1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十四年四月三十日(木曜日)
午前十一時四十七分開議
出席委員
委員長 松浦周太郎君
理事 大野 市郎君 理事 吉川 久衛君
理事 丹羽 兵助君 理事 本名 武君
理事 石田 宥全君
秋山 利恭君 五十嵐吉藏君
今井 耕君 加藤常太郎君
佐藤洋之助君 笹山茂太郎君
田口長治郎君 高石幸三郎君
綱島 正興君 永田 亮一君
保岡 武久君 神田 大作君
實川 清之君 中澤 茂一君
出席政府委員
農林政務次官 石坂 繁君
農林政務次官
(農林経済局
長) 須賀 賢二君
農林事務官
(畜産局長) 安田善一郎君
水産庁長官 奧原日出男君
委員外の出席者
農林事務官
(農林経済局肥
料課長) 山路 修君
通商産業事務官
(軽工業局化学
肥料部長) 村田 豊三君
日本国有鉄道副
総理 小倉 俊夫君
日本国有鉄道常
務理事 石井 昭正君
日本国有鉄道参
与
(営業局長) 磯崎 叡君
専 門 員 岩隈 博君
―――――――――――――
三月三十一日
委員廣瀬勝邦君辞任につき、その補欠として松
浦定義君が議長の指名で委員に選任された。
四月六日
委員保岡武久君辞任につき、その補欠として竹
山祐太郎君が議長の指名で委員に選任された。
同日
委員竹山祐太郎君辞任につき、その補欠として
保岡武久君が議長の指名で委員に選任された。
同月七日
委員綱島正興君辞任につき、その補欠として田
中龍夫君が議長の指名で委員に選任された。
同日
委員田中龍夫君辞任につき、その補欠として綱
島正興君が議長の指名で委員に選任された。
―――――――――――――
四月三日
養鶏振興法案(内閣提出第一八五号)
同月一日
開拓者救済措置に関する請願(鈴木善幸君紹
介)(第三一九五号)
国営農地事業に従事する農林省職員給与の地元
負担解消に関する請願(鈴木一君紹介)(第三
二〇九号)
水産物小売業者育成に関する請願(植木庚子郎
君紹介)(第三二七〇号)
同(臼井莊一君紹介)(第三二七一号)
同(宇都宮徳馬君紹介)(第三二七二号)
同(大野市郎君紹介)(第三二七三号)
同(小川半次君紹介)(第三二七四号)
同外九件(押谷富三君外一名紹介)(第三二七
五号)
同(鹿野彦吉君紹介)(第三二七六号)
同(菅家喜六君紹介)(第三二七七号)
同(黒金泰美君紹介)(第三二七八号)
同(小泉純也君紹介)(第三二七九号)
同(辻寛一君紹介)(第三二八〇号)
同(松澤雄藏君紹介)(第三二八一号)
松山港を植物防疫法第六条第二項の港に指定等
に関する請願(關谷勝利君紹介)(第三二八二
号)
甘しよでん粉の即時政府買入れに関する請願(
保岡武久君紹介)(第三二八三号)
同月六日
水産業改良普及事業の整備拡充に関する請願(
鈴木善幸君紹介)(第三二九六号)
漁業共済制度の助成に関する請願(鈴木善幸君
紹介)(第三二九七号)
新農山漁村建設総合対策による事業費の国庫補
助増額に関する請願(鈴木善幸君紹介)(第三
二九八号)
漁業協同組合の育成強化に関する請願(鈴木善
幸君紹介)(第三二九九号)
水産業協同組合法の一部改正に関する請願(鈴
木善幸君紹介)(第三三〇〇号)
水産物価格安定策に関する請願(鈴木善幸君紹
介)(第三三〇一号)
漁業共済規程の一部改正に関する請願(鈴木善
幸君紹介)(第三三〇二号)
同月九日
水産物小売業者育成に関する請願(水谷長三郎
君紹介)(第三三七二号)
国営農地事業に従事する農林省職員給与の地元
負担解消に関する請願(石山權作君紹介)(第
三三九〇号)
日ソ漁業交渉の早期妥結に関する請願(本名武
君紹介)(第三四〇一号)
名神高速道路建設に伴う土地改良の助成等に関
する請願(江崎真澄君紹介)(第三四一五号)
甘しよでん粉の即時政府買入れに関する請願(
池田清志君紹介)(第三四二二号)
繭及び生糸の価格安定等に関する請願(大久保
武雄君紹介)(第三四三四号)
同月二十三日
漁業金融機関の拡充強化等に関する請願(鈴木
善幸君紹介)(第三四五七号)
漁場埋立補償に関する基本法制定の請願(鈴木
善幸君紹介)(第三四五八号)
水産業改良助長法の制定に関する請願(鈴木善
幸君紹介)(第三四五九号)
水産物価格安定法の制定に関する請願(鈴木善
幸君紹介)(第三四六〇号)
オホーツク海漁場の全面的解放に関する請願(
鈴木善幸君紹介)(第三四六一号)
農地買収の調査に関する請願(荒舩清十郎君紹
介)(第三四六四号)
水産物小売業者育成に関する請願(愛知揆一君
紹介)(第三四七三号)
同(山口六郎次君紹介)(第三五二五号)
同外二件(鍛冶良作君紹介)(第三五二六号)
同(正力松太郎君紹介)(第三五二七号)
同外一件(内藤隆君紹介)(第三五二八号)
同(鹿野彦吉君紹介)(第三五二九号)
同(川崎末五郎君紹介)(第三五三〇号)
同(菅家喜六君紹介)(第三五三一号)
同(辻寛一君紹介)(第三五三二号)
同(松澤雄藏君紹介)(第三五三三号)
木炭の最低価格維持制度の確立に関する請願(
羽田武嗣郎君紹介)(第三四七四号)
同(中澤茂一君紹介)(第三五一五号)
同(松平忠久君紹介)(第三五一六号)
甘しよでん粉の即時政府買入れに関する請願(小牧次生君紹介)(第三五一四号)
同月二十八日
国有林野払下げに関する請願(上林山榮吉君紹
介)(第三五五一号)
同(池田清志君紹介)(第三五八一号)
造林事業費増額に関する請願(上林山榮吉君紹
介)(第三五五二号)
同(池田清志君紹介)(第三五八二号)
木炭の最低価格維持制度の確立に関する請願(
小沢貞孝君紹介)(第三五七九号)
水産物小売業者育成に関する請願(柳田秀一君
紹介)(第三五八〇号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
四月九日
鹿児島県内配給精米価格引下げに関する陳情書
(第五八七号)
同
(第五八八号)
同
(第五八九号)
同
(第五九〇号)
同
(第五九一号)
同
(第五九二号)
同
(第五九三号)
同
(第五九四号)
同
(第五九五号)
同
(第五九六号)
同(
第五九七号)
同(第五九八号)
水源林造成事業の存続に関する陳情書
(第六三二号)
農業共済制度の改正に関する陳情書
(第六三三号)
農林漁業振興対策確立に関する陳情書
(第六三四
号)
水産業改良助長法及び漁業協同組合整備特別措
置法の成立促進に関する陳情書
(第六三五号)
海岸砂地地帯の農業振興に関する陳情書
(第六八三号)
日ソ漁業交渉の早期妥結に関する陳情書
(第六八六号)
養蚕業振興対策に関する陳情書
(第六八七号)
桑園転換土地改良事業費国庫補助増額等に関す
る陳情書(
第六八八号)
蚕業振興法制定に関する陳情書
(第六八九号)
甘しよでん粉価格安定対策等に関する陳情書
(第六九〇号)
国営馬鈴しよ原種農場設置に関する陳情書
(第六九一号)
同月二十八日
サケ、マス漁業の漁獲量確保等に関する陳情書
(第七四四号)
漁業用無線機換装費国庫補助に関する陳情書
(第七四六号)
漁港整備事業に対する地方債認可等に関する陳
情書
(第七四七号)
大漁港の特別重要漁港指定等に関する陳情書
(第七四八号)
狩猟法の一部改正に関する陳情書
(第七四九号)
繭糸価格安定に関する陳情書
(第七五〇号)
串間市官有土地森林原野の払下げに関する陳情
書
(第七五一号)
桑園の凍霜害対策等に関する陳情書
(第七七〇号)
新潟県に農林漁業金融公庫支店設置に関する陳情
書(第七八〇号)
は本委員会に参考送付された。
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本日の会議に付した案件
閉会中審査に関する件
養鶏振興法案(内閣提出第一八五号)
農林水産業の振興に関する件(国鉄貨物運賃改
訂問題、沿岸漁業問題及び肥料問題)
請 願
一 地方卸売市場法制定に関する請願(井岡大
治君紹介)(第一三四号)
二 同(大矢省三君紹介)(第一三五号)
三 同外一件(片山哲君紹介)(第一三六号)
四 同(柏正男君紹介)(第一三七号)
五 同(川村継義君紹介)(第一三八号)
六 同(久保田鶴松君紹介)(第一三九号)
七 同(小松信太郎君紹介)(第一四〇号)
八 同(坂本泰良君紹介)(第一四一号)
九 同(島口重次郎君紹介)(第一四二号)
一〇 同(堂森芳夫君紹介)(第一四三号)
一一 同(平岡忠次郎君紹介)(第一四四号)
一二 同(森島守人君紹介)(第一四五号)
一三 同(柳田秀一君紹介)(第一四六号)
一四 同(荒舩清十郎君紹介)(第二一六号)
一五 同(池田正之輔君紹介)(第二一七号)
一六 同(岩本信行君紹介)(第二一八号)
一七 同(大倉三郎君紹介)(第二一九号)
一八 同(押谷富三君紹介)(第二二〇号)
一九 同(小泉純也君紹介)(第二二一号)
二〇 同(小金義照君紹介)(第二二二号)
二一 同(小坂善太郎君紹介)(第二二三号)
二二 同外六件(小西寅松君紹介)(第二二四
号)
二三 同(纐纈彌三君紹介)(第二二五号)
二四 同(高石幸三郎君紹介)(第二二六号)
二五 同外二件(高見三郎君紹介)(第二二七
号)
二六 同(竹内俊吉君紹介)(第二二八号)
二七 同(渡海元三郎君紹介)(第二二九号)
二八 同(夏堀源三郎君紹介)(第二三〇号)
二九 同(中村幸八君紹介)(第二三一号)
三〇 同(永田亮一君紹介)(第二三二号)
三一 同外二件(西村直己君紹介)(第二三三
号)
三二 同(野澤清人君紹介)(第二三四号)
三三 同(原田憲君紹介)(第二三五号)
三四 同(羽田武嗣郎君紹介)(第二三六号)
三五 同(橋本正之君紹介)(第二三七号)
三六 同外二件(古川丈吉君紹介)(第二三八
号)三七 同(福永健司君紹介)(第二三九号)
三八 同(前尾繁三郎君紹介)(第二四〇号)
三九 同(松永東君紹介)(第二四一号)
四〇 同(吉田茂君紹介)(第二四二号)
四一 同(山口喜久一郎君紹介)(第二四三号)
四二 同(山口六郎次君紹介)(第二四四号)
四三 同外一件(山田彌一君紹介)(第二四五
号)
四四 農林漁業基本法制定促進に関する請願(助
川良平君紹介)(第一四七号)
四五 繭価安定機関設置反対に関する請願(福田
篤泰君紹介)(第一四八号)
四大 同(小川平二君紹介)(第二一二号)
四七 同(南好雄君紹介)(第二一三号)
四八 同(長谷川四郎君紹介)(第二一四号)
四九 糀屋新田ダム建設反対に関する請願(渡海
元三郎君紹介)(第一六四号)
五〇 井田川沿岸かんがい用水確保に関する請願
(内藤隆君紹介)(第二一五号)
五一 地方卸売市場法制定に関する請願(大森玉
木君外一名紹介)(第二六一号)
五二 早場米制度の改正に関する請願(石山權作
君紹介)(第二九六号)
