1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十三年三月二十八日(金曜日)
午後一時四十三分開会
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委員の異動
本日委員大谷瑩潤君及び小林孝平君辞
任につき、その補欠として酒井利雄君
及び片岡文重君を議長において指名し
た。
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出席者は左の通り。
委員長 河野 謙三君
理事
西川甚五郎君
小笠原二三男君
平林 剛君
天坊 裕彦君
委員
青木 一男君
木暮武太夫君
左藤 義詮君
塩見 俊二君
土田國太郎君
廣瀬 久忠君
山本 米治君
大矢 正君
片岡 文重君
栗山 良夫君
野溝 勝君
杉山 昌作君
前田 久吉君
政府委員
内閣官房長官 愛知 揆一君
大蔵政務次官 白井 勇君
大蔵省主税局長 原 純夫君
大蔵省主計局次
長 佐藤 一郎君
大蔵省主計局法
規課長 小熊 孝次君
国税庁長官 北島 武雄君
農林省蚕糸局長 須賀 賢二君
建設省道路局長 富樫 凱一君
事務局側
常任委員会専門
員 木村常次郎君
説明員
大蔵省主税局税
関部長 木村 秀弘君
大蔵省理財局証
券課長 松井 直行君
国税庁直税部長 金子 一平君
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本日の会議に付した案件
○連合審査会開会の件
○補助金等の臨時特例等に関する法律
の一部を改正する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
○糸価安定特別会計法の一部を改正す
る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○道路整備特別会計法案(内閣提出、
衆議院送付)
○関税定率法の一部を改正する法律の
一部を改正する法律案(内閣提出、
衆議院送付)
○所得得税法等の一部を改正する法律
案(内閣提出、衆議院送付)
○法人税法の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
○租税特別措置法の一部を改正する法
律案(内閣提出、衆議院送付)
○酒税法の一部を改正する法律案(内
閣提出、衆議院送付
○相続税法の一部を改正する法律案
(内閣送付、予備審査)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/0
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001・河野謙三
○委員長(河野謙三君) これより委員会を開きます。
議事に入る前に、委員の異動について御報告いたします。本日付をもって、委員大谷瑩潤君及び小林孝平君が辞任され、その補欠として酒井利雄君及び片岡文重君がそれぞれ委員に選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/1
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002・河野謙三
○委員長(河野謙三君) まず、連合審査会に関する件についてお諮りいたします。
目下建設委員会において審議中の道路整備緊急措置法案、道路法の一部を改正する法律案及び日本道路公団法の一部を改正する法律案は、いずれも本委員会の審議事項と密接な関係がありますので、この際、右の三案について建設委員会に対し連合審査会の開会を申し入れたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/2
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003・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。よってさよう決しました。
なお、建設委員会とあらかじめ打ち合せの結果、開会の日時は明二十九日午前十時より開会いたしたき旨希望がありましたので、さよう決定いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/3
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004・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 御異議ないとして、さよう決定いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/4
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005・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 次に、補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を訂正する法律案を議題として質疑を行います。質疑のある方は、順次、御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/5
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006・栗山良夫
○栗山良夫君 ただいま案件になりました補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案、本案につきましてわれわれは大蔵省事務当局と質疑をかわして参りましたが、これに関連して政府の所信を明らかにされたい点がありますので、官房長官にお尋ねをいたしたいと思います。実は今ここで私が申し上げるまでもなく、国家財政の歳出につきましては、出資あるいは負担金、補助金、助成命、こういう系統のものがいろいろな形におきまして、いろいろの性格を持って相当巨額を占めておりますることは御案内の通りであります。しかもこういう費目の支出でありまするから、ややもすると乱費に流れ、浪費に流れ、その支出の効果を十分に上げない。そうして世のそしりをしばしば今まで招いてきた事例は枚挙にいとまがないと思います。決算委員会において、会計検査院の批難事項等も、あげてこういうようなところに集中されておるやに私どもも過去の体験上承知いたしております。そういうことでありまするから、従ってこの法案の提案説明にもありまするように、補助金等の整理合理化については、昭和二十九年以来いろいろと措置をしてきたということが書いてあります。措置をしてきたにもかかわらず、本法案はこれは四回目の効力延長に関する法案になっております。いかにこういうことが口で整理統合合理化を唱えても、行政府として実行上むずかしい問題であるということが、もうこれだけでも明瞭に証明されていると思います。で、大蔵省当局といろいろ質疑をかわしましたが、やはり今日の日本の官庁行政組織からいいますると、各省は各省のやはり抱負を持ち、各省の考え方をもって行政を進めているわけでありまするから、そういう状態の中において、財政だけを扱う大蔵当局に幾らこの問題について迫ってみたところで、やはり靴下の上からかくようなものでありまして、われわれの主張する点において、端的にお答えを願うわけにもいかないし、また実効もなかなかあげにくい、こう思うわけです。こういうことは逆にいえば、やはりその内閣の考えておられる重要施策の一つとして、ある勇断を持って行うということ以外に効果をあげることはできないことじゃないか、で、貴重な国家財政を使うわけでありまするから、最近相当大きな額がいろいろな形で、出資という名目で出されておる、負担金という名目、補助金、助成金というような名目で出されておりまするから、冒頭において申し上げました通りに、余りにも乱れ過ぎておるようにわれわれは考えまするので、この点については、もう少し体系的に国民の納得するように、なるほどこういう支出は国のために重要である、国民生活の安定のために重要であると、そういうように納得のできるように、体系的な基本構想というものをまず示してもらいたい。それから系統を分けて順次実行に移っていくというような基本がなければならないと思うのです。で、私は今秋の意見を申し上げたわけでありますが、官房長官は、われわれ今国民の信頼にこたえて貴重なる税金というものを使っていきます上に、そういう腹がまえで取り組まなければならないのじゃないかという強い意思を持っておるわけでありますが、これについて政府を代表してここにおいでになりました官房長官はどういう工合にお考えになるか、これをまず伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/6
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007・愛知揆一
○政府委員(愛知揆一君) 補助金の問題につきましては、ただいまもごもっともな御質疑をいただいて恐縮するわけでございますが、政府としての考え方は、まあ一つは補助金という制度そのものが非常に財政上の問題であるということにかんがみまして、根本的な、基本的な態度というものをすみやかにきめたいということで従来努力して参ったわけでございます。ただ補助金を、申すまでもございませんが、この制度を全部やめてしまうというようなことは、これは、現下の日本の状態においては考えることはできないと考えております。従って現状におきましては御案内の通り、約五百五十というように多い補助金の数になっておりますが、これらについて合理的に整理をいたしまして、国民の税金でまかなうものでございますから、経済効果その他を十分に見きわめまして、実効の上るものにできるだけ整理をして参りたいという考え方できておるわけであります。ただ、ただいまも御指摘の通りに、毎年昭和二十九年以来、一年ずつこの法律を改訂いただくように御審議をお願いしておるというようなことになっておるのは、私どもとしてはまことに残念なことでございまして、これはできるだけすみやかに補助金についての基本的なただいまお示しのような態度をきめて、それに基いて現状を整理して参りたい、こういうふうに考えておるわけでございます。で、その恒久的な立法あるいは制度というものが、それならばいつ期待できるかということでございますが、これはその現状、沿革等から申しまして、率直に申しまして非常にむずかしい仕事でありますので、今、確たる見通しを申し上げることができないのはまことに遺憾でございますが、この努力は常に継続して参りまして、できるだけ早い機会にそういう方に持っていくようにいたしたいと考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/7
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008・栗山良夫
○栗山良夫君 私が今お尋ねをいたしましたのは、ただこの法案に盛られている補助金という狭い意味でお尋ねをしているのではないのです。実はきのうでしたか、おとといでしたか、委員会でもわが党の小笠原君からも政府の出資について相当真剣な発言がございました。たとえば政府は先々国会に日本合成ゴム株式会社に対して巨額の出資を決定せられております。しかし考えてみると、民間の事業に政府がなまで出資をする、ある期間がたって一本立ちになったときには、その株式を全部民間に放出して、政府は財政上何ら負担を負わない、こういう説明でありましたけれども、明治以来の日本の産業経済の発展を考えてみれば、全部国家資本に依存をして育ってきたものばかりであると申しても過言ではございません。従ってそういう古い形式をここまで近代化し、力を持ってきた日本の重要産業がいつまでも政府に依存をしてゆく、国家に依存してゆくということが許されるか、特に合成ゴムのごときはわれわれも若干は内容を承知しておりますが、外国の特許をそのまま使い、何ら事業には危険性のないものなんです。アメリカでもドイツでももう相当の数量を出しておるわけです。天然ゴムに匹敵する、あるいはオーバーしようとしておるものでありますから、そういうものについて出資金を出すことは国民感情としてはどうか、まあこれに類するようなことは最近私が申し上げなくても、愛知さんは十分御承知になっておる、従って体系的にと私が申し上げたことは、出資をするという場合においても今日の日本の状況あるいは今日の日本の科学技術あるいは今日の日本の経済力あるいは海外の技術の発展等を考えて、ここからここまではやはり国家が援助しなければならない、ここからは自力でおやりなさい、こういうように基本方針というものがきめられて、そうしていたずらに民間の企業者に対してあまやかして、そうして国家財政にすがってくるというようなことがないようにするということがやはり重要ではないか。今申し上げましたことは、この法案の対象となっておる補助金以外のすべてのそういうものについてきぜんたる態度を政府はとるべきではないか、そういうことがないからいろいろ乱れて、その乱れを今直すべきときで、やはり政府として重要問題の一つとしてこれは閣議にも取り上げて、そうして方針を決定せらるべきである、具体化は時間がかかるとしても、そういう方針を決定して、そうして立案の機構をこしらえてすぐに着手すべきではないか、こういうことを私どもは考えておるわけです。今官房長官からは大体真摯なお答えがありましたが、今私が質問申し上げた点とは少し間口が狭過ぎるようです。その点についての重ねての御答弁を願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/8
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009・愛知揆一
○政府委員(愛知揆一君) 私が御質問の御趣旨を十分に理解できませんで失礼いたしましたわけでありますが、まことにごもっともな御意見でございまして、このいわゆる特殊会社等に対する政府の出資の問題については、実は今年度予算あるいはその前におきましても、政府としてもずいぶん慎重にやっておるつもりでございます。で、これは具体的にここでこまかい基準的なものをお話申し上げるだけの資料の用意して参りませんでありましたが、一口に申しますると、その産業なり会社なり企業なりに対しまして出資による方法がもっともなりと申しますか、行政目的を効率的に発揮し得る道であるという場合に政府の出資というものを限定的に考えるというのが、まあ一口に申せば政府の基本的な方針ということがいえるかと思います。その場合には、先ほど御指摘がございましたが、企業としての形成というようなことも一つの要因でございましょうし、あるいは新規の高度の科学技術を取り入れる、あるいはそのほか会社としての経理がまだ見通しがつかない、あるいはまた民間の資金だけでは増資あるいは資本の調達というようなことが非常に困難であると認められるというような場合に限定的に考えていかなければならないと思います。また出資を政府がいたしまする場合におきましては、その出資先の企業の運営等につきましては、まず第一にその企業の経営に当る責任者については人事権を政府に持っておること、あるいは卒業計画や資金計画に対しましても、厳重な認可あるいは契約の制限を置くというようなことを、まず法律で規定するのが当然であると思います。また、自後における企業の運営等につきましても、十分に監督をしていかなければ、これは国民の税金から出資したのでありまするから、国民に対しましても申しわけないことである、こういうふうに考えておるわけでございます。私の考え方といたしましては、ただいま御指摘のように、補助金の問題もあるいは出資という問題も、本質的には変らない点も多いと思いまするので、これらは総合的にただいま御指摘のような考え方でもって今後なお一そうの努力をいたしたいと思っておるわけでございます。でき得るならば、来年度の財政計画というようなものができまする前に、そういうような基本的な考え方を特に取り上げて政府としての態度をきめるべきものである、こういうふうに考えるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/9
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010・栗山良夫
○栗山良夫君 大体ただいまの御答弁で私は満足いたしますが、問題は、細目に入りますと、否定をすべきもの、肯定をすべきもの、あるいは肯定するにしても軽重の問題がずいぶん違います。従って、当大蔵委員会でやることは、あるいはきょう官房長官において願ったそのことからしても、不適当であるかもしれませんが、事財政に関することでありますから、将来委員長におかれては、大蔵委員会の調査案件の一つに加えていただいて、こういうもののやはり総合的といいますか、体系的といいますか、一つの構想を国会としても究明できるような、そういう道を開いていただきたい。委員長にお願いしておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/10
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011・河野謙三
○委員長(河野謙三君) ただいまの栗山委員からの御意見につきましては、ごもっともと思いますので、後刻当委員会におきまして十分御懇談申し上げたいと、かように思います。
他に御質疑ございませんか。——他に御質疑もないようでありますから、質疑は終局したものと認め、これより討論に入ります。
御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。別に、御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。
補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。
本案に賛成の方は御挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/11
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012・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 多数と認めます。よって本案は可決すべきものと決しました。
