1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十九年三月三日(火曜日)
午前十時二十九分開議
出席委員
委員長 川野 芳滿君
理事 有田 喜一君 理事 關谷 勝利君
理事 塚原 俊郎君 理事 西村 直己君
理事 山田 彌一君 理事 久保 三郎君
理事 肥田 次郎君 理事 矢尾喜三郎君
進藤 一馬君 壽原 正一君
高橋清一郎君 高橋 禎一君
中馬 辰猪君 南條 徳男君
長谷川 峻君 井岡 大治君
勝澤 芳雄君 泊谷 裕夫君
野間千代三君 山口丈太郎君
内海 清君 佐々木良作君
出席政府委員
運輸政務次官 田邉 國男君
運輸事務官
(海運局長) 若狹 得治君
運 輸 技 官
(船舶局長) 藤野 淳君
運 輸 技 官
(港湾局長) 比田 正君
運輸事務官
(観光局長) 梶本 保邦君
委員外の出席者
運輸事務官
(海運局特定船
舶整備公団監理
官) 間 孝 君
専 門 員 小西 真一君
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二月二十八日
旅行あっ旋業法の一部を改正する法律案(内閣
提出第一二〇号)(予)
三月二日
地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、
海運局の支局の出張所の設置に関し承認を求め
るの件(内閣提出、承認第五号)
国際観光ホテル整備法の一部を改正する法律案
(内閣提出第一二六号)(予)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
特定船舶整備公団法の一部を改正する法律案(
内閣提出第七六号)
地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、
海運局の支局の出張所の設置に関し承認を求め
るの件(内閣提出、承認第五号)
旅行あっ旋業法の一部を改正する法律案(内閣
提出第一二〇号)(予)
国際観光ホテル整備法の一部を改正する法律案
(内閣提出第一二六号)(予)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/0
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001・川野芳滿
○川野委員長 これより会議を開きます。
地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、海運局の支局の出張所の設置に関し承認を求めるの件、本委員会に予備審査のため付託されておりまする内閣提出旅行あっ旋業法の一部を改正する法律案及び国際観光ホテル整備法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取することといたします。田邊政務次官。
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地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、海運局の支局の出張所の設置に関し承認を求めるの件
旅行あっ旋業法の一部を改正する法律案
国際観光ホテル整備法の一部を改正する法律案
〔本号末尾に掲載〕
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/1
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002・田邉國男
○田邉政府委員 ただいま議題となりました地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、海運局の支局の出張所の設置に関し承認を求めるの件につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。
この案件は、最近特に目ざましい発展を遂げつつある北海道の苫小牧港に北海海運局室蘭支局苫小牧出張所を、岡山県の水島港に中国海運局玉野支局水島出張所を、それぞれ設置しようとするものであります。
苫小牧港につきましては、同港を中心として八百万坪にわたる臨海工業地帯の建設及びこれに伴う港湾施設の整備が急速に行なわれつつあり、すでに年間二百万トン以上に及ぶ石炭その他の貨物の荷役が始められ、同港への入出港船舶数は年間四千隻をこえております。
水島港につきましては、同港を中心として一千百万坪にわたる臨海工業地帯の建設及びこれに伴う港湾施設の整備が急速に行なわれつつあり、すでに二万トン以上の大型外航船による原油、大豆等の荷役が始められ、同港への入出港船舶数は年間二万隻をこえております。
このように、両港は発展の途上にありますが、すでに相当数の荷役量及び入出港船舶があり、また新たに海運関係業者が進出しつつありますので、海事に関する行政手続の利便をはかるとともに、これらの港における海運行政の円滑、かつ、適正な運営を確保するため、苫小牧港及び水島港にそれぞれ出張所を設置する必要が生じてまいったのであります。
以上の理由によりまして、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づいて、海運局の支局の出張所の設置に関し、国会の御承認を求める次第であります。
何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御承認いただきますようお願い申し上げます。
次に、ただいま議題となりました旅行あっ旋業法の一部を改正する法律案の提案理由について、御説明申し上げます。
旅行あっ旋業法は、旅行あっせん業の健全な発達をはかり、日本人及び外国人の旅客の接遇の向上に資することを目的として昭和二十七年に制定されたものでありまして、自来、同法は旅行あっせん業の適正な運営を確保することにより、わが国の観光事業の発展に大きな役割を果たしてまいったのであります。
しかし、本年四月に予定されるIMF八条国移行に伴う日本人の海外観光渡航の自由化を控え、また最近における旅行あっせん業の現状及び経済情勢の変動等の状況に照らしますと、現行の旅行あっ旋業法の規定は、旅行者の保護の面で必ずしも十分なものではありません。このため旅行あっせん業者をして日本人の海外渡航の取り扱いを適正に行なわせるとともに、さらに旅行あっせん業者全般につき、その信用度を向上させ、運営の適正化をはかるため、所要の改正を行なおうとするものであります。
次に、この法律案の概要について、御説明申し上げます。
第一に、日本人の海外旅行のあっせんは、もっぱら一般旅行あっせん業者をして行なわせることとし、これに伴い、邦人旅行あっせん業の事業の範囲を日本人の本邦内の旅行のみを対象とするものといたしております。
第二に、営業保証金の額を、経済事情の変動に応じて約五割引き上げることとし、旅行あっせん業者の損害担保力の強化をはかることといたしております。
第三に、旅行あっせん業を営む者の行なってはならない行為の中に新たに債務履行の不当な遅延行為及び重要な事実を告げない等の行為を挿入し、その明確化をはかることといたしております。
以上がこの法律案を提案する理由であります。
何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願いいたします。
次に、ただいま、議題となりました国際観光ホテル整備法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。
国際観光ホテル整備法は、外客宿泊施設としてのホテル及び旅館の整備をはかり、外客接遇の充実に資することを目的として昭和二十四年に制定されたものでありまして、本法の施行により、外客の宿泊に適するホテル及び旅館の整備が促進され、わが国の国際観光の発展に著しい貢献をいたしてきたのであります。
しかしながら、最近における登録ホテル業及び登録旅館業の増加、ホテル及び旅館の施設水準の向上等の現状にかんがみますと、外客の接遇を今後一そう充実させるためには、この際、この法律に所要の改正を行ない、登録ホテル業及び登録旅館業の業務の適正化と水準の向上をはかる必要があるのであります。
次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
第一に、登録ホテル業及び登録旅館業を営む者に対し、宿泊約款の届出義務を課することとし、宿泊に際して生ずるトラブルの防止をはかろうといたしております。
第二に、登録を受けたホテル及び旅館の施設の管理の方法、掲示すべき事項、外客に接する従業員に施すべき教育の程度、方法等登録ホテル業及び登録旅館業を営む者の遵守すべき事項について定めることとし、外客の利便の確保をはかろうといたしております。
第三に、登録ホテル業及び登録旅館業についての報告及び検査に関する規定を整備することとし、登録を受けたホテル及び旅館の施設水準の維持等をはかろうといたしております。
第四に、ホテル及び旅館の施設に関する登録基準を整備し、外客接遇の一そうの充実をはかろうといたしております。
以上が、この法律案を提案する理由であります。
何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/2
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003・川野芳滿
○川野委員長 本案件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/3
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004・川野芳滿
○川野委員長 次に、特定船舶整備公団法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
質疑の通告がありますのでこれを許します。久保三郎君。
〔委員長退席、西村(直)委員長代理着席〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/4