五三 繭価安定機関設置反対に関する請願(山下
榮二君紹介)(第三六九号)
五四 同(堀昌雄君紹介)(第三七〇号)
五五 同(富田健治君紹介)(第三七一号)
五六 同(田中武夫君紹介)(第四三五号)
五七 同(福田篤泰君紹介)(第四三六号)
五八 同(金丸信君紹介)(第四八八号)
五九 同(小坂善太郎君紹介)(第四八九号)
六〇 同外一件(中曽根康弘君紹介)(第四九○
号)
六一 昭和三十四年度農林予算増額等に関する請
願(石山權作君紹介)(第三七二号)
六二 八郎潟干拓事業施行に伴うつくだ煮製造販
売業者補償に関する請願(石山權作君紹
介)(第三七三号)
六三 八郎潟干拓事業予算に関する請願(石山權
作君紹介)(第三七四号)
六四 家畜共済掛金率改訂等に関する請願(池田
清志君紹介)(第四三三号)
六五 木炭生産安定の法的措置に関する請願(池
田清志君紹介)(第四三四号)
六六 宮城県営中津山村外二町二箇村用排水改良
事業促進に関する請願(長谷川峻君紹介)
(第四六〇号)
六七 整理転換によるいるか漁業者の生活保障に
関する請願(鈴木善幸君紹介)(第四八七
号)
六八 繭価安定機関設置反対に関する請願(田中
伊三次君紹介)(第五六八号)
六九 同(渡海元三郎君紹介)(第六四八号)
七〇 同外一件(藤枝泉介君紹介)(第六四九
号)
七一 林業政策強化に関する請願(長谷川峻君紹
介)(第五六九号)
七二 同(保科善四郎君紹介)(第五七〇号)
七三 林道網の整備拡充に関する請願(保科善四
郎君紹介)(第五七一号)
七四 蚕糸業の振興安定に関する請願(保科善四
郎君紹介)(第五七二号)
七五 木炭の価格安定対策確立等に関する請願(
保科善四郎君紹介)(第五七三号)
七六 漁港整備費増額等に関する請願(片島港君
紹介)(第五七四号)
七七 救農土木事業の実施促進に関する請願(片
島港君紹介)(第五七五号)
七八 干拓事業促進に関する請願(保科善四郎君
紹介)(第七一〇号)
七九 夏秋蚕繭の処理に関する請願(長谷川峻君
紹介)(第七五二号)
八〇 薬莱山ろくを特定農地開発事業地域に指定
に関する請願(長谷川峻君紹介)(第七五
三号)
八一 国有林の開放に関する請願(長谷川峻君紹
介)(第七五四号)
八二 大豆価格の安定に関する請願(長谷川峻君
紹介)(第七五五号)
八三 木炭の価格安定に関する請願(長谷川峻君
紹介)(第七五六号)
八四 荒川沿岸用排水改良事業の機械費増額に関
する請願(長谷川峻君紹介)(第七五七
号)
八五 菅の沢ため池買収に関する請願(柳谷清三
郎君紹介)(第七五八号)
八六 同(石田博英君紹介)(第八〇七号)
八七 北海道の治山事業拡充強化に関する請願(
永井勝次郎君紹介)(第七五九号)
八八 繭価安定機関設置反対に関する請願外一件
(藤枝泉介君紹介)(第八〇八号)
八九 同(福井盛太君紹介)(第八〇九号)
九〇 石川県に農林漁業金融公庫支店設置に関す
る請願(坂田英一君紹介)(第八一〇号)
九一 家畜共済掛金国庫負担割合の改善に関する
請願(小平忠君紹介)(第八六九号)
九二 国用製糸業者への原料繭流通措置促進に関
する請願(中澤茂一君紹介)(第八七〇
号)
九三 同(原茂君紹介)(第八七一号)
九四 米穀予約売渡制度の維持強化に関する請願
(相川勝六君紹介)(第九一七号)
九五 大中之湖干拓に伴う造船業者の被害補償に
関する請願(今井耕君紹介)(第九一八
号)
九六 日中漁業民間協定更新に関する請願(小林
絹治君紹介)(第九二〇号)
九七 沿海州公海機船底びき網漁業に関する請願
(小林絹治君紹介)(第九二一号)
九八 福島県営一号林道小桧沢線の二級国道宇都
宮米沢線接続に関する請願(八田貞義君紹
介)(第九二二号)
九九 喜多方小国間林道の全通促進に関する請願
(八田貞義君紹介)(第九二六号)
一〇〇 だ捕漁船第七太栄丸の損害補償に関する
請願(上林山榮吉君紹介)(第九五九号)
一〇一 だ捕漁船第六丸六丸の損害補償に関する
請願(上林山榮吉君紹介)(第九六〇号)
一〇二 だ捕漁船第十二共進丸の損害補償に関す
る請願(上林山榮吉君紹介)(第九六一
号)
一〇三 新潟県の消費者米価丁地復元に関する請
願(田中彰治君紹介)(第九六二号)
一〇四 国用製糸業者への原料繭流通措置促進に
関する請願(小沢貞孝君紹介)(第九九八
号)
一〇五 同(松平忠久君紹介)(第九九九号)
一〇六 同(下平正一君紹介)(第一〇二七号)
一〇七 同(吉川久衛君紹介)(第一〇六五号)
一〇八 農業共済保険関係予算に関する請願(羽
田武嗣郎君紹介)(第一〇二六号)
一〇九 開田事業助成に関する請願(鈴木善幸君
紹介)(第一〇六六号)
一一〇 救難用航空機の増強に関する請願(鈴木
善幸君紹介)(第一〇七一号)
一一一 木炭価格安定対策及び共販体制確立に関
する請願(瀬戸山三男君紹介)(第一一二
七号)
一一二 国用製糸業者への原料繭流
通措置促進に関する請願(小川平二君紹
介)(第一二七一号)
一一三 八千種における農地取上げ反対等に関す
る請願(大西正道君紹介)(第一三三五
号)
一一四 大中之湖干拓に伴う造船業者の被害補償
に関する請願(西村関一君紹介)(第一三
三六号)
一一五 水産物小売業者育成に関する請願(岡良
一君紹介)(第一三八六号)
一一六 国用製糸業者への原料繭流通措置促進に
関する請願(羽田武嗣郎君紹介)(第一四
四〇号)
一一七 水産物小売業育成に関する請願(辻政信
君紹介)(第一四九四号)
一一八 松前大ツクシナイ高台造田開発に関する
請願(椎熊三郎君紹介)(第一六五九号)
一一九 水産物小売業者育成に関する請願(中原
健次君紹介)(第一七四二号)
一二〇 漁業協同組合整備特別措置法制定に関す
る請願(松浦周太郎君紹介)(第一八九五
号)
一二一 水産業改良助長法制定に関する請願(松
浦周太郎君紹介)(第一八九六号)
一二二 水産物小売業者育成に関する請願(亘四
郎君紹介)(第一九六四号)
一二三 同(大平正芳君紹介)(第二〇一五号)
一二四 同外二件(木村武雄君紹介)(第二〇一
六号)
一二五 同(高橋禎一君紹介)(第二〇五一号)
一二六 漁業協同組合整備特別措置法制定に関す
る請願(芳賀貢君紹介)(第二一七七号)
一二七 同(松浦周太郎君紹介)(第二二〇五
号)
一二八 水産業改良助長法制定に関する請願(芳
賀貢君紹介)(第二一七八号)
一二九 開拓者救済に関する請願(鈴木善幸君紹
介)(第二二〇四号)
一三〇 水産物小売業者育成に関する請願(濱地
文平君紹介)(第二三二三号)
一三一 同(山手滿男君紹介)(第二三二四号)
一三二 同外三件(天野公義君紹介)(第二四九
一号)
一三三 同外六件(新井京太君紹介)(第二四九
二号)
一三四 同外二件(濱野清吾君紹介)(第二四九
三号)
一三五 同外一件(濱田幸雄君紹介)(第二五一
〇号)
一二六 同(星島二郎君紹介)(第二五四〇号)
一三七 同(鍛冶良作君紹介)(第二五六一号)
一三八 牛乳学校給食事業の補助単価引下げ反対
に関する請願(羽田武嗣郎君紹介)(第二
三五五号)
一三九 鹿児島県下の配給精米価格引下げに関す
る請願外一件(池田清志君紹介)(第二四
六五号)
一四〇 中央卸売市場足立分場魚類部敷地拡張促
進に関する請願外二件(天野公義君紹介)
(第二四九四号)
一四一 同外五十八件(新井京太君紹介)(第二
四九五号)
一四二 同外二十一件(濱野清吾君紹介)(第二
四九六号)
一四三 農業基本法制定促進に関する請願(助川
良平君紹介)(第二五〇九号)
一四四 農道の国庫補助率引上げに関する請願(
池田清志君紹介)(第二六四八号)
一四五 鹿児島県下の配給精米価格引下げに関す
る請願(池田清志君紹介)(第二六四九
号)
一四六 同外二十八件(池田清志君紹介)(第二
七七三号)
一四七 宮古港を外国産麦類揚港に指定の請願(
山本猛夫君紹介)(第二六五〇号)
一四八 佐世保港外投びよう禁止による漁業損失
補償に関する請願(綱島正興君紹介)(第
二八五四号)
一四九 国有林野払下げに関する請願(池田清志
君紹介)(第二八九二号)
一五〇 解放農地の一部返還に関する請願(小川
平二君紹介)(第二八九三号)
一五一 団体営土地改良事業の補助率引上げ等に
関する請願(櫻内義雄君紹介)(第二八九
四号)
一五二 中央卸売市場足立分場魚類部敷地拡張促
進に関する請願外二十九件(天野公義君紹
介)(第三〇五四号)
一五三 開拓者救済措置に関する請願(鈴木善幸
君紹介)(第三一九五号)
一五四 国営農地事業に従事する農林省職員給与
の地元負担解消に関する請願(鈴木一君紹
介)(第三二〇九号)
一五五 水産物小売業者育成に関する請願(植木
庚子郎君紹介)(第三二七〇号)
一五六 同(臼井莊一君紹介)(第三二七一号)
一五七 同(宇都宮徳馬君紹介)(第三二七二
号)
一五八 同(大野市郎君紹介)(第三二七三号)
一五九 同(小川半次君紹介)(第三二七四号)
一六〇 同外九件(押谷富三君外一名紹介)(第
三二七五号)
一六一 同(鹿野彦吉君紹介)(第三二七六号)
一六二 同(菅家喜六君紹介)(第三二七七号)
一六三 同(黒金泰美君紹介)(第三二七八号)
一六四 同(小泉純也君紹介)(第三二七九号)
一六五 同(辻寛一君紹介)(第三二八〇号)
一六六 同(松澤雄藏君紹介)(第三二八一号)
一六七 松山港を植物防疫法第六条第二項の港に
指定等に関する請願(關谷勝利君紹介)(
第三二八二号)
一六八 甘しよでん粉の即時政府買入れに関する
請願(保岡武久君紹介)(第三二八三号)
一六九 水産業改良普及事業の整備拡充に関する
請願(鈴木善幸君紹介)(第三二九六号)
一七〇 漁業共済制度の助成に関する請願(鈴木
善幸君紹介)(第三二九七号)
一七一 新農山漁村建設総合対策による事業費の
国庫補助増額に関する請願(鈴木善幸君紹
介)(第三二九八号)
一七二 漁業協同組合の育成強化に関する請願(
鈴木善幸君紹介)(第三二九九号)
一七三 水産業協同組合法の一部改正に関する請
願(鈴木善幸君紹介)(第三三〇〇号)
一七四 水産物価格安定策に関する請願(鈴木善
幸君紹介)(第三三〇一号)
一七五 漁業共済規程の一部改正に関する請願(
鈴木善幸君紹介)(第三三〇二号)
一七六 水産物小売業者育成に関する請願(水谷
長三郎君紹介)(第三三七二号)
一七七 国営農地事業に従事する農林省職員給与
の地元負担解消に関する請願(石山權作君
紹介)(第三三九〇号)
一七八 日ソ漁業交渉の早期妥結に関する請願(
本名武君紹介)(第三四〇一号)
一七九 名神高速道路建設に伴う土地改良の助成
等に関する請願(江崎真澄君紹介)(第三
四一五号)
一八〇 甘しよでん粉の即時政府買入れに関する
請願(池田清志君紹介)(第三四二二号)
