1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十七年十二月二十二日(土曜日)
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議事日程 第五号
昭和三十七年十二月二十二日
午前十時開議
第一 検察官適格審査会委員及び
同予備委員の選挙
第二 農林省設置法の一部を改正
する法律案(第四十回国会、内
閣提出)(参議院送付)
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〔請願日程は本号末尾に掲載〕
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○本日の会議に付した案件
会期延長の件
日程第一 検察官適格審査会委員及び同予備委
員の選挙
日程第二 農林省設置法の一部を改正する法律
案(第四十回国会、内閣提出)(参議院送
付)
請願日程 恩給、年金等受給者の処遇改善に関
する請願外三百六十請願
午後二時四十二分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/0
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001・原健三郎
○副議長(原健三郎君) これより会議を開きます。
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会期延長の件発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/1
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002・原健三郎
○副議長(原健三郎君) 会期延長の件につきお諮りいたします。
本国会の会期を明二十三日一日間延長いたしたいと存じ、これを発議いたします。
本件につき、討論の通告があります。これを許します。佐々木良作君。
〔佐々木良作君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/2
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003・佐々木良作
○佐々木良作君 私は、最も大事な会期延長という議題が、このような形で開かれることに対して、最大の遺憾の意を表するものでありますが、わが民主社会党を代表いたしまして、議題となっておりますこの問題についての反対の討論を行ないます。
わが党は、第四十二臨時国会におきまして、焦眉の急となっております石炭問題につき、当面の対策を樹立するとともに、現下の経済事情にかんがみまして、不況対策を含む予算の補正を要求し、国民の負託にこたえるために、そういう実のある国会たらしめるための最大の努力を傾注してきたつもりであります。(拍手)特に、本国会は、最小限度の問題に切り詰めてみましても、石炭労務者の問題、並びに公務員の問題、さらに災害被害者の当面の問題を解決することは、この国会に課せられた最大の任務であったわけであります。しかるに、御承知のごとく、去る八日召集されまして以来、十日、一日間の実質審議がほんとうは行なわれたのみでありまして、早くも十二日以降、国会は完全な空白状態となりました。しこうして、石炭問題をめぐる不明朗、不明確きわまる非公式会談のみが横行いたしまして、国民の目の前で審議を通じて明らかにすべき国会の機能にかわって、裏交渉とやみ取引のみが台頭して参った現状であります。およそ民主主義政治とは義理にも言いがたいありさまであったことは、皆さん御承知の通りであります。しかも、その裏交渉的話し合いもまた何らの実質的成果を上げることなく、予定された会期末を迎えるに至りますや、ついに新憲法下例を見ざる与党の完全一方的会期延長の暴挙が行なわれました。党派を越えて民主政治の入れものであるところの議会を守らんとする者の痛恨この上ないところであります。この原因は、皆さん方もいろいろと考えておられるでありましょう。しかしながら、その最大のものは、政府の石炭対策の混迷と、与党の国会対策の不手ぎわに帰せられることは当然であります。完全に政府・与党の責任に帰せしめられる暴挙をあえてしながら、またまた、安易な会期再延長の手段によってこの場を糊塗せんとするがごとき政府・与党の態度は、民主政治を口にする者の断じて認容せざるところであります。(拍手)会期延長によってこの場を切り抜けようとする与党・政府の態度は、みずからの政策の混迷と国会対策の不手ぎわを全議員の共同責任に転嫁しようとするものであります。
会期延長問題につきましては、国会正常化論議の過程におきましてもしばしば論及され、慎重な取り扱いが絶対に必要だとの観点に立ちまして、常会におきましては再度の延長を認めざる法改正となったことは御承知の通りであります。臨時会におきましては二回をこえてはならぬと規定をいたしまして、再延長は認容する建前のごとくでありますが、法精神は明らかに乱用を禁じたものであります。
議会政治擁護の立場に立って、この事態に処すべき唯一の手段は、私は池田内閣の総辞職以外にはないと存じます。政策の混迷がその最大の原因であったからであります。もし百歩譲って、社会党の非議会主義的方法がこの事態の原因であると強弁されるならば、そのときの救済手段はたった一つ、国会の解散だけであります。責任の帰趨に従って折り目切れ目を正すことこそ、まさに議会制民主主義の真髄でなければなりません。
今や、国民の期待は完全に議会政治から離れんといたしております。無能、無責任、まるで愚劣きわまる議会の現状に対して国民はあきれはてておることは皆さんもよく御存じでしょう。同時に、険しい国民の眼はわれわれを見詰めておることを断じて忘れてはなりません。議会政治の権威保持のため、政府・与党がみずからなすべきことを行なうべきでありまして、今議題となっておる会期再延長のごとき無責任にして安易きわまる手段は、捨てられることを切望してやまないものであります。
私の反対討論に対して、これに反駁する賛成討論も行なわれないようでありますから、私は、心ある与党議員諸君もこぞって会期再延長に反対の意思を表明されるでありましょうことを期待いたしまして、討論を終わります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/3
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004・原健三郎
○副議長(原健三郎君) これにて討論は終局いたしました。採決いたします。
本国会の会期を一日間延長するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/4
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005・原健三郎
○副議長(原健三郎君) 起立多数。よって、会期は一日間延長するに決しました。(拍手)
