1. 会議録本文
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000・会議録情報
第043回国会 地方行政委員会 第3号
昭和三十八年二月七日(木曜日)
午前十時四十四分開議
出席委員
委員長 永田 亮一君
理事 小澤 太郎君 理事 大上 司君
理事 纐纈 彌三君 理事 高田 富與君
理事 太田 一夫君 理事 阪上安太郎君
理事 二宮 武夫君
伊藤 幟君 大沢 雄一君
大竹 作摩君 久保田円次君
田川 誠一君 前田 義雄君
山崎 巌君 中嶋 英夫君
松井 誠君 門司 亮君
出席政府委員
警察庁長官 柏村 信雄君
警 視 監
(警察庁長官官
房長) 後藤田正晴君
警 視 監
(警察庁保安局
長) 野田 章君
警 視 監
(警察庁交通局
長) 冨永 誠美君
委員外の出席者
警 視 長
(警察庁長官官
房総務課長) 宍戸 基男君
専 門 員 曾根 隆君
―――――――――――――
二月六日
委員伊藤幟君辞任につき、その補欠として西
村直己君が議長の指名で委員に選任された。
同月七日
委員西村直己君辞任につき、その補欠として伊
藤幟君が議長の指名で委員に選任された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
警察法の一部を改正する法律案(内閣提出第三
五号)
――――◇―――――発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/0
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001・永田亮一
○永田委員長 これより会議を開きます。
警察法の一部を改正する法律案を議題とし、前会に引き続き質疑を行ないます。質疑の通告がありますので、順次これを許します。松井誠君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/1
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002・松井誠
○松井(誠)委員 警察法の一部を改正する法律案についてお尋ねをいたしたいと思いますが、改正の第二点である麻薬の関係が重点になると思いますけれども、その前に第一点と第三点について最初に簡単にお伺いをしたいと思うのです。
第一点でございますけれども、全国的な幹線道路という言葉がございますけれども、提案理由の説明によりますと国道を一つの例としてあげてありますけれども、国道だけではなくてそれ以外にも全国的な幹線道路というものの中に入るものがあるのでしょうか、その点を最初に伺っておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/2
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003・後藤田正晴
○後藤田政府委員 お尋ねの点は、現在のところは一級国道の大部分と二級国道については二路線を政令で指定をいたしております。しかし御承知のようにほかの道路についてもあり得るわけでございますが、特に昨年度から私どもが考えておりますのは、名神高速道路供用開始が七月に迫っておりますので、この道路は追加をいたしたい、こういうふうに思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/3
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004・松井誠
○松井(誠)委員 どちらにしましても、全国的な府県道というものはあり得ませんけれども、しかし全国的な立場から見て重要な意味を持っておる府県道というものはあるかもしれないと思うのであります。そういうものが入るという予定はございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/4
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005・後藤田正晴
○後藤田政府委員 もともとこの規定が、交通警察については本来都道府県が全責任を持ってやるわけでございますから、それに対して中央がいろいろなことををやるというのはできるだけ最小限にとどめたい、こういうことで、道路等もただいま申しましたように狭い範囲にいたしておりますが、交通の実態は府県道といえども幹線道路と同じであって調整することがいいのだということになれば、その際に検討したいと思いますけれども、今のところは従来のものに自動車高速国道を加える程度のことしか考えておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/5
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006・松井誠
○松井(誠)委員 私が先ほどお尋ねをしましたのは、一県当たりの交通の規制と、警察庁がされる、あるいは管区警察局がされる交通の規制というものとの間に、何か混乱でも起こすというような事態がありはしないかということを思ってお聞きをしたのですが、この提案理由の説明の中に、どうも私よく意味がわからないんですけれども、「管区警察局の管轄内の府県間における交通規制については、管区警察局の単位でその斉一をはかり得る場合が」あるという御説明なんですけれども、よく意味がわかりませんので、これを一つ詳しく御説明を願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/6
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007・後藤田正晴
○後藤田政府委員 提案理由に書いてあります趣旨は、やはり全国的な幹線道路について、現行法では中央が直接規制をやるということになっておるわけでありますが、中央が直接やる際に、第一線の都道府県により身近な管区が何と申しましても実態がよくわかっておりますので、各県の規制の実情等を中央に反映して、よりきめのこまかい、自動車運転者等にとって便利な規制ができるようにというのが一点と、いま一つは、やはり御質問の点でございますが、全国的な幹線道路であって、しかも管区の、管轄区域内のつながっておる数県の実情を見た場合に、これはやはり一々東京にいわなくても、管区自身が気がつけば、そのときには管区自身の手で県に規制について指示をして、不工合なところは直す、あるいはやるべき規制をやってない、隣の県はやっているけれども、ある県はやってないといったようなときには、やってない県にやらせる、こういうことにする方が、実際問題として交通規制がより適切に行なわれるのではないか、こういう意味で提案理由に、管区内の府県間のアンバランスの是正というものについても、管区みずからがやり得る場合が相当あるのではないか、こういうことを書いたわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/7
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008・松井誠
○松井(誠)委員 そういう趣旨だろうと思いましたけれども、「府県間における交通規制」と書いてあるものですから。府県間におけるいわば交通規制の調整という、そういう意味ですね。そうしますと、全国的な幹線道路で、大体管区警察局管内ではむしろ斉一をはかるというのが原則なんですか。その斉一をはかり得る場合があるという書き方ですと、警察局の管内の斉一というものはむしろ原則ではない、しかしそういうものをはかり得る場合もあるというようにとれるわけですけれども、この点はどうなんでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/8
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009・後藤田正晴
○後藤田政府委員 道路の条件等が同じであり、また交通量等も実態が変わらぬというのであれば、公安委員会の所管が違うということで規制の方法が違うということは適当でございません。これはやはり斉一をはかるべきものだと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/9
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010・松井誠
○松井(誠)委員 交通事情その他で元来斉一をはかるべきときに、それにアンバランスがあるときには、管区の中で斉一をはかっていくという御趣旨でありますけれども、それは確かにそうする必要があると思うのです。また逆に、全国的な幹線道路で管区ごとに取り扱いが非常に違う、管区の境界を越えると交通規制の方法がまた非常に違うということでは、かえって混乱を起こす場合もあり得る、今のように管区に分掌させるという一つの趣旨、そういう地方の実情になるべく合った交通の規制をさせるという、その趣旨はわからないことはありませんけれども、そればかりを非常に強調して、いわば全国的な幹線道路でありながら、交通の規制の方法が管区によって非常に違うということからくる混乱というようなものは警察庁で調整をされる、そういう趣旨ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/10
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011・後藤田正晴
○後藤田政府委員 御指摘の通りの考えでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/11
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012・松井誠
○松井(誠)委員 おとといの亀岡委員の御質問に対して、今のところこれは管区の交通の規制だけの問題であるけれども、将来広域行政の態様がどうなるかによって、交通取り締まりの仕事そのものも、これは私の聞き違いかもしれませんが、あるいは管区あたりがやる場合もあり得るというような御答弁であったかと思いましたけれども、その点はそのように理解してよろしゅうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/12
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013・柏村信雄
○柏村政府委員 一昨日、亀岡委員の御質問に対してお答えした私の趣旨は、あくまでも府県単位の取り締まりでやっていきたい、しかし広域行政という問題で行政単位等がまた変わってくるというような事情が起こってきた場合においては、やはりそういうものと警察行政とは密接な関係があるので、考え直さなければならない場合もあり得るかもしれないが、しかし今の状況からはあくまでも府県単位でやって、その調整を管区なり警察庁なりにおいて行なうという考え方を貫いていきたい、従って、今度できる名神高速道路等についても、その考え方でいくようにしたいということを申し上げたのでございます。しかしそれはあくまでも固定的な考えでなくて、ほかの事情が非常に変わってくれば、特に交通などについては広域行政の最たるものであるということもいえるわけでございますので、事情が変更すれば、それに合うような行政をしていかなければならぬということはもちろん留保されるものでございますけれども、今直ちにそういうことを予想してものを考えていくということはしたくないという、むしろ消極的な考え方が強いわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/13
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014・松井誠