一八一 繭及び生糸の価格安定等に関する請願(
大久保武雄君紹介)(第三四三四号)
一八二 漁業金融機関の拡充強化等に関する請願
(鈴木善幸君紹介)(第三四五七号)
一八三 漁場埋立補償に関する基本法制定の請願
(鈴木善幸君紹介)(第三四五八号)一八四 水産業改良助長法の制定に関する請願(
鈴木善幸君紹介)(第三四五九号)
一八五 水産物価格安定法の制定に関する請願(
鈴木善幸君紹介)(第三四六〇号)
一八六 オホーツク海漁場の全面的解放に関する
請願(鈴木善幸君紹介)(第三四六一号)
一八七 農地買収の調査に関する請願(荒舩清十
郎君紹介)(第三四六四号)
一八八 水産物小売業者育成に関する請願(愛知
揆一君紹介)(第三四七三号)
一八九 同(山口六郎次君紹介)(第三五二五
号)
一九〇 同外二件(鍛冶良作君紹介)(第三五二
六号)
一九一 同(正力松太郎君紹介)(第三五二七
号)
一九二 同外一件(内藤隆君紹介)(第三五二八
号)
一九三 同(鹿野彦吉君紹介)(第三五二九号)
一九四 同(川崎末五郎君紹介)(第三五三〇
号)
一九五 同(菅家喜六君紹介)(第三五三一号)
一九六 同(辻寛一君紹介)(第三五三二号)
一九七 同(松澤雄藏君紹介)(第三五三三号)
一九八 木炭の最低価格維持制度の確立に関する
請願(羽田武嗣郎君紹介)(第三四七四
号)
一九九 同(中澤茂一君紹介)(第三五一五号)
二〇〇 同(松平忠久君紹介)(第三五一六号)
二〇一 甘しよでん粉の即時政府買入れに関する
請願(小牧次生君紹介)(第三五一四号)
二〇二 国有林野払下げに関する請願(上林山榮
吉君紹介)(第三五五一号)
二〇三 同(池田清志君紹介)(第三五八一号)
二〇四 造林事業費増額に関する請願(上林山榮
吉君紹介)(第三五五二号)
二〇五 同(池田清志君紹介)(第三五八二号)
二〇六 木炭の最低価格維持制度の確立に関する
請願(小沢貞孝君紹介)(第三五七九号)
二〇七 水産物小売業者育成に関する請願(柳田
秀一君紹介)(第三五八〇号)
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001・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 これより会議を開きます。
去る三日付託になりました内閣提出養鶏振興法案を議題とし、審査に入ります。
本案の趣旨について政府の説明を求めます。石坂政務次官。
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002・石坂繁
○石坂政府委員 ただいま議題となりました養鶏振興法案の提案理由を御説明申し上げます。
わが国の養鶏は、今次の戦時及び戦後の諸事情から一時大きい打撃を受けましたが、その後、一般的な食糧事情の緩和と国民経済の成長を背景とし、農業経営及び国民生活の近代化の要請に促されまして、その勢いを回復し、昭和二十八年前後には、産卵鶏の羽数においては戦前の水準に復帰いたしました。さらに、昭和三十三年におきましては、養鶏農家数は全農家戸数の約七割を占める四百二十万戸となり、産卵能力の上昇を伴いつつ、飼養羽数は約五千万羽を数えるに至りました。この結果、鶏卵の生産量は年間約八十億個に達しようとしており、これに鶏肉等を加えた養鶏生産物の粗生産額はほぼ一千億円に近いと推定されるのであります。すなわち、今や養鶏生産物の価額はわが国農畜産物の生産価額の中においては米についで最も上位にあるものの一つとなっておるとともに、その飼養状況は小羽数飼養者か多いのでありますが、またそれだけに地域的にも階層から見ましてもわが国農家の経営中最も普及度の高い畜産部門であります。従って、養鶏の振興はわが国の農家の所得確保と優良な国民栄養の供給に大きな関係を有すること言を待たないところであります。
しかしながら、養鶏及び養鶏生産物の現状について見ますと、種禽の改良確保と養鶏の飼養管理から生産物の生産、流通、消費並びに価格等の各面にわたりまして、今後一そう施策を強化し制度を整備いたしまして、それらの改善に待つところが多い実情にあります。
政府といたしましては、今日まで、試験研究のほか、国立種畜牧場の整備等を行いますとともに、養鶏技術の改良普及や関係共同施設の設置助成に意を用い、さらに飼料の供給の確保と価格の安定及びその品質の改善等につきまして、関係法律の施行及び食糧管理特別会計の運営等によりまして努力を続けておるところであります。
さらに、鶏卵肉等の流通に関しましては、特に最近臨時生鮮食料品卸売市場対策調査会を法律に基きまして設置いたし、その改善の方途につき権威ある方々の御尽力をわずらわし検討をいたしまして、成案の上はその実現を希望いたしております。
さらに、養鶏の発展合理化に意を注ぐこととし、関係諸施策を今後逐次実施したい所存でありますが、まず第一に、その最も基礎的なことに属しまする優良な資質を備える鶏の普及をはかる制度を定めることにより、養鶏の振興に寄与することといたしたいのであります。
以上かこの法律案の基本的な理由でございます。以下この法律案の主要な内容を御説明申し上げます。
第一は、以上申し述べました優良な資質を備える鶏の普及をはかるため、優良品種につき外形上の特徴をもって定める標準鶏の制度を設け、その標準鶏から生まれた種卵及びこれから孵化したひなについて、その生産者は一定の表示を附することかできるものとしたのであります。これによりまして、種鶏業者及び孵化業者が優良な種卵及びひなの生産を一段と積極的に行うようにするとともに、養鶏農家が優良な資質を備える鶏を容易に識別して購入できるようにいたしたいのであります。
あわせまして、この法案の規定に従って右の表示ができる場合のほかは、その表示またはこれとまぎらわしい表示が行わることを禁止しますとともに、種卵の生産者はその飼養する鶏が標準鶏であるかどうか判定しがたい場合には、都道府県知事に申請してその認定を受けることができることとしたのであります。
次に、第一の措置に照合して国及び都道府県が行うべき優良資質を有する鶏の普及のための措置について規定いたしました。
これは、国及び都道府県がその生産にかかる標準鶏及びこれによる種卵を経験、施設その他所定の事項を勘案して適当と認められる種鶏業者に配付し資質のすぐれた鶏を効率的に供給し得るようにしたのであります。
さらに、以上のような制度措置の効果を確保するため、種鶏業者及び孵化業者においても伝染性疾病の発生を予防するためにみずからその事業場の施設に必要な整備をするよう努力すべきものといたしております。
最後に、国及び都道府県は、この法律に基く措置を実施するため種鶏業者及び孵化業者の必要とする設備資金の融通のあっせんその他養鶏振興のため必要な援助に努めることといたしました。
以上がこの法律案の主たる内容でございます。
何とぞ慎重なる御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/2
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003・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 これにて本案の趣旨説明は終了いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/3
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004・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 これより請願の審査に入ります。
今国会において本委員会に付託になりました請願は二百七件であります。
これより請願日程第一より第二〇七を一括して議題といたします。
まず審査の方法についてお諮りいたします。各請願の内容は請願の文書表によりましてすでに御承知の通りでありまして、先ほどの理事会で御検討を願ったところでありますので、この際、各請願について紹介議員よりの説明聴取等は省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/4
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005・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、直ちに採決いたします。
請願日程中、第一より第四四、第五〇、第五一、第六四ないし第六七、第七一ないし第七八、第八〇ないし第八七、第九一、第九四ないし第一〇三、第一〇九ないし第一一一、第一一三ないし第一一五、第一一七ないし第一四九、第一五一ないし第二〇七、以上の各請願は、いづれもその趣旨妥当と認めて採択の上内閣に送付すべきものと決し、第四五ないし第四八、第五三ないし第六三、第六八ないし第七〇、第七九、第八八、第八九、第九二、第九三、第一〇四ないし第一〇八、第一一二、第一一六の各請願は、すでに立法措置が講ぜられたもの、行政措置によりその目的が達成したもの、また本年度予算に関するものですでに議決されてありますので、いずれも議院の議決を要しないものと決したいと存じますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/5
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006・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 御異議なしと認めて、さよう決定いたします。
次にお諮りいたします。ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/6
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007・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 御異議なしと認めます。
なお、日程中、ただいま議決いたしました請願以外の各請願は、いずれもその採否を保留いたしたいと存じます。
なお、本日までに本委員会に参考送付されました陳情書は、林道開設整備に関する補助金の増額に関する陳情書外七十件で、お手元に配付いたしてある通りであります。
右念のため御報告いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/7
