1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十一年四月二十四日(火曜日)
午後二時八分開議
出席委員
委員長 佐々木秀世君
理事 大坪 保雄君 理事 中川 俊思君
理事 野澤 清人君 理事 岡 良一君
理事 滝井 義高君
植村 武一君 小川 半次君
草野一郎平君 熊谷 憲一君
小島 徹三君 田中 正巳君
田子 一民君 仲川房次郎君
八田 貞義君 古川 丈吉君
岡本 隆一君 栗原 俊夫君
八木 一男君 山口シヅエ君
出席政府委員
厚生政務次官 山下 春江君
厚生事務官
(大臣官房総務
課長) 小山進次郎君
厚 生 技 官
(公衆衛生局
長) 山口 正義君
委員外の出席者
専 門 員 川井 章知君
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四月二十四日
委員久野忠治君辞任につき、その補欠として小
川半次君が議長の指名で委員に選任された。
同日
理事岡良一君同月七日委員辞任につき、その補
欠として同君が理事に当選した。
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本日の会議に付した案件
理事の互選
身体障害者福祉法の一部を改正する法律案(内
閣提出第一一五号)
性病予防法等の一部を改正する法律案(内閣提
出第一一六号)
母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改
正する法律案(内閣提出第一一九号)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/0
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001・佐々木秀世
○佐々木委員長 これより会議を開きます。
まず理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。去る七日理事の岡良一君が委員を辞任されましたのに伴い、理事に欠員を生じておりますので、その補欠選任を行わねばなりませんが、委員長より指名するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/1
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002・佐々木秀世
○佐々木委員長 御異議なしと認め、岡良一君を理事に指名いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/2
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003・佐々木秀世
○佐々木委員長 次に、身体障害者福祉法等の一部を改正する法律案、性病予防法等の一部を改正する法律案及び母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案の三案を一括議題とし、質疑に入ります。
発言の通告がありますので、順次これを許します。八田貞義君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/3
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004・八田貞義
○八田委員 まず身体障害者福祉法の方につきまして二、三質問いたしたいと思います。
まず身体障害者の現在までの実数をお知らせいただきたいのと、さらにまた、この実数に対しまして障害手帳の交付者が現在まで何人になっておるか、これをお知らせ願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/4
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005・小山進次郎
○小山政府委員 昨年末の調査の結果によりますと、身体障害者として考えられるような人々の数は、およそ六十五万人ということになっております。このうち手帳の交付を受けた人は四十七万九千人程度ということになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/5
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006・八田貞義
○八田委員 今お知らせいただきました数字ございますが、この数字をもととして考えますと、現在実態の把握が不十分だというようなことが考えられてくるわけであります。というのは今の数字で申しますと、現在なお保護更生の措置を受ける対象者が相当にある、こう推定できるのでありますが、一体こういった今お知らせ願った数字以外に、保護更生の指導を受けなければならぬ対象者に対して、今後どのような対策を立てて実態把握をされるか、それについて一つお知らせ願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/6
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007・小山進次郎
○小山政府委員 身体障害者の実数がどのくらいかという問題は仰せのように非常に把握のむずかしい問題でございまして、昭和二十四年ごろからこの実数の把握にはいろいろの調査をして努めて参っておるのでございます。昭和二十四年ごろの推計ではこれがあるいは八十万と称せられ、あるいは七十万と称せられておりまして、いろいろの意見があったわけでございますけれども、昭和二十九年度に一回徹底的に調べてみようじゃないかということで調べました数がただいま申し上げました数でございます。ところで問題はどういう方法で調べるかということでございますけれども、これはなかなかむずかしい問題でございまして、実際にやります場合に、地方には今なお自分のところに身体障害者がいるということを非常に気にする習慣等もございまして、単純に届け出等をしてもらうとかあるいは申告をしてもらうということだけではつかみかねるのが相当あるのでございます。勢い福祉事務所を中心にしていろいろ調べてみるとか、あるいは民生委員の方々の御協力を煩わして調べてみるというような方法をとりますために、調査が一本の筋できちんと漏れのないような工合にいきかねる。いろいろの口を通じて調べますために把握するルートは多うございますけれども、その間全然漏れがないとは言い切れない実情もございまして、確かにおっしゃるようにこの六十五万という数字が正確な数字とは申し上げかねるのでございますが、大体この方面の仕事を長くやっております方々の達観から申しまして、まあこの前後だろうというのが現在のところ一応の定説だということになっております。こういう人々の福祉のために一番大切なことは、先ほど申しました実数と手帳を交付された人々との間にある程度の違いがあることはそれだけ援護の手が及んでいないということを端的に物語るものでありますので、何といってもまず第一段階としてこういう人々がすべて手帳の交付を受けるようになっていただくことが必要なことでございますので、格別新しい方法はございませんけれども、福祉事務所あるいは民生委員というような諸機関の協力によりまして努めて福祉手帳を受けてもらう、その上できめられたいろいろの福祉の措置を浸透させていくようにするというようなことで現在努力しているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/7
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008・八田貞義
○八田委員 今お話があったんですが、六十五万の身体障害者数がつかまっておって、手帳交付が四十七万でございますね。これは今後において社会福祉事務所を通してこの開きを縮めていきたい、こういうような御答弁をいただきました。今後ともこの方面について特段の努力をお願いいたしたいのでございます。
それから一体この実態をどうして把握するかということにつきまして、今御答弁の中では、中途の障害者に対しては今のような民生委員とか社会福祉事務所を通して中途障害者をつかむということはこれはできるかもしれませんが、もう一つ方法として先天的障害者に対して助産婦の手を通じてこれを登録するとか、あるいは届け出を義務化するというような方法もあると考えられるわけであります。ですからどうか一つ実態把握ということが身体障害者の場合に一番大切な問題でございますので、先天的の障害者に対する対策、中途障害者に対する対策、この二つに分けて十分なる努力をお願いいたしたいのでございます。
それからもう一つお伺いいたしたいのは、更生医療の給付問題でございます。これはまだ徹底していない関係もあるかもしれませんが、今までの数字ではあまりにも少いように考えられます。今後この更生医療の給付ということにつきましては拡充されるお考えがあるかどうか、これは性質上審査とは違いまして、予算の範囲内で行う権限規定というふうに承知しておりますが、今後この方面に対する拡充策、これについてお知らせ願いたいのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/8
