1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十三年四月十八日(金曜日)
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昭和三十三年四月十八日
午後一時 本会議
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○本日の会議に付した案件
日本育英会法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院回付)
原水爆実験禁止に関する決議案(川島正次郎君外六名提出)
企業担保法案(内閣提出、参議院送付)
首都圏市街地開発区域整備法案(内閣提出)
文部省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
自治庁設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
総理府設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
建設省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
午後二時三十八分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/0
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001・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) これより会議を開きます。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/1
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002・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) お諮りいたします。参議院から日本育英会法の一部を改正する法律案が回付されております。この際右回付案を議題とするに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/2
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003・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。
日本育英会法の一部を改正する法律案の参議院回付案を議題といたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/3
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004・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 採決いたします。本案の参議院の修正に同意するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/4
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005・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって、参議院の修正に同意するに決しました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/5
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006・山中貞則
○山中貞則君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。すなわち、川島正次郎君外六名提出、原水爆実験禁止に関する決議案、提出者の要求の通り委員会の審査を省略してこの際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/6
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007・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 山中君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/7
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008・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。
原水爆実験禁止に関する決議案を議題といたします。提出者の趣旨弁明を許します。荒舩清十郎君。
〔荒舩清十郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/8
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009・荒舩清十郎
○荒舩清十郎君 ただいま上程されました自由民主党及び日本社会党の共同提案による決議案につき、提案者を代表してその理由を述べ、全員の御賛成を仰ぎたいと思います。
初めに、案文を朗読いたします。
原水爆実験禁止に関する決議案
本院は原子力を含む近代科学の成果は平和的にのみ利用さるべきであると信じ、わが国がその防衛のため他国を脅威するがごとき兵器として核兵器を保持しないとの一貫して採ってきた立場を再確認し、最近の国際情勢の推移にかんがみ、原水爆所有国はこの際原水爆実験の即時無条件停止に関しすみやかに同意に達するとともに、これを契機として関係各国が原水爆の製造、貯蔵及び使用の禁止の協定を締結するよう政府の積極的なる外交措置を要請する。
右決議する。
〔拍手〕
