1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十三年七月三日(木曜日)
午前十時五十八分開議
出席委員
委員長 淺香 忠雄君
理事 秋田 大助君 理事 上林山榮吉君
理事 粟山 博君 理事 早稻田柳右エ門君
理事 片島 港君 理事 小松信太郎君
理事 森本 靖君
相川 勝六君 岡部 得三君
河野 孝子君 小平 久雄君
進藤 一馬君 竹下 登君
根本龍太郎君 福永 一臣君
大野 幸一君 金丸 徳重君
佐々木更三君 小沢 貞孝君
出席国務大臣
郵 政 大 臣 寺尾 豊君
出席政府委員
郵政政務次官 廣瀬 正雄君
郵政事務官
(郵務局長) 板野 學君
委員外の出席者
日本電信電話公
社計画局長 佐々木卓夫君
専 門 員 吉田 弘苗君
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七月三日
委員大倉三郎君、正力松太郎君、谷川和穗君及
び塚田十一郎君辞任につき、その補欠として岡
部得三君、渡邊本治君、福永一臣君及び相川勝
六君が議長の指名で委員に選任された。
同日
委員相川勝六君、岡部得三君、福永一臣君及び
渡邊本治君辞任につき、その補欠として塚田十
一郎君、大倉三郎君、谷川和穗君及び正力松太
郎君が議長の指名で委員に選任された。
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七月二日
鳴海局の自動式化等に関する請願(早稻田柳右
エ門君紹介)(第三一七号)
西春局の交換台増設促進に関する請願(早稻田
柳右エ門君紹介)(第三一八号)
の審査を本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
閉会中審査に関する件
閉会中審査小委員会設置に関する件
お年玉つき郵便葉書等の発売に関する法律の一
部を改正する法律案(内閣提出第四号)(参議
院送付)
請願
一 山橋、野木沢両簡易郵便局の無集配特定局
昇格に関する請願(山下春江君紹介)(第
一〇〇号)
二 西の川部落に公衆電話架設の請願(森本靖
君紹介)(第二〇三号)
三 葛畑簡易郵便局を四等局に切替えの請願(
佐々木盛雄君紹介)(第二一九号)
四 松戸向山に特定郵便局設置の請願(片島港
君紹介)(第二五四号)
五 鳴海局の自動式化等に関する請願(早稻田
柳右エ門君紹介)(第三一七号)
六 西春局の交換台増設促進に関する請願(早
稻田柳右エ門君紹介)(第三八号)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/0
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001・淺香忠雄
○淺香委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、参議院送付にかかるお年玉つき郵便葉書等の発売に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。質疑の通告があります。これを許します。森本靖君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/1
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002・森本靖
○森本委員 この法律については参議院でも審議をし、当委員会においても審議をし、審議がかなり大詰めに入っておる段階でありますが、そこで重要な事項だけを最後に質問しておきたいと思います。
この法律については、御承知のように解散前の前国会におきましても非常に紛糾をいたしまして、参議院で修正をされてそれが審議未了になったわけでありまして、衆議院の逓信委員会におきましても、解散前の国会において質疑応答が前大臣との間になされておるわけでありまするが、それを全部確認をしてくれればこれは一番手っとり早い話でありますけれども、新郵政大臣としては慎重に検討したあげくこれを出されたと思いますので、私は新しい郵政大臣としてお聞きをしておきたいと思います。
まず第一番目は、この法律には直接関係がないけれども、この法律に関してあるやに聞いておりますところの厚生大臣と郵政大臣との協定であります。厚生大臣と郵政大臣との協定は、前国会のときにはっきりとあったわけでありまするが、前の田中郵政大臣は、この法律を提案をするときに、そういう協定書がありまして、この法律を拘束するような協定については取り消しをいたしますということを当委員会において明確に言われたわけでありますが、この厚生大臣と郵政大臣の協定についてはどうなっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/2
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003・寺尾豊
○寺尾国務大臣 御指摘のように前国会では、本改正案の御審議を賜わりますときに、前大臣と前厚生大臣との覚書の取りかわし、こういうことは適当でない、こういうような御意見によって、大臣もそれを認められて、その申し合せというものが取り消されたということは私も聞いておりますし、その後あらためて今国会に本法律案を出すにつきましても、橋本厚生大臣あるいは私との間にそうした取りかわした申し合せ等はございません。ただ私は、当面何といたしましてもこの改正法案を成立させるということに専念をいたして参っておるわけであります。この成立をいたしました暁には、その運営につきましては各界の意見も徴し、また厚生大臣等とも成立後において相談をして、そうして運営の全きを期したい、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/3
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004・森本靖
○森本委員 そうすると、なおくどいようでありますけれども、現在は厚生大臣との間には協定はない、そこでこの法律成立後に厚生大臣と話し合いをする、こういうことですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/4
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005・寺尾豊
○寺尾国務大臣 そういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/5
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006・森本靖
○森本委員 そこで申し上げておきたいと思いますが、この法律がかりに国会を通過して成立した場合において、かりに郵政大臣が厚生大臣と協定を結ぶという場合におきましても、この法律の趣旨に反する事項については当然結べないことになる。それからまた、反するような行為を行うことについても一応そういう協定については結べない。だから郵政大臣が厚生大臣とこれが成立後に結ぶということにつきましてもこの法律の趣旨に基いて、この法律の趣旨にのっとってそういう協定を結ぶ、こういうことになるわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/6
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007・寺尾豊
○寺尾国務大臣 全くその通りでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/7
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008・森本靖
○森本委員 それでけっこうであります。今の大臣の言明を一つ忘れずに、後日厚生大臣と協定を結んだときに、前のような協定でこの法律の趣旨にもとるというようなことがゆめゆめないように私は要望しておきまして次の質問に移ります。
それから、これは前に私が御忠告申し上げましたが、今度の管理会におきますところのいわゆる役員の構成であります。これは理事長、理事、監事こういうもの六名でこれを構成するということになっておるわけであります。これが往々にしてこういう問題を審議する場合には、郵政大臣が郵政省の人間というわけにはいかぬという考えかどうか知りませんけれども、まああまり関係のないようなところから引っぱってくるということも考えられるわけでありますが、この将来の構成についてどうお考えであるかということを聞いても、おそらくあなたはまだ慎重に検討中でありますという答弁しかできないと思う。私といたしましては、これも前の国会で注文をいたしましたが、いわゆる古手の官僚ばかりを救済するという格好がないように、広く各方面に人材を求める。たとえば、この従業員が相当この問題については苦労いたしておりますので、そういう面からいたしましても、従業員の代表からも一名あるいは二名程度は入れるということをやっても、これは当然でありまするし、前大臣の角榮君あたりは、よろしゅうございますということを明確にこの委員会において答弁をした。そういうことを考えてみますると、私は、新大臣も非常に優秀な方でありますから、そういう前大臣と同様の御答弁をせられると思います。そういう点と、それからさらに厚生省あたりでは、たとえば日赤、共募その他のことがありますので、そういう点についてもいろいろ意見が出てくると思いますけれども、何と申しましても、この管理会の構成というものは、私はやはりこれを取り扱うところの郵政省を中心として考えるべきであるというように考えておるわけでありまして、そういう郵政省を中心としての役員構成という場合に——郵政省を中心とした役員構成ということについては賛成でありますが、その場合においても従業員の代表というものを入れるということについてのお考えがあるかどうか、一つこの点を御答弁願いたいと思うわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/8
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009・寺尾豊
○寺尾国務大臣 御質問の点はきわめて重要であり、かつ森本委員の御意見私も同感でございます。従いまして、この人事につきましては各方面の意見等も十分拝聴をいたしまするが、私といたしましては一つの構想を持ちまして、たとえば従業員の代表のごときものを入れるといったようなことにも十分誠意をもって検討をし、そしてできるだけ公正なものを作りたい、さように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/9
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010・森本靖
○森本委員 けっこうであります。大臣が全く同感であるということを言われましたので、私もこれについては十分に満足をいたしまして次の質問に移りたいと思います。
