1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十九年三月二十四日(火曜日)
午前十時三十五分開議
出席委員
委員長 川野 芳滿君
理事 有田 喜一君 理事 關谷 勝利君
理事 塚原 俊郎君 理事 西村 直己君
理事 山田 彌一君 理事 久保 三郎君
理事 肥田 次郎君 理事 矢尾喜三郎君
木村 俊夫君 佐々木義武君
進藤 一馬君 壽原 正一君
高橋清一郎君 高橋 禎一君
中馬 辰猪君 西村 英一君
長谷川 峻君 細田 吉藏君
増田甲子七君 井岡 大治君
勝澤 芳雄君 泊谷 裕夫君
野間千代三君 山口丈太郎君
内海 清君
出席国務大臣
運 輸 大 臣 綾部健太郎君
出席政府委員
運輸政務次官 田邉 國男君
運輸事務官
(大臣官房長) 佐藤 光夫君
運輸事務官
(海運局長) 若狭 得治君
運 輸 技 官
(船舶局長) 藤野 淳君
運輸事務官
(鉄道監督局
長) 廣瀬 眞一君
運輸事務官
(航空局長) 栃内 一彦君
委員外の出席者
議 員 久保 三郎君
日本国有鉄道副
総裁 磯崎 叡君
専 門 員 小西 真一君
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三月十八日
旅行あつ旋業法の一部を改正する法律案(内閣
提出第一二〇号)(参議院送付)
国際観光ホテル整備法の一部を改正する法律案
(内閣提出第一二六号)(参議院送付)
同月二十三日
道路交通に関する条約の実施に伴う道路運送車
両法の特例等に関する法律案(内閣提出第一四
一号)(予)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
小委員会における参考人出頭要求に関する件地
方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、
海運局の支局の出張所の設置に関し承認を求め
るの件(内閣提出、承認第五号)
日本国有鉄道整備緊急措置法案(久保三郎君外
四名提出、衆法第二七号)
中小型鋼船造船業合理化臨時措置法の一部を改
正する法律案(内閣提出第一三二号)(予)
航空に関する件(日韓航空路等に関する問題)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/0
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001・川野芳滿
○川野委員長 これより会議を開きます。
この際、日本国有鉄道の事故防止対策小委員会における参考人出頭要求に関する件につきまして、おはかりいたします。
すなわち未小言会におきまして、参考人の出席を求め、意見を聴取する必要を生じました際は、その人選、日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/1
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002・川野芳滿
○川野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/2
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003・川野芳滿
○川野委員長 次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、海運局の支局の出張所の設置に関し承認を求めるの件を議題とし、審査を行ないます。
本件につきましては、御質疑はございませんか。——御質疑はないものと認めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/3
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004・川野芳滿
○川野委員長 これより本件に対する討論に入りますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。
本件に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/4
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005・川野芳滿
○川野委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。
なお、ただいま議決いたしました本件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/5
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006・川野芳滿
○川野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
〔報告書は附録に掲載〕
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/6
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007・川野芳滿
○川野委員長 次に、久保三郎君外四名提出の日本国有鉄道整備緊急措置法案を議題とし、提案理由の説明を聴取することといたします。久保三郎君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/7
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008・久保三郎
○久保議員 ただいま議題となりました日本国有鉄道整備緊急措置法案について、提案の理由並びにその内容について御説明申し上げます。
日本国有鉄道は、国民経済の中で重要な地位を占めており、将来にわたってその地位は確保さるべき立場にありながら、今日の国鉄は、輸送力の不足からくる幹線輸送の渋滞、異常輸送を続ける通勤輸送、さらに続発する事故等等、その使命である大量客貨の安全、正確、迅速な輸送を遂行することがはなはだしく困難な状況にあります。
御承知のごとく、国鉄は、戦時中は戦力増強、戦後は経済復興の名のもとに、長期にわたってその施設を酷使してまいりましたが、昭和二十四年には、マッカーサー指令により、労働問題解決のため公共企業体に移行し今日に至っております。公共企業体としての国鉄に引き継がれたものは、開業以来とられてきた国営事業の実体はそのままとした、あいまいな公共性と企業性であり、それを包括する独立採算制のワクであり、そして極度に荒廃した老朽施設でありました。国鉄はしばらく経済復興の至上命令とインフレの中でその老朽施設をさらに食いつぶしながら輸送を続けてまいりましたが、遂に桜木町、洞爺丸等の相次ぐ事故が発生し、それらの事態は、その食いつぶすべき老朽施設の限界を示すものとして、昭和三十二年度から老朽施設の取りかえ中心とする第一次五ケ年計画が実施されるに至ったわけであります。
しかし、この第一次五ケ年計画は、実施後、日ならずして改訂を余儀なくされたのであります。言うまでもなく資金計画の破綻であり、計画の過小でありました。原因はその財源を主として運賃値上げに求めたこと、政府がその政策の中でこの計画に責任を持たなかったことであります。
かくして、第一次五ケ年計画は四年目で打ち切り、昭和三十六年度から第二次五ケ年計画として再出発し今日に及んでおりますが、これまた主たる財源を運賃値上げに求め、加えて東海道新幹線建設の大事業を織り込み、結果として新幹線早期完成が先行し、太平洋ベルト地帯の輸送力増強と近代化は予定どおり促進されましたが、幹線輸送の渋滞、通勤輸送の混雑緩和等は本年度において約四〇%の達成にすぎず、明年度予算案がそのまま実行されたにしても、計画の五八%であり、運賃値上げの際の公約は再度にわたって破棄されようとしております。しかも本計画も第一次と同様輸送の実情からして計画自体過小であり、この過小計画すら計画どおり実施できぬ現状では、打ち続く事故の根源を断つ方策など、もはや国鉄のみの責任と能力で解決を期待することは困難であると思量するものであります。
国鉄をしてかかる現状におちいらしめた原因の一つは、公共企業体としての国鉄が国営事業の国鉄から引き継いだものは老朽施設と大量首切りであり、その傷あとはいまだいやされません。また、国営直轄事業の制度をそのままとし、公共性も企業性も何ら解明されないまま独立採算制のみ画然と与えられたことであります。
国鉄の公共性は、陸上輸送の根幹として、安全、正確、迅速に輸送を行なうことにより国民経済に寄与することであり、国家の政策として行なわるべきいわゆる公共負担と称される産業、文教政策からの運賃割引等は、当然国家の財政支出によってまかなわれる性質のものであって、独算制のワクで運営される公共企業の国鉄に引き継ぐべきものではなかったにもかかわらず、そのまま引き継がれ、経営を圧迫していることであります。
また国鉄が陸運における独占的地位を失いつつあるとき、独算制のワク内運営の行き先は当然のごとく企業性の追及となり、その結果、目前の投資効果をねらう投資と、合理化に急なあまり、優等列車の増発のみが行なわれ、その結果は時代に逆行してローカル及び貨物の足をおそくし、安全輸送対策は押しやられ、施設の酷使は限界に達し、過密ダイヤは神技と言われながらも、しかもそこからは現状を打開する資金を生み出すことはとうてい不可能なのであります。
次に、第二の原因でありますが、二次にわたる五カ年計画がいずれも過小であり、しかもその過小計画すら計画どおり実施されずに今日に至ったもう一つの大きな原因は、五カ年計画が国鉄だけの計画であり、その予算を握る政府の責任によって、何ら権威づけられておらなかったことであります。御承知のとおりその資金計画は毎年度の予算編成のなかで左右され、不安定な自己資金は過大に見積もられ、政府の責任であるべき財政投融資は極度に切り詰められ、計画は何らの権威も認められず、政府の手によって踏みにじられたことであります。またこの財投を中心とする借入金の重圧は遠からず経営の破綻となることを予告されておることも御承知のとおりであります。
ちなみに明三十九年度予算案を見ましても、自己資金捻出の算術的操作により運輸収入を対前年六百億の大幅増とし、財投は国鉄の要求したワクより約一千億を削り、五カ年計画はわずかに五八%の達成予定であり、計画とは名ばかりのむざんな姿であって、上積みされた四百億の債務負担行為は国鉄総裁に対する慰めのことばとなっても国民大衆への公約実行手形とはならないのであります。
以上申し述べたとおり、国鉄は今日国民の要望にこたえるサービスの改善が行なわれないばかりか、安全輸送への不安が高まりつつあり、国鉄の威信はまさに地に落ちようとしております。しかしながら、わが国の地理的、経済的条件からして、自動車、航空機の発達にもかかわらず、大量輸送機関としての国鉄の存在を今後も必要とし、国鉄の安全、正確、迅速は国民的経済の中で現在並びに将来においても強く要求されておるところであります。
この要求にこたえる国鉄を再建整備するためには、新たな観点から緊急に対策を講ずる必要を痛感するのでありまして、その対策は、まず第一に、整備資金の大幅投入であります。今日、国鉄の投資不足が、どのくらいあるかを概略算定いたしますと、昭和三十六年度の初めの需給をもとにし、その整備水準を通勤輸送については殺人的混雑から解放し、一般旅客輸送のそれを特殊時期を除き、座席が確保される状態とし、貨物輸送はおおむね申し込みの翌日発送を可能ならしめる程度の水準に回復させることとし、また安全輸送については徹底した保安対策を施した場合、おおむね一兆四、五千億と推定されますが、国鉄の現状からして、そのすべてを自己資金と借り入れ金によってのみ調達することは不可能であります。よって国鉄の機能と使命からして、道路、港湾、空港等と同様、政府が公共投資として所要資金の一部を出資し緊急整備をはかることが肝要と考えられる次第であります。
第二は、二次にわたる五ケ年計画が中途において挫折を余儀なくされた直接的原因は、何といっても計画が政府によって正式に承認され、政府の責任が明確でなかったことでありますから、これまた道路、港湾と同様、政府の責任によって計画は承認される必要があります。
以上が本法案提案の理由であります。
次に法案の内容について申し上げます。本法案は以上申し述べました理由により、日本国有鉄道の現状を緊急かつ計画的に整備し、国民的経済の中でその使命を十分発揮できることを目的といたしており、第一に、幹線輸送力の増強、通勤輸送の緩和等に必要な線路増設、車両の整備、輸送の近代化及び今日国鉄に強く要求されております安全輸送のための保安施設の整備等を鉄道施設整備事業といたし、第一次五カ年計画以来とられてきた輸送力増強及び保安対策の計画を踏襲発展させようとするものであります。
第二は、これ等の整備事業は昭和四十年度を初年度とし十カ年間に所期の目的を完遂しようとするもので、これを二期に分け、国鉄は昭和四十年度を初年度とする第一期五カ年計画、昭和四十五年度を初年度とする第二期五カ年計画のそれぞれについて計画を策定し、運輸大臣はこの計画について閣議決定を求めるものとし、この整備事業が政府によって承認され、政府も計画完遂に責任を持つ体制とするものであります。
第三は、整備事業についての財源措置についてであります。前にも述べたとおりの理由から、所要経費の三分の一を政府出資といたし、国鉄の健全な運営と整備事業の計画的な実施をはかろうとするものであります。
なお、整備事業の規模についてでありますが、国鉄の投資不足が一兆四、五千億推測されますので、第一期五カ年計画ではこの立ちおくれを解消し、安全輸送の確保を重点といたし、第二期五カ年計画においては需要の伸びに応じた輸送力の増強、近代化等に主力を置くこととし、十カ年間の総事業量はおおむね三兆三千億円程度と見込み、第一期計画ではその半額約一兆六千五百億程度の事業量とし、政府出資は五カ年間に五千五百億、年間一千百億、残額一兆一千億円は国鉄の自己資金と借り入れ金によってまかなう方針であり、年間平均しておおむね自己資金借り入れ金について、それぞれ一千百億といたす所存であります。
また第二期工事計画については、一応第一期工事と同額を見込みましたが、その後の需要変動等第一期工事のアフターケアーも勘案し、その修正は予測されますが、現状においての見通しとじては第一期工事の規模と同額を見込んだ次第であります。
次に本計画実施にあたっては、特に次の二点につき留意すべきものと考えております。
すなわちその一つは、本法案による国鉄整備の目的は国鉄をして国民経済上その機能と使命を忠実に実行させるためのものでありますから、さきに指摘したごとく、採算と利潤のより得られるための投資に偏した方針は強く反省されねばなりません。利潤を生まない保安対策の拡充あるいは通勤輸送の緩和等は木計画で優先実施すべき事業であり、そのためにこそ公共投資として政府が出資する意義もここにあるのであります。
