1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十七年四月十三日(金曜日)
午前十時三十七分開議
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議事日程 第十六号
昭和三十七年四月十三日
午前十時開議
第一 道路整備特別措置法の一部
を改正する法律案(内閣提出、
衆議院送付)
第二 建築物用地下水の採取の規
制に関する法律案(内閣提出)
第三 日本国有鉄道法の一部を改
正する法律案(内閣提出、衆議
院送付)
第四 道路運送車両法等の一部を
改正する法律案(内閣提出)
第五 モーターボート競走法の一
部を改正する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
第六 辺地に係る公共的施設の総
合整備のための財政上の特別措
置等に関する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
第七 競馬法の一部を改正する法
律案(内閣提出、衆議院送付)
第八 商法の一部を改正する法律
案(内閣提出、衆議院送付)
第九 総理府設置法等の一部を改
正する法律案(内閣提出、衆議
院送付)
第一〇 科学技術庁設置法の一部
を改正する法律案(内閣提出、
衆議院送付)
第一一 国民生活研究所法案(内
閣提出、衆議院送付)
第一二 自転車競技法及び小型自
動車競走法の一部を改正する法
律案(内閣提出、衆議院送付)
第一三 海外経済協力基金法の一
部を改正する法律案(内閣提
出)
第一四 児童扶養手当法の一部を
改正する法律案(内閣提出、衆
議院送付)
第一五 日本輸出入銀行法の一部
を改正する法律案(内閣提出、
衆議院送付)
第一六 外国為替銀行法の一部を
改正する法律案(内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
一、日程第一 道路整備特別措置法
の一部を改正する法律案
一、日程第二 建築物用地下水の採
取の規制に関する法律案
一、日程第三 日本国有鉄道法の一
部を改正する法律案
一、日程第四 道路運送車両法等の
一部を改正する法律案
一、日程第五 モーターボート競走
法の一部を改正する法律案
一、日程第六 辺地に係る公共的施
設の総合整備のための財政上の特
別措置等に関する法律案
一、日程第七 競馬法の一部を改正
する法律案
一、日程第八 商法の一部を改正す
る法律案
一、日程第九 総理府設置法等の一
部を改正する法律案
一、日程第十 科学技術庁設置法の
一部を改正する法律案
一、日程第十一 国民生活研究所法
案
一、日程第十二 自転車競技法及び
小型自動車競走法の一部を改正す
る法律案
一、日程第十三 海外経済協力基金
法の一部を改正する法律案
一、日程第十四 児童扶養手当法の
一部を改正する法律案
一、日程第十五 日本輸出入銀行法
の一部を改正する法律案
一、日程第十六 外国為替銀行法の
一部を改正する法律案
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/0
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001・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/1
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002・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) これより本日の会議を開きます。
日程第一、道路整備特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)、
日程第二、建築物用地下水の採取の規制に関する法律案(内閣提出)、
以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/2
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003・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。建設委員長大河原一次君。
〔大河原一次君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/3
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004・大河原一次
○大河原一次君 ただいま議題となりました道路整備特別措置法の一部を改正する法律案外一件につきまして、建設委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。
まず、道路整備特別措置法の一部を改正する法律案について申し上げます。
道路整備特別措置法は、道路の整備を促進するため、有料の道路の新設、改築その他の管理に関し、特別の措置を定めたものでありまして、現在、有料道路の建設管理を総合的に実施している公団は、日本道路公団のほかに首都高速道路公団があり、また、近く阪神高速道路公団の設立が予定されております。今回の改正案のおもなる内容は、有料道路の効率的管理をはかるため、上述の三公団に、新たに道路の占用の許可等の道路管理者の権限を代行させること、不法に料金を免れた者から割増金を徴収することができることとするなど、所要の改正を行なおうとするものであります。
本委員会における質疑の内容につきましては、会議録に譲りたいと思います。採決の結果、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
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次に、建築物用地下水の採取の規制に関する法律案について申し上げます。
本法案は、地盤沈下の防止のため、建築物用地下水の採取について規制をしようとするものでありまして、その内容は、第一に、この法律の対象となる建築物地下水は、冷房設備、水洗便所などの用に供するもので、規制をする地域は、その採取によって地盤が沈下し、災害を生ずるおそれがある場合に、政令で指定することとし、その際、関係都道府県知事及び関係市町村長の意見を聞くことにいたしております。第二に、指定地域内において吐出口が六平方センチメートルをこえる揚水設備を用いる場合には、都道府県知事の許可を必要とし、かつ、建設省令で定める技術的基準に適合したものでなければならないとしております。第三に、規制地域指定の際、技術的基準に不適格な設備で現に地下水を採取している者は、二年を下らない期間内に限り採取が可能であり、それ以後はできないことにしております。その他必要な事項を規定しておるのであります。
