1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十九年二月十三日(木曜日)
午後一時二十九分開会
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委員の異動
十二月二十三日
辞任 補欠選任
岡 三郎君 松本 賢一君
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出席者は左のとおり。
委員長 向井 長年君
理事
大谷藤之助君
丸茂 重貞君
小林 武君
委員
上原 正吉君
江藤 智君
源田 実君
鈴木 一司君
野上 元君
松本 賢一君
高瀬荘太郎君
国務大臣
国 務 大 臣 佐藤 榮作君
政府委員
科学技術政務次
官 鹿島 俊雄君
科学技術庁長官
官房長 江上 龍彦君
科学技術庁長官
官房会計課長 木戸 四夫君
科学技術庁計画
局長 村田 浩君
科学技術庁原子
力局長 島村 武久君
科学技術庁資源
局長 橘 恭一君
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本日の会議に付した案件
○科学技術振興対策樹立に関する調査
(昭和三十九年度科学技術庁の施策
及び予算に関する件)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104613913X00219640213/0
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001・向井長年
○委員長(向井長年君) ただいまから科学技術振興対策特別委員会を開会いたします。
まず、委員の異動について報告いたします。
去る十二月二十三日岡三郎君が委員を辞任され、その補欠として松本賢一君が選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104613913X00219640213/1
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002・向井長年
○委員長(向井長年君) 本日は、昭和三十九年度科学技術庁の施策及び予算について説明を聴取することにいたします。
初めに佐藤科学技術庁長官から基本施策についての説明をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104613913X00219640213/2
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003・佐藤榮作
○国務大臣(佐藤榮作君) 現代は科学革命の時代であり、技術革新の時代であるといわれております。まことに今日ほど一国における科学技術の発達のいかんが、その国の政治、経済、社会、文化の各方面にわたって重大な影響を与え、ひいてはその国の国力の消長を左右する時代はいまだかつてなかったと申しても過言ではないのであります。最近における科学技術の発達の速度から見ると、今日の十年は過去の百年にも匹敵するといわなければなりません。
近年におけるわが国経済の目ざましい成長は、世界各国の驚異の的となっているところでありますが、このことは、わが国における科学技術の進歩に負うところがきわめて大であったことは申すまでもありません。しかしながら、従来の科学技術の発達は、主としてわが国民が外国の科学技術を積極的に受け入れ、これをよく消化したことによることもまたいなみ得ない事実であります。
いまやわが国経済は本格的な開放経済体制を迎え、国際競争の厳しい風にさらされようとしております。このときにあたり、政府といたしましては、科学技術の伸長の上に近来とみに重要性を加えてきた政府の役割を十分自覚し、覚悟を新たにして科学技術の振興に力を尽くすことはもとより、従来のごとき単なる外国技術への依存体制からすみやかに脱却して独創的科学技術の開発に向かって格段の努力を傾注しなければならぬことを痛感する次第であります。
このような観点に立って、昭和三十九年度におきましては、特に次の諸施策を実施してまいる所存であります。
まず第一に、科学技術に関する行政機構の整備強化につきましては、現在臨時行政調査会を中心として鋭意検討が進められておりますが、さしあたり、科学技術会議についてその科学技術に関する最高審議機関としての機能をさらに発揮させるため、同会議が常時調査、審議し得るよう、所要の改正を行なうことといたしております。
また、国立試験研究機関につきましては、先般行なわれた科学技術会議の諮問第三号「国立試験研究機関を刷新充実するための方策について」に対する答申の線に沿ってその刷新充実をはかる所存であり、特に研究機関の研究学園都市への集中移転、すなわち研究団地の建設については、これを強力に推進し、研究機関が恵まれた環境のもとで相互に緊密な連係をはかりつつ、研究を効率的に実施し得るよういたしたいと考えております。
なお、国立試験研究機関における人つくりを推進するとともに、研究公務員の処遇改善についても格段の努力を傾注する所存であります。
