1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十五年六月十七日(金曜日)
午後三時十一分開会
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委員の異動
本日委員最上英子君、岡村文四郎君、
秋山俊一郎君及び石谷憲男君辞任につ
き、その補欠として植垣弥一郎君、青
田源太郎君、安部清美君及び米田正文
君を議長において指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 堀本 宜実君
理事
櫻井 志郎君
仲原 善一君
委員
安部 清美君
青田源太郎君
植垣弥一郎君
重政 庸徳君
田中 啓一君
田中 茂穂君
高橋 衛君
藤野 繁雄君
谷村 貞治君
米田 正文君
政府委員
農林政務次官 大野 市郎君
水産庁次長 高橋 泰彦君
事務局側
常任委員会専門
員 安楽城敏男君
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本日の会議に付した案件
○天災による被害農林漁業者等に対す
る資金の融通に関する暫定措置法の
一部を改正する法律案(内閣提出、
衆議院送付)
○昭和三十五年五月のチリ地震津波に
よる災害を受けた水産業施設の災害
復旧事業に関する特別措置法案(内
閣提出、衆議院送付)
○昭和三十五年五月のチリ地震津波に
よる災害を受けた漁村における漁民
の共同利用に供する特定の漁業施設
の設置に関する特別措置法案(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十五年五月のチリ地震津波に
よる災害を受けた漁業者の共同利用
に供する小型の漁船の建造に関する
特別措置法案(内閣提出、衆議院送
付)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/0
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001・堀本宜実
○委員長(堀本宜実君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
委員の異動について報告いたします。
本日最上英子君、岡村文四郎君、秋山俊一郎君、石谷憲男君が辞任され、その補欠として植垣弥一郎君、青田源太郎君、安部清美君、米田正文君が選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/1
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002・堀本宜実
○委員長(堀本宜実君) 天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案(閣法第一四五号)、昭和三十五年五月のチリ地震津波による災害を受けた水産業施設の災害復旧事業に関する特別措置法案(閣法第一四六号)、昭和三十五年五月のチリ地震津波による災害を受けた漁村における漁民の共同利用に供する特定の漁業施設の設置に関する特別措置法案(閣法第一四七号)及び昭和三十五年五月のチリ地震津波による災害を受けた漁業者の共同利用に供する小型の漁船の建造に関する特別措置法案(閣法第一四八号)以上四件の法案を一括議題といたします。
前回に引き続いて四案について質疑を行ないます。質疑のおありの方は順次御発言を願います。
なお、この四案については、本日衆議院から送付され、本委員会に付託されましたことを御報告いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/2
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003・仲原善一
○仲原善一君 簡単に二点ばかり。その一つは、水産庁の次長にお伺いいたしますが、共同利用施設の関係であります。政令関係の印刷物の一枚刷りになって配られておりますこの中の第一の地域指定の問題ですが、この地域指定の中に一号、二号、三号とあるわけですね。一号と三号、それから二号と三号、この二つは、その三号というのが必ずどっちかに入っていなければこの指定ができないような仕組みになっておる。具体的に申しますと、三号は住宅の関係で、住宅が一定の比率の被害を受けておらないと一号の小型定置網の被害の救済もできないし、それから二号のノリの養殖施設についても住宅が被害を受けておらなければできない、必ず住宅の被害ということが両方にひっかかって条件になっておりますが、この点は実態から申しまして、住宅の方がこの前の災害等の関係で山の方に行ったりして被害になっていない、相当な被害を受けてもこの恩典に浴せないという問題があるわけです。この点を別個に考えていけるかどうか、その辺の問題を一つお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/3
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004・高橋泰彦
○政府委員(高橋泰彦君) この法律の趣旨は津波によって住宅その他が激甚な被害を受けた漁村部落の生産手段を復興しようという趣旨でございますので、御指摘の点は十分注意いたしますが、しかし、政令の考え方としてはやはり住宅の相当程度被害を受けた地帯だけに限って生産手段の復興をしていこう、こういう考え方をとっておるような次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/4
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005・仲原善一
○仲原善一君 そうなりますと、最初の問題に返るわけですが、印刷物の中の部落を指定する場合に、当該部落の網漁業または、ノリ養殖業に対する依存程度が相当に高い場合に限るということで、具体的にそれがなっていないわけですが、その辺はどの程度に考えておられるのか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/5
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006・高橋泰彦
○政府委員(高橋泰彦君) その点につきましてはただいま調査中で、まだ具体的な数字が上がってきておりませんが、御質問の趣旨は十分了解できまするので、十分そこら辺を考えて最終的な具体的な政令案を作成したいというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/6
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007・仲原善一
○仲原善一君 今の部落指定の場合を少し有利になるようにお考えを願いたいということと、それからできれば要望としては住宅というものを分けてそれを被害の要件ということにせずに住宅は住宅、それからノリの施設なり養殖施設なり、それから小型の漁網問題、これは独立して救済ができればそういうふうにしていただきたいという、そういう気持を実は申し上げているわけでして、政令の問題でありますから、これはあとで適当にお考えをいただけるなら十分に御考慮をいただきたいということを特に申し上げておきます。以上です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/7
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008・重政庸徳
