1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十三年六月二十四日(火曜日)
午前十時四十七分開会
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委員の異動
六月二十日委員白井勇君辞任につき、
その補欠として森田豊壽君を議長にお
いて指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 前田 久吉君
理事
木内 四郎君
西川甚五郎君
栗山 良夫君
平林 剛君
委員
青木 一男君
木暮武太夫君
塩見 俊二君
廣瀬 久忠君
宮澤 喜一君
山本 米治君
荒木正三郎君
大矢 正君
野溝 勝君
政府委員
大蔵政務次官 佐野 廣君
大蔵省管財局長 賀屋 正雄君
事務局側
常任委員会専門
員 木村常次郎君
説明員
宮内庁次長 瓜生 順良君
宮内庁管理部工
務課長 小幡祥一郎君
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本日の会議に付した案件
○経済基盤強化のための資金及び特別
の法人の基金に関する法律案(内閣
送付、予備審査)
○国有財産法第十三条第二項の規定に
基き、国会の議決を求めるの件(内
閣提出)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/0
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001・前田久吉
○委員長(前田久吉君) これより委員会を開きます。
議事に入ります前に、委員の異動を御報告いたします。
六月二十日付をもって白井勇君が辞任され、その補欠として森田豊壽君が委員に選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/1
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002・前田久吉
○委員長(前田久吉君) まず、経済基盤強化のための資金及び特別の法人の基金に関する法律案について提案理由の説明を聴取いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/2
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003・佐野廣
○政府委員(佐野廣君) ただいま議題となりました経済基盤強化のための資金及び特別の法人の基金に関する法律案について、提案の理由を御説明申し上げます。
昭和三十一年度の一般会計の決算上の新規剰余金は、一千一億円の多額に上り、これから国債償還等の法定財源に充当される額を控除いたしました残額は四百三十六億三千万円になっております。
他面、本年度におけるわが国経済の運営の基本的な態度として、財政が国内経済に過度の刺激を与えることを避け、輸出の伸長に対してあらゆる努力を傾注することが要請されていることは申すまでもありません。この観点から前国会におきまして成立をみました本年度予算におきましても、右の剰余金を直ちに一般の歳出財源に充てることなく、しかも、今後におけるわが国の経済基盤の強化に資することを目的として、この剰余金に相当する額のうち二百二十一億三千万円をもって一般会計に所属する資金として経済基盤強化資金を設け、将来におけるわが国の経済基盤の強化に必要な経費の財源の一部を確保することといたしますとともに、二百十五億円を農林漁業金融公庫ほか四法人に対して、それぞれその特別の基金に充てるため出資をすることを予定しているのであります。
政府は、この予算の執行をはかるため、右の資金の設置及び基金への出資並びにこれらの資金及び基金の適正な管理、運用に関する所要の法的措置を講ずることとして、ここにこの法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の概要について申し上げます。
まず第一に、経済基盤強化資金について申し上げますと、先に申し上げました通り、将来におけるわが国の経済基盤強化のために必要な経費の一部に充てるために、政府は、本年度において一般会計から二百二十一億三千万円を支出し、一般会計に所属する資金として経済基盤強化資金を設けることといたしております。この資金は、将来における道路の整備、港湾の整備、科学技術の振興、異常災害の復旧または産業投資特別会計への繰り入れに要する経費の財源に充てる場合に限り、予算の定めるところに従って使用できることといたしております。
なお、この資金は、使用されるまでは資金運用部に預託することとし、預託によって生じました利子は資金に編入することといたしております。
第二に、さきに申し上げました五法人の基金について申し上げます。
政府は、本年度において一般会計から、農林漁業金融公庫に対し六十五億円、中小企業信用保険公庫に対し同じく六十五億円、日本輸出入銀行に対し五十億円、日本貿易振興会に対し二十億円、日本労働協会に対し十五億円を、それぞれ出資することといたしております。この出資を受けた金額は、農林漁業金融公庫におきましては、国の補助の対象とならない農地の改良及び造成にかかる事業に対する貸付についての利子の軽減に充てる財源を得させるための非補助小団地等土地改良専業助成基金に充てさせることとし、中小企業信用保険公庫におきましては、同公庫の保険事業の損益計算上損失を生じた場合においてその損失を埋めるための保険準備基金に充てさせることとし、日本輸出入銀行におきましては、東南アジア開発協力のための国際的機構に対する出資及び当該機構が設置されるまでの間において将来当該機構の出資に振りかえることができる性質の国際的協力による投資の財源に充てるための東南アジア開発協力基金に充てさせることとし、また、日本貿易振興会及び日本労働協会におきましては、それぞれその事業の運営に必要な経費をまかなう財源を得るための基金に充てさせることといたしております。