次の質問といたしましては、このことが毎年もめるわけでありまするが、今回のお年玉つき葉書の法律が改正をされることによって、従来のこういう紛争をこの法律によってあくまでもはっきりと解決をしたい、そういう福祉団体等におけるいろいろの紛争についても、この法律を契機としてもうこれで終りである、こういう考え方に立って、私は後ほど申し上げるように、この法律については賛成をしたいと思いまするけれども、そこでいつももめることは、五円のはがきをどうする、それから四円のはがきをどうするというようなことまで、これは実は郵政省の仕事でありまするけれども、実際は広く社会福祉団体あるいは日赤、共募というものが政治的に大きく動いて、それに左右せられるという場合もなきにしもあらずであります。そこで私は、本年の四円のはがきがどうであって、五円のはがきがどうであるということまで追及をしようとは思いませんけれども、従来発売をしておりましたところの、寄付金がついておらぬところの四円のはがきが将来減っていくというふうなことがないように、私は従来の実績というものを尊重してやっていってもらいたいというふうに考えておるわけでありますが、その点についてはどうでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/10
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011・寺尾豊
○寺尾国務大臣 この点につていは昨日片島委員から種々御質疑があり、また私並びに郵務局長からお答えを申したわけでありますが、まだ枚数がはっきりきまったというわけでもないのでありますが、一応の目安をつけておることに対して片島委員からいろいろ御意見があったわけであります。従いまして、いわゆる寄付金付の五円のはがき、また寄付金のついていない四円のはがき、このバランスの点につきましては、郵政審議会その他各界の意見をも徴しまして適正なものをきめていきたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/11
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012・森本靖
○森本委員 各界の意見を聴取して適当にきめていきたいということは、それは普通の答弁でありまして、その通りであります。私があえてこの法律が通過をするというときに当って質問をいたしておりますのは、その各界の意見を聴取するときにおける郵政大臣の実際の考え方というものが大事でありまするから、私はあえてこれに念を押す意味において質問をしておるわけであります。そこで四円と五円の枚数の取扱い等についても、私はここで本年何枚にしよう、どうこうしようということを言っておるわけではないのであります。せっかく法律案が作成されまして、長年の郵政関係団体、厚生関係団体、あるいは社会福祉団体との紛争について終止符を打とうという段階まできて、そうしてまたぞろ紛争を来たすというようなことがあっては、この法律の目的が半減せられるわけであります。そういう点から、私は郵政省の従業員なり幹部の諸君が納得をし、さらに社会福祉団体等についても納得をする線によってこれをおさめていきたい。それがためには、従来の実績による枚数を著しく変更することがあったんでは、やはりこれが紛争の種になる。そういう点で私は、四円のお年玉がつかないはがき、五円のお年玉がつくはがき等の発行枚数については、従来の実績を十分勘案して、それを下回ることがないように将来やってもらいたい、こういうことを言っておるわけであります。ここで今直ちにどうこうと枚数を限定しているわけではございません。従来の実績を下回るようなことをやってもらいたくない。郵政省の事務当局の考え方がいかなるところにあるか。それは片一方の寄付金をもらう方については、やはり四円の方が少くて五円の方が多いにこしたことはないわけであります。しかし、そういう争いにこの法律によって終止符を打とうというわけでありますから、一方だけ見たんではどうにもならぬのです。私が言っているのは、従来の実績を下回らぬ格好において解決をつけてもらいたい。なかなか政治的に含みのある言葉でありますので、大臣としても、その通りでけっこうですという答弁で私はけっこうではないかと思うのですが、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/12
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013・寺尾豊
○寺尾国務大臣 従来の実績をできるだけ尊重し、かつ、新しい種々の目的に対してこたえ得るような方針のもとに枚数を決定する。ということは、これは相当重要な問題であり、なお、それをどういう線に最後的に決するかということにつきましては、その適正なものをどこに求めるか、各界の意見とか郵政審議会等にも意見を求めて、そして決していかなければなならぬ。私はそういう点においては、今の森本委員の御意見を十分参考として決する、こういうようにいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/13
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014・森本靖
○森本委員 参考にせられても、それをぽいとほうられたのでは何もならぬわけであります。参考はあくまでも参考意見であって、私が言っておりますのは、よく大臣も政務次官も聞いていただきたいと思うのですが、この法律を成立させて長年にわたる厚生団体、福祉団体、郵政省との争いに終止符を打とう。わが党においても、この問題についてはいろいろ基本的にも反対意見もあります。ありますけれども、そういう大乗的な見地に立って、ここで数十年にわたる争いに終止符を打って、円満に寄付金が使用せられていくということはうるわしい光景である、そういう気持からわれわれもこの法律の審議に当ってきておるわけであります。そこで、そういう事態がここで大同団結、いわゆる円満に終止符を打つという肝心の最終的な段階になって、取扱い枚数について、もう一回厚生団体と郵政当局とが、それはいかぬ、これはいかぬとやったんでは、この法律を円満に通過さす意味が半減せられてくるわけであります。そういう観点から、その枚数の取扱いについてはあえてここでその通りにせいと言っておるわけではない。若干のでこぼこは、郵政大臣としてもそれぞれ政治的な含みがあって、そういう裁量をしなければならぬことがあるだろうと思う。しかし、大局的な見地に立った場合に、若干のでこぼこはあったにしても、従来の発行枚数実績についてはこれを尊重して、郵政審議会その他各界の意見を聞いてやっていくということは言えると思うのです。そうでなければ、はっきり言って、これを一生懸命作成して考えて通過さすようにやっても、肝心の発行のときになって向うに取られてしまったということになったら、一体何のためにやったかわからぬ結果になる。だから、若干でこぼこはあったにいたしましても、基本的には従来の実績を尊重するような方針で郵政審議会その他に臨んでいただきたい。こういうことで郵政大臣はどこからも突っ込まれる必要はないと思うのです。どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/14
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015・寺尾豊
○寺尾国務大臣 森本委員の御趣旨を尊重いたしまして、この法律案の趣旨に十分のっとりまして決したい、こう存じております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/15
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016・森本靖
○森本委員 参考が尊重に変りましたので、これ以上質問をいたしましてもやむを得ないと思います。一応その程度で終り、時間もありませんので、次に移っていきたいと思います。
これはこの機会に明らかにしておきたいのですが、事務当局からの答弁でけっこうであります。このお年玉つきはがきに賞品なんかがあるのでありますが、その経費は一体どこから出ておるわけでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/16
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017・板野學
○板野政府委員 お年玉の賞品に充てらるべき経費は郵政省の予算、四円の中から出ております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/17
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018・森本靖
○森本委員 その経費は年間どの程度でありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/18
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019・板野學
○板野政府委員 発行総額の五分の範囲内ということに法律できまっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/19
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020・森本靖
○森本委員 去年はどの程度ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/20
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021・板野學
○板野政府委員 一億四千万円でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/21
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022・森本靖
○森本委員 一億四千万円というのは、そのお年玉つきはがきの賞品その他、こういう意味ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/22
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023・板野學
○板野政府委員 一億四千万円の範囲内でお年玉つきはがきの賞品に充てる、それが最高額ということであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/23
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024・森本靖
○森本委員 そんなことでなしに、実際昨年お年玉つきはがきの賞品その他についてどの程度行っているわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/24
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025・板野學
○板野政府委員 大体一億程度であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/25
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026・森本靖
