1. 会議録本文
本文のテキストを表示します。発言の目次から移動することもできます。
-
000・会議録情報
昭和三十七年三月三十一日(土曜日)
午後二時三分開会
—————————————
委員の異動
本日委員中野文門君辞任につき、その
補欠として野田俊作君を議長において
指名した。
—————————————
出席者は左の通り。
委員長 河野 謙三君
理事
石原幹市郎君
鶴園 哲夫君
山本伊三郎君
委員
野田 俊作君
一松 定吉君
松村 秀逸君
吉江 勝保君
伊藤 顕道君
横川 正市君
向井 長年君
委員以外の議員
議 員 吉田 法晴君
国務大臣
運 輸 大 臣 斎藤 昇君
国 務 大 臣 藤枝 泉介君
政府委員
調達庁長官 林 一夫君
運輸大臣官房長 廣瀬 眞一君
運輸省海運局長 辻 章男君
運輸省鉄道監督
局長 岡本 悟君
運輸省自動車局
長 木村 睦男君
事務局側
常任委員会専門
員 伊藤 清君
説明員
運輸大臣官房人
事課長 中野 大君
運輸省港湾局技
術参事官 佐藤 肇君
運輸省航空局技
術部長 大沢 信一君
—————————————
本日の会議に付した案件
○運輸省設置法の一部を改正する法律
案(内閣提出、衆議院送付)
○国の防衛に関する調査
(太田大泉飛行場の返還に関する
件)
(米軍基地の返還補償等に関する
件)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/0
-
001・河野謙三
○委員長(河野謙三君) これより内閣委員会を開会いたします。
運輸省設置法の一部を改正する法律案を議題にし、前回に引き続き質疑を行ないます。
政府側から出席の方は、齋藤運輸大臣、政府委員として、廣瀬官房長、木村自動車局長、辻海運局長、説明員として、中野官房人事課長、多田気象庁次長、佐藤港湾局参事官、木内船員局教育課長、畑船舶局首席検査官、岡田港湾局管理課長、岡部港湾局建設課長、大沢航空局技術部長の方々でございます。
御質疑のある方は、順次御発言願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/1
-
002・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 航空局は見えていますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/2
-
003・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 航空局は大沢航空局技術部長がお見えになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/3
-
004・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 海運局と陸運局それから航空局ですね、この二つの点について種々伺いたいのですが、まず海運局ですね、海運局は、本省に海運局があって、全国十カ所に地方海運局という海運局ができておる。さらにそれから、支局が五十七、支局の出張所が六十三、それから、海運局の直接の出張所か十九、こういう組織形態になっておるのでありますが、この支局以下になりますと、非常に人数が小さくなりまして、特にこの約八十幾つあります支局の出張所、あるいは局の出張所、こういうところは大体一人いるという実情ですね。そこで、全体といたしまして、この海運局全体としまして、非常に人員不足のようでありますが、特にこの支局並びに出張所というところになりますと、ほんとうに人間が不足しておるのじゃないだろうかというふうに考えられるわけであります。で、この出張所がほとんど一人になっておりますが、漁船が対象になって、漁船の検査あるいは船員法に基づくところの船員手帳あるいは海上勤務の保護、こういうようなものは一人でやっているわけですね。勤務条件が非常にきついようですけれども、これは海運局全体としまして今回どの程度の人員がふえるのか、それからどの程度の人員を要求されたのか、その点をひとつ伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/4
-
005・廣瀬眞一
○政府委員(廣瀬眞一君) 定員の関係でございますが、全般的に私が御説明をいたしますが、予算要求の際の要求人員につきましてはただいまちょっとはっきり覚えておりませんが、現在御審議を願っております設置法の中では、全体といたしまして本省関係は現在の定員が一万三千八百五十五人でございますが、今回御審議を願おうとしておりますのは一万四千七百七十二人、それから船員労働委員会の関係が現在の定員が五十四名でございますが、これがこのまま五十四名。それから捕獲審検再審査委員会は現在五名がそのまま五名。海上保安庁関係が現在の定員が一万一千七十八人でございますが、これが三十七年度は一万一千百五十五人。海難審判庁が現在まで二百三十三人が二百三十五人。気象庁の関係が現在の定員が五千五百九十六人が三十七年度は五千九百三十三人。合計いたしまして現在の定員が三万八百二十一人が三十七年度は三万二千百五十四人。合計いたしまして差引が千三百三十三人の増というふうになっております。
概括でございますが、全体の定員関係について御説明申し上げました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/5
-
006・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 全体は承知をしておるのですけれども、全体を聞いただけではわかりませんので、今問題にしております海運局関係ですね。これが何名ふえたのかということを伺っておるわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/6
-
007・辻章男
○政府委員(辻章男君) 三十七年度の予算の人員関係の海運局関係についてお答え申し上げます。
要求といたしましては、船舶の積量測度の関係、また、船員法の改正の関係、港湾運送事業法の関係等によりまして約八十三名の人員を要求したのでございますが、いずれも規定の人員の中でやれるじゃないかということで純増は認められておりません。かような結果に相なっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/7
-
008・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 支局、それから出張所という段階になりますというと、非常にまあたいへんなようですけれども、中でも出張所ですね、これは一人おられるのですね。それで、漁船が対象になっておりますし、したがって、漁船ですから、日曜日、土曜日というわけにいかないのですね。土曜日だから休むというわけにいかないし、日曜日だから休むというわけにいかない。船が入ってくればやはりそれぞれの仕事をしなければならない。さらに、まあ入ってこないにしましても、これは宿直をしなければならない、人がおるわけですから。そういうことで非常に用務多端になって、てんてこ舞いをしておるようですね。病気もできないという状態のようですね。さらに今お話のように、船員法の一部改正があって、今までは漁船は三十トン以上を対象にしておったけれども、二十トン以上になりますと、これは漁船に関する対象は非常にふえるわけですね。さらに今お話のありました港湾通運事業法の一部改正、こういうものによってさらにこういう仕事が過重になるというのに、人間が全然ふえないということは、なかなか私どもとしては納得できないのですけれども、それはやりくりできるというお考えでしょうか。一人おる出張所の実情を御存じになっておられるのかどうか、聞きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/8
-
009・辻章男
○政府委員(辻章男君) 御指摘のとおり、出張所につきましては一名配置のところが大部分であることはよく承知いたしております。で、事務がふえてくるのにそれでやっていけるかというお尋ねでございますが、大体出張所の主たる仕事は船員関係のいわゆる雇い入れ、雇いとめの関係、船員手帳の関係等がおもでございまして、今おっしゃるように、一名で、まあ病気したような場合にどうするかというふうな御趣旨かと思うのでございますが、そういう際には、長則にわたります場合には、支局なりあるいは本局なりから応援を出しまして処理をいたしておる次第でございまして、何とか現在の定員で現在の行政事務は円滑にやっていき得ると、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/9
-
010・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 病気をした場合とかいう特殊な例の場合はともかくとしまして、とにかく土曜日も日曜日もないと、こう言われているのですね。そこへもってきまして、今お話のように、対象漁船というのが三十トンから二十トンに切り下がるということになりますと、それだけでも相当の事務量の増加だと思うのです。何とかやっておるというお話ですけれども、もっとそれじゃ伺いますが、これは宿日直はどうなっておりますか、宿日直は。宿直も束縛されますと、これは一年じゅう仕事から解放されないということになるわけですよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/10
-
011・中野大
○説明員(中野大君) 地方の海運局の出張所の宿日直の関係でございますが、先ほど先生からお話しございましたように、出張所の数は八十一カ所でございまして、その中で宿直はやってございません。日直だけ八十一全部やってございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/11
-
012・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 だから八十一カ所あります出張所は一人庁ですね、ほとんどが。それが日曜日も日直をしなければならない、土曜日の半日も日直をしなければならないということでありますれば、一年じゅう仕事から解放されないということになるでしょう。病気をするとまくら元に来て判こをとっていくという話ですね。そうならざるを得ない、一人ですから。その場合に日直料はどういうふうにしておられるのですか。一年じゅう日直料を払っておりますか。一年じゅう全部日曜日、土曜日日直料を払っておられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/12
-
013・中野大
○説明員(中野大君) 出張所には一名のところがございますが、ないし四名くらいのところもございまして、今先生が問題にしておられますのは一名だけのところでございますが、日直料を払っておりますのは、日直いたしましたときだけ支払っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/13
-
014・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 それはあたりまえの話ですね。日直をしたときに払うわけであって。ですが、これは一年じゅうやらなければならぬでしょう。一年日曜日と祭日を数えても六十四あるわけですよ。この間法務省設置法がかかりまして、法務局の出張所ですね。これも大体一人庁が多いのですよ。四百カ所くらいある。そういうところでは、ことしから六十四日の日直料を出しておりますね。さらに場合によれば支局から——ここで言えば支局、向こうも支局ですが、支局の者が行って日直をかわってやる、日曜日かわってやる、そしてその日曜日はその一人しかいない人、まあ自由に仕事から解放されるというような措置をとっているようですね。そういうような措置がとっておられないように私は見受けるわけですよ。どうもこの官庁というのは中央なりあるいはブロックごとに設けられているところの海運局、こういうところはいいのですけれども、支局なりさらに出張所になりますと、何か放置されている実情にあるように思いますがね。今の当面問題にしておりますのは八十一あります出張所、一人のところがほとんどというこの出張所を放置されているのじゃないかという気が私ばするわけですよ。ところが、日直料の実情もわからない、どれだけ支給するのかもわからないというお話じゃ困ると思うのですけれどもね。私はどうしてもこれは人間をふやす必要がある。と同時に、少なくとも今法務局がとっておる程度の日直料というものは支給する必要があるのじゃないか。そういう便宜をはからなければこういう人たちは一年じゅう仕事から解放されないということになる。あるいは二人のところはこれは日曜日は二人で交代しなければならぬことになる。病気をするとまくらべにこなければならぬということになってしまうのですよ。そういう意味の配慮が払われていないのじゃないか。そこにもってきて今回この船員法の改正によって三十トンが二十トンになるということを考えただけでもたいへんな事務量の増加だと思うのですよ。それを人間はふやさないということではなかなか私どもとしては納得できない。そういう点の関連についてひとつお答えをいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/14
-
015・辻章男
○政府委員(辻章男君) 御指摘のように、船員法の改正によりまして適用範囲が拡大になりますので、事務量はふえると思いますが、これは各出張所すべて今先生の御指摘がありましたような事務の繁忙というところでもございませんので、緩急に応じまして本局あるいは支局から人員を配置する等の措置を講じまして、その仕事を円滑にやっていきたい。かように考えておる次第でございます。
〔委員長退席、理事石原幹市郎君
着席〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/15
-
016・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 日直はどうなっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/16
-
017・中野大
○説明員(中野大君) 日直は一応予算としまして八十一人分ついてございますが、ただいま先生のお話のございましたような法務省のやり方も一応参考にいたしまして、この運用で万全を期して参りたいと、こう思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/17
-
018・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 何か支局から持っていくというようなお話ですが、支局自身もたいへんなようですけれどもね。そういうふうにおっしゃいますと、今度は旅費がたいへんですね。支局から出かけて行くにしましても、旅費だけでもたいへんになって参りますよ、出張所に行くには。事実問題としては私はそうはなかなかできないと思うのですよ。ですから、やはり当初八十三名の要求を出された点について、できるだけ人員を確保するという努力をなさるべきだと思うのです。さらにそういうような非常にきつい勤務条件にあるところ、これは一日じゅう仕事に夜昼ないという状態ですから。こうなることはわかっている、漁村ですから。そういへ中で日直料なりそういうものもどうも明確を欠いているように思うのですがね。法務局の場合はすっきり答弁できましたですよ。一カ所一人というところが四百カ所ありました、ぴしゃりと答弁できたのですけれども、何とも今の答弁では非常にあいまいのように思うのです。何日分組んであるのです、八十一人について。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/18
-