これら五つの基金に属する現金は、日本輸出入銀行が東南アジア開発協力のための出資及び投資に運用する場合の金額と、五法人が年度内の資金繰りのために繰りかえ使用中の金額を除くほか、これを資金運用部に預託して管理しなければならないこととし、また、これらの五つの基金は、農林漁業金融公庫が、その運用益から基金に組み入れた額を限度として貸付利子の軽減のために使用する場合と、中小企業信用保険公庫が保険事業の損失補てんに充てる場合のほかは、これをとりくずすことができないことといたしますとともに、その他各基金の適正な経理を行うため必要な規定を設けることといたしております。
以上が、この法律案の提案の理由及びその概要であります。
なにとぞ、御審議の上すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/3
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004・前田久吉
○委員長(前田久吉君) 説明はあと回しにいたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/4
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005・前田久吉
○委員長(前田久吉君) 国有財産法第十三条第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件を議題といたします。
質疑に入ります前に、前回の委員会において栗山委員より御要求のありました資料について当局より説明を聴取します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/5
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006・瓜生順良
○説明員(瓜生順良君) 昨年の八月の二十七日から十一月八日にわたり、七十四日間の日程をもって、宮内庁の鈴木菊男君と小幡祥一郎君二名が欧米の方へ宮殿の調査に出張いたしました。参りました国は、イギリス、オランダ、ベルギー、デンマーク、スエーデン、ノルウエー、イタリア、バチカン、オーストリア、フランス、アメリカというようなところでありまして、その国における宮殿並びに宮殿に準ずるもの、あるいは宮殿造営に参考になる建物というのを調査して参りましたのであります。そのこまかい点は調査に参りました小幡祥一郎君、現在宮内庁の工務課長でありまするが、ここに参っておりまするので、その現地に行った人からまた申し上げた方がよろしいかと思いまするが、資料としてここに刷りものを一応準備いたしております。
この調査は、宮内庁といたしまして、戦時中に宮殿が焼けまして、今日までまだ復興いたしておりません。現在は、もとの宮内省の建物の三階であったところを仮宮殿としてお使いになり、両陛下はこの戦時中急造されました御文庫に仮りのお住まいをなさっておられまするので、いつまでもこの状態ではいけないということで、この造営の準備の調査を進めておるわけであります。その一環として、昨年諸外国の模様を視察に行ったわけであります。このいろいろ調査をして参りましたそうした結果をいろいろ整理をし、それを参考にし、日本の宮殿として恥かしくない、また日本にふさわしい宮殿を造営すべきであるというので、現在調査をさらに着々、進めております。この宮内庁としての調査は、今年度末、まあ来年の三月末までに一応完了し、略設計のようなものも一応作ってみる、それに伴うて予算がどれくらいになるかというようなことも作ってみる、その一応の案ができましたならば、さらにまた各方面の特別の方の御意見も聞いて実施に移ることを進めたいとこう考えておるわけであります。そういう次第でありまして、調査の状況につきましては参りました小幡工務課長から御説明させたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/6
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007・小幡祥一郎
○説明員(小幡祥一郎君) 外国宮殿等調査の概要の報告を申し上げます。
各国でもらって参りました資料とかあるいは見て参りましたものにつきまして、ただいま整理中でございますので、完全な報告はできないと思いますけれども、今までにわかったものをここに刷りものにしてまとめましたので、これにつきまして順次御報告申し上げます。
調査したおもな宮殿等の名前を申し上げますと、イギリスにおきましてはバッキンガム宮殿、ウインザー城、オランダにおきましてはアムステルダム王宮、ハイステンボース宮、ベルギーにおきましてはブラッセル王宮、ラーケン離宮、デンマークにおきましてはアマリアンボルグという宮殿及びクリスシャンスボルグという宮殿、スエーデンにおきましてはストックホルム王宮、ノルウエーではオスロー王宮、これまでが現在ヨーロッパにおきまして王室国として存在しておる国々の宮殿であります。それ以降は共和国等になるわけでございます。イタリアにおきましてはキリナーレ宮、これはイタリアの大統領の官邸でございます。昔宮殿であったところでございます。バチカンではローマ法皇のバチカン宮、オーストリアでは昔の宮殿であったシエーンブルン及びホーフブルグ、これは現在オーストリア大統領の官邸がこの中にございます。フランスにおきましてはエリゼ宮、これはフランス大統領の官邸でございます。ヴェルサイユ宮、これはフランスの昔の宮殿でございます。フオンテンブロー宮、これも同様でございます。ルーブル宮、これも同様でございます。アメリカはホワイトハウス。
以上のようなものを調査いたしまして、なお、このほか宮殿調査に参考となるべきものにつきまして議事堂とか庁舎とかあるいは厨房の関係ではホテルの厨房なども調査いたしましたが、これは割愛いたします。