○森本委員 私が調べたところでは、八千八百万円程度と聞いております。一億円程度ということになると、それよりも多いわけであります。そこで、この法律案が通過するに当ってこの問題を明らかにしておきたいと思います。前の国会におきまして、寄付金の一割の範囲内においてそれぞれの厚生施設等について——これは個人に配分するとかそういう意味ではございません。そういう方向にやろうということが、衆議院におきましては満場一致で通ったわけでありますが、残念ながら参議院で否決されて、解散になったわけであります。そうして参議院で修正されたそのままで今次国会に提案をしているわけであります。ところが、今お聞きのように、一億円程度郵便収入会計の中から負担せられているということになると、その寄付金がまるまるそのまま行っておって、一億円程度は郵政省が逆に損をしていることがはっきりうなずけるわけでありまして、この前の提案による一割というものは一億円をはるかに下回る七千万円であります。こういう事情はさらに一般の大衆にも訴えまして、そうしてなおかつ主婦の会が行なったような御意見が出てくるならばその意見に従うにやぶさかではありません。過日の新聞でこの問題は相当たたかれましたけれども、たたいた御本人自体、あるいはまた陳情してきた御本人自体この内容についてはおそらく御存じないと思う。実際にこの一億円の金が郵便収入から出されているということは、われわれとしてはどうしても納得がいかぬ。かりにこの一億円の賞金をつけるということになれば、これは寄付金の中からつけていくというのが当然なんです。そういうふうな内容があるにもかかわらず、この間ああいう格好になったのであります。私は前の国会の問題をここでいろいろ論じようとは考えませんが、郵政省としてもいろいろ世間の状況を考えまして、原案をそのまま提案をせられたと思いまするので、私はやはりここで一言申し上げておきたいことは、そういう問題等については、郵政省が今後この法律を施行するに当っては、行政上の問題として、行政上の内容については十分に考えて運営をしていってもらいたいということを望んでおるわけでありまするが、これに対する最後の大臣の御回答を一つ願いたい、こう思うわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/26
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027・寺尾豊
○寺尾国務大臣 この寄付金つきはがき等は、御承知のように付された寄付金の額だけ普通のはがきより高額になっておるわけでありまするから、これを売りさばくということにつきましては、従業員各位の努力に待つところが非常に大きい、これは言うまでもないのであります。従いまして郵政省といたしましては、年末年始の繁忙なる業務ともあわせ考えまして、この従業員の労苦に報いる方法、あるいは厚生福利あるいはその他の施設の拡充等の方法、こういうようなことに関しましてはこれを重要課題として誠意をもって努力をしていきたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/27
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028・淺香忠雄
○淺香委員長 ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/28
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029・淺香忠雄
○淺香委員長 速記を始めて。
これにて本案に対する質疑は終了いたしました。
これより討論に入ります。討論の通告があります。これを許します。進藤一馬君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/29
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030・進藤一馬
○進藤委員 ただいま議題となりましたお年玉つき郵便葉書等の発売に関する法律の一部を改正する法律案に対し、私は自由民主党を代表して、これに賛成の意を表するものであります。
寄付金つきお年玉郵便はがきは、戦後におけるわが郵便事業のヒットともいうべきものでありまして、これほど社会の要望に合致し、従ってまた大衆から好感を持って迎えられた制度は少いと思うのであります。わが国の年賀郵便は国情につちかわれた古い制度でありますが、この年賀郵便と戦後の社会情勢から最も必要を訴えられた社会福祉事業に対する民間援助とが結びついて生まれたのが、寄付金つきお年玉はがきであって、この制度は社会的要請と国民感情とにぴったりと適合した結果、年を追うて利用の度を増し、寄付金額も当初一億五千万円程度であったものが今日では五億円になんなんとし、過去九年間の寄付金総額は三十五億を上回る盛況を呈したのであります。
しかしながら、本制度始まって以来約十年に近い期間を経過した今日におきましては、この間におけるこの制度の施行状況にかんがみ、また社会各般の情勢の推移に対応して、本制度に再検討を加える必要を生じましたことは、事物の発展上当然の過程と思うのであります。
この見地から、今回政府の提出した改正案を見まするに、その内容は大別して、寄付金を受ける対象の範囲の問題と、寄付金の処理の適正化の問題の二つに分けられるのであります。
まず、寄付金の配分対象の問題は、寄付金の額が年間五億にも達した現在にあっては、その範囲を拡張して、郵便はがきあるいは郵便切手による国民的喜捨の恩恵を社会福祉事業以外に社会的に有意義な各種事業に及ぼすことは当然の措置であり、今回新たに配分団体に加えられた非常災害の救助、援助、特殊疾病の研究、治療、原爆被災者の援助の各事業についても異論のないところであります。ただ一言申し添えたいことは、今回付加された三つの事業はいずれも特殊の事業であって、全体的に寄付金の配分対象の範囲が窮屈に過ぎるのではないか、もう少し範囲を広めて、社会福祉の増進とともに文化の向上といった積極的な意義を有する事業をも対象に含めてよいのではないかということでありまして、これらに関しては今後さらに検討を進めて参りたいと思うのであります。
次に、寄付金の処理の適正化はきわめて重要な事柄であります。たとい零細であっても国民各個の真心の結晶ともいうべき寄付金は、所期の目的に従って最も有効に使われねばなりません。しかるに従来往々にして、その使途が適正を欠いたり、どこにどう使われたかが不明確であったりするといううわさを耳にすることは、われわれとしてもすこぶる遺憾に思っていたのでありますが、今回の改正によって寄付金つきはがき、切手の発行手続及び寄付金配分額の決定方法が整備され、また郵政大臣の監督下に郵便募金管理会が設立されて、寄付金の管理及び使途の監査を行う等、いろいろの面から寄付金処理の適正がはかられるようになりましたことは、まことに当を得た措置と思うのであります。
ただ、ここに一言政府当局に対する希望として申し述べておきたいことは、お年玉つき郵便はがきの発行枚数の問題であります。お年玉つき郵便はがきの寄付金つきのものと寄付金なしのものとの発行枚数の割合は、従来きわめて区々でありまして、試みに最近三カ年度を例にとりましても、昭和三十年度においては寄付金つきのもののみ五億二千万枚を発行して、寄付金なしのものは全然発行せず、三十一年度には寄付金つき四億一千五百万枚、寄付金なし三億枚、三十二年度におきましては寄付金つき四億五千万枚、寄付金なし二億五千万枚を発行したというように、ほとんど無方針ともいうべき発行状況であります。今年度における発行計画はいまだ決定に至らないということでございますが、一面においては、寄付金つきのものを多く発行してなるべく多額の寄付金を募りたいという要請もあるでありましょうが、他面、年賀はがきの料金が四円であることが郵便法の規定に明示されている以上、郵便事業としては四円の官製はがきを国民が必要とするだけ売り出す義務を負っているわけであります。しかもお年玉つきはがきというものが発行されている以上、寄付金つきでなくてもお年玉つきのはがきが歓迎されるのは当然でありまして、寄付金なしのお年玉はがきに対する需要はきわめて旺盛であります。昨年度において、一昨年度に比し寄付金なしのはがきの売れ高が五千万枚減少しているのは、決して需要が減ったのではなく、発行高を減らしたため品切れとなったためであることは、両年度とも発行数を売り尽していることによっても明瞭であります。寄付金なしのお年玉はがきが発行枚数不足のため国民が入手できないというようなことがあっては、あたかもお年玉によって寄付を強制するような結果に陥るおそれもありますから、今年度以降のお年玉はがきについては、郵政当局は国民の要望するところを慎重に検討して、寄付金つきのものと寄付金なしのものとの発行計画を定め、いやしくも郵便のサービスに支障を来たさないよう十分留意せられんことを望むものであります。以上の所見を付して、自由民主党としては、本改正案は現行法の不備欠陥を補正した適切妥当なものと認め、これに賛成をいたすものであります。
これをもって私の討論を終ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/30
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031・淺香忠雄
○淺香委員長 森本靖君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/31
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032・森本靖
○森本委員 ただいま議題となりましたお年玉つき郵便葉書等の発売に関する法律の一部を改正する法律案に対し、私は日本社会党を代表して賛成の意を表するものであります。
今回の改正案の眼目の一つは、郵便はがき等に付された寄付金の処理の適正化をはかることにあるのでありますが、従来は中央共同募金会あるいは日本赤十字社に配分された寄付金が、他の資金と紛淆してその経理が必ずしも明確でなかったとか、各種社会福祉事業に細分交付されるため、有効に使われなかったとかいういろいろの批判を聞いていたのでありますが、今回郵政大臣の監督下に郵便募金管理会を設置し、寄付金の出納及び配分金の使途の監理を行わしめ、とうとい国民の寄付金が有効適切に使われるように努力することになったのは、当然のこととはいいながら一つの進歩であると考える次第であります。
また、従来社会福祉事業のみに限られていた寄付金を受ける団体の範囲を拡張して、非常災害の救助その他を行う団体も郵便はがき等による寄付金の恩恵を受け得る道を開いたことも、お年玉はがきの寄付金だけでも年間五億円に達する今日としては当然考慮されてよい改正であると思うのでありまして、この意味においてわが党としても今次の改正案に賛意を表するにやぶさかでないのであります。
しかしながら、今回の改正案はこれを掘り下げて検討して参りますと、きわめて重要な、かなり根本的な問題にぶつかるのでありまして、私はこの機会にその一、二に関する卑見を述べて、寄付金つき郵便はがき等の今後の行き方にも関連して政府当局の十分なる検討をお願いしておきたいのであります。
その一つは、郵便物の年賀取扱いと従業員の労働過重の問題であります。寄付金つきであるとないとにかかわらず、年賀郵便物が年々増加して参りまして、郵政事業の有力なる収入源となっていることは、一面からいえば喜ぶべきことでありますが、他面、郵便従業員は殺到する郵便物の処理に、歳末もなく年首もなく、異常な労働負担にあえがなければならないのであります。しかもこれに対する報奨は、毎年の団体交渉にも現われておる通り、きわめて菲薄であって、とうてい従業員の労苦に報いるに足らないのであります。お年玉はがきの寄付金を論ずるには、年賀はがきの取扱いが従業員の過重労働の上に築かれているという事実をまず認識してかかることが必要であります。