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009・小山進次郎
○小山政府委員 身体障害者の中で生まれながらに身体障害を背負っておる人々の把握の仕方につきましては先生のおっしゃる通りでございます。助産婦なり、あるいは保健所というものを通じて把握していく、それから特にこういう人々の場合は先ほど申し上げました親が身体障害児であるということを恥じるために発見が非常におくれる、それが勢いそういう人たちの更生のために障害になるというような事情もありますので、先生がおっしゃいましたような方法を活発にやっていくように今後も努めたいと思います。
それから更生医療の問題につきましては手元に数字を持ち合せておりませんけれども、傾向から申しますと、実は身体障害者福祉法に基く更生医療というのは予算に計上されただけのものはすべて行われておるのであります。問題はそれで十分かどうかということでありますが、どうもいろいろのところから訴えられる声を聞きますと、それだけではどうも十分じゃないというような判断をせざるを得ないようなところがあるのであります。これに比べまして旧軍人である人々に対して行われますところの戦傷病者戦没者遺族等援護法に基く更生医療の方は実は予算に対して実施されるものが少い。言いかえれば、どうも当初見込んだほど更生医療を施すのに適応した人々が現存しないのじゃないかと思われるような事情もうかがわれておりますので、これらの点はさらに実態をよく把握するように努めまして、両者の間に現在のところ彼此流用することは認められておりませんけれども、明年度からはもう少し実態に即した予算の配分を考えまして、この方面の措置を進めていくというふうにいたしたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/9
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010・八田貞義
○八田委員 今数字のお持ち合せがないようでございますからあとでよろしゅうございます。ただ更生医療の実施状況につきまして調査された資料を御提出願いたいと思います。
それから身体障害者福祉法においてもう一つ問題となる点は、更生計画に対して人員、施設の不備という点が考えられて参ります。というのは、この更生計画にあずかる一般病院、総合病院において更生のスタッフと設備が非常に乏しいということが、この身体障害者に対する制度として一番問題点となるものと考えられます。そこで整形外科の専門医が現在日本には非常に少いのでございますが、一体どれくらいの整形外科医と称する専門医がわが日本におるか。これと身体障害者の更生計画とマッチさせるためには、どれくらいの専門医をこれからふやしていかなければならぬか、それに対する対策を何かお考えになっておるのかどうか、これについてお知らせを願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/10
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011・小山進次郎
○小山政府委員 いずれも問題としては非常にむずかしい問題でございまして、その方面はいずれも手薄が感じられている問題でございますが、手元に数字を持ち合せておりませんので、先ほどおっしゃいました更生医療の実施状況とともに次会に数字をもって報告さしていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/11
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012・八田貞義
○八田委員 それから更生援護施設についてお伺いいたしたいのでありますが、点字の問題でございます。点字ライブラリーは、今わが国内においてどれくらい施設されましたか。また点字印刷書、こういったものに対して国として援助を与えなければならぬと思うのでございますが、点字印刷書というものは私企業経営にまかされておって、国でこれを経営するというような面がないようでございますが、一体点字印刷書に対して国として補助を与えていこうというお考えがあるかどうか、お知らせ願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/12
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013・小山進次郎
○小山政府委員 点字図書館は現在わが日本にはまだ二カ所しかないのでございまして、非常に手薄を感じられているのでございます。お話のようにこの点字図書館を充実して参りますことと、さらにここで適当な点字図書を作りまして、いわば在宅の失明者に配るという道を開いて参りますことが、失明者に対する更生援護の上からいって非常に必要なことでございますので、今後の失明者対策の一つの問題としてかねがね検討しているのでございます。現在までのところでは、まだ国からの補助を出すまでには至らず、もつばら在野有志の寄付等によって行なっているのでございますけれども、当然その最低限は国でまかなっていくという考え方で施策を講じていくべき性質のものでございますので、さらに努力をして一日も早くこれを形づけるようにいたしたい、かように考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/13
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014・八田貞義
○八田委員 更生計画のセンターとなっておるところの県の更生指導所でありますが、これは現在の姿を見て参りますと、授産的な傾向が多分にございまして、しかも各地方で有機的なリハビリテーションの組織ができていないわけでございます。従いまして、特殊な障害に対する施設というものがわが国内においてほとんどできていない。特殊な障害というと何かと申しますと、たとえば中途ろうあ者あるいは脳性麻痺の問題でございますが、こういった身体障害者に対して今後やはり十分な対策を樹立していかなければならぬと思うのでありますが、現在の地方にある更生指導所、これらに対しての指導を、今後強化していかなければならぬのでありますが、ただ日本の全般の姿を見ますと、ソーシャル・ワーク、職業関係につきましても身体障害者福祉司の人員の不足、しかもまたその質の問題がございます。これらの問題につきまして今後リハビリテーションの有機的な組織の達成に向ってどのような援助方針で進んでいくか。現在のままでいきますと、ただ授産的な面だけが——もちろん予算の少いせいもございましょうが、授産的な面だけでありまして、身体障害者に対するところの更生計画としてははなはだ乏しい制度であるわけでありますが、これらについての厚生省のお考えをお知らせ願いたいのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/14
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015・小山進次郎
○小山政府委員 この問題は非常にむずかしい問題でございまして、今後の失明者対策の基本的な方法に関する問題でもございますので、今回は御答弁を御猶予願いまして、次会に主管局長からお答えを申し上げさせていただきたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/15
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016・八田貞義
○八田委員 それではまた次の機会に伺うことにしまして、性病問題についてちょっと局長にお伺いしておきます。
この間資料としていただいたものについて質問さしていただきたいのでありますが、性病予防法第六条の規定による性病の病院、診療所数というものが、昭和三十一年三月現在で八百六十カ所ございますが、この保健所併設診療所というものが一九五四年から見ますと二十カ所ばかりふえてきておるわけでございます。現在保健所において併設診療所を持たない保健所の数をちょっとお知らせ願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/16
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017・山口正義
○山口(正)政府委員 保健所併設診療所の制度をとるようになりました当初は、保健所のうちの一部にだけ併設診療所を設けたのでございますが、その後方針としては一応全部の保健所に併設診療所を設けようという趣旨で進んで参りましたので、現在のところは七日八十二カ所で、全部の保健所に併設診療所が設けられたということになりよすので、ただいまお尋ねの併設診療所のない保健所は現在ないということになるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/17
