1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十一年三月九日(金曜日)
午後一時四十八分開会
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出席者は左の通り。
委員長 岡崎 真一君
理事
岡 三郎君
土田國太郎君
委員
青柳 秀夫君
井村 徳二君
木内 四郎君
白井 勇君
西川甚五郎君
藤野 繁雄君
天田 勝正君
小林 政夫君
前田 久吉君
木村禧八郎君
政府委員
大蔵省主計局次
長 宮川新一郎君
大蔵省主税局長 渡邊喜久造君
事務局側
常任委員会専門
員 木村常次郎君
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本日の会議に付した案件
○昭和二十八年度、昭和二十九年度及
び昭和三十年度における国債整理基
金に充てるべき資金の繰入の特例に
関する法律の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/0
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001・岡崎真一
○委員長(岡崎真一君) これから委員会を開会いたします。
昭和二十八年度、昭和二十九年度及び昭和三十年度における国債整理基金に充てるべき資金の繰入の特例に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
まず事務当局より補足説明を聴取いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/1
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002・宮川新一郎
○政府委員(宮川新一郎君) ただいま御審議願っておりまする昭和二十八年度、昭和二十九年度及び昭和三十年度における国債整理基金に充てるべき資金の繰入の特例に関する法律の一部を改正する法律案につきまして補促的に御説明申し上げます。
この関係の事項は、昭和二十八年度から特例として実施いたしておるものでございますが、明三十一年度におきましても、前年度同様、この特例を実施いたしたいというものでございます。その内容といたしますところは二点ございます。
第一点は御承知のように国債の元金償還に充てまするために一般会計から国債整理基金特別会計に繰り入れるべき金額は、財政法第六条の規定によります前々年度の歳入歳出の決算上の剰余金の二分の一相当額と、それにプラスいたしまして、国債整理基金特別会計法第二条及び「昭和七年度以降国債償還資金ノ繰入一部停止ニ関スル法律」に基きまして、前年度初めの国債総額の一万分の百十六の三分の一相当額を繰り入れることになっております。これを金額的に申し上げまするならば、初めの財政法第六条によります前々年度の歳入歳出の決算上の剰余金の二分の一と申します金額は、三十一年度にとりますと百五十七億一千万円に相なります。これにただいま申しました一万分の百十六の三分の一という数字は、十七億五千百万に相なるわけでございますが、三十一年度の一般会計所属の国債の償還計画を立てていきまする場合に計算いたしてみますると、この前々年度の剰余金の二分の一の百五十七億一千万円に加えまするに、国債整理基金特別会計の三十年度より三十一年度の繰り越し金三十九億七千万円を合計いたしました百九十六億八千万円をもちまして、三十一年度の国債の償還計画は確実に実施し得る見込みに相なりましたので、三十年と同様、前年度国債総額の一万分の百十六の三分の一の相当額の繰り入れをやめようとするものでございます。
第二の内容は、日本電信電話公社及び日本国有鉄道公社が創設されました際に、従来国有鉄道事業特別会計並びに電気通信事業特別会計の負担になっておりました公債及び借入金は、一般会計に帰属せしめることに定められますと同時に、同額は両公社が政府に対して債務負担するということが定められたわけであります。従いまして、元利金の償還は、本来ならば一般会計から国債整理基金特別会計に所要の資金を繰り入れまして、償還する建前でございますが、公社と一般会計と国債整理基金特別会計、三者の間にぐるぐる回る関係上経理が非常に複雑になります。経理の簡素化をはかりますために、今回におきましても、二十八年度以降と同様、直接国有鉄道公社と電信電話公社から国債整理基金特別会計に所要の元利償還金を繰り入れることにいたしまして、その相当額につきましては、一般会計から国債整理基金特別会計に対しまして、償還資金の繰り入れがあったものと見なすものといたしたのでございます。簡単でございますが、御説明を終ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/2
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003・岡崎真一
○委員長(岡崎真一君) 本案につきまして質疑を行います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/3
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004・岡三郎
○岡三郎君 今の御説明で、昭和三十年度の剰余金の二分の一が百五十七億一千万円に当ると、こういうわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/4
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005・宮川新一郎
○政府委員(宮川新一郎君) さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/5
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006・岡三郎
○岡三郎君 昭和三十年度の剰余金というのは、どうしてそういうふうにわかるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/6
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007・宮川新一郎
○政府委員(宮川新一郎君) 前々年度、昭和二十九年度の剰余金の半分が百五十七億一千万円であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/7
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008・岡三郎
○岡三郎君 今の説明の中で、国債整理基金の総額をもう一ぺん言って下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/8
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009・宮川新一郎
○政府委員(宮川新一郎君) 一般会計関係といたしましては、ただいま申しました百五十七億一千万円と国債整理基金特別会計の三十年度より三十一年度への繰越金三十九億七千万、合計いたしまして百九十六億八千万円をもちまして一般会計所属の国債の償還をはかろう、こういうわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/9
