1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十九年三月二十八日(土曜日)
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議事日程 第十八号
昭和三十九年三月二十八日
午後一時開議
第一 保安林整備臨時措置法の一部を改正する
法律案(内閣提出)
第二 林業信用基金法の一部を改正する法律案
(内閣提出、参議院送付)
第三 通商に関する日本国とオーストラリア連
邦との間の協定を改正する議定書の締結につ
いて承認を求めるの件
第四 通商に関する日本国とエル・サルヴァド
ル共和国との間の協定の締結について承認を
求めるの件
第五 国立学校特別会計法案(内閣提出)
第六 自動車検査登録特別会計法案(内閣提
出)
第七 食糧管理特別会計法の一部を改正する法
律案(内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
原子力委員会委員任命につき同意を求めるの件
日本放送協会経営委員会委員任命につき同意を
求めるの件
日程第一 保安林整備臨時措置法の一部を改正
する法律案(内閣提出)
日程第二 林業信用基金法の一部を改正する法
律案(内閣提出、参議院送付)
日程第三 通商に関する日本国とオーストラリ
ア連邦との間の協定を改正する議定書の締結
について承認を求めるの件
日程第四 通商に関する日本国とエル・サルヴ
ァドル共和国との間の協定の締結について承
認を求めるの件
日程第五 国立学校特別会計法案(内閣提出)
日程第六 自動車検査登録特別会計法案(内閣
提出)
日程第七 食糧管理特別会計法の一部を改正す
る法律案(内閣提出)
通商産業省設置法の一部を改正する法律案(内
閣提出)
国会議員の秘書の給料等に関する法律の一部を
改正する法律案(議院運営委員長提出)
衆議院事務局職員定員規程の一部を改正する規
程案(議院運営委員長提出)
午後一時十五分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/0
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001・船田中
○議長(船田中君) これより会議を開きます。
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原子力委員会委員任命につき同意を求めるの件
日本放送協会経営委員会委員任命につき同意を求めるの件発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/1
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002・船田中
○議長(船田中君) おはかりいたします。
内閣から、原子力委員会委員に武田榮一君を、日本放送協会経営委員会委員に松坂佐一君を任命したいので、それぞれ本院の同意を得たいとの申し出があります。右申し出のとおり同意を与えるに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/2
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003・船田中
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、いずれも同意を与えるに決しました。
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日程第一 保安林整備臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第二 林業信用基金法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/3
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004・船田中
○議長(船田中君) 日程第一、保安林整備臨時措置法の一部を改正する法律案、日程第二、林業信用基金法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/4
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005・船田中
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。農林水産委員長高見三郎君。
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〔報告書は本号末尾に掲載〕
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〔高見三郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/5
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006・高見三郎
○高見三郎君 ただいま議題となりました林業関係二法について、農林水産委員会における審議の経過並びに結果について御報告申し上げます。
まず、保安林整備臨時措置法の一部を改正する法律案について申し上げます。
本案は、最近の経済成長に伴う水資源需要の急増等に対処するには、現在の保安林整備の状況ではなお不十分として、その有効期間を十カ年延長しようとするものであります。
本案は、二月三日内閣から提出され、二月十一日提案理由の説明を聴取し、以来、数回にわたり審議を重ね、三月二十六日質疑を終了し、三月二十七日、討論を省略して採決いたしましたところ、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
次に、林業信用基金法の一部を改正する法律案について申し上げます。
本案は、林業信用基金に対する民間林業者等の出資の増大に伴い、その業務の運営の円滑化をはかるため、同基金に対する政府の追加出資についての規定を整備するとともに、理事一名を増加しようとするものであります。
本案は、三月十三日参議院から送付を受け、農林水産委員会においては、三月十七日提案理由の説明を聴取し、自来、数回にわたり審議を重ね、三月二十六日一切の質疑を終了したのでありますが、翌二十七日、日本社会党から、基金に対する政府出資額については現行法どおり法律に明記する旨の修正案が提出され、討論を省略して採決に入り、修正案は賛成少数をもって否決し、結局のところ、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決した次第であります。
以上、御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/6
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007・船田中
