1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十七年四月二十四日(火曜日)
午前十一時三十八分開会
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委員の異動
四月二十日委員鍋島直紹君辞任につ
き、その補欠として塩見俊二君を議長
において指名した。
四月二十一日委員勝俣稔君辞任につ
き、その補欠として吉江勝保君を議長
において指名した。
四月二十三日委員千葉信君辞任につ
き、その補欠として山口重彦君を議長
において指名した。
本日委員大谷藤之助君、塩見俊二君及
び占部秀男君辞任につき、その補欠と
して井川伊平君、小沢久太郎君及び山
本伊三郎君を議長において指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 河野 謙三君
理事
石原幹市郎君
下村 定君
鶴園 哲夫君
山本伊三郎君
委員
井川 伊平君
小沢久太郎君
松村 秀逸君
一松 定吉君
吉江 勝保君
高瀬荘太郎君
国務大臣
大 蔵 大 臣 水田三喜男君
政府委員
大蔵大臣官房長 佐藤 一郎君
大蔵省主計局次
長 谷村 裕君
大蔵省主計局給
与課長 平井 廸郎君
大蔵省関税局長 稲益 繁君
事務局側
常任委員会専門
員 伊藤 清君
説明員
大蔵大臣官房財
務調整官 有吉 正君
大蔵大臣官房財
務調整官 佐竹 浩君
大蔵省主計局総
務課長 大村 筆雄君
大蔵省理財局総
務課長 亀徳 正之君
大蔵省造幣局長 竹村 忠一君
国税庁次長 白石 正雄君
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本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選の件
○大蔵省設置法の一部を改正する法律
案(内閣提出、衆議院送付)
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001・河野謙三
○委員長(河野謙三君) これより内閣委員会を開会いたします。
まず、委員の異動について御報告いたします。
去る二十一日、勝俣稔君が辞任し、吉江勝保君が選任され、昨日、千葉信君が辞任し、山口重彦君が選任され、本日、占部秀男君が辞任し、山本伊三郎君が選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/1
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002・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 次に、委員の異動に伴い、理事が一名欠員になっておりますので、その補欠互選を行ないます。互選は慣例により、その指名を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議でございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/2
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003・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。それでは私より山本伊三郎君を理事に指名いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/3
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004・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 次に、大蔵省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、前回に続いて質疑を行ないます。政府側より出席の方は、佐藤官房長、谷村主計局次長、平井主計局給与課長、説明員として有吉財務調査官、竹村造幣局長の方々でございます。御質疑のおありの方は、順次発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/4
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005・山本伊三郎
○山本伊三郎君 それじゃ順序に従って、理財局に証券部を設けることについて御質問いたします。最近証券業と申しますか、非常に発達してきているんですが、今後理財局に証券部を設けるということも、そういう一環だと推測するんですが、提案理由の説明では、きわめて概括的に言っておりまするが、証券部を設ける実情をひとつ御説明を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/5
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006・亀徳正之
○説明員(亀徳正之君) 御質問は、ただいまの理財局の機構の現状がどのようになっておるかという御質問だと思いますが、ただいま理財局には全部で九つの課と一つの資金管理官室というものがございまして、証券関係につきましては、証券第一課、証券第二課、それから証券検査課とございます。別に財務調査官、これは官房勤務でございますが、官房勤務の財務調査官がおりまして、特命といいますか、官房長から各財務調査官にそれぞれの事務を委嘱されるわけでありますが、理財局におられます財務調査官は、証券関係、それから経済課の一部の事務について局長を補佐するということになっております。したがいまして、機構的な形から申しますと、やはり各課長が直接には局長に結びつく。そのわきに財務調査官がいて、証券行政に関連いたしまして局長を補佐するという形になっておる。そこで、今回の改正の主眼点は、やはり理財局長の所掌されます事務が非常に広範多岐にわたっておりますので、いわゆる証券関係の一課、二課、証券検査課というものを一つのグループにまとめまして、これに証券部長というものを設けまして、証券行政に関しては証券部長がやはり責任をもって処理する。その意味で直接理財局長を補佐する。そういう意味で責任体制その他が明確になるものと考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/6
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007・山本伊三郎
○山本伊三郎君 最近、株価が非常に変動すると言われております。今日、大体落ちついておるようでございますが、この参考書類によりますと、個人の株主数六百八十四万一千人、証券業者としては八百二十七社となっておりますが、これは昭和二十七年ですか、昭和三十六年では千百六十九万六千、非常にこの十年間に大きな変動があるのですが、個人というのは大体どういう対象が多くなっておるのか、それを参考までにちょっと聞かしていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/7
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008・有吉正
○説明員(有吉正君) 戦後いわゆる株の民主化と申しますか、個人の一般の方々に株の所有ということが非常に普及して参りました。先生も御指摘のように、昭和二十七年に六百八十四万ございましたものが昭和三十六年に千百六十九万というように非常にふえておるのでございます。この特徴といたしましては、やはり従来は相当所得の多額のものが株を取得しておったという風潮から、だんだんに所得階層が低いほうに株の普及というものが移っていることは事実でございます。なお、株式の投資信託におきまして、これの購入というものがさらに大衆層に株の普及を進めておるということは事実でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/8
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009・山本伊三郎
○山本伊三郎君 これと反対に証券業者の業者数が減ってきておるというこの傾向はどういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/9
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010・有吉正
○説明員(有吉正君) 証券業者の数は八百二十七社から五百八十八社に減っておるのでございますが、実は証券業者は戦後におきまして登録制度をしかれておりまして、金融機関、銀行その他と違いまして免許制度のもとにございません。登録の要件を備えれば登録して営業を営めるという形態をとっておるのでございます。したがいまして、一時登録業者の数もふえて参った時代もございます。しかし、その後におきますところの一時の株価の変動なり、あるいは経済情勢の推移等に従いまして逐次業者の中におきましても廃業をして参るものもございますし、また、非常に不幸なことではございますが、倒産した業者もあるわけでございます。そういった業者の数が漸次減りつつあったわけでございます。しかしまた、最近におきましては、若干ではございますが、ふえる傾向にあるのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/10
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011・山本伊三郎
○山本伊三郎君 この証券業者は戦前のような、ああいうきわめて投機的なことはもう今なくなったと思いますが、それでも個人的に私も聞いて非常に気の毒だという人もあるのですが、非常にうまく勧誘されて、わずかな月給からためたやつを投資した、それが非常に損をしたというようなことも聞いているのです。それはもちろん本人がこういう株に手を出すのですから納得の上ですが、そういう憂えは趨勢として今後そういうものは徐々になくなっていくという、こういう投資安定といいますか、そういう傾向はどうですか。専門家の方にひとつ聞いておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/11
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012・有吉正
○説明員(有吉正君) ただいま先生のお話がございましたように、株式に対する投資というものは、やはり個人の自主的な判断と責任の上におきましてこれはなしていただきたいと、かねてから私どももかように考えております。あらゆる機会を通じましてそういったことについての普及をして参りたい、かように考えている次第でございます。しかし、何分にも先ほども申し上げましたように、大衆層というものが株式に近ずきましたのは戦後におきましてのことでございますので、なかなかにこうした健全な株式思想の普及ということが行ない得ないような状況もございます。したがいまして、問題は、証券会社の株式の証券の販売に対する広告宣伝なりあるいは外務員の投資勧誘の態度というものが相当重要になって参る次第であります。私どもといたしましては、証券会社の広告、宣伝というものに対して、まずもって自主的にこれを十分に規制して参るようにかねてから指導いたしている次第でありまして、たとえて申しますならば、取引所の会員におきましては取引所に一応事前に届出を出させてそこで審査をする、そこでパスしたものを広告、宣伝の具に使うというようなことを考えております。さらに至りませんところは、私どもの通牒によりまして十分気をつけさせるようにいたしておりますし、私どもの目につきますところについては是正に努めるようにやっております。今後ともこの方向によりまして強力に進めて参りたいと思いますが、さらに外務員の投資の勧誘の態度につきましても、これまた投資者層に対する影響というものが非常に大きいものですから、十分に誤りなきを期するように、各業者にも戒めておりますし、私どもの方といたしましても指導に努めるとともに、証券業協会等自主的な機関におきましてこれが登録なりあるいは試験制度なりいたしまして、善良な優秀なる勧誘員を育成して参るように今後とも努めて参りたい。したがいまして、今後におきまして株価の変動がございましても、大衆層におきまして十分に株の本質というものを認識されまして、長期的な投資というものの一部として株を十分に貯蓄の手段として活用していただくようにお願いいたしますと同時に、われわれとしても、十分その点に気をつけて参るつもりでありまして、今後において、そういった問題が大きくなることはないと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/12
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013・山本伊三郎
○山本伊三郎君 なかなか親切な答弁で敬意を表するのですが、われわれ常識でそうたくさん証券業者があるとは思わなかったのですが、五百八十八社という、大体方々に宣伝しておるところを見ると十社くらいしか見ておらないのですが、五百八十八社もあるというと、こういう多数の業者を証券部がいろいろ監督と申しますか、されるのはたいていではないと思うのですが、それに対するる専門調査官等定員五人を四人に減員するとなっておりますが、この専門調査官がそれに当たっておられるのですか、そういう今説明されたいろいろ親切な指導について。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/13
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014・佐藤一郎
○政府委員(佐藤一郎君) これはちょっと御説明申し上げますが、御承知のように、ここにございますが、大臣官房ですね、現在専門調査官が五人おるわけでありますが、それで御承知のように、機構を拡先しますような際にはできるだけいわゆる振りかえと称しまして、絶対増とならないように措置するという例が多いわけでございますが、従来の専門調査官五人のうち一人を減らしまして、そのかわりその減らした分をもって新しく部長を設定しよう、こういう意味でございます。ですから、こちらの専門調査官と申しますのは官房に所属してそれぞれいろいろな仕事に従事しておるのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/14
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015・山本伊三郎
○山本伊三郎君 僕の質問が当たらなかったのかもわかりませんが、今言われたそういう大衆株と申しますか、そういう大衆の人々の利益を守るといいますか、そういうことをやっておられるのはどこの課ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/15
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016・亀徳正之
○説明員(亀徳正之君) 先ほど私本省の関係だけを申し上げましたのですが、実際の数多くの証券業者の監督検査その他をやっておりますのは本省ばかりでありませんで、地方部局の財務局の大体理財課、東京、関東のような大きいところは理財課のほかに証券課と分かれておりますが、その他の財務局の大体理財部に属しておりますが、理財部の理財課、そこに証券検査官その他が配置されている、さらに財務局の下の財務部にもそれぞれ証券関係の担当者がいるわけであります。現在証券検査官といたしまして本省に十七名、それから財務局に四十六名、財務部に五名、通じまして六十八名検査官がおります。それからさらに、証券関係の登録その他もろもろの仕事があるわけですが、この証券関係の一般行政を担当しております職員が本省で先ほど申し上げました証券一課、二課が中心で四十六名、それから財務局に七十一名、財務部で百五十八名、本省地方を通じまして二百七十五名、本省地方を通じまして検査官を含めまして三百四十三名という人間が、こういった証券行政に携わっておる、こういうわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/16
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017・山本伊三郎
○山本伊三郎君 この問題もう一問だけしておきたいのですが、最近、高度経済成長の調整として設備投資の若干の締めつけをやっておられるようですが、そういうことからこういう株式売買に影響はないものですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/17
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018・有吉正
○説明員(有吉正君) 現在の金融情勢全般にとりまして設備の抑制等の施策がとられておるのでございますが、この現在の経済情勢におきまして株価の変動というものが非常に左右されるのでございます。申すなれば、投資層は経済の現況なり見通しなりというものに立ちまして投資を行なうということに相なるわけでございまして、かかる意味におきまして、株価にそれが端的に反映してくるということに相なるのでございます。
なおかつ申しますならば、昨年の十月以降におきまして相当急激に株価が暴落いたしましたが、それはまさに金融の引き締め、金詰まりということによりますところの結果が多分に現われておるのでございます。それから他面におきまして、設備の投資の抑制ということにおきましては、これまた会社の業績の問題にも結びつくところがあるのでございますが、これは個々の会社の経営内容によりまして相当差異が出て参るのでございます。しかし、いずれにいたしましても、時期的に参りますならば、相当その会社に対して影響を与え得る部面がありますし、また、会社もあるわけでございまして、そういったような状況は、やはり三月期の決算の内容なり、あるいは先の話でございますが、九月期の決算の内容等に現われて参る。これが株価にいかに影響して参るかということは、現在の話でもございますが、さらに将来の点にわたりまして注目していかなければならぬ、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/18
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019・山本伊三郎
○山本伊三郎君 大蔵委員会でないから、あまりそういう経済的な、金融的な問題には触れませんが、こういう金融の引き締めなんかをいろいろ総合して公定歩合を上げられたことはわかるのですが、預金利率の引き上げというようなものは、これは第二に聞こうと思っているのですが、前は、定期預金は六分だったのですが、今五分五厘になっていますが、そういうところには関係といいますか、大蔵省としてはそういう預金利率の引き上げについて考えられておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/19
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020・佐藤一郎
○政府委員(佐藤一郎君) 銀行局長がただいまおりませんから、官房長の私が適宜お答えいたしますが、ただいまのところでは、経済の景気の見通し噂について近く経済閣僚懇談会も開かれるというような情勢でございますが“なかなかむずかしいデリケートな段階でございますので、これから政府といたしましても、最近の資料に基づきまして十分に検討をするという段階でございまして、今後どうやっていくかということは、その検討の後にまた出てくる問題だと思っております。新聞等では金利の問題等についてしばしば記事が出ておりますが、大蔵省といたしましては、ただいまのところ、その問題を至急に取り上げるとか、そういうような情勢にはなっておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/20
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021・山本伊三郎
○山本伊三郎君 これは、もちろん政治的な問題ですから、質問は無理だと思いますが、しかし、実際、私らこう大蔵省なり——大蔵省に限りませんが、各省見ても、一番よく知っているのはあなた方が一番よく知っている。ただ、知っているけれども政治的に言えないということだからあまり責めませんが、非常にそういう問題が、市中銀行ではいろいろ聞いているのですが、これはまた、——あまり皆さん方を追及することは無理だと思いますから、この問題は、いずれまた大臣の来られたときに、——参考までに聞いておきます。これでやめておきます。
次に、造幣局の内部組織の変更ですが、いろいろここに理由が書かれております。最近、補助貨幣といいますか、硬貨がいろいろ多く出てきておるのですが、各国の事情は、アメリカあたりじゃあまり硬貨よりも紙幣のほうが、何といいますか、珍重がられるというとおかしいが、携帯にも便利だといわれておりますが、日本の場合には、この前一ぺん今の大蔵大臣でなくて前の大蔵大臣に聞いたことがあるのですが、硬貨と紙幣とは大蔵省として、通貨としてはどちらが適当だか、ちょっとむずかしい質問ですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/21
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022・亀徳正之
○説明員(亀徳正之君) 一応私のところで通貨を担当いたしておりますので、私からお答えいたします。
最初に、アメリカではどうかというお話でございますが、アメリカと日本とやはり根本的に違います点は、小切手といいますか、チェックを日本以上に非常に使っておりますので、その点だいぶ日本と事情が違うのではなかろうかという点がまず第一に指摘されると思います。
それから第二点の紙幣とコインとの割合というか、そういうものがどういう姿がいいのかということでございますが、なかなかこれは断定的には申し上げかねるのですが、平均値で大体五、六%が、これは金額的なものでございますが、日本の場合大体五、六%が補助貨に当たる。こういうことになっております。補助貨がどのくらいの比率になるかということの前提として、どの範囲のものをコインでまかなうかということがもう一つ前に前提になると思うのですが、現在、百円もできるだけコインにしたほうが便利ではなかろうかということで、百円をコインに切りかえるべく努力いたしておるのでございますが、何せ御承知のように、非常に一円が足りないというような特殊な問題がからんでおりますので思うように進んでおりませんけれども、行く行くの方向としては、百円はコインにできるだけ切りかえていく。そのほうが皆さん御便宜ではなかろうかと思っております。現在の態勢においては大体五、六%。それからいろいろな各国の紙幣とコインとの比率を見ましても大体大同小異な感じを受けております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/22
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023・山本伊三郎
○山本伊三郎君 百円の硬貨、あれは百円の通貨力を持っておるのですが、実際にどれくらいの価値があるのですか。ただ参考までに常識的に聞いておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/23
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024・亀徳正之
○説明員(亀徳正之君) 百円が三十五、六円という、三十五円くらいの見当でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/24