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008・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 この際閉会中審査申し出の件につきましてお諮りいたします。
すなわち、先ほどの理事会での申し合せに従いまして、農家負債整理資金融通特別措置法案、飼料需給安定法の一部を改正する法律案、農産物価格安定法の一部を改正する法律案、水産改良助長法案、漁業協同組合整備特別措置法案、てん菜生産振興臨時措置法の一部を改正する法律案、繭糸価格安定法の一部を改正する法律案、養鶏振興法案並びに農林水産業の振興に関する件、農林水産物に関する件、農林水産業団体に関する件、農林水産金融に関する件、農林漁業災害に関する件、以上の各案件について閉会中もなお審査を行いたいので、これを議長に申し出たいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/8
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009・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 御異議なしと認め、さように決定いたします。
なおお諮りいたします。閉会中審査案件が付託されましたならば、これらの調査のため、本日までに設置いたしました甘味資源に関する調査小委員会、農業法人等に関する調査小委員会及び食糧に関する調査小委員会は、いずれもこれを存置し、それぞれ調査を行うこととするに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/9
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010・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
なおお諮りいたします。すなわち、ただいま存置するに決しました小委員会の小委員及び小委員長の辞任及びその補欠選任、小委員会において参考人の出頭を求める場合の日時、人選並びに関係方面からの資料の要求等につきましては委員長に御一任を願いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/10
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011・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 御異議なしと認めて、さよう決定いたします。
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012・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 次に、閉会中の委員派遣の件についてお諮りいたします。すなわち、ただいま議長に申し出ることに決しました閉会中審査案件が院議により付託になりました場合は、その審査のため現地調査の必要が予想されますので、その際は、調査事項、派遣委員、派遣地等の決定を委員長に御一任を願い、議長に対し委員派遣の承認申請を行いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/12
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013・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
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014・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 次に、農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。
農林水産物の貨物運賃の問題について石田君より発言を求められております。この際これを許します。石田君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/14
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015・石田宥全
○石田(宥)委員 私は、先般来当委員会において論議されておりました農林水産関係の国鉄運賃の改訂に関しまして決議をするの動議を提出いたします。
農林水産関係の国鉄貨物等級改訂に関する件について趣旨の説明をいたします。
国鉄は、三十二年の十月十六日に鉄道運賃制度調査会を設置し、最近における経済情勢の変化とか他の輸送機関の発達により鉄道運賃に種々の不合理や不均衡を生じていると思われる等の理由で、運賃改訂を行うべく検討を進めているようであります。昨年はまたこの調査会の意思をくんで貨物部会が設置され、具体的に国鉄貨物運賃について調査研究をいたして参ったのでありまして、その一応の結果が昨年十二月二十二日に貨物部会の中間的結論として調査会に報告されたのであります。この調査会及び貨物部会はいずれも会議は秘密でありますので、その審議の内容についてはつまびらかに承知することはできませんが、低賃率指数に多くを依存しておる農林水産関係物資の運賃に対しまして、この中間的結論に示す方向は重大なる影響を与えることは明らかとなったのであります。また、農林水産業の公共性からして、政策的割引等種々の恩恵を受けている農林水産関係物資は、これらの割引について縮減または廃止される可能性が強く、甚大なる打撃をこうむることとなるのは必然でありまして、われわれ農林水産関係者としては看過できないところであります。本来、鉄道貨物等級の改訂は、われわれの意見によれば、国鉄運賃の重大な変更であって、国鉄総裁限りあるいは運輸大臣の認可のみによって行うことは許されておらないと解釈するものでありますが、百歩を譲って国鉄総裁の権限として等級改訂を行い得るとしても、農林水産業に対して重大な結果をもたらすこととなるような等級改訂を国鉄総裁の独断により決定することは断じて許されないと信ずるものであります。以上の理由を持ちまして、今回の不当な運賃の値上りを阻止するため次のような決議をいたしたいと思うのであります。
農林水産関係の国鉄貨物等級改訂に関する件
国鉄貨物等級の改訂の場合においては、農林水産関係物資の運賃に重大な関係 の生ずることは明らかである。よつて政府は、農林水産業の現状にかんがみ、 関係物資の運賃に不当な値上りを招来することとならないよう左記の政策的考 慮を払うべきである。
記
一、等級間賃率指数における低率適用貨物の賃率指数の引上げあるいは特別等級 及び公共政策割引の品目の整理又は割引率の低減等を行わないこと。
二、本年六月末日をもつて割引適用期限の終了する公共政策割引は引続き存続す ること。
なお、農林水産関係貨物等級の改訂案の作成にあたつては、予め関係省に協 議するとともに、その決定前に本委員会に報告すること。
右決議する。
昭和三十四年四月三十日
衆議院農林水産委員会
案文は以上の通りであります。各位の御賛同をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/15
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016・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 ただいま石田君より提案いたされました両党共同による農林水産関係の国鉄貨物等級改訂に関する件を本委員会の決議とするに賛成の諸君の起立を求めます。
〔総員起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/16
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017・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 起立総員。よって、そのように決定いたしました。
次に、ただいまの決議に対する国鉄当局の所見を求めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/17
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018・小倉俊夫
○小倉説明員 ただいま農林水産物資の鉄道貨物運賃につきまして御決議になりましたことについては、非常に恐縮に存ずる次第でございます。御決議は十分調査研究いたして、誤まりないようにいたしたい、かように考えておる次第でございます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/18
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019・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 次に、沿岸漁業問題について田口君より発言を求められております。この際これを許します。田口委員。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/19
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020・田口長治郎
○田口委員 私は、この際、自由民主党及び日本社会党共同提案にかかわる沿岸漁業対策の件につきまして決議をするとの動議を提出いたします。
まず案文を朗読いたします。
沿岸漁業の振興対策に関する件
政府は、沿岸漁業の振興及び漁家経営の安定のため、漁業制度調査会における漁業制度全般にわたつての審議を促進して、沿岸漁業に関する基本的方向を明らかにすべきであるが、当面最も緊要と思われる左記の事項について、速やかに特段の措置を講ずべきである。
記
一、漁業協同組合については、その特殊性を充分勘案して強化振興施策を樹立す るとともに、現に不振にあえぐ漁業協同組合に対しては速やかにその立直りの ための立法措置を講じ、あわせて、沿岸漁業を対象とする系統金融ないし政策 金融に再検討を加えること。
二、増殖事業等を中心とする沿岸漁業についての技術的試験研究を強化するとと もに、技術改良及び経営改善のための改良普及事業の組織及び規模について、 さらに充実拡大を図るため、所要の立法措置を講ずること。