次に、現在年賀扱いの郵便物だけのコスト計算をするならば、あるいは黒字という結果が出ているかもしれませんが、今申した従業員の過重労働に対して正当な対価が支払われるとしたら、私は年賀郵便物といえどもそのコストは赤字となると思います。しかるに現在の制度は、郵便法の料金にわざわざ例外を作って、年賀郵便はがきの料金は一円の割引をしているのであります。その上に、これは往々にして世間から誤解されている点がありますが、くじに当った人に贈るお年玉の金品に要する経費——これは最近では八千八百万円にも達するのでありますが、これは一部の人がのみこみ違いをしているように、寄付金の中から支弁するのではなく、全部郵政会計で負担しているのであります。一体郵政事業は国民の要望する郵便のスピードアップも、窓口機関の増設も満足にできない収支とんとんの財政状態にありながら、年賀郵便の取扱いに七億円もの割引をする余裕があるというのは不思議であります。私は、年賀はがきの料金は五円が正当であり、もし寄付金をつけるならば五円プラス一円の六円とするのが合理的であると考えるのであります。
第三は、寄付金の使途の適正化についてでありますが、前にも述べましたように、寄付金の出納、保管及び配分金の使途の監査のため、郵便募金管理会が設置され、この方面の監督が厳重になるのはけっこうなことでありますが、寄付金の使途についての監査は、この法律案の上では郵便募金管理会が直接に監査を行うことに明文の規定があるにかかわらず、別途郵政省と厚生省との間には、厚生省所管の団体については厚生大臣が監査し、その結果を郵政大臣に報告する措置をとるという了解があるように聞いているのであります。私はなぜにかような措置をとらねばならいのか了解に苦しむのでありますが、おそらく善意に解釈すれば、厚生大臣は別途その所管団体を監督する権限と義務とを有しているので、これに基いて監査を行うのであって、厚生大臣の監査は、この法律案に基く募金管理会の監査とは別個のものであり、管理会はこの法律案により、当然あらゆる配分団体に対し直接監査をして、配分金の使途を適正ならしめる職責を持っているものであると考えるものであります。この問題については、先ほどの大臣と私との質疑応答でも明らかな通りであります。これを要するに、せっかく募金管理会ができ、法律によって一定の業務を与えられた以上、これに十分なる責任と権限を持たせることが必要でありまして、これがためにはその理事長以下の役員の人選については、先ほどの質疑応答でも明らかな通り、特に慎重を期すべきことが重要であると考えるのであります。
最後に、寄付金のつかないお年玉はがきの発行枚数は、昨年は一昨年より五千万枚も減らされ、田中前大臣の話では、今年は昨年よりさらに一億五千万枚を減らそうとする意図があるやに聞いておりますけれども、この問題については、先ほどの自由民主党の討論者が申されましたごとく、きわめて不当であることは申すまでもありませんので、本年度の発行計画の樹立に際しては郵政当局の十分なる考慮を求めるものであります。
以上、本法律案に関連する問題につき若干の所見を述べて、本案に対する賛成討論を終ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/32
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033・淺香忠雄
○淺香委員長 これにて討論は終局いたしました。
これより採決に入ります。お年玉つき郵便葉書等の発売に関する法律の一部を改正する法律案を原案の通り可決するに賛成の諸君の御起立を願います。
〔総員起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/33
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034・淺香忠雄
○淺香委員長 起立総員。よって、本案は原案の通り可決いたしました。
なお、本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/34
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035・淺香忠雄
○淺香委員長 御異議なしと認めまして、さよう取り計らうことに決しました。
この際寺尾郵政大臣より発言を求められております。これを許します。寺尾郵政大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/35
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036・寺尾豊
○寺尾国務大臣 討論の中にも拝聴いたしましたように、この法律案を施行いたしますにつきましては、種々の御意見がございますので、それらを十分考えあわせまして、御趣旨に沿うたきわめてよき運営をやって参りたいと思います。まことにありがとうございました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/36
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037・淺香忠雄
○淺香委員長 これより請願の審査に入ります。
日程第一、山橋、野木沢両簡易郵便局の無集配特定局昇格に関する請願を議題といたします。
紹介議員がお見えになりませんので、専門員より説明いたさせます。吉田専門員。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/37
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038・吉田弘苗
○吉田専門員 山橋、野木沢両簡易郵便局の無集配特定局昇格に関する請願、請願者福島県石川郡町長渡辺一雄外二名、紹介議員山下春江君。本請願の要旨は、福島県石川郡の山橘、野木沢両簡易郵便局は、それぞれ昭和二十五年、二十六年以来福島県石川郡石川町及び野木沢農業協組合受託のもとに経営してきたが、町村合併以来新町建設事業も着々その実をあげつつあるとき、山橋、野木沢簡易郵便局を特定局に昇格して専門的に郵便業務を扱うならば、その利用度はますます高くなり、地区住民の受ける福祉はこれに倍加するものと確信される。ついては、新町建設事業の一つとしてぜひとも同山橋、野木沢簡易郵便局を無集配特定局に昇格されたいというのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/38
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039・淺香忠雄
○淺香委員長 本件に関する政府の所見を求めます。廣瀬政務次官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/39
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040・廣瀬正雄
○廣瀬政府委員 政府の所見を御参考までに申し上げます。
山橋簡易郵便局及び野木沢簡易郵便局にかえ無集配特定局を設置することにつきましては、他にも必要度合いのより高い個所が全国で山橋簡易郵便局につきましては約千八百カ所、野木沢簡易郵便局につきましては約千二百カ所ありまして、かつ両局における取扱い事務員も少いので、現状におきましては早急に実現が困難と思われます。なお現在窓口機関の拡充をはかるよう研究中でありますので、これが結論を得た上、あらためて検討いたしたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/40
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041・淺香忠雄
○淺香委員長 御質問はありませんか
—————————————。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/41
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042・淺香忠雄
○淺香委員長 日程第二、西の川部落に公衆電話架設の請願を議題といたします。紹介議員より趣旨の説明を求めます。森本靖君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/42
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043・森本靖
○森本委員 本請願は、高知県安芸郡吉良川町西の川部落に農村公衆電話を設置せられたいという請願でありまして、請願者は西の川村田稔喜外百五十三名であります。
この吉良川町西の川部落は長者野部落を中心として集まったものであり、耕地面積五百一反を有し、全国的に有名な白炭を生産し、山林資源に恵まれた部落である。しかし独立小、中学校を有しながら、吉良川町より約十キロ隔てているため、交通、文化の施設に恵まれず、日常生活の不自由、特に急病人等の場合は、非常に支障を来たしている。ついては電話架設の件につき数年前から提案されていましたが、資金面で実現をせずに、日々の不便をかこっておる次第であります。どうか、そういう意味合いにおきまして、当地に農村公衆電話の架設をお願いしたいというのが請願の趣旨であります。以上であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/43
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044・淺香忠雄
○淺香委員長 本件に関する政府の所見を求めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/44
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045・廣瀬正雄
○廣瀬政府委員 本請願の要旨は、高知県安芸郡吉良川町西の川部落は耕地面積五百一反を有し、全国的に有名な白炭を生産し、山林資源に恵まれておるわけであります。しかし独立小、中学校を有しながら、吉良川町より約十キロ隔てているため、交通、文化の施設に乏しく、日常生活の不自由、特に急病人等の場合は、非常に支障を来たしております。ついては部落民永年の夢である農村公衆電話を西の川部落に架設されたいというのでありまして、御要望の西の川部落には昭和三十三年度中に施設するよう取り計らいたいと存じております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/45
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046・淺香忠雄
○淺香委員長 御質問ありませんか
—————————————。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/46
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047・淺香忠雄
○淺香委員長 日程第三、葛畑簡易郵便局を四等局に切替えの請願を議題といたします。
紹介議員がお見えになりませんので、専門員より説明いたさせます。吉田専門員。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/47
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048・吉田弘苗
○吉田専門員 葛畑簡易郵便局を四等局に切替えの請願、請願者兵庫県養父郡関宮町葛畑簡易郵便局内西村清子、紹介議員佐々木盛雄君。本請願の要旨は、政府は昭和三十三年度に簡易局方式を活用し、仮称四等郵便局を新設する措置を言明したが、これこそ簡易局関係者並びに国民が渇望していた現行簡易局制度の改善措置であり、これが実現を切望している。ついては、すみやかに四等局制度を実現し、既設の兵庫県養父郡関宮町在の葛畑簡易郵便局を四等局に切りかえられたいというのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/48
