1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十九年六月十六日(火曜日)
午後零時十七分開会
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出席者は左のとおり。
委員長 青田源太郎君
理事
梶原 茂嘉君
森 八三一君
矢山 有作君
渡辺 勘吉君
北條 雋八君
委員
植垣弥一郎君
岡村文四郎君
木島 義夫君
北口 龍徳君
仲原 善一君
温水 三郎君
野知 浩之君
藤野 繁雄君
堀本 宜実君
森部 隆輔君
山崎 斉君
大河原一次君
北村 暢君
牛田 寛君
高山 恒雄君
国務大臣
農 林 大 臣 赤城 宗徳君
政府委員
農林政務次官 松野 孝一君
農林省農林経済
局長 松岡 亮君
農林省農政局長
昌谷 孝君
通商産業省軽工
業局長 倉八 正君
事務局側
常任委員会専門
員 安楽城敏男君
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本日の会議に付した案件
○肥料価格安定等臨時措置法案(内閣
提出、衆議院送付)
○農林漁業団体職員共済組合法の一部
を改正する法律案(内閣提出、衆議
院送付)
――――――――――発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/0
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001・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) ただいまから委員会を開きます。
肥料価格安定等臨時措置法案を議題とし、質疑を行なうことにいたします。
質疑のおありの方は、御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/1
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002・大河原一次
○大河原一次君 大臣に御質問申し上げたいと思いますが、現行肥料二法は七月の三十一日で一応失効するという、そういうたてまえにたって、次の肥料二法なき後の肥料のあり方をいかにすべきかという問題が種々論議されたと思います。衆議院等の委員会における質疑応答をながめますると、政府当局は、もう肥料は今日需給の状態も非常に緩和されてきておる、供給の面には不安のないような、そういう状態にまできておる、したがって、輸出の問題も伸びておるが、輸出をチェックすることによって、国内の安定確保は可能である、こういうようなことが述べられておるようであります。したがって、もう本時点における肥料二法の役割を一応果たして、今後の肥料二法は必要ではないのではないか、こういうことが大体中心になった論議が行なわれたと思います。なるほど、私どもも、資料やその他で考えるところによりますると、需給の面は相当緩和されておる。しかし、これはただ単に量的な需給のバランスが行われるという、そういう点しか取り上げることができないのではないか、このように判断されますし、同時にまた、一面には肥料価格の総合化、多角化が行われ、アンモニアの多角利用等も行われておるというような、そういう事態の変転もあるように見受けられます。同時にまた、一面に農業の内部をながめますると、やはり今日の日本の農業は重大な転換期に立っておる。農業基本法を中心とするいわゆる農政と農業の大きな転換が要請されておるというこの実態の中で、何といっても今日の肥料の農業部面におけるウエートというものは重大であり、いわゆる経費の中に占めておる肥料費のウエートは、なるほど低下しておるということは言われております。私どもも、その点はわからぬわけではございませんが、しかし、投下量と申しますか、施肥量というものは依然として増大しておる、こういうような状態であり、農家の方々から言わせるならば、やはり今日の肥料は、政府は安い、安いと言っておるけれども、依然として決して安くはなっておらぬではないか、高いではないか、こういう御要請もありますし、肥料というものが農政の中に、農業の中に占める比重というものは依然として高い。このように判断しておるわけでありますが、こういった肥料工業自体の問題、農業自体の問題を的確に判断してまいりますと、このような需給の安定なり、あるいはまたその他の変化を来たしておるからと言って、これを一律に律して、二法は無意味である、二法の果たした役割は終わりであるというような、そういう断定は、なかなか納得のいかない点がございます。これは肥料工業内部の問題を検討いたしましても、さらに今後残された、いわゆる合理化も今後の問題ではありましょうし、合理化から来るところのいわゆる価格低下という問題も要請されておるのではないか、かように考えてみますときに、政府が考えておるように、二法は無意味である、事態に即応しない、そういう断定のし方には納得のいかない点があるのであります。そういった意味で、私どもまず農林大臣の立場から、今日の日本の農業の置かれた立場という問題から見て、はたして今回出されました新しい肥料法、新法が、今日の日本の農業の上に対して十分な、対応できるような、あるいは今日までの肥料二法にかわって、かわりばえのある、そういう法案の内容であるかどうかについて、農林大臣の立場から、ひとつ御意見を承りたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/2
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003・赤城宗徳
○国務大臣(赤城宗徳君) お話の趣旨につきましては、私も同感の点が非常に多いのでございます。ただ、いままでの二法が機能を失ったというよりも、私どもは機能を相当はたしてきたわけでございますけれども、その機能の中での、すなわち統制的な面、たとえば生産命令だとか、あるいは出荷の調整だとか、こういう面は需給面が相当――すなわち需給面の、供給面が四割も輸出に向けられるようになってきたり、合理化も進んでおりますので、そういう統制の面を緩和すると言いますか、あるいはまたそういうことなしでもやっていけると、こういう見通しでございまして、精神におきましては現行二法の精神を踏襲いたしておるわけでございます。また、一面におきましては、こういう法律は要らぬというような議論もございます。全然自由にしたらよかろう、こういう意見もございますけれども、私どもといたしましては、いまの二法の果たしている機能をさらに進めていく。その進め方を、その機能を強化するという意味よりも、機能の趣旨に沿うて統制的な面は緩和していく。それによって農民の肥料の入手と言いますか、それに事を欠かない、あるいは価格面におきましても保証ができる、その点はどういう点からと申し上げますと、あとでお話が出るかもしれませんが、輸出につきましてのチェック制度をもちまして、需給に見合って輸出を許可する、こういう点から供給源の確保、あるいはまた価格の点につきましては、コスト等を相当調査する権限を持っておりますから、その権限に基づきまして両者の話し合いが十分いかない場合には、調停もいたしまするし、あるいは話し合いそのものが私ども妥当と認めない場合には、是正命令を出し得る、こういうような点で、価格の面におきましてもだんだん安くしていく見通しを持ち得る、こういう点から手放しの自由ということも私どもは避けるべきだ、同時に、いまの二法が切れる段階に、それをそのまま野放しというよりも、現段階に即応してその考え方というものは取り入れながら、手続的な、統制的な問題は緩和してやっていっても差しつかえないんじゃないか、こういう観点から、いま御審議を願っている法律案を出した、こういういきさつでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/3
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004・大河原一次
○大河原一次君 その問題については、あとからまた御質疑申し上げますが、通産当局の立場から見て、先ほど私が御質問申し上げました内容に対して、通産当局から見た御意見を伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/4
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005・倉八正
○政府委員(倉八正君) お答えいたします。生産の面は、御承知のように、いま六百六、七十万トンの能力を持ちまして、国内の需要が五割七分ぐらいでございまして、残りの四割三分程度が輸出であって、輸出をチェックすれば数量的に確保できるということは、ここではっきりするだろうと思います。
それから大河原先生の第二の御指摘の、価格についてどう考えているかと、こういう御質問でございますが、この十年に価格というのが二八%下りまして、いま一かます七百三十八円になったわけでございますが、今後の問題としまして、私たちは必ず価格が下ると確信している次第であります。その一つは、従来のこのコークス法というものをほとんど全部油法に――テキサコ法とか、ハウザー法と申しますが、そういうふうに切りかえて、その辺の合理化は理の当然でございますが、当然進んでいくというのが一つと、それから第二が、アンモニアを総合利用をやりまして、ほかの面に向けまして、たえず高操業のアンモニアの生産を続けていくという要素が当然加わってまいります。それから第三が、いま、御承知のように、回収硫安というのがもうすでに五、六十万トンぐらい日本ではできてまいりまして、今後ますますふえていきまして、この回収硫安についての原価計算は非常にむずかしいのでございますが、これは合成繊維のラクタムあるいはアクリロニトリル繊維の合成で、アクリロニトリルを作るときに当然派生する回収硫安でございまして、こういう回収硫安がどんどんしめてくれば、当然硫安の値というのは下げ調になる、こういういろいろの観点から、われわれとしましては、値段というものは、今後合理化によって下っていくというふうな確信を持っている次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/5
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006・大河原一次
○大河原一次君 農林大臣に御質問申し上げまするが、先ほど大臣の御答弁の中に、一部には野放し論というのもあるということも言われておりますが、もちろん私どもも野放しという問題については、これは考えておりませんし、野放し論の根拠もわからないわけではございませんが、しかし、野放し論ということが出るほどまでには、いま軽工業局長が言われたように、価格が今後当然の結果として下げられていくという、そういう断定をみるならば、一面には、確かに統制的なものはないほうがいいのではないか、むしろ、そのことによって価格がさらに引き下がるだろうというような、そういう立場から、おそらく野放し論というものが出ていると思いますが、しかし、今後の需給の問題、あるいはさらに今後、異常なまで進んでいる輸出の問題等を考えましたときに、簡単に野放し論に賛同するわけにはまいらぬと思います。ただ、先ほど大臣が言われましたように、だからといって、この法案の内容をしさいに検討いたしてまいりますと、いわゆる需給に対する明確な一つの規定づけがない。生産に対する、あるいはまた、価格安定という問題に対して十分なる、あるいはまた、明確なるところの規定がないのであります。したがって、野放し論ではないけれども、何ら今日までの拘束された――大臣は、統制的なものは緩和したいという考え方に立っておられるが、しかし、その統制的なものを緩和するという中には、いわゆる生産に対する責任体制が政府としては全然なくなってしまう、いわゆる価格安定は可能であるということを断定されているけれども、これまた、何ら政府の手によるところの安定の規定づけが欠けているのではないか、ここに農業団体も非常な不安を持っているのではないか。当初、消費者団体としての今日の全購連が、いろいろ出された――正確に出されない前でございましたが、政府当局が考えられている線、あるいはまた、硫安メーカーが考えられているような線に対しては、相当反対の空気が強かったのでありまするが、最近は、全購連も一応新法を認めているというようなことを言われておりますが、しかし、全購連は、御承知のように、全国農協のいわば上部団体でございます。上部団体がこれを了承いたしましても、末端における農民一人一人の立場からするならば、特に最近における輸出の堅調、好調、こういう問題から関連いたしまして、今後、政府は当然責任を持って生産の確保、あるいはまた、価格安定の方向が守られるかどうか、農地の肥料のあり方に対しては、私は相当な不安を持っていると思う。そういう不安の解消に値する新法であるかどうかを考えましたときに、いま農林大臣が、統制的なものは考える必要はない、統制的なものをこの際緩和するんだと、こういうことを言っておりますが、しかし、大臣のこのことばの中には、いま私が心配したような、生産なりあるいは流通の面、あるいはまた需給安定の面、そういった面については、十分な何といいますか、これを確保するための規定づけが欠けているということは、何といってもいなめない事実でございます。この農民の不安に対して、こたえることばにはなっていないのではないかと思いますが、さらに明確な、大臣の重ねての御答弁を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/6
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007・赤城宗徳
○国務大臣(赤城宗徳君) いまの二法におきましても、生産命令というようなものは出したことがないと私は記憶していますが、出産自体はメーカーの、何といいますか、専念することでございますけれども、その生産自体が、需給の見通しを今度の法案にも立てることになっておりますが、この需給の見通しとマッチしないというようなことであっては、確かに農民が不安を抱くと思います。しかし、いままでの経過から見まするならば、生産、供給状況が御承知のような状況でございますので、私は、突然の何か変わった状態がない限りにおきましては、合理化もされ、増産も進む、こう考えて益しつかえないと思います。その面におきまして需給の見通しをいたしますから、その需給の見通しが非常に悪い、つまり供給が非常に困難だというような事態がありまするならば、法律的な命令規定とか、そういうものはないといたしましても、行政的にそれを指導していくということは、これは当然監督官庁としてしなければならぬ問題だと思います。しかし私は、そういうふうな、供給が非常にかれて減ってくる、こういう見通しは持たないでも、私は現状まで来た情勢から見て、そういう必要はないと思います。でございますので、問題は、輸出の認可によりまして、どれくらいの輸出を可能とするかということによりまして、内需を確保するというところに問題はあろうかと思います。そういう点につきましては、厳重に査定をいたしまして輸出量を認可し、内需に事を欠かないような方法をとることは、この法律の一番の骨子に近いようなものでないかと思います。そういう方法によって内需の確保ばできると思います。また、価格の点におきましても、先ほども申し上げましたように、両当事者の価格の話し合いがうまくいかぬという場合には、調停にも乗り出すことに相なりまするし、それにつきましてのいろいろの資料等を出させる、あるいはそれを調べるところの権能も持っておりますから、そういう資料によりまして調停もいたしまするし、また、価格の決定がまあ妥当でない、こういうことでありますならば、これに対して是正をするというような権限も留保してありますので、私は、価格面におきましても、行政指導と相まって農民の不安を現実に除き得るような方法はとっていける、こういうふうに考えておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/7
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008・大河原一次
○大河原一次君 私どもは、先ほども言ったように、統制的なものが緩和されるだけであって、やはり現行肥料二法の精神は守っていくのだと、こういうことは言われておりまするけれども、ただ、いまの生産に対しても、あるいはまた、需給関係等の問題にいたしましても、政府がこの中に介入できるのであるから、十分にその必要とする資料も出させるところの権限が保留されておると、こういう御説明ですが、私は私なりに考えまして不安に思っているのは、今後、いわゆるこの統制的な云々というばかりじゃなくて、法の内容を見ますると、今日までの保護的な、あるいはまた統制的なものは全くなくなってしまうという考え方に立つわけでありまして、それはおまえの先走りの考えであるというような断定もなされるかもしれませんが、しかし、いずれにいたしましても、先ほども言ったように、この新法に対しては、そういう従来までの、ある意味からいわれるようなきつい統制だとか、あるいは統制的なものがあったと害われるかもしれませんが、そういったものが全然なくなるということになりますると、いわゆる肥料の生産、需給関係というものは、ほとんどこれはメーカーの手によって握られるというような、政府はただこれに対して傍観をするか、あるいは傍観でなくても、これをただ単に認めざるを得ないというような立場に追い込まれるのではないか、この法の性格から見まして。そこに私は心配があって、これも十分に法の中に明確にされていない。どこまで政府の権限として――通産あるいは農林省の権限といたしまして、メーカーによるところの需給の問題、あるいは価格等の問題、あるいはまた需給調整という、そういった問題の中に、どこまでの権限というものが付与されておるのかどうかということに対する心配としては、いまの大臣のことばだけでは明確にならないのでありますが、この点についても、私は大臣並びに倉八軽工業局長のほうからの納得のいく説明をしていただきたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/8
