1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十一年三月八日(木曜日)
午前十一時八分開議
出席委員
委員長 神田 博君
理事 小笠 公韶君 理事 鹿野 彦吉君
理事 小平 久雄君 理事 笹本 一雄君
理事 長谷川四郎君 理事 中崎 敏君
理事 永井勝次郎君
秋田 大助君 阿左美廣治君
菅野和太郎君 島村 一郎君
首藤 新八君 鈴木周次郎君
田中 角榮君 田中 龍夫君
野田 武夫君 淵上房太郎君
南 好雄君 森山 欽司君
山本 勝市君 伊藤卯四郎君
加藤 清二君 佐々木良作君
佐竹 新市君 多賀谷真稔君
田中 武夫君 帆足 計君
松尾トシ子君 松平 忠久君
出席政府委員
農林政務次官 大石 武一君
農林事務官
(農林経済局
長) 安田善一郎君
通商産業政務次
官 川野 芳滿君
通商産業事務官
(大臣官房長) 岩武 照彦君
通商産業事務官
(通商局長) 板垣 修君
中小企業庁長官 佐久 洋君
委員外の出席者
外務事務官
(経済局次長) 西山 昭君
大蔵事務官
(理財局資金課
長) 堀口 定義君
専 門 員 越田 清七君
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本日の会議に付した案件
中小企業信用保険法の一部を改正する法律案(
内閣提出第五七号)
特定物資輸入臨時措置法案(内閣提出第五九
号)
輸出保険法の一部を改正する法律案(内閣提出
第六八号)(予)
日本製鉄株式会社法廃止法の一部を改正する法
律案(内閣提出第八八号)(予)
機械工業振興臨時措置法案(内閣提出第九八
号)(予)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/0
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001・神田博
○神田委員長 これより会議を開きます。
まず去る一日予備審査のため本委員会に付託されました日本製鉄株式会社法廃止法の一部を改正する法律案及び同じく六日予備審査のため本委員会に付託されました機械工業振興臨時措置法案を逐次議題とし審査に入ります。順次その趣旨の説明を求めます。通商産業政務次官川野芳滿君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/1
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002・川野芳滿
○川野政府委員 日本製鉄株式会社法廃止法の一部を改正する法律案についてその提案理由を御説明申し上げます。
日本製鉄株式会社法廃止法は、日本製鉄株式会社が、企業再建整備法の規定による決定整備計画に従い、昭和二十五年三月三十一日解散して清算事務に入ったのに伴い、日本製鉄株式会社法を廃止するとともに、これに伴う経過的措置を規定したもので、昭和二十五年八月五日法律第二百四十号をもって公布施行されたものであります。
今回改正せんとする附則第五項及び第六項の規定が設けられた趣旨は、日本製鉄株式会社が、日本製鉄株式会社法の規定による、いわゆる一般担保制度の適用により、社債の発行に当って工場抵当法による工場財団を組成する必要がなかったため、同社の資産については全く工場財団の組成に必要な措置が講ぜられていなかったことにかんがみ、同社の第二会社たる八幡製鉄株式会社及び富士製鉄株式会社の二社に対し、廃止法施行の日から二年内に発行する社債について、廃止法施行の日から三年内を限って一般担保の効力を認めるとともに、見び復興金融金庫の貸付金についても同様三年内を限って一般担保の効力を認めたものでありますが、その後、昭和二十七年四月十二日法律第九十一号及び昭和二十九年四月二十四日法律第七十三号をもって、再度この期限をそれぞれ二年延長し、今日に至ったものであります。
現行の工場財団制度その他わが国の担保制度は、主として不動産抵当を中心とするもので、人的、物的の諸要素が総合されて活動している企業体に対する担保制度としては不十分であり、かつ、工場財団組成の手続はきわめて複雑であるところから、政府においてはかねてから一般担保制度に関する一般法の法制化につき検討を行い、すでに昭和二十九年において企業担保法(仮称)案を作成し、同年における日本製鉄株式会社法廃止法の改正は、同法成立までの過渡的措置として行われたのでありますが、何分にも企業担保法は法制上画期的な制度であり、これが実施には各界との十分な意見調整を必要とするため、今国会において同法を提出し、制定する運びには立ち至っていない状況にあります。
従って、八幡製鉄株式会社及び富士製鉄株式会社の二社は、日本製鉄株式会社法廃止法に規定するところにより、本年八月五日以降は、財団組成を完了しなければ、社債の発行は事実上不可能となるわけでありますが、一般担保制度に関する一般法の法制化につき検討を行なっている現在、その法制化が行われた暁には、その適用を受けるものと予想される両社について、複雑な手続により、工場財団を設定せしめることは、両社の発行した社債の社債権者その他の債権者にも支障の生ずるところがあり、時宜に適したこととは考えられないので、法制化検討中の過渡的措置として、当分の間、日本製鉄株式会社法廃止法の規定による両社の発行する社債及び日本開発銀行の両社への貸付金についての一般担保の制度を存置することが適当であると認められる次第であります。以上が、この法律案を提出する理由であります。
何とぞ慎重御審議の上、御可決あらんことを切望いたす次第であります。
次に機械工業振興臨時措置法案につきまして、その提出理由及びその概要をご説明申し上げます。
わが国の機械工業は、戦後昭和二十四年ごろから一応回復過程をたどり、最近の生産水準は、戦前の基準時に対して約二・六倍に達し、化学工業に次いで激増しておりますが、戦時中の最高時に比べれば約半分にとどまり、全業種のうちで最も低水準にあるのであります。