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018・八田貞義
○八田委員 それから保健所に併設された性病診療所の性病予防行政の事業成績でございますが、昭和二十九年と昭和三十年とを比較いたしまして、一保健所の一カ月当りの患者数を一つお知らせ願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/18
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019・山口正義
○山口(正)政府委員 お手元に差し上げました資料の第二表でございますが、それに併設診療所に入りました外来患者の実数と延べ数が記載してございます。昭和二十九年には実数が十二万二千六百二十七、それから三十年は五万五千百五十二ということになっておりますが、しかしその註に記載してございますように、昭和三十年からは統計様式の変更のために患者実数欄には新患者だけが記入されておりますので、その点直ちに比較するというわけにはちょっと参らないわけでございますが、そういう数字が出ておるわけでございます。これが一保健所当り実績幾らになっておるかということでございますが、平均の数字はすぐに差し上げられると存じますが、個々の数字につきましては、ただいま手元に持ち合せておりませんので、後ほど御報告申し上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/19
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020・八田貞義
○八田委員 そこで性病予防行政事業成績といたしまして、項目として、調査した接触者数、それから健康相談件数、治療患者数、この三項目に分けてお知らせ願いたいと思うのです。
それから一つお伺いいたしたいのでありますが、性病診療所に対する国庫負担の予算額は、昭和三十年度におきましては千四百四十五万七千円、昭和三十一年度は千五百八十九万一千円でございますね。1今回の措置によりまして、単独性病診療所、保健所の併設性病診療所の国庫負担率をそれぞれ二分の一、三分の一に改めた場合、将来予算に及ぼす影響が問題となると思われますが、これについて局長のお考えをお知らせ願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/20
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021・山口正義
○山口(正)政府委員 先ほどお尋ねいただきました第一点の接触者の調査状況でございますが、これは昭和三十年間の全体の数字でございますので、一保健所当りという数字ではございませんが、全体の総計で申し上げますと、医師によって報告されました接触者の数が四万八千七百七十九ございます。そのうち衛生当局が調査いたしまして判明した接触者の数が二万七千五百七十七、これは非常な差がございますが、接触者のだれから感染したかという届出が医者からあったわけでございますが、その記載がはっきりいたしません場合もございます。また接触者の報告のありましたところに行ってみましても、そのときにはその場所にいなかったというようなことなどのために、非常に数が減ってきているわけでございます。その二万七千五百七十七のうちで、当局が健康診断を実施いたしましたのが二万二千四百三十九でございます。その接触者調査による健康診断によりまして発見されました患者の数が六千五百三で、罹患率から申しますと約三〇%ということになっております。
それから補助率改訂のために、将来予算上どういうふうな問題が起るかというお尋ねでございますが、これは補助率の臨時特例によりまして、補助率が四分の一に下りましたために、地方財政がだんだん困難になって参りましたので、地方では補助率の低い場合に予算化を十分に行わない。従って換言いたしますと、減免治療がなかなか十分に行われないというような状態が現在起りつつあるわけでございます。そのために今回のような改正をお願いしておるわけでございます。従いまして昭和三十年度を例にとってみますと、全性病関係の予算額五千九百七十五万円の中で七百六十八万円の不用額が見込まれておるわけでございます。従いまして補助率を改訂いたしませんと、昭和三十一年度においてもほぼ同額の不用額が出てくる心配がございます。補助率を改訂して、単独診療所は四分の一から二分の一に引き上げ、併設診療所は四分の一から三分の一に引き上げるということによりまして、三十一年度の予算は大体現在計上しております予算で、事業の増加を約五割と見ましても、大体不用額を出さないようにして所期の事業を遂行し得るという見通しでございます。昭和三十一年度以降におきましては、これはまた実績によって予算要求をしなければならぬ、そういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/21
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022・八田貞義
○八田委員 参考資料の第四表に、年次別届出性病患者数及び罹患率が出ておりますが、この鼠蹊淋巴肉芽腫は二十九年度が百=十五人、三十年度が七十人、こういうふうに減ってきておりますが、定型的な鼠蹊淋巴肉芽腫というものは今日ほとんど少くなってしまって、これよりは非常に少いように私は聞いておるのですが、一体この鼠蹊淋巴肉芽腫というような患者の発見場所はおわかりになっておりましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/22
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023・山口正義
○山口(正)政府委員 ただいま御指摘の性病患者の数は、性病予防法第六条に基いて診断に当られた医師の方から保健所に報告をされて、それを全国的に集計して出る数字でございますので、ただいまお尋ねのようにどこで診断をしたかというような点はこちらでは詳細にわからないのでございますが、しかし御指摘のような鼠蹊淋巴肉芽腫の診断というものは非常にむずかしいわけでございまして、現在ではその診断方法は臨床診断とフライ反応の診断によって行われておりますので、私どもはその数字を実際のものとして一応取り扱っておるようなわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/23
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024・八田貞義
○八田委員 それから最近の淋病ですが、急性型の淋病がふえてきたか、あるいは慢性型の淋病がふえてきたか、あるいはまた梅毒につきましても一期、二期、三期と分けまして、どういうふうな梅毒の型がふえてきたか、あるいはまた先天梅毒の問題、こういった調査はもうできておると思うのでございますが、一つお知らせ願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/24
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025・山口正義
○山口(正)政府委員 淋病につきましては急性のものはあまり従来と数が変らないのでございますが、慢性の者は減少してきております。それから梅毒につきましては顕症梅毒は少くなってきております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/25
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026・八田貞義
○八田委員 第五表に入る前に、第五表は法第十一条の売淫常習者に対する健康診断でございますが、第十条の接触者に対するところの性病患者の調査ですね、この成績は参考資料の中に載っておりませんが、法第十条の接触者に対する健康診断成績は一体どういう、ふうになっておるのでございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/26
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027・山口正義
○山口(正)政府委員 法十条に基きます健康診断の成績はお手元の資料に差し上げてございません。先ほどお答え申し上げました接触者の調査、昭和三十年一年間の数字、接触者の健康診断二万二千四百三十九ということを申し上げましたが、これは勧奨して受けさせたのもございますので、いわゆる法に基いて健康診断いたしましたのは、このうちからある程度抜き出さなければならないと存じますが、その数字はただいま手元にございませんが、二万二千四百三十九のうちの一部分である、そういうふうに御了承願いたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/27