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005・久保三郎
○久保委員 それでは、いま議題になりました法案について若干お尋ねをしたいと思います。
まず第一に船舶局長にお尋ねしたいのでありますが、旅客船の検査強化を昨年九月以降されているということでありますが、その検査強化の基準というか、そういうものはどういうものであるか。さらには、これによって対象となる船舶の総数はどの程度に見込まれておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/5
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006・藤野淳
○藤野政府委員 昨年旅客船に対する検査強化の通達を出しましたが、この対象船舶はすべての旅客船でございます。強化の措置はすべての旅客船と、それから老齢旅客船と二つに分けておりますが、この対象といたしておりますすべての旅客船につきましては、昨年の九月一日以降の最初の定期または中間検査におきまして、過去におきまして法令改正の際に経過措置としてしんしゃくを受けておるものがあります場合は、このしんしゃくを最少限度にとどめて、必要な補修または整備を行なわせるということでございます。
その事項は、救命装置の問題、数量、形式、寸法の問題、その次は旅客の脱出設備、具体的に申しますと各旅客室の上下の位置の関係、それから旅客室の高さの問題、それから雑居室の通路の問題、それから脱出の経路の問題、この四つであります。
それから老齢旅客船につきましては、昨年の九月一日におきまして進水後二十五年を経過した旅客船におきましては、その日以後最初の定期または中間検査におきまして、また進水後二十五年を経過していない旅客船につきましては、二十五年を経過した後の最初の定期または中間検査におきまして、先ほど申し上げましたようにすべての旅客船の措置のほかに次のようなことをやることになっております。
それは救命設備につきまして、定期検査またはこれに準ずる検査をやる。つまり厳重な検査を課するということでございます。それから船体につきましては、最も厳重な第三種準備の定期検査またはこれに準ずる検査をやる。それから機関につきましては、定期検査またはこれに準ずる検査という厳重な検査を課することになっております。それからただいま申しましたその後に定期検査が行なわれます場合には、やはり同様に厳重な検査を行なうということでございます。それから進水時期がわからない旅客船があるわけでございます。これは二十五年を経過したというふうに判断いたしまして、厳重な検査を課するということでございます。それから先ほど申し上げましたようにしんしゃくを受けているものがありました場合には、これを最小限度にとどめて必要な補修とかあるいは整備をやるということを聞いておりますが、その時期につきましては、一時的な応急修理ではない、永久的な本格的な補修をやらなければいかぬということにいたしまして、救命設備その他につきましては猶予期間が六カ月でございます。それから船体とか機関という要部につきましては、二年を限度にいたしまして、必要な整備または補修を完了するというふうにいたしております。それから補修工事等の時期が到来した船舶につきましては、このような補修または整備を完了しません場合には、航行区域の制限をいたしますとか、旅客定員の削減をやる。あるいは旅客船じゃなくて非旅客船への用途変更というような適切な措置を講ずるということになっております。
以上が昨年の通達の概要でございます。適用の船舶は、老齢旅客船が三百八十四隻、六万一千トンございまして、これは全部適用いたすわけでございますが、そのうちいわゆる営業として旅客運送事業に従事するものが二百三隻、約二万九千トンございます。この実績を申し上げますと、昨年九月一日から十二月三十一日までに検査を実施いたしました実績は、整備を完了したものが十八隻、四千四百総トン、補修整備を完了しておりませんで二年以内にやることになっておりますのが十四隻、二千六百総トン、合計いたしまして三十二隻、七千総トンというのが、この通達の適用を受けました実績でございます。
以上概要を申し上げました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/6
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007・久保三郎
○久保委員 そこでいまのお話の中で、二、三ありますが、一つは、検査の結果、非旅客船への転用の問題であります。転用していった場合に、おそらくこれは石炭専用船なりあるいは貨物船というか、そういうところに転用されると思うのでありますが、この船自体にやはり問題がまた出てくると思うのですね。いわゆる老朽内航船としての処理を今後考えねばならない、こういう問題が出るのだが、この関係についてはどういうふうに考えていますか。将来の見通しというか、非旅客船への転用の問題は、将来に問題を残すだけじゃないですか。かようにも考えられるのですが、これはいかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/7
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008・藤野淳
○藤野政府委員 旅客船を貨物船その他に転用いたしますことは、事実上非常に困難じゃないかと思います。と申しますのは、旅客船は非常に喫水の浅い船でございまして、貨物等を搭載するには非経済的な船型でございますので、これはまれにしか起こらないわけでございます。またこのような船を内航船、貨物船に転用する場合には、貨物船としての厳重な検査を実施することはもちろんでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/8
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009・久保三郎
○久保委員 それでは非旅客船への転用というのは、どんなものに転用するのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/9
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010・藤野淳
○藤野政府委員 いろいろ雑船があるわけでございます。十二人未満の足船的なものでありますとか、あるいは貨物船ではございますけれども、バージというようなものがあるかもしれませんが、あまりたいした用途はなさそうに考えられるのでございます。普通の貨物船としてつくられたものと経済的に対抗できるようなりっぱなものにはあまりならぬのじゃないかというふうにわれわれは考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/10
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011・久保三郎
○久保委員 それで海運局長にお尋ねいたしますが、いまのようなケースのものは、旅客船についてもスクラップ・アンド・ビルドの方式のほうが、全体の船質改善からいって将来に禍根を残さぬということになろうと思うのでありますが、そういう方法は考えておらないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/11
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012・若狹得治
○若狭政府委員 昨年老朽旅客船の検査強化の問題が出まして、私のほうでは特定船舶整備公団を活用いたしまして、この検査強化の対象となります船舶のうち、その補修度の関係を調べまして、どうしても大修理を行なわなければ使用にたえないもの、これにつきましては一〇〇%代替建造を行なわせる、それから修理ではございませんけれども、相当の程度の修理を行なわなければ使用にたえないものと認められるものにつきましては、五〇%程度の代替建造を認めるということで、来年度予算におきまして、公団に対しまして九億円の財政の融資をいたしまして、木船二十七隻、鋼船三十五隻、合計六十二隻の代替建造を行なう予定でございます。二カ年計画でもって実施いたす考えでございます。われわれの調査におきます大修理を要するものは、全部これによって代替建造を行なうということになるわけでございます。また中程度の修理を行なわなければならぬものは、大体五〇%程度代替建造を行なわせるということで計画を進めております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/12
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013・久保三郎
○久保委員 先ほどの説明はだいぶこまかい数字でわかりかねたところもあるのでありますが、いまの海運局長の説明だと、初年度予算と言うか、三十九年度予算で六十二隻つくれば、およそ寿命の来たと言うか、使いものにならぬものについては代替建造ができる、こういう趣旨だと思うのでありますが、大体その総トン数は七千トンじゃなくて五千トン程度だろうと思うのです。いま海運局長が言ったのは五千トン、ところが最もだめなものは七千トン、こう先ほど船舶局長は言われたと思うが、そういう数字は大体それでよろしいのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/13
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014・藤野淳
○藤野政府委員 先ほど申し上げました七千トンというのは、通達が実施されまして、昨年末までにちょうど検査の期日が到来いたしまして、その適用を受けたのであります。それが七千トンでございまして、現在まだ、初めてこの適用をする船がだんだんふえつつあるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/14