019・中野大
○説明員(中野大君) 詳細な資料が手元にございませんが、大体覚えておりますのは約六十一日分だと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/19
-
020・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 六十一日という数字になるはずがないですね。土曜日は入れないで日曜日と祭日だけで六十四あるのです、一年間に。いずれにいたしましても、海運局関係の人員並びにこういうような労働条件についてもっと積極的な配慮をひとつ要望いたしておきます。
次に、陸運局について伺いますが、自動車局、そしてこの九つでロックがあるわけです、陸運局。そして都道府県に陸運事務所。この自動車局全体の問題につきまして、定員関係について伺いますが、この自動車というのは爆発的に増加をいたしておるわけですが、二十五年から三十六年、三十七年、自動車量が約八倍にふえておりますね。それに対してその自動車行政を行なうところのこの自動車局の人員、これは二十五年が一番最高ですね。二十五年が一番最高で三十年まで減少していって、漸次横ばい的にふえておりますけれども、まだ二十五年当時にははるかに及ばないのです。それで自動車量が八倍になっている。そういう実情の中でいろいろなきつい勤務条件になっているということは御存しだろうと思うのです。今回若干の人員がふえるようでありますが、これも何名要求されて何名になるのか、伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/20
-
021・木村睦男
○政府委員(木村睦男君) 自動車行政の定員につきましては、ただいま御指摘のとおりに、二十五年を最高にいたしまして、その後行政機構の定員の縮減その他の影響を受けまして減って参ったのでございますが、自動車の数が、御指摘のとおり、ふえておるに対応いたしまして、毎年その仕事をこなすための要求をして参ったのでございますけれども、単純に業務量がふえるということだけの理由によって増員をしないという政府の方針がずっと堅持されておりましたために車のふえる数のそのままに並行した増員は今日まで期待できなかったわけでございます。しかし、きつい実情のもとにありますので、多少ずつふえて参りまして、ただいまのように、たとえば昭和三十年に比べますと、三十七年は本省、陸運局、陸運事務所を入れまして、大体三割程度の増員にはなっております。そこで、昭和三十七年度の増員につきましては、きまりましたのは、定員六十九名の増員が決定いたしております。なお、従来三十九名の賃金職員をもっておったのでございますが、これの定員化、合わせまして約百八名という定員としての増員になるわけでございますが、要求いたしましたのは、こちらは二百五十名あまりの増員を要求いたしました。認められましたのは、ただいま申し上げましたとおりの数字でございます。そこで、自動車の増加の傾向は、今後とも同じアウトカーブをたどっていくことと思いますが、そこで、特に自動車の増加と同時に、必然的にふえます業務は、何と申しましても車両の検査でございまして、車の総数の増加に対応して、今後ともなかなか定員の増加ということは期待することが困難な情勢にあるとわれわれも判断いたしまして、仕事のほうにおきまして、できるだけ簡素化をはかりたいということを考えているのでございまして、その一つの方法といたしまして、民間の優秀な設備をもっております車両の整備事業者、これは私のほうの道路運送車両法によりまして、優秀な設備をもっております整備工場は指定制になっておりますが、さらにその中で、特に優秀なもので、しかも責任のある要員を備えている民間の整備工場を指定いたしまして、事実上車を車両検査場にもって参りますかわりに、その工場で車両の整備をいたしまして、そうして、そこで責任のある要員が、その結果亀岡の保安基準に適合しているということを判定いたしますと、この車は車両の保安基準に適合しているという証明書を発行するようにいたさせまして、そうして、この証明書をもちまして陸運事務所に参りますと、車を持っていかなくても、車両の検査を合格さしてくれるというように、事務の簡素化をはかるべく関係法令の改正を今国会に提出いたしております。さような方法を講じまして、できる限り仕事の簡素化、合理化をはかりたい、かように考えているのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/21
-
022・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 三割程度三十年から三十七年にかけてふえているというお話しですが、しかし、三割ふえたその数というのは、先ほど私が申し上げました二十五年の数にはるかに及ばないんですね。しかも自動車量は八倍にふえているというんですから、たいへんなふえ方なんですね。だから自動車のふえる量に応じてふえないという程度の話じゃないんですね。八倍にふえたけれども、前の昭和二十五年の人員にばるかにまだ及ばないという実情じゃないでしょうか、事実そういう実情なんですね。ですからちょっとやそっとの及ばないという段階ではないように思うんですがね。そういう意味のことに対して、政府なら政府が、あるいは行政管理庁なりあるいは大蔵省等における人員をふやさないという線があると思うんです。しかし、何とかこういうものを是正するという努力が私は要るのじゃないかと思うんです。自動車が八倍にふえたけれども、人間は昭和二十五年からかえって減っているという実情ですね。すごく減っていますよ。そういう実情を平然と自動車局あるいは運輸省当局が認めるという事態は私はおかしな話だと思うのですがね。そこで今おっしゃったように、この自動車が非常にふえることについての事務量の増加は車両検査だ、したがって、その車両検査については今後こういうようなやり方でやっていきたいという話です。しかし、かといってこの車両がふえてくる、しかし、人間はふえない、したがって、陸運事務所等においてトラック協会なり、バス協会なりあるいはこの自動車整備協会とかそういうところが予算を負担して、人間を雇って、そうしてお宅のほうへ手伝いを出していた、それはやめようということである、おそらくまだ残っておりますが、やめようということでありますが、それと同じようなことが実質上やられるということにまたなってくる。私はそういう意味でこの自動車行政についてもっと根本的に考えなければならぬのじゃないかと思うのです。いけないですね。トラック協会なり今おっしゃったような自動車の整備協会なり、そういうところが予算を持って、人を雇って、それが陸運事務所のお手伝いをするのだというのはよくない、やめましょうということで、まだ全然やまっていませんけれども、まだ残っておりますが、しかし、人間はふえないということで、また、実質的には同じようなことをやられるというのでは、私は考えなければならぬのじゃないかと思うのです。そういう点について運輸大臣の答弁を求めたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/22
-
023・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) おっしゃるように、自動車の数は年々激増いたして参っております。したがいまして、事務の簡素化を相当やりましても、やはり人間の増加は必要になって参っております。本年度も相当大蔵省に要求をいたしまして、特に本年度は人員の増加を厳重に査定いたしたわけでありますが、若干でも認められましたのは、今おっしゃいますような御趣旨に基づくものでございます。これで十分とは決して思っておりません。今後も十分努力をいたしますと同時に、事務の抜本的な簡素化もはかって参り、今おっしゃるような協会その他から人手を借りるというようなことの絶対にないようにして参りたいと、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/23
-
024・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 確かに努力を払われまして、今回六十九名ふえるということでございますが、しかし、なお非常に不足しているという事態ははっきりしていると思います。そういう中で今回また民間の優秀な整備工場の中でもさらに優秀な工場にまかせるような形になってくるのですね。そういうことは私は、先ほど申し上げたように、トラック協会なりバス協会なりあるいは自動車整備協会なりというところから、予算を持って人を雇って手伝わせるということと、実質的には変わらないような内容になるおそれが十分あるわけですね。そういう点の配慮が私はどうも不足しているのじゃないかというふうに思いますが、そうすると、陸運事務所の問題につきましても、今車両検査が非常に多忙になっているようでありますが、大体三分から五分で終わるというのですね。少なくとも二十分か二十五分と言われておるのが三分か五分で終わってしまうという実情になっている。さらに御存じのように、白タク、さらには白トラック、無許可のタクシーあるいはトラックの激増、それの取り締まりは陸運事務所にあるわけです。これだけでもたいへんなものです。深夜に白トラ、白タクの取り締まりをやらされる。警察の協力も得てやられるようですが、あくる日は通常の勤務だというのですね。そういうような陸運事務所の実情の中にあって、私どうも努力が足りないように思うのですね、六十九名では。もっと根本的に考えなければならぬのじゃないかというふうに思いますですがね。それから超過勤務手当の問題についても同じです。旅費の問題についても同じです。出張検査をするとかいうのでありますけれども、旅費が非常に足りないのですね。どこから出されるのだろうと思うのです。バス協会なりトラック協会なりが負担するのじゃなかろうかという疑問すら持つのですね。そういうことでは、これは自動車行政の根本がくずれるというふうに私は思いますけれども、そこら辺について自動車局長の見解を承りたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/24
-
025・木村睦男
○政府委員(木村睦男君) 業務量がふえることに対しまして人員が足らない点につきましての措置は、先ほど大臣の申し上げたとおりでございますが、さらに仕事のやり方を根本的に洗い直しまして、簡素化、合理化をいたすことによって多少とも仕事量を簡略、少なくしていこうということで、目下基本になっております自動車関係の法律の根本改正を検討いたしております。
それから出張検査その他におききして、旅費あるいは出張旅費等が十分でないということも事実でございまして、しかしながら、出張検査します場合に、関係の協会等の援助を仰ぐというふうなことは絶対にいたしておりません。綱紀の粛正につきましては、強く下部のほうに徹底さして、陸運事務所に責任を持って綱紀の粛正をはからしております。
〔理事石原幹市郎君退席、委員長
着席〕
それからさらに、今回の、先ほど申し上げました法律改正を提案しております、整備工場を活用いたします点は、御指摘のように、従来車検場におきまして検査をいたします場合に、関係協会等の手助けを受けておったということは遺憾ながら過去においては認めざるを得ぬのでございますが、これも綱紀粛正の立場からこの援助を断わるように強く指導いたしておりますが、このことと、それから今回の民間の優秀な整備事業工場を活用するということは全然別個でございまして、今回の民間の優秀な整備工場を活用いたします点につきましては、申し上げましたように、明確に法律に基づいてこれを行ない、かつ、政府が取り締まり、監督、そういう面におきましても法律に基づきまして厳格にし得る仕組みにいたしまして行なうわけでございますので、その点は事実上手助けを受けておった事柄とは全然別個でございますので、その点御了解願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/25
-
026・河野謙三
○委員長(河野謙三君) ただいま政府委員として岡本鉄道監督局長が出席されましたから御報告いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/26
-
027・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 陸運事務所が、非常に車両検査にしましてもたいへんなようでありますし、また、白タクなり近年激増してきている無許可のトラック営業、こういうものの取り締まり等も深夜やられる場合が多いようでありますが、こういうことで仕事がふえておるにかかわらず、どうもそれに見合ったような待遇がとられていないように思うのです。したがって、私はいろいろこまかく、専門家ですからそういう意味でこまかく聞いてみたいとも思うのです。ですけれども、あまりこまかくなりましても恐縮に思います。したがって、この陸運事務所関係の陸運、自動車局関係ですね、これの人員の増と、それから待遇の改善の問題について一そうのひとつ努力を強く要望いたしておきたいと思います。
最後に、この問題について自動車行政が非常にやかましく論議されておりますし、また、混乱しておるというふうにもいわれておりますが、その場合に、自動車局、陸運局、そして都道府県の陸運事務所、これを一元化するという問題について運輸省としてはどういうふうな考えを持っておられるのか、その点を伺っておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/27
-
028・木村睦男
○政府委員(木村睦男君) 運輸省の担当しております自動車行政につきましてのほうは、ただいまお話のとおりでございまして、大体三段階に分かれております。一番下の段階であります陸運事務所が現在都道府県知事の下のほうの中に入っておるのでございます。これにつきましては自動車行政を縦に一本まとまった形において筋を通してやりたい、これがこの仕事をやります職員の士気にも関係する問題でございます。また、仕事の能率の点から申し上げましても必要なことでありまして、自来運輸省といたしましてはこの実現方に努力をして参っておるのでございますが、現在のところ陸運事務所はいまだその形態のままになっております。今後ともこの方向に向かいましてわれわれ関係者は努力いたしまして実現を期したい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/28
-
029・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 次に、この航空局について、航空局、それから航空公安事務所、それから航空交通管制本部、まず航空管制官についてお伺いしたいのですが、十五期生まで航空管制官は上級職として扱われておった、十六期生から中級職というふうに取り扱われるということのようでありますが、免許状は全く同じようで、にもかかわらず、ここで線を引かれて十五期生までは上級職の取り扱いをして、それ以降の者については中級職の取り扱いをするということについてどういうわけでそのような措置をとられるのか、その点をひとつお伺いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/29
-
030・大沢信一