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028・八田貞義
○八田委員 そこで性病問題でもう一つお伺いいたしたいのは、性病にかかる感染率、罹病率は既婚者と未婚者と比べてみまして、どちらの方に最近性病の罹患率が上ってきたか、これについてお知らせ願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/28
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029・山口正義
○山口(正)政府委員 性病の感染率の既婚者未婚者の別というお尋ねでございますが、これは私どもの方で調査いたしておりません。年令別の統計によりますと、二十才ないし二十五才が全体のうちの約半数を占めておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/29
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030・八田貞義
○八田委員 これにつきまして、売淫の問題とか性病予病問題と関連して非常に必要な問題になってくるわけなんです。そこでキンゼイの有名な報告なんかを見ますと既婚男子の二七%から三七%という人は配偶者以外の性交を持っているのだ。しかもその相手というのはどういう相手かと申しますると、知人というような言葉でもって表現される娼婦以外の女が多いということが、キンゼイの報告書に見られるわけでございます。これを見ますと、既婚者の方が未婚者よりも性病罹患率が高くなって統計の面に出てきておるわでございます。ですから既婚者の方がかえって不潔な性交をやっておる。もりろん今の年令から見ましても、その中に包蔵されたものは、いわゆる既婚者の方がむしろ不潔な性交を行なって性病蔓延に働いておるのだ、こういうことがキンゼイの報告あるいはその他の報告から見て考えられてくるわけでございます。しかもまたキイゼイの報告をさらによく読んで参りますと、娼婦はすべての配偶外性交の八から一九%を供給しておる。こういうふうなことも言っておるわけです。ですから、こうなりますと、娼婦以外の、いわゆるキンゼイによっていわれる知人というものが大きな性病の温床となっておる。これはもちろん道義の頽廃とか、いろいろな点が考えられて参りますが、われわれは娼婦以外に性病の温床があるということを十分に認識して性病予防対策を立てていかなければならぬということがここからわかってくるわけであります。ですから結局売淫のみをいくら厳重に引き締めていきましても、性病予防はなかなかむずかしいのであります。こういうことが今までの統計とかあるいはキンゼイの報告を参考にいたしましても考えられてくるわけであります。
そこで第八条には診断書の交換、「婚姻をしようとする者は、あらかじめ、相互に、性病にかかっているかどうかに関する医師の診断書を交換するようにつとめなければならない。」ということが書いてあるわけでありますが、実際にこれが行われておるかどうか、行われておるならば一体どれくらいのパーセントで数字的に示されるかお知らせ願いたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/30
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031・山口正義
○山口(正)政府委員 ただいま八田委員からの御指摘でございますが、性病予防対策を立てていくのに、売淫常習者だけを目途としておってはいけない。御指摘の通りでございまして、従来のわが国の花柳病予防法といわれます時代には、主として業態者を対象として性病対策を立てておったのでございますが、昭和二十三年に性病予防法が出ましてからは、特に業態者ということに限らず一般の国民を対象として性病対策を立てていかなければならない、その根幹になるのは衛生思想の普及であるということでやっているわけでございますが、しかしながらただいま御指摘のキンゼイ報告のデータと日本の現在の状況と比べてみますると、必ずしも国情あるいは社会の風習というものが同じではございませんので、わが国では現在なお男子の性病のうちの七六%は売淫常習者から感染するという統計もございますので、わが国では今なお売淫常習者が性病の感染源として非常に大きな役割りを占めているということは考えていかなければならないと存ずるのでございます。しかしながら生活状態あるいは道義等がだんだん変って参りますれば、その数字はおのずから変ってくるかと思いますが、現在われわれといたしましては、やはり売淫常習者を含めて広く性病対策をやっていかなければならないということは御指摘の通りだと存じております。
そこで性病予防法に基きまして結婚時に健康診断書の交換をどの程度やられておるかというお尋ねでございますが、これは全国的な統計を現在手元に持ち合せておりません。また全国的に私どもの詳細に調べた数字がございません。少し古い数字でございますが、栃木県におきます成績によりますと、約二〇%しか行われていないということでございます。それにつきまして私ども性病対策の一環として、いろいろな教育、思想普及資料、映画などを作ります際に、やはりこの結婚時の健康診断書の交換ということの必要性を説いて、この率を高めるように努力をいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/31
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032・八田貞義
○八田委員 非常に実施率が低いというふうになっておるわけでございますが、これと関連いたしまして、第九条の妊婦の受診義務という規定がございますが、たとえば「妊娠した者は、性病にかかっているかどうかについて、医師の健康診断を受けなければならない。」こういうふうな義務規定があるわけでございます。一体この妊婦の何パーセントが実施されておるか、これについてお知らせ願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/32
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033・山口正義
○山口(正)政府委員 妊婦の年間届出数が約百五十万でございまして、そのうち血液検査を受けたのが、お手元に差し上げました資料で、保健所で受けましたのが約三十五万、それから民間を含めますと約八十万になるわけでございますので、約半数が血液検査を受けているということになるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/33
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034・八田貞義
○八田委員 結局梅毒にかかっておるかどうかという血液診断が一番性病蔓延の指標として採用されておるわけですが、今の御答弁によりますと、半数くらいしか第九条の義務規定を実施していない、非常に低い数字なわけでございます。今後性病の蔓延状況というものを正確につかんでいくためには第九条を厳重に実施していく、そういった啓蒙宣伝を十分にやっていくということが保健所に課せられた義務であろう、こういうふうに考えているのであります。ただ保健所が併設診療所を持って性病の治療だけに当るのではなくて、こういった第九条の大切な法の趣旨というものを徹底することが保健所の義務である、こういうような指導をぜひともお願いしたいのでございます。
そこで、先ほど性病の温床は売淫常習者から七五%感染しているのだ、こういうふうな御答弁があったのであります。この売淫常習者というのは第十一条に規定された売淫常習者を指しておられるのでありますが、いわゆる私娼というものに対してどういうふうなお考えを持っておられるか。この私娼はなかなかつかまえられないのでございますけれども、七五%とおっしゃいますが、いわゆる集娼と申しますか、これからの感染が七五%という数字であるのか、あるいは私娼の方に大きな数字が想定される、こういうお考えですか、ちょっと伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/34
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035・山口正義
○山口(正)政府委員 御承知のように、現在は公娼、私娼の別はございません。むしろ集娼、散娼というような言葉を使っておるわけでございますが、先ほど申し上げました男子の性病の感染源は約七六%が売淫常習者というように申し上げたわけでございますが、これは集娼、散娼ひっくるめての話でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/35
