1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十一年二月二十八日(火曜日)
午後二時十九分開会
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委員氏名
内閣委員
委員長 小柳 牧衞君
理事 長島 銀藏君
理事 野本 品吉君
理事 千葉 信君
理事 島村 軍次君
井上 知治君
植竹 春彦君
遠藤 柳作君
大野木秀次郎君
木村篤太郎君
中山 壽彦君
木下 源吾君
菊川 孝夫君
田畑 金光君
松浦 清一君
吉田 法晴君
高瀬荘太郎君
豊田 雅孝君
廣瀬 久忠君
堀 眞琴君
法務委員
委員長 高田なほ子君
理事 井上 清一君
理事 一松 定吉君
理事 亀田 得治君
理事 宮城タマヨ君
泉山 三六君
岩沢 忠恭君
大谷 贇雄君
川村 松助君
西郷吉之助君
平林 太一君
赤松 常子君
小林 亦治君
井野 碩哉君
中山 福藏君
羽仁 五郎君
市川 房枝君
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出席者は左の通り。
内閣委員
委員長 小柳 牧衞君
理事
野本 品吉君
千葉 信君
島村 軍次君
委員
植竹 春彦君
中山 壽彦君
田畑 金光君
吉田 法晴君
豊田 雅孝君
廣瀬 久忠君
法務委員
委員長 高田なほ子君
理事
井上 清一君
一松 定吉君
亀田 得治君
宮城タマヨ君
委員
川村 松助君
西郷吉之助君
平林 太一君
中山 福藏君
国務大臣
法 務 大 臣 牧野 良三君
政府委員
内閣官房副長官 田中 榮一君
内閣総理大臣官
房審議室長 賀屋 正雄君
法務省刑事局長
事務代理 長戸 寛美君
厚生省社会局長 安田 巌君
労働省婦人少年
局長 谷野 せつ君
事務局側
常任委員会専門
員 杉田正三郎君
常任委員会専門
員 西村 高兄君
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本日の会議に付した案件
○総理府設置法の一部を改正する法律
案(内閣提出、衆議院送付)
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〔内閣委員長小柳牧衞君委員長席に着く〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/0
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001・小柳牧衞
○委員長(小柳牧衞君) これより内閣、法務委員会連合審査会を開会いたします。
前例によりまして、私が連合審査会の委員長の職を勤めさせていただきます。
総理府設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
御質疑のおありの方は順次御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/1
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002・一松定吉
○一松定吉君 まずこの提案理由の説明を一つしてもらわぬと……。それからそれをもとにして質問するということが順序じゃありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/2
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003・小柳牧衞
○委員長(小柳牧衞君) これは前に私の方で一応聞いたものですから……。本日は大綱をそれじゃ政府の方から説明させます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/3
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004・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) 簡単に申し上げます。
ただいま議題になりました総理府設置法の一部を改正する法律案について概要を御説明いたします。
今回の改正は売春に関する諸問題がきわめて重要であり、かつ複雑な問題であることにかんがみまして、このたび内閣総理大臣または関係各大臣の諮問に応じて、売春対策に関する重要事項について調査審議させるために、総理府の付属機関として売春対策審議会を設けることを目的といたしておる次第であります。
法律案の概要は、右の趣旨にのっとりまして総理府設置法の第十五条を改正するものでございます。
よろしく御審議願いたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/4
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005・中山福藏
○中山福藏君 ちょっとお尋ねいたしますが、原子力委員会というのもここに含めてありますが、きょうの私どもの質問する範囲は、結局ただいま政府委員が御説明になった点だけなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/5
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006・小柳牧衞
○委員長(小柳牧衞君) 大体そうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/6
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007・中山福藏
○中山福藏君 そういうことですか。この原子力委員会と書いてありますのは、これはついでに書いたという意味ですか。原子力委員会というのが、第十五条の第一項の表中と書いてある文字の下にやはり記録されておるわけですが、これは原子力委員会と売春対策審議会というものが、結局十五条の第一項の表中に入るから、これを含めてお書きになったものでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/7
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008・賀屋正雄
○政府委員(賀屋正雄君) その通りでございまして、総理府設置法の十五条に総理府の付属機関として置かれております審議会が表の形で出ておりまして、その表に今度新しく売春対策審議会を追加しようとするものでございまして、その改正法律案の書き方の技術的な点から、こういうふうな前のそのすぐ隣にあります原子力委員会が出てきただけの話であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/8
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009・一松定吉
○一松定吉君 それならば十五条第一項の表中の原子力委員会の次に左の一項を加うというような改正にしなければいかぬじゃないか、こういう表現の仕方はよくない、誤まりを生ずる。しかるにこういう表現の仕方をする根拠があるならば説明してくれたまえ、どういうわけでこういう表現にしなければならぬか。普通ならば第十五条第一項の表中に原子力委員会の次に左の一項を加うというようなことで、売春対策審議会というものを表現するならよくわかる。二つ並べてやるから、今、中山委員のような疑問が起る、僕も初め不思議に思った。ところが提案理由を伺ったところが売春対策審議会に関するだけとあるから……。やっぱりこういうことを書いたのは、これはこの次に加うという意味だなと自分で思っておったんだが、こういう表現の仕方はよくないじゃないか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/9
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010・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) まことに仰せごもっともでございまして、これは私どももこういう形式のことにつきましては、法制局におまかせしてありますので、法制局の方でこういうふうにしてもらいたいというものでございますから、従来の慣例を尊重して、それに従っただけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/10
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011・一松定吉
○一松定吉君 そこで妙なことを伺うようですけれども、まず売春そのものから一つ説明してもらわぬと、これはいつも売春というものが問題になる。売春とは何ぞや、その売春の範囲を説明していただいて、その範囲に対する対策審議会というものが必要なのか。売春そのものがわからぬ。たとえば、いいなずけが二人であるホテルに泊り込んでいた、そういうものはもちろん売春でも何でもない。あるいは相思の人が公園のベンチに腰かけておって話をしておる。そんなものは売春じゃない。そういうような売春の範囲いかん、その点は一つやっぱり法律で明らかにしておいた方がいいと思うから、この際一つ説明しておいていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/11
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012・長戸寛美
○政府委員(長戸寛美君) ただいま売春の範囲いかんというふうな御質問でございましたが、われわれが考えておりますのは、売春というのは、婦女が代償と申しますか、対価を受けまして、または受ける約束で不特定の相手方と性交をすることというふうに理解しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/12
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013・一松定吉
○一松定吉君 婦人だけが売春で、男も売春ということが日本には昔からやっぱりある。それが不特定の者から対価を受けて、そうして女に接合するというようなものは売春の中に入るのか、入らないのか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/13
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014・長戸寛美
○政府委員(長戸寛美君) これは一つの政策の問題もございましょうと思います。いわゆる男娼を含ましめるかいなかということでございますが、私どもが現在当面する問題としまして、婦女の売春だけに限りまして、これに対する取締りなり何なりを規定する、こういうふうに限定して考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/14
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015・一松定吉
○一松定吉君 婦女は取り締る必要があるが、男子は取り締る必要はないのかね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/15
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016・長戸寛美
○政府委員(長戸寛美君) 男娼の問題につきましては、昨年九月二日に答申を終りました協議会においても問題になったところでございますが、日本の全国を見まして、男娼問題のあるところは非常に数が限られておるというふうなことから、もしその必要ありとしますならば、その特に取締りを必要とする場所において、条例等によって取締りをするということをもって足る、こういうふうに考えた次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/16
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017・一松定吉