本来機械工業は、輸出産業として、また基幹産業として、わが国においてその将来性が最も期待される重要な産業であります。特に東南アジアその他後進諸国が工業化しつつある最近の趨勢にかんがみますとき、わが国機械の輸出については今後絶大な期待が寄せられるのでありまして、さきに決定を見た経済自立五ヵ年計画におきましても、かような観点から機械工業の発展には特に重点を置いているわけであります。
機械工業に対するこの大きな要請にこたえるためには、一方において市場対策等直接に輸出振興方策を強力に推進することが必要でありますが、また基本的には機械工業そのものの合理化を推進し、その技術水準の向上と経営基礎の確立とをはかることがきわめて肝要でありまして、これにより良質低廉な機械類があふれ出るような形で輸出されることが最も望ましいわけであります。
このような見地からわが国の機械工業を見ますに、解決を要すべき幾多の困難な問題に当面しております。すなわちわが国の機械工業は、戦時中軍需産業として急激に膨張したのでありますが、その後の設備の改善は閑却され、ためにその老朽化、陳腐化の程度ははなはだしく、技術水準も先進諸国に比してかなりの立ちおくれが見られます。のみならず多数の企業が乱立して、それらがそれぞれ多種類のものを少量ずつ生産している現状であります。
かような機械工業の現状とその振興の重要性にかんがみまして、政府は昨年十月産業合理化審議会に学識経験者、業界人等を委員とする機械部会を設け、機械工業の振興対策につき審議しましたが、そこより得られた結果をもととしてさらに検討を重ね、このたびようやく成案を得るに至りましたので、これを法案として上程することといたしたのでございます。
本法案は、経済自立五ヵ年計画の趣旨に従って、機械工業の設備の近代化、能率の増進、生産技術の向上等を促進し、これにより総合的に機械工業の振興をはかり、もって国民経済の健全な発展に寄与しようとするものでありまして、全文二十四条よりなっておりますが、その骨子は次の通りであります。
本案の対象となる機械器具または部品は、政令をもって定めることになっておりますが、当面最も急を要するものとして、わが国機械工業の中で特に劣弱で合理化を必要とする基礎的な部門及び部品部門を中心に指定したい考えであります。これらの部門に属するものは大部分が中小規模の企業者によって経営されておりますので、本案はまた・中小機械工業の建設的かつ積極的な育成策として重要な意義を有するものと考えます。
合理化基本計画は、ただいま申し述べました機械または部品ごとに策定するものといたしまして、まず第一に、昭和三十五年度末におけるその機械または部品の品質、性能、生産費その他の合理化の目標を定め、次にこれらの実現をはかるため設備の近代化、専門生産制の確立、規格の統一、生産技術の向上等の諸措置を定めることとなっております。この計画は、機械工業に関する学識経験者等をもって構成する機械工業審議会に諮り、計画が適正妥当に策定されることを期待するとともに、これを公表して機械工業合理化達成のための政府の決意と責任とを表明することを規定しております。
右の計画達成のためにとるべき主要な措置として、本案にはまた設備の近代化のための所要資金の確保、合理化カルテル実施のための指示、生産技術向上のための基準の公表の三措置が定められております。
設備資金の確保につきましては、日本開発銀行よりの資金の、融資について、昭和三十一年度において十五億円の資金ワクが確保され、融資条件に関しても、低利、長期、担保の緩和等特別の措置を講ずるよう取り運ぶことになっております。
次に生産分野の専門化、規格の統一、部品・原材料の購入等を目的とする合理化カルテルの指示につきましては、機械工業の特殊性から見まして、また合理化基本計画を政府が責任をもって推進するという建前から、特に指示制度を設けました。これにより、現行独禁法に規定する合理化カルテルの趣旨をさらに一歩前進させて、生産品種及び使用する部品の規格の制限のほか、生産品種別の製造数量の制限、部品または原材料の共同購入などについて積極的に機械工業合理化のためにカルテル行為を締結させることにした次第であります。
最後に生産技術向上のための基準の公表につきましては、単に合理化基本計画に定める設備の近代化の計画のみにとどまらず、一企業の具備すべき適正な製造設備、検査設備、製造方法等に関する具体的な基準について公表し、各企業の工場の具体的技術向上目標を示して当該機械工業の一段の努力を期待しようとするものであります。
本法の運用に当っては、前にも述べた通り、関係行政機関の職員並びに機械工業に関する学識経験者よりなる審議会を設けて、本法実施の適正をはかりたいと思います。
なお本法は、基本となります合理化基本計画を経済自立五ヵ年計画とあわせて五ヵ年計画としております。従って本法も五ヵ年の臨時立法とし、その間所期の目的達成のため政府は最大の努力を傾注いたす所存であります。
以上本案の概略を御説明申し上げた次第であります。何とぞ御審議の上、御賛同下さらんことをお願いいたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/2
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003・神田博
○神田委員長 次に中小企業信用保険法の一部を改正する法律案、特定物資輸入臨時措置法案及び輸出保険法の一部を改正する法律案を便宜一括議題とし、質疑を行います。質疑の通告がありますので、順次これを許します。田中武夫君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/3
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004・田中武夫
○田中(武)委員 特定物資の輸入に関する法律案につきまして、いろいろとお伺いいたしたいのでありますが、その前に、この法案は外資の割当が骨子になっておりまして、外資割当の問題について実は大臣がおられたら若干質問いたしたいと思っておったのですが、次官でもよろしゅうございますから御答弁願いたいと思います。
