1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十五年四月八日(金曜日)
午前十一時五十五分開議
出席委員
委員長 羽田武嗣郎君
理事 南 好雄君 理事 中島 巖君
理事 山中 吾郎君 理事 塚本 三郎君
大久保武雄君 島村 一郎君
砂原 格君 橋本 正之君
服部 安司君 廣瀬 正雄君
堀内 一雄君 保岡 武久君
岡本 隆一君 今村 等君
出席国務大臣
建 設 大 臣 村上 勇君
出席政府委員
建 設 技 官
(道路局長) 佐藤 寛政君
委員外の出席者
建設事務官
(道路局次長) 前田 光嘉君
専 門 員 山口 乾治君
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四月四日
委員兒玉末男君辞任につき、その補欠として中
嶋英夫君が議長の指名で委員に選任された。
同月六日
委員中嶋英夫君辞任につき、その補欠として兒
玉末男君が議長の指名で委員に選任された。
同月七日
委員岡本隆一君辞任につき、その補欠として河
野正君が議長の指名で委員に選任された。
同月八日
委員松澤雄藏君及び河野正君辞任につき、その
補欠として保岡武久君及び岡本隆一君が議長の
指名で委員に選任された。
同日
委員保岡武久君辞任につき、その補欠として松
澤雄藏君が議長の指名で委員に選任された。
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四月二日
日本道路公団法の一部を改正する法律案(内閣
提出第一一六号)
公共工事の前払金保証事業に関する法律の一部
を改正する法律案(内閣提出第一一七号)(
予)
同月七日
中央自動車道予定路線を定める法律の早期制定
に関する請願(松平忠久君紹介)(第一九八六
号)
中央自動車道東京、小牧間の予定路線を定める
法律制定促進に関する請願(細田義安君紹介)
(第二一三六号)
同(中村高一君紹介)(第二二三〇号)
江東区深川越中島に三菱セメント工場建設反対
に関する請願(天野公義君紹介)(第二一三八
号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
日本道路公団法の一部を改正する法律案(内閣
提出第一一六号)
公共工事の前払金保証事業に関する法律の一部
を改正する法律案(内閣提出第一一七号)(
予)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/0
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001・羽田武嗣郎
○羽田委員長 これより会議を開きます。
まず、去る四月二日付託になりました内閣提出日本道路公団法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。
村上建設大臣。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/1
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002・村上勇
○村上国務大臣 ただいま議題となりました日本道路公団法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
日本道路公団は、昭和三十一年に設立されて以来有料道路の整備に努めて参っており、名神高速道路の建設にあたりましても、現地における事務の処理能力を強化し、用地取得の交渉、工事実施の指導等、現地における事務を円滑に行なわせるため、従来から六名の理事のうち二名ないし三名を本社から派遣している状況でありました。しかしながら、最近における名神高速道路の建設工事の本格化、その他事業の拡大に伴い、理事二名ないし三名を、所要の現場に常駐させる必要が生じて参りましたので、新たに二名の理事を増加して、公団の業務遂行に万全を期したいと考えるのであります。このため、日本道路公団法の一部を改正して、理事の定数を六人以内から八人以内に改めようとするものであります。
以上がこの法律案を提案いたしました理由でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/2
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003・羽田武嗣郎
○羽田委員長 続きまして、去る四月二日予備付託になりました内閣提出、公共工事の前払金保証事業に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。
村上建設大臣。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/3
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004・村上勇
○村上国務大臣 ただいま議題となりました公共工事の前払金保証事業に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。
昭和二十七年、公共工事の前払金保証事業に関する法律が制定されて以来、公共工事に関する前金払いは、前払金保証制度の運用によって適正かつ円滑に実施され、公共工事の適正な施工に顕著な効果をおさめているのでありますが、現在の前払金保証事業の運営の実情にかんがみまして、前払金保証事業の一そうの充実をはかる必要がありますので、公共工事の前払金保証事業に関する法律の一部を改正して、保証事業会社は、発注者の請求に応じ工事を完成して保証債務を履行した工事完成保証人に対し、保証金の額に相当する額の範囲内で所定の金額を支払い得るようにすることによって、工事完成保証人の債務履行を容易ならしめ、もって公共工事の適正な施工を確保するよう所要の整備をはかることといたしました。