以上であります。
続いて、提案の趣旨を簡単に申し述べます。
本決議案は戦争を目標とする原水爆の製造、保有、実験、使用等を一切禁止し、もっぱら原子力の利用の道を平和目的のみに限定することが目下の急務であることを痛感し、原水爆所有国はこれが実験を停止し、生産、貯蔵及び使用の禁止を含め、全般的軍縮問題につき協定に達するよう要望し、おそるべき原水爆の被害をこの世界から一掃し、全人類の破滅を救わんとするものであります。(拍手)わが国民の悲願を世界に訴える趣旨のものは、かくのごとくであります。
そもそも、かかる決議をせんとするゆえんは日本国民が、有史以来最初の、かつ唯一の原爆の被害をこうむつた国民でありまして、すなわち、長崎、広島においてその実例を見、深刻にして悲惨なる体験を有しておるもので、この体験によりまして、核兵器の脅威を一刻もすみやかに解決せんとするものであります。さらに、これを世界に訴えんとするゆえんのものは、日本の道徳的義務と責任であることを痛感いたしまして、かつ、この考えに確信を持っておりますからであります。
さきに、本院はビキニにおいて実験の被害をこうむった機会に、昭和二十九年四月一日、原子力の国際管理に関する決議をなし、さらに、ソ連の無警告実験と米英の実験及び計画が伝えられるや、昭和三十一年二月九日、原水爆禁止要望決議をなし、国際取りきめによる実験禁止を提唱し、米ソ英に対し有効適切なる措置をとるよう要請してきたこと、皆様がすでに御承知の通りであります。しかるに、不幸にもこれらは一切満たされずして、今回三たび本院においてこの決議をなさなければならないことに立ち至りましたことはわが国民といたしまして、まことに遺憾にたえないところであります。(拍手)
岸総理は昨年九月二十日、米ソ英の三首脳に対し、また、九月十九日には、国連において藤山外相が述べたわが国の提案を必ず支持するよう要請し、なお、昨年十月十三日には岸・ネール両首相は、共同で、核兵器の生産、使用の厳禁及び全般的軍縮は緊急絶対的必要事であることを声明いたしたのであります。去る三月三十一日にも、ソ連最高会議において採択いたしました原水爆実験の停止に関する決議に対して、岸総理談話をもってその態度を明らかにいたしました。さらに、政府は、去る四月四日、口上書をもって在京の米ソ英の三国大使館に同様趣旨を伝達いたしました。政府のとったこの措置は最も時期を得たものでありまして、私はこの席上において満腔の敬意を表するものであります。(拍手)
ここにおいて、われわれは、今回たまたまソ連のとった原水爆実験の一方的停止が、その意図の那辺にあるかは別といたしまして、大いにこれを歓迎するものであります。しかしながら、ソ連に望むことは、他の国が停止しなければソ連もこの実験の停止を保留するというごときは無理難題であり、これは、ソ連も反省いたしまして、即時、即刻、無条件、無期限の停止を声明すべきであります。米英二カ国もまた、原水爆実験を停止し、国際管理による核兵器の無条件禁止、その生産及び貯蔵を廃棄するよう、東西首脳会談または国際連合の場合等において、すみやかにこれが解決することを切望するものであります。
こうしたわが国民の努力は決してむだではないことは、今回のソ連の声明はもとより、米英その他の各国においてほうはいとして起りつつある原水爆実験反対運動が現実にこれを証明しております。しかしながら、原水爆実験の停止は、決してそれ自体が軍縮ではないのでありまして、さらに進んで包括的かつ全面的軍縮について急速に協定の締結を促したいと思うものであります。そういたしまして、恒久的世界平和という人類最高の目標に向わんとするものであります。政府もまたこの要望に対し積極的に善処せられんことを希望いたします。
以上、簡単に本決議案の趣旨を説明いたしましたが、さきに長崎、広島における原爆犠牲者に思いをはせて、その御冥福を祈り、なお満場各位の熱情あふるる御賛同を仰ぎたいと存ずる次第でございます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/9
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010・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 討論の通告があります。これを許します。山本幸一君。
〔山本幸一君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/10
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011・山本幸一
○山本幸一君 私は、ただいま上程されました自民、社会両党の共同提案による原水爆実験禁止に関する決議案に対しまして、日本社会党を代表して賛成の討論を行うものであります。(拍手)
思えば、一昨年二月九日、本院において同様の決議案が可決を見たのでありますが、今回はソ連の行なった核実験停止という新たなる情勢のもとに決議が行われようとするだけに、一そうの喜びと意義を感ずるものでございます。(拍手)
一昨年の決議は、ビキニの灰以来ほうはいとして盛り上った国民の原水爆実験禁止に対する熱望にこたえて行われたものでございまして、同時に、この日本国民の熱望は人類全体の願望へと広がり高まっておるのでありますが、依然として実験中止の実現を見なかったのは、きわめて残念なことであります。それのみか、昨年八月、ソ連におけるICBM打ち上げ以来、核兵器競争は一段と激しくなり、昨年十一月には共産系諸国の代表者会議が開かれ、共産世界の団結強化がはかられるや、これに対抗いたしまして、十二月にはNATOの十五カ国首脳会談、さらにSEATO、バグダード条約理事会が開かれ、自由諸国の総動員体制が持ち出されているのであります。今われわれの頭上には水爆搭載の哨戒機が飛行しているのでありまして、まさに恐怖と戦慄の事態に直面していると申し上げても差しつかえございません。