○議長(船田中君) これより採決に入ります。
まず、日程第一につき採決いたします。
本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/7
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008・船田中
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
次に、日程第二につき採決いたします。
本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/8
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009・船田中
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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日程第三 通商に関する日本国とオーストラリア連邦との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件
日程第四 通商に関する日本国とエル・サルヴァドル共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/9
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010・船田中
○議長(船田中君) 日程第三、通商に関する日本国とオーストラリア連邦との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、日程第四、通商に関する日本国とエル・サルヴァドル共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件、右両件を一括して議題といたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/10
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011・船田中
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。外務委員長臼井莊一君。
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〔報告書は本号末尾に掲載〕
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〔臼井莊一君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/11
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012・臼井莊一
○臼井莊一君 ただいま議題となりました二案件につきまして、外務委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
まず、通商に関する豪州との協定を改正する議定書について申し上げます。
豪州はわが国に対しガット三十五条を援用しておりましたので、これが撤回について交渉を行なっておりましたが、これが妥結を見ましたので、昨年八月、五日この議書定の署名が行なわれました。
本議定書は、日豪間のガット関係設定に対応して、現行の通商協定に所要の改正を加えたものでありまして、豪州はこの議定書発効と同時に、ガット第三十五条の援用を撤回することになっております。
次に、エル・サルヴァドルとの間の通商協定について申し上げます。
エル・サルヴァドルは、中米共同市場の中心国であり、同国との通商を拡大することは、わが国にとってきわめて重要でありますので、昭和三十七年以来、協定締結について交渉を行なっておりましたが、昨年七月十九日この協定の署名が行われました。
本協定は、関税、輸出入、為替、出入国、滞在、旅行、居住、財産権及び事業活動等に関して最恵国待遇を与え、海運に関して内国民待遇及び最恵国待遇を与えることを規定しております。
本二案件は、二月十四日外務委員会に付託されましたので、政府から提案理由の説明を聞き、質疑を行ないましたが、詳細は会議録により御了承を願います。
かくて、三月二十七日、この二案件についての質疑を終了し、討論を省略して採決を行ないましたところ、いずれも全会一致をもって承認すべきものと議決いたしました。
右、御報告申し上げます。(拍手)
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013・船田中
○議長(船田中君) 両件を一括して採決いたします。
両件は委員長報告のとおり承認するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/13
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014・船田中
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、両件は委員長報告のとおり承認するに決しました。
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日程第五 国立学校特別会計法案(内閣提出)
日程第六 自動車検査登録特別会計法案(内閣提出)
日程第七 食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案(内閣提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/14
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015・船田中
○議長(船田中君) 日程第五、国立学校特別会計法案、日程第六、自動車検査登録特別会計法案、日程第七、食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案、右三案を一括して議題といたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/15
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016・船田中
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。大蔵委員長山中貞則君。
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〔報告書は本号末尾に掲載〕
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〔山中貞則君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/16