以上がこの法律案を提出した理由でありますが、その要旨について御説明申し上げます。
現在、公共工事の発注者が前払いを行なうことは、前金払いの部分について、保証事業会社の保証を条件としておりまして、この場合、万一請負者が債務を履行しないときは、発注者は請負契約を解除して保証事業会社から保証金を受け取ることができることとなっております。
しかしながら、現在の前金払いのなされている公共工事の請負契約の実情を見ますと、保証事業会社の前払金の保証がなされていることのほかに、請負者がその債務を履行しないときに請負者にかわってみずからその工事を完成することを約する工事完成保証人が立てられる場合があるのであります。この場合、もとより発注者は請負者が債務の履行をしないときは、請負契約を解除して保証事業会社から保証金の支払いを受けることができるのでありますが、また契約を解除しないで工事完成保証人に履行の請求をすることもできるのであります。もし、工事完成保証人が発注者の履行の請求に応じて工事を完成しますと、その結果として、保証事業会社は、工事完成保証人の負担において発注者に対する保証金の支払いを免れることとなるのであります。
よって、この場合、保証事業会社は、支払を免れた保証金相当額を限度として、工事完成保証人が請負者に対して求償することができる金額を、工事完成保証人に対して支払うことができるものといたしました。
なお、この場合の支払いの額については、なるべく早期に予定しておく実際上の必要が予想されますので、保証事業会社及び工事完成保証人は、協議により、発注者の意見を聞いて、その額をあらかじめ定めることができるものとしております。
以上が、公共工事の前払金保証事業に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/4
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005・羽田武嗣郎
○羽田委員長 日本道路公団法の一部を改正する法律案の質疑に入ります。
質疑の通告がありますからこれを許します。
山中吾郎君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/5
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006・山中吾郎
○山中(吾)委員 理事の二名増員について、理事の性格を私、先にお聞きいたしておきたいと思います。
一般の常識では、理事というのは理事会を構成して、その団体の執行機関という立場をとっておる場合が常識なのであります。そういう場合については、大体理事会の構成というのは現行法の六名、あるいは五名、六名が非常に妥当な数である。それを八名、九名と、便宜に理事会構成を上げるというようなことは、これはもし理事会構成をして執行機関的役割をしておるのであったならば、人数がふえればふえるほど、この合議体というものが統一がとれないので、不適当だ。もし、そういう性格を前提として運営されておるといたしますと、六名を八名にするというようなことはまことに便宜主義であり、道路公団の運営という立場からいってもかえって能率が下がる。私はそういうふうに思うので、この公団法における理事の法的性格を御説明願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/6
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007・村上勇
○村上国務大臣 一般の会社あるいは公団等におきましても、すべてその理事会で運営いたしておるのであります。従って、御指摘のように、六人もあれば、大体の事業会社、金融関係の公団等におきましては、それで間に合っていくはずであります。しかし、この道路公団の場合は御承知のように、いよいよ本格的な名神道路あるいはその他の有料道路の建設期に入るのでありまして、どうしてもある区分を切って、ある区間には用地の問題、あるいは工事の技術的な問題、あるいは施工の問題等について、重役級の人をどうしても現地に派遣して責任を持ってもらう必要があろうと思います。そういうような関係から、少なくも三名ないし四名くらいの理事が、それぞれその区間の担当重役としての責任を果たしていくということに相なりますので、今回二名の増員をいたしておるのであります。御承知のように、総裁の代行は副総裁がやりますが、もし副総裁が病気とか、あるいは何とかいう場合には、その理事の中からこれを代行していくということもいたしますし、またそれぞれの現場関係にその理事を担当者として配置し、本社におきましても理事を配置しますと、どうしても今の六名では手不足でありまして、今後いよいよ非常に建設が盛んになることから考えまして、私ども実はどうしても二名の追加が必要である、かように考えまして、本案を御審議願っておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/7
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008・山中吾郎
○山中(吾)委員 お話によりますと、事業量がふえるに従って理事の数が必要であるという性格のもののように御説明だと思いますが、間違いございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/8
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009・村上勇