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036・八田貞義
○八田委員 それからこの第十五条の治療命令及び治療費の負担措置の問題でございますが、この三項に「前二項の規定により、治療又は入院若しくは入所を命ぜられた患者及びその扶養義務者が、経済的理由により、治療費又は入院費若しくは入所費の全部又は一部を負担することができないときは、政令の定めるところにより、その費用の全部又は一部を代って負担する措置をとらなければならない。」こういうふうに書いてございますが、これに該当した人は三十年においてどれくらいあったかお知らせ願いたいのです。そしてそれはこの参考資料の中の第三表にある国庫補助の一覧表の中で、どの項目の中にこれをおさめてあるか、お知らせ願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/36
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037・山口正義
○山口(正)政府委員 第十五条の件数でございますが、昭和三十年一月から十二月までの間に治療命令件数が一万百二十二であります。それから入院命令件数が三千八百九十七でございまして、そうして性病予防費国庫補助金の中では、病院、診療所費並びに依託入院治療費その両方の中に、その費用が含まれておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/37
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038・八田貞義
○八田委員 それから第十三条の医師の行う検査方法、「医師が第十条文は第十一条の規定による健康診断をするに当っては、命令で定める方法による病毒の検査を行わなければならない。」この命令で定める検査方法というのは、今一体どのような方法をとっておられるか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/38
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039・山口正義
○山口(正)政府委員 この性病の健康診断の実施方法につきましては、現在のところ命令によらないで、厚生省からの局長通牒によって診断要領を送付して、それに基いて診断を行なっておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/39
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040・佐々木秀世
○佐々木委員長 山口シヅエ君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/40
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041・山口シヅエ
○山口(シ)委員 それではただいまかかっております性病予防法等の一部を改正する法律案のみに対して、質問させていただきたいと思います。
性病は一口に亡国病ともいわれておるのでありまして、この性病に対する対策というものは、結核対策に次ぐというよりも、結核対策とともに、非常に重要な問題であると私は考えておりますが、この予算を拝見しますと、非常に微々たるものである上に、この性病予防法があってもないにひとしいような、まことに効果のない法律であるような疑問を私は抱くのでございます。それで今日までいろいろこの性病について聞かされたり読んだりいたしておりますけれども、この性病によって死亡しております日本人の死亡率というものは、アメリカとともに世界一であるというようなことも聞いておりますので、まことに不名誉なことであると私は考えます。それでまず最初に戦前と戦後の罹病者の数の比率を一つお伺いしたいと思います。と同時にまたこの数字の実態というものがどういう方法によって把握されたものであるかということ、この二点についてまず御質問申し上げたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/41
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042・山口正義
○山口(正)政府委員 現在は性病予防法に基きまして患者の届出を行なってもらっておりますので、私どもの方にお手元に差し上げましたような数字の資料が一応あるわけでございますが、戦前には届出制度をとっておりませんでしたために、現在私どもの持っております数字と比較できるような数字がございません。ただ特定な健康保険の被保健者の中にどういうふうに性病患者が戦前発見されておって、現在どういうふうになっているかというような数字は御報告できると存じますが、ただいま私どもの持っておりますような国全体、一般国民を対象としての性病患者の数は戦前はっきり把握できておりませんので、戦前と戦後とどういうふうになっているかということはお答えいたしかねるわけでございます。お手元に差し上げました第四表、これは昭和二十一年から三十年までございますが、それは医師が性病と診断されました場合に、それを性病予防法に基きまして保健所に届け出ていただく、その数字を集計したものでございます。従いまして、これが現在日本にある性病患者の実数であるかどうかという点につきましては、疾病の性質上、必ずしもそうは申し上げられないと存ずるのでございまして、実際はこれより相当多数存在しているというふうに推定しなければならないと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/42
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043・山口シヅエ
○山口(シ)委員 それではこの届出の数字に対しまして、実際どのくらい患者がいるものか、どのくらいの数に読んでいらっしゃるでしょうか。それから一緒に御質問申し上げておきますけれども、この種の病気の者は健康保険を利用することをいやがるのじゃないかと思うのですけれども、健康保険を利用して治療をしている患者の数、率でもけっこうですが、それがどのくらいになっておりますでしょうか。それからもう一つ、これは私の想像でございますけれども、無届の者が割合に数が多いのじゃないか、そうしてこの無届の者がどういう方法をもって治療をしておるかということを、当局ではどうお考えになっておるか、この三点について一つお答え願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/43
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044・山口正義
○山口(正)政府委員 御指摘のように無届の患者が相当多数ある、あるいはまた健康保険の被保険者であっても、疾病にかかっておることが他に知られることをいやがって、健康保険にかからないで自費で治療を受けるという者があることは想像できるのでございまして、最初のお尋ねは、どのくらいあると推定しているかというお尋ねでございますが、これは的確な数字は申し上げられませんが、現在届けられている患者の二倍ないし三倍は少くとも存在するのではないかというふうに推定するのでございます。それから無届の者がどういう方法で治療を受けているかということでございますが、これは御承知のように最近いろいろな治療薬が出てきておりますので、それを自分で手に入れていわゆる自家療法をやっているというふうに考えているわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/44
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045・山口シヅエ
○山口(シ)委員 現在薬が非常に進歩してきておりますから、薬によって家庭で治療するということも考えられるのでございますけれども、割合医師の届出の怠慢が多いのではないかと思うのですけれども、その点はどうお考えになられておりますでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/45
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046・山口正義
○山口(正)政府委員 医師の届出につきましては、医師会にもお願いしましてできるだけ励行していただいておるわけでございますが、実際問題といたしましてはあるいは届け漏れもあるのではないかというふうに考えるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/46
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047・山口シヅエ