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025・山本伊三郎
○山本伊三郎君 割合に値打があるものですね。私はもっとないものだと思っていた。三十五、六円、四割近く値打がある。それは紙幣の場合は問題にならぬですね。あれはどのくらい印刷費かかりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/25
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026・亀徳正之
○説明員(亀徳正之君) 百円札が四円六十銭。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/26
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027・山本伊三郎
○山本伊三郎君 今は信用経済ですから、それはたばこと違って聞くのは適当でないのですが、参考までに聞いておるわけです。そうすると、硬貨の場合は火災なんかでちょっと焼けて形が変わっておっても、これは日本銀行へ行けばかえてくれるようですが、紙幣の場合は、あれは焼けて灰になっておってもかえてくれるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/27
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028・亀徳正之
○説明員(亀徳正之君) 焼けておりましても、その形が大体百円なり千円ということがおのずからわかる、それがまた分量がおおむね三分の一程度でございますと両がえいたします。こういうような規定になっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/28
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029・山本伊三郎
○山本伊三郎君 そうすると、百円紙幣だということの認識ができたらかえてくれる。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/29
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030・亀徳正之
○説明員(亀徳正之君) それからもう一つ、三分の一くらい原形をとどめておかなければいけない。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/30
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031・山本伊三郎
○山本伊三郎君 三分の一、そうすると、百円札を三つに切って三分の一ずつ持っていったら三百円になる、そういうことはないのですか。僕の質問、下手かもしれませんが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/31
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032・亀徳正之
○説明員(亀徳正之君) ただいま正確を期するためにちょっと調べさせていただきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/32
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033・山本伊三郎
○山本伊三郎君 これは何でもないようだけれども、非常に知りたいと思っている人がうんとあります。こういう機会でないと尋ねられませんので。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/33
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034・亀徳正之
○説明員(亀徳正之君) たいへん失礼いたしました。損傷した場合の日本銀行券の引きかえ規程というのがございまして、こういうふうな規定になっております。表裏両面を具備してその三分の二以上を存するものは券面金額の全額と引きかえる、それから五分の二以上を存するものは券面金額の半額をもって引きかえる、こういうふうになっております。先ほどの説明間違っておりました。失礼いたしました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/34
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035・山本伊三郎
○山本伊三郎君 どうもありがとうございました。だいぶ知識が深くなりました。
それで、いよいよ本論に入りますが、造幣局の内部組織、これは私よく理解できるのですが、現在、造幣局は大阪の一ヵ所ですね。で、向こうのいろいろやっている作業状態を見ますのですが、非常に近代的な工場に変えられて、私も一ぺん見学したのですが、そのときに、昔と今とどう違っておるか知りませんが、こういう貨幣とか、勲章ですか、それからメダルとか作っておるのですが、相当高価なものをやるというので、非常に従業員には厳格な検査をして、作業を終わったあとの退場といいますか、出ていくときにいろいろ調べるのですが、それは今どういう方法でやっておられるのでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/35
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036・竹村忠一
○説明員(竹村忠一君) ずっと昔におきましては、お話のように、かなり人権に問題になるような検査の方法をとった事態もあったようでございますが、最近は非常に変わっておりまして、申し上げてみますと、浴場を中心にして管理をするという方法を考えております。したがいまして、作業が終わりますると必ずふろに入っております。そうして、その機会に官で貸与いたしております作業服を脱ぎまして、私服に着かえて出て行ってもらう、こういう方法で現在管理いたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/36
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037・山本伊三郎
○山本伊三郎君 昔は、現実に私は見たことないのですが、金貨なんか扱っておるときには、相当いろいろな方法で不正といいますか、そういうことを聞いておるのです。最近そういう危険はあまりないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/37
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038・竹村忠一
○説明員(竹村忠一君) 最近ございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/38
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039・山本伊三郎
○山本伊三郎君 けっこうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/39
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040・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 本案に対する質疑は、この程度にとどめ、暫時休憩いたします。
午後零時十一分休憩
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午後一時五十八分開会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/40
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041・河野謙三
○委員長(河野謙三君) これより内閣委員会を開会いたします。
午前に引き続き、大蔵省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
政府側から出席の方は、平井主計局給与課長、稲益関税局長、説明員として亀徳理財局総務課長、竹村造幣局長、柿沼文書課長、大村主計局総務課長、白石国税庁次長の方々でございます。御質疑のおありの方は、順次御発言願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/41
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042・山本伊三郎
○山本伊三郎君 造幣局をひとつ続けますが、この造幣局管理部を設置されるのですが、これは管理部というのは、今までどこに属していたのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/42
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043・竹村忠一
○説明員(竹村忠一君) 作業管理部はこれは新設でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/43
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044・山本伊三郎
○山本伊三郎君 新設ですが、大体その趣旨を読めばわかるのですが、まあ大蔵省はいつも局部の設置についてはある程度厳格にやっておられるのですが、管理部というのは、まあ昇格というか、新設の必要がありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/44
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045・竹村忠一
○説明員(竹村忠一君) お答え申し上げます。
従来の機構を申し上げますと、作業部という技術関係の部がございまして、その中で大阪の本局、東京、広島の両支局の工場の実際的な事務、これを所管することになっておったわけでございまするが、最近補助貨幣の需要が急激に増して参りました関係上、私どものほうでは三ヵ年計画をもちまして機構の拡充整備をはかっているわけでございます。さような面からいたしまして、三局の三つの工場の実際の作業を統括いたしまして、より能率のいい作業をする、より能率のいい施設の改善作業、さような面に力を注がなければならなくなったわけでございます。したがいまして、そのために作業管理部というものを新設いたしました。そうして大阪本局におきまする製造関係の仕事は製造部ということにいたしまして、管理機構と実際の製造をする作業、これを画然と分けた次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/45
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046・山本伊三郎
○山本伊三郎君 そうすると、作業管理部というのは、部長は技術屋ですか、そうでなしに普通の文官というか、一般職ということですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/46
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047・竹村忠一
○説明員(竹村忠一君) お答え申し上げます。作業管理部部長は当然技術官出身の者でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/47
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048・山本伊三郎
○山本伊三郎君 調べるとわかるのですが、これは公務員の等級からいくと何等級に相当する人が当たるのですか、部長は。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/48
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049・竹村忠一
○説明員(竹村忠一君) お答え申し上げます。行(一)の二等級でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/49
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050・山本伊三郎
○山本伊三郎君 行(一)の二等級というと、一般省庁関係では局長級ということですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/50
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051・竹村忠一
○説明員(竹村忠一君) お答え申し上げます。部長または局長ということになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/51
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052・山本伊三郎
○山本伊三郎君 割合に優遇されておりますね。そうすると、造幣局長は何等級ですか、一等級ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/52
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053・竹村忠一
○説明員(竹村忠一君) 制度の上では一等級ということになっておるわけでございますが、ただ、具体的な人事の面では二等級になる場合がございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/53
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054・山本伊三郎
○山本伊三郎君 どうも、これは一等級でなくちゃいかぬですね。大蔵大臣何しているか知らぬが、造幣局という、こういう作業部局だけれども、これは日本に一つしかない、こういう局ですからね。そうですか、一等もしくは二等ですか、わかりました。
それで、変なことを聞きますがね、これはあなたのほうの管轄じゃないと思うのですが、大蔵省の関係ですが、最近千円の贋造紙幣がいろいろ新聞紙上やかましくいっておるのですが、あれは、新聞の発表だけにわれわれ依存しておるのですが、ちょっとしろうとでは判別がつかぬ、ほとんど発見されたのは日本銀行であるというのですが、大蔵省はそういう点はあまり関係しないのですか、その点ちょっと……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/54
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055・亀徳正之
○説明員(亀徳正之君) 理財局で関係いたしますのは、通貨の、たとえば千円札の模様を変えるとかということでございまして、偽造紙幣の犯罪の捜索その他はやはり一応警察当局の仕事になっております。しかしながら、同時にこういった偽造紙幣がいろいろ世上にはんらんするということについては重大な関心を払い、いろいろ警察当局にも御依頼しておるのでございますが、ただ、これの犯人の捜索その他はもっぱら警察当局のひたすらお力にお願いしなければいかぬということで、警察当局としても非常に努力しておられるということで、一そう今後犯人の捜索が一日も早くうまく達成できるということを希望している次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/55
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056・山本伊三郎
○山本伊三郎君 僕は幸か不幸かまだもらったことがないのですが、もらっておっても知らぬで次へ移しているかもしれないのですがね、あれはなんですか、相当精巧にやっておるというのですが、印刷局あたりでなかなか手をかけてやっておると思うのですが、しろうとでそう簡単にできるものですか、ちょっとこれ参考までに聞かして下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/56
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057・亀徳正之
○説明員(亀徳正之君) 私も技術的なこまかい点、ちょっとわかりませんのですが、偽造紙幣を私も日銀から取り寄せまして並べてみたのですが、これが偽造紙幣だということをやはり意識して見ますから、やはり私でも——特に千円札の日本銀行の下に赤いしるしがありますね、あれが非常にぼやっとしておる。千円札をお出し願って、これの表のこの赤のところがやはりごらんになると鮮明なわけです。これがぼやっとしております。それから偽造のほうはわざと古くしておりますですね。紙質が必ずしもよくない。それを古いような感じにし、実際の千円札と違うような感じを出しております。ですから、発見されました偽造券はほとんど古いものです。それから番号が、これもだいぶ新聞に出ました宣伝されたのですが、初めはこの一、二、三、それからまた今度九、八、七とか連続した番号で、ほとんどあり得ない、たとえば今まで出たのはWR七八九〇一二TそれからUA八九〇五六七F、数字が並んでいるんですね。こういうことはあり得ない。これはちょっとしろうとの人にはおかしいぞといったって無理なんで、大体の感じは非常に古いのと、こういう字がおかしいのと、それから番号の印刷がややきれいになっておらない。しかし、ただしろうとの人がほんとうに偽造だということでながめればわかるのですが、そうでないとちょっとわかりにくい。やはり一種の何か写真にとって、それからまた彫ったり何かする、そういう印刷技術に相当やはり詳しいと申しますか、熟練した者が当たっているというように思われます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/57
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058・山本伊三郎
○山本伊三郎君 わかりました。大体造幣局関係はわかりまして、作業管理部の設置、そういう必要からやられたということですから。
その次の全国資産再評価調査会及び地方資産再評価調査会、これは大体資産調査再評価は一応終わったということで、廃止ということですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/58
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059・白石正雄
○説明員(白石正雄君) 資産再評価関係の仕事がもう将来予想せられませんので、この際行政簡素化の趣旨に基づきまして廃止するということにいたそうとする次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/59
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060・山本伊三郎
○山本伊三郎君 この本題には関係はないのですが、今度国税通則法ができまして、相当徴税第一線の人の取り扱いが変わってくると思うのですが、それについては国税庁としてはいろいろ出先に対して、もうすでに法律は通ってしまったのですが、それについての訓練といいますか、そういうものをやっておられたのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/60
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061・白石正雄
○説明員(白石正雄君) 税法関係につきましては、最近ほとんど毎年のように改正が行なわれておるわけでございます。私どもは、法案が国会に提出せられるころにおきましては、大体法案の内容が明らかになるわけでございますので、これにつきましては、各国税局を通じ、税務署にその周知徹底をはかりますと同時に、また、法案が通過いたしました暁におきましては、さっそく各地方の部局にまた連絡をいたしまして、それは会議とか、あるいは通達とか、そういった方法によりまして周知徹底をいたして、そしてそれぞれ法律の実施に支障のないように努めておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/61
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062・山本伊三郎
○山本伊三郎君 それはわかるのですが、今度の国税通則法によってはだいぶ変えてこられたと思うのです。昔から言うと、徴税に当たる職員の態度もだいぶ違うのですが、今度はまあ衆議院で提案される前の原案から相当変わっておることを承知しておるのですが、一般の人の受ける感覚では非常に徴税官と申しますか、徴税公務員の権限というか、そういうものが非常に強大なんですよ。前よりももっときつうやられるのじゃないかと、そういう危惧の念を持っておる一般の人が多いのです。特に中小企業の方にあるのですが、そういうことはないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/62
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063・白石正雄
○説明員(白石正雄君) 国税通則法につきましては、世上に若干の誤解があるのではないかというように私ども考える次第でございます。国会に提案せられまして成立いたしました通則法は、すでに皆様の御承知のとおりでありますが、これが提案せられる前におきまして、いわばこういったような案が提案されそうだというように世上に宣伝せられまして、これが何か徴税の強化を来たすのではないかというように宣伝する向きもあったようでありまして、私ども国税庁当局といたしましては、むしろ端的に申し上げますれば、若干迷惑をいたしておるというように感じておる次第でございまして、通過いたしました法案につきましては、決して徴税の強化をはかる、何と申しますか、無理やりに徴税強化をはかるというような意図はさらさらないわけでございまして、むしろ私どもといたしましては、納税者の立場も考え、また、国の歳入の立場も考え、また、公平な徴税の執行をするというような立場から、適正に法案を実施していきたいと思っておるわけでございまして、一部に宣伝せられましたような、納税者の不安があるといたしますれば、これはこの機会に、決して私どもさようなことは考えていないということを明らかにいたしたいと考える次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/63
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064・山本伊三郎
