1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十七年三月二十三日(金曜日)
午前十時五十三分開議
出席委員
委員長 二階堂 進君
理事 加藤 高藏君 理事 薩摩 雄次君
理事 瀬戸山三男君 理事 田村 元君
理事 松澤 雄藏君 理事 石川 次夫君
理事 中島 巖君
逢澤 寛君 綾部健太郎君
井原 岸高君 井村 重雄君
金丸 信君 齋藤 邦吉君
徳安 實藏君 丹羽喬四郎君
廣瀬 正雄君 前田 義雄君
山口 好一君 岡本 隆一君
佐野 憲治君 實川 清之君
日野 吉夫君 三宅 正一君
田中幾三郎君
出席国務大臣
建 設 大 臣 中村 梅吉君
出席政府委員
建設政務次官 木村 守江君
建設事務官
(都市局長) 前田 光嘉君
建 設 技 官
(道路局長) 河北 正治君
委員外の出席者
参 考 人
(日本道路公団
理事) 金子 柾君
参 考 人
(日本住宅公団
理事) 稗田 治君
専 門 員 山口 乾治君
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三月二十二日
委員木村公平君、兒玉末男君及び田中幾三郎君
辞任につき、その補欠として池田正之輔君、田
原春次君及び片山哲君が議長の指名で委員に選
任された。
同日
委員池田正之輔君、田原春次君及び片山哲君辞
任につき、その補欠として木村公平君、兒玉末
男君及び田中幾三郎君が議長の指名で委員に選
任された。
同月二十三日
委員木村公平君辞任につき、その補欠として井
村重雄君が議長の指名で委員に選任された。
同日
委員井村重雄君辞任につき、その補欠として木
村公平君が議長の指名で委員に選任された。
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三月二十二日
鹿児島市、西桜島村袴腰間に架橋の請願(二階
堂進君紹介)(第二七三一号)
県道鹿児島県吾平町、佐多町伊座敷間の主要地
方道指定に関する請願(二階堂進君紹介)(第
二七三二号)
県道都城、指宿両市間の二級国道編入に関する
請願(二階堂進君紹介)(第二七三三号)
押切川を乱川に合流の請願外七件(牧野寛索君
紹介)(第二七三四号)
建設業法施行令の一部改正に関する請願外一件
(久保三郎君紹介)(第二七八六号)
宅地建物取引業法の一部改正に関する請願(中
村三之丞君紹介)(第二八四八号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
道路整備特別措置法の一部を改正する法律案(
内閣提出第一一七号)
駐車場法の一部を改正する法律案(内閣提出第
一〇六号)(参議院送付)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/0
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001・二階堂進
○二階堂委員長 これより会議を開きます。
駐車場法の一部を改正する法律案及び道路整備特別措置法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、審査を進めます。
お諮りいたします。両案審査のため日本住宅公団理事稗田治君に参考人として御出席を願い、意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/1
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002・二階堂進
○二階堂委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
なお日本道路公団理事金子柾君も参考人として御出席になっております。
両参考人には質疑応答の形式で意見を聴取することにいたしたいと存じますので、さよう御了承願います。
政府当局並びに参考人に対し質疑の通告があります。順次これを許します。中島巖君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/2
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003・中島巖
○中島(巖)委員 道路整備特別措置法の一部を改正する法律案につきまして基本的な二、三の問題に対して触れてみたいと思うのでありますが、そこで今回提案になりました道路整備特別措置法の一部改正を見ますと、これは最近わが国におきまして道路公団を初めとして有料国道が現在建設されつつある、従いまして、この有料道路に非常な関係のある部分を有料道路管理者であるところの公団に対して建設大臣の権限を委譲する、こういうことがこの法案全部を流れた、一貫した筋である、こういうように考えますが、そういうように了解してよろしいかどうか、その点大臣にお伺いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/3
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004・中村梅吉
○中村国務大臣 道路管理に関する基本的な問題は、あくまで建設省が持っていく必要がありますので、その建前はくずさないつもりでございますが、今回の改正にあげましたような問題につきましては、三公団に管理を委任してよろしいのではないか、こう思っておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/4
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005・中島巖
○中島(巖)委員 今大臣の御答弁の通り、私もそれでいい、こういうように考えておるのですが、そこで基本的の問題として今後有料道路というものが飛躍的に建設されていくことは、これは諸外国の例から見ても明らかでありますが、そこでこういうような必要に迫られてやむを得ず一部の権限委譲ということでなしに、基本的に今後の有料道路の管理のあり方はどうあるべきかというような構想を多分お持ちではないかと思うのです。たとえばフランスなどに行ってみますと、交通警察、つまり有料道路の交通警察というものが一般の警察から切り離して、道路管理者自身が警察権を持っておる、こういうような状態でありますが、今回出ておる法案を見ましても、たとえば道路の使用料を納めずに逃げた者に対しては倍加するというようなことがこれに載っておりまするけれども、しからばその後の捜査をどういうようにするのかというような問題になってくると、やはり警察と密接な関係を得て、警察の手を借りなければあと徴収の方法がない、こういうような結果になるわけでありまして、まだ有料道路の発達しておらぬ現在の段階としてはこれでもいいけれども、交通関係に対する警察というものはやはり切り離して管理者自身が警察権を持つ、こういうような方向に行かねばならぬのじゃないかと思うのですが、それらに対してどういうような将来に対するお考えを持っておるか、その点もお伺いいたしたいと思うわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/5
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006・中村梅吉
○中村国務大臣 現在のところにおきましては、道交法関係は警察が担当いたしておりますので、有料道路の場合におきましても同じ扱いになっておるわけでございますが、御指摘のように将来日本にハイウェーが長距離に発展をして参りました暁におきましては、お話のように再検討を要するかと思うのであります。現段階におきましては、御承知の通り道路の交通量などを調査いたしまするのも公団には権限がないものですから、一々建設省の係官が一名だけ参加いたしまして、そうして実務は公団の関係者がやるにいたしましても、そういう不便な交通量調査等をいたしておりますので、今回はそういう差し迫っておる問題点を解決して公団にも交通量の調査等をする権能を持たせて、一々建設省の係官が参加しなくても、その程度の道路交通法等の関係のない調査等は直接できるように改正をしてさばいていきたい、こう思っておりまするような段階でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/6
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007・中島巖
○中島(巖)委員 日本の交通政策の機構というものは運輸省にあり、自動車交通の道路は建設省で持っておる、管理しておる、こういうような関係で非常にむずかしいところがあると思いますけれども、この警察の中の交通警察というものは司法警察と切り離して、そうしてこの道路管理者が直接握るような方向に持っていくべきものだ、また司法警察と十分切り離せるところの性能のものだ、こういうふうに考えておるわけでありまして、現在の暫定措置としては今回の法案のようでも仕方がないと思いますけれども、そういうことも道路管理者の立場で御研究願いたいと思うのです。
それから第七条の兼用工作物の管理とがあるいはさらに七の二の占用の許可とか協議権限とかいうようなものが出ておりますけれども、これはあくまで他の工作物の所有者との関係の項目であって、たとえば道路公団が管理しておるところの高架線の下のあき地の問題であるとか、あるいはガソリン・スタンドの問題であるとか、あるいはレストランの問題であるとか、こういうものとは関係のないものと道路法から見ても解すべきだと考えるのでありますが、これらに対する解釈は、これは建設大臣でなくて、道路局長でけっこうですが、どういう解釈をしているかお伺いをしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/7
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008・河北正治
○河北政府委員 兼用工作物の管理に関することを相手方と協議するということを今度道路公団に代行させるわけなんです。それと、それから高架構造下の占用とは一応問題は本質的には違うのではないかと考えられます。兼用工作物と申しますのは、御承知の通り堤防と道路が一緒になっておる場合とかそれから踏み切りの場合とかいうことでございまして、高架構造下の占用は、道路の占用そのものの取り扱いになるかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/8
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009・中島巖