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015・久保三郎
○久保委員 その旅客船で、検査の結果、船齢がもうわからぬ、いわゆる二十五年以上だというようなものは全部廃船ですね。そういう廃船対象のものは今日何隻ほどあるのか、これはどうなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/15
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016・藤野淳
○藤野政府委員 船齢不詳のものは、二十五年以上の老齢船として強化検査の対象といたしております。廃船ではないわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/16
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017・久保三郎
○久保委員 廃船とすべき対象のものは何隻あるかと聞いているんです。検査の結果もうこれはおさらばだということで廃船にしなければならぬというようなものは何隻あったのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/17
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018・藤野淳
○藤野政府委員 昨年実施施以来廃船にしたものはございません。今後補修あるいは整備の経費と見合って廃船ということを決定することになりますので、あらかじめ私どもがこの船は廃船であるということを決定することはできないわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/18
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019・久保三郎
○久保委員 補修その他で持つものも限度があると思うのですね。それについての見通しは、これから三年なら三年の間にどの程度代替建造を旅客船はしなければならぬかというような数字は、その検査の結果出てくると思うのですが、その点の見通しはどうなっておりますか。言うならば、旅客船として、とにかく船質改善というか、代替建造が主でありますが、それをしなければならぬような船は何隻で、何トンあるか、こういうことなんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/19
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020・藤野淳
○藤野政府委員 一応の推定はいたしましたが、これは非常に困難でございまして、航路の、たとえば航行区域の制限でありますとか、あるいは旅客定員の削減でありますとか、いろいろな必要条件の制限を強化することによりまして、廃船を免れて細々と動くということも考えられるわけでございまして、ただいまここで大体何隻というふうに申し上げることは適当でないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/20
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021・久保三郎
○久保委員 いつ何どき海難が起こるかわからぬ、こういうような時代に、おおよそ廃船の運命にあるものは検査の結果わかるはずだと思うのです。私が聞いているところによれば、大体二百四十隻ぐらいある、三万三千総トンぐらいだろう、総数はそのぐらいになるだろう、こういうんですね。そういうふうな推定を下している人もいる。これはおたくのほうかもわからぬが、どこかわからぬ。そこで大体そういうふうに推定されるのかどうか。されるとするならば、この旅客船の建造、これからの公団方式による建造によってどの程度何年間で消化する考えで今年度予算はまず出してきたか、この点を聞きたいんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/21
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022・藤野淳
○藤野政府委員 公団の対象船舶は、先ほど船舶局長から御説明いたしました数字の中で、公営企業の持っているもの、あるいはその他遊覧の用に供するものというものを除きまして、営業用の旅客運送事業に供しているものについて見ますと、先ほどちょっと数字的に詳細には申し上げませんでしたけれども、われわれのほうで調査いたしているものの中では、二十トン以上の船舶では四十五隻、三千七百五十トンという船舶が大修理を要する。これは大修理を要するために、むしろ廃船したほうがいい。現状のままでは、その船に手を加えてみても、廃船したほうが得であるというようなものが四十五隻、三千七百五十トンあるわけです。それから、相当の修理をやりまして使用することができる、しかし場合によっては廃船したほうがいいかもしれないという程度の老朽度のものが五十一隻の五千三百八トンあるわけであります。それから二十トン未満につきましては、これは老朽度の詳細な調査はできておりませんけれども、船齢二十五年以上のもので、公団の対象として考えに入れなければならぬ、代替建造を考えなければならぬというものが六十二隻の八百四十九トンでございます。それで、こういうものを取り上げまして、先ほど申しましたように大修理を要するものについては全部代替建造の対象として考えている。それから相当の修理を要するものにつきましては五〇%のものを考えているということで、これを二カ年間でやるわけでございますが、初年度といたしましては、先ほど申しました六十二隻の五千三百二十六トンというものを建造計画としているわけであります。したがいまして、これを二年間で実施いたしますので、約一万トン程度の代替建造がこれによって実施されるということになるわけでございます。したがいまして、老朽船舶の中で、旅客運送事業の用に供せられているものであって、しかも公営のもの、あるいは遊覧のものを除いたものは、少なくとも大修理を要するものについてはすべて対象として考えていく。それから中修理といいますか、相当修理を要するものについては、半数程度これによって処理する。それから小修理によって検査が合格するというものにつきましては、これは事業者の負担によって営業の用にそのまま供していただくということを考えているわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/22
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023・久保三郎
○久保委員 いまの説明だと、大体二年間におよそ九千トンの対象の船を解決していきたい、こういう話でありますが、そこでこれは資料を提出願いたいのでありますが、船齢別のトン数別の旅客船の数ですね。それからもう一つは船舶局長のほうになりますが、検査基準によるところの旅客船の内訳、これを後刻いただきたいと思うのです。
次には、新しく今度加えられます老朽貨物船の問題でありますが、老朽貨物船といわれるものは今日どの程度あるのか、どの程度どういうものがあるのか。あとで資料をもらいますから、概要だけでけっこうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/23
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024・若狹得治
○若狭政府委員 貨物船の老朽度の問題でございますけれども、これは旅客船のような検査の強化というような問題は現在出ておりませんので、われわれとしては一応法定耐用年数というものをとりまして、その老朽度を一応推定いたしておるわけでございます。御承知のように現在の内航海運に従事いたしております船舶というものは、木船、鋼船合わせまして総数二百七十万トン程度のものがあるわけでございます。それで木船の老朽度というような問題につきましてはいろいろな問題もございますし、具体的に個々の船に当たりましてこれを調査するということが現在では困難でございます。われわれとしては、来年度の予算におきまして、この老朽度の推定をいたしまして、それからこれを代替建造するという方式を考えました。対象船舶といたしましては、四十二年度末までに法定耐用年数を超過するものとしてとりましたものが三十万トンでございます。三十万トンをこの対象として考えていきたいということでございます。これは法定耐用年数というものを基準にして考えておりますので、全部整理していきたいということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/24
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025・久保三郎
○久保委員 最近内航の海難事故は非常に多いのであります。そこで、この間も船舶局長にお尋ねしましたが、船舶建造の問題でありますけれども、建造方式というか、建造の設計は、公団でつくる場合にはモデル設計というものをつくっておやりになっているわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/25
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026・藤野淳