○山本伊三郎君 大体本省の説明される皆さん方は、それはそれで私はいいと思うのですが、やはり取られる側からみると、やはりいろいろそういう危惧の念を持つというのは私当然だと思うのです。そういうことで、もしそういう趣旨であるならば、もう少し大蔵省も、単に徴税に当たる人に対する教育訓練だけじゃなくして、一般の納税者に対して、もっと懇切にわかるような、具体的に僕は宣伝する必要があるのじゃないかと思う。「政府の窓」ということで私のほうにもうずいぶんだくさんくるのですが、比較的そういうものの事項が少ない、外国問題とか、時の問題が非常に多いですからね。直接国民に対して訴えるというのは非常に少ないのです。したがって、政府がそういう意図であれば、やはり国会で論議になるというのは、国民の世論が高まるから結局そういうものが出てくると思うのです。何もないところで国会で問題に私はならないと思うのです。ここでは何も国税通則法の審議の問題でないから私は言いませんが、たまたま大蔵省設置法の改正の機会に、これはもう政府の大臣方に私はいつも言うのですけれども、国会で説明するほどの懇切なものが国民にされるということは、私は政治の要訣じゃないかと思うのです。これは大臣にも言いたいことですが、国会では相当深く論議をされます。しかし、地方にいくと、なかなかそれが徹底しておらない、それが私は一つの政治問題になってきているのだと思う。あなたも今言われた誤解だということは、誤解をされるということは、私はどこかにやはり手落ちがあるのじゃないかと思いますので、そういう点について、ひとつどういう国民一般、納税者に対する措置を考えておられるのか、この点ひとつ伺います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/64
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065・白石正雄
○説明員(白石正雄君) 今お話の点は、まことにそのとおりだと考えます。国税通則法案がまだ国会に出される前におきまして、いろいろ非常に何と申しますか、悪い意味の宣伝が世上に流布せられたというように感ぜられるところにつきましては、しかもそれが法案の提案せられました後におきましても、やはりそういう、前に世上に宣伝せられましたような法案が提案せられておるかに世上に信ぜられたというこどにつきましては、私どもといたしましても力が足らなかった点があろうかと考える次第でございます。これらにつきましては、国会におきまする委員会、あるいは本会議の法案の審議の過程におきまして、十分法案の内容を明らかにせられたものと考える次第でございまするが、なお、今後につきましても、そのような誤解のないよう、私どもも大蔵看の主税局とともどもに協力いたしまして、全国の税務署に指示いたしまして、できる限り、誤解のないように努力いたしたいと考える次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/65
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066・山本伊三郎
○山本伊三郎君 資料をいただきたいと言いませんが、概算でいいですから、昨年から非常にまあ経済成長の行き過ぎで、いろいろ金融の引き締めとかその他でだいぶ経済事情が変わってきているのですが、納税の実績から見てどういう変化があるか、ひとつ一昨年と昨年を比較してちょっと……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/66
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067・白石正雄
○説明員(白石正雄君) 三十五年度三月末におきまする納税の収入の実績でございますが、これは一兆六千三百八十五億三千万円と相なっております。それから昭和三十六年度の同じように三月末におきまする実績でございまするが、これはただいままでの私どもの承知いたしております数字で、決算の数字がどうなるかはまた若干違って参ると思いますが、それでは二兆三百八十七億というような数字に相なっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/67
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068・山本伊三郎
○山本伊三郎君 まあこれは国税庁の実績ですからもう間違いないのですが、まだ四月一ぱい見なくてはわからないと思いますが、大体本年度の実績の推定は、まあ国税庁にお尋ねするのは無理だと思うのですが、どのくらいの推定になりますか、本年度——三十六年度の税収入の総額は、推定は。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/68
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069・白石正雄
○説明員(白石正雄君) ちょっとただいまその推定をいたしておりませんので、後ほど推定でさましたらお答えいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/69
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070・山本伊三郎
○山本伊三郎君 国税庁では三十七年度の大体納税額の調定題といいますか、そういうものはどれくらいに見込んでおりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/70
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071・白石正雄
○説明員(白石正雄君) 三十七年度の見込みにつきましては、これは国税庁のほうの実績の数字を基礎といたしまして、主税局のほうで見込みを立てて国会に提案いたしておる次第でございまして、私どもといたしましては、別個の推定をいたしていない次第でざごいます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/71
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072・山本伊三郎
○山本伊三郎君 僕の質問がちょっと間違っておったのですがね。三十五年、三十六年度におけるこの収入実績は最初の調定見込み額よりだいぶ伸びておるのですが、これは予算委員会で明らかになっておるのですが、これは国税庁には無理かと思いますが、あなたなど専門家として国会でいろいろ論議されておるのだが、三十七年度の予算の、今までからの、皆さんの経験からいって実績はどのくらいというような判断をしておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/72
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073・白石正雄
○説明員(白石正雄君) ただいまのお尋ねは三十七年度の実績はどのくらいになると考えておるかと、こういうお尋ねでございますが、実は三十七年度はただいま始まったばかりでございまして、私どもまだそういう質問に対しましてはなはだ残念ながらお答えのできない次第でざごいます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/73
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074・山本伊三郎
○山本伊三郎君 なかなか無理だと思いますが、それがあなたは専門家ですから——大臣なんかうまく答弁するのだが、何かの拍子にあなた方がうまく答弁してくれるのではないかと思ったが、なかなか言わぬのですね。まあいいです。それじゃ一応国税庁関係は私はこれで打ち切ります。
次に税関ですね。これは増員四百人、これは何ですか、今度の関税法のいろいろ法律が変わった、そういうことから四百人の増ということになったんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/74
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075・稲益繁
○政府委員(稲益繁君) 定員の増加は、大体税関業務の——直接原因になりますのは貿易量の伸張であります。これに伴いまして税関の業務量が増大して参りました。そういった関係から、昨年も実は四百名の増員をお願いいたしたわけでございます。今回もまた四百名ということで増員をお願いしたわけでありますが、今回の関税定率法なり暫定措置法なりの改正とは直接の関係はございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/75
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076・山本伊三郎
○山本伊三郎君 現在税関職員の総員は幾らになっておるのですか。それがちょっと見当たらないのですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/76
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077・稲益繁
○政府委員(稲益繁君) 今回の四百名を入れまして七千四十六名であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/77
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078・山本伊三郎
○山本伊三郎君 貿易の伸張によって四百人、これは実は定員法がああいう形で、各省の設置法の中になされることで、全体を把握するのは非常にむずかしくなってきたんです。各省も、本委員会に審議を宣された各省設置法で、相当各省の増員が出ておるのです。私は増員が悪いとは言っておらないのです。まあ貿易の伸張によって四百人増員ということはわかるのですが、今の国策からいっても、貿易の伸張はますます伸びなくちゃいけないということですが、将来どうなんですか。関税職員は貿易の伸張に従って伸ばすということになれば、年々やはり相当の増員ということがわれわれとしては必要だと思うのですが、その点の見込みはどうなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/78
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079・稲益繁
○政府委員(稲益繁君) 貿易の伸張に伴いまして、直接関係いたしますのが、次のような血、たとえば外国貿易船の入出国が増大した、また、税関に出ます輸出入の申告件数が増大した、あるいは保税地域が増大した、こういった面に主として人員との関係が、つながりが非常に深い面が出て参るわけでございます。一応私どもといたしましては、従来のようなやり方を、仕事の内容でございますが、続けて参りますると、どうしてもやはりそういうように増大していく限りは、ある程度の人員の増加ということは、お願いしなければなるまいかと、かように実は基本的には考えております。ただ問題は、そういった扱い件数の増加なり、事務量の増加、これをそのまま人員増加で処理していくということになりますと、必ずしもいろいろな総合的な観点から適切でない面も出て参ろうかと思います。したがいまして私どもといたしましては、事務をいかに能率よくやって参るか、ほんとうに重点的に必要な面に必要な人員を配置いたしまして、できるだけ何と申しますか、能率のよい仕事、簡素化された姿でやれる限りの仕事のやり方を工夫して参りたい、かような考えでいろいろ事務改善の面につきましても、昨年来検討を進めておりまして、一部におきましては、今年度に至りまして実施をいたしております。今後といえどもそういった立場からいろいろ改善措置を考えて参りたい、また実施して参りたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/79
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080・山本伊三郎
○山本伊三郎君 この問題については、また大臣にお尋ねしたい問題が総括的にはあるのですが、関税当局にお尋ねしておきたいのは、この機会に、密輸入、輸出の関係は、漸次年度別にいって減少しているか、あるいは増加しているか、この点を参考までに。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/80
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081・稲益繁
○政府委員(稲益繁君) 数字で……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/81
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082・山本伊三郎
○山本伊三郎君 数字で、大体概括のやつでけっこうです。三十五年くらいから1五年、六年、現在と大体わかりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/82
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083・稲益繁
○政府委員(稲益繁君) 件数で申し上げますと、いわゆる密輸入でありますが、私どものほうでわかりますのは、こちらで検挙した数字になるわけでございます。
検挙件数で申し上げますと、昭和三十五年で二千七百三十九件。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/83
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084・山本伊三郎
○山本伊三郎君 金額は。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/84
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085・稲益繁
○政府委員(稲益繁君) 金額で申し上げますと、二億一千五百九十三万一千円、ちょっと統計が——三十六年度は、今ちょっと数字を持ち合わせておりませんが、一月から十一月までの合計で件数が千三百七十四件、金額で二億一千七百八十三万七千円、かような数字でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/85
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086・山本伊三郎
○山本伊三郎君 三十五年は、これは一月から十二月、年度でなしに三十五年の数字ですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/86
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087・稲益繁
○政府委員(稲益繁君) 暦年です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/87
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088・山本伊三郎
○山本伊三郎君 暦年ですね。そうすると、三十六年は、一ヵ月だけ漏れているということですね。これで見ますと、十二月で、正月を控えて、うんと密輸がふえたかどうか知らないが、件数からいうと、半分くらいに減っていますがね。金額からいうと、ちょっとふえているのですが、これはどういうわけですか。わかりませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/88
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089・稲益繁
○政府委員(稲益繁君) 御指摘のように、件数だけで見まするとかなり減って参っておりますが、これは必ずしも件数だけで、私ども実は非常に小さな、ささいな密輸事犯に非常な労力をつぐということは、私どもの方針としてはできるだけ避けまして、大口の密輸を検挙するということは、これは常々私ども現場のほうにも申しておるわけであります。これが今年度そういうあれになったということも必ずしも申せないかと思います。たとえば三十四年度で申し上げますると、件数が二千五百二十二件で、金額が二億二千二百万、大体横ばいないしは、若干場合によりまして金額の大きいものが検挙されますると、その年については密輸の金額は上がるということはございますが、大体似たような傾向で参っておる、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/89
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090・山本伊三郎
○山本伊三郎君 最近航空路の発達で、今まで船の密輸が多いと言われたのですが、航空路を利用して、かさの低い高価なものの密輸入が相当あるというのですが、まあ時間の関係でみんなは伺いかねますが非常に問題になっている麻薬の輸入ですね、これが一番国民に影響あるのですが、そういう状況は年々やはり取り締まりを強化しているので、少なくなっているように聞いているのですが、そういう点はどうですか。その二つです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/90
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091・稲益繁
○政府委員(稲益繁君) 密輸入の最近の傾向を一般的に申し上げますると、何と申しますか、終戦後のいわゆる繊維、食糧といったようなものの密輸の時代からぐっと変わって参りまして、時計でありますとか宝石、そういった貴金属関係が非常にふえて参っておるわけであります。それからいま一点は、御指摘の麻薬でありますが、これは実は非常に検挙のむずかしい物件なんでございます。御承知のように、警察、海上保安本部あるいは特に厚生省の麻薬取締官、こういった方面と、私ども税関としましてもいろいろ情報の交換なり密接な連絡はとっておるのでありますが、比較的検挙の件数としては、数字から見ましても少ない、かような気がいたしております。非常に物資の性質、密輸の形態、そういったものが検挙に当たりますものにとりまして非常にむずかしい案件であるというようなところからきておると思うのであります。金額的に申し上げますると、麻薬の違反事件で検挙いたしておりますものが、金額でありますが、三十三年ごろに二百八十六万円程度でありましたものが、三十四年には四百二十九万円、三十五年四百九万円と、若干金額的に見ましても検挙の件数が増加はいたして参っております。ただほんとうの麻薬の密輸入がとうていかようなものではあるまいということは推測いたしております。それから貴金属関係でありますが、これも大体相当増加いたしておりますが、年によってかなり金額的に見ますると変動がありまして、たとえば昭和三十三年でありますと、二千七十四万円、かなり大きな金額に上っておりますが、その後の三十四年、三十五年におきましては二百八十三万、四百八十一万、かなり金額が減少しております。ただ昭和三十六年では、新しい資料によりますると三千百万円、まあこれもかなり金額的に見まして増加して参っておる。かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/91
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092・山本伊三郎
○山本伊三郎君 もう一点だけちょっと聞いておきますが、密輸入だけ見まして、総額を見て、われわれまあこれは多くあってはいかぬのですが、感じからすると年間通じて二億余りというと少ないように思うのですが、これの価格評価は普通の商業ベースによる評価でやっておられるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/92
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093・稲益繁
○政府委員(稲益繁君) そのとおりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/93
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094・山本伊三郎
○山本伊三郎君 僕らいろいろ新聞なんか見てみると、年間相当大きい密輸入があると思うのですが、金額にしてみると二億程度というと、これはいいことはないのですが、相当考えるよりも少ないのですが、実際はもっと多いのでしょうが、それはうまくのがれていると思うのですが、これは税関のほうでは発見というのは相当困難だとも思うのですが、この点どうですかね、実際税関におられる方々の経験から言って。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/94
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095・稲益繁
○政府委員(稲益繁君) 御指摘のように、非常にむずかしい実は問題でありまして、特に最近、何と申しますか、密輸をする側でのやり方が非常に巧妙になって参っております。私どもとしましては理想的に申し上げますると、いろいろな、何と申しますか、情報も、そういったものをもっと的確に集めてこれを活用するということをやって参りたいのでありますが、最近では警察方面でも相当密輸事犯につきましては力を実は注いでくれておるような次第であります。できるだけ単独でやりませんで、お互いに協力してやっていくといったような態勢で、いわゆる新聞あたり見ますると、大体警察方面であげますものは非常に目立つかと思うのでありますが、私どものほうでも必らずそういう場合にできるだけ一緒にそれをやって参るというような協調態勢で進んで参っているというような次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/95
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096・山本伊三郎
○山本伊三郎君 これも参考のために、こういう機会でないと関税局長と話は聞けないのですが、海外旅行しまして、まあ僕はあまり行ったことはないのですが、香港とかその他で時計を買ったり宝石を買ったり、こまかいたばこなんか買ってくるのですが、許される範囲というのはどの程度ですか。時計一個でいいのか、二個でいいのか。指輪であれば自分のものと、家族三人おればおのおの一つずつ、合わせて四つぐらいになるのですか。その判定はどうされるのですかね。これは実際問題としていろいろ聞くのですがね。密輸入という限界が一体どの程度を判定されているのか。現場におられる方は、一番よく知っておられると思うのですが、それは関税局長どういうことですか。参考までに聞いておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/96
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097・稲益繁
○政府委員(稲益繁君) 法律的に申し上げますと、関税定率法の十四条でありますが、「(無条件免税)」という項があるわけなんです。その第七号で「本邦に住所を移転するため以外の目的で」——いわゆる旅行でありますが、——「本邦に入国する者がその入国の際に携帯して輸入し、又は政令で定めるところにより別送して輸入する物品」——この中で自動車、船舶、航空機、こういったものは除かれております。そういったもののうち「その個人的な使用に供するもの及び職業上必要な器具で、その入国の事由、滞在の期間、職業その他の事情を勘案して税関が適当と認めるもの」と、こういう表現になっておるわけであります。したがいまして、何と申しますか、一般的には、まあこれを御指摘の時計の場合に何個までというようなことはなかなかはっきりきめることはむずかしいわけなんであります。今のような条件に合っておるかどうか、滞在期間なり、あるいはその職業なり、そういったもの、いろいろ勘案いたしまして、この程度は免税で、旅行者のいわゆる個人の使用に供するものでありますから、非常に狭義に解釈いたしますと、旅行に必要であったようなものというようなことになるわけであります。そういたしますると、みやげ品は一切いけないというようなことになって参るわけなんですが、そこらの点はまあある程度常識的に、旅行というものにある程度随伴する、そういったものまでは場合によって税関で認定してもいいのじやなかろうか、ただこれが税関がたくさん、たくさんと申しますか、全国で八つ今あるわけなんでありますが、あまりまちまちな扱いになりましても困りまするので、一応私どもとして、こういった場合にはこういつたものをこの程度くらいはといったようなおおむねの基準は作っております。できるだけまあまちまちにならないようにという意味で、私どものほうで統一的な一応の解釈、基準といったようなものは示すようにいたしております。何個までというふうにこれをあまり一般に公にいたしますると、それまでは当然の権利だというようになっても困りますので、この点の扱い、実は非常に苦慮しておるようなわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/97