三、沿岸漁業の不振地帯のうち、特に、打続く凶漁にあえぎ、しかも、専業漁家 の濃密な地域に対しては、その特性に即応して重点的に総合的な振興対策を計 画的に実施すること。
右決議する。
昭和三十四年四月三十日
衆議院農林水産委員会
本問題につきましては、今水産界におきまして最も不況であります点はこの沿岸漁業であります。沿岸漁業の振興はどうしても漁業協同組合の振興に待たなければならない、こういう観点からいたしまして、いろいろ地区の合併その他強化振興策があると思いますが、それらの問題とともに、現に不振に陥っておる漁業協同組合に対しましては、立法措置によりましてこれを一つ立ち直らせるというような措置を至急講じなければならない、かように考えておるのでございます。それについては、沿岸漁業に対する金融の問題もあわせて一つ御勘案を願いたい、考えるべきものである、かように考えておるのでございます。
第二点は、沿岸漁業のうちで増殖事業はやはり中枢なる事業と思うのでございますが、この問題につきましては、将来技術的にいろいろ研究すべきものもありますし、研究の済んだものにつきましては技術の普及、徹底という点を考えなければならない、かように考えるのでございまして、今日農林省でやっておられます改良普及事業の組織及び規模につきましては、私どもは非常に不満な点があるのでございますから、これらの点を将来充実、拡大をするために必要なる立法措置を講ずべきもの、かように考えておる次第でございます。
沿岸漁業の不振地帯のうちで、特にひどいのは、専業漁業者が密集しておる地帯でございまして、この地帯の救済、振興ということにつきましては、これは総合的に何か方法を講ずる必要がある、かようなことを常に考えておる次第でございまして、今日農林省で沿岸漁業の総合振興の問題を取り上げておられるのでございますが、その重点を専業者の密集地帯というところにぜひ置くべきものである、かように考えてこの問題を提案いたした次第でございます。
どうかすみやかに御可決あらんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/20
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021・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 ただいま田口君より提案されました両党共同による沿岸漁業の振興対策に関する件を本委員会の決議とするに賛成の諸君の起立を求めます。
〔総員起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/21
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022・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 起立総員。よって、そのように決定いたしました。
次に、ただいまの決議に対する政府当局の所見を求めます。石坂政務次官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/22
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023・石坂繁
○石坂政府委員 ただいま御可決になりました決議に対しましては、その趣旨に沿いますように十分検討して参りたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/23
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024・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 なお、お諮りいたします。ただいまの両決議の関係当局への参考送付の手続につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/24
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025・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/25
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026・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 次に、肥料問題について石田君より質疑の通告がありますので、この際これを許します。石田君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/26
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027・石田宥全
○石田(宥)委員 通産省の肥料部長にお伺いしたいのであります。
最近、肥料の生産状況が好転し、一面輸出が思うように伸びないということで、相当に滞貨が多くなっておるようでありますが、これに対しまして、業界では、操短をやる必要があるのじゃないかということで、業界が自主的に操短をするということはきわめて困難な事情があるということから、これを通産省の当局に一任をする、こういうことが伝えられておるのであります。どの程度にやるかということについても、あるいは五%あるいは一〇%というような意見もあるのでありますが、操短をやられます場合に、従来の肥料工場というものは、御承知のように、硫安にいたしましてもトン当り一万九千円くらいから二万五、六千円という非常に大きな幅があり、われわれは、農民の立場から、従来の肥料に対する政策がどうも妥当でないのではないか、ことに非常にコストの高い工場を温存するような政策はどうも感心しないのではないかということを考えておるわけです。そこで、当局に一任という場合になった際に、一律にこれを操短するということになると、依然としてコストの高い面が温存されるようなことになるおそれがある。そういう一律操短の考え方で操短の対策を立てられるおつもりであるか、あるいは、そういうコストのきわめて高い、あるいは老朽施設とも言うべきものについて高い部分を切るというふうな操短のやり方が妥当ではないか、こう考えておるのでありますが、当局のこれに対する所見をお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/27
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028・村田豊三
○村田説明員 ただいまアンモニア系肥料工業の操短の動向について御指摘がございましたけれども、すでに石田委員も御承知のように、アンモニア系窒素肥料につきましては、日本の肥料工業史始まって以来いまだかつて操短ということをいたしたことがないのであります。燐酸糸の肥料、過燐酸でありますとかあるいは溶成燐肥でありますとか、さような肥料につきましては、すでに御承知の通り通産省の行政指導によりまして操短に入っております。しかしながら、アンモニア系肥料についてはさような事態がなかったのであります。この点も石田委員御承知の通りだと思います。ただ、最近になりまして、アンモニア系の窒素肥料工業が急速に生産が伸びてきたことにもよるのでございますが、今日の段階ではややアンモニア系が過剰になったのではないかというふうな傾向を生じて参っておるような次第であります。もちろん、アンモニア系窒素肥料の需給の今後の見通しのいかんにもよることだと存じますけれども、果して今後操短という有史以来初めてのことをやる必要があるかないか、一にかかってこれは今後の需給の見通しいかんによることだと存じます。
御承知の通り、近時輸出は非常に急テンポに伸びて参っております。かたがた、国内の消費は、御承知の通り、大体年間十万トン程度のきわめてゆるい頭打ち的な伸びの傾向しか示しておらないのであります。従いまして、そういう今後の需給の見通しいかんによりましては、操短という事態もあるいは発生するのではなかろうかと存じております。
御質問は、もし操短が行われる場合に、老朽のコストの高い工場などをいたずらに温存するようなことになります一律操短のようなやり方はまずいのではないかという御指摘でございます。実は、私ども、業界の方からはまだ正式のこれについての相談も受けておらないのが実情でございます。いろいろ業界で何かやろうとしているようなことはちらほら新聞にも出ておりますが、これもまたある程度事実でございます。と申しまするのは昭和三十三肥料年度のアンモニア系窒素肥料全体の需給の計画というものは、年度当初に肥料審議会におきまして確定するわけでございますが、その年度当初に確定いたしました需給計画と申しますか生産計画に対しまして、月別にその推移をたどってみますと、特に二月か非常に大きな増産になったのでございます。例年と違いまして二月が非常に電力事情等か豊富であったということもございまして、かなりの実は増産になった。そのままのテンポでもし三月以降四月、五月と生産が続きますならば、相当当初計画よりも生産は上回るのじゃなかろうかというふうな懸念があったわけでございます。片や輸出の方も、大体輸出の成約と申しますのは、新年度早々ぐらいにほぼ大口の契約というようなものは見通しがつくわけでございます。従って四月以降からは大量の取引は予想されないのでございまして、さような判断から、このままでいくと当初の計画を上回るのじゃないだろうがというふうな懸念も業界には出たようでございます。さようなことから、せめて生産計画の範囲内くらいには生産をとめる必要がありはしないかというふうな声が業界の内部から出たやに聞いております。また、それを裏づけるがごとく、すでに今日、硫安工業協会というメーカーの団体がございますけれども、そこで今後の操短をいかになすべきかというふうな生産委員会というようなものを作りまして、かりに操短をやるといたした場合の実行の方法等につきまして目下検討をいたしておるということは私ども承知いたしております。まだ、今日、行政当局、私どもか承知いたしております範囲といたしましてはその程度のことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/28
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029・石田宥全