実はここにおられる方々は、十日ほど前にこういう陳情書なるものをもらったか見ておられると思うのですが、この陳情書は外資割当が原因で、手編み毛糸が非常に高くなったということを陳情したものでございます。外資の割当てられたものがやみに流されておるというところから、いろいろと問題があるということを訴えておるのですが、そのような事実があるのですか、お伺いいたしたいのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/4
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005・板垣修
○板垣政府委員 ただいまの具体的な御質問の点、手編み毛糸の問題はおそらく羊毛の輸入の問題に関達するわけでございますが、二、三年前までは外貨の関係からいたしまして、その割当を相当制限いたしました結果、羊毛が十分に入らなかった事情はございます。しかし昨年ごろからはできるだけ羊毛を入れるという方針をとっておりますし、今後もそういう方針で進みますので、羊毛の外貨割当を受けた者が横流しをするというような事態は起らないものと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/5
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006・田中武夫
○田中(武)委員 それではもう少し具体的にお尋ねしたいと思います。
この陳情書によりますと、国民大衆の手編み毛糸が日本で現在一ポンド千百円・高いものは千数百円しておる、ところがこのように高いのは外資の割当に原因がある、従って外資の割当をうまくやるならば、手編み毛糸は一ポンド千円以下になる、こういうことを主張しているのであります。もう少し具体的に申し上げますならば・羊毛の相場が昨年の十二月十五日、ブラッドフォードにおいてFOBでAが一ポンド九十六ペンスで四百三円二十銭、Bの普通のもので一ポンド八十九ペンスで三百七十三円八十銭、それに輸入の諸掛り、費用、その他いろいろ計算し、なお利潤を見て七百五十円でできる、こういう計算をいたしておるのであります。それがそのように高いというのは、割当てられた外資がやみに流されて、その結果大きな羊毛会社において独占せられておる、その結果がこのような高いものになっておるということであります。そういう点についていかがでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/6
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007・板垣修
○板垣政府委員 私どもは、実はことしの下期の外貨予算を組む際に、昨年の秋ごろ羊毛が一般的な物価に比較いたしましてやはりどうしても割高であるということは十分気がついておりましたので、できる限り羊毛の輸入量をふやそうと努力いたしました。その結果相当ふえたわけでありますが、何分急にふやしますと産業の安定に多少影響があるということで、昨年実は一年間に七十五・六万俵という予定であったのであります。しかしその後お話のように羊毛価格の高騰からそれがだんだん毛製品にも及ぶという事情がございますので、今期中におきましても、若干外貨予算の追加をいたしました。なお私どもといたしましては、もう少し羊毛を入れて毛製品を安くすることが必要である考えておりますので、来年度の外貨予算の割当につきましては、もっと思い切ってふやしたいと考えておりますので、御指摘のような点は漸次改善されるものと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/7
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008・田中武夫
○田中(武)委員 輸入外貨資金はすべて政府の管理下にあるわけで、従いまして輸入の品目とか、仕入れの地域、それから仕入れの時期、額、量等政府の絶対な権限で行われておるわけです。この外貨の割当の方法いかんによっていかようにもなるわけであります。そこに問題があると思うのです。この陳情書によりますと、割当てられた外貨がやみに流れてやみ売りが行われております。昨年は最高三五%あたりの値がついておる、こういうことを言っているわけです。そういうような事実について調査せられたことがあるかということをお伺いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/8
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009・板垣修
○板垣政府委員 羊毛等が横流しをされているかどうかにつきまして、私、事実を存じておりません。あるいは昨年の上期くらいまで、羊毛の輸入量が制限がちであったためにそういうことが起っているかもしれないとは考えておりますが、今後羊毛の輸入量をできるだけふやしますので、今後はそういう点はないと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/9
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010・田中武夫
○田中(武)委員 これによりますと、羊毛の外貨資金の割当は通産省が机の上で計画を立てられて、現在動いていても動いていなくてもその機械一台について幾らという割当をなされる。そのために機械一台で二百八十が八千円という割当がせられて、それがなおやみ売りをされる。だから機械一台持っておればそれを動かしてなくても相当なもうけがある、こういうように指摘しておるわけです。それについてはどうでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/10
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011・板垣修
