1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十三年二月十八日(火曜日)
午前十時五十八分開会
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出席者は左の通り。
委員長 藤田 進君
理事
上原 正吉君
大谷藤之助君
永岡 光治君
委員
近藤 鶴代君
田中 啓一君
苫米地義三君
松村 秀逸君
伊藤 顕道君
千葉 信君
松本治一郎君
矢嶋 三義君
島村 軍次君
八木 幸吉君
国務大臣
文部大臣臨時代
理 唐澤 俊樹君
国 務 大 臣 津島 壽一君
政府委員
防衛政務次官 小山 長規君
防衛庁長官官
房長 門叶 宗雄君
防衛庁経理局長 山下 武利君
文部大臣官房総
務参事官 齋藤 正君
事務局側
常任委員会専門
員 杉田正三郎君
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本日の会議に付した案件
○防衛庁設置法の一部を改正する法律
案(内閣送付、予備審査)
○自衛隊法の一部を改正する法律案
(内閣送付、予備審査)
○文部省設置法の一部を改正する法律
案(内閣送付、予備審査)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814889X00319580218/0
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001・藤田進
○委員長(藤田進君) これより内閣委員会を開会いたします。
まず、予備審査のため付託されております法律案三件につき、順次、提案理由の説明を聴取いたします。
まず、防衛庁設置法の一部を改正する法律案及び自衛隊法の一部を改正する法律案について、御説明を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814889X00319580218/1
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002・津島壽一
○国務大臣(津島壽一君) 法律案についての提案理由の説明をいたします前に、ちょっとごあいさつ申し上げます。
私、去る九日以来、発熱のために一週間引きこもり療養いたしました。その間、国会に出席することもできませんで、皆様方にはなはだ御迷惑をかけたことを恐縮に存じております。幸い全快いたしまして、昨日より出仕いたしております。このことをおわびかたがたごあいさつ申し上げます。
防衛庁設置法の一部を改正する法律案及び自衛隊法の一部を改正する法律案の提案の理由及び内容の概要について御説明申し上げます。
最初に、防衛庁設置法の一部を改正する法律案について申し上げます。
政府は、現下の情勢に対処し、国力に応じて防衛力を整備する必要があることを認め、防衛庁の職員の定員を一万九千二百十六人増加し、現在の定員二十二万三千五百一人を三十四万二千七百十七人に改めることといたしました。この一万九千二百十六人の増加分のうち、一万七千九百九十七人が自衛官で、残りの千二百十九人が自衛官以外の職員であります。自衛官の増加分は、陸上自衛官にあっては施設、通信等技術関係部隊及び混成団等の増強または新設に充てる要員であり、海上自衛官にあっては学校の新設及び後方関係の充実等に充てる要員であり、航空自衛官にあっては航空集団を航空総隊に改編することに伴う隷下部隊の増加、航空団の増設及び教育部門の拡充に充てる要員であります。
第二に、職員の保健衛生及び医療の充実をはかり、また、病院の運営その他衛生業務についてその円滑な運営及び質的な向上をはかるため、新たに内部部局として衛生局を設置して、従前人事局の所掌であった保健衛生の基本に関する事務及び装備局の所掌であった衛生資材関係の事務を統一的に処理することといたしました。
第三に、自衛隊の質的増強の一環として装備品等の研究開発機構の整備をはかるため、技術研究所を技術研究本部に改め、装備品等の研究開発の飛躍的発展をはかることといたしました。
第四に、他省庁の職員等が防御に関する認識を一そう深めることができるようにするため、防衛研修所において委託により防衛庁の職員以外の者の教育を実施し、また、友好諸国との親善関係の増進に寄与するため、防衛大学校において、委託により外国人の教育訓練を実施することができることといたしました。
次に、自衛隊法の一部を改正する法律案について申し上げます。
第一に、陸上自衛隊の整備のため本州中部に混成団一を新設するとともに、航空自衛隊の防空部隊の指揮系統の整備をはかり、航空集団を改編して長官直轄部隊である航空総隊及び航空総隊の隷下部隊である航空方面隊を新たに設置し、また、航空警戒管制及び航空保安管制関係の要員を養成するために管制教育団を、並びに航空自衛隊の輸送体制を強化するために輸送航空団を新設することといたしました。
第二に、従前から行なっていた部外技術者に対する教育訓練の受託に加えて、今回防衛庁の附属機関において部外者の教育訓練を実施することの委託を受けた場合において、相当と認めるときは、自衛隊の任務遂行に支障を生じない限度で教育訓練の委託を受けて、これを実施することができることといたしました。
第三に、現行消防法の規定中危険物の貯蔵または取扱いの制限に関する規定は、自衛隊の行動に際して、または自衛隊の演習場において燃料その他の危険物を取り扱う場合については、行動の目的及び緊急性または演習場の特殊性にかんがみ、これを適用しないこととするとともに、他方、防衛庁長官がそのような場合についても危害防止と安全確保のため必要な措置を講じなければならないことといたしました。
第四に、自衛隊を視察または見学する者に対し、自衛隊の認識を深める上に適当と認めるときは適正な対価で食事を支給することができることといたしました。
最後に、今日なお各地で発見されている不発弾等の除去及び処理を自衛隊において行い得ることといたしております。
以上、両法案の提案の理由及びその内容の概要を申し上げた次第であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成下さるようお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814889X00319580218/2
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003・藤田進
○委員長(藤田進君) 文部省設置法の一部を改正する法律案につきましては、後刻に譲ることにいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814889X00319580218/3
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004・伊藤顕道
○伊藤顕道君 ただいま御提案のありました法律案の審議に当って、次の資料の提出を、なるべくすみやかに当委員会に御提出をお願いいたしたいと思います。
その第一は、自衛隊の配備状況、これは装備を含めた配備でございます。自衛隊の配備状況に関する資料。これを三つに分けますと、一は現在の陸海空自衛隊の配備状況、その二は三十三年度の配備予定、それからその三といたしましては、三十三年度以後の計画があればその状況、これが第一であります。