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017・山中貞則
○山中貞則君 ただいま議題となりました三法律案につきまして、大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
初めに、国立学校特別会計法案について申し上げます。
この法案は、教育の重要性に顧み、国立学校の施設の整備及び内容の充実をはかるため、新たに国立学校特別会計を設置し、一般会計と区分して経理しようとするものであります。
法案の内容は、
第一に、この会計は文部大臣が管理すること、
第二に、この会計の歳入は、一般会計からの繰り入れ金、授業料、入学料、検定料、病院収入、積み立て金からの受け入れ金、借り入れ金、財産処分収入、寄付金及び付属雑収入とし、歳出は、国立学校の運営費、施設費、奨学交付金、借り入れ金の償還金及び利子、一時借り入れ金の利子その他の諸費としております。
第三に、国立学校の付属病院の施設を整備するため必要があるときは、この会計の負担において借り入れ金をすることができることとしております。
第四に、この会計の毎会計年度の決算上剰余金が生じた場合においては、将来の施設整備費の確保をはかるため、一定の計算のもとに積み立て金として積み立てることとし、なお、残余があるときは、翌年度の歳入に繰り入れることとしております。
その他、この会計の予算及び決算の作成及び提出に関し必要な事項をはじめとし、一時借り入れ金の借り入れ、国庫余裕金の繰りかえ使用、余裕金及び積み立て金の資金運用部への預託、奨学交付金の委任経理等について必要な事項を定めております。
次に、自動車検査登録特別会計法案について申し上げます。
この法案は、最近における自動車の激増に対処し、自動車の検査及び登録事務の処理体制の改善をはかるため、新たに特別会計を設置して、これを一般会計と区分して経理しようとするものであります。
法案の内容は、
第一に、この特別会計は運輸大臣が管理することにしております。
第二に、この会計の歳入は、自動車検査登録印紙売り渡し収入及び付属雑収入とし、歳出は、事務取り扱い費、施設費及び一時借り入れ金の利子その他の諸費としております。
その他、この会計の予算及び決算の作成及び提出に関し必要な事項をはじめとし、決算上の剰余金の処分、余裕金の資金運用部への預託、一時借り入れ金の借り入れ等について必要な事項を定めております。
最後に、食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案について申し上げます。
この法律案は、飼料需給安定法の規定による飼料需給計画に基づいて、政府の行なう輸入飼料の買い入れ、売り渡し等に関する経理を明確にするため、食糧管理特別会計に新たに輸入飼料勘定を設けるとともに、これに伴って必要な規定の整備をはかろうとするものであります。すなわち、輸入飼料の買い入れ、売り渡し等に属する経理は、現在、暫定的に、農産物等安定勘定において行なっておりますが、輸入飼料の取り扱い数量が増加し、農産物等安定勘定の歳入、歳出の予算の中で、輸入飼料にかかるものがその大部分を占めるとともに、同勘定に生ずる損失も、そのほとんどが輸入飼料の取り扱いにかかるものとなっておりますので、今回その経理を明確にするため、輸入飼料勘定を設けることといたすものであります。
その内容は、
第一に、この勘定においては、輸入飼料の売り渡し代金、調整勘定よりの受け入れ金、一般会計よりの受け入れ金、その他付属雑収入をもってその歳入とし、輸入飼料の買い入れ、売り渡し及び交換に関する諸費、業務勘定及び調整勘定への繰り入れ金その他付属諸費をもってその歳出としております。
第二に、輸入資料の買い入れ代金の財源あるいは資金繰りに充てるため必要があるときは、一年以内あるいは当該年度内に償還すべき証券を発行し、または借り入れ金もしくは一時借り入れ金を行なうことができることとしております。
第三に、との勘定の利益または損失は、この勘定の積み立て金として積み立てまたは減額して整理し、整理できないものは、損失の繰り越しとして整理することにいたしております。
第四に、この勘定に生ずる損失は、予算の定めるところにより、一般会計から繰り入れてこれを補てんすることができることといたしております。
その他、この勘定の設置に伴って必要な規定の整備をはかることにいたしております。
以上、三法律案については、慎重に審議し、熱心な質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録に譲ることにいたします。
かくて、昨二十七日、質疑を終了し、直ちに国立学校特別会計法案、及び自動車検査登録特別会計法案の二法案を一括して討論に入りましたところ、卜部委員は、日本社会党を代表して、総計予算主義の原則に反する等の理由をあげて両案に反対し、小山委員は、自由民主党を代表して、特別会計設置の利点等をあげて両案に賛成し、また竹本委員は、民主社会党を代表して、特別会計の無原則な増設を理由として両案に反対の討論を行なわれました。次いで、採決いたしましたところ、右二法案は多数をもって可決し、また、食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案は全会一致をもって可決となりました。
以上、御報告申し上げます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/17
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018・船田中
○議長(船田中君) 三案中、日程第五及び第六の両案につき討論の通告があります。これを許します。卜部政巳君。
〔卜部政巳君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/18
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019・卜部政巳
○卜部政巳君 私は、日本社会党を代表いたしまして、国立学校特別会計法案、並びに自動車検査登録特別会計法案の両案に対しまして、反対の趣旨を述べんとするものであります。(拍手)
初めに、国立学校特別会計法案についての反対理由を明らかにしたいと思うのであります。
第一に問題にしなければならないのは、この法案が上程されるに至った動機であります。教育基本法の前文にあるように、真理と平和を希求する人間を育成するということは、政府が常に心し、配意しなければならないものであります。この観点に立って、教育財政の充実については慎重な考慮が払われなくてはならないことは、申すまでもないところであります。
しかるに、今回提案された本法案は、教育財政の充実のために配慮されたものではなく、開放経済移行に必要とする財政需要をまかなうために、限られた資金を効率よく運転させ、これを重点的、集中的に運用し、昨年行なわれた海運業界の企業間の合同合併並びに銀行の合併に見られるように、むだな投資を排除し、資本の集中巨大化と生産性向上によって、設備更新を容易にするとともに、人事の合理化を進め、より多くの企業利潤を蓄積して、当面している転換期を乗り越えることを企図しているのであります。