委員会における質疑の詳細は、会議録で御承知を願いたいと存じます。
かくて質疑を終了、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して武内委員から、規制を厳正に行なうこと、改善に対する融資の道を開くことの二点を要望して原案に賛成するとの発言があり、次いで田上委員から民主社会党を代表して、同様な賛成があり、討論を終結、採決の結果、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/4
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005・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
まず、道路整備特別措置法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/5
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006・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/6
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007・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 次に、建築物用地下水の採取の規制に関する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/7
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008・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 総員起立と認めます。よって本案は全会一致をもって可決せられました。
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/8
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009・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 日程第三、日本国有鉄道法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)、
日程第四、道路運送車両法等の一部を改正する法律案(内閣提出)、
日程第五、モーターボート競走法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)、
以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/9
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010・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。運輸委員長村松久義君。
〔村松久義君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/10
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011・村松久義
○村松久義君 ただいま上程になりました日本国有鉄道法の一部を改正する法律案外二件について、運輸委員会における審議の経過及び結果を御報告申し上げます。
まず、日本国有鉄道法の一部を改正する法律案について申し上げます。
この改正案の要旨は、現在、国鉄は、第二次五カ年計画に基づき、輸送の隘路を打開し、経済成長のための全般的な基盤の形成に鋭意努めておりまするが、最近発展の著しい地域における鉄道輸送等、国民の要請にこたえるには、はなはだ困難な状態にあるのであります。そこで、この際、国鉄の資金及び施設の活用をはかることにより、その要請にこたえる方法として、国鉄が他の事業に投資できる能力をさらに追加しようとするものであります。
委員会におきましては、国鉄の公共性と独立採算制、国鉄の使命より見て、みずから行なうべき業務並びに投資をする場合その対象となるべき事業の範囲、また、その投資が民業圧迫になりはしないかとの懸念に基づく質疑、また、投資の範囲を政令にゆだねず法律によることの可否等について、熱心に質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと思います。
以上で質疑を終局し、討論に入りましたところ、大倉委員より、「日本国有鉄道は、その本来の業務を急速に実施し国民の期待にこたえるべきであるが、国鉄がその早期実施をはかるための方法として他の事業に投資するにあたっては、民業圧迫とならぬよう、国鉄本来の業務の範囲において真にやむを得ないものに限るよう特に配慮すべきである」との趣旨の附帯決議を、各党共同提案とすることに御賛同を得て、本法律案に賛成の旨の意見の開陳がありました。続いて採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定し、また、附帯決議案も全会一致をもって委員会の決議とすることに決定いたしました。
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次に、道路運送車両法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
本法律案は、道路運送車両法と自動車損害賠償保障法の一部を改正するもので、改正のおもな点は、道路運送車両法については、最近の著しい自動車の増加の趨勢に対処するため、指定自動車整備事業制度を設けて、民間の施設と能力を活用し、検査制度の合理化をはかるとともに、無検査自動車の発生を防止するため、自動車検査証の有効期間の終期を示す検査標章を表示させることとしたことであります。自動車損害賠償保障法の改正においては、自動車の責任保険とその検査・登録等との関連性を強化して、検査証の有効期間をカバーする保険期間のある保険証明書の提示がなければ検査を行なわないこととするほか、検査のない軽自動車には保険標章等の表示制度を設け、保険に加入している状態を確保することとしたことであります。