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049・淺香忠雄
○淺香委員長 本件に関する政府の所見を求めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/49
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050・廣瀬正雄
○廣瀬政府委員 葛畑簡易郵便局にかえまして仮称四等郵便局を施設することにつきましては、現在窓口機関の拡充をはかるよう研究中でございます。これが結論を得た上、あらためて検討いたしたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/50
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051・淺香忠雄
○淺香委員長 御質問ありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/51
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052・森本靖
○森本委員 これはあらためて結論を得た上でやりたいということですが、これは架空なものであって、実際に郵政省としてはこんなものをやるつもりはないんじゃないですか。政務次官、やるつもりはないでしょう。だからこれは請願人に、こういう簡易郵便局をやってもらいたいということなら、一つ無集配郵便局を設置せよということを請願したらどうですかと、今すぐはむずかしいけれども、これは将来三年なり四年なりあとにすれば、無集配局なら考えますが、こういうふうなのが私は親切な回答じゃないかと思うのですがね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/52
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053・廣瀬正雄
○廣瀬政府委員 請願の御趣旨が仮称四等郵便局ということになっておりますので、四等郵便局の問題につきましては、簡易郵便局法の改正等につきまして目下検討中でありますから、さような見解を政府といたしましては現在持っておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/53
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054・森本靖
○森本委員 これは政務次官に質問をする筋じゃないかもわからぬけれども、四等局に切りかえるなんということにはわが社会党は前から全面的に反対です。それからおそらく自民党の中にもこういうことについては意見が相当あると思うのですよ。だから、こういうふうな請願があるならば、私は親切に、こういうものについては無集配郵便局設置ということでやられたらどうですか、こういうふうに言われるのが親切ではないかと思って、そういうことを言っているわけです。公式に今言ったような答弁をせずに、そういうふうに言われたらどうか、こういうことを言っているわけであって、私はこの四等局問題云々ということはまだ論議をするに早いと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/54
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055・廣瀬正雄
○廣瀬政府委員 ただいま無集配局の増設でありますとか、あるいは簡易郵便局をどうするかというような全般的な窓口機関の拡充ということにつきまして検討を続けておる次第でございまして、かりに私どもがこの請願に対しまして無集配局ではどうかというような考えを持つといたしまして、この簡易郵便局は取扱いの数量あるいは無集配特定局の設置の基準から申しまして非常に通信力の乏しいところでありますし、そういう基準にも合致しない場所だものでございますから、かような所見を持っておるような次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/55
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056・淺香忠雄
○淺香委員長 御質問がありませんか。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/56
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057・淺香忠雄
○淺香委員長 日程第四、松戸向山に特定郵便局設置の請願を議題といたします。紹介議員より趣旨の説明を求めます。片島港君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/57
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058・片島港
○片島委員 現在の郵便局の位置は松戸市がいまださびしいいなか町にすぎない時代のものであって、松戸市が東京都の衛星都市として驚異的な発展を遂げ、急激に膨脹したる今日においては一方に片寄りたる存在となっております。同時に国鉄の電化と新京成の乗り入れに伴い、踏み切りの遮断機はひんぱんにおろされ、待ち時間も非常に長くなっております。これがため国鉄東側の住民はひとしく不便を感じ、一日も早く東側に新局の設置実現を要望しておる次第であります。国鉄におきましても東側の発展と将来を見通して東口を開設し、新京成電鉄会社も近く東側に新駅舎建設の予定にて、また松戸市役所の庁舎も小根本地区に建設のことに決定し、近日中に着工することになり、目下工事中の国道の開通と相待って松戸市の中心は必然的に東側に移動することは火を見るよりも明らかな次第であります。以上の理由から、ぜひともこの場所へ設置をしていただきますようお願いする次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/58
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059・淺香忠雄
○淺香委員長 本件に関する政府の所見を求めます。廣瀬政務次官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/59
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060・廣瀬正雄
○廣瀬政府委員 請願の地に無集配特定局を設置することにつきましては、他にも必要度合いのより高い個所が全国で約二千カ所ありますので、現状においては実現がきわめて困難と思われます。将来人口が伸びました場合におきましては、十分考慮いたしたいと思います。なお、窓口機関の拡充をはかるよう目下研究中でありますので、これが結論を得た上、あらためて検討いたしたいと存じております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/60
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061・片島港
○片島委員 ただいま政務次官の御説明によりますと、他に二千局以上もこの基準を上回るというお話でありますが、現在郵政当局に出ております無集配特定局の設置についてのそれは、いろいろの資料がなければそういう答弁はできないと思うのでありますが、何千局くらい開設をしてもらいたいというような要望なり資料というものが出ておりますか。全体でこれが二千番以下でありますが、そうするとまだこれ以下のところも相当あるかと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/61
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062・廣瀬正雄
○廣瀬政府委員 御質問と多少違うかも存じませんけれども、全国の無集配局の置局の基準に達しておりますものが現在二千二、三百カ所ございます。そのうちから特に優先基準を設けまして、その基準に達しておりますものが約五百局あるということになっておるのであります。置局の請願等は現在約千程度あろうか、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/62
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063・片島港
○片島委員 そうすると、なあたの方ではその基準に達しておるところが二千二、三百とおっしゃいますが、何らの要望がなくても適当にあちらこちらを見て回ってから円を引いて、その享便区域がこのくらいだということを、いつも要望も何もなくてもそういうことをやって歩いておられるのですか。大へん従業員の手も足らぬのでありますが、一つもそこに作ってくれとも何とも言わないのにあちらこちらにぶん回しを回して、地図を持って全国を回ってみたところが基準内が二千二、三百あった。こういうような調査を常日ごろやっておられるとは、私が見て回っておる範囲においてはそういうことは見当らないのでありますが、どういうところでそういう基準を作りましたか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/63
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064・廣瀬正雄
○廣瀬政府委員 基準がちゃんとあることは御承知だと思いますが、その調査につきましては、申請のありました分につきましてももちろん調査いたしますし、申請がございませんでも絶えず気をつけておきまして、通信力のありそうなところを検討いたしまして、基準に達しておるか達していないかということを検討いたしておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/64
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065・片島港
○片島委員 無集配局のみならず、特定郵便局なりあるいは普通局でも、小局は御承知のように経営は赤字であります。それは小さくなればなるほど赤字でありますが、それにあなたの方ではその地元から何も要望がなくても基準を作って、その基準に合致するようなところには要望がなくてもやはり設置をする、こういうことですか。全然要望がなければ設置しないものならば、大へんなひまをつぶして、全国をそうあちらこちら調査をして、基準に達しているところを調べ上げてみても何らの意味がないと思うのでありますが、いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/65
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066・廣瀬正雄
○廣瀬政府委員 さような調査をいたしておるわけでございますけれども、実際は要望のあります個所が千とか千数百とかあるわけでありますから、その要望も充たし得ない状態なのでありまして、そこで実際問題としましては、やはり要望のあるところへ置局するという実情になろうかと存じます。要望はなくても調査はいたしておる現状であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/66