○藤野政府委員 代替建造の場合に、石炭専用船につきましては最高の経済性をねらいました一つの標準設計のようなものをつくりまして、なるべくこれによることを勧奨いたしておりますが、その他の貨物船につきましては、標準設計は公団の建造としては考えておりません。しかしながら一般の内航貨物船用といたしまして、五百トンから二千トンに至る各種の貨物船の標準設計を、国家予算をもちまして、あるいはその他の団体の援助によりまして、すでに四、五種類作成をいたしております。これを基準にしてつくれば、危険性その他の問題は心配ないという船型をつくっているわけでございます。しかしながらそれのみでは十分でないわけでございまして、その中間に位するもろもろの船型のものにつきましては、検査におきまして設計指導その他を十分やっていきたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/26
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027・久保三郎
○久保委員 モデル設計というか、標準設計というか、それ以外のものは、それぞれ公団で自分で設計して発注するわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/27
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028・藤野淳
○藤野政府委員 公団で設計いたすわけではございませんで、公団は船主といたしまして設計を一応承認するという形でございます。公団は設計をする機能を持っておりません。共有する船主の持ってきた船型を技術的な見地からも検討を加えまして、安全性その他を十分検討を加えた上で共有することをきめることに相なっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/28
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029・久保三郎
○久保委員 公団は船主が持ってきた設計図によって技術的に検討して、これを許可していくということですね。
そこで最近の小型鋼船の海難事故に対して、公団はそういう点の注意を十分払っているとは思うんだが、そういう設計審査について具体的に何かやっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/29
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030・藤野淳
○藤野政府委員 公団が特に具体的に一と申してはよくわかりませんけれども、運輸省が各種の船型につきまして標準設計的なものを示しておりますので、これに準拠して私どもで設計承認をいたしておるわけでありまして、公団がみずから一つの基準をきめておるということはございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/30
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031・久保三郎
○久保委員 そうすると、こまかいことになりますが、公団には技術者はたくさんおられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/31
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032・藤野淳
○藤野政府委員 ある程度の技術者はおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/32
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033・久保三郎
○久保委員 それじゃ技術的なことは主として運輸省船舶局の監督というか、指示というか、そういうもので大体やっておられるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/33
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034・藤野淳
○藤野政府委員 ある程度と申し上げましたのは、基本設計から詳細設計までやるスタッフを持っていない、組織を持っていないということを申し上げましたので、設計のよしあしを判断する技術的なスタッフは十分配置してございます。したがいまして、設計の詳細につきまして運輸省がとやかく指導する必要のない十分なスタッフは配置してございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/34
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035・久保三郎
○久保委員 それではまたこまかい話になりますが、ついでですからお聞きしますが、公団の理事の中にはそういう技術の最高首脳部が入っておられるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/35
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036・藤野淳
○藤野政府委員 理事の中には、かつて船舶検査の経験のあります、必要な知識経験を十分持った人がおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/36
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037・久保三郎
○久保委員 そこで話を戻しますが、先ほど海運局長は、四十二年までに船齢に達するというか、そういうものを対象に三十万トン代替建造していきたい、こういうようなお話でありますが、三十九年度予算では、これは、石炭専用船を入れて二万四千トンくらいですね。もっとになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/37
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038・若狹得治
○若狭政府委員 先ほど、御説明で、昭和四十二年度末までに約三十万トンの決定耐用年数を超過するものがあると申し上げましたけれども、このうち約四万トン程度は沈没その他の廃船になるものを想定いたしておりまして、二十六万トン程度のものにつきまして代替建造を考えているわけでございます。このうち半数を公団で代替建造を行ないたいということでございます。これを三カ年計画で実施するということになりますと、約四万トンの船腹の建造が必要になってくるわけでありまして、来年度の予算として公団で考えておりますものは、石炭専用船が二万一千六百トン、その他油送船、鋼材専用船等の船舶が二万二千トン、合計四万三千六百トンでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/38
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039・久保三郎
○久保委員 二十六万トンの半数は自己資金で建造するだろうから、あとの半数はいわゆる公団共有方式で代替建造する、こういうお話ですが、大体半数というよりどころはどんなふうなとり方をしましたか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/39
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040・若狹得治
○若狭政府委員 これは予算の制約でございまして、われわれのほうでは、大体、従来全く財政資金等のめんどうも何も見ていない内航海運でございます。したがいまして、この代替建造につきましては零細企業が多いわけでございますし、できるだけ公団の代替建造方式というものを導入してまいりたいと考えておるわけでございますけれども、来年度は初めてこういうものに手をつけてまいるという関係もございまして、とにかく一応半数程度で発足いたしまして、その状況を勘案した上で、また今後さらにこの比率を引き上げるようにわれわれとしても努力してまいりたいと考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/40
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041・久保三郎
○久保委員 いまの率直な御答弁がありましたからわかりましたが、大体半数なんというのはいいかげんな話なんでありまして、しかも、内航の対策としていま一応芽を出したことは一つの進歩かと思うのでありますが、とにかく外航海運にいたしましても、昨年度二法が成立して、この四月からグループで出発するのでありますが、これはあとでまた別な機会にお尋ねをしますけれども、言うならば、未来像というか、あるべき姿の構図というのが外航海運にもはっきり描かれていないところに私は欠点があると思うのです。内航につきましても同様だ、いなむしろそれより以下だろうと私は思うのでありますが、まあ今度お出しになる法案によりまして一応のかっこう、形というものはつけられた。しかし中身についての問題は、いまの御説明のように財政の都合上ということでありますが、一応財政の都合は都合上としても、いまの御説明ではどうも納得いかない。というのは、四十二年までに船齢に達するものが三十万トンある。その中で沈没したり、廃船になるものは四万トンぐらいあるだろう、残り二十六万トンの半分十三万トンだ、その十三万トンを四十二年までにだから、算術計算すれば年間平均四万トンで大体いけそうだ、こういうことでありますが、これも一つの見ようかもしれませんけれども、それは現実には少しも未来像としては成り立たぬと私は思うのであります。もし財政上の制約があるならば、これをどう伸ばしていくか、四十二年で区切るのがいいのか、あるいはそれに対してどういうふうな別途の対策をとるのかということがなくちゃならぬと思うのであります。どうもそういう点がなくて、結論としてそういう算術計算で結末をつけるということについては私はどうかと思う。内航は大体船質を含めた戦線整理をする時代だと思うのです。だからこれに対して大綱はどういうふうに考えていくのか、これはあらためて海運局長の考えを聞きたいのです。内航をどう持っていくのか、これはどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/41