○松井(誠)委員 私も実はそれに同感でありまして、道とか川の流れなどというものは、広域行政に非常に適しておるかもしれない。しかしそれと、自治体警察の仕事をいわば国家警察が取り上げるということとは、別の問題だと思います。ですから、今のような原則でぜひ一つこれからも対処していただきたいと思います。
それから麻薬の問題は一つゆっくりお尋ねをしたいと思いますので、あとに回しまして、第三番の改正点について、少しこまかいことをお尋ねいたしたいと思うのです。
この警察法六十六条の二項の仕事の内容ですが、交通の円滑と危険の防止をはかるために必要があるときには職権を行なうことができるという書き方になっておりますけれども、これはたとえば現行犯の取り締まりのような場合には別に規定があって、これの必要もないわけですから、交通の円滑と危険の防止をはかるために区域内でやらなければならないというような具体的な仕事は、どういうことがあるのでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/14
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015・富永誠美
○富永政府委員 たとえて言いますと、ふだんパトロールしまして交通の取り締まりなりをやるというふうなことが、これに入って参るわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/15
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016・松井誠
○松井(誠)委員 たとえばパトロール。そうしますと、現行法の六十六条の二項の「政令で定める道路の政令で定める区域」という、この政令というのはどういうふうになっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/16
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017・後藤田正晴
○後藤田政府委員 この六十六条二項で「政令で定める区域」と申しますと、現行の政令では境界線から四キロというふうに規定をせられております。それから、「政令で定める区域」と申しますのは、ただいま申しましたように四キロでございますが、その道路をやはり政令で指定をいたしております。それは、現行規定では、一級国道及び二級国道、こういうことにきまっております。従って、この道路については一応全部適用ということになっておりますけれども、やはりこの規定で、六十六条二項は六十六条の一項の例によりという文言がございます。つまり、隣接都道府県の警察が相互に協議をする、こういうことになっておりますので、現在協議がせられております県は、たしか十九県の間で協議が行なわれております。従って、路線も全部というわけではございません。指定せられた区域について、必要があるということで相互に府県が協議をいたしておるのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/17
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018・松井誠
○松井(誠)委員 そうしますと、この政令で定める道路というのは、国道だけなんですね。府県道などはこの法律で、たとえば今お聞きをしましたように、交通の円滑と危険の防止をはかるために、府県道の間のそういう協議というものは必要はないのでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/18
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019・後藤田正晴
○後藤田政府委員 政令で指定をすれば、指定ができるわけでございますけれども、もともとこういった管轄区域外の職権行使というのは、やはり現行の警察法の建前からいけばこれは例外である、こういう考えを私どもは貫いております。そこで道路の交通の実態上、やはりある程度管轄外の職権行使を認める必要があるのだという道路でなければならぬということから、現在は一級国道及び二級国道を指定しております。ただこれについても、先ほどの御質問の際に申し上げましたが、名神高速道路、これはやはり指定を追加いたしたい、こういうふうに考えております。御質問の府県道につきましては、これは実態が同じであれば考えていいと思いますけれども、しかしちょっと府県道につきましては、二県以上にまたがる府県道ということが、純粋に形式的な文理解釈からすれば、なかなか問題があろう。しかし現実には、こういう規定の適用の際は、交通の実態から私どもは判断して、政令で指定しても実態があれば差しつかえないのじゃないかというふうに考えてはおりますが、今のところ、私どもとしては、府県道については、そういうものの指定をいたしておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/19
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020・松井誠
○松井(誠)委員 私が今お伺いをしましたのは、この規定の正面からいけば、都道府県をまたがる都道府県道というものはあり得ない。しかし、なぜ都道府県をまたがる場合だけを規定したのかという疑問があった。今のお答えのように、管轄区域外に出るのは例外なんだから、それをなるべくしぼりたいという意味で国道にしぼったという理由は、わからないではありませんが、しかし今おっしゃったように、交通の実態に応じて職務をとろうというのが基本だとすれば、これは府県道であろうと国道であろうと、管轄区域外まで出なければならぬ必要性というものは区別のない場合が多いだろうと思います。先ほど具体的な例でパトロールの話を聞きましたけれども、自分の府県の範囲内までパトロールして行った、それから先向こうのパトロールがちゃんと引き継ぐようになっておれば別ですけれども、必ずしもそういう保証はない。国道の場合にだけわざわざそういう区域外までというものを認めるのに、なぜ一体府県道の場合には認めないのかという趣旨がよくわからない。ですから、この規定の正面では、もちろん府県道の指定というものはできない。しかし、府県をまたがるという、こういう例外の場合でなければ管轄外に出ていけないという考え方の基本がむしろ私はわからない。その点あらためてもう一ペんお答えを願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/20
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021・後藤田正晴
○後藤田政府委員 先ほど申しましたように、私どもは、文理解釈からは多少の問題はありましょうけれども、こういう規定の解釈として、政令で指定すればできないとは現行法でも解釈をいたしておりません。しかしながらこの規定の趣旨は、あくまでも現在の警察というものは自治体警察である、つまり自分の管轄内については全責任を持つのだ、よその管轄へ行くのは特殊の例外の場合である、こういう基本の考え方が一方にあるわけでございます。そういたしますと、管轄外に出る場合、つまり六十六条二項を働かさなければならぬというのは、現在の交通警察の運営から見ますと、やはり道路の上の交通が高速性を持っておるものである、こういうものをわれわれとしては頭に考えて管轄外に出る必要があるであろう、こう考えておるわけであります。そういたしますと、現在の道路の実態から見て、まず一級国道及び二級国道、将来は自動車高速国道、こういうものを考えておけば十分であろう、こういうふうに考えて現行規定のように規定をいたしておるのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/21
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022・太田一夫
○太田委員 ちょっと関連して……。後藤田さん、今の話、六十六条の二というのは、たとえば今あります条文の「二以上の都道府県警察の管轄区域にわたる」、そこの次に「道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)第二条第八項に規定する自動車道及び」、これだけの字句を入れればあとは直さなくてもよかったものであったのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/22
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023・後藤田正晴
○後藤田政府委員 今回の改正は、現行法では道路法の道路しかただいま申したようなことはできない。そこで、最近の実態が、道路運送法にいう道路で二県以上にまたがって、しかもその道路の上を高速交通が行なわれておるという道路が全国で七つできた。そのうち供用開始が四つで、間もなくあと三つが開始せられる。そこで、そういう場合には、どうしても現在の法律でできる道路法上の道路と同じような管轄外の職権行使の必要がある、こういうことで改正をお願いしておるので、現状としては私どもはお願いをいたしておる改正ができれば十分であろう、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/23
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024・太田一夫
○太田委員 そうするとそのあと、たとえば政令で定める道路、道路法第三条に規定する道路をいうというのを、二条一項に規定する道路というふうに表現を変えたのは何か魂胆があるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/24
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025・後藤田正晴
○後藤田政府委員 私どもが規定を書くと、すぐ魂胆とおっしゃられて恐縮なんですが、これは魂胆はいささかもございません。単に規定の整備にとどまります。つまり現行法の三条というのは道路法の道路の種類の規定でございます。そうしますと、実体は変わらないのですが、道路とは何ぞやという定義を引っぱるときに、種類を引っぱるというのは規定の仕方としてはやや穏当を欠く、やはり第二条に書いてあるように、道路の定義規定を引っぱることになる、実体は何ら変わらない、つまり規定の整備にとどまるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/25
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026・太田一夫
○太田委員 そういうことになるならば、自動車専用道路における規制をやり得る道をこれで開いたのだ、これだけだと見ればいいのですが、もう一つ先ほどからあなたのおっしゃった言葉の裏に、現在は他府県にまたがる道路の取り締まりは、パトロールは、あるいは越境し得る範囲は、境界線から四キロと政令でなっておるが、それから先はおっしゃらない。今回はそれを政令では十キロとか二十キロとか三十キロとか延長したいというつもりもあるのだというような言葉のあやが感じられたのですが、あるのですかないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/26
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027・後藤田正晴
