1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十一年三月二十七日(火曜日)
午前十時三十七分開議
出席小委員
小委員長 園田 直君
荻野 豊平君 池田 禎治君
小牧 次生君
小委員外の出席者
国立国会図書館
長 金森徳次郎君
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一月二十日
小委員中村英男君昭和三十年十二月二十三日委
員辞任につき、その補欠として小牧次生君が委
員長の指名で小委員に選任された。
三月二十六日
小委員鹿野彦吉君同月十五日委員辞任につき、
その補欠として内田常雄君が委員長の指名で小
委員に選任された。
同 日
荻野豊平君同月十三日委員辞任につき、委員長
の指名で小委員に補欠選任された。
同 日
坊秀男君同月十五日委員辞任につき、委員長の
指名で小委員に補欠選任された。
同 日
渡辺惣蔵君同月二十三日委員辞任につき、委員
長の指名で小委員に補欠選任された。
三月二十七日
小委員渡辺惣蔵君同日小委員辞任につき、その
補欠として池田禎治君が委員長の指名で小委員
に選任された。
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本日の会議に付した案件
国立国会図書館法の規定により行政各部門に置
かれる支部図書館及びその職員に関する法律の
一部を改正する法律案
国立国会図書館組織規程の一部を改正する規程
案
国立国会図書館職員定員規程の一部を改正する
規程案
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/0
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001・園田直
○園田小委員長 それでは開会いたします。
きょうお集まり願いましたのは、去る二十日に、国会図書館長金森徳次郎君より議院運営委員長椎熊三郎君にあてて、規程制定の承認を求める件として、ただいまお手元に配付いたしてありまする二つの規程案の承認を求めて参りましたので、これについて御協議を願うとともに、これと関連ある法律の改正案起草について御相談いただくわけであります。まずこれらの諸点につきまして、図書館側の説明を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/1
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002・金森徳次郎
○金森国会図書館長 ただいまお願いしておりまする案件は、規程の方では二つございます。その一つは、図書館の組織規程の改正でありまして、支部図書館を二つ設けたり、いろいろいたしておりますが、少しく個別的に御説明申し上げますと、まず支部図書館を新しく二つ設けることにしております。それで、その名前を組織規程の中に入れるということになっております。あちらこちらに名前がまざっておって、わかりにくいようでございますが、これは規程を書くときにこうなったのでありまして、実質は非常に簡単なものであります。それはあとで申し上げます。
それにもう一つの改正は、支部上野図書館を本館の組織規程の中に一緒にするという件も加わっておるのです。
先ほど申しました新しく設置する二つの支部図書館と申しますのは、警察庁と防衛庁とに設置いたすものでございまして、警察庁の方は警察行政関係の資料を主としておりまして、その資料は現在のところまだたくさんもございませんので、千余冊ということになっておりますが、将来具体的な増強計画をもって、警察庁内の図書も行く行くはすべて統合的な運営をいたしたいという希望を持っております。
それから防衛庁の方は、内外の国防、軍事に関する資料を主として集めておるのでございまして、現在の所蔵数は二千五百冊くらいになっております。三月に霞ケ関の新しい庁舎に防衛庁が移りますのと、そのほか陸海空の各幕僚監部、それから内部部局のほか、調達実施本部、建設本部というところの各図書室も統合いたしまして、そして一元的に運用されることになるわけであります。それでこの二つの図書室を、今後四月一日から支部図書館といたしまして、全体の系統に属せしめるというのでありまして、これは当該部局かりの申請書に基いて、かように考えを進めたわけであります。
それからまた、経済審議庁の図書館は、これは前からもとより続いてでさておりますけれども、しかし名が途中で経済企画庁図書館というふうに改まって変更いたしましたので、そこでてれに応じまして名前を変えるというとにして、この中に字をはっきり書きましたが、実際は少しも増減してはいないのであります。
それから次に、上野の図書館の方でざいますが、これは国会図書館の本館との間には、従来多少の沿革もございまして、規則を別々に作っておったりであります。この図書館ができます早々のこととして、一応なるべく現状に近い形で、別の規則を作っておりました。従ってそれにつきましては上野の組織規程というものがあったのであります。ところが、こういうふうに別別に規定をいたしておきますと、いろいろ図書館奉仕をいたしまする上に当っての、理屈の上では別に支障が起るわけではございませんけれども、事実複雑な考え方が進んで参りまして、適切を期しがたいのでありますし、将来いよいよ図書館の本館の建築ができますれば、もっと具体的にくっつけまして、一元的な運営をしなければならことになるのでありますが、突然そういう体制に切りかえるのではなく、今からだんだんと姿を整えて、実やりますときには、すぐになだらかに動いていくようにしたいというような気持を持っておりまして、そこで組織規程を一本化するという建前にいたしました。しかし、主たるものは、ただ規則を整えたというだけでありまして、それから起りまする実際上の円滑を期するということは、結局反射作用のような意味を持っておるのでございます。そこでこのために、この改正案におきまして、支部上野図書館も支部図書館の列挙中に入れまして、それから兄九条の二として、上野図書館に関しまする規程を一条作ったわけでございます。