○説明員(大沢信一君) お答えいたします。航空交通管制という業務は、航空が再開いたしましたときに始まりました仕事でありまして、われわれ全然経験がございませんでした。使用いたします言葉も外国語——英語でございます。英語を使用し、非常に困難な、責任は非常に重いのでありますが、困難な業務でござますので、最初、今御指摘のように、昭和三十三年までに入った方、三十三年までは上級職として、つまりいわゆる旧制の大学卒業程度ということであります。そういう学歴の者を採用したわけでございます。しかし、その後この業務が逐次軌道に乗って参りましたので、中級職、つまり大体短大卒、四年の大学の二年修了程度という中級職の待遇に切りかえております。ただいまお話のように、管制官としての技能証明を取得いたしますと、上級であっても中級であっても同一の業務をいたすわけでございまして、業務に対する責任その他には何の区別もございません。ただ上級職であり、あるいは中級職であるということによりましてこの待遇に差がございますので、われわれとしては、人事院にその改善方を要求いたしておりますが、とりあえずできる措置といたしまして昇格期間の短縮等を実際実施いたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/30
-
031・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 三十三年までは特殊な条件の中で大学卒を採用した、したがって、上級職になっておる。三十三年以降は、逐次軌道に乗り出してきたので短大卒の者を採用するようになった。したがって、中級職になった、こういうことですが、しかし、その職務の内容については同じだというのでありますならば、それについて差をつけるということについては、私のほうとしては理解できない。したがって、この問題については、今お話のように、人事院と折衝を進めておるということでありますが、航空管制官というのは、実際私ども行って見まして感じますことは、これを行(一)に、行(一)という行政職俸給表の一に該当するというふうに見ること自体に、非常に無理があるのじゃないかというふうに思っています。したがって、まあ特殊勤務手当というようなものがつくということにもなるゆえんだろうと思いますけれども、しかし、そういうものによってカバーできない性格のものではないだろうか。したがって、私としましては、その三十三年まで上級職として扱ってきたが、その仕事の内容そのものについては全く同じだというならばその特殊性、今の仕事の特殊性を認めて、やはりそういうような待遇をする必要があるのじゃなかろうかと、こう思っております。そこらへんについて承っておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/31
-
032・大沢信一
○説明員(大沢信一君) 御指摘のとおりでございまして、私どもも大体同じ意見を持っております。したがって、管制官に対する特別俸給表の設定を先ほどの上級職、中級職の問題と合わせて人事院に要求中でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/32
-
033・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 この航空管制官を私が拝見させてもらったのは、埼玉にあります航空管制本部でありますが、昨年でしたか拝見しましたのですが、なかなかたいへんな神経を使う非常に緊張度の高い、そうしてしかも責任の重たい仕事ですね。そういう仕事であるにかかわらず、どうも待遇が思わしくないのじゃないかというふうな感じを持っておりましたが、待遇の悪いという実情、それに民間会社等の景気のいい関係もあって、なかなか航空管制官の人員を充足されるのに非常に困っておられるのじゃないだろうか。やめていく者が多いのじゃないかと私としては思っておるわけですが、笹津六十名ほど募集される、その募集に対して人が集まらない。最初は半分ちょっとしか集まらない。そこで何回か募集を延ばして、やっと六十名というものを採用される。どうしても質の低下はおおろべくもないということにならざるを得ないと思いますが、さて入ってみまして一年たって二年たってようやく一人前になると、続々やめたがる。やめる、そこで新しい者を採用する。その人員は大体そう不足はしていないけれども、実際の態勢としては使えないものが、卵みたいな人たちがおるということで、非常に執務の条件が苦しいようですね。こういうことに対してどういう対策を考えておられるのか。最近一、二年中ってやめるという場合に、やめさせないというのですね。どうしてやめさせないという不満がある、人権の問題じゃないかという論議まである。そこへもってきて、したがって、無届欠勤も出てくるというような実情にあるようですが、したがって、この航空管制官の問題については、相当根本的に考えなければならぬのではなかろうかと思っておりますが、そこらへんについてどういうふうに考えておられるか伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/33
-
034・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) 航空管制官の問題は、おっしゃるとおりでございます。私も実際の場面を見まして、その感を深くいたしました。大沢君からお答えいたしておりますように、人事院に対して特別給与表の設定を強く今要望いたさせております。また、勤務時間その他勤務条件の改善等を一段と力を加えなければならない、かように考えまして、その実現方を強く期待をしておるわけでございます。できるだけ早く御期待に沿うようにいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/34
-
035・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 最近やめたいと言っても、やめさせない実情のようですね。しかし、まあやめる人も出てくる。したがって、態勢としては、人員はともかく整っているような形になっているけれども、態勢はきわめて不十分だということになって、根本的に私は考えなければならぬのじゃなかろうかと思うのです。これは経済的な給与関係が悪いという面もありましょうし、それから環境が非常に悪いという点もあろうと思います。埼玉のやつは地下壕の——防空壕の中にありますが、非常にきついようですが、今回は、あれは防空壕から出るでしょうね。出るのでしょうが、そういう意味で、もっと経済的に考えないというと、これはひどいことになりはしないかという懸念をするものですけれどもね。ですから、経済関係を、もっとはっきり給与関係をなさると同時に、厚生関係についても十分配慮を払っていく必要があるのではなかろうか。航空管制本部へ行ってみますと、確かにりっぱな庁舎ができておりますが、しかし、実際現場で仕事をしておる者、あそこに勤めておる者は、九〇%以上は、あの防空壕の中で仕事をする。約一〇%くらいの人たちが、今のりっぱな庁舎の中におられるという実情のようです。ですから、環境の問題についてやはり考えなければならない、給与についても考えなければならないと同時に、今、二十四時間ですね。二十四時間の三交代で八時間。これを六時間制にしたいということを言っておられるが、現実の問題として六時間制にならないですね、人員が少ないのだから。ですから、これは六時間制というものをはっきりとるという、そういう配慮が要るのじゃなかろうかと思います。そういう点について、どういうように考えておられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/35
-
036・大沢信一
○説明員(大沢信一君) 建物の件に関しましては、すでに御承知でございますが、ただいまの地下壕の庁舎から東久留米町に新築いたしまして、建物は三十六年度で完成いたし、あと一年中身を装備いたしまして、三十七年度末には移転できる準備が完了いたし、三十八年の最初からそちらに参ります。そういたしますと、これは完全な近代建築でございますし、換気、冷暖房の装置も完備いたしております。また、厚生施設の一環といたしましては、宿舎も——あの辺に大きな団地ができますが、あそこに約三千坪の土地を獲得いたしまして、宿舎を建設いたします。待遇の給与の面につきましては、先ほども申し上げましたように、根本的な解決は、特別俸給表によるほかないのではないかと思いますが、それまでのつなぎといたしまして、手当を昨年度から五割増加いたしております。いろいろ原因がございますようですが、やめていく原因には、ただいま非常に航空運送事業が急激に増加いたしまして、運航管理者というものが事業者に必要な要件になっております。これはなかなかどこにでもおりませんで、管制官出身、つまり、管制官の業務知識を持った人から養成するのが非常に楽なものですから、その誘惑があることは事実であります。しかし、管制官だけではなしに、この間も気象庁で話が出ておりましたが、航空機の検査官あるいは従事者の試験官というような、そういう特別な技術を持っております者に対する要求も相当ございまして、担当の課長も頭を痛めておりますので、場合によっては、今困るというようなくらいのお話をした例があるかもしれませんが、現に、きょうも一人管制官がやめましたが、なかなか困っておる問題でございまして、絶対にいけないと言ったところで、とめられませんし、私としては、許さないという例は聞いておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/36
-
037・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 この二十四時間三交代制を六時間四交代制にするというような努力も払ってもらいたいと思いますし、それから特殊勤務手当についても、もっとふやしていいのじゃないか。御承知のように、鉱害関係の鉱山監督官関係につきましても相当ふやしておりまして、もっとふやしていいのじゃないかというふうに思いますし、その辺の配慮が払われないというと、非常に無理なことになりますですがね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/37
-
038・大沢信一
○説明員(大沢信一君) ただいまお答え漏らしましたのですが、交代制につきましては、三十六年度から四百五交代の定員を認められております。ただ、急に定員を、もちろん人間を募集いたしましても、訓練が必要でございますので、これらの人が一人前になりまして業務に入り、実質的に四直五交代制ができるのは、来年の中ごろではないかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/38
-
039・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 そういう場合に、その、今八時間交代になっているわけだし、それを六時間交代にする。まあ、いずれにしても、来年度の中ごろまでは、二時間よけいに働かなければならない。その場合、それを超過勤務手当で手当をするとかなんとか、そういうような配慮が要るのじゃないかというふうに思うのですけれどもね。
さらにもう一つ伺いたいのは、私どもが行ってみまして感じますことは、あの神経の使い方と記憶力の要る、さらに緊張度の高さ、こういう意味から、三十五、六までの仕事じゃないだろうかと思うのですが、そろそろ第一期生の方々は、そういう年配に達すると思いますが、その後のその人たちの処遇関係はどういうように考えておられるか。そういうような点が安定しないと、そのころになって民間に行くということも、なかなか行けない場合もあるでしょうし、若ければ別ですけれども、その点も心配するのですが、どういうふうに考えておられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/39
-
040・大沢信一
○説明員(大沢信一君) わが国で初めて始まりました仕事なものですから、はたして何才まで適性があるのか、あまり私もはっきりしたことはお答えはできないのでありますが、すでに早くから実施しておりますアメリカあたりの例を見ますと、相当な年令の人もあるようでございます。それからもう一つは、アメリカの航空局あたりの相当上の幹部に管制官出身の方がございます。たまたま、私たちが最初、上級職として大学卒業者を管制官に採っておりますので、いわゆる将来の航空関係の最高幹部となり得る資格を持っております。したがって、全部というわけでもございませんが、この中から将来の幹部になる者は当然出るのじゃないかと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/40
-
041・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 それじむ、そういう今、私、種々申し上げたのですが、一ぱいありまして、一々ここで取りまとめて申し上げませんですけれども、種々ひとつ、一そうの御努力をお願い申し上げておきたいと思います。
それから地方空港ですね、羽田とか大阪、福岡、岩国、千歳、それ以外の地方空港ですね、これは近年非常に増加して参っておるわけですが、そういう地方空港に対しまして、管制課、通信課、航務課というふうに三つに分かれて、大体十四、五人の人たちが保安事務所に勤めておられる。そういう人たちの勤務時間が軒の七時から夜の七時までというふうになっておる。しかし、逐次、どうも民間航空の発達に伴って、それが夜の八時、九時、十時、十一時というのが慢性化しつつあるようですね。これは航空監督官が民間の航空に対してサービスをするというところから、自然と民間航空のそういうようなスケジュールに合わすというような形になるのだろうと思いますが、したがって、軌の七時から夜の七時までという勤務時間が、どうも九時、十時というのが常態になりつつあるというような状況のようですね。それに対する対策はとられていないのだというふうに思うのですが、いかがでありましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/41
-
042・大沢信一
○説明員(大沢信一君) 地方の空港の勤務時間は、今お話がございましたように、大体十二時間ということになっております。ただ、ある特定の飛行場になりますと、定期が一日に二回、三回来るということになっておりますけれども、最終の便が非常におくれて来ることがございます。これは飛行機をフルに回しておりますので、朝から昼間に何かございますと、最後の便が相当おくれて来ることがございます。そういう場合に、お客さんは困ることがあるものですから、飛行場を閉鎖するわけにいきません。一度帰った職員が出てくるとか、あるいは呼び戻すというような例があるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/42
-
043・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 どうも事実認識が甘いように思いますが、ですから、ぜひ、今私が申し上げたような事態になったならば、そういうことも間々あるようなお話どころの騒ぎではないと思っておりますから、もし慢性化しているという実情であるならば、それに対する、ひとつ対策をとってもらいたいと思います。超過勤務手当を支払うなり何なり、対策をとらなければ、このまま放置しておったのではまずいというふうに思いますから。
それから離島やら、僻地に、空港が最近、急にできておりますね。ことし五カ所ですか、ことしもまたできますね。そういう所に人を出さなければならない。どうにも行きたがらないという実情のようですね。そういうことに対しても、もっとはっきりした対策を持ってもらいたいと思いますのですけれども、持っておられますでしょうか。行く人が出ない。行きたがらない。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/43
-
044・中野大
○説明員(中野大君) 僻地に勤務しておる人につきましては、隔遠地手当というもので処遇をしてあると思いますが、できるだけ長い期間、遠い地域に服さないよう、人事交流その他で配慮いたしたいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/44
-