○一松定吉君 そうすると、売春法の中には、ただし男娼の点については別に府県例をもって取締りするという付則か何かつけるつもりですか。それはどうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/17
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018・長戸寛美
○政府委員(長戸寛美君) これは各都道府県または市町村において、その必要があるというふうな場合に自主的にそれをお定めになる。それをもって足るというふうに考えておりますので、現在われわれとしましては、法律の中に特にそのような規定をおくというふうな考えは持っておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/18
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019・中山福藏
○中山福藏君 ちょっと一つ私冒頭に伺っておきたいのですが、大体今まで都道府県例とか、あるいは市町村例という取締りの規定があって、そしてほとんどその成績が上っていないということを私ども前から考えておるわけですが、この売春問題についての規定が今度でき上れば、法律としての名目をちゃんと全うするようにできるかどうかということについてのお見通しは、大体どういうふうにつけておられるのでしょうか、その点を一つ伺っておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/19
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020・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) 今回売春対策といたしましては、政府として考えております事柄を簡単に申し上げてみたいと思います。従来この売春取締りに関しましては、県もしくは市の条例によりまして売春取締りの条例が公布されておりまして、いわゆる売春行為、いわゆる単純売春の取締りにつきましては、主としてこの条例によって現在やっておるのであります。ところが、従来この条例によって第一線の警察官等が取締りをやっておりまするが、ちょうど飯の上にとまるハエのようなものでありまして、えば散る、また集まるというような状況で、まあ十分に取締りの目的を達成することができなかったのであります。では、なぜその取締りの効果が上らなかったのかと申しますと、それは取締りはいたしますが、さて取締った後のこうした婦人に対する取扱いというものが、処罰一点ばりでございますので、いわゆる保護更生であるとか、むしろ婦女子がそういうような行為をやる一歩手前のいわゆる転落寸前において、これを防止するというような策が十分にとられてないわけであります。で、転落前にこれを防止する、救済するということと、また不幸にしてこういう境遇に転落したその者を、処罰だけでなくして、これをいわゆる保護更生をさして、そして正業につかせると、こういうような措置というものが従来欠けておったわけであります。主として地方の取締りに全責任を負わしておったというところに、この売春対策の欠くる点があるのではないかと考えられるのであります。そこで国といたしまして、この売春対策に関して受け持つ事柄は、国は法律をもってこれを規定する。法律をもって規定するというからには、単純売春そのものを取締ることももちろん法律では可能でありますが、むしろ国としてやるべき範囲は、もっと広い意味におきまする防止であるとか、あるいは保護更生という方面に重点を置く、たとえば転落をする前に、それを防止するために、いろいろ婦人相談室を設けて、それによって相談さして、こうした境遇に陥らないようにさせるとか、あるいは不幸にして陥った者に対して、あたたかい手をもってこれを正業につかせるような職業のあっせんをするとか、あるいは職業の補導をするとか、あるいはまた住むに家なき者に対しましては、一時婦人ホーム等に収容して生活の安定を得させるとか、こういったようなものが必要でございます。またこの売春行為を誘致する一つの原因、手段といたしまして、あるいは俗に申しまするポン引きであるとか、あるいはそうした売春行為をあっせんする悪質の者、あるいは前借制度、人身売買、あるいはこうした売春の場所を提供することを一定の業とするような者、そうしたいわゆる売春行為を誘致するような温床と申しますか、環境を国が法律をもってこれを排除していく、そこに国の一つの任務があるわけでございまして、まあ地方と国とが相協力してやろうじゃないか、売春取締りに関しては地方条例によって行なってもらう、地方条例におまかせする、それからそのほかの不良な環境の排除、こうした売春行為を誘致するような環境を法律によってこれを一切排除して行こうと、こういうような趣旨で、政府としては今いろいろと計画を樹立いたしておるのでありますが、いずれただだいま御審議をお願いしておりまする売春対策審議会がもし設置されましたならば、この審議会におきまして、こうしたことについても十分に御検討を願い、現在政府として考えておりまする事柄につきまして、あるいは売春防止の法案及び政府として現在考えておりまするこうした転落防止、保護更生の行政措置につきまして十分に一つ御検討を願いまして、最も有効なる対策を立てまして、法律案を作るなら法律案を作る、また行政措置をするならば将来に向って予算を要求するというようなことにつきまして、十分に一つ御審議を願いたいと、かような意味でこの審議会設置をお願いいたしておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/20
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021・中山福藏
○中山福藏君 わが国におけるところの売春問題なんということは、滝川博士なんか相当研究しておられまして、いろいろな書籍が発刊されておる次第であり、また西洋でもローマ時代からの売春史というようなものがいろいろあるわけなんです。それでその時代の環境によって売春の形態というものもだんだん違ってくるだろうと私は見ておる。そういうことは一応略しておいて、戦後の日本の売春については、戦前とは相当に開きがあると思うのです。売春の形態というものがですね。戦前戦後の違いというものについて相当検討しておられて、何らかそこに一つのこういうふうな傾向を持っているのだという流れに対するあなた方の観察の帰着点というものを、はっきりと私どもに御説明できるような資料とかあるいは考え方があるのでしょうか、それを一つ承わっておきたいのと。
それから、ここに対策審議会をいたずらに設けたところが、大体政府としてはこういう問題を研究したいのだと、第一項、第二項、第三項というようなあんばいで、相当の項目というものはすでに私はでき上っておらなければならぬと思うのです。売春対策審議会というものを一応設けて、これにあらゆる問題を持ってきて研究さしてからこの問題を一つ行政的に措置をしようと、あるいは予算というものをどういうふうに取るかというような問題についての御研究をなさるということでは、これは全くどうも審議会にすべての責任をおっかぶせて、政府というものは一応高見の見物をして、それがまとまるまでは何ら手をつけないというようなふうにも感ぜられるわけですが、そういう点については何か御考究になった点があるのでしょうか、お示しを願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/21
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022・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) あとの問題につきましてお答え申し上げたいと存じます。
今回御審議をお願いしておりまする売春対策審議会は、これは前からのいきさつがございまして、この点をちょっと申し上げておきたいと存じます。前第二十二国会におきまして、衆議院の法務委員会におきまして、この売春問題は国としても、現下の情勢からして社会問題として重要な問題であるからこれを看過することはできない。そこで本問題については、今後さらに予算的措置であるとか、あるいは立法的措置であるとか、そのほかいろいろな行政措置を検討するために、内閣に売春対策審議会というような有力なる審議会を設置して、そうしてそれによって十分に検討さして、政府としてこの売春対策を樹立してほしいという付帯決議がなされたのでございます。それに基きまして、政府といたしましては直ちに内閣が中心になりまして、法務省、厚生省、労働省、警察、検察の関係各省庁の当面の係官を招集いたしまして、その売春対策の連絡会議を作りまして、これで将来提案しようと思うような法案等も検討いたしたのでございます。そこでこの衆議院の法務委員会の付帯決議の中に、有力なる審議会を設置すべしという御意見がございます。そこで政府としましては、急いでやるために閣議の決定に基く事実上の審議機関を設置しまして、それによって一つやりたい。こういうことを申し入れしたのでありまするが、その際いろいろ関係者が集っての協議の結果、むしろ有力なる審議機関というのは法律の根拠に基く審議機関でなくてはいけない、どうしても法律の根拠に基く審議機関を設けてもらいたい。こういうようなお話がございまして、そこでこの総理府設置法の一部改正の中にございまする法律の根拠に基く審議会を設置いたした次第でございます。
それからこの審議会の性格でございますが、これはもちろん国会に提案すべき法案の内容、それから政府の売春対策に関するいろいろな諸問題、それから今申しました転落防止、あるいは保護更生、こうした行政措置の全般にわたって十分に御審議を願うことはもちろんのことでございます。この審議会はこうしたことを審議いたしましたらばそれで廃止するのではなくして、これを今後恒久的に存置いたしまして、そうしてなお今後起り得る売春問題のいろいろなものにつきましてさらに御検討を願い、それからまた政府の現在やっておりまする売春施策に対しましてもいろいろと御意見も御発表願いまするし、また政府に対してああすべし、こうすべしというような有力なる一つの勧告なり、そうしたものを十分に拝聴いたしたい、こういう意味で、ある程度恒久的な審議機関として今後設置しておきたい。こういうような審議会でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/22
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023・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 今日私は政府に対してお礼を申し上げたり、またほんとうは総理大臣に伺いたい点もたくさんございましたのでございますが、御出席がございませんのでそれぞれの方にお伺い申し上げたいと思っております。
まずお礼申し上げますのは、一昨年この売春対策協議会ができますときに、私どもはこぞって売春対策審議会を作っていただきたいということを念願いたしました。つまり法律の上に立つところの強固な委員会を立てて、それこそ緊急を要するところの売春問題について、一日も早く法的措置をしていただきたいという念願からでございました。それが昨年の九月二日に協議会の方の答申案が出まして、協議会はそこで幕を閉じて、新たに今度この売春対策審議会が設置されようかという今日の段階になりましたことを私は政府にお礼を申し上げます。まことにありがとうございました。
ただしかしここにいろいろな問題があるのでございますが、売春対策審議会というこの名前につきまして、政府は何かいろいろ御審査になったわけでございましょうか。第一点でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/23