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098・山本伊三郎
○山本伊三郎君 もう大臣もお見えになると思うのですが、大体一応の実情はわかりました。私の質問はこれで一応は終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/98
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099・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 順序もございますけれども、先に今回の定員化の問題につきまして大藤省のほうで考えておられるところがあるようでありますので、その問題についてまず伺いたいと思っております。
先般建設省の設置法の一部改正を審議いたします際に、さらにまた、行政管理庁の設置法の一部を改正いたします場合に問題として出たわけでありますが、それは建設省で申しますと約六百名くらいの方、それから北海道開発庁で申しますと約三百四名といいますが、そのほか運輸省の港湾建設関係、それから農林省の林野庁、それから農地、こういうところにありますところの福利、名前としてはこういう名称はなかったのでありますけれども、これはどこがそういう名前をつけたのかはともかくとしまして、今言われております福利関係の職員、こういうような名称で言われておりますが、この名称がいいか悪いかは別としまして、福利関係の職員、この人たちについて、今回定員化について三十七年度はひとつ見送っていきたい、そして共済方式というようなものによって処理したらどうか、こういうような話が大蔵省のほうから出ているというふうに聞いておるわけなんです。そこでその経緯でございますね、どういうところでそういうような話があって、行政管理庁もそれを承諾をし、あるいはそれに賛意を表し、あるいはこういう職員を一ばいかかえておりますところの建設省なりあるいは北海道開発庁なり運輸省なりあるいは農林省というようなところが承諾をしたような形になっておるのか、そこら辺の経緯を伺いたいわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/99
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100・大村筆雄
○説明員(大村筆雄君) お答え申し上げます。定員の問題につきましては、もう前からの経緯は、御承知のとおりでございまして、従来定員規制を非常に強くやっておりました関係もございまして、各省職員の中に定員外職員というものが非常に多く発生しているわけでございまして、昨年三十六年度予算、三十七年度を通じましても、もうすでに八万人、それ以前と合わせますと、すでに約十一万という多くの人が定員化になっている。申すまでもなく、パーキンソンの法則でも言われておりますようにほうっておきますと、定員というのは増大して参ります。私ども財政をあずかっているものの立場からいたしますと、できるだけ事務を簡素化していただいて、能率をあげていただいてできるだけ定員の増大を防ぐようにしていきたい、そういう見地から定員というものの規制を行政管理庁初め各省にお願いしているわけでございます。今回定員化するにあたりまして、行政管理庁で実態調査の際、各省で定員外で常勤労務者の給与とか、賃金で支弁している職員の中で、実態調査の結果、各行政機関の所掌事務を遂行するために、恒常的に置く必要があるかどうかという見地から、行政管理庁で判断されまして、約二万七千人の定員化を見たわけでありますが、一応これでもって、実態調査の結果に基づいてやったわけでございますから、これで定員化を一応完了したわけでございますが、そこで、今度は行政管理庁を中心といたしまして、定員はできるだけ抑制していくという方針にいたしているわけであります。その場合に、ただいま御指摘がございました福利厚生関係の業務に従事している職員が定員外としておるのはどうするかという問題があったわけでございますが、福利厚生業務自体につきまして、そのこと自体がはたして各行政機関の所掌事務を遂行する上に恒常的に置く必要があるかどうか、そういう見地からの判断が一つあるわけであります。それと、それから福利厚生業務と申しますと、御承知のとおり、国家公務員のいろいろな福利厚生業務に従事する職員でございますが、そういう人たちをはたして定員で国で丸がかえしていっていいのかどうか、一つは国家行政組織法に基づく定員としてやっていいのかどうか、また、それを定員ということでなくて、現状のままでいいのかどうか、あるいはこういう福利厚生業務というものは、そもそも国家共済組合法に基づきまして、共済組合自体がやる業務でございますので、むしろ共済組合の運営に委ねていくほうがいいのかどうか、そういう点がいろいろ問題になりまして、これは今後の研究問題として残された、そういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/100
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101・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 今定員の規制につきまして種々お話があったんでありますが、この定員化の問題について、今回こういう福利厚生関係に従事している者について共済方式でやったほうがいいというような発言を大蔵省のほうでなさったのは、これは共済組合関係を大蔵省で所管をしておられるという立場からだろうと思うんですけれども、これは行政管理庁のほうがそういう意見を出したのか。私の聞いているところでは、大蔵省のほうでお出しになったということなんです。それでそれはどこでそういうような話があって、各省がそういうことで承知をしたりあるいは行政管理庁がそういうことで一応この問題を保留にしたのか、それを伺いたいわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/101
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102・大村筆雄
○説明員(大村筆雄君) どこでと申しまするか、今回定員化を行ないますにつきましては、御承知のとおり、行政管理庁を中心にいたしまして、昨年実態調査を各省と一緒に行管でなさった、その実態調査に基づきまして、どこまでの定員化を認めるべきかということが問題になりました際に、私どもも参画いたしまして、いろいろ議論があったわけでございますが、その際に福利厚生関係の業務に従事する人たちをどうするかということが問題になりました際に、お互いの議論といたしまして、そこまで全部定員にするということには非常に問題がある、ではどうするかといいます場合、一つの議論といたしましては、共済組合自体がそういう業務をやっているわけでございますし、現実に共済組合にそういう業務をやっている人たちがまた雇用されているという現実もございますので、むしろ共済組合でそういう人たちをかかえるということが一つの案ではなかろうか、したがって、今後の現実問題として譲られたわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/102
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103・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 それでは、次官会議でどうだとかいうような問題ではなくて、各省のそういう定員化の問題についての係官といいますか、担当官がお集まりになってお話をされる場合あるいはそういう話があってそういうふうになった、そういうことですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/103
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104・大村筆雄
○説明員(大村筆雄君) もちろん今回の定員化にあたりましては、今後の方針につきまして閣議で御決定になったわけでございまして、その際に次官会議でもそういう御議論があったかと思います。各省で行管を中心といたしまして議論いたします場合に、そういう御意見があったわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/104
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105・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 そこで伺いたいのですけれど、今までこういう福利厚生関係に従事しておった人たち、これは国家公務員法上でいいますところのりっぱな国家公務員であるわけです。今回そういう措置で保留にされて、今後共済方式でやっていかれるということになってきますと、国家公務員であったものがここで国家公務員でなくなるということになると、身分上大きな変化があるわけですが、退職年金等はこれは関係ないわけですけれども、しかし、本人は国家公務員であるというように長年そういう感覚で、そういう心がまえで、また、そういうことで働いておった、しかし、来年になるというと、こういう人たちは国家公務員でなくなるということが出てくるわけですね、それをどういうふうに考えられておるのかというふうに、私は伺いたいわけなんですよ。
それからもう一つは、所掌事務を遂行する建設省なら建設省北海道開発庁なら北海道開発庁の所掌事務の遂行上恒常的に置く必要があるかどうかという、これは各省の判断によって置いておられたと思うのです。その限りにおきましてはこれは公務であるというふうに見られておったわけですが、今回そういうような御処置をおとりになるということになりますと、これは完全に公務ではなくなるということになるわけですね。
それから、もう一つ問題としてありますのは、今あげました約千名をこす、あるいはもっと多くなるかもわかりませんが、千五百名程度になろうかと思いますけれども、そういう人たちは、同じような仕事に従事している者、つまり建設省でも、北海道開発庁でも、名じような職務に従事している者がすでに定員化になっているわけですね。定員内におるわけなんです。そういたしますと、同じ仕事をしておる者が、ある者は定員内に入っておる、ある者は今回公務員でなくなるのではないか、こういうことになりますと、これはまた問題をはらんでくるというふうに思うわけなんですよ。
それからもう一つ問題がありますのは、今、建設省の現場あるいは北海道開発庁の現場、林野庁の現場、そういうところで始終そういう厚生関係、福利関係の仕事をやっておるわけですが、これを共済組合に切りかえていきますと、これは一般の公務員に与える影響が相当あるのではないかというふうに思うわけなんです。というのは、共済組合になりますと、公共性もございますけれども、これはやはり一応の企業性ももっていかなきゃならないわけですね。そういたしますと、かりに現場で、人里離れたところの現場で寮を持っておるということにいたしましょう。その寮は、それぞれの官庁が業務の遂行上必要であるということで置かれておる。そこで働いておる。そこで泊まっておる。毎朝飯をたいて、夜飯をたいてというわけにはいきませんので、そういう人たちがそういう事務に携わっておる。それを共済組合に切りかえるということになりますと、これは相当の金額を徴収して、料金をとりまして、今もとっておるかもしれませんですが、はっきりしない面もありますけれども、相当の負担になってくるのじゃないかという点も考えるわけなんですね。そういうような意味のことを詳細に御検討なさっておられるのかいないのか伺いたいわけですね。一番大きいのは、私が最後に申し上げたことと、それから公務員でなくなるということについての、今まで公務員であると思っておった人たち、また、そういうことでいっか定員化されるというふうに期待感を持って公務に従事しておった者ですね、そういう者がそうでなくなるというわけですから、そこら辺の配慮なり御検討がなかったのかどうか、それらについてどべいう御答弁をなさるつもりなのかどうか、該当者に対して、それをひとつ伺いたいのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/105
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106・大村筆雄
○説明員(大村筆雄君) 定員外職員としております者は、一応国家公務員法上、これは賃金支弁でありましても、あるいはいわゆる常勤労者でございましても、これは国定公務員ということに一応なっております。なっておりますが、その場合に、私どもいろいろ聞いておる中で御不満が強いといいますのは、賃金で支弁されておる方は一応形式上日々雇いでございますから、実は形式上日々雇いでありながら定員職員と同じような雇用形態がなされておる、そこいらの点に相当問題があるわけでございます。まあ常勤労務者というのも、これは形式上二ヵ月雇用でございますが、これは身分に不安定があるといえばあるわけでございます。そこらの点と仕事の実態とがからみ合いまして、いわゆる定員化という問題が出てきたわけでございます。その場合に福利厚生業務につきましては、そこで線を引いたりいたしましたのは、先ほどから申し上げておりますように、どこまでを定員職員として考えていくべきか、私ども、もちろん財政をあずかる立場でございますので、できるだけそこらの点は抑制的な立場でございますけれども、そういう点から考えまして、福利厚生業務まで定員職員としていいかどうか非常に問題があるわけでございまして、そこへいわゆる常勤労務者なり賃金支弁の非常勤職員という身分と、不安定な身分でもって御不満があるとすれば、むしろそういう業務を担当しておる共済組合においてその業務に即応した安定した身分の雇用形態ということが考えられないかどうか、そういの点が一つの判断のポイントであったわけでございます。
それともう一つ重点を置いて御質問のございました共済組合にそれを持っていくと、当然共済組合というのは企業性なり独立採算を要求される結果、むしろそれを利用する職員にとって不利益になるんではないかという御質問であったかと思うのでございますが、その点は一応そういう点も考え得るわけでございまして、逆にまた、いろいろな福利厚生業務が各現場で行なわれているわけでございますが、そういう業務におきまして、できるだけ職員の便宜をはかって、市中一般の民間でやられているものを利用するよりか安い利用料金でもってやって、利用していただくというのは、もちろん共済組合の制度の一つのねらいであるわけでございます。したがいまして、共済組合法におきましても、施設その他を無償で官のものを利用できるようにしてあるわけでございますけれども、その場合に、職員まで全部まるがかえで税金でもってやるべきかどうかという点も、一つはやはり私どもとして検討を要する点かと思うのでございます。まあこういういろいろな点から、共済組合方式に切りかえるべきかどうか、これが一つの研究課題になっているわけでございまして、それと現状でいいのかどうか、そういういろいろな点から、今後この問題は検討して参りたい、かように考えているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/106
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107・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 私は具体的に問題点を指摘をいたしましてお考えを伺っているわけですが、従来所掌事務を遂行するために、恒常的に置く必要があるということで公務として取り扱っておる。それが今回の考え方でいきますと公務でないという認定になってくる。それから従来国家公務員であるというふうにあった者が、今回の処置でいきますと国家公務員でなくなるということになるということ、それからさらに、問題は、同じような職種の者、厚生福利関係というふうに総括いたしますならば、同じような職種にある者が、昨年相当に定員化されておる、一昨年も定員化されておる。だから、同じ仕事をしておって、同じ職種の者が、一方は公務員に入っておる、一方は公務員でなくなるということになるんじゃないか。それは法の前に平等という建前からいって、どうなんだということと、それからもう一つ私が最後に伺ったのは、今これは現場で——大蔵省なり文部省に福利厚生施設を持っておられるのと違うと思うのです。やはり人里離れた所で仕事をやっているわけですから、かりにそういう所で、たとえばたまり場がある。そのたまり場が、あるいは移転をしなければならぬ、つまり移動していくたまり場になるわけですが、そういうような所に寮みたいなものがある。それが今回共済組合の経営になりますと、それは今まであるいはただでそこに住んでおれたかもしれない、そういう人たちが相当な金額を払ってそこに住んだり、あるいは料金を払って住まなければならない。そういうことがあるいは福利厚生の関係に全部出てくるんじゃないかという点を心配しているわけなんです。そこら辺についても十分御検討があって、今公務員である者が納得いくといいますか、納得いくように御説明を用意なさっていないということであれば、これはまたそれでいいと思います。今後の問題だということならば、それでいいと思いますけれども、そういうような検討をなさっておられるかどうかということです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/107
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108・大村筆雄
○説明員(大村筆雄君) 先ほど御答弁申し上げましたように、現在ある定員外の福利厚生業務に従事する職員について今後どうするかという点は、ただいま御質問ございました身分は、もちろんこれは形式上でございますけれども、変更になる、あるいは身分と申しますか、国家公務員法の適用があるかどうかという点でございます。それからもちろん、たとえ賃金支弁にせよ、その人が福利厚生業務等をやっているのは、官でその賃金支弁の人を雇ってやっている、その雇ってやらしておる事業が、あるいは共済組合がやっている事業をやったり、あるいは官が直轄でやっているものもございましょう。したがって、今やっているのが一律に全部今後公務であるというわけにも参らぬと思いますが、かりに官が直接やっているので形式上公務とみなされるものが、共済組合の経営に切りかえられると公務でなくなるという場合もありましょう。それから昨年、一昨年は定員化されて参ったのに、今回定員化されていないという御質問がございましたが、これは多少勘違いなさっていらっしゃるのではないかと思いますが、昨年、一昨年も福利厚生関係に従事している職員につきましては、定員化は一応対象にしていなかったわけでございます。それから人里離れた所に寮があって、その寮は、国費で、そういうものは公共施設や何かの場合は国で建てておりますが、そこに寮のおばさんならおばさんがいると、そのおばさんが、かりに共済組合になると、そのおばさんの人件費は各自の利用費にはね返ってくるのではないかという御質問、そういう現場の寮を、どういうふうに考えていくかという問題と、そこに雇っているおばさんというものが、はたして定員として考えなければいかぬかどうかという問題があると思うのですが、そういういろんな場合を含めまして、今後の研究問題として処理して参りたい、こういう考え方でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/108
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109・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 私はまあ率直に言いまして、大蔵省なら大蔵省に床屋さんがある。文部省、あるいは農林省に床屋さんがある、あるいは消費組合がある、食堂がある。その場合に、これは、床屋さんを定員にしているところはないと思います。あるいは食堂の関係を定員にしているところは私はないと思います。思いますが、そういうものと何か類似したようなお感じを持たれたのではないかという、私は気がしているわけです。今問題にいたしておりますのは現場、現業関係の仕事をしているところ、北海道開発庁、運輸省の中でも港湾建設をやっているところ、それから建設省も、直接その現場で仕事をしているところ、林野庁についても同じです。それから農地局の場合についても同じです。そういう官庁の中、あるいは各共済機関の中では、ごく限られた部面にこういうものがあるわけなんですね。それ以外にあるものは共済組合でやっています。これはほんの小さいものですから、本省の場合の、いろんな経済なんかも、これは共済組合でやっていることと、ほぼ類似したようなお感じを持って処理されようというふうに考えられたのじゃないかという私は懸念がしているわけなんです。そこで先ほど来私四つくらいの理由があげまして、問題点があるのではないか。——それから今お話の中に福利厚生施設の関係の人たちは、定員内に入っていないというお話ですが、定員内に入っている人がりっぱにあるわけですから私は建設省設置法をここで審議いたします場合に、建設省当局の見解を聞いて見ました。それから行政管理庁設置法の審議の場合、北海道開発庁設置法を審議します場合に、北海道開発庁の意見も聞いてみました。建設省の場合はこれはどうもやはり困る、こういうことなんですね。共済組合方式というもので、最近、現場にいる約六百名前後の人たちを、共済組合方式に切りかえては困る、こういう御意見だったのですね。それから北海道開発庁も今現場に対してそれぞれ問い合わせをしている。しかし、私の気持としてはどうもやはり好ましくないと思うと、これは川島行政管理庁長官のおられるところでそういう答弁をしておられるわけなんです。そういう意味から推察をいたしまして、私はやはり、もっと現状に即した考え方というものがもう必要ではなかろうか。実際現場のそういうところを取り扱っておる省がそういう意見を言っておるわけです。これは一番大きいのは北海道開発庁と建設省です。あとは、農地にしましても、あるいは林野等にいたしましても非常に小っちゃいものですから、一番大きいのはこの二つですけれど。それらがいずれもそういう感じを持っておるということ、そういう見解を持っておるということは、先ほど私が四つの理由をあげたものと一緒にして、ひとつ考えていただきたいということなんです。その点についてどういうようなお考えですか。これから検討なさるというお話ですが、一応保留してこれから検討されるということですからして、そういうようなものをひとつぜひ考慮してもらいたいというのが私の希望なんですね。どうでしょうかね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/109