045・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 どうも、机上の空論のような気がするのですけれども、やはり、こういう点は、親身になって考えていかないとまずいのじゃないでしょうかね。特に、大きな所、福岡なり、あるいは大阪なりという所から行かなければならぬことになるわけですね。そういう場合に、隔遠地手当が出るのは、これは普通のことですから、もっと考えてもらいたいと思いますのですけれども。
それから同じく、この航空保安事務所の関係で、通信関係の航管管制官と同じように、非常に民間から引っぱられる、一ぺんに、まとまって三人も四人も引き抜かれるというような事情が起きるようでありますけれども、これもまた、航空管制官と同じように、相当やはり考えなければならぬのじゃないかと思います。そこで、電波法によりまして、一級通信士、二級通信士、三級通信士と、それから一級技師、二級技師というふうに、電波法による国家試験を受ける。それでその資格ができると、ところが、問題は、一級通信士それから一級技師、これが上級職と同じような形になっているのだけれども、事実上は、どうも下に格づけされているようですね。一級低いです。七等級に格づけされないで、八等級に格づけされている。これは二級にしましても同じです。こういう問題は、やはり本人たちにとっては深刻な問題なんです。やはり、こういう問題は、上級職と同じように、七等級なら七等級の一で採ると、こういうふうな、はっきりした対策を、人事院等と相談されておきめにならないと、上級職だと思って入ってみたところが、どうも上級職でなくして、一級下の八等級に格づけされるというふうなことでは、これはどうにもならないですね。私は、行政職(一)よりも違った職種だと思うのです、この通信関係は。そういう意味で、これは特殊性を尊重して、これから下がることのないようにしてもらいたいと思いますし、せっかく、この通信関係について特殊勤務手当が出ておるのですが、この国家試験を受けた二等級、三等級の人たちは、国家試験を受けて、そして通信士なりこういうものになっただけでは足りない。特殊勤務手当を支給するには、航空局内における試験を通らなければならないという取りきめがあるようですね。こういうような措置をとられますと、一体この国家試験を受けたのはどういうことだということになりますし、そういう点について伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/45
-
046・大沢信一
○説明員(大沢信一君) 先ほどの一級を持ったものに大学出と差別をつけているというのは、特殊な例外があるのかもしれませんが、七の一で格づけしていると思います。
それから今の試験の問題でございますが、これは人事院規則で、一級だけは電波法の試験を受けなければならぬ、それ以外は局の試験ということにきまっているのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/46
-
047・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 そこらへんはこれは人事院の規則ですから、運輸省と人事院の相談によっておきめになって、とにかく国家試験は一ぺん通らなければならない、さらに局内の試験をまた受けなければならないというようなことのないように、処理していくほうがいいと思うのですがね、さなきだに通信関係は人がやめていくという、非常にむずかしい職場になっているのですから。
それから特殊勤務手当が八等級、七等級、六等級に出ることになっているのですね。それ以上のもので、たとえば五等級、四等級のもので、現場にあって通信関係をやっているものについては出ないということのようですね。最初は、六等級というところが大体現場の主任というところだったと思うのですが、これはどこの官庁でも同じですけれども、少し上がって参りまして、五等級の現場主任もいる。四等級の現場主任も出てきたという実情ですからして、今の通信関係の非常にきびしい労働条件、勤務条件、あるいは人が足りなくなるというような実情の中では、そういうところも、やはり特殊勤務手当を出していく必要があるというように思いますがね。これは出ていないのですね。そういう点、いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/47
-
048・大沢信一
○説明員(大沢信一君) 五等級に昇格いたしますと、もらえなくなるというのは事実でございます。これもやはりおしかりを受けるかもしれませんが、人事院の規則できまっておりますので、ひとつ私たちのほうで交渉いたしまして……、今、年令が多くなりまして、だんだん格が上になってきているのは事実でございますが、仕事ばあまり変えられませんので、その面もひとつ研究いたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/48
-
049・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 そういう人事院のきめ方がありますが、例外はあるわけでしょう。幾つもあるわけですから、そういう点について弱腰じゃだめですよ。人事院とやって認めさせればいいのです。こういうものは特殊性があるのですから、五等級以上は絶対出さないというのじゃないのですから、そういう配慮が足りないのですね。それから先ほど申し上げました、国家試験を通っている者を、また局内で試験をしなければ出せないというそういうような点も、これは人事院と話をされて解決される、そういう努力が要るのじゃなかろうかと思いますがね。その点をひとつ要望しておきます。
最後に、これは通信関係も二十四時間、三交代制になっていますね。これはやはり六時間、四交代にするという努力が要るのじゃなかろうかと思いますが、いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/49
-
050・大沢信一
○説明員(大沢信一君) 大体管制官と一緒に仕事をしておりますのですが、管制官はほかにございませんが、通信関係はほかの役所にもございますので、そこのバランスを考えなければいけませんので、今のところ、私たちのほうから、特に要求しておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/50
-
051・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 それは承知しておりますが、しかし、この航空保安事務所関係の通信関係というものは、特殊性を主張する必要があると私は思うのです。全体としまして、どうも、この航空保安事務所関係についても、近年発達した業務ですけれども、それらに対する勤務条件なり、そういうものに対する配慮が足りない。人事院も非常に不案内だと思います。新しくできた、急激にふくれあがってきたものですから。その場合に、やはり運輸省関係、航空局関係が親身になって努力しなければ、人間が集まらないし、やめていくというようなことになってきますね。そういうことが根本に備わらなければ、航空保安事務所というものは成り立つはずがないんですね。どうも自動車行政にしましても、航空関係にしても、航空局関係の実際の仕事の問題に対して、私は運輸省関係は配慮が足りないというように思います。どこを向いているのかということになりますが、どうもほんとうに仕事をしている者に対する配慮が足りない。まあたくさん業界を相手にしておられますし、たいへんな問題をかかえておりますから、実情はわかりますけれども、もっと実際に仕事をしている面の人に対する配慮を行なわないと、たいへんな状態になるのじゃないかと思います。びっくりしますよ、私調査をしてみて。各省のいろいろな勤務条件と関連してみて、運輸省関係の勤務条件は特に出先のところは悪いという印象を受けておりますから、運輸大臣のひとつ大きな奮励を望みたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/51
-
052・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) 私も運輸省に行ってその感を深くいたしております。大いに奮励努力いたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/52
-
053・石原幹市郎
○石原幹市郎君 私は、今度の設置法の改正と関連して、港湾関係のことをちょっと聞いておきたいのですが、港湾と漁港というのはどういうふうな区別になっておりますか。漁港と言えば、文字どおり漁船の集まるところですけれども、港湾は、運輸省所管と、農林省所管と分かれておりますが、そういうけじめ、区別をどこでつけておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/53
-
054・佐藤肇
○説明員(佐藤肇君) 港それ自体を見ますと、大きな港の中でも、魚を扱うところもありますし、一般に共通した面が非常に多いと思いますが、港湾法並びに漁港法というのがございまして、港湾法は、これは地方公共団体がその管理者として設立をして、運輸大臣の認可を求める。漁港につきましては、もっぱら魚を扱うところについて農林大臣が指定して港にするということで、実態は非常に似たものがありますが、おのおのの性質によって違うわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/54
-
055・石原幹市郎
○石原幹市郎君 そうすると、運輸省所管の港湾の中にも、船だまりというか、一つの漁船が集まるところがよくありますね、ああいうところは総体を通じて運輸省の港湾としての所管になっておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/55
-
056・佐藤肇
○説明員(佐藤肇君) 運輸省の所管しております港湾の中にも、一部魚の取り扱いをする施設がやられておる場合がございますが、もっぱら魚を扱う相当な施設であります場合には、重要港湾におきましてはその中に漁港というものを設けまして、一つの港湾の区域の中で農林省の所管の部分と運輸省の所管の部分と両方あるという場合がございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/56
-
057・石原幹市郎
○石原幹市郎君 それから私ども見ておりますと、もっぱら漁船が集まる港で、商船その他のものが入ることは全然ないもので運輸省の所管になっている港も相当あるように思うのですが、全国的に見てやはりそういうところも相当あるのか。それらはどういう扱いで運輸省になりあるいはどういうのが農林省になるのか、そこらについて、そういうところはあまり区別はもうない、ただそのときの都合で運輸省になりあるいは農林省になるということもあり得るのかどうか、そういう点をひとつ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/57
-
058・佐藤肇
○説明員(佐藤肇君) 今御指摘のような港が、全国的に見ますと、たとえば福島県の江名、中ノ作港等幾つかあるわけでございますが、これは沿革的に申しまして、戦前の内務省当時から、内務省が地方港湾として開発しておったのであります。こういうものは沿革的に言いまして、現在の港湾法の港湾になっているわけでございます。戦後にもっぱら漁業のためにやる港を新しく修築いたします場合は、これは農林省が漁港法によってやっているわけでございます。先ほど、さきに申しました港は、やはり港湾の管理者といたしましては、現在は魚だけを扱っているわけでございますが、その地方の開発の基点として将来はやはり商港として育成していきたいという希望を持っているので今のような取り扱いが——取り扱いと申しますか、港湾法による管理者が設立しているものと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/58
-
059・石原幹市郎
○石原幹市郎君 港湾なり漁港なりその区域の中の海岸保全施設ですか、これはやはりそれぞれ運輸省所管の港湾については運輸省が指揮監督し、それから漁港については農林省が監督してやるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/59
-
060・佐藤肇
○説明員(佐藤肇君) これは海岸法によりまして、港湾と漁港の場合で申しますと、その区域についてはおのおのの管理者がやはり管理者になるということになっておりますので、今御指摘のとおりの行政をやっているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/60
-
061・石原幹市郎
○石原幹市郎君 そこで運輸大臣にちょっと伺っておきたいのですが、この間河野農林大臣が砂防について、ことに河川砂防について従来から問題のある建設省と農林省の砂防行政を少なくとも技術面その他について一貫してやるべきであるということを言われて、その際に漁港と港湾の問題についても触れておられたようであります。さっき申し上げましたように、港湾の修築その他、ことに海岸保全の面で農林省所管の部分と運輸省所管部分の非常に入りくんだことについて、ここまでは運輸省、ここからは農林省というような問題がちょこちょこあるように思うのです。これは海岸堤防その他にもたくさんありますけれども、たまたまそういう意見が出ておる際に、これも私はやはり港湾と漁港、ことに相当大きなもので漁港の扱いを受けているものもあるというので、こういうところは何か権限の問題で急に一本化できないにしても、技術の交流とか技術のプール、そういう面はもう一本になってやるというような構想を考えられないかどうか、あるいは運輸大臣としてそういうことも考えてみつつあるか、そういう点について大臣の所見をひとつ伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/61
-
062・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) おっしゃいますように、港湾と漁港管理者、あるいは所管が違っておりまするための不便あるいはおもしろくない点が出ておることはおっしゃるとおりであります。われわれもかねがねできるだけこれをそういったことのないようにいたしたいと考えておったわけでございますが、先般の閣議の際に河野農林大臣から、自分のほうとしては漁港の大きなものはこれは運輸省に渡して運輸省でやってもらったらいいと思う、非常に小さなものは格別として、というお話がございました。その他、他の省に触れる問題もあったわけでありますが、そこで、具体的な問題は、事務当局同士で話し合わせるからということで、今事務当局同士でこれから話し合いをしようといたしております段階でございます。したがって、具体的には、どの程度まであるいはどこまでという点はきまっておりませんが、きまりましたなら、できるだけただいまおっしゃいますような方向に権限を統一をして参りたいとかように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/62
-
063・石原幹市郎
○石原幹市郎君 これはまあひとつ次の設置法改正の機会に、何かそういう面に触れたような案が出てくることを私強く期待をいたしますし、大臣としても、そういう方向で御検討を願いたいと思います。
