1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十二年五月十五日(水曜日)
午後三時四分開会
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委員の異動
本日委員井上清一君辞任した。
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出席者は左の通り。
委員長 中山 福藏君
理事
西田 信一君
田中 一君
委員
稲浦 鹿藏君
小山邦太郎君
斎藤 昇君
中野 文門君
内村 清次君
大河原一次君
坂本 昭君
北 勝太郎君
村上 義一君
政府委員
経済企画庁開発
部長 植田 俊雄君
建設大臣官房長 柴田 達夫君
建設省計画局長 町田 稔君
建設省河川局長 山本 三郎君
建設省道路局長 富樫 凱一君
事務局側
常任委員会専門
員 武井 篤君
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本日の会議に付した案件
○下水道事業費国庫補助に関する請願
(第三六一号)
○小都市の土地区画整理事業費国庫補
助に関する請願(第六〇六号)
○都市施設整備街路事業山形県天童温
泉線事業認可に関する請願(第六四
〇号)
○熊本市大江町大江小学校通り十字路
開通促進に関する請願(第一五〇三
号)
○山形県県道大山酒田線中新川橋の永
久橋架替に関する請願(第一五二
号)
○山形県神町、谷地町間県道の舗装に
関する請願(第二七〇号)
○滋賀県八日市、三重県四日市両市間
道路改良工事促進に関する請願(第
三九九号)
○建設産業の擁護発展に関する請願
(第六二一号)
○九州横断道路早期実現促進に関する
請願(第五五六号)
○東北開発促進法案(内閣提出、衆議
院送付)
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001・中山福藏
○委員長(中山福藏君) ただいまより委員会を開会いたします。
まず請願、計画局に関するもので第三百六十一号、下水道用業費国庫補助に関する請願を議題に供します。まず武井専門員から本請願の趣旨について御説明願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/1
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002・武井篤
○専門員(武井篤君) これは、下水道事業に対する国庫補助金は、失業対策事業のワクをもって交付されるため、事業執行上きわめて支障が多い状態であるから、下水道建設事業に対する国庫補助金の改善方につき善処せられたいという請願であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/2
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003・中山福藏
○委員長(中山福藏君) それでは政府側の御所見をお述べをいただきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/3
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004・町田稔
○政府委員(町田稔君) 下水道事業につきましては、従来特別失業対策事業としてのみ実施をいたしておりましたが、三十二年度から公共事業費も加わりまして、国庫補助をする」とになって、将来もこの請願の趣旨に沿いまして、努力をいたして参りたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/4
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005・中山福藏
○委員長(中山福藏君) それでは御質疑のおありの方は順次御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/5
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006・田中一
○田中一君 採択するのが適当と考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/6
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007・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 他に御発言がなければ、本件はいかが取り計らいましょうか。採択に御賛成でございますか。——それでは本請願は採択することに決して御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/7
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008・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/8
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009・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 次に、第六百六号、小都市の土地区画整理事業費国庫補助に関する請願。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/9
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010・武井篤
○専門員(武井篤君) これは、土地区画整理は小都市発展上重要な事業であるが、地方公共団体においては苦しい財政の中から事業費を支出しているため、遅々として進まないのが実情である。現行土地区画整理法には特定の場合のみ補助規定が設けられているが、小都市で行う整理事業に対しても補助できるよう法の改正をはかられたい、こういう趣旨であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/10
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011・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 本件につきまして、政府側の御所見をお述べをいただきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/11
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012・町田稔
○政府委員(町田稔君) 土地区画整理事業につきましては、一定の場合を限って補助ができるようになっておりますが、それは事業の種類を区別いたしておるのでございまして、都市の大小によっての一区別ではございません。で、現行法によりましても、すでに小都市に対しても国庫補助が可能でございますので、法規の改正は必要でない、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/12
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013・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 御質疑のおありの方は御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/13
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014・田中一
○田中一君 これはちょっと町田君に伺いますがね。現行法でいわゆる都市の大小には一向関係がないと言うけれども、どこに違いがあるのです。この請願の趣旨というものは、区画整理の条件といいますか、あるいは目的ははっきりしていますが、その何というが、原因に補助金の差異があるというのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/14
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015・町田稔
○政府委員(町田稔君) 土地区画整理法第三条第三項の規定によって施行する土地区画整理事業につきましては、同法の第百二十一条で国庫補助の道が開かれておりますが、その国庫補助のできます場合は、地区内の道路、公園等公共施設の新設もしくは変更が大規模であると認められる場合には国庫補助ができるとなっておりまして、都市の大小と関係ございません。ただ大規模な公共施設の新設もしくは変更というのは、どうしても重要都市に多く行われると思います。
それからなお従来土地区画整理事業につきましては、この規定がありますにもかかわりませず、実際は戦災復興とか、火災復興等の場合に主として国庫補助がなされたという実情でございまして、予算がむしろ十分ないので、小さい都市まで及ばないという実情でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/15
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016・田中一