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024・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) 私からお答えいたしますが、特にいろいろ審議したということはございませんが、法務委員会の付帯決議の点を十分に参考にいたしましたとともに、総合対策を策定し、また今後十分に政府の売春対策、売春防止措置に関していろいろな施策を十分に完備していただくという意味におきまして、名前はあるいは不適当であるかもしれませんが、売春対策審議会というようなものにいたしたのでございます。これはあくまで関係大臣の諮問機関ということになりまするので、対策協議会というよりもいま少し深みのある売春対策審議会とした方が妥当であろう。こういうような考えからこういう名称を付したわけでございまして、特にこの対策審議会ということについて、われわれといたしまして専門的にこれを深く検討したということではございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/24
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025・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 この対策審議会はもちろん法律の上で作られるのでございますから、審議会の協議会と違うところはそこにあると思っております。でございますが、対策という言葉で、実は私どもも今まで長い年月売春対策という言葉を使っておりましたのでうかっとしておりましたが、いろいろの方面からの注意を受けてみますというと、いろいろ農業対策とか、それからすべて対策という言葉が法律の上に出ますと、それは何かすすめてゆくというような解釈が多いので、この点どうか売春をすすめてゆくというようなことにとられはしないかというようなことを私ほかの議員から注意されまして、なるほどそうかと思っておるのでございますが、これはそれでは政府では問題なしに売春対策審議会ということになったわけでございますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/25
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026・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) 売春をすすめてゆくのではなくて、売春をなくしてゆく対策の審議会という意味でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/26
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027・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 わかりました。
それからこの総理府設置法の一部を改正する法律案審査資料を拝見いたしますと、委員の数は合計三十五名とし、その内訳は国会議員十名、自民党六人、社会党三人、緑風会一人、それから民間九人、行政官庁六人合計二十五人となっておりますが、この国会議員の十人からまず伺いたいのでございますが、何をもとに国会議員十名ということをおきめになりましたか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/27
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028・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) これは国会議員の先生方に多数入っていただいて十分に御審議を願うことも必要だろうと思うのでありますが、審議会の委員があまり数が多いとかえってまた御審議にいろいろと支障を来す場合がありますので、普通二十五人とか三十人とか三十人くらいが審議会としては手ごろの数ではないか。こういう考えからいたしまして、一応二十五人といたしたのでございます。
それからまたこの審議会には実際政策を実施するために責任ある官庁が中に入った方がよかろうというので、大体しぼってみまして六つの責任関係官庁が入ることになりました。それから民間人をなるべく多数入れていろいろとこうした識見ある方々から対策についての御意見を拝聴いたしたいという考えからいたしまして、かれこれ総合いたしましてまず二十五人の審議会で十人程度の国会議員の方に御就任願い、あと九人は民間の方々に御委嘱する、あとの六人が関係官庁の関係官が入って、そこで国会と政府、民間、これらの方々から十分に御協力をいただいて適切なる対策を御検討願ったらどうか、こういう意味で十人程度にいたしたわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/28
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029・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 そうすると、国会議員が一番割合が多うございますが、多数出て審議に当るということで一応了承いたしますが、この民間人九人というのは、売春対策協議会のときの委員を入れようというお含みでございますか、これとは全然別個という意味でございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/29
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030・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) 前の売春対策協議会の委員の方は一人も入れない方針でございます。新しい見地からいろいろと御審議を願う上から申しまして、前の協議会の委員の方々は入っておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/30
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031・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 そうすると、この行政官庁の六人というのはどういう方なんでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/31
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032・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) 内閣から一名、それから次は法務事務次官、それから厚生事務次官、労働事務次官、それから最高裁判所の事務次長、それから警察庁の次長、以上六人でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/32
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033・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 そうすると、行政官庁の方は前にお加わりになった方が大部分でございますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/33
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034・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) これはまあ人が違うところもございまするし、人が同じところもあると思いますが、大体前の関係の官庁は全部入るわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/34
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035・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 この国会議員はどういうねらいでいらっしゃいますか。自民党六人、社会党三人、縁風会一人ということで、そうするといろいろこの売春対策に関係して今まで熱心にやった人を出そうという意味でございますか、別な人を出そうという意味でございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/35
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036・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) 国会議員の方々の御選任につきましては、これは政府としてタッチいたしませんで、これはそれぞれ党なり会の方にお願いをいたしまして、御推薦を願ったらどうか、こう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/36
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037・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 民間の九人というのでございますが、この売春対策協議会の協議員というものは実にりっぱな人が選ばれて、そうして熱心にこの問題について調査研究をして下すったのでございますが、その人をがらっとかえるのは……おそらく自民党、社会党といたしましても今までいろいろやりました人たちが出るのが、まあ私常識のような気がするのでございますが、ただ行政官庁も従前の関係した人でございますのに、民間だけどうして新たにするということにお考えでございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/37
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038・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) 当初この前の協議会の委員の方々に若干名お入りを願いまして、前の協議会との連絡の意味において御参加を願うことも妥当ではないかという考えがあったのでございますが、今回の審議会は前の協議会の答申にとらわれることなく、もちろん前の答申もりっぱな答申でございますから、これらの中でよいものは当然これは採用されるものと考えておりまするが、前の答申にとらわれることなく、最も適切と認める対策について御審議を願う。こういう意味から今回は前の委員の方々を入れなかったわけであります。もちろんわれわれといたしましては、前の委員の方々が非常に本問題について二年間にわたりまして、御熱心に御審議を願いましたその御努力と御熱意に対しましては最大の敬意を払うのでございまするが、そういった意味から今回は全然新しい見地からいろいろと本問題に取っ組んでいきたい、そういう人を選びたい。こういう考えから実は新しい方々を選んだわけでございます。
それからもちろん審議会が今後審議を行う上におきまして、前の委員の方々にもまた場合によってはおいでを願って、その答申をした当時の気持とかそういったことなんかもあるいは必要によって御聴取願ったならば大へんためになるのではないか、こう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/38
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039・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 この民間人の中に、直接の業者ではございませんが、間接にこの方面の業態に関係のあるというような人に対して、また違った面からみる意味において入れようというようなお考えがあるのじゃございませんでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/39
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040・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) 直接、間接にこうした売春に関した営業に従事しておる者は、この際委員の中には加えないという方針でおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/40