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009・赤城宗徳
○国務大臣(赤城宗徳君) どうも繰り返すようで、御納得できるかどうか、見通しの問題だと思いますけれども、私は、現二法においても生産に対しての特別の統制というようなものはなかったと思います。生産に対して命令を出し得るというような留保規定はあったといたしましても、現実にそれを行使したことはないのでございますが、そういう意味におきまして、確かに生産そのものは、メーカーの自主的意欲によっての問題であろうと思います。いま御指摘のとおりだと思います。しかし、全体としての供給面が現状のようなことでありまするから、私は繰り返して申し上げまするように、輸出面の認可、こういうことによって内需は十分充足できる、こういうことでございますから、生産まで立ち至って、そうしてああせい、こうせいという命令をするような事態は、私は現状からみましてないと思います。しかし、繰り返して申しますように、もしも御心配のようなことがありますならば、これは法律にないといたしましても、行政的に、国民生活の食糧の問題につながる肥料の問題でございますから、これは行政的にしかるべき措置をやはり私はとっていくつもりでありますし、またいけると思います。まあ、そういう事態は、私はいまの見通しではないというような見通しに立って御説明申し上げますので、あるいは御納得を得られないかと思いますけれども、私はそういうふうな立場から申し上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/9
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010・倉八正
○政府委員(倉八正君) 私に対する御質問は二点あると思います。この新法には、生産に対する、もっと生産奨励措置と申しますか、合現化強制措置というものがないのではないかということが第一の御質問だと思いますが、この合理化とかそういう生産の問題につきましては、実は法律があろうとなかろうと、私は、結果としてこれは同じだと思いますのは、いまほとんどの産業に、特殊立法としまして、これに財政資金をつける、あるいはこれを合理化しろというのは、きわめて少ないのでございまして、この法律には、合理化をうたわないにいたしましても、政府としては今後、財政資金なりあるいはその他の税措置によりまして、合理化というものをいま一段と進めていくということは、これははっきり申し上げてよかろうと思います。
それから第二は、メーカーが勝手に、たとえばカルテルとか、操短をするような、カルテルをつくるような心配があるのではないかという御趣旨であろうと思いますが、これは、カルテルというのは、この法律にもそういう意味のカルテルは認められておりません。したがいまして、カルテルには、御存じのように、不況カルテル、合理化カルテルというのが独禁法にありますが、ここに書いてあるのは、価格を協定する場合の価格、その価格についてのいわゆる協定でございまして、いま申し上げましたような、生産を制限をするというふうなカルテルは、これは認められないのでございまして、したがいまして、メーカーが勝手に操短をやりまして値段を上げようというのは、これは法的に許されないということでございますし、それから御承知のように、アンモニア工業なんかというふうなものは、典型的な装置工業でございますから、なかなか操短をしようとしましても、結局それはやればやるほど比例費が高くなりまして、結局企業家の損だ、少し安くても量をたくさんあげて売ったほうがいい、あるいは輸出したほうがいいというのが装置工業の宿命でございますから、そういう点からも、ほかの産業のように、直ちに操短に移って、あるいは操短カルテルを結ぶというおそれは、私はきわめて少ない、またないだろうと確信しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/10
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011・大河原一次
○大河原一次君 これは質問が前後してたいへん恐縮ですけれども、先ほどの軽工業局長の御答弁の中に、いまの問題と関連をするから、前後するが申し上げますが、価格は当然の結果として下がると思う、そういう断定がございました。もちろん私は、価格は下がると思います。これは衆議院における私どもの同僚議員の中にも、中には当然二法がなくなれば、それによってやがては価格が引き上げられるだろう、価格引き上げになりますということを言っている同僚の方もあるようでありますが、私どもの立場からいえば、そうではなくて、私は、軽工業局長の御答弁にあれをするのではないけれども、当然やはり下がる。しかし、当然下がるための要素というものは、私はいまここで何も申し上げませんけれども、先ほど軽工業局長がいわれました、いわゆる価格は当然の帰結として下がるのだという、その下がるという断定をされる裏づけとして、どういう要素があって下がってくるのであるか、その点をひとつ関連しますので、軽工業局長から具体的に御説明願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/11
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012・倉八正
○政府委員(倉八正君) 私は、ほかの要件がかわらなければ下がると信じているのでございますが、それは、いま水素からアンモニアをつくる原単位というのが、日本は世界で二番ぐらいのところまでいっております。非常に合理化したということでございますが、アンモニアの原単位が、最近の技術の革新によりまして、もっと下がっていくだろうということが一つございます。それともう一つは、さっきも申し上げましたように、回収硫安というのが、これがいまからふえるということは、もう明々たる事実でございまして、ナイロンがあれだけ伸びておりますし、今後ナイロンは五カ年計画によりますと、さらに確か五割ないし六割伸びるということになりますと、回収硫安として製法が少し変わってくるとしましても、それに応じて伸びていくということになりますと、回収硫安の原価というものは、今後政府として一つのこれを大きい問題として取り上げなくちゃならぬと思います。いまは、先生も御承知のように、一番合成硫安の安いところの価格とみなして、御承知のバルクラインをはじいているのが現状でございますが、今後、回収硫安が硫安の中の半分、五年ぐらいになると、半分以上になりますが、そうしましたら、回収硫安のいわゆる生産体系と申しますか、管理体系と申しますか、そういうことも今後大きい問題の一つとして通産、農林で取り上げなくてはいけないと思います。そうしますと、私は、回収硫安をいまのような大規模な、しかも新しい技術をとってやっております現状からみまして、私は、姿としては当然下がっていく、こういうふうに考えております。以上の二点が、アンモニアの原単位がさらに合理化によって下がるだろう。それから回収硫安の数量的な増大、それに対する価格体系の今後の検討ということによって、私は値段というものは、ほかの条件が、たとえば原油が暴騰していきましたり、あるいは電気料が非常に上がったり、そういう条件がない、現状をもってすれば、そういうことを前提としなければ、私は下げ調になる、こういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/12
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013・大河原一次
○大河原一次君 軽工業局長は、私が御質問申し上げた点からちょっとそらしているのです。あなたは、ただ、現象面としてあらわれた、たとえば回収硫安がさらに伸びてくるだろうし、輸出面も出るだろう、また、副生硫安等も今後どんどん出てくるから、そういった面、総合的にみると、全体としてのいわゆるア系肥料におきましても下がるだろうということは、確かに現象面としていえると思うのです。私が先ほど御質問申し上げたのは、当然下がるべき要素をもっている中には、もっと別な要素があったのではないかということを御指摘申し上げたわけです。ということは、私から申し上げますが、これはもういま私が申し上げるまでもなく、農林大臣にしても、倉八軽工業局長にいたしましても、おわかりだと思うのですが、それは御承知のように、今日まで肥料十年間を顧みまして、どれだけ一体政府がいろいろな面のてこ入れをやったか、いわゆる赤字対策のための百三億を出したとか、あるいはまた、体質改善、いわゆる合理化のための百六億を出して、二百九億のいわゆる財政資金を出しておるという、あるいはまた税制の面、あるいは税制特例というような問題、数えれば数えきることのできないほどまでの、他産業に見られないほどまでの、肥料工業に対するいわゆる手厚いてこ入れ的なものが行なわれたと思うのです。そういう点からするならば、私は当然、いま軽工業局長は、単にあらわれた問題だけ、現象形態の問題だけを取り上げて説明されましたけれども、このような手厚い保護政策というものがあったために当然起こるべくして起こった価格の低下という問題があろうと思います。当然こういう問題は、突発的な経済上の変動がない限りは、私はこの肥料新法を認めるわけではございません。認めるわけではございませんが、当然の帰結として下がるようなそういう情勢にあるのではないか、こういうことを申し上げたわけですが、その面に対して、重ねてひとつ軽工業局長からの御答弁を願いたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/13
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014・倉八正
○政府委員(倉八正君) ちょっと私にも趣旨を了解しかねますが、いま大河原先生の御指摘のように、いままで、今肥料年度一ぱいで、政府が財政資金を百七十何億出しましたことも事実でございますし、それからいま御指摘の、いろいろな税の優遇措置をとったことも事実でございますが、これの結果というのが、いまあらわれているのが現在の価格であるし、それから特にいま御指摘ありました百六億の前向き資金というのは、昨肥料年度から五カ年で使う資金でございまして、そういう前向きの資金の効果というのが、現在にはまだあらわれておるのが少ないのでございまして、これは主としてアンモニアの多角利用と、それからガス源への一部転換に向けておりますが、これが毎年毎年何十億か出していきますと、その面からも下がってくるだろう、また下がってくるべきであるというふうに、われわれは考えております。そういう御趣旨でございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/14
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015・大河原一次
○大河原一次君 大体そういう御答弁で満足するんですけれども――満足するわけではないんですが、しかし、私が申し上げたのは、いわゆる合理化メリットが今日まで十分じゃなかった、あるいはまた合理化メリットが全部いわゆる農業部面に食われてしまうんだというようなことを言われてきまして、一面の代償として、いわば今日までの、現行肥料二法によって、肥料工業内部においてはいろんなそういう経営上の不安定な面があるいは出たかもしれません、あるいはまたその他の気に食わぬという点もあったかもしれませんが、しかし、そのいわば代償といってはどうかと思いますが、そのかわりに、いまでは、いま私が申し上げたような特段の政府のいわゆる大きな援助、保護というものがあったと思うのですよ。ですから、そういう問題を忘れて、ただ単に合理化メリットが全部農業部面に食われてしまう、価格引き下げのほうに持っていかれるというような、そういう断定の仕方を、今日まで特に通産省は言ってきたわけです。そういう点はやはり考えを改めてもらわなければならぬ、かように思うわけであります。
そこで、私はもうひとつ御質問申し上げますが、今日までの肥料二法、いわゆる十カ年を経過をいたしたわけであります。十カ年間に起きたもろもろの事象と申しますか、いわゆる価格の面やあるいは需給の面あるいはその他の面を考えたり、あるいはまた農業自体の今日までの状態というものを考えてまいりましたときに、この肥料工業という一つの産業あるいは第一次産業である農業という、そういう問題に、二法というものを照らして見た場合、この過去十カ年の間におけるいろいろな実績、この実績を通した成果と申しますか、そういう成果はいわゆる両者に、農業の面と、いわゆる輸出産業として伸ばしていかなければならぬという通産肥料工業の部面に対して考えましたときに、それ相当の成果があったのではないかと思います。中には、肥料二法の成果というものは、農業と通産部面に同一にあったということがあるいは言えない点があるかもしれませんが、両者に対してこの二法というものが相当の成果をあげてきたのではないか。私は、たまたま言われるように、肥料工業の部面に対してはマイナスをつくってきたという断定の仕方が、軽工業局長のほうからも言われておるようでありますが、先ほど申し上げました政府のてこ入れ、援助、保護というような、そういう部面を相殺して考えましたときに、決して肥料工業に対してマイナスをつくったというものはないと思う。むしろ今日の二法というものは、まだまだこれから成果をあらわしてくるべき事態に入ってくるのではないか、このように私ども判断をいたしまするが、ここであらためて、農業部面と肥料工業部面にわたって、いわゆる肥料二法が果たした役割、成果というものを相当私は評価していいのではないか、そういう面についてもしマイナスの面があったというならば、はっきりここで、農林大臣と、軽工業局長の立場から、述べてもらいたいと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/15
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016・赤城宗徳
○国務大臣(赤城宗徳君) いまの二法が農業面に十分寄与してきたことは、もう私も認めておりまするし、お話のとおりだと思います。また一面、メーカーのほうに対しましても、合理化という面、それからこのように供給面がふえたという面から見ましても、これも寄与しておるということは認められる問題だと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/16
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017・倉八正
○政府委員(倉八正君) まあ、ただいま農林大臣の御答弁に尽きておると思いますが、一言付言させていただきますと、成果として、いま大臣から言われましたように、価格が下がって、それだけ農業経済が潤っただろうと思います。
それから第二としましては、大きい輸出力を持つようになった。いま、すでにこれだけで、九千万ドルの輸出を日本はしておりまして、非常にそれは日本経済に寄与しておる。
それともう一つは、関連産業が発展した。たとえばさっきのラクタムとか、硝酸のごとき関連産業が、アンモニアの非常な増量によって発展したということは言えると思います。ただ、われわれの立場からすれば、さっき先生の御指摘にありましたように、これは現象的な問題かもしれませんが、いわゆる赤字でございます。いわゆる赤字というのは、実際の輸出価格と国内のマル公の差額を、一昨年の十二月三十一日までを赤字といっておりましたが、その赤字というのが二百二十五億出た。その中で、実際生産費を割った赤字というのが、二百十五億のいわゆる赤字、輸出赤字と、それから実質赤字というのが百二十五億の赤字を出したということで、これは御存じのとおり、硫安を生産している会社は例外なく赤字で、ございまして、それで、専業八社というのは、御承知のように配当もしていなかったということで、その面で化学工業のように、特に石油化学にみんな進出しようとしておりますから、それから新しい投資なりあるいは増設をするときに重荷になったという、経営面の負担というものはこれもまた言えるのではなかろうか、この二つございますが、差っ引きしてどうであったかということになれば、あれだげの落ちぶれておった肥料工業が立ち直って、世界でいま二番でございますか三番で、ございますか、それだけの窒素工業力を持ったということについてのプラスというのは、これは認めざるを得ない、こういうふうに考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/17
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018・大河原一次