○田中一君 いや、しかしそういうことでは、災害があった方がいいんだという一つの思想を植えつけることになるわけですね。むろん必要に応じて事業主体者は区画整理をやろうという意思をもって建設省の力に補助金の申請をするわけなんですが、そうすると、それならばいたずらにそうした事業を起さない方がいいということになるのです。従って、非常にあいまいな法律の規定じゃないかと思うのです。規模を示すなら規模、それを政府の認定でもってきめるというような形は、事業を促進しないということになるのじゃないかと思います。その点は実例はどうなっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/16
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017・町田稔
○政府委員(町田稔君) 現在上区画整理事業といたしまして補助をいたしておりますのは、戦災復興の場合と、それから火災復興の場合、それから三十一年度から新たに都市改進の場合に国庫補助をいたしております。そして、都市改造はわずかに全国で四カ所でございまして、東京の五反田、八重洲口、それから福岡の博多駅、それから第二阪神国道、この四カ所に限られております。それ以外に、規定がありまするにかかわりませず、土地区画整理のための補助は全然ないわけです。それだけなんであります。それで今後土地区画整理につきましても補助をできますように、財政当局と将来におきまして交渉して参りたい、努力をいたして参りたいこう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/17
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018・田中一
○田中一君 熱海市はもちろんこれは火災のための区画整理事業だと思うのです。従って、熱海市の火災のときの事業費に対しては補助はどうなっておったか。これは一連の区画整理だと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/18
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019・町田稔
○政府委員(町田稔君) 熱海の場合にも、火災復興につきましては補助をいたしまして、もうだいぶ前は終了いたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/19
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020・田中一
○田中一君 そうしますと、これは熱海市の請願でありますから、これに関連する焼失区域以外の事業ということなのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/20
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021・町田稔
○政府委員(町田稔君) 熱海の場合、この請願の趣旨は火災復興以外の場合を対象としての請願と思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/21
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022・田中一
○田中一君 財政の措置ができれば、この請願は受けてよろしいということですが、政府としても、将来そういう面まで何とか予算を計上したいという意向があるわけですね。従って、これは採択しても、あなたの力では差しつかえないわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/22
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023・町田稔
○政府委員(町田稔君) 財政的措置ができましたら、小さいところにもやりたいと思いますが、請願の趣旨では、法律を改正する必要があるように書いてございます。その点はないと思います。このように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/23
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024・田中一
○田中一君 保留。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/24
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025・中山福藏
○委員長(中山福藏君) それでは本請願は保留ということに決して御異議ございませんか。いかがですか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/25
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026・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/26
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027・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 次に第六百四十号、都市施設整備街路事業山形県天童温泉線事業認可に関する請願を議題に供します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/27
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028・武井篤
○専門員(武井篤君) 申し上げます。これは山形県の天童の駅から鎌田というところ、天童温泉のあるところに行く道路なんでございますが、現在この線は都市計画街路として決定はされておるのですが、実はそれができておらずに、県道の天童鎌田線という非常に幅の狭い、曲折している道がこの交通をしているわけなんでありますが、非常に交通量が多いので、非常に危険である。それからまた、天童という道が南北に長く走る逆なので、東西に走る道がないということから、温泉、天童公園などの観光資源が生きてこない。それでこの都市計画街路の整備を早くやってもらいたい。それから三十二年度から事業認可をしてもらいたい。こういう請願であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/28
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029・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 本件について政府側の御所見をお述べ下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/29
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030・町田稔
○政府委員(町田稔君) 本件につきましては、三十二年度から予算措置を講ずる予定でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/30
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031・田中一
○田中一君 採択すべきものと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/31
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032・中山福藏
○委員長(中山福藏君) それでは採択することに決して御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/32
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033・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/33
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034・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 第千五百三号、熊本市大江町大江小学校通り十字路開通促進に関する請願を議題に供します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/34
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035・武井篤
○専門員(武井篤君) これは熊本市の味噌天神電車通りから市立白川病院前を経由して、明子橋に至る道路のうち、大江小学校通り四又路左右細百五十メートルの未開通部分のため、本地、区の発展が阻害されているが、本道路の開通は水前寺方面から上通り町に至る最短道路となるばかりでなく、産業道路との連絡もつき、本地区一帯の発展が期待できるから、三十二年度予算によって本道路の開通をはかられたい、こういう請願であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/35
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036・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 次に、本件について政府側の御所見をお述べ下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/36
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037・町田稔