○後藤田政府委員 職権行使の範囲でございますが、その点につきましては、名神高速道路につきましては私どもといたしましては四キロの範囲は拡大をいたしたい、こう考えております。それを何キロ程度にすればいいのかということでございますが、道路の高速性及び特殊な道路であるというようなことから考えまして、まず一番短く考えれば、県境からインターチェンジまでの距離が一体どれくらい、一番長いものでどのくらいあるかということを一応のメルクマールにしなければなるまい、もう一つのメルクマールは、一県の区域内のある地点で事故が起きた、時を同じくして他の地域に起きたというようなことを考えました場合に、あの高速道路の上で常時勤務をしておるパトロールカーの余裕がないということが一応考えられる場合があります。そうしますと、当該県の他の地域からインターチェンジを通ってかけつけて、できるだけ早く処理をしてやらなければ、高速道路でございますので、車が渋滞してしまうということがあります。そういたしますと、高速道路外の地域からパトロールカーをかけつけさせるのに、大体どれくらい通常時間が予想されるであろうか、そうなればその時間の間に、むしろあの高速道路の上を走つておる他の県のパトロールカーを無線で呼び寄せた方が早いのじゃないか、こういうこともあり得るわけです。そうすると、その時間はどれぐらいであろうかという、そこらの観点、そうすれば距離がどの程度管轄外に出ればスムーズに事故処理ができるであろうか、この二つで大体距離を考えたいと思いますが、現実に名神の場合をとってみますと、インターチェンジの第一のメルクマールで言えば大体三十キロ、時間の方で考えれば三十分で大体五十キロ、こういうことでございますが、私どもとしてはあくまでも仕事がうまくいくことが根本ではございますけれども、建前は県警察がそれぞれの立場でやるのだ、こういうことでございますので、でき得る限りその距離は範囲を制限する方向で考えて参りたい、こういうふうに思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/27
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028・太田一夫
○太田委員 名神高速自動車道路ができる、あるいは東京――名古屋間の中央道ができる、やがてまた東海道高速自動車道路ができるという場合を考えて、これがあれば役に立つという改正だろうと思うのです。そうでしょう。静岡県と神奈川県の境にどこまでパトロールできるかということは、今おっしゃる通り県境からインターチェンジまでであるかもしれない、もう少し何か変わるかもしれぬ、それはわからない、政令でよく練ってみよう、こういうお話、それはわかります。しかし私の言っておるのは、それもそれであるけれども、一級国道あるいは二級国道においても四キロの制限が拡大されるのではないか、それはないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/28
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029・後藤田正晴
○後藤田政府委員 交通の実態によろうかと思いますが、現在の段階では四キロを変える考えは持っておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/29
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030・太田一夫
○太田委員 それならば、それでよくわかるのですが、二条一項というふうに表現を変更なさった理由は、今おっしゃった通りに、技術上、その方が表現上法律用語として正しいであろう、これは理屈の議論であって、実体は変わらない、それでわかります。けれども、第三条には府県道、町村道も入っておるのでしょう。それから先ほど来その府県道というのは他府県にまたがるということは考えられないという推理がありましたけれども、あるA県において県境までは府県道である、その道はそこですっぱりなくなってしまっておる、それから先は断崖絶壁であるという場合はございませんね。その県境から先は同じようにB県の県道である、主要地方道である場合においては、二級国道と同じようにその県境を越えていかなければならぬ場合が出てくるでしょうが、ほとんどその県道の場合はやらない、やり得ない、どちらですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/30
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031・後藤田正晴
○後藤田政府委員 先ほどああいうふうに申しましたが、文理解釈とでもいいますか文字解釈とでもいいますか、そういう面からは多少問題はあるだろう、しかしながら、こういう規定の解釈の際はあくまでも実態に即して解釈して差しつかえない、だから府県道といえども実態が一級国道なり二級国道と同じであれば、私はこれは政令で指定しても差しつかえなかろう、こういうふうに申し上げておりますが、それでは現在あるのかということになりますと、私どもとしては、今の段階では府県道を政令で指定しなければならぬというほどの実態を承知いたしておりません。従って今の段階ではなかろう、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/31
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032・太田一夫
○太田委員 念のために承りますが、スピード違反の自動車が一級国道から県道に逃げ込んではるかかなたに走り去った場合、その場合の処置はいかがなさるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/32
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033・後藤田正晴
○後藤田政府委員 そういう道路があるのかどうかよく知りませんけれども、そういう場合には現在の法律で、六十一条でも私は当然それは放すわけにはいかぬので、法律上も処理ができる、こういうふうに考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/33
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034・太田一夫
○太田委員 それは現行犯であるから追跡は差しつかえない、どこまで行ってもよろしい、こういうことでしょうね。ということなら、六十六条の二項は交通の円滑と危険の防止をはかるため、いわゆる具体的な事例としてはパトロールしかない。パトロールするために、たとえば三十キロの間を県境を越えていかなくちゃならないというような、そんな必要は実際名神国道に出てきますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/34
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035・後藤田正晴
○後藤田政府委員 現行犯だけを申し上げておるのではございません。六十一条でできると申しましたのは、その管轄区域内で起きた事件で管轄区域外にも権限を及ぼすことができるということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/35
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036・太田一夫
○太田委員 いや、後藤田さん、私の言うのは、ことさらこの改正をして道路運送法の自動車道を入れた。それからもう一つは、県境から四キロという現行の政令を何か変えなければならないという事態が起きてきておるとおっしゃるが、今の御説明から言うなら、パトカーがスピード違反ないしは交通違反を追っかけるという場合には、別に差しつかえないならば、ここにこれを入れなければならない理由がそんなにあるのか、それを変える理由があるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/36
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037・後藤田正晴
○後藤田政府委員 ちょっと、まことに失礼ですが、お話が違うのじゃないでしようか。というのは、先ほどの御質問はA県で起きた事件でB県まで追っかけていけるか、こういうお話でございますから、それはできますと申し上げたのです。ところがここに書いてあるのはそうじゃないわけです。県境で、A県の交通の取り締まり官がB県の四キロの範囲内における事件についてまで、間隙ができないように相互に職権行使をやるのだ、こういう意味でございますので、若干意味が違っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/37
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038・太田一夫
○太田委員 今の点もう一度言って下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/38
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039・後藤田正晴
○後藤田政府委員 A県で起きたのでなしに、県境で、A県の交通警察官が四キロの範囲内でB県の区域内で起きた事件の処理ができる、こういう意味でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/39
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040・太田一夫
○太田委員 A県の高速交通警察官が県境から四キロ以内の範囲内において起きた交通事故の処理ができる。できるで、しなければならないじゃないですね。できるということは、B県の方が手薄な場合にそれをおっしゃるのであるか、どちらも同じ密度に交通警察官が配置されているならば、お互いにそれは今まで通りでよろしいじゃありませんか。不可侵権の原則としておいてもよろしいのじゃありませんか。どうしてそこまでおせっかいなことをあなたの方できめなけれならないか、改めなければならないか、なぜそこまでやるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/40
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041・柏村信雄
○柏村政府委員 一昨日もちょっと道路運送法による道路についての例を申し上げたのでございますが、極端の例としましては、たとえば箱根・芦ノ湖ラインについて申し上げますと、ほとんど大部分が静岡県なのです。ところが一部神奈川県に入り込んで、またすぐ静岡県に抜けていくというようなところは静岡県の警察にやらせた方がいい、端的に言うとそういう例が非常にあるわけです。
それから普通の道路で、県境を越えてそっちに行く場合も、全体としては調和のとれるような密度でやっておるにしても、時間的な狂いがあるから、お互いに協力し合って、どういう時間にはお前の方で来てくれ、どういう時間にはこっちで行くというようなことも、能率的にやる場合にはあり得るわけです。極端な例としては箱根・芦ノ湖ラインのように、もう静岡県にまかせた方がいいというような場所もあるわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/41
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042・太田一夫