宮殿の位置について、各国の宮殿は、その首都の中心または中心の付近に位置して、古来その宮殿を中心にして首都が発達してきたというものが多いわけであります。従って中世にできた城を改造したり、あるいは増築して参りましたり、あるいはまた火災で焼けた場合に、それをまた同じ場所に建て直したというものもございます。都心の比較的狭いところに建っているものとしては、オランダのアムステルダム王宮、あるいはデンマークのクリスシャンスボルグ、イタリアのキリナーレ宮というものがあげられます。これらは一見して宮殿というよりはむしろ市庁舎とかあるいは議事堂とか、あるいは一般事務所建築というような感じで、一見して宮殿ということがよくわからないようなものでございます。やや広々とした庭や緑地を持ち、あるいは広い緑の公園に囲まれて建っておるものといたしましては、イギリスのバッキンガム宮、あるいはノルウエーのオスロー王宮、ベルギーのブラッセル王宮等をあげることができます。宮殿の向きは、それぞれの敷地に適合するように建てられておりまして、あるものは南を向いており、あるものは東を向いており、これは一概に申すことができないことはもちろんでございます。
次に、お住居の位置について申し上げます。イギリス、スウエーデン、ノルウエー、この三カ国の女王あるいは国王は平素は首都の宮殿の中に生活しておられまして、またオランダ、ベルギー、デンマークの女王、国王は都心の宮殿とは離れた別のお住居に生活されておるようでございます。デンマーク国王のお住居であるアマリアンボルグはコペンハーゲン市内にございますし、オランダの女王のお住居であるスースダイク宮及びベルギー国王のお住居であるラーケン離宮はそれぞれその首都から二十分とか三十分程度高速度の道路を自動車で走って初めて到着できる非常に閑静な林の中にありまして、ちょっとこれは日本では想像できないようなもの静かな所でございまして、そういうところから宮殿行事のあるたびごとに都心の宮殿に通っておられるようでございます。お住居の方は、豪華な宮殿建築とは様式も異なり、住みよい大きな邸宅建築ということができると思います。また、宮殿のほかに幾つかの離宮をもっておりまして、そこに定期的にあるいは不定期的におもむかれて滞留されるようでございます。おもな離宮等のうち、今回実際現地に行って調査してみましたものの名前を列挙してみると、次のようであります。イギリスでにウインザー城、ホリロッド宮、サンドリンガム、スウエーデンではドロットニングホルム、ノルウエーではビグドウイ、フォクセンコーレンという離宮、バチカンではなぞの離宮であるカステロガンドルフなどに行ってみました。
参観について申し上げます。欧米の宮殿や大統領官邸などは一般に参観ができるものが多いのでございますが、いずれも参観日を曜日で指定したり、あるいは場所的に庭園だけとか、あるいは建物のある一部だけとかを制限いたしまして、許可しているもののようでございます。たとえば一部参観のできるものとしまして、イギリスのウインザー城、同じくイギリスのホリロッド宮、デンマークのクリスシャンスボルグ、スウエーデンのストックホルム王宮、同じくスウエーデンのドロッドニングホルム、オーストリアのホークブルグ、同じくシエーフブルン、アメリカのホワイトハウス等がありまして、また、参観を許可しないものといたしましては、イギリスのバッキンガム宮、オランダのハイステンボース宮、デンマークのアマリアンボルグ、ベルギーのラーケン離宮、オランダのスースダイク宮、ノルウエーのオスロー王宮、フランスのエリゼ宮等がございます。
次に宮殿の行事について申し上げます。宮殿の行事は国情によって異なっておりまして、その概要を報告いたすことはなかなかむずかしいのでございますけれども、わが国で行われております宮殿行肝と格別の相違があるとも思われません。やはりレセプションということが盛んに行われておるようでございまして、今回調査いたしました宮殿等についてそのレセプションの招待人員を調べましたところ、ブラッセル王宮の四千人というのが最大の数字のようでございます。またディナーとしては、百五十人とか二百人程度で行なっているのが普通のようでございました。ガーデンパーティにつきましては、北欧諸国ではあまり気候の関係で行われていないようでございます。イタリア、フランス、イギリス等では行われているようで、英国のバッキンガム宮殿では毎年七月に一度に一万人を招待いたしまして、これを二日間にわたってバッキンガム宮殿の後庭で行なっているわけでございます。またローマのキリナーレ宮でも外交団で六有名、また別の日にイタリア人二千五百人を別々に招待して行なっているようなわけでございます。
次に迎賓施設について申し上げます。欧州各国の王室は、互いに因戚関係にあるものもありまして、また、最近交通の発達とともにその往来が盛んなようで、各国の宮殿等はいずれも迎賓用の宿泊施設を具備しています。デンマークのアマリアンボルグ宮及びアメリカのブレアハウスは迎賓専用の建物を持っておりますが、一般には宮殿の中に幾つかの部屋をとって、これを賓客の宿泊用にしております。特にオランダのアムステルダム王宮、ベルギーのブラッセル王宮は、随員用、サーバントの部屋も含めて相当に完備しているものでございます。