○板垣政府委員 羊毛は現在設備割当になっておりますので、実際の割当の方は実は繊維局の方でやっておりますが、非常にたくさんの数で、あるいは従来動かしておった、依然として引き続き割当をもらっているが、あるいは最近になってやめたというようなところで羊毛を売っているとかいうことがあるかもしれませんが、私どもは事実を承知しておりません。もしそういうことが起ったといたしますと、羊毛の制限をしたために希少価値を生じたということが原因でありますので、私どもは外貨の事情も緩和いたしました今日、できるだけ必要なものは多く入れて、そういうような弊害を除きたいと思いますので、来年度からはそういうことは起らないと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/11
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012・田中武夫
○田中(武)委員 これは質問でなく委員長にお願いしたいのですが、実はこういう陳情書によって私三、三の例をあげて質問したわけです。全部するとこれだけの長いものになるのです。これが事実かどうかわかりませんが、これによると、相当外資割当に対して不正が行われておる、また割り当てられた外資がやみに流されておる、こういうようなことを訴えておるわけなんです。従いまして、この外資割当という問題について大きな疑惑を持っておるわけであります。なおこの陳情書によると、これは一例として羊毛をあげておるが、その他のものについても大同小異行われておる、こういうことでございます。この特定物資輸入に関する法律、これの大きな基礎をなすものは外資の割当でございます。従ってこういうことが事実であるかどうかをはっきり確かめてからその上でこの法律案の審議に入りたい、このように考えるので、この陳情書を出してきた人と私一面識もございませんが、ただいまから名前を読み上げますから、できるならば早急に参考人として呼んでいただいて、そういう事実があるのかどうかを確かめていただきたい。なお参考人の陳述に基いてわれわれも質問してそのような事実を確かめてみたい。その上でないと特定物資輸入に関する法律案の審議に入れない、かように考えておりますから、委員長にお願い申し上げます。この陳情書を出した人を申し上げます。東京都中央区八重洲六丁目七番地日濠株式会社代表取締役中島徹という人です。これはおそらく全議員にばらまかれておると思う。従いまして事実であるかどうかこれを確かめる必要があると思う。だから参考人としてぜひとも当委員会に呼んでいただいて、そういう事実について通産当局立ち会いの上で一応確かめてみたい、かように考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/12
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013・神田博
○神田委員長 田中君にお答えいたします。ただいまの田中君の要請につきましては、いずれ理事会を開いて適当に決定いたしたいと思います。
次に永井勝次郎君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/13
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014・永井勝次郎
○永井委員 中小企業信用保険法の一部改正について、中小企業庁の長官にお尋ねいたします。
最近非常に資金面が潤沢になって、従来のような金融難がなくなってきておる、こう一般にいわれているわけでありますが、中小企業関係におけるそれぞれの階層——大企業は論外に置いて、中なり小なり、そういうところでどの辺まで金融が緩和されて、どういう階層が金融が非常に困難になっておるかというような基礎がありましたならばこの際承わりたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/14
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015・佐久洋
○佐久政府委員 階層別の金融緩和の状況を詳細調査した資料というのはございませんが、大体輸出の関連産業、これは必ずしも規模の大小にかかわらず、一般的によくなっておると考えます。全般的に見て金融の状況はかなり緩和されまして、全国銀行の貸し出し純増を見ましても、三十年の状況は二十九年度から比べると、貸し出し純増として千二百億くらいの数字を示しております。なお一般的に申しますと、零細企業と申しますか、規模の割合に小さな、信用力の弱い企業においては、こういう金融緩和の余沢というものはあまり及んでいない、こういうふうに見られております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/15
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016・永井勝次郎
○永井委員 この信用保険は信用の不足な面に対する補完として行う、こういう性格のものであると、こう思うのであります。そういたしますとこの保険法の実施の運用に当って、そういう補完的な面で、借り入れの金額という面もあるだろうし、大体どういう層をどの程度に金融の面で押えて対象にして、そうして実情の何%くらいを充足していくという、そういう目安をどういうところに置いてやろうとしておるのか、こういう保険法の一般的な運用についてのねらいと、それから実態に対する把握の上に立っての、大体の本法案の対象というようなものを具体的に一つ伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/16
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017・佐久洋
○佐久政府委員 今度の信用保険法の改正は、一つは従来信用保証協会の行なっている小口保証というものだけでは十分ではないということで、包括保険制度というものを新しく設けたのでありますが、それは貸し出上個人については二十万円、組合については五十万円という制限を一つ置いたわけであります。従来の全国の信用保証協会の保証状況から見ますと、十万円以下のものが件数といたしまして全体の四八%、金額で一二%、二十万円以下について見ますと、件数で六九%、金額の比で二五%ということになっておりまして、こういういわゆる零細企業についての今度の制度は、いわゆる中小企業者に対して相当の恩恵が及ぶ、こういうふうに考えられます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/17