○大河原一次君 いま農林大臣からの御答弁の中にも明確になっておるように、いわゆる農業部面に対するこの肥料二法というものは、相当な成果をあげてきておるということもお認めになっておるし、同時にまた、軽工業局長のお話の中にも、いわゆる輸出赤字が実際はこのようになっておるという、そういう御答弁の中身を検討いたしましたときに、こういうことを考えれば考えるほど、ますます今日までの肥料二法というものの役割りが残っておるのではないか、肥料二法によって果たすべき問題が後に残されておるのではないか、今回の、実態に即さないというような抽象的な考え方の中で、あるいはまた現象形態の考えの中から、こういう肥料二法というものが必要ではないのだ、役割りはもう終わってしまったという断定の仕方にはとうていならぬと考えております。私はそういう意味におきまして、重ねていま質問をやめろという通告がまいりましたけれども、私は答弁に対して不満を考えておりますので、午後からひとつ答弁を伺わせてもらいたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/18
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019・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) ここで午後一時三十分まで休憩いたします。
午後一時一分休憩
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午後一時四十七分開会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/19
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020・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) ただいまから委員会を再開いたします。
肥料価格安定等臨時措置法案を議題として、休憩前に引き続き、質疑を行なうことにいたします。
質疑のおありの方は、御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/20
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021・牛田寛
○牛田寛君 現行の肥料二法が期限が切れまして、そのかわりに肥料価格安定等臨時措置法案が制定されるということなのでありますが、いままではバルク・ライン方式で、公定価格によって肥料の価格が押さえられておりましたからよろしいのでありますが、これからは、事実上野放しというわけにはいきませんが、自由の価格になる。で、現在農業生産費の中で重要なものは、いままでもなく、肥料と飼料、これが至要な部分を占めておる。で、最近では、生産費の中で肥料費の占める割合が小さくなってきたから、肥料の価格については、それほど神経質にならないでもいいというような考え方も起こっているようでありますが、決してそうはいえないと思います。特に、現在、農業生産というものは非常に問題になっている、農業が一つの企業としての性格を強くしてまいりました現在におきましては、生産費を極力押さえるということが重要な問題ではないかと思うわけであります。そういう点につきまして、これからの肥料に対する大臣の、肥料政策の基本的な考え方をまずお伺いしておきたいと思うわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/21
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022・赤城宗徳
○国務大臣(赤城宗徳君) 農業生産資材の中で、従来よりは肥料の占める割合が滅っておるということは、御指摘のとおりでございますけれども、減ったから重要でない、こういう論理にはならぬと思います。確かに農業生産の中で、飼料のほうが額としては大きい。肥料のほうが少なくなったから、これのウエートが軽くなったとは考えられません。肥料は御承知のように、全農家が必要欠くべからざる農業生産の資材でございますので、飼料のほうが多くなったからといって、肥料のほうが重要性を失うというわけにはまいらぬと思います。また御指摘のように、国内の関係からいっても、あるいは国際的な関係からいっても、日本の農業生産物はコスト高でございます。でございますから、価格の面において、農業の保護を講ずると同時に、農業の生産性を向上していくということは、農業にとって必要欠くべからざる政策である、こういうように考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/22
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023・牛田寛
○牛田寛君 従来このバルク・ライン方式によりまして、コストを基準にして公定価格をきめておった。で、今度の改正によりまして、そのコスト主義を廃止されたわけです。で、この使用者としての立場、いわゆる農家としての立場は、やはり肥料の価格の安定ということが重要な問題である以上は、やはり何らかの形で、この肥料の値上がりを補償するというような制度が必要であったのではないか、もちろんバルク・ライン方式は、生産者にとってはきわめてきびしい一つの価格のきめ方でありますので、これはかりにはずすといたしましても、何らかの形で、やはりコストを基本とした一つの価格のきめ方という方式を残すべきではなかったかという考え方もできるわけでありますが、このような行き方をやめて、いわゆる話し合い方式で価格の値上がりを防ぐといったようなやり方に落ちつかれたということについて、農林大臣はどのようにお考えになっているか、はたしてこのような行き方で、ただいまお話のありました農業生産資材の中で重要な意味を持つ肥料の価格というものに対する使用者側への補償が、十分行なわれ得るというふうにお考えになっているかどうか、その点について御意見を伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/23
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024・赤城宗徳
○国務大臣(赤城宗徳君) 私は、価格の決定方式はいろいろあると思いますが、一つの公定価格的な決定のしかたということは、だんだんこれはでき得るならば避けるべきじゃないか、公定価格的な価格のきめ方、たとえば賃金等によりましては、労使の話し合いで賃金というものは決定しているのが現状でございます。そういういまの制度から見まするならば、やはり話し合いで決定するという様式といいますか、方式といいますか、そういう方式のほうが望ましいと私は思います。ただし従来のように、低廉、豊富の肥料を手にしなければならぬという農民の立場、あるいは農業者の立場からいたしまするならば、バルク・ライン方式というような方式も、話の中ではこれは出ると思います、話し合いの中では。あるいはそういうものが出ないといたしましても、価格の決定の基礎をなすものは生産費でございますから、生産費に諸掛かりをかけたものが価格の決定であり、あるいは需給の関係等も含んでくると思いますが、いずれにいたしましても、生産費といいますか、そういう年産事情、あるいは生産費というものが基礎になって価格が決定されると思います。その価格の決定は、やはりでき得ることならば話し合いで決定されることが私は望ましいと、ただ私のほうの立場としては、そういう話し合いが決定するといたしましても、高くなることや、あるいは量の面において内需に不安を来たすというようなことがあっては、私は農業を扱っておる立場から、そういうことであってはいげないと思います。そういう面におきまして、いろいろな措置を講ずるように相なっておるというふうに私は考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/24
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025・牛田寛
○牛田寛君 大臣のほうの時間もあまりおありにならないようでございますので、あと一、二問にとどめたいと思いますが、またこの点については、通産当局にもお伺いしたいと思っておりますが、まあ、これは周知のとおり、肥料工業の合理化が進んでまいりまして、アンモニアの需要の範囲が非常に拡大された。したがって、いわゆる肥料工業内部における生産調整といいますか、アンモニアの利用の方法といいますか、そういうものが非常に弾力性を持ってきたと考えられますもので、したがって、生産者のほうは、いわゆる需要の影響を受けることは比較的少なくなってくるというふうに考えられるわけです。したがって、この話し合いによってその価格をきめるというように、いわば形の上でいえば、使用者側と生産者側とが対等で話し合いをするという場を持たれるわけでありますが、しかし、生産と消費という二つの立場の条件を考えますと、生産者のほうが非常に余裕のある、弾力的な形を持った立場に立つということになりますので、結局、話し合いの場では、生産者のほうが価格決定のイニシアチブをとり得るという有利な立場に事実上立っているのではないか。この価格の見通しについては、また通産当局にもお伺いしたいと思いますが、いわゆる話し合いがつかないという最悪の場合も考えておかなければならないと思います。そういう場合に、調停をやるということでありますが、調停も決定的な力はないわけであります。そうなった場合に、調停が成立しない最悪の場合に、一体消費者に対して、農家に対して、政府はどのようにして、価格の安定なり、あるいは価格の値上がりをする場合に、それを保護するかということも、ある程度の考え方を持っていただかなければならないと私は思うのでありますが、その点についてはいかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/25
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026・赤城宗徳
○国務大臣(赤城宗徳君) 調停がまとまらぬ場合にどうするかということでございますが、調停するにつきましては、これくらいの価格ではどうだろうかと、こういうような調停価格を、当然調停者である政府が打ち出すと思います。でございますから、それが一つの標準の価格になる、それで取引ができるというようなことに私は相なると思います。また、それがもう一面から申し上げますと、価格の決定が妥当でなかった、こういう場合にこれを是正する措置をとることに相なっております。この両面から考えますならば、調停に対しまして応じない、調停が不調に終わっておるというような状態の中において当方から指示する価格というようなものが当然出てくると思います。それによって取引をするようなことに相なろうかと考えます。でございますから、請停に対しての不調の場合の強制措置じゃなくても、いままでの状況その他から見まして監督権は持っておるのでございまするし、そういう点から、その指示する価格で取引するように結果的にはなる、こういう見通しを持てると私は思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/26
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027・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/27
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028・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) 速記をつけて。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/28
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029・森部隆輔
○森部隆輔君 実は大臣にお尋ねいたしたいと思っておったのですが、たいへん時間の関係もお忙しいようでありますし、政務次官からひとつ答弁を願いたいと思います。
私は農地の地力維持の見地から見て、いまの政府の肥料に対する政策というものが、はたして当を得ておるかどうかということを、まずひとつお尋ねいたしたいと思います。もう少し具体的に話してもらいますが、一応ひとつ根本的な政府の考え方と、肥料政策と申しますか……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/29
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030・松野孝一
○政府委員(松野孝一君) これは先ほど大臣がお述べになったごとく、やっぱり肥料は全農家にとっての重要な生産資材でありますので、それの安定した、そして円滑な供給をせなければならぬというのは当然でありますが、しかし地力の上からいきまして、ただ化学肥料ばかりというわけにいかぬと思いまして、そこはどうしても地力の保全ということを同時に考えていかなければならぬと、われわれはそういうふうに思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/30
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031・森部隆輔
○森部隆輔君 私が申し上げるまでもなく、いま政府が直接何といいますか、触れておられる政策は、主として金肥、なかんずく無機質肥料が主でありますね。硫安系統、硫安であるとか、あるいは尿素であるとか、塩安であるとかいうようなもの、過燐酸石灰その他カリ肥料というような金肥が主体であって、しかも無機質肥料――私が申し上げるまでもなく、植物の成育には、もちろん、窒素、燐酸、カリというような主成分も必要であります。この無機質肥料を主体にして有機質肥料をあまり考えない肥料政策というものは、私はだんだん年ごとに地力が減退していくということは、これは争うべからざることなんですね。ただ現在の情勢から見ますると、農村における労力が非常に少ない。したがって戦前強くいわれた、いわゆる土地の表土を深く耕す深耕とか、あるいは堆肥、廐肥であるとか、そういうような有機質肥料を多量に土地に投入していく、施していく、こういうような政策は、今日は労働力の関係からいいますると、非常に困難であります。しかし、私の知っておるいまの範囲におきましては、いまのような無機質肥料政策、しかも化学肥料を主体にする肥料政策ということになれば、年々地力が低下していきますから、現在の収獲を維持し、あるいはそれ以上収獲を維持しようとすれば、毎年よけい肥料をやらなければいけない。これは戦後今日まで十数年間の数字をごらんくださればわかりますが、逐年ずっとふえていっております。はたしてそれでいいのか、私はそういうことに対して、もう少し具体的に肥料全般に対する政策が、地力、生産力の維持という点から見まして、はたして十分手を打たれておるかどうか、また関心を持っておられるかどうか、その点がいろいろな面において私ら見出すことができないので、そういう点についてもう一つお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/31
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032・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) 仰せのとおり地力の保全、また土壌の条件をよくして、長く作物の成育を順調に維持する、あるいは低温などに対しても抵抗力を強くするというために、有機質を多く投下しなければならない、これは仰せのとおりであります。それで、昔から深耕と石灰を与える、それに有機質肥料を与えるということが、日本では重く言われておったわけでありますが、最近の技術の進歩もございますし、農業の実態が労力不足というようなことから無機質が非常にふえている。しかしながら、専門家の考え方によりますと、無機質を相当使っても、施肥が法あるいは緩効性のものを与えるというようなことによって、無機質の過剰による悪い影響を避けることが、ある程度有機質を代替することでできる、こういうように見ておるようでございます。それで有機質を与える場合に、まず植物かすとか、そういうことが考えられますが、これは量としては少ない、また値段もわりあい高いということで、ございます。それならば堆廐肥を多く投入するということになりますと、最近の労力事情ではなかなか思うにまかせない。これはやはり畜産経常の発達とかそういうものとあわせて推進しなければ、なかなか今日のごとき状況で直ちに、もちろん堆廐肥の増産ということは必要でございますけれども、それのみでいくということがなかなか困難であろうと思うのであります。しかしながら、そういうことの指呼はもちろん必要でございますし、実際に施肥指導の面におきましては、かなり力を入れて指導しておるのでございます。それから緑肥作物などの肥料用の作物をまいてそれでもって地力を維持する、こういう考え方も確かに有力な一つの考え方であろうと思います。堆廐肥の増産がむずかしい。あるいは有機質が割高であるというようなことになりますと、労力がわりあいに要らない緑肥作物を入れていくというようなことは、当然考えられるわけでございますが、これにつきましても、最近のように草地栽培が普及してまいりますと、御承知のように、緑肥作物の収穫期といいますか、そういうものが六月ごろでございます。草地栽培とは別です。また現在の経営の実態からいいますならば、裏作としては麦、あるいはなたねをつくったほうが少なくとも目先有利である、緑肥作物よりも。長い目で地力を保全するということから見るとそうではないかもしれませんが、目先はとにかくそのほうが経常上有利であるというような事情がございまして、なかなかわれわれといたしましても、緑肥作物の普及でありますとか、そういうものを相当力を入れておりますけれども、御期待ほどにはまだなっていないのが実情でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/32