その二は、国鉄の投資不足の回復と経済成長についてであります。池田内閣の高度成長経済政策は幾つかの矛盾と問題点を露呈してまいりましたが、その中でも社会資本、公共投資の立ちおくれからくる経済成長のアンバランス、そしてそれはいまや経済成長をチェックするまでにはなはだしくなってきており、資本の側からも社会資本の拡充が要求されておりますが、かかる事態になったことに対する反省と検討が必要であります。国鉄についても同様でありますが、本計画が今日までのような民間企業の無政府的設備投資をそのまま放任しておき、そのしりぬぐい策として実施される場合には、この計画による投資はさらに新たな矛盾を生み出し、とどまるところを知らぬものとなり、とうてい国民的要求は満たされないことになるのでありまして、当然この無政府的な設備投資をコントロールする中で木計画は実施される必要があるのであります。
また国鉄を含む総合的交通体系が確立され、その分野と方向に沿って木計画が実施され、国民経済的な中で調和のとれた国鉄の姿になる必要があることはいうまでもありません。
以上で御説明を終わりますが、何とぞ慎重御審議のほどお願いいたします。(拍手)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/8
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009・川野芳滿
○川野委員長 次に、本委員会に予備審査のため付託されております中小型鋼船造船業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取することといたします。綾部運輸大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/9
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010・綾部健太郎
○綾部国務大臣 ただいま議題となりました中小型鋼船造船業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
中小型鋼船造船業合理化臨時措置法は、中小型鋼船造船業の合理化を促進することにより、中小型鋼船の輸出の振興と海運業の健全な発達に寄与することを目的として昭和三十四年に制定されたものでありますが、その法律の期限は昭和三十九年三月三十一日までとなっております。
政府は、本法に基づき昭和三十八年度末を目標とする合理化基本計画及び毎年の合理化実施計画を制定いたしまして、本法制定以来現在までの間に、財政資金約十七億円のあっせん、造船技術向上のための指呼、経営合理化のための指導等の施策を講じてまいりました。
これらの施策により中小型鋼船造船業の合理化を推進してきたのでありますが、その事業活動の大部分が中小企業によって行なわれておりますために、経済事情の変化等の影響を受けまして、昭和三十八年度末までには合理化基本計画に定めた合理化の目標に到達できない状況にあります。さらに、最近における技術革新の進展に伴いまして、画期的な高経済性中小型鋼船の需要が生じてきておりますので、中小型鋼船造船業におきましても、これに即応できるような技術が必要になってまいりました。
このような現状から見まして、現行法の目的を達成するためには、本法の有効期間をさらに三年間延長いたしまして、昭和四十一年度末を目標とする中小型鋼船造船業の合理化基本計画を策定し、これに基づいてその合理化を促進する必要があるのであります。
以上が、この法律案を提案する理由であります。何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/10
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011・川野芳滿
○川野委員長 次に、船舶局長より補足説明を聴取することといたします。藤野船舶局長。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/11
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012・藤野淳
○藤野政府委員 中小型鋼船造船業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして、補足説明をいたします。
わが国の造船業は、昭和三十一年以降その生産高において世界第一位を占め、海運の進歩発達及び国際収支の改善に貢献し、国民経済の発展に大きく寄与しております。これら造船業のうちその合理化のおくれている中小型鋼船造船業に対しましては、昭和三十四年中小型鋼船造船業合理化臨時措置法が施行されて以来、同法に基づきまして、お手元に配付いたしました資料のとおり、合理化基本計画及び同実施計画を制定し、合理化に必要な資金として現在まで五カ年間に、日本開発銀行及び中小企業金融公庫に対し財政資金約十七億円の融資あっせん、一般会計予算約二千三百万円及びモーターボート競争法第十九条交付金約三千五百万円をもって、技術の向上及び経常合理化の指導等の施策を講じてまいりました、このほか、金属加工機械、金属工作機械及び運搬設備等の重要機械について、約三億五千万円の特別償却を実施し得るように措置いたしました。
これらにより、中小型鋼船造船業の合理化を推進してまいったのでありますが、最近における中小型鋼船造船業の状況と本法制定の際基準年次といたしました昭和三十三年度におけるそれとを比較してみますと次のとおりであります。
まず第一に事業者の状況についてでありますが、昭和三十四年三月末現在二百十七企業であったものが、三十八年三月末現在は三百四十二企業と約六〇%増加しております。増加した企業のほとんどは、木船造船業との兼業企業であります。資本金別に比較してみますと昭和三十三年度に五千万円以上であった企業は十三でありましたが、昭和三十八年三月末には十八となっております。
第二に生産の状況についてでありますが、昭和三十三年度の竣工実績五百四十一隻十六万八千総トンに対し、三十七年度は千二百六十一隻、約三十万総トンと倍増いたしております。昭和三十八年度上半期の実績は六百七十七隻、約十四万総トンと三十七年度の横ばいに推移しています。このうち、輸出につきましては、昭和三十三年度の四十四隻、二万八百十四総トンに対し、三十七年度は二十三隻、一万三十総トンと減少いたしておりますが、三十八年度は隻数、トン数ともに三十三年度における実績を上回るものと推定されます。
なお、修繕の実績は、昭和三十三年度約七十五億円に対し、三十七年度におけるそれはドック等修繕設備の増設及び近代化により百二十億円となっております。
第三に雇用の状況についてでありますが、総トン数五百トン以上または長さ五十メートル以上の鋼船を建造または修繕することができる施設を有する工場の昭和三十三年十月末における常用雇用者及び臨時雇用者は、一万八千四百十六名であるのに対し、三十八年七月のそれは一万九千四百九十九名となっております。
これら雇用者のうち、常用雇用者の出勤率、平均労働日数、平均超過労働時間等は三十三年十月におけるそれと三十八年七月におけるそれはほとんど差はありませんが、一時間当たりの賃金は、三十三年十月におけるそれが八十三円なのに対し、三十八年三月におけるそれは百三十円となっております。
なお、中小型鋼船造船業の全雇用者は、昭和三十八年七月末現在約三万一千人であります。
第四に設備の近代化状況でありますが、昭和三十三年度以前はほとんど見るべきものがなかったのでありますが、法施行以来合理化基本計画及び実施計画に基づきまして、造修用機械八百六十六台、運搬設備二百七基、ドック等二十二基、電源設備その他の設備の設置が行なわれ、その近代化がはかられました。
第五に合理化目標の達成状況についてでありますが、まず生産費の低減につきましては、合理化目標は一〇%以上となっておりますが、昭和三十八年度末には約六・七%低減するものと思われます。
次に技術の向上につきましては、安全性能を確保するための技術については、大部分のものはほぼその目標に到達していると思われますが、経済性能の高い船舶の建造技術及び生産費の低減に役立つような技術については、いまだ目標に到達しておりません。
いままで申し述べましたことは、中小型鋼船造船業の現状等についてでありますが、最近自動化船等の建造要求が中小型鋼船の分野においても強まり、これに即応するための新たなる造船技術が要請されている次第であります。
このような中小型鋼船造船業の現状と最新の造船技術の要求にかんがみ、現行法の目的とする中小型鋼船造船業の合理化を達成し、船舶輸出の振興と海運業の健全な発達に寄与するためには、中小型鋼船造船業について、昭和四十一年度末を目標とする合理化基本計画を策定するとともに、合理化施策を講じ、当該事業の合理化に対する政府の決意と責任を明確にする必要があると思われます。
かくすることによりまして、中小型鋼船造船業は、企業間の協調等の推進、造船法の適切な運用等と相待って、大手造船業が達成し得た世界的に優位な技術及び生産方式等をも円滑に導入することとなり、大手造船業との生産性の格差は無理なく漸次縮小してくるものと思われます。
したがいまして、本法律案は、産業政策としてのみでなく、中小企業に対する特別対策としても重要な意義を有するものと考えられます。
以上、中小型鋼船造船業の現状と施策の概要について、簡単に御説明申し上げた次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/12
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013・川野芳滿
○川野委員長 質疑の通告がありますので、これを許します。久保三郎君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/13
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014・久保三郎
○久保委員 二、三お尋ねしたいのでありますが、この法案による基本計画あるいは合理化計画といいますか、そういうものについてはいま船舶局長から御説明がありましたが、一つは、中小型造船だけじゃなくて、むしろ大造船所の造船設備の設備投資がここだいぶ多くなっていると思うのです。もちろんこれには船型が大型化してきたということで、ドックなども、従来のドックの大きさでは間に合わぬという面がありますが、それ以外にも、将来の受注なり何なりの見通し、船腹増強の見通し、こういうものを一応は頭に入れて造船計画をやっておられるではあろうと思いますけれども、最近におけるたとえばOECD加盟とか、あるいはその全体的な開放経済というか、そういうことになった場合に、造船部門ではいままでどおりというわけにはまいらぬのではないかと思うのです。そこで、この傾向として設備が過剰傾向を生みはしないかという心配が一つあるわけです。過剰傾向にあるとするならば、これは何らかの指導と方向を与えるべきだと思うのだが、この点についてはどういうふうに考えておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/14
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015・藤野淳
○藤野政府委員 ただいまの御質問は、中小型に限らず、造船全般についての設備投資に対する運輸省の考え方というか、指導方針についての御質問だと存ずるのでありますが、ただいま御指摘のとおり、造船業の需要は年によって変動の大きな性格を持っている非常に特徴のある産業でございます。ピークのときには従来の設備では間に合わなくて、急に設備投資をやる。不況になりますと非常な過剰が起こるということを過去幾たびか繰り返してきた次第でございますが、御指摘のように、最近の船舶の大型傾向は非常に顕著でございまして、もう二、三年の間に従来の設備では間に合わなくなりますので、従来の設備を拡張いたしましたり、あるいは新しい土地を求めてそこに相当な規模の造船施設を建設するという傾向があらわれております。これに対しまして、われわれといたしましては過当競争が起こりまして設備が十分健全な稼動を行ない得ないような事態が起こりましては困りますので、海運造船合理化審議会に一昨年諮問をいたしまして、特に超大型化の傾向に対しまして日本の超大型の設備を含めていかにあるべきか、設備建造並びに修繕の設備整備の方針はいかにあるべきかということを諮問いたしまして、昨年の五月でございましたが、その答申を得たわけでございます。その概要を申し上げますと、世界の海運の規模が今後十年間どのように推移するであろうかということを推定いたしまして、その上で日本が国内船とそれから輸出船を世界の市場から何割くらい受注できるであろうかということを想定し、なお、船型の大型化の傾向を研究いたしまして、その傾向に基づいて型別に現在ある設備とそれから予想される需要との間の突き合わせをやりました結果、一つのめどができまして、それが答申に織り込まれたわけでございますが、その答申の線に沿いまして、過剰設備の起こらないような一つの規制を考えておるわけでございます。その規制は行政指導ももちろん加味いたしておりますが、造船法という法律がございまして、その造船設備の新設、拡張、改良等につきましてはすべて運輸大臣の許可にかかわらしめることになっておりますので、その設備投資は十分行政指導を加味しつつ過剰投資の起こらないようにやっております。具体的には、一つの大きな設備をつくるとか、あるいは既設の設備の拡張をいたします場合には、中型以下の不要となる、あるいは遊休化するであろう施設の廃却あるいは転換といったようなことを大幅に行なわしめまして、過剰設備が極力起こらないように防止抑制の措置を講じておるわけでございます。
なお、ただいま御指摘のようにOECDその他欧州方面で日本に対する関心が非常に満まってまいりまして、日本がどのような設備投資の動向を持っておるかということについて非常に注視しておりますが、われわれといたしましては欧州がそのようなことを考えるまでもなく、日本自体といたしまして、将来大型化傾向ということに踊らされて、過剰な設備投資によって、将来過当競争が起こり、船価の低減が起こり、造船業が非常に不況に立つことのないよう行政指導を行ない、また法律によって規制を行なう場合がある、そのことを十分注意してやっている次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/15
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016・久保三郎
○久保委員 そこで、これはあとで資料でけっこうでありますが、いわゆる大型、中小型別に造船能力の現況ですね。一番新しいものをおりを見て出していただきたいと思うのでございます。