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018・永井勝次郎
○永井委員 包括保証保険、これは従来とどういうふうに違い、どういう効果があるのか、具体的に御説明を願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/18
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019・佐久洋
○佐久政府委員 従来の小口保証保険というのは、いわゆる保険逆選択制と普通言っておりますが、非常に信用力の弱いものについて保険をかけていく、何と申しますか、悪い企業について保険をかけていくという、選択の方法に余地を残しておるのでありますが、今度の場合は、一定のワクを国と契約いたしますと、二十万円以下の金額の貸し出しを行なった場合には、自動的に保険がかかっていくという、こういう点で非常に手続が簡易でありますのと、一般的に広くその恩恵を受けるという点が有利であろう、こういうふうに思うわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/19
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020・永井勝次郎
○永井委員 具体的に伺いますが、信用保証協会の保証を得て五十万円借りる、その場合その協会がこれに加盟して包括保証保険に自動的に入る、そういう場合これらの手数料は、協会によっても違いますけれども、平均の手数料で見まして、従来から比べて料率がどの程度になるのか、その点を伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/20
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021・佐久洋
○佐久政府委員 従来の個別の小口保証の場合には料率は二分でございますが、今度の包括保険は一分四厘六毛というふうに下りましたわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/21
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022・永井勝次郎
○永井委員 金融が緩和されてきたといたしましても、それらの面から取り残された谷底がたくさんあるわけでありまして、そういう面に対して金融の道をつけていく、その信用の補完として、この保険制度が正しく運用されることを、われわれは非常に期待しておるわけでありますが、この信用保険の制度によって、少くも通常どのくらいのところが金融の道が開けておるのか。普通の金融でいけば全然相手にされないところが、この制度によって金融の道が開けたというような、新しい開拓の分野を大体どのくらいと押えておるか。そしてまだこの制度に救われない分野が相当あると思うのですが、それをずっと救っていくために、料金なり何なりを制度上においてもっと改善していかなければならない、こういう点をどういうふうにお考えになっておるのか。これは一般的な運用の面とあわせて伺っておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/22
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023・佐久洋
○佐久政府委員 この制度で新しく救われるものは何%かというのは、ちょっと数字ではっきり申しかねるのでありますが、とにかく先ほど申しましたように・零細企業者に必ずしも金融緩慢になった恩沢というものが及んでいない。しかしこの制度によって相当の効果があると考えております。それから今後の問題としましては、さらに零細な中小企業者に対する金の流れを円滑にするためには、もっと料率を下げていくという方法を考究しなければならぬと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/23
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024・永井勝次郎
○永井委員 三十九年度においてこの制度でリスクがどのくらいだったか、また三十年度は大体どのくらい見込まれているか、それを伺います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/24
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025・佐久洋
○佐久政府委員 二十九年度におきまして事故発生が三十三億一千万円でございます。それから保険金の請求が五億一千四百万円、こういう数字でございます。三十年度は十二月までしかわかっておりませんが、事故発生が二十億五千万円、それから保険金の請求額が六億八千八百万円であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/25
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026・永井勝次郎
○永井委員 中小企業対策の一環としての金融及び信用保険、これらが有機的に運用されなければならないと思います。そういう点において中小企業対策というものを、日本経済の全体の基盤の中でどういう形に安定させるかという政策を背景として金融政策というものが出てき、こういう保険制度というものが出てき、そうして実行されるところに中小企業の安定というものが確立されていく、こういうふうに考えるのであります。ところがそういう基本的な政策を持たないで、金に困るからという声によってただ無計画に金融をつけてやる。保険の申し入れがあるからただ無計画に保険をつけてやる。これだけでは中小企業の安定の効率というものが上らないと思う。そういう点について長官はどういうふうに考えておるか。中小企業の金融と、これらの保険制度の運用と、その基礎になる中小企業の安定というものと、これをどういうふうに有機的に考えて運用しようとしておるか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/26