○石田(宥)委員 農林省からちょっと資料が出ておるのです。あなたの方からお出しになったと思うのですか、硫安では、計画は十二万三千トン、それが現在では在庫四十二万トン、アンモニア系合計では十八万四千トンが八十五万一千トンというように四倍くらいになっている。こいうふうな数字を見ますと、やはり通産当局としてはこのまま放任できない実情に置かれておるのではないかと思うのです。そういう面について、まだ正式に委託があるかないかということは今お話しの通りでしょうけれども、どういうふうにお考えになっておられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/29
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030・村田豊三
○村田説明員 農林省から当委員会に御提出になりました三十三肥料年度における肥料事業の計画と実績という資料を私も今拝見いたしたのでございますが、この計画によりますと、ただいま御指摘の通り八十五万トン程度の期末の在庫が発生するという見込みになっております。私ども通産省側としてもこの数字を妥当と存じます。八十五万トンの在庫ということは、年間のアンモニア系窒素肥料の当初の生産計画が四百四十三万トンでございますので、大体二カ月半近い在庫になろうかと存じます。もちろん、アンモニア系窒素肥料工業会といたしまして、いまだかつてこれほどの年度末在庫を特ったことはございません。実は非常に大量の在庫になると存じます。しかし、これも、在庫のものの見方でございまして、わずか二カ月ちょっとくらいの在庫でそうびくつくのもおかしいのではないかという見方をすれば、あるいはそういう見方もあろうかと思います。しかし、大体過去の在庫と比較いたしてみますと、これはあまりにも数量の多い在庫でございます。それから、おそらく石田委員それを御承知の上での御質問かと思いますが、来年度以降の生産も本年度よりも減ってくるということにはならぬので、本年度あるいは本年度以上の生産規模がすでに予想されておることでございますので、やはり在庫量がこの程度になるということは、特に生産を担当いたしておりますわれわれ通産省の立場から言いますと、そう手放しでこの程度の在庫で不安はないというふうには言いかねる、来たるべき将来に何らかの対策というものがやはり必要ではなかろうかと、これは私一個の見解かもしれませんが、存じております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/30
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031・石田宥全
○石田(宥)委員 そこで、先ほど、操短をやる場合というお話で、はっきりした御意見がなかったわけですが、いわゆる一律操短をお考えになっておるのか、あるいは傾斜操短でいくということをお考えになっておるのか、一つ考え方を承わっておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/31
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032・村田豊三
○村田説明員 先般当委員会で御審議いただきました肥料二法の改正案の扱いにつきまして、ああいう結論を出し、当委員会の御審議を賜わったのでございますが、あそこまで至ります過程におきまして、御承知のように、肥料各界の権威ある御意見を十二分に承わろうということで肥料懇談会というものを設置いたしまして、各委員の御意見も伺ったことかあるのであります。その際に、肥料懇談会の結論といたしましては、今後の需給の見通しいかんによっては操短はやむを得ないだろうという一応の結論はいただいたのであります。その際に、しかしながら操短をどういうふうにやるかということにつきましては、先ほど御指摘のありましたように、業界だけの自主的な操短にゆだねることなく、政府、すなわちこれは通産省並びに農林省になるものと思いますけれども、実は政府の指導のもとに操短をやるようにせよというふうな答申をいただいておるわけであります。従いまして、政府といたしましては、今後、いつの時期に相なりまするか、もし操短という時期が参りますならば、これはその懇談会の答申の御趣旨をも尊重する建前からも当然でございますが、政府として適当なる行政指導をして参る必要があろうかと思います。その際に、ただいま御指摘のありました一律操短なのか傾斜操短なのかということでございますが、これは、操短のやり方としては、そういういろいろなやり方があろうかと思いまするし、また、やり方によりましては、メーカーの側としても非常に部内の調整がつきにくいような問題も発生いたしましょう。それからまた、消費者側の農民の立場から見ました場合にも、必ずしも手放しで了承しがたい問題も起ってくるのではないかと思います。いずれにいたしましても、事柄は非常に重要な問題でございますので、政府がさようなことを具体的に指導をいたします場合には、これはもちろん通産省だけの一存では参らぬと思っております。当然農林省などとも十二分に御相談をし、なおかつ、もし必要でありまするならば、これはいまだかつて硫安業界においてもなかった画期的なことでもございますので、肥料審議会等に諮る筋合いのものではなかろうかと存じます。従って、そういう事態が参りました際には、十二分に、通産省独自の考え方だけでなく、関係各省並びにそうした成規の審議機関もございますので、肥料審議会等にも諮りました上で適切なる処置をして参るべき筋合いのものかと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/32
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033・石田宥全
○石田(宥)委員 部長さんなかなか慎重な答弁をされておるのですが、われわれはこの操短に賛成する立場じゃないのです。豊富になった方がいいのです。それから、さっきも申し上げたように、従来の硫安の製造でも、トン当り一万九千円くらいから二万五、六千円もするものがある。ところが、最近、天然ガスの利用や副成硫安等では、実際の生産費というものは六、七千円程度のものが出ているのじゃないかと思う。これは立場によってケースはいろいろ出て参りますけれども、そういうふうに、同じ一トンの硫安が六、七千円から二万五、六千円までの幅があるというような状況になって参りますと、これはどうも業界にまかしておくことか果して妥当かどうか。ことに農業全体に非常に大きな影響を及ぼす問題でありますので、われわれは、こういう状況のもとにおいて、やはりこれは国家管理のような方向に方向づけする必要かあるのではないかということを考えて、おるわけです。時間もありませんから先へ進みますけれども、最近また新しい技術導入の問題が起っておるわけですね。徳山曹達、東洋曹達等からすでに通産省に対して技術導入の許可申請が出ておると伝えられておるのですが、出ておるか出ていないか。それから、これに対して、巷間伝えられるところでは、通産旨はこれを許可しないのではないかというふうに伝わっておるわけです。われわれはやはり新技術、新施設をどんどん導入して、なるべくコストの引き下げをはかってやらなければならないという立場に立つわけでありまして、この点を一つお伺いをしておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/33
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034・村田豊三
○村田説明員 徳山曹達、東洋曹達両社から技術の導入の申請書が出ておるかという第一点の御質問でございますが、多分出ておるのではないかと思います。多分と申しますと大へん失礼でございますが、手続的には、あれはまず日銀の方へ書類が正式に出て参ります。日銀に出て参りますと、日銀の窓口を通じて通産省の方へ書類が回ってくる。まだ正式の書類は通産省には回ってきておらないわけでありますが、今担当の者に聞きましたら、日銀の方にはすでに出ておるようであります。
なお、その書類の出て参りました場合に、通産省としては、これは御承知のように外資に関する法律というもので通産大臣の認可を必要とする案件でございまするが、これを認可する方針であるかどうかという御意見でございます。先ほども申し上げましたように、昨今非常にアンモニア全体の国内の生産量が増加いたしまして、今日の段階では、もうそろそろ飽和点に達して、過剰な段階に来ておるのではなかろうか、そうして、来たるべき時期——これは早晩そういう時期が来るのではないかと存じまするけれども、もしかしたら操短という段階が訪れるのではないかというふうな今日の段階でございます。
ところで、御指摘の通り、ああいうア法ソーダのメーカーといたしましては、従来既存のアンモニア・メーカーからアンモニアを買っておられるわけであります。これをみずから作れば相当安いものになるのではないかということで、ただいま御指摘の二社が、それぞれ自分のところでアンモニアを作る、自給するという計画を申請しておられるのだと存じます。そのこと自体は、これは当然御承知のようにア法ソーダ工業全体の非常に大きな合理化になることだと存じます。これを私ども否定はいたしておらないのであります。ただ、従来みずからアンモニアを作っておられなかったそうした二社が、それぞれみずからアンモニアをお作りになるということは、ただでさえ今日アンモニアが過剰な段階に来つつあるところにもってきて、それだけまた国内全体としてはアンモニア供給量が増加するわけでございまして、その点が私どもといたしましては非常に悩みなのでございます。これをこのまま認めて参るか、あるいはもう少しその辺についての検討を加えるべき余地があるのかないのか、たとえば、余地があるのかないのかということはどういうことかと申しますと、従来これらの二社が既存のアンモニア・メーカーからアンモニアを買っておられますけれども、それが自分のところで作るほど安く手に入るかどうかは別にいたしましても、既存のメーカーからサービスしてもらってもう少し安く手に入れる方法がないものかどうなのか、この点は関係のそれぞれの社と既存のアンモニアを作っておりまする肥料会社との取引の関係にもなりまするので、私どもといたしましてはそう深く立ち入るわけには参りませんけれども、すでにこういう問題が発生しておりますることは十二分に承知いたしておりまして、硫安工業協会の方に対しましても、それらについてもう少し調整してみたらどうかというアドヴアイスを実はいたしておるわけでございます。従いまして、それらの問題にもう少し時間をかけてみた上でこの問題についての最終結論を通産大臣に仰ぎたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/34