○中島(巖)委員 その解釈でいいと思うんです。そこで具体的な問題として、すでに名神高速道路も供用開始の日が近づいてきたわけなんですが、そこで高架分の下の空間だとかあるいはガソリン・スタンドだとかあるいはレストランだとかこういうものに対して、たしかこれは公団法の中にあったように記憶いたしますけれども、公団がこれらの管理をするということになるでしょうけれども、どういう法律の根拠によってそうするのであるか、あるいはこれらの管理の方針はどんな方針でされておるのか、この点をお伺いしたいと思います。さらにすでに栗東−吹田間が一、二年のうちに供用開始ということになれば、申し上げたような問題が具体的にクローズ・アップして参るわけであります。さらに、これらの道路に対して、定期バスであるとかあるいは定期トラックであるとかいうような路線事業の申請も出てくると思うのですが、これの許可に対しては運輸省に許可権限があるわけでありますけれども、それに対して公団また建設省としてはこの有料高速道路にどの程度の発言権を持っておるのであるか。これらの点について、これは実際問題として法律の解釈以上の問題でありますので、方針をお聞かせ願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/9
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010・河北正治
○河北政府委員 御質問の第一点の方は、日本道路公団法の第三章の十九条の二項で、公団は、「高架のものの新設又は改築と一体として建設することが適当であると認められる事務所、倉庫、店舗その他政令で定める施設を、当該道路の新設又は改築に伴って公団が取得した土地に建設し、及び管理すること。」ということを根拠にして占用の許可を道路公団に代行させる、ということでございます。
それから、路線バスの免許は、これも御指摘の通り運輸省でございまして、その運輸省からの道路の現況の照会に対して道路公団が回答することができる、意見を述べることができるということになるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/10
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011・中島巖
○中島(巖)委員 今、局長から法律的の説明があったけれども、それはその通りでけっこうだと思いますが、実際の運用面において、たとえば一カ所、二カ所入札して渡すとか、あるいは第二会社みたいなものをこしらえてそれに一括して管理させるとか、いろいろな方法があると思うのですが、そういうようなことについて基本的な何らかのまとまった考えがあるのかどうか、そういうことを公団の方に指示してあるのかどうか、そういうような具体的な問題について、運用の面についての方針をお伺いしたいと思うわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/11
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012・河北正治
○河北政府委員 実例といたしましては、横浜新道におきまする高架構造の下に駐留軍離職者の経営のタクシーの事務所、ガレージ、及び濃尾大橋の取りつけ部分の高架構造下における水防組合の水防資材置場等に許可をしている例がございます。そのほか、今後の方針といたしましては、公団が今度の改正において代行することになりますが、占用許可にあたっては高架の道路の構造及び交通に支障のないもので公共性の高いもの、または用地等を買収されたものの用に供される施設等を優先的に許可していきたい、こういう工合に考えています。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/12
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013・中島巖
○中島(巖)委員 これは大臣にお伺いしますが、今質疑応答の過程において十分おわかりだと思いますけれども、公団が一々、たとえば高架の下の一まず一まずを区切って貸してそれの管理をするとかいうようなことは、これは大へんなことで、道路の管理よりその方に精力を消耗してしまうというような結果になるのじゃないかと思うのです。そういうような観点から、公社といっても大げさでございますけれども、何らかのそれを一括してやるような機関を設けるべきものじゃないかというように考えるのですが、そういうような点について、何か構想を練ったことがおありかどうか、この点お伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/13
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014・中村梅吉
○中村国務大臣 今までに高速道路の路下利用は、今局長から申し上げましたように一、二カ所にとどまっております。なお今後の方針の基本としましては公共性の高いもの、あるいは道路用地の買収をされたものの代替施設というようなことを優先的に考えておりますが、御承知の通り首都高速道路公団の一号線が完成をして参りますと、今御指摘のように具体的にこれをどう取り扱うかということになってきますので、目下その扱い方をどうすることが一番適正であり、また実態に即しておるかということにつきまして鋭意検討をいたしておる段階で、私どもとしましてはこれが一番よかろうという見当はまだついておりません。その方法等につきましては、最も適切な道を急速に講じたいと思いまして、鋭意検討をいたしておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/14
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015・中島巖
○中島(巖)委員 私もそれらの点について、二の高速自動車国道というものは、わが国では昭和三十二年から道路公団でいろいろやっておりまして、まだまだ幼稚なものでありますけれども、将来は首都高速道路にしても阪神高速道路公団にしても、日本道路公団にしても大きなものとなりまして、こういうような付属設備と申しますかそれらの利用というものが大きなウェートを占めてくるんじゃないか、こういうように考えるわけです。従いましてこれらに対してはやはり基本的な方針をきめて、その方針のもとにこれらの公共性を帯びた高度利用をはかるようにしないと、先ほど局長の読まれたような法律があるからといって公団が小間切れに各方面へ貸してしまって、あとで収拾のつかぬようなことになると、この運営上非常にまずいのじゃないか、こういうように考えるわけであります。従いまして警察の問題やそれらの問題を含めて、新しい観点からヨーロッパなんかの高速道路の進んでおる国の資料をいろいろ参考として取り組んでいただきたい、こういうことを希望いたしまして、私の質問を終わることにいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/15
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016・二階堂進
○二階堂委員長 岡本隆一君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/16
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017・岡本隆一
○岡本(隆)委員 稗田さんに来ていただいておりますし、大臣もおられますから、その間に住宅公団と関係のある分だけ先にお尋ねしたいと思います。ちょっと今中島さんからお尋ねございましたが、現在までの道路公団の高速道路の高架の建設方針というものは、原則的に道路オンリーというふうなものでないかと思うのでございますけれども、下の空閑地というものを利用するということをあわせて考えて建設をしておられるのか、あるいは現在の方針は道路オンリーとだけお考えなのか、それをまず道路公団の方からお願いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/17
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018・金子柾
○金子参考人 ただいまの御質問でございますが、当初名神高速道路の計画をやりますときには、いろいろとこういう点も考えました。しかし実際問題としてどういうものがその中に入るか、またどういうものをその中に入れるのが適当であるかというのが非常にむずかしい問題でございまして、長い問いろいろ建設省にも御検討願っておったのでありますが、工事の方はどんどん進めなければならぬし、とりあえず道路を中心とした設計をもってやっていって、その後必要があればその中に適当なものを納めるということにするのがいいだろう、こういうことでただいまも進んでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/18
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019・岡本隆一
○岡本(隆)委員 それでは今度は大臣にお伺いいたします。今都心における用地取得が非常に困難です。それからまた今後とも都会地における公共用地というものは非常に取得が困難でございますが、しかも取得が困難であり、かつ補償その他でもって非常に高くついておる。そういうふうな公共用地が取得できた場合に、今度は高架に使われる土地の下を遊ばしておくつもりか、それとも必ず何かを併用して、あわせて二つの目的を達するような方途を今後とも考えていくのか、今後の基本的な方針というものを建設省でもすでにお定めであろうと思うのでございますが、建設省はそういう点についてどのようにお考えでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/19
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020・中村梅吉
○中村国務大臣 できるだけ併用をして利用できるように考え、また用地取得のために犠牲になった方々は、その利用を考える場合に優先的に考慮をいたしたいという基本的な考えでおるわけでございます。
ただ名神高速道路のような長距離の道路は、大部分が土手になりまして、立体交差はその部分だけ交差をする道路に橋をかけて進んでいきますので、併用の面というのは比較的一小部分に限られるわけでありますが、首都高速道路の場合は、一号線にいたしましてもあるいは四号線の千駄谷付近にいたしましても相当の部分がまとまりますので、これをどういうように利用するのがいいか、実は関連道路との関係もございますので、高速道路の方は高架にいたしましてノン・ストップで走れる道路にいたしますがそれに関連をいたしました関連道路がついておりますので、関連道路と路下の利用というものと、関連道路の交通事情を妨げるような施設であっても困りますので、これらの点を具体的に今首都公団と協議をいたしまして、まだ工事過程でありますから使用の段階にはどこも至っておりませんので、早く結論を得まして、すべての関係から見てもいいという方法に結論を得たいと思って、今研究をいたしておる最中でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/20
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021・岡本隆一