○重政庸徳君 伊勢湾の対策で漁船に対する対策は、農林省は結果的に見ると非常に失敗している。たとえていえば共同の利用ということを目的として、それが主になった施設があったのでありますが、たとえて申しますれば、三トンの船を所有しておった漁民が三人の場合、そうすると九トンの船になる、九トンの船を新設してこれに対する助成をやっておるならばこれは当然です。そうして三人共同使用するというのは当然です。だが、実際の結果を見るとそうじゃない。今のたとえて申し上げました例によると、三人で三トンの船新造に対して何した、どうしてそういう結果になったかということをただしてみると予算の範囲で、できなかったからそういうふうになったという説明で、これはきわめて遺憾の問題であろうと私は存じます。このたびはそれを改善して一対一ということになったというのですが、たとえていえば漁民個人というものを対象の中に入れる、おそらくそれが主になるでしょうこれが主になるだろうと思う。これは僕はきわめて適切な改善であろうと思います。ところが、その問題ですが、大体三割の助成ということになっております。これに対して県が助成せねばならぬという条件がつくだろうと思うのです。県が幾ら出すか。なおその東北地方——宮城とか、岩手というのは裕福な県でないのでありまして、県がそういう漁船を損失した漁民に対して希望通りに予算を組むかどうか。そういう確信がおありか。おそらくこれはまた起債になるのでございますが、その点も自治庁ともよく打ち合わせしてあるかどうか。それからたとえていえばこの三割に対して三割ということになりますれば、あとの四割ということは漁民の負担になる。これに対して融資をせねばならない。おそらくあとの四割の全部の融資をせねばならぬだろうと思う。ところが、被害漁民は全然無一物で、現在の普通の金融状態から考えると負担能力がないと言うても過言ではない。だけれども、これはどうしても手当をせねばならぬ。これは、そういうことは、従来のこの中金の融資等の考え方でなしに、そういうことは考える、全部に残額の融資をする、こういう話し合いがついておるかどうか、その点を一つお伺いしておきます。そういうことにならねば、せっかく立法したものが末端に実施せられる場合には有名無実になる、これは伊勢湾の台風においてわれわれは苦い経験をしておる、この点をはっきり一つ御答弁を願いたい。なおわれわれも、伊勢湾のときには院内にも特別委員会ができて、いろいろ骨を折ってそういうものをこしらえたのですが、こしらえたきりで、あとの実施、どういう実施をしておるかという検討及び調査というものが一つもせずして解散した。これは、私は一つ将来考うべきものである。委員会できめて、それが法律になり、こういう方法でやるということを決定したならば、委員会は私は存続して、あと完全に実施したかどうかというところまでたださなければならぬというくらいに、不信を政府に対して抱いておるというような関係もありますので、どうか一つ明快に答弁をしていただくことと、御答弁によった実施というものは必ずやっていただきたいということをあわせて希望いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/8
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009・高橋泰彦
○政府委員(高橋泰彦君) まず、このたびの小型漁船につきましての国の補助の三分の一のほかに府県部分が三分の一あるわけでございますが、これらにつきましては、被害県等とそれぞれ打ち合わせをいたしました結果、見通しとしては十分の約束を得ております。
もう一つの御質問は、補助残融資についての御質問でございまするが、前回の場合には、御指摘のように、三隻のうちの一隻は八割の補助をいたしたわけですが、残りの二隻については、実は融資を非常に直ちにするということについては、理屈上おかしな問題ができましたので、ちょっとやりかねたわけですが、今度は一対一を原則にいたしまするので、これは残りの三分の一については、原則として農林漁業金融公庫の共同利用施設に関する融資を必ずつけるというようなふうに運びたいつもりでおります。それからなお実施の結果につきましては、機会を得次第御報告させていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/9
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010・重政庸徳
○重政庸徳君 もっとはっきりせねば、農林中金の貸し出しの方法はやはり従来の例をとるのですから、今言うように、まる裸になって家も何もないのだから、そこが一番大事なので、これはあとで助成を受けて新造した船で働いて返すということになっておるのだから、今持っておるものは何もないというのだから、そういうところをはっきりしていただかねば、また結局あとの残を借りるときにこの法律の実施ができない、恩恵を受けないという漁民が出てくる、こう思うのですがね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/10
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011・高橋泰彦
○政府委員(高橋泰彦君) これは農林漁業金融公庫の資金に相なるかと思います。と申しますのは、今度の措置はやはり漁業協同組合が漁船を建造し組合員に使用させまするので、その点も考えて、漁業者……、ここに天災融資法その他で問題もありますが、それはこの政令に該当するこのやり方におきましては、公庫融資によって完全に組合に対して金融することは可能だというふうに考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/11
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012・堀本宜実
○委員長(堀本宜実君) 他に御質疑もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/12
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013・堀本宜実
○委員長(堀本宜実君) 御異議がないと認めます。よって四案について、質疑は終了いたしました。
これより四案について一括討論を行ないます。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/13
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014・堀本宜実
○委員長(堀本宜実君) 御異議ないと認めます。
それではこれより順次採決に入ります。
天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/14
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015・堀本宜実
○委員長(堀本宜実君) 全会一致と認めます。よって本案は、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
次に、昭和三十五年五月のチリ地震津波による災害を受けた水産業施設の災害復旧事業に関する特別措置法案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/15
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016・堀本宜実
○委員長(堀本宜実君) 全会一致と認めます。よって本案は、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
次に、昭和三十五年五月のチリ地震津波による災害を受けた漁村における漁民の共同利用に供する特定の漁業施設の設置に関する特別措置法案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/16
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017・堀本宜実
○委員長(堀本宜実君) 全会一致と認めます。よって本案は、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
次に、昭和三十五年五月のチリ地震津波による災害を受けた漁業者の共同利用に供する小型の漁船の建造に関する特別措置法案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/17
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018・堀本宜実
○委員長(堀本宜実君) 全会一致と認めます。よって本案は、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
ただいま可決されました四案の、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成その他自後の手続につきましては、慣例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/18
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019・堀本宜実
○委員長(堀本宜実君) 異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
本日はこれをもって散会いたします。
午後三時二十八分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/103415007X03619600617/19
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