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033・森部隆輔
○森部隆輔君 数字を申し上げますと、硫安換算で昭和二十九年で内需が二百四十四万七千トン、三十八年の計画が三百四十九万一千トンと約百万トン以上硫安系統でふえております。燐酸関係肥料としては過燐酸が主でありますが、これが二十九年二百四十三万四千トン、昭和三十八年の計画で三百二十二万四千トン、これまた大体百万トンに近い数字がふえておる。窒素及び燐酸というのは、あるいはカリというのは、これは申し上げるまでもなく植物成育上の最も大事な主成分である。その給源をどこに求めるかというと、ただいま申し上げたように、無機質肥料と有機質肥料、一番簡単なことは、どんどん金を出して化学肥料を買うことが一番簡単なんです、これは正直言って。しかしこれではいわゆる土壌というものは、有機物を多量に入れて、土壌の理学的な性質と、化学成分から見た化学的、性質の両方の面がいわゆる農作物の成育に適するような土壌のあり方が望ましい。しかも表土が深く。そうするには、有機質肥料を主体にして、化学肥料というものは補完的な、いわゆる補助的な、種をまくときのつまり施肥であるとか、あるいは追肥に使う、こういうような即効性の肥料を使うことがいまの肥料の施し方のルールなんです、正直なところ。そういう意味から言いますと、いまのあなたの御説明の、これは私の解釈のしかたが違っているかもしれませんが、金肥、化学肥料万能ということに主体的な考え方を持ってますと、これはその日暮らしの農業政策であって、国家百年の生産力を維持して農地の地力を長く永久に維持していくという政策にはならない。私はわずかばかりいま田畑を自作しておるのですが、家畜を持っておる関係上、非常に廐肥がある。そうしますと、金肥というものはほんのわずか入れればできる。たださっきからあなたも言われましたが、私が質問の際に申し上げたように、農村において非常に労力が足りないのだ。労力を要するような、つまり堆肥をつくるとか、あるいは土地の深耕というのは、非常に困難なんです。しかしこれは一面においてやろうと思えばやり得る余地がある。たとえば緑肥栽培にしても、少なくとも二毛作地帯、湿田でない、冬が乾田である地帯、そういう地帯においては、たとえば一町歩の水田の裏作をやる場台に、一反か二反紫雲英をやる、あるいはその他の青刈り大豆をまく、こういった緑肥栽培をやる。それを今度は収穫期には刈り取って一部分は他の田にも施す。御承知のようにその土地は今度は根瘤バクテリアの関係が相当窒素肥料の結源になるから、これは指導によってはたいして労力は要らない。そういう考えで、そういう緑肥作物に対する種子ぐらいは、二毛作地帯の農家が希望するならば無償でやるくらいの意気込みがあれば、たいして手間がかかるものじゃない。いまの緑肥作物にしても、それから土地の深耕、深く耕すということは現在非常に労力が十分でないからいわゆる機械力をもって土地を耕す、耕地をすき起こすということになると、自然浅くやっていく傾向になる。これもまた技術者の指導、あるいは農具の製作上の心得等からいろいろと細心の注意を払いまして、十分表土を深くする深耕耕うんがなされるように配慮すべきじゃないか。そういう面においてたとえばあなた方農林省が試験場とか、あるいは技術系統の関係の職員を集められる場合に、いかなる指導をされているか、ひとつ御意見を拝聴したいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/33
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034・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) まず地力保全あるいは耕土培養というような目的から調査を行なっております。それで土壌の断面図をつくりまして指導の材料としてやっているのでございますが、いまお話のありました緑肥作物、緑肥栽培につきましても、採種組合に対しまして補助金、これは約二千万円でございますが、を交付いたしまして種子の確保をはかっております。いま無償で種子を交付したらどうかという御提案でございますけれども、これは反当たり四、五百円の種代になると思いますが、しかしながらその種代の問題ではなく、むしろ農家が緑肥を入れることは、やはり経営の問題として緑肥と、裏作に麦やなたねを入れるのとどちらが有利であるかという問題、あるいは草地栽培等の問題が問題でございますと私たちは考えているのであります。今後もこの種子の確保の措置をして、そういうことをできるだけ拡充してまいる考えでございますし、自給肥料の増産につきましても、来年度予算等においては相当な措置をとるように目下検討を加えているところであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/34
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035・森部隆輔
○森部隆輔君 時間の関係もありますから、ごく短く申し上げたいと思います。いろいろお尋ねしたいと思っておったのでありますが、幸い大臣が見えましたので、一言だけお尋ねして私の質問を打ち切りたと思います。はあとで政務次官その他からお聞きになればおわかりになると思いますが、私のお尋ねした趣旨は、政府が直接関係をし、とっておられるところのいまの肥料というのは主として化学肥料、いわゆる無機質肥料がおもなんです。で、この無機質肥料ばかりを主体にして農作物の栽培をやっていって有機質を考えないというと、地力がだんだん減退していって、現在の収穫を維持していこうと思えば、金肥を年とともにふやしていかなければならない結果になる。そこで、私はいま労の力不足の際、非常にむずかしいことであるが、こういう面について政府の見解は聞きました。そこで私は結論的に、大臣には、そういう有機質肥料の問題というようなものも、十分政府としては関心をもって、今後肥料政策をとっていただきたい、こういうことを一言希望を申し上げておきます。
それからもう一言申し上げておきたいと思いますが、それは現在の金肥の中で、大体見ますと、単肥があまり増減がなくてむしろ減るくらいで、配合肥料がふえる。これは一面労力の面からいえばいいでしょう。しかし、このことがはたしていわゆるその土地々々に対して適当した肥料であるか、あるいはその作物に適合した肥料のやり方であるかということ、むしろいまの単肥を農協等において土壌を検査して、成分を検査して、その土地に適合するところのいまの肥料を配合するということが、これは理想的なことなんです。これまた労力と経費の関係もあります。で、非常にむずかしい問題でありますが、そういう面についても、いわゆる肥料の根本の考え方について、まあ私がどうも何だか満足しがたいような、その日暮らしのような肥料政策のように考えられますので、そういうことのないように十分な御配慮を願いたいと思います。これは希望にしておきます。ほかにもありますけれども、時間の関係上、私はこれで一応打ち切ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/35
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036・赤城宗徳
○国務大臣(赤城宗徳君) まあ何といいますか、無機質肥料を、私しろうと流にいいますと、やり過ぎている傾向があるように思います。人手不足の点もあろうかと思います。そういう点で、土壌が酸性化していく。したがって病虫害を受けやすいし、実りも思うようにいかないという傾向があると思います。でございますので、やはり地力を培養するといいますか、地力を強める意味におきましては、有機質の肥料、最近におきましては堆肥などあまりつくらぬようでありますけれども、まあ有機質の肥料ともあわせて施肥をするような指導といいますか、奨励といいますか、そういうことは重ねてせにゃならぬ問題でございます。
また、第二点の、単肥を農協その他において配合してやるのがこれは筋だと思います。地質、土壌の検査等もしておりまして、各県ともどこにはどういうふうな配合がいいというような指示標準などもつくっておるようでありますが、一律的のものよりもその土壌に適した、あるいは作物に適したものというものは、やはり配合を自分でして、あるいは農協等においてして、施肥するということが、その土地に対しましても、あるいは作物に対しましても合理的だ、こう思います。そういうことが私はぜひ処ましいことだ、こう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/36
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037・大河原一次
○大河原一次君 午前に引き続いて御質問申し上げたいと思いますが、農林大臣並びに倉八軽工業局長にお尋ね申し上げますが、私は先ほど来質問を通じて申し上げたのでありますが、私は何としても現行の肥料二法というものの使命というものは、まだあとに残されておるのではないか、やるべき多くのものが残されておると思う。そういう現段階において新法というものは簡単に納得のいくものではない。そういうたてまえからいろいろと御質問申し上げたのでありますが、重ねて申し上げますならば、今日何といっても倉八軽工業局長が言われたように、今後の価格は当然引き下がるであろうというようなおことばをいただいておるわけでありますが、それは当然、今後さらにいわゆる合理化目標の達成というものが残されておるがゆえに、軽工業局長はそういうことを裏づけとしておっしゃっておるというふうに考えておるわけであります。特にこの場合、当面する肥料二法の重大なる課題というものは、私は何といっても、第一次、あるいは第二次の合理化目標の達成にあると思うのです。これが全然達成されていない。たしか第一次合理化目標の達成年度は本年度だと思うのです。本年度で目標達成ということになっておるわけですが、今日では、依然として四十三ドル何セントというようなそういう目標の価格が出ておると思うのです。一体、この目標達成に対しての今日までの努力とその実績というものをどのように評価されておるか。それから同時に、一体いつになったらこの目標達成という方向にいくであろうかどうかということ、同時にまた、こういった問題が、肥料二法がなくなることによって、新しい肥料法から見た場合に、この目標というものは一体どうなっていくものであるか、そういう懸念もあるわけですが、こういう問題についてまず農村大臣、続いて軽工業局長のほうからの御答弁を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/37
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038・赤城宗徳
○国務大臣(赤城宗徳君) 政府委員から詳しい答弁があると思いますけれども、私は新法になったからといって、合理化の目標というものを見失うというようなことはないと思います。ますます合理化を進めていくべきである、こう考えます。旧法ならば合理化が進み、新法ならば合理化が進まぬ、こういうような区別はないと私は思います。すなわちバルク・ライン方式だから合理化が進むんだというのではなく、バルク・ライン方式であろうとなかろうと、やはり企業として合理化を進めなければならぬ問題でございまするし、また量産、量が非常に多くなってきていますが、その点からも、あるいはまたその他からも合理化は進めていくべきものだ、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/38
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039・倉八正
○政府委員(倉八正君) 第一の御質問の四十ハドル四十八セントというのは、これはいまどうなっておるか、いつ、それが達成するかという御質問であります。これは現在の公が五十ドル十九セントでございまして……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/39
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040・大河原一次
○大河原一次君 ちょっと話半ばだけれども、四十八ドルでしたか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/40
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041・倉八正
○政府委員(倉八正君) 四十三ドル四十八セントでございます。これは税抜きでありますから、これを税込みにやりますと、一ドル五十セント程度をそれに加えればいいんでありますが、ところが、現在の公が五十ドル十九セントでございます。したがいましてまだ五ドルぐらい目標が達成できていないというのが現状でございまして、しからばどうしてこういう目標未達が生じたかという問題でありますが、これは昭和三十六年のたしか五月からこの作業を始めたときには四十三ドル四十八セントという目標を置いたわけでございますが、その後たとえば電力料金が上がった、あるいは労務賃が上がった、ことしもたしか七・八%だったと思いますが、労務賃が上がった。そういうことで、まことに遺憾ながらこれは達していないということは御指摘のとおりであります。
それで、今後の目標はどうするかということでございますが、これは農林大臣から御答弁申し上げましたとおり、われわれとしましては、法律がなくなったからこれで万事終われりということではなくて、今後はさらに合理化を進めなくてはいけないと思いますのは、一つは十月から自由化いたします。窒素肥料もですね。そうしますと、実際海外からの物が何トン入るかは別といたしまして、海外からたえず安いオファーが流れてくる。そうすると、その面からも下げ調になることは明々白々たる事実であります。したがいまして、そういう内外のいろいろな合理化を調整する材料というのが非常に出てきておりますし、それから最近の、たとえば英国のICIのアンモニアの新しい技術が出たことも御存じだろうと思いますが、ああいうのが出てきまして、今後は効率があろうとなかろうと、合理化は進めていくということについては、政府としましては何ら変わりはないのでございますが、しからばその四十三ドル四十八セントの目標は、おまえはいつ達成するのだということになれば、私もいまはっきり、来年必ず達成しますとか、再来年達成しますということは、これははっきり申し上げにくいのでございますが、われわれとしましては、四十三ドル、それからまた、情勢によってはさらに低い価格を目標として進む、これだけは政府の考えでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/41
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042・大河原一次
○大河原一次君 いま軽工業局長の御答弁の中にも、目標の達成できなかった一つの要素として、電力料金の値上がり、あるいはまた労務費等の値上がりというような、そういう要素の中から目標達成ができなかったという御答弁があったと思いますが、なるほどそういう要素も私は否定するわけではございません。そういう要素も一つの合理化目標達成の障害になっておったのであろうということは、うなづけるわけです。しかし、私は、そういう電力料金の値上がりなり、あるいはまた労務費の値上げなんというものは、私は資料を持っておりませんが、相当ばく大なものではないと思いますし、また労務費の値上がりといっても、反面には、われわれこの合理化の問題については、いろいろと内存する多くの問題をはらんでおるわけですが、この労務費の値上がりの反面には、今日までの合理化の過程の中、あるいはまた合理化推進の中において、結局二面においては整理というもの、いわゆる人員整理という問題も私は起きてきたのではないか。そうすると、この人員の整理という問題と労務費の値上がりというものは、この時点においては操作できる問題もあるのではないかというふうに考えておりますから、したがって経営者の立場からいえば、いわゆる整理と労務費の値上がりというものは操作できるものであるから、たいした問題には、ウエートにはなっていないのではないか、このように判断するわけでありますが、私は今日までの合理化計画が今日進められた過程の中で、一体労務費がどの程度に上がっておって、同時にまた人員の整理が、いわゆる二十一社なら二十一社、二十何社の企業の中からどの程度のいわゆる人員整理が出ておるかということもあわせて御答弁を願いたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/42