○山口(シ)委員 それでは次に赤線——集団売春と申しましょうか、売淫常習者と申しますのでしょうか、これらを、法の第十一条に基いて検診を行うことになっておりますが、この法に基いて行われる検診の回数、それからただいま業者組合の診療所において自主的に診療が行われておる、これの回数をまず聞かせていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/47
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048・山口正義
○山口(正)政府委員 法第十一条に基きます売淫常習の疑いある者に対しましての健康診断の回数でございますが、これは地区によりまして必ずしも均一ではございませんので、行政当局の実施能力あるいはその地区の売淫常習者の状況によりまして数回実施いたす場合もございますし、あるいはまたそこまでの回数を行わない場合もございます。それから業者の組合の診療所におきまして自主的に検診するということが相当行われているわけでございますが、これはいわゆる性病予防法が制定されましてから、性病予防を実施して参ります上で早く健康診断を受けることの必要性は私ども強調して参っておるのでございますが、定期的に健康診断をするということは、かえって誤まった安心感を与えるというようなことで、定期的な健康診断はできるだけ奨励しないような方法をとっているわけでございますが、しかし実際問題といたしましては、業者の組合におきまして一週間に一回は定期的な健康診断を実施するというようなことが行われているところが相当多いようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/48
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049・山口シヅエ
○山口(シ)委員 そうしますと、都の衛生局あたりでは何回くらいやっておりますでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/49
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050・山口正義
○山口(正)政府委員 東京都におきましては抜き打ち的に検査いたします。これは非常に回数が少いのでございますが、実施能力それから対象者が広がっている点もありまして現在のところその程度しかできないのでございますが、年に四回抜き打ち的に検査をする、あとは自主的な検診にゆだねているというような状態でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/50
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051・山口シヅエ
○山口(シ)委員 それでは、東京都の衛生局での検診の場合の罹病者の数と、業者組合診療所において検診をしたときの罹病者の数を比較して御研究になったことがございますでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/51
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052・山口正義
○山口(正)政府委員 同じ対象について、同じ範囲での比較ではございませんので、的確に比較できるかどうかということは疑問かと存じますが、法十一条に基きます行政的な健康診断につきましての罹患率は、大体一二、三%の数字が私どもの方に出ております。業者の自営的な健康診断の数字によりますと、約五%というような低い数字が出ているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/52
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053・山口シヅエ
○山口(シ)委員 この数字の非常な開きというものから、業者間で行われている組合診療所の検診というものが不安全なものであるということを私は教えられるのでございますが、これについてあなたはどういうお考えをお持ちになっていらっしゃるでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/53
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054・山口正義
○山口(正)政府委員 御指摘の通り自営検診で発見されます罹患率が、行政検診で発見されます罹患率に比べまして非常に低いのでございまして、ただいま山口先生が御指摘のような点が私ども考えられるのでございます。従いまして性病予防の立場から申しますと、業者組合にのみゆだねるということでなしに行政的な検査もできるだけ回数多く実施しなければならない、そういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/54
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055・山口シヅエ
○山口(シ)委員 話がそこまで進んで参りますと、私は病気の伝染源というか感染源はどうしても売春婦にあるように考えさせられるのでございますけれども、この法律によりますと性病をうつした者に対しては処罰するような条項がございますが、果してこの法律が確実に施行されて、その罰則によって売春婦が罰せられた例が今日まであるものかどうか、御説明を願いたいのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/55
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056・山口正義
○山口(正)政府委員 政府委員御指摘のように性病予防法に基きまして、有毒売淫は罰則の対象になっておるわけでございますが、現在までのところ、これはしばしば問題になっているのでございますが、告発されました件数が非常に少いのでございまして、性病予防法第二十六条、第二十七条両方合せまして、昭和三十年一月から十二月までの数字がわずかに百二十例でございます。これは実際問題からいたしますと非常に少いので、しばしば御指摘を受けている問題でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/56
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057・山口シヅエ
○山口(シ)委員 少々質問が飛躍するのですが、今回性病予防法の一部が改正されて国庫補助も二分の一になる、この二分の一に引き戻すという理由はどこにあるものでございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/57
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058・山口正義
○山口(正)政府委員 これは本法案の提案理由御説明のときにも御説明があったかと存じますが、現在地方財政が困難になって参りますに従いまして、地方で、補助率の低い事項に対する予算化が非常に控え目になってくるという状態でございます。ところが性病予防の一つの方法といたしまして、経済的に非常に困っている人たちに対して減免治療するということが必要なのでございます。諸外国におきましても減免治療あるいは無料治療ということをいたしまして、性病撲滅の目的を達しているところが多いのでございまして、これは本人の不品行によって起る病気ではございますが、社会的な伝染病でございますので、私どもなるべく経済的に困っている人たちに対しては減免治療をやっていかなければならないというふうに考えておる次第でございます。それが昭和二十九年に補助金の特例法によりまして従来二分の一であった補助率が四分の一に下りまして、府県の持ち出しが多くなるというような状態になりますと、その方の予算化が十分行われない。現実に性病病院の方は二分の一で補助率が残っておるわけでございますが、そちらの方の予算化は比較的よく行われ、性病診療所の方の予算化が十分行われない。従って減免治療が十分に行われていない。これでは性病予防の実を上げていくために非常に支障を来たすということで、今回の改正をお願いしているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/58
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059・山口シヅエ
○山口(シ)委員 それではこう解釈させていただいてよろしゅうございますね。性病罹病者の数が増加していくためにやむを得ず予算を元に戻すのではなくて、最低所得者のためにこの法律の精神を全うしたいがために予算をふやすという考え方でよいわけでございますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/59
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060・山口正義