第二に、国産新技術の開発につきましては、国立試験研究機関の一そうの活用をはかるとともに、試験研究用機械設備の特別償却制度の改善等、税制上の優遇措置を拡充することにより、産業界における研究投資の積極化をはかりたいと考えております。さらに、新技術開発事業団、日本科学技術情報センター及び理化学研究所の強化をはかることはもとより、発明実施化の助成、地方発明センター設置の助成、科学技術者の顕彰の強化等、一連の措置を実施するとともに、国民全般に対する科学技術思想の普及啓発につきましても、中央地方を通じて一そう推進いたす考えであります。
なお、当庁附属の航空宇宙技術研究所及び金属材料技術研究所におきましても、その整備拡充をはかり、国産技術の開発研究を進めてまいる所存であります。
第三に、宇宙開発につきましては、数年来各般の施策を講じて、その推進に努力してまいりましたが、最近における先進諸国の宇宙開発の急速な進展に対処して、今後、わが国においても、宇宙開発を国の重要施策の一つとして、積極的な促進につとめることが必要であると考えます。
このため、昨年から内閣総理大臣の諮問を受けて審議検討を続けておりました宇宙開発審議会が、このほどわが国における今後の宇宙開発の重点目標とこれを達成するための具体方策について結論を得ましたので、今後はこの答申の線に沿い、その具体化を進めてまいる方針であります。この方針に沿って、さしあたり、昭和三十九年度におきましては、航空宇宙技術研究所におけるロケット部門を拡充強化するとともに、新たに当庁の附属機関として、宇宙の利用を総合的かつ効率的に推進するため、宇宙開発推進本部を新設し、ロケット及び人工衛星の試作、打ち上げ等の開発を行なわせる所存であります。
第四に、原子力の平和利用につきましては、最近、原子エネルギー利用の経済性が、近い将来において他のエネルギー源に匹敵し得る見通しが強まったため、各国ともこれが本格的推進に乗り出している情勢にあります。わが国におきましても、世界の大勢におくれをとらぬよう、原子力の研究、開発、利用を強力に推進すべきであると考えます。このため、昭和三十九年度におきましては、昭和三十八年度から発足した日本原子力船開発事業団の強化をはかり、原子力第一船の基本設計、船体の発注等、その開発を促進するとともに、さらに原子力利用の重要な柱であります原子力発電につきましては、将来におけるわが国のエネルギー需給に占める役割を考慮し、昭和四十五年ごろまでに約百万キロワットの発電を開発すべく所要の諸施策についてその具体化をはかる考えであります。
なお、動力炉国産化技術の確立をはかるため、国産動力炉、材料試験炉の開発を強力に推進し、さらに、使用済み燃料の再処理施設の建設を進めてまいる所存であります。
また、日本原子力研究所内にアイソトープセンターを新設し、アイソトープの総合的利用の推進をはかりたいと考えております。
第五に、防災科学技術、環境科学技術等の重要総合研究の推進でありますが、当庁においては、昭和三十九年度において特別研究促進調整費を大幅に増額し、一そう積極的な推進をはかる所存であります。特に、防災科学技術及び環境科学技術につきましては、わが国の地理的特殊条件により、豪雪、台風、集中豪雨等の自然災害はあとを断たず、また大都市への人口集中と工場の過密化に伴う大気汚染、水質汚濁、騒音等の公害の発生も増大してきております。かかる状況にかんがみ、これら災害を防止軽減するために、当庁においても総合的な立場から、これらの研究を推進してまいりましたが、今後とも防災及び環境科学技術の強力な振興をはかり、これに対処する所存であります。特に、昨年度当庁の附属機関として発足した国立防災科学技術センターについては、昭和三十九年度において、雪害防止の研究を行なう雪害実験所を新設するとともに、沿岸防災の一環として波浪観測塔を設置する等、機構及び施設の大幅な強化拡充をはかる所存であります。また、その他の重要総合研究につきましても、海洋科学技術の分野で潜水調査船の開発の研究、建造を進める等、一そうの充実をはかる所存であります。
第六に、最近の急激な資源利用構造の変動に対処するために、必要な諸調査の一そうの拡充を行なうとともに、今後は国際的視野に立って資源の総合的利用を強力にはかってまいりたいと考えております。
最後に、科学技術に関する国際協力につきましては、宇宙開発、原子力利用等今日の科学技術の研究は、いまや国際的規模において行なわれるべき時代となっていることは申すまでもないところであります。特にわが国の経済協力開発機構への加盟が目前に迫っている今日、科学技術に関する国際協力が、ますますその重要性を増しつつあることを痛感する次第であります。したがいまして、今後一そう科学技術者の国際交流の推進、国際的共同研究及び国際会議への積極的参加、科学技術情報の交換の促進等により、国際協力の実をあげるよう努力いたす所存であります。
また、科学技術基本法制定の問題に関しましては、その柱となる長期計画について、現在、科学技術会議が検討を進めておりますので、その結論をまって具体化をはかりたいと考えております。
以上、当面考えております施策の大綱を申し述べましたが、わが国科学技術振興の重要性にかんがみ、微力ながらもあらゆる努力をいたす所存であります。
委員各位の御支援、御協力を切にお願いしてやまない次第であります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104613913X00219640213/3
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004・向井長年