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043・北村暢
○北村暢君 関連。いま大河原君から合理化の未達成の問題が出ておるのですけれども、法律がなくなっても、需給計画、合理化計画というものがなくても合理化は進むのだ、こう思うのですが、その合理化の、電力料金、労務費のほうは、いま大河原君が質問しましたからお答え願いますが、これからの合理化の内容をひとつ説明してください。どういうふうに合理化するのか。私はもう硫安工業は相当合理化されてきていると思っているのですよ。今後合理化する点は、技術的にいってどういう内容の合理化をメーカーは考えられ、通産省はどういう指導をして合理化をするのか、その内容を言ってください。そうでないというと、もうこのいただいた資料によりましても、大体ガス法による流体原料という方向へ合理化をしてきて、その流体原料による合理化が九〇%以上に達成しておるわけです。そうすると、この流体原料にした以上の、どういう合理化をすれば、この目標価格というものを達成する上においてやっていけるのか。ただ、国際価格が下がったから価格を下げる、下げなきゃならないということで、ばく然と合理化しなきゃならないと言われても、私はちょっと理解ができない。したがって、その合理化の内容を明らかにしていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/43
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044・倉八正
○政府委員(倉八正君) いま両先生の御質問の三点についてお答えいたします。たとえばいま大河原先生は、労賃一つとってもどのくらい上がったかということと、どのくらいの整理ができたかという二つの点がありましたが、これはたとえばことしの春闘によりまして、これは合化労連の硫安の十七社のうち十二社でございますが、これが平均三千六百七十円上がりました。これを一かますに直しますと、従来のバルク・ラインの方式の計算をやりますと、労賃だけで約一円六十銭が値上がりをするわけであります。これはまあ毎年のどのくらい上がったかの資料は、ちょっと私ここに持ってきておりませんが、いままで、御存じのように、大体六%ないし七%ぐらいの毎年の春闘ないし労使の交渉によって上かっておることも御存じだと思いますが、まあ労賃の問題は、ことしの一例を申し上げるとそういうことです。
それから、労務者の整理をどうやったかということでございますが、この整理には大体二つ、化学工場にはあるわけでございます。一つは、ほかの商品を、同じアンモニアを利用してやってそこに向ける。たとえば、これは具体的な名を申し上げるのもなにかと思いますが、はっきりする意味で申し上げますと、たとえば日東化学というのがおととし九百五十名、これはほんとうに整理したのです。ほんとうに整理しまして、したがって、一番ビリの位から一番能率いい工場になってしまったわけであります。それは、生産単位の問題は、いまテキサコとかあるいはファウザーで、大体同じ単位でございますが、たとえば日東化学の川崎工場が非常に高かったというのは、労務賃の諸掛かりがありまして、管理部門で高くなっている、それが減ったということでございます。いま、十何工場のうちの大体三番目ぐらいに上がってきたわけであります。そういう面接労働者の整理もございますが、それから、そのほかに、たとえばここにいまガス法といいますか、コークスでやっておったのを原油分解のテキサコに切りかえた、そのために余剰員が出たという場合には、その整理というよりも、そのほかの部門を、たとえば日東化学でいいますと、日東ユニカーという、日本で一番いいポリエチレンの工場ですが、ああいうものをつくって、そこに転換しておる。たとえば、宇部興産だったらラクタムに転換する、そういう二つの面が行なわれているわけであります。しかし、私は現状から見ますと、いま北村先生の御指摘のように、非常にこの固体原料から流体原料への転換が早かった関係上、その配置転換というのが、まだ私はおくれておると思います。固体原料を流体原料にすると、常識でいいますと、人によっては五分の一の人間で済むという人もありますが、そういう形の労働者の配置転換がまだおくれておるのじゃないか、これをもう少し多角経営しまして、やれ石油化学に出る、あるいはアンモニアをほかの用途に向けまして、たとえば農薬なら農薬に使うというようにしますと、配置転換が行なわれまして、そこでその労務管理費というのが、一かます当たり下がってくる。その辺が一つの今後の合理化の私は要点だろうと思います。
それから、その北村先生の、合理化を今度どういうかっこうでやるつもりかということでございますが、いま合理化というのが、大体十六社ともほとんど並行して進みまして、一番高い工場と一番安い工場の差はきわめてもう減ってまいりました。ご存じのとおりだと思います。それで今後はこの問題が二つあると思います。一つは、さらにまたICIのアンモニアの新しい技術が出たというならば、そういうものを取り入れて水素からアンモニアをつくる、アンモニアからたとえばア系の肥料をつくるという原単位をもっと下げられはせぬかというこの問題が一つと、それからもう一つが今後の問題と思いますが、なるべく十六社の肥料部門のウエートを下げまして、いわゆる広い意味の企業の多角経営化と申しますか、そういう点にもっていきまして、いわゆる総合経常をもっと企業がやりやすくする、それが大きい意味の私は合理化だろうと思います。一番典型的な例を申し上げます。たとえば八幡製鉄がいま五万トンのこれは副産硫安をつくっております。これはわずか二万円安ければ五億円ぐらいになりますか、二千二百億円の売り上げの中のたとえば五億円ということになりますと、企業としましてそれを非常に下げるフレキシビリティが出るのではないか。そういうやり方を企業体としてひとつ見ていく合理化というのが、今後大きい問題として取り上げていかなくてはならないのではないか。いわゆる生産そのものの原単位あるいわ生産そのものの新技術を導入するという以外に、経営自体をもっと総合多角化する、そういう二つの問題が今後の合理化の大きい方向ではなかろうかと思います。
また肥料自体につきましては硫安、尿素に偏しませず、いま高度化成というのが非常に需要が多うございますから、これも農林省と打ち合わせまして肥料のたとえばそういう品種転換、こういう問題もあわせて考慮すべき問題ではなかろうかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/44
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045・大河原一次
○大河原一次君 いま私は質問の幅を別に広げる意図はございませんが、せっかく局長のほうから出た御答弁の中にありましたので申し上げますが、いま労務費の値上がりということもさきに言われましたし、重ねて言われておるようでありますけれども、私は一体日本の肥料工業の中に従事しておられる労務者の賃金が上がったというけれども、これは私は国内の労働賃金の平均に比べて一体どの程度の状態にあるかということもお聞きしたいのですが、それよりかも、私は各国にございます肥料工業ですね、肥料工業のもとに従事しておられるいわゆる労務者の労働賃金ですね、いわゆる国際的な労働賃金といいますか、あるいはまたそうでなくても肥料工業内部におけるいわゆる国際的な労務者の賃金に比べて、日本の肥料産業の中に従事しておられる労務者の賃金というものはどの程度の格差になっておるかということ、ついでですからお尋ね申し上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/45
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046・倉八正
○政府委員(倉八正君) 私はここにちょっとその各国との比率、それから日本における今度春闘できまりました総額の何を持ってきておりませんからあとで調べまして……。しかしいずれにいたしましても、日本が決して外国よりも高くないことは事実でございまして、相当安いのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/46
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047・大河原一次
○大河原一次君 私は、話は戻るのですが、先ほど合理化目標に達成できなかったいろいろな要素を承りました。いろいろ電力料金の引き上げであるとか、あるいはまた労務賃金の値上がりという問題も一つの要素になっておると思いますけれども、私は軽工業局長からお聞きしたいのは、それ以上の問題として今日まで、先ほども午前中に申し上げましたようないわゆる財政援助なりあるいはまた税制等のいろいろな恩典がございます。できる限りの相当なる援助が今日まで行なわれてきた、これによって合理化をやってもらいたいと。あるいはすでに計画されております三カ年にわたる二百六十六億のいわゆる合理化資金でございますか、これも出ておるわけです。したがいまして、これはあとの問題ですが、今日までの合理化のためのいろいろな手厚い施策が行なわれておったのですが、しかし、それらの合理化のための資金の大半は、ほんとうに合理化が肥料工業について多角化、総合化といいますか、そういう面の質的な合理化と申しますか、そういう面の合理化というよりかも、どちらかといえば各肥料メーカーが肥料をたくさんつくるということ、いわゆる量産のための合理化という方面に相当の金が使われておった。そうして各社が競って競争しながら、いわゆる大品生産をやる、そういう面がむしろ重点であって、肝心かなめのいわゆる質的な合理化の面に対しては、十分な手だてが行なわれていなかったのではないか。そういう面が私はむしろ大きなウエートとして今日までの合理化達成の障害になっていたのではないか。こういうふうにも判断せられるわけですが、そういう点はいかがでしょうか。これはひとつ農林大臣のほうからも御答弁願いたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/47
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048・倉八正
○政府委員(倉八正君) これは結果的には、いろいろ大河原先生が御指摘の点の一部は、私も同感でございます。と申しますのは、昭和二十九年に始まったこの肥料は、当時三百七万トンしか生産能力がなかったのであります。現在では約二・二倍の六百六十万トンくらいの能力を持っております。当時の問題としましては、こういうアンモニアのように百トンプラントを一つ置くというそういう工場が多かったのでありますが、そういうものを一つ置くよりも二つ置くほうがいい、これは物理的な問題で全くそのとおりでございます。そういうことで最初最産をして値段を下げるということに重点が置かれておったし、また当時としてはそれが真理であったわけでございます。ところが、その結果は、どういうことになったかと申しますと、バルク・ラインに入ろう入ろう、できるだけバルク・ラインに入るということが最大の目標即合理化、このとおりでございますが、そのために量産をしまして、まあ三十四年には約八割の五百四十七万トンにもなった。このころから猛烈な輸出ドライブがおのずから始まったわけであります。この間におきましては、確かに御指摘のように量的に増産してそうして輸出を出して、したがって操業度を上げて国内の値段を安くするというのが当時の合理化の実際であり、またそれが真実であったと思いますが、その後質的にだんだん変わってきまして、いま御指摘のように全部質的な問題にまでいっておりませんが、質的な問題に変わったというのは、さっきからたびたび申し上げております。新しいテキサコだとかあるいはファウザーだとかというのが、実際三十二年ごろから世界に出回ったわけであります。アンモニアの製法でございます。したがいましてその後は、なるほど増産もある程度しておりますが、わずか三十四年からことしまででこれは百十万トンくらい増産。その期になりますともっぱら質の問題に移ったということでございまして、今後はもう量の問題よりも質の問題ということになろうかと思いますが、最初の何年間かは確かにいま御指摘にあったとおり、量的に、結果的に見ればちょっと走り過ぎたのではないかというような感じが決してないわけではございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/48
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049・赤城宗徳
○国務大臣(赤城宗徳君) いまのお話のとおりだと思いますが、農林省側としてのことにつきまして、政府委員から御答弁いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/49
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050・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) ただいま軽工業局長からお答えしたことで大体尽きておると思います。ただ量産によるコストの低下でございますが、まあ私どもとしてはしろうとなりに流体原料にかわるものにつきましては、やはり一定規模以上のプラントにならなければならない。したがって当然量産を伴う、量産されたものによるコスト低下の形もあるわけでございますが、同時に流体原料に転換したという技術的な転換によるコストの引き下げというようなことがやはり相伴って、今日まで値段の引き下げが出きてきた。こう考えられるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/50
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051・北村暢
○北村暢君 ちょっと関連して、いま合理化問題が出ていますから、もう少し合理化問題でお伺いしますが、先ほどの軽工業局長の御説明では、価格面に作用する合理化の内容としては流体原料に切りかえた。技術は切りかえたが、人員配置がうまくいっていない。したがってそういう人員配置というか、流体原料に切りかえたことによる配置転換その他を徹底すれば、人件費その他において相当検約できる、この点が一つあった。それから総合経営で持っていく。新技術を取り入れる。こういうことのようで、副産硫安の問題もちょっと説明あったのですが、このICIですか、の技術はまだ未知の問題でありますが、副産硫安、回収硫安の問題については、もうすでに出ているのでありますが、従来の説明ですと、副産硫安、回収硫安等については肥料そのもので生産でありませんから、そのもとの産業の発展いかんによって出てくる、こういう問題である。したがってこの副産硫安、回収硫安等については期待をしても伸びるか伸びないかということについて、簡単に伸びるというふうには言えないというような話でありますが、統計的には相当伸びてきているわけです。そこでお伺いしたいのは、今後回収硫安、副産硫安というものにどれだけの期待が持てるか、それからまたこれらの問題は価格の点において、副産硫安等については、安くできているには相違ないであろうが、価格の算定についてはまことに算出しにくい。したがって現在の合成硫安の算定価格で価格を出している、価格の出しようがないという状況だと思うのです。したがって今後合理化が進んで多角経常になっていくと、一体硫安の価格というものが算定できるのかできないのか、高いのだか安いのだか判定のしようがないことになってくる。硫安だけでは価格が出てこない。ほかの分野まで価格というものを合理化の内容なり何なりを検討しないというと、硫安の価格というものは出てこないのじゃないか、この心配があるわけです。そうすると、これは先ほど公明会から出ているようにメーカーの言い値でもって――あと検討したくても資料がない、資料提出を求めることになっておりますが、資料を提出させても、価格がどうなっておるか、価格が安いのだか、高いのだが判定がつかぬというような問題が出てくるのじゃないでしょうか。そういう点についての価格面の対策なんて、そう簡単にわかるようなしかけに――今後の合理化が進めば進むほど私は安くなると思うのだけれども、安くなるというのは、どのぐらい安くなるのかどうとかということは、これは説明のしかたいかんによっては、いかようにでもなると思う。こういうものになってしまって、結局メーカーの言いなりの値段というものが押しつけられる結果になる、こういうふうに思われるのですが、合理化の問題と関連して価格面が一体どうなのか、それから副産硫安、回収硫安の見通しというものがどうなのか、この点をひとつ御答弁いただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/51
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052・倉八正