なお、諸般の手続等は、先例により、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/12
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013・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。よってさように決しました。
それから委員会の報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますので、本案を可とされた方は順次、御署名を願います。
多数意見者署名
西川甚五郎 天坊 裕彦
左藤 義詮 木暮武太夫
土田國太郎 廣瀬 久忠
山本 米治 杉山 昌作
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/13
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014・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 次に、糸価安定特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本法案は、去る二十五日、衆議院の承諾を得て政府修正が行われておりますので、右修正について政府より説明を聴取いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/14
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015・白井勇
○政府委員(白井勇君) ただいま議題となりました糸価安定特別会計法の一部を改正する法律案の修正につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
糸価安定特別会計における生糸の買入が昨秋以来相当進捗し、その保有する生糸の一部は政府が保有するのみで、さしあたり売却する見通しがなく、その結果、糸価安定のために通常必要と考えられまする資金の一部が保存中の生糸にくぎづけされ、糸価安定の機能が減殺されるおそれがありましたので、さきに糸価安定特別会計法の一部を改正して、その借入金の限度額を、現行の三十億円に二十億円を加えまして五十億円に引き上げる法律案を国会に提出しまして、その御審議をお願いいたしておるのでありまするが、その後糸価の低迷に伴いまして、三十三年一月以来、さらに生糸の買い入れが進み、借入金の限度額を引き上げて五十億円といたしましてもなお生糸買入資金に不足を生ずるおそれが生じ、これをさらに二十億円引き上げまして七十億円とする必要がありますので、現在提案中の糸価安定特別会計法の一部を改正する法律案の修正を提案いたしました次第であります。
以上が、この修正の趣旨でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/15
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016・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 本案につき、引き続き質疑を行います。御質疑のある方は御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/16
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017・野溝勝
○野溝勝君 私は、本案に賛成なんですが、一、二お伺いをしておきたいと思います。
糸価安定法の一部改正ですが、これは、今の糸価から見ると当然なことだと思うのですが、大体政府は、対米貿易その他輸出関係等において、アメリカとの関係を非常に成績がよいように評価しており、また依存しておる、また、たびたびの法案審議の際にさような意見を聞くんですが、生糸におきましても、アメリカの市場関係の動向がわかっておったわけだと思うのです。最近化学繊維の発進は、漸次生糸の市場を狭められてきておるのであります。特に、世界においても、化学繊維の発達した代表国はアメリカであります。そういうアメリカを引手に繭糸対策を立てる場合に、当局が総合的な判断を下さなければならぬと思っておったのでございますが、この点、一体どう考えておるのか、また調査してきたのか、この際聞いておきたいと思うのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/17
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018・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) お答え申し上げます。現在の生糸の輸出が、アメリカに対しまする依存度の非常に高いことは、ただいま野溝先生のお説の通りであります。ただ、私どもお答えとして申し上げておきたいと思いますことは、昨年あたりの傾向といたしまして、アメリカに対しましては、確かに生糸そのものの輸出は減少いたしております。いわゆるロー・シルクのままで出ますものは、特に昨年は相半対米輸出は減少いたしたのでございまするが、反面、絹織物に加工をいたしまして、アメリカに出るものが特に去年は非常にふえたのでございます。あまりそのふえ方の去年一年の傾向として多かったものでございまするから、昨年の秋のニューヨークの綿業会あたりでは、いろいろ話題に出たわけでありますが、相当ふえたわけであります。それから一面ヨーロッパ向けの日本の生糸の輸出が去年は非常にふえてきまして、これはヨーロッパでそのまま消費されますよりも、イタリア、フランスのようなところで織物に加工されまして、再びアメリカ市場へ出されるというものが相当多いのでございます。そうしてそれらを総合してみますと、昨年の場合におきましても、アメリカにおける絹の全体の消費は減少しておらない。むしろ逆に糸に換算いたしまして数十俵ふえておるというようなふうに推定されるわけであります。ただ、去年あたりからの、特にアメリカの景気の動向、それから特に最近生糸価格が下落いたしましたのは、今生糸の消費は輸出を一といたしますと、国内が二というような、全体の三十万俵の生糸の中で、大まかに申しまして十万俵が輸出に向けられる。これは糸と織物と両方でございます。二十万俵が国内で消費をされておるというような関係になっておりますので、アメリカの景気の動向と国内における需要の動きが非常に強く作用いたしまして、今回のようなことになったわけであります。対米輸出そのものといたしましては必ずしも総合してみますると著しく減っておるというような関係にはなっておらないのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/18
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019・野溝勝
○野溝勝君 化学繊維の関係ですが、わが国でも最近非常に化学繊維が発達してきたのですが、これら関係の影響などに対しての対策及び進め方か、考え方といいましょうか、当局はどう分析され答えんとしておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/19
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020・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 化学繊維の進出は非常に目ざましいわけでございます。しかもその化学繊維が伸びていきます一つの目標として、絹の持っておりまする優秀な性状になるべく近づけていくというような努力をいたしておりますので、絹は見方によりますと、他の人工繊維によっていろいろ品質の点でも追っかけられておるような面もあるのでございますが、生糸の方といたしましても、そのような情勢にありますので、品質の改良等につきましてはいろいろ努力をいたしておるわけでございます。それで大体一昨年あたりまでの傾向をみますと、化繊維の非常に猛烈な進出にもかかわりませず、絹は大体年間で糸にいたしまして一万俵ぐらいの割合で消費がふえて参ってきたのであります。繭にいたしますと、大体百万貫ぐらいに当るわけでありますが、そのくらいの割合で年々消費がふえて参ったわけでございます。昨年の下期以降はこういう経済の情勢でございますから停滞をいたしておりますが、大体最近までは一万俵ぐらいの割合でふえて参ってきたわけでございます。それでほかの繊維の消費もふえ、絹もそのテンポは非常にゆるやかでありますけれども、絶対量におきましては幾らかずつふえて参ってきておるというような情勢にあるわけでございます。今後におきましてもやはり絹が持っております性状というものは、ほかの人工繊維でどうしてもかえられない面がございますので、消費水準と申しますか、消費内容等の高度化に伴いまして、今後経済の動きが普通の状態でありますれば、われわれの目標といたしましても、年率一万俵ぐらいの程度でふやしていくことは可能でおるというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/20
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021・野溝勝
○野溝勝君 聞くところによると、今回の買い入れ資金七十億、かような案ができるまで、むしろ政府当局原案といたしましては、五十億の借り入れを予想しておったようでございますが、糸価安定審議委員会の要求によってつき上げられたような形になっておるということを聞いております。してみると、審議委員会の諸君の方がアメリカの貿易市場に対する将来性ないしは先行きに対し不安を感じておるということであったと思うのです。そうすると、当局の最初考えておった五十億の借り入れでまあやり得るという展望が、糸価安定審議会との間に見通しの違いを来たしておったと私はとっております。この間の事情を一つお話願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/21
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022・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 当初二十億を増額いたしますことを盛り込みまして予算の編成をいたしました当時におきましては、大体それは現実には去年の九月ないし十月というようなころのことでございますが、そのころの見通しといたしましては、大体一万俵相当分、いわゆる二十億でございますが、一万俵相当分の資金手当をいたしておけば、大体大丈夫というふうに考えておったわけでございます。言葉をかえて申し上げますれば、三十二年度末、いわゆることしの三月末の政府手持ちは大体一万俵ぐらいであろうというふうに考えておったわけであります。その分程度の資金手当をいたしておきますれば、現実には糸価維持に不安はないであろうというような考え方でやっておったわけであります。ところが去年の暮からことしの二、三月にかけまして、一般繊維の方におきましても不況の度合が非常に濃厚になって参った、また一般の経済状況もただいまのような状況でございますので、予想外に政府に持ち込まれるものが多かったというような結果になったわけであります。この関係の見通しなり先行きの判断等につきましては、私どもも繭糸価格安定審議会を構成しておりまするような人々とは常に意見の交換、また情報の持ち寄りをいたしております。その辺の見通し、判断等につきましては、われわれの方と糸価安定審議委員との間に別に食い違いはなかったわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/22
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023・野溝勝
○野溝勝君 糸価安定審議委員の栗原俊夫君からこの間の事情をお伺いしたのでございますが、今、蚕糸局長のお答えのように、必ずしも審議委員との間に展望が一致しておるとは受け取っておりません。今お話がありましたごとく、大体三十三年度末の予想でやってきたというのですが、翌年の一月二月になれば大きく相場が変動してあわてふためいたわけなんですが、特に生糸を扱う貿易業者、製糸業者はともかくとして、養蚕家がこの糸価の変動で心理的にも非常に経営が不安になって、養蚕家は将来の作付反別などに変化を来たしはせぬかと思う。たとえばタバコのごとく本委員会で審議されました専売法一部改正に当ってタバコ耕作の問題などが論議された際に農民は経営の経済事情からタバコ耕作に転換する農民が非常に多くなっている。このタバコ耕作に転換する農民が年々多くなってくるのであります。だからこの糸価安定の思い切った措置を講じなければ、ただ食いつなぎ的な便宜政策である借り入れ制度だけで、果して将来の糸価安定ができるのか、あるいは養蚕家をして安定せしめて経営に当らしめることができるのか、こうした展望について一つお伺いしておきたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/23
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024・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 桑園反別の方はこれはかなり長い期間でございますが、ここ数年にわたりましてほとんど反別そのものは異動がないのです。一昨年でございますか、ごくわずか、千町歩くらいふえた土地がございましたが、大体桑園の方は十九万町歩という面積で、ほとんど固定をいたしておる。面積そのものは固定いたしておりまするが、桑園の中身が次第によくなって参る、いわゆる桑の木か着返りをいたしまして、また一面技術の方が、農薬あるいは肥料、特に農薬が非常に大きな効果を上げておるのでありますが、技術の方が非常によくなって参っておりますというような関係で、最近は桑園反当りの収量は漸次増加をして参っておるのが実情でございます。従いまして繭につきましても全体としては増産の可能なような農家経営の実情になって参っておりますので、われわれといたしましては、今後の考え方と申しますか、対策といたしまして、生糸の消費をいろいろな手を尽してふやしていくということに主力を注ぐ考えでございます。
けさほども、繭生産者の団体であります全養連等でも相談しておったのでございますが、従来外国向けにはかなりの宣伝費を業界等でも出しまして宣伝をやっておったのですけれども、内地の、いわゆる国内におきまする消費の方につきましては、ほかの繊維等と比べましてその面の活動が非常に手薄になっていたのが現状であります。そういうところは十分業界のいわゆる企業活動のあり方といたしましても、なおいろいろな手を加えていく余地が残っておりますので、それらの点につきまして企業の方でさらに一段と力を入れてもらいまして、生糸の消費をふやしていくという方へ力を入れていくことに主力を注ぎたいと思っております。そういうことによりまして生産の方の伸びと需要の方の伸びとの均衡をできるだけはかって参ることに努力の中心をおくわけでございます。こういう性質の商品でございますから、好況不況の波は勢いかぶる度合いが少いわけでございますので、そういう場合にはこの繭糸価格安定制度というものを運用して参るつもりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/24
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025・野溝勝
○野溝勝君 私の質問はこの程度にとどめておきますが、この際意見を申し述べて、政府当局、特に大蔵当局を代表しお答えを願いたいと思います。と申しますのは、国際収支の均衡は貿易にありといいますけれども、高原料を外国から買っていたのでは無意味である。原料から一切あげて輸出貿易のできるというものは生糸が日本の貿易の代表的なものだと思います。その生糸がこのような不振になってきたということは、日本の産業に大きな痛手だと思うのです。よその国の原料を入れて加工してこれを輸出するというようななことは違って、日本の原料で加工して出すのですから、この産業の浮沈は全く日本経済に量質ともに変化をきたすと思う。こういうように量的にも質的にも影響するという貿易対象品としての蚕糸業は国が全力をあげなければならぬ。特に今回は七十億の借り入れをしてこの糸価安定の努力をされるということに対しては、一応了承できるのであります。しかし糸価安定の問題については、いつの国会でもその都度糸価安定、糸価安定といって一時便法を過している。これは変動が多いからかもしれないけれども、この法律案ほど一部改正、一部政正で連続的に扱われておる法案は少いと思うのです。これは私はもっと根本的に真剣に取り組んで、この根本政策を樹立しなければならぬと思う。こういう点で特に農林当局はこの案に対して真剣に取り組んでおるとは思うが、大蔵当局の財政措置等がたまたま相いれないということを聞いておるのでございますが、こうした点について大蔵当局がこの産業をどういうふうに見ておるか、日本経済の発展の度合いと蚕糸業とをどういうふうに取り組ましていくというように考えておられるのか、その点について一つ御所見をお伺いし、それに対する具体的な深い御所見がないとするならば、私のただいまの意見に対して賛成であるならば、大蔵当局と農林当局とが十分相談をされて、具体案を一日も早く立てていただきたいと、かように思う次第でございます。これは意見が多いのでございますが、これに対して大臣不在だから簡単に当局の所見を聞いておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/25
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026・白井勇