○岡本(隆)委員 高架下はできるだけ有効に使わなければならないと思うのでございますが、その場合に一番心配されるのは火災であろうと思うのであります。先般、私残念ながらあれを見に行かなかったのですが、赤羽団地で住宅公団でもって火災の実験をやられたのでありますが、あのときの経験からして住宅もしくは店舗、あるいは事務所に高架下を利用した場合に、それが相当大きなものになって、将来道路として使うのに支障を来たすようなことに、ことに火災の場合になると非常に困るのでありますが、あのときの経験から見て鉄筋の建物、そしてその中へ住宅もしくは店舗を持ってきた場合に、道路としてあとの使用に困難が起こるというようなことになると、大きな支障がありはしないかというような点について、その経験を稗田さんから承りたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/21
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022・稗田治
○稗田参考人 先日赤羽で火災実験を行なったわけでございますが、ただいま実験の委員会の方におきまして、いろいろ調査資料を検討中でございますので、正確な判断はまだ許さないわけでございますけれども、大体の復旧の見通し等から考えまして周囲の壁、上階の床等には構造上の欠陥は生じていないということでございます。なおベランダの方の腰壁でございますが、火炎がかなり燃え上がりますと腰壁を越すような場合もあるわけでございますけれども、これは今後できるだけ透かしの腰壁でなしに火炎の上がるところは十分なコンクリートの腰壁をつけるということで延焼等につきましては防げるのではないかと概略的に考えておるわけでございます。道路の下にアパート等を設けました場合にも、同じように構造をパラペットを設けるとかすれば、上の道路が使用にたえないということにはならないのではないかと推察をしておるわけでございます。ただ、ただいまいろいろ資料を分析中でございますので、それ以後に正確な発表をいたしたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/22
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023・岡本隆一
○岡本(隆)委員 今後都市の再開発ということが問題になってくる場合には、どうしても都会の中へ立体交差の道路をどんどん作っていかなければならない。その場合に用地取得その他の関係上、ただいまも大臣がおっしゃったように立体交差をしていくのには、どうしてもやはり高架の道路の下にはアパートでも建てて、そこへ居住者を入れていくということをやっていかなければならない。その場合には住宅公団の方でめんどうを見ていただかなければならないことになるのではないかと思うのでありますが、住宅公団としては、道路公団との話し合いがつけばそういうところへも住宅というものは建設可能であるというふうにお思いになりますか、あるいはそういうふうな道路の下は住宅としては使えないのだというお考えですか、住宅公団の御見解を承りたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/23
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024・稗田治
○稗田参考人 高架道路の下に住宅を設けることの可否でございますけれども、あながち住宅として使用不可能であるという考えはないわけでございますけれども、現在の住宅公団の建設方針といたしましては、良好な住環境の住宅を建設するという建前でいっておりますので、できればそういう高架下の住宅というのでなしに、もっと環境のよろしい住宅を建てたい、かように考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/24
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025・岡本隆一
○岡本(隆)委員 まあ理想はその通りです。しかしながら都心に店舗なんかを開いておる人が、公団が家を建ててくれたからといってそんなに遠くへ移ったんでは生計は成り立たないです。やはり交換される土地のできるだけ近くにおりたいということになれば、それも少々のことはしんぼうしなければならない。それからまた現住地の生活環境というものですね。都会の中に店舗なんか持っておる人は、きわめて悪い住条件の中で営業いたしております。そういう観点からいくならば、そこに新しい不燃性のものができて、そこへ店舗を移すことができれば、これはむしろ前よりはよほど条件がよくなるのではないかと思うのです。だからそういう点で私はやはり都会地ではそういうことを十分考えていただかなければならないし、また建設省もそういう指導方針を出していただきたいと思う。ただやはり管理の問題では、一方は道路公団であり一方は住宅公団である。だからその間の調整の問題が残ってくると思うのでございますが、それはやはり建設省の方でうまくかじをとっていただかなければならないと思うのですが、大臣の方ではそういう点お考えになって、可能なる限り用地を有効に使う、そしてまた同時にそういう計画を進めていくというふうな点について現在建設省ではどういうふうにしておられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/25
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026・中村梅吉
○中村国務大臣 今の見込みと申しますか考え方としましては、高速道路の路下に二階も三階も建てるような、住宅公団をわずらわすような場合がはたして起こるかどうか、今の想定ではあまりそういう実態が起こってこないんじゃないか、せいぜい一階か、あるいは一階に中二階を付し得るくらいの高さのものがほとんど全部ではないかと思います。そこでこれらの路下を、用地買収の対象になった方々等に使用せしめます場合に、道路としての建造物に故障があってはなりませんから、その点を厳重に管理をするということと、それからそれは高速道路側で設備を作って補償にかえて渡すのがいいのか、あるいはどうせかかる人は補償金をもらうことになりますから、設計及び管理を関係公団が十分目を通し、監督を徹底させまして、その補償金によって自己負担で、場所だけ使用させてやるのがいいかということにつきましては、まだ具体的に事例がそう切迫してきておりませんので、見通しとしては、いずれそういった場所が数カ所出てくる予定でございますから研究はいたしておりますが、結論としてどうすればいいかというようなことはまだ出ていないわけでございます。今の火災の場合等のこともございますし、あるいはまたそこに店舗等を付設いたします場合に、道路構造物に支障のないような構造にするのにはどうすればいいか、こういう点を十分に具体的に研究いたしまして煮詰めて参らないと、的確な結論が出ない、こう思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/26
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027・岡本隆一
○岡本(隆)委員 今名神道路が、私の方の京都で高架ができ上がりつつございますけれども、あれの設計を見ますと、全く道路オンリーに設計されておるように見えるのです。従ってああいうふうな設計をすれば、これはもうあとの使い方に非常に制約を受けることになると思います。だから今大臣がおっしゃるように、道路として建造するその下を利用するという考え方でありますと、二階とるのはあるいは高さの点で困難かもしれないが、道路を少し高くしてやれば、ゆっくりした二階がとれるのです。そうして道路の幅を一つの幅でもって区画していきますれば、相当ゆったりした事務所なりあるいは住宅が建造し得るのです。そうすればそのスペースというものはずいぶん有効に使われる。しかも高速道路下というものは両側に側道がある。だから風は通り抜けますし、震動がないように少し堅牢に作る。そして両者を兼ねてやるという目的で作っていけば、これは私は十分に使用に耐えると思うのです。ところが最初からできるだけ道路としては安上がりにしよう、そのために建てる支柱もそれをささえるに足るだけの——そう重いものが載るわけじゃございません。であるからそれをささえるに足るだけのものだということでありますと、やはりそこに、使途というものは非常に制約も受けると思います。しかも地価というものは今どんどん上がっておる。だからなるほど都会の町の中を走る距離は短くても、郊外地を走る距離というものは、今土盛りしてずいぶん長距離を走るわけなんです。しかも、それらの土地の地価というものはすでに市街地並みあるいは市街地以上しているようなところもあるわけです。だからそういうところをどんどんつぶしていくのに対して、もっと有効に使わなければ、何ぼ日本が狭いといっても、幾らでも土地があるというふうな考え方を——なるほどそれは土地は広いんです。あるといえばあります。しかしながら、地価がどんどん上がっていくということには、道路公団の建設なんかが非常に影響があるんです。たとえば京都近辺でも、名神道路ができましてから地価が一ぺんに上がってきたんです。そのことはやはりそれだけ土地をつぶす、だから耕地を少なくする、農家が耕地を失ったあとを補充しようと思えばずいぶん高く出さなければならないというようなことになってくるわけでありまして、やはり失った土地を、それもやはりできるだけ有効に使っていくということもあわせて私たちは考えていかなければならないと思いますので、今後建設されるにあたりましては、やはりどうしても立体的に土地は使っていくんだということを十分考慮に入れて、そういう方面の研究を、地価問題などの一つの対策ということも考えあわせて、道路は道路だけとして考えないで、やはり住宅対策あるいは土地対策、宅地対策というふうな点をあわせて考えて運営していただくように私はお願いいたしておきたいと思います。
それからもう一つ、同様の問題についてお尋ねしておきたいことは、これは道路公団とは直接関係ございませんが、阪神の道路公団が今度出発いたしました。その阪神の公団は、河川の上を道路用に利用するように計画されておると聞くのでありますが、しかもそういうふうにして利用いたしますと、陸上を利用するのよりも非常に経費が安くつくというふうなことを聞いておるのでございますけれども、一体阪神高速度、道路公団は川の上を、幅によってそれは違うでありましょうが、大体二車線のものあるいは四車線のものいろいろあると思うのですが、二車線をとるとすれば、建設費が百メートル当たりどれぐらいにつくような考えを持っておるのか、また四車線であるとすればどれくらいにつくのか、大体の計数をお示し、願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/27
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028・前田光嘉