それから、次の問題は、今度港湾技術研究所が新設されることになっておるようでありますが、運輸省の運輸技術研究所というのを、設置法から見ると、船舶、港湾、鉄道、自動車、航空機、いろいろなものがこうずっと羅列されておる。港湾関係では、いろいろ統合して今度港湾研究所ができるようであります。鉄道関係では、あれは国鉄研究所というのですか、国鉄技術研究所という世界に冠たるようなりっぱなものがある。まあ自動車や航空機の関係はよく私存じませんが、この運輸技術研究所で航空機の原動機その他いろいろのことを研究することになっておるのですが、自動車や航空機については、どの程度のものがあるのかですね。何かこう、運輸省ができたときにいろいろなものを寄せ集めて、一応形だけ運輸技術研究所というようなことで作り上げられているような感じがするのですがね、港湾技術研究所が今度独立し、国鉄技術研究所というものがあれば、ことさらどの程度のことをこの運輸技術研究所でやっているのか知りませんけれども、地方鉄道軌道ということがあるとすれば、それは、国鉄研究所のほうで付設して、あわせて検討するというようなことも、これは僕は行政の合理化といいまするか、そういうことからできないことはないと思います。この実態と、それからこういうものに対するどういう考え方を持っているか。最後に運輸大臣から伺っておきたいと思います。まず実態を少し説明してもらいたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/63
-
064・廣瀬眞一
○政府委員(廣瀬眞一君) 運輸省にございます運輸技術研究所は、ただいま御指摘のございましたように、運輸行政に直結いたしましてぜひ運輸省としていろいろ研究をしなくちゃいかぬという仕事につきまして、今お話のございましたように、鉄道行政あるいは自動車行政、航空あるいは港湾といった面につきまして、総合研究所といたしまして組織されて、従来まで直接行政に関連のある研究を行なっております。そこで、今回、港湾関係は港湾技術研究所のほうに統合いたすことにいたしました。したがって、あとの運輸技術研究所のあり方をどうするかという問題は、今後慎重に検討して参りたいというふうに考えておりますが、確かに、一応形式的な議論をいたしますれば、例を鉄道にとりますと、運輸省の所管しております鉄道行政というものは、国鉄の監督もございますし、それから私鉄の監督もございまして、これは多少のニュアンスの相違はございます。したがって、研究調査項目というものも、国鉄と私鉄とではかなり違った面がございます。国有鉄道のほうにはただいまお話しございましたように、鉄道技術研究所という非常にりっぱな施設、スタッフをもちまして検討をやっておりますので、まあ場合によりましては、今の形式論を別といたしますれば、実際の運用面においてはかなり密接な関係で研究をかりに私鉄の関係の調査項目等も委託をしたりすることもできないわけではございませんので、そういった面を形式論にとらわれず、今後港湾部門が分離いたしましたあとの運輸技術研究所をいかに能率的に合理的にやっていくかということは早急に今後検討して参りたいというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/64
-
065・石原幹市郎
○石原幹市郎君 自動車や航空機、これはどの程度のことをやっておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/65
-
066・廣瀬眞一
○政府委員(廣瀬眞一君) 自動車のほうはやはり自動車行政に直結いたしまして、自動車の主として安全とかそういった面について検討しておりまして、自動車の関係の研究所というものはメーカーのほうにはかなり大きなものは当然ございますが、そういった面を総合的にやっておるところは通産省その他にもないように聞いております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/66
-
067・石原幹市郎
○石原幹市郎君 どこにあるのです
か。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/67
-
068・廣瀬眞一
○政府委員(廣瀬眞一君) これはメーカーは……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/68
-
069・石原幹市郎
○石原幹市郎君 いや、この運輸技術研究所の自動車部門は。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/69
-
070・廣瀬眞一
○政府委員(廣瀬眞一君) これは三鷹に。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/70
-
071・石原幹市郎
○石原幹市郎君 それから航空機。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/71
-
072・廣瀬眞一
○政府委員(廣瀬眞一君) 航空機もこれは同じく三鷹にございまして、今の航空保安等に関連いたしました項目について研究をしておるわけでございます。航空機のほうは、これは科学技術庁のほうに別に航空技術研究所というものもございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/72
-
073・石原幹市郎
○石原幹市郎君 どうも、そのまあ今航空機の話には、科学技術庁に航究技術研究所があるというお話、航空機にしろ自動車にしろ、ことに航空機のようなものは相当大がかりな航空技術でしょう、航空技術の原動機やいろいろなことをやるというのだから、ちょっと中途半端なような気がするのですがね。やるならば国鉄研究所もあるし、私まだ見ておりませんが、非常なものだというお話であるのですが、こういう中途半端なものでなしに、もし何であればあるいは民間に委託するとかですね。そういうようなこと。もう少し権威のあるものにならにゃならぬのじゃないかと思うのですがね。ひとつ大臣からこれに対する構想を聞いておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/73
-
074・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) この問題は実は来年度予算編成までの研究課題になっております。実は私もまだ、職務怠慢でございますが、現場を見ておりません。したがって、それまでに現場を十分見、これを今後どう育てていくか、あるいは科学技術庁、また、今おっしゃる鉄道の研究所等の関係を考えまして、あるいは並行し、あるいは統合して適切な案をここ半年のうちに出したい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/74
-
075・石原幹市郎
○石原幹市郎君 じゃあもう一つ。先ほど来鶴園委員がいろいろ指摘されましたが、私もこの気象庁の職員関係の問題あるいは海運局の出張所の職員の問題、航空管制本部の職員の問題、こういうところの勤務あるいは人員の整備というようなことについてはやはりもう少し真剣に、親切に温情味あるいろいろの施策をとってもらいたい。これは私よりも大臣に強く要望いたしまして、いさいは鶴園委員から究明され、質問されたようでありますから、それに大体尽きておると思いますから、今後とも大臣の善処を要望しまして私の質問を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/75
-
076・山本伊三郎
○山本伊三郎君 それじゃ私最後らしいのですが、前の石原委員あるいは鶴園委員からの質問と重複しないつもりで、ひとつ二、三点だけ大臣にただしておきたい。
提案説明の中の改正の第三点の、海運企業整備計画審議会、この設置の理由ですが、必要性は認めますが、緊急の、必要だと諮問する運輸省としては、どういう問題を持っておられるか。この点ひとつお聞きしておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/76
-
077・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) 海運企業整備計画審議会は、今日の海運企業の基盤がきわめて脆弱でございまするので、この基盤をどうしても強化をしなければならぬというところに当面をいたしております。そこで政府といたしましては、ある種の財政的援助を与えまして、そうして海運会社に対して企業整備の計画を提出せしめ、その計画をこの審議会で審議をいたしまして、そうして適切であるというものに対しては政府の助成をいたしたい、かように考えているわけであります。
そこで、その政府のなすべき助成というもののめどが立ちませんと、海運界における個々の会社の整備計画が立ちません。この実体をひとつ近くこの国会において提案をいたしたいと思っておりますが、あるいは法律によらないで、政府の決定だけでできるならば法律を要しないのでありますが、しかし、それにしても法律を作ったほうがなお丁寧であるという観点から、今法律を至急に提案をいたしたいと、かように考えております。その内容は、言われておりまするように、開発銀行の融資残高に対する利子の半額を五カ年程度猶予をする、そうしておおむね五カ年内に海運会社の償却不足あるいは元本の返還遅延というものをなくすような計画を立てさせて、そうしてそれをこの審議会にかけまして、妥当と認めたものに対しましては今申しまする財政的援助をいたしたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/77
-
078・山本伊三郎
○山本伊三郎君 新聞の経済面なんか見ると、郵船、商船その他大手の船会社に必ずしもそういう海運業のいわゆる経営難とは見られない配当をしておるように私は見ておるのですが、わが国全体としての海運業が戦前から比較して非常に低下したということ、これは国際上から見ても問題があると思うのですが、おもだったこの海運業者の実績はどうなっておるか。全部でないのです、おもだったやつでけっこうですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/78
-
079・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) 数ある海運会社の中で、配当いたしておりますのは五社か六社となっております。郵船初めその他大会社も戦後ほとんど無配を続けてきております。そこで、これらを総括して申し上げますると、今日まで当然償却すべき資本で、償却未済、償却不足というものが約五百億、それから元本の償還未済、これが七百億、そういうものをかかえております。そして資産内容は自己資本によるものが約二〇%くらいというので、イギリスあたり七〇%を上回っているというのと比較いたしますると、まことにその基盤が脆弱だと、かように申し上げられると考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/79
-
080・山本伊三郎
○山本伊三郎君 数次のいろいろ利子補給とか何とかでやられたのですが、今まで海運会社に対してそういう利子補給とか補助金が、私は全部知らないのですが、そういうすべてのトータルどのくらいの額になりますか、戦後。これはもう突然の質問ですから数字ははっきりわからぬでもいいのですが、ラウンド・ナンバーでいいのですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/80
-
081・辻章男
○政府委員(辻章男君) 今明細の資料を持っておりませんので、ラウンド・ナンバーで恐縮でございますが、大体戦後一番海運の助成の方策といたしましてとられて参っておりますのがいわゆる利子補給でございます。大体現在までに約百五億程度のものを戦後現在までに支給いたしております。それからそれ以外のいろいろの問題といたしましては、三国間輸送に対する助成、これは三国間と申しますのは日本を除きました二国間の輸送でございまして、たとえばアメリカとイギリスでございますとか、あるいはインドとイギリスであるとかというようなところの輸送したものにつきましては大体運賃の三%あるいは四%内外のものを、これはここ数年来でございますが、これが大体約二十五億ないし三十億に相なっております。
大体以上がおもな補助金でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/81
-
082・山本伊三郎
○山本伊三郎君 日本の商船は船腹が足らないということを言われているのですが、今日アメリカではアメリカの貨物はアメリカのシップというような方針をとっておるようですが、その商船建造に重点を置いて船腹を多く広げていくということだけで日本の海運業が戦前のような国際的につばぜり合ったような競争力があるかどうか。この点ひとつ聞いておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/82
-
083・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) やっぱり船腹を持ちますると同時に、海運企業の基盤が強くなって参りませんと、国際競争に打ち勝てないと存じます。同時に、やはり優秀な船員、能率のある船員の充実をするということも必要だと存じます。それにはやはり船員の給与、福祉厚生というような事柄も肝要だと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/83
-
084・山本伊三郎
○山本伊三郎君 今までのやつは大体国際路線と申しますか、外航路線のやつですが、国内航路の船舶に対してもこの審議会でいろいろ諮問して審議される用意があるかどうか。これをひとつ聞いておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/84
-
085・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) この審議会は外航に従事をする船会社を対象にいたしておりますので、沿岸航路、内航の面はこの審議会には関係がございません。これは別途他の方法によって考えて参りたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/85
-
086・山本伊三郎
○山本伊三郎君 沿岸航路と申しますか、離島との間でいろいろ問題があると思うのですがね。この前の通常国会で何か離島航路に対する何か審議会か何か、僕はちょっと記憶しないのですが、それに対する何か対策をやるということで、その当時の運輸大臣からちょっとそういう説明があったのですが、それはともかくとして、沿岸航路なり、あるいは離島との航路ですね。そういう状態はその後うまくいっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/86
-
087・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) 離島の航路に対しましては、必要なものには補助金を出すことにいたしております。同時にまた、離島に対する航路だけでなく、港湾設備等の修築その他に対しましては、やはり離島振興法に基づきまして、他より幾らか手厚く考えてやっていく方針をとっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/87
-
088・山本伊三郎
○山本伊三郎君 実は、私調べてこなかったので、追及する資料はないのですが、この離島との間の連結が、現在私は各地を調べた場合にも非常に困っておる点がたくさんある。離島によるというと一小学校に通学する場合でも船を利用しなくちゃ行けぬというようなところは、高松あたりにもたくさんあると思う。これに対して、政府は相当積極的にやるという、こういう言質が前にあったのですが、その後一年半ほど私も地方に行って聞きますけれども、なかなか政府はそこまで力を入れてくれておらない。で、離島連絡については、地方公共団体、いわゆる市町村がそれに当たっておるところがたくさんあるのです。そういう点に対して、私はもっと積極的に、もちろん貿易関係の外航航路も必要であります、日本の全体の経済から考えて必要ですが、住民の福祉からみると、離島の連絡ということも、これはもう陸続きであれば歩いても行けますけれども、海である以上、これはどうしても船にたよらなければ行けない実情であります。この点について、現在、これも数字が的確でなくていいのですが、これに対する三十六年度また三十七年度において、どれだけの助成金なり補助金を出されるのか、これをちょっと聞いておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/88