そこでもう一つは、外航船腹の慢性的過剰というのが今日常識になっているわけであります。片方いわゆる船舶の陳腐化が早くなった、この二つの問題は必ずしも一つじゃないと思うのでありますが、そういう傾向にある中で、なるほどいまの御説明のように、大型の設備についてはこれは将来に向かってあやまちのないように指導をしていっているということでありますが、ただそれ以下の船の建造、そういうもの、あるいは代替建造も入りましょうが、そういうものがともすれば今度は内航の対策の法案として出てまいりましたし、それぞれの対策が出るわけでありますが、これが実施されると、なるほど中小型のほうが多少息を吹き返すというか、安定度を取り戻すということも反面考えられます。しかしながら、大型のほうの造船所の能力なり受注計画からいって、あるいは外国との競争からいって、必ずしも大型は大型だけにとどまることなく、中小型の分野にまで足を伸ばしてくるのが、最近の傾向だと見ているわけです。そうなった場合に中小型造船所の存立というか、そういうものについては楽観を許さないものがある。先ほどお話があったように、この法律によって、今日までそれの合理化基本計画によって多少の設備改善等もやってきた、あるいはコストの低減もはかってきた、あるいは生産能力の増強もはかってきた、こういうことでありますが、それだけで、手放しで、大造船所の中小型分野に進出することを防ぎ得るとは私は考えておらないのであります。これはいかように考えておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/16
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017・藤野淳
○藤野政府委員 中小型鋼船造船所は企業的には非常に弱い立場にありますので、いわゆる大手と申しますか、大型船を建造できる造船業が中小型鋼船造船業の仕事を侵すと申しますか、分野を荒らすということが間々起こり得るわけでございまして、過去にもそのような事態があったわけでございます。しかしながら現在の状況を申し上げますと、大型船をつくり得る造船所は一万トン程度をつくる中級の造船所を含めましてかなりの仕事量を持っておりますので、ここ一、二年中型以下の小さな船を建造し得る余地は従来に比べると非常に少なくなっていると思います。しかしながら、これは決してそういう心配が全然なくなったわけではないわけであります。今後法律をもってこの分野の確定をやることはできないわけでございますが、極力行政指導によりまして、おのおのの分野を守るということをやっていかなければならぬと考えておりますし、従来も相当われわれは努力しているわけでございます。
なお、中小型のこの法律の運用におきまして、技術指導という面につきましては、いわゆる大手造船業がそのすぐれた技術をもっていろいろな面において実際に指導に参画しておるという状況でございまして、中小と大型とはそれぞれ分野を侵さないで、協調協力関係を今後も進めてまいりたい、かように考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/17
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018・久保三郎
○久保委員 協調ということを最後にお話がありましたが、協調はけっこうなんでありますけれども、最近の傾向として系列化が非常に強くなっておると思うのですが、これはどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/18
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019・藤野淳
○藤野政府委員 系列化に二通りございまして、大手造船所の作業の一部を下請と申しますか、分担させるような形で系列化が行なわれておる面がございます。たとえて申しますと、船体の一部を延長する工事を行ないます場合に、延長部分の新造につきましてはいわゆる中級造船所の工事能力を利用するというのがございます。またもう一つの面は、従来あまり大きな船をつくったことのない小さな造船業に対しまして資金を貸す、技術をもって助け、実際に船体の一部をそこでつくらせるといったような、小さいところとの協力関係を打ち立てておる造船所も見えております。また今後実質的に安定的な系列関係を打ち立てますためには、受注の面で系列化することも必要であると考えまするし、またそのようなことを考えている大造船所もあるわけでございます。しかしながら、われわれの好ましい方向としては、大といわず小といわず輸出船等を受注いたしました場合には、この系列内の最も適した造船所に仕事をやらせるというふうな方向に系列化が発展することをわれわれは願っておるわけでございますが、まだそこまでは到達していない状況でございます。しかしながら御指摘のような系列化に漸次進展するものとわれわれは考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/19
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020・久保三郎
○久保委員 系列化が漸次進展するということでありますが、系列化もいい意味においては系列化しなければいかぬと思うのです。ただ問題は、中小造船所が大手の下請という、従来言われるところの下請で、中小造船業の犠牲において大企業が国際競争に勝っていくというようなことがあってはならぬと思うのであります。多少最近はそういう傾向が、造船ばかりではありませんが、その他にも出てまいりました。造船ではそういう傾向があるのかないのか御調査になったことがございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/20
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021・藤野淳
○藤野政府委員 大企業が中小の犠牲において拡大するということは、非常に好ましくない傾向でございます。最近は労働関係が相当需給が逼迫してまいったような地域もございまして、賃金も相当上がっておりまして、決して一方的に発注者側が下請を犠牲的に協力せしめるということは、現時点においてはなくなっているというふうにわれわれは考えます。また下請のほうも非常に強くなっておりまするし、現在は船価は安うございますが、非常に繁忙期でございまするので、そのようなことはあまりないのじゃないか、かように考えておる次第でございます。しかしながら、御指摘のように、これは非常に重要な問題でございますので、下請の犠牲において大型造船所が繁栄するということは決して好ましいことじゃございませんので、あらゆる面で指導を強化していきたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/21
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022・久保三郎
○久保委員 次に、二つの実例でありますが、これはいまの質問に直接関係するかどうかわかりません。九州造船所がつい最近閉鎖ということになっている、横浜造船所というのも、これも中小の部類だそうでありますが、話に聞くとこれも最近店じまいするといううわさが立っているというのですが、こういうものはどういうためにそういうふうになっているのか、この点ひとつおわかりでしたらお答えいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/22
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023・藤野淳
○藤野政府委員 九州造船につきましては十分指導いたしておりますが、御指摘の横浜造船につきましてはまだ正式に届け出も何にも参っておりません。いろいろ情報は聞いておりますけれども、まだ公式な報告を聞いていない状況でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/23
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024・久保三郎
○久保委員 ではその九州造船所はどういうためにそういうことになったのか、おわかりならお答えいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/24
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025・藤野淳
○藤野政府委員 九州造船の現在の状況、この原因を申し上げますと、やはり経営面における合理化意欲が乏しく、経営力が弱かったということが一番大きな原因だと考えます。しかしながら、直接の原因と申しますと、三十七年にインドネシア船主との契約で船をつくることになっておりましたのが解除になりまして、一億六千万円の欠損を出したというのが一番近い原因でございます。以上のようなことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/25
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026・久保三郎
○久保委員 そこで直接的原因はインドネシアとの契約が解除になったということでありますが、いままでもそうでありますが、これからも新興国の船腹増強の意欲は非常なものがあると思うのです。最近海運経済会議を何かジュネーブで開いておりますが、そこでも低開発国のそういう問題が提起されると思うのです。その場合、これはもちろんあなたのほうだけではなくて、外務省の関係も多少あろうし、あるいは通産省も場合によってはあると思うのですが、この低開発国というか、新興国によるところの発注、受注というか、そういう契約の指導についても、これはもう少し万全を期してやらぬと、いまの実例のように、インドネシアとの契約一億六千万円でつぶれていく、こういうことが間々出てくると思うのです。こういう点についての御指導はいままでどういうふうになされておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/26
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027・藤野淳
○藤野政府委員 中小造船所の輸出活動の面につきましては、造船所自体が非常に弱うございます。また通例その間に商社が介在をしているわけであります。中小造船業に対しましては、御審議いただきます法律の目的にも、輸出の振興ということを目的に掲げておりますが、輸出の振興にあたりましては、輸出活動の弱点を補強することをどうしてもやらなければならぬ。そのほかにもちろん技術の問題もございますが、これにつきましてはいろいろな指導の面がございますけれども、今後積極的に正しい情報活動を行ない得るような拠点を現地に設けることも勉強の一つの機会ではあるまいかというふうに考えまして、ジェトロと協力いたしまして、バンコクに小型船舶等の技術センターを設置することを三十九年度にやることに相なっておるわけでございますが、中小造船業の進出の拠点としてそういう方面に輸出活動の方向を向けることにいたしまして、積極的に最も堅実な、また合理的な輸出活動ができるように指導するということが第一かと思います。
なお、船舶輸出組合というのがございまして、この組合に入っている企業と入っていない企業がございますが、船舶輸出組合になるべく加入するというふうに指尊いたしまして、組合活動を通じて正しい輸出活動を行ない得るように指導してまいりたい、かように考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/27
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028・久保三郎
○久保委員 そのジェトロと協力してバンコクに技術センターを設けるというのは、これは国がやる性能のPRセンターだろうと思うのですが、取引関係がいまの御答弁では必ずしも十分でないように思うのでありまして、これは言うならば、技術センターもけっこうでありますが、そういう方面には当然専門的な商談を取りまとめたり、あるいはきちんとできるような精通した者を駐在するとか、これは業界などの協力も得てやればできることだと思うのでありますが、そういう施策はあなたは考えておらないのでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/28
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029・藤野淳
○藤野政府委員 これは輸出の拠点、一センターでございまするので、御指摘のような、商社の有能な人材を活用するということももちろん考えている次第でございます。なお、先ほどの答弁は非常に的がはずれておったかもしれませんが、商社が介在しておりますために、非常にやりやすい面もございまするが、中小造船業の経営力が非常に弱いために、自己の利益を守るという面においては非常に足りない点が相当あるわけでございまして、そういう点につきましては、先ほど申し上げましたように、組合活動を強化して、正しい姿に指導していきたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/29
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030・久保三郎
○久保委員 それからいただいた資料の中で、輸出目標の中で、直接輸出はわかりますが、間接輸出というのはどういう意味ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/30
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031・藤野淳
○藤野政府委員 これはたとえて申しますと、ソビエトに輸出いたします大きな漁船等がございまするが、それに塔載いたしますキャッチャー・ボートのことであります。これらはいわゆる間接輸出になるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/31
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032・久保三郎
○久保委員 そこで中小型のこの法律によって資金のあっせんもやるというのでありますが、この法律施行後今日まで、どの程度総額として資金を投入しておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/32
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033・藤野淳
○藤野政府委員 指定設備といたしましては、約六十三億投入いたしております。そのうち十七億をあっせんいたしておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/33
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034・久保三郎