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067・片島港
○片島委員 一年間に五十局くらいしか予算がとれていなかったのですよ。きのうあなたは耳にタコができるくらい聞かれただろうと思うのですが、それが千二、三百局も要望がある。もちろん基準内のもので要望のあるものが千局くらいある。その千局というものの要望を満たすのには何十年かからなければできない。それを何も要望のないところをひまをつぶして、しかも全然作る見込みがない。要望のあったところをやらないで、要望のある中から設置をしていくというのに、作る見込みのないところを全国を調べて、何になりますか。今基準内で千何局という申請が出ているのですよ。それをそのほかに千何百あるのを、調べて歩くというのは、まあこれはいいですよ、給料は郵政省の方からちゃんとくれますから。しかし、そういうことをやるのはむだではないかというのです。五十局くらいしかよう作れぬでいるのに……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/67
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068・廣瀬正雄
○廣瀬政府委員 予算を要求したりなんかいたしますときに、そういう調査計画がなければ要求ができないわけでございます。そこで、昭和三十三年度二百局の無集配特定局を新設するという問題につきましても、一応基準の中からさらに優先基準を作りまして、その必要のありますものが、五百局という見当を置きまして、その五百局の中から二百局を申請したいというようなことで、調査は絶えずやって、その調査に基きまして予算を作りましたり、要求いたしておるわけでございます。そういう関係上、調査は絶えずしなければならぬわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/68
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069・片島港
○片島委員 まあよろしゅうございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/69
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070・森本靖
○森本委員 この際ちょっと事務的に明らかにしてもらいたいと思いますが、これは政務次官ではわかりませんが、この無集配局の設置基準が今どうなっておるかということを事務的に説明願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/70
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071・板野學
○板野政府委員 いわゆる郵便区、市内と申しますか、市街地につきましては八百メートルの人口八千ということになっております。市外につきましては戸数四百尺局間のキロが二キロということを基準にしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/71
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072・森本靖
○森本委員 市外の方は二キロで、戸数が四百戸で、市内の方は八百メートルの八千…。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/72
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073・板野學
○板野政府委員 市内の方は人口八千の、局間キロ八百メートルということにいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/73
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074・森本靖
○森本委員 この八千というのは、片方は四百戸、片方は八千人ということですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/74
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075・板野學
○板野政府委員 市内につきましては御承知のように、人口が増加いたす割合になかなか郵便局の設置が困難であります。そういう関係で市内と市外と同じ基準にいたしますれば、どうしても農村の方に郵便局が回らない。こういうような状況になりますので、市外地につきましてはこの基準をゆるめておるわけであります。また人口の点ではゆるめておりますけれども、距離の点ではこれを少し長くしておる、こういう関係になるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/75
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076・森本靖
○森本委員 私が聞いているのは、市外の方は四百戸、市内の方は八千人、この人間というのはどういうことかと聞いているわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/76
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077・板野學
○板野政府委員 市内につきましては享便人口でこれを見る方が適当である。市外につきましては戸数が一カ所にまとまっておるというようなところが割合少うございまして、やはり分散をしてその戸数が一つの利用になってくるという意味で、戸数の方でこの標準を置く方が適当である、このように考えておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/77
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078・森本靖
○森本委員 これは一つこういう際に明らかにしておきたいと思いますが、二キロと八百メートルということはわかりましたが、八千人と四百戸の享便戸数の距離のとり方はどうなっているわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/78
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079・板野學
○板野政府委員 郵便局と郵便局の間が直線にいたしまして大体二キロないし八百メートル、こういう工合に考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/79
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080・森本靖
○森本委員 その二キロと八百はわかりますけれども、私は前から合点がいかないのは、八千人と四百戸というものの戸数のとり方と人口のとり方は、二キロと八百という間のあいていることはわかりますが、片方の郵便局と片方の郵便局の享便戸数のコンパスのとり方をどうとるかということですよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/80
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081・板野學
○板野政府委員 大体郵便局を中心にいたしまして、ただいまの八百ならその間が四百ということになりまして、郵便局を中心にいたしまして円を描けばその中に入ってくる人口が大体八千なら八千、そういうことになるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/81
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082・森本靖
○森本委員 そうすると、念を押しておきますが、片方の二キロという場合は一キロの半径でぐるっとコンパスを回した場合に四百戸、片方では四百メートルの半径でコン。ハスを回した場合八千人、こういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/82
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083・板野學
○板野政府委員 大体そういう考えでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/83
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084・森本靖
○森本委員 そこで、市内の八千人以上で八百メートルの基準に達しておるものが現在どのくらい申請をされて、四百戸で二キロ以上のものが現在どれだけ申請されておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/84
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085・板野學
○板野政府委員 ここに詳しい資料は持ち合せておりませんが、市内につきましては大体千程度のものじゃないかというように私は記憶しております。それから市外につきましても約千程度のものが申請されているというように承知しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/85
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086・森本靖
○森本委員 細部にわたるようでありますけれども、これは非常に肝心なことでありますので、くどいようですが念を押しておきます。市外と市内で千、千という見込みがあった場合、二百局という本年度の予算でありますが、行政上これを割り当てる場合には、頭から百と百に分けて、そうして市外、市内における基準の高いところからとっていく、こういうようにやっておるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/86
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087・板野學
○板野政府委員 従来は市内、市外の一応の基準はございましたけれども、やはり利用度数と申しますか、利用度の高いところ、あるいは人口集密度の高いところというような考え方から、市内に偏重するというような傾向があったのでございます。従いまして、今年度は二百局とりましたので、市内につきましては大体その三分の二程度、市外につきましてはその三分の一程度をただいまの基準に照らし合せて設置するような方針でやっておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/87
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088・森本靖