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日程第一 検察官適格審査会委員及び同予備委員の選挙発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/5
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006・原健三郎
○副議長(原健三郎君) 日程第一、検察官適格審査会委員及び同予備委員の選挙を行ないます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/6
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007・草野一郎平
○草野一郎平君 検察官適格審査会委員及び同予備委員の選挙は、その手続を省略して、議長において指名されんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/7
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008・原健三郎
○副議長(原健三郎君) 草野一郎平君の動議に御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/8
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009・原健三郎
○副議長(原健三郎君) 御異議なしと認めます。
議長は、検察官適格審査会委員に
松本 俊一君 井伊 誠一君
を、また、岡田修一君を松本俊一君の予備委員に、河野正君を井伊誠一君の予備委員にそれぞれ指名いたします。
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日程第二 農林省設置法の一部を改正する法律案(第四十回国会、内閣提出)(参議院送付)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/9
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010・原健三郎
○副議長(原健三郎君) 日程第二、農林省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/10
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011・原健三郎
○副議長(原健三郎君) 委員長の報告を求めます。内閣委員長永山忠則君。
〔報告書は本号末尾に掲載〕
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〔永山忠則君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/11
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012・永山忠則
○永山忠則君 ただいま議題となりました農林省設置法の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
詳細は会議録によって御承知を願うこととし、また、その要点は、前国会で申し上げておりますので、これをこの際省きます。
本案は、第四十回国会に提出され、前国会においては本院を通過しましたが、参議院において継続審査となり、十二月二十一日、参議院より本院に送付され、当委員会に付託されたのであります。
参議院において修正されましたおもなる点を申し上げますと、政府原案の地方農林局を地方農政局と改称するとともに、その権限を縮小して、農林本省の所掌する農畜産業に関する事務のみを分掌させることにいたしたのでございます。
当委員会においては、二十一日、参議院における修正点について説明を聴取した後、質疑に入りましたところ、別に質疑もなく、また、討論の通告もありませんので、直ちに採決の結果、本案は全会一致をもって参議院送付案の通り可決いたしました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/12
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013・原健三郎
○副議長(原健三郎君) 採決いたします。
本案は委員長報告の通り決するに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/13
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014・原健三郎
○副議長(原健三郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告の通り可決いたしました。
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請願日程 恩給、年金等受給者の処遇改善に関する請願外三百六十請願発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/14
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015・原健三郎
○副議長(原健三郎君) 請願日程、恩給、年金等受給者の処遇改善に関する請願外三百六十請願を一括して議題といたします。
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〔報告書は会議録追録に掲載〕
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/15
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016・原健三郎
○副議長(原健三郎君) 各請願は委員長の報告を省略して採択するに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/16
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017・原健三郎
○副議長(原健三郎君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/17
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018・原健三郎
○副議長(原健三郎君) 本日は、これにて散会いたします。
午後二時五十二分散会
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出席国務大臣
農 林 大 臣 重政 誠之君発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104205254X00919621222/18
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