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110・大村筆雄
○説明員(大村筆雄君) ただいまの御質問は、私ども中央官庁におる者が、中央官庁でのこういういう福利厚生業務の職員の各省で雇用されておる実態と、それから、いわゆる公共事業その他の現業官庁が現業でそういう必要に迫られてやっておる実態と、混同しておるんじゃなかろうかという意味の御質問であったかと思うのでございまするが、おっしゃいますとおりに、相当これは実態が違うわけでございます。したがいまして、共済組合方式でいっていい場合もございますし、むしろそれでは実態に即応しないという場合ももちろんあるかと思います。したがいまして、機械的な解決はこれは相当無理があるだろうと存じます。したがいまして、実態に即応したやり方でもって、むしろ定員化という狭い範囲よりも、もう少し範囲を広げまして、どういうやり方が実態に即応したやり方になるか、そういう点から、共済組合方式かどうかというようなことにこだわらないで考えて参ったらどうかと、そういうふうな感じがいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/110
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111・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 ぜひひとつそういうことで御検討をいただいて、そしてスムースにこの問題が解決するようにひとつ要望いたしておきたいと思います。
それから次に、今定員関係の問題で伺ったんですが、今度は大蔵省設置法の中に入りまして伺いたいのでありますが、造幣局の問題につきまして若干伺いたいと思いますけれども、造幣局の内部組織を改めるというところで、近年非常に補助貨幣の需要の増加が著しくて、造幣局の業務量も逐年増加している、そこでこれらに対処しまして、作業管理面の整備改善、したがって、作業管理部というものを設ける、というふうに読み取れるわけでありますが、そこでお伺いをいたしますのは、業務量が逐年増加しているということで組織を変えるというだけでいいもかどうなのか。今回、この定員を幾らかでも、窮屈なワクもございますけれども、幾らかでもこの事態の解決のためにふやしていくというようなこともなされておるのかどうか、その点をまずお伺いをいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/111
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112・竹村忠一
○説明員(竹村忠一君) お答え申し上げます。私どもが目下実行いたしております面は、昭和三十六年度を基点といたしまして、施設の拡充整備、これを三ヵ年計画で目下実施中でございます。そして、三年計画が完成いたしましたときには能力が五割アップになるというふうな計画でございます。
定員の問題は、その設備の整備に即応いたしまして、逐次施設が入って人が必要であれば、これは補充していく、定員増でまかなっていく、かように考えております。したがいまして、三十七年度におきましては、定員の関係は八十七名の増ということになっておりまして、そのうち十名が先ほどお話のございました定員化の問題、そして実増が七十七名ということになっておるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、さように人もふえて参ります。また、設備も拡充して参ります。したがいまして、それに即応いたしまして、作業面を統括的に見渡しまして、どうすれば一番能率の上がる作業ができるか、どうずれば一番能率の上がる施設があるのか、さような面を援助したいという意見をもちまして、作業管理部をこしらえたような次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/112
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113・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 すると、機械化をされたり、あるいは設備を拡充されたりして三ヵ年計画をおやりになる。その場合に、この定員の関係を承知していなかったものですから、伺いましたのですが、七十七名増というふうに伺いまして承知いたしました。
次に、作業管理部をお作りになるときに、附属機関であります研究所を廃止して技術課を設けるということでございますが、この研究所は十名前後、十二、三名の方がいらっしゃったように思うのですが、これは研究所は廃止するが、技術課の中でそういう研究業務を行なっていくのだ、こういう内容になるのでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/113
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114・竹村忠一
○説明員(竹村忠一君) 形式的に、研究所を廃止するわけでございまするが、今度の改正によりまして作業管理部というものができるわけでございます。それは技官を長といたしまする、技術官で構成する部でございますが、その中に技術課、企画課、施設課という三課がございます。それと、研究官は二名配属いたしておりまして、その新設された作業管理部の中で、従来と同じような研究、また、従来と違いまして、実際の工場の作業と密接に関係した問題も取り上げて研究して参りたい、かように考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/114
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115・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 従来、この研究所についてはいろいろあったようでありますが、研究所を廃止するという。しかし、実際は研究をやるのだということなんですね。せっかくあったものなら廃止しなくてもよさそうなんですが、従来いろいろ言われている点があるとすれば、それを是正するということで、研究所をお持ちになったほうが、これからの造幣局も逐年大きなものになっていきましょうが、せっかくあるものを廃止しなくてもよさそうじゃないかという気がするのですけれどもね。いかがでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/115
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116・竹村忠一
○説明員(竹村忠一君) 今度の改正は全体を見渡してみますると、まず作業管理部というものをこしらえまして、従来作業部をやっておりました現場事務、これを製造部のほうに引き渡すわけです。そうしてもっぱら技術面におきまして、どういうような機械でどういうような作業方式をとったらいいかということを選択するために作業管理部ができたわけでございます。したがいまして、従来研究所がそれに近い仕事をやっておったわけでありますが、研究機関にいたしますると、従来の実績から見まして、基本的な研究はもちろん力は十分あるわけでございますが、それに力が入り過ぎますために、現場の工場の中で具体的に起こってくる技術上の問題、さような面にとかく力が十分注がれないうらみがあったわけでございます。したがいまして、新設の作業管理部の中で技官が長になって、そうして基本的な問題も従来と同じようにやります。また、工場の中で随時起こって参ります、先ほど申しましたような実際に当面する問題も技術的な研究をする、かように考えた次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/116
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117・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 よくわかりまたしです。次にその造幣局というのは総合企画というようなものは要らないわけでございますか。これで見ますと、総務部がそういう役割を果たすのでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/117
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118・竹村忠一
○説明員(竹村忠一君) 造幣局の毎年の、毎会計年度の作業は大蔵大臣から貨幣製造計画として命令が出るわけでございます。もちろんその製造計画を大臣がお出しになる前に造幣局の能力の問題もお考え願うわけでございますが、一応造幣局の出発は、仕事の出発の面が製造計画から始まるわけでございます。ただ、それを実施いたしました場合におきまして、大阪の造幣局、東京、広島、両支局、さような工場がございますので、各工場にどういう種類の貨幣を製造さすかという具体的な計画、割り振りの計画の問題がございます。さような面につきましては、もちろん造幣局といたしまして十分勉強しなければいけない問題でございまして、それを担当いたします部門が作業管理部の中の企画課ということになるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/118
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119・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 それじゃ、これで造幣局は終わりまして、関税局のほうについて伺いたいと思うのですが、この関税局について四百名、第一線の税関職員を増員するというのでありますが、今まで、各省設置法をずっと本年になりましてから審議いたしておりますが、四百名という、三ケタの数字は初めて出て参りました。確かに税関関係の仕事が貿易関係の増加と伴ってふえている、したがって、四百名の増員をなさるということだと思いますが、何せ四百名という、ぽっきりの数字が出ているのですから、四百名というぽっきりの数字、なかなかきりのいい数字が出ておるわけですが、なかなか定員というのはうるさくて、こういうようになりがたいのですけれども、一体関税局としては、三十七年度、今後の仕事の面から、いいまして、どの程度の定員が増加したらいいのかというような御検討をなすって、これは主計局のほうですか、主計局のほうに御要求になったのか、その結果、行政管理庁の関係等もあって四百名の数字になったかと思いますが、どの程度の数字を要求なすったのかですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/119
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120・稲益繁
○政府委員(稲益繁君) 三十七年度の予算の要求をいたしました際の関税局としての定員の増加要求、これを申し上げますと、要求人員が千九百十四人であったわけです。いろいろ直接的に予算に関係がありますので、主計局それから行政管理庁方面でいろいろ折衝検討をいただきました結果四百名ということに実はなったような次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/120
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121・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 これは各省ともこういう計画をたどるわけですが、おそらく関税局とされましても、各税関長に対して、どの程度の人員が必要であるかというようなことで、各税関から積み上がってきて、それをさらに関税局のほうで種々御検討なさって、千九百十四名という数字が出たものだろうと思いますが、まあ、それにいたしましても、これが四百名になるということでありますが、千九百十四名増加する、そういう態勢がなければ、仕事の面においてやりにくいというような、いろいろの御方針なり、あるいはそういう具体的な考え方があったのだろうと思いますが、それが四百名というふうになりまして、さてどういうふうなことになるのか、千九百十四名というのが四百名ということになりまして、どういうふうなことに一体なるのかという私どもとしては気がするのですが、従来から税関では非常に五時以降の超過勤務というものが多いように聞いております。私も地方に参りますと、たまに税関にお伺いすることがあります。それから出張所ですか、そういうところにお伺いすることがありますが、なかなかやはりたいへん五時以降の仕事というものも多いようですし、超過勤務手当にいたしましても、月に三十時間から四十時間ほどの予算が計上されているように承知いたしておりますが、その意味から言いまして、千九百十四名が四百名になって、一体どうなのかという点の局長のひとつお考えを聞いておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/121
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122・稲益繁
○政府委員(稲益繁君) 千九百十四名という定員増加を、予算要求の際にいたしましたときには、これは例年のことでありますが、私どもとしては理想とまでは申しませんが、十分ひとつ責任をもって与えられた仕事を全うすると申しますか、やって参るという、そういった考え方から実は定員の算定をいたしたようなわけであります。そういたしますると、たとえば先ほども御説明いたしましたように、大きな税関のこの仕事と人員とのつながりで、一番大きな何と申しますか、仕事の面、これを考えますると、一つはいわゆる外国貿易船、これが港に入出港するわけです。これに対しまする監視、取り締まり並びに通関業務、そういう方面の仕事がふえて参っておるわけであります。
それから、いま一点は、輸出入の申告書という姿で出て参ります。いわゆる税関で申しますると、業務監査系統の仕事、この方面が御承知のように、貿易量が増大いたして参りまして申告件数も逐年増加している。この関係でどうしても従来のようなやり方をいたしますると、これを完全にこなすには、定員増加が必要になって参る。いま一点は、最近の貿易の伸張に伴ないまして、いわゆる保税工場、保税倉庫、保税上屋というような保税地域の申請が非常に多いわけであります。物事の性質から申しますると、私ども当然こういったものはできるだけ認めて参りたい。まあ貿易政策と申しますか、そういう観点から考えまする限り、できるだけこれを承認して参りたいと考えるわけでありますが、何分地域的に非常に散在する遠隔の地にそういう申請が出て参るわけであります。そういたしますると、この監視取り締まりのために特派官吏を増加しなけれはならない、そういった面を、すべてのそういった業務の増加というものを勘案いたしまして、これをこなしていくにはどの程度の人関が必要であろうか。その際に、たとえて申しますると、先ほど申し上げましたような外国貿易船が入出港するといたしますると、通常はこれに、理想といたしましては一船に一人くらいの乗船官吏を配置したい、これが私どもの理想であります。監視取り締まりを十分に徹底し、通関業務を円滑にやるというためには、一船に一人くらいの乗船官吏を配置したい、かような考えで実は定員増加を要求いたしたわけであります。現状を申し上げますると、大体一人の乗船官吏が入出港船の三ばいないし四ばい、この程度のものをいわゆる何と申しますか、検船いたしておるわけであります。一人でその程度のものを負担いたしております。これでは徹底を欠きまするので、できるだけこれをひとつ一船一人というところまで持っていきたいというようなことで人員の増加をお願いいたしたわけでありますが、今回認められたところによりますと、これをまあ一人で二はい、この程度までは、何と申しますか、検船率を下げることが可能であろう、かよりに考えております。
それからなお、やはり保税地域でありますが、こういったものも、現に昨年七月当初の予算要求の際に、すでに三百件をこすような保税地域の認可申請がたまっておったわけであります。これも大体一人の特派官吏が四地域程度を実は何と申しますか監視取り締まりの対象として受け持っておるわけであります。できるだけこれを私どもとして二地域程度には縮めたいという考えがあったのでありますが、今回の増員によりまして、少なくとも新しくいわゆる申請が出ております保税地域を承認をして人員を配置する、これだけのことは最低額やって参りたいということで、今回私ども四百名の中にそういう人員がつぎ込まれておる、かような事情であります。したがいまして、私どもの当初の要求は一つの私どもの抱いておりますところの理想的な仕事のやり方、これに必要な定員であるということでありまして、認められました定員によりまして、私どものあるいは若干理想とする仕事、これには支障があるということは言えるわけでありますが、反面先ほど申し上げましたように、いろいろ事務の面で簡素化の工夫もいたしております。そういった面から、ある程度の人員の何と申しますか、要求どおりに参らなかった点はカバーできるという点を考えまして、大体四百名の人員で今後の仕事については一応支障なくやって参る、かような一応の自信を持っておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/122
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123・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 これで終わりますが、確かにこれからも、こういうような貿易というのは非常に重要な仕事の関係もありまして、人員の配置につきまして種々御努力なさっておられるわけですし、それからそのほかの勤務条件等につきましても、私どもが拝見する限りにおきましては、他省との関係でもまずまず……。悪いところ、ひどいところもありますけれども、まずまずということですが、まあ千九百十四名という理想というところまではいかないにいたしましても、まずこの程度の必、要な者が四百名になったということ、そういう関係から、種々勤務条件等にも問題もあろうと思いますので、今後さらにひとつ御努力を要望いたしまして、終わりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/123
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124・河野謙三
○委員長(河野謙三君) ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/124
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125・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 速記をとって。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/125
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126・山本伊三郎
○山本伊三郎君 それでは、せっかく大臣がお越しですから、ひとつ重要な問題について。実はいろいろ問題があるのですが、先ほどいろいろお尋ねしまして、大蔵の政府委員の方にお尋ねしたのですが、これはたいして大きい問題でもないのですが、先ほど理財局に証券部を設置する問題で聞いた中で、預金の金利の問題ですね、公定歩合がいろいろ変化を来たしているのですが、いろいろ今の金融引き締めその他の関係から、これは大臣に聞いてくれとはおっしゃらなかったのですが、聞いておいた方がいいと思うのですが、預金金利を引き上げるという、いろいろそういううわさもあるのですが、大蔵省としてはどういうお考えですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/126
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127・水田三喜男
○国務大臣(水田三喜男君) いわゆる景気調整策というようなものをいろいろな形で政府はとっておりますが、今の段階においては、預金金利を引き上げるという措置を、調整策とからんでとるということは私どもは考えておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/127
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128・山本伊三郎
○山本伊三郎君 これはとかくの浮評ですが、金融引き締めで、いろいろと銀行といいますか、そういう、やみ金融のことは申しませんが、いろいろ預金の勧誘でとかく聞いているのですが、むしろそういう弊害を除去するために、はっきりとそういう措置をとるということは、先ほど大臣が、高度経済成長、いろいろの抑制といいますか、調整に対して支障があるようですが、むしろそのほうがはっきりしていいのではないかと思うのですが、その考え方は誤りですか金利を上げることをはっきりしたほうが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/128
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129・水田三喜男
○国務大臣(水田三喜男君) 経済を調整するために、金利の持っている機能を発揮させるという意味において、特に内需を抑制しようというようなためには、金利を上げるのがほんとうのやり方でございますが、そのときには、問題は貸出金利の問題でございまして、貸出金利は、経済の情勢によって上げたり下げたりしたいと思っております。現に実勢金利も高くなっていますし、公定歩合も引き上げて、それに伴った金利の引き上げをやっておりますが、預金金利の問題はこういう金融のもとにおいて資金不足を補うために金利を引き上げてほしいという要望が金融界からございますが、これと直接にこれを関連させなくても私はいい問題だと思っています。と申しますのは、よく私どもが言うことでございますが、私どもは、金利水準の国際水準へのさや寄せということは、どうしてもこれは長期的な観点に立ってやらなければならぬ政策でございますので、昨年そういう方針で一応日本の金利水準を下げるということをいたしましたが、金利水準を下げるというためには、何としても日本の預金金利を引き下げるということをしなければこれはできません。蓄積の少なかった日本としましては、従来金利でつった蓄積策をとった。これがやはり日本の高金利の、金融コストの高い原因でございますので、蓄積を促進する方法は他にいろいろございますし、たとえば税制の問題にしろ、そのほかの国民運動というようなものを通じて、蓄積促進はどうしても必要でございますが、これを再び金利でつるという蓄積方法というものは、長い目で将来の日本の経済を見た場合、特に長いと申しましても、すぐに自由化の問題を控えておるときでございますから、私はそういうものと関連して、金利水準に関連する問題は、これはある程度政策的にも十分そういう配慮をする。そうして、現実の経済に対応するための金利の上げ下げというものは、弾力的に運用するということをやはりすべきではないかと考えています。と同時に、現実問題といたしましても、金利というものは、預金金利をかりに引き上げるというようなことをします場合には、一応均衡をとった各部門の金利ということを考えなければなりませんので、金利の体系をくずした金利の引き上げということをやることはこれはまた混乱を起こすとでもございますので、やるとすれば、この前預金金利の引き下げをやったときのように全体の均衡をとってやらなければならない。そういうことになりますと、さしあたり郵便貯金が問題になると思いますが、これは国会の議決を経なければ、法律の形でなければやれないという問題を持っておりますし、これ一つを除いた金利の動かし方というものは実際問題としてはできませんので、そういう一連のことを考えますというと、この際預金金利の引き上げという措置を私はできるだけとらないで済ませるという方針をとるべきじゃないか、こういう考えで、今のところこはこの問題に触れないつもりでいるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/129