○政府委員(町田稔君) 本路線につきましても、三十二年度より予算措置を講ずる予定でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/37
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038・田中一
○田中一君 採択すべきものと認めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/38
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039・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 本件は採択するということに決して御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/39
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040・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
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041・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 次に、それでは道路局関係の問題につきまして御審議を願います。第百五十二号、山形県県道大山酒田線中新川橋の永久橋かけかえに関する請願を議題に供します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/41
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042・武井篤
○専門員(武井篤君) これは、大山酒田線は、秋田県から新潟県に通ずる沿海路線として非常に重要な路線でありますが、そうして交通量は一級国道七号線に匹敵するのでありますけれども、この路線中の新川橋が木橋のために、昭和十五年以来流失したり沈下に会うこと六回、非常に地方住民に与える経済的損失がはかり知れないものがあるから、すみやかに永久橋にかけかえてくれと、こういう請願であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/42
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043・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 本件について政府側の御所見をお述べ下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/43
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044・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) この新川橋につきましては、今年度から着工をいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/44
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045・田中一
○田中一君 採択すべきものと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/45
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046・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 本件は採択することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/46
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047・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/47
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048・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 次に、第二百七十号、山形県御町、谷地町間県道の舗装に関する請願を議題に供します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/48
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049・武井篤
○専門員(武井篤君) これは、山形県の神町と谷地間の県道が、近年の交通量の増大に伴って非常に悪化しているので、これを早く舗装してくれと、こういう請願であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/49
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050・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) この線につきましても、三十二年度から舗装の事業を着工いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/50
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051・田中一
○田中一君 採択すべきものと認めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/51
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052・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 本件を採択することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/52
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053・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/53
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054・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 次に、第三百九十九号、滋賀県八日市、三重県四日市両市間道路改良工事促進に関する請願を議題に供します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/54
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055・武井篤
○専門員(武井篤君) これは、滋賀県の八日市から鈴鹿山脈の石槫峠を越えまして、三重県四日市に至る四日市線、いわゆる江勢道路の問題でありますが、彦根、桑名線というのと共願の形になっておるそうであります。そこで石槫線の方は三重県側から、それから彦根、桑名線の力は滋賀県側から、それぞれ毎年若干の改修費をもって着工しておるわけでありますが、これを早くやってもらいたいとで、特に鈴鹿峠が、冬季は非常に積雪とか結氷のために交通が困難になりますので、この石線の方を早くやっていただきたい、こういう請願であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/55
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056・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 本件について政府側の御所見をお述べを願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/56
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057・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) ただいま御説明のございましたように、江勢線といたしまして、石槫線と鞍掛線がございます。おのおの従来改良を進めてきたのでありますが、石槫線につきましては、一応三十一年度で完了いたしておるのでありますが、自後の改良が残っておるわけであります。ただ、この並行した二本の線を同時に着工するわけには、予算の都合でなかなか参りませんので、どちらか一つを有料道路で実施いたしたならばどうであろうかということで、ただいま検討中でございます。いずれか一方が有料道路になりますれば、他の一方は公共事業費によって改良するということに計画いたしたい考えでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/57
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058・田中一
○田中一君 滋賀県側の方が有料道路になるのですか。それとも三重県側の方が有料道路になるのですか。それとも半分々々になるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/58