委員会におきましては、自動車の検査につき一部民間の能力を活用することにした根本的な理由、陸運事務所の人員及び施設の現状並びに予算、指定自動車整備事業者の監督方法等について、質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録により御承知を願います。
以上で質疑を終局し、討論に入りましたところ、大倉委員より日本社会党を代表して、本法案に賛成の旨の意見の開陳があり、政府に対し、「道路交通は最近特に重要であるから、自動車行政関係経費の増額を考慮し、予算不足のため民間に依存することのないよう反省すべきである旨、また、自動車整備事業の指定にあたっては、不必要な競争を起こし、過剰サービスによる質的低下を来たさないよう地域的配慮をするとともに、一般整備事業に打撃を与えぬよう考慮すること、及び指定自動車整備事業の監督については万遺憾ないようにしてほしい」との要望意見が述べられました。次いで、自由民主党を代表して金丸委員より賛成の旨の意見の開陳があり、直ちに採決に入りましたところ、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
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次に、モーターボート競走法の一部を改正する法律案について申し上げます。
本法律案は、公営競技調査会の答申の趣旨に沿い現行制度に所要の改正を加えようとするものでありまして、そのおもなる内容の第一は、モーターボート競走の弊害を排除し、その健全化をはかるため、施行者、検査員、競技場、入場料及び勝舟投票法の実施方法等について規制を強化したことであります。第二は、現行の造船関係事業等の振興のための交付金制度に準じ、モーターボート競技の収益をもって新たに体育事業等の振興にも寄与し得ることとするとともに、これら振興事務を行なわせる団体として新たに日本船舶振興会を設けることであります。
委員会におきましては、この種競技に対する基本問題及び本改正案提出までの経緯とその趣旨、その他、入場料、モーターボート競走関係従業員及び選手の待遇、日本船舶振興会等につきまして、熱心な質疑が行なわれたのでありますが、詳細は会議録に譲ることを御了承願います。
討論に入りましたところ、日本社会党を代表して大倉委員より、現行公営競技は、かわり財源その他の措置を講じて、すみやかにこれを廃止すべしとする立場から反対する旨の反対意見が、また民主社会党を代表して田上委員より、公営競技の弊害を除去してその健全化をはかろうとする思想に異論はないが、そもそも公営競技は社会的に好ましくない影響を与えているので、すみやかにこれを廃止すべきものとする立場から反対するとの反対意見が、それぞれ述べられました。また、自由民主党を代表して金丸委員より賛成意見が述べられました。
かくて討論を終局し、採決に入りましたところ、本法案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定したのでございます。
以上御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/11
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012・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
まず、日本国有鉄道法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/12
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013・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/13
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014・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 次に、道路運送車両法等の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/14
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015・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/15
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016・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 次に、モーターボート競走法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/16
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017・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/17
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018・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 日程第六、辺地に係る公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長小林武治君。
〔小林武治君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/18
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019・小林武治
○小林武治君 ただいま議題となりました辺地に係る公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律案について委員会における審査の経過並びに結果を御報告いたします。
本法案は、辺地とその他の地域との間における住民の生活文化水準の格差が著しい現状にかんがみ、辺地を包括する市町村について、当該辺地にかかる電灯用電気供給施設、道路及び渡船施設、飲用水供給施設等の公共的施設の総合的かつ計画的整備を促進するため、地方債資金を提供し、その将来の元利の負担を軽減するために必要な財政上の特別措置等を定め、もって格差の是正をはかるというものであります。