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035・石田宥全
○石田(宥)委員 もう一点だけ肥料部長さんに伺いたいのですが、三十三肥料年度の終りごろまでには、赤字輸出といわれた輸出赤字が七十億にも達するといわれておるわけです。もちろんこの計算の内容には問題がありまして、肥料会社といっても肥料部門一本でやっているようなところは少いので、なかなか計算の仕方には問題がある。それは別といたしまして、この赤字七十億といわれておる中には会社の利潤部分をも含めてあるということ、これは皆さん御承知の通りであります。そこで、問題は、最近、肥料業界が不況であるかどうかわからぬが、生産過剰のような状況にもあり、買手市場になってきたというようなことから、この輸出赤字の七十億の処理についていろいろ伝えられておるわけです。たとえば三分案では、政府が三分の一、業界が三分の一、農民の方に三分の一の負担で処理したいというようなことがいわれておるわけです。農民にも三分の一負担させるなどということはもってのほかなんで、農民はこれは非常に神経過敏になっておるわけでありますが、これについて一つ部長さんたちのお考えを率直にお聞かせ願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/35
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036・村田豊三
○村田説明員 硫安輸出会社の赤字がこの肥料年度末の七月末で相当膨大になりますことはただいま御指摘の通りでございまして、かつまた、その赤字の内容が必ずしもいわゆるコストを割った赤字という性質のものでないことも、ただいま石田委員御指摘のように、十二分に御承知の通りであります。ともあれ、いずれにいたしましても、昨今国際競争が非常に激甚になりまして、今日国内の価格と輸出の価格とに相当開きが出て参りました。いわゆるほんとうのコストを割った出血の赤字になっている部分が相当あることは私ども認めざるを得ないと思っております。従って、七十億といい、あるいは七十五億といわれる赤字のうちどの部分がほんとうの赤字であり、どの部分がノミナルなものであるかは今後さらに十二分に分析をしてみる必要があると思います。いずれにいたしましても、この赤字をどう処理して参るかということにつきまして、ただいま石田委員は具体的な事例をあげて三分案というものを御指摘になりましたけれども、政府としてはさようなことを目下のところ毛頭考えておりません。実は、肥料二法の御審議の際にも農林当局からも御説明があったかと存じますが、来たる第二次の合理化、すなわち本年からスタートいたしまして今後五年間にやります合理化におきましては、第二次のこの合理化が予定通りの成果をあげますならば、今日のような赤字は発生しないで済むようないろいろな特段の措置を政府としても講じておりますが、業界といたしましてもいろいろと考えられる合理化を極力推進するようにいたしておりますので、当面、私どもといたしましても、その合理化によって、今後累積するであろう赤字を極力減らして参る。目下のところ、私どもとしては、それのみを考えて、現に発生している赤字をどこがどれだけ持ち、それをどう処分して参るかというふうなことは具体的には何ら考えてないような次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/36
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037・石田宥全
○石田(宥)委員 農林政務次官が見えておられますが、今の輸出赤字処理問題は農民が非常に敏感にかつ心配しておるのです。これについては、農林省としては、やはり農民の立場で、今後いかなる事態が発生しても農民の負担に帰するようなことのないように大いに努力してもらわなければならない問題だと思うのですが、いろいろ経過等もあるのではないかと思いますので、御意見を承わっておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/37
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038・石坂繁
○石坂政府委員 ただいまの問題は、先般の肥料審議会等にも意見が出ておったかと思いますが、ただいまのところ、これを政府が負担して解決するというようなことは、まだそこまでは考えておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/38
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039・石田宥全
○石田(宥)委員 しかし、今後肥料業界の動きによっては、これはなかなか危ない問題だと思うので、しっかりやってもらわなければならぬと思います。
次に、経済局長が見えましたので、経済局長に伺いますが、実は、最近地方選挙でずっと地方を回っておりましたので、農協系統の肥料の末端価格と商人の方の価格とに相当な開きがあって、農協の理事者が困惑しておるような事実が至るところに見受けられたのであります。そこで、先般来資料を要求いたしましたところ、「昭和三十四年四月中旬の肥料別、販売系統別小売価格調査表」というものが提出されております。なるほど、これによっても、一応硫安、尿素、塩安、石灰窒素、過燐酸石灰その他それぞれ商人系統の方がかなり安いという数字も出ております。しかし、この表を見ますと、共同通信社の調査ということになっておるのです。こういう肥料の末端価格の調査というようなものは、農林省として何かお調べになるようなことはないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/39
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040・須賀賢二
○須賀政府委員 肥料の末端価格につきましては、実際にどういうふうになっておるか、常時調べておるわけではございません。これは私どもの方で共同通信社に対しまして委託調査をいたしておるわけであります。年額六百万円程度の予算を組みまして委託調査をいたしておるわけでございます。これは農協系の肥料の価格を厳密に調べております。これは毎月一定の間隔をもちまして常時調べております。ここに出しましたのは、先般資料の御要求もございましたので、四月中旬の時点におきまして農協系と商人側の価格とをこの際特に調べたわけであります。常時は商人系の価格は調査しておりません。農協糸につきましては、先ほど申し上げましたように、ここ数年来農林省は委託調査の形において調査をいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/40
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041・石田宥全
○石田(宥)委員 末端価格になりますと、ことに農協の方はすっきりしたものがあると思いますけれども、商人の方の関係はなかなかすっきりしたものは出てこないんじゃないかと思うのです。たとえば、お盆とお正月に、ちょっとよけい購入する農家には、何か宴会のような御馳走政策をやるとか、あるいはおみやげをやるとか、なかなかいろんなことをやっておるわけですが、農協ではそういうことはほとんど行われておりません。だからして、ただ小売価格だけを押えたのでは、ほんとうのものは出てこないと思うのです。そういうところが、今お話しのように、大体従来は農協の系統のものだけはずっと一定の予算で調べておるんだ、今度は特に要求があったので商人の方を調べた、こういうことですが、今私が申し上げたような何か別の面におけるものなどは、おそらく入っていないのではないかと思うのです。その点はどうなんでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/41
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042・須賀賢二
○須賀政府委員 現実に価格に表われませんいろいろな取引上実際に重視されるというような性質のものは、おそらくこれは計数面では表われないものだと私ども考えております。そういうような取引の実態といたしましては、御指摘のような点がいろいろな場面に非常に複雑な形においてあることは想像されるわけでありますけれども、おそらく計数的にはこれは反映しておらないんじゃないか、私どももさように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/42
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043・石田宥全
○石田(宥)委員 そういうことだろうと思うのです。それにもかかわらず、この表に出ております尿素で、大阪では四十円の開きがあって、商人の方が安くなっておる。硫安では高松で十五円も安い。だから、実際はもっと大きな幅がありそうです。そういうふうなことになりますと、せっかく農協の拡充三カ年計画の最終年に当っておるわけでありますが、単協の方ではその運営については非常に苦慮いたしておる状況にあるわけであります。
そこで、ここで資料も要求いたしましたが、いわゆるゆり戻しの実態というものが数字として出ております。問題は、ゆり戻しと称する、いわゆるリベートと言ってもいいものだと思うのですが、それの処理のいかんが問題になってくると思う。このゆり戻しなるものがずっと末端まで下っておれば、これは調整できるということになる計算です。しかし、どうもそうはなっていないのではないか。ただ、この資料では、共同計算の精算価格、それから内房単価、これだけでは実際はわからないです。これで全体のこの額は出て参りますけれども、果してそれが末端まで行っておるかどうか。どうもその数億に上るリベートというものが、あるいは政治資金に使われたり、あるいは、もっと悪い表現を用いれば、全購連の中の派閥争いのようなところにまでそういうものが影響しておるのではないかというような疑いを農民は持っておるわけです。だから、実を言うと、全購連で取ってきた総額が末端までどのように流れておるのかということが知りたいわけなんです。ところが、それはその資料が出ておらないわけです。これは何か事情があるんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/43