○太田委員 そうすると県境を越えて四キロ――もう少し範囲を広げるとかなんとかというのは、いわゆるS字道路ですね、あるいは道路がS字ではなくて、県境がSカーブになって曲線になっているために、道路が入ったり出たり、出たり入ったりとこうなる。こういう場合に、これはちょっと八キロほどよその県に入っておるから、この間は中に入って処理することができないということは困るから、同じ静岡県交通警察官によって、神奈川県にちょっぴり入った八キロ程度の分も一緒に処理をしよう、こういうことにしたわけですね。それを中心としたものだ。
もう一つは、時間的ないしは何か都合によってそこに極端な差がある場合に、県境におけるパトロールの調整をはかる、取り締まりの調整をはかる、そういうことですね。そのために四キロというのを若干広げるかもしれないとおっしゃったのですね。――わかりました。そういう程度ならばわかりましたが、それでは道路運送法の規定する自動車道というのは、これは一級自動車道と専用自動車道、この二つとも対象にしておるのですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/42
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043・後藤田正晴
○後藤田政府委員 その通りでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/43
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044・太田一夫
○太田委員 それでは専用自動車道における取り締まり、これについては今まで全然行なわれておらなかった。今後行なうとするならば、これは一般一級国道ないしは二級国道と同じような扱いをするのですか。同じような、どの程度の密度のパトロールをするのか、取り締まりをするのか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/44
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045・後藤田正晴
○後藤田政府委員 専用自動車道の取り締まりをやっていなかったというのではございません。当該管轄区域内の事案は、同じように従来ともやっておって、道路交通法の取り締まり規定の対象となるものでございます。問題は、県境にまたがっておる場合だけでございます。それで取り締まりのやり方につきましては、交通の実態が一級国道と同じである、あるいは高速自動車国道と同じであるということであるならば、同じような密度で、同じような取り締まりをやる必要もありますし、現にやっておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/45
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046・松井誠
○松井(誠)委員 今太田委員は大体わかったと言われたのですけれども、私はどうもよくわからない。長官、その今の後藤田さんの答弁でいいのでしょうか。「二以上の都道府県警察の管轄区域にわたる道路」というものの中に、府県道というものは入り得る。解釈としては無理だけれども、実際の取り扱いとしては入れ得るというような御答弁でございましたけれども、そういう取り扱いでよろしいのでございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/46
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047・柏村信雄
○柏村政府委員 私は文理解釈も疑義はないんじゃないか、入れれば入れられると考えております。ある県道からある県道に行く、同じ県道でございますから、それは法律の六十六条二項からいえば含まれる。しかし実態がそうであるというふうに認定するに至っていなければ、お互いに協議もしないし、政令ではその協議する対象として指定していないということであって、法律の条文から私はできるものと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/47
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048・松井誠
○松井(誠)委員 それはまことに妙なことになってしまったのですが、これは政令で定める道路――政令で定める道路というのは、どこからどこを走っている道路というような書き方ではないわけですね。府県道とか国道とかという書き方をしているわけでしょう。従って道路法できめてある道路というものは、府県道か国道か、市道か村道かという、そういう区分で区分けをするよりほかにはない。そうしますと、一つの府県道で二以上の府県にまたがるものというのは、具体的には、一ぺんよその県に入ってまた出てくる、そういう特殊の場合にはそうだ、そういうことになるのですか。あるいは今長官の言われるのは、そうじゃなしに、ともかく道路というのはつながっているんだから、道路は全部入るんだというようにもとれたのですけれども、そのように解釈しておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/48
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049・柏村信雄
○柏村政府委員 私も法律はあまり得意ではありませんが、しかし、やはり実態からいって府県道といえば、たとえばかりに愛知県道から静岡県道に入るところがあれば、それは県道として考えていいのじゃないかというふうに思うわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/49
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050・松井誠
○松井(誠)委員 道は大がい、さっきの太田委員の話じゃありませんけれども、県境でぷつっと切れるということはあり得ない。市道であろうと村道であろうと、ともかく隣村へ、隣の町へ、隣の県へつながっております。そうすると、この六十六条の道路というのは、言ってみれば、道路法に規定してある道路全部が原則として入るということになる、今の長官の答弁はそういうように理解してよろしゅうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/50
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051・柏村信雄
○柏村政府委員 私は、交通の実感から見て、必要があれば、法文の上からは含まれる、実際にはそういう必要性がないから国道に限っておる、市道の中でも相互の府県間で協議をして、またそのうちの一部をきめておるというのが実情である。もちろん、今度の改正では、その点においては現行法と変わりないわけでございますが、現行法の解釈として、そういう解釈をとっていくべきでないかと思います。しかし、今その解釈をとらなければならぬ実情があるというふうに考えておるわけではございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/51
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052・松井誠
○松井(誠)委員 私も、国道の場合にはこういう必要がある、地方道の場合にはそういう必要がないという区別そのものが実態からいっておかしいと思う。ですから、府県道であろうと国道であろうと、管轄区域外に出得る制度を開くべきだという点については同じである。ただ、この法律の解釈、運用からやることは無理ではないか。先ほど来の御説明ですと、今度の名神国道は何キロにするというようなことを考えているというが、そうすると、高速自動車国道ができるごとに今度はその国道は何キロにしようということを考えなければならぬ。
それから、先ほどの長官の御答弁ですと、隣の県へ入ってまた帰ってくるというときに、それを具体的に入れるには一体政令でどうきめたらよいか、一々政令の書き方を考えなければならぬ。しかも私らの解釈では、国道以外ちょっと無理だと思うのですけれども、どっちみち一々政令できめるという書き方にするよりも、むしろ国道であろうと府県道であろうと、自治体警察の協議でできるという形にした方がすっきりするし、法律運用の上からいっても正しいではないかと思うのですが、その点いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/52
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053・後藤田正晴
○後藤田政府委員 まことにありがたい御意見を拝聴したわけですが、私どもも実はそうしたいという気分が十分にございます。ただ、この改正を先年行ないましたときに、皆さん方の強い御意見もございまして、これは政令でしぼるべきである、やはり警察というものは府県単位にやるのが建前なんだ、こういうことで、実はこれは非常にやかましい問題であったわけであります。しかし、交通警察の実態から見ればそういう考え方が当然成り立つ、こう考えております。しかし、現状では、先ほどからるる申しましたように、まず一級国道、二級国道、高速自動車国道というものでその範囲をしぼっても、交通警察上は支障がない、府県道について現状ではそういうものを追加する必要が今のところはないのだ、こういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/53
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054・松井誠
○松井(誠)委員 都道府県の協議にまかせるということに私はそれほど懸念を感ずる必要はないと思うのです。むしろ、政令で一々きめなければならぬということ自体の方が不合理だと思うのです。
これは関連してお伺いしたいのですが、先ほどの政令では一級国道と二級国道というものしかあげてなくて、高速自動車国道というものはあげてないわけですね。これはどういう関係ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/54
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055・後藤田正晴
○後藤田政府委員 この法律ができましたとき以来今日まで、高速自動車国道というものが現実になかったわけでございます。そういう意味であげてなかったのですが、名神が近く供用を開始になりますので追加をいたしたい、こういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/55
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056・松井誠
○松井(誠)委員 そうすると、この政令の書き方は名神自動車国道という固有名詞をあげて、それについては十キロというように書かれるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/56
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057・後藤田正晴
○後藤田政府委員 建設省でおつけになる道路の名前をそのまま引用しまして、当該道路について区域は県境から何キロ、こういうふうに書きたいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/57
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058・松井誠
○松井(誠)委員 道路運送法に定める自動車道については、道路法に書いてある道路と違って、政令で定める地域というものはつけないわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/58