○前田(光)政府委員 阪神公団ができるだけ経費を節約し、その他工事の施行の迅速化をはかるために、現在ある河川あるいは運河を利用する計画で進めております。ただ、お尋ねの現在の建設費でございますが、今のところ概算をいたしておりまして、全体につきまして一応考えておりますが、阪神公団約五十六キロにつきまして、全体として約九百十二億程度を概算しておりますので、今後さらにそれを詳細に計画を立てるとともに、各地区におきましての工費を計算いたしまして、詳細な計画を出したいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/28
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029・岡本隆一
○岡本(隆)委員 九百十二億という数字が出てくるのには、陸上を走るときには百メートル当たり何ぼ、それから水の上を走る場合には幾らかかるというような上に立って積算ができているのでしょう。だから陸上と水の上とそれぞれどれくらいかかるのかという点をお聞きしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/29
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030・前田光嘉
○前田(光)政府委員 ただいま手元に詳細な資料がございませんが、一応九百十二億を積算いたしましたのは、全体として用地費、必要な宅地の購入費及び補償金それから構造物の建設費、そういうものを各地区ごとに積算いたしましたので、水の上は幾ら、あるいは陸の上は幾らというふうな形において積算したものではございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/30
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031・岡本隆一
○岡本(隆)委員 資料がないのでしたら、またあらためてでけっこうでございますよ。しかし、それはわかるはずだと思うのです。大体建設費というものを予想しているのでしょう。私新聞で読んだのですが、陸上補償費なんかを見ていくよりも大体六分の一で済むというようなことが新聞に書いてあるのを読んだのでありますが、あまり開きがありますので、私もその数字については半信半疑でありますけれども、一体九百十二億の予算を立てるのに、陸上のいろいろな補償費なんかとっていくとこういうふうになる。また運河をそのまま利用いたしますと、土地の買収費なんというのは全然要りませんから、そうすると建設費だけですから、そういう場合だと何ぼということがはっきり数字として出ておるから九百十二億というものが出てくるのだと思うのですが、それがわかりませんかとお尋ねしておるのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/31
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032・前田光嘉
○前田(光)政府委員 ただいま詳細な地区ごとの資料を持っておりませんが、先生のおっしゃったように全体の、目下いろいろ検討しておる路線につきまして地区ごとに工区を分けまして、この地区は用地補償費が要る、この地区は河川の上を通るから用地補償費は要らない、だけれども、構造が高くなるという積算を考えております。お尋ねによりまして、詳しい資料は別途の機会に申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/32
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033・岡本隆一
○岡本(隆)委員 その数字はちょっと私も知りたいと思いますので、一つぜひ資料としてちょうだいしたいと思います。
それでは法案の内容に入っていきますけれども、道路法の四十四条でありますが、道路の管理者は道路交通の危険を防止するための沿道区域の指定ができる、そして危険防止のための措置ができるというふうに規定されておるのでございますけれども、実際に私たちが町を走りあるいは村落を走っていきますと、その危険防止の措置というものが非常に等閑視されてとられておらない。たとえていえば、相当の交通量の多い十字路でもって全然見通しがきかない。かどを少しとってやれば見通しがきいていて、出会いがしらに衝突するということが避けられるのに、それに対する措置が全然とられておらない。しかも監督が行き届かない。おまけにかどは大てい店舗がございます。店舗がございますと、いろいろなものをそのかどへ出してきておる、あるいはそれがたまたま西日なんか当たるところでありますと、西日が当たるのを避けるために戸板のようなもので囲ってわざと軒下までが見通しがきかないようなことにしてしまっておる。そこでそういう点、四十四条によるところの危険防止の措置というものがとられておらない。またそれがたまたま鉄道や軌道等の交差点になりますと、それもかどまで敷地一ぱいにへいを立ててしまったりして——それはその土地の所有者にすれば、自分の所有権を明らかにしておるのでございましょうけれども、しかもその中が畑であったり庭であったりなんかして、建造物ではないというふうなことがしばしばある。だからそういうふうにすみをとることが可能なところは、できるだけとらせるという努力を平素においてやらなければ、今日、日々非常にたくさん起こってくるところの交通禍というものを防ぐことができないと思うのですが、そういう点の管理というものがきわめて不十分であると私は思うのでございますけれども、建設省ではいかなる指導を地方公共団体にしておられるのか、その点をお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/33
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034・河北正治
○河北政府委員 ただいまの御質問の要旨は、道路の交会部等で隅角の芟除がなされておらないために見通しがきかないというような御指摘ではないかと思います。それで私ども道路改良等をやっていく場合には、道路の交会部には一定の基準をもちましてすみ切りを行なわせるように指導いたしております。それから、既成の道路は交会部におきましてそういうすみ切りがしてないために、見通しが悪く危険のおそれのある場合には、またそれだけを直すというような工事に対しても補助を考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/34
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035・岡本隆一
○岡本(隆)委員 しかし、実質的には全国至るところにそういうところはあるのです。しかもそういうところは、たとえば私が住んでいる町筋を見ましても、それは二十年、三十年前も今も全く同じ状態に置かれておるのです。しかも一方では自動車はどんどんふえてきておるのです。だから事故の頻度というものはどんどんふえてきているにかかわらず、そういう地点というものが全然改良されておらない。改良しようとする意思を市町村は持っておるのか持っておらないのか、私は疑わしいと思うくらいなんです。しかし、それはおそらく住民のすべてが望んでおるし、改良すべきことを痛感しておると思うのです。しかし、それにはやはり財政的な問題が伴うから、そういう点困難なのではないかと思うのですが、もしそういうことをやるとするならば、それではそれに対してどういうふうな補助が行なわれるのか、何かそういうふうなことについての法的な規定がございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/35
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036・河北正治
○河北政府委員 道路改良の中に特殊改良という項目を設けて、それでそういった工事に対する補助ができるようにいたしております。それから、道路改良に伴うものはあらかじめ道路構造令に定められた基準に従って、隅角部をとるように設計上で指導し、もちろん工事の補助の対象にいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/36
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037・岡本隆一
○岡本(隆)委員 補助はどれくらいですか。年間予算どれくらい補助費を組んでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/37
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038・河北正治
○河北政府委員 一般の道路改良の中で行なわれるものは、その改良の補助率は一、二級国道におきましては四分の三、それから地方道におきましては三分の二でございます。それから一、二級国道地方道を通じまして、局部改良と称して行なっておるものには補助率は二分の一でございます。それから隅角部の特殊改良全体の予算はあれでございますが、その中で現に三十六年度、隅角部、街角芟除に使われておる予算がどのくらいあったかということは、ちょっと今手元に資料がございませんのでお答えいたしかねます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/38
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039・岡本隆一
○岡本(隆)委員 これは私の感じですが、そんなすみ切りなんぞというものは全然現在問題にされておらないように私には受け取れるのです。だから、もしすみ切りにどれだけ使っておるという数字がございましたら、先ほどの資料と一緒に私はちょうだいしたいと思います。
それで、すみ切りというものが今日非常に重要でございますから、広げることができなければ、交通事故を少なくするためには、せめてすみ切りくらいはまずやっていく。しかも可能なところはたくさんあるのです。しかも店舗でも、日本の家の構造は片側が壁で前面が開放されております。それを一問か二問ほどガラス戸にしてやれば、すみは切らなくとも見通しはきくのです。そういうような改造をかどの家には要求する。そういうような方法で、建物のすみ切りをしなくても建物の構造を少し変えてやりますと、見通しがきくようにできるところがたくさんございます。だから、そういう点の配慮をしていただきまして、来年度からはそういう見通し難なところについては、そのような措置をぜひ予算化していただくことをこの機会にお願いをしておきたいと思います。
それから踏切の問題でございますけれども、道路法の三十一条で鉄道との交差の場合には、交差の方式について両者が協議するということになっておりますが、それでは、従来道路のあるところを鉄道が通って交差しておる、そこが非常に交通が頻繁になった、それは鉄道の交通も頻繁になれば道路の自動車の交通も頻繁になる、だから立体交差に変えなければならぬという必要で話し合いをされる場合に、その費用の負担区分はどうなっておるのでありますか、教えていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/39
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040・河北正治