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044・須賀賢二
○須賀政府委員 全購連のいわゆるゆり戻しにつきましては、ただいま石田委員から御指摘がありましたような見方で言われておる場合のことも私どもは聞いておるわけであります。それで、過般来、その間の事情につきまして、私どもの方でも全購連当事者から直接詳細に聴取をいたしたのでありますが、私どもが調べました範囲内におきましては、これは御承知のように相当大きな額に上っておる金でもございまするし、また全購連の共同計算方式によりまする肥料の購買事業の非常に重要なポイントになっておるものでございます。従いまして、全購連、さらに経済連、単協、各段階を通じまして、この金がどのように処理をされるかということにつきまして、非常に一般が注目をいたしておる問題であります。巷間うわさがあるような事例は、実際問題としてないというふうに私どもは承知いたしております。現実に経済連から単協へ流れないというような事例もほとんど聞いておりません。それから、数年前でございますが、単協におきまする処理の仕方につきましても、農林省自身実際に現地に参りまして事例的に調査をいたしたこともあるのでございますが、その結果によりましても、単協の処理も、もちろん処理の仕方には数種類ございますが、総会の議決等を経る方法によりまして、組合員の同意を得て処理をしておるという形をとっておりまして、単協の処理につきましては、私どもの承知しております範囲におきましては、今日まではほとんど問題はないのじゃないかと思います。それから、経済連の扱い方等につきましても、この金が他の目的のために流用されておるのじゃないかという疑いのあります場合、私の方で直接定例検査の場合等に調べました点等もございますが、これにつきましても、疑わしい事態は少くとも今日までの段階につきましては出ておりません。ただ、御注意もありますように、今後におきましてもくれぐれもその指導につきまして特に注意して参らなければならない問題でございますが、ちょうど今、昨年の十二月から今年の三月までの全購連の扱いました肥料につきましてゆり戻しの交渉が行われておりまして、おそらくこれが近く何らかの形において話がつくのじゃないか。そうなりますと、これが現実に末端に渡って参りまするころ合いを見まして、この金の処理につきましては、特に全購連系統農協はもちろんのこと、府県農協においても十分その指導をしていただきますように、それぞれのところに注意を促したいと思っております。それから、単協まで流れます大体のころ合いを見まして、数年前に実施いたしましたような単協の処理の状況を事例的に調査をしてみるような方法も講じまして、御指摘のような点についてさらに十分注意して参りたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/44
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045・石田宥全
○石田(宥)委員 私はここでこれ以上内容をあばき立てるのが目的じゃないので、なるべく農民の間に疑惑を持たれるようなことのないように十分一つ御配慮を願いませんと、農民が農協に対する不信感を強める。せっかく、拡充三カ年計画も今年で終って、ようやく立て直りつつあるときに、肥料の問題等非常に関心が大きいし、利害問題も大きいのでありますから、今局長もお話しになったように、疑惑を持たれていることは事実でありますから、そういうことのないように一つ指導監督を十分にやっていただきたいと思う。
そこで、次に指導監督の問題ですが、最近、新聞等を見ておりましても、至るところに農協の汚職事件が出ておる。おそらく農林省でこれは調べられたのじゃないかと思うのですが、二十九年と三十年の二カ年で、一万六千組合の中で不正事件を起したのが二百四十組合に及び、その金額は九億になるといわれておるのですね。こういうことが農協の再建段階において非常に障害をなしておる。そこで、こういう問題が起るということは、もちろん構成員である農民の知性の問題、協力の問題が一番大きいでしょう。しかし、この前のいわゆる全購連事件当時からどうもすっきりしないものが全購連の中にもまだ残っておる。たとえばことしの春の大阪支所における斎木事件などは、聞くところによると、この前の大事件が起った当時からずっと続いておる問題だといわれておる。そういうふうな問題について一体農林省はどのように指導、監査をやっておるのか。農林省は直接やはり監査をやる。全中も農協法によってやっている。ところが、全購連はまた自主監査をやっておる。その間にどうも横の連絡というか計画性というものがほとんどないように見受けられるのですね。農林省は農林省の考えでやる。全中は全中でやっておる。全購連は全購連でやっておる。そこの間横に連絡が何もない。計画性が何もない。しかも、問題が起ると、農林省は、予算が足りない、人手が足りないと言う。全中もやはり同じようなことを言っておる。そこらについて、もう欠陥というものは大体わかっておるわけなのです。これらについて、全購連は、春の大阪支所における斎木事件の後に、あわてて何か自主監査の機構の問題やら人事の問題やら何か対策をやられたようでありますけれども、これらについては農林省としては一体どのように改めていこうと考えておられるか。また、最近になって監査について改められた点があるなら、それらを伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/45
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046・須賀賢二
○須賀政府委員 全購連につきまして、昨年秋大阪で不祥事件がありましたとは、私どもといたして非常に申しこわけないことと存じておるわけであります。これは、御指摘のように、さきの全購連事件の完全な処理が特に大阪の地区につきましては若干あとを引いております段階でなおこういうような問題が起きたわけでございまして、その間の事後処理が必ずしも十分でなかった点があるわけでございます。それで、さきの大阪事件の直後におきまして、全購連全体の執務態勢につきまして急速に刷新の態勢をとるように要請いたしましたが、ただいまもお話がございましたように、内部牽制機構であるとか、あるいは自主監査の機構でありますとか、それらにつきまして組織的に手当をさしたわけであります。それと関連いたしまして、人事につきましても大幅な刷新をいたしたわけでございます。二度の事件を経過してようやくこのような態勢になりましたということは、まことに不十分でございますが、少くとも現在の態勢といたしましては、全購連全体といたしまして全体の態勢を改めまして業務運営をいたしておるような実情でございます。
なお、そのような事件がその後もあとを絶たないというような関係からいたしまして、われわれといたしましては、特に農林省の直接検査の対象となっておりまする全国農協及び連合会に対する検査計画につきましては、従来の検査計画が振り返ってみますると必ずしも十分に計画できてなかった点があるようでございますので、従いまして、今年度は検査計画全体を建て直しまして、一定の計画をもちまして各段階の検査をいたしますように、目下検査計画自体を検討いたしておる段階でございます。
なお、府県以下の単協につきましては、これは、府県当局が行います定例検査と、農協自身が行います自主監査と、両方の検査制度があるわけでございますが、自主監査につきましては、さきの農協法改正以来内部牽制及び自主的な監査機能の強化ということで相当力を入れておるのでございます。特に三十四年度からは自主監査につきましてある程度人件費の補助も新たにいたしたわけでございます。特に人件費の補助につきましてはいろいろ問題があったわけでございます。やはり、自主監査をいたします以上、職員の身分に安定性を持たせますことが非常に大事な問題でありますので、その点につきまして特に予算をつけることといたしまして、そちらの方も強化して参りたい、さような態勢で進んでおるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/46
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047・石田宥全
○石田(宥)委員 どうも指導、監査が非常に不十分であることは、最近ちょっと地方へ出て参りまして、ある単協でその理事と監事が全く職分を混同してやっておるような組合が幾つもあったのです。監事が農協倉庫の建築の監督をやっておるなどということがある。ことほどさように農協の内部における運営上に非常な乱脈なものがたくさん出ておる。これはやはり指導、監査の総元締めである農林省でそれに対する積極的な対策をお願いしたいと思う。
まあ全中や全購連などについてもいろいろ今後誤まりなきを期するために、伺いたいこともあるわけでありますけれども、きょうはこの程度にいたしまして、特に、最後に、元締めである農林省当局から、再び農協——単協にしても、あるいは県段階にしても、あるいは中央段階にしても、いわゆる汚職事件のような問題を起さないように、格段の御尽力をお願いして、私の質問を終ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/47
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048・吉川久衛
○吉川(久)委員長代理 本日の議事はこれにて終了いたしますが、明五月一日開会予定の本委員会は都合により取りやめることといたしますので、さよう御了承願います。
なお、本委員会は本日をもって事実上最終日となるかと存じますので、この際一言ごあいさつを申し上げます。
本委員会はこの国会に当初予定されました重要な案件を全部議了いたしました。途中から出ました若干の案件が継続と相なったのでございますが、終始各位の御協力を得ましてきわめてスムースに取り運ばれまして、ここに最終日を迎えましたことは、各位の御協力に対しまして深く敬意と感謝の意を表する次第でございます。今後ともよろしくお願いを申し上げます。
これにて散会いたします。
午後一時十分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103105007X03119590430/48
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