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059・後藤田正晴
○後藤田政府委員 その通りでございます。その理由は、道路法の道路は、御承知の通りに、高速道路から市町村道に至るまで種々雑多なものがございます。そこで、必要のないものまで管轄外の職権行使ができるようにする必要はございませんので、特に必要な道路を政令でしぼる必要がある。ところが、高速自動車国道になりますと、道路の性質上当然それは管轄外の職権行使を認めなければならない、こういう性格の道路でございますので、特にその道路を政令で指定をするという道路指定そのものの政令はしぼる必要がない、こういう考えでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/59
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060・松井誠
○松井(誠)委員 私のお伺いしましたのはそういう趣旨ではなくて、道路法による道路については何キロまで行けるという区域は政令で定めるけれども、道路運送法による自動車道等については、その点政令では定めないのかということなんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/60
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061・後藤田正晴
○後藤田政府委員 同じように、その区域についてはキロ数を政令で規定をいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/61
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062・松井誠
○松井(誠)委員 六十六条の二項の改正案の条文は、改正後はどうなるのですか。「二以上の都道府県警察の管轄区域にわたる道路運送法」云々と続くわけですね。この点六十六条二項の改正条文を一つ読んで下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/62
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063・宍戸基男
○宍戸説明員 これを改正いたしますと、「二以上の都道府県警察の管轄区域にわたる道路運送法第二条第八項に規定する自動車道及び政令で定める道路法第二条第一項に規定する道路の政令で定める区域」云々と、こう続きます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/63
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064・松井誠
○松井(誠)委員 道路運送法による自動車道の固有名詞を全部あげて、どの道路については何キロまでというような書き方をされるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/64
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065・後藤田正晴
○後藤田政府委員 道路運送法の方は、路線名をあげる必要なしに、道路運送法第何条による自動車道については何キロ、こういうふうに書きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/65
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066・松井誠
○松井(誠)委員 高速自動車国道については、一つ一つそのときそのときに政令で路線名をあげて、自動車道については一般的な規定の仕方をする、そういう区別があるわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/66
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067・後藤田正晴
○後藤田政府委員 高速自動車国道の場合には、今のところ名神一つしかございません。そこで将来どのような形のものができるのかということもわかりませんので、実態を見なければなりません。しかし今のところは名神については何キロ、高速道路については何キロ、名神の実態を見てきめていきたい、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/67
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068・松井誠
○松井(誠)委員 第三点はその程度にいたしまして、第二点の麻薬関係の警察官の増員についての改正点についてお伺いをしたいと思います。
最近麻薬対策についての関心が非常に高まって参りまして、先般は国会でも決議がなされる、そういう状況になって参りました。まだかけ声だけかもしれませんけれども、ともかく本腰を入れて立ち向かおう、そういう少なくとも第一歩だけはできたと思うのです。それにもかかわらず、この提案理由の説明によりますと、麻薬犯罪が増加と悪質化の傾向にあるというようにいわれておりますので、この際一つ麻薬犯罪の実態というものについて、お伺いをいたしたいと思うのです。
最初に長官に私のお伺いしたいのは、麻薬犯罪のあれこれではなくて、一体このように増加し、悪質化をするその根本の原因は何なのか、従って、それに対する対策の重点は、できれば麻薬犯罪に限らず、麻薬対策全般についてもお伺いをしたいのですけれども、ともかくこういう増加をしてくる原因は一体何なんだ、それを根絶できないネックというのはどこにあるのかということを明らかにさせるということに焦点を置いてお伺いをしたいと思うのです。最初に長官に、このような最近の麻薬犯罪の増加というものの原因ですね、それがなかなか根絶どころか減少させ得ない理由、従って、そういうものを根絶に持っていくための必要ないろいろな施策というようなものについて、一つ概論的にお話を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/68
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069・柏村信雄
○柏村政府委員 御承知のように、麻薬の問題は、世界的にその害悪が広がっておるものでございます。根本原因がどこにあるかというのは、非常にむずかしい問題でございますが、私の知る範囲では、麻薬というものは、最初のうちはそれと知らずに施用して、非常にこうこつ感といいますか、いい気持になっていく、そのうちにだんだんからだを毒して、もう麻薬を使わずにはいられなくなる。そうしてそのために精神状態もおかしくなり、からだも虫ばまれてくる、自分の財産もなくしてしまう。そういうことから、自分の施用する麻薬を入手するために、またさらに自分の周囲に麻薬患者をつくっていって、施用者をつくっていって、その利益によってまた自分が麻薬を施用するということで、だんだん麻薬の施用者というものがネズミ算式にふえる性質のもののようでございます。さらにその奥に、そういう享楽的と申しますか、虚無的な状態がどうして起こってくるかということは、これは大きな社会問題であろうと思いますけれども、麻薬を使い出すと、そういうふうになるのが通弊のようでございます。そこにもう一つは、これをためていく体制というものが不十分である。一つには、これを施用させることによってその人間を自分の手からでなければ入らない、そうすれば何でも言うことを聞くということで人間的に縛りつけてしまうということで利益をむさぼる秘密組織ができていく、これに対して海外から秘密に麻薬を密輸入してくるという組織ができてくるというような国際的な犯罪でございます。警察庁といたしましても、また厚生省の麻薬取り締まり当局にいたしましても、鋭意これに対しての取り締まりを講じてきたわけでございますが、遺憾ながらむしろびまんする一方であったわけでございます。最近非常に麻薬禍についての啓蒙と申しますか、認識が高まって参りまして、この機会に一つ麻薬というものについての徹底的な撲滅方策を講じたいというふうに考えておるわけであります。そこでこれを撲滅する方策というものについて考えるのでありますが、一つには今申しましたように、麻薬患者というものは、特殊な療法によって、これを根治し、しかも健全な人間として立ち行くことができるようなところまで補導していくという施策がなければ、一たん中毒からのがれることになっても、さらにまたその誘惑に陥っていくということになるわけでございますので、どうしても麻薬中毒者というものを国家の機関において強制収容して、これを徹底的に根治し、またこれに対して一つの職業を与えて更生する道を授けてやるというところまで国の手が伸びていくことが、まず第一に私は必要であろうと存じます。そういうことで施用者というものを洗っていくということが一つでございます。
もう一つは、何と申しましても麻薬といわれるものの大部分はへロインでございます。このヘロインというものは国内においてはつくられておらないので、すべてこれは国外からの密輸入によって国内にばらまかれておるわけでございますから、この密輸組織というものについて徹底した究明をし、密輸を断つということが根本に必要になる。このためには国際的な連携というものがどうしても必要であり、そういう密輸ルートというものを徹底的に洗うという捜査の作業が必要になってくるわけでございます。そうは申しましても、これを一挙に全部断つというわけには参らないということになりますると、国内における密輸された麻薬を販売していく秘密組織というものを剔択していく必要があるということになるわけでございます。これが、いろいろ暴力団なども介入いたしまして、非常な巧妙な秘密組織によって売りさばきが行なわれるということになるわけでありますので、これを徹底的に取り締まっていく。すなわち、一つは密輸を押える、それから密売組織というものを洗う、それから施用者――これは犯罪者であると同時に麻薬による被害者でございます。これを取り締まると同時に、更生さしていくという強力な施策が、並び行なわれることが必要であろうというふうに考えておるわけでございます。そのために、警察当局としましては、この三つについて全力を尽していきたい。特に最初に申し上げました更生施設につきましては、厚生省の方の努力によって急速に施設の拡充、医療の徹底ということをやっていただく。われわれとしてはそういう施用者を見つけ出してそこに送り込む。その上に密輸と密売を押えていくということに努力をして参りたいと考えておるわけでございます。しかしこれも単に取り締まり当局あるいは厚生当局の力のみによってできるものではないので、やはり国民的に麻薬の害悪というものについて十分認識させ、かつてヒロポンを比較的短時日の間に相当押えつけたような、やはり国民運動的なものがなければならないのではないかというふうに考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/69
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070・松井誠
○松井(誠)委員 今いろいろお話を伺いましたけれども、戦後、特に最近この麻薬犯罪が激増しておるのは一体何かという、そういう点に焦点を合わせてもう一度お伺いをしたいと思うのですが、今おっしゃいましたように、この犯罪の国際的な性格、一たん入ってきたらもう少量でどこへでも隠せるという、そういう取り締まりの対象としても非常に困難ということで、取り締まりの困難性はわかりますけれども、しかしそれにしても最近急にふえたというのは――最近というのは正確かどうかわかりませんけれども、とにかく戦後、そして特にここ数年は非常にふえてきたという原因は、一体どこにあるかということに関連をして、今の長官のお答えにさらにまだそういう点からつけ加えることがありましたらお伺いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/70