○河北政府委員 国鉄との関係は国鉄と建設省と協定いたしまして、一般の平面交差除却の場合には国鉄が三分の一、道路管理者が三分の二、それから鉄道の構内等で特に鉄道の関係の多いところでは、二分の一まで国鉄が負担してもらうようになる場合もございます。それから私鉄と道路との場合は一定の基準がございませんで、そのケース、ケースによってお話し合いをしていたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/40
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041・岡本隆一
○岡本(隆)委員 ちょっと話をしておりましたので、私鉄との点はちょっと聞き取れなかったのですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/41
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042・河北正治
○河北政府委員 私鉄との場合は特に共通した協定は持っておりません。その場所その場所におきましてお話し合いをいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/42
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043・岡本隆一
○岡本(隆)委員 従来の慣例はどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/43
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044・河北正治
○河北政府委員 私どもといたしましては国鉄との協定を準用したいという工合に考えておりますが、いろいろ会社側の資金的な問題がございまして、現在といたしましてはまちまちでございます。端的に申し上げますと私鉄が三分の一以内、道路管理者側が三分の二以上負担しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/44
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045・岡本隆一
○岡本(隆)委員 それではお伺いしますが、私鉄でも国鉄でも踏切では道路を鉄道側が使用していることになりますね。その場合に占用料を払っているのですか、払ってないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/45
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046・河北正治
○河北政府委員 一、二たしか道路の使用料を払っている鉄道があったかと聞いておりますが、一般的には占用料をお互いに支払っておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/46
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047・岡本隆一
○岡本(隆)委員 そうすると、従来道路があった、そこを私鉄が、線路を敷いた場合には無料で道路を通っておる。占用しておる。今度は道路を広げますね。広げた分については鉄道の幅だけは鉄道の敷地になるわけです。私鉄なら私鉄の敷地になるわけです。広げた場合でも全然使用料を払わない。もうそれはお互いに供給し合い、何というのですか、あいこにしておる、こういうことなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/47
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048・河北正治
○河北政府委員 さようでございます。ただし踏切を施設する費用は、それぞれの場合で異なっておりますが、占用料といたしましてはお互いに支払っておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/48
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049・岡本隆一
○岡本(隆)委員 踏切を作る費用は鉄道側の負担ですか、それとも道路管理者の負担ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/49
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050・河北正治
○河北政府委員 あとから施設しようとするものの負担にいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/50
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051・岡本隆一
○岡本(隆)委員 国道などでは少のうございますが、県道もしくは市町村道になってきますと、道路を広げましても踏切は昔のままなんです。踏切が狭いものだから、そこのところで自動車が停滞したり通行が非常に困難になる。従来は踏切は人間の通るところだった。そういう考え方だったからあまり広くなかったんですね。ところがこのごろのように車両がふえて参りますと、もはや道路というものは人間様よりも自動車様の方がどんどん、何といいますか体力にものをいわせて幅をきかしております。そういたしますと、遮断機がおりておる、なにする、遮断機が上がる、まずどっと押し出してくるのは自動車である。自動車が二、三台交差すれば幅が一ぱいであって、自動車の通行を歩行者は待っておらなければ踏切が通れない。そのうちにまたチンチン鳴り出して遮断機がおりてくるというようなことになって、歩行者は非常な迷惑を受けている場合が間々ございます。だから、道路が広がる場合、広がったに応じて当然踏切も広げなければならないと思うのでございますが、そういう義務をだれが負うておるのですか。道路を広げた場合には道路管理者が直ちに踏切を広げなければならないのか、従来のまま放置しておいていいのか、現在建設省ではそれをどのように監督しておられるのか、それを承りたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/51
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052・河北正治
○河北政府委員 在来両側の道路が広がっておりましても、踏切の個所だけは狭いという実例は御指摘の通りたくさんございます。そういった場合いずれが先に広げたか、なかなか判定がしにくい場合がございまして、従来そういった費用負担でいろいろもめておった例もございますが、最近におきましては、道路を広げる場合は必ず踏切もそれに合わせて広げてもらうように、費用はあとからその原因を起こした方の負担において踏切も同時に直してもらうという工合にやっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/52
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053・岡本隆一
○岡本(隆)委員 私は今の慣例そのものに問題があると思うのです。というのは、あとから広げるというが、あとから広がるのは道路以上には広がらない。だからそうなってきますと、管理者側の負担、勢い市町村側の負担になる。踏切を広げるための費用というものは、敷石を敷いたり枕木を並べたりというようなことの費用はさほどでないかもしれませんけれども、遮断機を広げたりというふうなことになって参りますと、ある程度金がかかると思います。だから貧弱な地方財政の中ではそれが困難だ。しかも鉄道側も一時不自由を感じるから決していい顔でそれを迎えないというようなことが、狭隘な踏切では至るところに——局長は間々あるというお言葉でございますが、間々ではございません。道路一ぱいに広がっている踏切が間々あるだけであって、ほとんどの踏切は道路より狭いんですから、うそと思われるならきょう一日踏切を回って見てごらんなさい。だから、こういうのはぜひ早くそういうことが徹底するように変えていただかなければならぬ。問題が小さいからなおざりに付されておったと思うのです。しかしながら、こう自動車がふえて参りますと非常な不便を感じますから、この問題は新たに交通難を緩和する一つの方策として、早急にそういう方針を出して、全国的に一斉に踏切の狭いところは広げる、こういうふうな通達を出していただきたいと思います。それからその費用については、半分くらいは私は鉄道会社に持たしていいと思います。鉄道会社は自分の営利のために通行を遮断して、住民に非常な迷惑を日々かけているのです。だからそういうふうな不便をかけて——昔は交通量が少なかったからそんな平面交差でよかったが、今ではそれが非常な障害になっておる。だからむしろ全額持ってでも、道路の拡張には私は鉄道側は協力すべきだと思う。だから、せめて半分は負担させてすぐにやれ、こういうような通知を出していただきたいと思うのですが、局長どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/53
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054・河北正治
○河北政府委員 改良促進法におきましても、御指摘のような道路幅と踏切の幅とが違うようなものは改良していくように指定することになっております。それから費用の問題でございますが、これは原因者が負担するというのが建前ではないかと考えられます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/54
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055・岡本隆一
○岡本(隆)委員 原因者が負担するという建前だ、こう言われるなら、そもそも事業を営んでいくのに道路を横断することが許されているということの中に、公共事業であるとともに非常な利益を受けているわけです。だから、そういうふうな利益を受けているものにそんな一般通念というものは通りませんよ。もしそれなら、たとえば何か法的な規制で負担させるのだということを、この道路法を改正してやらなければならぬと思うのです。道路法を改正すればそういうことはすぐできるのです。だからあなたの方で原因者が負担するのだというふうなことを言われるならば、これから踏切を広げるのは、全部管理者側が原因者になるのですから、頭から、原因者なんということを言わないで、管理者で広げろ、こうおっしゃればいいと思うのです。だから、そういう点についてはあなたのお考えは間違っておると思いますから訂正していただきたいと思うのですが、大臣はどうお考えになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/55
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056・中村梅吉
