1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十七年二月二十日(火曜日)
午後一時四十一分開会
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委員の異動
本日委員野溝勝君、相澤重明君及び中
村順造君辞任につき、その補欠として、
小酒井義男君、安田敏雄君及び荒木正
三郎君を議長において指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 村松 久義君
理事
金丸 冨夫君
谷口 慶吉君
大倉 精一君
委員
江藤 智君
大野木秀次郎君
重宗 雄三君
鳥畠徳次郎君
平島 敏夫君
前田佳都男君
荒木正三郎君
重盛 壽治君
安田 敏雄君
加賀山之雄君
国務大臣
運輸大臣 齋藤 昇君
政府委員
運輸政務次官 有馬 英治君
運輸大臣官房長 廣瀬 眞一君
運輸省海運局長 辻 章男君
運輸省船員局長 若狭 得治君
事務局側
常任委員
会専門員 古谷 善亮君
説明員
海上保安庁
警備救難監 松野 清秀君
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本日の会議に付した案件
○港域法の一部を改正する法律案(内
閣提出)
○船舶職員法の一部を改正する法律案
(第三十九回国会内閣提出)(継続案
件)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/0
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001・村松久義
○委員長(村松久義君) ただいまより委員会を開会いたします。
まず委員の変更について御報告いたします。
本日、野溝勝君が辞任され、その補欠として小酒井義男君が選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/1
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002・村松久義
○委員長(村松久義君) 次に、港域法の一部を改正する法律案を議題といたします。
速記をやめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/2
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003・村松久義
○委員長(村松久義君) 速記を始めて。
これより質疑に入ります。御質疑のある方は順次御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/3
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004・大倉精一
○大倉精一君 本議案に関連いたしまして、この際お伺いしたいのですけれども、先般東京港において船の衝突沈没事件があったのですが、あの原因、経過について御説明を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/4
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005・松野清秀
○説明員(松野清秀君) 去る十三日の朝、東京港内で発生しました太洋海運産業所有の真照丸千五百六十三トンと大阪商船株式会社所有の白雲丸二千二百七十八トンとの衝突事件につきまして、まず経過の概要を御説明申し上げます。
当時、真照丸のほうは、これは東京港の晴海埠頭に向けまして入港の途上にあったのでございまするが、これと、当時東京の晴海埠頭から出港の途上にありました白雲丸とが、十三日の午前七時ごろ東京港の第二台場と第五台場の間付近で衝突いたしました。真照丸のほうは、その水路の第五台場寄り、つまり西側のほうに沈没いたしたのでございます。幸いにして人命には異常はなかったのでございますが、若干航路障害になっておる状態でございます。
なお、この衝突の原因につきましては、もちろん海上保安庁におきましても調査はいたしておりますが、まだ結論は出ておりません。
なお御承知のように、東京港内におきましては、ただいま申しました第二台場付近から外のほうに向けまして、約六千五百メートルにわたりまして東京航路が設定されております。しかし、狭いところでは百数十メートルの航路幅でございますし、また、港内も相当輻湊しておりますので、従来からこの東京港内におきましては、船舶の航行あるいは入出港等につきまして、若干の規制を加えて参っておるのでございますが、今回衝突いたしました地点は、ちょうど航路の幅が約百六十メートルであります。しかも今度の衝突によりまして、真照丸のほうが沈没いたしましたために、航路幅が約百十メートルくらいに狭くなっております。そういうような関係で、従来から行なって参っておりますいろいろな航行上あるいは入出港に関する規制を、若干強化して現在に至っておる次第でございます。なお、この真照丸につきましては、今船主のほうで日本サルベージと契約をいたしまして、日本サルベージが除去に当たっておりますが、目下のところ四月の上旬くらいまではかかるというふうに聞いております。しかし、いずれにしましても、航行を阻害する状態にありますので、できるだけ除去作業を急いでいただくように私どもとしましても要望をいたしておる次第でございます。
大体経過は今申し上げましたとおりであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/5
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006・大倉精一
○大倉精一君 現在この航路の航行状況はどうなっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/6
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007・松野清秀
○説明員(松野清秀君) 先ほど通常の状態よりは若干管制を強化しておると、こういうことを申しましたが、その内容について申しますと、従来は東京航路の航行につきましては、五千トン以上の船につきましては、その航路では行き会わないように私どもの信号所が管制をいたしております。信号によりまして、その途中で行き会うことのないように規制をいたしておる次第でございます。それが、しかし今回、今申しましたように非常に沈没船付近で航路が狭くなりましたので、現在におきましては、千トン以上の船につきまして、その沈没地点では行き会わないように管制をいたしておる次第でございます。