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071・柏村信雄
○柏村政府委員 これは麻薬犯罪ばかりでなしに、戦後の廃頽した風潮、虚無的な態度というものが基底にあると私は思うのであります。その理由は一体どこにあるのかということになれば、これはまたいろいろあるかと思いますが、一口に申せば私はやはりそういうところにある。みんなが自由勝手にやるという風潮、何か精神のよりどころというものを失って、せつな的な享楽というようなものにあこがれていくというような風潮、こういうものが非常にもとをなしていると思いますけれども、同時にまた日本という国が戦後、ある面では非常に明るいいい面も出てきておるわけでありますが、同時にまたあらゆる犯罪が――警察の責任もあると思いますけれども、相当大っぴらに行なわれるという状況でありまして、犯罪に対するいわゆる法を無視するというようなことについての罪悪感というものが薄れておる。それで麻薬等は密売等によって非常に巨利を得る仕事でございますので、そういう風潮につけ込んで、日本ならば楽に大もうけができるというようなことから、一部に密輸、密売組織が非常に伸びていった。そういうものが伸びていくと同時に施用者を獲得する方策も巧妙になってくるということが、私は原因じゃないかというように考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/71
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072・松井誠
○松井(誠)委員 戦後のそういう空気というものが麻薬の需要を呼び起こしたという意味はわかりますけれども、しかしそれにしてもそれに見合った供給というものがなければ起きてこないわけです。そういう供給、いわば密輸組織、そういうものがやはり需要に見合ってできてきたというところにも、たしかに一つの原因があるのだろうと思います。今長官は密輸の段階、それから密売の段階、最後の施用者の更生という三つの段階に分けて申されましたけれども、最後の段階である中毒になってしまった人を更生させるというこの点は、国家がほんとうにその気になればできないことはない。しかし一番いい方法は、その麻薬というものを水ぎわで撃退する、そういう形ができればそれにこしたことはない。それが一番の根本の施策だと思うのですが、その点につきまして現在の密輸のルート、そういう麻薬の日本へ入ってくる経路というようなものについて、担当の方から一つ詳しい状況をお伺いいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/72
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073・野田章
○野田政府委員 現在ヘロインは外国から密輸入されるものがすべてでございますが、密輸ルートとして、過去において検挙をいたしました事例から判断いたしますと、香港からくるもの、バンコック、カルカッタ、韓国、沖縄というようなルートから入っておると思います。密輸の方法といたしましては、検挙されました事案の大部分が外航船の船員による携帯輸入でございます。最近、航空機の発達によりまして、その乗務員あるいは乗客等による携帯密輸もあるということが考えられますが、これはまだたくさんには検挙しておりません。そのほかに情報によりますと郵便によって入ってくるというものもございますが、これもまだ現実に検挙した事例はございません。おもな密輸ルート及び密輸方法は概略申し上げればこのような状態でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/73
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074・松井誠
○松井(誠)委員 今のお話は、日本に入ってくる直前、香港からくるのかバンコックからくるのかカルカッタからくるのか、そういうことなんですが、それよりもう一つ前、たとえば香港とかカルカッタとかバンコックとかというところへそういう麻薬が集まるのは、一体どういうルートからくるのかというようなところまではおわかりになりませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/74
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075・野田章
○野田政府委員 詳しいことはわかりませんが、東南アジアの各国の、ことに辺境にあたる山の地帯でアヘンの原料であるケシの栽培がされております。これは、いろいろ情報を総合しますと、雲南とか広州とかあるいはラオスとかタイの国境とかあの地帯一帯にケシが栽培されておる。そういうケシからアヘンをつくりまして、そのアヘンをただいま申しましたようなシンガポールとかバンコック等に出して、それから日本へ入ってくる、あるいはそれらの国でアヘンからヘロインに密造する施設を持っておるところで密造されたものが入ってくる、こういう形でございます。そのきわめて詳細な点においては判明はいたしかねておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/75
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076・松井誠
○松井(誠)委員 アヘンの原料であるケシの栽培は、公然と栽培を許されておるところもあるでしょうし、あるいは全くの密栽培のところもあるのだと思いますけれども、そういうことはいわば日本の国外の問題でありますが、そういう外国のケシの栽培あるいは麻薬の取り締まりというようなものと、日本の取り締まりとの連携といいますか、そういうことについてはどういう状況になっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/76
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077・野田章
○野田政府委員 この点も現在はなはだ不十分でございますが、東南アジアの麻薬を原産している各国の取り締まり当局と当方と、緊密な連携をしていくということがまず必要であろうというふうに考えられます。そういう面から、昨年十一月から十二月にかけまして、タイあるいはシンガポール、香港、フィリピン、台湾と、各国の麻薬取締官の派遣を要請いたしまして、東京で約四十日間の麻薬のゼミナールを開催したわけでございますが、これらの機会に各国の麻薬取り締まりの法制あるいは取り締まりの機構あるいは麻薬犯罪の実情等をよく相互に交換をいたしますとともに、今後の情報の交換等の打ち合わせもいたしたわけでございます。この麻薬関係の東南アジア各国とわが国とのゼミナールは本年も引き続き開催いたしまして、二回、三回と繰り返して参りたいと考えております。そういうような方法とか、あるいは香港にはすでに領事館員として警察から行っておる者もございますし、本年度の予算ではバンコックに派遣するということが定められておりますので、原産地各国に駐在しておる日本国の大公使館員、領事館員等を通して、それぞれの国の取り締まり機関との間に情報の交換、資料の交換を今後とも緊密に進めて参りたい。そういう形でなるべく密輸についての多くの情報をとって、できれば現地で検挙するものは検挙し、こっちに入ってくるという具体的な情報が入れば、水ぎわで押えるという機会をできるだけふやしていきたいというふうに目下鋭意努力しているところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/77
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078・二宮武夫
○二宮委員 警察庁の保安局で出されました書類によりますと、一九六一年の八月三十一日現在で、麻薬に関する条約について署名した国が四十カ国、将来批准して発効することになっている国が大体六十四カ国程度になっている。しかも今、保安局長が言われたように、自国の麻薬をいろいろと統制するだけでなくて、国際的に麻薬の統制そのほかの問題についても協議をする、こういうような条約の批准が行なわれているようにあるわけでございます。しかもそれの報告の概況によりますと、一九六一年になりますと麻薬の単一条約というものが効力を発するとかいうことになっている。そうしますと、近ごろ麻薬の密輸については、非常に巧妙悪質化している状況の中で、単一条約というものが発効すると、それに従って、特に取り締まりの問題については、この改正にあたってその機会をとらえて麻薬に関する総合的な施策を一そう押し進めたい、こういう報告書が出ているわけでありますけれども、今のお話で聞きますと、わずかに東南アジア程度の状況のような話に聞こえるわけなのですけれども、統一条約というものと、現在結ばれているところの四十数カ国に及ぶ批准というものと、この内容の状況についてどのように違うのか、あるいは一九六一年の統一条約ができたら、それを機会にどのような方向で、国際的な問題として国内の密輸に対しても麻薬の被害を排除する面においても法の改正をやろうというようなお考えがあるのか、こういう大まかな点について、先ほど柏村長官の言われたのは大体常識的でよくわかるのですけれども、いま少し保安局として、担当局として突っ込んだ説明をほしいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/78
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079・柏村信雄
○柏村政府委員 麻薬の単一条約は、お話のように非常に多数の国で協力してつくられているわけでございますが、ただいま保安局長から申し上げました東南アジアという地域は、むしろその麻薬禍の根源になる地域でありまして、その他の地域で全然原料がつくられていないというわけではございませんが、およそ東南アジアがその原産地と考えられる、また日本に入ってくるのはまずそれ以外のところからはほとんど入ってこない、一部占領後、アメリカの駐留軍関係を通して入ったという事例もあるようでございますけれども、これらも多くは東南アジア系統からきておるということであって、その他の国は、主として密輸されて害を受けている国が多いわけでございます。従って、保安局長が申しました東南アジアというのは、日本に直接入ってくるもとになっておるということでございます。従ってとりあえずは、東南アジア各国と緊密な連携をとって、この密輸ルートを断つように努力をして参りたいと思いますけれども、ただいまお話しのような単一条約の運営ということにつきましては、世界各国と、その国内における取り締まりのやり方とか、摘発に関する資料とかの交換は当然に行なって、万全を期して参りたい、こう考えておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/79
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080・二宮武夫