次に、宮殿建築の概要について申し上げます。今回調査しました各国の宮殿中、その延べ面積の最も大きいものはイギリスのバッキンガム宮殿でございまして、約一万三千百坪でございまして 一番小さいと思われましたものはノルウエーのオスロー王宮で、延べ約四千五百坪でございます。このほかかつての王宮という中に、ベルサイユ宮やルーブル宮のように、約四万坪に及ぶものもございます。また、最近イタリア人の建築家によってその設計を完了したサウジアラビアの宮殿は長さが七百メートルにも及び、工費百五十億円ということでございます。各国の宮殿は、二階建または三階建の石造建築が多くて、しかも、主要な部屋は一つの階にまとまっているものが多いようでございます。建築の年次は二百年とか三百年ぐらい前のものが多くて、比較的新しいデンマークのクリスシャンボルグでも約五十年前のものでありますし、ノルウエーのオスロー王宮も約百年前のものでございます。いずれも当時のその国の建築文化の粋を代表しているものと考えられます。大きな宮殿では、その室数は数百に達するものもありますが、宮殿行事に頻繁に用いられる部屋は十二、三室程度で、それを巧みに各種の目的に利用しているようでございます。主要な部屋といたしましては、控室、応接塗、儀式室、食堂、舞踏室、教会、図書室、ホール等でございます。建築様式といたしましては、ヨーロッパでは、近世はイタリアとかフランスの影響が強く、ルネッサンス式、ネオクラシック式等の各種のものがありますけれども、宮殿建築様式としての格別のものはなく、その都市に数多く見られる建築様式の一つが宮殿建築でありまして、よく環境に調和していると思います。宮殿の室内は、おおむね赤坂離宮の室内に見られるものと格別の差異はございませんが、その国の建築材料がその国の建築家によって巧みに利用されて、全体としては、深い伝統の中に豪華な宮殿を作っていると言えます。たとえばイタリアではすばらしい大理石が豊富に利用され、参観者をして驚嘆せしめております。フランスではゴブラン織や、ルイ十四世、ルイ十五世様式の室内装飾、家具がその美しさを競っております。われわれは各国で宮殿について、あるいは家具について、あるいは置物について、その伝統や歴史の誇らしげな説明を受けたことは一度や二度ではございませんでした。しかし、戦後どの宮殿も相当の改修工事を行い、近代化をはかっていることが目につきました。あるいは冷暖房設備を設けたり、あるいは厨房を合理化したり、あるいは賓客の宿泊設備を新設したり、更新したりしておりました。ワシントンのホワイトハウスは新築費にもまさると思われる約二十億円の費用を使って設備を更新し、しかも古い様式を踏襲して大改修工事を戦後に行いました。またベルサイユ宮殿では、最近数年間にわたりまして毎年約十億円の費用を用いて修理工事を行なっております。自動車の駐車場や車回しに各国とも苦慮していることは、宮殿建築も一般建築と同様でございます。駐車面積が狭かったり、または道路や玄関の不備のためにレセプションの運営が非常に困難だということの説明を各地で受けました。この点は今後十分研究すべきことであると思われます。
最後に、短期間の調査旅行でありましたために、十分な調査ができたとは申されませんけれども、欧州各国の宮殿の使用状況、建築様式、構造、室内意匠、設備等の大要を把握し得たものと考えます。この資料を参考にいたしまして、宮殿調査を続け、本年度末までに一応の調査を完了いたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/7
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008・前田久吉
○委員長(前田久吉君) 何か御質問ございませんか。
ちょっと速記とめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/8
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009・前田久吉
○委員長(前田久吉君) 速記つけて。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/9
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010・栗山良夫
○栗山良夫君 質問ではありませんが、いずれ直接法案審議のときにお尋ねしたいと思っておりますので、あらかじめ関係先でわかるだけ、あるいは調べることはできるだけ調べておいていただきたいと思うことがありますので申し上げておきます。
それはいずれ日本におきましても宮殿を造営しなければならぬという空気にあるようでありますから、従って外国旅行をして各国の宮殿を調査してこられたのだと思われます。これは直接の目的があっておいでになったと思うのです。そこで日本の皇居を造営する場合の考え方というものを一、二伺いたいと思います。
まず一つは、今度皇太子のお住いを造営するという法案が出ておりますが、ただいまの概況報告を聞きますと、本年度末までに調査を完了して具体的な日本のものをこさえるのだ、立案に当るのだ、こういうことでありますが、私としては総合された皇居なり、あるいは皇室の実際の日常生活をなさる所まで含めまして、そういう総合されたプランというものが一応完成するまで、皇太子のお住いの建築物というものは見合すことができないのかどうかということが一つ、どうして急がなければならぬか、また急いでやった場合でも、あとでおそらくできるであろう総合的な計画とちぐはぐになるおそれはないだろうかということについて、よくお聞きをしたいと思います。
それからもう一つは、今述べた御説明の中で大体わかりましたが、欧米の宮殿というものは古い、絶対王政の時代の非常に豪華な建築であったことは想像にかたくありません。私もここに書かれましたうちの相当な部分を見ておりますからわかりますが、ああいう宮殿というものを近代社会において皇居として再現することがいいか悪いかということについては、いろんな御議論があろうと思います。従って先ほどりっぱで、しかも日本的な皇居を作りたいという御説明がありましたが、そのことは大へん重要なことだと思います。それで日本でこういうものを造営する場合の基本的な目標と申しますか、構想と申しますか、そういうものをどの点におくか、たとえば大きさの問題であるとか、皇室と国民のつながりをもっと親密にしていくようなことをどういうふうに考えるか、あるいは皇室の私生活と公けの生活との限界をどういう工合にもっていくか、そういったようなことについていろいろ御質問をいたしたいと思いますので、あらかじめお答えいただけるように一つ御準備をしておいていただきたい、こう思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/10