地方行政委員会におきましては、安井自治大臣から提案理由の説明を聞いた後、本法案と離島振興法等による他の僻地対策との関係はどうか、辺地の総合的、計画的対策を立てるために、まず辺地の実態を明らかにすべきではないか等、多くの問題点について、安井自治大臣、藤山経済企画庁長官並びに政府当局との間に質疑応答を重ね、慎重審査を行ないましたが、その詳細については会議録によってごらんを願います。
四月五日、質疑を終局し討論に入りましたところ、別に発言もなく、採決の結果、本法案は全会一致をもって衆議院送付案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/19
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020・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/20
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021・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/21
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022・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 日程第七、競馬法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長梶原茂嘉君。
〔梶原茂嘉君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/22
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023・梶原茂嘉
○梶原茂嘉君 ただいま議題になりました競馬法の一部を改正する法律案について、委員会におきまする審査の経過と結果を報告いたします。
本法律案の趣旨は、社会情勢の変遷及び競馬施行の現状にかんがみまして、可及的に、射幸心の過熱を避け、競馬に伴う弊害を除去し、その公正円滑な実施を期するため、公営競技調査会の答申の線に沿って、競馬施行の体制の整備、実施方法の改善等をはかりますとともに、地方競馬の収益を、畜産の振興、社会福祉の増進、教育、文化の発展等に充当することとしようとするものであります。
その内容は、第一に、地方競馬の施行者は、原則として都道府県とすることとし、現在指定を受けている市町村は、昭和四十年三月三十一日までは競馬を行なうことができること、第二は、競馬の実施方法について、重勝式を廃止し、現行の単勝式、複勝式、連勝単式のほか新たに連勝複式を設けたこと、第三に、都道府県は、その競馬の収益をもって、畜産振興、社会福祉の増進等の施策を行なうための財源に充当するよう努めることを明らかにしたこと、第四に、新たに地方競馬全国協会を設立し、地方競馬の施行者は、馬券の売得金の一部をこれに交付することとし、協会は、これによって、馬の改良増殖その他畜産振興の事業に対し補助を行ない、騎手の免許、馬主及び馬の登録等を全国的に統一して行なうとともに、地方競馬の公正かつ円滑な実施の推進をはかることとしたこと等であります。
委員会におきましては、競馬の目的及び今後の基本的方針、公営競技調査会の答申との関係、地方競馬の施行の状況及び施行の方針、今後市町村の競馬を施行し得る場合の問題、中央及び地方競馬の一元化、射幸心を抑制する観点より勝馬投票法に新方式を採用することの適否、場外馬券売場の要否、地方競馬全国協会設立の適否、特に協会の畜産振興事業に対する補助事業に関して、畜産行政の二元化の問題、馬の増殖の問題、協会の役員及び評議員の任命方針等、各般の問題について、種々質疑審議が行なわれたのであります。これが詳細は会議録によって御了承願いたいのであります。
かくて質疑を終わり、討論に入り、清澤委員から反対、櫻井及び千田両委員からそれぞれ賛成の意見が述べられました。採決の結果、この法律案は、多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
右報告いたします。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/23
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024・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/24
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025・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/25
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026・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 日程第八、商法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。法務委員長松野孝一君。
〔松野孝一君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/26
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027・松野孝一
○松野孝一君 ただいま議題となりました商法の一部を改正する法律案につきまして、法務委員会における審議の経過並びに結果につき御報告申し上げます。
本法律案の趣旨は、まず初めに、株式会社の計算規定を改め、企業会計の実際に即応するようにしようとするものであり、次に、株式会社等の事務の簡素化をはかろうとするものであります。
その内容のおもなるものを申しますと、
第一に、資産の評価については、現行の時価以下主義を改め、原則として原価主義を採用することにいたし、流動資産については、時価が原価より低いときには時価によることもできるが、固定資産については原価主義を貫くこととし、毎決算期に相当の償却をしなければならないものとしたこと。
第二に、繰り延べ資産について、現行法の範囲を広げ、開業のための費用や、試験研究、新経営組織の採用、資源の開発、市場の開拓等のための費用を新たに繰り延べ資産として認め、これを計上したとき配当の制限を受ける場合があることにしたこと。
第三に、特定の支出または損失に備えるための引当金の計上を新たに認めたこと。
第四に、株式会社の支店の所在地を定款の記載事項としないこと。