-
089・辻章男
○政府委員(辻章男君) これは補助金の予算額といたしましては、離島航路整備補助といたしまして、三十六年度は約三千百万円の補助金を出しております。三十七年度の予算といたしまして、四千万円余りのものが計上されております。ただし、これはただいま大臣から申し上げましたように、離島振興法の範囲の離島でございまして、今先生が御指摘になりましたたとえば瀬戸内海の三十分なり一時間なりいわゆる通勤のようなところはほとんど対象になっていない。たとえて申しますと、北海道周辺の離島でございますとか、隠岐でございますとか、そういうふうな離島振興法のいう離島ということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/89
-
090・山本伊三郎
○山本伊三郎君 離島振興法に基づくものとしても、これは四千万円か三千百万円、これじゃ日本の実情から見て単位が違うのじゃないかと思うのです。もちろんこれは経営しておるのですから、もちろん何も国で持つ必要はないということは言えますが、たとえば鹿児島から奄美大島方面へ行っておる海運業者の人にも会いました。私も行って、非常に料金が高い、僕らも奄美大島の住民がいろいろな関係で内地に、本州に来るのですが、そういう点では非常に交通上困っておるという実情があるのです。したがって、私は同じ日本の国民でありながら、あまり離島と申しますか、島におるがために日本の文化なりそういうものの恩沢というものはあまり受けておらない。そういう点からももっと積極的に補助政策がとれないもんかどうか、十分今のままでそういう会社に、私企業にまかせてその目的が達しられるのかどうか、この点運輸省のひとつ所信を聞いておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/90
-
091・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) この問題は、離島とかあるいは僻陬地とか、あるいは低開発地帯とかいう面から、やはり総合的に考えていくべき問題だと思っております。その総合政策の中におきまして、運輸省の職分というものを十分果たして参りたい、かように考えでおります。先ほど申しました離島振興法によりましては、特に、先ほど申しましたような、港湾の修築を他の地域よりも手厚くやるとか、また、自治省がたしか提案したと思いますが、僻陬地振興助成法ですか、こういうものも出ております。自治省の提案をされたのは、大体自治団体が主になって計画をし、関係各省が協力をするという行き方になっております。それらの総合計画に基づきまして、運輸省も最善を尽くして参りたいと、かように考えて
おります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/91
-
092・河野謙三
○委員長(河野謙三君) ちょっと速記
をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/92
-
093・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 速記を始め
て。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/93
-
094・山本伊三郎
○山本伊三郎君 できるだけそれでは予算委員会に行かれるまでに一応終わるように集約して伺いましょう。率直に私の意見を言えば、ああいう重要航路に対してはいわゆる国営の方法で連絡船を運営できぬかと、青函連絡船、これは日本の一つの北海道との幹線ですから、これはもう解決ができていますが、民営だけにまかせておくと非常に住民に不公平な措置になっていると私は思うのですね。そういう考えは間違いであるかどうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/94
-
095・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) 民営の航路がすでにありまするところでは、できるだけやはりその民営を助けてやらして参りたい。もし弊害があれば、監督によってためて参りたい。それで国営によって民営をつぶしてしまうということはいかがなものであろうかと、根本的にはさように考えます。具体的の場合には例外というものもございましょう。具体的のところにつきましてはまた特別に考えるときもあろうかと思いますが、原則的にはさように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/95
-
096・山本伊三郎
○山本伊三郎君 陸路における運賃と申しますか、それと海路における民営のそういう船運賃とは、非常に比較すると高いのですね。これはやむを得ないと思うのです。やはりそれだけのコスト要るだけのもの、船を使っておるのですから必要であると思うが、しかし、それを利用する住民からいえば、もともと向こうで生まれたのは、もうお前は仕方がないということが言えるが、運輸省としてもまあ国鉄の場合には、国鉄建設の場合でも、われわれ無理だと思って、採算とれないようなところでも路線が広げられていっておるのですが、海の場合はほとんどそういうことはない、固定されておると思う。今運輸大臣言われたように、民営ですでにおるところでは国営等ではやはり民業圧迫ということもあるし、なかなかそれはいかないと思うのです。しかし、それならそれだけで住民の負担をやはり権衡、均衡を保つような意味で補助なり助成措置が出てくることが必要でなかろうかと思うのです。ただ民業圧迫ということだけではわれわれは理解できないし、住民の立場からそういう点をもう少し積極的に考えるべきでないか、こう思うのですが、先ほど聞きますと、三十六年度では日本の国のすべての補助、助成金として三千百万円、来年度は四千万円というふうに少し上げようと、こういうことですが、私はこれでは十分ではなしに全くそういうことに使われてないと思うのですが、その点運輸大臣としてどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/96
-
097・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) ただいま運輸省の補助いたしておりまするいわゆる離島航路に対する補助金は、通常の運賃によってはその船会社は経営できないという場合に補助を出しております。その場合の通常運賃とは、おっしゃいますように、陸上における運賃よりもある程度割高であるというわけであります。そこで、そういう地方における自治団体といたしましては、やはり住民の福祉という観点からそういう会社にあるいは補助金を与えて、そして普通の船賃よりも安いものにする。それには町村費が必要でありますから、そういった町村費の支出に対しましては、交付金あるいはその他の点で財政上の措置を考えていきたいというのが自治省の考えだと聞いております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/97
-
098・山本伊三郎
○山本伊三郎君 離島振興法なり、離島は特殊なところですが、地方交付税あたりで見ておることは事実です。基準財政需要から見ておるんです。見ておるが、それが直ちに、先ほど言っているように、そういう住民の負担を均等にするというところにはいかないですよ。今の公共団体の財政力ではいかない。そういう離島をかかえているところの府県とか市町村というのは、残念ながら貧弱団体が多い。東京はだいぶ島がありますけれども、富裕団体のところには割合にそういう離島に対する問題が少ない。これは非常に皮肉な現象だと思うんです。したがって、この点については、これは自治省との関連もありますが、単に運輸大臣じゃなくして、国務大臣として特にこういう離島に住む人々に対する福利厚生と申しますか、文化の均霑と申しますか、そういう点には十分ひとつ考えをいたして、時間がないから詳しいことは言えませんけれども、その点についてひとつ大臣の所信だけ聞いておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/98
-
099・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) 御意見ごもっともに存じますから、ひとつ広い見地に立ちまして関係各省と連絡をとりまして、できるだけそういったことに対して地方の方々の便宜をはかるようにいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/99
-
100・横川正市
○横川正市君 前にもちょっと聞いたんですが、これは大臣に知っておいてもらって善処していただきたいと思うんで再度質問いたしますが、運輸大臣は、最近の自動車事故等でけがをさせた場合には、非常に業者あるいは運転手の賠償その他が高額になるんで、けがをさせるぐらいならば殺してしまったほうがいいというような、非常にわれわれが聞いたらとんでもないことが横行しているものだと思われるようなことが一般に言われている。そういう事情を聞いたことがありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/100
-
101・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) けがをさせるなら殺したほうがましだ、その言葉は私は初めて聞くわけでありますが、おっしゃいますことは、おそらく自動車損害賠償があまりに低いじゃなかろうかというお尋ねじゃないかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/101
-
102・横川正市
○横川正市君 これは、私は聞いたことがないという程度に認識をされておったんでは、相当これは問題だと思われることが日常行なわれているというふうに思うんです。その中にたまたま行政上あるいは法的手続上の手続によって損害その他の賠償が支払われないで、一名私設示談屋というようなものが介入をして、そしてとういう事故の処理に当たっている。しかも、最近は全くそれにたよるほうが問題を解決するのに、その他のものに頼むよりか非常に便利であるというような風潮が出てきている。こういう問題について知ってますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/102
-
103・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) 示談屋と称する者が相当ふえて参った。中には非常に悪質なものがあります。警察のほうにおいては、取り締まりに非常に手を焼いておるということも聞いております。法務省とも連絡をいたしまして、こういった示談屋をなくするような方策を今検討中でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/103
-
104・横川正市
○横川正市君 この示談屋というのが出てきた、あるいは示談屋がそういうことを行なうことは全部悪いと、こういうふうに言ってしまうのは、これはもちろんそうだと思いますが、しかし、示談屋というものが出てきて商売になる、こういう現実に対してどう対処していくかという方法が何かやっぱりなければ、私は示談屋というものは単に法的に取り締まってみても、かえって障害事故でけがをしたり一命を落としたりする者の救済にはならぬ。だからそういう点でこの示談屋が出てきている今の社会風潮というものを正確にとらえてより以上に正当な賠償、補償というものが行なわれると、こういうふうに持っていかなければいけないわけですが、その点のちょっと大臣の御意見を聞いておきたい。具体的にひとつ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/104
-
105・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) 一つはやはり自動車損害賠償責任補償法ですか、これの限度が少し低過ぎると思っております。これは次の機会までにその限度を引き上げるようにぜひ努力をいたしたいと考えております。しかしなが円、これはやはり民事賠償責任の一部の弁済でございまするから、したがって、すべての民事責任をカバーするだけの保険はとうていむずかしいと思います。その限度におきましてはやはり示談屋の出る幕もあろうかと思いますけれども、数やケースが少なくなって参れば、今おっしゃるような弊害は示談屋の仕事の分野が少なくなっていくだろうと、かようにも考えまするが、一つはただいま申しました損害賠償の保険の限度の引き上げというものを考えて参りたいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/105
-
106・横川正市
○横川正市君 これは他の委員会で直接その関係省の委員会で担当してやられることですから、これは間接的なことで納得のいくような答弁はいただけないと思いますが、今まで相当この障害事故というのが毎日々々起こって、それに対して行政上の手当その他が不十分で、必然的な形で示談屋というものが生まれてきておる。そういうものを、国会で示談屋というものをどうするのかと言われたらこうしたいと思いますとか、ああしたいと思いますとかいうのじゃなくて、従来これは行政上の責任でてきぱきと片づけておかなければならなかった問題じゃないかと思います。それをやらないから示談屋の生きていく存在価値というものが自然と社会の中に何かそれが普通のようにできてしまっている、こういった点はやっぱり関係の行政官庁では十分注意して対処していく問題だと思うのです。それで、さしあたって今言われたようなことでは、あすの事故に対してもとうするかという問題もあるわけですよ。これは一年に一回とか三年に一ぺんの事故なら、この次の国会でということもありますが、しかし、毎日々々起こって、毎日々々示談屋の手を経てその事が運ばれている、こういう事態についてどう対処するのか、私はそういうきょうあすの問題も関連して聞いているわけです。だからもっと具体的なひとつ行政上の指導——当面指導になると思います。将来は法律改正ということになると思いますが、こういうことで御答弁をいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/106
-
107・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) 自動車損害保険の責任額を最高三十万円を五十万円に引き上げたのは二年前だったと思います。したがいまして、まだ二年、三年たたないうちでありますけれども、最近の諸般の情勢にかんがみて、これは近く引き上げをしなければならないと考えておるわけであります。今直ちにというわけに参りませんのは残念でございますが、これは保険料その他の点もありまするから、若干日数をかしていただきたいと思います。同時に、現行の中におきましても、この損害額の査定の方法におきまして、こういった示談屋等の入り込む必要のないような行政指導をもっと懇切にやって参りたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/107
-
108・山本伊三郎