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042・若狹得治
○若狭政府委員 内航に従事いたしております船舶の近代化という問頭につきまして、われわれのほうでは公団を活用してこれを実施していきたいと考えておりますが、それは非常に不十分な対策であることは、先生御指摘のとおりでございます。ただ、先ほども申しましたように、来年度初めてこれに手をつけてまいります関係で、なかなかわれわれの計画どおりはまいらなかったわけでございまして、この点はわれわれ今後とも努力を続けてまいりたいと考えておるわけでございます。
なお、われわれのほうでは、内航の現状というものは非常に困難な事態にございまして、しかも国民経済上に占める内航の重要性というものも非常に軽視できない。すでに輸送のトンキロで計算いたしますと約四三%というものは内航の輸送にかかっておるわけでございます。今後さらにこれが増加してくるというふうにわれわれ考えておるわけでございますし、また陸上輸送の限界に達しつつある現状から見ましても、内航の輸送はさらに伸ばしていかなければならぬというようなことで、政策といたしましては、陸上輸送との調整、ことに陸上貨物の内航海運への転移ということを当然考えていかなければならぬと思うわけでございます。それと同時に、それを受け入れる体制といたしまして、内航の輸送秩序の確立ということをわれわれとしては考えておるわけでございまして、このために内航海運のための特別の立法をいたしたいと考えておるわけでございます。これは内航の輸送秩序の確立と運賃の維持という問題と同時に、やはり近代的な輸送の需要に対応し得るような輸送の体系をつくっていきたいということを考えておるわけでございます。率直に申しまして、現在のような状態では、内航の近代化ということはとうてい考えられないわけでございますので、内航の海運業界全体を一つの自主的な統制のもとに、近代的な体系に整えていくということが今後の法律の趣旨でございますので、そういうものを中心にいたしまして、同時に財政資金をこれに投入することによって、船舶の近代化というものをはかっていこうといたしておるわけでございます。これは、来年度予算といたしましては非常に不十分であることは先生御指摘のとおりでございますので、われわれといたしましても今後大いに努力してまいりたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/42
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043・久保三郎
○久保委員 いまのお話は大体抽象的にはわかるのでありますが、そこで具体的に資料をお出し願いたいのであります。これから五年後の内航の船腹量というのは大体どの程度に見込まれておるのか、それからいまお話のあった、たとえば四十二年で船齢に達する三十万トン、そういう内航から消えていくべき船はどの程度あるか、差し引きどの程度の船腹量が必要か、それから中身としてその内航船の種類はどういうふうに想定されますか、それから内航に転移される陸運からの荷物の転移のおおよそはどういうふうな傾向になると思っておられるか、いまお答えができますれば、資料をあとで届けてもらうにしてもお答えをいただきたいのですが、無理でしたらばあとでもけっこうであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/43
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044・若狹得治
○若狭政府委員 あとで資料を提出いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/44
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045・久保三郎
○久保委員 あとで資料をという話ですから、資料を見せていただいてから説明をしてもらいましょう。
そこで、来年度の計画では石炭専用船が二万一千六百トンですね。これは石炭鉱業合理化事業団からの資金も入ってですね。合理化事業団の資金が七億ちょっとでありますが、それ以外に石炭のほうにはどれほど回すのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/45
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046・若狹得治
○若狭政府委員 公団の財政資金といたしましては九億円でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/46
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047・久保三郎
○久保委員 もう一ぺんおっしゃって下さい。資金は内航全体で三十九年度二十五億四千八百万でしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/47
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048・若狹得治
○若狭政府委員 はい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/48
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049・久保三郎
○久保委員 そのうち七億六百万円が石炭鉱業合理化事業団の資金でしょう。だから私がお尋ねしたいのは、この事業団資金以外に石炭専用船に回す金のワクがあるのかどうかと、こう言っているのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/49
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050・若狹得治
○若狭政府委員 公団の石炭専用船の予算といたしましては、十六億四千八百万円でございます。それで石炭鉱業合理化事業団から七億六百万円、それから公団が九億四千二百万円ということで、合計十六億四千八百万円ということになっておるわけでございます。それから内航船舶用の財政資金といたしましては、九億円を予定いたしておるわけでございます。合計二十五億四千八百万円でございますが、石炭専用船は年度内竣工ということを予定しておりまして、これが直ちに総船価になるわけでございます。それから他の一般貨物船のほうは、四分の二工程、つまり契約、起工まで財政資金で見るという考え方でございまして、来年度は初年度でございますので、そういう程度で予算を組んでおりまして、九億円ということでございます。したがいまして、全体の建造総船価といいますか、公団負担分といたしましては十八億円ということになるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/50
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051・久保三郎
○久保委員 そこで、この石炭専用船の建造についてはすでに決着はついていると思うのでございますが、問題はないのですか。事業団法の資金でつくる分についてと他のものについての決着はついておると思うのですが、問題はありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/51
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052・若狹得治
○若狭政府委員 問題という御趣旨がよくわかりませんけれども、石炭専用船につきましては一般船との輸送調整の問題というものは当然あるわけでございます。われわれといたしましては、これは今後内航海運組合というものを強化いたしまして、その中でこういう問題を処理してまいりたいと考えておるわけでございます。なお、運炭機帆船というものにこの専用船がとってかわるわけでございますので、これにつきましては運炭機帆船とこの石炭専用船との調整ということを当然考えていかなければならぬということをわれわれとしては考えておるわけでございます。この調整のしかたとしては、石炭専用船というものはスクラップ・ビルドでございますので、そのスクラップの中へ運炭機帆船というものをどの程度入れてこれを消化していくかということによって解決していきたい。できれば、機帆船の所有者がある程度の人数が集まりまして、隻数が集まりましたら、そういう人たちが主となって石炭専用船を建造するというような方式をぜひともわれわれとしては推進してまいりたいと考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/52
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053・久保三郎
○久保委員 そこで次にはしけの問題でありますが、はしけは昨年から融資額が大体三億に減ってきているわけであります。最近の港湾の整備あるいは機械化の問題とからんで、はしけの問題は将来の展望としてかなり違った見方もあるかと思うのでありますが、実はまだまだそんな時代ではないと私は思うのです。そこではしけの建造について、これは六大港が主だと思うのだが、地方港にもこのワクを昨年あたりから広げているやに聞いておるのですが、そういうことになっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/53
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054・比田正