○村上国務大臣 もちろんそれもありますが、その事業の性格が、ただ本社の机の上で支配していくということが不適当でありまして、いろいろ複雑な関係がありますので、どうしても本社を代行する、会社で申しますならば重役級の者が現地におって、そうしてそれぞれ——ある場合は本社に相談なく、その重役の事後承認でいろいろ決裁していかなけりゃならぬ場合が事業遂行上生じて参ります。そういう際に、普通の職員でありまして、一々本社へ行って、理事会なり担当理事に相談してくるというようなことでは、生きた現場を預かっている者として非常に不便が多いのであります。そのためどうしても、こういう建設事業、しかも非常に——ただ請負会社なら別ですけれども、用地その他の非常にめんどうな問題を、現地でてきぱきと解決していくためには、どうしても現地にそういう責任者を置くことが、事業遂行上最も便利だということであります。でありますから、今、名神国道でありますから、この程度の理事であれば——将来事業が相当ふえても、一方が片づいてきますから、今後また十人にするとかあるいは十一人にするとかいうふうなことは、絶対に考えられません。これだけあれば、どうにか今の計画を遂行する上には十分間に合う。しかし、これがなければ非常に不便で、支障を来たすようなことがあり得るんじゃないか。こういうような意味で、実は二名の増員をお願いしておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/9
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010・山中吾郎
○山中(吾)委員 大体わかりましたが、理事が執行機関として理事会を構成して、内閣のように組織をしてやっているという運営ならば、必要において多くするとかいうふうなことについては、私は反対なんです。むしろ五名とか七名とか適当なる数がありますから……。そうでなくて、今のお話のように、一つの代表権を持っておる者でないと、遠隔の地に大きい事業をする場合には、自分の裁量に基づいて決裁ができない。そういう意味においてならば、事業の状態において、私は二名と言わず、三名の必要なときもあるだろう。たとえば九州に新しく有料道路の事業が始まるとか、東北に始まれば、それはそこに代表権を持った理事が必要なので、そういうのが東京都の遠隔地に三、四カ所あれば、一人ずつ理事が必要とすれば、三名、四名必要になるんじゃないか。それから逆に、名神道路が完成したならば現場がなくなってくるから、その理事は要らないということになるので、今のお話しのような理事の性格でありましたなら、八名が適当である、五名が適当であるという性格の理事ではないと思う。
そこで、理事の性格というものをはっきりしていただく、あるいはこの理事の性格に基づいて法案の立て方の中に理事若干名とするのが正しいのであると思いますし、それから、理事が執行機関として適当な数とするならば、何名とはっきりして、そうして運営上最も能率の上がる数を法定すべきである。そういうふうに思うのでありまして、その辺の公団の理事の権限、性格というものも明確に認識をされて、今度の法案を出す場合においても御説明願わなければならない。これ以上北海道、東北に大きい、十年がかりのような有料道路の事業を開始しても、もう八名以上は要らないという御説明でしたら、その速記録によってまた私が質疑をいたしますと、大臣は別な矛盾した説明をしなければならぬのじゃないかと思うのですが、その辺、念を入れてお聞きしておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/10
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011・村上勇
○村上国務大臣 全く御指摘の点は、私の言葉がちょっと足りなかったのでありまして、実は今の段階では日本道路公団の使える金というものも、ここ三年や四年は大体先が読まれるのでありますから、よし九州に始めても、九州のそこへ重役を常駐しなければならぬというほどの大事業は、私としては考えられないので、八名以内おれば十分運営ができる。理事の次長でおる者は名神をやっておるうちに相当訓練されて、次の出張所に行っても、理事がいなくても相当そこで指図ができるようになります。そういうことで、今は私から言えば、あの名神に二人も三人も理事を置くということは、ぜいたくというのでなくて、少しどうかと思います。しかし、生まれたばかりでありますので、みんながまだなれてないので、三人を区分を切ってやっておりますが、もしも、ほんとうに職員もすべてが熟練してしまえば、これはもう全部に一人の重役でけっこうだと思います。でありますから、今三人行ったものの一人は、北海道なり、あるいはどこなりというところに分けていけると思います。がしかし、私が今絶対に八名以上も将来要らないのだというようなことを申しましたのは、私の舌のちょっと足りないところでありますので、これは訂正いたします。私は現在では、ここ当分は八名以内あれば十分間に合う、かように思っておりますので、御了承のほどを願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/11
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012・山中吾郎
○山中(吾)委員 大体了解をいたしました。具体的人事とは無関係に、道路公団の理事として現状において二名必要であるということは大体わかります。しかし、事業量が少なくなれば、また減らすべき理事の性格も御確認願うべきである、こういうことです。