○政府委員(倉八正君) これはあとで農林省のほうからもお話があると思います、が、一昨年の十二月に肥料対策の閣議決定をとりましたときに、今後の見通しということを、これは農林省と一緒につくりました。この内容についてはもちろん農林省の資料でございます。四十二肥料年度におきましては、硫安の地産が百八十万トンでございます。その内訳を見ますと、合成硫安が八十四万トン、大体四割五分だということであります。回収硫安が六十四万トンそれから副産硫安が三十二万トンでございます。その中で内需は百二十二万トン輸出が五十八万トンと、こうなるわけでありますが、これでおわかりてなりますように、大体回収と副産とではもう半分以上圧倒的な部門がこれになってきたというのが今後の見通しでございまして、この回収、副産につきましては、ほかの物資の状態によって動くのではないかという北村先生のお話でございますが、鉄はいま以上にふえることは確実でございます、たとえ一年くらい足踏みはしましても。回収硫安から出るナイロンにしろ、あるいはエクスランのようなアクリル系のものにしろ、これは飛躍的にふえることは事実でございます。したがいまして、こういう数字がたとえば二万か、三万か違うにしましても、傾向はそのとおりになるだろうと思います。
それから第二の御質問の価格面がどうなるだろうかというのは、北村先生御指摘のとおりでございます。非常に複雑でございまして、たとえば回収硫安をやります場合によごれたアンモニアが出てくるときにどう値段を踏むかという問題、それから会社全体の総売り上げ費と申しますか、本社費、たとえば管理費について、回収硫安の持ち分――持ち分といいますか、割り掛け分をどうするかということが非常にむずかしい問題でございまして、二、三年前も、いろいろ経理関係の権威を招いて二、三回の討議をやったわけでございますが、その点はいろいろ説が出まして、それほど複雑でございますが、しかし一つのやり方としましては、今後農林省とわれわれと絶えず価格の――いわゆる生産費の調査もいたしますし、それから原単位がどうなっていくかという調査も前後の関連を絶たないということで調査していきますから、一銭一厘を争う正確な問題は、私はこれはなかなかできないと思いますけれども、その傾向としましては、回収硫安が大体どのぐらいになるか、まして副産硫安は五十年の歴史を持っておりますから、いまでも合成硫安二ついては、相当な値引きで売られておりますから、こり副産については問題ないと思いますが、御指摘の回収につきましては、今度何かさっきも申し上げましたように、この価格を把握する方法を今後いろいろ――農林、通産はもちろんのこと、ひとつ専門家でも入れて今後検討するというのが大きい問題として残されておると、私はこう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/52
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053・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) いまの原価の計算の問題でございますが、軽工業局長からお話がありましたように、多角経営になればなるほど一般管理費の配分がむずかしくなり、また回収硫安、副産硫安になりますと、これは副産物のようなもので、廃棄する部分を利用するわけでございますから、原価はどのくらいになるか、ますます困難になってくるのであります。しかし、今後もやはりこれは一つの約束でございますから、原価計算をやりますものは、やはりできるだけ調査をし、それによる算定を進める必要があると考えております。でありますから、むずかしくなるから、同時に原価計算なり生産費計算のみをペースにして価格決定をするということは無理があるということを、われわれは痛感してきているわけであります。それは一つの重要なファクターではありますけれども、やはり需給とか、いろいろな要素をあわせて、価格決定の要素として勘案していく必要がある、こう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/53
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054・高山恒雄
○高山恒雄君 関連。そのときに、局長は先ほど大体各社で生産の均等がとれてきたという、そういう御説明であったのですが、大体、生産の均等がとれてきたということは、つまり回収硫安にせよ、その他の硫安にしても、多角経営の中から日産当たりの出産高で大体均等がとれてきた、こういう見方をしておられるのかということをお聞きしたいのです。ちょっとあなたのお話では、多角経営をやればやるほど非常に困難になるわけです。その多角経営の中で見出すことが困難であるにもかかわらず、均等がとれてきたとい5、あなたの言われておる均等というのは、何を焦点にして均等とおっしゃっているのか、その点をちょっと。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/54
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055・倉八正
○政府委員(倉八正君) 生産費でございます、コストでございます。コストが、最近のほとんど全部がまた新技術と切りかえまして、従来と比べまして一番安い工場と一番高い工場との差が非常に接近してまいりました。そのコストのことを申し上げたわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/55
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056・高山恒雄
○高山恒雄君 もう一つは、そうなると、各社のコスト、これは全部政府としては掌握しておる、こういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/56
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057・倉八正
○政府委員(倉八正君) 現行法においては、全工場について全部掌握しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/57
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058・大河原一次
○大河原一次君 大臣に、時間がないようですから大臣に御質問申し上げますが、いままでの私の質問あるいはまた各委員からの質問の内容、御答弁の内容を聞いておりますと、ますますこれは何かしら、先ほども触れましたように、重ねて私は言うようですけれども、なお現在いわゆる肥料二法というものは非常に残された使命が大きいものであるということが、いまの質疑応管の中で非常にその感を深めるのでありますが、この問題について、私はあらためてお聞きしたいと思いますが、これもやはり今日までの合理化達成の問題に直ちに関連する問題でありますけれども、メーカーはしばしば、院の委員会の中でも、倉八局長は答えておりますが、この肥料二法とバルク・ライン方式の価格決定方式は、メーカーに非常に酷なものである、こういうふうに断定しておりますし、これが一つには、合理化の目標達成の障害になっておるというようなこともお聞きしているわけであります。これは合理化という問題は、ただ単に肥料二法があるから、あるいはまたバルク・ライン方式の価格決定方式があるからというような、そういう問題ばかりではなく、これは肥料産業ばかりに限った問題ではなく、他の産業においても、やはり合理化というのは、自分の経営の安定のためにはやらなければならないというのが、今日までの至上命令だというふうにも考えられるのではないか。その合理化そのものについては、いろいろ問題を持っております。したがいまして、この合理化というのは、たとえば一企業が一つの事業に投資をする投資過程なり、実施過程の中における一つの経営者の手による経済行為だと思います。したがって、こういう合理化計画なり、推進実施の過程の中から、直ちにそこから一つの大きな利潤を追求したり、メリットの分け前を多くとろうという考え方であってはならないと思う。やはり合理化の目標が十分に達成される、あるいは達成された時点において初めて私はそこにおいて合理化メリットの配分をどうするか、そういう問題に到達する問題だと思うのです。したがいまして、今日までの、しばしば肥料メーカーのいわゆる唱えているところの合理化メリットが、全部農業部面に食われてしまったということは、当たらない問題であり、ましてや、先ほどの質疑応答の中でも、まだまだ合理化の目標を達成する余地はある、一応終わったというあれはありましょうけれども、まだまだ達成しなければならないという大きな問題があるわけですから、こういった面においては、直ちに合理化メリットを経営のほうにとるということがあってはならぬと思う。むしろ消費者のほうに合理化メリットを幾らかでも、投資過程でありますから、実施過程でありますから、そういう方向に配分をするというような、そういう配慮があってしかるべきではないかと思うのです。いま直ちに、食われてしまったから、結局合理化目標が達成できなかった、そういうようなことは当たらぬのではないかと思うのですが、こういう私の考えですが、これが誤りであったならば御指摘願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/58
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059・赤城宗徳
○国務大臣(赤城宗徳君) 前段の合理化というものは、肥料二法があるから、あるいはバルク・ラインの価格決定方式があるにかかわらず、それとは関係ないわけではございませんが、それと関係なしでも当然進めるべきものだ、こういうお説は私もそのとおりだと思います。ことに、先ほど軽工業局長からも話がありましたように、肥料につきましては、十月に自由化するというようなことになりますというと、なおさら合理化を進めくちやならぬと思います。それから合理化のメリットがどこへいくかということでございますが、私は大まかに言いますならば、やはり三つの方面に分けられるべきものではないか、一つは消費者面に分けられるべきもの、一つは経営者のさらに合理化をする面に分けられるべきであり、もう一つは、やはり労務者の給与の面がある、こういう分け方が一番合理的と申しますか、そういうふうに私は考えます。でございますので、合理化の進むに従いまして、そういうような分け方をするように私は、これは通産省のほうでございますが、指導するといいますか、そういうことが適当であろうというふうに考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/59
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060・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/60
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061・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) 速記をつけて。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/61
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062・大河原一次
○大河原一次君 一応まだ重要な項目が残っているわけです。まだ内容に実際に入っておりませんし、特に需給関係の問題、特に、かりに二法なき後の需給関係というものも非常に大事でありましょうし、需給関係と直接関係のございます価格関係の問題がこれまた重要でありますし、特に新しい法律のもとにおいては、自主交渉というこの法案の特徴が出ているわけです。非常に価格決定というものは、今後も重大なものだと思います。それから輸出赤字の問題でも、今後のあり方に対してどうするかということについて、これまた重大な問題であります。あるいはまた、その他のいわゆる自由化の問題がございます。こういう問題は、やはり一応大臣の所信をただしておきたいというふうに考えておりまして、質問そのものは、それは私はここに権威者であります松岡さんもいらっしゃいます、倉八軽工業局長もいらっしゃいますから、これは十分だと思いますが、一応非常に私どもにとりましても重要法案だというように考えられますので、こういう価格や需給の問題、あるいはまた赤字非転嫁というこういう問題もかなり重要な問題だと思いますので、私はここで質問を保留いたしまして、あらためて大臣に質問申し上げさしていただきたいと思いますので、私の質問は御了承願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/62
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063・高山恒雄
○高山恒雄君 資料要求で、先ほどの生産コストですが、それを各社別に種類別、原料代さらに今度は労務費ですね、それをひとつ出していただけませんか、各社別に。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/63
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064・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) 生産費の内容につきましては、各社のたとえば三菱化成なら三菱化成のコストは幾らであるかということはお許しいただきたいと思います。これは政府としては企業から報告をとり、あるいは調査する際に、やはり各企業の秘密は守るということで納得さしてもらっておる関係もございます。また国際的にもそういうものが外部に出ることは損を招く場合もございます。できるだけ詳細な資料としては提出いたしますけれども、各社別にどの社がどのコストであるということはお許しを願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/64
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065・高山恒雄
○高山恒雄君 そうなると各社別は、相当各社の価格上の問題ですからいろいろ秘密もあろうかと思うのです。そういうこともあろうと私も思いますが、そうすると、いま政府が発表してもいいという考え方は、各社統一したものの平均のものを出すわけですか、こういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/65
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066・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) 総平均という考え方も、ございますけれども、とにかくできるだけ詳細に、ただ三菱化成の黒崎の工場のコストは幾らであるというようなことは避けさしていただきたい、こういうお願いでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/66
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067・高山恒雄
○高山恒雄君 そういうことは発表できないとすればやむを得ないと思いますが、できるだけひとつ詳しく出してもらいたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/67
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068・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/68
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069・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) 速記を始めて。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/69
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070・藤野繁雄
○藤野繁雄君 いままでいろいろと根本問題に触れておられるのでありますから、私は、具体的の問題について申し上げたいと思うのであります。提案の理由にもありますように、肥料工業の合理化の推進に伴ってその生産能力は急速に増大して、現在では内需を充足した上でその生産量の四割以上を輸出に向ける状況となり、価格もだんだんと引き下げられつつある現在でありますから、この現況にかんがみまして政府は慎重に検討の結果、内需優先、国内価格の低位安定、輸出体制の一本化等の基本となる臨時措置法を今回制定されて、現行の肥料二法の失効後の肥料対策について遺憾なきを期せられようとすることは、まことに時宜に適したところのものであると信ずるのであります。
そこで私がお伺いしたいのは、まず両者が話をまとめる場合における資料の問題であります。法律第三条の特定肥料の価格について取りきめの締結のために必要なる資料とはどの程度のものであるか、またこの資料というものは、従来肥料審議会に提出せられておる程度の資料を出されるのであるかどうか。生産コストについてはどういうふうな資料を出されるのであるかというような点をお伺いしたいのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/70