○山本伊三郎君 予算のほうに行かなくちゃならぬので、まだ質問たくさんあるのですが、予算優先ですから、一応私の質問はこれで打ち切りますから、いろいろ問題がありますので、いずれの機会にまたやることにして、きょうはこれで打ち切ります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/108
-
109・河野謙三
○委員長(河野謙三君) この際、委員の異動について御報告いたします。
本日中野文門君が辞任され、野田俊作君が選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/109
-
110・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/110
-
111・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 速記を始めて。
他に御発言もなければ質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/111
-
112・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。
それではこれから討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/112
-
113・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。
それではこれより採決に入ります。運輸省設置法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案どおり可決することに賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/113
-
114・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 全会一致でございます。よって本案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、慣例によりこれを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/114
-
115・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/115
-
116・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 次に、国の防衛に関する調査を議題とし、群馬県太田大泉飛行場の返還に関する調査を進めます。
政府側から御出席の方は、藤枝防衛庁長官、林調達庁長官でございます。御質疑のおありの方は、順次御発言願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/116
-
117・伊藤顕道
○伊藤顕道君 太田大泉米軍飛行場返還問題について、防衛庁長官と調達庁長官、それぞれの立場からお答えいただきたいと思います。この問題は今さら繰り返すまでもなく、実に四代の長官にわたった問題であり、二代の調達庁長官にわたった、しかも期日的には三カ年の問題である。しかるところ、この前の当委員会、すなわち二月十三日だったと記憶しておりますが、一番の問題であった代替地の問題について米軍が了解したということでございますので、もうその大部分解決したというふうに善意に解釈して、その当日はあまり深追いはしなかったわけです。それからもうすでに二カ月たとうとしておりますし、米軍が了解したのは、この前の内閣委員会の当日より以前でございましょうから、もう相当期日もたっておるわけです。そこでお伺いしたいのは、あと残された問題は、地元の受け入れ態勢だけの問題だと思うのですが、どのように状況は進んでおるのか、この点まずお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/117
-
118・藤枝泉介
○国務大臣(藤枝泉介君) 先般お答え申し上げましたのは、ただいま御指摘のとおりでございます。これはもう十分伊藤さんも御理解いただけると思うのでございますが、こういう問題につきまして、地元の了解を得るということにつきましては、なかなかいろいろな困難がございます。したがいまして、これをどういう方法で地元の了解を得ることが最も効率的に、しかも時間をかけないてやっていけるかということについていろいろ考究をしなければならないし、また、関係する各省もございます。そういうことで、たとえばこれが一部未成熟のままに漏れたというようなことで、非常に誤解に基づく反対等があっては、なるものもならなくなるというような考慮もございまして、今関係各省とも十分その辺の打ち合わせをいたしますと同時に、どういう形でもっていくのが地元に対して最も効果的に御納得をいただく方法かということを考究をいたしておるのでございます。しかし、そういう意味で、なるべく早くそうした結論を得まして、効果的な方法で地元の皆様の御納得をいただくような方向に時期を早めたいとは存じておりますが、今申し上げましたような事情がございますので、鋭意その方法について考究をいたしておる最中でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/118
-
119・伊藤顕道
○伊藤顕道君 そうしますと、一番問題の代替地の問題は、米軍は了解したけれども、非常にむずかしい問題だから、受け入れ側の地元に対していかような具体的な方策で当たるのがよいか、そういう検討を今進めておって、まだ現実には地元には働きかけていない、まだ全然交渉の段階には進んでいない、こういうふうに受け取るわけですが、さように了解していいわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/119
-
120・藤枝泉介
○国務大臣(藤枝泉介君) さようでございまして、これはただいま申し上げましたように、十分な私どもの心がまえ、ことに関係する各省等も納得をしていただいた上でもって参りませんと、一部漏れて、そうしてそれも、しかも政府の全体としての意思が十分伝わらないで、一部の地元に漏れるというようなことになりますと、かえっていけないのじゃないかという考え方を持っておりますので、関係各省とも十分に連絡して、この程度のことは持ってくるであろう、地元の要望その他も考慮しつつ、それを固めまして、そうしてもって参りたい、そういう意味では、まだ地元に現実にお話をしていない段階でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/120
-
121・伊藤顕道
○伊藤顕道君 そうしますと、どういう条件で、また、どのような内容で交渉したらいいか、そういうことを現在検討中であって、まだ地元には話を進めていない、逆を言いますと、まだ地元の人はそういう問題は全然知らぬ、そういうことになろうと思うのです、今の御説明では。そうしますと、ずいぶん御検討がごゆっくりのようであると思うのですが、もう相当たっておるのですけれども、専門家がそろっておるわけですから、もう結論が出てしかるべきだと思うのです。悪く言うと怠慢になりますし、熱意がないということになる。ずいぶんやっておると思うのですけれども、結果からいうと、そういうふうに解釈せざるを得ないわけです。この辺が最高責任者としては防衛庁長官ですが、当面の責任者としては調達庁長官が当たると思うのですが、そこでこの点についての調達庁長官のお考えを率直にひとつ承りたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/121
-
122・林一夫
○政府委員(林一夫君) 現在におきます折衝の、話の進め工合は、ただいま大臣から御答弁がありましたような、いかにしてこれを地元に持っていって話し合いを進めるかということで準備をいたしておるわけであります。やはりこういうようなことは円満に進めなくてはならないと思います。そのようなものは関係各省も相当の準備をしなくてはいけないのでございます。現在そのような方面について準備をいたしておるのであります。なるべく早くそのような準備を進めまして地元との折衝に当たりたい、こういうふうに考えております。なるべく早くひとつ解決をするように努力いたしたい、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/122
-
123・伊藤顕道
○伊藤顕道君 話し合いの上で、納得の上で返還を実現したい、それはわかるのです。われわれとしても、あくまでも強引にいくということについては反対なんで、十分納得のいく線で解決をはかる、これは大事なことだと思う。それにしても、どういう方法でどういう条件でというようなことについてはそんなに長い期間を要しないと思うのです。そんなむずかしいものですか。もう相当期間もたっておるし、この辺で最後の解決があってしかるべきだと思うのですが、今調達庁長官もなるべく早くということは、毎回言われておるのですが、防衛庁なり調達庁のなるべくすみやかに、なるべく早くというのはあまり早くないのです、実は。むしろ非常にゆっくりしておるわけです。ほんとうに文字どおりすみやかに、早くということであるなら了解できるのですけれども、どうも過去三カ年にわたって期待し、期待し、裏切られてきたわけです。したがって、もう少し促進方をひとつぜひお願いしたいと思うのですが、その辺大体さらにどのくらいかかってどういうめどがあるのか。やはり仕事には目標というものがあろうと思う。目標なしに仕事はできないわけです。したがって、どこに目標を置いておるのか。この前のお言葉では、大体本年度をめどに解決をはかりたいということは、本日ただいま、本日が三十六年度の最終日です。したがって、きょうその点を私どもお伺いする義務があるわけです。この前のお約束ですから、そこできょうあえてお伺いしたわけです。きょうは三十六年度の最終日であるということを頭に置いていただいて、いま一度ひとつその点についての御答弁をいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/123
-
124・林一夫
○政府委員(林一夫君) 現在の進み工合は先ほど申したとおりでございまして、なるべく早く、また円満に解決するためには、どうしても根回しと申しましょうか、十分関係各省と協議いたしまして、調査すべきことは調査しまして、準備を整えて地元と折衝する必要がある。施設の問題というのはなかなかそういう点が非常にむずかしいのでございまして、十分準備して参りたい。こういうように考えて現在準備をいたしておるような次第でございまして、いつまでというような期限は申し上げられないのでございまするが、なるべくすみやかに解決いたしたい、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/124
-
125・伊藤顕道
○伊藤顕道君 各関係官庁との連絡提携もあるし、若干時間がかかるということはわかるのです。そのことをとやかく言うのではなくて、仕事にはおのずから目標があるわけなんです。ひとついつごろまでにこの問題を解決しなければならぬのか、行きあたりばったりではないと思う。緻密な計画のもとに着実に仕事を進めていると思う。そういう意味合いからここで何年何月何日までにということは言えないであろうと思う。したがって、その目標を、せめて目標についてはっきりと承りたいと思うのです。先ほど申し上げたように、できるだけすみやかに、できるだけ早くではどうもばく然としてつかみどころがないのです。やはり仕事には目標があるわけです。その目標はどこに置いておるのか。これは調達庁はそういう目標なんかいつもなしに行きあたりばったりでやるのだとおっしゃればそういう御答弁でもけっこうです。やはり計面的に事を進めようとする場合には、やはり目標があろうと思うのです。しかがって、計画的にやっておられると言われるならば、その目標をひとつお示し願いたい。その二者いずれの御答弁でもけっこうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/125
-
126・林一夫
○政府委員(林一夫君) もちろん仕事をなまけて売るとか、あるいは目標が無計画でやっておるというようなことはないのでございまして、なるべく早く解決したい、そういうふうに考えておる次第であります。事柄がやはり施設ということになりますと、なかなかむずかしい問題でございまして、相当根回しもし、準備をしまして折衝するということになるのであります。円満に早く解決するためには、相当の準備が要るのでありますが、その点はひとつ御了承をいただきたいと思います。いつ幾日までというような目標というようなことは申し上げかねるので、なるべくすみやかに解決したい、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/126
-
127・伊藤顕道
○伊藤顕道君 今の林長官もそうだし、藤枝長官もそうなんですが、こういう問題については赤城さんも江崎さんも期日を明確にしてこの国会の場で確約されたわけです。それから丸山前調達庁長官も期日を明確にして御答弁あったわけです。ところが、この期日になっても仮還できない。そういうことでこれは私防衛庁なり調達庁の禁句になったと思うのです、期日を明確にすることは。それ以来、藤枝長官は何度伺っても全然そのことには触れない。林長官もまた丸山前調達庁長官の例を十分検討されたのか、この点については口を箝して終始、できるだけすみやかに、できるだけ早くと言うだけで、それでは仕事はできないと思うのです。そういうことだからなかなか仕事ができない。やはり仕事には何年何月と大よその目標を置いて仕事をやってしかるべきだと思うのですね。それは今、林長官も、やはり目標はあるのだ、計画は立ててやるのだとおっしゃっている。その計画は一体どこにめどを置いておるかということを伺っておるので、その目標だけでもせめて聞かしていただきたいと思いますが、こうお伺いしても、また、できるだけすみやかにと言われるかもしれないけれども、そうかたく解釈されないで、大よその、仕事には目標があるということを頭に置いていただいて、その目標を明らかにしてお答え願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/127
-
128・林一夫
○政府委員(林一夫君) 調達庁といたしましては、無計画にやっておるということではなくて、計画的にやっておる。計画的に準備をしつつ、なるべく早く地元との折衝に入り、なるべく早くこの問題を解決したい、こういうふうに準備を進めておるわけであります。先ほどから申し上げますように、なかなかこの施設の問題というものは、受け入れ態勢ということが大事でございます。円満に早くやるにはどうしても相当慎重に準備しまして進めていかなくてはならぬというような実情があるのでございます。その点はひとつ御了承をいただきたいと思うのです。なるべく早くひとついたしたいということで進めております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/128
-
129・伊藤顕道
○伊藤顕道君 同じことを繰り返すことになりますが、結局、今のおもだった仕事は関係各官庁との打ち合わせと、そういうことのようでありますけれども、それに何カ月もかかるわけですか。そう関係官庁はたくさんあろうとも考えられないわけです、調達庁関係の官庁として。特に基地問題の官庁としてはおのずから数がきまっているわけです。そう長いことかからぬのです。今回の基地返還問題は太田大泉に始まったわけじゃないのです。日本全国至るところの問題であったわけです。その多年の経験を生かして、しかもきわめて民主的に、話し合いの中から結論を出すという線に沿うてやられるということにすれば結論はおのずから具体的に出てくるわけです。どうもほかに何かあるのじゃないかというふうに予測せざるを得ないわけです、そういうことでは。したがって、できるだけすみやかにということですから、四月一ばいくらいかかったら何とかめどがつきますか。そのことについて御答弁いただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/129