それから、この法案と具体的に特に関係があるかないかは別ですが、きょうの読売新聞を見ますと、岸総裁再任、それから上村健太郎氏が副総裁、それから新理事に佐藤道路局長を内定したという発表があります。そうして、しかも閣議を経てと書いておるのですが、この点について私はいろいろの疑問があるのです。ほかの委員の方々も、きょうはこれでたくさんのような顔をしておりますので、その具体的人事についてお聞きしなければならぬものがあるのですが、来週の水曜日にお聞きいたしますから、その点、大臣おいでになってわれわれの納得する御答弁を願いたい。よろしいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/12
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013・村上勇
○村上国務大臣 けさの新聞を見て、どこで漏れたか、私、意外に思っております。さすがに新聞記者諸君の探訪のうまいのに驚いた次第です。あっちこっちで三人ほど聞けばわかるのではないかと思いますが、実は総裁と副総裁はけさ新聞に出ておりましたように——これは漏れて遺憾でありますけれども、新聞の方が上手だというのでございましょう。絶対に私から漏れておらないことは、はっきり申し上げられると思いますが、今朝の閣議におきまして、これは了解事項でありますから、私から閣議に了解を求めまして、岸総裁再任、上村健太郎君を副総裁に新任ということを十六日の発令で御了承願いたいということを申し上げまして、閣議で了承していただいたのであります。それから理事につきましては、まだ、だれがどういうふうになるか、具体的なものは一つもきまっておりません。まだ任期がありますので、追ってきまることと思いますが、まだ何も決定いたしておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/13
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014・山中吾郎
○山中(吾)委員 その点について、公団法を見ますと、建設大臣の任命によるとあって、閣議の議を経るとか、閣議に干渉されるようなものは少しも法律にないわけです。ことに公団というものは、建設大臣の厳重な監督によらなければならない。今でも予算、事業の関係についていろいろ非難がある。そういう場合に、建設大臣みずからの任命権、監督権を縮めるような態度は、私は賛成できないのです。閣議を経てということの中に、建設省の外郭団体と考えられる公団に対して私は、何か権威がなくなっているのではないか。名前が総裁であって、岸総裁と間違えるような名前、副総裁を見ると村上建設大臣の反対の上村、これまた間違ってくる。建設大臣よりも上に見える、そういう名前の者を副総裁にして、建設大臣がみずからの主体性を持って任命することができないような新聞の発表の中に、公団の行政に大きな欠陥があるのではないか。しかも、今日提案の責任者の道路局長が目の前に出ていくのだというような発表になっているし、私は上村さんという人を知りませんが、新聞を見ますと防衛庁関係とか、道路行政その他に関係のない人である。そういう人を副総裁に持ってきて、専門家を軽視しているのではないか。それなら、こういう大きい事業をやるのだから、むしろ道路局長を副総裁にした方が専門的でいいと私は思うが、そういうことの中に、建設大臣の自主的な任命権というものをみずから軽視している、と新聞の記事を通じて思う。こういう人事をからんでのこの法案なら、私は簡単に賛成できないものがある。その点において、あの新聞の記事というものをないものとして了解をして、私はきょうはこの法案について質疑を打ち切っておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/14
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015・羽田武嗣郎
○羽田委員長 塚本三郎君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/15
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016・塚本三郎
○塚本委員 大体、山中委員から、申し上げたいことを言われたので、簡単にお聞きしたいと思います。
ただいまの理事の問題でありますけれども、理事を任命せられるにあたっての基本的な考え方。今度任命なさる理事はどういう仕事の必要性から任命なさるか。最も適任の方を充てるのが当然であろうというふうに考えるわけですが、その点を具体的に説明して下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/16
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017・村上勇
○村上国務大臣 お答えいたします。もとより、これは道路建設の会社でありますから、やはり第一番に考えなければならないことは、技術の優秀な者であって、そしてこの道路事業について深い経験と、理論的にもよく、今日の道路でありますから、はっきり把握し得る者。それから、ただ技術だけでもなく、また相当大きな金を扱いますから、経理のすぐれた者である。こういうような点を重点に置いて考えていかなければならないと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/17
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018・塚本三郎