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071・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) 政府といたしましては、価格取りきめのための話し合いが円滑に行なわれ、かつ妥当な値段が話し合いできまることを特に望むわけでございます。したがいまして、できるだけその話し合が円満にかつ公正にいきますに必要な資料は、差しつかえのない限り、できるだけ提供したいと考えておるのであります。もちろん、農業関係で言いますならば、米の生産費とか農家経済調査とか、いろいろ資料がございます。これは当然提供いたします。肥料の生産量、在庫量あるいは輸出数量、出荷数量、こういうものもそのまま提供したいと考えております。いま御指摘のありました生産費関係の資料も、これは先ほど高山委員の御要求にも申し上げたわけでございますが、企業の秘密に属するものは、これはちょっと差しさわりがあると思いますが、それに触れない限り、特に問題は合理化メリットがどれだけ出たか、それによって話し合いは合理化メリットをどう分け合うか、こういうことでございますから、それがわかるような資料を提出し、話し合いが円満に進むようにいたしたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/71
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072・藤野繁雄
○藤野繁雄君 具体的に申し上げたらば、肥料審議会で出された程度の資料は出されるのであるかと、こういう質問です。これに対してはどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/72
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073・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) 肥料審議会に提出しました資料はある程度各社別に、これは実ははっきりどこの工場とは出しておりませんけれども、ある程度企業の内容を相当明らかにした資料でございます。これは政府の公式の機関でございます。各民間のいろいろな活動とは別の形式をとった審議会でございますから、ちょっと今度の話し合いとはやや趣を異にしています。しかし、できるだけあれに近いものを提供いたしたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/73
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074・藤野繁雄
○藤野繁雄君 何といってもコストの資料がなかったらば、申し合わせをしようと思っても申し合わせをする土台ができない。だから今回の場合においても、肥料審議会で出された程度のものは出して、適切、公正なる取りきめができるようにしていただくように希望を申し上げておきます。
その次には、第三条の第三項では、「農林大臣及び通商産業大臣は、必要があると認めるときは、特定肥料の生産業者及び販売業者に対し、前条第一項の取決めの締結に関し必要な勧奨又は助言を行なうものとする。」と、これは勧奨と助言と行なわれるのでありますが、いかなる形式によって、またいかなる程度の勧奨と助言をされるのであるか、その内容を承りたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/74
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075・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) この内容につきましては、あるいは通産省からも答弁があるかもしれませんが、いま、具体的に、どういう範囲で、どういう事項ということを、むしろ、限定はしていないのでございまして、締結に関し必要なこと、この意味につきましては、なかなか話し合いに入らないと、お互いに、もう話し合いはいやだというような状態になった場合には、話し合いをやりなさいという勧奨も含めて考えておるわけでございます。できるだけ話し合いできめてもらおうと、こういう趣旨から話し合いをやるようにという勧奨、これも含めて話し合いが円満にいきますような勧奨、それから助言もそうでございますが、助言につきましては、なお、その需給の関係とか、あるいは輸出の見通しでありますとか、いろいろ、政府としては、相当な資料を持っておりますし、いろいろ情報も持っておるわけでございますので、そういうものを出して、こうやったらいいではないかという点について助言をしたい。特に、話し合いがデッド・ロックに乗ろうとするような場合には、調停よりも先に助言をすることが必要であろうと思います。そういうように考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/75
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076・藤野繁雄
○藤野繁雄君 通産省からも……発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/76
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077・倉八正
○政府委員(倉八正君) いま、農林省の経済局長が答弁したとおりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/77
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078・藤野繁雄
○藤野繁雄君 そうするというと、この助言、勧奨を受けるか受けないかということになれば、何といっても、生産コストがわからなくては困るというような問題が起こってくると思うのでありますが、その生産コストのことは、政府だけが完全に知っておって、農協等の需要者に対しては明らかにせずして、そしてこういうふうなことだからという勧奨をし、あるいは助言をしても、話が進むぐあいが、スムーズに進まないようなことになりはせないかという心配がありますが、この点、いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/78
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079・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) 話し合いをやりますときには、いろいろな角度から論議を尽くすと思うのでございます。どちらも、それぞれの代表として、非常に重要な事項をきめようとするわけでございますから、いろいろな材料をお互いに出し合い、また問題を論議し尽くして話し合いの結論を出すというわけでございます。したがいまして、私どもとしては、需要者側は、こういう事情があるから、もっと値段は下げられるんじゃないかと、こういうことを言うと思いますし、生産者側は、いや、コストは、実は、ここで上がっているんだと、こういう説明もあると思うのでございます。お互いが資料を出し合うというのが、通常の話し合いのいき方であり、できるだけ、そういう形で話し合いは進めてもらいたいと思っておるのでございます。しかし同じ生産費につきましても、相対立する、実際は協力することになると思いますが、立場上は、一応は、相対立する。当事者が論議する場合に、どうしても、見方に相違が出てまいります。そういう場合には、政府としては、この点はこういうふうに見ておるという具体的な助言をする、こういうことが必要であろうかと考えておるのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/79
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080・大河原一次
○大河原一次君 これはあとでお聞きするつもりでおりましたのですが、たまたま出ましたから……。この際資料は両方出すと言っておりますが、政府のほうでは、初めっから三者三様の資料を出すわけでもなくて、政府の出す場合の資料という問題は、いわゆる問題がなかなか解決できんと、いわゆる調停に入らなければならないという場合に、政府は独自の調停のための資料を出すというわけですか。その点をはっきりと、聞き漏らしたかもしれませんけれども。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/80
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081・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) 最初から要請のある資料については、できるだけ出したいと思います。政府でなければ出せない資料につきましては、できるだけ要請に応じて最初から出したいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/81
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082・大河原一次
○大河原一次君 できるだけということばもありましたし、何か差しつかえない限りはということばでありますけれども、そういうのはどういう場合ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/82
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083・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) やはり企業の機密に関するようなことは、これは税務署でもそうでございますけれども、政府としては出すわけにはまいらないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/83
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084・大河原一次
○大河原一次君 いま一つ。そうなりますと、これは私の先ほど申し上げました肥料二法がある場合、現行法のもとにおいては、政府はその面に対して十分タッチできるわけです。しかし、現行法がなくなるということになりますると、企業の秘密云々に属するからということで、肝心なところには触れることができないということになるわけですね。そうするとどうでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/84
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085・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) 現在の公をきめる際におきましても、企業の機密になっていることは材料としては出しておりませんで、政府が政府の考え方で査定したものを肥料審議会に提出しまして御審議をいただいているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/85
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086・藤野繁雄
○藤野繁雄君 次は、第四条の調停の問題です。第四条では「特に必要があると認めるときは、調停を行なうものとする」こういうふうになっているのでありますが、この「特に必要があると認めるとき」というようなのは、どういうふうな場合であるか、その場合をお示し願いたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/86
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087・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) その取りきめを行なわないことによって取引が混乱する、あるいは価格の不安定を招くというような場合でございます。これはもちろん話し合いで値段をきめなくても、値段が安定して取引も円滑にいくというならば、政府がわざわざ介入してやる必要はないと、こういう意味でございます。できるだけ自主的にやっていただきたい、こういう趣旨でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/87
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088・藤野繁雄
○藤野繁雄君 いまの話によれば、調停せない場合もあると、それは調停せなくても円満にいくからだと、こういうふうなことになると思うのでありますが、初めからそういうふうにスムーズに話がまとまるとお考えですか。私は話はそうスムーズにまとまらない、どうしたって調停に依頼しなくちゃいけないということが、十中十まであると考えているのですが、いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/88
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089・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) その点につきましては、実は私ども逆に考えております。この七月にはおそらく話し合いが始まりますが、いままで多年の経験を積み、全購連が特に一方の当事者でございますが、全購連は大きな組織力を持ち、りっぱなスタッフを持っております。硫安メーカーのほうも、多年の経験を持っておるわけでございます。話し合いは円滑にいくものと期待いたしております。で、ここのいまのあげられました規定の趣旨は、まあ安易に調停に持ち込まれて政府にきめさせようという気持があまり出ないように、できるだけ自主的努力でもって取りきめをやっていただこう、こういう気持があるわけでございます。やはりそれが本来のものではないか、こう考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/89
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090・藤野繁雄
○藤野繁雄君 そうするというと、今度は、それは逆に、第二条を開いて見るというと、第二条の第一項には、「締結することができる。」とこう書いてあって、その締結ができなかったと、こう仮定したらば、その締結ができなかった場合でも、政府は、ある場合においては、締結せられなかった場合でも、そのまましておく、こういうふうなことになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/90
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091・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) 現在の実態から言いますと、やはり取りきめはやってもらはなくちゃいけないと思っております。ですが、安易に調停によって値段をきめるということにならないように、できるだけ自主的にきめていただきたいという趣旨もあって、先ほどの規定を入れておるわけでございますが、しかし、万一にも話し合いがうまくいかないという場合は、今日の段階では、いままで現行の二法で公をきめてきた、統制をやっておったわけでございまするが、急に値段の取りきめもないという状態を招くことは、好ましくないと考えておりますが、政府としては、調停をするようにいたすように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/91
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092・藤野繁雄
○藤野繁雄君 そういうふうな場合に、また元に戻るが、いよいよ両者が話をまとめるという場合においては、一方では生産コストがこれだけだからそれならいたしかたないという話もしていかなければできないじゃないか、こういうような気がするのですが、生産コストがどれくらいかわからずして、まあこのくらいでよかろうというふうなことで調停ができるかどうかというと、米価審議会あるいは肥料審議会の過去の経歴から考えてみても、そこにいろいろ問題があるからへ調停をするということになれば、何といっても生産コストというものに触れなくちゃできない。しかし、生産コストというものは、企業の秘密に属するから、各社ごとにはできないけれども、総体的なものは出すというようなことであるのでありますから、何といってでも、調停するのについても、締結するのについても、基本はコストであるということを考えておいて、これを土台に調停していかなくちゃできない、こう考えるのであります。
そこで今度は、次の問題になるというと、第二条の第二項では「その取決めの変更を命じ、又はその締結を禁止しなければならない」こういうふうなことになっているのでありますが、一体取りきめ変更を命じ、締結を禁止するような場合は、どういうふうな場合を予定しておられるか、お伺いしたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/92