この観点から、国立学校の特別会計への移行を見るとき、国立学校の施設費、運営費の一般会計からの繰り入れを防ぎ、国立学校の整理によって学校資金と教職員の集中化をはかろうとするものであります。このため、文部省にさえ事前の打ち合わせを行なわず、一方的な押しつけと強引な提案を行なってきたことは、真理と平和希求の教育を無視したものといわざるを得ないのであります。(拍手)これが反対の第一の理由であります。
次に、中央教育審議会が三十八年の一月、大学の教育改善について答申を行なっておりますが、この中で、大学の財政について、特別会計制度の採用を求める意見があるが、現在国立大学が内容、規模において急速な発展、拡充の過程にあることを考えると、国立大学の特別会計制度についてはなお慎重に検討する必要があるとし、最後に、注として、「国立大学の経理手続管理運営のあり方について技術的、専門的に調査するために必要な調査会を設けることを検討すべきである。」といっておるのであります。政府といたしましては、当然この制度に対して慎重考慮を期するために調査会の設置こそ本国会に提案すべきであるのであります。にもかかわらず、この答申を無視し、さらに国立大学協会の意見すらも十分に求めず、なお将来意見を反映させることさえ条文化せず、そのことを強引に押し切ったことは、大学の自治を否定するといわざるを得ないのでありまして、断じて容認しがたいものであります。(拍手)これが反対理由の二であります。
次に、大学行政が強化される理由といたしまして、一、一般会計ではできない大学の土地処分ができる、二、財政投融資が受けられる、三、歳入超過分について、必要経費の支出が認められる、と政府は説明しているのであります。
しかし、第一の点についてでありますが、国有財産である大学の土地利用計画は、一大学の立場で行なうべきではありません。国家的見地で行なうべきでありまして、現在の各大学の不急不要の土地処分計画と各大学が要求している土地入手計画を網羅し、企画立案すべきであります。したがって、土地問題は各大学ごとのかってな処分にまかせてはならないのであります。まして一時的な研究費の増額のため、大学みずからの土地を切り売りするようなことは、教育研究の将来を考えるとき、破壊という憂うべき事態の招来を懸念せざるを得ないのであります。(拍手)
第二点の財政投融資は病院だけのものであって、一般会計の繰り入れ等についても弾力化したとは考えられないのであります。また、大学の付属病院が貧弱劣悪な施設であるならば、その実態と改善計画を文部大臣みずから企画立案をして国会審議にかけるべきでありまして、単なる会計技術の改善にこのことを求めるべきではないのであります。
第三点の、歳入超過分の大学自由処分は、一方では、国立大学の教育研究を収益事業化し、他方では、国立大学予算の一般会計からの繰り入れ分を相対的に削減するところの自律作用を持っているのであります。また、収益力のない基礎的、教養的な学内分野は、応用的学問分野に立ちおくれるという結果を招き、収益力のある大学と、収益力のない大学との格差を拡大するという弊害を生むことは必至なのであります。
以上述べた理由でも明らかなとおり、国立学校特別会計法案は、教育研究の高邁な理念を忘却し無視したものである以上、わが党は強く反対の態度を表明するものであります。(拍手)
自動車検査登録特別会計法案についてでありますが、企業採算的な考え方で今後手数料の引き上げ等が容易に行なわれるであろうことは火を見るよりも明らかであります。特にわれわれが反対をするのは、特別会計の乱増という点にあります。予算総計主義の財政原則がくずれるということになるのでありまして、好ましい結果ではありません。
以上が反対の理由であります。
以上申し述べた理由によりまして、両法案に反対し、討論を終わるものであります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/19
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020・船田中
○議長(船田中君) これにて討論は終局いたしました。
これより採決に入ります。
まず、日程第五及び第六の両案を一括して採決いたします。
両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/20
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021・船田中
○議長(船田中君) 起立多数。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
次に、日程第七につき採決いたします。
本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/21
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022・船田中
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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通商産業省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/22
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023・小沢辰男
○小沢辰男君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
すなわち、この際、内閣提出、通商産業省設置法の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/23
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024・船田中
○議長(船田中君) 小沢辰男君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/24
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025・船田中
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
通商産業省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/25
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026・船田中
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。内閣委員長徳安實藏君。
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〔報告書は本号末尾に掲載〕