○森本委員 大体それでわかりました。市内の方が三分の二、市外の方が三分の一ということでありますが、今の郵便局の取扱いの状況、また独立採算という面からいくならば、この三分の二、三分の一というのは大体妥当であろうというように考えます。しかし、郵便事業というもののサービスを国民の間に広く展開していくことを考えていくならば、この三分の二、三分の一ということについては若干疑義があるわけであります。それからもう一つは、三分の二と三分の一に分けたにいたしましても、この一千局と一千局ということになると、きわめて条件が僅少な差が出てくると思うのですが、そういう場合には陳情の多いところからとっておりますか、どうですか。これははっきり言うてもらいたいと思うのです。私はそうすることを望みたいのだが、実際のところあまり地元から要望がないのにかかわらず、郵便省の方から早くこしらえろ、こしらえろというようなことを言うよりは、やはり要望の強いところから順番につけていくことが正しいと私は思うのです。これは政治的なセンスとかなんとかいうことではなしに、農村公衆電話の設置のときも私はそういうことを言って、現在電電公社がそういう方針でやって決して失敗をしておらぬ。成功をしておる。だから今度の郵便局の設置についても、地元住民の要望ということを一番重点に考えてもらいたい。そうかといって、基準が足りないにもかかわらず、ぽっぽこぽっぽこつけろというのではない。同じような基準の場合はその地元の要望の強いところから順次つけていってもらいたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/88
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089・板野學
○板野政府委員 森本先生のおっしゃいましたように、私どもといたしましても、やはり地元の要望が非常に高いということも非常に大きな、重要な項目として考慮に入れてやっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/89
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090・片島港
○片島委員 市外の四百戸、市内の八千ということは、市外と市内というのをどういうことによって分けられるかということが大きな問題です。特に最近のように、市町村の合併で、市内といいましてもタヌキの出るような山奥まで市内になっております。そうしますと同じ市内でありましても、農村の昔の村の中心地になっておるような農家ばかりのところで、ほんとうはそこは農村ですが、しかし市内になっておる。ところがそれを市外にとるか、市内にとるかで非常に違ってくるのです、基準が四百と八千とたった二つしかないのですから。そういう場合にはどういうふうにとっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/90
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091・板野學
○板野政府委員 私の言葉が不十分でありましたが、市内、市外は郵便区市内、郵便区市外という言葉がございますので、同一市町村内におきましても、その中心地に近いところは郵便区市内、農村地帯は郵便区市外ということになっておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/91
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092・淺香忠雄
○淺香委員長 御質問はありませんか。
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093・淺香忠雄
○淺香委員長 日程第五、鳴海局の自動式化等に関する請願を議題といたします。紹介議員より趣旨の説明を求めます。早稻田柳右エ門君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/93
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094・早稻田柳右エ門
○早稻田委員 本請願は、愛知県鳴海町長野村三郎君の請願でございますが、その要旨は二つに分れております。一つは鳴海町郵便局内にあります電話局を即時通話のできるようにしてもらいたいということが一点。さらにもう一つは鳴海町の地域内に三つの電話局がある。すなわち行政区域の中で鳴海局、大高局、有松局の三つに分断されておりますので、これを一日も早く統一して自動交換のできる鳴海局にしてもらいたい、こういう請願でございますが、すでに御承知のように、この鳴海という町は古来鳴海しぼりで知られた東海道の有名な宿駅でございまして、近時名古屋市の膨張とともにほとんど名古屋市内と同一のような状況にまで発達をいたしております。ことに近来、日本住宅公団、あるいは県営住宅、あるいは町営住宅等の住宅が陸続と建設をせられまして、名古屋市近郊における住宅地であり、中小商工業都市として異常な発達を遂げつつありますので、電話の不便を感ずることが非常に多い。そこで今申し上げましたように、直ちに一つ名古屋市と即時通話ができるようにしてもらいたい。それからさらに自動交換局を設置してもらいたい、こういう請願でございますので、すみやかに御採択あらんことをお願いする次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/94
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095・淺香忠雄
○淺香委員長 本件に関する政府の所見を求めます。廣瀬政務次官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/95
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096・廣瀬正雄
○廣瀬政府委員 現在全国には新たに電話局を建設しなければ増設が不可能の局が加入者四百名以上の局で約三百三十局の多きに達しておりますが、予算の関係上これらを一挙に解決することはとうてい不可能でありますので、公社の方針といたしまして、これらの局につきまして、緊急度の高いものから順次新局舎を建設し、自動改式を行うことといたしております。鳴海局につきましては、ただいま緊急度の高いものが多数ありますので、早急実施は困難でありますが、できるだけ早い機会に、名古屋周辺局の改式の関係も考慮いたしまして、実施いたしたいと考えております。また有松、大高の合併につきましては、十分検討の上、その際に決定いたしたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/96
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097・淺香忠雄
○淺香委員長 御質問ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/97
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098・淺香忠雄
○淺香委員長 日程第六、西春局の交換台増設促進に関する請願を議題といたします。紹介議員より趣旨の説明を求めます。早稻田柳右エ門君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/98
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099・早稻田柳右エ門
○早稻田委員 この請願は、名古屋市の北に当りますところに西春局というのがありまして、この局は昭和十年十二月に一台交換台が増設せられて以来二十三年間一本も電話が引けない、こういう実に奇々怪々な局でございます。現在積滞数が二百数十に及んでおりますので、西春村長村瀬金一氏を初め二百数十人の方々がこれに連署して請願をいたしておりますが、名古屋市北方の発展状況とにらみ合せるとき、こうして二十年間もほうっておかれるということはきわめて不親切な行為ではなかろうかと思います。そこで一つこれはすみやかに交換台を増設せられまして、長い間要望しておる二百数十名の電話加入申し込みの方々の要望をかなえていただくことのできるように、早急に御配慮が願いたいと思う次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/99
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100・淺香忠雄
○淺香委員長 本件に関する政府の所見を求めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/100
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101・廣瀬正雄
○廣瀬政府委員 西春局につきましては、なるべく三十三年度中に交換台一台を増設するように努力いたしたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/101
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102・早稻田柳右エ門
○早稻田委員 今、交換台一台は三十三年度中に増設するというお言葉でございますが、現在この積滞数が二百数十ありますので、一台では解消されません。そこでこいねがわくは、すでに二十年来の要望でございますので、ぜひ二台増設をしていただくように重ねてお願いをしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/102
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103・佐々木卓夫
○佐々木説明員 実は陳情がございまして、現地の実情も調べたのでございますが、お話のように、しばらく電話が通じてないことは事実でございますけれども、二十三年間という先生のお話は必ずしもそうではないというように私聞いておりますので、ただ、積滞が私どもの手元に報告として参っておりますのは約百九十名でございます。確かに一台では収容し切れないということはわかっておるのでございますが、今年度の成立予算の範囲内で、加入充足の度合いというものを全国的に見ますと、大体積滞の二十数%というのが全国平均でございます。これは大都市等に相当食われますので、一般都市の場合は二三%を下回るのではないか、こういう関係もございますので、もう一応御趣旨を体しまして再検討してみたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/103
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104・森本靖
○森本委員 これは実は公社にちょっと聞いてみたいのですが、西春局が昭和十年にできたときの交換機というのは、何台の交換機ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/104
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105・佐々木卓夫
○佐々木説明員 開局当時の台数というのは、ちょっと私手元に資料がないのでございますが、調べればわかります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/105
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106・森本靖
○森本委員 現在は交換機は何台の交換機ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/106
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107・佐々木卓夫