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059・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) これは並行して、片一方は八日市と四日市をつなぎます。もう一つの方は彦根と桑名をつなぐわけであります。でありますので、有料道路にする場合には、どちらか一本を有料道路にするということになるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/59
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060・田中一
○田中一君 これは、両県側の方からの希望はどうなっています。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/60
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061・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) 県といたしましては、はっきりした意思表示がないのでございますけれども、ただいまどちらを有料道路にした方が適当であろうかという検討をいたしておるわけでございます。その結論によってきめたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/61
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062・田中一
○田中一君 八日市市からの要求なんですが、従来ともにこういう請願が出た場合に、県側の意思というものをどういう工合に調整してやっておるのです。地元側だけでそういう請願があった場合には、県を直ちに呼んで、県の意向を聞いて態度をきめるということにならなけりゃならぬと思うのですが、今の二つの路線をどちらを有料道路にし、どちらを公共事業費でやるとなりますと、私もそこに地元の負担等に相当の影響があると思うのです。で、そういう点の選定の仕方はどういう基準でやっているのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/62
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063・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) この件につきましては、数年来問題でございまして、私どもの方もその調整は苦労をしておったのでございますが、いまだに調整がつかないわけでございます。で、たまたま有料道路で、いずれか有利な方をやったらどうかという意見がありますので、その点について調査を進めているわけでありますが、かりに私の方でどれか一本を有料道路にきめるということになりましても、これは地元とよく意見の調整をしなければならないということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/63
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064・中山福藏
○委員長(中山福藏君) ほかに御発言はございませんか。いかが取り計らいましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/64
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065・田中一
○田中一君 これはやはり県側と話し合った上に態度をきめざるを得ないと思うのです。ここで採択してしまって、政府の方も意思が決定されてない。地元の両県とも態度が決定しておらぬという場合、政府としてはどういう取り扱い方を希望しているのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/65
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066・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) この請願の御趣旨は、改修をすみやかに完成してもらいたいということでございますので、有料、無料を問わず、この道路が早く改正されればいいのではないかと解釈されるのでございます。そういう意味から申しますと、どちらにいたしましても、この線の改修につきましては早急に解決いたしたいと考えておりますので、(「採択」と呼ぶ者あり)そういう意味で御解釈願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/66
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067・田中一
○田中一君 今道路局長は数年来の懸案だと言っているのです。だから僕は申し上げているのですがね、数年来の懸案であったけれども、三十二年度にはどちらかをどうする、あるいは三十三年度にどうするということがはっきりなければ、やはり同じようなことにならざるを得ないのです。突如として現われた請願ならいいのですが、あなたが言ってるように、数年来の懸案であって、解決つかないのだというならば、もう少し明確にはっきりした答弁をしないと判断に苦しむわけなんです。三十二年度には必ずその目的を達するように努力するというわけなんですか、それとも三十三年度、三十五年度、どういうことなんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/67
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068・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) その点はすみやかにと申し上げるほかないのでございますが、有料道路としての調査が済みますれば、いずれかの結論が出ると考えるわけであります。で、有料道路としての調査は本年度実施する予定でございますので、本年度内には結論が出るようにいたしたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/68
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069・中山福藏
○委員長(中山福藏君) いかが取り計らいましょうか。採択することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/69
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070・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/70
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071・中山福藏
○委員長(中山福藏君) この際計画局関係の請願が一つ残っておりまするので、第六百二十一号を議題に供します。すなわち建設産業の擁護発展に関する請願。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/71
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072・田中一
○田中一君 この請願は、第一が公共事業費の増額の点、第二が国土総合開発と国設低廉住宅の建設、築三が建設業の中小業者の育成、第四が無謀競争の防止、第五が官公庁発注工事の予算の適正化、こういう五項目にわたる請願なんですが、この各請願に対する政府の見解をまず伺いたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/72
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073・柴田達夫
○政府委員(柴田達夫君) 本件の請願の御趣旨は非常に広範にわたっておりまして、建設産業の擁護発展を期することによって、ひいては従事する労働者の生活権の助長をはかる結果になるということでございまして、非常に広範にまたがっておりますが、いずれも建設省のやっております仕事からみまして、この趣旨は適切なものであると考える次第であります。公共事業費を大幅に増額し、就労対策の強化を推進すること、公共事業費の大幅増額、従ってまたこれが雇用対策の強化になるという点につきましては、政府もそのような方針に基きまして、できる限りの三十二年度予算を編成いたしておるのでございますが、この趣旨をますます達成することが必要であること。国土の総合開発を強力に推進することも同様政府が極力これにつとめておる方針に合致するのでございます。住宅建設を促進し、特に労働者大衆のための低廉住宅の建設を実現すること、これまた住宅対策の非常に重要な点であると考えます。中小企業救済のため適切なる措置をすみやかに実施すること、これも政府が中小企業対策を前進させることが非常に必要であるという点から中小企業団体法といったようなものをこの国会に御提案になっておりますが、建設業関係におきましても、このような関係におきまして、中小企業としての建設業が安定して、進展するということが非常に大事であると考えております。次のダンピングの防止のための法的措置、これもかねて当委員会等におきましても御主張になっておることでございまして、前国会から政府は会計法の改正を国会に提案いたしております。継続審議にかかっておる次第でございます。建設省といたしましても、その趣旨に賛成はいたしておるわけでございます。官公庁発注工事予算の適正化をはかること、これも当然のことでございまして、予算の公正な執行また適正なる工事の執行、このための予算自体を完全なものにしていくこと、いずれも建設省といたしましては、その方針に合致するものであると考える次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/73