○久保委員 大体合理化計画で、あと何年やったら目標に達しますか。この法案の延期であります三年で、大体目標を達成する見込みでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/34
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035・藤野淳
○藤野政府委員 三年延長していただきますれば、目標に到達するという見込みであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/35
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036・久保三郎
○久保委員 これもそちらで出した資料でありますが、この進度では、どうも三年間で必ずしもスムーズにいくとは思えないような数字が見えるのでございますが、これはだいじょうぶでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/36
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037・藤野淳
○藤野政府委員 三年間にいろいろ状況の変化することももちろん起こり得るわけでございまするが、三年間に達成いたしたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/37
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038・久保三郎
○久保委員 それでは三十九年度は、政府のあっせんというか、資金投入はどの程度になっていますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/38
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039・藤野淳
○藤野政府委員 三十九年度の資金のあっせんは、指定設備に要する資金十三億に対して五億円をあっせんする予定であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/39
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040・久保三郎
○久保委員 いままでの六十三億のうち十七億、三十九年度は十三億に対して五億ということで、比率から言えば多少多めだと思いますが、全体の量としては、中小造船業に対しては少し辛過ぎやしないかと思うのですが、どうなんですか。大体この程度で要求はほぼ満たせているんでしょうか、どうなんでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/40
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041・藤野淳
○藤野政府委員 造船業の設備投資には悩みがございまして、一つの大きな投資をいたしますと、翌年は少しまた控えるといったような状況でございます。三十九年度は十三億のうち五億で大体計画がまかなえるというように考えます。なお四十年になりますと、また実施計画をまた新たに立てるわけでございますけれども、あるいは少しふえるというようになるかもわからないわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/41
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042・久保三郎
○久保委員 次に標準型の設計をいたして、これを幾つかつくって、奨励しているわけでございますが、必ずしもそれに全部は統一できないと思うのでありますが、いうならばこの中小鋼船の造船業にとりますれば、標準設計によって受注することが一番合理的だし、これはコストも安くなるだろうと見ておるのですが、こういうことに対していわゆる船主に対しての要請というか、そういうものはあまり船舶局としてはおやりになっておらぬのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/42
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043・藤野淳
○藤野政府委員 標準設計をそのまま採用してもらえればコストが安くなるということは、それは確実でございますが、船主がやはりいろいろ競争いたしまして、少しでも大きな船とか、固有な要求をその中に織り込みまして、造船業にいろいろ注文をいたします場合には、標準設計から少しはずれたものを注文するという場合が多いわけでございます。しかしながら、一例を申し上げますと、特定船舶整備公団が石炭専用船を建造いたします場合には、標準船をつくりまして、これによることを勧奨いたしておりまして、公団においてもそのような指導をいたしております。したがいまして、全くそのまま採用されるのではございませんが、それに非常に近いものが採用されておるということでございます。しかしながら、御指摘のように、せっかくつくった標準船がそのまま採用されるというのは非常に少ないということは非常に残念なことでございまして、今後船主の方面にも十分PRを続けてまいりたい、そのように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/43
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044・久保三郎
○久保委員 そこで、これは大臣にお尋ねしたほうがいいと思うのでありますが、融資の金利でありますが、これもまあ大手も中小も同じであります。開銀は八分七厘、こういうようなことになっているのでありますが、いまの中小企業対策からいって、特に造船のいまの現状は、戦線整理もありましょうが、もう少し何か金利の安いものを考える必要があると思うのです。もちろん考えてはおられましょうが、来年度予算などで、そういうことを話題というか、議題にして、政府内部で折衝を試みたことはございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/44
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045・綾部健太郎
○綾部国務大臣 折衝も試みました。政府部内で予算決定の以前に大蔵大臣と折衝いたしました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/45
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046・久保三郎
○久保委員 ただ問題は、大手には、たとえば受注する船一つとってもこれは非常に格差があるわけです。中小にはそれがないという一つのハンディがあるわけです。これは何らかの形でやっぱり考えていくべきだろうと私は思うのです。これは内航の場合でも、船の場合は出てくるわけです。造船でもやはりそれによってスムーズにいくかいかぬかわからぬわけです。だからこれは引き続いて御折衝いただくということにいたします。
それからもう一つお尋ねしたいのは、この中小の特に小のほうだろうと思うのでありますが、企業診断をやっていくかという問題であります。企業診断をやらぬでは合理化の計画は立たぬと思うのだが、その企業診断をいまやっているのかどうか。徹底的に企業診断をして、要求があるから合理化計画にのせていくということではなくて、やはり日本の造船全体を見てどこに問題があるか、具体的にはその造船業がどこに問題があるか、それから始まらなければならぬと思うのだが、どうも中小企業には中小企業診断方式というのがございますが——一般の中小企業ですよ。造船のほうはどうなっておるのか、この点はどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/46
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047・藤野淳
○藤野政府委員 中小型鋼船造船業に対しましては企業診断をすでに四十社に対して行ない、なお技術関係の診断は三十数社に対して行なっておりまして、この診断の結果は設備資金の融資のあっせんに十分反映させるようにいたしております。なお、この程度でわれわれは決して満足しておるわけではございませんで、経営の面、技術の面、あらゆる面で合理化、近代化を達成しますためには、診断をもう少し強化したい、かように考えておる次第であります。なお、診断員には非常に練達有能な方々がおられまして、非常に有効な、りっぱな診断をやっていただいておる、かように思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/47
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048・久保三郎
○久保委員 来年度三十九年度では企業診断はどの程度やるお考えですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/48
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049・藤野淳
○藤野政府委員 十数社を予定しておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/49
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050・久保三郎
○久保委員 とにもかくにも企業診断が先行しなければなかなかうまくいかぬと私は思います。この点は能力にも限界があるでしょうが、もう少しつとめてやってほしいと思うし、さっき申し上げた金利の点については特段な措置を考慮して早急に対策を立ててほしい、かように申し述べまして、一応この問題については質問を終わります。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/50
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051・川野芳滿
○川野委員長 次に、航空に関する件について調査を行ないます。
質疑の通告がありますのでこれを許します。久保三郎君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/51
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052・久保三郎
○久保委員 それでは大臣にお尋ねしますが、日韓の民間航空が最近開始されたようでありますけれども、その経過についてまず御説明いただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/52
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053・綾部健太郎
○綾部国務大臣 御承知のように去る十七日に大阪−ソウル間に日韓航空を開始いたしました。これより先、日航と大韓航空公社の間に、日韓の現在の時点から考えまして、ソウルにはBOACともう一つ台湾の飛行機会社が乗り入れておるだけであって、いかにも日航としてもこれに協力してやりたいという希望がありまして、それがたまたま合致いたしまして、日韓航空の民間ベースにおいて交渉が妥結いたしてこの間始めたような次第でございます。
その概要は、七月の閣議了解の方針に従いまして、昭和三十九年三月十六日、大韓航空公社に対しソウル−大阪線定期航空運送事業の許可を行なうとともに、日本航空に対して東京−ソウル線を免許いたしました。なおこれらの路線は両社の共同運航によって運営されます。
大韓航空公社に対する許可の概要を申し上げますと、路線はソウル−大阪一千五十六キロメートル、所要時間約二時間十分、使用機材フレンドシップF27号。それから運航回数週二回、火曜日と木曜日。運航開始予定期日、昭和三十九年三月十七日。これは予定のとおり開始をいたしました。運賃は片道ファーストとエコノミーと二つありますが、ファーストは日本の金にして二万五千五百五十円、それからエコノミーが一万八千六百五十円でございます。会社の概況は、大韓公社はソウルの特別市にあります。それから国籍は大韓民国であります。それから代表者は申攸浹、それから資本金は五億ウオン、邦貨に直して約十五億円です。全額が政府出資でございます。現経営の路線は、国内線にはソウル−釜山、ソウル一大邸、大邸−釜山等。それから保有機数はDC3二機、DC4一機、F27二機。
それから日本航空に対する免許の概要は、路線が東京−ソウル、一千三百四十九キロメートル。所要時間約二時間。使用機材コンベア脚。運航回数週三回、月、水、金。運航開始予定期日、昭和三十九年四月十五日。運賃がファストが三万一千二百五十円、エコノミーが二万四千四百五十円。以上が概況でございます。
〔委員長退席、山田(彌)委員長代
理着席〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/53
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054・久保三郎
○久保委員 だいぶまばらでございますので、御注意を申し上げます。
そこで、七月の閣議了解に基づいてというが、閣議の了解はどういう了解事項でありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/54
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055・綾部健太郎
○綾部国務大臣 民間コマーシャルベースにおいて、どうしても日本の飛行機が——ソウルの往復が多くなったのに、外国の飛行機だけ行っているのは不自然じゃないか、日韓双方の意思が合致いたしまして、閣議に報告しまして、日航が民間ベースでやりたいというので、飛行場の調査、機材の調査、その他に相当の時間をかけてやったのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/55
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056・久保三郎
○久保委員 いま日韓会談が進行中でございますが、いまのお話では、隣にあって不自然じゃなかろうかということでありますが、そういうことをおっしゃるならば、不自然なものが幾つもございますね。これは言うならば日韓会談妥結の先行的施策としてやるように了解されたのでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/56
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057・綾部健太郎
