1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十三年四月二十三日(水曜日)
午前十一時五十三分開会
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委員の異動
本日委員野溝勝君辞任につき、その補
欠として岡三郎君を議長において指名
した。
出席者は左の通り。
委員長 河野 謙三君
理事 西川甚五郎君
小笠原二三男君
平林 剛君
天坊 裕彦君
委員 青木 一男君
岡崎 真一君
木暮武太夫君
土田國太郎君
宮澤 喜一君
廣瀬 久忠君
山本 米治君
大矢 正君
栗山 良夫君
小林 孝平君
杉山 昌作君
衆議院議員 大平 正芳君
政府委員
大蔵政務次官 白井 勇君
大蔵省銀行局長 石田 正君
大蔵省主計局法
規課長 小熊 孝次君
事務局側
常任委員会専門
員 木村常次郎君
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本日の会議に付した案件
○相続税法の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
○日本開発銀行法の一部を改正する法
律案(内閣提出、衆議院送付)
○会計法の一部を改正する法律案(内
閣提出、衆議院送付)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/0
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001・河野謙三
○委員長(河野謙三君) ただいまから委員会を開きます。
まず、委員の変更について報告いたします。
本日付をもって、野溝勝君が辞任され、その補欠として岡三郎君が選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/1
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002・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 次に、日本労働協会法案についての社会労働委員会との連合審査会は、本日午後一時に決定いたしましたので、御報告いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/2
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003・河野謙三
○委員長(河野謙三君) これより、相続税法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本案は衆議院において修正されておりますので、この際、修正点について説明を聴取いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/3
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004・大平正芳
○衆議院議員(大平正芳君) ただいま議題になりました相続税法の一部を改正する法律案につきましての衆議院における修正案の趣旨を御説明申し上げます。
政府案によりますと、配遇者控除制度につきましては、三分の一の税額控除方式に改めることといたしておりますが、それでは紀遇者相続の性格にかんがみ、十分ではないと認められますので、これを二分の一の税額控除方式に修正することを適当と認めた次第でございます。
本修正案は全会一致で可決に相なり、かつ政府におかれましても、修正の御趣旨は了承した旨の発言がございました。
以上修正案の趣旨でございますので、何とぞ御賛成を賜わりますようお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/4
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005・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 引き続き本案についての質疑を行います。質疑のある方は、順次、御発言を願います。
速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/5
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006・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 速記をつけて。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/6
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007・栗山良夫
○栗山良夫君 私はただいま問題になりました案件とは直接関係ありませんが、やはり税に関係することでありますので、一言発言を許されたいと思います。
実は、過日、当委員会におきましては、演劇等を主とした入場税の軽減につきまして、結論を出して法律とすることとなつたわけであります。衆議院の方も同調せられまして、いよいよ実施に入るわけでありますが、そのときに一つ問題が残つております。過日酒税法の中で、酒税の軽減を取り上げましたときには、軽減した税額はそのまま需要者に還元せられるべきである、こういう建前で、当委員会の非常な努力がございまして、衆議院との関連ももちろんございますが、衆議院の方の御努力がありまして、ただいま全額需要者に還元することになつたのであります。ところが、入場税の方は、ただいま行政力が酒税のような工合には、酒の価格のようには及ばないために、いよいよ実施に入りますというと、私のただいま院外から入ってくるニュース等で推量をいたしまするというと、ある団体は入場税の軽減になつた分も若干需要者に還元をする、ある部分については全然還元をしない、こういうようなことになっておるようでありまして、当委員会のせつかく努力した趣旨というものが十分需要者に届かない状態にあるようであります。もちろん入場税を軽減いたしました趣旨の一部分には、文化的な非常ににおいの高い演劇等で、観客をより多く集め、そうして経営を安定にするという意味において、減税分を経営の安定のために使うというような趣旨のものがありましたでしよう。それも否定はしませんが、しかし演劇のうちで相当たくさんな観客を集め、そうしてまた営業も安定しておるような企業が減税で得られましたところの所得というものをそのまま企業の内部に抱き込んでしまうというようなことがありましては本旨でありませんので、この点は法案が通ったあとでありまするけれども、もう一度明確にしておく必要があろうと私は思います。
そこで委員長に私はお願いをしたいのでありますが、会期もあとわずかでありまするけれども、事が非常に重要であります。ことに、おそらく近い将来には映画等の入場税についても問題になってくることと思いますので、やはり一つの先例を開く意味において非常に重要でありまするから、従ってでき得べくんば明日、あるいは明日の午前ごろに演劇関係の業界の代表者あるいは行政の監督の任にある文部省、大蔵省等の係官の出席を求めて、この入場税の経減に対する部分をどういう工合に処置しようと思っておるのか、この点についてとくとただしておきたい、われわれの税軽減に対する本旨というものが十分徹底をするように意見を述べておきたい、こう考えるのでございます。従ってそういう工合に委員長の手元におきまして御配慮をぜひお願いしたい、こう考えるのであります。よろしくお取り上げ願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/7
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008・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 御趣旨まことにごもっともでございますので、私といたしましては、ただいまのところ、明日の午前に相続税法の一部改正の法律案の審議をいたします際に、大蔵省並びに御指摘の文部省は、ぜひ出席を願つて、これに対する質疑をしていただきたいと、かように思います。なお、もしでき得れば業者の方にもということは考えておりますけれども、これは何分にも日にちがないことでございますから、責任もって、明日業者を呼ぶということについては、今のところ、この席からお答えできませんけれども、できるだけ御趣旨に沿うようにいたしたいと、かように思います。