この重大な二カ年間を、政府臓、一昨年の本院の決議に対して、それ以来今日まで、どの程度にその実現に努力せられたのか。世界で唯一の被害国民であるわれわれは、政府が東西の妥協的提案を国連で行なった程度ではまことに不十分であり、かつまた残念であったと思うのであります。いわんや、原水爆禁止を主張する日本が、近くアメリカが行うというエニウェトクの実験によって受ける被害の補償を要求せんとするがごとき政府の態度は全く情ない思いがいたすのであります。われわれは、その前に、政府、国民一体となって、実験は断じて中止せしめるの決意を持ち、これに当ることが絶対に必要であり、国民もまたそれを強く要望していると思うのであります(拍手)
かかるとき、今回ソ連が核実験の一方的停止宣言を行なったのでありますが、この事実、われわれとして衷心より歓迎しなければなりません。ソ連の一方的停止宣言の意図するものがいずこにあろうと、そのこと自体は核実験の全面的禁止への前進であるがゆえに、われわれは、これを機会として、米英に向って同じく無条件即時停止を積極的に求めなければならぬと存じます。(拍手)さらに、われわれは、米英ソが核実験の即時無条件停止についての国際的な探知制度を含めた協定を締結し、これによって実験の永久的禁止を確定するとともに、核兵器の全面禁止と全般的軍縮協定の道を開くことを強く希望するものであります。最近アメリカ政府が持ち出している国際的査察制度のもとにおける核兵器禁止とこれが生産の禁止はかかる協定の後初めて考慮されるべきものでありまして、米英はまず差し迫った南太平洋地域における実験の取りやめに応ずることが先決の問題であることを、私は重ねて強調いたしたいと思うのであります。(拍手)ソ連もまた、せっかくの禁止宣言に対する米英の反発にこたえるため、この際留保条項を削除し、国際間と協定締結に積極的努力を行う必要があろうと思うのであります。
昨年十二月中旬のNATO首脳会談の決定に基き、今や、英独を初めとし、イタリア、トルコ等西欧側諸国で核兵器導入の準備が着々と進められ、これと並行して東欧諸国で同じような動きが行われているのでありますが、しかし、国民の多くはこれに反対し、ロンドンでは御承知の通り、過ぐる四日、一万余に上る大衆が核武装反対の集会に参加し、翌五日、ニューヨークにおいては、国連本部前で核兵器反対のデモ行進が行われ、あるいはアメリカ上院議員の一部で実験禁止を政府に勧告する動きが活発化し、また、数日前、西独フランクフルト市議会は、核武装部隊に対して、建物初め水道、ガス、電気など公共サービスを拒否する旨の決議すら行なっているのであります。この国際的運動の高まりに対して、われわれは無上の喜びを感ずるものであります。しかも、このこと、反面、過去二カ年間の日本政府のとってきた態度に対して、あたかも皮肉を浴びせかけたようにすら見受けられるではありませんか。今や、AA諸国に加えて、東京、ロンドン、ボンを結ぶ核兵器反対の強力なラインがしかれ、この運動が急速に台頭しつつあるのであります。
以上のごとき情勢下で、本院がここに核実験の即時無条件禁止を、大国間の協定その他の方法によって実現を見るごとく、所要の外交措置を積極的にとることを政府にあらためて要求する決議を行うことは重ねて意義深いことであろうと考えるのであります。(拍手)
核実験が国際協定に基き即時無条件に禁止されるならば、それが米ソの無制限な核兵器生産競争を停止せしめるばかりか、核兵器の貯蔵及び使用禁止の道を開くことは申すまでもないと存じます。もちろん、日本が実験禁止協定の直接当事者でないことは言うまでもございません。しかし、ここに日本みずからが核兵器禁止への直接当事者たり得る、一つの、しかも実行可能な方法があると存じます。それは、かねてわが党が主張している通り、日本みずからが核兵器及び核ミサイルによる装備を永久に保持せずとの一宣言を発するとともに、いかなる第三国によるを問わず、これらの兵器を日本に持ち込むことを許さないことを全世界に宣言することであります。(拍手)この宣言が衆参両院において可決されるならば、単に総理の国会における答弁を通じて行われた核武装否認の消極的な意思表示と異なり、国際政治における客観的な力となって、すばらしい効果を上げ得るものと確信をいたすのであります。(拍手)すなわち、オーストラリアの中立宣言に見るごとく、日本国会が可決した非核武装宣言を各国に送付し、これに対する各国の確認に関する政府外交文書を受け取るならば、これは一種の国際的取りきめとなって効力を生ずるからであります。かつ、また、その結果、日米安保条約をたてにとってアメリカが日本に核兵器を導入せんとする野望を完全に不可能ならしめるからであります。(拍手)これこそ核兵器禁止に対するわれわれの最も手近な方法でございまして、また、国民のひとしく希望しているところでありまして、それゆえに、われわれは常にその実現を強調し続けているのであります。
過日来、われわれ社会党はこの原水爆実験禁止決議案の本院上程と同時に、非核武装宣言決議案を提出するため、政府与党に申し入れたのでありますが、政府与党がこの国民の要望にこたえた日本社会党の提案にいまだ同調してくれないのは、国家、国民のため、きわめて残念なことでございます。(拍手)それは、日本の非核武装宣言に関連し、また核実験の即時無条件禁止とともに、相対立する両陣営の軍事的緊張を緩和する方法として、われわれは、東西の兵力が現に相対峙している非常に危険な地帯に非核武装地帯を設けることが最も緊急かつ必要事であると信ずるからであります。特に、ドイツ、ヴェトナム、朝鮮を中心とした地帯には核兵器を持ち込まず、さらに、ここから東西両軍隊を引き離すためにも、日本は、朝鮮、ヴェトナムはもちろん、中ソの太平洋沿岸を含む北西太平洋地域の非核武装化のため、政府はもちろん、与野党一体となって全世界に呼びかける必要があろうと思うのであります。同時に、日本政府はアジアの関係諸国と話し合うための具体的提案を行うことも必要でございましょう。今日のごとき軍拡競争の激しい段階において、日本がかかる積極的態度を打ち出すことを、世界の民衆は強く要求いたしておるのであります。これらの問題を取り上げること、巨頭会談の開催に対し何ら今日までなすところのなかった政府にとって、今日どうしても不可欠であると存じます。何とならば、それは世界唯一の核爆発被害国としての日本が、これらの問題が巨頭会談で討議されることを要求するのは当然の権利であると考えるからであります。