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011・瓜生順良
○説明員(瓜生順良君) 今ほどのお尋ねにお答えしたいと思いますが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/11
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012・前田久吉
○委員長(前田久吉君) 後日にお願いいたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/12
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013・山本米治
○山本米治君 やはり資料関係で。この前、私がお願いした外貨準備高推移表をもらったのですが、この資料では満足しない。あまり親切でないように思う。第一にこれには三十一年一月が五億二千二百万ドル、それからずっと推移が書いてありますが、最近の新聞等を見ても五月の残高は十億ドルといっておりますが、これには五月は七億二百万ドルと書いてある。一億七千七百万ドルのインドネシアに対する債権を帳消ししようというのが今度の法案の趣旨なんです。外国為替資金をそれだけ減らそうということだけれども、要は今までのインドネシアに対する債権——外貨をキャンセルすることですね。その推移を見たいと思っているのに、その推移が全然わからない。いつ一億七千七百万ドルを日本の外貨ポジションからキャンセルするか、そういうことが全然わからない。初めから抜いた数字だろうと思う。その推移が見たかったのに、初めから抜いた数字があるし、最近の新聞等を見ると残高が十億をこしたといっておる。同じく外貨準備といっても、この中にはドルもあり、ポンドもあり、その他の通貨もある。またそれの保有関係等いろいろあると思う。政府の持っておる分、日銀の持っておる分、あるいは市中銀行に預けておる分等いろいろあると思うが、この資料ではどうも満足しないから、そういう関係をこの法案と関連して、もう少し丁寧なものを出していただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/13
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014・佐野廣
○政府委員(佐野廣君) これの関係者が参っておらぬようでありますから、山本委員の御要求の御趣旨に合うようなものを各部局に命じて後日提出いたさせます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/14
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015・平林剛
○平林剛君 ただいまの資料のことで、私もお願いをいたしたいと思います。それはインドネシアの焦げつきが結局一億七千六百九十一万ドル、これになるまでの経過ですね。当初昭和二十七年四月現在では六千万ドルだけしがなかったのに、その後、一年を経ることに、七千二百万ドル、あるいは一億六千二百万ドル、一億七千七百万ドル。そして結論をつけるときには、一億七千六百九十一万ドルと経過をしてきたわけであります。しかし、現在まで、いろいろ会議録その他で承知いたしたところによりますと、その結論だけしか出ていないのです。この結論は、結局、わが国からの輸出と先方の国からの輸入の差がただいま列記した数字になったわけであります。従って、各年度別に、わが国から輸出したものが、品目別ではどういうものがあって、そしてそれを取り扱った商社の名前は、大きなところでけっこうでありますが、どういうところがあるか。輸入はどういう品物が入って、結論としてこうなったかということが、歴年、われわれが見てもわかるように資料を作ってもらいたい。そうなると、結局、その数字から、わが国が一体どういうものを輸出して、どういう会社がそれをおもに担当しておったか。輸入は一体どんなものが入っていたかということがよくわかるわけであります。当初六千万ドルが一億七千六百九十一万ドルになったまでには、どういう事情があったかということがわかると思います。これを一つそろえていただきたい。
それからもう一つは、本日提出をされた資料で、五月末のオープン勘定国別残高が明らかにされておりますが、私は法律案に関係をして、現在の焦げつき債権の実情を資料として出していただきたいのであります。私、古い資料しか調べてありませんので、三月一日現在で、インドネシアは一億七千六百九十一万ドルでありましたが、アルゼンチンに五千七十万ドル、韓国に四千七百万ドル、台湾に二千三百五十七万ドル、エジプトに一千百万ドル、計三億九百十八万ドルの焦げつき債権があったという資料だけを承知しておるのであります。きょうのこのオープン勘定国別残高を見ますというと、ことごとくが焦げつきというわけではないにいたしましても、何か韓国のごとき、また台湾のごときそれぞれ残高がふえておるわけでありますね。こういうところから見て少し疑問を感じますので、一番新しい現状において焦げつきと思われる債権が一体どの程度あるのか。これを一つ資料として提出をしてもらいたい。
できれば、どうせ質問をして、明らかにするつもりでありますけれども、インドネシアの焦げつき債権の経緯にかんがみ、政府がこれらの焦げつき債権について、これを解消するような努力、または今後の解決方式について、それぞれに考えられていることがあったならば、それも文字で、一つ列記しておいてもらうとけっこうであります。同時に、カンボジア、ラオス、あるいは最近、経済協力の名のもとに後進国に対して円借款の供与を行う、あるいは今後行うという構想がございますが、これも一つ施策を誤まるというと、焦げつき債権になるおそれは十分あるわけであります。そこで、現在、政府が経済協力の名のもとに後進国諸国に対して行おうとしているあるいは行なっているものを列記して、数字で、一つ示していただきたい。