それでは都合により、本案に対する質疑は、後日に譲ります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/8
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009・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 次に、日本開発銀行法の一部を改正する法律案について、大蔵当局より内容の説明を聴取いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/9
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010・石田正
○政府委員(石田正君) 日本開発銀行が業務を行いまする資金は、御承知の通りに政府からの出資と借入金、それから外国の金融機関からの外貨借入金ということになっておるわけでございます。財政の状況から申しまして、開発銀行に対しまする出資が、どんどん行われるということになりますれば、現状のままでも差しつかえないわけでございますが、現在の状況から申しますると、政府からの出資よりも政府からの借入金に今後頼つていかなければならない、かような状況になっております。そういたしますると、現在の開発銀行法におきましては、借入れとそれからして債務保証というものの額は自己資金の額と同一ということに規定せられておるわけでありまして、今後開発銀行の運営に支障を来すような限界に達するわけでございます。そこで今回お願いいたしておりまするところの法律案は、この政府からの借入金につきまして、その額でありますが、それらにつきましては、一つ自己資本の二倍ということにいたしたい、それからまたそれと同時に、日本開発銀行の貸出及び債務保証と申しますか、そういうふうな信用供与の面におきましては、乱に流れることのないように、自己資本の大体三倍ということにいたそうというのが、今度の改正案の趣旨でございます。これは日本輸出入銀行におきましても同様の問題がございまして、昭和三十二年度に改正いたしましたのと大体同趣旨の規定と相なっておる次第でございます。かようにいたしまするならば、日本開発銀行の運営も円滑になり、また他面、その業務の運営が乱に流れるおそれもないであろう、かように考えておる次第でございます。
ちなみにそういう趣旨に対しまして、現在の実数的な実際の数字はどういうふうに相なっておるかということをこの際申し上げますると、三十二年度末におきまするところの日本開発銀行の出資は、二千三百四十億円に相なっておるのでございます。これに対しまして準備金が百七十億円積み立ててございまするので、自己資本といたしましては二千五百十億円に相なっております。三十二年度末の借入金及び債務保証の額というものは、政府の借入金が千五百九十億円、それから外貨の借入金が二百五十億円、債務保証が三百五十三億円でございますので、二千百九十三億円ということに相なっております。従いましてこの間におきまして、現行法のもとにおきましてまだ借入については余裕があるわけでございます。しかるところ、この昭和三十三年度の財政投融資計画に基きまして計算をいたしますと、自己資本の方は積立金が三十六億増加いたしまするので、二千五百四十六億という数字に相なります。しかるところ、政府からの借入金は三十三年度中に二百九十二億円増加いたしまして、千八百八十二億円と相なるであろうと存ずるのであります。また外貨の借入金は二百三十億円増加いたしまして四百八十億円というふうになろうと考えております。円増加いたしまして、三百七十六億円となろうかと考えておる次第でございます。これをトータルいたしますと二千七百三十八億円でございます。従いまして、先ほど申しましたところの自己資本二千五百四十六億円を超過いたします。かような関係に相なっているのであります。こういう実体的な面から申しまして、ぜひこの改正をいたしていただきたい、かように思っている次第でございます。
簡単ながら、これをもちまして趣旨の御説明とする次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/10
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011・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 本案に対する質疑は後日に譲ります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/11
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012・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 次に、会計法の一部を改正する法律案について提案理由の説明及び内容の説明を聴取いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/12
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013・白井勇
○政府委員(白井勇君) ただいま議題となりました会計法の一部を改正する法律案につきましてその提案の理由を御説明申し上げます。
現行の会計法におきましては、国が契約をする場合には、すべて公告して競争に付することを原則としております。これによりまして、国がその取引において競争による利益を享受する上に遺憾なきを期するとともに、関係職員の公正を確保することといたしておるものであります。しかしながら、最低の落札者によっては、工事の投出、竣工遅延等により完全な履行がなされない場合も予想されますので、かかる場合に備え、相手方とすべき者の申出にかかる価格によってはその者により契約の内容に適合した履行がされないおそれがあると認められるときは、一定の手続を経て予定価格の制限の範囲内で価格の申出をした他の者のうち最低価格の申出をした者を当該契約の相手方とすることができることといたしまして、入札による落札者によりましては、契約の内容に適合した履行がなされないためかえつて国に損失をもたらすこととなるような事態を防止しようとするものであります。
以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。
何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/13
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014・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 本案に対する質疑は都合により後日に譲ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/14
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015・栗山良夫
○栗山良夫君 資料要求をいたします。
今御説明になつたところで、要するに競争入札をする場合に、最低落札者は完全に工事が履行されない事態があると予想されるというのですが、予想でこの法案をどうこうするということはできないでしよう。おそらくそういう実績があったろうと思いますが、その実績についてわれわれが理解し得るような資料を一つ提出願いたいと思います。質問じやなく、資料ですから後刻……。きようは質問いたしませんが、あとで出して下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/15
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016・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 御要求の資料は整いますか。——会期は御承知のように明日、明後日ということでありますから整いますね。
それでは本日はこれで閉会いたします。
午後零時九分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814629X03219580423/16
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