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041・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 それは了承いたしましたが、この国会議員の十人ということでございますが、私ども国会議員は、これはもしもこの法案が出て参りましたときに、慎重に審議する責任をもっております。それで私は二十五人の中の十人を国会議員におとりになったということに対しては、むしろ有力な民間人をこの際多数出していただいて、りっぱな法律案を作っていただくことの方が国のためになるのでないかと私は考えておりますが、この人数の内容についてもう変更なさるという余地はおありにならないのでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/41
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042・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) お答えいたします。今回のこの審議会の組織その他につきましては、政令によってこれを策定いたしたいと思っておりまするが、私どもの考えとしましては、いずれ、この売春問題は従来国会においても相当論議をされた問題でございますので、国会におかれましても本件につきましては非常に強い関心をお持ちになっておることであり、また政府の施策について今後十分に監視をお願いするという意味からも、また国会の意思をこの対策の中に織り込んでいくということからみましても、やはりこの審議会の中に各党の代表の方々にお入り願って、そうして政府と国会との関係を十分に密に連絡をいたしまして、協力してこの対策を実行していくことが最も適当であるとこういう考えから、非常に御迷惑とは存じまするが、ぜひ一つこの中にお加わりを願って、対策の実施にぜひとも一つ御協力を願いたい、こういう考えでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/42
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043・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 それでは伺いたいのでございますが、先ほど、この売春対策協議会の方の答申案にとらわれないで、新たに今後の審議会の審議会委員によって立案された法案を作りたいという意味のお話がございましたが、そういうことになりますと、私ども仄聞しております政府提案のこの売春対策の法案はもう今にも出てくるように新聞も伝えておるのでございますが、一体いつになることなんでございましょうか、政府の大体のお見通しはいかがでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/43
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044・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) 政府で当初考えましたことは、売春行為を防止する法案と婦人の保護更生に関する法案と二本立で国会に提案をする考えでおったのでございますが、後者の転落防止と保護更生に関する法案を実施するために、大蔵省に予算をそれぞれ関係者から別途要求をさしておったのでございますが、不幸にいたしましてわれわれの熱意の足らなかった点も責任を感ずるのでございますが、その要求予算のほとんど全部が削除されまして、ようやく辛うじて予算締め切りのまぎわに総額五千万円の予算が承認されたのでございます。そのために当初十四億ほどの予算を要求いたしておったのが、五千万円に大なたをふるわれましたので法律案を実施することが不可能になりましたので、やむを得ず関係省の行政措置でいくということにきめたわけであります。そこで前者の売春防止に関する法案につきましては、もちろん前の協議会の答申等を十分に参考にいたしまして、そしてなおその内容を簡素なものにいたしまして、主として先ほど私が説明いたしましたような不良な環境の排除、こうした売春行為を誘致する環境を破壊するというような観点に立ちました、きわめて簡単な法案を立案をいたしたのであります。この法案は、先ほども申しました政府の中にありまする連絡協議会におきましてこれを実は作り上げておるのでございます。それには甲案と乙案と二案を一応作っておるのでございますが、この法案はすでにもう草稿としてでき上っております。これを今回審議を願っておりまする審議会に一応お目通しを願いまして、そうしてそれをどういうふうに直していくかということは、これは審議会の今後の御検討にまつほかないと思っておりまするが、以上申しました通り法案そのものは現在きわめて粗案でございますが甲案、乙案と二つのものができております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/44
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045・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 今度は法務大臣にお尋ね申し上げます。今の御説明によりますと、連絡協議会案というものはまあ甲案、乙案いろいろございますようですけれども、この案につきましてまだもちろん最終の決定をすることは、この審議会ができて審議会の審議によることだと思っておりますけれども、この協議会案というものの大体におきましてごく大ざっぱな筋をちょっと御説明願えないでございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/45
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046・牧野良三
○国務大臣(牧野良三君) これは政府委員からとりあえず申し上げ、それから私から補足いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/46
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047・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 ほんとうの大筋でようございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/47
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048・長戸寛美
○政府委員(長戸寛美君) これはただいま副長官からもお話しがございましたように、政府部内の連絡協議会において検討中でございます。まだ確定いたしておりませんが、大体の考え方の骨子を申し上げます。甲案と乙案とございますが、大体の考え方は同じでございまして、甲案の方が詳しく、その一部を乙案の方では削っておるという立場に立っております。先ほどもお話がございましたように、大体の取締りの部分に対する考え方としましては、売春を助成するような環境の排除というところに重点をおいております。従いまして売春宿の経営とか、あるいは人身売買とか、あるいは客引きとか、場所の提供とか、そういうふうなものの取締りを考えております。そのほかに売春婦自体に対しましては先の協議会の答申にもございますように、売春婦自体を罰すべきか否か、協議会の答申といたしましては原則的に保安処分が相当である。こういうふうに打ち出されておるわけでございますが、そういうふうな観点からいたしますと、もしこの保安処分ということを行おうとしますれば、非常に予算を要することであって、現在直ちにこれを実施することができない。この売春婦自体を国として刑罰の対象にするということは果して妥当であるかどうかということが考えられて参りますので、いわゆる売春婦の売春行為自体に対しましては、国としては一応刑罰の対象としてこれを条例に譲るという考え方に立っております。ただ甲案におきましては、売春婦でありましても、公衆の目に触れるような方法で、たとえば相手方を勧誘するというふうな事柄は、これは風紀の保持からいって取締りを要するのではないかというふうなことで、そういう面で処罰をしていくというふうな考え方に立っております。乙案の方ではむしろそういうふうな売春婦に対する風紀保持上の取締りというようなことも除いて、先ほど申し上げました売春を助長するような不良な環境の排除、というところに重点をおいて非常にしぼった案にいたしておる。こういうのが現状でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/48
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049・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 今の政府の御説明は大へんよくわかりました。そこで法務大臣に私伺いたいのでございますが、この売春婦の行為自体というものは国として刑罰に処さない。そしてできるだけ保安処分をもって臨むということは私も大賛成なんでございますが、特に私最近非常に考えますことは、今度ヨーロッパに行きまして売春婦の調査をいたしましたが、そのときしみじみ思いましたことは、どんな国にも売春婦はおります。町の女はおります。ですけれども、その女たちはこの行為を恥じ、恥ずかしいことをしているという態度でもっておりますが、それに比べますと、今の日本の売春婦五十数万人というものは、町といわず津々浦々にはびこっておりまして、そしてその人たちの態度をみますと、これは恥であるということよりも政治の貧困のためにかく追いやられているぞ。非常にこれは何といいますか、不遜な態度と言いますか、当然やるべき、当然落ちるところに落ちて行ったのではないか。そして中には必要以上に今の売春婦というものに対して同情を持っている。必要以上に同情を持っている。もちろん同情すべき価値のある、特に子供を育てるためにおっこちていっているという、ほんとうに同情に値いする者も中にはおりますけれども、しかしまた一面考えますと、子供を連れて売春婦となって子供を十分に教育しているといったような、そういう楽々とやっているその陰で、その幾百倍、幾千倍のお母さんたちが実に正しい生き方をして、四苦八苦して子供を育てておる者がほんとうにございますということを考えたときに、私はもう一ぺん日本のこの売春婦の気持というものに対して、これは罰でいくべきか、教育でいくべきかという大きい私は政治上の根本問題があると思っておりますが、法務大臣の御所見をちょっと伺っておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/49
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050・牧野良三