そこで少し差し出がましいことになりますが、今日別にこの法律で、国立出会図書館法の規定により行政各部門に置かれる支部図書館及びその職員に因する法律の一部を改正する法律案という名前のものがお手元に出ておると存じておりますけれども、この法律の改正案が、今申し上げましたものと密風な関連をしておるのであります。この法律の中に、今申しました二つの支部図書館を加えまして、それから従来法制局と工業技術院の支部図書館、この二つが昭和二十八年のころにできまして、そのまま規定の方で御承認を願っておるのでありますが、法律を改正しなくても実際上支障がなかったために、そのままに打ち過ぎております。そこで今回この機会に、はっきりその二つの、法制局と工業技術院に付属する支部図書館を法律の明文の中に書くということが、この法律案の主眼でございます。
ところでここに一つ、小さいことではございますが、規定を置く必要の起りましたのは、従来それらの支部図書館の職員を任命いたしますには、その部局の職員が任命せられておるのでございます。しかし防衛庁の職員は、その服務等が、一般の国家公務員法によっておりませんで、自衛隊法によることになっておりますので、そこで今までの法律の案文だけでは少しく調子が整わないことになります。そこでその防衛庁の職員につきましても、国家公務員法によらずして、自衛隊法によるというふうに読みかえる規定を設けております。これは実際は手続の上の技術的な規定であるにすぎません。
以上で、支部図書館のできまする点については御説明を申し上げました。
ところでもう一つ、この議案の中に規程の改正がございます。それは国立国会図書館職員定員規程の一部を改正する規程という案でございます。これは何を言っておるかと申しますと、中が三つばかりに分れておりまして、それから案文の書き方が技術的にちょっとごてごてしておりますので、おわかりにくいかと思いますが、要するに中身は非常に簡単なものであります。ここに付属の資料として添えております表が一つございまして、国立国会図書館定員一覧表というのがございます。この表について御説明を申し上げますと、この定員規程の改正の趣旨が比較的簡単にわかることと存じます。この大きい点としては、今回予算によりまして、国会図書館に新しく十四人の職員が増員されることに進んでおるという点でございます。それは調査員が十四名ふえることでございまして、その実体は、従来からいろいろ予算のときに、国会側の御研究を願ったことでございまして、詳しくは説明を申し上げませんが、この規程の中で、調査員十四人増加するということが一つの趣旨でございます。つまり現在七十一人ございますのを改正して八十五人にする、これが一つの趣旨でございます。それから次の趣旨は、上野図書館を規程の上で一つの規程に統一をいたしましたので、本館の職員と上野の職員と、組織上一つの規程に掲げるということが適当になって参りまして、そこで数は一つも違いませんけれども、ただ両方を合体した数に改めまして、職員の数がふえております。これはただ規程を整備するというだけの意味でございまして、増員をしておるわけではございません。それから第三にございます点は、これは部局の職員にはいろいろな名称がございまして、ここで問題になりますのは主事補という職員でございますが、この主事補という職員は、予算は違いませんけれども、実際の取扱いにおきまして、幾分低い職員になっております。その低い職員であるということは、実際に業務をいたします上に必ずしも都合のいいものではございませんで、やはりそれをある程度まで、その能力や資格に応じまして、一般の職員と同じような名前の地位に置くということが好ましいのでございますから、そこで主事補十八人を減らしまして、主事十八人を増加することにいたしました。つまり名前の上で振りかえたということになります。そこでこの主事補の職員は、別の内部の規定でできておりますので、今回の改正の中には、これに振りかえられる数字が出てはおりませんけれども、すでに予算はきちんとある職員でございまして、さしあたり予算を増額することなくして名称を変えるということが、今回のこの改正の趣旨であります。だから、以上三つの理由、すなわち十四人増員という調査員の問題と、それから上野図書館の規程を合体化させるために数字を統合したこと、それから主事補を若干名主事に振りかえたこと、こういう点でございまして、かくすることによりまして、いろいろと図書館のサービスが円滑に、また能率的に進行できることと存じております。
以上が私の説明でございますが、何とぞよろしく御承認をお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/2
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003・園田直
○園田小委員長 何か御発言はございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/3
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004・池田禎治
○池田(禎)小委員 この主事補というのは、ただ名前だけを変えたのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/4
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005・金森徳次郎
○金森国会図書館長 名前を主事に変えたのであって、それが名前を変えたということは、やはり幾分地位が高くなったということになるわけであります。けれども、予算は同じ予算でやっております。それから俸給も、さしあたり増加するものではございませんので、ただ名前をよくして、気持よくなり、責任意識も高まる、こういうことになろうかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/5
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006・池田禎治
○池田(禎)小委員 まあ人をよくするのには反対しませんけれども、ただ役人のとる道は、予算はふえません、機構も変りません、しかし、どうかよろしくというのだ。結局、その次に何がくるかということは、わかり切っておるけれども……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/6