○二宮委員 先ほど四十カ国と申しましたのは、実は六十四カ国というのが正しい、そしてなお将来四十カ国がこれに加盟するという方向にある、こういうのが現状のようであります。私の尋ねておるのは、今柏村長官が言われたように、密輸ルートが、近接した地域から入ってくるであろう、密輸でございますから、そういう方向になるであろうという想像は、だれでも考えるわけであります。ただ私のお聞きしておるのは、単一条約というものができた際に、それを機会にして、国際的に取り締まりの強化の実現をはかりたい、こういう当局の御意図なんですから、一体どういうような方向で、どういうような構想でこれをお考えになっておられるのか。今程度のものなのか、あるいはもう少し深いもので考えておられるのかということをお聞きしておるわけです。一九六一年に単一条約が結ばれるというのですから、もうすでに結ばれておる、効力が発しておるのです。発して二年たっておる。従って、これを国内でどのような実現の努力をしようとする考え方をしておるのか。これは従来やっておるようなおざなり――おざなりと言っては悪いのですが、従来やっておるような普通の考え方でなくて、国際的な単一条約というものの立場に立ってどう考える、どう取り締まりの強化の実現をはかるという構想を持っておられるか、これを一つお聞きしたいのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/80
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081・野田章
○野田政府委員 麻薬の問題は、御承知のように麻薬というものは、一面疾病の医療という面で欠くことのできないものであるというのが一つ、それから麻薬の乱用というものが、個人の心身を害するのみならず、公共の福祉、人類の福祉に非常に大きな禍害があるということが一つ、この二点にかんがみまして、国際的に、一面においては麻薬の供給を確保する、一面においては乱用をかたく戒める、この二つの方向で、長年各国とも、麻薬についての製造あるいは販売、消費、いずれの面におきましても、一つの統制というものをやってきたわけでございます。それが従来七つ、八つと、いろいろそのつどできておりましたものを、一九六一年に全部をあわせて一つの形に整備する、そういう形でできましたのが一九六一年の三月三十日の国際連合会議で採択されまして、まだわが国は、これは批准いたしておりませんが、近くわが国もこの条約に批准するようになっている。これは今申しましたような方向で、この条約によって国際的に同一の歩調で、一面においては医療用の麻薬を確保する、一面においては乱用を戒めるという方向での足並みがそろう、こういうことでございます。これにあわせましてどういう取り締まりをするか、この取り締まりの基本方向等につきましては、先ほど長官が申されました通りでございまして、密輸入の段階、密売の段階、それから消費者の段階、この三つの段階における非合法の行為の取り締まりを徹底的にやっていく、そういう反面に、いわゆる医療用の正規の麻薬の管理というものも、あわせて合理的に正当にやっていくということが一面ではあろうと思います。これらの面と、なお先ほどもちょっと申し上げましたが、各国において麻薬の統制の場合に、その罰則等もまちまちでございます。タイ国のように、麻薬の製造というものが最高死刑になっておるというようなものもあります。わが国におきましては、麻薬の犯罪に対する罰則というものが、それらのタイ国あるいはバンコック、シンガポールとか香港等に比べましても比較的低い。そういう面で、先ほどもお話がありましたように、比較的危険の少ない日本に麻薬が流れ込んでくるという一因にもなっておりますので、最近におきまして、麻薬の取り締まり法の改正を本国会に厚生省から提案するという運びに相なっておるわけでございます。これらの罰則の強化、あるいは先ほど長官の申されましたいわゆる需要者である麻薬患者の対策、こういうものとあわせて麻薬の取り締まりを強化していきたいというふうに考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/81
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082・二宮武夫
○二宮委員 ここに「麻薬犯罪の実態とその取締り概況」という資料があなたのところの課から出ておるのですよ。そうしてしかも、一九六一年に統一条約が結ばれたら、その機会に取り締まりの強化を実現したいということが、最後に結びとして書かれておるのですね。今開きますと、その条約にも批准をしておらない。こういう状態の中において、この統一条約の機会にこれを取り締まりの強化のために使いたい、こういう話はどうも説明として私は納得ができかねる。よそのところの知恵を借りてきて、自分のところの家の何かに使おうとするような話であって、自分の国がこれに加盟をしておって、その効力が発効するから、従ってこれに対する取り締まりやそのほかの問題については、いいチャンスだからこの際にやろう、こういう状況としてこの資料が出されたならよくわかるのですが、今聞くと、批准もしておらないというようなものを資料として持ち出してきて、しかもそれが統一条約としてできたら、いい機会だからその機会に取り締まりを強化したい、こういう話というのは、少ししりが合わないような話になるんじゃないかという感じが私はするのですが、関連質問ですから以上の程度にとどめますが、柏村長官、その点どうでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/82
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083・柏村信雄
○柏村政府委員 保安局でつくりました資料、あるいは今お話のような点があるかと思いますけれども、趣旨は、国際的にもこれだけ盛り上がってきているのだから、この機会に国際的協力も十分にし、また国内態勢も整えてしっかりやりたい、こういうすなおな気持で書いたわけでございまして、あるいは言葉の面でつじつまが合わない点があるかと思いますが、御了承願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/83
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084・松井誠
○松井(誠)委員 この条約、どういう経路で批准がおくれているのかわかりませんけれども、もしこれが批准になった場合に、そういう取り締まりの関係の国際的な連携というものは、具体的に違ってくるのかどうか、その点はいかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/84
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085・野田章
○野田政府委員 取り締まり自体が、そう直接に変わってくるということではないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/85
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086・松井誠
○松井(誠)委員 そうしますと、批准されて、それを機会に大いに国内的な態勢も整備をしたいということですけれども、それは主として国内的な整備の問題であって、国際的な、それこそ水ぎわで撃退する、そういう効力としては、この条約の批准というものは大して効果はないわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/86
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087・野田章
○野田政府委員 条約自体で直ちにそういう効果があるとは考えられません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/87
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088・松井誠
○松井(誠)委員 これをお聞きするのはお門違いかもしれませんが、大体その条約は、およそどういう内容を持っておるのか。六一年の初めのころに日本でも署名をしておるというのですから、それがまだ批准をされないというのにはどういういきさつがあるのか、その点もちょっとお聞きしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/88
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089・野田章
○野田政府委員 警察の所管ではございませんので、詳しいことはわかりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/89
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090・松井誠
○松井(誠)委員 批准がおくれておる理由については御答弁をお願いするのは無理かもしれませんけれども、大体どういう内容かということは、おわかりではございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/90
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091・野田章
○野田政府委員 条約は、まだ詳しいものは見ておりませんが、先ほど申しましたように、この条約の前文にある趣旨は、一面においては、麻薬の医療用の必要性からその所要量を確保すると同時に、半面、人類の福祉という面からそれを統制していく。そういう面で、麻薬の原料の生産あるいは麻薬薬品の製造段階あるいは消費、それらの段階についての統制をしていく、こういうような内容のものだと思うわけでございます。それと同時に、国際的に麻薬禍を防止して、そして麻薬に対する国際的な歩調をそろえようというようなことがその中心になっておると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/91
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092・松井誠
○松井(誠)委員 何度も申し上げておりますように、一たん入ってきたら、なかなか取り締まりも大へんですし、更生するというのもなかなか大へんだ。ですから、水ぎわで撃退をするという――これは警察だけの力でできることではないわけでしょうけれども、そういうことにもっと力を注いでいただきたい。そのためには、先ほど二宮委員から言いましたけれども、条約の批准というものを一つの契機にして大いにやろうということを書いてあるのですから、具体的に、そういう国際的な条約ができると一緒に、密輸組織を撲滅するについて、何かそれが一つの飛躍的なきっかけになるのではないかという期待を持って私は聞いたのですけれども、案外そうじゃなさそうで失望をしておるのです。
そうすると、条約の批准云々ということには関係なしに、今のそういう密輸組織というものをなくする方法、根絶はむずかしいにしても減らす方法、あるいは単なる積出地ではなしに、その背後にまで一つ配慮して、日本の国に流れてくるということを防ぐという、そういう具体的な方法、あるいはそれに対する具体的隘路、そういうものがありましたら教えていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/92
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093・野田章
○野田政府委員 その密輸先の輸出国の中にどういう手を打つかということは、今の警察の段階では格別な手はないと思うのですが、われわれとしては原産地各国の取り締まり機関と当方と緊密に連絡をして、それをできるだけ防ぐということに力を尽くしていくという以上には格別な方法はないのではないかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/93