○国務大臣(牧野良三君) ただいま宮城さんのおっしゃることには全然同感でございます。私は宮城さんがロンドンからお持ちになりました調査の報告書をよく読みまして、イギリスのことにロンドンの売春婦の実態をさらに深く知ることができたのでありますが、これより先私がドイツが敗戦しました後におけるドイツの売春婦の状態を見ましたときに、日本が敗戦した直後の売春婦の状態に非常に似ております。私がホテルから出まするともう十人余りの娘さんが私を囲んでくるのであります。それがあたかも日本の戦後においてアメリカやインドの兵隊をわれわれの娘さんが取り巻いたと同じ状態で、これは全く敗戦の実態でございます。でありまするから、これは今まで考えられた立法のように売春婦を憎んではいかぬ。国に反省させなければいかぬ。そして日本の風紀というものをぴしっとさせなければいかぬ。そうして全く廃頽し去った性道徳というものに活を入れなければいかぬ。この観点から立たなければ日本の新しい売春法というものは無意味だ。こう解したのでございます。従って今までの協議会において御苦心下すったことはよくわかるけれども、あまり固くなり過ぎて、売春の実態から離れていやせぬ。かだからもう少し売春の実態を知ったお方に中へ入っていただく。そうして対策を講じていただく。それには各省の責任者が入らないで、各省が円満に協力していくために立法に欠陥が出てくるといかぬから、各省の事務当局はこれへ入ってもらう。その上にこの法律はなるべく超党派的にこしらえなければ、お互いに欠陥を指摘して、非難、攻撃し合ってはならない。その意味において各党各派のお方を按分ではありまするけれども、お入り願って、そうして超党派的な性質を持つ法律案をこしらえることが望ましいのではないか。かように思っております。従って今副長官から答えましたような人選のもとに今度の審議会をこしらえていただきまして、ここでは私はもう非常に忙しいお方であるけれども、毎週よけい会を開いていただきまして、できるだけ早く国会へ提出するということをいたしたいと、もう議論は今まででよくつくしておるのでありますから、これをやわらかくボリュームのあるものに、もっと上手に盛り上げるということが大事なのでありますから、それをすればいいのだからなるべく早くそういたしたいと、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/50
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051・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 今度政府が提案なさろうという法案の中のどこかに売春を悪である、売春を恥であるというようなことをしっかり知らしめるような処置をとろうというお考えでございますか。どうでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/51
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052・牧野良三
○国務大臣(牧野良三君) これは漏らしました。それは入れなければいかぬと思います。一方において売春は悪だよということを知らせることは、売春の関係者ばかりじゃない、国民一般に反省させる上に非常に大事でありますから、おっしゃる点は何らかの形で盛ることが必要だと思っておりますが、宮城さん、これは考えたらなかなかむずかしい。むずかしいが一条と二条との間に今せっかく考えておりますが、これはやはり立法に長い間関係した老大家諸君に、どうしたらよいかということを聞かなければいかぬと思いますが、二、三日来昨晩も一晩あなたの持って来て下すった参考書と照らして、どこへ入れたらいいかと思って考えたのであります。昨晩は一晩中読みました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/52
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053・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 恐れ入りました。いま一つ、これは文部大臣に私は伺いたいと思うのでございますが、この売春対策の問題に非常に重要な問題は教育問題だと思います。そうしてその教育ということは、つまり日本の古くから言われております貞操ということ、これは今までは貞操の要求は女にばかりされておりましたが、私は貞操の要求を女と同様男子にもしたいと思っております。男女平等に貞操の要求をいたしますが、その貞操という言葉が非常に封建的な響きがするので工合が悪いということになれば、また新しい言葉も考え直さなくてはならないと思いますけれども、まあ一番通りのいい貞操という言葉を使わしていただきますならば、男女平等におきましてきつい、きびしい貞操の要求を今日この社会情勢においてしなければならない。それに対しまして私は一体文部当局が何を考えているかということについて、あらためて文部大臣にも伺いますけれども、法務大臣はこういう面におきましてどういうお考えをお持ちでございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/53
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054・牧野良三
○国務大臣(牧野良三君) その点に関しましては、文部大臣と先ほども協議いたしました。どうしたらいいか、もう日本の婦人にも、男子にも過去のような貞操というものはもう要求できないのじゃないか。そこまで入っていったのでございます。それについてスエーデンのただいまの実情等をも語ったのでございまして、実際宮城さん、これは非常に大きい社会問題であります。従って私はこの売春問題は法律をこしらえるということに中心をおいちゃならぬ。どうしても大きい社会運動に持っていかなければならぬ。そうすると初めて売春は悪なりということが徹底します。そうすると同時に貞操というものはどの程度に堅持しなければならないかということを若い人たちに教えることができる。それでどうしても宮城さん、これはもうこの法律が上程されるときから私は社会運動を起さなければいかぬと思うのでございます。そのことを二、三日前も婦人代表のお方に申し上げて、何としてもそれを決心して下さい、それは非常に愉快な社会運動だからということを言ったのでございます。従って文部大臣と私とは考えを同じくいたしておりますが、同時に映画館の問題、わい本の問題、これをどうしても文部省とすっかり打ち合せていかなければなりません。同時に映画館の時間でございますが、これの長いのを短かくしようということに対して、社会党の方々から短かくするということはけしからぬという意味の御意見が出て来ましたけれども、これは大へん間違ったことで、映画館に長い間おると性的にいけないのでございます。そういう裏面的のことはよくわからないので、それで労働者に長い間映画で満足さしてやれとおっしゃるが、これは間違いで、これは体の関係から、そうしてベンチレーションはだんだんに悪くなります。そんなことからせいぜい二時間なんですが、業者は二時間半と言っておる、二時間半も長いのです。そうして大ていいい映画は一時間半くらいで済むので二時間半にしますが、ほかのものをプラスするのでございます。近ごろアメリカでも日本でも三時間、四時間という長い映画をやりますが、これは二度に切ればいいのでございます。でありまするから、こんなことまで注意を及ぼさなければいかぬ、性欲問題を解決しますには。どうもあまりに日本人はそういうことを社会的に学問的に実際的に研究している人がないものですから、これから社会運動をやるときっとその方面に注意が向いてくると思いますから、私は法律は二だ、むしろ社会運動の方が大切だ、こう考えましてそこへ売春は悪なりという思想を日本の国民すべてに植えつけたい、かように思っておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/54
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055・宮城タマヨ
○宮城タマヨ君 どうか根本問題に触れて立法措置をなさっていただきたいと同時に、今おっしゃって下さるような社会運動、社会教育、ことに映画、読物というようなところまで私ども掘り下げていかなければならないと思っておるのでございますが、実際は今電車や、それからバスなんかでもときどき感じることでございます。もう年ごろの女の子でおしろいけもなく、紅もつけないで、ししとして働いております様子はその荒らくれております手に十分に現われておりますが、そういう娘たちがほんとうに着飾って貞操を売物にしておって、栄耀栄華をしております人に圧倒されまして、まるで人種の高下を感ぜさせられるような状態を見ますときに、私憤慨してたまらないのです。この種類のことも非常にまあ例をあげれば枚挙にいとまないことなんでございますけれども、いかに社会を毒しておるか。ちょうど私は昭和二十五年にやはり政府代表でアメリカの国際会議に参ります船の中で、これはちょうどアメリカの兵隊と結婚いたしましてアメリカに行く二人の若い娘、しかも一等船室に乗っておる若い娘と一緒におりましたときに、その娘たちが日本人の悪口を申しますときは必ず英語で二人で話している。何と言っているか、日本人はきたないわね、くさいわね、ヘリに寄りつけないわと言っている。私は聞きかねて、あなた方は日本人はくさいわ、きたないわと言っておるけれども、あなた方は日本人じゃないの。その船に乗っている人は役人にしましても、会社員にしましても、まあ私どもから見たらほんとうにりっぱな尊敬に値する男子の方も十人ばかり一等船客でいらしたのでございますけれども、その人たちに対してあのパン助がくさいわ、日本人はきたないわと言っておる。不幸か仕合せかしりませんけれども、私は英語を話せませんが、耳が聞えるので、あなた方はけしからぬことを言っている。日本人か。私ほんとうに船の中で最後にどなったものでございます。あのパン助を働いております売春婦たちが、日本人はくさいわと言う、その気持が許しておけましょうか。私は今日のほんとうにこの社会問題、教育問題としてこれはもう大きい問題で、日本人全体のことに為政者の考えを私少し変えなければいけないのじゃないかということを思っております。どうかこの点につきまして、ことに政府で一つこの考えを深くしていただきたいということをお願いいたしまして私はこれで質問を打ち切ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/55
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056・千葉信
○千葉信君 私内閣委員ですから質疑をすることをこの際は控えたいと思いますが、田中さんに一つお願いしておきたいのは、この法律は非常に簡単ですが、その含んでいる内容は相当重要な問題だと思うのです。ことに従来の売春問題連絡協議会との関連からいいましても、果してこの審議会の設置がいいか悪いかということも相当慎重に審議をしなければならぬと思うのです。ところがあなたの方から出て来ている資料というものは残念ながらその提案理由の説明と——それもごく簡単しごくです——それからもう一つは総理府設置法の第十五条の抜粋だけです。で、私ども実はこの審議会が設置されたら今までの連絡協議会との関係はどうなるのか、やめるのかやめないのかという点についても、実はこちらの方で積極的に専門員通じて調べて初めてわかっている格好です。これじゃやはり問題を慎重に審議する上に支障が起りますから、特に先ほど宮城委員との質疑応答の中で、はっきりあると副長官がおっしゃった今までの売春問題連絡協議会の答申——答申がありましたということをはっきり言っている、その答申、それから素案という言葉ですが、甲案と乙案とがあるそうですから、それを審議のための資料として至急御提出をお願いしたい。お願いしておきます、あるというのですから……、発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/56
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057・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) お答いたします。従来の経過等につきましてはそうしたものを文書にいたしましてお答えいたします。それからなお前の答申案もございますからそれも御参考までに差し上げたいと思います。それから今の甲案、乙案というのはわれわれの方でまだ未検討でございますが、まあ、御参考までに差し上げて御検討願うことも必要と思いますから、一つ差し上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/57
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058・一松定吉
○一松定吉君 この法案で結局売春対策審議会を総理府設置法の十五条の一項中に加えるかどうかということが審議の要点であろうと思いますが、それに牽連してこの審議会をいよいよ設置するということにきまれば売春対策審議会法とかいう法律はお出しになるのでしょうか。それはこの会期中に御提案になるお考えですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/58