○綾部国務大臣 日韓交渉の先駆といいますか、それとはこの協定をやったときには関係がなかったのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/57
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058・久保三郎
○久保委員 関係がなかったというならば、先般当委員会でもお尋ねしましたが、たとえば与党の国会議員の諸君が中国へ参りまして帰ってきて、その中でいわゆる中国との民間航空開始の問題が提起された。これに対して黒金官房長官は考慮の余地ありという話をしていたのでありますが、徹頭徹尾、運輸大臣は、これは今日やらない、こういうお話でございますが、この日韓会談に朝鮮との民間航空が何ら閣議了解の時点においては関係ないという、それで中身がそういうふうでありますならば、中国についても考慮する必要があると思うのですが、その点はどういうふうに考えておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/58
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059・綾部健太郎
○綾部国務大臣 私どももいまの国際情勢下における日本の地位にかんがみまして、中共とやることは無理であると私は判断いたしまして、やらないほうがいいと考えております。黒金官房長官がどういう意図でそういう談話を発表したかは私も聞いておりませんが、航空行政を扱う運輸省としては、ただいま私の申し上げたような方針をとっておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/59
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060・久保三郎
○久保委員 政府部内で運輸大臣と官房長官の考え方が相違しているというならば、当然閣議の中で統一見解というか、統一的な態度を打ち出すべきだと思うのでありますが、それはいまだ今日まで閣議の論議の問題にはなっておらないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/60
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061・綾部健太郎
○綾部国務大臣 なっておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/61
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062・久保三郎
○久保委員 しかし、それは官房長官とあなたのお考えが違うというならば、当然調整して国会に臨むべきだと思うのですが、その点はいかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/62
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063・綾部健太郎
○綾部国務大臣 官房長官との意見の調整という、官房長官の意見というのは、そう具体的にどうというのじゃなかったように、調整をする必要はある程度まではっきりしておらなかったということを官房長官から聞いておりますものですから、閣議では問題にならなかったのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/63
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064・久保三郎
○久保委員 どうもいまのお話だと、ことさらに閣僚の中にもいろいろな考えをしている人があるのですね。向こうから具体的に提案されたのですね。——いや、具体ですよ、中国からは。具体的に提案されたのじゃないですか、いかがです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/64
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065・綾部健太郎
○綾部国務大臣 私は中共の政府からは具体的に提案があったとは聞いておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/65
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066・久保三郎
○久保委員 これはまた日韓の問題に戻りますが、日韓の航空開始の申し出はどちらが先につけたのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/66
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067・綾部健太郎
○綾部国務大臣 ちょっと事務当局から……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/67
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068・栃内一彦
○栃内政府委員 日韓間の問題につきましては、政府間におきましては全然接触しておりません。私の記憶ではだいぶ以前から日本航空及び先方の大韓航空という会社との間で非公式にお互いにやろうではないかというような話がございまして、その辺の話が一応会社間の非公式な姿でまとまりまして、そうしてそれでは前に進もうではないかという段階におきまして、運輸省のほうに日本航空のほうから、従来こういうような非公式な話があるが、これを進めていいであろうかというような申し出がございまして、その後におきましても日韓間の政府間では全然接触はございませんでしたが、問題が非常に重要でございますので、閣議の御了解を得て、さらに具体的に会社間でもって話を進めるというような経過をたどっております。したがいまして、初めはあくまで非公式な会社間だけの話が出まして、一定の段階において運輸省のほうにこういう話があるんだが進めていいであろうかというような意向を打診に参った、こういう経過をたどっておりますので、日本政府からこれを申し入れをしたとか、あるいは韓国側から申し入れがあったというようは経緯はございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/68
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069・久保三郎
○久保委員 日航が言い出したのか、大韓航空が言い出したのかと聞いているのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/69
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070・栃内一彦
○栃内政府委員 この点につきましては、だいぶ前でございますので、現在におきましては記帳が明瞭でございませんが、おそらく両社の間で私的に接触があった、その場合にそれがどちらのほうが積極的であったかといろ点につきましては、当時の模様をいま振り返ってみますと、どちらかと言えば日本航空側が積極的であったというような記憶がございますが、これはあくまで当時話を聞いた段階でございますので、正確にはちょっと申しかねます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/70
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071・久保三郎
○久保委員 日航は国の助成ももらってやっている特殊な会社であります。そこで国際線については御案内のとおり赤字を続けているのです。ついては日韓航空開始にあたって、この路線についてはどういう経理の内容になる見込みでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/71
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072・栃内一彦
○栃内政府委員 これは私どもの聞いておりますところでは、初年度はやはり赤字であろう、ただ今後これを継続するに従って次第に黒字に転化する、こういう見込みでございます。国際線は御承知のように、一般的に初年度から黒が出るということはほとんどございませんので、日航の財政状態はもちろん最近だいぶよくなっておりますが、過去における累積赤がございまして、今後も助成を必要といたしますが、この韓国との間の初年度の赤字という程度のものは耐え得る、またこれを耐えることによって、将来における黒字を生んでいくというふうに考えますので、初年度赤字であるからこれをやらないというのは少し消極的ではないか、将来黒字になる路線であるならば、この際開始すべきではないか、かように考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/72
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073・久保三郎
○久保委員 なるほど国際線の常識から言えば、いまの御説明のとおりでありますが、これを開始することが日航にとって国際線進出の一番いい時期であったかどうかの判断ですね。今日政情も安定したとはいうものの、形は安定したが、日韓会談一つとっても野党がかなり猛烈な反対をやっている、こういうさ中であります。しかも選挙の経過などを仄聞するところによれば、これはたいへんな選挙をやった、いつ何どき政変があったりするかわからぬ。経済事情は御承知のとおりこれはほめたものではない。実際は安定した地域とはわれわれ自身があまり見ておらぬのであります。もう少し様子を見てやるならやってもおそくはない、こう思うのですが、そういうところに値打ちというか、価値はどういうふうにとらえていますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/73
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074・栃内一彦
○栃内政府委員 先ほど大臣が御説明なさいましたように、外国の航空会社が二社、日本と韓国の間の路線を相当前からやっております。先ほど大臣がBOACと申し上げたのはノースウエストの意味であると思いますが、ノースウエストとキャットと両社がやっております。しかもこの第三国の会社が相当長期にわたってやっておるというようなところから見まして、私はむしろ隣国の間におきまして早くやるということが適当ではないか、かように考えておったようなわけでございます。現在の韓国の状況につきましていろいろ御意見もあるようでございますが、現に外国会社が二社もここでもって安定した路線運航をやっておるという際に、私は日韓両国の航空会社が路線を開設するということは決して早過ぎるというふうには考えておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/74
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075・綾部健太郎
○綾部国務大臣 先ほど私がBOACと申したのはノースウエストの誤りでございますから、訂正しておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/75
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076・久保三郎
○久保委員 そこでノースウエストは東京−ソウル間をやっておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/76
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077・栃内一彦
○栃内政府委員 東京−ソウル間をやっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/77
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078・久保三郎
○久保委員 何年から開始ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/78
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079・栃内一彦
○栃内政府委員 いま資料を探しますが、ここに持っておりませんでしたら後ほど……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/79
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080・久保三郎
○久保委員 ノースウエストは講和発効以前からやっているのですか、それともあとですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/80
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081・栃内一彦
○栃内政府委員 これは私の記憶でございますが、以前からだというふうに記憶しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/81
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082・久保三郎
○久保委員 日航のピヨンド・ニューヨークでありますか、これも片づかないままに今日おるわけですね。そういうものが片づかないままでいながら、おそまきながらこっちへ入っていっても悪くないだろう、こういうふうにもとれる存ですね。これには二つの矛盾があります。いわゆるビヨンド東京をやらせておいて、もっと早く手を打たなければならぬのはビヨンド・ニューヨークでしょう。そうでしょう。ところが隣国へキャットとノースウエストの二つが入っているから、これはやらなければならぬという理屈も一つはありましょうが、もっと先にやらなければならぬのは、ニューヨーク以遠の問題ではないかと私は思うのです。
これは運輸大臣にお尋ねしたほうがいいのでありますが、国際線についてはどうも腰の弱いところ、それから何かわれわれからすれば日韓会談の先走りというか、瀬踏みでこんなことをやっているのではなかろうか。採算や何かは度外視しているのでしょうが、少なくともこういう形はあまり好ましい形ではない。中国の問題も検討しているのかどうかわかりませんが、いまの国際情勢で、こういう話です。国際情勢になればいろいろ見方はありますよ。韓国にしても先ほどのやつは一つの見方。さらには北朝鮮というのは朝鮮半島の一つであります。北朝鮮との間の問題も今日残っておるわけです。これについては何らの関心を示しておらないですね。いかがでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/82