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094・二宮武夫
○二宮委員 関連。どうも弱腰で、予算に出ておりますように、十人の麻薬取り締まりの警察官を増員するという程度の取り締まり体制では、とてもできないと思っておった通りに、やはり国際的な問題としましても、今野田さんが言われるような体制では、とても日本の麻薬の取り締まりを厳密に強化していくということは私は困難だと思うのです。どうも少し弱腰ではないかという気持がするのです。先ほどの話では、東南アジア等と直接に密輸のルートがつながっているので、その地域から輸出をしたいろいろな情報を入れて、それを横浜だとかあるいは神戸だとかいうところでとらえて、それが広がらないように措置をするのだ、こういうような話であって、これは第一次の段階として密輸を防ぐという点から大へんいいことなんですが、それらの問題について、医療的に使うということの意味ではなくて、この麻薬が悪用されるということを心配をして、国連の経済委員会では論議をされておる。従って、日本が一九六一年の三月三十日に署名をしておるという段階から考えますと、これは端的に柏村さんのおっしゃるように、正直にすなおに、この条約が結ばれたら一つ国内の取り締まりを強化するという意味で、やはり国際的な条約というものを足がかりにしてやろう、こういう一つの心がまえがないと、条約の批准なんというものは意味がないのですよ。あなたのおっしゃるように、生産をいろいろ計画的にやってみたり、あるいは医療とかいい方面に使ったりするという意味ではなくて、犯罪を防止するという意味もこの条約の批准の問題の中にはあるのですから、そういうことを考えますと、それは何も役に立たぬのだというような考え方ではなくて、これは早急に批准をして、それを足場にして取り締まりを強化する、あるいは国内法の不備を是正していく、あるいは取り締まりの係官を増員していくというような、いろいろな方面から麻薬禍を防いでいく、こういうように取り締まり当局自体がしっかりした気持を持たぬと、私は麻薬の問題はてんで話にならぬと思うのです。今、保安局長の言われたように、国際条約というものは取り締まりの面についてはあまり効果はないのだ、こういうような話では私はどうも納得ができません。そういう取り締まり自体が弱腰では、今後とも麻薬禍というものはますます広がりますよ。そういう弱腰ではだめだと思うのですが、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/94
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095・野田章
○野田政府委員 どうもよくわからないのですが、国際条約によって麻薬の国内取り締まりの問題が直接くるのではなくて、国際条約に基づいて国内法を制定する。麻薬の取り締まりの罰則を強化するのには、麻薬取締法の改正が私は必要だと思うのです。ですから、国際条約が役に立たないというのではなくて、国際条約を結べばすぐにそれで効果があるという一面もあるかもしれませんが、それに基づいて国内法を整備して、そうして麻薬の取締法の改正なら改正をやって、そうして従来非常に手ぬるい罰則であればそれを非常に強化していく、同時に、具体的に麻薬中毒患者を入院させる病院なら病院をつくらなければ実際には麻薬患者の処理はできない。だからその条約によって全体的な国際協力の体制ができると同時に、それと表裏して、国内的な法制を整備し、取り締まり機構を整備し、あるいは患者収容等の助長行政面の施設、人員、そういうものを整備して、そうして国内的、国際的に相連携して麻薬禍の防止についての施策を進めていく、そういう一環として、警察としては先ほど来申し上げましたような方向で、着実に具体的になし得ることを最善を尽くしていきたいというのでありまして、決して私は弱気で申し上げたつもりはないのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/95
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096・二宮武夫
○二宮委員 従って、私が一番初めに質問したのは、一九六一年の統一条約ができるときを機会にして、取り締まりの強化をやりたいということだから、その構想はどうかということをお尋ねしたのです。そうしたら、その一九六一年の統一条約に対しては、批准もしておらないし、これについてもあまり大した期待は持てないという御答弁をなさるから、それは私はおかしいじゃないかと言っておる。今あなたがおっしゃったように、批准を促進して、その機会に罰則の強化であるとかあるいは取締官の増員であるとかあるいは医療体制の強化であるとか、こういう国内の問題を整備するという態勢でやっていく、そのためには国際条約というものを批准しなければならないし、批准した方が効果的である、こういう答弁があれば納得できるのです。それを初めから言わないで、国際条約というものはてんで判こを押す程度のものであって何もないものだ、こういうようなことを言われるから、私どもとしては納得できない、弱腰だということを指摘せざるを得ないのです。今あなたのおっしゃったように、やはりこれは批准すべきです。世界の六十四カ国、将来四十カ国、百カ国というものがこれに批准をしようという状態なんですから、批准を早めて、そしてそれを機会にして今申し上げましたような具体策を講ずる。こういう取り締まりの強化態勢をとらなければ、この密輸の麻薬禍というものの防止はなかなか困難であろうというふうに考えるわけなんです。そういう意味において、批准というもの、国際条約というもの、これの価値は一体どうなのか、こういうことを私はただしたわけなんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/96
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097・柏村信雄
○柏村政府委員 先ほど保安局長が申しましたのは、国際条約が直接的に国内の取り締まりに役立つということにはならないという趣旨で申し上げたのでありまして、次に御説明いたしましたような熱意を持って事に当たっておることを申し上げたいと思うのであります。その批准を進めることによって、国際的なこの条約は、少なくとも各国が責任を持ってこのことに当たるという体制ができるわけでございます。そういうことで、もし密輸が非常に行なわれるような国に対しては、それについてこちらから抗議をするとか注文をつけるということもできることになるわけでございまするし、また先ほど保安局長から申し上げましたように、これを機会に一大運動を起こしていこう、その手始めとしてわれわれとしましては東南アジア各国のゼミナールを四十日間にわたって行ない、これは非常に優秀な各国の専門家が参りまして、非常に熱心に討議をし、各資料も提供し合ったわけでございます。そういうことで、各国の国内における取り締まり体制はどうか。麻薬の状況はどうかというようなことも逐次明確になって参るわけでございます。そういうことで、どういうところにその国においては力を入れてもらいたいということの注文も十分できるようになると思うのであります。それと相待って、国内的に、先ほど十分申し上げましたような方法によって、協力に麻薬禍の撲滅ということに努めて参りたい、こういう考えでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/97
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098・松井誠
○松井(誠)委員 今の長官の御答弁、大体そういうものじゃないかと思うのですが、肝心の国際条約の内容について知らなくて論議しているものですから、話がちっとも具体的にいきません。この問題は、あるいは社労の麻薬対策小委員会あたりでやるのがほんとうかもしれません。しかし先ほど言いましたように、密輸をなくするということが取り締まりの第一の要点であるとすれば、やはりどういう条約であって、それが批准されれば具体的に密輸の取り締まりにどういう効果があるということも、当然この委員会で論議をしなければならないと思う。ですから、この次の委員会でその条約も素材にのせて論議をさせていただきたいと思うのです。
そこで、今言われました各国の取締官が集まりゼミを開いたという、そのときの具体的な収穫ですね。何か参考になることでもありましたら一つ御説明願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/98
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099・野田章
○野田政府委員 ゼミナールの報告書を現在作成しておりますので、これができましたらまた御参考までに差し上げたいと存じますが、具体的な収穫という形に現われるものはございませんが、ただ、少なくとも参加各国の麻薬事情あるいは麻薬取り締まりの体制、麻薬患者の収容なりその他の実情、そういうものが従来よりも非常に明確になった。お互いの討議の上で資料も持って参りましたので、はっきりしたということ。それと同時に、これらの関係各国の参加者が麻薬取り締まりについての協力体制をつくろうという意気込みが非常に強くなりまして、そうしてお互いに今後二年三年という長い期間かかってこの成果は現実に現われてくるんだというようなことを参加者自身も言っておりました通り、そういう面で今後の日常の警察活動において、参加各国の責任者が、情報、資料交換等について、これからいよいよ具体的にどういう資料を出していくかということを、今われわれは期待しておるということでございます。少なくとも昨年やりましたゼミナールと同様のものを毎年継続してやっていこうということはきまっております。そういう面で国際的な協力体制というものが少なくとも基礎を築かれ、今後その基礎の上に発展していくという明るい見通しができたということは申し上げられると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/99
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100・松井誠
○松井(誠)委員 先ほど来伺っておりますのは、密輸をどうして取り締まるかという意味で国際的な関係をいろいろお伺いをしておるわけですが、それにつきましても先ほどの条約なども資料として拝見をいたしたいし、委員長に一つお願いをいたしたいのですが、そういうものとか、それから保安局で麻薬についての報告なども出しておられるようですので、そういうものも資料としてこの次の委員会に提出をしていただくようにお取り計らいを願いたいと思います。今保安局長が言われましたゼミの報告というようなものも、もしできましたならばなるべく早い機会に、この警察法の審議が終わるまでの間に御提出を願うようにしていただきたいと思います。きょうはその第一段階の密輸の組織の問題がまだ中途半端になっておりますので、あと大事な密売の組織、一番最後の問題は、厚生省の問題としてもまだ問題が残っておりますけれども、きょうはこの程度にしておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/100
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101・永田亮一
○永田委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
午後零時三十八分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104304720X00319630207/101
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