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059・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) お答えいたします。現在総理府設置法で売春審議会を設置するということをおきめ願いまして、その審議会の組織、権限、内容というものは政令によってこれを規定したらどうか、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/59
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060・一松定吉
○一松定吉君 政令できまる……。そうすると今宮城委員から質問応答がございました委員を二十五名とするというようなことも政令できめるのだね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/60
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061・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/61
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062・一松定吉
○一松定吉君 それからそのときにこの売春問題連絡協議会との関係はどうなるのですか。こちらは審議会……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/62
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063・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) ただいま政府部内に置いてありまする連絡協議会は、この法案を作成いたしまして、これを審議会の方へお譲りしまして、そして一応それで連絡協議会の任務は終了いたしましたので、これでこの協議会の方は一応解散をしたい、こう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/63
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064・一松定吉
○一松定吉君 政令できめるということになりますると、われわれ国会議員としては、その政令を制定することに対してあまり容喙をする機会が少いのですが、やはりこれは審議会法というものにして、法律案を出して、その法律案の中でこの売春取締りに関するいろいろ問題になっておることを規定してやる方がよくはないかと私は思って実は伺ったのですが、法律ということにせんで、政令ということにすることが何か特別理由があるのですか、それはどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/64
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065・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) 当初審議会法というようなものも一応考えておったのでございますが、審議会の性格からいたしまして、政令に譲って、政令によって規定した方が妥当であろう、こういう考え方から実は政令に譲ることにいたしたのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/65
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066・一松定吉
○一松定吉君 そうすると男娼なんかというものは、政令の中には、政令でまたこれは地方の何に譲るというようなことを書くのですか。男娼そのものは売春ではないということを前提にしてやるのですか。その辺はどうなんすか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/66
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067・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) ただいま申し上げました政令は、総理府設置法に基く審議会の組織、権限、内容を政令で規定するだけでございまして、売春行為の定義とか、そういうものはこの政令では規定いたしておりません。大体これは地方条例による売春取締条例によって現在規定されておりますので、それをそのまま使ってはどうか、こう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/67
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068・一松定吉
○一松定吉君 政令によって売春対策審議会という行動の内容をきめる、そのいわゆる審議会は結局売春というものに対する取締りということは、こういうことにしなければならぬということを検討して、それを政府に回答するとか、報告書を出すとかいうことになって、それから売春取締法というようなものを制定するのではありませんか。それはどうなんですか。売春取締法という法律を出すのじゃない。そうしないと、つまり売春を刑罰をもってこれを取締るとかというようなことであれば、憲法三十一条に、「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪われ、又はその他の刑罰を科せられない。」という規定がありますから、この規定に順応するためには、売春取締法という法律を出さなければいかぬと私は思うが、そうすると審議会というものが、こういうようにしてやったらよかろう、こういうようにして取り締ったらよかろう、取り締るについてはこういうような方法にしたらよかろうというような案をこしらえて、それを内閣に答申をして、内閣はその答申によって売春法という法案をこしらえて国会に出すと、こういう手続じゃないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/68
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069・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) 現在売春行為そのものは、現在も地方条例によって現実に取締りをいたしております、売春行為そのものは。そこで今回政府が考えておりますのは、先ほど申し上げましたごとく、不良環境を排除しようというところに重点があるわけでございます。そこで今回の政府が考えておりまする売春防止法案は、そこに重点を置いて、先ほど長戸さんから御説明がありました通り、ああいった内容をもっておるものである。今回の審議会ができましたならば、政府としては、今回政府として提案をしたいという法律案の内容について御検討を願いたい。これは諮問の形式になりますのが、そうしたものを審議会に諮問いたしまして、そしてその諮問の内容を答えとしまして、今政府が考えておりまする法案が、それでよろしいということならばこれでまあよろしいからという御答申を願うことになります。また内容を検討して是正せねばならぬという審議会の御意向でありまするならば、御修正を願って、これを十分にお直し願って、そしてより完全なものにして政府に御答申をする。政府としてはそれを尊重して、できるだけそれを尊重いたしまして法律案といたしまして、正式の法律案としまして国会に提出をいたしたい。現在の法律案の取扱い方につきましてはさようなことにしたいと思っております。
そのほかいろいろ政府としまして行政措置を考えておりますので、その行政措置について政府としてはこういう考えを持っている。それに対してどういう御意見であるかそれに対する、またあるいは諮問をいたしまして、それに対してまた御答申を願うということも考えられるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/69
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070・一松定吉
○一松定吉君 大へんよくわかりました。けっこうでございます。さような御方針でお進みを願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/70
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071・高田なほ子
○高田なほ子君 お尋ねをいたします。政府が今回審議会の設置に急を要せられる御意向をお持ちになっておられること、これに対して私どもはまことに敬意を表するものですが、非常に疑義のある点が二、三点ございますので、この点についてお尋ねをしたいと思っているのです。この法律案で設置されます売春対策審議会と、前の売春問題連絡協議会とは具体的にどういうふうに違うか。先ほどの御答弁によりますと、これは法律できめられるのだからやや深みがあるというような御答弁でございましたが、深みのあるということだけではこれは私に満足のいく御答弁ではない。もっと具体的にお答えを願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/71
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072・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) お答えいたします。前の売春問題連絡協議会はこれは閣議の決定に基きまして作られましたまあ事実上の協議機関でございます。それから今回政府が設置をお願いしておりまする審議会、これはただいま法案を提出してございます総理府設置法の一部を改正する法律案で、法律の根拠に基く審議機関でございます。
それから前回の協議会は一応売春対策に関しての立案とか、あるいは諮問に対する答申をいたしまして、それによって一応使命が終る協議会でございますが、今回の審議会はもちろんその任務もあると同時に、さらに今後恒久的に存置されまして、政府の売春対策の措置その他施策に関して十分監視をお願いする、またいろいろと有益なる御意見を申し述べていただきたい。こういった恒久的の機関でございます。
それから前の協議会は閣議に基く事実上の機関でございます関係上、主として民間人だけに重点を置きました。今回はそれに反しまして国会議員の方々にも御参加を願いまして、十分に一つ政府と協力していただきまして、いろいろと具体的な問題についてこれを取り上げて御検討を願う。こういう点におきまして前の協議会と今回の審議会とは、まだそのほかにもあると存じますが、おもなる点はそういう点において相違があると存じております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/72
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073・高田なほ子
○高田なほ子君 前回の売春問題連絡協議会の答申案は私どもの承知するところによりますとかなり基本的な問題が相当完璧に論議され、答申されておったと私どもは考えているわけなんです。今回のここに設置されます審議会は、ただいまの御説明によりますとそれ以上非常に強力に推し進められるように御説明があったわけですが、売春処罰の立法にそれがどんなふうに響いてくるかということについて、私どもは異常な関心を持っているわけでありますが、どういうふうにこの強力な審議会設置が法案に響くかという点、その点を説明していただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/73