○委員長(向井長年君) 次に、科学技術庁関係予算について説明を聴取いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104613913X00219640213/4
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005・江上龍彦
○政府委員(江上龍彦君) 昭和三十九年度科学技術庁、予算案について御説明申し上げます。
昭和三十九年度科学技術庁の予算要求額は、歳出予算額百六十九億二千二百万円、国庫債務負担行為額九十九億五百万円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、歳出予算額で二十一億六千三百万円、国庫債務負担行為額で五十億四千二百万円の増額となっております。これを増加比率で申し上げますと、歳出予算額は対前年度比一四・七%増となっております。これは三十八年度の対前年度比一五・九%増とくらべますと若干減少しておりますが、三十九年度一般会計の歳出予算額の対前年度比一四・二%増を上回っております。当庁予算は三十四年度以降、常に一般会計の伸張率を下回っておりましたが、三十九年度予算においてこれを上回ることになりましたので、相当の伸張を見たわけであります。
次に、予算要求額中おもなる経費についてその大略を御説明いたします。
第一に、科学技術に関する行政機構の整備強化につきましては、一億六千五百万円を計上いたしました。
まず、科学技術の総合的振興体制の確立及び振興施策実施の円滑化をはかるため、科学技術会議が常時調査・審議し得るよう科学技術会議設置法を改正してその機能を一そう充実することとし、このため専門委員の増強及び会議運営に必要な経費の増額をはかりました。
次に、科学技術に関する調査機能を強化するため、計画局に調査課を新設することとし、科学技術に関する内外の動向調査のほか、新たに科学技術行政に必要な基礎的な問題の調査及び試験研究機関集中移転に伴う調査を行なうため必要な経費を計上いたしました。
試験研究機関等の人つくりの推進につきましては、研究公務員等の国内における各種研修に必要な経費を計上するとともに、海外留学につきましても、滞在費の大幅な増額をはかって、留学生の待遇の改善及び研究能率の向上に資することといたしました。
第二に、国産新技術開発の促進につきましては、八億九千六百万円及び国庫債務負担行為額四億三千二百万円を計上いたしました。
まず新技術開発事業団につきましては、引き続き新技術の開発を実施するため必要な経費として五億三千万円の政府出資金及び国庫債務負担行為額八千百万円を計上いたしました。
次に、発明実施化の助成及び地方発明センター設置の助成につきましては、従来どおり実施するとともに、国民の創意工夫意欲の向上に資するため、職場にあって創意工夫により技術の改善向上に貢献した者の表彰について、その規模を拡大して実施することといたしました。
なお、日本科学技術情報センターにつきましては、情報活動を一そう強化充実するための経費及び新技術開発事業団との合同ビルを建設するための経費を合わせて三億七百万円の政府出資金及び補助金並びに国庫債務負担行為額三億五千百万円を計上いたしました。
第三に、宇宙開発の推進につきましては、六億二千六百万円及び国庫債務負担行為額九千五百万円を計上いたしました。
まず、宇宙の利用を総合的かつ効率的に推進するため、当庁に宇宙開発推進本部を新設することとし、ロケット及び人工衛星の開発に必要な設計試作、打ち上げ等の業務を行なうため、必要な経費として三億円を計上いたしました。また、航空宇宙技術研究所におきましても、ロケット研究部を中心とするロケット燃焼試験、飛しょう体の風洞試験等基礎的な試験研究に必要な施設の整備をはかることとし、これがために必要な経費として三億二千百万円及び国庫債務負担行為額九千五百万円を計上いたしました。
第四に、原子力に関する研究開発利用の推進につきましては、九十三億九千四百万円及び国庫債務負担行為額八十四億七千八百万円を計上いたしました。そのうち、
まず日本原子力船開発事業団につきましては、原子力第一船を発注できるよう国庫債務負担行為額三十六億円を計上いたしますとともに、発注契約手付金、研究開発費等、同事業団第二年目の事業遂行に必要な経費として三億二千百万円の政府出資金を計上いたしました。
次に、日本原子力研究所につきましては、六十億五千六百万円の政府出資金及び国庫債務負担行為額四十三億三千四百万円を計上いたしました。この経費には、第一に、本部及び東海研究所の既定業務、高崎研究所の整備、国産動力炉、高速増殖炉及びプルトニウム燃料の開発研究、使用済み燃料の再処理施設の研究及び整備等を引き続き実施するため必要な諸経費五十四億七百万円及び国庫債務負担行為額五億二百万円、第二に、国産化技術を確立するため、原子炉用材料及び燃料の照射試験を行なうに必要な材料試験炉の建設のための経費三十九年度二億円及び国庫債務負担行為額三十七億九千百万円、第三に、アイソトープの生産、技術者の養成訓練、廃棄物の処理等の業務を行なうことを目途とし、わが国アイソトープ利用進推の中心的機関として日本原子力研究所内に設置することといたしましたアイソトープセンターに必要な経費三十九年度二億九百万円及び国庫債務負担行為額四千百万円、第四に、前述の材料試験炉、アイソトープセンター等の建設用地として、茨城県大洗地区に、三十八年度の十万坪に加えて、新たに三十万坪の用地を確保するための経費二億四千万円が含まれております。また、原子燃料公社につきましては、二十億一千九百万円の政府出資金及び国庫債務負担行為額四億四千四百万円を計上いたしました。この経費は、核燃料物資の探鉱を従前に引き続き実施するに必要な経費のほか、三十八年度から建設を開始いたしました山元精錬試験施設の完成に必要な経費一億七千四百万円、使用済み燃料再処理工場の詳細設計に必要な経費九千七百万円及び国庫債務負担行為額四億四千四百万円並びにプルトニウム燃料の開発研究関係施設の整備に必要な経費五億四千七百万円が含まれております。