○政府委員(白井勇君) 大体野溝委員の御意見に私たちも同感であります。繊維は御承知の通り、急速な、革新的な発展を遂げておりまして、生糸のみならず、羊毛にいたしましても綿にいたしましても、いろいろ問題があるわけでございますが、だからと申しまして、やはり御承知の通りに羊毛あるいは綿は化学繊維とそれぞれ混織に活用するというようなこともありまして、必ずしも天産関係の繊維が将来性がないというようなこともいえないと思います。ことに生糸については特殊のやはり味をもっておりますので、それなりに将来とも、従来のような発展はないにいたしましても、将来性のあるものじゃなかろうかと私どもは考えております。ただこれにつきましては皆さん御心配のように十分将来の繊維関係の大局をよくにらみ合せまして検討していかなければならないと思います。どうも私たちも遺憾と思いますことは、いろいろな面におきましてこの生糸対策というものを考えなければならぬところがございます。もちろんこれは市場の問題もありましょうし、さらにまた製糸業のこともありましょうし、いろいろありまするが、もっと安い繭が能率的に生産をされるような条件が生まれて参りますれば、これもまた、幾ら市場が狭まって参りましても、また反面におきましては新たな市場が出てくるということも考えられるのであります。たとえてみますれば、山梨やら、ああいう新しい養蚕地帯になりますれば、反八十貫だというようなことが、とれるというようなわけでありまするが、全国的に見ますれば十六貫ぐらいしかとれない、こういうようなことがありますわけでありまして、これが少くも、七十貫、八十貫というような平均に行かなくても、せめて二十貫もできるような、いろいろ養蚕家に対しまする指導が徹底いたしまするならば、それだけでもコストが相当違ってくるじゃないかと私は考えておるのでありまして、そういうようなことにつきまして、これは、一農林省だけじゃなしに、大蔵当局も十分責任をもって対策を検討していかなきゃならぬのじゃないか、こう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/26
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027・野溝勝
○野溝勝君 今の白井君の考え方は是正してもらいたいと思う。というのは、繭の生産費を下げれば、発展するというような考え方は、非常な誤解を起す。現在の農民は、ことに養蚕業が利益し、割が合うなら、もっと力を入れるわけです。当局は農民の生産費さえたたきゃ何でも合うような考え方は、反農民的であって悪質である。全くなっちゃおらぬ。そんな誤解を起すような発言はやめてもらいたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/27
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028・白井勇
○政府委員(白井勇君) 私の言い方がまずかったのかしれませんが、私、一つの例を引きまして申し上げたのでありまして、決して生産費をたたけということを申し上げてるんじゃないのでありまして、具体的に申し上げますと、たとえてみますれば、東北地帯には古い……(野溝勝君「総体の生産費を下げるといううのはわかるけれども」と述ぶ)そういう実態を見まするというと、たとえてみますれば、御承知の通りに非常に古木の桑園があるわけでありまして、それを改良いたしますれば、二十貫なり三十貫の繭はとれるわけであります。ところが、そういう問題につきまして、桑園改良をやろうと思いましても、それに対しまする政府の施策が必ずしもマッチしてないわけであります。御承知の通りに、株がえでありますれば、二年や三年で済むものがあります。桑がとれるわけでありますけれども、しかし、東北になりまするというと、四、五年ぐらいの年数を要しまするわけでありまして、それらに対しまする間の経営費というものが何らかの格好で援助ができますれば、そういうことも可能なわけでありまして、私は一つの例といたしまして、そういうことを申し上げておるのでありまして、決して不合理に生産費をたたけということを申し上げてるんじゃないのでありまして、政府としましても施策を講じまして、全体の生産費を下げるようなことを考えていきまするならば、これも一つの対策であろうということを申し上げておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/28
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029・野溝勝
○野溝勝君 どうも、誤解を起すようなことをあまり発言してもらいたくない。というのは、今、養蚕の問題を白井君は述べられたが、長野県が本場ですからね、私は養蚕問題に対して真剣です。白井君と違い子供の時分から養蚕家のせがれに育ったんですから。こまかいことを質問をしておるんではないのです。その点は大筋を当局がはっきり答えてもらいたい。
大体、生産費が下れば安く、販路が広がるとか、売れ行きがよくなることは当り前だ。しかし、生産費の場合は農民のみの生産費の、桑っ株の改良とばかり言われちゃ困るよ。生産をするには、古い桑っ株を掘って改良桑の作付転換なり、病虫害駆除あるいは稚蚕共同飼育なり、土壌改良なりすることはわかるが、それには資金が要る、資金の場合、金融措置を政府で講じておるのか、それで、それに対するところの金利はどんなふうになってるのか、また、その買い上げについても、製糸家はその掛目協定について、どういう掛目協定をしておるのか、乾繭倉庫が完全にできておるかどうか、こういうような点を総合的に考えて、全体の生産費を考えにゃ農民だけに生産費を下げよというのは資本家の一方的見方である。ただ農民の桑葉や桑つ株の労力の、生産費引き下げばかり言っておったんじゃ承知できない。そんな考え方だから、農民は非常な不満と激昴するんです。養蚕連合会大会においてもずいぶん荒れたのはそれなんです。だから、そういう点について、糸価安定の一部を改正する法律案につきましても、十分それらの点を検討して、将来日本の原料と加工一切を担当する蚕糸業が失望することのないように十分配慮をして、日本の産業の大きなる役割を占めておるのでございまするから、農林大蔵当局においても考えてもらいたい、こう私は述べておるのでございます。どうかくどいようだが、十分配慮してやっていただきたい、こう希望しておるんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/29
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030・栗山良夫
○栗山良夫君 関連。私はまた野溝大先輩に怒られるかもしれないが、少し疑問になっている点を尋ねておきたいと思うのです。今桑園は拡張の傾向にあるのか、減少の傾向にあるのか、あるいは現状維持ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/30
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031・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) ほとんど現状維持でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/31
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032・栗山良夫
○栗山良夫君 ただいまの桑園の状態で、年の最大生産額は糸にして何俵くらいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/32
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033・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) ただいまの十万町歩の桑園で、大体ここ数年できておりまする繭から作られておる糸は、大体三十二万俵前後でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/33
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034・栗山良夫
○栗山良夫君 これは平均値でございますか、最大と最小はどれくらいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/34
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035・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 反あたりですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/35
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036・栗山良夫
○栗山良夫君 いや総量で、一年の総量。三十二万俵なら、そのうちに少し幅があるでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/36
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037・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 反当りの生産額にいたしますと、大体繭にいたしまして十六、七貫です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/37
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038・栗山良夫
○栗山良夫君 霜の被害を受けたり霜の被害を受けなかったりすることによって、生産量が相当違うでしょう、そのことを言っておる。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/38
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039・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 霜で被害を受けました場合は、これは程度がひどうございますと、大体年間にいたしますれば半作になってしまうわけでございます。それから反収の低い所と高いところの幅は、西の方あたりで、女、子供のほんとうの片手間養蚕でやっておりますような所では、大体十貫くらい……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/39
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040・栗山良夫
○栗山良夫君 そうじゃない。いや、私は霜がおりるったって日本全国に半分おりて半作になるわけではないんで、相当な霜害を受けたときに、三十二万俵の平均年生産量がどれくらいに落ちるのか、また霜害を受けないで、しかも非常に好調なときには三十二万俵よりさらに上回るときがあるのか、この点を伺っておる。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/40
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041・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 三十二万俵と申しますのは、このごろは毎年少しずつは生産ベースが上っておりまするから、三十二万俵と固定しておるわけではありませんが、凍霜害の被害が、相当激甚な被害がありました場合で百五十万貫ないし二百万貫くらいの程度でございます。これは群馬、山梨、あるいは、長野、福島といったような主養蚕地帯に大霜害がありました場合に、大体多いときで二百万貫くらい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/41
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042・栗山良夫
○栗山良夫君 私しろうとですから、単位をそろえておいて答弁を願いたい。何俵ですか二百万貫は。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/42
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043・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) これは百貫を一俵、私どもしょっちゅう使いなれた言葉を使いますが、百貫を一俵と計算いたしますると、繭と糸との関係は出てくる、百万貫で一万俵でございます。百万貫の繭で糸が一万俵でございます。二百万貫では二万俵でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/43
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044・栗山良夫
○栗山良夫君 二万俵しかとれない、霜害の激しいときは……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/44
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045・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 霜害によりまする減収量がそのくらいであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/45
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046・栗山良夫
○栗山良夫君 そうすると、三百万貫ですか、大体……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/46
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047・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) だから近年の統計で申し上げますと、昭和三十年でございますか、大凍霜害がありましたときの産繭量が二千八百八十万貫、これが非常に大凍霜害がありましたときの……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/47
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048・栗山良夫
○栗山良夫君 そうすると、霜害を受けない、一番よくとれるときで三十二万俵と見ていいのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/48
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049・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 去年が戦後最大の豊作でございますが、これは三千百八十万貫でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/49
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050・栗山良夫
○栗山良夫君 大体わかりました。そこで次の質問ですが、今の需要ですね、需要は今の話によるというと、安い糸にすればふえるとおっしゃいますが、私どもは最近の合成繊維の非常な発達からみて、おそらく世界的にも生糸の需要というものは現状維持があるいは減少するのであって、これは繊維の性格からいって、生産構造からいって、とうてい合成繊維の、安くて耐久力のあるものとはなかなか相撲が取れないので、特殊な用途をずっと維持していくという程度で伸びないのじゃないかと思いますが、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/50
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051・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) これは先ほども申し上げましたけれども、もちろん非常に急激な速度で、あるいは量的に非常に大きな割合で伸びていくということは、これはもう事実問題として困難でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/51
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052・栗山良夫
○栗山良夫君 そうしますと、ただいまの輸出、国内消費を含めて、日本国内産の糸の三十二万俵生産に対応する需要というものは何万俵ぐらいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/52
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053・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 大体昨年あたりまでの傾向を見ますると、三十二万俵のうちで十二万俵が輸出され、二十万俵が国内で使われておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/53
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054・栗山良夫
○栗山良夫君 そうすると、今の言葉をそのまま裏返してみれば、需要と生産は大体均衡がとれているということですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/54
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055・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 昨年の上半期あたりまでは大余均衡がとれておったわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/55