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027・佐久洋
○佐久政府委員 一般的に、中小企業金融問題を大きく分けますと、国家資金をどういうふうに国民金融公庫というような方面から流していくかという方法と、それから一般市中金融機関の金をどういうふうに流すかという方法と二つあると思いますが、その後者の問題につきましては、常時市中金融機関と、私ども大蔵省関係者と相談をいたしまして、特別に中小企業に金を流す方法としては相談所を設置するとか、あるいは各支店を督励するとかいうような方法によって、円滑な金融をはかっていくということを考えておるわけでありますが、それでなお信用上金が流れないという部面をこの信用補完の制度でやっていく、こういうやり方をとっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/27
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028・永井勝次郎
○永井委員 私はそういう方法論を聞いておるのではなくて、たとえば、やがてこの委員会に出てくるであろう繊維工業の関係にしましても、施設が過剰であって過度な競争が起るからこれを一定の程度に押えよう、あるいは石炭産業において需給のバランスが破れてくると、その需給の調整をするためにその施設なり生産を整備しよう、そうしてその一つの考えからいろいろな政策が出てくる、これは考え方としてはよろしい、ただ今の政府のやっておるのは、日本経済全体の中で、石炭を考え繊維を考えるということでなくて、ふくれ上った繊維だけをつかまえて、ふくれ上った石炭だけをつかまえて、そうしてそれを計画化せよというところに保守党の政策の行き詰まりと無能さを暴露しておるわけでありますが、それはそれとして、そういう面においてはそういう過度な競争をチェックするという政策をとっておって、中小企業の場合はその過度な競争というものを全然無視してどんどん流れ込んできておる。上の方からは、大企業は国内の中小企業のやっておる仕事にまで入り込んでおる。それから首切りされた者や失業者がこういう形でどんどん流れておる。そういうはきだめのようになっておるその企業体の中で、力のないものには二十万円でも五十万円でも信用を補完して、そうして金融をつけてやるというふうにして、中小企業金融公庫で金を貸していく、こういうふうにして、力のないものに力をつけて、過度な競争をますます過度にしていく、そうして看板は中小企業の安定だ、こういうでたらめなことを言ったってこれはできるものではない。一方において中小企業安定の対策というものがあって、その対策に合せるような政策が有機的にそこから出ているのでなければだめだ。ただ自分の資金はどうするんだ。一般の市中金融はどうするんだ。信用のないところはこうするんだ。そういう方法論を言ったって中小企業の安定にならぬのですが、このようなやり方で過度な競争をさらに刺激していくような結果になるのではないか。その中で中小企業の安定というものはどういうふうにはかっていくのか、そういう配慮はどこに置いているのか、こういうことを長官に聞くのは無理かもしれません。大臣に聞かなければならぬことかもしれませんが、中小企業の、少くとも全国のセンターとしての長官は、これをどういうふうに考えておられるか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/28
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029・佐久洋
○佐久政府委員 ただいまのお説は非常にむずかしい問題でして、現在過度の競争のために中小企業者が企業を維持し得ないというようなものについては、いわゆる中小企業安定法によって作られた調整組合による活動によってその調整をはかっております。もちろん企業全体として数が多過ぎるとか、新たにどんどんと企業が興ってくるとか、あるいは設備が過剰であるとか生産炉過剰であるとかいうような問題につきましては、中小企業庁としても検討はいたしておりますが、と申しまして、今どういう方法をとるか、たとえば新しい企業について許可制をとるとか何とかいうことについては、まだ結論を得ていない次第であります。これはもちろん今後検討をいたすべきであるというふうに考えております。
なお本年度新しく業種別の総合診断というものを一つ計画いたしまして、つまり業種として全産業の中でどういう地位を占めるべきかというような結論を出す一つの資料を作りたいという考えでおるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/29
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030・永井勝次郎
○永井委員 いつになったら調査が終るのか、またいつになったらその資料を土台にして政策が生まれてくるのか、調査は調査として眠ってしまい、資料は資料として本だなでごみをかぶっている、政策はちっともそこから生まれてこない、これじゃだめなんです。少くともこういう信用保険の問題が出てくるにしましても、中小企業の金融の問題が論題に上るにしましても、あるいは繊維工業の過度の競争を正常にするというような政策が生まれてくるにしましても、そういうものの総合性の中から出てこなければ、これは何ぼここで説明したって、看板かけたってうそっぱちだ、こうわれわれは思うのであります。でありますから、われわれはこういう点はどうしてもやっていかなければならぬ、やっていく前提には、やはりこれをやった効果として、全体の中でこれが安定してくるのだという方向を打ち出しておきませんと、金融したってそこでつぶれてしまう、保険したってそこでどんどん食い込んでしまう、ただそれだけのことで終ってしまう、こういうことではいけないと思うので、一つすみやかにそういう政策を裏づけとして、その中からこういう一つの具体的な政策が出てくるように希望しておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/30