○中村国務大臣 先ほど局長から御説明申し上げましたように、踏切道改良促進法では、その負担率を政令できめたようなわけでございます。その他の今問題になっておりまする、いわゆる原因者負担の問題につきましては、確かに鉄道も公共性はありますけれども、鉄道側の言い分は、私はいかなる場合においても少しわがまま過ぎるんじゃないか、今後道路側にいたしましても、鉄道との負担割合等につきましては、十分折衝いたしまして努力はいたしていきたいと思います。ただ踏切道改良促進法を作り、その政令をきめまする際には御承知の通り相当長期にわたって鉄道側との折衝をいたしまして、ようやくあの線で妥結をいたして踏切道の改良促進をはかったような次第でありますから、この分についてはいたし方ないと思いますが、今後なお検討いたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/56
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057・岡本隆一
○岡本(隆)委員 それでは何か大臣はお急ぎのようですから質疑を打ち切りますが、それじゃ行って下さい。残しておきますよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/57
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058・二階堂進
○二階堂委員長 ちょっと速記とめてくれませんか。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/58
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059・二階堂進
○二階堂委員長 速記始めて下さい。岡本(隆)委員 それでは今度は道路構造令の三十条に鉄道等との平面交差というところがございますが、これが私には理解しにくいのですが、交差角四十五度以上というのはどういう意味でしょうね。道路構造令の道路が交差する場合には交差角四十五度以上でなければならぬというのは、どういう意味ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/59
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060・河北正治
○河北政府委員 道路の中心線と鉄道の中心線との交差角が四十五度以上の鈍角でなければならないという意味でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/60
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061・岡本隆一
○岡本(隆)委員 片一方が鈍角だったら片一方は鋭角になりますがね。道路というのはこういう工合になりましょう。こうなれば片一方が鈍角で、片一方は鋭角になりますがね。これはどういう意味ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/61
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062・河北正治
○河北政府委員 御指摘のうちの小さい方の角が四十五度以上なければならないということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/62
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063・岡本隆一
○岡本(隆)委員 しかし鈍角鋭角というのは、鉄道と道路とが交差するでしょう。そうすると、その交差する場合に四十五度以上でなければならぬというのであれば…。そうすると、四十五度以上というのはあまり強くこうなってはいかぬということですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/63
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064・河北正治
○河北政府委員 そうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/64
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065・岡本隆一
○岡本(隆)委員 ああ、そうですか、意味わかりました。
それから三十条の第三号ですね。「見とおし区間の長さ」ということですね。この見通し区間の長さというものは、ある一定の見通しがきくようにしておかなければならぬということになっていると思うのですが、ただし書以降運転回数が少ない場所だとか、自動車の交通量が少ない場所ではそうでなくてもいい、こういうふうなことがあるのです。だから鉄道と道路とが交差している場合に、たとえば竹やぶがある、あるいはへいが立っておる、見通しが全然きかないですね。見通しがきかなくても、それは交通量の少ないところはいいというふうなことになっているのですが、交通量の少ないところほど油断して出ていくからばんと出会いがしらに事故が起こるのです。そういうような事故のためにずいぶん多くの人が負傷したりしている。そういう場合には大がい高速度のなにとの交差ですから、大がい死んでおるのです。またバスがそれでやられて多数の人が死傷したり、いろいろな事故があるんですね。だからこれは少し甘く扱われ過ぎていはしないか。交通量が少ないとか、その間の車両の通行量が少ないというようなことは、これは主観の問題です。だから非常にそれが甘く扱われておるから、こういう事故が多いと思うのですが、もっと厳格に取り扱っていくべきではないか。だからこの条文そのものも再検討する必要もあるし、あるいはもしこの構造令を変えていくことがめんどうなら、むしろ行政指導でもってそういう点をどんどん切り離して、交通の安全をはかっていくというふうにしなければいけないと思うのです。一旦停車の義務があるじゃないか、なるほどそれには違いがないが、一旦停車をやっても運転席からは相当軌道まで距離があるのです。だからおそるおそるのぞきながら見ていかなければ見通しがきかないというようなところがたくさんある。だからそういう点は先ほどのすみ切りをどんどんやらせて、見通しがもっとできるようにしなければならぬと思うのですが、それについて建設省では今後そういうふうにやっていかれるお考えでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/65
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066・河北正治
○河北政府委員 御趣旨の線のように指導して参りたいと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/66
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067・岡本隆一
○岡本(隆)委員 これは参りたいとお考えになっても、それが実質的に現われてこなければ何にもなりませんので、それじゃ一年間に私が気がついたところで、どことどこができていくかこれから気をつけていて、来年また質問しますから、毎年二、三年続けてどれだけのところが実施できたか、あなたの方でも実施の結果の統計を作っておいて下さい。それでどことどこができておるということが来年の委員会ではっきり御答弁できるような実績を上げていただきたい、こういうふうにお願いしておきたいと思います。
それから先ほど中島さんからも出ておりましたが、特別措置法の十四条の土を割増金の徴収ができるように改正されましたが、この割増金の徴収をどうしておやりになるかということなんです。これは有料道路に入っていくのにはゲートのところで必ずとれるんじゃないですか。どうして割増金をとらなければならぬようなことになるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/67
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068・河北正治
○河北政府委員 有料道路の出口、入口には必ずゲートがあって料金徴収所がありますが、別に自動車一台々々をとめるように遮断機はございません。それで先般阪奈国道においてダンプ・トラックが集団で強行突破されたという例もありますので、割増金という制度を設けさせていただきたいという具合に考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/68
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069・岡本隆一
○岡本(隆)委員 ダンプ・トラックなんかが何台もそろって強行して突破していったのですか。そういう場合に、そういうダンプ・トラックに対してはナンバーを写真にとるとかそういう設備をしておいて、そのあとそこに徴収に行く、こういうような方針をとっていられるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/69
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070・河北正治
○河北政府委員 その通りでございます。ナンバー等を確認しておきまして、あとから請求して徴収することを考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/70
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071・岡本隆一
○岡本(隆)委員 十六条の二の沿道付近の違反建築物の除去についての権限について公団に相談をしなければならぬというふうなことになっておりますが、これは何か蛇足のような気がするのですが、今まで何か事務上の支障が公団にあったのですか。こういう規定を特に設けなければならぬということについて公団の方から御説明願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/71
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072・金子柾
○金子参考人 ただいまの御質問をはっきり聞き取れませんでしたので、もう一度お願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/72
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073・岡本隆一