大体、私は、以上総括的に申し上げましたが、三つほどの資料をまとめていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/15
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016・前田久吉
○委員長(前田久吉君) 資料、よろしゅうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/16
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017・佐野廣
○政府委員(佐野廣君) はい。承知いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/17
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018・野溝勝
○野溝勝君 この際、国有財産処分に関する件について、特に相馬ケ原の処分問題について、管財局長にお伺いしたいと思います。
群馬県相馬ケ原演習場は世界的に有名な軍事基地でございます。御承知の通りジラード事件以来有名な基地となったのです。あの土地が今回日本に返還になったのでございますが、その後の処理につきまして、いかようにお考え、かつ構想を練られておりますか、一つこの際お承わりいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/18
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019・賀屋正雄
○政府委員(賀屋正雄君) お話しの通り相馬ケ原演習場はかねてから日米行政協定に基きまして、在日米軍に提供しておりましたが、去る六月九日に正式に返還になって参りました。この本施設の返還後の処理につきましては、ただいま関係部局におきまして協議中でございますが、まず防衛庁からは、この施設を特車部隊の基本射撃等部隊訓練、それから普通科部隊の中追撃砲の射撃と部隊訓練、これの演習場として使用したいという申し出が出ております。しかし一方地元の農民の方々あるいは関係町村からは本演習場の一部が非常に農耕に適しておるという意味におきまして、何とか農地に解放してほしいという、きわめて真剣な御要望も私どもの方に参っておるのでございます。そこで私どもといたしては、農林省の方面とも十分協議をいたしまして、防衛庁の演習場といたしまして最小限度どの程度のものが必要であるか、それから農民の方々の農地としてどの程度の広さを解放すべきであるかというこの両者間の使用目的との間に調整をはかりまして、さらに最終的には御承知のように国有財産地方審議会が関東財務局にございますが、これに正式に付議いたしまして、この結論を待って処理をいたしたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/19
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020・野溝勝
○野溝勝君 管財局長さんの今の御説明は非常に慎重を期せられておるようでございますが、すでにお耳にも入っておると思うのですが、地元の農民は六月十五日農民大会を開きまして、宣言並びに要請書をもってそれぞれの関係当局に要請してあるはずでございます。この点は御承知でございますか。たとえば直接本庁の方に申入れがなくても、前橋に管財局の支局があるわけですね、そこへ要請したと私は聞いておりますが、そのことをお聞きになっておりますか、いかがでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/20
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021・賀屋正雄
○政府委員(賀屋正雄君) 承わっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/21
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022・野溝勝
○野溝勝君 承わっておるというのは、すでにその内容も御承知だと思いますが、そのときの農民は六百六戸が署名をして、それが相馬ケ原払い下げ推進協議会の名において要請していることも御承知だと思いますが、いかがでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/22
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023・賀屋正雄
○政府委員(賀屋正雄君) 承知いたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/23
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024・野溝勝