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130・山本伊三郎
○山本伊三郎君 低金利政策は、これは私いいと思うのです。わが党も、金利に対してはまた一つの方針があるのですが、しかし、今の現状からいいますと、どうも貸出金利と預金金利とがそぐわないのじゃないかという気持もするのです。それと、こういう考え方がどうかという問題ですが、今何といいますか、内需節約と申しますか、いろいろ不用な購買を押えるということが、今日の経済調整策としてもいいのじゃないかということを言われているのですが、そういう意味からも、資金の吸収ということから、若干上げたから効果が上がるかどうかは別といたしまして、そういう意味からも考えられるのじゃないかという気持もするのですが、しつこいですが、もう一問、それだけお尋ねしておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/130
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131・水田三喜男
○国務大臣(水田三喜男君) やはり国民の消費を調整するというためには、国民の余裕を貯蓄に振り向けさせるということも、間接な一つの有望な手段でございますので、そういう意味において、貯蓄増進ということは政府の施策としてはぜひともこの際やらなければならぬことだと思っていますが、今申しましたように、長い間貯蓄というものはすれば金利が相当ついていいものだという、金利でつった促進策を講じておいて、それにならされているのが今までの国民でございますので、今度二十五年ぶりに初めて預金金利というものを下げるという仕事を私どもがしましたので、その直後は、若干貯蓄低下というような現象は見られたのでございますが、郵便貯金を見てもそういう傾向がございましたが、少し間をおきますというと、日本の預金金利の水準はこの程度だということになる。なってきますというと新しい蓄積が始まりまして、年末ごろからは貯蓄というものは、郵便貯金を中心にしまして順調に今いって、上がってくるということになりましたので、せっかくここまできたものをまた逆転してそういう方向へ戻るということも、私は将来の上から見て考えものじゃないか。現に外国では、預金というものにはもう利子がつかないということを思い込むくらいに、イギリスでも何でもそういうふうになっているときでございますので、預金に対まる高金利というもので蓄積奨励という策は、私どもはあまり感心しないという考えでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/131
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132・山本伊三郎
○山本伊三郎君 これでやめようと思ったのですが、実は今イギリスあたりの預金金利はもう全然ないというような話ですが、そうないとは言われないですが、私、あなたのほうの銀行局で聞くと、アメリカは非常に金利は安いが、イギリス、西独——イギリスはまた金融引き締めの関係もあって、二、三年前からちょっと上がっているようですが、比較すると、アメリカは非常に低金利であることは、これはもうわかっているのですが、そのほかの国はそう低くないと思うのですが、きょうは銀行局の方おられますか…。それじゃあなたからびとつ御説明下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/132
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133・佐竹浩
○説明員(佐竹浩君) イギリスにおきましては、御承知のように、昨年公定歩合の大幅引き上げがございましたそのときに、一般的に市中の金利も上げられたわけでございますが、その後、国際収支の改善とともに、本年の三月になりまして、公定歩合を再び引き下げをやりまして、現在では公定歩合は五分でございます。それに対応しまして、預金金利でございますが、定期預金は、これはもう各国とも金利がちゃんとついているわけでございまして、イギリスは、その点、比較的低い三分五厘という金利でございます。現在、日本の一年定期は五分五厘でございます。六ヵ月定期でも五分でございます。それに比べますと、三分五厘というのは相当低い水準かと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/133
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134・山本伊三郎
○山本伊三郎君 時間がないからこれで実はいろいろ言いたいこともあるのだが、まあここであまり言うと、また他のほうで言いたい材料もわかりますから、この程度できょうはしておきますが、そこで本論に入ります。
せっかくのときですから大臣にお伺いしておきたいのですが、きょうも、実は大蔵省設置法の中では、相当いろいろと定員の増加が出されているのです。まだ私もはっきりと各省の本年度における定員増のすべてを、数を正確に把握しておりません。しかし、各省の出てきたものを見ると、相当膨大な数字が出てきていると思うのです。それについては、大蔵省所管でないから私は論じないのですが、最近、国家関係機関、これは各省あるいは裁判所とか検察庁、国会もその中に入るのですが、非常に優秀な人材を官公庁に迎えるというのがむずかしくなってきた。特に技術関係は非常にむずかしくなってきておることは、御存じのとおりなんです。それは何も給与が悪いからというそれだけの要素では私はないと思うんですが、非常に各省でも問題になっておるんです。そこで、いつも私は各省へ質問すると、財源がとれないんだとか、大蔵省が全部罪をかぶっておるようです。お気の毒なことだと思うんですが、そこで大蔵大臣に聞くんですが、今後公務員の優秀な人材をとるためには相当思い切った給与の改善というものが私は必要でなかろうかと思うんです。画一的にそういうことは言えないと思いますが、これは大蔵省の管轄でないと、やはりすべて予算に影響してくるので、やはり大蔵省で、最後はそれについては裁定を下されると思うんですが、その点について大蔵大臣ということでなくして、主要なる今の池田内閣の閣僚の一員としてそういうことは閣議でも論議をされないかどうか。この点ひとつ大臣の率直な意見を——私は追及するとかそういう意味じゃなしに、もうすでに国会末に近づいておるんですが、予算案も通ってしまっておるから、今云々というわけじゃないが、その点率直な御意見を聞かしていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/134
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135・水田三喜男
○国務大臣(水田三喜男君) 各省が優秀な人材がとれないという傾向の出てきたことは事実でございまいまして、これは各省間でもいろいろ問題になっております。この公務員の給与、結局民間給与とのつり合いをとってできておるのでありますから、全体としての給与制度ということになるとそう矛盾はないと思っておりますが、問題はやはり初任給だろうと思います。ことに技術家においては、各社が優秀な技術家をとりたいために初任給において相当の優遇をするという方法をとっておりますので、これに対抗する初任給制度が適当なものができることが非常に私どもは望ましいと考えておりますが、これがまた給与制度全体の問題から見まして、そこに特別の細工をするというのはなかなかむずかしゅうございますので、この一年前の改定のときにおいてそういう初任給についての相当の考慮もいたしましたし、また、採用についても、従来の採用のほかにもう一つ特別の程度の高い試験による採用というものを加えまして、そこを優遇するというような形によって優秀な人を初任給においても相当優遇して採用できるような制度もたしか昨年、一昨年だったと思いますが、そのときからそういう制度をとっておる。いろいろな工夫をこらしているところですが、率直に言って、いい人材をとるための初任給中心にする制度、今の制度については考えなけりゃならぬいろいろな問題があろうと私は考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/135
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136・山本伊三郎
○山本伊三郎君 さようは具体的の例を示してどうこうしてくれということを私は言いたくもないし、もうこの国会では言わぬと思っておるんですが、しかし、私はいろいろと案ずるに、やはり一番国民から公務員の給与に対していわゆる問題が出されると思うんです。非常に公務員の立場から見るとつらい立場におると思います。また、国家財政から見ても人件費の支出高というものが相当問題になると思うんですが、そうかといって、今のままでこれが推移した場合に、日本の行政水準というものははたしてどうなるかという心配が私はあると思うんです。アメリカあたりでも相当これに対しては十分の注意を払っておるように聞いておるんです。私は公務員の肩を持って言うんじゃないんですが、戦前昭和九年から十一年の統計をとってみますると、大体国会図書館で調べても、七十円から七十五円、大学卒業。そのときは高文資格ということで出ておられますが、今の物価倍率に比較すると、少なくとも初任給が二万五、六千円というものが私は指数として出てくると思うんです。そうすると、今一万六千円、七千円で優遇されて、そういう程度ではたして優秀な人というよりも普通の人でもきらってくるんじゃないかと思うんです。現在おられる方は優秀な人がおられるが、次をになう人との断層というものが大きく出てきて、私は問題がそのときに出てくると思うんです。今中心の行政を担当しておられる人々は前の機会で入ったんですからそれでいいと思うのです。次の機会になったとき各省の行政事務、地方行政事務に支障を来たすんじゃないかという憂いを持っている。したがって、国家財政の関係もあるし、これはひとつ十分真剣に検討する一つのケースじゃなかろうか。
最近検察庁関係で検事諸君がああいう研修生から要請書が出ているということは、これは前代未聞だと思う。ああいう司法関係の人々がああいう要求といいますか、要請、やはり今の社会の実情に公務員の給与というものが合致していないということが一つの証左でないかと思う。そういう点で私は真剣な閣議における検討をわずらわしたいと思う。私はこれによって来年どうこうしてくれということで伺っておるんじゃないが、十分検討してもらわなければ、将来国家の行政事務をになうところの人々の大きな断層が生ずる、そういう心配をするんですが、この点はもう答弁要りませんが、十分検討してもらいたい。その点一つ言っておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/136
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137・水田三喜男
○国務大臣(水田三喜男君) これはもう一つ、やはりこの行政機構の問題とも私は関係する問題だろうと思っております。行政事務が能率を上げられるような機構との関連においては、この待遇改善というようなもの、特に初任給を中心とするそういう問題の解決も私は十分でき得るのじゃないかというふうにも考えますので、こういう点も考慮した仕事を今度の行政調査会のやはり検討に待つというような形であの調査会においてもこういうものとの関連における十分な調査を私どももやって参りたいと思っておりますが、こういう機構との関連において合理的に解決される給与部面というものも相当あろうと思いますので、やはりあの調査会の活用ということとあわせて私どもは考えたいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/137
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138・山本伊三郎
○山本伊三郎君 実際昔の公務員、官公吏と言った当時です、その当時は、私はこうした人々の気持というのがよくわかるんですが、その当時は必ずしも民間よりもよかったとは私は言えないと思いますが、民間一流会社と比較するとやはり若干下回っておったんですが、その当時の官吏、公吏とはだいぶん性格が違うと思うんです。これはあながちいいことではないんですが、その当時の官吏の職務というものはきわめて権力の座に乗ってやっておったから今のような苦しいことはないと思うんです。国会の事情を見てもわかっておると思う。昔の国会で政府委員の人が来てそんな苦労してやるということは昔はなかった。大臣の方でも終わればそれでさっと行ったんですが、今では国会のある問というものは全く苦労しておると思うんです。そういうことから、また一般地方に行きましても、今までだったら——いいことではないが、ある程度役所といえば一般民間の人々は、隷属ということはいかぬけれども、協力態勢がきわめて強かったという表現をしております。逆に言うと、民間の人々は、権力、法律によってやられておった時分ですが、現在は全く逆ですね。特に他方自治団体、公共団体の窓口なんかへ行くと、銀行へ行った窓口よりも苦情が多いというよりな状態ですから、この点はひとつ十分考えなければ、私は将来問題がこういうところから私は起こってくるんじゃないかと思う。それで、平穏なときにはそういう人々はしんぼうしましょうけれども、何かあるときにやはりそういうものが爆発をして、不満というものが爆発をする、これが一つの大きい私は問題があると思いますので、この点は十分ひとつ御注意を願いたいと思います。
それから、いよいよ今度は問題の本論の本論に入ります。暫定手当。これも今の話から一環の関連性があるのですが、大蔵大臣は、今度のこの大蔵省設置法のやつを早く通してもらいたいという切なる希望があることも私はわかる。これは一つの省庁の長として当然ですが、それならひとつこの内閣委員会で、過去三年間人事院に対してもう執拗に言って、そしてようやく三年目に出して、しかも三年後段階的に解消しようという案にまでも大蔵大臣が反対をして、三十七年度の予算に盛らなかった。国会が、取引といいますか、そういう商売のところであれば、こっちの言うことを聞かなければ、そっちの言うことも聞かぬということで開き直るところなんです。いかなる事情があろうとも、あれほど長いことかかった謙虚な人事院勧告を、なぜ大蔵大臣が反対して、やらなかったか。もうすでに地方では、そういうものが承認されたものとして、勘定に入れておるような状態ですが、この点ひとつまず大臣の、そういう予算に盛らなかったそういういきさつなり、大臣の所見を聞いておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/138
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139・水田三喜男
○国務大臣(水田三喜男君) この問お答えしたように、大蔵大臣が反対して今度の予算に盛らなかったという事実はございません。と申しますのは、給与担当相からも、この勧告を実施するためにこういう形でやりたいというような具体案も実は全然出て参りません。ということは、政府部内においても、この問題は勧告も出たことだから、何とか解決したいという考えで、いろいろ相談はいたしましたが、これをどう実施することが一番適当かというような具体案の結論に参りませんでしたので、この当初予算は見送りにして、今後この問題の解決のための具体案を得るようわれわれは努力するという立場でこの予算に盛らなかったということでございまして、こうやったらうまくいくというような、ほんとうの実施具体案というものが出てきたものを、大蔵省がけって、反対してこれを入れない、こういうようないきさつは全然ございません。ですから私どもはこの勧告の線で、できるだけ早く解決したいというふうに考えておりますが、この当初予算には、そういう案に基づいたいろいろの計上というものが間に合わなかったというのが実情でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/139
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140・山本伊三郎
○山本伊三郎君 この問、私は地方行政に回っておったので、鶴園君に対する御答弁を聞かなかったのですが、大臣が言われたことで了解します。しかし、巷間、各省間においては、予算編成のときには問題があったけれども、全然議題に乗らなかったとは私は聞いておらなかった。しかし、それは今大臣の説明で、所管長からそういうものが出なかった、その点はまだ理解できないのですが、少なくとも大蔵大臣がそういう誠意ある考えであれば、せっかく人事院が勧告しておるのだから、これはどうなったのだということで、私は閣議であなたの一言の発言で解決するものだと思っておるのです。これはその時期の問題だと言われますが、三十七年度からはぜひこれはやっていただきたいのです。でないと、非常に期待しておる人々が相当あります。特にいなかのほうの職員は、もうこれがついたものだということで今やっておりますから、そこでそこまで言えないかどうか知りませんが、これは補正予算をしなくちゃいかぬ……。しかし、そういう方向であれば、政府の方向さえ示されれば、予算措置は、私は補正予算をやらなくてもやれる方法も私は出てくると思うのですが、一年間の予算を全部使うわけじゃないのですから、そういう方向であれば、私はそういう措置は行政的に運用できると思うのですが、この点について大臣のもう一ぺん所見を聞きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/140
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141・水田三喜男
○国務大臣(水田三喜男君) 問題は私はやっぱり実施案だと思います。まだ結論がついておる問題ではございませんが、一年間でこの問題の解決というものは、今までのいきさつから見ても困難じゃないか、そうすればある程度この解決のための年次計画を立てて解決するとかというような、実施するときには、合理的な実施案を作って、それで対処すべきだと思っておりますので、この案のいかんによって、財政の措置については、また措置の仕方も出てきょうと思いますので、一がいにはここで何とも申せないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/141
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142・山本伊三郎
○山本伊三郎君 大臣のその理解の仕方ちょっと違うと思うのです。あれは一度にやるということでなくして、三年間に段階的に一段階だけやろうとこういうことなんですよ。だから人事院の勧告は、きわめて懇切丁寧に出しておるのです。あれを総理府なりまた所管のところでどうこうというということは……。やってもらえればけっこうですよ、大臣言われるように、三段階のやつを一年次にほっとおやりになるならば、これは幸いですけれども、そういう意味でやるならば、これは非常にけっこうだと思う。しかし、あれをまだ段階を延ばすということについては、これはもうでき得ないと思うのです。最初われわれの要求よりもうんと後退した案なんです、人事院の勧告は。一年間で解消すべきものを、三年間でやろうというような内容なんです。そういうすべて懇切に勧告をしておるやつですから、これを政府の部内でとやかくまた案を練り直すという性格のもので私はないと思うのです。その点、側近の給与課長なりそういう人が、大臣にどういう理解をさしておるのですか、私は政府部内でそういうものを検討するということでなくして、もういいか悪いかという判断ですぐきまる問題だと私は思っておるのですが、その点どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/142
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143・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) 大臣御答弁の趣旨は、別に今三年のものを延ばすとか、あるいは三年でなくて一年で入れるというふうに勧告されたというふうに理解しておられるわけではございません。三年間で繰り入れをするという措置自体については、十分承知しておられるわけであります。ただ、具体案についてどうこうという問題でございますが、御承知のとおり、暫定手当の処理の問題と申しますのは、人事院の勧告の対象といたしておりますのは、一般職の国家公務員のみでございます。たとえばそれに対しましては約六億というような金額も計算されておりますが、そのほか特別職であるとか、あるいは地方公務員、ことに義務教育関係の国庫負担等を考えますと、義務教育職員等の計算も必要でございますし、また、三公社五現業等についてもやはり同じような性質の問題も含まれております。したがいまして、そのいった点を全部いろいろ総合的に勘案いたしまして措置いたさなければならない。そういった点でなかなか議論もございまして、今のところ、大臣の御説明がございましたように具体的な結論を見るに至っていないという段階でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/143
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144・山本伊三郎
○山本伊三郎君 最初大臣の発言で私は一応了解すること、誠意ある答弁だといって聞いておるのですが、課長がいろいろ言われたから課長の言うこともそれはわかるのですが、これはもうどうしても三十七年度からやってもらわぬと困る。困るというよりも、きょうは私は非常に疲れておるのできついことは言いませんが、これは相当食い下がらなくちゃならない問題だと思う。私国会へ来てから三年間やり続けてきた。ようやく昨年の暮れに勧告をしてくれたのでやれやれと思ったら今度予算がないということから、この前鶴園君がやってくれたというので、私はきょうはきわめて言葉穏やかに言っているのですが、あなたの顔見たときから食いつきたいような気持でおったのですが、今度の三十七年度も見送りだということになると地方の人、東京とか大阪の人は一番高いところにあるのですから問題ないと思いますが、地方の人はこれに対してきわめて深い関心を持っておるのです。地方職員のことを言われましたが、地方の公共団体の職員については各知事、市長こぞって何とかしてもらわなくちゃいけないということでわれわれ陳情も受けておるし、最初自治省の三十七年度の地方財政計画においてもこれが本年から実施するものだという考え方で地方財政計画は組みかけておったようです。それがどうもいかないということで若干狂ってきておるようですが、私はこの点はきょうは大臣がとにかくいい返事をしてもらうまでは七時でも八時まででも同じ問題を、言うまでひとつ質問したいと思って腹をすえてきておるのですが、三十七年度はとにかくあなたのほうの措置はいつになってもよろしいが、やるのだ、やるのだということでなければ、安心していてもらいたい、こういう表現でもいいですから、ひとつそういうことで……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/144
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145・水田三喜男