それからもう一つ、これは従来から三百トン以上の船につきましては、原則として夜間入港は禁止されておりますけれども、しかし状況によりましては港長がこの夜間入港を許可できることになっておりまして、事実そのようにやっておったのでございますが、この事件以後におきましては、船舶の航行の安全上やむを得ませんので、三百トン以上の船につきましては、全面的に夜間入港を禁止しておるという状況になっております。それから雑種船−−雑種船と申しますと、小さい船でございますが、この雑種船につきましては、別に従来何ら規制がなかったのでございますが、沈没地点付近が非常に狭くなりましたので、そうした雑種船につきましては、その付近では航路の東側−−つまり航路内の航行を禁止しまして−−航路の東側を通るように規制をいたしておる次第でございます。大体従来と変わっておりますのはその程度でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/7
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008・大倉精一
○大倉精一君 そうしますと、東京港における月末ないしは月初めの船込みが相当あったと聞いておりますが、そういう状態のもとに航行の制限を強くすれば、勢い横浜なりどこかに船を回さなければならぬと思うのですが、そういう措置についても遺憾なくおやりになっているのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/8
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009・松野清秀
○説明員(松野清秀君) 従来夜間入港も許可しておりますが、従来の実績では大体一日二隻から五隻程度夜間入港の数があったわけでございますが、その程度でございますので、夜間入港を全面的に禁止しましても大した影響はない、かように考えております。事実そういう状態にあると思います。
なお、滞船状況について申しますと、現在大体毎日平均四十隻程度であろうと思います。これも一番ピークは昨年の十月ごろで七、八十隻あったわけでございますが、その後自然に減ってきておるのでございますが、大体今後四十隻程度ということで、この事件によりまして航行管制を強化しましたために、非常に船込みに影響しているというふうには見ておりません。しかし、できるだけそういう意味におきまして航行管制を強化するとしましても、必要最小限度にしたい、こういう方針で対処いたして参りたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/9
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010・大倉精一
○大倉精一君 最近港域内といいますか、区域内において船舶の接触なり衝突事件がちよいちょいとあると聞いておるのですが、こういう事故に対する将来の対策−−担当はどこかわかりませんけれども−−対策について、この際お聞かせ願えませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/10
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011・松野清秀
○説明員(松野清秀君) 東京港についてみましても、従来こういうような事件はちょっと私どもの記憶にはないのでございますが、確かに狭い所では海難が起こりやすいわけでありますので、特に東京港等につきましては相当な、平常時におきましても港則法並びに関係法令によりまして相当の規制を加えておるわけでありまして、したがって、そういうような規定に従って航行していただければ、そう東京港のような所におきましてもこうした大きな海難が起こる危険はそうないのじゃないか、私どもはそういうふうに考えます。したがって、港内の航行につきましては、できるだけ海事関係者に御協力願って、そうした規定を守っていただくというように平素から私ども努めております。今後もそういうことでいきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/11
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012・大倉精一
○大倉精一君 大体航路幅が狭いのじゃないですか。ですから、根本的には航路幅を拡幅しなければならぬと思うのですけれども、そういう声もむろんあると思うのですが、そういう計画について説明願えればけっこうだと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/12
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013・松野清秀
○説明員(松野清秀君) 確かに今回事件が発生しました場所でも、先ほど申しましたように、百六十メートルの幅ですから、これは確かに十分ではないと思います。したがって、それは幅を広げることが海難防止上非常に有効であることはそのとおりであると思います。しかし、こういうような航路の幅を広げるとかいうようなことにつきましては、直接には私どものほうの海上保安庁としましては担当しておりませんので、私どもの立場としては広いほうがいいことは申すまでもございません。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/13
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014・村松久義
○委員長(村松久義君) この際、委員の変更について御報告いたします。
相澤重明君、中村順造君が辞任され、その補欠として安田敏雄君、荒木正三郎君が選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/14
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015・村松久義
○委員長(村松久義君) 大倉君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/15
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016・大倉精一
○大倉精一君 次に、港域法についてお尋ね申し上げますけれども、港域拡張あるいは変更に伴って漁港との関係が出てくる、あるいは権益との関係が出てくる、こういうような他の省庁との関連も出てくるわけなんですが、そういうような関係については、これは遺憾なくいっているのかどうかお伺いしておきたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/16
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017・辻章男