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007・金森徳次郎
○金森国会図書館長 私どもそうは悪意を持っておりませんが、実際大学卒業とか、昔なら専門学校卒業とか、そういう人で要部を固めておりまして、大部分そういう人であるにかかわらず、やはり主事補と申しますと、雇員、傭員、こういうたぐいになっておりますので、何か気持の上におもしろくない気がいたしまして、予算の方はこれは大蔵省で実質的に押えておりまして、当分思うようになりませんけれども、あまり悪意を持っておるわけではないのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/7
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008・池田禎治
○池田(禎)小委員 悪意を持ったところで、この程度のことなら……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/8
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009・金森徳次郎
○金森国会図書館長 それはそうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/9
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010・園田直
○園田小委員長 何かほかにございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/10
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011・荻野豊平
○荻野小委員 結論を伺いますが、結局上野の図書館を合併といいますか、一つにするというのだから、職員の定数には別に変りはない。従って予算措置等についても何ら影響はない。こういうお話と今伺いました。そこでなお増員十四名というのがあるのですが、これは直接にあらためて十四人増員するということになるかどうか、これを伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/11
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012・金森徳次郎
○金森国会図書館長 その調査員のところで十四人ふえております。これは新しくふえたのでございまして、この理由は、昨年国会の方で専門員を多数おやめになりまして、そのうちの一部分を国会図書館の方に設置せられております、言いかえますと、国会の方の専門員を少くして、約三分の一だけ国会図書館の方に移しかえられた、こういう形になっております。その当時の話し合いによりまして、頭ばかりいただいても、胸とか腹とか、現実の仕事をする人がいただけなくては、実際人材の運用に非常に不完全であるということで、両院の方で非常に御同情下さいまして、いろいろ予算の不足しておる折柄、調査員十四人を国会図書館に増員しよう。こういう御方針でお進みになりました。これは結局新しく設置せられますが、昨年移しかえられました国会両院側の従来の専門調査員と歩調をそろえて調査の充実をはかる、こういうふうな職員でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/12
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013・荻野豊平
○荻野小委員 そうすると、振りかえになるのであって、別に予算措置上には大した影響はないわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/13
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014・金森徳次郎
○金森国会図書館長 これは形式的には今度の予算でふえております。けれども、昨年から国会側で専門員を移しかえられたのですから、あれを考え合せると、実質的にはふえていないということになります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/14
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015・荻野豊平
○荻野小委員 わかりました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/15
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016・園田直
○園田小委員長 ほかに何かございませんか。——それでは国立国会図書館組織規程の一部を改正する規程案、国立国会図書館職員定員規程の一部を改正する規程案の両件は、いずれも図書館長の申し出の通り、議院運営委員会において承認すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/16
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017・園田直
○園田小委員長 御異議なければ、さよう決しました。次に、国立国会図書館法の規程により行政各部門に置かれる支部図書館及びその職員に関する法律の一部を改正する法律家につきましては、お手元に配付の案を小委員会の案と決し、これを委員会に報告するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404040X00219560327/17
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018・園田直
○園田小委員長 御異議なければ、さよう決しました。
御協議いただく件は以上でありますが、なお小委員長より、本日の委員会にこれらの結果を報告いたすことになりますけれども、その報告については、小委員長に御一任願いたいと考えます。
本日はこれにて散会いたします。
午前十時五十八分散会
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