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093・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) それは第二条の第二項の各号に列挙したような事由がある場合でございます。つまり第一号は、「農業又は肥料工業の健全な発展に支障を与えるものでないこと。」、二号は、「不当に差別的でないこと。」以下各号に掲げている要件に適合しない場合には、変更を命じ、または禁止する、こういうことになるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/93
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094・藤野繁雄
○藤野繁雄君 この第二項に列記している一、二、三、四、五といろいろありますが、こういうようなものを考えてみても、この一つに該当するというようなことであれば、変更を命じあるいは締結を禁止する。しかしそのことにはほんとうに該当するかしないか、すれすれの問題が起きてこようと思う。そういうふうな場合、一体どうするかという問題がありますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/94
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095・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) 確かにこれは抽象的な基準でございますから、どの線から上は、農業の発展に支障を与えるというようなことは、なかなか具体的な線の引き方というものは、むずかしいと思うのでございます。また現在そういう線をかりに引きましても、来年はそれが妥当でなくなる場合もあるわけでございますから、具体的にどこからかということは、これはどこから犯罪、どこから無罪というよりももっとむずかしい問題でございますから、しいて具体的に申し上げますと、たとえば農業の健全な発展に支障を与えるということで、現在考えておりますのは、現行価格より値段を上げるような場合は、発展に支障を与える、こう解釈したいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/95
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096・藤野繁雄
○藤野繁雄君 私の聞きたいのは、いま局長がお話になったことは一つだけだけれども、二つ三つ四つとあったら、それをお伺いしたいというところなのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/96
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097・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) 第五号で申しますと、特定肥料の生産額が、それぞれ当該特定肥料の生産額の総額に対し相当の比率を占めている。こういう規定がございます。これについては、大体生産額の場合及び販売額の場合いずれも総体の五〇%を基準を考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/97
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098・藤野繁雄
○藤野繁雄君 次は、第八条の需給の見通し、これはだいぶいままで質問があったようですが、特定肥料の需給の見通しを聞きたい。いま新聞、その他で拝見して見るというと、肥料の将来の見通し、需要の増加は、先進国では三%くらいだ、共産圏内では一二%くらいの増だ、低開発地帯では一五%ばかり伸びる見込みだ、こういうふうなことになれば、将来における肥料というものは、非常な勢いで伸びるものと見ていかなければならない。こう考えられるのでありますが、肥料の需要また供給は、将来どの程度にまで進んでいくものであるか、農林省及び通産省でその見通しがあったら承りたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/98
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099・松岡亮
○政府委員(松岡亮君) 外国の事情につきましては、むしろ通産省から答えていただいたほうがいいかと思いますが、大体国内での肥料の需要は年々三%伸びております。今後も、やや鈍化するかと思いますが、やはりそれに近い程度の伸びを示すと考えます。外国の関係では先進国の場合もまだ少なくとも、日本ほどではないかもしれませんが、やはり伸びがある。共産圏はむしろ何%と言えない、生産さえ続けばどんどん消費、これはまあ施用慣行がまだ普及しておりませんけれども、指導さえ加えればどんどん使われる、こういう事情にあると思います。低開発国もやはり普及の指導があれば、これは相当な勢いで伸びる可能性があると考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/99
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100・倉八正
○政府委員(倉八正君) 私のほうは主としてそれなら生産のほうを申し上げますると、生産は現在がアンモニア系の肥料の生産が大体五百万トンくらいでございますが、これが四十二肥料年度には五百五十一万トンくらいになるであろう、まあ一割、一、三分伸びるだろう、こう考えております。
それから外国の伸び方でございますが、これは日本の輸出のうらはらになりますから、最近いろいろ調べておりますが、いま先生の御指摘になったような資料がやっぱり出ております。共産圏は現在では一二%ほど。それで、たとえば一例をソ連にとりますと、昨肥料年度のソ連の生産が六百万トン、消費が五百三十万トン、輸出が七十万トンあったのでございますが、昨年の十二月八日のフルシチョフ首相の発表によりますと、七カ年計画で、消費を驚くなかれ三千万トンに伸ばすという数字が御承知のように発表されたわけでございまして、これから見ますと、いまから七年間に大体五・八倍かなんかに伸びることになっております。中共のほうは現在生産が二百十万トンで、消費が三百八十万トン、輸入が百七十万トン輸入をしておりますが、これの計画はいまのところは出ておりません。今後私は、七、八年間くらいの間には百五十万トンないし二百万トンの輸入が続くものだと、こう考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/100
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101・藤野繁雄
○藤野繁雄君 いまのように需要が増加してくる。増加してきたらば生産もこれに伴って増加してくる、増加してきたならば生産コストは低下してくる。生産コストが低下してきたらば肥料価格は引き下がってくる、こういうふうなことになってくると思うのでありますが、この関係が一体どういうふうになっておるか。またさっき通産省の話によってみてでも、新技術が導入されたらば、あるいは新技術によっていけば、私の見た資料によれば、日産五百トンの工場では、わずかに五十名の従業者で足りる、現在のアンモニア製造工場のトン当りの値段を見てみれば、五千円ないし六千円ぐらいであるが、その中の労働賃金は約二〇%に達しておる。であるから、新肥料製造方法によれば、二〇%少なくとも価格は引き下げられることができるというふうに考えるのでありますが、一体、将来の肥料価格はどれくらい引き下がる見込みか、需要供給の関係からしてひとつ御説明を願いたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/101
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102・倉八正
○政府委員(倉八正君) 私は将来の価格がいま七百三十八円から、あと三年たったら幾らに下がるということは、ちょっとこれは資料も持ち合わせませんし、また数字の作業もしていないのでありますが、ただ一つ言えることは、さっき大河原先生、あるいは北村先生からの御質問がありましたように、流体原料に切りかえていきますと、人手が要らないようになることは事実であり、御承知のようにカーバイトのああいう熱い炉から、引き出して、それを水をかけて水素を取るということよりも、パイプ・バルブ一つひねればそこから出てくるということは事実でありますが、それは今後の問題として、どんどん合理化していきます。しかし、それかといって、一気にそこに働いておられる労働者の方をそこで整理をするということは、これは社会問題としてできないのであります。したがいまして、できるだけ会社がほかの事業に転換しまして、そうして総体的に余剰労務者というものをそこに吸収しまして、アンモニアの生産のように、いま先生御指摘のように、単位当たりを下げていくというところに大きい方向があると思うのでありまして、非常にいい示唆をいただきまして、どうもありがとうございました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/102
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103・藤野繁雄
○藤野繁雄君 いま倉八さんから名答弁をしていただいたのですが、あるいはこれが名でなく迷答弁かもしれませんが、ただ今後の肥料というものは、生産量が増せば合理化ができて、合理化に従って低下してくる。こういうふうなことは事実であろうと思うのでありますから、今後この肥料法の運用によって、できるだけ生産費を低下し、そうして合理的な肥料を農家が使用して、食糧増産が十分できるように御配慮をお願いしまして、私の質問を打ち切ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/103
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104・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) ちょっと速記をとめて。
〔午後三時四十七分速記中止〕
〔午後四時二十七分速記開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/104
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105・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) 速記を始めて。
それじゃ暫時休憩いたします。
午後四時二十八分休憩
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午後六時五十八分開会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/105
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106・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) ただいまから委員会を再開いたします。
農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律案を議題とし、討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしお述べを願います。
別に御意見もなければ、これにて討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/106
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107・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) 御異議ないと認めます。
これより採決に入ります。
農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律案を問題に供します。
本案を衆議院送付案どおり可決することに賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/107
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108・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) 全会一致でございます。よって、本案は全会一致をもって衆議院送付案どおり可決すべきものと決定いたしました。
おはかりいたします。ただいま可決すべきものと決定しました本法律案に対し、理事会で協議の結果、附帯決議を付することに決定いたしました。案文を調査室長に朗読いたさせます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/108
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109・安楽城敏男
○専門員(安楽城敏男君)
農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案
農林漁業団体等の役職員は、これらの団体が農山漁村において果たしている役割の重要性にもかゝわらず、いまなおその社会的経済的地位は低位におかれている。
この際政府は、それらの者の給与の改善について積極的な施策を講ずるとともに、本年金制度をさらに改善してその身分の安定を図り、もって農林漁業団体の健全な発展と農林漁業の振興に資するため、左記事項を検討し、すみやかにこれが実現を図るべきである。
記
一、新法の給付を旧法組合員期間にも適用すること。
二、物価変動等に対応する年金額のスライド制を採用すること。
三、既裁定者の金額を引上げる措置を講ずること。
四、最低保障額を実情に合わせてすみやかに引上げること。
五、整理資源は国が負担することとし、農林漁業団体及び組合員の掛金負担の軽減を図ること。
六、組合の余裕金を組合員の福祉向上のため活用すること。
七、組合に対する国の監督は適正の範囲にとどめ、組合の余裕金運用その他業務の執行及び組合職員の労働条件等については、組合の自主性を尊重すること。
八、公益法人等で農林漁業の発展に資する事業を行なっているものについて、本法の適用対象団体となし得ること。
右決議する。
以上であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/109
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110・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) 附帯決議、案につき賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/110
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111・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) 全会一致でございます。よって本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/111
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112・赤城宗徳
○国務大臣(赤城宗徳君) 附帯決議の御趣旨を尊重いたしまして、検討の上、善処いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/112
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113・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) なお、の手続等につきましては、先例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんですか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/113
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114・青田源太郎
○委員長(青田源太郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
本日はこれをもって散会いたします。
午後七時三分散会
――――・――――発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104615007X04619640616/114
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