第五に、財産目録を株主総会に提出すべき計算書類から除くことにしたこと。
その他、株式会社の事務並びに登記手続の簡素化をはかるため、所要の改正をしたこと等であります。
委員会におきましては、三月六日より審議に入り、四月四日には、学者、実務家等三名を参考人として招き、意見を聴取し、慎重に審議をいたしました。
質疑のおもなるものを申しますと、商法と企業会計原則との関係いかん、改正計算規定の適用に関し株式会社に区別を設ける必要はないか、登記所における貸借対照表及び損益計算書公示制度確立の見通し、株式会社の監査制度につき将来考慮すべき事項、法令審議立案機構強化の必要性等でありますが、質疑の詳細につきましては会議録に譲りたいと存じます。
かくして四月十日質疑を終了し、討論に入りましたところ、別に発言もなく、採決の結果、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/27
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028・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/28
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029・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/29
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030・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 日程第九、総理府設置法等の一部を改正する法律案、
日程第十、科学技術庁設置法の一部を改正する法律案、
(いずれも内閣提出、衆議院送付)
以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/30
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031・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長河野謙三君。
〔河野謙三君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/31
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032・河野謙三
○河野謙三君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、内閣委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
まず、総理府設置法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
本法律案の改正の要旨は、
第一に、総理府設置法の一部を改正し、総理府の付属機関中、すでにその任務を終了した訴願制度調査会等五つの調査会、審議会を廃止し、新たに港湾労働等対策審議会、交通基本問題調査会、補助金等合理化審議会及び輸出会議を設置し、また、税制調査会を本年四月一日以降恒常的に設置することとするほか、総理府の定員を、定員外職員五百三十四人の定員化を含み五百四十九人増員しようとするものであります。
第二に、青少年問題協議会設置法の一部を改正し、青少年問題協議会を置く指定都市に対し、その運営費の一部を補助することができることとするものであります。
第三に、同和対策審議会設置法の一部を改正し、同審議会の存続期間を二カ年間延長しようとするものであります。
第四に、宮内庁法の一部を改正し、宮内庁の定員を、定員外職員九十五人の定員化を含み九十八人増員しようとするものであります。
第五に、内閣法の一部を改正し、定員外職員の定員化により、内閣官房の定員を一人増員しようとするものであります。
第六に、法制局設置法の一部を改正し、法制局の名称を内閣法制局に改め、一部を増設するとともに、定員外職員一人の定員化を含め、その定員を四人増員しようとするものであります。
本委員会におきましては、政府の調査会、審議会等に対する態度、今回新たに設置される各種審議会等の設置の理由、審議の範囲並びに委員の人選、青少年問題協議会の運営状況、少年院、少年鑑別所並びに宮内庁職員の定員配置並びに勤務条件、及び、付属機関である青少年問題協議会が関係行政機関相互の連絡調整のような行政事務を行なうことは、国家行政組織法に違反するものではないか等について質疑が行なわれ、小平総務長官及び政府委員からそれぞれ答弁がありましたが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。
質疑を終わり、討論に入りましたところ、石原委員より自由民主党を代表して、本法律案の附則中、施行期日の「昭和三十七年四月一日」を、「公布の日」に改めるとともに、改正後の定員に関する規定は四月一日から適用することに修正の上、原案に賛成する旨の発言がありました。次いで、採決の結果、石原委員提出の修正案並びに右修正部分を除く原案は、いずれも全会一致をもって可決され、本法律案は修正議決すべきものと決定いたしました。
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次に、科学技術庁設置法の一部を改正する法律案について申し上げます。
本法律案は、衆議院において、「この法律は、公布の日から施行し、また、定員増の改正規定は四月一日から適用する。」旨の修正が行なわれて、本院に送付されたものであります。
本法律案の改正の要旨は、第一に、科学技術庁に研究調整局を新設するとともに、計画局及び振興局の所掌事務について所要の改正を行なうことであります。第二に、放射性降下物による障害の防止に関し、関係行政機関が講ずる対策の総合調整を科学技術庁の権限に加えるとともに、これを原子力局に所掌せしむることであります。第三に、科学審議官の定数を二名減員するとともに、科学技術庁の定員を、定員外職員九十七人の定員化を含み、二百五十七人増員することであります。
本委員会におきましては、なぜ科学審議官、科学調査官の定数を減少するのか、放射性降下物による障害の防止対策は科学技術庁に一元化すべきではないか、放射性降下物の対策基準及び放射性降下物の積算量はどの程度になっているか、政府は核兵器を公然たる武器として認めるのであるか、国の科学技術研究投資は民間に比して著しく立ちおくれているではないか、航空技術研究所の六カ年計画及び金属材料技術研究所の五カ年計画の達成率が半分程度にすぎないのはなぜか、国立研究機関の団地化、集団化とはどういうことか等の質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。