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056・栗山良夫
○栗山良夫君 これからの見通しはどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/56
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057・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) われわれが例の経済五カ年計画あたりで将来の繭生産量の見通し等を推定いたしました場合には、大体年間繭にして百万貫、糸にして一万俵程度の消費増加を、一応需要の裏づけを見まして、それに対応する繭生産を考えておったわけでございます。最近はこういうふうな経済情勢でありますので、非常にしわが寄ってきておりますが、大体普通の経済情勢であれば消費水準の伸び等からも割り出してみましても、その程度の需要増加は必ずしも困難ではないというように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/57
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058・栗山良夫
○栗山良夫君 私がなぜこういう初歩のような質問を申し上げているかと申しますと、私の考えとしては桑園をこれ以上拡張しない、これもおそらく農家でも常識としてそうなっていると思います。拡張しても需要がそう伸びないということが常識となっていると思いますが、少くとも今の桑園農家に対しては、やはり、安定をさしてやらなくちゃならない。これはやはり政治の責任だと思います。そういう意味でこの法案を眺めてみるときに 提案理由の説明にもございますが、まあこれでも大体なっているのですが、一割の三万俵を最低価格で買い上げる、こういうのですが、特別会計で毎年余った生糸をどんどん買い上げていく。買い上げていくというときに自然的に特別会計はふえていくのでしょう。そういうふうに将来に向ってどんどん特別会計の会計規模が膨脹していくような傾向をとるとすれば、これはやはり養蚕農家の安定、それからその生糸の消費ということを考えて、総合的にもう一つ知恵のある対策というものをとらなくちゃならぬと思うのですが、その辺は見通しがありますか。このままもう特別会計は今度これだけふやせば将来絶対にふえないというのか。なお、将来ふやしていかなければならぬというのか。その点はどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/58
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059・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 過去におきまして糸価安定制度を、これはもう数回にわたりましてこういう制度を運営しておるわけでございますが、戦前で最も大量にこの種の特別会計が生糸を買入れてためましたのは、やはり十一万俵でございます。もっともその当時は今よりも繭全体の生産規模は大きいわけでございますから、今の二万俵とか三万俵と直接比較するわけにはいかないわけでありますが、十一万俵を蓄積したことがあるのでございます。この消化につきましては相当の日子を要してはおりますが、結果におきましては、新用途の開拓、その他いろいろな手を講じまして、その生糸を最終的には消化をいたしております。今回の特別会計の場合どの程度にまで生糸がたまるということになりますか、これは現段階では今数字的に見積るということは非常にむずかしいわけでございまするけれども、われわれといたしましては、ただいま、先ほど来申し上げておりますように、年間生産の伸びも糸にいたしまして一万俵程度に考えておりまするし、それに対応して一万俵程度の消費の伸びはいろいろ総合的に企業の方でも努力をさせることによりまして伸ばしていく施策を講じまして、大体そこのところの需給の均衡はとれるようにいたして参りたい。こういうふうに今のような政府買入れがずっとそのままいつまでも続いていくというような状態はもちろん考えておらないわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/59
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060・栗山良夫
○栗山良夫君 それはあなたが考えておらぬと言ってみたところで、それはあなたの考えだけで、そういう工合には参りませんよ。これは経済は生きているのですから。特に僕は非常に不愉快に思ったのは、戦争前の例をあなたは十一万俵というので引かれたのだが、戦争前は日本の生糸は、これは輸出品の大宗で、生産量も多かったし、価格もこれは一種の投機品ですよ。それだから養蚕農家はうんと損するときは見ちゃおられぬというので、特別の保護政策をとったので、今の日本の養蚕業なり生糸業と全然性格が違いますよ。そういうものをここにもってきて引例して、そしてお前納得しろ、しかもうまいこといきますということじゃ、どうも私どもいただけませんね。
そういうことを前おきしておいて、もう一つ聞きますが、あなたは需要が一万俵ずつ伸びる、桑園の方はもうふえないというのでしょう。それで生産か三十二万俵という、現に三十二万俵の需要がある。そういうところで一万俵ずつふえていったら、桑園をふやしていってもいいじゃないか。ずいぶん算術計算としては荒い計算じゃないか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/60
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061・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 今全国平均の反収は大体十六貫ないし十七貫くらいのものでございますが、反収の幅には相当大きな幅がございまして、少くとれる方では一反当り十貫くらいしかとれておりませんところと、山梨県あたりの……、発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/61
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062・栗山良夫
○栗山良夫君 いや、そういうのをひっくるめて総平均で聞いているのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/62
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063・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 従いまして今後の行き方といたしましては、桑園を拡大する必要はないと思いますが、いわゆる桑園の方は今のまま程度の水準で横ばいと一応いたしまして、反収の方を上げていくということによって生産がふえるという形に進めるような傾向になっておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/63
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064・栗山良夫
○栗山良夫君 そこまで言われるともう少し質問しますが、今桑園の桑の木というものは、戦争中だいぶ切ったのだが、樹齢からいうとどういう状態になっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/64
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065・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 今ある桑園は概して樹齢は全体として見ますると、かなり若いものでございます。桑園か十九万町歩ほどになりますには約十年かかると思いますが、従いまして樹齢は比較的若いものであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/65
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066・栗山良夫
○栗山良夫君 戦争前の木は相当残っておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/66
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067・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) おそらく東北あたりのああいう高刈りの古いものは……、発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/67
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068・栗山良夫
○栗山良夫君 私は地方的なことを聞いておるのじゃなくして十九万町歩の中で……、発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/68
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069・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 答弁を先に……、発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/69
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070・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 戦争前の桑園というものは主要養蚕地帯ではほとんどないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/70
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071・栗山良夫
○栗山良夫君 そうすると、特例的なものですね、大体今の桑園のあるところは戦後のものに限ると思っていいわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/71
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072・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 主要養蚕地帯のものは大体戦後のものであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/72
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073・栗山良夫
○栗山良夫君 そうすると、桑の木は何年ぐらいの樹齢になったときが一番よく葉っぱがとれますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/73
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074・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) きょうは実は技術者を連れて参りませんでしたので、私正確によく申し上げかねますが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/74
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075・栗山良夫
○栗山良夫君 そういうことを知らんで、でたらめに言っては一万俵伸びるなんということは正確にわからぬじゃないか、もう少し計数というものはそんな荒づかみじゃなくて、こちらも本気で聞いておるのだから、そろばんの合わぬような答弁をされておったってしようがないじゃないか、私はそんなことならあとは保留いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/75
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076・須賀賢二
○政府委員(須賀賢二君) 一万俵、いわゆる年間百万貫の生産増加という見積りにつきましては、経済五カ年計画を作りましたときにこまかく積み上げて作ってございますので、もし時間をお許し下されば取り寄せて御説明いたすことにいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/76
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077・栗山良夫
○栗山良夫君 聞きたいですが、私はどう考えてみてもこういう特別会計を置いて、そうして毎年この会計は膨脹していくだろうと思うのです。そのときに、どこまでも膨脹させていくか、そういう政策というものをそのまま認めておっていいのか、あるいは何か手を打たなければならぬのか、そこをやはり法案の審議では確かめておきたいのです。それは養蚕農家安定のためには私は無制限にいつまでも特別会計を膨脹させて、買い入れてもらいたいですよ、それは私は養蚕の立場からいえば、そうだと思う。ところが国家財政からいえば需要の見通しのつかないものをいつまでも生産さして買い入れるということは許されないと思うんですよ。養蚕農家を安定させながら国家財政との調整をはかることについての見通しをつけなければ、この法案は審議できませんよ。従って今後引続いてこの点を究明するという強い意見を付しておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/77
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078・野溝勝
○野溝勝君 われわれはこの法案の、審議をするにあたり、いつも借入金によって糸価安定の一部改正をやっていけというんじゃないんです。一部改正による便宜方針を何回も繰り返えしやっているんだ。借入金また借入金ということでの糸価安定政策ではたよりない。先の展望のきかない施策は政府としては無定見ではないか、こういう意味で申し上げておる。そこでただいま同僚委員からもいろいろ質問がありましたが、とにかく現実に今糸価が不安定で大混乱をしておる際でございまして、養蚕業者からも強い要望があって、この方針をとったと思いますし、この場合いたしかたなく一応この方針で養蚕連合会の方も了承ができたと思うのです。しかしこの弥縫策では今同僚委員も申されておる通り、いつも同じことを繰り返していっては意義がない。また政策としては物足りないと思うんです。だから借入金利でなく根本的に特別会計を確立し、安定施策をあらゆる角度から総合的に検討して結論を出す必要がありゃせぬか、こういう意見を申し述べておるんです。大体先ほど政府の答弁が納得するような答弁がなかったので、発言をしたのでございますが、こういう希望を述べて私としての質問は以上をもって終りとします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/78
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079・河野謙三
○委員長(河野謙三君) ただいまの野溝委員の御発議といい、栗山委員の御質問といい、趣旨は大体一致したものだと思うのですが、これに対しまして大蔵当局から御答弁を願えますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/79
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080・白井勇
○政府委員(白井勇君) 先ほどもちょっと申し上げましたが、この蚕糸業対策につきましては、農林省初め大蔵当局におきましても十分これは検討を加えまして、野溝委員のおっしゃるような点を十分考えた上で善処いたさなければならぬものであろうと私は考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/80
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081・河野謙三
○委員長(河野謙三君) ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/81
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082・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 速記をつけて。
他に御質疑はございませんか。——御質疑もないようでありますから、質疑は終局したものと認め、これより討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らにしてお述べを願います。——別に御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。
糸価安定特別会計法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方は御挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/82
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083・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 全会一致であります。よって本案は可決すべきものと決定いたしました。