○山口(正)政府委員 御指摘の通りであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/60
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061・山口シヅエ
○山口(シ)委員 そういたしますと、現在この患者の数は減ってきておりますのでしょうか、ふえてきておりますのでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/61
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062・山口正義
○山口(正)政府委員 これは先ほどもお尋ねに対してお答え申し上げましたように、現在届出の数はお手元に差し上げました資料にございますように戦後昭和二十二、三年を最高としてずっと減少してきております。しかし先ほど八田委員のお尋ねにお答え申し上げましたように、梅毒を例にとりますれば、顕症梅毒が少くなって潜在性のものが多くなってきているというようなことから考えまして、実数が減ってきているかどうかというようなことにつきましてはここではっきりお答えいたしかねる状態でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/62
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063・山口シヅエ
○山口(シ)委員 資料(その二)にございます第二表の数字は、三十年度になってふえてきているのじゃないでしょうか。実は私この資料を見て、二十九年度まではだんだん減ってきているように思いながら見ていたのですけれども、三十年度に入りますと、この数字がふえてきているのじゃないでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/63
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064・山口正義
○山口(正)政府委員 国全体の届出の患者の数は、お手元に差し上げました第四表にございます。総数が二十九年よりも三十年の方が減っております。しかしながら第二表の方は性病予防法の第十六条の規定によります性病病院あるいは性病診療所で取り扱いました患者の数でございますので、その全体の数の一部ということになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/64
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065・山口シヅエ
○山口(シ)委員 現在この予防法によりまして、集団売春の検診が行われておりますのにもかかわらず、ただいま御答弁いただきましたように、非常にその予防も徹底していないような状態でございますが、これが散娼になりますと、その対策は一そう困難になってくるのではないかと私は考えるのでございます。そこでいろいろ考えてみますと、性病予防法と売春禁止法とは非常に強い関係がございまして、売春禁止法によりまして全面的にとは言い切れませんが、相当この性病予防の対策が講ぜられると私は考えるのでございます。そこで、今回政府案として提出されました売春禁止法の内容は、御承知のように、私どもの政党から出しております罰則の対象とよほど変っておりまして、政府の案といたしましては、いわゆる集団売春——業者に対する厳重なる罰則を設け、赤線、青線であるこの集団売春に対しては徹底的に取り締るが、個人売春に対しては人権の問題がかかわってくるから、これはどうしても罰することはできないというような趣旨のものであるように私は思いますが、そういたしますと、先ほど申し上げましたように、集団売春に対する性病の予防対策がそんなに困難であるのに、これが町にさんさんばらばらとなりまして散娼となりました結果は、これ以上この性病予防の対策に困難を来たしてくるのではないか、こういうことを痛感いたすのでございますけれども、これに対して山下政務次官はどういうお考えをお持ちでございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/65
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066・山下春江
○山下(春)政府委員 性病予防の大切なことは、各委員からるる御質問がありました通り非常に大切なものでありまして、特に性病に関する限り、女子の場合、今お話の常習者を除くの善良な婦人は、大体善良ならざる男性によって感染するのでありまして、それは一生涯の不幸であり、子孫にも不幸を及ぼすことでありますから、何としても性病にかからないようにいたさなければならないと思います。山口先生は政府案が示しておるような内容では、集娼でさえむずかしいのに、散娼ではなお取り締れないではないか、そんな手ぬるいことではだめではないかということでございますが、これはひっきょういたしますのに、性病予防の思想を徹底的に普及いたしまして、羅病しないように——男子もかかりたくてかかるのでもないのでしょうが、結局性病に対するルーズな気持がそういうところに落ち込んでいくと思います。法律としては今御審議を願っている性病予防法によって相当完全なものだと思うのでありますけれども、性病に対する考え方が少しみなルーズでございます。そこで法を生かしまして、徹底的に性病のおそろしいこと、性病にかかったならば早くこれを治療することというようなことを——先ほど八田先生からも御指摘がありました、全国の保健所等に治療するだけでなく、そういったような思想普及の点に対しましても政府は十分に督励をいたしまして、予算等も十分にそういうものが普及できるような方法を講じまして、撲滅いたしたいと思います。まずその前に、法の完備が必要だと仰せになろうと思いますけれども、なかなか散娼ということになりますと、これは私はその限界をどう取り締るかということに非常な困難があろうかと思いますので、とにかく性病予防法の方、徹底的にこの予防の思想を普及するということ、これが非常に大切だと思いますから、私どもは今後その点にできるだけ努力をしていきたいと考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/66
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067・山口シヅエ
○山口(シ)委員 政務次官は、政府案の売春禁止法が通ったと仮定いたしまして、この集娼の行きどころでございますが、ただいま政府の案といたしましては、これらの人々に対する裏づけ、すなわち予算というものが無視されているように私は考えますが、その裏づけがなきままにこの法律が通ったといたしますと、おそらく私はこの集娼というものは、一応散娼という形で現われてくるのじゃないかということを予想いたすのであります。そういたしますと、性病も増加の方向へ向っていくのではないか、こういうことも私は考えておるのでございます。これに対して最もよい方法としては、やはり思想普及の対策であるということを政務次官はおっしゃっていらっしゃいますが、私も同感であります。しかしこの予算を拝見いたしますと、思想普及費というものがずっとゼロでございまして、今回三十一年度に初めてわずかとられているようでございますが、これをもし各県に割り当てるとして計算しますと、わずか一万円程度のものになってしまうのじゃないかと思うのです。それで私は、政務次官がおっしゃるように、この思想普及の問題が一番大切なのにもかかわらずこういう予算では、何としてもわれわれの思う方向にこの対策が講じられないのではないか、こう考えるのでございますが、いかがでございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/67
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068・山下春江
○山下(春)政府委員 御指摘の通りでございまして、今年度の予算のつらから見ますると、これで思想普及が十分に徹底するであろうと思われる予算額ではございませんことをまことに遺憾に存ずるのでございます。しかしながら三十二年には、私どもの意のあるところをくんでいただけるだけの予算をとる覚悟で今おります。
それから先ほどの、売春禁止法が政府案の通り通ったとしたら裏づけがないではないかということでございますが、これも三十一年度当初予算のときに四千万、厚生省の方にその予算がございました。従来のと合せまして六千五百万円、これでやるという意思はございません。必ずそれは裏づけのある内容を持たせまして法律にいたしたいと思いますので、あの予算をもって今考えられている売春禁止法を法律にいたそうとは考えておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/68