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〔徳安實藏君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/26
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027・徳安實藏
○徳安實藏君 ただいま議題となりました通商産業省設置法の一部を改正する法律案について、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
改正の要旨は、通商局に国際経済部を、企業局に産業立地部を、それぞれ新設すること、産業構造調査会及び産業合理化審議会を統合して産業構造審議会を設置すること、産炭地域振興審議会の設置期限を昭和四十一年十一月十二日まで延長すること、定員を二百六人増員すること等であります。
本案は、一月二十九日本委員会に付託、二月十八日政府より提案理由の説明を聴取し、慎重審議を行ない、本日、質疑を終了、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決いたしました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/27
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028・船田中
○議長(船田中君) 採決いたします。
本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/28
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029・船田中
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決決いたしました。
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国会議員の秘書の給料等に関する法律の一部を改正する法律案(議院運営委員長提出)
衆議院事務局職員定員規程の一部を改正する規程案(議院運営委員長提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/29
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030・小沢辰男
○小沢辰男君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
すなわち、議院運営委員長提出、国会議員の秘書の給料等に関する法律の一部を改正する法律案、衆議院事務局職員定員規程の一部を改正する規程案は、委員会の審査を省略してこの際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/30
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031・船田中
○議長(船田中君) 小沢辰男君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/31
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032・船田中
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
国会議員の秘書の給料等に関する法律一部を改正する法律案、衆議院事務局職員定員規程の一部を改正する規程案、右両案を一括して議題といたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/32
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033・船田中
○議長(船田中君) 提出者の趣旨弁明を許します。議院運営委員長福永健司君。
〔福永健司君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/33
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034・福永健司
○福永健司君 議題の二件につき、提案理由を申し上げます。
国会議員の秘書の給料等に関する法律の一部を改正する法律案は、国会議員の秘書のうち、給料月額三万八千五百円を受ける秘書に支給する滞在雑費及び閉会中雑費の額を改定しようとするものでありまして、その内容は、滞在雑費の日額四百五十円を五百五十円に、また、閉会中雑費の月額六千七百五十円を八千二百五十円に、それぞれ増額改定し、昭和三十九年四月一日から施行しようとするものであります。
次に、衆議院事務局職員定員規程の一部を改正する規程案は、職員の定員千六百八人を千六百十六人に改めようとするものであります。なお、国会開会中の臨時衛視については、閉会中にも引き続いて在職できるようにいたすものであります。
両案は、いずれも議院運営委員会において起草、提出したものであります。何とぞ御賛同くださるようお願い申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/34
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035・船田中
○議長(船田中君) 両案を一括して採決いたします。
両案を可決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/35
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036・船田中
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、両案とも可決いたしました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/36
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037・船田中
○議長(船田中君) 本日は、これにて散会いたします。
午後一時四十三分散会
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出席国務大臣
外 務 大 臣 大平 正芳君
通商産業大臣 福田 一君
郵 政 大 臣 古池 信三君
国 務 大 臣 佐藤 榮作君
出席政府委員
大蔵政務次官 纐纈 彌三君
文部政務次官 八木 徹雄君
農林政務次官 丹羽 兵助君
運輸政務次官 田邉 國男君
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104605254X01919640328/37
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