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074・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) 今度新たに設置されまする審議機関は単に政府の諮問機関であると同時に、実際政府のやっておりますることをおそらく具体的な問題を一々取り上げまして、そうしてその席上においてこれが論議されるものと考えております。ことに国会議員の皆様方にも御参加を願う以上は、国会の問題として取り上げられるという意味におきましても民間、政府ともにこの問題を真剣に検討いたしまして、またある意味におきましては現在やっておりまするいろいろの諸施策に対して、これを鞭撻するという使命もあると思っております。そういう意味から今回の審議会は前の協議会と違いまして、政府鞭撻の役割も中に含まれるものじゃないかと考えておりますので、そういう意味から私は相当強力な審議機関とみなして差しつかえなかろうと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/74
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075・高田なほ子
○高田なほ子君 恒久的な政府鞭撻の機関になし得る、こういうようなお話でありますが、先ほどの御答弁の中にありましたが、今回政府案として考えておるA案、B案、これは予算の範囲内で立案しなければならなかったのでというような注釈がつけられてあったのでありますが、強力な政府の一つの機関とするならば単にこの予算の範囲内における立法措置を考究するための諮問機関であってはならないと私は思いますが、今回の政府案とこの審議会設置法とは具体的にどういう関係を持っておりますか。お尋ねします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/75
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076・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) 私の言葉が足りないので御理解ができなかったかと存じましてもう一回申し上げたいと思います。今回の政府の最初の考え方といたしましては、相当の豊富な予算をとりまして、この転落防止と、それから保護更生に重点を置きまして売春対策に臨みたい、こういう考えでおりました。先ほども申し述べましたごとくに今までの売春取締りというものがその受け入れ態勢というものができておりませんので、警察が何回取締りをいたしましても、結局そのときはある程度粛正されまするが、また直ちにもとに戻る、こういうのが今日までの取締りの実態でございます。これをさらに取締りをもっと有効にして受け入れ態勢を整備いたしまして、そうして取締りによって今度はそれを保護更生の方に回すというようにすることによって売春婦というものをなるべく街頭からこれを駆逐する、なくしてしまう、実質的にもそういうものをなくしてしまう、また社会環境もこれをなくしてまう、こういうことに重点を置いて相当大がかりな計画をいたしたのでございまするが、これが残念ながらうまく参いりませんでした。そこで政府としましては現在も売春取締りは現にやっております。従ってさらにやっておるかたわら今回はその環境の整理に重点を置いた法律案を作りまして、そうしてその法律案をこの審議会にかけまして、そうしてその審議会において十分に御検討願って、これを政府の正式の法律案として国会に出したい、こういうことでございます。従って審議会のまず最初に御検討願うことは、今連絡協議会において検討いたしておりまする甲案、乙案といったような売春防止法案を一つまず御検討願って、そうしてそれを政府に、これでよかろうというところで政府に回していただいて政府がこれをすみやかに国会に提出する、それが第一の審議会としての大きな職責でございます。それが終りましたならば、さらにこの行政措置について、政府としてはきわめて貧弱な行政措置をやっておりまするが、今後のさらに大きな行政措置をどうしたらいいか、これは三十二年度の予算要求にも関係あることでございますが、そうしたことについて一つ十分に御審議を願いたい。それからさらに売春取締りは、現実に現在やっておるのでございますから、そのやり方その他について、また現在の環境等について、もし悪い点があるならばすみやかにこれを是正する。また法案が国会におきまして幸いに成立いたしまして、環境の粛正に乗り出したときに、その粛正の方法について手ぬるいとか、あるいはこうしたらどうかというような、いろいろなまた御意見があろうかと思いますので、そうしたこともぜひ審議会において承わりたい、こういう考えでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/76
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077・高田なほ子
○高田なほ子君 大体御答弁によって私は次のように把握しておるわけです。三十年七月十九日の衆議院法務委員会の決議、この中で「文教、保健、道義、社会秩序並びに転落貧困家庭の扶助政策など各般に亘り、速かに抜本的総合施策を樹立し」云々、この決議案に基く審議会であり、今度の審議会の使命はその一環としての法案を、ただいま法務省で検討中である、それが甲案であり、乙案である、こういうふうに把握しておるわけですが、それでよろしいわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/77
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078・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) さようでございます。この売春等に関する付帯決議の精神に沿いまして現在政府としては、いろいろ法案の作成及びその他の行政措置につきましていろいろと事実いたしておるのでございます。しかしながら現在としましては非常に貧弱な予算で十分なことはできませんが、政府としましては来たるべき三十二年度において何とかして抜本的な総合施策をぜひ実現したい、こういう努力を今払っているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/78
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079・高田なほ子
○高田なほ子君 大臣にお尋ねをいたします。ただいまの御答弁によりますと、かなりこれは恒久的な機関になるようでありますし、また私も一気にこれを解決せよというような無理難題はさらさら考えておりません。ただ具体的にお伺いしたいことは、この審議会は、その審議の期間については何ら法的な拘束もございません。従ってこの審議期間はときによれば二年にわたり三年にわたり五年になる可能性なきにしもあらず、こうなった場合に今回法務省が一応用意しておられます売春環境の打破を目標とした法律案だけをやって、あとはもうその先に先にといつまでも延びていく可能性が、この日本の今日当面している経済情勢の中では、非常にその総合対策が練られないという心配を持っておるわけでございます。私がかく申し上げますと、まあそういう先々のことを言わないで、というふうにおっしゃられるかもしれませんが、私としてはやはり総合的な施策を大体どのくらいまでの期間にこれはやり上げていこうとするのか、これが第一点。
それから政府のお考えになっておる売春環境の打破を目標としたこの立案は、いつごろまでに出されるものか、審議機関設置に際して特にこの機関について大臣として御注文をおつけになる御意思があるのかないのか、どうか、この点をお尋ねしておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/79
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080・牧野良三
○国務大臣(牧野良三君) おっしゃる通りにいつまでも延びる可能性がありますが、決して延ばしません。法律案はでき得る限り最近、これはあまり大きい声じゃ言えませんが、私は三月のうちにやってほしい、そうしてこの点においては事務当局と少し考え方が違っているところがありますが、私は予算のことなんかはあまり心配してない、私は社会運動でいきたい。これは政府に予算で依存したりなんかして責任をよそに転嫁してはいかぬ。私はどうしても法律案をこしらえ、それに対する実際上の効果あらしめるには、社会運動をもっていく、ただしある程度の受け入れ態勢は要る、そいつは審議会はどんなことを希望されるか、その希望を聞きまして、適当なものを取り上げて次の国会に対する予算措置に出るというふうにいきたい。従って第一は、今国会に法律案が成立するように急ぐ。第二はそれの効果を審議会にみてもらう。第三はその間に受け入れ態勢にはどんなものが必要だということを九月十月までに決定してもらう。そして必要なるものは来年度予算にこれを予算措置をしてもらう、こういうふうにしていきまして、少くとも九月までを第一期とし、それ以後を第二期として実際的な効果を十分発揮することのできるものにしたい、かように思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/80
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081・高田なほ子
○高田なほ子君 御明快な御答弁をいただいてまことにけっこうでございます。三月中にほぼ立案の御予定、成案の御予定でございますが、そこで重ねて田中副長官にお尋ねをいたしますが、売春の環境を打破するためにはこれは容易ならざる決意が必要だと思います。今日までも行政措置としてこうしたことの取締りについてはかなり真剣に行われてきたようでありますが、しかしその実績が上らないというのが実態だろうと思うのです。そこで戦時中、それから戦前を通じまして公娼が戦後やがて廃止されましたが、この公娼廃止に伴って風俗営業取締法というのがここに出まして、これは行政処分にゆだねられておるようですが、この風俗営業取締法に基いて今日のいわゆる集娼が法的に認められておるわけです。売春の徹底的な排除ということであれば風俗営案取締りの中で認められている「待合、料理店、カフェーその他客席で客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業」こういうような営業は全部これをなくするために風俗営業取締りといったような法も御改正する用意がされているのかということが一つ、その他に方法があればおっしゃっていただきたことが一つ。もう一つはせっかくの政府の意図する売春環境の打開ということが今のような取締りの状態では目的が達せられないと思われますが、これに対してはすでに腹案がおありになろうと思いますので具体策をお示し願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/81
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082・田中榮一
○政府委員(田中榮一君) 現在の公娼というのはこれは現在廃止されておるのでございますが、娼家の経営みたいなものが集約的に集団的に現在各地に作られております。この根拠は今お話のございました風俗営業取締法の根拠ではなくして戦争後に駐留軍等が入って参りまして、いろいろそういう点を考慮いたしまして、昭和二十一年の十一月十四日の次官会議の決定に基きましてやむを得ずこうした集娼地区を認めざるを得ない。こういうようなことで次官会議の決定を基きましてやむを得ずこういう措置がとられて、現在そのまま残存いたしまして、いわゆる集娼的な地区が構成されているのでございます。従いまして今お話の風俗営業取締法というものの根拠ではないのでありますのでその点御了承願いたいと思います。また風俗営業取締法ももちろん売春行為の防止とはいろいろ関係もございますので、これらの運営につきましては、売春防止法案がもし実施になりましたならば、その地方条例によるところの売淫取締条例の実施と、それから国の売淫防止法の実施と、それからまた風俗関係の法令の運営によりましてこれらをうまく運用いたしまして、全面的にこうした売春行為というものを一掃したい、こういうように考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/82