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083・綾部健太郎
○綾部国務大臣 ビヨンド・ニューヨークの問題は、全く御趣旨のようにいままではほっておくのがおかしいので、私も運輸大臣に就任以来、これはどうしても解決しなければいかぬと考えまして、この間の日米経済会議に私は初めて出たのですが、ホッジス長官に強くそれを要望いたしておきました。また引き続いて武内駐米大使が交渉の任に当たられて、私は少なくともオリンピックまでにこれはぜひ解決してもらいたいということを強く要望いたしておりまして、目下交渉中のように聞いております。
それから、北朝鮮につきましては、御趣旨のように考えるべきが当然でございますが、私どもといたしましては、北朝鮮の現状から考えまして、もうしばらく時を置くのがいいのじゃないか、そうして順次開設できるものがあればやりたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/83
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084・久保三郎
○久保委員 あと肥田さんがおるようですから二間だけ……。
この日韓の航空開始にあたって日本航空がこれに入った。私の記憶が薄いのでありますが、たしかこの問題をひっさげていったのは二年か二年半くらい前だと思います。何かの使節団の団長か団員かで、全日空の社長の岡崎さんがこの問題を提起したのではなかろうかと私は思うのです。それはどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/84
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085・栃内一彦
○栃内政府委員 先ほどお答えできませんでしたノースウエストの開始の日付は二十八年一月三十一白ということが資料に出ております。まずそれをお答えしておきます。
それから岡崎社長云々のお話でございますが、私も記憶があまりはっきりしてないわけでございますが、一時全日空が韓国線をやりたいというような動きをしたことはあったように記憶しております。岡崎社長がみずから韓国に行かれたのか、あるいは韓国からしかるべき人が日本に来た機会に全日空の社長なり役員の方が接触されたのか、その辺は私もはっきり覚えておりませんが、一時全日空も韓国路線をやりたいということで——これはもちろんあくまで非公式でございまして、航空局のほうの了解を得て云々という問題じゃなくて、そういう意向があるという情報があったという程度でございます。そういうことがあったように私は記憶しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/85
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086・久保三郎
○久保委員 これは運輸大臣にお尋ねしたほうがいいと思うのですが、全日空にやらせるか日航にやらせるかは、やはり政治的な配慮が必要だと思いますけれども、国際線だから日航だ。ところが、全日空はたしか沖繩へも行っておりますね。あれは国際線じゃない。いわゆる日本の潜在主権があるということから、これは国内だというふうに解釈しておられるわけですか。それが一つ。もう一つは、全日空から非公式であっても公式であっても自分のところでやりたいということがあったと思うのです。そのあと日航が一応来たいきさつについては、大臣なり局長は御承知だと思うのですが、それはどうなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/86
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087・栃内一彦
○栃内政府委員 いまお尋ねの沖繩線でございますが、沖繩線を運輸省で全日空にゆだねました経緯といたしましては、一つは技術的な理由がございました。これは鹿児島−沖繩間におきまして、当時全日空の機材と日航の機材とを比べますと、日航は飛ばす機材を持っておらなかったという問題、それからいま一つは、沖繩と鹿児島との間の特殊な歴史的関係というような点その他を考えまして、全日空にはいわば国内線の延長的性格としての沖繩線を認めていくという考え方でございます。ただ仰せられましたように、現在の状態におきましては沖繩−鹿児島間の路線というものは、法律的には国際線になる、かように考えます。法律的には国際線になりますが、実質的には鹿児駐−沖繩間の歴史的な事情あるいは鹿児島の飛行場の施設、そして両会社が持っておる機材というような点から見て、観念的、法律的に国際線であるということで日航にやらせるよりも、むしろ実質上ローカル線の延長として全日空にやらせるという措置のほうが適当であった、かように考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/87
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088・久保三郎
○久保委員 その問題についてはいずれまた航空小委員会もございますから、そのときにお尋ねすることとしますが、ただ大臣に一つお尋ねしておきたいのは、韓国との間に民間航空を開始したことにも一つの理由はありましょう。その理由の中にはいわゆる隣国であるというようなことが一つの大きな比重になっていますね。そうするならば、同じ地続きで政権が違うということで三十八度線以北の問題があります。そういう場合に、われわれは日韓会談に関係なく考えてきたのだということなら、当然北朝鮮の問題も度外視すべきではないというようにも思うのだが、これについてはどういう考えを持っておるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/88
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089・綾部健太郎
○綾部国務大臣 韓国は御承知のようにサンフランシスコ条約によって独立して、日本もこれを承認いたしております。そういう事情によることが一とつ。北朝鮮につきましては円満に北朝鮮が韓国と協調ができるような状態になることをわれわれは念願いたしまして、それができるようになればもちろんやっていいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/89
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090・久保三郎
○久保委員 そうしますと、北朝鮮が韓国と円満に協調できればやってもいいということでありますが、国連で承認した韓国だからやる、国連で承認しないところはやらぬということでありますか、いまの御答弁二つとると。いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/90
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091・綾部健太郎
○綾部国務大臣 国連が承認しておるということも重要なるわれわれの判断の材料になっておるということを申し上げて、それだけで、だからやるということはございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/91
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092・久保三郎
○久保委員 実際言っていまの御答弁にはあまり迫力がないと私は思うのです。北朝鮮の問題については、国連の承認事項を出しました。国連の承認だって、当時の国が五十七カ国です。そうだと思うのです。いまは百何十カ国あるのですね。これは最近における、たとえばフランスの中共承認の問題にからんで、アジアアフリカの国々も相当多くなっておりますし、いつ何どきどういう結果になるかわからぬというのが国際情勢じゃないでしょうか。だから私は国交回復がまだできない国に民間航空を開始するのは、別にそういう承認されたとかされないとかいう問題はないと思うのですが、どうですか、大臣。国連で承認された国とかされない国ということでは話が違うと思うのです。これは一つの理由だとおっしゃいましたが、たとえばそれじゃソ連との話はどうなっているのかということもございます。これはもちろん乗り入れの方式その他の問題でまだ結着しないという御答弁であるかもしれませんが、たとえば先ほど言った、官房長官が中国との民間航空再開については云々という話については、これは国連で承認していないと思うのですね。そこにも関心を持っているというのだから、北朝鮮についても同様に関心を持つことが一番いいのではなかろうか。政府の政治的な判断はあまりなくて、民間航空が国交回復しないところへ開設するというのですから。韓国もそうでしょう。先ほどの答弁はずっときた。そうだとすると北朝鮮も同じ地続きだから、隣国だから、これも当然考えていくべきだという答弁が出るはずと思うのですが、どうでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/92
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093・綾部健太郎
○綾部国務大臣 私もただいま御答弁申し上げたように、考えないというのじゃないのです。考えることは一つもやぶさかでありません。しかし、現状においては、いまだ検討するの時期に達せぬと申し上げておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/93
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094・久保三郎
○久保委員 この問題はわれわれはどこの国とも、その政治的な判断は抜きにして、往来は自由にすべきだ、民間航空も今日の航空機の発達でいけば、特に近いところへはどんどんやるべきだという主張には変わりありませんが、どうも韓国とだけやるということについては、日韓会談の地ならし、先行的施策としてこれをやっているように見受けられるのです。そういうふうに見受けてよろしゅうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/94
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095・綾部健太郎
○綾部国務大臣 私は地ならしと申しますか、先行してやったとは考えておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/95
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096・山田彌一
○山田(彌)委員長代理 肥田次郎君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/96
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097・肥田次郎
○肥田委員 航空問題に関係して質問する前に、私は一つ委員長にお伺いしたいのです。この委員会は発言席がないのですが、これはどういうことなのでしょうか。よその委員会ではたいがい一応発言席というものを設けられておりますが、私がこの運輸委員会に所属して三年数カ月、発言席というものをまだ一回も見たことがないのですが、これはどうなんでしょうか、一応聞かしてもらいたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/97
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098・山田彌一
○山田(彌)委員長代理 私は臨時の委員長ですから、委員長が出てきたらよくお伝えします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/98
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099・肥田次郎
○肥田委員 いや、これは先般も実は発言席を設けようという話をちょっと聞きましたので、きょうは発言席をつくっていただいておるだろうと思っておったのですが、それがないのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/99
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100・山田彌一
○山田(彌)委員長代理 よく委員長に伝えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/100
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101・肥田次郎
○肥田委員 しかし委員長はいまどこにお出かけですか。じきお帰りになるんでしょう。もしお帰りになるんでしたら、暫時それまで休んでいただいて……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/101
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102・山田彌一
○山田(彌)委員長代理 あとで相談しましょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/102
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103・肥田次郎
○肥田委員 いや、それはたまたま……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/103
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104・山田彌一
○山田(彌)委員長代理 速記をとめて
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/104
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105・山田彌一
○山田(彌)委員長代理 速記を始めて。肥田次郎君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/105
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106・肥田次郎