○佐々木説明員 台数として実は表現しておりませんので、常識的に判断いたしまして、現在設備百八十となっておりまして、八十端子というのが基準でございますから、二台ないし場合によっては三台施設しているかわからない、二台か三台という状態でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/107
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108・森本靖
○森本委員 そうすると、これは百台の交換機が二つ現在ある、こういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/108
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109・佐々木卓夫
○佐々木説明員 多分そうじゃないかと思いますが、確実なことはちょっと資料がありませんので…。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/109
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110・森本靖
○森本委員 現在の加入者数は百八十ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/110
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111・佐々木卓夫
○佐々木説明員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/111
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112・森本靖
○森本委員 私はこういう問題についてはもっと具体的に説明ができるように、計画局長は責任を持って答弁ができるようにしてもらいたいのですが、百八十ということになると、今早稲田先生が言われたように二十三年間ということはないと思うけれども、私の想像では、最初に五十台の交換機、その次が百台の交換機というようなことでやってきたのではないかというようなことが想像せられるわけでありますが、将来の見通しを一つも立ててないようなその都度々々のこういう交換機のやり方をやっておる局が全国に相当あるわけであって、加入が全然だめだというのはおそらくこの西春局が代表的なものだろうと思うのですが、こういうものについては私は早稻田委員が言っておるように二台とかいうことではなしに、あと希望者数が百九十ということであるならば、百台交換機をあと三台くらいつけて余裕を持ってやるということでないと、すぐ一年もせぬうちに一ぱいになってしまって、何をやっているかわからぬということになると思うのです。
それからこの西春局というのは、一体名古屋からどのくらいの距離のあるところですか。またこの付近の別途の交換局があるところからどの程度の距離のところですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/112
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113・佐々木卓夫
○佐々木説明員 ただいまのこういった小局についてその場限りのやり方でないかという御指摘でございますが、実は全国的に需要に対する充足ということにつきましては、都市別及び方式別——つまり磁石局に対して、幾らの需要に対して幾ら増設するかということも、方式別、都市別に勘案いたしまして、大体充足率においてそう不公平の出ないようにこういうことでやっておりますので、御指摘のように局地的にそこだけがひどい目にあっておることではなく、全国的にあると私は考えております。
それから西春局の地理的の関係でございますが、これは名古屋市の行政区域に隣接する小局でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/113
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114・早稻田柳右エ門
○早稻田委員 佐々木局長、非常によく御研究が願えておりますが、若干相違しておる点があると思いますので、正しておきたいと思います。この西春局の管内は愛知県西春日井郡西春村、それから名古屋市西区山田町平田というような名古屋市の一部も入っております。それから名古屋市外の師勝村というのも入っておりまして、名古屋市の隣接局というよりも、むしろ名古屋市の住民と半々の加入者を持っておる局でありまして、名古屋市の中心から約四キロ、一里くらいのところにあるわけです。この付近には名古屋市の比良局という小さい局がございますが、それ以外にはございません。農産物の集散地でございまして、東京、大阪方面への出荷が非常に激しいところであり、農家でも電話のほしいところなのです。さらに繊維工場、酒造工場、化学工場等がすでにこの村だけに十幾つございまして、かつて名古屋の電話を引いてほしいという陳情を電電公社に試みたこともあります。ことほど電話の必要性の高いところでございますが、先ほど森本委員から助言をいただきましたように、開設したころはおそらく小さな交換台を入れておったのじゃないかと思います。最近は全然入れたことがありません。これにあります加入者数は、私の方はごく最近調べたのでございますが、これによりますと二百七十七申し込みがあることになっております。
それから先ほど昭和十年以来引かないということはおかしいとおっしゃるが、おそらくこれは村長、うそは言っていないと思いますし、よく調べておると思いますが、先ほど申し上げたように昭和十年十二月に一台増設されております。自来二十数年間一本もふえていないということの方がどうもほんとうのようでございますので、さらに一つ御検討の上、できれば森本委員から助言のありましたように、こういう切実なる要望でございますから、すみやかに解消することのできるように格段の御配慮をいただきたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/114
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115・廣瀬正雄
○廣瀬政府委員 さらによく検討いたしまして善処いたしたいと思っております。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/115
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116・淺香忠雄
○淺香委員長 これより以上の請願日程中第三を除き外五件を一括して採決いたします。各請願はいずれもその趣旨が妥当と思われますので、これを議院の会議に付するを要するものとし、採択の上内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/116
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117・淺香忠雄
○淺香委員長 御異議なしと認め、さよう決します。
なお、ただいまの議決いたしました請願の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/117
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118・淺香忠雄
○淺香委員長 御異議なしと認め、さよう決します。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/118
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119・淺香忠雄
○淺香委員長 この際報告申し上げます。本委員会に参考送付されました陳情書は、お手元に配付されてあります通り一件でございますので、お知らせいたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/119
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120・淺香忠雄
○淺香委員長 次に、本委員会における閉会中審査申し出の件についてお諮りいたします。本委員会におきましては、本会期中郵政事業に関する件、郵政監察に関する件、電気通信に関する件並びに電波監理及び放送に関する件について調査いたして参りましたが、いまだ調査も終了いたしておりませんので、以上の各件を閉会中も継続して調査を進めたいと存じますので、この旨議長に申し出るに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/120
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121・淺香忠雄
○淺香委員長 御異議なしと認め、さよう決します。
なお、閉会中審査を申し出ました各件が本委員会に付託になりました場合に、その調査の方法といたしまして、委員を現地に派遣して実情を調査する必要も起ると予想されますので、議長に対する承認申請その他の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/121
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122・淺香忠雄
○淺香委員長 御異議なしと認め、さよう決します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/122
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123・淺香忠雄
○淺香委員長 次に、閉会中審査小委員会設置の件についてお諮りいたします。閉会中審査案件が委員会に付託になりましたならば、これが調査に当ります場合、閉会中のため定足数等の点を考慮いたしまして、閉会中審査小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/123
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124・淺香忠雄
○淺香委員長 御異議なしと認め、さよう決します。
なお、右小委員会の小委員、及び小委員長の選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/124
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125・淺香忠雄
○淺香委員長 御異議なしと認め、委員長において指名することとし、公報をもってお知らせいたします。
なお、右閉会中審査小委員及び小委員長の異動に伴う補欠選任等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/125
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126・淺香忠雄
○淺香委員長 御異議なしと認め、さよう決します。
本日はこれにて散会いたします。
午後零時二十四分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102904816X00619580703/126
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