○野溝勝君 御承知の通りだとするならば、六百六戸というのは農村といたしましてはほとんど一村を形成する戸数にも匹敵するようなものなんです。小さい村の戸数に匹敵する。いかに地元の農民が農業経営にあるいはその他零細農家として生きんがために右演習場の払い下げを要求しているかということが、その点からもわかると思うのでございますが、そこでかような要請はただ六月十五日の農民大会の結果要請したということだけでなくて、数回にわたって要請をしておるのでございます。そのこともたぶんお耳に入っておると思うのでございます。しかし今日に至るも、まだその処理については農林省とこれから相談してみようというようなことでは、あまりにも農民にこたえる熱意というものが欠けておると思うのでございます。今日まで四、五回のこの要請に対して、なぜ当局は早くこれに対する決定なりあるいは実態調査なりあるいは実施なりをもう少し早く処置して、これにこたえる用意をしなかったかどうかということに対して、疑問を持つものでございますが、賀屋局長さんにはいかようにお考えになっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/24
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025・賀屋正雄
○政府委員(賀屋正雄君) 本施設につきましては、返還が近いという情報もございましたので、事務的には実地を見、現場を歩きまして状況を確認するというような調査をし、かつまた農民の方々の御意向もいろいろ承わっておったのでございますが、正式にこの処分ということになりますと、なかなか簡単に参りませんので、農林省の正式な見解というものもいろいろ伺っておったのでございまして、農林省から正式に何町歩割愛してほしいと、所管がえを受けたい——農地として解放するための所管がえを受けたいという書類が参りましたのも、実は六月二十日付というようなことでございまして、できれば返還を受けまして即日その処分が決定するにこしたことはございませんが、なかなかそうもいかない事情もございますので、今日に至っておるわけでございますが、今後できるだけすみやかに話し合いをいたしまして処分を決定いたしたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/25
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026・野溝勝
○野溝勝君 政務次官佐野さんもいらっしゃるから、この際、特にお聞きとりを願いたいのですが、該演習場は昨年の一月三十日、未明、暁を破って御承知のごとく日本の農婦が射殺されたという汚辱の日でございます。そのような場所でございます。地元の農民はあげて平和のために戦い抜く決意を持っております。そうして早く演習場を解放してもらって、かようなおそろしい再軍備の施設である演習場として使われるようなことには反対という強い決意を持っておるのでございます。その当初私どもも政府当局に強く要請いたしまして、早くその演習地の返還を強く迫ったのでございます。幸い返還されたことでございますが、その結果その処理をもし誤まったならば、地元民の期待を裏切り、平和を乱すような遺憾なことが、またさようなことを裏づけにするような、再軍備のために利用されるような土地になるということになれば、これまでに払った尊い犠牲に反した、これは重大問題だと思う。そういう点を十分一つ御理解を願うということが一つ。
それから第二点といたしましては、今管財局長さんからもお話がありましたごとく、単に農民がやっていけないから農地を返すということではないのでありまして、すでにこの演習場につきましては、農民の既得権と申しましょうか、農民の一つの耕作権、ざっくばらんに申しますならば、宮内省の土地であった当時からほとんどこの地は耕作地に借りておった、いわば御料地であったときから、二百十万坪はすでに借りておったのです。いわばまあ永小作権みたいなものを持っておったのです。そういう場所でございまして、その後変遷がございまして、戦後アメリカの演習地にこれが使用されることになったのですが、自分の私有地を演習場に取られた農民には、もちろん元農地を返えすことは当然でございますが、御料地であっても永小作権としての農民が耕地にしておった場所を、農民の私有地でないからといって、これを取り上げてしまうというようなことについては、返還したこの際、耕作の権利を守らざるを得ませんし、一応さようなものは前の耕作者に返還すべきことが正しいのです。ちょっと場所は忘れましたが、大分県の元国有地でありまして、それを演習場に使っておった場所が解放された際に、元の耕作していた農民にもそれを返還ないし解放したのであります。私はこれが正しいと思う。今度のこの演習場相馬ケ原などは、それ以上、まことに平和を乱すような事件が起った場所なんでございますから、政府当局、特に管財局、すなわち大蔵当局は、この処理に当って慎重を期さなければならぬということと、もっと具体的にいうならば、耕作農民の私有地はもちろんでございますが、御料地であろうと、耕作しておった農民に対して、これをすぐ即時返還ないし解放してもらいたい、かように思っておるのであります。当局が急いで処理をするというも、急いで処理をするという考え方の中にも、自衛隊に処理するという考え方も一つあるし、農民に解放しようという考え方も一つだし、一体どちらに即時に処理しようと考えておるのか。私の気持、見解にこたえようとする、処理するという方針に考えておるのか、どっちですか、はっきりしてもらいたい。それによってまた質問を続行しなければならぬ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/26
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027・賀屋正雄
○政府委員(賀屋正雄君) 最初に申し上げましたように、本施設につきましては、防衛庁からも演習目的に使いたいという申し出がございまして、まあ自衛隊の存続を認めます以上、必要最小限度の演習場を確保するということも、これまた国家的な要請でもございます。しかしながら、お話のような経緯もございますので、農民の方々にもできるだけの土地を解放するという考えでございまして、両者の使用目的を調整して処理したい、こういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/27