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074・田中一
○田中一君 この際今の請願に関連して伺っておきたいのですが、本年度の公共事業費の単価は前年度と比べて何%増額されて組まれておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/74
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075・柴田達夫
○政府委員(柴田達夫君) 単価と一口に申しましても、いろいろにまたがるわけでございますが、建設資材の値上り等を見込みました単価といたしましては、鋼材におきまして約四〇%を増加いたしております。セメント関係におきまして二〇%を、価格の状況に応じまして減じております。そういたしまして、建設関係の営繕等の単価におきましても、ごく若干でございますけれども、単価の増加をいたしている次第でございます。それ以外の工事の予算単価等につきましては、それぞれの工事に基きまして、工事の規模に応じまして、個所ごとに工事費をきめておるわけでございますので、これを通則的に申し上げることは複雑になりますので、全体といたしましては前にも申し上げましたように、鋼材やセメントを今申し上げましたような線で増減いたしましたことを基礎とし、また労務費等につきましても、先般当委員会で申し上げましたような線に基きまして、若干の労賃の従来のおくれを取り戻すという線を出しまして、訂正しておるような次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/75
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076・田中一
○田中一君 労銀等は予算を見ますと、特別失対事業の労銀は大体七%増ということになっております。そのほか営繕あるいは新設工事等はそのほかにたしか二十円の増、二〇%の増だったかな、こういうことになっておったように記憶しているのですが、そうした意味の増加、予算の増額されて単価の構成されたものは、必ず本年度の期間には予定価格として計上されるということに間違いございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/76
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077・柴田達夫
○政府委員(柴田達夫君) 予算として増額されておるものにつきましては、予定価格におきましても当然これが反映して参ると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/77
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078・田中一
○田中一君 では営繕関係のもの、それから河川局、道路局の労銀等はどの程度の、予定価格を組む場合どういう実際の数字を各局とも資料によってお示しを願いたいと思うわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/78
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079・柴田達夫
○政府委員(柴田達夫君) 本年度予算の執行につきましては、現在それぞれ実施計画につきまして大蔵省と協議中でございます。その協議が成立いたしますと、そのような資料もできるわけでございますが、大体の見通しといったようなことで極力資料を提出いたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/79
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080・田中一
○田中一君 今の建設産業擁護発展に関する請願は、採択してもあなたの方では何ら差しつかえないとお認めになりますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/80
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081・柴田達夫
○政府委員(柴田達夫君) その通りでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/81
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082・大河原一次
○大河原一次君 一点だけ、先ほどの官房長の御説明の中にもちょっと出たのですけれども、この建設産業の擁護ということ即さきに政府提案になったいわゆる中小企業団体法との関係を、一つ具体的に関係がありますれば、少し説明していただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/82
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083・柴田達夫
○政府委員(柴田達夫君) この中小企業団体法は通産省がこの国会に提案しておりまして、その中小企業の中には建設業も入るということになっているわけでございます。それで私も詳細をここで御説明する能力がございませんけれども、従来協同組合というものがございましたが、協同組合のほかにさらに中小企業の団結を強化する意味で、調整事業を行うために中小企業の工業組合のようなものを作るわけでございまして、建設業につきまして、総合業者についても、職別の業者につきましても、お互いが団結を強化して、そうして組合を作ってそれに基いて協定等をいたしていく、あるいはまた中小企業のものが一つの団結権と申しますか、これによりまして交渉ができるといったような規定が適用になるわけでございます。建設業の中小企業の範囲がどうかといったような問題につきましては、政令に譲られておりまして、法律はまだ審議中でございます。もしこの法律ができ上りますならば、中小企業といたしましては、建設業の団結の強化を通じて貢献するところがあろうかと考える次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/83
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084・大河原一次
○大河原一次君 そうなりますとあれですか、この中には結局強制加入という問題が出てくるというふうに考えていいのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/84
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085・柴田達夫
○政府委員(柴田達夫君) その通りでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/85
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086・中山福藏
○委員長(中山福藏君) ちょっと速記をやめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/86
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087・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 速記をつけて。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/87
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088・田中一
○田中一君 ダンピング防止の問題については、前国会から継続審議になって衆議院にとまっている会計法の一部改正でもって、これが実現されるという見通しのような答弁がありましたが、現在何ら衆議院においては審議をされずに床の間にほこりをかぶっているのが現状なんです。そしてこれは議員提案の場合には政府としては何らのこれに対する促進も何もしないでよろしいと思いますけれども、少くとも政府提案の法律案です。これが当委員会に継続審議になっておりますところの、これは第二十二国会以来これもたなに乗ってほこりをかぶっている建設業法の一部改正法案というものも、今前段に申し上げました会計法一部改正法律案と見合いの法律案です。従って当委員会としては、会計法の一部改正というものを満場一致賛成いたしまして、衆議院に送付されたままになっておりますので、建設業法の一部改正法律案というものもこれもそのまま継続審議のままでいるのが現状なんです。これは政府として、また今のような答弁のように、ダンピング防止の政策については熱意を示しているという建設省ならば、大蔵省提案の、政府提案の会計法の一部改正法律案に対して傍観的態度をとるということは熱意がないと言わざるを得ないのです。御承知のように、衆議院の大蔵委員会の委員長はわれわれの会派の者が就任しておりますが、大蔵省側の圧力によってどうもこの審議が進まないのじゃないかというような懸念を持っておるのです。そこでこの際、今官房長が答弁したような熱意が建設省にあるならば、大蔵省と直ちに話し合いをして、本国会中にこの会計法の一部改正法律案というものの是非を、可否をきめるべき熱意を示さなければならぬと思うのです。促進をさせるという熱意を示さなければならぬと思うのです。従って、ここではっきり官房長の言質を取っておきたいのですが、政府提案の法律案でありますから、大蔵当局と御相談の上、本国会中に会計法の一部改正法律案の始末をつける、つけさせようということを大蔵当局に向って申し入れていただきたい。官房長の今の答弁を聞けば、その熱意が非常にあるように見受けられますから、そのことをここではっきりとお約束をしていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/88