○政府委員(辻章男君) 港域の拡張の問題につきまして、よく漁業権との問題が出るのでございますが、これはその現地々々におきまして、大体港湾管理者あるいは地方自治団体が中に入りまして解決するようにいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/17
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018・大倉精一
○大倉精一君 次に、海岸線の保全の問題についてお尋ねしますけれども、港域、たとえば今回の場合に、秋田港と船川港の港城を合併して秋田船川港域とすると、こういった場合に、今までどこにも属していなかった海岸線というものは、この港域内に含まれる、あるいは港湾区域内に含まれる、こういうことになれば、この海岸線における担当管理といいますか、これが今度は港湾管理者のほうに移ってくる。こういう関係から予算の関係も出てくると思うのですけれども、そういう点についてはどうなっているのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/18
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019・辻章男
○政府委員(辻章男君) そういう点につきましては、関係の官庁との話し合いは全部ついております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/19
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020・大倉精一
○大倉精一君 本年度予算に計上してあるのですか、必要な予算は。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/20
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021・辻章男
○政府委員(辻章男君) 所要の予算につきましては本年度予算にも計上されております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/21
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022・村松久義
○委員長(村松久義君) ほかに御質疑はございませんか。−−御質疑もなければ、これをもって質疑を終局し、討論に入ります。
別に御発言もなければ、直ちに採決を行ないます。
港域法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/22
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023・村松久義
○委員長(村松久義君) 全会一致と認めます。よって本案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
なお、報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願います。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/23
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024・村松久義
○委員長(村松久義君) 次に、船舶職員法の一部を改正する法律案を議題といたします。
これより質疑に入ります。御質疑を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/24
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025・金丸冨夫
○金丸冨夫君 船舶職員法の一部を改正する法律案につきましては、去る三十九国会に提案されまして、参議院におきましては先議としてすでに質疑に入っておるものでございまするが、なお本国会においてこれを継続審議としてこれより質疑に入るにつきましては、参考人の意見の聴取、またその他の一般の取り扱いにつきまして、意見を異にする向きもございまして、いまだその調整が十分にできていないように思いますので、すぐにこの調整を行ないまして、次の委員会から具体的に質疑に入るようにしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/25
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026・大倉精一
○大倉精一君 今、次の委員会からというお話がありましたが、先ほども理事会においていろいろ協議をしたとおり、本問題の取り扱いについては、別に協議するように、委員長のほうでお取り計らいを願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/26
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027・村松久義
○委員長(村松久義君) 金丸君の御発言は、趣旨としては別途に進行に関して協議をしたいという御趣旨のように伺いましたが、さように了解してよろしいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/27
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028・金丸冨夫
○金丸冨夫君 大倉委員の御意見も、究極するところ、これに対する具体的進行方法をよく話し合おうということでございますので、別に差しつかえはないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/28
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029・村松久義
○委員長(村松久義君) 御両者の発言は、趣旨において一致するものと考えてよろしゅうございますか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/29
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030・村松久義
○委員長(村松久義君) では金丸君の議事進行に関する発言に対して御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104013830X00719620220/30
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031・村松久義
○委員長(村松久義君) 御異議ないと認めます。
本日はこの程度で散会をいたします。
午後二時散会
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