○比田政府委員 必要と認めました場合には、昨年から一部の地方の港にも緊要なものにつきましてはワクを割り当てております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/54
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055・久保三郎
○久保委員 どの程度の比重になっておりますか。おおよそでいいです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/55
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056・比田正
○比田政府委員 港の名前を申し上げますと、姫路、新居浜でございます。これは非常にふくそうした港であります。それから呉。業者の数は、姫路一社、新居浜一社、呉一社で、隻数は、姫路が三ばい、それから新居浜が四はい、呉が三ばいでございます。トン数が、姫路が六百九十トン、新居浜が千八十トン、呉が八百十トンということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/56
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057・久保三郎
○久保委員 とにかく船込み対策として、はしけの問題が出てきておるわけでございますので、いろいろな関係もあるかもしらぬが、重点というか、これはやっぱり船込みの対策としてものごとは考えていくのが一つであると思う。この公団方式のねらいは、中小企業対策として考えることは別だと思うのです。でありますから、ただ応募船主というか、そういう荷主というか、業者、そういう者についても多少問題を考えていかなければならぬ時代だと思う。特に港運事業の免許の問題もからんで、免許ができそうもない者に、だからといってこれを許すことは将来の姿からいっても芳しくないと思うのですが、この選考基準というのは大体どういうふうにするということで考えておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/57
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058・比田正
○比田政府委員 六大港を中心といたしまして業者から希望を取り寄せまして、それに幾ら割り当てるべきかということを検討いたしておりますけれども、率直に申し上げまして、私どもの要求いたしております公団からの金が、予定いたしましたものよりもかなり下回っておりますので、真に必要なものに割り当てますと、もうなくなってしまうのが実績でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/58
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059・久保三郎
○久保委員 最近における予想というものは、政府としては、大体どの程度まで公団方式ではしけや引き船等をつくる予定なんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/59
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060・比田正
○比田政府委員 はしけにつきましては、二つに分けまして、新規に絶対量をふやす問題と、それから非常に古い老朽船がございますから、これを代替建造するという問題がございます。この計画につきましては、港湾のほうの将来——といいますと、ただいまでは、昭和四十三年、一応今後五カ年間の先を見通しまして、全国的に、あるいは各港または六大港につきまして貨物の伸びを推定いたしております。それからはしけ荷役のいままで実績がございますから、それを割り出しまして、五カ年計画を一応立てまして、三十九年度というものを考えておりますが、民間の自己資金によります建造量というのは、やはり従来どおりやらしていく。船質の改善につきましては、半分くらいは自前でやってもらいたい、あとの残りの半分を公団で取り上げようということで計算いたしますと、公団で今後整備すべきはしけは、増強分といたしまして十六万トン、その資金は三十七億円であります。公団の負担額は二十六億円。それから、船質改造の分が同数にたまたまなっておりますが、十六万トンであります。所要資金は三十六億、その公団負担額は二十五億円、合計いたしまして三十二万トン、それから所要資金が七十三億円、これに対しますところの公団負担額といたしましては五十一億円というものを今後予定いたしたい、ただいまの時点ではさように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/60
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061・久保三郎
○久保委員 それでは港湾局長、大体いまお話しの数字をあとから資料として出してください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/61
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062・比田正
○比田政府委員 はい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/62
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063・久保三郎
○久保委員 次に、この公団の問題で若干お尋ねしたいのでありますが、公団の、たとえば三十七年度決算報告で、旅客船の使用料が歳入欠陥というか、歳入欠陥といっては語弊があるかもしれませんが、予算額に対して収入済み額がだいぶ減っております。これはどういう理由でなったか。これは港運船も同様であります。おもな建造ができなかったのかどうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/63
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064・若狹得治
○若狭政府委員 いま御指摘の三十七年度決算報告によりますと、予定よりも旅客船使用料が千百九万円減少しておるわけでございますが、これは竣工時期のおくれのために出てきたものであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/64
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065・久保三郎
○久保委員 それで公団の決算はいまのところ赤字と見受けるが、そのとおりですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/65
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066・若狹得治
○若狭政府委員 三十七年四月一日から三十八年三月三十一日までの三十七事業年度の損益計算書によりますと、当期欠損金は九百三万円ということになっているわけでございます。御指摘のとおり現在一応赤字ということになっているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/66
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067・久保三郎
○久保委員 この欠損の理由はどういうことでありますか。大体この大きな繰り越し欠損は、この事業開始以来のものがずっと引き続いておるようでありますが、たしか公団発足のときにはかかるものは政府の助成によってなされたと思うのだが、これはどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/67
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068・若狹得治
○若狭政府委員 先ほど三十七年度の欠損金九百万円と申し上げたわけでございますが、三十六年度までの繰り越し欠損金は約三千百五十万円でございます。これと合計いたしますと四千五十万円という欠損金になっているわけでございます。この欠損金が生じました原因につきましては、この公団の事業、すなわち旅客船、貨物船、はしけ、引き船等の建造及び改造業務が年々増加してまいりましたために、それぞれの業務開始の初めに収支が償わないということによって出てきたものでございます。と申しますのは、船の建造が完成いたしますまでの相当長期間というものは使用料の収入というものは期待できないわけでございますけれども、この事務を処理するための経費というものはフルに支出しなければならぬということによりまして出てきたものでございまして、これは船舶が建造されまして使用料収入が順調に入ってくるということになれば、当然なくなる性質のものでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/68
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069・久保三郎
○久保委員 順調に入ればなくなるというが、いまの説明ではちょっと納得しがたいので、もう少し詳細にお答えいただきたいのでありますが、それでは大体いまのようなペースで、計画でいったら何年後にこの公団は赤字から脱却するのか、これはどうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/69
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070・若狹得治