かくて、私は最後に、本院がこの意義ある決議を行うと同時に、さらに一歩を進めて、少くとも日本が独力で行い得る最も効果的な緊張緩和への方策として、かつまた、日本の平和と安全への措置の一端として、日本の非核武装宣言案を発議することに対し、自由民主党諸君が進んで賛同されんことを期待して、私の討論を終りたいと存じます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/11
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012・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) これにて討論は終局いたしました。
採決いたします。本案を可決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/12
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013・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。(拍手)
この際、石井国務大臣から発言を求められております。これを講じます。国務大臣石井光次郎君。
〔国務大臣石井光次郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/13
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014・石井光次郎
○国務大臣(石井光次郎君) 原水爆実験禁止につきまして、政府におきましても、しばしば関係国にその実現方を訴え、かつ、国際連合にも独自の提案を行い、国際的世論の喚起に努める等、努力を重ねてきた次第でございます。ただいまの御決議につきましては一段と心強く感ずるものでございまして、今後一そうわが国民の訴えが聞き入れられまするよう各般の手段を講ずる所存でございます。(拍手)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/14
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015・山中貞則
○山中貞則君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。すなわち、この際、内閣提出、参議院送付、企業担保法案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/15
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016・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 山中君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/16
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017・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。
企業担保法案を議題といたします。委員長の報告を求めます。法務委員会理事林博君。
〔林博君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/17
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018・林博
○林博君 ただいま議題となりました企業担保法案につきまして、委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
まず、本案の概要を御紹介申し上げますと、現在、株式会社が社債を発行する場合には、工場財団その他の各種財団抵当を利用していることは、御承知の通りであります。しかしながら、近代化せられた今日の大企業におきまして、その企業施設に財団を設け、さらに、設備のひんぱんな改廃、変動に伴って、そのつど財団の組成物件について変更の手続をするということは、きわめて煩雑であるばかりでなく、多大の時間と費用を要し、かなりの不便を来たしている実情にあるのであります。本案は右のような不利不便を除くために、株式会社の総財産をその変動するままの状態において社債の担保に供する、簡素でかつ合理的な新しい担保制度を創設し、もって株式会社の営業資金の調達を円滑ならしめようとするものであります。
以下、本案の内容のおもな点を申し上げますと、第一に、株式会社の総財産は、その社債を担保するため、企業担保権の目的とすることができる。ただ、当分の間、例外的に、国際復興開発銀行からの借款等の特殊性にかんがみ、日本開発銀行の特殊の貸付金を担保するためにも同様のことを認めようとするものであります。
第二に、企業担保権は物件とし、その得喪変更を目的とする契約は公正証書によって行い、かつ、会社の本店所在地における株式会社登記簿に登記することによってその効力を生するものであります。
第三に、企業担保権は、会社企業の運営に伴って常時変動するそのときどきの状態における会社の総財産に効力が及ぶものとされ、また先取特権、質権及び抵当権よりも常に後順位にあるものであります。
第四に、企業担保権が実行されたときは差し押えによって会社の総財産が固定し、この総財産を管財人が一括競売または任意売却するものであって、その換価代金は企業担保権者及びこれに優先する債権者に配当し、その残余を無担保債権者に配当するものとしております。