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089・柴田達夫
○政府委員(柴田達夫君) 会計法の問題につきましては、仰せのごとく政府がすでに提案しておるわけでございますので、大蔵省といえどもこれに反対しているわけはないと思います。建設省といたしましては大蔵省に、今のお話を待つまでもなく、会計法をどうするのだ、早くやってもらいたいということは常日ごろ申しております。この国会におきましても、これがいまだ審議の状態が進まないといたしますならば、これは別の国会の事情によるものだろうと思います。建設省も熱意を持って大蔵省に当っておりますし、大蔵省も提案しております以上は、熱意をもってこの法律が通りますように希望いたしておるものであると考えます。なおお話もございますので、今後もこれは最後まで努力したいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/89
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090・田中一
○田中一君 もしもそれが本国会中に可否がきまりませんと、当委員会に継続審議中の建設業法の一部改正はこれは自民党、社会党の共同提案でありますから、おそらくだいぶ古くなって委員の差し繰りもございますから、全部が全部提案者になっておりませんけれども、とにかく両党の共同提案のものでありますから、これを本国会中にきめた方が建設省の方の御希望に沿うのではないかという気もいたしますが、その点はどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/90
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091・柴田達夫
○政府委員(柴田達夫君) 建設業界におけるダンピングを防止するという趣旨には熱意は持つものでございまして賛成いたしておりますが、その法的措置の方法といたしましては、会計法のような形でやることが適当だろうという昨年来結論を政府として得まして、大蔵省から提案になっている案に建設省としては賛成いたしておるのでございまして、建設業法の一部改正におきます改正の趣旨の目的とするところに反対の点はございませんけれども、やはり国の会計法規の改正によるべきものであるという結論によりまして会計法を出しております以上、建設業者なり建設工事を律する建設業法でこれを改正するということは、適切でないという見解を持っているわけでございます。目的には賛成でございますが、建設業法の一部改正という方法には賛成をいたしかねる見解を持っている次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/91
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092・大河原一次
○大河原一次君 先ほどお尋ねしたのは結局こういうことなんです。御承知のように中小企業団体法の問題をめぐっては、今日参議院の段階におきましても、社会、自民両党の間において、特に強制加入云々の問題をめぐって話し合いをしようということになっていますが、こういう場合にひとり建設産業の方面におきましていわゆる強制加入を、さっき官房長が言ったような強制加入を伴うところのいわゆる中小企業団体法を初めからわれわれの国会の方で考えている、これを取り上げているということになると、今両党でやっている中小企業団体法の問題について建設産業部面から一つのぶちこわしが出て来るということを心配したから先ほどお尋ねしたわけなんです。従って、先ほど官房長から強制加入云云ということを明確に言っておられる。ところが強制加入の問題をめぐっては、今言ったように中小企業団体法、あるいは今提案している中小企業組織法と突き合して、これを調整しようということが話し合われているが、結論が出ていないのですよ。そういうさなかで今官房長が言われたようなことで、これを簡単にオーケーということはちょっと困難だと思います。私はそういった意味で質問したわけなんです。さらに今後考えますのに、強制加入は即建設産業方面におけるいわゆる一種のカルテル化の方へもおのずから行く、こういうことにわれわれは考えているわけであります。そういう点で御質問したわけですから、この点については明確に態度をきめておいてもらいたいと思うのですが、この点に対してさらに御答弁を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/92
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093・柴田達夫
○政府委員(柴田達夫君) 本件請願の御趣旨は、中小企業救済のため適切なる措置をすみやかに実施するということにあるのでございまして、何も中小企業団体法を成立させるとは書いてあるわけではございません。ただ、中小企業を救済するということはまことに必要なことだと考えております。また適切な措置をすみやかに実施するということも適当であると思いますが、その具体的な方法として中小企業団体法も国会に出ていることであるしと申し上げたことが悪いので、この請願の御趣旨とは関係がないところであります。また中小企業団体法の問題にいたしましても、強制加入というのは建設業もその中に入っているかというお尋ねがございましたので、全体の強制加入があるという法律でございますから、今のところ提案では。従って建設業も同様にそうなるということをお答えを申し上げただけでありまして、強制加入がある中小企業団体法が通らなければ中小企業の救済にならないという問題と、この請願の関係は無関係でございます。お話もございますので、中小企業団体法のことがあろうがなかろうが、この請願の御趣旨には私は賛成いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/93
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094・田中一
○田中一君 第二の国設低廉住宅の建設ということがあったのですが、あなたはこれに対しても賛成とおっしゃったから、おそらく請願を採択する以上、三十三年度から少くとも公営住宅法というものの方針を変えまして、国が全額出資するところの低廉なる住宅が建設されるものと私は了解いたしましたけれども、この点は速記にはっきり残っておりますから、その点を再度確認していただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/94
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095・柴田達夫
○政府委員(柴田達夫君) 私のちょうだいしているのには国設住宅というのは書いてないわけなんです。住宅建設を促進し、特に労働者大衆のため低廉住宅の建設を実現すること、というのであります。政府の現在やっておりまする施策の住宅対策におきましても、勤労大衆のための低廉住宅の建設を実現するために、あるいは第二公営住宅の補助金助成でありますとか、あるいは産労住宅に対する公団の住宅の建設でございますとか、いろいろやっております。その全体の御趣旨に賛成をいたしておるわけでございます。政府がみずから国設住宅のというのは、私は承知しないで御答弁申し上げた次第であります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/95
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096・中山福藏
○委員長(中山福藏君) この際御報告申し上げることがございます。白川一雄君の逝去に伴う大蔵委員補充のため井上清一君が建設委員を辞任せられました。以上御報告申し上げます。
速記をとめて。
午後三時五十五分速記中止
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午後四時十六分速記開始発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/96
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097・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 速記をつけて。
十分休憩いたします。
午後四時十七分休憩
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午後四時二十九分開会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/97
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098・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 委員会を再開いたします。
東北開発促進法案を議題に供します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/98