○若狭政府委員 公団の決算の見通しでございますけれども、三十七年度におきましては貨物船の建造量が非常に拡大されまして、その使用料収入は貨物船部門の減価償却費、支払い利息、貸し倒れ引き当て金あるいは一般管理費の支出を上回るということになるわけでございます。この関係は三十八年度においてもさらに増加してまいりまして、つまり戦標船対策といたしまして続けてまいりました貨物船の建造というものが相当の建造量を見まして、これの使用料収入が順調に入ってまいっておりますので、三十九年度以降の決算ではこのような現在の繰り越し欠損を全部消しまして、累計の損益計算も相当な黒字となってあらわれてくるというふうにわれわれは予想いたしておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/70
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071・久保三郎
○久保委員 船舶の使用料はかなり膨大な額でありますが、これに対する減価償却のほうはかなり狭めているわけです。この関係は、公団経理上いまのように赤字であるから減価償却は少し制限していくというような形から、こういうようなかっこうが出ておるのかどうか。たとえば旅客船使用料にしますれば、三十七年度決算では約二十億程度ございます。ところが減価償却は九千万程度であるが、こういう形はこれでよろしいのかどうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/71
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072・間孝
○間説明員 ただいまの御質問に対してお答えいたします。公団の使用料の中には減価償却費相当分と、それに公団の事務費をまかなうためのもの、これを利息相当額と申しておりますが、そういうものがプラスされて使用料として入ってくるわけでございます。したがいまして、使用料に比べますと減価償却費は当然小なくなってまいるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/72
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073・久保三郎
○久保委員 そのとおりですね。減価償却費並びに管理費、さらに利子ということですね、これを含んで使用料が算定されるわけでありますから、そのとおりにまかなえるわけです。しかしそれにはずれがあるからという先ほどの説明で、欠損がこういうことになるわけです。それにしても、しろうとだからよくわかりませんが、たとえば旅客船の使用料は二十億程度である。ところが減価償却費はその半分にも充たない。九千万ということはあまりにもバランスがとれないのではなかろうかという感じがするわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/73
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074・間孝
○間説明員 旅客船の場合について申し上げますと、減価償却費の算定は共有期間を十八年といたしまして等額で償却をいたしておるわけであります。これに対しまして一般管理費その他をまかないます利息相当額は年七分で計算いたしているわけでございます。したがいまして、この減価償却費に当たります分と利息相当額との比率を見ますと、ほとんど同じ、あるいはむしろ利息のほうが若干多いというくらいの割合になろうと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/74
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075・久保三郎
○久保委員 いまの御説明でまだ納得がいかぬというか疑問が残るわけでありますが、そういう形ではたして公団の使命が達成できるのだろうか、端的に言えばそういう感じがするのです。利息が高いからとか、管理費が高いということはないのですか。それはどうなのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/75
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076・間孝
○間説明員 旅客船の場合につきましての利息として取っておりますものは、その内訳を申し上げますと、運用部資金から借りております金につきましては、六分五厘の利子を運用部のほうに支払わなければならないわけでございます。これに貸し倒れの準備といたしまして五厘を積み立てておるのであります。これが合計されまして七分となるわけでございまして、そのほかに公団の事務費をまかなうものといたしましては、運用部資金のほかに政府から出資をいたしております。これが現在五億円でございます。この五億円について事業者からは七分の利息の形で使用料をとるわけでございますが、そのうちの五厘を貸し倒れの積み立てといたしまして、あとの六分五厘に相当するもので公団の事務費をまかなっておるわけでございます。したがいまして、現在のところではそれ以上の利益が出るというふうな形にはなっておらないのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/76
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077・久保三郎
○久保委員 こまかい計算になりますが、それではいま監理官がおっしゃる六分五厘で管理費はいままかなっておりますか。そういう計算になっておりますか。合っていますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/77
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078・間孝
○間説明員 旅客船につきましては、昭和三十八年度現在におきましては、若干不足しておる状態でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/78
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079・久保三郎
○久保委員 若干不足というのは、管理費がそれよりよけいかかっている、そういうことですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/79
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080・間孝
○間説明員 そうでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/80
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081・久保三郎
○久保委員 これは公団の方式でやる場合に、いまのような形でこれからも人件費等はふえていくだろうと思うのですね、善意に解釈して。そうだとすれば、管理費がふえていくと、五億の出資で、五分のさやで、これを六分五厘のあれでまかなうというのにはもう限度である、こういうふうな形、この転嫁先は言うまでもなく共有船主で、こうなるとほかの利息よりもずいぶん高いものになって建造しなければならぬという心配がされるのですが、そういう心配はないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/81
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082・若狹得治
○若狭政府委員 旅客船の関係につきましては、先ほど公団監理官から御説明いたしましたように、六分五厘の金利に五厘の貸し倒れ準備金で、七分ということで金利を定めているわけであります。そこで事務費は出資金の金利によってこれをまかなうというたてまえになっておるわけでございます。ところが先ほど監理官から御説明いたしましたように、先生御指摘のように、やはり一般管理費というものが上がってくるわけでございまして、現在では五億の出資金の金利ではまかない切れないという面が出てきておるわけでございます。それでわれわれといたしましては、さらに追加の出資を要求したわけでございますけれども、公団の経理全体といたしましては、貨物船の戦標船対策でつくりましたものは、これは金利は八分七厘でございます。六分五厘の運用部資金を借り受けまして、それに対して貸し倒れ準備金五厘程度のものをまず考える。それから一分七厘の事務費を取っておるわけでございまして、こういう関係が当初予想いたしましたよりも建造が比較的順調にまいりましたために、この面において公団の一般管理費をまかなっておるというような状態になっておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/82
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083・久保三郎
○久保委員 その問題もいずれあとにしますが、いずれにしてもそういう形で変わってまいりますと、公団設立の趣旨も将来薄らいでくると思うのですね。だからそういう点ももう少し考えなければならぬ、こう思うのです。
それからもう一つは、一般管理費の中で、たとえば、調査委託費などありますが、これはどんな種類のものを公団は調査委託するのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/83
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084・間孝
○間説明員 その内容を申し上げますと、公団が船主決定をいたしますときには、当然にその船をつくる造船所が確実なものであるかどうかということも検討しなければならないわけでございます。その造船所の信用度あるいはもちろん相手方となる船主の信用度、こういったものを調査するわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/84