それから第二については、米軍撤退に伴う自衛計画の変更状況、これを一つお願いしたい。
それから第三には、レーダー返還と今後の使用計画について。
それから第四といたしましては、現在米軍から貸与あるいは供与の武器、艦船あるいは航空機等の。これを四つに分けまして、年度別、それから種類、数量、金額、このような一覧表をお願いしたいと思います。
それから第五といたしましては、今申し上げた分の今後の予定について、一覧表を御提出いただきたい。
それから第六については、国内生産の武器、艦船、航空機等の、これを五つに分けまして、年度別、種類、数量、金額、それから発注先、これを現在までの分と今後の予定について御提出いただきたい。
それから第七としては、世界各国の軍備削減の状況、人員とか予算等について御提出いただきたい。
それから第八といたしましては、予備自衛官の現在までの採用の数、それと、採用目標というものがあろうと思いますが、その目標数、それとの関連。
こういうような資料について、できるだけすみやかに当委員会に御提出いただきたいと思います。以上です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814889X00319580218/4
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005・津島壽一
○国務大臣(津島壽一君) ただいまの資料は、なるべくすみやかに取りそろえて提出することにいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814889X00319580218/5
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006・藤田進
○委員長(藤田進君) ちょっと速記をとめて。
午前十一時八分速記中止
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午前十一時三十二分速記開始発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814889X00319580218/6
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007・藤田進
○委員長(藤田進君) 速記をつけて。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814889X00319580218/7
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008・藤田進
○委員長(藤田進君) 次に、文部省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨の説明を求めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814889X00319580218/8
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009・唐澤俊樹
○国務大臣(唐澤俊樹君) このたび政府から提出いたしました文部省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
今回の改正は、文部省の機構につきまして、次の三つのことを行おうとするものであります。第一は、本省大臣官房に官房長を置くこと、第二は、本省内部部局として体育局を設置すること、第三は、国立近代美術館の分館として西洋美術館を設けることであります。
まず、官房長の設置及びこれに関連する事項について御説明いたします。
文部省においては、従来から省内各部局の所掌事務について総合調整を要する事務が少くなかったのでありますが、最近は特に科学技術教育の振興に関する問題等総合的角度から検討を要する事柄が多く、部内部外にわたって調整を要すべき事務がとみに増加いたして参りました。これらの事務を処理し推進する機能を強化するとともに、大臣官房の所掌事務を一そう効率的に運営するため、今回、文部省においても、大臣官房に官房長を置くことといたしたのであります。
なお、現在調査局において所掌いたしております広報に関する事務は、その性質から見まして、官房長に掌理いたさせることが適当であると考えましたので、これを大臣官房の所掌に移すことといたしました。
次に、体育局の設置について御説明いたします。体育局は、従来から文部省の所掌しております体育に関する事務と学校保健および学校給食に関する事務を一体的に処理させようとするものであります。すなわち、現在、初等中等教育局と大学学術局とにおいてそれぞれ所掌いたしております学校体育に関する事務と、社会教育局において所掌いたしております運動競技、レクリエーションその他社会体育に関する事務とをつかさどるほか、初等中等教育局の所掌する学校保健に関する事務及び管理局の所掌する学校給食に関する事務をつかさどることといたしたのであります。文部省におきましては、従前体育局を設置いたしていたのでありますが、昭和二十四年にこれを廃止し、その事務を各局に分属させたのであります。その後の運営にかんがみ、学校体育、社会体育並びにこれらに関連する施策を強力に推進いたすためには、体育局を設けてこれらの事務を一体的に処理することが適当であると考えたのであります。
なお、保健体育行政機構の整備拡充につきましては、スポーツ振興審議会の答申を初め、各方面から要望せられているところであり、また、本年五月に予定されておりますアジア競技大会の開催やオリンピック大会招致の促進等のためにも、遺憾なきを期したいと存ずるのであります。
第三に、国立近代美術館に分館として西洋美術館を設けることについて御説明いたします。近く、フランス政府の好意によりまして、フランスに長らく居住され、多くの美術作品を収集いたしておりました故松方幸次郎氏の所蔵にかかる作品が、日本政府に寄贈されることになっております。このことは、両国の友好親善のため、また文化の交流のためにも、心から喜びにたえないところであります。この寄贈を受けます作品等を保管し、公衆の観覧に供するため、近代美術館の分館として西洋美術館を本年十二月一日から設けることといたしたいのであります。
以上が、この法律案の提案理由及び内容の概略であります。何とぞ十分御審議の上、御賛成下さるようお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814889X00319580218/9
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010・藤田進
○委員長(藤田進君) 別に御発言もなければ、本日はこれにて散会いたします。
午前十一時三十七分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102814889X00319580218/10
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