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099・田中一
○田中一君 昨日の委員会で、経済企画庁に要求しておいた資料は今拝見いたしました。しかしこの中に昨日要求しておきましたおもなる会社の名前が出ておりません。従って、政府機関の金融機関等から貸し出されておるところの会社の名前、それから代表者の名前、それから金額、それからその会社の主要な営業品目等をあすまでに調製して資料としてお出し願いたいのです。昨日申し上げたもののうち、その分だけ漏れておりますから、各機関のものをお出し願いたいと思います。東北興業会社のやつは来ておりますけれども、その他の金融機関から出されておるもの、これをお出し願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/99
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100・植田俊雄
○政府委員(植田俊雄君) お配りいたしました開銀の東北七県に対する投融資の問題かと存じます。私どもの手元にあります資料はここに御提示申し上げた通りでございまして、各会社の事業内容、あるいは貸出先ということになりますと、それは金融機関としての問題がございますので、貸出先を銀行としては発表したくないという点もございますので、その点開発銀行とも打ち合せはいたしますけれども、あるいは銀行の方では困るというようなこともあろうかと思いますので、その点を一つ御了承願いたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/100
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101・田中一
○田中一君 そうすると、交渉はするけれども、金融機関で出せないと言ったならば了解してくれと、こういうわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/101
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102・植田俊雄
○政府委員(植田俊雄君) さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/102
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103・田中一
○田中一君 私は、一応それらの資料ができてから質疑をいたします。もしも金融機関から出せないと言うならばこれはやむを得ませんが、ただ、こういう資料を要求するのも、今度この促進法が成立し、同時に特別な金融措置もとられることになっております。それらの資金がどういう産業に流れていくか、私はそういうものが一部の土地の勢力者のために、われわれが総合開発として希望しないような方面に流れることがあったんじゃ困ると思います。そういう意味において、金融の資金の流れる先を究明したいと思います。同時に、おそらく金融機関は出さないかもわかりません。しかし、経済企画庁がそこに行って帳簿を調べますと、大体知らしてくれます。あなたの方にだけは知らせると思うのです。従って、そのようなものについて資料として出せない場合には、それをお写しになって、われわれの問いに答えていただきたい。これは、昨年私は決算委員長をしておりまして、決算委員長が行く場合にはすっかり見せてくれました。しかし、外部には出さぬということです。従って、資料としては委員会に提出しない、しかし、私自身が持っていることは一向差しつかえないわけです。そういう意味において、急速に人間を派して、おもな産業、ことに東北開発にどうしてもしなければならないというような産業がございますから、その分に対する融資先というものを漏らしていただきたい。その際には、名前を言わぬでよろしい、金額と産業別くらいでけっこうですから、金融機関と折衝して、われわれの質問に答えられる範囲のものをあなたが持っていただいて、そして答弁していただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/103
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104・植田俊雄
○政府委員(植田俊雄君) ただいまの点は十分御理解いただきまして、まことに感謝にたえないところでございますが、その点は私十分承知いたしております。従いまして、一つ一つにつきまして、会社ごとの金額までは承知いたしませんが、現在どういう方向で開銀の資金が東北分について融資されているかということにつきまして、数字まで覚えておるものもございますし、覚えていないものもございますが、御質問がございまして、あるいは完全にお答えできないものもあろうかと存じますけれども、ある程度の準備はいたしておりますことを申し上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/104
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105・田中一
○田中一君 この点については、明日時間をちょうだいしてゆっくり質疑いたします。その資料が出てからいたしますので、今日は質疑は留保しておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/105
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106・植田俊雄
○政府委員(植田俊雄君) 私ども直接開発銀行の監督をしているわけでもございませんが、従来とも開銀とも連絡をとっておりますので、可能な限り私の手元に資料を持ち得るようにいたしたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/106
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107・中山福藏
○委員長(中山福藏君) この東北開発促進法案に関しまする質疑は後に譲ることにいたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/107
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108・中山福藏
○委員長(中山福藏君) この際、もとに返って、請願第六百二十一号について質疑を継続したいと思います。
まず、先ほど田中君の要求になりましたるところの速記の翻訳ができました。つきましては、御参考のために私よりその一部を読み上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/108
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109・田中一
○田中一君 この請願は、第一が公共事業費の増額の点、第二が国土総合開発と国設低廉住宅の建設、第三が建設業の中小業者の育成、第四が無謀競争の防止、第五が官公庁発注工事の予算の適正化、こういう五項目にわたる請願なんですが、この各請願に対する政府の見解をまず伺いたいと思うのです。
以上の通りでありますから、この旨皆様方に御報告申し上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/109
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110・田中一
○田中一君 速記をとめまして、いろいろ御懇談申し上げたのですが、私が紹介した請願の内容については、そのまま政府として認めることになりますと、いろいろな問題をあとに残すという点が感じられるので、速記をとめていただいて御懇談したわけですが、国設住宅というものは、私の考えでは、全額を国が負担してそうして建てるというものと私は解しております。従って、現在政府の政策としては、補助住宅いわゆる公営住宅を実施しておる状態から見まして、この速記録の後には、官房長はこの全文に対して自分は賛成であるというような意思表示もされておりましたが、それではあとで問題が残る、また、官房長としてもお困りになる点があるのではなかろうかと考えまして、速記録を取り寄せて内容の検討したわけです。むろん、これに対しては、参議院事務当局としても大きな手落ちがあったことは、先ほど請願課長もきて述べております。今後も請願というものは安易な気持で扱わず、憲法で保障された、国民が唯一の自分の意思を発表する制度であり、また機会でありますので、今後とも、参議院が要点だけを配付するような印刷物に頼らず、実態を御確認の上、慎重に政府の態度を鮮明することが望ましいと思うのです。懇談中の問題は記録に残っておりませんので、ここで官房長から、請願に対する建設省の態度というものを明らかにしていただいて、今委員長が読み上げたように、私は、この請願の内容の第二は、国設住宅を対象とした請願であるということを御確認の上、あらためて答弁を望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/110
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111・柴田達夫