○岡本(隆)委員 第十六条の二、「高速自動車国道法第十四条第二項又は第三項の規定により、必要な措置を命ずること。」建設大臣が特別沿道区域の違反建造物を除去させたりあるいは既存の建物を除去するのに公団の意見を聞かなければ、そういうような措置が講じられないということが、今度加わるのですが、従来は公団からそういうことを申し出て建設大臣にあれをのかして下さいというようななにをしておられるわけです。だからそれでもって円滑に進むはずだと思うのに、今度は公団の意見を聞かなければ建設大臣は除去を命ずることができないというようなことにわざわざ規定しなければならぬのは、公団と全然話し合いをせずに建設省側からぽんとそういうことをやった事例でもあったのですか。どうしてこういう改正をやるのかということの理由を聞かせていただけばいいのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/73
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074・河北正治
○河北政府委員 十六条の二の第一項の改正は、日本道路公団に新たに権限を代行させることになりましたので、日本道路公団の意見を聞く必要がなくなったという具合に考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/74
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075・岡本隆一
○岡本(隆)委員 なるほどこの文章はこれをはずすという意味ですか。これは間違えて読んでしまいました……。
もう一つ、道路法の四十七条の三項です。基準に適合するように必要な措置を講ずべきことを命ずることができるという、必要な措置というものはどういう意味なんでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/75
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076・河北正治
○河北政府委員 通行する車両を小型にさせるとかあるいは車両制限令に適応するように待避所を設置させるとか、そういうことを命令することができるということであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/76
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077・岡本隆一
○岡本(隆)委員 そうするとバス・ストップなんかはそれに入るのですか、入らないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/77
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078・河北正治
○河北政府委員 バスの停留所の意味でありますと、それは入らないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/78
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079・岡本隆一
○岡本(隆)委員 そうするとバス・ストップ以外に待避所を作るというふうな場合、これは高速道路についてそれぞれ相当な速力を出すようにきめられて、おりますし、また二車線走る道路であれば緩速のものと速力の早いものと、内側と外側に分けられておりまして待避所というものが必要なのかどうか。その次にはすでに道路として作られておるのに対して、今度は別に業者が負担して道路の両側へくっつけて、もちろん業者に費用を出させて公団の方で建設する、作るということになるのではないかと思いますが、そういうふうなことをやるという意味でしょうか、こういうふうに理解すべきでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/79
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080・河北正治
○河北政府委員 御質問の第一点でございますが、現在営業をいたしております有料道路におきましては、車両制限令に抵触するような区間はございませんが、特に大型の車などが反復通行するというようなこともあろうかということで、この権限を代行させることにいたしたのでございます。
それから第二の御質問でございますが、道路の退避所を設けさせることができるということでございまして、費用を負担するから道路公団側でやってくれということになれば、道路公団側で工事がやれるという工合に考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/80
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081・岡本隆一
○岡本(隆)委員 大体以上で私の質問を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/81
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082・二階堂進
○二階堂委員長 お諮りいたします。
道路整備特別措置法の一部を改正する法律案につきましては、他に質疑の通告がありませんので、本案に対する質疑を終局することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/82
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083・二階堂進
○二階堂委員長 御異議なしと認め、本案に対する質疑を終局いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/83
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084・二階堂進
○二階堂委員長 引き続き本案を討論に付するわけでありますが、討論の通告がありませんので、直ちに本案を採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/84
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085・二階堂進
○二階堂委員長 御異議なしと認め、本案を採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/85
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086・二階堂進
○二階堂委員長 起立総員。よって、本案は原案の通り可決いたしました。
お諮りいたします。ただいま議決いたしました本案に対する委員会報告書の作成に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/86
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087・二階堂進
○二階堂委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/87
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088・二階堂進
○二階堂委員長 駐車場法の一部を改正する法律案に対する質疑を続行いたします。岡本君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/88
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089・岡本隆一
○岡本(隆)委員 それでは、現在路外駐車場というのは、各都市でどれくらいあるのでしょうか。東京、大阪、名古屋、京都。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/89
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090・前田光嘉
○前田(光)政府委員 路外駐車場の数でございますが、現在東京におきましては、計画を決定いたしておりますのが、六千四百七十七台ございます。京都におきましては二カ所、合計百六十台分があります。大阪におきましては、現在千四百五十台分ございます。神戸は四百二十台分ございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/90
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091・岡本隆一
○岡本(隆)委員 これは有料ですか、それとも無料ですか。そしてその区分は、大体何%くらいが無料なんでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/91
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092・前田光嘉
○前田(光)政府委員 現在路外駐車場におきまして、無料はないと思っております。全部有料と思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/92
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093・岡本隆一
○岡本(隆)委員 路面の駐車場でございますけれども、料金収入というのは、年間どれくらい各都市で入っておりましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/93
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094・前田光嘉
○前田(光)政府委員 路上駐車場につきまして申し上げますと、東京都におきましては、三十五年度は一億五千五百万円の収入を得ております。名古屋におきましては、三十五年度で二千百万円、神戸におきましては二百六十四万、京都におきましては七百五十二万円という収入を見ております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/94
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095・岡本隆一
○岡本(隆)委員 これで、今のメーターの管理費あるいはこの駐車場を整備しておる費用、こういうようなものを大体まかない得るのでしょうか。あるいはマイナスになっているのでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/95
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096・前田光嘉
○前田(光)政府委員 路上駐車場につきましては、設置の当初は経費をまかなえない場合もございましたが、年を追ってきますに従って、収入が必要経費を上回りまして、余った差し引きの収入は、路外の駐車場の建設に回しております。たとえて申しますと、東京都におきましては、先ほど申し上げました収入の一億五千五百万円に対しまして、必要な経費は九千万円でございますので、その差の約六千四百万円は路外駐車場の建設資金の方に回しておる実情でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/96