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031・田中武夫
○田中(武)委員 中小企業信用保険につきまして一、二お尋ねいたします。
中小企業信用保険は、中小企業者が融資を受ける場合に、政府がこれに保険をつける、こういう制度でありますが、先日来当委員会におきましても中小企業金融の問題でいろいろと質問が行われておりますが、こういう制度があってなおかつ中小企業の金融が円滑にいっていないということにつきましては、信用保証協会へ信用保険を申し入れても、なおかつ保険がもらえないというのが相当あるのじゃないかと思います。そしてまた、こうして保険をやっても金融機関の方で貸さないというものがあるのじゃないかと思いますが、申し入れて保険がもらえないというものはどれほどあるのか、あるいは保険をしてやっても金融を現実に受けられないというのはどれくらいあるのか、そういう点を一つ伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/31
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032・佐久洋
○佐久政府委員 ただいまのお話の、信用保険の申し入れをして断わるという例は一つもないわけでございます。ただ信用保証協会に保証の申し入れをして保証してもらえなかったという例はあろうかと思いますが、ちょっと今はっきりした数字がわかりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/32
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033・松平忠久
○松平委員 ちょっとそれに関連しまして、信用保証協会の問題についてお聞きしたいと思います。
昨日の委員会におきましても、中小企業金融公庫のことについてかなりの批判があったわけでありますが、保証協会の実態というものは、最近はやはり官僚化してきまして、信用保証協会において相当いろいろなことを言うのです。そこでこの保証協会はもっと当初の法の精神に合せるように指導訓練をしなければならぬというふうに私どもは思っておるわけでありますが、保証協会の指導監督というようなことについて、地方庁等においても若干の指導監督もやっておるようだけれども、中小企業庁として、保証協会の当初の法の精神にのっとるようなやり方を協会の責任者にやらしていくということについて、どういうような具体的な措置をおとりになっておるか、参考までに伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/33
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034・佐久洋
○佐久政府委員 保証協会の監督は、もちろん都道府県知事が直接やる建前でございますが、これは一例でございますが、九州のある県で、保証協会の運営上かなりおもしろくない問題がありました。その問題については相当突っ込んだ干渉と申しますか、改革の勧告をいたしまして、最近は非常に改善をされました。これは一例にすぎませんが、実際にまずい点があれば、中小企業庁としては権限問題を離れて、そういった指導は十分に今後もやっていきたいというふうに考えておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/34
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035・松平忠久
○松平委員 法的にはそういうふうになっておりますけれども、中小企業庁としては、都道府県のその方面の部長なり等を適当に会合させて、そうして適当な指示なり懇談なりをするようなことを従来やっておられるのか、あるいはおやりになる計画があるかどうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/35
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036・佐久洋
○佐久政府委員 従来特別にそのために関係部長を集めて会合をしたという例はございませんが、例の信用保証協会の連合会というのがございます。これとは常時私どもも連絡をして、改善の点については話をしておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/36
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037・田中武夫
○田中(武)委員 先ほど私がお尋ねしたことについて、問い方もちょっとまずかったかと思うのですが、私の言ったのは、先ほど長官がわからないと言ったのですが、信用保証協会へ申し入れをして断わられるのがたくさんあるのではないかと思います。そういうのは、一体申し入れたのに対して受けられるのが幾らあるかという率をお伺いしておるのであります。といいますのは、現実に金を借りたいという中小企業者からは、信用保証協会が相当めんどうである、行ってもなかなかうまいことをやってくれないということを聞いておりますが、これは先ほど松平委員から相当官僚化しておるというような御質問がありましたが、これにも関連しておりますが、そういう点をお伺いしたのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/37
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038・佐久洋