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085・久保三郎
○久保委員 その調査するのは、委託する先はどこなんですか。委託調査だから、自分で調査するのじゃないでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/85
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086・間孝
○間説明員 ちょっと具体的にどういう相手ということを私ここで申し上げる資料はございませんが、そういう民間の経理の専門家に委託するわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/86
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087・久保三郎
○久保委員 それもあとでまた調べましょう、こまかいことになるかもしれませんが。
それでこの公団の今度の法案改正は一つ問題があると思うのです。きのう本会議を通った首都高速道路公団の法律は修正で可決いたしておるわけです。それはいわゆる監理の条項でありますが、この法案はその修正前の形と同じになっていると思うのであります。これは修正すべきものと考えるが、いかように考えておりますか。いわゆる監事は「理事長又は理事長を通じて運輸大臣に意見を提出することができる。」ということになっておると思うのですが、きのうの本会議で通過したものは、「理事長又は建設大臣」ですね。いわゆる「理事長を通じて」という字句は削除になっているわけです。こういうものについてどういうふうにお考えですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/87
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088・若狹得治
○若狭政府委員 政府の所管いたしております公団は多数あることでございます。先生御指摘のように最近そういう例が一つできたそうでございます・が、これは政府全体として公団の監査というものをどういうふうに考えるかという基本的な問題が解決されれば、われわれとしてはその基本的方針に従ってまいりたいと考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/88
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089・久保三郎
○久保委員 この問題は委員会修正ということに行くのが当然かと思うのです。あれも建設大臣は委員会において修正さるべしという答弁をして、その結果ああなったというふうに実は聞いているわけです。監事の役目は、理事長を通じて所管大臣に報告するのでは意味がない話であります。だからこれは十分考えてしかるべきだと思うのです。
委員長に申し上げておきますが、いずれ後刻理事会等におはかりしていただいて処理しなければならぬと思います。片方の公団は理事長を通じ、片方は通じないというような不統一なことであってはならぬ。もちろんいままでに、最近この委員会を通過していった鉄道新線建設公団法もそのとおりになっています。しかしそのほかにもたくさんありましょうから、そういうものの整理は整理として、いままさにここで審議が始まったものでありますから、きのう通ったものと同じような性格の公団を違った形で処理するわけにはまいらぬのではないか、かように考えているわけです。
それからもう一つは、監理官がおられますので心配はないと思うのでありますけれども、この公団もできてから年数が少したちつつあります。ところがややもすればこの公団関係は非能率の代名詞に最近なっている。この船舶整備公団がそのとおりだとは申し上げませんが、最近において運輸省でこういう監査はしておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/89
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090・若狹得治
○若狭政府委員 公団の監査というものは、特別に大部分を実施するということはやっておりませんけれども、御承知のように、特定船舶整備公団と申しますのは、非常に規模が小そうございますし、その運用の細部につきまして公団監理官が十分これを掌握いたしておるというふうにわれわれは考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/90
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091・久保三郎
○久保委員 監理官はしょっちゅう公団の業務については直接監督をされていると思うのでございますが、たとえばその応募船主の選考の基準とかあるいは使用料の納入とか、そういう問題についてももちちろん携わっておられましょうな。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/91
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092・間孝
○間説明員 おっしゃるとおりでございまして、船主選考の基準につきましては、事前に公団から相談を受けまして、その適否についてこれを指導いたしております。また使用料の納入状況につきましては、毎月月末に公団から報告を受けております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/92
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093・久保三郎
○久保委員 その船の使用料の納入状況は、こげつきというか、滞納は全然ございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/93
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094・間孝
○間説明員 使用料の滞納は旅客船につきまして若干ございまして、貨物船とはしけ、引き船については全然ございません。
旅客船につきましての最近の滞納の状況を申し上げますと、三十九年の一月末現在、これが一番の新しいものでございますが、滞納いたしておりますものが、七社で約八百万円でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/94
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095・久保三郎
○久保委員 その滞納は長期にわたって滞納しておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/95
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096・間孝
○間説明員 長期にわたりますものが三社でございまして、あとは一カ月または二カ月のごく短期のものでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/96
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097・久保三郎
○久保委員 その問題はあとにしましょう。そこまで聞いておきます。
次に、最後でございますが、荷役機械の問題であります。荷役機械の選考基準というか、そういうものはどういうふうにおやりになる考えでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/97
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098・比田正
○比田政府委員 荷役機械と申しましても非常に種々雑多な型式がございますので、今回は、船内の荷役機械といたしましては、バケット・コンベヤーというような型式のものにいたしました。また、沿岸のほうは、移動できるクレーンというようにいたしまして、それらが不足しているものから選ぶということにいたしておるわけです。で、ただいまのところは始まったばかりでございまして、今回新たに、御承知のとおり、わずか一億円でございますけれども、予算が計上されたわけでございます。さしあたっての分は、引っぱりだこでございますから、むしろ逆に基準よりも割り当てることに骨が折れるだろうということで憂慮しておりますが、今後は、先ほども申しましたように、最も船込みをいたしておりますような港、六大港の中でも緩急がございますから、また業者の中でその種類の機械が不足しているものを選びまして割り当てたいというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/98
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099・久保三郎
○久保委員 それぞれ資料をいただいて、また質問をすることにして、本日はこの程度でやめておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01319640303/99
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100・西村直己
○西村(直)委員長代理 次会は、委員長の指定により、明四日水曜日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午前十一時五十三分散会
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