さて、当委員会におきましては、企業担保制度が、現行のわが国の一物一権主義による大陸法系の担保制度に対し、英国のラローティング・チャージに範をとった全く画期的な制度を導入せんとする重要性にかんがみまして、終始熱心なる審議を続けて参ったのであります。なお、その間、大企業、中小企業、金融界、学界より参考人を招致し、本案に対する意見を聴取いたしましたが、いずれも賛成でありまして、本案の成立に関し強い要望がありました。これらの詳細につきましては会議録に譲りたいと存じまりす。
かくて、本日質疑を終了し、討論なく、採決に入りましたところ、本案は全会一致をもって政府原案通り可決いたした次第であります。
右、御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/18
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019・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/19
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020・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/20
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021・山中貞則
○山中貞則君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。すなわち、この際、内閣提出、首都圏市街地開発区域整備法案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/21
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022・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 山中君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/22
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023・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。
首都圏市街地開発区域整備法案を議題といたします。委員長の報告を求めます。建設委員長西村直己君。
〔西村直己君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/23
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024・西村直己
○西村直己君 ただいま議題となりました首都圏市街地開発区域整備法案につきまして、建設委員会における審査の経過並びに結果を報告申し上げます。
本法律案の基本法ともいうべき首都圏整備法は昭和三十一年に制定されたのでありますが、その第二十六条にさきまして、「市街地開発区域の整備に関し必要な事項は別に法律で定める。」と規定しており、本法律案はこの条項に基いて提案されたものであります。
以下、その要旨について簡単に申し上げますと、第一に、市街地開発区域の整備のために事業計画に基いて地方公共団体が実施す器土地区画整理事業、工業用水道の布設その他の事業に対して、国が必要な資金の確保その他の援助に努めること、第二に、地方公共団体または日本住宅公団が一団地の宅地を造成する場合には、関係行政機関がその宅地造成事業の円滑な遂行、つき配慮すること、第三に、市街地開発区域の発展に寄与するための鉄道、軌道の新設を行おうとする者に対し、また、市街地開発区域内に整備計画に照らして定める工場を新設、増設しようとする者に対して、首都圏整備委員会がその建設資金のあっせんに努めること等、市街地開発区域の整備のために必要な事項を規定したものであります。
本法律案は去る四月十四日本委員会に付託されたのでありますが、審査の内容の詳細は会議録に譲ります。
かくて、討論を省略して直ちに採決いたしましたところ、本案は全会一致をもって原案の通り可決すべきものと決定した次第であります。
以上、御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/24
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025・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/25
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026・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告の通り可決いたしました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/26
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027・山中貞則
○山中貞則君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。すなわち、この際、内閣提出、文部省設置法の一部を改正する法律案、自治庁設置法の一部を改正する法律案、総理府設置法の一部を改正する法律案、建設省設置法の一部を改正する法律案、右四案を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/27
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028・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 山中君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/28