○国務大臣(水田三喜男君) 今課長からお話しありましたように、やはり中央地方歩調を合わせて解決しなければならぬ問題でございますので、ことしの予算編成期には間に合わなかった。したがって、当初予算には間に合わなかったと、当初と断わってあるということは、今年度においてこの問題を解決したいというわれわれの考えという意味でわざわざ当初予算と申しましたものですから、大体御了解願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/145
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146・山本伊三郎
○山本伊三郎君 了解しました。私の了解したということはその意味で了解をいたします。
これは大臣でなくて給与課長でけっこうですが、実は給与課長も地方行政委員会へ来られていろいろ私らの論議を聞かれたと思うのですが、国家公務員の共済組合の問題でいろいろその後実施段階で私問題を聞いておるのですが、それで実施後すでに二年ほどになりますが、いろいろ問題点があるのですが、この前、佐藤大臣のときに、私いろいろと論議を、質疑応答したのですが、最初のことであるから掛金その他についてもまだまだわれわれは考えなければならぬが、一応実施したあとでということでやったのですが、その後国のほうの整理資金というか、追加費用についてどれまで調査が進捗しておるか、その状況をひとつ聞かしていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/146
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147・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) ただいま手元にこまかい資料を持っておりませんので、正確な数字は御要求があればあとからお配りいたしたいと思いますが、私どもの記憶いたしております範囲で申しますと、前歴調査、つまり整理資源確定のために必要な調査は三月末現在でおおむね三分の一という程度でございます。ただし、その数字は先生からおそらく昨年も御注意を受けたと思いますが、当初、なかなか進捗いたしませんので、私どもといたしましても共済組合連合会のほうと相談いたしまして、種々の解決策を講じまして、ようやく今年になりましてからまた本格的に動き出しておりますが、まあ私どもの感じといたしましては、おそくとも本年の四月末までにはこの調査の百パーセントということは参りませんにしても、大体の整理資源の確定ができるようなところまで持って参りたいというふうに考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/147
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148・山本伊三郎
○山本伊三郎君 三十四年から実施されて、三十四年の十月一日ですから、三十四年から三十五年、三十六年度のいわゆる整理資金に見合う財政措置は幾らされましたか。年度別にわかりませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/148
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149・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) まず、ちょっと私こまかい数字を持っておりませんので、概数でお答えいたしたいと思いますが、三十五年度は十億、三十六年度が十五億、三十七年度が二十億というふうに記憶しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/149
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150・山本伊三郎
○山本伊三郎君 これはどういう算定の基礎でやられたのですか。それをちょっと。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/150
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151・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) おそらく昨年度もお答えをいたしておると思いますが、この整理資源の金額が確定いたしますには、先ほど御説明申し上げました前歴調査が大体完了いたしまして、整理資源の額が確定し、それに対してこの負担方式をきわめるということになるわけでございます。それまでの問につきましては、どれだけの金額を負担するかということの問題があるわけでございますが、当初の発足におきまして一応三十四年度十億程度という金額をきめまして、その後においてはある程度給付の進捗という問題も考えられますので、一応三十六年度は五億を増加し、さらに三十七年度においては五億を増加したというような程度でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/151
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152・山本伊三郎
○山本伊三郎君 もう一つ関連して、非現業の場合でも、いわゆる旧共済組合法の関係があった人がありますね。その資金はどういう工合に処理されておるのですか。非現業の場合はそれがなかったのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/152
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153・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) ちょっと質問の趣旨もう一度、恐縮でございますが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/153
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154・山本伊三郎
○山本伊三郎君 恩給該当者以外の組合運用をやられていた者も連合会に一緒に統轄してやっておられましょう。旧共済組合の場合は一応資金の積み立て方式でやっておりますね。その資金はどういう工合に処理されておりますか。これは連合会に全部吸収しておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/154
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155・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) 御指摘のとおり、連合会がそのまま引き継いでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/155
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156・山本伊三郎
○山本伊三郎君 その額は幾らですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/156
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157・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) 新制度に引き継がれます前の積立金の額でございますが、三十四年度から三十三年度までの累計で百二億一千万という数字であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/157
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158・山本伊三郎
○山本伊三郎君 この整理資金の問題ですが、御存じのように、地方公務員の場合は、まあ概算であなたも言っておられましたが、八千億と推算されておるということなんですが、これは給与総額から推定しておるのですが、そういう方法で推定した場合に、国家公務員の場合、四十何万ですから、百八十万から割って出るのですが、もう三分の一ほど今日調査されておるということですが、その総額の推定でいいですから、何も追及いたしませんが、大体どれくらいと踏んでおられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/158
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159・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) 三分の一の進捗状況ではございますが、まあ人員が、たとえば省庁によりましては、非常に前歴のいろいろある、いわば退職時の近い人々から調査した事例もございます。逆に、また、比較的若い方々を先に整理いたしまして、その後に前歴のむずかしい方を調査する、こういうやり方もしておるところがございますので、今のところ、前歴調査から推定するという形では、ちょっと正確には出て参りません。ただ、私どもの個人的な感じということで御理解いただきますならば、地方公務員の場合と国家公務員の場合とでは、共済組合への移行の年次が違いますので、その間に、かなりベース・アップ等も行なわれておりますので、人員比例で計算するわけには参りませんので、千五百億から少し上回る程度ではないかというような感じでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/159
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160・山本伊三郎
○山本伊三郎君 千五百億ね。ずいぶん低いですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/160
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161・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) 千五百億からどれくらい上回るかどいう問題でございますが、達観いたしますと、千五百億から二千億というような感じというように御理解いただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/161
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162・山本伊三郎
○山本伊三郎君 これは大蔵省でどういうお考えか——これは地方公務員の場合についても必然的にこういう問題が起こってくると思うから、一応お伺いしておきますが、千五百億とするとか、かりに、それがその組合に、そういう政府といいますか、債務があるんだということで、一時にそれだけ金を支払うということになると、五分五厘のいわゆる共済組合の予定利率にしても、相当大きい利子になりますね。年に十億から十五億、二十億に達しているということになると、利子の額にも達しないという状態になると私は思うのです。こういう点、どういう処理をされるのか。将来どういう処理をされるのか。ちょっとお聞きしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/162
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163・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) 先生御承知のとおり、整理資源の負担方式といたしましては、たとえば永久債務方式でございますとか、あるいは修正付加方式でございますとか、いろいろあるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、前国会でも指摘を受けておりますように、前歴調査が終わりますれば、整理資源の負担方式を確定するという形で考えて参りたいと思っておるわけでございますが、ただいまの段階で直ちにどちらかの負担方式が予想されるような形の整理資源の額というものをきめるというのもいかがかというような感じを持ちまして、先ほど申し上げたような金額、やや不十分と思われるかもしれませんが、そういった金額で整理資源のワクを一応追加費用を計上したわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/163
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164・山本伊三郎
○山本伊三郎君 これは私も、専門的とは言いませんが、いろいろ研究しておるのですが、永久債務方式ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/164
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165・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) 今私が申し上げましたように、永久債務方式という形できめることもいかがかと、それから修正付加方式ということできめてしまうのもいかがかと、そういう点を考えますと、今の段階では、きわめて大ざっぱな目の子という感じで入れてあるというふうに御理解いただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/165
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166・山本伊三郎
○山本伊三郎君 これは大きな問題点が含んでおると思うのです。途中でこういう制度が変わったということは、私もいろいろ各国の事情というものを聞いておるのですが、なかなかそういうものはないようです、実際問題として。したがって、政府はどういう負担をしておるかということは、これは日本としては相当大きい問題だと思うのです。今直ちに千五百億円を融通したからといって、連合会に渡すということについては、これは国家財政の上から見ても、制度の上から見ても、私は出してもらいたいという気持はあるにしても、相当無理な点もあるのじゃないかと思うのですね。修正付加方式といってやられても、なかなかこれも私は、その数字というものは出てこないと思うのであります。そこで、政府が負担すべき額というものがきまれば、年々政府が負担する額については年々の予算で支出するという線を暫定的にですね、そういう方法は事務的にとれないものですか、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/166
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167・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) ただいま御指摘のありましたような方法も一つの考え方であろうと思います。ただ、まあ先生御指摘もありましたように、たとえばアメリカの例をとりましても、ずいぶん論議されておるようでありながら、まだ結論が出ておらない、なかなかむずかしい問題でございますから、あるいは最後の手段としてそういう方法も考えなければならぬかもしれませんが、私どもといたしましては、いましばらく調査の進行を待ちまして、できるだけ、いわば長期的な観点で負担方式をきめていきたいというような考え方でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/167
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168・山本伊三郎
○山本伊三郎君 これは大蔵大臣、聞いておいてもらったらいいと思いますが、大体今までの文官の年間のいわゆる恩給費というものが、百七十億ですか、七百億ですか、ちょっと私、数字を忘れたが、相当膨大な数字があるのです。軍人恩給は一千億を上回っておりますが、相当文官の恩給費も高いです。これでいきますと、年々十億、十五億、二十億ほど予算で見積もって、あとは新しい共済組合による掛金を食って実は政府の義務を果たしているということになっておるのですが、計数的に見まして。それじゃ、あまり政府もずるいということは別として、いい顔をしておるのじゃないかと思うのです。これは少し考えてもらわぬと、組合のほうも私は困ると思うのですが、そういう考え方はどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/168
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169・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) 先生御指摘のような点もございます。ただ、今のところ、直ちに国が予算に計上し、連合会等に交付いたしておりませんにしても、それは債務という形で残っておるというのは確かでございますし、また、運用の利息、予定運用利回りをどう見るかという問題がございますが、その運用利回りというのも当然考慮して、債務ワクというものは確定できるものと考えております。その負担方式を将来においてどういうふうにきめるかということを問題として私ども先ほどから御説明をしておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/169
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170・山本伊三郎
○山本伊三郎君 私が心配するのは、まだ計数的に私、連合会から資料をもらっていないし、きょうは、そういう詳しいことを質問をしようという考えも実はなかったので、通告もしていないのですが、結局、組合の掛金から政府が当然負担すべきものを支払っておるということがないのかどうかということを私、懸念しておるのです。したがって、組合発生後、前のやつはもうこれは、いわゆる文官恩給費をして上げておるのですから、これは一応いいのですが、本法施行、国家公務員共済組合施行後債務として、いわゆる整理資源として支払うべき額が十億なり十五億の範囲内であるかどうかという、それが私まだ見通しがないのでそれをひとつ聞いておるのですが、その点どうなのか、あるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/170
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171・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) 整理資源だけをもってカバーできるかどうかという問題はなかなかむずかしい問題あると思います。ただ御承知のとおり、共済組合方式に変わりまして後に、国は百分の五十五というものを長期財源として毎年度出しておるわけであります。その金額並びに公務員の掛金額の増加の傾向と、現実に年金ないし一時金として支払わられる金額とを比較いたしますと、ここ十五年でございますか、二十年でございますか、その辺は明確でございませんが、少なくともここ十年以上の間は、いわば国家公務員の掛金を食って支給が行なわれるというようなことはないというふうに私ども理解いたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/171
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172・山本伊三郎
○山本伊三郎君 ちょっと考え方が違うのです。あなたの言われることからみると、国が負担しておる百分の五十五のこの支出は一応食っておるけれども、組合員の掛金の分は食っておらないと、こういう趣旨ですか、今言われたのは。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/172
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173・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) ちょっと誤解があるようで、補足さしていただきますが、そういうほどの極端な意味ではございませんで、少なくともまあ金に色目はございませんから、達観的な金額といたしましては、現在のところ、組合員の負担額まで食って給付が行なわれておるということまではいっておらないという程度に、御理解いただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/173
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174・山本伊三郎
○山本伊三郎君 それを私聞きたいのは、組合員の負担、いわゆる百分の四十四の率で出したやつは食っておらない、しかし、国のほうの負担しておる百分の五四、二五ですか、ちょっと下がっておるらしいですが、それは一応整理資源の分として若干食っておると、こういう意味ですか、これをちょっと、それを聞きたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/174
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175・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) 実は新制度以降後におきまして、まあ新制度分が幾ら、旧制度分が幾らというふうに正確に区分けをいたしておりませんので、給付金額と給付件数というものは出て参りまずけれども、その中から整理資源として負担すべきものというものは、正確に数字として出ておりません。今やられますものにつきましては、少なくとも旧官吏であったものにつきましては、当然旧恩給公務員期間が長いわけでありますから、大部分がその旧恩給公務員期間に属するというふうに理解して考えますならば、現在のところではあるいは若干不足するかもしれないというふうに理解しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/175
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176・山本伊三郎