なお、諸般の手続き等は先例により委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/83
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084・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定しました。
それから委員会の報告書には、多数意見者の署名を付することになっておりますので、本案を可とされた方は、順次、御署名願います。
多数意見者署名
西川甚五郎 小笠原二三男
平林 剛 天坊 裕彦
左藤 義詮 木暮武太夫
塩見 俊二 土田國太郎
廣瀬 久忠 山本 米治
栗山 良夫 片岡 文重
野溝 勝 杉山 昌作
前田 久吉
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/84
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085・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 次に、道路整備特別会計法案について、大蔵省当局より内容の説明を聴取いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/85
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086・小熊孝次
○政府委員(小熊孝次君) 道路整備特別会計法案につきまして、内容の補足説明を申し上げます。
この法案は別途今国会に提出されておりますところの道路整備緊急措置法によるところの道路の整備の五カ年計画を実施するために設けられたものでございまして、この特別会計はその経理を明確にするという目的をもって設置されるものであります。
なお、この特別会計におきましては、道路整備事業のほかに附帯工事あるいは受託工事のような事業におきましても、道路整備事業と密接な関連を有するものにつきましてはこの特別会計で行うことになっております。
次に、この道路特別会計の管理は建設大臣が行うことになっております。それからこの特別会計の歳入歳出の内容でございますが、この特別会計の歳入といたしましては、一般会計からのガソリン税収入の繰入金、その他一般財源の繰入金がございます。それから道路法に基くところの地方の負担金と、それから地方債証券の償還金及び利子、それから道路法に基きますところの各種の負担金、受益者負担金、それから受託工事による納付金、それから借入金等がこの特別会計の財源となるわけでございます。それから歳出といたしましては、道路整備事業に要する費用がこの特別会計の歳出の主たるものでありますが、そのほかに附帯工事に要する費用、受託工事に要する費用、それから借入金の償還金及び利子等がこの歳出になるわけでございます。なお、先ほど申しました一般会計からの繰入金は道路整備事業に要する費用で国が負担するもの、それから国の負担分につきましての借入金の償還金及び利子の金額に充てるために、一般会計からこの会計に繰り入れられるものでございますが、その場合におきましても、国の借入金とそれから地方の償還金、地方債券の償還金の利子の差額とか、あるいはその他雑収入に相当するものはこれを差し引きまして、そうして一般会計から繰り入れることになるわけであります。それからこの会計におきまして附帯工事とかそういうものをやりました際に、一部一般会計の経費でまかなうものがございますので、そういう経費につきましては一応この特別会計に収入を入れまして、そうしてその一般会計負担分に相当するものにつきましては、これをこの特別会計から一般会計へ繰り入れる、こういうような措置も講じられております。
それからこの特別会計におきましては、先ほども申しましたようにガソリン税収入が財源の主たるものでありますが、別途借入金を認めております。その借入金は二種類ございまして、まず第一が道路整備事業に要する費用の中で、地方負担金の額に相当するものの財源に充てるために借入金をすることができることになっております。このほかに道路整備事業に要する費用の財源に充てるために必要があるときには別途借入金をすることができることになっておりますが、このいずれの借入金につきましても、借り入れをしますためには、別途予算をもって国会の議決を経なければならないことになっております。なお、地方負担金とこれにかかる利子、それから地方債、証券の償還金及び利子というものは、この特別会計の歳入として入って参るわけでございますが、この利子分は地方負担分に見合うところの借入金の償還金及び利子の財源に充てることになっておりますが、それに残余がありました際にはこれをこの特別会計に保留いたしまして、道路整備事業に要する費用のうち、国が負担するものの財源に充てることになっております。なお、借入金につきましては先ほど申しましたように、国会の議決を経まして、限度を定めましてその範囲内で借り入れるわけでございますが、もしこの事業の進捗の状況によりまして全部借り入れることができなかった、こういうような場合におきましては、その借り入れなかった金額を限度といたしまして、かつ歳出の繰り越し額を限度といたしまして、翌年度において借り入れることができるような措置を講じております。
なお、その他この特別会計におきましては他の特別会計におきますと同じような予算の提出とかあるいは決算、剰余金の繰り入れ、そういうような通常一般的な規定が設けられております。
以上簡単でございますが、この特別会計法案の補足説明を終りたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/86
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087・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 本案に対する質疑は後日に譲ります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/87
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088・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 次に、関税定率法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について、内容の説明を聴取いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/88
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089・木村秀弘
○説明員(木村秀弘君) ただいま提案をいたしました関税定率法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について内容を御説明申し上げます。
ことしの三月三十一日で期限の到来する減免税品目がございまして、その内容は、「新式又は高性能の産業用機械類で、本邦において製作することが困難であること。」、「本邦の経済の自立達成に資する産業の用に供する機械類」、それから「小学校、中学校夜、間において授業を行う課程を置く高等学校、盲学校、ろう学校若しくは養護学校の幼児、児童若しくは生徒又は保育所の児童の給食の用に供する乾燥脱脂ミルク」、それから第三番目は、原子力の研究の用に供される物品、次には別表の甲号で掲げてございます小麦、A重油、四エチル鉛、石油コークスその他の物品、これらの免税品、それから別表の乙号に掲げてございます減税品、その中には炭化水素油、建築染料、カーボンブラックその他がございます。これらをもう一年減免税をいたしたいというのがこの法案の内容でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/89
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090・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 本案に対する質疑は後日に譲ります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/90
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091・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 次に、所得税法等の一部を改正する法律案、法人税法の一部を改正する法律案、租税特別措置法の一部を改正する法律案、相続税法の一部を改正する法律案、酒税法の一部を改正する法律案以上五案を議題として質疑を行います。
速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/91
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092・河野謙三
○委員長(河野謙三君) それでは速記を始めて。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/92
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093・片岡文重
○片岡文重君 きょう御出席の政府委員はどなたでしょうか、委員長に伺います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/93
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094・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 申し上げます。北島国税庁長官、金子直税部長、原主税局長、それから木村税関部長、松井証券課長、この五人が見えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/94
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095・片岡文重
○片岡文重君 きのう、この委員会に大臣の御出席を要求し、どうしても大臣が出られないとおっしゃられるなら、政務次官でもやむを得ないから出席するようにということを要求しておいたのですが、その点については取り計らっていただけたでしょうか、それともきょうは御出席なさるのでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/95
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096・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 大臣は、予算の関係でちょっと出席不可能だということですが、政務次官は迫って出席することになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/96
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097・片岡文重
○片岡文重君 追って出席されるということであれば、その前に国税庁長官に一つ御質問いたしたいと思います。
十九日でありましたか、この委員会で証券の名義貸し規制の問題でお伺いをいたしたわけです。で、その際長官は、この問題は影響するところも大きいし、従って冷静に、しかも実態をつかむというやり方で調査をする、こういう約束をして下さったわけです。で、その後の調査の結果を私は深い関心を持って見守ってきたわけですが、残念ながら少しも調査をされたという、またされようとする事態が、形跡が私には見えません。で冷静に、丁重にという表現ははなはだけっこうです。しかしこれは、別に言葉じりをとらえるわけじゃないが、少くとも理性を持って——私は、 丁重にというのは、要するに不遜にわたらないで徹底的にやってくれるのだと、こういうふうに解釈をしたわけです。ところが全然やっている形跡が私には見えない。事実やっておられるとするならば、一体どういう調査をされたのか、まずそこから私は伺いたいと思うのですが、特に前回質問を終るに当って私が申し上げたことは、多分に不愉快なうわさも聞いているし、一、二確証も握っております。従ってこういうことでは、いたずらに大企業だけが不正の上に安閑としておられる、零細業者だけが常に苛烈な処置を受けている、こういうことではけしからぬ、そういうことがあってはいけないのだという観点から、調査は公平にすみやかにやっていただきたい。特にその点に力を入れて、私は、すみやかなる、しかも公平な調査を要望し、法律の改正後、日も浅いことであるから、処罰ということを重点とすることは、私はあえて希望はしておらぬ、でき得るならば、あたたかい行政的な措置によって、国法がじゅうりんされるようなことのないようにすべきである、こういう要望を申し上げたのであるが、そういう点についての配慮は残念ながらないのではないか。特に、よろめくようなことがあってははなはだ残念であるから、ということは、幾重にも私は念を押したはずだが、腰を落してじっくりやる、などというもっともらしいことは聞きましたけれども、実際においてそういう腰を落してじっくりやったという形跡というものは、私にはわからない。もしやっておられるとするならば、一体どういう調査をされたのか、その点から一つお伺いしていきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/97
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098・北島武雄
○政府委員(北島武雄君) 名義人受領配当金の報告の問題につきましては、私どももことしの初めから実は非常に関心を持っておったわけであります。この法の施行の当初におきまして、もし万一正しくない報告が見のがされたならば、あとに、ずっと後年まで尾を引く問題であります。従いまして、法の施行の当初においてしっかり指導的な調査を行なって、あやまちのないようにいたしたいというのが私どもの気持でございます。
たまたま、この三月の初旬に大阪国税局におきまして、一証券会社の報告を見て不審を抱いて、調査を始めましたのが実は端緒でございます。もちろん、私どもといたしましては、これは東京のみならず、特に、大証券のありまするところの東京方面につきましては多大な関心を持ってるわけでありますが、いかんせん、当時確定申告の最中でございまして、東京国税局管内におきましては、その調査の手が伸びる余地かなかったのであります。従いまして、一応大阪国税局管内における調査の結果を見まして、それを参考といたしまして、事務の手順を見計らって東京方面にも調査をする、まあこういう考えであったわけであります。
先般、当委員会におきまして片岡先生から御質問ございまして、私どももそういう趣旨のことを申し上げたわけでありますが、これが翌日の日本経済新聞でございましたか、相当大きく報道されまして、その結果、日本証券業協会連合会から、私の方に実は、法の施行の当初であるし、あるいは場合によると、会員の中で間違った報告をしていないとも限らないので、税務の御調査ある前に、進んで申告を慫慂するようにしたい、こういう話がありまして、これは私どもとしましても、まことにもっともなことでありまして、また、実は第一回の報告をもととして調査いたしますれば、場合によりまして相当な手数もかからないとも保しがたいのでありまするので、日本証券業協会連合会から、進んで会員各位に対して、もし間違っておれば正しい申告をするように、と慫慂するということであれば、私どもまずその正しい申告なるものをお待ちして、それからその上でもって調査するのが、これは事務の簡捷の見地からいってもよろしいし、また、とかく響きの多い証券業界に対して、税務官吏がいたずらに長く調査いたしまして撹乱するということも非常な影響もございます。従いまして、両方から考えましても非常にいいことだと存じまして、証券業協会連合会に対しては、もし自主的にそうやって下さるなら、どうぞその旨お取り計らい願いたい、こういうことを申したわけであります。ただ、当初私どもでは、実は三月末あたりまでにその報告をもらいたいつもりでおりましたが、実務の関係から申しまして、三月の配当の関係で証券会社は非常に多忙で、毎晩相当なアルバイトを使って超過勤務しているという状況なので、四月の十日まで延ばしてもらいたいという話しがありましたので、これは、まあそういうことなら十日間ぐらいお待ちいたしましょうということで、四月十日までに、もし間違った報告をしておる証券業者は、それぞれ所轄の税務署に報告をし直すと、こういうことになってるわけであります。私どもでは、その報告が出ましてから、その報告に基いて調査をいたしていくつもりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/98
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099・片岡文重
○片岡文重君 業者から修正申告をしたいということが自発的に述べられて、それを待っておる、一応ごもっとものようですが、一体、じゃあその場合に、修正申告をされるのを持っておられるというのならば、すでに誤まった名義貸しが行われて、そのために租税その他の措置において、国が不当に不利益をこうむっておったものがあったとすれば、この修正申告によってそれを発見することは私はできなくなるであろう、そういう場合に、一体国税庁はどういう措置をとられるんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/99
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100・北島武雄