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010・岡三郎
○岡三郎君 それは総額ですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/10
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011・宮川新一郎
○政府委員(宮川新一郎君) ただいま申し上げました数字は、一般会計所属の国債でございまして、そのほか特別会計及び政府関係機関の分といたしまして、特別会計並びに政府関係機関からこの国債整理基金特別会計に繰り入れられまする金額は四十八億七千万円ございます。従いまして特別会計及び政府関係機関を合せましたものが国債整理基金特別会計で三十一年度の国債償還に充てるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/11
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012・岡三郎
○岡三郎君 それから今の説明で一万分の百十六の三分の一の相当額は繰り入れないということがわかったのですが、この一万分の百十六の三分の一というのを、この計数の説明をちょっと聞かして下さい。どうしてこういうややこしい数字をいつまで温存して行くのか、その理由を聞かして下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/12
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013・宮川新一郎
○政府委員(宮川新一郎君) まことに仰せのように一万分の百十六の三分の一というのは非常に奇妙な数字でございまして、前々からこうなっておりまして、どういう経路でこうなっておりますか、はなはだ恐縮ですが、私つまびらかにいたしません。このような一万分の百十六の三分の一というような数字は実態には合わないと思いまするし、単に今回の特例法にありますように、前々年度の歳入歳出の決算の剰余金の二分の一だけをもって国債償還資金に充てることも、だんだん剰余金が少くなっておりまする現在からいたしますと、実際に適合しない状態が近いうち来るのではないかと思います。さような観点からいたしまして、政府といたしましても、何らか合理的な減債基金制度というものを設けまして、合理的な基準を定めたいと思っておるのでございますが、御承知のように国債総額は四千数百億ございますが、このうち今後三十一年度から三十六年度の数カ年に割賦償還の国債の関係で、約三千億強の金額がまとまって償還期が参りまするし、しかも三十一年度から三十六年度にわたりまするその年度内におきまして、各年度非常にでこぼこがございます。こういう短期的な事情と、長期的な事情を総合いたしまして、どういうような減債基金制度を設ければいいのか、非常に技術的に困難でございまして、今国会に提案いたしまして御審議願おうと思っておったのでございますが、実は結論を得ませぬために、取りあえずこの特例法を延長するような結果になったのでございますが、できるだけ早い機会に検討いたしましてできれば来国会には所要の制度を整備いたしまして、御審議願うように努力いたしたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/13
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014・岡三郎
○岡三郎君 毎年々々特例措置を延ばしておるわけですが、今の説明の通りに一つやはり検討して、何らかの形で、新しい方式を一つ出してもらいたいと思うわけです。だんだん法律案の数字ですか、名前が延びていまに三桁くらいになっちゃうのじゃないかと思う。やはり事務簡素化の上から言っても、もう少しすっきりした法律に直して、疑問のないようにしてもらいたいと思うのです。一万分の百十六の三分の一というのは無理に切れとはいいませんが、こういうふうなのが事務能率を落しておる原因にもなると思います。だから一つ十分検討して、こういうややこしいものは抹消するように御努力願いたい、こういうように考えます。
それから提案理由の説明の中で「国際整理基金特別会計に受け入れ、当該金額について一般会計から償還資金の繰入れがあったものとみなす」という下に、ずっといって、「昭和三十一年度におきましても、財政の現況にかんがみ」云々とあるわけです。経理の簡素化という点はすぐわかるのですが、「財政の現況にかんがみ」というのはどういうことなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/14
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015・宮川新一郎
○政府委員(宮川新一郎君) 重点は経理の簡素化にあるわけでございます。財政の現況と申しますのは、これはどうも若干どうかと思うのでございますが、たとえば一兆円予算というような場合には、これによりまして一般会計のワクがふくれることを防止するというような意味もあるのでございますが、まあ今年になりまして、特にそうこだわる必要はないと思うのでありますが、はなはだ説明があれでございますが、単に一般会計の通り抜けでいくにすぎないものを、財政の規模がいかにも膨脹したような格好になりまするのはいかがかと思いまして、今年御承知のように一兆三百四十九億というような数字になっておりますので、通り抜けにすぎない両公社の分を、直接国債整理基金特別会計に繰り入れるようにしたい、こういう趣旨と御了承願いたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/15
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016・岡三郎
○岡三郎君 どうもややこしい説明で、その趣旨内容はよくわかりましたが、やはりこれは字句上不適切じゃないかと思うのです。まあ今後提案理由を出す場合には、一つ厳密に検討していただきたいと、こう思います。
大体以上で質問を終ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/16
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017・岡崎真一
○委員長(岡崎真一君) ほかに御質疑もないようでございますから、本案の質疑は、本日はこの程度にいたします。
速記をとめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414629X00819560309/17
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018・岡崎真一
○委員長(岡崎真一君) 速記を始めて。
本日はこれをもって散会いたします。
午後二時六分散会
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