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028・野溝勝
○野溝勝君 私の言うのは、調整をすることを主眼として意見を述べておるのじゃないのですよ。相馬ケ原演習場という日本の恥辱の場所を、依然としてさような屈辱記念の日あるいは場所を想起させるような印象を与えるような機関にそれを残しておくということに反対なんです。ざっくばらんに言うならば、さような歴史的な場所に対して自衛隊を、再軍備というてはあなた方から見るというと気にくわぬかもしれぬが、われわれから言うとさように考えておるのですよ。ですからさような恥辱の記念地を、アメリカ演習場を、またそのまま引き継いでいくというような考え方は、この際やめた方が平和を守らんとする気持にこたえるにはいいのじゃないか。それでもっと産業の生産的な人々にこれを処理することが正しいのではないか、こういう考え方なんです。ですから、もし管財局長は、そういう両方からの話もあるが、平和を守ることに賛成でございますから、この方面に努力しますという御回答がございまするならば、農地と言わなんでも、私は大体見当がつきますから、この程度に質問を打ち切ろうと思いますが、御所見を承わりたい。なおしかし再軍備も国の要請だからやりたいというのであれば、平和を乱してもいいということにも理解できるので、それでまたあなたの気持はわかるから、それでもよろしい。さもなければ質問を続行しますよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/28
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029・賀屋正雄
○政府委員(賀屋正雄君) 野溝委員のお気持はわからぬわけでは決してございませんが、自衛隊を置きますことが戦争をやるということに直接結びつくかどうか別といたしまして、この訓練場としての必要性というものも、私どもは否定できないと考えておりまして、地元民のできるだけ御納得を得まして、両方に使っていただくという考え方でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/29
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030・野溝勝
○野溝勝君 大体わかりました。鉄砲を撃つということに対しては、好意を寄せないというふうな意味にも聞きとれたのでございますが、自衛隊も、現在さような制度がある以上は、あるいは当局としては断固これを反対ということもできないでしょう、当局としては。しかし、その動きですね、性質、そういう点から十分勘案していただきたいと思うのです。それから今地元の動きは、管財局長御承知のごとく、最初のうちは自衛隊も一部置いていいじゃないかという意向でした。最初のうちはそういう意見もありましたが、最後は、検討の結果は、全会一致で演習場は農地へということにきまったのです。これは別に社会党、自由党という問題じゃないですよ。先日、六月十五日に農民大会を開いたのは、これは農民ですが、自由党系も社会党系もみなおりましたから、今言うことは決して一党一派から言うのじゃないのです。そういう点については、保守党の代議士も祝電を打ったり、来たりしているのですからね。管財局長のお父さんは自由党だからという目で見ているのではありませんが、さように受けとられておる点もあるから、より一そうこの際は公平な処置を、大会の決議にこたえる処置をとるなら、行政は全く正しいということになる。そういう点を十分勘案され善処されんことを望みまして、しばらくこの問題につきましては管財局の動きを見てからにしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/30
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031・賀屋正雄
○政府委員(賀屋正雄君) 本件の処理につきましては、関東財務局が決定をいたしまして、その決定をいたします際に、審議会に諮るわけでございます。最終的には、大蔵大臣の承認が必要になって参ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/31
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032・野溝勝
○野溝勝君 ですから、本質問に対しましては、いずれまた後刻、国有財産の問題につきまして、先ほど同僚委員も皇室に対する質問を留保しておりますから、その際に、またあらためて質問をすることにいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/32
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033・前田久吉
○委員長(前田久吉君) 他の御発言もなければ、残余の質疑は後日に譲ります。
速記をとめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/33
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034・前田久吉
○委員長(前田久吉君) 速記をつけて下さい。
次回は、二十七日午前十時から、なお、二十六日は、都合によって午後一時から開会することにいたします。
なお本日は、これより皇居及び大宮御所の施設の視察をいたします。玄関からバスが出ます。
これにて散会いたします。
午前十一時四十七分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102914629X00319580624/34
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