質疑を終わり、別に討論もなく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/32
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033・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
まず、総理府設置法等の一部を改正する法律案全部を問題に供します。委員長の報告は修正議決報告でございます。委員長報告のとおり修正議決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/33
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034・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は委員会修正どおり議決せられました。
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/34
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035・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 次に、科学技術庁設置法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/35
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036・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/36
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037・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 日程第十一、国民生活研究所法案、
日程第十二、自転車競技法及び小型自動車競走法の一部を改正する法律案、
(いずれも内閣提出、衆議院送付)
日程第十三、海外経済協力基金法の一部を改正する法律案(内閣提出)、
以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/37
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038・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。商工委員長武藤常介君。
〔武藤常介君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/38
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039・武藤常介
○武藤常介君 ただいま議題となりました三法案につきまして、商工委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
まず、国民生活研究所法案について申し上げます。
本法案は、最近における経済のめざましい成長と、消費生活の急速なる高度化にかんがみ、現在の社団法人国民生活研究所を特殊法人に改組して、国民生活に関する調査研究等を行なわせようとするものでございます。その内容は、第一に、研究所の資本は、設立に際し政府の出資する一億円と、政府以外のものが出資する額の合計とし、第二に、役員のうち、会長、所長及び監事は、経済企画庁長官が任命することとし、第三に、研究所の業務は、国民生活の実情及び動向に関する基礎的かつ総合的な調査研究、国民生活に関する情報及び資料の収集及びそれらの成果の普及等とすること、その他となっております。
当委員会におきましては、最近の消費者行政の基本方向を初め、もろもろの問題について質疑が行なわれたのでございますが、その詳細は会議録によって御承知を願いたいと存じます。
質疑を終了して討論に入りましたところ、中田委員より、研究所に対しあとう限りの財源措置を講じ、優秀な職員を登用するとともに、その成果を国政に強く反映するように努められたいとの希望を付して賛成の発言があり、続いて採決いたしました結果、本法案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
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次に、自転車競技法及び小型自動車競走法の一部を改正する法律案について申し上げます。
この法律案は、公営競技調査会の答申の趣旨に沿って、競輪等を少なくとも現状以上に奨励しないことを基本的態度として、その弊害を除去し、健全化をはかる方針のもとに、現行制度に改正を加えようとするものであります。
その要旨を申し上げますと、
自転車競技法の改正については、第一に、競輪施行者の交代を可能ならしむるよう措置し、第二には、実施機関としての組織を整備するため、施行者からの委託を受けて競輪実施の事務を行なう自転車競技会を新設し、第三には、射幸性を希薄にするための措置を講じ、第四には、選手の共済事業に対する助成措置を講じ得るようにし、第五には、新たに体育事業等の振興費を制度化しようとするものであります。
小型自動車競走法の改正は、自転車競技法の改正とおおむね同じ趣旨でありますが、体育事業等振興費の制度化に伴い、その取り扱い機関として、日本小型自動車振興会を新設することとしております。
以上がこの法案の概要であります。
本委員会におきましては、きわめて慎重に審査を行ない、競輪等の収益と地方財政との関係、大衆娯楽となり得るかどうかの問題、不正レースの防止、選手及び従業員、特に臨時従業員の待遇改善の問題等について、質疑応答が重ねられたのでありますが、その詳細は会議録によって御承知を願いたいと存じます。
質疑を終了し、討論に入りましたところ、近藤委員より、「競輪等については、いかなる改正を加えても、その弊害を全部除くことは不可能であり、かつ、競輪等はすでに所期の目的を達しているので、今日では廃止すべきものであるという見地から、遺憾ながら反対する」との反対意見の開陳があり、劔木委員より、「今回のごとき改正を加えて競輪等を存続させる措置は、現段階においてはやむを得ないものと認め賛成する。運用にあたっては、選手及び従業員の処遇改善等に留意するとともに、競輪等の収益は公正に支出し、オリンピック開催にも協力されるよう」要望して賛成意見が述べられました。