○肥田委員 それでは航空問題で関連をして質問をいたしたいと思いますが、大臣にもう一度お聞かせいただきたいのは、先ほど実はよくわからなかったものでお伺いするわけなんですが、韓国との航空路については閣議了承ということでありましたが、閣議了承というものと、それからこれも久保委員から質問のあったように、日韓会談との関連性というようなものは、一体閣議了承の中でどういうふうな形でお話しになったのか、差しつかえのない範囲でひとつ聞かしてもらいたいと思います。と申しますのは、およそいわゆる日韓会談の妥結を前提にして、この韓国との航空路というものが急速に閣議了承という姿になってあらわれたのか、それともその前に全日空の岡崎嘉平太さんが韓国に行って、そしてそういう問題にも触れられたというのが、たしかこれは昨年の春ごろだったかと思いますが、そのころそういうこともありました。そういう関係とは全然縁もゆかりもなしに閣議了承という形になったのなら、なぜ韓国と日本との航空路の問題が、そういうふうに閣議了承でいきなり飛び出したのか、その点の関係も少し聞かしてもらいたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/106
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107・綾部健太郎
○綾部国務大臣 御承知のように日航は大部分政府出資でございますので、日航がコマーシャル・ベースとはいえ、韓国と航空相互乗り入れをやるということにつきましては、日航の置かれた会社の性質上、閣議に一応了解を求めておくのが必要であると考えてやっておるのでございまして、別に日韓交渉を側面からどうするとか、これを見越してやったというようなことは、閣議了承のときにはございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/107
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108・肥田次郎
○肥田委員 そこでお伺いしますが、韓国との航空路というものが最近必要になった、こういうふうにお考えなんでしょうか、どうでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/108
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109・綾部健太郎
○綾部国務大臣 さきに申しましたように、外国の二航空会社が独占したような形になっているのは、いかにも日航としてこれから国際線に乗り入れる上においてまずい、また外貨節約等の観点から見ましても、やはり隣の国で、日本は韓国を承認しておるのですから、ひとつやるほうがいいのではないだろうか、こういうふうに考えておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/109
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110・肥田次郎
○肥田委員 韓国がいわゆる北朝鮮と休戦協定が成り立ってから、今日まで相当な年月がたっております。しかもその前に、北朝鮮との交戦中の間においても、韓国と日本との間の交流というものはきわめて激しい交流があったと思うのです。このごろになって、急速にこういうことになったというのには、何かもっとはっきりした根拠があろうと思うのであります。たとえば、最近韓国との交流が特に激しくなったのか、あるいは李承晩政権の時代から同じ程度であったのか、これは航空局長のほうで、日本と韓国との相互の交流について年次別にわかっておる範囲で、一体どれだけ日本から韓国へ、韓国から日本への公式な旅行者があったのか、お聞かせ願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/110
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111・栃内一彦
○栃内政府委員 ただいまのお尋ねの、日韓間の旅客の流れでございますが、これは逐年増加しております。たとえばこれは出入国の統計でございますが、三十四年に旅客数で約二万でありましたのが、三十五年で二万四千、三十六年に二万六千、三十七年に三万四千、三十八年に四万五千というふうに逐年ふえてまいってきております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/111
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112・肥田次郎
○肥田委員 大臣がおっしゃった、国際的な面で独占されておるということは、最近になってお気づきになったのですか、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/112
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113・綾部健太郎
○綾部国務大臣 そういうなにがあるということは前からわかっておりました。しかし、日本で外貨の事情が非常にやかましくなりまして、特に、どう考えましても、外国の二社だけがやっておるということは、外貨節約の意味からいいましても、さきに航空局長が旅客者の統計、その他で申し上げましたように、交流が激しくなればなるほど、外貨の消費が多くなるので、これは何とかしなければいかぬということは考えておったので、そのときに日航がそういう交渉を、大韓航空公社とコマーシャル・ベースでやるということであるから、これはけっこうなことであるから、かように考えて推進いたした次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/113
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114・肥田次郎
○肥田委員 外国との航路を外国にのみ独占されておるというこのことは全く同感ですが、しからば、その韓国だけではなしに、これも久保委員からお話があったようになぜ中華人民共和国との航路というものが開けないのか、この点には同じように疑問を持つのです。御承知のように、いわゆる香港経由でわざわざ遠回りをして、そうして韓国を経て北京に入る、こういうことをずっと長い間繰り返しておるわけなんですが、この点については空路の必要はない、こうお考えになっておるのですか。それとも何か別な理由があってこれの促進については何もお考えになっていないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/114
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115・綾部健太郎
○綾部国務大臣 もちろん航空路の設置は必要と認めておりますが、先ほど申しましたように、日本が置かれておる国際的地位にかんがみまして、政府の方針に従っていまだその域に達せぬ、かように考えておるのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/115
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116・肥田次郎
○肥田委員 自民党の中でもずいぶん中国へ、北京へ行っておられる方があるのです。そういう方は向こうへ行くと必ずその必要性を説いて帰られるのです。それもここ十年近い現象だと私は思っておるのですが、それで、なおかつこれもそのままにせられておる。これは俗にいいますところの、いわゆる遠い親類より近い他人というこの関係からしても、韓国との航空路というものが必要なら、中国との航空路というものはなお必要だろうと思うのです。これを積極的に推進されるということについては、今日のような状態の中でも何か問題がありますか。たとえばフランスとの関係というものは、日に日に非常に具体的な進展を示しております。こうするとこうなってくる。日本がみすみす目の前のりっぱなお得意を失うことになるのですが、それには何よりもこの遠回りな航空路よりも近回りの航空路で北京と直接福岡を結ぶ。このほうがはるかに有効適切な手段だと思うのですが、この点については大臣としてはどういうふうにお考えになっておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/116
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117・綾部健太郎
○綾部国務大臣 私といたしましては、政府の方針に、大きな国の方針に従いまして、いまだその時期にあらずと考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/117
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118・肥田次郎
○肥田委員 政府の方針ということで逃げられることばを私は聞いておるわけじゃないんでして、運輸大臣、そうしたら綾部健太郎さんとしてはどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/118
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119・綾部健太郎
○綾部国務大臣 私は池田内閣の閣僚でございますから、個人とそう二つ使いわけるというわけにもなかなかいかない。それで私はやはりもうしばらく国際情勢を見きわめた上でやるべきであると考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/119
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120・肥田次郎
○肥田委員 そういうことになると、これ以上お聞きすることも無理だと思いますが、……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/120
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121・久保三郎
○久保委員 関連して。それでは大臣、こういうことはどうなんですか。たとえばエア・フランスが北京へ寄ってこっちへ来ると言ったら、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/121
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122・栃内一彦
○栃内政府委員 いまの御質問はもちろん仮定の問題の御質問と思いますが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/122
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123・久保三郎
○久保委員 いや現実になりつつある。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/123
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124・栃内一彦
○栃内政府委員 現在のところ、フランス側からは全然そういう問題についての接触はございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/124
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125・久保三郎
○久保委員 仮定の問題といっても、まだ正式には言ってきていませんけれども、これは現実の問題になりつつありますね、これは実際の見通しとしては。ただし日本でどう言うかの問題になりますね。しかし、エア・フランスと日本航空はごらんのとおり、一つの協定を結んでいますね。言うならば親威同士です、ヨーロッパのほうでは。そうなった場合に、無理に断ったり拒否できますか。この辺でやっぱり考えをまとめておく時期だと私は思っている。大臣の考えですよ。航空局長では無理ですよ。そうですよ。いかがですか、大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/125
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126・綾部健太郎
○綾部国務大臣 具体的になりました場合に、国際情勢その他を考えまして善処いたしたいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/126
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127・肥田次郎
○肥田委員 大臣、それから、なんですか、たとえば大臣の先ほどのおことばどおりだということになると、日韓交渉の妥結、非妥結に関係なしに、この航空路というものはそこで実施をすることになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/127
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128・綾部健太郎
○綾部国務大臣 ただいまの方針はそれで協定を結んでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/128
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129・肥田次郎
○肥田委員 そうするとその日にちなんかについての協定はどうなっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/129
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130・栃内一彦
○栃内政府委員 大韓航空は週二便でございまして、火曜日と木曜日ということになっております。それから日本航空は四月十五日から予定しておりますが、週三便で月、水、金、こういうことになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/130
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131・肥田次郎
○肥田委員 そこでひとつお伺いしたいのは、大韓航空会社と、それから韓国政府との関係というものはどういう関係にありますか。たとえば日航と運輸省というような関係、こういう関係についてですが、それはどういうふうになっていますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/131
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132・栃内一彦