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083・高田なほ子
○高田なほ子君 牧野法相にお尋ねをいたします。法相は、以前法務委員会で売春という名称は非常によろしくない名前で文化国家の法律の名としては好まくない名である、こういう売春という名称は避けたいと思う、というように述べられたように私は記憶いたしております。ところが法務省がその防止法案の名称を、今度は売春としないで売淫とうたって出ておるように拝見しておるのですが、これは法務大臣のそうした御意向に基くものであろうかと思いますけれども、今回の審議会の名称は売淫というふうではなくて、あべこべに牧野法相が大へんいやだとおっしゃっている売春という名前になっておりますが、その点法相の御意向はこの立案に対してどういうふうに反映されたものでしょうか、承わりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/83
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084・牧野良三
○国務大臣(牧野良三君) 実ははなはだ困りました。というのは両方ともきらいでございますが、打ちあけて申します。売春という言葉を使いますと、法律に第二条定義というものが要るのです。そうすると売春とは何ぞやという定義が要るのです。その定義がいやな定義なんです。そいつが質問があると私が答えられません。答えられますけれども御婦人がいるところじゃちょっとしゃべれない。実に困ったことです。この法律で、売春とは婦女が対価を受ける目的で不特定の相手方と性交をすることを言う。そうすると、ですから性交とは何ぞやという質問があるにきまっている。さらにそうなると困る、これが一つ。売淫ですと法律語があるのですよ、日本に。だから必ずしもデフィニションが要らないけれども、売淫という名前は淫という発音がいけません。だから私はこれもいやだ。そして私は性交という言葉を抜きたいのです。そんなこと言わないでもいいですよ。一体法律だからはっきりさせておくというのですが、性交には種類が非常に多いのです。それで困るのです。先ほどあそこに出たでしょう、男同士なんというやつが……。それでなるべくこういうことを避けたい。だから風紀を維持するということで、委員会でもどこでも風紀の維持ができる質問応答がやれるようなものにしたいと苦心しておりますが、果して審議会は私の苦心を認めて、いい名前と、いい条文とをこしらえてくれるかどうかということがむずかしい。これが先ほどの宮城さんが外国から持ってきて下さった材料に出てくる言葉なんでありますが、まあどうも日本はどういうふうにしたらいいかということを心配しております。そこでこれは政府なんかの独断にまかせないで、その道の達人連中を集めて、実にふんわりと真綿でつつんだような条文をこしらえた方が、適用範囲も広範で上品ないいものができるのではないか。まあ模範立法を一つやってみたい。こういうふうに考えておる次第で、これはほんとうにまじめな話であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/84
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085・千葉信
○千葉信君 ちょっと議事進行について……。
この法案は今の段階では予備審査でございます。先ほど来連合委員会は非常に熱心な質疑応答が重ねられ、答弁される側でも豊富なうんちくと、深い御経験の上に立った御答弁をされておりまして、私どもすこぶる稗益するところが大でございました。しかしけさ私ども内閣委員会を開きましてから、午前午後にわたって相当長時間になっておりますし、大体のお打ち合せでも午後四時ごろという予定でございましたので、他にも法務委員の方で質疑を希望されておる委員もあるようですが、ちょうど今御出席もありませんし、きょうはこれで打ち切って、次回に本審査されるときにこれは審査をしていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/85
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086・中山福藏
○中山福藏君 私一点だけ、一分だけでけっこうですから……。
ちょっと牧野大臣に一言お伺いしたいのですが、大体審議会の審議の限度ですね、範囲、そこをどこに置くか。それからもう一つ児童福祉法、あるいは風紀の取締法によって。大体の取締りができておる。それから都道府県、市町村条例というようなものがまずできているのですが、そこで転落防止とか、予防更生とか、そういう方面に重点を置いた立法をなさるつもりであるか、あるいは売春という現実の問題に対しての処罰的な規定を三本立にしてお作りになるつもりであるか。ただいま申し上げたような法令で、大体これを厳格に実行していけば取締りができると思うのです。一年ぐらい取締るけれども、あとは大体見送ろうというので、この法律の効果というものは如実に現われてこないことが多いのです。だから今度私が心配いたしますのは、非常に景気がいいというのですか、売春問題の声が高い。その間は時間的にはある範囲取締りができるかもしれませんが、あとはやはり今の規則と同じようになるのではないかと私は見ておるのですが、そういう点についてどうお考えですか、その点だけ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/86
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087・牧野良三
○国務大臣(牧野良三君) ごもっともです。が、私はその点には比較的いい見通しを持っております。今おっしゃったような、こちらから質問のあった点は、あなたのおっしゃる通り、現在の規定でいいのですけれども、現在の規定でいいにかかわらず実行ができないのはなぜかというと、いくさに負けたからです。負けさえしなければ次官会議のあんなおかしなきめようがないし、そしてあれがなければ赤線も青線もできやせん。だから公娼を廃止したところのむずかしいあとで、ごぼんと戦争に負けて外国人ががんと来た。外貨獲得だと言って、あのおかしな御婦人が威張り出した。あいつがいけないのです。だからだんだん外国人も去りますし、そして時世もこうなってきました。そこで現在の取締りの今までの規定でこれはいいか、悪いところは何かというと、すっかりあの風紀が乱れてしまった、国民の。こいつを立て直すということと、性道徳がすっかり頽廃した、これを練り直す、この二つが今度の法律には大切だ。そしてそれにはやはり社会運動が大切だというところに私はなる。あなたのおっしゃる通り、法律案は今まで通りでいいのですが、あれが実行できないようにこの二十一年以後作ってしまった。だからあの環境を作り直すということが私は大事だと思うので、こうやって声が上ると、きっと日本人はまた別な考えを持つに相違ないと思いますので、私はその点には、あまりむやみな法律をこしらわぬ方がいい。それで今までの法律を整理すると同時に、必ずこれを実行する。今度の法は根底の法をしっかりやるというようにしたらどうかと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/87
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088・中山福藏
○中山福藏君 どうか一つ……。たくさん法律ばかり山のように作り上げて、一向実行されぬという実態を私どもは見ている。これは法律家として特に望みたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/88
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089・牧野良三
○国務大臣(牧野良三君) そうですよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/89
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090・中山福藏
○中山福藏君 今度は一つその繰り返しばかりせられちゃたまらぬというので、そして法律をお作りになる——堅実なる法律を作っていただいて、旧来のものを改廃するというふうにしていただかぬと、これはちょっと国民にぴんときませんよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/90
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091・牧野良三
○国務大臣(牧野良三君) 同感。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/91
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092・中山福藏
○中山福藏君 どうか一つそういうふうにお考え願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/92
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093・高田なほ子
○高田なほ子君 ちょっと一言お願いやら……。
大へん内閣委員会の御多忙の中に法務委員会の希望をお入れ下さいましてありがとうございました。千葉委員からの議事進行の動議が出まして、私もまた幾多の質問点を残しており、また法務委員各位も本日御出席にならない方々がいろいろな問題点を残しておられますので、こいねがわくば、内閣委員会の皆様方の御了解を得まして、再度こうした機会が与えられますことをつつしんでお願い申し上げて、御礼にかえたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/93
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094・牧野良三
○国務大臣(牧野良三君) 皆さん、これはきょうやってもらえないのですか。これは急ぐのだ。三月に私はやろうとすると、きょうくらいに上げていただかぬとできませんぞ。これは私は先週やってもらうつもりだったのだがね、頼む、何とかして下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/94
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095・千葉信
○千葉信君 大臣の気持はよくわかる。だけれども慎重に審議しなければならぬから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/95
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096・牧野良三
○国務大臣(牧野良三君) ああ、そうか……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/96
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097・小柳牧衞
○委員長(小柳牧衞君) お諮りいたします。
なお本案につきましては質問もある見込みでありますが、今、千葉委員から動議もありまするから、なお質疑を続行するものとして、本日はこの程度で散会いたしたいと思います。御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/97
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098・小柳牧衞
○委員長(小柳牧衞君) 御異議ないと認めます。
それでは本日は散会いたします。
午後四時八分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102414885X00119560228/98
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