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097・岡本隆一
○岡本(隆)委員 この路上の駐車場のメーターでございまするけれども、二時間までしかないんですね。これは京都の例ですが……。おそらく東京も同じだろうと思うのです。二時間なんです。ところが二時間でありますと、路外の駐車場が数が多くあれば話は別です。しかしながら、路外の駐車場というものはきわめて少ないところへ、路上の駐車場も二時間に制限されているということになりますと、少し時間を要するような用足しができないのです。かといって、その時間の途中でそのメーターへ料金を入れにいくわけにも参りません。それからまた映画見に参りましても、二時間じゃ事が足りないのです。やはり三時間ないと映画一つ見られないのです。路上の駐車場までいきまして、そこへ車を置いて料金を一たん入れて、映画を見るのにはそこからタクシーで行きます。タクシーで行って、タクシーでそのところまでまた帰りますと、すでにそのときにはもう二十分、三十分オーバーしているわけですね。そうすると三倍の割増料金をとられる、こういうようなことになるわけであります。それは、路上の駐車場には原則として長時間置くな、これは確かにわかります。しかしながらその長時間というのは、半日置くのもあれば、郊外に住んでおる者が、家族を連れて日曜日に映画を見にいくというふうな、一つのレクリエーションですね、それに路上の駐車場を使えないというようなことでは非常に不便であると思うのでございますけれども、これはそういうこと自体が路上の駐車場を使うことが間違いだという考え方の上に立っていられるのか、あるいは何となしに二時間というふうな制限になっておるのか、それを伺いたいのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/97
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098・前田光嘉
○前田(光)政府委員 ただいま先生の御指摘の通り、現在の路上駐車場は二時間にしておりますが、これは先生もお話しの通り、やはり路上でございますので、なるべく短時間の駐車にしたい。本来的な駐車施設は路外の駐車場でまかなうべきであるという考え方に立っておりまして、具体的の場合にあるいは御不便の方もおられるかもわかりませんけれども、一般の公衆が適当に駐車をするためにはその辺が適当だろうと思っております。方法といたしましては、もし長時間を使いたい方がおれば、一ぺん出てもう一ぺん帰ってくるというようなこともできるのでございますけれども、制度としてはこのくらいが適当だろうと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/98
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099・岡本隆一
○岡本(隆)委員 そういうことになりますと、結局路上の駐車場を使わずに駐車場になっておらない地点で、細い通りへ行って車を置いてくるのです。だから細い通りの、ここらなら置けそうだというところを見ては車を置きますから、逆に細い道路は駐車場になってしまうのです。すると今度そこが通りにくくなるから一方通行になる。だから至るところ一方通行がものすごく多い。東京都内でも走りますと、一方通行がやたら多いということのために非常な不便を感じる。ところが一方通行になっておるところは、みんな片側が駐車場にされております。そこに私は問題があると思うのです。だからややある程度の時間というものを−路上の駐車場はそこに相当駐車ができる程度のスペースを持った場所なんです。スペースを持った場所にはある程度の長時間の駐車というものを、無制限ではありませんが、それを認めてやらなければ、勢い今度は細いところへ行って車を置いてくる。かえって道路を狭めていく、その現象が今日出てきておると思うのです。これをだから緩和しなければならないと思うのですが、その点はどういうふうにお考えですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/99
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100・前田光嘉
○前田(光)政府委員 道路が、特に都市内の道路が、駐車が非常に多いために一方交通その他で、円滑な交通に非常な支障を来たしていることは御指摘の通りでありまして、それの対策といたしましては、路外駐車場をできるだけ多く設けたいという方針で進んでおります。ただ御指摘のように現在の二時間という制度があるいは妥当か、最近の駐車の要望の次第によりまして、今のところ二時間の制度でやってきておりますけれども、先生の御意見もございますので、さらに今後十分検討したいと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/100
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101・岡本隆一
○岡本(隆)委員 原則論としては、路上駐車場というものは、長時間駐車できないという原則はわかります。しかしながら二時間という時間が少し中途半端で、せめて映画の一つくらい見てこられるぐらいの時間を認めてやらないと、逆にその逆現象が出てくる。ただ料金が惜しいというだけじゃなしに、料金の節約というふうな意味じゃなしに、二時間じゃ済まないからということで、勢いそういうふうな、今度は逆に狭い道路へ車を置いてくるということが出てきておるということも考えられて、今後料金の徴収方法というものを、メーターを少し改良すればできるのじゃないかと思うのです。戻っていったときに、赤があります。その赤は三十分まで赤で、だからあそこのところでまた料金を、三十分ぐらい超過しても入れてやればもとへ戻ってゼロになるというくらいのところまで何されれば、これはある程度解決がつくのじゃないかと私は思いますから、そういうふうな行政指導をやっていただきたいと思うのです。
それからもう一つ、日比谷の駐車場のことをお伺いしたいと思うのですが、これは別の会社ができておって、日比谷公園の下の駐車場を管理しておるようでございますが、どうしてそういうことになっているのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/101
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102・前田光嘉
○前田(光)政府委員 日比谷の道路公団が設けております駐車場は、その管理の運営の一部を今お話しの通り東京駐車場株式会社に委託しておるわけでございます。これは初めて道路公団が駐車場を設けましたので、その運営につきましていろいろ検討した結果、そのサービス部門については、特に駐車業務に経験もあり、あるいはサービスの向上をはかるためにこういう民間の会社に委託した方がいいではないか、こういう関係から委託をさしたわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/102
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103・岡本隆一
○岡本(隆)委員 そうする今度汐留の地下の駐車場を公団が建設された、それも原則的にサービス向上のために全部民間に管理を委託されますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/103
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104・前田光嘉
○前田(光)政府委員 これは初めて設けましたので試みにやりましたので、それでもって全部やるというわけでございません。その後経験を積みまして、あの程度のサービスでありますと、公団あるいは首都高速道路公団におきましても、みずから運営することにおいて何ら支障ないじゃないかという意見もありますので、最近設けました首都高速道路公団の汐留の駐車場は首都高速道路公団みずからが運営しておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/104
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105・岡本隆一
○岡本(隆)委員 大体委託の内容を見ますと、ほとんど駐車場としてやるべき仕事を全部委託しておりますね。単にそこにあるところの物品の販売とか、あるいは休憩所ですか、そういうようなものの仕事を委託しておるだけでなしに、公団としてやるものを全部委託しておられるということは、公団が駐車場の建設をやりながら、その事業をまるごとぽんと委託しておるということは、少し邪道である。公団は自分が建設したものは、自分の責任において管理し、運営していかなければならないと思うのでございますが、どうしてそういうふうなことにされたのか。ただいまの、ただ初めてのことだからなれないことをやるよりも、だれかなれた人にやらしたらいいというふうなことでやらしたという御答弁では、これは始める人もやはりしろうとなんですね、だからそういう点において少し御答弁が十分に理解できないと思うのでございますけれども、道路公団ではそういうように委託されることを最初から考えておられたのか、あるいはそうでなしに何か特別の理由があって委託せざるを得ぬようになったのか、その辺の事情を説明していただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/105
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106・金子柾
○金子参考人 実は私担当がほかの方をやっておりまして、その辺の事情は存じませんので御答弁は許さしていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/106
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107・岡本隆一
○岡本(隆)委員 おわかりにならなければやむを得ませんけれども、今後公団が建設されたら公団自身の責任において、重要な管理部門だけはやっていただくように私はお願いいたしたいと思います。
きょうはこれで質問を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/107
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108・二階堂進
○二階堂委員長 次会は来たる二十八日水曜日午前十時理事会、同三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午後零時三十八分散会
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104004149X01319620323/108
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