○栃内政府委員 大韓航空は資本金が五億ホアンということになっておりますが、これは邦貨で約十五億円、金額政府出資でございます。それから韓国におきましては、この会社が唯一の航空会社でありますという点におきまして、日本航空の日本における地位よりもまた別の地位を持っておる、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/132
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133・肥田次郎
○肥田委員 韓国から来るのはソウルから大阪、そうでしたね。日本は、日航のほうは東京からソウル、こういうことになりますね。これで限定された航空路になりますか、たとえば手近かな福岡とか何とかいうようなのがあるのは抜きになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/133
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134・栃内一彦
○栃内政府委員 現在のところは、東京−ソウル、それからソウル−大阪ということでございます。この両路線とも別に中間地点に着陸するということは考えておりません。将来の問題としましては、また別の路線ということが考えられる、かように考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/134
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135・肥田次郎
○肥田委員 そこでこれはどこへお伺いするのが適切かということは、いわゆる航空局長だけには限らないと思うのですが、たとえば沖繩の状態と韓国の衛生状態を比較すると、これは大きな差があると思います。たとえば韓国で盛んに赤痢やチフスがはやる、こういうようなことがいままででもあるのです。経済状態もはるかに思わしくない、こういう問題があると思います。この衛生上の問題として、その点についての管理というものは一体どういうふうにやられますか、たとえばそうした伝染病というものが日韓の間に航空機の往来を通じて入ってくる、こういうことについて一体どこがこれは責任を持って防疫という問題に当たりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/135
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136・栃内一彦
○栃内政府委員 防疫の問題につきましては、これは一般的に厚生省でございまして、現に羽田には厚生省の出先の検疫関係をやっている役所がございます。ここが衛生上の問題を責任を持ってやっております。現に東南アジア等でいろいろな衛生上の問題が起きますれば、厚生省がこの対策をやっておるということでございますので、韓国におきましてそういう状況がもしかりに起こるとすれば、厚生省のほうでこの対策を講ぜられる、かように了解しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/136
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137・肥田次郎
○肥田委員 航空局のほうでは全然その点は無関心ですか、それはいうところの国際路線というよりも、沖繩とか韓国とかという場合にはいわば準国際路線といいますか、あるいは準国内路線といってもいいくらいな関係だと思います、過去のいろいろな行きがかり上からしても。それで私が一番心配するのは、いわゆる入出国について韓国自身が衛生上にどれだけの注意を払われるかという心配がまずあると思うのです。そういうものについて、なんですか、航空局のほうでは、これはもう厚生省のほうでやってくれるだろうということだけで手放しでまかしておきますか。それからについては、航空局のほうでは飛行機を動かすことだけなんだ、あとは一切厚生省の責任だ、こういうふうに理解をしていいのですか。それならそれで、この航空路についてはただ単に運輸省でこれを認可するとかしないとかということだけでなしに、いろいろ厚生省との関係についてもわれわれは聞かなければならない問題が出てまいります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/137
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138・栃内一彦
○栃内政府委員 私ども政府の公務員でございますので、所管事項という問題についてはもちろんのこと、そのほかの問題についても配慮をしなければならないことは当然でございますが、現在日韓間には、先ほどから申し上げておりますように、外国の航空会社が長年にわたって往復をやっております。そしてその間において伝染病の問題もあるいはあったかとも思いますが、その場合には当然主務官庁としての厚生省が対策を立てられる。そこで、運輸省として衛生上の問題に全く無関心であるということは、これはとるべきではないと思いますが、ただ航空局の現在の能力といたしまして、そういう方面の専門家もおりませんので、実際問題として、そういう配慮はできるだけしなければなりませんが、所管といたしましては厚生省の所管になる、こういうことでございます。一般的にそういう点も十分可能な範囲内で気をつけてやっていかなければならない、その点はそのとおりでございます。具体的な日韓間につきましては、長年にわたって外国の二航空会社が運航しておって、それによって特に支障がないというふうな状態でございますので、衛生上の問題は、私はそれほど重要な問題ではないのじゃないか、むしろ今後具体的な問題が起きたとき、あるいは起きそうなときに、厚生省におかれて具体的な対策を講ぜられていくのが一番いいのではないか、かように考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/138
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139・肥田次郎
○肥田委員 運輸省としてその範囲の能力ということはわかります。しかし四月十五日には日航便というのは実際に運航するのですか、どうなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/139
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140・栃内一彦
○栃内政府委員 この日を予定期日として、いま鋭意努力しております。おそらく四月十五日には可能と思いますが、これは将来の問題でございますので、現在のところはやはり予定ということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/140
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141・肥田次郎
○肥田委員 そうすると、私のほうで、暫時待ってもらいたいと思いますが、その日にちについてではなしに、きょうはもう時間もなんですから、これ以上の質問も無理かと思います。したがって、韓国と日本との航空路については、これはよほど慎重な対策が必要だろうと思います。われわれは、よく季節的にこの伝染病がはやるということを、韓国の現在のいわゆる衛生事情、経済事情というような点からも決して安心はなりませんので、この点について厚生省としてどういうふうな対策を持っておるかということについてなお聞きただした上で、これらについてのわれわれの考え方をまとめたいと思いますから、したがって、その関係もありますから、きょうは一応この日韓航空路の問題については質問を暫時保留という形で質問を打ちきりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/141
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142・山田彌一
○山田(彌)委員長代理 井岡大治君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/142
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143・井岡大治
○井岡委員 出入国管理令でもって韓国から日本に潜入して違反に問われている人が何人あるのか、この点を一つまずもってお聞きをしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/143
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144・栃内一彦
○栃内政府委員 入国管理令の関係につきましては、私のほうで調査しておりませんので、法務省のほうでお答えいただきたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/144
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145・井岡大治
○井岡委員 私は、最近なお入国管理令で違反に問われて、あるいはそれをくぐって密航されておる方がたくさんあることを知っております。いま航空協定に基づいて、そして旅券を持って一応入ってくる。そして旅券の期間が切れてそのまま日本に滞在する、こういうことがあり得ないと考えられないのです。これらについて当然、航空協定を結ばれた大臣としては十分お考えの上でおやりになったことだろうと思う。この点についてお伺いをしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/145
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146・綾部健太郎
○綾部国務大臣 もちろん入国管理を扱っている法務省とも相談の上十分考えてやりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/146
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147・井岡大治
○井岡委員 法務当局と十分お話をなさったということですが、それではいま私がお尋ねをいたしました、期間が切れてそのままあるいは半永久的に在住される人たちに対して、どのような処置をおとりになるか、この点をお伺いをしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/147
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148・綾部健太郎
○綾部国務大臣 ただいま申しましたように、法務省のとる処置でございまして、その具体的な処置については、私はここでお答えできません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/148
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149・井岡大治
○井岡委員 それでは角度を変えてお尋ねしますが、そういうことはあり得ないという認定でこれをお認めになったのかどうか、この点をお伺いします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/149
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150・綾部健太郎
○綾部国務大臣 そういう場合があり得るかもわかりません。そういうことにつきましては、法務省と十分連絡をとって、今後そういうことの絶滅と申しますか、なからしめるように努力をいたしたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/150
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151・井岡大治
○井岡委員 かもでなくて、現実に韓国との交易が行なわれてないのに毎日のように密航されておる事実があるわけです。この事実を大臣は否定されるかどうか、まずそこから聞きたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/151
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152・綾部健太郎
○綾部国務大臣 否定いたしません。私も遺憾なことだと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/152
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153・井岡大治
○井岡委員 そうすると、公然としてやり得るような措置を講じたということについては、私は軽率であったと思うのですが、この点について軽率でない、こういうように御答弁なさるかどうか、この点お伺いします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/153
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154・綾部健太郎
○綾部国務大臣 私は慎重にやったつもりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/154
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155・井岡大治
○井岡委員 慎重にやっておるつもりではあるけれども、現実に入国管理の法をくぐって入っておる事実があるわけです。これは認められたとおりです。それを公然とやり得るようにしたわけなんです。そうすると、いかに慎重におやりになったといっても、これは私は慎重じゃない、こういうように判断する。この点は将来の大きな問題として残る。したがって私は、きょうは法務大臣がおいでになっておりませんから、法務大臣に出席を求めてこの問題についてあらためてお尋ねをしたいと思いますから、これくらいにしておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/155
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156・山田彌一
○山田(彌)委員長代理 次会は、委員長の指定により、来たる二十七日金曜日午前十時より開会することといたし、本日はこれにて散会いたします。
午後零時四十分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104603830X01919640324/156
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