○山本伊三郎君 これはまあ一ぺん資料をもらわぬとわからないのですが、私は相当十億、十五億、二十億の、そんな支出ではなかろうと、これは私の推算ですから、ここではっきりと言えないのですが、ないと思うのですよ。もしこれぐらいで済むのだったら掛金率は根本的に考え直さないといけないという、これは私のほんとうの方程式を使った上の計算じゃないのですが、私の頭の概算でいったら三十五年度、三十六年度、三十七年度が十億、十五億、二十億ぐらいの支出だということになれば、これは私はそうでないと見ている。私は相当国の負担すべき百分の五四・二五ですか、これから私は相当流用していると見る、流用という言葉は別として食っておる、そうでなければ私は計算が全然合ってこないと思うのです。私の言いたいのは、まあ一年、二年は便法としていいけれども、この国家公務員共済組合の建前は、この法律が施行された後、本人とそれから国との負担によって平準保険料方式によって積み立てていくというのが建前なんですね。それを五・五の予定利子を計算をして、二十年、三十年、四十五年のピークのときにそれがたまった金で永久にこの積み立て方式でやれると、こういうのですね。それを政府が負担すべきものをそれを若干何年か食っておると、こまかい計算になると私は膨大になると思うのですが、預金の利子の関係も変わってくると思う。元金が減っているのですからね。そういう勘定してくると、問題点は私は相当あると思う。大蔵大臣、まあそういうことについてはまだ御研究されておるか知りませんが、少なくともあの方式をとられた以上は、画然とやっぱりその経済というものを分けておかぬと、あとになってこれはだれが負担するかということになって困ると思う。私の言うことおわかりだと思う。三十四年の十月一日から始まった場合に、その時点において本人の掛金と国の負担の率を合わして、それが平準保険料方式ですから、それをそのままずっとためていかなければ計算が合わないようなああいう式になっているのですね。それを何年かの間に政府の整理資金がわからぬから十億出しておく、そのうち五十億出るとなると、それだけのものは利子もつかないし、変わってくると思う。そういう点は私ははっきりしておかなくちゃいけないと思う。きょうはまあそうこまかく質問しようと思いませんが、その点はひとつ給与課長にお願いしておきますが、これは日本で初めて作ったやつで国鉄へ私は行きましたけれども、国鉄でも相当いろいろと悩みがあるのです。そういうことでこれはやっぱり今の間にはっきりしておかないといけないと思うのですが、この点ひとつどうですか、はっきりしてもらえるかどうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/176
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177・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) 先ほども申し上げましたように、ある程度整理資源の金額がきまりますれば、長期的な観点に立って負担方式をきめていくということにいたしたいと思います。
それからもう一つ、現在の足りない部分についてはどうするかという問題、これは当然国が少なくとも債務として現在負っているものであり、かつ、かりに永久債務方式をとりました場合において通常の債務負担額のほかに債務として負担すべきものである、これは当然と理解いたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/177
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178・山本伊三郎
○山本伊三郎君 現在連合会の理事長はだれがやられておるんですか、国家公務員の。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/178
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179・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) 今井一男さんでいらっしゃいます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/179
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180・山本伊三郎
○山本伊三郎君 連合会の理事長初め、常任理事とか、そういう者おられますが、有給の人は何人おるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/180
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181・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) 正確には覚えておりませんが、有給の理事は二名ないし三名であったかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/181
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182・山本伊三郎
○山本伊三郎君 これは連合会からどれぐらいの月給といいますか、年に負担しておるのですか、そういう常任理事については。えらいこまかくなりまずけれども、わかりませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/182
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183・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) あるいは正確を欠いておるかもしれませんが、たしか理事長は十三万で、それから理事は八万ないし九万ではなかったかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/183
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184・山本伊三郎
○山本伊三郎君 それじゃまあ最後ですが、大臣にひとつ。実は国鉄関係にいろいろ聞きにいったのですが、今言いました当然政府が負担すべき恩給負担金も、国鉄が本年は百十五億ですか、負担しておるようです。それから追加費用も、これはもう国鉄の場合は全部国鉄……、これは三公社です、三公社が負担するようになっておるのですが、これはちょっと酷じゃないかと思うのですが、この点についてまあ大臣こんなことは御存じないか知りませんが、ちょっと酷じゃないかと思うのですがね。これは国鉄の経営費に全部乗っかってきているようですが、この点、どう思われますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/184
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185・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) ちょっと私から事務的に一応御説明さしていただきます。公企体等職員共済組合法ができましたときに、先生御指摘のように、整理資源ないし国家費用はすべて公企体が負担するという建前になったわけでございますが、そもそも、公企体はその当時政府の一部でありました特別会計等から移っていったわけでございまして、その当時持っておった特別会計のすべての債権債務は一切承継するという建前でできておるわけでございます。その中の一環として整理資源等の問題も考えられておったわけでありますし、また、その前段として、特別会計等におきましてもそれぞれ特別会計でやめました職員については、その特別会計が追加費用ないし整理資源を負担しておった、こういう慣行でございますので、その継続として御理解をいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/185
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186・山本伊三郎
○山本伊三郎君 まあそういう経緯のあることは私も実は知っておるんです。これは政府が原案提案したか、議員立法であったか、この点も私まだ十分聞いていないんですが、それで、今言われたような関係は私も向こうで聞いたんですが、若干やはり国が見てやらなくてはいかぬという気持が実はするんですよ。これがそうでなければ、当然国が負担すべきものまでもこれは特別会計でやっておったからお前のところやれといっても、今独立採算制の公共企業体なんですから、結局言葉をかえて言うと、国民の国鉄乗車にかかってきておるということにも言いかえられるんですね。いわゆる国の恩給までも国鉄料金に振りかわっておるということもこれは一応言えるんです。論理上、実際上も言えるんですね。そういうことがいいかどうかということですね。これは考えていかなければ、まあここまで追及もしておらないようですが、これは何とか考えなければ問題が私はあると思うんです。額はそう大きくないと思うんですよ、国鉄関係。しかもそれでだんだんとこれは少なくなっていくんですから、この点ひとつぜひ考えていかなくちゃならぬと思うんですが、大蔵大臣もしそういう点の詳細御存じであれば、大蔵大臣からお答え願いたい。そうでなければ関係の当局からでいいです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/186
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187・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) まあ旧恩給公務員期間であったものについてすべて国が負担すべきでないかという御議論であろうと思うのでありますが、先ほど私もちょっと申し上げましたように、旧特別会計時代におきましても同じようなやり方をやっておったわけでございまして、その限りにおきまして、確かに公社になりました場合に、独立採算制は非常に強くなったかもしれませんが、特別会計当時においても独立採算制をとり、やはり料金等で考慮しておった面もございますわけで、まあ特に新たに変わったものではないというような考え方で、制度として別途新しいものを作るということをいたさなかったわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/187
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188・山本伊三郎
○山本伊三郎君 私はその点については了解はできないのですが、これはまあ本案に関係のないことですから一応これでおきますが、これは大蔵大臣に聞いておいていただきたいのですが、国家公務員の場合でも地方公務員の場合でも、膨大な資金が実は集まって参ります。国家公務員の場合、私は総体の計算は実はまだしていませんが、二十年、三十年後にはおそらく一兆億程度に私は伸びてくるのではないかと思います。地方公務員の場合は厳格に私は計算をいたしました。私の計算で、年間五百億が組合員と地方公共団体が積むということですから——正確に言えば、五百七十億円程度の掛金が負担金と合わせて集まるようです。それを内輪に見積もって五百億といたしまして、二十年間で一兆八千三百九十三億、これだけの金が実は集まって参ります。もちろんこの中には退職一時金という制度があり、また、廃疾年金制度がありますので、計数から見ると若干の支出はありますけれども、それも三千億を上回るということは忍ないと思うのです。一兆五千億というものが、全くこれが積み立ててこられる、また、これだけ積み立てておかなければ、この方式では将来給付ができないという、こういうことなんです。したがって、この資金の運用ということは相当重要な問題が出てくると思うのです。大蔵省もこの資金運用については相当地方公務員の場合には問題があったのです。しかし、それを私は言いません。言わないけれども、大蔵省として国の金融政策を考えるときには、将来何とか考えなくちゃならぬという事態が、——まああなたの場合にはこないと思うのです、二十年、三十年後のことですから、これは割合長いことですからね。しかし、そういうことを考えると、私はこの資金運用についてはよほど大蔵省も今から考えておかなくちゃいかぬと思うのです。現在は公立学校の関係の組合、掛金の四分の一ですか、その程度は資金運用部資金で運用するということで、あとはすべて地方公共団体の起債の資源とか、あるいは組合員の福利施設に対する資金に利用する、こういう説明になっておる。これはすべて政令できめるとなっておるのですが、この点はひとつ、きょうは答弁を求めないのですが、大蔵省は、今はまあ何でもないと言っておられますが、今後これが一つ大きい問題になるということだけ大臣のひとつ決意といいますか、考え方を十分固めておいてほしいと思うのです。それで念のためにここで聞いておきますが、あの法律案が出されたときに、政府当局が−これは自治、文部両大臣ですが、答弁されたように、今私が言ったように、ほんの一部、公立学校の関係の資金については、資金運用部で一部利用するが、その他は地方公共団体の起債の資源、組合員の福利資源としてやるということについての政府の意見が一致しておるということですが、間違いがないかどうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/188
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189・水田三喜男
○国務大臣(水田三喜男君) そのとおりの方針で運用したいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/189
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190・山本伊三郎
○山本伊三郎君 じゃ私これで質問を一応終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/190
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191・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 速記とめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/191
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192・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 速記をとって。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/192
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193・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 私は、この間旅費法の一部改正法律案を審議いたしました場合に論議いたしました内容について、その後大蔵省と各省との間がどういうふうになっておるのか。日額旅費論をここで一席ひとつやりたいと思うのですよ、が、時間の関係もございますし、ですから二点くらいお聞きしておきたいと思いますが、これは旅費法によりまして、各省庁の長が大蔵大臣と協議をいたしまして日額旅費をきめることになっております。それが旅費法の審議の際に、旅費法の実施と同じように四月一日からひとつやってもらいたいという要望をいたしておりましたが、どうもやはり事務的になかなかたいへんのようでありまして遅延しておるようであります。まあたいへんな作業でございますのでおくれておるというふうに思いますが、一体いつごろきまるのかどうか。そしてきまりました場合に、やはり普通旅費法と一緒に四月一日実施ということになるのか、その点をまず伺います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/193
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194・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) 先生御指摘のとおり、日額旅費の決定の手続が非常におくれておりまして、まことに申しわけない次第と思っております。ただ御承知のとおり、各省からの大蔵大臣に対する協議の出方もかなりおくれておりますし、また、その内容説明等も十分でない点もございますので、現在鋭意各省と打ち合わせをいたしまして、できるだけ早く結論を出したいというふうに考えております。ただ、その結論が出ました場合、日額旅費等は実際問題として一月分をまとめてあと払いをするというケースも多うございますが、それに問に合います限りにおいてはなるべく四月分からやるようにいたしたいというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/194
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195・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 もう一点、普通旅費と今申し上げております日額旅費を詳細に過去の経緯を伺っておりますと、いつも日額旅費というのは普通旅費よりも低目にきまっておるというのが経過のようであります。これはやはり何と言いましても、本省に直接関係のない業務旅費でありますために、実際出先におります機関が使っております、ある場合におきましては一部——一部と言っては語弊がありますが、本省では関係のない旅費でありますために、なかなかやはり実態なり、あるいは足りない面なり、あるいは苦しい面なりというものが身につまされて把握できていないという点があずかって、先ほど申し上げたような理由になっておるのではないかというように思っております。私自身も日額旅費というのが理解のつかない面がたくさんあるわけでありまして、そういう面については私も自分の身につまされて、そういう感じを持っておりますが、どうもあまり長い間、普通旅費よりも相当低目にきまっておるということはまずいのじゃないかということで、先般旅費法の審議の場合にも、私種々申し上げたわけでありますが、したがって、そういう意味でぜひひとつ御努力をいただきたい。これは大蔵大臣と各省庁の協議になっておりますので、ぜひひとつ御努力をいただきたいということを御要望いたしたいのですが、これが課長もよく御存じのように、従来ややもしますと根拠が明らかでないというような面がありまして、旅費法の場合においては、大蔵省が直接やりますから割合と根拠がまあまあ明らかになっておりますけれども、日額旅費の場合には、どうも各省と大蔵大臣の協議という形になりまして、資料等に不備な点もあるという点等もあって、どうも思わしく普通旅費に比べまして増加していかないという欠点があるように見受けられますが、ぜひひとつそういうことのないように要望いたしたいのですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/195
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196・平井廸郎
○政府委員(平井廸郎君) ただいまお話しございましたように、日額旅費につきましては、従来各省がいずれかと申しますと、沿革を基礎としてある程度倍率を考えながらやってきたというような面もございまして、必ずしも各省自体の十分調査なり研究の行き届いておらないような面もございます。したがいまして、今回の改定にあたりましては、そういった点できるだけ各省にも御勉強いただきまして、適正なる結論を得るようにいたしたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/196
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197・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 日額旅費はこれで終わりますが、大臣に、前回この委員会で大蔵大臣に暫定手当の問題を種々伺ったのですね。うかつな話なんですけれども、終わってからちょっと考えてみまして、ちょっと妙だという感じがしたわけなんです。そこでひとつ大臣に伺っておきたいのですが、どうも今回の人事院の勧告につきましてああいう措置をされたということは、どうも大蔵省の従来の考え方からいきまして変に筋が通っていない。そこで私、暫定手当の処理についてああいうような措置をとられたということは、人事院の勧告に対してチェックを意図しておられるのじゃないかという感じですね。これは暫定手当の問題につきましては、御存じのように、今回一段階ですが、三年後にはまた一段階という問題が出てくるわけですね。そういう問題に対する大蔵省の見解というものもやはりばく然としながらあって、そういう意味で人事院勧告というものに対してこの際牽制球を——牽制球というほどまでは大蔵省としてお考えになっていらっしゃらないかもしれませんが、結論的には何かそういうような感じを持っておられるのじゃないか。さらに八月八日ごろにはまた勧告しなければならぬことになっておるのですが、そういうものに対する圧力も考えておられるのじゃないかというような、こういう妙な気がしたわけですよ。この際、大臣にそういう気があるのかどうか伺っておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/197
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198・水田三喜男
○国務大臣(水田三喜男君) それはこの前、最後にお答えしましたように、もう全然そういうことを考えておりません。この予算編成期に問に合わなかったというだけの理由でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/198
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199・河野謙三
○委員長(河野謙三君) この際、委員の異動について御報告いたします。
ただいま大谷藤之助君、塩見俊二君が辞任され、小沢久太郎君、井州伊平君が選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/199
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200・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/200
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201・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。
それではこれより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/201
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202・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。
それではこれより採決に入ります。大蔵省設置法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案どおり可決することに御賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/202
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203・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 全会一致でございます。よって本案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成については、慣例によりこれを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/203
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204・河野謙三
○委員長(河野謙三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後四時五十六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104014889X02519620424/204
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