-
130・林一夫
○政府委員(林一夫君) 先ほどから同じことを繰り返してはなはだ申しわけないのでございまするが、現在地元との折衝に入る前の準備を進めておるのでございまして、何月までとかあるいは何月ごろとかというようなことは申し上げることができないのであります。なるべくすみやかに早く解決したい、こういうふうに準備いたしておるような次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/130
-
131・伊藤顕道
○伊藤顕道君 それでは最後に要望をかねてお伺いいたしますが、この前の委員会、二月十三日までに藤枝長官はしばしばお答えのあった中で、やはり早ければ本年度中に何とかしたい、それがまあ一つの努力目標であったと思うのです。それがいまだに解決しない。あす以後はおくれたことになるわけですから、そういうことについて何か特別の事情でもあるのか。それとも、やはり案外に折衝とかその他の準備がかかっておくれておるのか。また、その地元についても何かむずかしい問題があるのか。ここで地元は一体どこだということをお伺いしたいわけですけれども、これはいろいろむずかしい問題もあって、事前に実際こういうのが漏れるとかえって問題を繁雑にするということでなかなか幾らお伺いしても言わないと思うのですよ。だからあえてお伺いしませんが、その辺のところを明らかにしていただいて、そこでひとつ早急に、もうこの辺で解決してしかるべきだと思うのです。ひとつ大車輪で最大限の努力を払って、ひとつ早急にやってもらいたいと思うのです。この点について要望をかねて最後のお伺いをしておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/131
-
132・藤枝泉介
○国務大臣(藤枝泉介君) 御指摘のとおりでございますので、具体的な場所についてはお許しをいただきたいと思います。単にこの準備と申しましても各省との打ち合わせばかりでなく、地元へ持ち出す場合に、その地方においていろいろな特殊な事情、その他もあろうかと思います。したがって、これらにつきましては、むしろ地元へ直接お話しする前に、われわれとしてもできるだけ情勢の把握を十分にしなければなりませんし、その情勢の把握に基づいて適切な手を打たなければならないと思います。そういうこともかねて実は今までかかりました、延びましたことにつきましてはたいへん恐縮に存じますが、そういう意味でありますことを御理解いただきたいと思います。そして、そういうことにつきましては、ほんとうに馬力をかけまして、最善の努力をいたし、この問題の解決が一日も早くなりまするように、これからも十分調達庁等を督励をいたしまして、もう伊藤さんにあまり質問をされないでも解決をいたしまするように最善の努力を払いたいと存じます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/132
-
133・河野謙三
○委員長(河野謙三君) この際お諮りいたします。
米軍基地の返還補償等に関する件について、委員外議員吉田法晴君から発言の要求がありますが、これを許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/133
-
134・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。吉田君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/134
-
135・吉田法晴
○委員以外の議員(吉田法晴君) これも二件ございますが、一件の小倉の林田一君に関する件は、これは数年来参議院の内閣委員会で取り上げた問題です。それがその後返還になりましたが、返還に伴います最後の補償が当を得ませんでしたために、調達庁の本庁、それから福岡調達局に折衝をいたしまして、最後に、本年度末までには支給ができるように、こういう約束をされたんですが、その後その回答も、福岡調達局が調達庁の本庁を通じて私に回答するということでしたが、ございませんものですから、年度末の最後に御質問を余儀なくされたわけであります。委員会の御了承を得たいと思います。
長官なり、それから出席者、あまり御事情を御存じないようでございますから概要を申し述べなければならぬと、かように存じます。小倉の北方にキャンプがございまして、そのキャンプが、林田一君という、家族数人でありますが、その園芸をやっておりました土地の大半を接収をしたわけであります。そして場所が射撃場の近くでございましたから、拡張をするについてたった一人で抵抗した。あるいは接収を拡大いたしますのにピストル等でおどかしをいたします。ピストルを突きつけたりあるいは上に向かって発砲したり、威嚇を米軍がいたしますから、たった一家族ですが、自分で竹やりを作ったり、飼っておりますセパードを用意をして、一人で抵抗をしておる。生活が破壊されて、しかも問題にしてくれるものがないから、私は参議院の内閣委員会で、その当時生活の補償について実は取り上げて要求をいたしました。そのときには、園芸ができなくなったから、そこにありました家を筑上郡でありましたか、遠隔の地に移そうとして家を移転をしたけれども、行ってみたが建具もなければ何もない、こういうことで住めるようなところではない。あるいはそこで荒れ山を切り開いて園芸をするには数十年を要する。こういうことで、こういう家では移転をしてもそこで生活ができないということで拒否をした。その後、それでも現地で生活ができませんものですから、両方行ったり来たりして、拡張に対する抵抗をいたしましたり、それからあとの生活をしようとしたわけでありますが、行き来の途中で林田一君という、この何といいますか、世帯主がバスにはねられて死んでしまった。それから家族ぐるみ屋根の上に上がって米軍の威嚇に対抗しておったんですが、その屋根の上から次男は落ちて足を折った。十分の治療ができませんからかたわになってしまいました。そして生活がそういうことでありますから、家出をして行方不明になった。そしてこの数年を経過する問に米陸軍の引き揚げということで、接収をしておりました土地も返すことに実はなった。ところが返すときに、それまで占領中の補償は、そこを耕して花卉を作っておった林田君に、借地ではありますけれども、補償金の七割か、大部分を渡しておったんですが、最後の返還のときに、最後の補償なり、あるいは原形復旧のためにする資金を、地主に一括して渡してしまった。そこで林田一君の手元には一文も入っておらぬ。そこでこういう、主人を死なせ、あるいは二男を家出をさせ、あるいは一家の生活を完全に破壊してしまった者に対して調達庁はこれは十分補償すべきではないか、こういうことを言うてきたのが今までのいきさつです。これは裁判をしても私は当然取れるものだと思うのですが、しかし、裁判をしなくても調達庁で考えようということならば出してもらいたいということで要求をし、現地の局長、それから不動産部長は、年度末までには何とかいたしましょう、そのために方途を考え、あるいは計算をいたしますという約束でしたが、今日に至ってまだその返事も、私に返事もない、こういうふうなことなんです。それで、その間調達局で地主に払ったという点にこれは手落ちがある、そういう、地主に払って、途中の補償は大部分林田君に——迷惑をかけた林田君に行っておったのに、最後の補償のときに地主にやったというのは、これはそれ自身にも手落ちはあるけれども、それから一般に被害を受けていると言いながら、一人の人間に渡して、それが被害を受けた家族に渡らぬような補償金の支払いの方法はこれは不十分ではないか。二十八年だったか九年だったか覚えておりませんが、通牒も出ている、したがって、とにかくこの交付の方法について調達庁にもそれまでに不十分であった、あるいは間違いの起こる可能性もあったということで通牒さえ出ているくらいですから、この林田君の出し方については、何といいますか、不十分さというか、間違いが起こった責任を感じておられると思う。なお、小倉の調達庁の出張所ですか、出先において、戦後のこの解放後の処理について妥当を欠くところがある、あるいは若干の問題もありますことは御承知かと思うのでありまするが、年度末の最後になりましたから調達庁長官の態度表明を願いたいと存じます。
それからもう一件の福岡市の月隈炭鉱の補償の問題は、こういうことです。月隈炭鉱は板付飛行場の東部の山間部にあります。それがだんだん西のほうに向かって採掘を進めていって、当時は一坑、その一坑の作業個所がだんだん滑走路に近づくということで、破断角線に近づきそうになって、これ以上掘進を進めると板付の滑走路に影響をするかもしれないから、やめてもらいたい、こういうこと一坑の採掘をやめた。そうして二坑、三坑に移籍をした。ところが、一坑で、規模が小さくて移転のできない者、吸収のできない者はそこでやめてもらった。そうして二坑、三坑に移されましたが、二坑、三坑がまた滑走路に近づくと、また破断角線に近づいたらいかぬということで、そこでやめた。そのやめたときの炭鉱なりあるいは炭鉱の従業員はそのために職を失うわけでありますから、最後に残っておった者については離職金等を含んで、まあ炭鉱買い上げに準じて補償がなされたわけです。ところが一坑でやめて二坑、三坑に行けなかった者は、二坑、三坑に最後まで残っておった者のような補償はなされておらぬわけです。その中でも、別の理由によってやめた者についてまで補償をしてくれというわけではありません、十数名であったと思いますが、その中で、十八名だったか九名であったか正確に覚えておりませんけれども、十八、九名の者については、ほかの理由がなくて、破断角線に近づいたから一坑はやめてもらいたいということによって、仕事を失った人間だということは、これは関係者がみんな認めておるわけです。そこで、それについて同様の補償をしてもらいたいという要望をしまして、検討をされてきたところですが、ほかの理由ではない、月隈炭鉱は、破断角線に近づくからやめてもらいたいということによってやめた人間が十八人も十九人もおるという事実については確認されておるけれども、これについて、最後までおった者と同様の取り扱いをなされておらない。それで、最後まで残っていなかったから、同額とまでは言わぬという点まで譲歩をして考慮の念を押してきたのでありますが、あるときには、それは出しましょうというのですけれども、鉱業所長から資料の提出がないということで推移をしておるわけでありまするが、その問題も含んで福岡調達局の月末までの回答を求めておるのでありますが、ございません。そこでお伺いするわけなんですが、林田一家のように、米軍のためにあるいは米軍基地のために生活の基礎を奪われて、主人も、これは間接的な原因でありますが、なくなり、あるいは一家が数年にわたって惨たんたる生活をし、そうして生活を破壊された者については、補償の精神からいって、その生活について十分な補償がなされなければならぬと私は思うのですが、一般にどうか。また、具体的にここでそういう生活の破壊された者について補償をすべきであるかどうか。それから月隈炭鉱のように破断角線に近づいた、滑走路に近づくということで生活を失った者については、格別のとにかく責任を持たなければならぬのじゃないか、こういう主張にはどういう工合にお考えになりますか。私は、まあ裁判を待つまでもないと思うのであります。長官としてどういう工合にお考えになりますか、承りたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/135
-
136・林一夫
○政府委員(林一夫君) 実は私、その具体的な事情を詳細に承知いたしていないのであります。お話によりますと、なかなか入り組んだ事情もあり、また、地元において長い間の話し合いの過程もございまするようで、そういうような事情を十分調査いたしまして、なるべくすみやかに検討しまして、なるべくすみやかに御報告いたしたいと思います。しばらく時間の御猶予をいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/136
-
137・吉田法晴
○委員以外の議員(吉田法晴君) 詳細な事情をお聞き下さればけっこうです。それから返答はそれは待ちます。こまかい返答は、どの程度してくれということは返答を待ちます。林田一君のような、そういう生活を破壊された事件について、あるいは月隈炭鉱のように、板付基地の滑走路に近づくからということで失職した、そういう者について、因果関係があれば、責任があれば補償すべきものは当然だと考えますが、その点についてはどうですか。その責任が米軍にある、こういうことになれば、調達庁で補償すべきだ、これは概括的には言えると思うのです。その点を概括的に御答弁は願っておけるのじゃないかと思いますが、いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/137
-
138・林一夫
○政府委員(林一夫君) 事情をよく調査いたしまして、補償すべきものは補償したい、こういうふうに考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/138
-
139・山本伊三郎
○山本伊三郎君 これは会議録にとどめてもらいたいと思いますが、どうも、自民党の諸君は、採決が済むと、用事があるのかどうか知らぬが、すぐ退席してしまう。しかもずっと見ておると、委員長の了解も得ぬ。まあそれはいいでしょう。理事は御存じだと思うが、わがほうは、一応許せばおるという、もちろん自民党の諸君は、聞くだけで退屈でしょう、それは同情もするけれども、登院しておって、どこへ行くかわからぬというようなことでは、私は委員会の権威にもかかわると思う。だから、委員長からよろしく、あなたは自民党だけの委員長でないということをいつも言っておるから、自民党に正式に申し入れてもらいたい。もちろん党においても用事があれば欠けることもありますから、それはいいと思うのだが、あまりにも極端ですね、石原理事一人残して、昼間さっと、お前勝手にやれという態度で出るということは、私は議員としてのやはり任務を果たしていないと思う。その点はひとつ委員長から十分、これは何も自民党だけでなくともよろしい、各派に対しても、やはりある程度そういう点は委員長として申し入れするなり、各議員に対してその自覚を促してもらいたい。私は絶対に席を離れてばいけないと言っているのではない、いろいろ事情があるからいいが、あまりにも極端じゃないか、こう思いますので、特にこの機会に委員長にそれだけははっきり申しておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/139
-
140・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 私からもお答えいたします。まことにごもっともな御注意でございまして、まず第一に、委員長の責任にもなると思います。私はお話にありましたように、自民党といわず、各党派の内閣委員の方々に、今後法案もたくさんかかえていることでございますから、できるだけ差し繰って御出席を願う。しかも御出席された以上は、できるだけ散会までいていただく、特に自民党の委員に対しましては、石原理事もおられますが、石原理事を通じて、特にただいまの御発言はごもっとものことでありますから、十分ひとつ御注意いたしたい、かように思います。
他に御発言もなければ、本案に対してはこの程度でとどめ、本日はこれにて散会いたします。
午後四時四十一分散会
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X01619620331/140
4. 会議録のPDFを表示
この会議録のPDFを表示します。このリンクからご利用ください。