○政府委員(柴田達夫君) 本請願につきまして、先ほど建設省といたしまして、趣旨に御賛成する意味の御答弁を申し上げたのでございますが、項目中の第三審目の住宅建設の促進につきましては、それが「国設の低廉住宅」ということの御趣旨を、実は熟知いたしませずお答え申し上げたのでありまして、ただいま速記録をお読み上げになりましたので、これは国設の低廉住宅という御趣旨であるということがわかりましたわけでございます。国設の低廉住宅ということになりますと、住宅建設の促進、勤労者のための低廉住宅の建設を促進するという趣旨には賛成でございますが、国みずからがこれを作るということになりますと、これにつきましては、政府といたしましても十分に検討をいたさなければならない点がございます。つきまして、そのような趣旨であるということを承知いたしました上におきましては、この問題につきましては、政府の考え方といたしましても、なお検討さしていただきたいという考え方でございます。なお他の項目等につきましても、本件請願はきわめて抽象的に表われておりますので、その大半の御趣旨には賛成をいたしておりますが、それを実現する方法なり、あるいは施策としての措置の手段方法によりましては、いろいろと具体案があるわけでございまして、その方法によりましては、政府といたしましても慎重に検討しなければならない幾多の問題があろうかと思います。そういう意味におきまして、全体としての御趣旨には賛成する点が多いのでございますが、ただいまの国設低廉住宅という方法、その他方法によりましては、なおこの請願の趣旨につきまして、これを実現する上におきまして、政府として検討しなければならない点があろうかと考えた次第でございます。請願の趣旨を熟知せずして御答弁申し上げましたことは、まことに不行き届きでございまして、おわび申し上げますとともに、先ほどの答弁を補足さしていただきたいと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/111
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112・田中一
○田中一君 了解いたしましたから、今後請願案件に対する政府の態度というものを、明らかに表明していただきたい。また今後とも参議院の方に手落ちがあって、同じようなことを繰り返しますと、これは問題になります。従って今後は請願案件の取り扱いの態度をはっきりとここでおきめを願いたい。当委員会にお約束を願いたいと思います。こういう間違いが再びないように態度を鮮明して下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/112
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113・柴田達夫
○政府委員(柴田達夫君) の請願でございまして、非常に慎重に検討すべきものであるという御趣旨は、私どもその通りに体しております。請願につきましては、十分趣旨を熟知いたしまして、慎重な取扱いをいたすように、今後ますます研究いたしたいと考える次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/113
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114・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 他に御発言がなければ、本件はいかが取り計らいましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/114
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115・田中一
○田中一君 官房長に伺うのですがね、国設部分を除いてはいいわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/115
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116・柴田達夫
○政府委員(柴田達夫君) 先ほどお答え申し上げましたように、現在でも第二種等の公営住宅についての補助、こういう政策その他はやっておりまして、国設以外の分について、勤労者のために住宅建設を促進するということは、これは差しつかえないと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/116
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117・田中一
○田中一君 ではこれは一括されて議題になっておりますから、保留することを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/117
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118・中山福藏
○委員長(中山福藏君) ただいま田中君の言われた通り、これを保留することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/118
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119・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 御異議ないと認め、よってさよう決定いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/119
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120・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 次に道路局関係の請願第五百五十六号を議題に供します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/120
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121・武井篤
○専門員(武井篤君) この請願は、別府から国立公園区域の景観地湯布院、九重、阿蘇を経て熊本に至る路線、さらに遠く雲仙、長崎湾まで通ずる九州一の横断道路を有料道路でもって作ってくれと、そうしてなるべく早くやつてくれ、こういう趣意でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/121
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122・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 政府の御意見を承わりたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/122
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123・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) この請願にあります道路につきましては、公共事業費をもちまして年々継続施行中でございます。ただ請願に言われておりますような有料道路として実現をはかられたいということでございますが、この道路につきましては、公共事業費も入れて、また有料道路として適当なところは、有料道路としてとるというように計画いたしているわけでございまして、全線を有料道路として実施する計画はございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/123
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124・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 御質疑のおありの方は順次御発言願います。
これはちょっとお伺いしますが、政府としてはこれは賛成ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/124
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125・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) これもこの文書によりますと、有料道路として実現をはかられたいと、こうあるわけであります。私どもとしましては、公共事業費を入れて今実施いたしているのであります。将来一部有料部分も出てこようかと思いますが、大体におきまして、重点を置いて整備しようという道路でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/125
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126・田中一
○田中一君 ちょっと速記を……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/126
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127・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/127
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128・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 速記を始めて。
本日はこれにて散会いたします。
午後四時五十五分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X03319570515/128
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