○政府委員(北島武雄君) 現在の所得税法は申告納税でございまして、税務署か調査したところをすぐ決定するものではございません。従いまして、一月末までに名義人受領の配当金の支払い調書が税務署に出ておりますが、それとは別個の各納税者が自分の正しい所得を計算されて三月十五日までに税務署に申告されておるべきはずでございます。従いまして、その各人の御申告と、それから新しく出ました修正申告書、さらにこれをもとにして調査いたしましたところによりまして、もし当初の申告と調査額と間違っておる場合には、これは更正決定するより仕方かない。これは当然税法にも正当な手続として認められておるわけです。それによって税金の不足分を追徴するわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/100
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101・片岡文重
○片岡文重君 なかなか答弁がお上手ですから、うっかりするとまるめ込まれそうだけれども、本人からの申告納税になっておることは、もちろんその通り。しかし、従来この名義貸しの問題が、これは業者も率直に言っておるように、厳密に調査されれば言いのがれのできない脱法行為であるからやむを得ないということは、当事者自身がはっきり言っておるわけです。しかも業界においては、これは公然の秘密として一般に行われておるとかいうこともうわさをされておるわけです。そういう事情の上に立って、なおかつ、今問題になったからといってあわてて修正申告をしてくるというそれを便々と国税庁では待っておられるという、こういう態度ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/101
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102・北島武雄
○政府委員(北島武雄君) この名義貸しの問題は、実情を調べてみますと非常に複雑でありまして、個々の外務員のところだけしかわかっていないものもあるわけであります。従いまして、もし当初の申告をもとにして税務署がそれだけでやりますれば、個々の外務員について税務署が面接当っていかなければならないので、非常に手数がかかるわけであります。そこのところを会社の方で、もし外務員のところで隠されておるものがあるならば出そうという趣旨でございますので、一応それを出してもらって、それをもとにして調査をしたならば、非常に事務が簡捷になるわけでありまして、私どもはその方がいいと思っております。しっかりした申告書をお出し願って、それに基いて、それが正しいとおっしゃるんですから、それは果して、正しいものと思いますけれども、実地についてこれを確める、こういう方法をとろうと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/102
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103・片岡文重
○片岡文重君 修正申告をしたいということを業者自体から申し入れてきた、そのことだけでも従来のやり方が誤まっておったということを業者自身言っておるようなものですから、そういう点について国税庁は従来手を打たなかったということ。それから外務員のところだけで業者がこれを正確に把握しておらなかった、こういう事態についても、これは当然国税庁なり大蔵省の監督の責任に帰する私は問題だと思う。で、そういう点についてはまた後ほど触れますが、それならば、この際大阪の国税局において、今月の上旬に調査をされました例の岡三なり大阪屋証券についての報告、これはすでになされておると思うんですが、この調査報告について一つどの程度に不正な名義人かおったのか、その金額はどのくらいもったのか。総営業金額に対して取扱い金額といいますか、に対してどのくらいの割合になっておるか、お伺いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/103
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104・北島武雄
○政府委員(北島武雄君) 大阪国税局より書面で報告して参っておるものがございますので、直税部長からただいまその内容を御報告いたさせます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/104
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105・金子一平
○説明員(金子一平君) 岡三の調査の結果でございますが、ただいま先方から報告して参りました状況は次の通りであります。
すなわち監査をやりましたものが十六件でございますが、そのうち調査の提出を要するもの、つまり十五万円以上のもの九件、この九件について内容を調査いたしましたところが、実在の人間とマッチしたものが三件でございます。それで実在の人間とマッチしないものが六件ございます。大体そのようなことになっております。それから調査の提出を要しないもの、つまり十五万円未満のもののうちで、名寄せが完全にしてございませんでしたために個別の報告が出ていなかったものがケースとして七件ございます。かようなことで、ケースとしては必ずしも芳ばしい成績ではございません。
それからあと一件の大阪屋につきましては書面でまだ報告が参っておりませんけれども、これはやはり十五万円未満のものの名寄せにつきまして数千枚の調書を一々チェックしなければいかぬ関係もございまして、途中までやりましてまだ完了してない。かような報告になっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/105
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106・片岡文重
○片岡文重君 この件数に関係するといいますか、今岡三で調査をされたもののうち十五万円以上のものが九件あった。そのうちに実在するものは三件であって、実在の疑わしいものが六件ある。この六件の金額はどのくらいになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/106
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107・金子一平
○説明員(金子一平君) 金額は六件で百六十一万九千円です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/107
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108・片岡文重
○片岡文重君 岡三で扱っておるこの名義貸し全体の金額はどのくらいになるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/108
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109・金子一平
○説明員(金子一平君) 全体の計数が実はまだ報告が参っておりません。これは御承知のように約一週間部分的なものをつかまえて監査した結果を報告して参りましたので、全体を調べまして、シラミつぶしに調べまして全体のうちでこれだけ間違っておりましたというやり方をとらなかった関係で、どうもおかしいというようなものを抜き取りまして、抜き取り検査をやりましたような結果、全体の上に占めるウェートがちょっと報告が参っておりません。御了承を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/109
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110・片岡文重
○片岡文重君 それは一つどのくらいのウェートになるか、日計表等をもって調査をすれば私はわかると思います。それを一つ調べて報告して下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/110
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111・金子一平
○説明員(金子一平君) 後刻報告いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/111
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112・片岡文重
○片岡文重君 大阪屋の報告はいつごろ参りますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/112
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113・金子一平
○説明員(金子一平君) 数日中に届くと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/113
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114・片岡文重
○片岡文重君 せんだってお伺いをしたときに国税庁長官は東京国税局においては仕事の繰り合せ上まだ調査しておらないとこういうお話しであったけれども、二十六日の日本経済新聞を見ると、日本橋税務署が調査を行なったことを報じております。私はここにその切り抜きを持っておりますが、「証券会社とその外務員から提出された配当支払い計算書を集計した結果でも、大阪と同じく申告金額は意外に少なかったようである。」、こういう調査の結果を載せて、二十六日の日本経済新聞は報じている。従って、この前国税庁長官は調査をしておらないと言うわれたけれども、やっておることは事実でしょう。しかし、それはやっておると私は思うのだが、やっておらぬのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/114
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115・金子一平
○説明員(金子一平君) お答え申し上げます。先ほど長官から御説明いたしましたように、十日まで一応向うの報告の再提出を待っておりまして、しかしその間じんぜん手をこまねいて待っておるわけではございません。私の方はすでに提出のございました分について、どうもおかしいと、実在の人間と合っているかどうかという点について疑わしいというものにつきましては、別に半面調査と申しますか、実在の人と合うかどうかという内部的な調査をやっております。しかし、証券業者の店について外務員を集めてやることは差し控えておる、かようなわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/115
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116・片岡文重
○片岡文重君 今私の例に引きました日本経済新聞の記事によりますと、なお今後もこの日本橋税務署は業者の「何軒かについての任意抽出調査は行う意向である。」ということも付け加えております。
そこでお伺いしたいのですが、この日本橋税務署が行なった何軒かの証券会社というその証券会社のうちには、野村とか山一とかあるいは大和とか日興とかいういわゆる四大証券は含まれておったのかどうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/116
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117・金子一平
○説明員(金子一平君) 今のお尋ねの件でございますが、大和証券を中心にそういった裏づけの調査をやることは当然でございます。しかしただいまのところは、まだ私の方でも数字をつかんでおりません。何件調べて合わなかったものは何件あったという結果はつかんでおりません。これはひまをみながら抜き打ち的に見ておる、こういう段階でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/117
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118・片岡文重
○片岡文重君 先ほども申し上げましたように、この不正名義貸しの問題は、相当以前からやっておるということは大蔵省内における関係の諸君は十分承知をしているはずだ。しかもそのやっておるということは、大証券こそが多いはずなんだ。それをやらないで、そうしてたとえそれが任意抽出調査の方法によったとしても、零細な業者にだけそういう手を向けておるこういう行き方が私ははなはだ不満なんです。なぜそういう大きなところからやっていかないのか。しかもそれが疑いがないということならこれはやむをえぬけれども、現実に最も疑わしいという風評のあるところに対して手を下さない。しかも修正申告をやっておるといわれておるその裏側にいろいろな不愉快なうわさがないならば、まだいいが、ところが現実にいろいろ不愉快な噂があるわけです。おそらく聞かぬわけじゃないと私は思います。そういう点で、私はせっかく調査をされるのだから、この際はそういうまず四大証券からやってほしいと思います。大阪もこれは大きな証券から私やるべきだったと思うのです。少くとも今言った四大証券の支店等から私は始めるべきだと思う。とにかく一店そういう疑わしいものがあれば、当然ほかはどうだろうかということは、これは監督の責任にある立場としてすぐピンとこなければならぬはずじゃないですか。それをあえて手を下さないということは、下し得ない何かがあるのじゃないか、こういうことを言われてもやむを得ぬじゃないですか。そういうことは私は許せない。とにかくなぜその調査ができないのか、一つそのできない理由をここで述べて下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/118
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119・北島武雄
○政府委員(北島武雄君) まず、仕事の手順から御説明申し上げました方が御了解願えるかと思うのであります。このような配当金とかあるいは他の支払調書は一月末までに税務署に提出することになっておりますが、それに基きまして税務署としてはその支払調書の内容がいいかどうかは、一応確定申告後、当人の申告と対象いたしましてさらに事後調査するのか今までの筋でございます。これは仕事の運びから申しまして、どうもそうせざるを得ないわけでございます。現在までのように税務署が進んで調べて付加更正するのではなく、一応納税者からの申告を待って、そしてそれがいいかどうかを調べる。大体資料事務の方から申しますと、一月一ぱいはとにかく資料の提出、義務者からの提出の督促に追われます。これがそろいますと、今度はそれを所轄の税務署に送るのに忙殺される。所轄の税務署におきましてはそれを受けまして確定申告がありますから、それを対照してやるわけであります。一方各税務署からの仕事の進行と符節を合すがごとく、支払調書を受け取りました税務署におきましても支払調書が果たして適正であるかどうかについての事後調査をする、こういうのが手順でございまして、普通で申しますと三月十五日までに確定申告が終りまして、三月一ぱいは大体その跡始末に忙殺されまして、四月、五月が大体支払調書等の監査の時期ということになっております。今回の名儀人受領の配当の計算書につきましても、私どもとしてはどうしても四月、正月は今度は一つやらなければならぬと思っておったのでございますが、はからずも大阪国税局の管内におきまして、大阪国税局の資料係があまりにどうも提出されたことかおかしいということで不審を抱いて、早期ではございましたが、手をつけたのが始まりでございます。今度東京におきましても、当然事後監査すべきでおりまして、ことに税法改正の初年度でありますから、東京国税局の幹部においても、そういう考えは持っておったわけでございます。決して調査をしないとかいうようなわけではございません。たまたま大阪国税局の問題が火がつきまして、先般の御質問となり、御質問があるとまた証券界に相当のショックを与えますので、今度は進んでまず間違っておりましたら直しましょうということを言って参ったのであります。そういたしますと、私どもといたしましては、その正しいとして出された第二回目の申告をもととして調査するのが一番能率的であるわけであります。一応それまで猶予しておるというのが実情であります。決して調査しないというようなことではございませんから、その点どうぞ誤解のないように御了承願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/119
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120・片岡文重
○片岡文重君 ちょっと余計なことを言うようですが、私が行く理髪店がすぐ近くに一軒ありますが、この理髪屋は同業者から料金の値上げをするようにと、環常法が通過後同業組合の値上げの勧告があって、値上げするようにという要請があったのですが、その強い要請にもかかわらず、現在百十円でりっぱに利益を上げて営業できますからということで、値上げを承知しないのですよ。そういう良心的な町はずれの床屋にも、税務署の役人はしつっこく調査に行って、売上金にごまかしはないか、収入にごまかしはないかということで、再三にわたって調査に行っておられる。そういう今日の生活に追われているような零細な業者のところには、そんなにも税務料に手があるのかと思われるほどしつっこく行っている。これは一例にすぎない。ところが少くとも何億、何十億という金を動かしている。しかも日本の四大証券会社といわれるようなところに一ぺんも調査に行かない。しかもそれが十分の疑いというものがあり、風評があるじゃないですか。そういうものに向って全然手をのべられない。それでしかもショックを与えて、向うから修正申告をしてくるから、それを待っているのだ、これで一体国税府として筋が通っているとお思いになりますか、少くとも私はやるなと言っているのじゃないですよ。おやりなさいというのです。全部を公平におやりなさいというのです。今あなた、野村、山一、大和、日興、この四大会社で扱っている金額というものは、おそらく日本の証券業界における七、八〇%でしょう。この七、八〇%の四大業者に向って捜査の手がのべられないで、そのほかの、言葉は悪いかもしれませんが、いわば吹けば飛ぶような零細な業者に向って苛酷な手がのびている。私は先日来少し言いすぎたかと思うのですが、そういう零細な業者に向ってこそ、指導的な行政指導の手がのべられて、厳罰摘発主義というのじゃなくて行政指導を行われたらいいと思う。同時にそういう大きな会社に対しては、十分悪いと知りつつ、しかもより高い利益追求に汲々としてやっているようなところに対しては、私は仮借なく手をのべて差しつかえないと思う。しかもそれによって国家国民に対しては非常な不利益を与えているじゃないですか。多額の脱税によって与える影響というものが十分考慮されてしかるべきだと思う。一体、じゃいつになったらその調査をなさるおつもりですか、その調査をされる期日を一つお伺いしてみたい。一体いつごろになるか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/120