○佐久政府委員 三十年度の全国保証協会の状況を見ますると、調達比率は大体七八%余りでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/38
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039・田中武夫
○田中(武)委員 そうすると、申し入れたうちの七八%が引き受けられておるわけですね。そうすると、結局その七八%信用保険をもらって、それを持って今度借りに行った場合に、それは百。パーセント借りておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/39
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040・佐久洋
○佐久政府委員 百パーセントかどうか、はっきりした数字がございませんが、大体信用保証協会の保証を得れば、ほとんど借り入れができておるという実情でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/40
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041・田中武夫
○田中(武)委員 事実そうなんでしょうか。それもなかなか借りられないように聞いておるのですがね。
それから先日企業庁からですか、出されております中小企業信用保険関係の資料によりますと、中小企業が借りているところは、大体は地方銀行相互銀行、信用金庫というようなところが多いのですが、これらに借りるのは、この信用保険をつけて持っていって借りる場合に、貸す方の地方銀行とか相互銀行とかは、自己資本を貸しておるのか、それとも中小企業金融公庫の代理業務として中小企業金融公庫の金を貸しておるのか、その点について伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/41
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042・佐久洋
○佐久政府委員 ただいまのお尋ねの信用保証協会の保証を得る場合は、大体銀行の窓口に一度行きまして調査された結果、信用がどうも足りない、そこで信用保証協会の保証をもらってくれというのがほとんどの例でございます。従って保証協会の保証を得てもう一度銀行に行った場合には、ほとんど借りられているもの、こう考えております。それから今の貸出しの金がどうかということでございますが、このいわゆる融資保険というのは銀行固有の金が出た場合の保険でございます。それから金融機関を対象とする保険というのがございますが、これは中小企業金融公庫なり国民金融公庫の金が出た場合の保険でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/42
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043・田中武夫
○田中(武)委員 ところが今のお話ですと、銀行へ借りに行く。そうすると信用保証協会の保証をもらってくれ、そうしたら貸すということでもらってきて、そのまま貸してもらえない。たとえば相互銀行あたりなら無尽というものに入れとか、いろいろな条件をつけている例が多いのですが、これらの点について企業庁なり関係当局としてどのような監督をしておられますか。あるいはそういうようなことをしているものが事実あるとするならば、そういうような金融の仕方についてどう考えられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/43
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044・佐久洋
○佐久政府委員 私はまだあまりそういう事例を耳にしておりませんので、はっきりしたことを申しかねますが、一度保証協会の保証をもらってこいといっておきながら金を貸さないというようなことは、正しいいき方ではないと私は思いますので、今後はそういうものの改善については十分指導したいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/44
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045・田中武夫
○田中(武)委員 今長官はそういうような例をあまり耳にしていない、こうおっしゃいますが、事実はたくさんあるわけなので、よく一つ実情を調べて、そういうことがある場合には善処していただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/45
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046・神田博
○神田委員長 ただいま議題となっております三法案中、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案につきましては、他に御質疑もないようでありますので、本案に関する質疑はこれにて終局いたすことにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/46
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047・神田博
○神田委員長 御異議なしと認めます。よって本案に関する質疑はこれにて終局いたしました。
本日はこの程度にとどめます。次会は明九日午前十時より開会することにして、本日はこれにて散会いたします。
午後零時五分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102404461X01419560308/47
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