
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011・瀧井治三郎
○委員長(瀧井治三郎君) つまり希望といいますか、予定といいますか、そういうような心がまえでいこうじゃないかという話をいたしましたので、ところが政府の、提案者の説明を聞いたところが、それで大多数の先生方について相当お考えが変ってきたようにもうかがわれますので、一つ十分慎重に御審議を願いたいという考えをもって今日までやって参りましたのですが、どうも先生の御出席があまり芳しくありませんので、だいぶ思うように参らぬのは遺憾でございますが、よろしくどうぞお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/11
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012・左藤義詮
○左藤義詮君 どうぞ進めて下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/12
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013・瀧井治三郎
○委員長(瀧井治三郎君) それでは日本放送協会の議題につきましてどうぞ御質疑がおありの方は順次御質問を願います。
ちょっと速記をとめて。
午後二時二十八分速記中止
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午後二時四十六分速記開始発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/13
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014・瀧井治三郎
○委員長(瀧井治三郎君) 速記を始めて。別に質疑がなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/14
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015・瀧井治三郎
○委員長(瀧井治三郎君) 御異議ないものと認めます。
それではこれより討論に入ります。御意見をお述べの際には、本件についてはいかに議決すべきかを明らかにしてお述べを願います。なお、従来の例といたしましては、すべて異議がないと議決せられております。それでは御意見をお述べ願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/15
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016・八木幸吉
○八木幸吉君 日本放送協会昭和二十八年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書、本案につきましては以下私の読みますように警告を付して議決せられんことを提案いたします。
朗読いたします。
日本放送協会昭和二十八年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書は左記を除き異議がない。
記
財団法人ラジオ・サービス・センターの建築物は、本来、日本放送協会において建設すべきものであったにもかかわらず、ラジオ・サービス・センターに建設せしめたのは適切な措置と認めることができない。かつまた日本放送協会とラジオ・サービス・センターとの賃貸借契約における契約条件は妥当なものと認めがたい。よって日本放送協会はすみやかに予算措置を講じ、右建物を買い取るべきである。
以上であります。
簡単にこの案の御説明を申し上げたいと思いますが、元来このラジオ・センターの建物の使用坪数の六五%はNHKがお使いになっておるのでありまして、従いましてこの建物はNHKの所有しておりまする五百七十一坪の敷地の上に建てておられるわけでありますから、本来ならば使用の目的から申しましても、またその使用坪数から申しましても、敷地の関係から申しましても、NHKが建てるべきものであったと思います。ことに保証金の名目をもちまして、一億三千五百万円の建設費の中で、その六十数パーセントを占めておりまする八千五百万円という金はNHKから出しておられるのでありますから、なおさらのこと、これは当然NHKが建てるべきであったと思います。この建設主であるところの財団法人ラジオ・サービス・センターは、NHK交響楽団が千八百十万円、日本放送出版協会が五百十二万円金を出しておりますから、建設主のラジオ・サービス・センターは二千八百万円を銀行筋から借りてきて出資をいたしておる、こういう状態になっておりますので、これは自分の方でお建てにならなかったということが適切でなかったということをまず第一にあげたわけであります。
それから第二のラジオ・サービス・センターと日本放送協会との賃貸借契約が妥当でなかったという意味は、ただいま申し上げました八千五百万円の保証金が無利子であるということと、年に千八百万円の家賃をお払いになっておるわけであります。もっともこの家賃の中には管理費も含まれておるわけでありますが、光熱費とか人件費等、年に約五百数十万円使っておるうちで、その六割五分に当ります金は三百万円でありますから、かりにそれは同じ金が要るといたしましても、やはり家賃は千五百万円ずつ毎年払っておる。八千五百万円の保証金の利子を六分と見れば、ざっと五百万円でありますから、二千万円近い家賃を払っておるわけであります。そうしてその結果が十五年間に結局この一億三千五百万円の建物をすっかりラジオ・センターに提供してしまう。しかもラジオ・センターは自分の借金の二千七百万円も利子ともにその家賃の中から払い得ると、こういう契約は、まことにNHKの立場としてはあまりにラジオ・センターに必要以上の利益を供与した、こういう契約であると思われるのであります。この点につきましては会計検査院からも同趣旨の注意が本年の一月の二十日に日本放送協会の会長あてに出ておるわけでありまして、従ってこの点も私は今の議決の中に加えたわけであります。
そこで日本放送協会にお願いしたいことは、すでに八千五百万円の保証金もありますし、また家賃も当然払わなければならぬのでありますから、一日もすみやかにあるいは三十年度の補正予算を組むなり、三十一年度の新規予算において措置されるなりして、この建物を買い取るように、一刻も早くその手段をおとりになるようにということを強くこの条件の中に差し加えたわけであります。
はなはだ簡単でありますが、一応これで説明を終らせていただきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/16
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017・瀧井治三郎
○委員長(瀧井治三郎君) 他に御発言はございませんか。——別に御発言もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/17
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018・瀧井治三郎
○委員長(瀧井治三郎君) 御異議ないものと認めます。
それではこれより採決を行います。八木君御提案の議決案を問題に供します。八木君御提案の議決案に御賛成の方の挙手をお願いいたします。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/18
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019・瀧井治三郎
○委員長(瀧井治三郎君) 全員賛成と認めます。よって本件は八木君提案の議決案通り議決いたしました。
なお、本院規則第百四条による本会議における口頭報告の内容、第七十二条により議長に提出する報告書の作成、その他直後の手続につきましては、慣例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/19
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020・瀧井治三郎
○委員長(瀧井治三郎君) 異議ないものと認めます。
それから報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますので、順次御署名をお願いいたします。
多数意見者署名
左藤 義詮 柏木 庫治
永岡 光治 三木 治朗
西川彌平治 島津 忠彦
津島 壽一 野田 俊作
久保 等 八木 秀次
八木 幸吉発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/20
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021・瀧井治三郎
○委員長(瀧井治三郎君) 速記をとめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214816X01619550727/21
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022・瀧井治三郎
○委員長(瀧井治三郎君) 速記を始め
て。
それでは本日はこれをもって散会いたします。
午後三時四分散会
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