討論を終わり、採決を行ないましたところ、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
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最後に、海外経済協力基金法の一部を改正する法律案について申し上げます。
本法案は、東南アジア等の地域に対する経済協力の必要性が増大していることにかんがみ、海外経済協力基金の業務活動の一そうの積極化を期するため、同基金の理事を二名増加するとともに、貸付または出資をする場合の要件を緩和しようとするものであります。
当委員会におきましては、基金と輸出入銀行との業務範囲の調整の問題、要件を緩和した場合の債権の保全等の諸問題について、多くの質疑が行なわれたのでございますが、その詳細は会議録によって御承知を願いたいと存じます。
かくて質疑を終了し、討論の後、採決いたしましたところ、本法案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上三案の報告を終わります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/39
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040・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
まず、国民生活研究所法案及び海外経済協力基金法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。両案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/40
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041・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって両案は可決せられました。
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/41
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042・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 次に、自転車競技法及び小型自動車競走法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/42
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043・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/43
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044・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 日程第十四、児童扶養手当法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長高野一夫君。
〔高野一夫君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/44
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045・高野一夫
○高野一夫君 ただいま議題となりました児童扶養手当法の一部を改正する法律案について、社会労働委員会における審議の経過並びに結果を報告いたします。
児童扶養手当法は、前国会において制定せられ、本年一月から施行せられたのでありますが、本改正案は、さらにその制度を改善せんとするものであります。
すなわち、本改正案の要旨は、第一に、手当の月額を増加することとし、扶養児童二人の場合は、現行千二百円を千四百円に引き上げ、三人以上の場合には、三人以上の一人についての加算額現行二百円を四百円に引き上げて、本年五月分からそれぞれ増額すること、第二に、受給資格者が前年において一定額以上の所得があった場合に手当の支給を停止するのでありますが、その制限額現行十三万円以上を十五万円以上に引き上げて、支給制限を緩和し、昭和三十六年分の所得から適用することであります。
委員会においては、厚生大臣及び政府委員に対して質疑を行ないましたが、そのおもなるものといたしましては、児童扶養手当制度は国民年金制度の中で一貫した体系で実施すべきではないか、児童扶養手当の額は生計費の実態と見合う程度に増加すべきではないか、物価騰貴の今日、この程度の手当額の改正では実質的に増額したことにはならないのではないか、受給資格者の所得による支給制限額を十三万円から十五万円に引き上げた根拠はどこにあるのかなどのほか、低所得の母子世帯に対する児童扶養手当と生活保護費との比較、諸外国における児童手当制度等について、熱心なる質疑が行なわれましたが、詳細は会議録によって御承知を願いたいと存じます。
かくて質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して阿具根委員から反対、民主社会党を代表して相馬委員から賛成、自由民主党を代表して鹿島委員から賛成の趣旨の討論がそれぞれ行なわれ、次いで採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上報告いたします。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/45
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046・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/46
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047・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/47
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048・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 日程第十五、日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)、