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121・北島武雄
○政府委員(北島武雄君) これは先ほども申しましたように、四月十日までに日本証券業協会の会員である証券会社から、もし最初の支払い調書が間違っていれば正しいのを直して出すということになっております。それの提出を待ちましてから調査するわけでございます。専務の都合から申しましても、毎年の四月、五月が大体こういうような調査の時期でございますので、提出がございましてから、準備調査、さらに実際の調査にかかるのが四月中から五月にかけてと、こういうことになろうかと思います。
それからなお先ほど来から小さなところから手をつけたと、こうおっしゃいましたが、実は大阪におきまして手をつけましたのは、決して小さな証券会社ではございませんで、大阪におきましては相当大きな会社であります。ただ東京国税局が事務の都合から手をつけなかっただけでございます。もちろん手をつけます場合におきましては、職員の数等から申しまして重点的に調査していくのが、これが手順でございます。吹けば飛ぶような小さな証券会社を始めるよりも、大きな収獲のあるものから調査をするのが手順かと思います。これは追って計算書が出ましてから計画をいたすわけでございます。決して私ども小さなものをいじめて、大きなものをそのまま放置しているというつもりは毛頭ございません。その点は一つ誤解のないように御了承願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/121
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122・片岡文重
○片岡文重君 大阪では大きいとおっしゃるけれども、大阪における野村、山一等の支店の扱っている金額からみればこれは格段の違いというものがあるはずですよ。だからそういう点についてはとにかくその四大会社も平等に手をつけるということですから、私はそれを必ずやってほしいと要望します。特に私は今ここで、別に私は野村とか山一とか、そういうところに故縁があるわけではない。私は金がないからそういう点に何にも影響がないのですが、ただこういう点で大企業者だけが緩慢というか、むしろ温かい援護を受けているとすら考えられるような情勢の中で、この中小業者が、不当な——不当というようなことは言えないでしょうが、とにかく悪いことをしているのですから、中小業者が苛酷に追及される、こういう不公平はやめてほしい、こういうことを言っているわけです。そこで人手の関係もあるということですが、一体三十三年度以降は五万円以上ということに大幅に切り下げられたわけです。従って計算書の範囲を拡大するわけでしょう、で、ますます手数が加わるということに相なろうと思いますが、一体どのくらいこれは拡大をされるものか、そういう調査件数というものが一体どのくらいふえてくるものであろうかという見通しはどうですか、それから具体的には、もちろん今のことですから、そうきっかりした数字はわからぬでも一応増加するということについては必至ですから、その見込みですね、大ざっぱな見込みでけっこうです。それを一つ教えていただきたいということと、それから大蔵省としていろいろ設置法によって証券業者の監督であるとかいろいろな責任もあるわけだから、その責任を十分に果していくために、一体今後大蔵省としてはどういう、何といいますか、人員配置といいますか、やり方でこれに対処していこうとするのか、少くとも今ですら手が足らないというところに、今まで十五万以上であったものが五万円に下ってきたわけですから、相当数がふえるわけですから、それに対する手が今のうちに打たれていかなければならないと思う、一体どういう手を打つのか、この二点を伺っておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/122
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123・北島武雄
○政府委員(北島武雄君) まず十五万円が五万円に下ったときに、どの程度件数がふえるかというお尋ねでございますが、これは実は私どもまだ確たる資料を持っておりません。ただ御参考までに昭和三十二年度分のこの計算書の提出状況を見ますと、総体の計算書を提出されました分の配当金額が全国で六億一千五百万円、これに対して計算書の提出を承諾した分も合せました全体が約三十二億となっておりまするので、十五万円で切りました場合に、もしこの計算書が正しいものといたしますならば、約二割見当が十五万円以上ということになっております。従いまして、これを前提といたしますならば五万円でなく、全部下から出すということになれば、この五倍になるというわけでございます。これはまあ即断の推定でございますので、果してこれが正しいかどうかわかりません。なお、今後の専務の処理方法につきましては、今年は、先ほど申し上げましたように、一応修正申告が出ましてから、これをもととしまして十分に調査いたしまして、その結果によりまして会社側を指導いたし、会社の内部におきましても、十分今後あやまちのないようにしてもらわなければならぬと思います。私の方の係といたしましては、直税部の資料係でいたしておりますが、もし必要があれば、これの状況を見まして他の係から回して応援させる等の措置も考えられるわけであります。これは一に今回の修正申告書の提出状況、またこれをもととした自治監査の結果によってきまるわけであります。その結果を見まして、今後十分な備えをいたしたいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/123
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124・片岡文重
○片岡文重君 何か時間の御都合もあるようだし、国税庁長官も何か衆議院に呼ばれておるそうですから、なるべく簡単に私は質問をしておきたいと思いますが、これはごらんになっているでしょうけれども、東洋経済新報で出しておる会社四季報です。これを見ると、各会社の資本金なり持ち株がみんな出ておるわけですね、これによって私は計算してみたわけですが、大体野村証券が有力な会社の株を持っておるのを調べてみたんです。そうすると、たとえば三井船舶が二百十四万株、飯野海運が二千五百五十九万一千株、それから日本遭達が二百六十四万七千株、その他川崎製鉄が九百五十九万五千株、こういうふうに膨大なものを持っておる、大体四十億をこえております。で、証券業者の取扱い範囲としては大体流動資産の二十倍が限度だったはずです。そういう点をさらに考慮に入れて、これを見てゆくと、大蔵省としての監督ということが私は問題になってきやせぬかと思う。特にこうして現在不況になっておるような海運関係の持ち株などをこういうふうにたくさん持っておられる。たとえばこの飯野海運三千五百五十九万一千株、これを時の時価に直して九億四千六百八十八万円です。一つの会社の株をこの二つの証券会社でこういうふうにたくさん持っておるということは、これは非常な危険負担をしておるということなんです。おそらくこれは今秋が読み上げたような株は実際には野村なら野村か自社のものとして持っておるわけでは私はなかろうと思う。これは明らかにこの中には名義貸しによるものが私は含まれておると思う。ですからこの内容をもってすれば、これはどう考えてみたって正常なというか、この表面に出ておる形式的な状態で行われておるものとは私には思われない。そこで一体国税庁長官はこの経理の内容といいますか、営業の内容というのか、これが果して健全なやり方で運営されておると思われるのか、その点を一つ所見を伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/124
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125・北島武雄
○政府委員(北島武雄君) これは私どもの担当ではございませんので、直接監督いたしております証券課長からお答え申し上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/125
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126・松井直行
○説明員(松井直行君) お答え申し上げます。証券業者の資産内容にわたるお話がありました。すでに公表されておりますいろいろな数字、たしか今お手元にあります数字は三月とか九月とか、ある決算時期に会社の株主名簿上上ったものを、現在のやつを集計したやつだと思います。御明察の通りすべてそれは証券業者の自己の計算で持っておるものばかりではありません、先ほどから御論議になっております相当部分が他人、特に他法人のいろいろな事情から証券業名がかわって持っておるというものも相当あろうと思います。ですからその数字がすなわち証券業者のバランス・シートに上ってくる自分の数字だとは言い得ないことは当然でありますが、証券業者の経理指導上今おっしゃいましたように保有有価証券が多いということは、まことに危険であるということは仰せの通りでございまして、本来証券業者はブローカー本位でお客さんの買付委託を受けて買い、売付委託を受けて売りつけるというものを中心に営業すべきである、自分で所有する有価証券を持つのはなるべく減らせということを極力指導いたして参っております。従って昨年度の年度末におきましても、なかなか一挙にはいろいろな市場関係、まあ従来からの経緯もありまして、ブローカー一本ではいかぬのではないか、やはりディーラー活動というものもあるわけでございまして、ブローカー一本になってしまえということも一挙にはゆきませんけれども、漸次そういう方向に持ってゆく意味におきまして、今委員が御指摘になりましたように、保有有価証券の量というものにつきましては非常に関心をもちまして、これが適正化といいますか、不当に経理を圧迫するほど持ってはならぬという趣旨に主力をおきまして、鋭意指導をいたしておるつもりであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/126
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127・小笠原二三男
○小笠原二三男君 議事進行。はなはだ質問中であれですが、速記を……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/127
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128・河野謙三
○委員長(河野謙三君) それじゃ速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/128
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129・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 速記を始めて。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/129
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130・片岡文重
○片岡文重君 どうも長官はそういうことではやむを得ませんから、部長に一つお伺いいたします。今私が読み上げましたのはほんの一例ですし、証券課長からも大体私の申し上げておる趣旨が了解をされたような御答弁であったから、今後私はやはり十分に善処されることを期待をするわけです。強く。特にこういうことを私が強く申し上げるのは、まあ釈迦に説法になりますけれども。最近は特に戦後、株は開放されて大衆投資家が多くなっているわけです。従って大口投資家の危険というものは、危険は大きくてもこれは救済するなり、自力でそれを回復するということはでき得ても、大衆の零細な投資家などというものは、これはもうほんとうに血と汗の納品ですから、それが野村とか山一とかいうことになれば、これがそういう危険な状態になることはないでしょうけれども、万一こういうことが実際に行われて、経営が危険に陥るような場合には、これは当然その危険負担が大衆投資家に及んでくるわけです。こういうことは、私たちとしてやはり見のがせない問題だ。そのためには、あくまでも、二の経営というものは堅実でなければならないし、少くとも、最大限法規に定められたくらいのことは私は守っていかなければならぬと思います。それが、この表から見ればどうも私は必ずしも法規通りに守られているとは考えられません。従って、国税庁においても、これの監督指導については、さらに私は努力をしていただきたいということを申し上げておるわけです。これに対して、今後どういう態度で一体臨まれるのか、部長から一つできるだけ明快な御所見を私はこの際伺っておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/130
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131・松井直行
○説明員(松井直行君) 御質疑がありました通り、大証券が安全で中小証券が不安だと一般に言われておりますけれども、今まさに御指摘がありました通り、大証券会社といえども、非常に価格変動の激しい有価証券を資産内容の中において非常な大きな比率で持っていることは、非常に危険きわまるということはお説の通りであります。これは、例年一回実施いたしております証券検査の場合には、内容を緻密に分析いたしまして、そのつど指示し指導をいたしますほかに、さらにそういう大きな証券業者については、まさに今おっしゃいました保有有価証券の量を中心にいたしまして、非常に厳格な指導をやっております。これは今おっしゃいましたように、日計表がございますが、あれは、普通の証券業者には普通の法令できめた日計表をとっておりますが、大きな証券会社につきましては、さらにこまかい資料をとっております。何か、特殊な銘柄に集中してたくさん持っておるというお話がありましたが、まさにそういう点も、どういう銘柄に集中して持っているかということも、毎月これは継続して資料をとっておりまして、厳格な指導をやっております。そのほか、小証券につきましては、これは普通専業と同じように、普通あり得るような自己思惑といいますか、自己思惑によって損失をこうむり、ひいてはお客さんに損害を及ぼすという例が多いようでありまするので、営業主のそういう自分だけの思惑と、法人自身の計算というものを混合しないようにという点に重点をおきまして、堅実なブローカーとして地道に資産内容の健全化をはかっていくという方針で、経営の健全化ということをまさに証券行政の中心に考えておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/131
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132・片岡文重
○片岡文重君 結論的にあと一つ二つお伺いしたいのですが、とりあえず、一つ調査をしていただきたいのがあるのですが、それは、この大証券の行なっておる不正名義貸しの規制をしていくためには、やはり配当金の支払先を調査するということは、これはまず必要でしょう。自社名義を昨年十二月まで、これは十二月二十八日ですね、結局。それまでの明細書を一つ調べていただきたい。そして、言うなれば、その自社名義の受取配当金の調書、これを銘柄別に一つ調書を作って出していただきたい。これは、すべての会社でなくてもよろしいです。四大証券でけっこうです。野村、山一、大和、日興、この四証券について。これはそうむずかしいことではないでしょう。できませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/132
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133・松井直行
○説明員(松井直行君) 自分自身の所有のものですか。先ほど来問題になっております。人のために配当をとってやっておるという、その総合計ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/133
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134・片岡文重
○片岡文重君 そういうことです。野村なら野村の名義で、たとえば、飯野海運なら飯野海運——飯野海運は配当はないでしょうけれども、たとえば、川崎製鉄とか、日本製鋼とか、そういった会社から、野村なら野村名義でいくなら配当金をもらっているか、受け取っておるかということがわかるわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/134
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135・松井直行
○説明員(松井直行君) それはわかります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/135
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136・片岡文重
○片岡文重君 わかりましょう。それを銘柄別に一つ、受け取っているものを調査してほしい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/136