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069・山口シヅエ
○山口(シ)委員 それでは私の希望と申しましょうか、性病予防対策に対する一つの理想でございますが、聞くところによりますと、世界におきまして数カ国がこの対策に成功しているということを聞いております。最も対照的なのはスカンジナヴィアとイギリスであるとかということを聞くのでありますが、このスカンジナヴィアの方はあくまでも強制的に検診をして強制的に治療をした、しかしイギリスの方はどこまでも思想啓蒙に努めて、この対策を講じた。しかしこの二カ国はその対策を講ずる上において一つ共通点があった、それは全額国庫をもってこの治療を無料で行なったという点であるということを聞いておるのであります。確かにこれらの病気は、先ほど政務次官がおっしゃったように、品行の問題が表面化されますと非常に不名誉な問題でありますから、とかく隠してなおしたがるのでありますが、経済的にバック・アップされるということになりますと、今まで以上に届出もはっきりしてくれるでしょうし、またそういう意味でなおしたいという希望者も出てくることと存じます。と同時にこの病気がそういう行為のもとにこうなったのだということをできるだけ強調しないで、伝染病の一種であるという言い方——これも私は聞いたのでございますけれども、あくまでも聞いたり読んだりした話でございまして、西ドイツの話でございますが、医学的に先進国といわれております西ドイツが、二年前からこの病気は伝染病の一種であるということを啓蒙いたしました。ところがこの二年の間に非常に成果が上ったということを聞いております。これらのことも私どもは大いに参考にいたしまして、理想といたしましては、亡国病ともいわれておりますこの社会的疾病に対しまして、全額国庫をもってできる限り撲滅に努めていただきたいということと同時に、これが伝染病であるという考え方に国民の頭を切りかえることにおいてむしろ容易になるのではないか、こう考えるのでありますので、これは私の希望と申しましょうか、理想として政務次官にお願いを申し上げ、この線に沿うて御努力願いたい旨を重ねてお願い申し上げまして、私の質問を終りたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/69
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070・山下春江
○山下(春)政府委員 山口先生の御意見大へん私も参考になりました。私どもも英国、西ドイツの様子を少しぐらい聞いておりますが、ぜひともそういうよい点は参考に取り入れまして、日本から性病というものをなくすことに全力を傾けて努力いたしたいと存じております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/70
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071・佐々木秀世
○佐々木委員長 八木一男君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/71
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072・八木一男
○八木(一男)委員 本会議の予鈴も鳴りましたので、ごく一、二点だけ御質問さしていただきたいと存じます。今山口さんや八田さんから詳しい御質問がございましたので、重複することを避けて第十九条と第二十条について質問をいたしたいと思います。十九条と二十条では、国庫負担と国庫補助が二分の一というふうになっているわけでございまするが、先ほど厚生省の政府委員の方が御説明いたしましたように、地方財政の窮迫のためにこういう条文が生きてこないという実態があると思うわけでございます。先ほど山口シヅエ君の言われましたように、性病の撲滅について全部国庫負担にするということは私大賛成でございまして、この点を厚生省で推進していただきたいと存じますが、それと同時にこういうような公衆衛生とかあるいは社会保障に関係のある費用が、地方財政によって地区的に影響されるということは間違いであるように思うわけでございます。そういう点について山下政務次官と山口さんと、御両者の御意見を一つ伺いたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/72
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073・山口正義
○山口(正)政府委員 私から最初にお答え申し上げたいと存じます。御指摘の通り公衆衛生の仕事が、地方財政の困窮のために後退する心配があるという現象が見られつつあることは、まことに遺憾な点でございます。ことに私ども従来から申して参りました点は、ほかの省の仕事に比較いたしまして——これは少しおしかりを受けている点でございますが、公衆衛生関係の国庫補助率が低い、そのために地方では、補助率の低い仕事に対しては予算を出すのを控えるような傾向にある、地方財政が困難になればなるほどその傾向が強くなるわけでございます。そういう意味合いからいたしまして、私どもはこの公衆衛生行政を伸ばして参りますためには、業務内容の検討の点はもちろんでございますが、やはりこの公衆衛生の仕事は国と地方公共団体の仕事であって、国が相当大きく責任を持たなければならぬのであるという、憲法にも示してございます点からかんがみまして、公衆衛生の仕事に対しまする国庫補助率をもっと増加したいという念願に燃えているわけでございます。三十一年度の予算におきましても、保健所の人件費に対する国庫補助率を現在の三分の一から二分の一に上げる、あるいは結核予防法の医療費負担の国庫補助率を二分の一から三分の二に上げるというようなことを努力いたしたのでありますが、諸般の情勢上それが実現しなかったわけでございます。私ども今後公衆衛生行政を伸ばして参りますためには、やはりそのほかの点についていろいろ努力をして参ることはもちろんでございますけれども、やはり財政的な突っかい棒の点において、地方に国がもっと責任を持つようにしなければならないと考えております。そういう点、今後もさらに努力を続けたいというふうに考えているわけでございまして、今回御審議願っております法律案もその一つの現われということに御了承願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/73
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074・山下春江
○山下(春)政府委員 公衆衛生行政を現に行なってきております局長が、予算の突っかい棒がないために非常に苦労いたしておる点は今お聞き及びの通りでございます。私ども微力にいたしまして、非常な熱望をいたしましたけれども、思うにまかせませんでしたことを非常に遺憾に存じます。しかしながらこういう問題が非常に大きく問題にされまして、世論の支持を受けるようになりましたので、三十二年度におきましては先生御指摘のような形になりますような予算を獲得いたしまして、この仕事を完成いたしたいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/74
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075・八木一男
○八木(一男)委員 山下政務次官と山口政府委員から、この問題を推進する御決意を承わりまして大へん心強く思うわけであります。どうかこの点について非常な確信を持って、できるだけ積極的に進めていただきたいと思うのであります。特に、再度申し上げるようでございますけれども、地方々々によってこういう問題の扱いが実際上違ってくるということはゆゆしき問題でございますし、特に公衆衛生関係の伝染病の関係は、これを根絶すればあと予算が要らなくなる、少くなり得るものでございますから、今使っている予算を生かすことができるわけであります。その点でちびちびだらだらと長く出すより、一ぺんに使って根源を絶つということが最も必要なことであると存じます。どうか全額国庫負担というところまで大蔵省に対して強硬な態度でそれを貫徹していただくことを要望いたしまして、本会議も開かれますので、きょうはこのくらいで打ち切ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/75
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076・佐々木秀世
○佐々木委員長 次会は明後二十六日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午後三時四十一分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404410X03619560424/76
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