なお、その他民関機関等で実施する原子力平和利用研究に対する補助金及び委託費、国立試験研究機関等の原子力関係試験研究費並びに放射能安全対策上必要な調査研究費を、前年度とほぼ回顧計上いたしました。
第五に、重要総合研究の推進につきましては、六億四百万円及び国庫債務負担行為額六千六百万円を計上いたしました。
まず、防災科学技術の推進につきましては、昨年発足いたしました国立防災科学技術センターの活動態勢を整備強化するため、機構及び施設を拡充強化することとし、大幅な経費の増額をはかりました。すなわち研究部の増設、研究費の増額、雪害実験のための支所の設置、台風、高潮研究のための波浪観測塔の建設等に必要な経費として一億四千三百万円及び国庫債務負担行為額六千六百万円を計上いたしました。
また、人工降雨の試験研究の助成については、従前に引き続き実施するほか、雪害、地すべり等各省庁所管にかかる試験研究の総合的推進については、昨年度同様特別研究促進調整費の中から支出することにいたしております。
なお、防災科学技術以外の総合研究のうち、水質汚濁、水の高度利用、凍結乾燥の研究については、従前どおり実施することといたしておりますが、大気汚染、騒音振動、人間科学等の研究については、特別研究促進調整費より支出することにいたしました。したがって、特別研究促進調整費は、単に予見しがたい事態に備えて使用するばかりでなく、その適用範囲を拡大することとし、その経費も四億円と大幅に増額いたしました。
海洋科学技術の推進につきましては、三カ年計画で海洋潜水調査船を建造することとし、三十九年度は船体及び動力機構等の試作試験、船体の基本要目に関する調査研究に必要な経費として二千万円を計上いたしました。
第六に、資源の総合的利用方策の推進につきましては、昨年度に引き続き、生活環境の体系的改善のための調査、エネルギー構造の変動、繊維加工構造の変動等最近の急激な資源利用構造の変動に対処するための諸調査等を実施するとともに、資源の総合的利用方策の実証的調査として、新たにクロレラ利用によるし尿処理について委託調査を実施することにいたしました。
第七に、国際交流の促進につきましては、日米科学委員会、経済協力開発機構関係等の国際的活動に積極的に参加、協力するため必要な経費を計上いたしましたほか、科学技術者の国際交流、東南アジア地域に対する技術協力、国際的科学技術関係会議への参加等国際交流に関する諸事業に必要な経費を計上いたしました。
最後に、所管研究機関の整備充実について申し上げますと、
航空宇宙技術研究所につきましては、二十億四千七百万円及び国庫債務負担行為額一億八千五百万円を計上いたしました。これは第二次五カ年計画の第三年目の整備に必要な経費として、ロケット関係、垂直及び短距離着陸機関係、超、遷音速機関係の研究設備の整備等を行なうに必要な経費を重点的に計上したものであります。
金属材料技術研究所につきましては、七億八千三百万円を計上いたしました。これは所要の研究施設を整備するとともに、クリープ試験等を行なう部門として、材料試験所を四カ年計画で整備することといたし、その初年度に必要な経費であります。
放射線医学総合研究所につきましては、五億二千五百万円及び国庫債務負担行為額二千四百万円を計上いたしました。これは環境衛生研究部門の強化充実と、養成訓練関係設備の整備をはかるため必要な経費を重点的に計上したものであります。
理化学研究所につきましては、十四億七千万円の政府出資金及び国庫債務負担行為額六億五千六百万円を計上いたしました。これは、三十七年度より整備を始めましたサイクロトロン及び研究棟の建設等埼玉県朝霞地区への移転工事を促進するに必要な経費のほか、一般経常研究につきましては、研究室の増設、基本設備の増強等研究事業を強化充実するに必要な経費であります。
以上、昭和三十九年度の科学技術庁予算のうち重要項目についてその大略を御説明いたしましたが、このほか、原子力損害賠償、補償契約に関する法律の施行に必要な国の契約限度額を、一般会計予算総則において八十八億円と定めることにいたしております。
以上御説明を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104613913X00219640213/5
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006・向井長年
○委員長(向井長年君) ただいまの説明に対する質疑は後日に譲ることにいたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後一時五十四分散会
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