日程第十六、外国為替銀行法の一部を改正する法律案(内閣提出)、
以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/48
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049・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長棚橋小虎君。
〔棚橋小虎君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/49
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050・棚橋小虎
○棚橋小虎君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。
まず、日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案申し上げます。
日本輸出入銀行の融資業務は、プラント輸出の増加、海外諸国との経済協力の推進等により、今後ますます増大するものと予想されます。また、三十七年度の経済目標である国際収支均衡回復のためにの積極的な輸出振興策が必要であり、同行の資金源の拡充をはかることが緊要と考えられます。したがいまして、本案は、同行の業務の円滑な運営に資するため、その資本金を増額するとともに、借入金の限度額を引き上げようとするものであります。
その内容を申し上げますと、第一に、同行の資本金は現在七百八十三億円でございますが、産業投資特別会計より二百億円出資して九百八十三億円としようとするものであります。第二に、同行の借り入れ限度額は自己資本の二倍となっておりますが、資金需要の急増に対処するため、これを三倍に引き上げようとするものであります。
委員会の審議におきましては、日本輸出入銀行の概況、開始付け金の回収状況、信用状なしの輸出に対する貸し出し、海外経済協力基金との関係、借入限度額引き上げに伴う資金コストと貸し出し金利の問題等について質疑がありましたが、詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
かくて質疑を終了し、討論に入りましたところ、佐野委員より、本案に賛成であるが、施行期日を「公布の日」に改めるとの修正案が提出され、次いで採択の結果、佐野委員提出の修正案は多数をもって可決され、修正部分を除く原案については多数をもって可決され、本案は修正すべきものと議決いたしました。
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次に、外国為替銀行法の一部を改正する法律案について申し上げます。
近年、わが国貿易の進展に伴い、貿易関係の円資金需要は急速に拡大して参りましたが、外国為替銀行が円滑にその機能を葉対していくためには、適正な分野を保ちつつ、これらの資金の需要に応じ、安定した業務の運営を行なう必要があります。しかるに、外国為替銀行の円資金調達面を見ますと、国内店舗設置の制限、国内一般貸付の制限等により、預金の伸びはきわめて低く、今後の預金吸収にも限度があります。また、日本銀行借入金、コール・マネー等の外部資金につきましても、担保の問題、コストの問題等により、安定した資金源として期待し得ない実情にあります。
本案は、以上の外国為替銀行の資金調達の実情等にかえりみ、同行の業務の円滑な遂行に資するため、外国為替銀行が自己資本の五倍を限度として、債券を発行することができるようにするとともに、長期信用銀行の例に準じて、債券発行の方法、その他債券発行に関する所要の規定を設けようとするものであります。
委員会におきましては、参考人より意見を聴取する等審議し、東銀債の発行が市中金融一般に与える影響、東京銀行における円資金調達の状況、円資金調達手段としての債券発行の適否、債券発火お伺いの限度額等について質疑がありましたが、詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
かくて質疑を終了し、討論、採決の結果、多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/50
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051・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
まず、日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。委員長の報告は修正議決報告でございます。委員長報告のとおり修正議決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/51
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052・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は委員会修正どおり議決せられました。
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/52
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053・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 次に、外国為替銀行法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/53
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054・松野鶴平
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
次会の議事日程は、決定次第、公報をもって御通知いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午前十一時三十一分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104015254X01719620413/54
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