○塚本委員 きょうの委員会はまことに奇妙な委員会でございまして、私、この問題を出される場合には、もちろん道路の問題でございましょうけれども、やはり人事のことがからんで参りますから、官房長が中心になってこなければならぬ。ところが、道路局長がおいでになって、そして公団の理事をふやす、こういうことである。またけさ、先ほど山中委員からの説明のように、はっきりと後任人事のことが、佐藤局長の名前が載り、さらにまた、後任の局長の名前まで発表せられておるということになりますと、あまりにも国会の権威を軽視した形になるのみならず、役人のすべての計画通りに、国会の声がどうあろうと、あるいは国民の声がどうあろうと、しょせんは政党というものはあとからそれに追っかけていくだけのことである。そういうことになれば、野党はともかく、与党の権威というものも、私は重大なものになってくるのではなかろうかと思う。特に問題になりますのは、そういう形で出て参りますのは実にまずかったと思うわけでありますけれども、役員を、どこかへ養老院のような形ではめ込むためにふやす、こういうふうな筆法。また、特に新聞等ではそういうことが言われるのじゃなかろうか。この点は、佐藤局長を前に置いて申し上げることは大へん——佐藤局長個人とは違った意味から、その点私たちは心配しなければならぬと思うわけです。この点、特に法律がまだようやくきょう上程されたというにかかわらず、すでにそれをきめるべき担当の建設省が内定をし、しかもそこへ入るべき人がこの法律を持って出てくる。こんな形を連想させるわけです。私、事情はよくわかっておりますから、追及は申し上げませんが、この点、十分今後とも慎重に検討していただかなければ、一体、理事というのはどういう者を出すのだというようなことを追及された場合に、今度の二人の理事はこの仕事とこの仕事に必要である、だからこそ、この人とこの人を事業の性質上したのだということを明確に何らかの形で打ち出しておかないと、これは私たちも説明するのに困ると思うのです。この点の大臣のお考えだけを承って、私の質問を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/18
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019・村上勇
○村上国務大臣 先ほど山中委員にお答えいたしましたように、正副総裁については本日内定いたしましたが、しかし理事については、まだ、だれをどうするということは全くはっきりしておりません。従って、正副総裁が十六日に正式に任命されるはずでありますから、その上で正副総裁が選考して私の方へ持ってくると思います。そういうようなことでありますので、理事についてはいろいろと憶測はあるようでありますが、まだ私は何も承っておりません。でありますから、その点は一つ御了承願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/19
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020・塚本三郎
○塚本委員 建設省はそれは全然関係ないと言われますから、了解いたしておきます。しかし、すでに発表されてしまって、違った人事が出てくればこれは問題ございませんけれども、同じ人事が発表されるようなことになりますと、これは困りますから、われわれでも地方へ帰ったら、きっと言われると思います。そういうとき説明のつくようなはっきりした態度だけはとっておいていただきたい。こういうことをお願い申し上げておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/20
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021・羽田武嗣郎
○羽田委員長 この際、お諮りいたします。本案に対する質疑は、これにて終局するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/21
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022・羽田武嗣郎
○羽田委員長 御異議なきものと認め、さように決します。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/22
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023・羽田武嗣郎
○羽田委員長 これより本案の討論に入るわけでありますが、討論の通告がありませんので、討論を行なわず、直ちに採決を行ないます。
日本道路公団法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の御起立を願います。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/23
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024・羽田武嗣郎
○羽田委員長 起立総員。よって、本案は原案の通り可決すべきものと決しました。
なお、ただいまの議決に伴う報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/24
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025・羽田武嗣郎
○羽田委員長 御異議なきものと認め、さように決します。
本日はこれにて散会いたします。
午後零時二十六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103404149X01619600408/25
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