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137・松井直行
○説明員(松井直行君) 銘柄別——大きいものだけというわけには参らないでしょうか。非常にたくさんの銘柄があるので、大へんな作業になると思うのですが。では、できるだけ御趣旨に沿うようなものを……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/137
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138・片岡文重
○片岡文重君 一ぺん作ってみて下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/138
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139・松井直行
○説明員(松井直行君) 時期ですが、一週間とか十日のうちに作れとおっしゃられますと、なかなか大へんだと思うのでありますが、これは、そこをごらんになっていただいただけでも相当……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/139
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140・片岡文重
○片岡文重君 しかし、これは日計表を出しているくらいですから、そう私はむずかしい仕事ではないと思うのですがね。一つ一つの明細といっても、一つ一つまとめていくのですから。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/140
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141・松井直行
○説明員(松井直行君) 受取配当金というものの総額は、これは日計表を見ればわかるわけですが、それを銘柄別によこせとおっしゃいますと、そう簡単にはできないと思うのですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/141
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142・片岡文重
○片岡文重君 大体どのくらいの期間で出て参りますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/142
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143・松井直行
○説明員(松井直行君) まあ二、三週間はかかると思います発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/143
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144・片岡文重
○片岡文重君 それまでかかるということであればやむを得ないと思いますが、一応作って一つ提出するように、委員長にそのお取り計らいをお願いいたします。
それからなお同僚委員から質問もあるようですから、一応この程度で質問を終りたいと思いますが、くどく申し上げるようですけれども、少くとも全取扱量の七、八〇%を扱っておるような大証券会社が一指も触れられないということが今後このまま続いたのでは絶対に相ならぬと思うのです。特に、前閣僚の中に、これが調査の手心を加えるなり、あるいは調査をさせないというようなことについて連動を頼まれておる者がある。これは、私は名前も握っております。相当な証拠を持っておるのですから、必要とあればいろいろな資料も提出するにやぶさかではないのですが、こういう機会につつき出すべきではないと思いますから、本日は提示は差し控えます。といって、また、先ほど申し上げたように、野村、山一に別に私は恩怨関係があるわけでもありませんから、あくまでもこれは国家行政の立場から、ざこが捕えられて、巨鯨が逸せられるということのないように、先ほどの証券課長のお話では、特に大証券については特別に調書をとっておるということですから、それらの調書をもとにして御調査になれば、その実態というものはますます明確になってくるわけです。当然、私はこの詳細な調査の手がのべられなければならないと思う。従って、今後の政府のやり方について十分私は深い関心を持って期待をいたします。そうして、適当な機会にまたこの委員会なり、予算委員会等の席においてその結果を御質疑申し上げたいと思います。一応私はきょうのところはこの程度で保留をしておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/144
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145・大矢正
○大矢正君 私は今の問題とは離れて、所得税の確定申告が終りましたので、このことと、それから、きょうもしくはあすから所得税法その他の法人税法の法律改正の審議を始めますので、これに関連して直税部長に一点お伺いをしておきたいのですが、それは先日来、法人税の納税の内容については所得番付というような形におきまして新聞等において発表されております。なおまた、個人については映画俳優の最高が三千万とか、あるいはまた、作家の最高が二千三百万という形において、これまた具体的に新聞等に発表されたのです。ただ一つだけいつの場合にも発表されない内容があるので、この際、念のために直税部長に資料として出してもらいたいし、この場で即座に回答がいただけるなら一つ回答していただくことによって、それで私の資料の要求はしないで済むわけですが、それは政治家の所得の番付というものがいまだかつて新聞に載らぬわけです。それで確定申告の時期も終りましたので、岸総理の三十二年度の所得の内容、それは各分類別に所得の内容、それからそれに対する課税金額の内容を資料として出していただきたい。
なぜ私はこういうことを申すかというと、あなたの力では標準税率表とか、効率表などといって作って、私の質問に対してもとうとうお見せいただけないような立場に追い込まれておりますが、片方政治家については標準率表という表もないし、効率表もありませんが、私はあまりにもそれがかけ離れたものであれば、この際政治家に対する効率表も作った方がよろしいのではないかという意見もあるわけであります。また昨年の暮なんかにはわが党の代議士が呼ばれて岸総理から三十万円贈られるというような一幕もありまして、非常に岸総理も最近は何か相当所得が多いように思われますので、そういうものに対する課税が適切に行われておるかどうかについては、私はこの際国民の一人として、また国民が希望する方向として聞いておきたいと思いますので、その資料の提出をお願いしたい。この資料の内容いかんによっては次々にこれを拡大して、もう少し幅を拡げて、個人を指して云々じゃなくて、幅を拡げて、そうしてあなたの方から資料の提出をお願いしたいと思いますが、とりあえずは岸総理の所得内容をお知らせいただきたい。これは資料の要求です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/145
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146・金子一平
○説明員(金子一平君) 各個人の所得内容、これは二百万以上でしたならば、公示の制度もできておることでございますので、公表したものもございますが、ただいまの資料要求の問題につきましては長官と相談をいたしまして取扱いを決定いたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/146
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147・大矢正
○大矢正君 それは長官と相談しなければ、あなたのお考えで資料を出せないのですか。そういう資料は出していかぬという法律があったり、またそういうものは規制さるべき事項とか内容というものがあるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/147
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148・金子一平
○説明員(金子一平君) 各個人の所持の内容につきましては、やはり私どもその内容をそのまま発表している場合とよくない場合とございます。二百万円以上のものにつきましては公社という制度もできておるのであります。そういった点もございますので、取扱いにつきまして内部的な打ち合せをした上で善処いたしたい。かように考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/148
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149・大矢正
○大矢正君 その資料を提出できるかどうかについては、納税者の個人の立場の尊重とか、その意思に基いて公表しないということが言われるのか、そうではなくて、あなたの方の内部の運営とか何か、そういうものでかりに二百万円以上であっても公表できないということになるのか、その点をお伺いしておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/149
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150・金子一平
○説明員(金子一平君) やはりこういう仕事にタッチいたしております者は、やはり各人の所得の内容は一応秘密を守ってやるべき義務がわれわれとしてはあるわけです。その点につきまして、二百万円以上のものについては、所得総額については、その秘密は解除されている。秘密を守る義務が解除されておりますが、それ以下のものにつきましては、私どもは、職務上秘密を守るを義務があると考えますので、長官と一応その点について打ち合せたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/150
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151・大矢正
○大矢正君 そうすると、内閣総理大臣は、二百万円以下しか所得がないということになるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/151
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152・金子一平
○説明員(金子一平君) これは、現実の数字をつかんでおりません。だからその点についてどういうことになっておりますか調査をいたしまして、取扱いについて善処したいと、かように考ます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/152
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153・大矢正
○大矢正君 出してもらえるかもらえないかということをはっきりしてもらえないと——あなたは相談してからでなければというのですから、相談してからでなければ、出してもらえるかどうか、もう一回回答をもらわなければわからぬということになるのですがね、発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/153
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154・金子一平
○説明員(金子一平君) 上司の許可が必要だと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/154
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155・大矢正
○大矢正君 どういうわけで上司の許可が必要なんですか。二百万円以下しかないと思われるから上司の許可が必要だと、こういう意味なんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/155
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156・金子一平
○説明員(金子一平君) 御承知のように、税法で、各個人の所得の内容について、私どもが一応、直接の取扱い者としては秘密を守る義務を命ぜられております。それは直属長官の許可によって解除されるわけです。そこで私が、今直ちに、出しますとも出しませんとも申し上げかねるので、長官と相談いたしまして、善処いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/156
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157・大矢正
○大矢正君 そうすると、新聞なんかに出ているような、吉川英治さん二千三百万円とか、美空ひばり三千万とかいうのは、本人の回答を得たり、上司の許可を得て新聞に発表になっているのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/157
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158・金子一平
○説明員(金子一平君) 今お話のございました人、つまり所得金額が二百万円以上の方につきましては、税務署で公示する建前になっております。そういった法的な根拠に基いて出しておる。私はかように了解いたしております。それ以下の方のものにつきましては、やはり私は一応、その分を外部に発表いたします場合には、直属長官の許可が要ると、かように解釈いたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/158
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159・大矢正
○大矢正君 だから、そこでさっきから言っておる通りに、それでは岸総理は二百万円以下しかないのか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/159
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160・金子一平
○説明員(金子一平君) 岸総理の所得が二百万円以上か以下か私はわかっておりません。その点は調べまして相談を申し上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/160
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161・大矢正
○大矢正君 長官が来られたからちょうど幸いで、私、長官の御答弁をお伺いしたいのです。
それは、もう一回あらためて申しますが、最近多額所得者の番付と称して新聞等に発表されておるけれども、政治家の所得番付というものが一向に発表されないので、この際、取りあえずは岸内閣総理大臣の所得の内容を、各内容別に明らかにしてもらいたいという要求をしたところが、それは最高責任者である長官の御意見を聞かなければ答弁ができないと、こうおっしゃるのですが、二百万円以上の場合は、これは、公示する建前になっているからということだそうですが、そうすると、長官の意見を聞かなければわからないというのは、岸内閣総理大臣の所得というのは、それでは二百万円しかないのかという結論にもなるわけですから、私はそういう意味で長官の御答弁をいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/161
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162・北島武雄
○政府委員(北島武雄君) 私も、ただいま、山岸総理大臣の所得がどのくらいになっておるか、その内容をまだ存じないわけでありますが、もしそれが二百万円以上であれば、税法のもとにおきましても、一般的に公表していい建前になっておりますので、調査の上、もし該当いたしますれば、私の方として、御説明申し上げてけっこうだと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/162
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163・大矢正
○大矢正君 そうすると、二百万以下であった場合には、長官はこの場所で私の質問に対して資料の呈示はできないというのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/163
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164・北島武雄
○政府委員(北島武雄君) 一般的には公表はいたしておりませんけれども、国会の御意向でもございますし、場合によりましては今まででも申し上げたことがあるような次第でございます。たまたまある事件がありまして、その事件のためにその方はおよそどのくらいの税金を納めておったかということが、議事の進行上必要ということになれば、今まででも御説明申し上げたと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/164
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165・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 残余の質疑は後日に譲り、本日はこれにて散会いたします。
午後四時四十一分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X02219580328/165
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