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029・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。
文部省設置法の一部を改正する法律案、自治庁設置法の一部を改正する法律案、総理府設置法の一部を改正する法律案、建設省設置法の一部を改正する法律案、右四案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。内閣委員長福永健司君。
〔福永健司君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/29
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030・福永健司
○福永健司君 議題四法案の内閣委員会における審査につき御報告申し上げます。
文部省設置法の一部を改正する法律案の要旨は、第一に、本省大臣官房に官房長を置くこと、第二に、本省内部部局として体育局を設置すること、第三に、国立近代美術館の分館として西洋美術館を設けることであります。
本法案は 二月八日本委員会に付託、十一日政府より提案理由の説明を聴取し、本日質疑を終了いたしましたところ、自社共同提案にかかる修正案が提出され、山本正一委員より趣旨弁明がなされました。
その要旨は第一に、官房長の新設は行政機構簡素化の見地よりなお検討を加える必要があるので、これを取りやめること。第二に、フランス政府の特別の好意にこたえる上からも、西洋美術館は、その施設等が整備され、本格的に活動を開始することになると思われる昭和三十四年度以降は独立した機関とすること。第三は、施行期日を公布の日に改めること等であります。
次いで、討論省略し、採決の結果、全会一致をもって本案は修正案通り修正議決すべきものと決しました。
次に、自治庁設置法の一部を改正する法律案は、自治庁の所掌事務の増加に伴い、その円滑な遂行をはかるため、長官官房に新たに官房長を置くほか、学識経験者のうちから任命される参与については新たにその任期を定めることとし、また、財政再建債消化促進審議会の廃止などをその主要な内容としております。
本案は二月十二日本委員会に付託、十三日提案理由の説明を聴取し、本日質疑終了、討論省略、採決の結果、多数をもって本案は原案の通り可決すべきものと決定いたしました。
次に、総理府設置法の一部を改正する法律案、南方連絡事務局の名称を特別地域連絡局と改称して総理府の内部部局とし、あわせて、その所掌事務に政令で定める北方地域に関する事務を加え、また、日本政府南方連絡事務所を総理府の附属機関とすること等であります。
本案は、去る二月二十一日本委員会に付託、二十八日提案理由の説明を聴取、本日質疑を終了、山本正一委員より四月一日の施行日を公布の日に改めるとの修正案が提出され、全会一致をもって修正案の通り修正議決すべきものと決定いたしました。
次に、建設省設置法の一部を改正する法律案は、第一に、新道路整備五カ年計画に基く道路整備事業を強力に推進するため、道路局に管理部及び建設部を新設するものであります。第二は、地方における河川、道路等の国の直轄事業量の増大に伴い、これらの事業実施の万全を期するため、新たに北陸及び四国の両地方建設局を設けるとともに、地方建設局の内部部局を整備充実するものであります。第三は、現在の地理調査所の位置を千葉県より東京都に変更することであります。
本案は、去る二月二十七日本委員会に付託され、政府の説明を聞き、本日質疑を終了いたしましたところ、山本正一委員より、行政機構簡素化の趣旨にかんがみ、道路局に管理、建設の二部を設置することを取りやめて、同局に次長一人を置くことにとどめ、また、東北、関東両地方建設局に用地部を新設することはこれを取りやめる旨の、自社共同提案にかかる修正案が提出され、討論省略、直ちに採決の結果、全会一致をもって修正案の通り修正議決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/30
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031・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) これより採決に入ります。
まず、自治庁設置法の一部を改正する法律案につき採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/31
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032・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 起立多数。よって、本案は委員長報告の通り可決いたしました。
次に、文部省設置法の一部を改正する法律案外二案を一括して採決いたします。三案の委員長の報告はいずれも修正であります。三案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/32
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033・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって、三案は委員長報告の通り決しました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/33
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034・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 本日はこれにて散会いたします。
午後三時十六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102805254X03219580418/34
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